死海作戦/空閑隻腕


PC1:“ゴーストタッチ”緑青 宗近(ろくしょう むねちか)(キャラシート)PL:森田
PC2:“カタシハヤ”鐙 幸生(あぶみ こうせい)(キャラシート)PL:ロケット商会
PC3:“ウェザーメイカー”朝倉 輝晃(あさくら てるあき)(キャラシート)PL:サムトー
PC4:“不撓不屈(アンブロークン)飯綱 太一(いづな たいち)(キャラシート)PL:ヨシカワ
随行NPC:“ラヴァ―・バーン・ラヴァ―”閏 霧霞(うるう きりか)(キャラシート)
GM:カムリ
サブGM:もれぞう

メインログ雑談ログ

目次

プリプレイ

GM:では、全員揃ったようなので
GM:改めまして、Dx3rd edition『死海作戦』始めて行こうかと思います。
朝倉輝晃:よろしくおねがいします!
GM:宜しくお願いします!
飯綱太一:よろしくお願いします!!
鐙幸生:お願いします!
緑青宗近:いえーい!よろしくおねがいします!
GM:では、早速自己紹介&HOから参りましょう
GM:まずはPC1!巨乳隻腕美女探偵の緑青宗近さん!
GM:自己を…紹介せよ!
緑青宗近:(キャラシート)
緑青宗近:はいさい!
緑青宗近:光栄にもPC1の席をいただきました、緑青宗近くんです!
GM:なんだこのメチャクチャ格好いいキャラ立ちは
緑青宗近:オーヴァード能力でフラフラと食い扶持を稼ぐ自称名探偵、ご覧の通り6111の脳筋能力値で実際の推理の腕前は推して知るべし
緑青宗近:不可視の腕で物を投げたり掴んだり出来るという能力者で、そもそもカムリさんの巨乳PCの乳を揉むために登場したんですが
閏霧霞:人前でふしだらな言動は慎みなさい
緑青宗近:何故かその結果気に入ってもらえて、こんな卓まで開いていただけることになりました
緑青宗近:大海のように広いGMの懐に感謝感激
緑青宗近:応えられるようがんばっていきたいと思います!
GM:フフフ…その意気やよし
緑青宗近:性能としては破壊の爪+シャドーテンタクルのシンプルな白兵タイプ
緑青宗近:バリクラや強制移動、至近でのオート打ち消しなど
緑青宗近:フリーランスらしい小技の色々も揃えてあります
緑青宗近:以上!よろしくおねがいします!
GM:GMに向けて何だよそのマグネットムーブは
GM:いや~めちゃくちゃ恐ろしいなこの性能…腕前を存分に見せて貰いましょう
GM:ではそんな緑青さんのHOはこちら!

HO1:“ゴーストタッチ”緑青宗近(PL:森田) 
シナリオロイス:閏霧霞 推奨感情 なし。自由選択。 
--- 
きみは隻腕の名探偵である。 
“廿奇術”の暗躍に対する情報戦術対策の一環として、
M支部に要請され調査にあたっていたきみは、 
指令によって腐れ縁の友人と行動を共にする。 
その名は“ラヴァー・バーン・ラヴァー”、閏霧霞。
中東超人戦線に従軍していたオーヴァードの一人だ。 
しかし調査の中途、同時に調査を嗅ぎつけた“廿奇術”セルスタッフに、
きみたちは包囲されてしまう。
きみは名探偵として、鮮やかにこの事件の真実に触れることができるか。


GM:ということで、何か”廿奇術”とかいう遺産鹵獲セルの輩が暗躍しているらしいので
緑青宗近:凄腕の閏さんがいるんだもの、こっちは楽が出来そうだ
閏霧霞:私と一緒に奴等を蹴散らす任務に就いた、と言う訳ね
閏霧霞:莫迦を言わないで。貴女にもきっちり働いて貰うわよ
緑青宗近:うぇ~堪忍しなすって
GM:と言う感じで、存分にプリキュアになっていきましょう
GM:宜しくお願いします!
緑青宗近:イエスプリキュア!
緑青宗近:よろしくおねがいしま~!
GM:では続いてPC2!鐙くん!
GM:(キャラシート)
鐙幸生:はい!鐙幸生です。
鐙幸生:奇跡の血という大変微妙なDロイスを持つ、ごく普通の頭の悪い大学生男子……
鐙幸生:確率研究会のサークル活動で毎日パチンコしたり麻雀したりしているし、借金は多いし、薄暗い築100年くらいの学生寮にも住んでいる
GM:現代異能TRPGダブルクロスは借金苦の大学生を出してもよい
鐙幸生:その実態は様々な怪異に呪われまくっている、受難代行業者だ! 洒落コワのやつらはだいたい友達
GM:うわあ!何か色々憑いてそう!怖い!
鐙幸生:キュマ・エグ・ブラムストーカーという3種類のどう考えてもRCに向いていなさそうなシンドロームの組み合わせでRCします!
鐙幸生:高めの火力や邪毒を常に範囲にばらまけるのがいいところ! 燃費も格安になっている……気がする。そして支援能力はなにもなし!
鐙幸生:社会力も雑魚中の雑魚!
GM:まるでどこかの妹に助けてもらうのが当たり前のような性能をしていますね
鐙幸生:今回もヤバいアルバイトにかかわってしまったぞ…… そう、妹…俺には妹が…いたはずなんだ…… なぜこんなことに……
鐙幸生:以上、宜しくお願い致します!
GM:いや、火力と高レベルだけでめちゃくちゃ恐ろしいんだよ!!
GM:宜しくお願いします!ではそんな…ちょっと灰色な青春を送っている鐙くんのHOはこちら!

HO2:“カタシハヤ”鐙 幸生 
シナリオロイス:“ジャック・オ・ランタン” 
推奨感情 P:感服/〇N:敵意 
--- 
きみはUGNに協力可能なオーヴァードである。 
戦闘系セル“ハロウィン”は――
かつてM市で再起不能に陥った FHセルの残党が嵌合と集合を繰り返し、 
街全体を脅かす規模の一大勢力まで膨張したものだ。 
その掃討のため、きみはM市支部諜報顧問 、
“フォーリング・アシュ”ターセム・ジュノと共に区画の哨戒にあたっていた。 そしてその哨戒の中途、きみたちは“ハロウィン”を率いる謎のオーヴァード、 “ジャック・オ・ランタン”に遭遇、交戦する。 敵戦力は強大だ。
窮地を切り抜け、情報を支部へと持ち帰らなければならない。


鐙幸生:こんなの聞いてないぞ……!
ジャック・オ・ランタン:ハッピーハロウィン!
GM:という訳で、煙草が似合う金髪の諜報部門お姉さんと
GM:ハッピーハロウィンして貰います 何?
鐙幸生:happyじゃないよ お姉さんと一緒にパトロールして終わりじゃないのか~
ターセム・ジュノ:まあ、お互いに生き延びられるように頑張ろう
ターセム・ジュノ:上手く行けば、煙草を一本奢ってあげる
鐙幸生:ワ……ワァ…
GM:では、PC3!スーパーUGNチルドレンこと朝倉輝晃!
朝倉輝晃:おう!
GM:(キャラシート)
GM:自己を…紹介せよ!
朝倉輝晃:朝倉輝晃(アサクラ テルアキ)、(自称)エリートUGNチルドレンです。
朝倉輝晃:気軽にテルテルと呼んでいただければ喜んでワンワン鳴きます。テルテル言うな!
朝倉輝晃:昔は臆病でこれといった取り柄のない典型的落ちこぼれだったのですが、
朝倉輝晃:UGNが開発した疑似遺産と適合して以来成績を伸ばし、今ではそれなりに使いやすいコマとして便利使いされています。
朝倉輝晃:巷では「あの疑似遺産、ただの偽薬だったらしいよ」という悪質な噂もありますが、そんなことあるわけないね!
朝倉輝晃:自分をエリートと言ってはばからないお調子者、女の子が大好き
M市モブオペレーター:テルテル~♡
朝倉輝晃:テルテル言……女の子からならありか……?
GM:しっかりしろ!甘すぎるぞ!
朝倉輝晃:あまちゃんだから……
朝倉輝晃:またエリートなので、当然想定外の事態には弱いです。
朝倉輝晃:根っこは小心者なので適度におもちゃとしてかわいがっていただければと思います
朝倉輝晃:性能としては攻撃力、行動値、範囲攻撃、カバーリング、達成値支援などを一通り揃えた上で燃費も程々のバランス型
朝倉輝晃:今回は180点ということでラストアクションで手数確保、重くなった分メモリーも持ってきました
GM:本当にエリートな性能にしてくるやつがあるか
朝倉輝晃:とはいえどこをとっても専門家には及ばないレベルなので、うまいこと隙間産業をやっていくつもりです
朝倉輝晃:ところで何故かDロイスが遺産継承者ではありません。不思議なこともあるものですね
朝倉輝晃:どんな事件かしらないけど俺に任せとけば大丈夫! でも不安だから誰か一緒についてきて!よろしくお願いします
朝倉輝晃:そんな感じで以上!
GM:頼もしすぎますね……遺産についてはまあそういうことも在るでしょう 多分
GM:社会1勢のPC1・2を助けてあげて下さい
朝倉輝晃:俺も社会1なんだが?
朝倉輝晃:バディムーブが忙しくなりそうだぜ
GM:テルテル…
GM:では、そんなテルテルのHOはこちら!!

HO3:“ウェザーメイカー”朝倉輝晃(PL:サムトー) 
シナリオロイス:“グローム”エカチェリーナ・アダーモヴナ・ラヴランスカヤ 
推奨感情 〇P:敬意/N:畏怖 
--- 
きみはUGNに協力可能な人物である。 
“廿奇術”の暗躍を受け、M支部は即座にセルの全容を解体するため動いた。 すなわち、調査と奇襲――サーチ&デストロイ。 
遊撃と探索に長けた閏霧霞・緑青宗近の両名が調査に、 
強力なオーヴァードであるきみと、元マスターエージェントであり 
現在はM市支部に帰順している“グローム”が強襲に割り振られた。 
戦術目標は“廿奇術”首塊、“廿免争”――そうであったはずだ。 
しかし予想に反して目的地に“廿免争”の姿は見えず、 
代わりにどこからともなくオルゴールの声が聞こえてくる。


朝倉輝晃:"強力なオーヴァードであるきみと"
朝倉輝晃:カーッ!しょうがねえよなー!強力だからなーっ!
GM:そこ!ニヤニヤしない!
朝倉輝晃:ごめんなさい……
エカチェリーナ:という訳で
朝倉輝晃:というかすげえ経歴の人と一緒なんだけど 頑張らにゃ
エカチェリーナ:なに、現在の私の戦闘能力は皆無に等しい。気楽に頼む
朝倉輝晃:それはそれで俺が頑張らにゃいけなくない!?
GM:元マスターのエカチェリーナさんと一緒に、敵の本拠地をアタックして貰おうと思います よろしくお願いします
朝倉輝晃:了解!よろしくおねがいします!一人にしないでね!
GM:では…最後のPC4!飯綱太一くん!
GM:(キャラシート)
GM:自己を…紹介せよ!
飯綱太一:飯綱太一。FHチルドレンです、よろしくお願いします。
GM:頼む…君が唯一のクール枠なんだ…
飯綱太一:家族が死んだりして拾われたのがFHセルでした。
GM:め、めちゃくちゃ初手で悲惨
飯綱太一:脱走することも出来ずに実験を受けたりしていたのですが、ストレス性の記憶喪失に罹っています。
GM:な…なんてことだ…
飯綱太一:拾われたセルは各方面に喧嘩を売ってたので壊滅しました。
飯綱太一:資料は一部残ったりしてるかもですが大体散逸してます。
GM:やっぱりFHセルってダメだわ
飯綱太一:自分の過去に関しては思い出したいなということでもないので特に探したりはしてません。
飯綱太一:おぼろげな記憶と自分自身が立っている事さえあれば十分。
GM:え~めちゃくちゃ好き…
飯綱太一:現在は傭兵やりながら生活してます。
飯綱太一:今回のセッションも受けた仕事の内の一つです。
GM:なるほど、天涯孤独の身という訳ですね
飯綱太一:イエス
飯綱太一:欲望の闘争も半分くらいは死に場所探しの面があります。
飯綱太一:自殺するのは申し訳が立たないし、したくもないから
GM:性能からして闘争を求めてますもんね
GM:なんだそのHPは
飯綱太一:ホントはガードエフェクトを一枚詰みたかったんですが
飯綱太一:攻撃性能に振ったので無いです
飯綱太一:代わりに調達をいろいろして誤魔化します。
GM:この性能なら素受けでも十分以上と言う算段よ
飯綱太一:Dロイス:亜純血によって高HPを攻撃力に転換してなぎ払うことができる感じです。
GM:いや~めちゃくちゃソリッドで良い設定だ…唯一のFH枠として頑張って欲しいですね
飯綱太一:今回の潜入任務も全力を尽くしたいと思います。
飯綱太一:以上です。
飯綱太一:よろしくお願いします。
GM:オッス!よろしくお願いします!
GM:ではそんな飯綱くんのHOはこちら!

HO4:“不撓不屈(アンブロークン)”飯綱太一(PL:ヨシカワ) 
シナリオロイス:“&U”安東邑 推奨感情 〇P:信用/N:不安 
--- 
きみはFH関係者である。 
新興の医療セル“ファケアノス”のリーダー、“&U”安東邑は、 
自律型遺産“フライング・ダッチマン”の出現を受け、 
これを武力利用するセルの阻止を決意。遺産の確保をきみに依頼する。 
しかしながら、依頼にあたり安東邑が提案してきた作戦は、 
『UGNに潜伏し、共に協力して遺産を奪取する』という異端ものであった。
 質・量ともに圧倒的なオーヴァードを擁するUGNと正面から激突すれば、
敗北・捕縛は必至である。 
淡々と依頼をこなすにせよ、“ファケアノス”に忠誠を示すにせよ、 
きみにとってその作戦はそこそこ妥当なものに思われた。 
一度立ち回りを誤れば死に直結する、潜伏者としての任務が今幕を開ける。


安東邑:ってわけで、飯綱くんにはUGNに忍び込んで貰うよ!
飯綱太一:はい。
飯綱太一:ワイルドホーセスとかを経由して偽装身分作って潜入で良いかなって思いました。
安東邑:危険なところに送り出しちゃってごめんね、出来るだけのサポートはするよ…!
飯綱太一:ありがたい
GM:そう言う訳で、UGNに偽装の身分で潜入して
GM:隙を見てヤバい遺産を回収なり破壊なりしよう!ってのが今回の任務です。よろしく!
飯綱太一:了解しました。破壊もありなのは覚えておきます
GM:では、最後に随行NPCの紹介だけしてプリプレイを締めたいと思います
GM:(キャラシート)
閏霧霞:『どうも。”ラヴァ―・バーン・ラヴァ―”、閏霧霞よ』
閏霧霞:『緑青とは…まあ、ちょっとした知り合いね』
閏霧霞:閏霧霞。緑青さんと腐れ縁の巨乳女傭兵です。
閏霧霞:『閏秒の悪魔』という知性体と契約しており、それが宿った鉱石ラジオによる
閏霧霞:空間・時間操作からの超速の白熱キックを得意とします。
緑青宗近:すっげえのよ、動き回るもんだから
閏霧霞:今回はM支部の皆について、廿奇術やファケアノス等々暗黒FHを蹴り飛ばしたいと思います!
緑青宗近:右に左にばるんばるんと
閏霧霞:緑青!
GM:というわけで、閏さんは通常のPCと同じように戦闘に参加し、情報項目にチャレンジし、バックトラックにもきちんと参加します。時の棺とか勝利の女神とかも持ってる複数攻撃型アタッカー!
朝倉輝晃:た、助かる!
朝倉輝晃:社会2が来てくれた!
閏霧霞:無様な働きは見せられないわね。よろしくと言っておこうかしら
朝倉輝晃:よろしくおねがいします!
緑青宗近:よろしくおねがいします!
鐙幸生:勝機!お願いします!
飯綱太一:よろしくお願いします。
GM:では、最後にトレーラーを貼ってOPに参りましょう!
GM:now loading...

トレーラー
地方都市M市、湾港地帯。
平穏であった街に、突如として未確認の高速移動構造体が発生した。
支部・及びバチカン遺産管理局による解析の結果、カテゴリー・パープル――『原状回復不能な損害可能性を多分に有する』──に分類された自律型遊弋遺産船を、UGNは“フライング・ダッチマン“と呼称。
遺産を多数積載した自律構造体に対し、UGNはM支部の機動力を用いてこれを確保する作戦を立案。
しかし、“フライング・ダッチマン”は当然のごとく争いの火種となるだろう。
仮想される敵は、遺産発見の報に時を同じくして動き出した三勢力。

異形猟兵部隊『ハロウィン』――斃れてもなお牙を剥く、払暁死兵の百鬼夜行。
医療セル『ファケアノス』――“正義の味方”を標榜する、一切不明の少数精鋭。
遺産鹵獲セル『廿奇術』――“怪盗”の称を僭する、無貌無冠にして無敵の盗王。
M市を巻き込んだ、四つ巴の総力戦が幕を開けることになる。

街の平穏は脅かされ、真相は死海の底に沈もうとしている。
存在しない時の中で、真実の輝きを望むのならば。
例えその手が空閑に彷徨しようと、虚空に触れ続けることに迷いはない。

それぞれの手が思惑に伸ばされるなか、戦術符号『死海作戦』は決行される。

――Dx3rd edition:『死海作戦/空閑隻腕』.

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OP1:『ドント・ブレーク・アンブロークン』

GM:登場浸蝕をどうぞ。
飯綱太一:1d10+35
DoubleCross : (1D10+35) → 7[7]+35 → 42



OP1:『ドント・ブレーク・アンブロークン』


GM:……M市外、中華料理屋『金蓮』。
GM:きみは、あるFHセルリーダーの依頼を受け、この少し寂れた飯店に顔を出していた。
GM:中華鍋を振る音。ネギと生姜の煮詰まった匂い。卵とゴマ油の弾ける音。
GM:何の変哲もない――どころか、カヴァーにするには些か所帯じみている。
飯綱太一:「……ここで合ってるよな」
飯綱太一:暖簾をくぐりながら端末を確認する。
飯綱太一:セルのカヴァ―として料理店を運営している事はままあるが。
安東邑:「あ!飯綱くんだよね!」不審に思っている君の前に、カウンターの奥から快活そうな青年が顔を出す。
飯綱太一:「…………」
飯綱太一:若干の沈黙、相手を観察してから返答をする。
飯綱太一:「飯綱です。依頼主の安東さんですね」
飯綱太一:人のよさそうな青年だなと思った。
安東邑:「そうそう!いや~、ごめんね!遠い所来させて!」
安東邑:「腹減ってる?」手には中華鍋を持っている。どうやら、ここで働いているらしい。
飯綱太一:「ちょっとは」
飯綱太一:メニューを見ながら何を注文するか考える。
飯綱太一:相手がオーヴァードならそこまで遠慮しなくていいなと考えてから
安東邑:「OK~。あ、奢るよ」スープにさっととろみをつけるようにかき混ぜ、きみの元へ来る。
飯綱太一:「チャーハンとラーメンを一人前ずつと」
安東邑:「うんうん」
飯綱太一:「餃子を一人前」
飯綱太一:「それと油淋鶏もお願いします」
安東邑:「う……」若干冷や汗。財布の中を確認する素振りを見せる。
安東邑:「……良いよ!どんどん喰いな少年!」震えながらサムズアップ。
飯綱太一:「ありがとうございます」
飯綱太一:折り目正しく頭を下げる。
飯綱太一:「あ、デザートもなんかおすすめの物があったら」
店員:「ん、安東なに?お前の後輩?」頼まれたものを持ってきている。
安東邑:「あ、そんな所っす。それじゃあそうだな~…あと杏仁豆腐と胡麻団子くれます?」
安東邑:「おれの給料から引いといてくれて良いんで」
店員:「お前相変わらずだな~…まあいいや、ごまと杏仁一つね」去っていく。
店員:目の前には黄金色の炒飯、透き通った醤油ベースのラーメン、じゅうじゅうと音を立てる羽付きの餃子……
安東邑:「この餃子、おれがレシピ考えたんだ。ここでバイトしててさ」
安東邑:「食って良いぜ、飯綱くん」
飯綱太一:「いただきます」
飯綱太一:手を合わせて声を出す。
飯綱太一:しれっと日常に溶け込んでいるのが怖いなと思いながら食事に手を付ける。
飯綱太一:味は美味い。
安東邑:ニコニコしながら食べる様を眺めている。
安東邑:「……どう?」
飯綱太一:「美味しいっす」
安東邑:「やった!良い子だなキミ!」ぱっと一段明るい笑顔になる。
安東邑:「そうそう、今回の餃子、昆布だしのゼリー入れて肉汁を増やしてさ…」
安東邑:「…じゃ、ないよな~。うん。ごめんな」ため息を吐く。
飯綱太一:「あ、すげえ。そんなことしてるんだ」
飯綱太一:自炊はしているが大体ざつな野菜炒めくらいしか作らない人間からするととても違う世界の話を聞いている気持ちになる。
安東邑:「うん。人が喜ぶの見るのも、料理するのも好きなんだよな~」
安東邑:「……まあ、とりあえず前置きはこんくらいにして」
安東邑:すっと目が細まる。
安東邑:「仕事の話しよっか」
飯綱太一:「うっす」
飯綱太一:丁度、食事を終えて、箸をしまう。
安東邑:……通常偽装に使われがちな≪ワーディング≫やエフェクトは使っていない。
安東邑:しかし、安東邑の方を見ている店員は誰もいない。店員には信頼されているのだろう。
安東邑:信頼こそが最も重要なカヴァーだということを、FHなら大半が知っている。
安東邑:「とりあえず……今回、大まかには仕事内容聞いてると思うんだけどさ」サングラスを外す。
安東邑:「M市、知ってる?あそこにヤバい遺産の船が出た」
飯綱太一:「一応は知ってます」
飯綱太一:風の噂で聞くくらいの物ではあるが、話は知っている。
安東邑:「OK。じゃあとりあえず単刀直入に言うと」続きを話そうとした時に、
店員:「杏仁豆腐と胡麻団子お待ち~。…何の話してんの?」
安東邑:「あ、ゲームの話っす。今度幽霊船やっつけるイベントやるんすよ」
飯綱太一:「そんな感じです。手持ちのユニットだとちょっときついんすよねぇ」
店員:「え、ソシャゲ?今度俺にも教えてよ」
安東邑:「いっすよ。フレコ交換しますか」
店員:雑談を交わした後、去っていく。
安東邑:「……ごめんな~。UGNが張ってる所じゃ、中々出来ない話でさ」
安東邑:「こんな辺鄙な中華屋でしか密談できないんだよな、『ファケアノス(おれたち)』は」はにかむ。
飯綱太一:「なるほど」
飯綱太一:「いささか平和すぎるなって思ってたんですけど、そういうことなら」
安東邑:「ま、出来る限り平和にしたいとは思ってるよ…本当に」遠くを見ながらぼやく。
飯綱太一:一応、人のよさそうな笑みを浮かべて。
飯綱太一:「納得しました」
安東邑:「助かる――で、だ。単刀直入に言うと、その船を奪取したい」
安東邑:「場合によっては破壊だ」
安東邑:「『フライング・ダッチマン』。それがその船の名前」
安東邑:「こっちの情報工作員に調べて貰った結果、遺産をわんさか乗せて飛び回ってる……街を何十回ぶっ壊しても足りないくらい」
安東邑:「そんなものがどっかのセルに渡ったら、一気にパワーバランスが崩れる。解るだろ?」
飯綱太一:「まあ、どこに渡っても碌な事にはならないですね」
飯綱太一:古巣にでも渡ったんなら、まあ、きっと。
安東邑:「そうなんだよな~」息を吐く。
安東邑:「FHなんか、どこもろくなもんじゃないよ。もちろんおれたちも含めて」
飯綱太一:「間違いないですね」
飯綱太一:自分がここに居る理由を考えれば碌なもんじゃない。
飯綱太一:それでも、まあ、抜け出せないからここに居るんだけどさ。
安東邑:「……一応、聞いてるぜ。”ワークショップ”のこと」
安東邑:「大変だったろ」肩を叩く。
安東邑:「ごめんな。勝手に調べるようなことして…きみの記憶に繋がる手がかりをちょっとでも見付けたかったんだけど」
飯綱太一:「…………まあ、殆ど、覚えてないですけど」
飯綱太一:若干ぎこちない
飯綱太一:動作で返事をする。
安東邑:「おれらも、何か解ったことがあったらすぐ伝えるからさ」ぐっとサムズアップ。
飯綱太一:冷房の効いた店内には見合わない汗を流して言葉を紡ぐ。
飯綱太一:「それは、ありがたいです」
安東邑:「……伝えない方が良い?」尋常ではない飯綱くんの様子をみて。
飯綱太一:思い出すべきかどうかも分からない記憶だ。
飯綱太一:それでも
飯綱太一:「大丈夫っす。知らないままでいられるかどうかも分かんないんで」
飯綱太一:「俺が知れる状態にしておくことにも意味はあります」
安東邑:「……そうだよな。自分のことが解らないままなんて、気持ち悪いよ。うん」優しく微笑む。
安東邑:「ただ、今回の任務では…申し訳ないけど、昔の君に繋がる手がかりを得られそうにはないんだ」
安東邑:「って言うのも」ごそごそとカバンから何かを取り出す。何かのカードのようだ
安東邑:「今回、多分UGNに潜入してもらうことになるからさ」
安東邑:「……一応聞くけど、飯綱くんUGNとやり合ったことある?」
飯綱太一:「ありますけど」
飯綱太一:しれっとした顔で返す。
安東邑:「……マジ?」
飯綱太一:襲撃作戦とか、報告時に強襲されたりとかで、一切やりあわない事はない。
安東邑:「え、一人だろ? 強くない?」
飯綱太一:「つっても小競り合いとか数合わせの作戦とかっすよ」
飯綱太一:一人で喧嘩を吹っ掛ける旨味はまずない。
安東邑:「いや……それでも生きてるって、大したもんだぜ。おれらの所、一人で突っ走って死に掛けてるやつ結構来るからさ」
GM:ファケアノスは浸蝕医療セルを謳う特殊なセルだ。OVの浸蝕負荷を低減しジャーム化を防ぐ理念の元、UGNもFHも関係なく治療を繰り返しているのだという。
飯綱太一:「あー、そうしないといけないんなら俺もそうするとは思いますけど」
飯綱太一:特に笑ったりもせずに
飯綱太一:「できれば、そうしたくはないっすね」
安東邑:「おれもおんなじ。気合うのかもな」背中を軽くたたく。
安東邑:「まあ……でも、そうだ。一人でやり合う旨味はないし、セル規模になってもそれは変わらない」
安東邑:「UGNは、基本的にオーヴァード同士の殴り合いで一番強いから今の位置にいるんだ。それ忘れちゃダメなんだよな」
安東邑:「だから、まあ、あっちと間接的に手を組む。きみの身分を偽装して、『フライング・ダッチマン』奪還任務に……」
安東邑:カードを差し出す。そこにはUGNイリーガルのパスコード。偽造身分証だ。
安東邑:「どうにかして、食い込ませる。それは任せて欲しい」
飯綱太一:「めっちゃ助かります」
安東邑:「いや。本来なら、おれが行くべきだったんだけどさ」少し眉を顰める
飯綱太一:最悪自前でやんなきゃなあと思っていたことではあるけど、依頼主が担保してくれるんならとてもありがたい。
安東邑:「……まともじゃないよな。弟くらいのやつに、これから敵地に忍び込め、だなんて」
安東邑:「うちは面が割れてるやつが結構いるから、仕方ないっちゃ仕方ないんだけど…恨んでくれていいよ」
飯綱太一:「別にいいっすよ。仕事なんですし」
飯綱太一:それに。と、笑顔を作って、あるいは心の底から笑って。
飯綱太一:「そういう風に心配してくれるんならそれだけで嬉しいっす」
安東邑:「……ごめんな。ありがと」眉をわずかに歪め、寂しそうに笑う。
安東邑:「でも、これはたぶん”不撓不屈”にしか出来ない任務なんだ。それだけは言える」しっかりと目を見据える。
安東邑:「きみ、めちゃくちゃタフだろ。物理的にも精神的にも」
安東邑:「潜入任務ってのは、思った以上に負荷が掛かるんだ。雇う時の試算で一番成功確率が高いのがきみだった」
飯綱太一:「もちろん。じゃなきゃ、"不撓不屈"(こんな名前)なんて名乗りませんよ」
飯綱太一:まあ、依頼主としては親切極まりないし、個人としても嫌いになる理由はない。
飯綱太一:だから、まあ、頑張ろうとか。ちゃんとやろうと思える。
飯綱太一:こんな稼業をやってるにしては結構ツイてるなと、考える。
飯綱太一:「不撓不屈、任務を遂行します」
安東邑:「頼むぜ。ぶっ壊れんなよ」
飯綱太一:「もちろん」
安東邑:「……とりあえず、これ渡しとくよ」
安東邑:そう言って、紙袋に入っていたカードと、小さなポケベルを手に握らせる。
安東邑:「まずは、偽造カード。これは命綱だから絶対持っといて。無くしたらダメだよ」
GM:偽造カードには『一条恭介』という名前が書かれている。
安東邑:「ぽんぽん偽造出来るわけじゃなくて、たまたまこっちで治療を受持った奴が……何かの役に立つだろ、って渡してくれたんだ」
安東邑:「名前はおれがつけたやつだけど。昔見てたテレビ番組の刑事の名前」
安東邑:「……もっと格好いい名前が良かった?」
飯綱太一:「全然カッコいいじゃないですか」
安東邑:「マジ?良かった~」ほっと胸をなでおろす。
安東邑:「で、こっちのポケベルが……うちと連絡取るやつね」
飯綱太一:「すっげえ助かりますね。俺の伝手だとワイルドホーセスとか経由するしかなかったんで」
安東邑:「あそこやめときな。ボラれるぜ」
飯綱太一:「ボラれてもあそこは書類偽造してくれるんで」
飯綱太一:「便利っちゃ便利なんすよ」
安東邑:「やってくれるから頼るしかないっての、良くないと思うんだけどな~…まあいいや」
飯綱太一:「良いんすか?そんなん貰っちゃって」
飯綱太一:後、すっげえ申し訳ねえなという顔をしてから
安東邑:「とりあえず、情報収集とかすることあるだろ。こっちに掛けてくれたら出来る限りサポートする」
飯綱太一:「ポケベルってどう使いますっけ」
安東邑:「や。普通に電話と同じだぜ。逆探されないようにアナログなの使ってるけど」
安東邑:「使いやすいように、UIとかはこっちで改造してる」
GM:コネ:ファケアノスを入手しました。情報:FHについて調査する時、ダイスが+1されます。また、破壊と代償に『ファケアノス』の面々に救援を要請することが可能です。
安東邑:「……つ~か、今の子ポケベル知らねえの?」
飯綱太一:「俺は知らないっす」
安東邑:「……今日、おれんちで飯食ってけよ」がっと肩を掴む。
安東邑:「ジェネレーションギャップについてこんこんと問い詰めないと気が済まない……!!!」
安東邑:目が血走っている。
飯綱太一:「良いっすよ」
飯綱太一:若干困った顔をして。
飯綱太一:食費浮くし面白そうだからいっかと考えることにした。
───────
GM:ロイス取得が可能です。
飯綱太一:シナリオロイスの感情を好奇心/不安で取得します
飯綱太一:気のいい兄ちゃんだって感じです!!
安東邑:イェイイェイ 仲良くしようね!
───────

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OP2:『閏と緑青、二人は滅法仲良しで』

GM:登場浸蝕をどうぞ。
閏霧霞:44+1d10
DoubleCross : (44+1D10) → 44+8[8] → 52

緑青宗近:1d10+29
DoubleCross : (1D10+29) → 2[2]+29 → 31



OP2:『閏と緑青、二人は滅法仲良しで』


GM:M市内、廃劇場『阿求座』跡。
GM:明治から続いていた由緒ある小劇団も時代の波には勝てず、今はあるFHセルのアジトの一角として利用されていた。
GM:劇場には身を隠せる場所や道具が多い。拠点として利用されるのは当然のことだろう。
GM:そして、今まさに『阿求座』を乗っ取っているのは――遺産鹵獲セル、『廿奇術』。
GM:M市洋上に座す『フライング・ダッチマン』を狙おうとにわかに活動を始めた『廿奇術』に対し、M支部は即座に
GM:緑青宗近・閏霧霞を招集。『廿奇術』に対しての捜査・遊撃を命じていた。
緑青宗近:「劇場なんぞを塒に選ぶたあ、名前の通りに洒落の効いた連中だねえ」
緑青宗近:「コソコソ探りを入れるのも面倒だ、ひとつ酒でも手土産にすりゃあ」
閏霧霞:「『廿奇術』……多少の能はあるようね」
緑青宗近:「案外ショウの演目についても、話してくれたりしねえもんかね」
閏霧霞:「酒を入れるのはやめろと言っているはずよ、緑青」
閏霧霞:「……そう言えば、聞いたわよ。貴女、この間『埋蔵金』を探しに行くと称して」
緑青宗近:「酔っちゃあいねえや!大のシラフですよ緑青サンは」
緑青宗近:「いいアイデアだと思うんだがねえ」
閏霧霞:「酔っていた方がまだマシよ。UGNチルドレンを何人も扇動したんでしょう?」
緑青宗近:「あれま!そいつを聞かれてたんじゃあ都合が悪い」
緑青宗近:「耳ざといことだね閏サンは」
閏霧霞:「タチが悪すぎるわ。”カタシハヤ”あたりが悪乗りをしたんでしょうけど」
閏霧霞:「……私も連れて行ってくれれば良かったのに」ぼそっと呟く。
緑青宗近:「ああ、鐙サンがね。快く協力してくれましたよ」
閏霧霞:「そんなことだろうと思ったわ……それで、あったの?」ぶっきらぼうに聞く。
緑青宗近:「先導なんぞ人聞きの悪い、こいつはサークル仲間の間に結ばれた深ーい御縁のなせる技ってなもんだ」
緑青宗近:首を振る
閏霧霞:「そう……」僅かに眉を落とす。知り合いだけが気づく、感情の機微
緑青宗近:「収穫なし、骨折り損のくたびれ儲けもいいとこでさあ」
緑青宗近:「もう少し上手くやってりゃあ、松茸は手に入ったんだがなぁ」
緑青宗近:「……おや」
緑青宗近:「なんだいなんだい閏サンは」
緑青宗近:にやーっと唇の端を三日月のように上げて
緑青宗近:「このところ構ってもらえなくて寂しかったなら」
緑青宗近:「そう言ってくれりゃあいいじゃあないですかい」
閏霧霞:「思い上がらないことね」ぴしゃりと言い放つ
緑青宗近:「こいつは緑青サンにも落ち度だったね!面目次第もねえことだ!」
緑青宗近:「またまた~」
閏霧霞:「私にだって、貴女以外の親しい友達は居るわ」
緑青宗近:「その友達が」
緑青宗近:「こーやって!」
緑青宗近:ふよんふよんと
緑青宗近:見えない何かが閏の乳房の下側を持ち上げている
閏霧霞:「市外にはベアトリスが居るし…あっ、ちょっと…ふっ、う」
緑青宗近:「その大饅頭の面倒まで見てくれるってんですかいアンタ!」
緑青宗近:「うりうり!どうだどうだ!」
閏霧霞:「あっ……はっ、この……」胸の谷間から鉱石ラジオを取り出して
閏霧霞:「やめなさい、この色狂い!」すぱん!
緑青宗近:「いっでえ!」
閏霧霞:目に留まらない蹴りが、緑青さんの尻にクリーンヒット
閏霧霞:どたぷんと、量感のある胸が遅れて震えた。
緑青宗近:「何も蹴るこたねえでしょぉ~乙女の柔肌に痕がついたらどうすんです、おおいてえ」
緑青宗近:「ま、とはいえこの辺りにしといてやるかい」
鉱石ラジオ:『驚きの』『柔らかさ!』『乳牛』『の』『羽毛布団』『好評発売中』!
緑青宗近:「閏サンの嬌声猥語で連中に感づかれちゃあ格好もつかねえや」
閏霧霞:閏霧霞の持つ鉱石ラジオから、彼女の契約している知性体――『閏秒の悪魔』の声が流れる。
閏霧霞:「誰が矯声猥語よ。あなた、思考回路が『こいつ』とほぼ同じよ、恥じた方が良いわ」ぺしん、と鉱石ラジオを叩いて、胸の谷間に仕舞う
緑青宗近:「確かに前々から気が合うモンだと思っちゃいたが」
緑青宗近:「そのうちひとつ酒でも酌み交わしてみるのも悪かあないか」
緑青宗近:「ラジオのアンタは呑めるのかい?」
鉱石ラジオ:『オイラは』『この一杯で君も飲兵衛!どぶろく松竹梅!』『(『男はつらいよ』のBGM)』
鉱石ラジオ:間の抜けたBGMが、廃劇場に流れる。
閏霧霞:「……壊したら承知しないわよ」
閏霧霞:「いえ、元々壊れているようなものだけど……」
閏霧霞:溜息をついて、廃劇場をぐるりと見渡す。
GM:――その時。
GM:劇場の緞帳。二階席。入口。ステージ下物置。
GM:あらゆる箇所から、視線と気配。これまで完璧に潜伏していたことが解る。
緑青宗近:「おおっと、いけねえ」
閏霧霞:「全く。やるわよ、緑青」
緑青宗近:「急に殺気が出てきたね」
閏霧霞:「貴女が私の乳房を揉んだせいでしょう」
閏霧霞:「……多分」
緑青宗近:「まあ待ちない待ちない」
緑青宗近:「そいつが分かってるならまずやるべきことは一つさね」
緑青宗近:「お兄さん方!どうか勘弁しちゃあくれねえか!」
緑青宗近:「人の塒で騒いだこたあ謝るが」
緑青宗近:「この人のよがり声やらがうるせえのは本人気にしてるとこなんだ」
閏霧霞:「……」頭を抱えている。
緑青宗近:「後生だからどうかひとつお目溢しとしちゃあくれねえかね!」
緑青宗近:「ダメ!?」
緑青宗近:「ああ、そう」
緑青宗近:「ダメみてえだからやるしかなさそうだね」
緑青宗近:閏さんの隣で肩をすくめる
閏霧霞:「参ったわね。貴女が余計なことを言うせいで」鉱石ラジオを取り出し、掌で旋回させて握りしめる
閏霧霞:「彼らを生かして返すわけにはならなくなったわ」
緑青宗近:「いやー気の毒だねえ」
緑青宗近:かんらかんらとしている
”廿奇術”セルスタッフ:「……」ぞろ ぞろ ぞろぞろ
”廿奇術”セルスタッフ:ゴキブリのように、その声に答えて
”廿奇術”セルスタッフ:這い出て来る。廃劇場の腸に、どれだけの人間が巣食っていたのかと疑うような量。
”廿奇術”セルスタッフ:「……間違いないな。あのバカみてえな絡み」
”廿奇術”セルスタッフ:「ああ。緑青宗近と閏霧霞だ」
緑青宗近:「どこの楽屋にすっ込んでたんだか」
閏霧霞:「バカみたいなに関しては完全に同意せざるを得ないわね……」
緑青宗近:「芸人の中でも下働きってやつは、肩身も狭そうで同情するね」
緑青宗近:「ああん?」
緑青宗近:「こっちのことを知ってんのかい」
”廿奇術”セルスタッフ:「ハ。”廿免争”が言ってたんだ」
緑青宗近:「ほうほう」
”廿奇術”セルスタッフ:「一番、じゃれ合ってる奴等を見とけってな。アンタらだな、間違いない」
”廿奇術”セルスタッフ:「敵地で味方の胸揉むとか…どういう神経してんだ…」
緑青宗近:「へっへっへ」
緑青宗近:「そう褒めても何も出ませんぜお兄さん方」
閏霧霞:無言で緑青さんの頭を叩く。
緑青宗近:「痛い!」
閏霧霞:「デレデレしない!」
緑青宗近:「確かにベタ過ぎるとは思ったけどさぁ~」
”廿奇術”セルスタッフ:「……なあ、もうやっちまっても良いか?良いよな」
”廿奇術”セルスタッフ:「良いだろ。こっちも遊びじゃねえし…」
緑青宗近:「このところツッコミが雑になってきてやせんかね閏サン」
緑青宗近:「愛が足りない~」
緑青宗近:「あ、来る」
閏霧霞:「愛なら、後でいくらでもあげるわ」鉱石ラジオを放り投げる。
閏霧霞:が ちん
緑青宗近:「蹴りはナシですぜ」
”廿奇術”セルスタッフ:「あ」
”廿奇術”セルスタッフ:一人が倒れる。
緑青宗近:「せめてビンタで済ませてくれるとひとつ」
緑青宗近:ふわり、と女の着流しの袖が揺れると
閏霧霞:地面には『♡』の焦げ跡が残っている。凄まじい速度による二方向への蹴り。
緑青宗近:別の敵が1人、宙に浮かび上がり
緑青宗近:「そぉらっと!」
”廿奇術”セルスタッフ:「う、おわ――」
緑青宗近:ごしゃあっ!
緑青宗近:別の一群に向けて叩きつけられる。
”廿奇術”セルスタッフ:「びびるなッ…アレ持ってこい!」
”廿奇術”セルスタッフ:連携を崩しながら、それでも黒衣と仮面に身を包んだ”廿奇術”はひるまない。
”廿奇術”セルスタッフ:モルフェウスの砂。ソラリスの煙。二つの現象が同時に、廃劇場を満たす。
”廿奇術”セルスタッフ:し ぱぱぱぱぱっ
”廿奇術”セルスタッフ:形成は一瞬。障害物の多い廃劇場の一面に、鋭いワイヤーが形成された。
緑青宗近:「目くらましに、蜘蛛の糸」
”廿奇術”セルスタッフ:そして、ソラリスによる薬効スモーク。通常より長く滞留する性質を持っていると一目で解る。
閏霧霞:「――待ちなさい。それだけじゃない」
閏霧霞:「……」加速が出来ない。
緑青宗近:「えらく準備がいいもんだ。連中、こうして詰め寄られるのは考えの内だったってえことかい」
閏霧霞:張り巡らされた鉱線の中での高速移動は、すなわち切断による死を意味する。
閏霧霞:「……そのようね。そもそも、私達の能力を知り過ぎている」
閏霧霞:「このスモークは、恐らく『あなた用』よ。緑青」
緑青宗近:「あっはっは、なんだアンタも世話の焼ける人だねえ」
閏霧霞:「笑いごとじゃない。貴方の見えない手を見えるようにしている」
緑青宗近:「ちょっとまってなあんな糸っきれ如き緑青サンがささっと千切って」
緑青宗近:「いっでぇ!」
緑青宗近:ばちっ!
緑青宗近:煙の動きから予測された腕の位置に
”廿奇術”セルスタッフ:「……触れさせると思うか?」全員が火器を構えている。
緑青宗近:散弾を打ち込まれて弾かれる。
”廿奇術”セルスタッフ:「バックショットであれば、被弾面積は多い。下手な鉄砲も数撃てば当たるさ」
”廿奇術”セルスタッフ:「投降しろ。我々の狙いは閏霧霞だ」
緑青宗近:「……おそれ入谷の鬼子母神」
緑青宗近:「こいつはもしかして、結構やばい?」
緑青宗近:「狙い……」
閏霧霞:「……私が?」眉を顰める
緑青宗近:「その口ぶりだとお兄さん方」
緑青宗近:「いや口ぶりだけじゃあねえ、この仕掛も、陣形も、アタシらがここに来るのが」
緑青宗近:「最初から織り込み済みだった、ってえ言ってるみてえに聞こえるぜ」
”廿奇術”セルスタッフ:「――”廿免争”がそう言っているだけだ。我々は奇術の歯車に過ぎん」
”廿奇術”セルスタッフ:「だが、まあ。こうも言っていたな」
”廿奇術”セルスタッフ:「この謎を解けるか?名探偵」
緑青宗近:「ッ」
緑青宗近:背筋にじっとりとした冷や汗が湧く
”廿奇術”セルスタッフ:セルスタッフが持つトランプに、火が付く。サラマンダー能力。
”廿奇術”セルスタッフ:…比重の重い可燃ガスは、空気に対して沈殿する。スモークはソラリスの薬効能力で生成されていた。
閏霧霞:「――」鉱石ラジオを取り落とす。
閏霧霞:「彼女は、名探偵なんかじゃないわ」
閏霧霞:か ち
閏霧霞:ば びゅびゅびゅびゅびゅ!!!
閏霧霞:凄まじい風圧。――ブレイクダンスのように、手を床について蹴り足を構えている。構えていた。
閏霧霞:…スモークが晴れている。
閏霧霞:白熱した足によって、上昇気流を発生させた。一か八かの賭け。
緑青宗近:「手厳しいねえ閏サンと来たら」
閏霧霞:「貴女はただの、私の友だちでしょう」
閏霧霞:「やれるわね?緑青宗近」
緑青宗近:「誰に口聞いてんだいこの人は」
緑青宗近:煙が晴れた一瞬
緑青宗近:不可視の腕は重火器部隊を薙ぎ払い
緑青宗近:同時、その動きが空間を遮るワイヤーを切断している。
緑青宗近:「閏と緑青、2人は滅法仲良しで」
緑青宗近:「腕も良けりゃあ、器量も良い」
緑青宗近:「さっきの評判に、2つ3つ付け足しときな!」
緑青宗近:ばごん!!
閏霧霞:が ぢん!
”廿奇術”セルスタッフ:『ぐっ――ぼ、アアアアッ!!』
”廿奇術”セルスタッフ:不可視/不可避の猛攻によって、セルスタッフが一瞬で蹴散らされる。そして沈黙。
緑青宗近:「……ふーっ」
緑青宗近:「助かったぜ閏サン」
緑青宗近:「実は結構ヒヤヒヤしてたりして」
緑青宗近:袖で額の汗を拭う
閏霧霞:「……無理もないわ。彼らは完全に私たちの能力を知っていた」
緑青宗近:「ああ、そこだね」
緑青宗近:「腕前が三下で助かったが」
閏霧霞:「それも、使用エフェクトなんてものじゃない。その弱点に至るまで」
緑青宗近:「強い相手に手札が割れてちゃあ、適う道理がねえや」
緑青宗近:「さっさとずらかりましょうぜ」
閏霧霞:「同感ね。けれど、『廿奇術』が動き出したのは直近のはず……」首を捻る。
緑青宗近:「こいつはどうにも嫌な感じのするヤマだ」
緑青宗近:「名探偵の勘がそう言ってるんでさ」
閏霧霞:「……名探偵、ね」少し寂しそうな顔をする。
緑青宗近:「なんだい妙な顔して」
閏霧霞:「良いわ。巡回ルートを廻りつつ、支部に帰投しましょう」
緑青宗近:「さっきから、そんなに文句があるってのかい?格好いいでしょうが名探偵」
閏霧霞:「……だとしたら、この事件の謎も解けるかしら?」ため息をつく。
閏霧霞:「明らかに、内通者がいるわ。気付いているでしょう」
緑青宗近:「それも」
緑青宗近:「正規の人員だけじゃあねえ、イリーガルの内情までかなり正確に把握してる」
緑青宗近:「そういうやつがM支部の方にいると」
緑青宗近:「当分は距離を取ったほうが良さそうだね」
緑青宗近:「そうだ、しばらく旅行でもどうだい?」
閏霧霞:「『フライング・ダッチマン』の件もあるわ。私たちが今、支部から離れるわけには行かない」
閏霧霞:「……旅行?考えなくもないけど」
緑青宗近:「……閏サンは石頭だねえ」
緑青宗近:「毎度言ってるけど、アンタは肩入れしすぎなのさ」
緑青宗近:「なんのためにアタシたちイリーガルでやってんだい」
緑青宗近:「こういうヤバいヤマを足抜け出来るからやってんだろう」
閏霧霞:「ここで逃げたら、それは貴女の重荷になる」さらりと言う。
緑青宗近:「……あぁん?」
閏霧霞:「貴女は滅びたこの街を置いて、どこかに高跳びをして」
閏霧霞:「それで、ああよかったねって、笑えるのかしら。心の底から」
緑青宗近:「なんだいそりゃあ。ああ、笑えるね!」
閏霧霞:「私が肩入れしているのは、この街じゃないわ。その意味をもう一度よく考えて」
閏霧霞:「……私は、貴女の右腕よ」
閏霧霞:「貴女が例え、私を許さなくても」
緑青宗近:「化け物になるリスクを背負ってんだ。アタシはいつでも自分の面倒を見るので手一杯だよ」
緑青宗近:「……生き残らなきゃあ、話になんねえだろう」
緑青宗近:懇願するように、閏を見る
閏霧霞:「だったら、私が独りでやるわ」
緑青宗近:「……!」
緑青宗近:「ああ、ああそうかい、勝手にしな!」
閏霧霞:「ええ。内通者も、『フライング・ダッチマン』も、全て蹴り壊す」
閏霧霞:「臆病な名探偵様と違ってね!」
緑青宗近:「いつもいつも、肝心な時にこれだ!」
緑青宗近:「余計な肩入れで何度貧乏くじを引くザマになりゃあ気が済むんだろうね!」
緑青宗近:「大体その悪魔だののことも……」
緑青宗近:「なんだとてめぇ!」
閏霧霞:「宗近!」怒鳴る。
緑青宗近:「うるせえよ!」
閏霧霞:「ッ……ただ、私は……!」
閏霧霞:くしゃり、と顔が歪む。
緑青宗近:「っ」
閏霧霞:「貴女と、あの時みたいに」
緑青宗近:こちらも言葉に詰まる
緑青宗近:ごめん、という声が喉から出かかって
緑青宗近:それを飲み込む
緑青宗近:「……も~~~うんざりだ」
緑青宗近:「毎度毎度、アタシが戻ってきて助けてくれるとか」
緑青宗近:「期待はしねえでくださいよ」
閏霧霞:「……こちらの台詞ね」
閏霧霞:「『私が居なきゃ、何もできなかった』癖に」
閏霧霞:言ってから、はっとした顔をする。
緑青宗近:「……ッ」
緑青宗近:ばちっ!
閏霧霞:「あ……」
緑青宗近:残った右手で頬を張る
緑青宗近:表情を隠すように背中を向けて
緑青宗近:「あばよ、閏霧霞」
緑青宗近:「平和とか他人のために戦って、ヒーローにでもなんでもなりゃあいいさ」
閏霧霞:「……せめて、巡回ルートは周りなさい」
閏霧霞:「『ハロウィン』が跋扈している。リスク管理が出来ないわ」淡々と告げる。
緑青宗近:「それで勝手に死んじまえ。アタシはそんなの、まっぴらごめんだね」
緑青宗近:「うるせえよ、帰る」
緑青宗近:言葉少なにそれだけ返して、立ち去ろうとする。
閏霧霞:「…違う。ヒーローも、正義の味方も、どうでもいいの」
閏霧霞:「私はただ、貴女と――」
緑青宗近:「うるせえって……!」
閏霧霞:「……良いわよ。もう、勝手にしなさい」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:数秒立ち止まって
緑青宗近:小さく息を吸って歩き出す
緑青宗近:着流しの袖が
緑青宗近:風もないのに、引かれるように棚引いた。
閏霧霞:追わない。セルスタッフの拘束を始める。
鉱石ラジオ:「『謝罪会見』『を』『――要求しました』『推奨しています』」
閏霧霞:「……うるさい」
閏霧霞:「そんな所まで、あいつに似なくて良いでしょう」
───────
GM:ロイスの取得・感情の変更が可能です。
閏霧霞:緑青宗近 友情/悔悟〇→友情/憤懣〇に
緑青宗近:閏霧霞 親愛○/悔悟→親愛/憤懣○に
緑青宗近:以上で!
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OP3 鐙幸生

GM:では、14:00!
GM:作戦再開!
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GM:OP3 鐙幸生
GM:登場浸蝕をどうぞ。
鐙幸生:1d10+29
DoubleCross : (1D10+29) → 7[7]+29 → 36

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GM:M市27番巡回支道 海抜3.36m
GM:……鐙幸生、及びターセム・ジュノに割り振られた巡回ルートだ。
GM:現在のM市には、いくつかの勢力が跋扈しているが――その中でも、最も直接的な脅威が『ハロウィン』だ。
GM:『フライング・ダッチマン』を追いつつも、その過程でいくつかのエリアにおいて破壊活動を行っており、
GM:相当数の被害も確認されている――そうきみは聞かされていた。
ターセム・ジュノ:「……ふう」27番は海浜公園沿いのルートだ。潮風に吹かれて、煙草が揺れている。
鐙幸生:「あっ。俺、いいこと思いつきました。ジュノさん」
ターセム・ジュノ:「ンフフ。どうしたんだい、Mr,アブミ」
鐙幸生:「この近くに知り合いの知り合いがやってる店があるらしいんで、今日はメシ食って上がりません?」
鐙幸生:「明後日は美学史の試験だし、今日はもう誰も出てこない気がします」
ターセム・ジュノ:「……なんで?」薄く笑いながら訊く。
鐙幸生:「えっ。え、なんでって……」
ターセム・ジュノ:「いや、単純に……どうして『今日はもう出てこない』って解ったんだい?」首をかしげる。
鐙幸生:「……えっ。じゃあ、人文学のレポートもあるし……」
ターセム・ジュノ:「あ、そうか。解ったぞ…そういう能力なのか。データベースを偽装してたんだね、やるじゃないか」
鐙幸生:「俺の都合に合わせてくれたら最高だなって……思って……」
鐙幸生:「あっハイそうです!」
鐙幸生:「偽装してます!」
鐙幸生:「俺は俺の能力を自分でも制御できない危険な男なんスよ!」
鐙幸生:「だから今日はもうパトロールしてる甲斐がない気がするな~。メシ食って帰りましょうよ!」
ターセム・ジュノ:「……きみ、恥ずかしくならないのかい? 信じると思う?」苦笑。
鐙幸生:「一回だけ! 今回一回だけでいいっスから!」
ターセム・ジュノ:「hmm。まあ、”カタシハヤ”が危険な男なのは知っているよ」
鐙幸生:「もう何日もこれでしょ~。傭兵の士気を上げると思って……!」
ターセム・ジュノ:「ディナーより、煙草を奢ってくれる方が好みなんだけどなあ」すぱ~っと煙草を蒸かす。
ターセム・ジュノ:「まあ、嫌いじゃないよ。こういう仕事をやってると、どうしても正直者と絡む機会は少なくなる」
ターセム・ジュノ:「キミのその態度が嘘だったら、私は少し落ち込むだろうね。Mr.アブミ」怪しく笑う。
鐙幸生:「でしょ。俺は業界稀に見る誠実な男なんスよね」
鐙幸生:「安心してください! 絶対何もしないっスから! 契約書書いてもいいっスよ!」
ターセム・ジュノ:「うーん……申し訳ないけど、私……一応ここの諜報顧問だからさ」
ターセム・ジュノ:「仕事を一緒にかたづけてくれるって言うなら、付き合えなくもないけど」
GM:ターセム・ジュノ。各地での諜報活動の成果を買われ、ここM支部に招聘されたOVの一人だ。OVとしての能力は、煙草の煙の質量化と操作。
ターセム・ジュノ:煙を操って『大量の書類』のピクトグラムを作る。
鐙幸生:「諜報顧問!? それって、ゴールデンカムイの鶴見中尉みたいな…… いやまあ、もちろん片づけますよ、仕事、仕事はね」
鐙幸生:「ただその、連日のパトロールであいつらもテロする気なくしたんじゃないかなと思って…」
鐙幸生:「ここから先は喫煙可能な居酒屋を個別に回って、潜在敵を炙りだすというのは……? タバコだけに」
ターセム・ジュノ:「……確かに、最近大人しいのは事実だ。良い所に気付いたね」
ターセム・ジュノ:煙を薄く纏わせている。
鐙幸生:「へっへっへ……それ、学生ローンの受付の人にもよく言われるんスよ」
鐙幸生:「良い所に気づく鐙。実際、出てこないじゃないスか」
ターセム・ジュノ:「その若さで借金って…結構苦労してるんだね、きみ」苦笑する。
ターセム・ジュノ:「まあ事実、あんなまともじゃないRV被造物まで使い始めているわけだからね」
ターセム・ジュノ:指を指す。その先には…
鐙幸生:「おン!?」
キノコ・モンスター:「ぐも~~っ!!」
タケノコ・モンスター:「ぐもっ、ぐもも」
鐙幸生:「ワーーーーーッ! ヤダーーーーッ!」
タケノコ・モンスター:怪奇!タケノコとキノコに人の手足が生えた、悪夢じみた姿形!
タケノコ・モンスター:バランスを著しく欠いており…怖い!
鐙幸生:「ジュノさん! 妖怪変化が! は、はやく大人の人を呼ばないと!」
ターセム・ジュノ:「『ハロウィン』が魑魅魍魎を集めていたのは知っていたけど」
ターセム・ジュノ:「あんなのまで使うかい?普通……」
ターセム・ジュノ:「calm down!落ち着け! キミも十分大人だよ!世間的に!」
鐙幸生:「はっ」
鐙幸生:「……あんなのを集める時点でそーと―ヤバい集団じゃないスか!?」
ターセム・ジュノ:「どうだろうね。あの……『アレ』自体は、確かM市で確認されているから」
ターセム・ジュノ:「誰かがデータを拾って複製したか……もしくは、野良の生き残りを『育てた』か」
鐙幸生:「かかわりたくねぇ~~~~」
キノコ・モンスター:「ぐも?」首をかしげている。
ターセム・ジュノ:「とりあえず、掃除するよ」ちゃっと散弾銃をブルゾンの中から取り出す。
ターセム・ジュノ:「あんなのがほっつき歩いてたら、この街の名誉にかかわると思わないかい?」
鐙幸生:「う……うす!」 どういう構えを取ればいいのかわからず、両手を鶴のように伸ばす。
ターセム・ジュノ:「何だいその構え。クンフー?」
鐙幸生:「この街の名誉とか残ってるのかなァ」
鐙幸生:「つっ……鶴の構えっス!」
ターセム・ジュノ:「なるほど!キミは白兵戦に長けていたんだな、Mr.アブミ!」
鐙幸生:「あっ。は、ハイ!当たらずとも遠からずというか、ええ、まあ! 任せてくださいよ!」
ターセム・ジュノ:「じゃあとりあえず、私は右の方やるから」
ターセム・ジュノ:ずどん!ずどん!
ターセム・ジュノ:狙いも付けずに、無造作に放つ。散弾銃から放たれるのは、煙の弾丸だ。
鐙幸生:「えーっ……完全分業制……! どっ、ど、どうしよ……あれ、来るかな……いや来るわ。来る気がする」
ターセム・ジュノ:薬莢の代わりに、煙草を排莢している。
キノコ・モンスター:「ぐも~~っ!!」銃撃に打倒されたり逃げ惑っていたりしたが
タケノコ・モンスター:「モッ」完全に狼狽えている鐙くんの方に狙いをつけ…
鐙幸生:「つーか来たわ」 くぉぉおおおーーーーーん、と、獣の吠えるような声が遠くに聞こえた。
タケノコ・モンスター:「ナントカ……ナレ~~~~ッ」突撃してくる!!
鐙幸生:「なってたまるかッ!」 何かの吠える声、かすかな足跡、そして鐙が伏せた瞬間、
鐙幸生:ばぢっ、と異様な音がして、キノコとタケノコの異形を「何か」の群れが食いちぎっている。
タケノコ・モンスター:「マ”ッ!!!」爆散!!
タケノコ・モンスター:緑色の体液がもろにスプラッシュする。そして、沈黙。
鐙幸生:「あでっ」 当然、鐙本人も無事では済まない。背中と脹脛に爪で抉られたような裂傷。
鐙幸生:「ってぇ~~~~~! 終わったっ?」
ターセム・ジュノ:「オーキ・ドーキ」ずどん。鐙くんの背後の一匹を射殺。
ターセム・ジュノ:「これで全部さ。無事かい?」
鐙幸生:「あ、そっすね……まあ……ぼちぼち無事……いやいやいや」
鐙幸生:「絶対ヤバい組織なんで、もっと大規模な山狩りとか地域封鎖すべきっすよ!」
鐙幸生:「ほら、ジュノさんも俺目線から見るとすごい疲れたみたいに見えるし、今日はもう引き上げましょうよ! あくまでも俺じゃなくてジュノさんが限界みたいなんで!」
ターセム・ジュノ:「それについては、もう支部が動いてるはずだ。動員できるだけのイリーガルを巡回させて……それでもなお、全く手が足りていないのさ」肩を竦める。
鐙幸生:「右肩と左肩見てくださいよ、ほら、「限」と「界」って文字が浮かび上がって来てる! これ以上は危険っス!」
ターセム・ジュノ:「フム。きみは優しい所もあるんだな……出まかせを並べ立てて女を口説くろくでなし、くらいには思っていたけれど」
ターセム・ジュノ:「能力行使の練度も上々だ。少しばかり君を見誤っていたようだね」
鐙幸生:「えっ、ま、まあ……少しはね?」
鐙幸生:「俺は歴戦のオーヴァードなんで? このくらいは? できるっつーかね」
ターセム・ジュノ:「ただ、まあ……巡回が終わるまでは、帰れないかな」苦笑
ターセム・ジュノ:「聞いてるかい?『フライング・ダッチマン』のこと」
鐙幸生:「えーと、まあ……」
鐙幸生:「遺産? っていうのを満載したナイトメア的な船なんでしょ?」
ターセム・ジュノ:「Exactly。アレ、一番厄介な点は『不規則に回遊してる』って点なんだ」
ターセム・ジュノ:「だから、支部も守る場所を特定できない。大規模に渡る巡回が必要とされ、よって兵力を分散せざるを得ない」
ターセム・ジュノ:「悪循環さ」肩を竦める
鐙幸生:(ジョジョを読んでいてよかった……Exactlyは『その通りでございます』の意味だ)
鐙幸生:「悪循環っスね!」
ターセム・ジュノ:「本気で言ってる?」
鐙幸生:「本気っスよ! 俺、悪循環の図も見たことありますもん!」
鐙幸生:(麻薬の悪循環の図)
ターセム・ジュノ:「成程!薬学訓練を受けているのか、ますます見直したよ」
鐙幸生:「へへ……ま、まあ……そんな感じっス。最初の一回が命取りなんスよ」
ターセム・ジュノ:(対ソラリスの薬効訓練を思い浮かべている)
ターセム・ジュノ:「まあ……そういう訳で、もうちょっと辛抱してくれないか?頼むよ」
鐙幸生:「うーん……まあ、お金も出るし、ジュノさんと組むなら……」
鐙幸生:(……だが、大きな問題が一つある……。ジュノさんはもしかしたら俺のことを好きになりつつあるのかもしれない……)
鐙幸生:(その場合、広瀬すずと広瀬ありす姉妹と付き合うイメージトレーニングはどうなる……? 責任問題に発展しないか……)
鐙幸生:(なんとか……しなければ……)
ターセム・ジュノ:「……」微笑まし気にその様子を眺めていたが
ターセム・ジュノ:ぴくり、とその眉が動く
ターセム・ジュノ:「伏せろ」
鐙幸生:「え!?
え!?」

ターセム・ジュノ:「――良いから伏せろ!!!」
ターセム・ジュノ:がば、鐙くんを引きずり倒し、
ターセム・ジュノ:煙草の煙で卵の殻のように二人の周囲を覆う。その直後、爆音。
鐙幸生:「ヴぁ!?」
GM:ず    ど ん
GM:―――どっ ばばばばばばばばばばばばばばばッ!!! っどどどどどど――
GM:世界が終わるような轟音。
ターセム・ジュノ:「……What a fuck。何なんだ、今のは」
ターセム・ジュノ:――音が晴れる。同時に、防御も解かれる。
鐙幸生:「圧倒的な臨場感……! 迫真のサラウンド音量……!」
???:────5分前。
???:────マスターシーン。『ハロウィン』
???: ──ハロウィーン。
???: 10月31日に行われる、古代ケルトから伝わるお祭り。子供たちが仮装をしてお菓子を貰ったり、悪戯をしたりする、現代における微笑ましい一幕。
???:…同時に、終わりの始まり。生と死の境界線が最も薄くなるその日を境に──彼らは冥府の国から現れる。

???: 燃え上がる町の区画。瓦礫を踏みつけに、崩壊の音をバックミュージックに、鉄の巨人が姿を現す。
???:鉄の箱を乱雑に積み上げたような、子供の工作のようなシルエットの『それ』は、彼らの前に立ちはだかった敵対者を何人かつまみ上げると──

???: 大切なものを扱うかのように、そっと胸に抱き入れた。同時、歯車が軋むような金属音。
???:──げで!!助けえ゙え゙えっ!!あ゙あ゙あ゙あ゙ッッ!!

???:内部から響く、めりめりと何かが潰れる音。そしてそれを打ち消すように、鋼鉄の壁を叩く音。ドン!!ドンドン!!ドン!ドンドン!!
???:ドン!──ドン!──ド………ブャギ!その音を最後に、内部から響く音が消える。

???:鉄の巨人は、その音の余韻に陶酔するように沈黙してから…嘆くように頭を振り、傍らに立つ、襤褸を被った男に声をかけた。
???:「ビビビビッ!ヂヂビビッ!アババ!どうしよう!『ジャック・オ・ランタン』!受信した!受信した!
???: ──俺の心が、また無くなっちゃったよおおぉお!!!今度こそ、今度こそ大丈夫だと思ったのに!
???: また鼓動が聞こえないよおぉお!!!!!」

???:「ああ…本当に哀しいねえ『アンテナ・ロボット』!大丈夫だよ。探し続ければ、きっと君の心は見つかるさ。
???: 探そうと思ったその時点で、君の心はきっと、何処かにあるのだから」

???:「──ねえ、『ジャック・オ・ランタン』『アンテナ・ロボット』!お菓子はいかが?」
???:黒いドレスの少女が、軽やかに巨人『アンテナ・ロボット』、そして『ジャック・オ・ランタン』と呼ばれた男──否、怪人に駆け寄った。
???:両手一杯に抱えられた、キャンディー、クッキー、チョコレートにマカロン!

???:「受信!受信!食べられないよおおおおっっ!!」
???:それを見て泣きわめく『アンテナ・ロボット』。
???:『ジャック・オ・ランタン』は、クッキーを一つ抓んで、その口の中に放り込んだ。咀嚼の音はしない。

???:「ああ!これは美味しいねえ!!とっても素敵なものと、愛が詰まっているんだねえ、『ウェディング・ケーキ』!」
???:「ええ、そうなの!彼は恋人になってくれると言ってくれたわ!だから──とっても美味しいはずよ!!でも、また夢が叶わなくなっちゃった…」

???:「大丈夫さ、『ウェディング・ケーキ』!『信じれば夢は必ずかなう』!君は、必ず素敵なお嫁さんになれる!
???: こんなにおいしいお菓子が作れるんだ。私がそれを保証するさ!」

???:「本当?『ジャック・オ・ランタン』!」

???:「ウ・ソ・さ!」

???:「「えぇえ~~っ!!」」
???:──驚いたその言葉にあわせて、空に抱えられていたお菓子が舞う。
???:「本当は、『やってみなければわからない』からね!」
???
「──もう!『ジャック・オ・ランタン』ったら!」

???:「ハハハ!それじゃあ、続けよう。愉快に、楽しく、悪戯おまけに蹂躙も(トリック・アンド・トランプル)!」
???: そうして、彼らの姿は消えていく。いなくなった、その後に。
???:──キャンディーが降る。クッキーが降る。チョコレートが降る。マカロンが降る。首が降る。指が降る。眼球が降る。
???:それらは落ちて、ポップコーンに代わって、焼けた大地に転がった。

???:ハロウィーン!それは終わった奴らの百鬼夜行。異形の猟兵。
???:…嵐の魔軍(<ワイルドハント>)、始まりの日!
???:───マスターシーン終了
???: 《ワーディング》反応──世界を掌握下におく、オーヴァードの基底エフェクト。
???:世界の終わる轟音と共にそれが通り過ぎた後。
ジャック・オ・ランタン: ──巨大な『角』としか形容不能な、不気味に枝分かれした大槍を担いだ男がそこにいる。
ジャック・オ・ランタン:刳り貫いたカボチャを頭に被る、そのお道化たシルエットは、この国でも馴染み深くこう呼ばれていた。
ジャック・オ・ランタン:『ジャック・オ・ランタン』──天国と地獄の何処にも行けない、彷徨する亡霊。
ターセム・ジュノ:「あ、」ぽろ、と煙草を取り落とす
ジャック・オ・ランタン:「ハッピー・ハロウィン!!素敵な『終わり』はいかがかな?」
ジャック・オ・ランタン:───視界全域。伏せた射線にあったすべての建物が、
ジャック・オ・ランタン:ずるり。
ジャック・オ・ランタン:と、積み木でも崩すかのように、崩れ落ちた。
鐙幸生:「ジュノさん、いまの……うぇっ!?」
ターセム・ジュノ:「逃げろ」
ターセム・ジュノ:「あれは、ダメだ」
ターセム・ジュノ:「知ってるだろ……何人か、目の前に立ってるだけで『終わり』みたいな奴等」
ターセム・ジュノ:建物が崩れ落ちる轟音。煙が吹き流される。
鐙幸生:「そ、そそそそそうっスね! ジュノさん、全力でダッシュしましょう!!!」
GM:では、ここでRC判定を行って頂きます。
GM:難易度は20。エフェクトは使用可能。内容としては、『ジャック・オ・ランタン』の追撃を逃れる、というものになっております。
ジャック・オ・ランタン:「ああ!!『キノコ・モンスター』…『タケノコ・モンスター』!!」地面に飛び散った、体液を見下ろして、嘆くように頭を振る。「なんてことだ!やられてしまった!だが、安心してくれ!君達は見守っていてくれ!」
ジャック・オ・ランタン:「──仇は私がとってあげるからね」
GM:失敗した場合、一部のNPCカードが使用不可能になります。
鐙幸生:了解! ここで使うエフェクトは――
鐙幸生:コンセントレイト+魔獣の衝撃+魔獣の本能+無機なる四肢+蝕む赤! なぜここまで組み合わせるかと言うと、3シンドローム組み合わせると浸食率が4減るから!
GM:OK!判定をどうぞ!
鐙幸生:8dx7+6>=20
DoubleCross : (8DX7+6>=20) → 10[2,3,3,5,7,7,8,10]+10[1,7,9,10]+3[1,2,3]+6 → 29 → 成功

GM:OK!では、何とか『ジャック・オ・ランタン』の追撃を逃れることが出来るでしょう!
GM:では、お二人ともどもロールをどうぞ!
鐙幸生:侵食率は2+2+2+1+1-4=4で、36→40まで上昇
ジャック・オ・ランタン:では追撃描写!
鐙幸生:「……やつらがその気で来るってなら……こっちの方も」 先ほど流れ出た血液が、足元で血だまりをつくっている。その匂いが「群れ」を呼んでいる。
ジャック・オ・ランタン:──『ジャック・オ・ランタン』の薙ぎ払いが、第一陣。不可視の群れを引き裂いた。
鐙幸生:「来たぞ!」 冷たい風が吹いたとき、白い軍装の集団が像を結ぶ。 「走れ、ジュノさん! こいつらタフだけどクソ弱いから!」
ターセム・ジュノ:「……!」黒い、何も書かれていない煙草に火を点けようとしていたが――
ジャック・オ・ランタン:「君も連れているのかい?見えない仲間達を!……ああ、そう、私もね、見えなくなるのは得意でね」
鐙幸生:柳田邦男の遠野物語にいわく――日露戦争に参加したロシア軍の兵士の証言によれば、黒い軍服の日本兵は頭を撃てば倒れたが、
鐙幸生:白い軍服の日本兵はいくら撃っても倒れなかったという。
ジャック・オ・ランタン:──ジャック・オ・ランタンは、『何処にもいけない』ものを指す。《ワーディング》で塗り潰されたこの異界で、ジャック・オ・ランタンは、そこにいるようで、おらず、その時間軸にいるようで、その前の時刻にいる。
ターセム・ジュノ:「まだだ!こいつ、領域を支配するタイプだよ!」煙草の箱を換装。アメリカンスピリッツに火を点け、煙のヴィークルを生成。
鐙幸生:「反撃もぜんぜん効いてねえーーっ! これは俺の呪いも一つ減る流れだ!」 雪風が吹きすさぶ中、白い軍装の兵士が一斉射撃を開始する。
鐙幸生:「ひぃぃぃーーーっ! ジュノさん、安全な方向どっちっスか!?」
ジャック・オ・ランタン:───その槍は、時間の壁を支配し、その射撃に『割り込んで』──彼らの首を跳ね飛ばす
ターセム・ジュノ:「何で私よりこの街知らないんだよ! ああもう……次の弾、撃てるかい?」ターセムの煙の絨毯が鐙くんともども二人を運び、高速で離脱する!
鐙幸生:「ばぁーーーっ!? ダース単位で成仏した! 次の弾、ってか、ちゃんとしたやつ、撃つ、には、もっと落ち着かないと……」
ターセム・ジュノ:「まずいな…距離を詰められるぞ!」
ジャック・オ・ランタン:──射撃ならず。しかし。「…」不思議そうに、カボチャの首が折れ曲がった。「仕留めそこなった?……おいおい!」
ジャック・オ・ランタン:「面白いねえ!!」──そこから『先』にいけなかった。心底不思議そうに、空を見上げる「スゴイ呪いの密度じゃないか!!よくその形を保てるねえ!!」
ターセム・ジュノ:「頼む、”カタシハヤ”!デートでも何でも、してやるから――!」
鐙幸生:「あっ!? マジ!? それじゃあ、……これは」
鐙幸生:「特別の特別の特別!」 鐙が自分の胸元に指を突っ込む。鍵を回すような仕草。ぐぢゅる。
鐙幸生:音がした瞬間、虚空から風の音が下。
鐙幸生:ぼろぼろの黒い布をまとった人影が、鉈を掲げて跳ねてくる。いかようにしてか、ジャック・オ・ランタンと切り結ぶ。
ジャック・オ・ランタン:「でもビックリ!逃がしはしないつもりだよ。ここはもう私の領域さ。ハッピー・ハロウィン!楽しんでいってくれたまえよ!」───わざわざ追おうともしない。悠然と、ぐるり、巨大な槍を振り翳して。
ジャック・オ・ランタン:───ガギィッッッ!!!
鐙幸生:「あいつは俺を殺すまで追って来る! 同行者も皆殺しにする! つまり……」
鐙幸生:「どっちが死んでも俺らはhappy! 一生やってろ、バカ!!!」 全力で逃走していく。
ジャック・オ・ランタン:──鉈と巨大な槍が打ち合う。火花が散る。カボチャの頭と、襤褸布を被った影が、火花に照らされる。
鐙幸生:(あれじゃたぶん勝てねえな……時間稼ぎだ)
ターセム・ジュノ:「……君も、大概怖いな!」にやりと笑う。
鐙幸生:(引き受けなきゃよかった)
ジャック・オ・ランタン:「おいおい、君はお呼びじゃないぜ。でも、安心!!お祭りに予定外の楽しみは『憑き物』!」
ジャック・オ・ランタン:「君達をハッピーにするのは、私の頼もしい仲間達に──託すとしよう!ははッ、はははは!!」
ターセム・ジュノ:切り結ぶ二つの影を置き去りながら、高速でビルの間を二人を乗せた煙が切り裂いていく。
ターセム・ジュノ:「……」ちらり、と先ほどしまった黒い煙草の箱を見る。
ターセム・ジュノ:「感謝するよ。使わずに済んだ」
鐙幸生:「そ、そ、そりゃよかった……ハハ……でもジュノさん」
鐙幸生:「どうすりゃいいんでしょ???」
鐙幸生:「俺ら死なない??」
ターセム・ジュノ:「どうもこうも、ないなあ……はは」乾いた笑いで、ビルの下を見つめる。
GM:それは死の海だった。燃え盛り、潰れ、ねじれ、至る所に――海のように、死が満たされている。
ターセム・ジュノ:「……『ハロウィン』が大人しかった理由が、どうも解せない」
ターセム・ジュノ:「単純な気まぐれなのか、あるいは――」
鐙幸生:「その気まぐれを100年単位で起こしてくれないっすかね」
ターセム・ジュノ:「……多分、奴等に逆らった奴らのなれの果てだろう。それだけで、こんな規模だ」
ターセム・ジュノ:「いつ民間に被害が行くか解らない。死んだとしても、やるしかないよ」
鐙幸生:「死なないようにやりましょうよ……。これだから正社員の人は……」
ターセム・ジュノ:「どのみち奴を倒さなければ、私達もお先真っ暗だ。物理的にも社会的にもね」
鐙幸生:「うええ……。だ、誰か……誰かなんとかしてくれねえかなァ~~~~~!」
───────
GM:ロイス取得が可能です。
鐙幸生:では、ここは“ジャック・オ・ランタン” /感服/恐怖〇 です!
鐙幸生:以上!
GM:了解!
───────

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OP4 朝倉輝晃

GM:登場浸蝕をどうぞ!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (32 → 36)
───────
GM:M支部。海抜1.2m。
GM:海辺にそりだした、古い水質調査施設。
GM:その内部は改装されてUGN支部となっており、そしてそこに――一人のUGNチルドレンが帰投してきていた。
朝倉輝晃:「うっす!お久しぶりでっす!」
朝倉輝晃:大きな声で挨拶しながらビシっとわざとらしく敬礼。
M支部オペレーター一同:『お帰りなさ~~い!』和気あいあいとした歓声。支部内には横断幕が張られており、『M市の誇り』と書いてある。
朝倉輝晃:「名門校に行く留学生みてえ」
朝倉輝晃:いや、ある意味留学とかみたいなものか?と首を傾げながら。
女性オペレーター:「ちょっとテルテル~。聞いたよ~」ずい、と一人のオペレーターが馴れ馴れしく近寄って来る。
朝倉輝晃:「な、なんすか」
女性オペレーター:「いやさ、K支部でもブイブイ言わせてたんだって?凄いじゃん」
朝倉輝晃:距離の近さに一瞬驚いて下がりそうになりつつ、
朝倉輝晃:「あ~こっちにも轟いちゃいました~!?」
朝倉輝晃:「まあ頑張ってますんでー!なにせ直々にスカウトされたしー!」
女性オペレーター:「何か巨乳のお姉さんと一緒に居る所見たってヒト何人か居るし!」よく通る声で背中を叩く。
朝倉輝晃:「ちょ、それは声でかいって!」
男性オペレーター:「え、マジ?彼女!?」
朝倉輝晃:「ばっ……ちっげーし!そういうのじゃねーっし!」
朝倉輝晃:若干鼻の下を伸ばしながらも否定しつつ、
朝倉輝晃:「(巨乳のお姉さん、誰のことだ……?)」
朝倉輝晃:驚くべきことに、候補が多い。
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:ガララッ
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:その時、突然に
朝倉輝晃:「おっ」
女性オペレーター:「あ、ラッさん!」ぱっと顔が輝く。
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:レクリエーションルームの扉を引いて、背の高い褐色肌の女がノシノシ入ってくる。
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「……」
朝倉輝晃:「ラタさんお久しぶりっす!」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:無言で辺りを一瞥する
朝倉輝晃:「朝倉輝晃、呼ばれたからには帰ってまいりました!」
朝倉輝晃:「……あ、あの?」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:そして何故かその格好は学ラン姿。
朝倉輝晃:「その格好は……?」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:ただの学ランではない、ワッペン付きの長ランだ。
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「おうおうおう」
朝倉輝晃:「え、え、なになに!?」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「おんどれぇ~なんぞに」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「ラタさんと呼ばれる筋合いはないんじゃーい!!」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:べしー!
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:ハリセンで叩く
朝倉輝晃:「ってぇ!……ってほどでもない!優しいね!」
女性オペレーター:「あーあー始まった始まった」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「どの面下げて帰ってきとるんじゃ―い!」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「この裏切りモンが~~!」
女性オペレーター:「ね~!裏切り者だ!」きゃっきゃっと笑う。八重歯がちらりと覗いた。
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:胸ぐらを掴んでガックンガックンさせている
朝倉輝晃:「ちょ、揺れる揺れる……!ちゃんと転属手続きは取ったじゃないっすかぁ!」
朝倉輝晃:ガクンガクンと揺れながら視線が若干下を向いたり上を向いたり。
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「言い訳無用でございます!」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「でっけえ夢を掴むまでは田舎には帰らんと違うんかったんか!」
女性オペレーター:「アハハ、そのくらいにしてあげなって。今日は折角テルテルが戻って来た日なんだし」
朝倉輝晃:「そうっすよー!歓迎違うのー!?」
朝倉輝晃:「ってかこのめんどくさい先輩ムーブのためにその格好用意してきたの!?」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「はい、左様にございます」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:すっと、無表情に戻り
朝倉輝晃:「うわっ急に落ち着いた」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「こちらの関西イントネイシヨンも小鳥遊様直伝のモノ」
男性オペレーター:「無駄に用意良いんだよなあ」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「ご堪能いただけましたでございますか」
朝倉輝晃:「小鳥遊さん困惑したでしょ」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「それは大層に」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「しかしそんなことは関係ナッスィ~ング」
朝倉輝晃:「堪能……いやまあ、うん、お元気そうでなによりっす」
女性オペレーター:「メイメイさんの店から出前も取って来てるからね~。今日はぱーっとやるよぱーっと」
女性オペレーター:「ね。それに……」朝倉くんの方を見る
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「こうしてまた無闇にテルテル様をいちびる事が出来て」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「敏腕秘書としてもテンションが鰻登りでございます」
朝倉輝晃:「いちびるて。関西テンション残ってる残ってる」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「あほんだらーー!」
女性オペレーター:「あっ怖い!」
朝倉輝晃:「アクセルが急だって!」
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:意味もなく掴みかかって長い手足でコブラツイストをかける
ラタトゥリカ・チャトゥルニィ:「ダンカンコノヤロー!」
朝倉輝晃:「あ”ーっ!ギブギ……ちょ、押しつけが!やばいって!別の意味で!」
朝倉輝晃:痛いやら柔らかいやら、後はくすぐったいやら。
朝倉輝晃:悲鳴を上げながら、ゲラゲラと笑う。
女性オペレーター:「……」目を細めて、そのやり取りを眺める。
女性オペレーター:ちょっと格好良くなったね、とか。言おうと思ったけど。
女性オペレーター:帰って来てくれたんだ。だから、これからいつでも言えるよね。
───────
GM:――それから、数週間が経過して。
GM:そして、現在。とある廃工場。
GM:『廿奇術』に対抗するために、腕利きのUGNイリーガルが陽動を…そして、優秀なUGNチルドレンである君が強襲を担当している。
GM:目標は、セル首魁『廿免争』。
GM:神出鬼没、正体不明の『怪盗』にして遺産鹵獲者だという。きみはいま、『廿免争』を確保するために動いていた。
朝倉輝晃:「えっらいことになっちまって……情報班、大丈夫かね」
朝倉輝晃:がりがりと頭をかいてぼやく。
朝倉輝晃:「本格的に『争奪戦』、なんてことになる前に治まりゃいんだけど」
エカチェリーナ:「……M支部は優秀だ。何しろ、この私を捕まえたのだから」
エカチェリーナ:「犠牲が出ようと、民間人は守るだろうさ。貴殿の心配には応えられんがな」
朝倉輝晃:応じた横の相棒に目を向ける。
エカチェリーナ:……”グローム”。エカチェリーナ・アダーモヴナ・ラヴランスカヤ。
エカチェリーナ:元FHマスターエージェントであるが、その時のコードネームはUGNチルドレンのクリアランスでは閲覧できない。
朝倉輝晃:「そりゃ分かってますけど。……犠牲が出ようとって、はっきり言ってくれるなあ」
エカチェリーナ:「UGNもFHも奇麗ごとではない。それに」
エカチェリーナ:「今更私のような立場が、命を語るのも白々しいだろう」
朝倉輝晃:元とはいえマスターエージェント。敵としての恐ろしさは散々教わっただけに、声に緊張が交じる。
エカチェリーナ:……現在はM支部に帰順しており、又捕縛時に負った重症によって戦闘能力は皆無だと言うが……
朝倉輝晃:「別に今更とか、そういうのないと思うんすけど」
エカチェリーナ:「なに、私は搾りカスだ。そう緊張しなくて良い」
朝倉輝晃:「協力してくれるんすよね?」
エカチェリーナ:「するさ。ほら、ここ」脊髄のあたりをこつ、こつと叩く。
エカチェリーナ:「ハック出来ない有機爆弾が埋まっている。少しでも規定外の動きをしたら、即爆破だ」
朝倉輝晃:「……」
エカチェリーナ:「君にも爆破権限があるはずだ。要請すれば、私を殺せる」
朝倉輝晃:「そうならないようにお願いしますよ」
エカチェリーナ:「任務は遂行するさ。最も、戦うのは君になるだろうけれどね」
エカチェリーナ:「私の任務は主にプロファイリングだ。昔取った杵柄と言うやつかな」
朝倉輝晃:「ういっす。……ま、」
朝倉輝晃:一つ息をついて呼吸を整える。
朝倉輝晃:「犠牲が出ないように戻ってきたわけだし?やらせてもらいますよっと!」
朝倉輝晃:「エカチェリーナさんも大船に乗ったつもりで!」
朝倉輝晃:へへっ、と見栄を張って笑う。
エカチェリーナ:「流石は”ウェザーメイカー”だ。そのポジティブさがレネゲイドにもたらす高揚作用には大きな興味があるよ」
朝倉輝晃:「ふふふ、精神力には自信ありますんで」
エカチェリーナ:「恐らく正式な遺産継承者ではないのだろう? 人造遺産によって一時的に増幅されているとしても、その上昇率には特筆すべきものがある」
朝倉輝晃:「あ~、いや、それは……」
エカチェリーナ:「松果体とレネゲイド遷移には深い関連性があるのだろうか?ああ、興味深いとも」
朝倉輝晃:「うん、そう、です、ね……?」
朝倉輝晃:歯切れ悪く目をそらして相槌を打つ。
エカチェリーナ:透徹するような、深い青い瞳を向ける。
朝倉輝晃:「わ、な、何、なんすか」
エカチェリーナ:「……『偽物』なんか、この世にはないとでも言っておこうか」
朝倉輝晃:「……へ?」
エカチェリーナ:「生物とは然るべく、あらゆる存在のジェネリックだ。ゆえに、真贋を決める尺度は君の内にしか存在しない」
エカチェリーナ:「要するに、頑張れと言うことだ」ぽん、と肩を軽く叩こうとしてやめる。
エカチェリーナ:「……おっと、いけない。爆破されてしまうね」
朝倉輝晃:「……そこまで厳しくはしねっすよ」
朝倉輝晃:「つーか、ほら、美人さんとのスキンシップは大歓迎?」
朝倉輝晃:「ご忠告痛み入ります、でいいんですっけ、まあしっかり覚えとくっす」
エカチェリーナ:「ふむ。女性の扱いはもう少し勉強した方が良さそうだね」
朝倉輝晃:「指摘が鋭ぉい!」
エカチェリーナ:そうやってため息をついていると、
GM:ぴりりり
GM:UGNから、朝倉くんの端末に緊急連絡が入る。
朝倉輝晃:「ん」
エカチェリーナ:「周囲は見ておく。取って良いよ」
朝倉輝晃:端末を手にとって、通話ボタンを
朝倉輝晃:「……」
朝倉輝晃:一瞬、ためらう。
朝倉輝晃:ため息を付いて、通話を始める。
朝倉輝晃:「朝倉です。こちらは問題なし」
朝倉輝晃:「何か動きありました?」
男性オペレーター:「……こちら、影宮……う、”ウェザーメイカー”に、報告します」
男性オペレーター:M支部のオペレーターだ。
男性オペレーター:「……落ち着いて聞けよ。『ハロウィン』の奴等が動いた」
朝倉輝晃:「───」
男性オペレーター:「避難誘導自体は大体済んでたが、残りの非戦闘員を逃がすのに…どうしても時間を稼がなきゃならなかった」
男性オペレーター:「それで……何人か、うちの非戦闘員が、無理やり『ハロウィン』の前に出て……それで……」
朝倉輝晃:嫌になる。予感がしても、それが現実になったときにはどうしようもない。
朝倉輝晃:「被害は」
男性オペレーター:「民間人には死者は居ない。けど、こっちは何人かやられた」
男性オペレーター:「波野に、リンドバーグに、それに……」淡々と名前を告げて行く。
男性オペレーター:……その中には、きみに歓迎会の日喋りかけた…快活な女子オペレーターの名も。
朝倉輝晃:「こっちの」
朝倉輝晃:「進行中の作戦は、どうします」
朝倉輝晃:声に熱が足りない。しっかりしろ。
男性オペレーター:「……続行だ。今辛うじてこの程度で済んでるのは、”廿奇術”やら”ハロウィン”やらが入り乱れてるからだ」
男性オペレーター:「俺らの蓋が緩めば、すぐに吹きこぼれる」
男性オペレーター:「……あいつさ、最後に俺に電話して来たんだ」
朝倉輝晃:「……」
男性オペレーター:「『朝倉くんともう一回話したかった』って、電話して来たんだ……馬鹿だよな、直接言えば良いのに……」嗚咽。
朝倉輝晃:「影宮さん」
男性オペレーター:「多分、お前は助けに行っちまうよな。そういう奴だもん……うん?」
朝倉輝晃:「報告、ありがとうございます。きつい仕事やってもらってすんませんっした」
男性オペレーター:「お、前……」
男性オペレーター:しばらく沈黙する。
朝倉輝晃:「大丈夫っすよ」
朝倉輝晃:「それで、最後にするんで」
男性オペレーター:「…頼む」
男性オペレーター:「ぶっ飛ばしてくれ」
朝倉輝晃:「おっす!」
朝倉輝晃:通話を切る。少し、天井を見上げる。
朝倉輝晃:聞いた名前を一つ一つ、顔と結びつける。
朝倉輝晃:目を閉じて、目を開けて。
朝倉輝晃:軽く額を叩く。
エカチェリーナ:「……大丈夫かい?」
朝倉輝晃:「……っし」
朝倉輝晃:「行けます」
エカチェリーナ:「そうか。きみは逃げないんだな」
エカチェリーナ:「私と違って」
エカチェリーナ:淡々と言う。
朝倉輝晃:「……」
朝倉輝晃:「逃げる先で楽になれんなら、逃げたほうが良いっしょ」
朝倉輝晃:「俺はどうも、そうじゃないもんで」
朝倉輝晃:「別にかっこいいもんでもないっすよ」
エカチェリーナ:「きみは不器用だな。兵器としては旧式だ」
エカチェリーナ:「だが、私はそういうものに浪漫を感じるたちでね。少し気に入ったよ」
朝倉輝晃:「マジ?んじゃもいっちょ、惚れ直してもらえるようにがんばりますか!」
朝倉輝晃:下手くそなジョーク。これでいい。いつもどおりだ。
朝倉輝晃:太陽が陰ってるわけにもいかないし。
GM:……そして、君たちは探索を続ける。しかし、手掛かりになりそうなものはあまり残っていない。
GM:そう思われた。だが。
エカチェリーナ:「……ふむ」ぴたりと足を止める。
朝倉輝晃:「っと、何か?」
エカチェリーナ:「あれだ」指を指した先には、壊れた机。そしてその上に、オルゴールが置かれている。
GM:オルゴールからは、何らかの曲が流れている……どこか身に覚えのあるメロディだが、思い出すことが出来ない。
朝倉輝晃:「……罠、にしては」
朝倉輝晃:「露骨すぎですかね」
エカチェリーナ:「”廿面相”は、暴力を好まない。あくまでも本人に限った話だがな」
エカチェリーナ:「これは奴からUGNへの挑戦と考えるのが妥当だろう」
GM:……そして小さな薔薇型の通信機が、オルゴールにマイクのように挿されている。
エカチェリーナ:「……」注意深く、歩を進める。
朝倉輝晃:「喧嘩を売られてる、と。とはいえ……」
朝倉輝晃:見過ごすわけにもいかない。周囲の様子を確認しながら慎重に距離を詰める。
GM:その時。
GM:『あ、あー。テステス、マイクテス』
朝倉輝晃:「ッ!」
GM:『僕の声聞こえてる? いや、私ん家で録ってるもんだからね』
GM:『配信者みたいに明朗快活な音声とは行かないだろーけど、この俺”廿免争”の名に免じて許しておくれ』
GM:ノイズが掛かった不明瞭な声。人称も声紋も何もかもが安定していない。
朝倉輝晃:「はじめましてお兄さん……か、お姉さんか、どっちですかねえ」
”廿面相”:『ん?ああ、俺だったかな?私だったかな?まあいいや。そうそう、アタシは暴力が嫌いでね』
”廿面相”:『君の思うように想像してくれれば問題ナッシング!きみ、お姉さん好きだろ!』
朝倉輝晃:「(……こいつ)」
”廿面相”:『何にだって化けられるぜ!もちろんキミを好いてたあの子にも!』
朝倉輝晃:「……」
朝倉輝晃:「へえ」
朝倉輝晃:拳を握りしめる。
”廿面相”:『っと、ごめんね。違う違う、これがあっしの悪い癖。す~ぐ余計な話しちまう』
”廿面相”:『友達にも直せって叱られてるんだ。悪いね』
朝倉輝晃:「(どこまで知ってやがんだ、こいつ……)」
朝倉輝晃:戦場での記録だけでは説明がつかない。……あまり考えたくはない、が。
朝倉輝晃:「色々ご存知のようで」
朝倉輝晃:「そんなに有名になっちまったかな。エリートは辛いね」
”廿面相”:『怪盗は耳が広くなきゃやってられんのだよ少年。それで、ボクの本題なんだけど』
”廿面相”:『君さあ、結構前に≪ディール≫ってセルとやり合わなかった? あ、ひょっとして覚えてないかい?』
GM:……≪ディール≫セル。あらゆるものを債権として扱う経済型のセルであり、M支部UGNがかつて敵対していたセルの一つだったはずだ。
朝倉輝晃:「……それが?まさか、あのときのお礼参りってやつ?」
”廿免争”:『まっさか~。怪盗が盗む側とつるんでどうするのさ……いや、つるんでだけどね。でもお礼参りじゃない、むしろ逆』
朝倉輝晃:「逆?」
”廿免争”:『”ディール”とやってくれて感謝してるのさ、私は。何せ、話の通じるUGNと取引が出来るからね』
”廿免争”:『……≪ディール≫はあらゆる情報を売り買いする。その中に、”あるもの”が紛れ込んでて……それでもって、UGNにこないだ押収された』
”廿免争”:『それとはすなわち、”フライング・ダッチマン”の回遊周期表!』
”廿免争”:『アレさえあれば、あの船が”いつ””どこに”来るのかいつでも解る!』
朝倉輝晃:「なっ……んだと!?」
”廿免争”:『でも、おかしくない?何で君たち、周期表持ってるのに』
”廿免争”:『”フライング・ダッチマン”の警備にてんてこまいなんだろうな…まあいいや』
朝倉輝晃:「……お前」
朝倉輝晃:「なんで周期表のことまで知ってる」
朝倉輝晃:そんなものの話は聞いていない。この男のブラフなのか、それとも。
”廿免争”:『逆に君たちが知らないのがわっかんないんだよな~。どうなってんの?』
朝倉輝晃:「俺みたいな末端にんなこと聞かれてもね」
”廿免争”:『まあ、ともかく……アレだよ。周期表を持ってきて欲しいんだ。そうしたら、この状況を何とかしてあげる』
”廿免争”:『それか、難しかったらそっちの”グローム”でもいいよ』
”廿免争”:『いや、”マスターコマンド”だっけ? どっちでも良いか』
エカチェリーナ:「……何故、その名を?」
エカチェリーナ:目が細まる。
朝倉輝晃:「(エカチェリーナさんを……?)」
朝倉輝晃:「(こいつにとって、遺産の塊の”フライング・ダッチマン”と変わらない価値があるってのか?)」
”廿免争”:『何でだろうね~。ともかく、どう? 出来そう?』
朝倉輝晃:「あんたの言うなんとかってのは」
朝倉輝晃:「”フライング・ダッチマン”を自分の懐に入れて、それでM市はもう安全ですよって」
朝倉輝晃:「そういう話か?」
”廿免争”:『え、違うの?僕は暴力めっちゃ嫌いだから』
”廿免争”:『フツーにそれで一安心だなって思ってるんだけどさあ』
朝倉輝晃:「あいにくだけど」
朝倉輝晃:「んな楽しそーな声で暴力が嫌い、なんて言う胡散臭いやつと」
朝倉輝晃:「人のプライベートにズカズカ踏み込むやつ、嫌いなんだよ」
朝倉輝晃:「あんたの顔も知らないしな。ウェブより対面派なのよね、俺古風だから」
”廿免争”:『え、ええ~……マジかあ、弱ったな……』
”廿免争”:『じゃあエカチェリーナさんもダメってこと?』
朝倉輝晃:「そんなにこの人に会いたいわけ?」
”廿免争”:『会いたいね。……どうしても、必要なんだよなあ。あの船に乗らなきゃさあ!』
朝倉輝晃:「(必要、船に乗らなきゃ……)」
朝倉輝晃:「生憎、俺はあくまで彼女の協力者なもんで」
朝倉輝晃:「ご本人が行きたがらないことにはどうしようもないね。どうです?」
エカチェリーナ:「ふむ」ため息を吐く
エカチェリーナ:「生憎、彼女…いや、彼かも知れんが」
エカチェリーナ:「”廿免争”とは美学が合わん。OVは暴力兵器だ」
エカチェリーナ:「その本質を軽佻浮薄に取り繕って『暴力は嫌い』とは、片腹痛い」
エカチェリーナ:「力を失っていても、貴様が未熟者だと解るぞ。セルスタッフからやり直せ」
朝倉輝晃:「……だ、そうで」
”廿免争”:「……ダメそう?めちゃくちゃ怒られちゃったな~~」
”廿免争”:「傷ついたわ」
”廿免争”:「傷ついたから…こっちは無しだな。もう。解散解散」
”廿免争”:「あ、そうだ。あたし、”ハロウィン”に匿名でここの場所流しといたから」
朝倉輝晃:「なっ、てめっ……!」
”廿免争”:「今最後のGPSパスを解除した。死んでいーよ」
”廿免争”:「じゃあね、『テルテル』」一瞬。あの女性オペレータの声に変わる。
朝倉輝晃:「……」
朝倉輝晃:「てめえにだけは」
朝倉輝晃:「呼ばれたくねえな」
???:《ワーディング》
???:ぽんッッッ!!! ぱぱんッ!! ぽぽっ!! ぱあん!!
???:ポップコーンの弾ける音!工場の壁が、お菓子になってはじけ飛ぶ。

???:女の子って何で出来てる?
???:女の子って何で出来てる?
???:お砂糖にスパイスに
???:素敵なものぜんぶ
???:そんなもので出来てるよ
???:    ──マザア・グウス

???: だから──女の子には、お砂糖とスパイスと、素敵なもの全部が必要なの!

???:「あら!見つけた──ねえ、そこの貴方達。
ウェディング・ケーキ: あたしの恋人になってくださるかしら!ねえ!」
ウェディング・ケーキ:「ねえ、素敵な──貴方達!」
GM:更に、二つの人影。
”グラブリッター”:「墓、墓、墓、墓を」
”グラブリッター”:「墓を作る、作っる。そうだ、墓だ。秘密の、深い、広い、墓を」
”グラブリッター”:墓石を持った、上裸の男。まるでそれは本物の死人のように、低く唸る。
”サテライト”:「ハハァ!やんのかい!?やるんだな!!やるぞ~~!!」
ウェディング・ケーキ:──黒いドレスに、ケーキそのものを頭に被せた女が、軽い足取りで前に進む。
”サテライト”:その足取りを追うように、いくつもの衛星を携えた貧相な身なりの壮年が歩む。
ウェディング・ケーキ:「ええ!ええ!皆で歓迎しましょう!!おまけに『船』の情報も持ちかえれば、きっと皆喜ぶわ!」
”グラブリッター”:「『船』?ああ、そうだ…ジャック・オ・ランタンが。あいつがきっと、褒めてくれる」
”サテライト”:「イーヒヒ!オレはとにかく…お前らに乗っかれれば何でも良いけどさァ~!」
”サテライト”:「悪くねえなあ!こういう悪さってのも!」
朝倉輝晃:「お前ら」
朝倉輝晃:「お前らが、ハロウィンか」
朝倉輝晃:影宮の告げた名が脳裏をよぎる。彼と彼女の顔が浮かぶ。
朝倉輝晃:もう、思い出すことしかできない。
朝倉輝晃:「上等だよ。相手してやらぁ!」
朝倉輝晃:叫び、構えて。怒りを見せて。
朝倉輝晃:「(非戦闘員1、敵3人。戦力未知数、ルートは……)」
朝倉輝晃:撤退の段取りを整える。
朝倉輝晃:一人で敵う相手ではない。仕切り直して味方と合流する。
朝倉輝晃:正しいはずだ。
朝倉輝晃:なのに。
朝倉輝晃:「(むかつく)」
朝倉輝晃:正しくあろうとしてしまえる自分が、嫌になった。
ウェディング・ケーキ:「ええ!!アタシ達が──ハロウィン!愉快に、楽しく、世界を終わらせる──『ハロウィン』よ!」
───────
GM:ロイス取得が可能です。
朝倉輝晃:ロイス “グローム”エカチェリーナ・アダーモヴナ・ラヴランスカヤ 〇P:連帯感/N:驚異
朝倉輝晃:ロイス以上!
GM:OK!
───────
GM:PC全員分の購入が可能です。
一条恭介:1dx+7 高周波ブレードチャレンジ
DoubleCross : (1DX10+7) → 6[6]+7 → 13

朝倉輝晃:あ、一条君
朝倉輝晃:バディムーブいります?
一条恭介:欲しいです
朝倉輝晃:高速振動ブレードの目標値っていくつだったかな
一条恭介:20ですね
鐙幸生:念のため応急手当キット買っておこ
朝倉輝晃:では<バディムーブ> コンボ:日輪の恩寵
朝倉輝晃:一条君の購入の達成値を+3!
緑青宗近:こっちもとりあえずのOQ!
緑青宗近:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 1[1] → 0 (ファンブル)

鐙幸生:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 5[5]+1 → 6 → 失敗

緑青宗近:クソ雑魚!
朝倉輝晃:おうふ
GM:ろ、緑青サーン!!
鐙幸生:まったく、これだから貧乏探偵の人は…
朝倉輝晃:私も応急買っておこう、一条君には必要そうだ
朝倉輝晃:1DX+5+0@10>=8 調達
DoubleCross : (1DX10+5>=8) → 1[1]+5 → 0 (ファンブル) → 失敗

鐙幸生:応急手当キット買えませんでした
朝倉輝晃:はい
緑青宗近:オラッ後輩!
一条恭介:財産点四点消費で無事購入しました
朝倉輝晃:全滅!
鐙幸生:我々は!社会弱者です!
鐙幸生:ターンエンド
朝倉輝晃:応急組はなんのせいかも……得られませんでした!
朝倉輝晃:これが絶望だ
ジャック・オ・ランタン:貧乏人がよ
緑青宗近:正気ですか蛍原さん
朝倉輝晃:ターンエンド
一条恭介:ファンブル率が高い
緑青宗近:ターンエンド
GM:スリーセブン、厄落としした方が良い
ジャック・オ・ランタン:でも初期装備に当たる分とかは皆でくれたもんな はい 明日またよろしくおねがいします!
朝倉輝晃:よろしくおねがいします!
GM:OK!では各自装備なりメモ欄に書き込むなりを…しておこう!
緑青宗近:はーいおつかれさまでしたー!
ジャック・オ・ランタン:明日14時の予定になっています 明日14時の部終わる頃には次の日程を決定相談がよいと思います
ジャック・オ・ランタン:お疲れ様でしたー!
一条恭介:はーいお疲れ様でした!!
GM:明日14:00から!日程相談はその時に!
GM:ではお疲れさまでした!
鐙幸生:お疲れさまでした!

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ミドル1

GM:全員登場。登場浸蝕をどうぞ。
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (36 → 38)
鐙幸生:1d10+40
DoubleCross : (1D10+40) → 9[9]+40 → 49

緑青宗近:1d10+31
DoubleCross : (1D10+31) → 7[7]+31 → 38

飯綱太一:1d10+42
DoubleCross : (1D10+42) → 4[4]+42 → 46

閏霧霞:52+1d10
DoubleCross : (52+1D10) → 52+6[6] → 58

ジャック・オ・ランタン:全員登場処理済みです
───────
GM:――『ウェディング・ケーキ』。『サテライト』。『グラブリッター』。
GM:『ハロウィン』の面々だ。廃工場の壁を突き破り、”グローム”と”ウェザーメイカー”の眼前にその姿を現している。
緑青宗近:「……」
緑青宗近:割れた窓の外からそれらの姿を覗き込んで
緑青宗近:「うへえ」
緑青宗近:うへえという顔をする。
緑青宗近:「こんな外れにまでああいうのが出てくるなんざ」
緑青宗近:「町もめちゃくちゃだし、いよいよ以て御破算だね」
緑青宗近:火の手のあがる街の方へと目を向け
緑青宗近:『ここで逃げたら、それは貴女の重荷になる』
緑青宗近:先程掛けられた言葉を思い起こし
緑青宗近:「……ちぇっ」
緑青宗近:苛ついた舌打ちを漏らす
緑青宗近:「知ったことかい。こちとら無頼の緑青サンだ」
緑青宗近:「どうにか動いてる交通手段を見つけてそいつでおさらばさね」
緑青宗近:「……まずはここも離れねえと」
緑青宗近:「抜き足差し足……」
緑青宗近:足音を潜めて動き出そうとする
鐙幸生:「だッ!?」
緑青宗近:「だ?」
鐙幸生:伸ばした足に何かが引っかかる。
ターセム・ジュノ:「あっ」
緑青宗近:「おおあッ!がっ!」
鐙幸生:激しく転倒した男――慌てて地面に手をつく。
緑青宗近:「脛撃った!」
ウェディング・ケーキ:ウェディング・ケーキは、『グローム』と『ウェザーメイカー』…とりわけ、『グローム』に意識を向けていた。
ウェディング・ケーキ: 『グローム』──FHの元マスターエージェント、『マスターコマンド』にして、『船』の鍵を握っている、と思わしき人物。
ウェディング・ケーキ:「ついてきてくれればいいのだけれど──」『ウェザーメイカー』が居る。譲ってくれるはずもない。
ウェディング・ケーキ:「今は、戦えないみたいだから。そうね!貴方を恋人にしてあげれば、ついてきてくれるわよね!皆!彼女を──」
鐙幸生:「や」
鐙幸生:「疫病神―――――ッ!?」
ウェディング・ケーキ:「わあ!?」
ターセム・ジュノ:「Bull shit!!」
朝倉輝晃:「なんだ……!?」
緑青宗近:「やいやいやい!どこの唐変木だ!」
緑青宗近:「ていうかなんでこんなとこに人が……って」
緑青宗近:「鐙サンじゃあねえですかい……」
鐙幸生:「なぜここに緑青宗近が!? これは間違いなく大災厄の兆しじゃん!」
鐙幸生:「頼むから本人じゃないって言ってくれ! 言ってください!」
緑青宗近:「一言一句おんなじセリフだいこんこんちき!」
緑青宗近:「なんで!この急場で!」
緑青宗近:「被るんだよ!」
朝倉輝晃:「………」
ターセム・ジュノ:「”ゴーストタッチ”は哨戒任務の中途だったはずだよ。アリバイ的にも」
鐙幸生:「だめだ、本人だ……緑青さんだ……」
鐙幸生:「ジュノさん、ここで死ぬかも……」
ウェディング・ケーキ:「………」
緑青宗近:「あ~もうダメだ」
緑青宗近:「鐙サンが一緒じゃあ逃げ切れっこねえ」
緑青宗近:「死んだかもしれん」
ターセム・ジュノ:「諦めが早いよ!二人とも立って、ホラ!」
ウェディング・ケーキ:緑青の方を見た。
緑青宗近:「……あ」
緑青宗近:そこで自分たちに向いている視線に気付く
ターセム・ジュノ:「……最悪だ」
緑青宗近:「……や~」
緑青宗近:「ども」
ウェディング・ケーキ:鐙の方を見た。
鐙幸生:「この女は緑青宗近、見ての通り厄介事を道端で直売してるようなオーヴァードで……うわっ」
緑青宗近:「こんちは、お気遣いなく……そちらさんで」
鐙幸生:「どうも~……」
緑青宗近:「やってくれりゃあ」
緑青宗近:「へへ……」
鐙幸生:「そうそうそうそう」
ウェディング・ケーキ:見た?どうやって? 見たのだ。
朝倉輝晃:「ちっ……おい、お嬢さん!」
朝倉輝晃:「目逸らすなよ、あんたのお相手はこっちだぜ」
朝倉輝晃:挑発しながら、ちらりと一瞬乱入者へと目を向ける。
鐙幸生:「そうだ! よく言った、知らない人!」
緑青宗近:「うんうんうんうん」
朝倉輝晃:「(いいから逃げるならさっさと逃げろよ!)」
ターセム・ジュノ:「きみら、仲間を売り渡すのが堂に入り過ぎじゃないか!?」
鐙幸生:「そうやって俺たちを守ろうとする心が、真のきみの力を引き出すんだ!」
緑青宗近:「そうだー!気合の入ったいい若モンがいるじゃあないの!」
鐙幸生:「勝て! 殺せ! 皆殺しにしろッ!」
朝倉輝晃:「なんて嫌な師匠面……」
緑青宗近:「行けー!あんちゃんのことは誰か知らんけど!やったれー!」
ターセム・ジュノ:「あれは”ウェザーメイカー”だよ!優秀なチルドレンだ、死なれちゃ困る!」
ウェディング・ケーキ:「えーっ!!でも、『ジャック・オ・ランタン』が言っていたわ!」──鐙とジャック・オ・ランタンの交戦はつい先ほどの事だ。知るよしもない。だが
ウェディング・ケーキ:「そこの方は、もしかしたら『廿奇術』について、何か知っているかもって!」緑青を指す
緑青宗近:「……」
ウェディング・ケーキ:「折角だから、貴方も一緒についてきてくださる?大丈夫!お菓子とかも一杯あるのよ!」
鐙幸生:「チルドレンなら期待できる……! っていうかそのケーキ怖いんだけど!」
ターセム・ジュノ:「……『廿奇術』?」ちらりと緑青さんの方を見る。
ウェディング・ケーキ:「あ、でも……ついてきてくれない…いえ、通させてくれないわよね。貴方が。」…朝倉に向き直る。「やっぱり。私達の前に立った人達と同じ!とっても強い目をしているものね。貴方を恋人にしてからかしら」
朝倉輝晃:「ダメか……!おい、あんたら!」
鐙幸生:「はいっ?」
緑青宗近:「……あいよ」
緑青宗近:げんなりした表情
ターセム・ジュノ:「む」
朝倉輝晃:「見ての通り話が通じない連中だ、逃げるなら逃げる、相手するなら相手する!」
朝倉輝晃:「けどこっちも手が足りねえんだ、多分全員は止めきれねえ」
朝倉輝晃:「逃げるなら抜けてった分はなんとかしてくれ、恨むなよ!」
緑青宗近:「ってえことは結局」
緑青宗近:「ここでまとめて相手したほうがいくらかマシかい」
ターセム・ジュノ:「……了解したよ、”ウェザーメイカー”。我々は君を援護する」じゃらりと、煙草を入れたガンベルトを腰に巻く
鐙幸生:「そんなあ……! 自信がないぜ……俺、たぶん恨んじゃうからな……!」
朝倉輝晃:「さっきから正直だよねあんた!美徳にはあんまならないレベルで!」
鐙幸生:「ありがとう! もっと都合のいい増援とかいないの!? きみ一人!?」
朝倉輝晃:「お隣に美人さんは居るが、戦力としちゃ俺一人!」
緑青宗近:「仕方ねえ。鐙サンも腹ァくくりな」
緑青宗近:「パチでもスロでも」
緑青宗近:「戦力の逐次投入は愚の骨頂!」
鐙幸生:「パチでもスロでも緑青さんが隣にいて勝ったことあったかな~~~~っ」
緑青宗近:「うるせえ~~~こっちのセリフじゃ~~~~ッ!」
朝倉輝晃:「UGNの応援は間に合わねえ、なんとか俺らだけで……!」
閏霧霞:「――癪には障るけど、そこの探偵の言うとおりね」かつ、かつとパンプスの音が響く
鐙幸生:「!」
ウェディング・ケーキ:「!」
緑青宗近:「げ」
閏霧霞:「敵性存在は三人。やれるかしら?一条」
一条恭介:「……問題ないです」
朝倉輝晃:「あんたらは……!?」
緑青宗近:「ああん?」
エカチェリーナ:「……」朝倉くんの傍にいたが、顔を上げる
一条恭介:「UGNイリーガル。一条恭介、現着しました」
朝倉輝晃:「イリーガル……!味方か!ありがてえ!」
緑青宗近:側に並び立つ見慣れぬもうひとりに気付き
緑青宗近:どことなく不機嫌そうな顔色になる。
閏霧霞:「増援よ。フリーの勢力だったから拾って来たわ」
閏霧霞:「新任だけれど、腕は確かね」
一条恭介:「新任なので、お手柔らかに願います」
一条恭介:一応、笑顔を作って会釈をする。
朝倉輝晃:「そいつは向こうに頼んでくれ!」
鐙幸生:「うおおおおっ! かつてないラッキー!」
閏霧霞:「……」緑青さんの方を見て、目を逸らす
緑青宗近:「あー、そうかい」
緑青宗近:「どこのどなたかは存じ上げませんが」
緑青宗近:「いかにも名コンビってえ風情だね」
緑青宗近:「こいつは頼りになりそうだ」
一条恭介:「??先程あったばかりですが」
閏霧霞:「気にしなくて良いわ。出鱈目が得意な女よ」
一条恭介:特に意味は理解していない。言葉を返しながら武装を取り出す。
ウェディング・ケーキ:閏霧霞に首の正面を向け…少し、驚いたように両手をあげた
ウェディング・ケーキ:「まあ!……あれ?揃っちゃったわ。『ジャック・オ・ランタン』は──『そういう計画なんだろう』と言っていたのに!」」
閏霧霞:「……『そういう計画』?」
朝倉輝晃:「(こいつら、何を言ってる……?)」
鐙幸生:「なにが気に食わないんだよ、これで勝てる……かも!」
緑青宗近:「気に食わねえって誰が言ったんだい」
鐙幸生:「い、言ってないけど……。この前見たNTRものみたいな目つきだなって思って……」
緑青宗近:「はぁ!?」
一条恭介:「NTR?」
一条恭介:どっかで聞いた気はするけど、忘れた。
ウェディング・ケーキ:「でも、手間が省けて嬉しいわ!皆つれていけば…いいえ、連れていけなくとも……あら?痴話げんかの最中かしら」
朝倉輝晃:「……ええい、積もる話はあとで頼むわ!」
鐙幸生:「あ、後で内容説明してもいいから! いまはここ! こいつらなんとかしないと! ねっ!」
朝倉輝晃:「そう!こいつら!話はここ切り抜けてからだ!」
鐙幸生:「ほら、ウェザーくんもそう言ってる!」
一条恭介:「あー。はい、そうですね」
一条恭介:「了解しました。実際、撃退しないとマズいですし」
緑青宗近:「てめえ後で覚えてろや鐙!」
エカチェリーナ:「……奮励を頼む。敵の兵器の解析くらいならば、こちらで引き受けよう」
エカチェリーナ:「『見れば』解る。エフェクトなどなくともな」
朝倉輝晃:「助かる、頼んます!前は俺が!」
”グラブリッター”:「や、や。やらないのか…?『ウェディング・ケーキ』」
ウェディング・ケーキ:「馬に蹴られて死んじゃうのは困るし、待ってあげてもいいかと思うけど──」うーん、と首を傾げ「やっぱり駄目ね!あたしも、ウズウズしてるもの!やっと暴れていいって言われたんだもの」
ウェディング・ケーキ:「──グラブリッター。お願い!!」
ウェディング・ケーキ:「素敵な場所に、皆を招待してあげて!」
”グラブリッター”:「心、得た」地面から、急激に『墓場』が形成され、廃工場を取り囲む。
”サテライト”:「いけるな、”グラブリッター”! ヒ!やれる、やれるぞ…『作戦』だ!」
ウェディング・ケーキ:「ふふ、素敵ね!それじゃあ、パーティを始めましょう!!愉快に、楽しく、悪戯、おまけに、蹂躙も!」
ウェディング・ケーキ:「──ハッピー、ハロウィン!」
───────
GM:・NPCカードが使用可能です。

・エカチェリーナ
NPCカード効果:『アトラクト・コマンド1』
味方単体の判定のC値を1減少させる(下限値6)。シーン1回。
使用可能回数1/1

ターセム・ジュノ
NPCカード効果:『残渣せぬ:灯無しのスチーム・ホット・ワン』
≪妖精の手≫相当。セッション中5回
使用可能回数5/5


GM:以上です。何か質問はありますか?
朝倉輝晃:私は大丈夫です!
緑青宗近:問題なし!
鐙幸生:大丈夫です!
一条恭介:ないです
GM:OK!では、セットアップから!

▼エンゲージ
(ウェディング[8]、グラブリッター[11]、サテライト[3])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、一条[5]、閏[7])
[]内は行動値

緑青宗近:なし!
鐙幸生:なし!
一条恭介:なし!
朝倉輝晃:<原初の黄:活性の霧> コンボ:夜明けの煌き
”サテライト”:なし!
朝倉輝晃:ラウンド中攻撃のダメージ+15、ドッジダイス-2
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を3増加 (38 → 41)
朝倉輝晃:対象は自分、以上!
”グラブリッター”:『ドルンレスヒェン』:≪剣の王城≫。
”グラブリッター”:「日本刀」を2本装備 モルフェウスのエフェクトを組み合わせた攻撃+4。
”グラブリッター”:以上!
ウェディング・ケーキ:Eロイス:殺刃圏×2+唯我独尊
ウェディング・ケーキ:以後クリンナッププロセスごとに、自身以外の登場しているキャラクターに4D点のHPダメージ
閏霧霞:あ、すみません!セットアップに怨念の呪石起動!
閏霧霞:暴走します。以上。
GM:では、今度こそイニシアチブ!何か行動のある方は?
朝倉輝晃:私はなし!何もなければ行動値順で私からかな?
ウェディング・ケーキ:ありません
緑青宗近:ない!
鐙幸生:まったくなにもできない!
一条恭介:ないです
”グラブリッター”:なし!
”サテライト”:≪加速する刻≫。
ウェディング・ケーキ:では朝倉さんお願いします!
朝倉輝晃:おおっと
”サテライト”:5m後退します。以上!

▼エンゲージ
(サテライト[3])
    5m
(ウェディング[8]、グラブリッター[11])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、一条[5]、閏[7])
[]内は行動値

朝倉輝晃:うわっエンゲージ切ってきた!
”サテライト”:こいつはマジでこれだけ
朝倉輝晃:なんと
朝倉輝晃:では改めて私かな?
緑青宗近:逆に不気味だな…
GM:そうですね、まずは行動値13のテルテルから!
朝倉輝晃:ではマイナー、戦闘移動でウェディング・ケーキとグラブリッターのエンゲージへ

▼エンゲージ
(サテライト[3])
    5m
(朝倉[13]、ウェディング[8]、グラブリッター[11])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、一条[5]、閏[7])
[]内は行動値

朝倉輝晃:メジャーアクション、<コンセントレイト:ウロボロス>+<原初の赤:災厄の炎> コンボ:不滅の太陽
朝倉輝晃:対象は同一エンゲージの2体、対応なければ命中判定!
ウェディング・ケーキ:対応ありません!
”グラブリッター”:ガードします!判定どうぞ!
朝倉輝晃:では命中、ダイス6C値7固定値8
朝倉輝晃:6DX+8+0@7 (侵食上昇7)
DoubleCross : (6DX7+8) → 10[1,1,2,2,8,9]+10[4,9]+6[6]+8 → 34

朝倉輝晃:よし、回ってくれた!34です!
ウェディング・ケーキ:≪イベイジョン20≫ 食らいます
”グラブリッター”:ガードなので命中。ダメージ下さい。
朝倉輝晃:ダメージ、固定値30に破壊者込でダメージダイスは5つ!
朝倉輝晃:4d10+1d10+30
DoubleCross : (4D10+1D10+30) → 22[7,3,9,3]+1[1]+30 → 53

朝倉輝晃:こんなもんか、53点の装甲ガード有効!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を7増加 (41 → 48)
ウェディング・ケーキ:大ダメージ!
”グラブリッター”:ガード3点の50点!かなり削られた!
朝倉輝晃:こちら行動は以上!
GM:OK!
GM:では、次にグラブリッターの手番から!
朝倉輝晃:来い!
”グラブリッター”:マイナー。
”グラブリッター”:『ブロッケンゲシュペンスト』:光芒の疾走+陽炎の衣
”グラブリッター”:隠密状態になり、戦闘移動!
”グラブリッター”:10m移動し、PC達のエンゲージまで接近します。

▼エンゲージ
(サテライト[3])
    5m
(朝倉[13]、ウェディング[8])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、一条[5]、閏[7]、グラブリッター[11])
[]内は行動値

”グラブリッター”:そして、メジャー!
”グラブリッター”:『グラブマール』コンセントレイト:モルフェウス+ライトウェイトモード+ストライクモード+光の舞踏
”グラブリッター”:対象は
”グラブリッター”:1d5
DoubleCross : (1D5) → 2

”グラブリッター”:鐙くん!
鐙幸生:そ、そんな…私は通りすがりの者なのに……
緑青宗近:鐙くーんッ!
一条恭介:カバーいります?
一条恭介:やっぱなしで
鐙幸生:回避に成功したらカバーは不要!うおおお!
”グラブリッター”:じゃあ判定行きます!ライトウェイトモードの効果でリアクションダイス-4!
鐙幸生:ほげ……
”グラブリッター”:8dx7
DoubleCross : (8DX7) → 10[1,1,3,4,5,6,7,10]+10[3,9]+2[2] → 22

鐙幸生:ドッジ……ダイスが……振れない……
”グラブリッター”:リアクションは…出来るまい
鐙幸生:何の意味もないけどガードしま~す
”グラブリッター”:ではダメージ。≪トラッパー≫の効果で+2dして…
”グラブリッター”:6d10+9
DoubleCross : (6D10+9) → 36[6,5,8,6,6,5]+9 → 45

鐙幸生:全然違うじゃん!
鐙幸生:へなへなテレフォンパンチじゃない! リザレクトします!
緑青宗近:ちゃんみおー!!
鐙幸生:1d10+49
DoubleCross : (1D10+49) → 6[6]+49 → 55

”サテライト”:更に≪餓鬼魂の使い≫。
鐙幸生:HP6で蘇生してターンエンド!
朝倉輝晃:スパイク打てるHPは確保した!
朝倉輝晃:なぬーっ!
緑青宗近:毒か…!
”サテライト”:対象がダメージを受けた時に使用!邪毒lv3を受けな!
鐙幸生:邪毒LV3受けました!!!
”サテライト”:OK!
GM:では続いてイニシアチブ8、ウェディング・ケーキ!
ウェディング・ケーキ:ではマイナー、≪インフィ二ティウェポン≫+≪アーマークリエイト≫ えーと、ここまではしてよい
ウェディング・ケーキ:でもこれを使うと効率的に人を殺せないよね そこでこの初期装備のワイヤーウィップ
朝倉輝晃:なんだとぉ……
ウェディング・ケーキ:《ギガンティックモード》《砂の加護》《C:モルフェウス》《カスタマイズ》で範囲攻撃をかますぜー!!対象は殴りやすいテルテル君を除く人達!
朝倉輝晃:みんなーっ!
ウェディング・ケーキ:命中判定は振っておきますね
ウェディング・ケーキ:11dx7
DoubleCross : (11DX7) → 10[1,2,2,3,3,3,3,4,4,5,8]+10[10]+2[2] → 22

閏霧霞:ゲ、ゲェ~~~ッ!!暴走中リア不!
一条恭介:ダメ元回避
緑青宗近:ごんなろー!
一条恭介:4dx+1
DoubleCross : (4DX10+1) → 9[4,8,8,9]+1 → 10

鐙幸生:回避!
緑青宗近:ガード!
鐙幸生:4dx+1
DoubleCross : (4DX10+1) → 7[4,6,7,7]+1 → 8

鐙幸生:無理でした~
閏霧霞:ダメ!ダメージ下さい!
ジャック・オ・ランタン:6+3d10 ではダメージです!
DoubleCross : (6+3D10) → 6+12[6,2,4] → 18

鐙幸生:死!リザレクト!
鐙幸生:1d10+55
DoubleCross : (1D10+55) → 1[1]+55 → 56

一条恭介:HP113点まで減少
鐙幸生:ブラッドスパイク、再び撃てなくなる
朝倉輝晃:減少……???
朝倉輝晃:幸生兄さーん!
緑青宗近:特殊装甲義肢によるガード3とブーストアーマーの装甲15でジャストブロック!
閏霧霞:まだ生きてる!
閏霧霞:HP9で生存。
ウェディング・ケーキ:ではウェディング・ケーキ以上です!
GM:OK!
GM:では続いて…手番はお前だ!イニシアチブ7!鐙&閏ペア!
鐙幸生:先に行動します!
鐙幸生:マイナーなし。メジャーでコンセ+魔獣の衝撃+魔獣の本能+無機なる四肢+蝕む赤でウェディング・ケーキを攻撃。
ウェディング・ケーキ:どうぞ!
鐙幸生:8dx7+6
DoubleCross : (8DX7+6) → 10[2,4,4,5,5,6,7,8]+10[1,10]+10[8]+5[5]+6 → 41

朝倉輝晃:NPCカードはどうします?
鐙幸生:大丈夫でしょう!
朝倉輝晃:あ、回ってる!
朝倉輝晃:ナイス!
ウェディング・ケーキ:≪イベイジョン20≫ 食らいます
鐙幸生:ダメージダシマス
鐙幸生:5d10+12 諸々有効、命中したら邪毒ランク4
DoubleCross : (5D10+12) → 28[6,2,1,9,10]+12 → 40

ウェディング・ケーキ:ひええ 邪毒使いがこんなに
緑青宗近:やるときはある男!
朝倉輝晃:ナイスパンチ!
鐙幸生:悪くはない出目だ!よかった
ウェディング・ケーキ:受けます!!ギリギリ生きているが……!!痛い!!邪毒分はなさそう
朝倉輝晃:やった!
緑青宗近:しゃ!
ウェディング・ケーキ:あ、でもミドル1エネミーとは言え邪悪な敵の1人ですからね 油断は禁物です
朝倉輝晃:なるほど
閏霧霞:コワ~
GM:OK!
GM:では続いてイニシアチブ7、閏さんの手番。
閏霧霞:では、動きます。
閏霧霞:マイナー。≪斥力跳躍≫でグラブリッターにエンゲージ。
朝倉輝晃:あ、グラブリッターは目の前に居る!
閏霧霞:あっ本当だ 絵を見間違えてしまった一瞬
ウェディング・ケーキ:エンゲージ済みですGM!
閏霧霞:GM!今のなしで!
ウェディング・ケーキ:あとグラブ君お願い!って言われてるので対象はあってます
GM:良いよ!
閏霧霞:やった~
朝倉輝晃:頼みますよ閏の姉御!やっちゃってくだせえ!
閏霧霞:では改めて、マイナーはなし!
閏霧霞:メジャー!
閏霧霞:『一足半先の矛盾』:≪コントロールソート≫+≪瞬速の刃≫+≪コンセントエイト:ノイマン≫
閏霧霞:対象はグラブリッター!
”グラブリッター”:ガードします!
閏霧霞:deha
閏霧霞:判定行きます!
閏霧霞:8dx7+2
DoubleCross : (8DX7+2) → 10[1,1,3,4,4,6,9,10]+3[2,3]+2 → 15

閏霧霞:ゲ~~ッ!!
鐙幸生:ヒーッ
朝倉輝晃:むむ
朝倉輝晃:ガードだから命中はしますかね
緑青宗近:ここは妖精!
緑青宗近:あ、ガードか
GM:命中は…する!
緑青宗近:結果オーライ!
鐙幸生:よかった!当たった
閏霧霞:ではダメージ!
閏霧霞:4d10 諸々有効
DoubleCross : (4D10) → 15[3,5,6,1] → 15

閏霧霞:く、腐ってる~~
緑青宗近:更に通常素手だから-5なのだ…
朝倉輝晃:あ、そこは
朝倉輝晃:イフリートの腕なので
緑青宗近:あ、そっか!
鐙幸生:これで滅亡(くたば)ってくれ……!
緑青宗近:その補正があった!
”グラブリッター”:ではガードで3点弾いて12点
朝倉輝晃:なんとかなれ~っ
”グラブリッター”:…倒れます!
朝倉輝晃:なんとかなった!
”グラブリッター”:復活エフェクトもなし。
鐙幸生:や、やったッ!
緑青宗近:っしゃ!
朝倉輝晃:これでエンゲージも開いた!
ウェディング・ケーキ:グ、グラブリッタ~!!
閏霧霞:侵蝕は55→62に。以上!
閏霧霞:では、続いてイニシアチブ5!飯綱くん!
GM:閏霧霞:では、続いてイニシアチブ5!飯綱くん!
GM:おっと…今は一条だったかな
一条恭介:一条です!!
一条恭介:マイナーで高速振動ブレードを起動
一条恭介:メジャーで伸縮腕+アタックプログラムを使用
一条恭介:サテライトを対象にして攻撃
一条恭介:5dx+16
DoubleCross : (5DX10+16) → 9[1,2,2,5,9]+16 → 25

”サテライト”:ウァ~~ッ!!怖い!!
”サテライト”:では、リアクションを放棄して≪龍鱗≫使用!
一条恭介:マジか!!
朝倉輝晃:やべえもん持ってた!
”サテライト”:装甲値+20!
朝倉輝晃:肉体派だったか
緑青宗近:ふざけてんな~
”サテライト”:バリア展開!!ウオオオ!!!
一条恭介:3d10+12
DoubleCross : (3D10+12) → 20[9,4,7]+12 → 32

緑青宗近:でも通った!
朝倉輝晃:ナイス!
朝倉輝晃:ダメージダイス跳ねた!
”サテライト”:あっ痛い!
”サテライト”:まだ生きてますがボロボロです。
GM:OK!では続いて
GM:イニシアチブ3!”サテライト”!
”サテライト”:こいつのやることはただ一つ
”サテライト”:マイナー。≪破壊の爪≫。
”サテライト”:メジャーは…ない!破壊の爪を舐める!
朝倉輝晃:ないの!?
鐙幸生:!?
”サテライト”:こいつは味方の攻撃に便乗するクソ野郎なので
緑青宗近:なんだこいつ…
”サテライト”:生まれてこの方自分の力で何かを成し遂げたことがないのだ
ウェディング・ケーキ:さっきGM素で前2人の攻撃に撃ち忘れたんですよね
朝倉輝晃:重い……
”サテライト”:言うな!
朝倉輝晃:かなしい
緑青宗近:じゃあ最後の手番をもらおう!
”サテライト”:ではターンエンド!
朝倉輝晃:やっちゃえ緑青さん!
GM:イニシアチブ1の緑青さん!やっちまいな!
緑青宗近:押忍!マイナーで破壊の爪!メジャーでコンセ+シャドーテンタクル!
緑青宗近:復活があると信じてケーキちゃんにパンチ!
ウェディング・ケーキ:慧眼!
ウェディング・ケーキ:どうぞ!
緑青宗近:8dx7+4
DoubleCross : (8DX7+4) → 10[2,2,4,4,4,6,7,10]+10[5,9]+2[2]+4 → 26

緑青宗近:セーフ!
朝倉輝晃:ナイス!
ウェディング・ケーキ:回る イベイジョン20で受けます!
緑青宗近:3d10+1d10+18
DoubleCross : (3D10+1D10+18) → 13[4,2,7]+10[10]+18 → 41

緑青宗近:どやどやー!
朝倉輝晃:ナイスゥ!
”サテライト”:流石ね
ウェディング・ケーキ:死ぃ~!!
ウェディング・ケーキ:では復活はありまぁす!
緑青宗近:やっぱり!
朝倉輝晃:やりよる!
ウェディング・ケーキ:《魂の錬成》 というらしい
緑青宗近:侵蝕46に!
緑青宗近:しかもHP高いやつ!
ウェディング・ケーキ:邪毒はそのままのはずなので復活HPからクリンナップ邪毒12点食らう話になりますね
朝倉輝晃:了解!
ウェディング・ケーキ:では1ラウンド終了です!!
ウェディング・ケーキ:で、実は鐙君に処理を要求するので、最後にこれが発動する事だけ今日は覚えてかえってください
緑青宗近:なにィ
ウェディング・ケーキ:クリンナッププロセス、《殺刃圏》×2!
緑青宗近:ふざけおる!
朝倉輝晃:えええ なになに!
緑青宗近:こっちが本命か!
ウェディング・ケーキ:なんか4d10のダメージを強要します!
ウェディング・ケーキ:こっちでふっておけばいいかな
ウェディング・ケーキ:4d10
DoubleCross : (4D10) → 17[9,2,1,5] → 17

朝倉輝晃:ぎぇーっ
GM:クリンナップ時にHPダメージ4d10!リアクション不可!
GM:17ダメージを…素通しで受けな!
ウェディング・ケーキ:ということで・・・
ウェディング・ケーキ:ここの処理からを、16日21時から!
朝倉輝晃:はーい!
GM:やっていきましょう!お疲れさまでした!
ウェディング・ケーキ:あとお互いの邪毒ですね よろしくおねがいします!
一条恭介:お疲れ様でした!!
緑青宗近:お疲れ様でしたー
朝倉輝晃:お疲れさまでした!

GM:では、クリンナップ。
緑青宗近:まずは17ダメージからね
緑青宗近:ライフで受けて16に!手痛い!
朝倉輝晃:17ダメージ受けます,
鐙幸生:1d10+56
DoubleCross : (1D10+56) → 9[9]+56 → 65

ウェディング・ケーキ:ウェディング・ケーキは『魂の錬成』で復活したHPから、鐙くんから受けた邪毒ランク4分のHP減少が行われます。
朝倉輝晃:朝倉輝晃のHPを17減少 (28 → 11)
朝倉輝晃:残り11!
緑青宗近:あぶみーん!
鐙幸生:最悪の出目…
朝倉輝晃:兄ちゃん!
一条恭介:17貰います
GM:う、運が悪い!
鐙幸生:邪毒3でちょうど死!
朝倉輝晃:いっそ10出てれば!
緑青宗近:倒れてて!
緑青宗近:あとはこっちでやる!
鐙幸生:カバーリングできる人いたりします~?
朝倉輝晃:行動放棄カバーもあるから
朝倉輝晃:それでかばってもらうのはありかも
一条恭介:あれなら行動放棄カバーしますよ
鐙幸生:それだと2キャラ分の攻撃力がなくなってしまうけど、大丈夫スかね…?
朝倉輝晃:一応私がカバーディフェンス使えはします シナリオLV回でLV1
緑青宗近:飯綱くんはまだそんなに火力も出ないので
朝倉輝晃:あとウェディングケーキだけだし大丈夫じゃないかな……?とは思うんですがどうでしょうね
緑青宗近:運用としては間違っていないはず
緑青宗近:MUGENは仲間を見捨てねえ
鐙幸生:じゃあ死んでます… さらば……
朝倉輝晃:あ、でも私はエンゲージ離れてるからかばえないや ごめんなさい
朝倉輝晃:おやすみ!後は任せて!
”サテライト”:そして17ダメージ喰らってこちらも死ぬ。HPダメージには脆い…戦闘不能です。
緑青宗近:あぶみーーん!
GM:鐙くん!!
GM:では全体の処理は終わったかな?
朝倉輝晃:こちらオッケー
鐙幸生:OK!
緑青宗近:オーライ!
一条恭介:オッケー
ウェディング・ケーキ:こちら問題ありません!サテライト君もグラブリッター君も死んじゃった 良い奴ら……ではなかったな
閏霧霞:あ、ごめんなさい。私の処理が終わってなかったわね
ウェディング・ケーキ:私達は全員極悪人だから
閏霧霞:17ダメージ喰らって死ぬので、一応リザレクト。
閏霧霞:62+1d10
DoubleCross : (62+1D10) → 62+2[2] → 64

緑青宗近:ホッ
閏霧霞:HP2で復活!うまあじね!
GM:では、これで全員終了!ラウンド2行きます。
ウェディング・ケーキ:演出は完全に戦闘処理終わらせてからにしましょうか
GM:イニシアチブ…は、前に確認したけど皆ないので省略。
緑青宗近:了解!
朝倉輝晃:了解!
一条恭介:了解です
GM:では、セットアップ。
GM:何かある人は…いるかな?
一条恭介:無いよ
緑青宗近:なし!
鐙幸生:戦闘不能
ウェディング・ケーキ:セットアップありません!殺刃圏セットは…まあ大丈夫だろう
閏霧霞:無いわ
朝倉輝晃:おっと失礼、<原初の黄:活性の霧> コンボ:夜明けの煌き
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を3増加 (48 → 51)
朝倉輝晃:ラウンド中攻撃のダメージ+15、ドッジダイス-2。以上!

▼エンゲージ
(朝倉[13]、ウェディング[8])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、一条[5]、閏[7])
[]内は行動値

GM:OK!では…イニシアチブ13!テルテルの手番から!
朝倉輝晃:それでは手番いただきます
朝倉輝晃:マイナーなし
朝倉輝晃:メジャーアクション、<コンセントレイト:ウロボロス>+<原初の赤:災厄の炎> コンボ:不滅の太陽
朝倉輝晃:あ、エカチェリーナさんのNPCカードがシーン一回ですっけ
朝倉輝晃:一応お借りしても良いでしょうか 復活とかあったときに備えて温存シたほうが良いかな?
GM:そうですね。使ってもよいのではないかと思われます。
朝倉輝晃:GMが仰るならお借りしよう!
ウェディング・ケーキ:どうぞどうぞ!
朝倉輝晃:メジャーアクションのC値を-1します、攻撃対象はウェディングケーキ
朝倉輝晃:対応なければ判定します
ウェディング・ケーキ:ありません!イベイジョンのみあります
エカチェリーナ:『アトラクト・コマンド1』発令だ。存分に攻撃したまえ
朝倉輝晃:では判定!
朝倉輝晃:6DX+8+0@6 (侵食上昇7)
DoubleCross : (6DX6+8) → 10[2,3,5,9,10,10]+10[5,6,10]+10[4,8]+3[3]+8 → 41

ウェディング・ケーキ:≪イベイジョン20≫ 命中です!
朝倉輝晃:回った!ありがとうエカチェさん!
朝倉輝晃:ではダメージ、固定値30にダイスが破壊者込で6つ
朝倉輝晃:5d10+1d10+30
DoubleCross : (5D10+1D10+30) → 27[5,9,8,2,3]+5[5]+30 → 62

朝倉輝晃:62点装甲有効!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を7増加 (51 → 58)
ウェディング・ケーキ:62点!!強烈なダメージだ では……
ウェディング・ケーキ:ウェディング・ケーキ、HP0!復活ありません。撃破です!
ウェディング・ケーキ:これで敵全滅。戦闘終了になります!
朝倉輝晃:やったー!
GM:君たちの勝利だ
GM:では、演出に移行したのちに
GM:Eロイスの処理をしましょう。
緑青宗近:っしゃら!
朝倉輝晃:お願いします!
一条恭介:うす

───────
”グラブリッター”:灰の牙のように、西洋風の墓石が次々と地面から生成され、それに伴って地盤が変動した。
”グラブリッター”:「ここが、全て、お前らの墓となり全ては死に絶え土に帰り帰り帰り帰り」
”グラブリッター”:同時に、君たちの視界が闇に包まれる。エンジェルハイロウ能力による光学欺瞞。
ウェディング・ケーキ:「それじゃあ、連れていってあげるわね!お菓子と夢の国へ。この──<フェラライ>の手で!」
ウェディング・ケーキ:──廃工場を覆い尽くす墓地の展開。それにあわせ、黒いドレスの怪物が両手を広げた。
ウェディング・ケーキ:《ワーディング》の侵蝕。虚空に生み出されるカラフルな光、砂糖菓子が光と共に散って漆黒の墓地に、スイートの雨が降る。
ウェディング・ケーキ:──浴びれば、浴びた個所が菓子となって崩れる、死の雨が。
閏霧霞:「……モルフェウスマテリアルの変換能力?厄介ね」
閏霧霞:鉱石ラジオを放り投げ、周囲の空間が鼓動するように歪む。
閏霧霞:「だったら、雨よりも早く動いて見せる」
朝倉輝晃:「闇に雨かよ。こいつはまた」
朝倉輝晃:「──照らし甲斐があるってもんだ!」
朝倉輝晃:眩い光球を天井へ飛ばし、戦場に光が満ちる。太陽を目指す"ウェザーメイカー"のルーティーン。
朝倉輝晃:「(いつもどおり、だ)」
朝倉輝晃:昂る心に言い聞かせ、右腕を分解。炎の巨腕へと再生成する。
朝倉輝晃:右腕を地に突き立てて無数の飛礫を放ち、弾丸を追うように疾走を開始。牽制に合わせた攻撃、単純な連携。
朝倉輝晃:だけでは、ない。外れた弾丸から影の網が放たれ、騎士と女に絡みつく。
朝倉輝晃:動きを止めるには不十分。しかし、
朝倉輝晃:「(頭を止めるには、十分!)」
朝倉輝晃:思考の間隙に滑り込み、炎の巨腕を薙ぎ払う。
”グラブリッター”:「眩しい、白、憎き、憎き憎き憎き白日」ぶつぶつと呟きながら、墓石を周囲に形成して防御する。しかし、焔の勢いが止まることはない。
ウェディング・ケーキ:──敵は7。内、確保すべき、否、出来ない場合に殺すべきは3。
ウェディング・ケーキ:その最大の障害となるのが、現状──UGNであるという事がはっきりしており、尚且つ率先して彼らの前に立ちはだかった朝倉輝晃。
ウェディング・ケーキ:どう対処すべきか。策を練ろうとしたその機先を、『彼』が先んじた。
ウェディング・ケーキ:「あッ──」
ウェディング・ケーキ: ご ォッ!!!       視界に迫る爆炎。防御行動すら間に合わない。咄嗟に翳した両腕も頼りなく、炎に飲み込まれる。
ウェディング・ケーキ: 「あああああああッッッ……!!!ぐ!!」
”サテライト”:「ヒィ~~~~ッ!!ケーキがオーブンで焼かれてる! ここは一度……」周囲に滞空させた衛星にコマンドを送る。
”サテライト”:「逃げる!」逆噴射で盛大に吹き飛び、距離を取る。
朝倉輝晃:「ちっ、野郎……!」
”サテライト”:「グラブ!ケーキ!頼むぞォ~~~ッ!俺のキルスコアはお前らに懸かってるんだからなァ~~~!」
ウェディング・ケーキ: 「──好都合、ね!!」朝倉輝晃は、敵の排除を最優先した。正解だ。…しかし。
ウェディング・ケーキ:「こんがり焼けちゃった。」ズタズタの状態で、しかし。振るう指先が、最後の堰を切った。
ウェディング・ケーキ:「『ジャック・オ・ランタン』に届ける首に──届く!皆、お菓子にしてあげる!!」──『仕込み』は済んでいる。廃工場の天井が崩落し、朝倉の背後、未だ動き出していない『集団』目掛け、巨大なキャンディそのものとなって落下する!
朝倉輝晃:「やべっ……!あぶねえ!」
一条恭介:「……これくらいなら」
鐙幸生:「なんで!? なにその攻撃!?」
緑青宗近:「見た目通りの出鱈目!」
ウェディング・ケーキ:「何って、『お菓子』で……『恋人』よ!とっても『素敵』でしょ?」
”グラブリッター”:更に、それに合わせて。
”グラブリッター”:「お菓子、砂糖、届かないもの、憧憬憧憬憧憬」朝倉輝晃のもたらした光を縫って、変換能力で緩めた地盤に潜航。
”グラブリッター”:墓守の墓場を荒らしたならず者たちを襲おうと、今度は『下』から鋭く形成された墓石の奔流が襲う。
”グラブリッター”:特に標的となっているのは鐙幸生だ。強いて理由を挙げるならば――
”グラブリッター”:もっとも、不信心に見えた。
ウェディング・ケーキ:「素敵なあなた。」朝倉に。「ごめんね、アタシが恋人にすべきは最初から──あちらの皆さんなの!」
緑青宗近:「あらら、こいつはフラれちまったようで。どうか気を落とさずに」
朝倉輝晃:「今更非モテで嘆きゃしねえっつの」
鐙幸生:「おいっ、なんで……俺だけ……」 生き埋めにされながら、這いつくばって逃れようとする。
鐙幸生:「こんな目に! ひでえ受難……、ぶげっ!」
緑青宗近:「人の目つきをNTRモノだのなんだと言うからだろ~が!」
緑青宗近:「そんまま埋まってろコラ!」
緑青宗近:平然と飴の雨の中を立ち歩いている
緑青宗近:一発の直撃もない。
ウェディング・ケーキ:「ああっ!!私のために喧嘩しないで。皆は、仲良くしなきゃ──」…踏み込んでくる緑青に、言葉を切り上げて身構えた。
閏霧霞:加速で躱しているが、いくらかはヒットした。再生でやり過ごす。
閏霧霞:「……大学の後輩?緑青は当てにしない方が良いわよ」
閏霧霞:「立てる?」鐙くんを助け起こす
鐙幸生:「……ぜんぜん立てる気がしないんスけど……あの……」
閏霧霞:「隙を見せたら襲ってくるわ。誰もかれもが、緑青のような真似を出来る訳じゃ……なに?」
鐙幸生:「緑青さんとどーゆー関係っスか?」
閏霧霞:「……知人」
閏霧霞:「今はね」
一条恭介:巨大なキャンディーの崩落を受けても、平然として立っている。
一条恭介:「……申し訳ないんですが、タイプじゃないっす」
朝倉輝晃:「余裕そうだなぁ!立てるな兄さんがた!」
一条恭介:「勿論、これくらいじゃ死んでらんないよ」
鐙幸生:「こっちはぜんぜん余裕じゃねえけどなっ! ……なるほど知人。知人ね……そういうからには」
鐙幸生:「よほどの関係と見た。恩を売りつけてやるか!」 ぱん、と手を鳴らした。その音がこだまする――”ウェディングケーキ”の内側から。
鐙幸生:「この前、お守り買ったんだよ……黒い繭の……幸運のお守り。これが思いっきり呪われた道具でさあ……!」
ウェディング・ケーキ:「…お出迎えが足りなかったかしら!」《アーマークリエイト》《インフィニティウェポン》──飴玉が凝結し、女の回りを鎧う──ところで
ウェディング・ケーキ:──音は、内側から。「え」
緑青宗近:「おっと、姐さん大丈夫かい」
緑青宗近:その様子ににやりと笑う
緑青宗近:「顔色が悪いぜ、生白い肌に血の雫が浮き出て見えらァ」
鐙幸生:「酷い目に遭ってるんだよな! 体内から食われてくたばれっ」 ケーキの外層を食い破るように、鉄の杭が生えた。その傷から謎めいた虫が孵化して、蝿のように飛び回る。
朝倉輝晃:「なっ……!」
朝倉輝晃:異常な光景に思わず声を漏らす。これを、あの陽気な青年がやったのか?
一条恭介:「……こわいな」
閏霧霞:「成程、緑青の後輩のことだけはあるわね。型破り加減は第一級」
ウェディング・ケーキ:「ああああああああッッッッッ!!!!!」ざざざ、ざくッッッ!!!!まるでアイアンメイデンをひっくり返したかのように、内から外に杭が剥く!──それだけなら、まだ良い
緑青宗近:「あららこいつはたちの悪い虫に当たったねえ」
緑青宗近:「拾い食いにゃあ気をつけねえと」
緑青宗近:クックと笑う
朝倉輝晃:「こっちは逆にありがてえよ、とんでもない拾いもんだ……」
一条恭介:どっかでみたホラー映画みたいだなと場違いな感想を抱きながら観察をする。
ウェディング・ケーキ:「虫……っひ、虫いいいい!!!!」頭のケーキにまとわりつく羽虫。こんなの、全然『素敵』じゃない!耐えきれなくなったように、首から上、ケーキの頭に爪を立てる…!
ウェディング・ケーキ:「折角、綺麗に『お化粧』したのに──!!貴方達!恋人だからって……!」
鐙幸生:「おぼろろろろろろ……ゲ、ゲロが止まらん……あの野郎、なんかしやがった……」
緑青宗近:「オラッ!鐙!次なんかねえのかい!」
鐙幸生:「無理す……ゲロが……これ胃液出てないスか? ひりひりするんですけど!」
緑青宗近:「チェッ!肝心な時にだらしがねえんだから……誰か!ダメおし!」
一条恭介:「現状だと怪しいっす」
閏霧霞:「人を貯金箱みたいに叩かない」――前に出る。
閏霧霞:「貴女の悪い癖よ、緑青。部下は大事にしないと、いずれ反逆の憂き目を招くわよ」
緑青宗近:「部下なんてぇ手のかかるもんを持つかい」
緑青宗近:「単なる腐れ縁さね。これでも」
閏霧霞:「全く」一瞬のやり取りだ。鉱石ラジオはまだ宙に浮いている。
閏霧霞:≪瞬≫
閏霧霞:ぎゃ ぎゃ ぎゃ ぎゃぎゃぎゃぎゃ
緑青宗近:「前のやつよりいくらかマシだから気遣いはいらねえやどこぞの人!」
閏霧霞:――じっ
閏霧霞:――≪速の刃≫。
閏霧霞:地面には、タイヤの焦げ跡のような移動と蹴りの軌跡が残っている。
閏霧霞:蹴り足を引き抜いて、Yシャツのボタンを一つ外した。眩しい胸の谷間がまろび出る。
閏霧霞:標的はグラブリッター。
”グラブリッター”:「――」ず どん。
”グラブリッター”:吹き飛ぶ。見えない。常のように、『見せない』のではなく…こちら側が『見えない』方に回った。
”グラブリッター”:冷や汗が一気に噴き出る。
緑青宗近:その瞬間、目の前の影が地面に崩れ落ちるのも待たず
閏霧霞:「人に『やれ』と急かしたからには、貴女もそうするのが礼儀だと思うけど?」
ウェディング・ケーキ:「──『グラブリッター』?」……それを、認識で追う事は出来なかった。己と共にやってきた百鬼夜行の一員が、気付けば吹き飛んでいる。地面を転がる、その音と名を呼ぶ声が同時。
緑青宗近:「おや、なんか言ったのかい」
緑青宗近:ずずん!!
緑青宗近:ウェディング・ケーキの頭上から、不可視の圧がかかる
緑青宗近:まるで巨大な掌に押し潰されようとしているように
ウェディング・ケーキ:──そこから、迫りくる敵に備える時間も与えられなかった。見えていない。違う!
ウェディング・ケーキ:既に間合にいた事に、己が気付いていなかっただけだ。
緑青宗近:ウェディング・ケーキに向き合い、袖をはためかせる
緑青宗近:メキメキと音を立てて、力は強まっていく
緑青宗近:「アンタの酔狂な趣味は嫌いじゃあねえが」
緑青宗近:「甘い顔して近づいてくる相手に」
ウェディング・ケーキ:「ああッッッ……!!!」頭上から降り落ちる過重。踏みしめる余力もない。焼け崩れた肉体の再生も間に合わず、その勢いのまま、地面にたたきつけられた。
緑青宗近:「いちいち心動かされるほど、こっちも初心じゃあねえもんで」
緑青宗近:「ひとつこいつで、お引取り願いましょうかい」
緑青宗近:べしゃん!
ウェディング・ケーキ:「……そう…!一度や、二度のアタックじゃあ……振り向いて、くれないって事かしら…!」腕で地面を押し、抗おうとしながらも──純粋に、出力が足りない。
緑青宗近:放射状に五本指の痕を残し、地面に敵をめり込ませ、不可視の重圧が消える。
ウェディング・ケーキ:「──あ、ぐッッう……!!」
”サテライト”:(け、ケーキが滅茶苦茶に潰れちまってる!)先ほど散布した有毒ガスを再装填しながら冷や汗をかく。
緑青宗近:「……分かったかい」
緑青宗近:「少なくともアンタに急かされる義理はねえってこったよ」
緑青宗近:閏をじろりと一瞥し、またサテライトの方に目を向ける
閏霧霞:「……」諦めたように目を伏せ、落ちて来たラジオをキャッチする
鐙幸生:(絶対イチャついてる……イチャを感じる……)
朝倉輝晃:「(めちゃめちゃギスギスしてるのに、あのタイミングで動き合わせてやがる……)」
一条恭介:「(仲いいのかこの人達)」
一条恭介:ねじ伏せられたウェディングケーキを視界の端に収めながら、ブレードの柄に触れる。
一条恭介:ブラックドッグの発電細胞を通してブレードを起動。
一条恭介:切り上げるような動作で腕を振る。
”サテライト”:「ど、どうする…!逃げッ……いやダメだ!俺が横取りする獲物がなくな……あ!?」
一条恭介:そのままの勢いで腕が延長され、ブレードが射出される。
”サテライト”:「お」
一条恭介:「この距離ならノータイムで届く」
”サテライト”:「わァ~~~~ッ!!」衛星を重ね、電磁障壁を展開。辛うじて直撃を防ぐが、大半の衛星を破壊される。
一条恭介:宣言が終わった時点でサテライトの背中に刀身が到達。
一条恭介:「出力足りねえか」
一条恭介:延長した腕が一瞬で元の位置に戻る。
”サテライト”:爆発。被っていたヘルメットが取れ、キルマークがあしらわれた外套がはためく。
”サテライト”:「ば、化け物がよ」
一条恭介:「お互い様だろ」
一条恭介:皮肉気に笑う。
”サテライト”:刀身は間違いなく到達していた。装甲をもってしても相殺できない攻撃力。
一条恭介:最大出力は"まだ"使えない。
一条恭介:だから、現状はこんなもんだ。
緑青宗近:「あーあー」
緑青宗近:「そんだけガチャガチャと重たい荷物ぶら下げて」
緑青宗近:「白旗は持ってきてねえんですかいアンタ……さっさと」
ウェディング・ケーキ:「…振られ、ちゃったかしら」緑青を見上げる。睨み合う姿を見る。
ウェディング・ケーキ:「ふふ、でもね。諦めない事が…乙女の特権だもの、ね!」
ウェディング・ケーキ:──《魂の錬成》
ウェディング・ケーキ:…動かなくなった己の肉体を、自分の力で作り出した『お菓子』に置換する。
緑青宗近:「ッ!?」
ウェディング・ケーキ:女の子って、何で出来てるの?それは、とっても、素敵なもの。一度やればもう持たないから、最後までこの手は切らなかった。でも、こういうことわざもある。
ウェディング・ケーキ:『命短し、恋せよ乙女』。
緑青宗近:声の方に顔を上げる
ウェディング・ケーキ: 「でも──安心してね、『ジャック・オ・ランタン』。『アンテナ・ロボット』。『グラブリッター』。『サテライト』。『───』。」
ウェディング・ケーキ: 「必ず、世界を終わらせるお手伝いだけは、していくからね!」
ウェディング・ケーキ:──狙いは、生きとしいけるもの、全て。全て恋人に──『素敵なもの』に!
ウェディング・ケーキ: クッキー、キャンディー、マカロン、ケーキ、チョコレート!!お菓子でパッチワークした肉体が、コンクリートを捲り上げて持ち上がる。
閏霧霞:「――緑青!」
緑青宗近:「分かってる!全員下がりな!」
”サテライト”:「クソッ……こうなったら、衛星に仕掛けたブレードを…あ?」
ターセム・ジュノ:「アイアイ。行くよ、”グローム”」
エカチェリーナ:「む」ターセムに担がれる。
鐙幸生:「ええ~~~~? 絶対無理なんスけど!」
ウェディング・ケーキ:「───さあ、皆さんご一緒に!!」──触れたものをお菓子にして崩落させる、『ウェディング・ケーキ』のモルフェウス能力。それを利用した──『自爆散弾』!!!
一条恭介:「退避します」
朝倉輝晃:「いいから逃げろ!無理なら伏せて……!」
ウェディング・ケーキ:『ウェディング・ケーキ』だったものが、触れるものを崩落させる嵐と化して、廃工場を──彩った。
ウェディング・ケーキ:「──ハッピー、ハロウィン!」……《殺刃圏》が、廃工場を飲み込む。
鐙幸生:「どっちも間に合うわけねえだろ! 常識で考えろ、人を変態超人オリンピックに出場させてんじゃねぶぁらあっ!?」
朝倉輝晃:「くっ……そっ、無茶苦茶な……!」
朝倉輝晃:被弾した崩れていく傷口を影で埋める。まだ動ける。
一条恭介:「流石にキッツいな」触れられた体の先から菓子になっていく。
一条恭介:侵蝕され切る前に指先を切り落とす。
一条恭介:痛みは、そんなに無い。これくらいなら、いつもの事だ。
閏霧霞:「っ、ぐうッ……!」嵐に触れる。そこから、指先が腐食していく。
閏霧霞:「あ――」思い出す。右腕を失った彼女。
閏霧霞:「私、は……!」己の身体の原型を思い出す。そうして、砂糖菓子と化していく浸蝕を食い止める。
緑青宗近:「ボサッとしてる場合かい!」
緑青宗近:「脳味噌までノロマな牛になったかこの……!」
緑青宗近:バシバシっ!
緑青宗近:閏に迫りくる菓子の津波を不可視の腕で薙ぎ払う
閏霧霞:「ッ!」
閏霧霞:「ろ、緑青……!」
一条恭介:「フォロー入るんで下がっててください」
一条恭介:閏の前に出る。まあ、これくらいの損傷なら必要経費だ。
閏霧霞:「……すまないわ。この規模の攻撃は、貴方じゃないと無理よ。一条」
一条恭介:「問題ないっす。頑丈なんで」
鐙幸生:「こっちは無理っス、死んでます。……誰かなんとかしてくれえええ……」
ターセム・ジュノ:「Mr、アブミ!寝てろ!」
緑青宗近:「鐙サンには余計な気遣いはいらねえよ!」
鐙幸生:「ひどくね???」
緑青宗近:「これで死ねるくらい幸せな男じゃあねえや!」
緑青宗近:「とにかくあのトチ狂ったのを誰でもいいからどうにかカタつけな!」
朝倉輝晃:「(この出力、もう一発撃たせたらやべえ……それにこの再生力)」
朝倉輝晃:「(長期戦はやべえな。このまま決める)」
朝倉輝晃:「エカチェさん!そろそろ『見えた』か!?」
朝倉輝晃:「でかいの叩き込むんで、タイミングとポイント指定よろしく!」
エカチェリーナ:「――良い判断だ」
エカチェリーナ:「『見えた』というか、そもそも構造が簡潔すぎる。台風と同じだ」
エカチェリーナ:「了解した。あの敵の兵器コンセプトは一言で表せば腐食兵器。つまり、その性質上どこかに『安全地帯』があるとは考えない方が良い」
エカチェリーナ:「故に、『下』だ」地盤を指す。
エカチェリーナ:「”グラブリッター”の能力だ。地盤が緩んでいる。体勢を崩せるか?」
朝倉輝晃:戦場の影をありったけ吸い集め、右腕の炎が勢いを増す。
朝倉輝晃:「やれるか?って聞かれたら」
朝倉輝晃:「応えちまいたくなっちまうなあ!」
朝倉輝晃:振り上げた右腕を、力の限り振り下ろす。
朝倉輝晃:エカチェリーナの指示通りに地盤を揺らし、女の体勢を崩すと共に飛び上がる。
エカチェリーナ:「――キミならこの嵐を晴らせるはずだ、”ウェザーメイカー”」
朝倉輝晃:上空から、太陽の如き巨大な炎が降り注ぐ。
ウェディング・ケーキ:「ああ──やっぱり」素敵なもののままでは、終われなかった。
ウェディング・ケーキ:上を見る。巨大な炎の腕が、迫りくる
ウェディング・ケーキ:…お菓子で人を誘い込み、食い殺す魔女は、最後には、誘い込もうとした相手に、暖炉に蹴り込まれ、炎の中で息絶える。
ウェディング・ケーキ:己の肉体を構成していた菓子が、焼きあがるなんて状況を超えて、一瞬で炭化し、炎光の中に消え去っていく!
ウェディング・ケーキ:あの炎は…眩しすぎる。防御に回した端から、肉体が消え去っていく。そうして──
ウェディング・ケーキ:「あたし、魔女だったわ」ぼとっ。己の肉体の最後の一片までもを失って、地面に、虫食い塗れのウェディング・ケーキが落ちた。
”サテライト”:「く、そ……」衛星を起動させようとするが、全てが菓子に変わっている。戦闘不能。
朝倉輝晃:「……」
朝倉輝晃:消滅を確認し、右腕に灯った炎が消える。
エカチェリーナ:「……焦土作戦は完遂された。悪い魔女は去った。彼女が、君の仲間をやった奴かどうかは解らないけれど」
エカチェリーナ:「これはきみの戦果だ。”マスターコマンド”が言うのだから、間違いがない」
朝倉輝晃:「……どうも」
朝倉輝晃:言葉少なに答えて、視線は消えていった魔女から離れない。
朝倉輝晃:「……もっと素直に、憎ませてくれりゃいいのによ」
朝倉輝晃:最後の言葉、彼女がどうしてそうなったのか、考えてしまって。
朝倉輝晃:「次は、ちゃんと見つけろ」
朝倉輝晃:愛しあえる誰かを、と。せめて願った。
───────
GM:戦闘終了。
GM:戦闘結果

■『グラブリッター』:[撃破]
所持Eロイス:なし
・神聖なる墓守にして、侵害なる十字軍。
FHでは名うてのヒットマンだったが、雇われたセルとM市UGNとの交戦で重傷を負う。
その後傷を癒すために潜伏していた数年間で、依頼を受けていたセルは壊滅。
任務未達の雪辱を果たすため、『ハロウィン』の葬列に加わる亡霊と化した。
能力は『墓場』の生成と、その領域内での潜伏攻撃。



■『サテライト』:[撃破]
所持Eロイス:なし
横取り野郎(スティーリング)の名で知られるFHエージェント。
臆病かつ狡猾な性格で、他人の攻撃に便乗して敵を打倒することを『作戦』と呼称する精神性の持ち主。
そのため同業者からは嫌悪されており、半ば逃げ場を求めるように『ハロウィン』に所属した。
能力は小型攻撃衛星の操作、及び障壁の展開。



■『ウェディング・ケーキ』:[死亡]
所持Eロイス:≪殺刃圏≫≪殺刃圏≫≪唯我独尊≫
・能力は『触れた者をお菓子に変質させる』モルフェウス変換。
能力に覚醒した日に幼馴染の恋人を砂糖菓子の彫像に変えてしまったことからジャーム化。
絶望に耐えきれず、『素敵なお嫁さんになりたい』という妄執に取り憑かれた。
素敵なお嫁さんに――素敵な女の子になるためには、女の子の材料を食べ続ける必要がある。
故に彼女は、狂った認識の中で恋人であるお菓子を貪り続ける。
その泣き顔を、あの日作ったウェディング・ケーキで覆い、二度と来ない結婚式の日を待ち続けている。
――あるいは。来るはずのない『結婚式』の前に『ハロウィン』と共に世界を終わらせれば、
甘い夢の中で死ねるのだろうか?


GM:この『死海作戦』では、Eロイスによる侵蝕減算をその場で行うシステムを採用しています。
GM:今回使用されたEロイスはこちら。
GM:・≪殺刃圏≫*2
・≪唯我独尊≫*1

GM:振りたい人は、この場で振って貰って構いません。
鐙幸生:振ります!
GM:ただし、ここでEロイスによる侵蝕減算を行わなかった場合のリザーブはなしとします!
朝倉輝晃:私も3つともいただきます! 振れるEロイスは全部いただく主義!
鐙幸生:65-3d10
DoubleCross : (65-3D10) → 65-8[1,1,6] → 57

鐙幸生:???
朝倉輝晃:兄さん……
鐙幸生:もう駄目だ…
朝倉輝晃:58-3d10
DoubleCross : (58-3D10) → 58-22[8,8,6] → 36

GM:あ、鐙君!!!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を7に変更 (58 → 7)
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を36に変更 (7 → 36)
緑青宗近:こっちも下げる!
緑青宗近:46-3d10
DoubleCross : (46-3D10) → 46-13[8,3,2] → 33

一条恭介:42-3d10
DoubleCross : (42-3D10) → 42-18[7,3,8] → 24

緑青宗近:オッケイ!
閏霧霞:もちろん振るわ
閏霧霞:62-3d10
DoubleCross : (62-3D10) → 62-12[4,5,3] → 50

一条恭介:変更しました
GM:ではミドル1の処理は以上!
───────
GM:購入判定・ロイス取得が可能です。
緑青宗近:まじかよ
緑青宗近:太っ腹!
朝倉輝晃:ありがたい!
緑青宗近:応急手当いきます!
GM:フフフ 先は長いからね
GM:どんどん買いな!
鐙幸生:応急手当キット買いまーす
閏霧霞:私も応急手当キットを購入するわ
一条恭介:ボディー
朝倉輝晃:誰か微妙に足りないときはバディムーブありまーす
緑青宗近:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 3[2,3] → 3

一条恭介:アーマーを取りに行きます
朝倉輝晃:私は応急手当キット買います
緑青宗近:ダメー!以上!
一条恭介:1dx+7
DoubleCross : (1DX10+7) → 9[9]+7 → 16

閏霧霞:2dx+1>=8
DoubleCross : (2DX10+1>=8) → 2[1,2]+1 → 3 → 失敗

一条恭介:行けた
朝倉輝晃:1DX+5+0@10>=8 調達
DoubleCross : (1DX10+5>=8) → 6[6]+5 → 11 → 成功

鐙幸生:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 5[5]+1 → 6 → 失敗

閏霧霞:……
朝倉輝晃:よし購入
鐙幸生:だめ!
朝倉輝晃:あ、幸生兄さん
閏霧霞:テルテル!
朝倉輝晃:2足りないなら
朝倉輝晃:<バディムーブ> コンボ:日輪の恩寵
朝倉輝晃:達成値を+3!
朝倉輝晃:どうぞ
鐙幸生:うおーーーっ!ありがたい!!
朝倉輝晃:ロイスも兄さんに取ろう
鐙幸生:この絆の力で手に入れた応急手当キット、すぐ使います!ありがとうございます!
鐙幸生:2d10+9
DoubleCross : (2D10+9) → 8[3,5]+9 → 17

鐙幸生:このシーンのロイスは緑青さんに取らざるを得ないが…!
緑青宗近:得ないとはなんじゃ!
緑青宗近:こっちも取ったろうというのによぉ~~
朝倉輝晃:鐙幸生 〇P:親近感/N:隔意
閏霧霞:ロイスは…そうね
一条恭介:閏さんに取るかな
朝倉輝晃:あ、私の買った応急手当使う方おられます?
鐙幸生:ロイス/緑青宗近/ワンチャンある/不信感〇
一条恭介:貰っていいなら!!
朝倉輝晃:私は多分食らったら倒れるしまだ余裕あるので、必要な方おられたら
朝倉輝晃:ではどうぞ!一条君にパス
一条恭介:ありがとうございます
閏霧霞:一条恭介:○P信頼/N庇護で取得。
一条恭介:2d10
DoubleCross : (2D10) → 9[2,7] → 9

閏霧霞:私はケチなこと言わないわよ
緑青宗近:鐙くんにシノギの匂い/不信感○で!
鐙幸生:不信感の絆…か…
GM:気のせいだよ!
緑青宗近:俺たちを強く結びつけるもの
一条恭介:閏霧霞 P有為/不安 「……怖いんすけど」
朝倉輝晃:私は以上で!
一条恭介:以上っす
緑青宗近:以上!
閏霧霞:以上ね
鐙幸生:こちらも以上!
GM:では今度こそ以上!
───────

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マスターシーン

GM:緑青宗近、閏霧霞のみ登場可能。侵蝕判定は不要です。
閏霧霞:出るわ、仕方がないわね
緑青宗近:出る!
GM:OK!
───────
GM:数年前。
GM:――第三次中東超人戦線。T国、サバル遺跡進軍援護。海抜17.8m。
GM:そもそもの戦線の発端は、第Ⅳ種レネゲイド知性腫瘍『ウルスラグナの舌』だった。
GM:知性を持ったレネゲイドの腫瘍体。祀られている遺跡から、勝利の神『ウルス・ラグナ』の権能を模していると分析されているが、存在形態がレネゲイド単体でも成り立っていることからこれを『大拡散以前のレネゲイドの原株』に近いものではないかと目する声もある。
GM:そして、寄生された物体は…『チャンス』『運命』を掴み取ることに特化する。そういう触れ込みだった。
GM:中東付近で展開されている、オーヴァードを用いた代理戦争。今回は、その名目が『ウルスラグナの舌』になっただけだ。
GM:干渉国同士の利権争い。冷戦にも酷似した、マスターエージェントや特異点級の遺産をちらつかせての小競り合いの数々。
GM:それが日常だった。閏霧霞と緑青宗近の。
緑青宗近:「しかしまあ」
緑青宗近:「そろそろ教えてくれてもいいんじゃあないですかい」
緑青宗近:カーキグリーンの軍用ジャケットに身を包んだ、ショートヘアの女。
閏霧霞:「……」
閏霧霞: オライオン級戦艦『ザナドゥ』の甲板からは、サバル遺跡を取り巻いた、黒く波打つ湾が望める。
閏霧霞:一海里ほどの距離を取って進むのは、同じくオライオン級戦艦『イ・ラプセル』。
閏霧霞:第一次世界大戦前にイギリスが建造した戦艦をUGNイギリス支部が格安で買収し、
閏霧霞:モルフェウス・マテリアルによる艤装強化及びサラマンダー内燃機関による出力強化を施したものだ。
緑青宗近:両腕を鷹揚に広げ、いつものように大げさな身振り手振りを付けて話す。
緑青宗近:「こうやって死線くぐってきたアタシらの仲じゃあないですかい」
閏霧霞:「……作戦内容は秘匿事項よ。口を酸っぱくして言われなかったかしら?」
緑青宗近:「ハッハ!そうじゃあねえそうじゃあねえ」
緑青宗近:「どういう理由で、閏さんはこんな所に来ちまったんです?」
閏霧霞:「なに、私の事?」
緑青宗近:「そうですぜ。大真面目な話だ」
緑青宗近:「この作戦が、全体の総仕上げ。最後の要ってなとこだろう」
緑青宗近:「そんくらい緑青サンにも察しは付きますよ」
緑青宗近:「……敵も味方も大勢死ぬだろうこともね」
閏霧霞:「ええ。死ぬかも知れないわね、貴女も、私も」
緑青宗近:「カネ目当てで寿命擦り減らしに来てんだ。こっちは今更生き死になんぞに頓着するつもりもねえが」
緑青宗近:「背中を守る人間がどういうつもりでここにいるか」
緑青宗近:「知っておきたいのが人情ってもんだ」
閏霧霞:「……そうね。何ででしょうね」ゆったりとした中東風の衣服に、カーゴパンツを穿き、蹄鉄入りの軍靴で下半身を包んでいる。
緑青宗近:「おいおいボンヤリしたお人だね」
緑青宗近:「それともからかってんのかい」
閏霧霞:「だって、貴女ならとっくに解ってると思っていたもの」胸元から煙草を一本取り出し、蒸かす。
閏霧霞:「貴女が居るからよ。緑青宗近」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「は?」
緑青宗近:キョトンと、面食らった顔
閏霧霞:「私は『速さ』を求めて、戦場に居る。ただ『速さ』が好きなの。エフェクト展開の時でも、戦場を疾走する時でも」
閏霧霞:「けれど、貴女の傍に居ると」
閏霧霞:「今までのどんな時より、時間が早く過ぎるなってそう思うの。だから、それが理由よ」
緑青宗近:「……アンタ」
緑青宗近:言葉に詰まり
閏霧霞:「貴女がここから居なくなったら、多分私は凄く寂しいんでしょうね」眼鏡を外して、笑う
閏霧霞:「あら、驚いたわ。貴女も言葉に詰まることがあるのね」
緑青宗近:「っ……」
緑青宗近:「バッカやろう」
緑青宗近:「こいつは呆れて言葉も出ねえってんだ」
閏霧霞:「ふふ。良いのよ、もっと恥ずかしがってくれても」
緑青宗近:「よせって、あのね」
緑青宗近:「こちとら、遊ぶ金目当てで命を担保にしてる与太モンですぜ」
閏霧霞:「知ってるわ」
緑青宗近:「……自分を大事にしなさいよ」
閏霧霞:「自分を大事にしようと思ってるから、貴女の傍に居るのよ」
閏霧霞:「守ってくれるでしょ?こんな良い女」
閏霧霞:にやりと笑う。
緑青宗近:「チェッ」
緑青宗近:「抜かしやがるねこの人は」
緑青宗近:鼻の頭をかいて、こちらも照れくさそうに笑う
閏霧霞:「代わりに、私も貴女を守る。戦友だもの」ちゃらり、と自分のドッグタグを翳す。
緑青宗近:「乗せられてやろうじゃあないですかい」
緑青宗近:「守ってやるよ、閏霧霞」
エフェクト保護員:その時。「あの~……」甲板の陰から、声が掛かる。「これ、アタシが入って良い奴ですかね?」
エフェクト保護員:『イ・ラプセル』へのハッキングや概念侵略を防ぐために搭乗している保護員の一人だ。
エフェクト保護員:「そろそろサバラに着きます、って言おうとしたんですが!良いですよね、そんなの!」砂塵を防ぐために付けているフェイスマスク越しに笑う。
緑青宗近:「おっといけねえ」
緑青宗近:「どうにも閏サンの告白が熱烈なもんで、突っ立たせちまって悪いね」
緑青宗近:「この人ってば大一番の前に急に色ボケてくんだもの」
閏霧霞:「ちょっと…!」
エフェクト保護員:「いえいえ。そんなご友人、大切にした方が――」
エフェクト保護員:沈黙。
緑青宗近:「そういうのアレですよアンタ、フラグなんだからやめときなさいよ」
緑青宗近:ケラケラと笑う
閏霧霞:「……緑青」
緑青宗近:「……どしたい?」
エフェクト保護員:フェイスマスクから、紅いものが伝ってきている。
エフェクト保護員:立ったまま絶命している。焦げ臭いにおい。
緑青宗近:「ッ」
閏霧霞:「――まさか」
緑青宗近:「くそったれ、早いな」
緑青宗近:バキバキと片腕が狒狒めいた獣のそれへと変貌する
緑青宗近:閏と背中合わせに甲板を警戒する
閏霧霞:「中東地域統括は、A国の担当。UGNの口出しを黙ってはいない」
閏霧霞:「――来る。アレが」
緑青宗近:「通信生きてるか!こっちゃ仕掛けられてる!索敵支援を――」
”マスターコマンド”:――高度1027.88M。
”マスターコマンド”:最初に疑われたのは、砲撃だった。
”マスターコマンド”:異なる。索敵支援には掛からない。それは最新の電子欺瞞技術によって構成された、F-22ラプターの群れであるからだ。
”マスターコマンド”:……空には一人の女が、太陽を背負い落下して来ていた。
”マスターコマンド”:標的は『ザナドゥ』、及び『イ・ラプセル』。
”マスターコマンド”主力武装(マスターアーム)は、F-22ラプター80機及びガンヴィットVVTOL20機。
”マスターコマンド”:「君たちに恨みはないが」
”マスターコマンド”:「私は、こういう兵器なものでね」
”マスターコマンド”:対空射撃をカット。戦闘機そのものを盾にしつつ、燕を率いるような気軽さで、女は死を振りまく
”マスターコマンド”:『戦闘機そのもの』を衛星のように使用している。
”マスターコマンド”:そして、長い滑空の後…F-22ラプターの一機に捕まり、
GM:ず どおおおおおおッ
”マスターコマンド”:爆音と共に、君たちの横へと降り立った。
”マスターコマンド”:「…煙草が消えてしまったな」
”マスターコマンド”:「灯をくれるかい?」二人を見る。
緑青宗近:「……!!」
緑青宗近:強い。
緑青宗近:圧倒的に格上の強者が、悠然と視線を横切る感覚。
閏霧霞:(A国の保有していたラプター…!OV戦闘には無意味だとされていた代物を、こうリサイクルしたか)
閏霧霞:「ッ緑青!」
緑青宗近:一拍遅れて
緑青宗近:着陸の衝撃波が届くと同時に、腕を振るった。
緑青宗近:「うぉおおおおッ!!」
”マスターコマンド”:「あ」がしゃがしゃがしゃががっがががガッ!
”マスターコマンド”:『イ・ラプセル』の砲塔が、君たちの方向へと定められている。
”マスターコマンド”:「だめだよ、それは。大人しくしてくれ」
”マスターコマンド”:「でないと」
”マスターコマンド”:オートアクションで、『ザナドゥ』を装備。
GM:戦艦が、ひょいと浮かび上がる。超常の現象に慣れて、なお異常の――
”マスターコマンド”:「『あれ』で、殴らないとならなくなる」
GM:鋼の船体が、
GM:『イ・ラプセル』に向けて。
GM:その身を崩れさせながら、『振り降ろされる』。
緑青宗近:「な、に」
閏霧霞:「――嫌」
緑青宗近:呆然とそれを見上げている。
閏霧霞:「こんなの、私達なんかが――いくら、戦ったって、」
緑青宗近:レベルが違う。
緑青宗近:「言うな!」
緑青宗近:「言うなよ、まだ」
緑青宗近:「『来るんじゃなかった』ってそれだけは、言うつもりはねえんだ」
閏霧霞:泣きそうな顔で、緑青を見る。
緑青宗近:こちらも泣きそうな顔で、しかし歯を食いしばって堪えながら返す
GM:――楽園の名を冠した旗艦が撃沈し、やがて戦場は地獄と化す。
GM:これはその前触れだった。1307、『ザナドゥ』、『イ・ラプセル』、大破。
───────
───────
───────
閏霧霞:「……」
閏霧霞:ばっと、目を覚ます。
緑青宗近:「うげほッがッ」
閏霧霞:「緑青!」
緑青宗近:海水を吐き出しながら、意識を取り戻す
緑青宗近:「閏……」
緑青宗近:「生きてんのか、なんで、アタシたち」
閏霧霞:…見渡す。湾岸近くの、陥没地帯のようだった。
緑青宗近:こちらも見渡す霞む視界の中で、気付く
緑青宗近:右半身を這い登ってくる激痛と
緑青宗近:海水に混じって赤く広がっていく、血の色。
閏霧霞:「…聞いていた『サバラ遺跡』のルートそのままよ。まさか、こんな所に……って――」
緑青宗近:「ううううッ!ぐあああああッ!」
閏霧霞:「ッ……メディック!応答を!」通信機に向かって呼びかけるが、反応は無い。
緑青宗近:肩口から右腕が千切れ取れている。攻撃の余波によるものだろう。
緑青宗近:「あ、慌てんなよ、閏サン」
閏霧霞:「……止血するわ。こらえて」び、と自身の衣服を割き、ぐるぐると結びつける
緑青宗近:「……ッどうやら、アタシらツイてんだ」
閏霧霞:「なに、を……」
緑青宗近:「こんな所に転がり込めたのも、あれで生き延びられたのも」
緑青宗近:「ツキがなくっちゃ説明が付かねえ、だろ?」
緑青宗近:「……生き延びるさ、へへへ」
緑青宗近:包帯を巻かれながら、なお不敵に笑おうとする
閏霧霞:「全く、貴女は……!」強がる親友の肩を背負う。
閏霧霞:「立てる?私達二人で『ウルスラグナの舌』を奪取しに行くわ」
緑青宗近:「おうさ」
緑青宗近:「アタシたち2人で、あの女が吠え面かかせてやろうじゃねえの」
閏霧霞:「ええ。『戦争の名目になっている』遺産を放置すれば国際条約に違反する。相手が立場のある『国』な以上、無視は出来ないはずよ」
GM:見上げる。祭壇と思しき場所は、すぐそこにあった。
緑青宗近:「大仰なことで、結構だね。気に入った」
緑青宗近:「閏と緑青でやってやるのさ」
緑青宗近:痛みを堪えるために、親友の肩に指を食い込ませながら、歩く。
GM:海成岩と貝殻をあしらった、豪奢な彫刻と……腐食したビロードの布に置かれた、鈍く輝く宝石のような『腫瘍』が見える。
閏霧霞:「ねえ、緑青」
緑青宗近:「なんだい」
閏霧霞:「この戦いが終わったら、私が貴女の右腕になるわ」
閏霧霞:荒い息をつかいながら、遺跡を登る。
緑青宗近:「……ほんとに」
緑青宗近:「案外無鉄砲だよなあ閏サンときたら」
緑青宗近:「こちとら、国に帰って何しようかも」
緑青宗近:「決まってねえんだぜ?」
閏霧霞:「二人で決めれば良いじゃない。私達、ずっと一緒にいるもの」
緑青宗近:「次は子守だか、ドブさらいだか」
閏霧霞:「埋蔵金探しとかも、案外良いかも知れないわね」
緑青宗近:「ブハッ!……埋蔵金ってアンタね」
閏霧霞:くつくつと笑う。まるで、彼女の笑い方がうつったかのように。
緑青宗近:「よく言うよ。全く」
緑青宗近:「でも、ま」
緑青宗近:「2人で決めるってのは、賛成だ」
閏霧霞:「ええ、そうね」
閏霧霞:「閏と緑青、二人はめっぽう仲良しで――なんて」
”マスターコマンド”:ば ぢっ
閏霧霞:崩れ落ちる。全身から体液を流している。
閏霧霞:「え、あっあっあ……あ、あえっ」
閏霧霞:「ろ、ろ、ろくっしょう」
緑青宗近:「……えっ」
緑青宗近:階段から落下していくその体を
”マスターコマンド”:「……」
緑青宗近:引き留めようと腕を伸ばす。空を切る。
GM:右手があれば、届いた距離だ。
緑青宗近:そのままこちらもバランスを崩して。
緑青宗近:階段を転げ落ちていく。
GM:親友の姿は、空閑に消える。
緑青宗近:「ううっ!ぐぁっ!」
緑青宗近:「はッ……はッ……」
緑青宗近:傷だらけで這いずりながら、目の前の景色に呆然とする
”マスターコマンド”:人造遺産の光学迷彩服を脱ぎ捨てる。
緑青宗近:敵のことなど、眼中に及んでいない。
緑青宗近:ただ、目の前の。
閏霧霞:「ど、どこ……?」
緑青宗近:「閏」
閏霧霞:「あなた、が、みえない」
緑青宗近:「閏サン」
緑青宗近:「冗談は、いけねえよ」
緑青宗近:「しっかりしろって!」
緑青宗近:残った左腕でゆすり起こそうとする
閏霧霞:「ろく、しょう」白濁した目。身体の運営に係わる蛋白が焼かれている。
閏霧霞:「いきて」
緑青宗近:「……ッ!」
緑青宗近:「やめろよ!やめろ!」
緑青宗近:「こっちは、こっちはね」
緑青宗近:「アンタのために、生きてやるつもりだったのに!」
緑青宗近:涙が溢れる。
閏霧霞:笑っている。もう、答えが返って来ることはない。
閏霧霞:少しだけ息があるが、それもやがて治まるだろう。
緑青宗近:「こんなバカな話があるかよ……」
緑青宗近:「閏……」
緑青宗近:涙でにじむ視線の中で、顔を上げる
緑青宗近:目の前に、いるのは
”マスターコマンド”:「すまない。万全そうな方を潰した」
”マスターコマンド”:「投降したまえ」
緑青宗近:「――。」
緑青宗近:動け。
緑青宗近:動け動け動け。
緑青宗近武器(うで)が無いからなんだ。
緑青宗近:格が違うからどうだというのか。
緑青宗近:まだ、間に合うかもしれない。
緑青宗近:「うごけ」
緑青宗近:掌に伝わる体温を感じながら
緑青宗近:「う、ご、けぇえええええええええ!!」
緑青宗近:咆哮した。
緑青宗近: ゴリ ッ!!
緑青宗近:ががががががががッ!!
”マスターコマンド”:「――おい、嘘だろう」
緑青宗近:見えない何かが、五条の破壊痕を残しながら
緑青宗近:目の前の敵へと迫る。
緑青宗近:自分でも知らない自分の力。それに戸惑っている時間も惜しい。
緑青宗近:ただそれを打ち振るい、敵へと叩きつける!
”マスターコマンド”:「……!」ど ごおん!!
”マスターコマンド”:電磁力の反発で防ごうとしたが、受けきれない。吹き飛ばされる。
緑青宗近:「はァッ、はッ」
緑青宗近:「『来るんじゃなかった』なんて、言うかよ」
緑青宗近:「言って、たまるか!!」
緑青宗近:「ォオオオオオオオッ!!」
”マスターコマンド”:……土煙と、蒸発した海水による蒸気が晴れる。
緑青宗近:ドゴゴゴゴゴガガガガガガ!!
緑青宗近:削岩機のような見えないラッシュが、遺跡の壁を砕き続ける。
”マスターコマンド”:「――『Tiger1』」
”マスターコマンド”:だが。
”マスターコマンド”:その全てが、突き出て来た『戦車』の群れによる壁によって阻まれている。
”マスターコマンド”:「私が負けると、不幸になる人間がざっと二百万ほど居る」
”マスターコマンド”:「被害総額は二億ドルに上るだろう。悪いな」
”マスターコマンド”:戦車を連結し、主砲がガトリングガンのように並べられ――
”マスターコマンド”:轟音。鼓膜が片方やられるだろう。
”マスターコマンド”:鉄の王。これが”マスターコマンド”。
緑青宗近:「~~~ッ!」
緑青宗近:地面を吹き飛ばされる。体はえぐれ、音が失われる。
緑青宗近:まだだ、まだ、悔やむな。
緑青宗近:二百万人の人間なんか知ったことか。
緑青宗近:人生にたった1人の親友を見つけたんだ。
緑青宗近:まだ、立てるはずだ。
”マスターコマンド”:「苦しいだろう。君の兵器としての役割は、そうではないはずだ」
”マスターコマンド”:「人には己のスペックに即した戦術性能がある。それは貴賤がないし、私はただそれに応じて命令を実行する」
”マスターコマンド”:背中を踏みつけ、這いつくばらせる。
”マスターコマンド”:「きみも、彼女も、適した兵器ではなかっただけだ。恥じるな」
”マスターコマンド”:後頭部に銃を突きつける。
緑青宗近:「……ッ」
緑青宗近:「ぐ、ぅううううううッ!」
緑青宗近:背骨が軋みをあげる。それと同時に、心の中の何かも。
緑青宗近:やっぱり、こんな場所に――。
『ウルスラグナの舌』:――意思が流れ込んでくる。緑青宗近の頭の中に、時間と空間を跳躍して。
『ウルスラグナの舌』:『運命/世界 変える/乗り越える 譲渡/契約』
『ウルスラグナの舌』:意思だ。人間のクオリアでは解析できない『なにか』が無理やり翻訳されるような感覚を覚える。
『ウルスラグナの舌』:『寄生/共生 死体/蛋白質 蘇生/復活』
『ウルスラグナの舌』:『貴女/お前 に 委ねる/委譲する』
『ウルスラグナの舌』:『機会/彼女を救う/手元に置く/最後の/唯一の』
緑青宗近:(何を)
緑青宗近:(何が)
緑青宗近:茫洋とした頭の中で
緑青宗近:その断片的な意味を感じ取る。
緑青宗近:(……なんだって、いい)
『ウルスラグナの舌』:――君には、理解できる。『これ』は、寿命が近い己の共生先として――彼女を依り代にすると、そう言っている。
『ウルスラグナの舌』:そして、その許可を君に求めているということも。
緑青宗近:(助けてくれ、あいつを助けてくれ)
緑青宗近:(閏霧霞を生かしてくれ)
緑青宗近:自分には
緑青宗近:それがもう、無理だと
緑青宗近:分かってしまったから。
『ウルスラグナの舌』:何の意味があるのだろう?解らない。レネゲイドとはそういうものだ。ただ、運命の名のもとに、神々はサイコロを振る。
緑青宗近:願うことしか出来ない。
『ウルスラグナの舌』:彼女の届かない腕を繋ぐように、
『ウルスラグナの舌』:光が。閏霧霞の肉体と、鉱石ラジオに入り込む。
鉱石ラジオ:「――ガ、ガ」
鉱石ラジオ:『私は』『悪魔!悪魔です!』
鉱石ラジオ:『閏』『ビョー』『の、悪魔――』
閏霧霞:「……ろ、く、しょう」
緑青宗近:「閏……」
”マスターコマンド”:「……『ウルスラグナの舌』が?まさか、在り得ない」
”マスターコマンド”:彼女の主観からすれば、一瞬で蘇生したように見える。だが、その結論に辿り着く。
”マスターコマンド”:「こうなったら、きみらを殺して……もう一度『舌』を引きずり出す」
”マスターコマンド”:「恨んでくれて、いい――」そう言って、砲塔を構えるが。
???:その砲塔は、濡れている。
???:そして錆びていく。急速に。
”マスターコマンド”:「……はは」乾いた笑い。
”マスターコマンド”:「そうか。彼女たちが時間を稼いだから……間に合ったのか」
???:海風に晒され続けた金属が例外なくそうなるように
???:朽ち果てていく。
???:遺跡のひび割れた床から
???:ごぼりごぼりと、海水が湧き出していく。
???:罅は広がり、壁を伝う。
???:拡大は連鎖し、壁全体が罅で覆われ
???:ご ばん  !!
???:真っ白な瀑布とともに、巨大な無数の何かが遺跡の中へと流れ込んでくる。
”マスターコマンド”:「……『戦うな』と言われていたんだがな」ばち、と雷を身にまとう。戦車を破棄する。
???:『キュォオオオオオオオ!!』
???:それは無数の鯨の群れだ。
”マスターコマンド”:「”カレワラ”――粟餅国晴」
───────
GM:シーンエンド。

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ミドル2

GM:全員登場可能。登場浸蝕をどうぞ。
閏霧霞:52+1d10
DoubleCross : (52+1D10) → 52+4[4] → 56

鐙幸生:GM……私は本来、シーンに出ることなど考えもつかぬ侵食率差ですが……
鐙幸生:判定とかしないなら侵食1でシーンに出ていいとか、そういうシステムありませんか?!?!
緑青宗近:1d10+33
DoubleCross : (1D10+33) → 1[1]+33 → 34

緑青宗近:フハハ
朝倉輝晃:出ます
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1d10(→ 3)増加 (36 → 39)
朝倉輝晃:こちらは余裕あり
鐙幸生:明日から道端で傷ついた小鳥を手当したりしますから……!
緑青宗近:見学登場!
緑青宗近:www
緑青宗近:雑な心を改めアピール!
GM:改めよ!
GM:ですが、ご安心ください
朝倉輝晃:今日じゃない
一条恭介:1d10
DoubleCross : (1D10) → 8

GM:詳しくは伏せますが、侵蝕救済措置は
GM:この後もご用意して…あります!
朝倉輝晃:頼りになる!
緑青宗近:ヤッター!
朝倉輝晃:安心して出てこいというわけですわね
GM:そうわね
鐙幸生:じゃあ普通に出、ます…か!
鐙幸生:1d10+57
DoubleCross : (1D10+57) → 10[10]+57 → 67

緑青宗近:草
GM:に、兄さん!!!!
緑青宗近:ひどすぎる
鐙幸生:もう出ない…
緑青宗近:しっかりいたせ―っ!!
朝倉輝晃:こわい……
GM:日頃の悪事がたたったにしても運が悪すぎる
GM:では、気を取り直して…始めて行きましょう
───────
GM:M支部。海抜6.7m。
エカチェリーナ:「……」倒した敵のレポートをいくつか閲覧している。
緑青宗近:「……アンタの小綺麗なツラを眺めてると」
緑青宗近:「余計なことばっかり思い出してかなわんね」
緑青宗近:テーブルに肘をついて呟く。
エカチェリーナ:「”ゴーストタッチ”か。しばらくだな」
緑青宗近:「支部長サンと刺し違えたアンタが」
緑青宗近:「どういう風の吹き回しでこんなとこにブラついてんですかい」
朝倉輝晃:「支部長と……?」
緑青宗近:「アンタ聞いてなかったのかい」
朝倉輝晃:「ええまあ……緑青さんはそのへんの事情、知ってるんですか」
緑青宗近:「一応、立ち会ってたもんでね」
エカチェリーナ:「今回の件には、FHの勢力が深く絡んでいる。主にその分析と対策を担うために呼ばれた」
エカチェリーナ:「ああ。つまり、アナリストとしての活躍を期待されている。今の私に戦闘能力はない」
エカチェリーナ:「それこそ、その支部長と刺し違えたせいでな」首の後ろにそっと触れる。
鐙幸生:「首の骨をやっちまったのか……わかるぜ……超痛いからな……」
鐙幸生:「コルセットした方がいいよ」
緑青宗近:「しかしまあ、生きてる上にまさかこの支部に匿われてるたあ聞かなかったな」
緑青宗近:「あのナメクジ野郎め、癪なことしやがる」
朝倉輝晃:「ナメクジじゃなくてウミウシ……いや、今は良いかそれは」
朝倉輝晃:「……しかし、立ち会ったってことは」
一条恭介:「あー。因縁のある方なんですね」
緑青宗近:「因縁、か、そうさね」
緑青宗近:皮肉げに笑う
緑青宗近:「ああ」
緑青宗近:「持ってかれちまったよ」
緑青宗近:空っぽの片袖をはためかせる
朝倉輝晃:「……!」
緑青宗近:「そちらさんにとっちゃあ鎧袖一触」
緑青宗近:「覚えてるかどうかもわからんけどもね」
鐙幸生:「ええー……(ドン引き)だからそんなピリピリしてんスか」
エカチェリーナ:「悲観することはない。君らのあの陽動で、結果的に”カレワラ”が来るまでの時間を稼がれた」
エカチェリーナ:「想定されたスペック以上の働きだろう、”ゴーストタッチ”」
エカチェリーナ:淡々と、兵器を評価するような口ぶりで言う。
緑青宗近:「……」
緑青宗近:その言葉に、余計に眉間のシワを深める
鐙幸生:「あっ、ほら、金髪の姐さんもこう言ってることだし」
鐙幸生:「ここは二人で仲直りの握手とか!」
朝倉輝晃:「ちょ、鐙さん……!気持ちはありがたいけど……!」
エカチェリーナ:「するか?私は構わないが」
緑青宗近:「つまんねえべんちゃらはよしなさいや」
緑青宗近:「文字通り手も足も出なかったんだ」
緑青宗近:「ケリを付けたのはナメクジ野郎で、閏の命を取り留めたのは訳の分からねえ遺産とやらで」
緑青宗近:「アタシは何も出来てねえ……結局、何も」
エカチェリーナ:「……」重苦しい沈黙が落ちる。
鐙幸生:(空気悪ッ)
朝倉輝晃:(これから協力してもらうってのに、まいったな……)
閏霧霞:そこに、
閏霧霞:ばたん。「コーヒー、買って来たわよ……」
閏霧霞:「空気が悪くないかしら?」
閏霧霞:「換気をするわよ」
閏霧霞:ばーん!とドアを開け放つ。
朝倉輝晃:「あ、どうもっす……すんません」
一条恭介:「ありがとうございます」
緑青宗近:「……ちっ」
緑青宗近:閏さんの姿を見やり、一団から離れて部屋の隅へ
鐙幸生:「やあやあどうもどうも! ほら! 俺らって一つの目的のために集まったチームじゃないスか!」
鐙幸生:「仲良くしましょうよ! あっ、飲み会行きます?」
ターセム・ジュノ:「Mr.アブミの言う通りだ。飲み会とは行かなくとも、是非とも親交を深めたいものだね」
朝倉輝晃:「ナーイスアイディア! けど俺未成年なんで、ジュースでよろっす」
一条恭介:「僕もアルコールはダメなので」
朝倉輝晃:「マジ?んじゃ一緒に飲んだくれの介抱に回るかあ」
閏霧霞:「チルドレン組はフリードリンクね。では、そのように手配をしておきましょう」淡々とした口ぶりで
鐙幸生:「……よし! あんまり空気は良くなってないけど、少なくとも俺が理不尽に殴られることはなさそうだぞ…!」
朝倉輝晃:「それ口に出して言いますぅ!?」
朝倉輝晃:本気か冗談かわからない言葉に大げさにリアクションする。
鐙幸生:「朝倉くん、俺はこのチームの中ではなんか星1レアリティの存在である気がしてならねえんだ……」
朝倉輝晃:「残念、重ねにくい星3よりは重ねやすい星1のが強いシステムなんで……」
一条恭介:「え、これマジで行くんですか」
鐙幸生:「俺はマジで行きたいけど…仕事とかはもう一旦後回しにして…」
閏霧霞:「マジよ」さらりと応える
一条恭介:「はい」どう答えていいか分からないのでとりあえず返事だけした。
閏霧霞:「……というか、貴方たち、”グローム”と話していたのね」ちらりとエカチェリーナの方を見る。
閏霧霞:「とはいえ、こんな空気になってしまったのは彼女たちを放置した私達にも責任があるわね」
閏霧霞:「……大体は聞いていると思うけど、私と緑青、支部長は」
閏霧霞:「三年前、中東超人戦線と呼ばれる戦争に参加していた。そこで相手をしたのがこの”グローム”」
閏霧霞:「……私を一度殺し、緑青の右腕も奪った最重要警戒対象よ。くれぐれも注意するように」
鐙幸生:「へぇ~…… いや、それどうやって仲良くするんスか!?」
鐙幸生:「あの、一緒の仕事するんスよね!? どうやって?」
朝倉輝晃:「……一応監視も任されてる身なんで。ご忠告ありがたく」
一条恭介:「……仲良くしなくてもいいと思うんすけど」
鐙幸生:「一条くん、チームワークは大事だぜ! 俺ならちょっと恨みがあるやつは隙あらば足引っ張っちゃうからね! そういう人間の弱さの部分も含めて俺の魅力なんだけど……」
一条恭介:「うそでしょ……」
朝倉輝晃:「間違っちゃいないけど自分で言うのは違くない?」
エカチェリーナ:「心配せずとも、私が常について回るわけじゃない」
緑青宗近:「戦場で起きたことだ」
緑青宗近:「アタシも閏も恨みに思うようなみみっちい真似はしやしない」
鐙幸生:「あっ、そっすか……みみっちい真似しないっスか……」
朝倉輝晃:「……つったって、割り切れることばっかでもないでしょ」
一条恭介:「それで死ぬ方が嫌じゃないっすか……」
エカチェリーナ:「だがまあ、どうせやるなら楽しく仕事をしたいものだ」
ターセム・ジュノ:「……”グローム”はジョークがお好きなようだね。だがまあ、同感だよ」
緑青宗近:「そちらさんも理由あって向こうについてた、アンタらが気にするような話じゃねえ」
緑青宗近:「自分で出しといた話で勝手だがね、この辺のことは忘れときな」
鐙幸生:「一条くん、時には間違った判断をする人の心の弱さ、醜さ……そういうものが時として力になり……あっ、そ、そっスね……忘れます」
エカチェリーナ:「……厚情に感謝する」頭を下げる。
緑青宗近:「……」
緑青宗近:下げられた頭を複雑そうな表情で見つめている
朝倉輝晃:「……了解。ただまあ」
朝倉輝晃:「本気で信用できないとか、一緒に動けないとなったら言ってください」
朝倉輝晃:「最低限の信用もなしに共同作戦は危険すぎる」
朝倉輝晃:「事情が事情ですし、それについてどうこう言うつもりはないんで」
緑青宗近:「ハ、問題ねえってば」
緑青宗近:「どのみちこっちゃあ、街を出る方法が見つかるまでの付き合いだ」
緑青宗近:「信用云々じゃあ、ここにいる誰にも似たようなモンだよ」
緑青宗近:「お気遣いなくってな」
緑青宗近:首を振る。実際恨んではいないのだ。
閏霧霞:「ラジャー。頼りになるわね、朝倉」
一条恭介:「私怨でぐしゃぐしゃになって死ぬのは嫌ですし」
鐙幸生:「えーと、じゃあ、あのー……なんか飲み会に行きたい気持ちがスーッといま収まったんで、仕事の話しません?」
鐙幸生:「血に飢えた朝倉くんが『はやく俺に敵を殺させろ』って言ってる」
朝倉輝晃:「なにそのキャラ付け!」
緑青宗近:「いいってば、進めな進めな」
ターセム・ジュノ:「OK。では、早速で悪いが……仕事の話に移ろうか」
朝倉輝晃:「うっす。えーっと、状況の再確認から……すかね?」
ターセム・ジュノ:「That`s right. 現在このM市は、『ハロウィン』及び『廿奇術』が遺産争奪戦を繰り広げる戦場と化している」
朝倉輝晃:「両者の狙いは未だ健在の“フライング・ダッチマン”……」
ターセム・ジュノ:「ここまでが前提だ。その上で、各自が哨戒中に得た情報を共有するべきだろう」
ターセム・ジュノ:「なにしろ情報は武器だ。特に、こう言った大規模な戦場においてはね」
朝倉輝晃:「んじゃ俺から。その争奪戦の片方、『廿奇術』についてっすけどね」
朝倉輝晃:「そこの多分、リーダー?と接触しましたよ、ついさっき」
朝倉輝晃:「通話越しだし、声も偽装入ってたから性別も年齢も分かんなかったっすけどね」
ターセム・ジュノ:「ほう!それはつまり……”廿免争”とかい?」
エカチェリーナ:「間違いない。自身のことをそう名乗っていた」
緑青宗近:「こっちゃあそいつらのアジトに探りを入れてたんだがね」
緑青宗近:「情報が掴まれてたよ、しかもアタシらイリーガルについても」
緑青宗近:「能力の、かなり詳細なところまで」
朝倉輝晃:「情報……」
鐙幸生:「information……」
朝倉輝晃:「英語の授業じゃないんすよ」
鐙幸生:「な、なんか発言しないと俺が何もわかってないみたいだろ……(小声)」
朝倉輝晃:「ひねり出したのが英訳じゃ大差ないでしょそれは……!」
緑青宗近:「あれは相当に細かく下調べを済ませてあるだろうね」
一条恭介:「なるほど……」
緑青宗近:「で、だ」
緑青宗近:「この際言っちまうか」
緑青宗近:「おおよそ思いつくこったろうが、ここの支部の人員に」
緑青宗近:「内通者がいるって可能性の話だ」
朝倉輝晃:「!」
緑青宗近:「アンタら全員信用が似たりよったりってのはそういうこと」
鐙幸生:「おっ、俺じゃないっスよ!」
緑青宗近:「心配すんない」
緑青宗近:「鐙サンの信用がねえのはまた別の話だ」
ターセム・ジュノ:「……」鐙くんの顔をじ~~っと見る
鐙幸生:「照れるぜ」
緑青宗近:「流石だね」
ターセム・ジュノ:「それはよろしくないね。だとしたら、それは私の仕事にもなる」
一条恭介:「僕は無理だと思いますが……ここで言っても大差ないですね」
朝倉輝晃:「……まあ、そうだな。一条君はM市で動き始めたの最近だろ?」
閏霧霞:「ええ。私が応援を頼んだイリーガルよ」
朝倉輝晃:「だったらその件は多分白だ」
朝倉輝晃:「さっき話したけど、”廿免争”な」
朝倉輝晃:「やけに内部情報に詳しかったんだよ。来たばっかであそこまで調べがつくとは思えねえ」
一条恭介:「ですです。そんな簡単に内部資料は抜けないですよ」
朝倉輝晃:「だから……あんま認めたくはないけど、緑青さんの推理はあたってるかも……しれない」
鐙幸生:「『廿奇術』っていうクソ危険集団がいる。内通者がいるかも。いい情報一個もないじゃん!」
閏霧霞:「鐙の言うとおりね。気が滅入るわ」肩を竦める
緑青宗近:「悪いことは言わねえ、鐙サンも手を引いときな」
緑青宗近:「だからさっさとトンズラしようってえ話さ」
閏霧霞:「だからこそ、ここで退くわけにはいかない」
緑青宗近:「ほらきた」
閏霧霞:「……」真逆の事を同時に言って、気まずそうに眼を逸らす。
緑青宗近:「アタシらはこういうの、付き合うタチじゃあねえでしょうが」
緑青宗近:うんざり顔で一瞬閏を睨む
ターセム・ジュノ:「はいはい、オールドシルバーの夫婦喧嘩は後で頼むよ」
鐙幸生:「でもアレがいますよ」
鐙幸生:「『ハロウィン』! 極悪非道の殺戮集団サーカス面白野郎どもだ!」
緑青宗近:「ハロウィン?」
ターセム・ジュノ:「そう、『ハロウィン』だ。死ぬかと思ったね、あれは」
朝倉輝晃:「……やっぱりっつうか、さっき倒した奴らで終わりじゃないんすね」
緑青宗近:「ああ、さっきのとぼけた見た目の連中かい」
緑青宗近:「そいつらがどうだってんだい」
鐙幸生:「マジでひどい目に遭ったんスよ。俺らが仕掛けられたのは『ジャック・オー・ランタン』ってやつで、こいつらがもうめちゃくちゃ!」
鐙幸生:「ウェディングケーキとかグラブ……グラブル……グラブ(ごにょごにょ)ッターとか……!」
鐙幸生:「めちゃくちゃ殺意高かったじゃないスか。アレをどうにかしねえと!」
緑青宗近:「だからンなことする義理がどこに」
緑青宗近:「……もしかして」
緑青宗近:「アンタまた目え付けられてんのかい」
ターセム・ジュノ:「……」
ターセム・ジュノ:「彼、そういう体質なんだろ?確か」
緑青宗近:「ああ……」
鐙幸生:「ぜんぜん身に覚えがないけど……」
鐙幸生:「なんか……執拗に俺が狙われてたような気もしないでもない……」
緑青宗近:「まあいつものことさね」
朝倉輝晃:「いつもなのかよ……なんて難儀な……」
一条恭介:「大変ですね」
鐙幸生:「大変ですねじゃねえよっ、一条くんには人の心がないの!?」
一条恭介:「……それ以上どう言えばいいんですか」
緑青宗近:「南無阿弥陀仏、往生しなさいや」
緑青宗近:「そんじゃあ協力して脱出はナシだ」
緑青宗近:「むしろぜってぇ~付いてくんな!」
ターセム・ジュノ:「そうしてくれるとありがたいね。”ゴーストタッチ”と”カタシハヤ”を失う余裕がこちらにはない。正直」
閏霧霞:「安心なさい。貴方もこうして共同戦線を張る以上、私達の仲間よ」
閏霧霞:「必ず守り抜いて……」じろりと緑青を見る。
緑青宗近:「……フン」
緑青宗近:こちらも視線を合わせ
緑青宗近:「まあせいぜいそっちで面倒見てもらいな」
鐙幸生:「ええ~~~~~~~…… なぜここでギスが発生するんだよ……!?」
鐙幸生:「二人はとっても仲良しコンビじゃないの?」
閏霧霞:「名乗った覚えはないわ」
緑青宗近:「名乗った覚えもねえよ」
鐙幸生:「『大変ですね、10万円くらい貸しましょうか?』とかでいいんだよ。みんな喜ぶぞ」
一条恭介:「十一なら貸しますよって言えば大体の人は遠慮してくれるらしいですね」
ターセム・ジュノ:「参ったな~。鐙くん、朝倉くん、一条君、頼むぞ」
ターセム・ジュノ:「彼女ら、こうなるとめちゃくちゃ面倒だぞ……」
ターセム・ジュノ:「まあ、戦闘の時にまで引きずる二人じゃないのは証明済みだ。暖かく見守ってやってくれ」
朝倉輝晃:「俺はやりますけど……」
朝倉輝晃:「……鐙さんと一条君は大丈夫か?」
朝倉輝晃:「正直、やばい相手な気配しかねえぞ」
一条恭介:「別にいいっすよ」
一条恭介:「ここで逃亡したところで逃げ切れる確率低いですし」
鐙幸生:「へっ。俺を甘く見るなよ……朝倉くん」
鐙幸生:「こんなところで放り出されたら赤ちゃんのように泣くぜ」
鐙幸生:「絶対ついてくからな」
緑青宗近:「マジで躊躇いなく泣きだすからねこの人は」
緑青宗近:「大の成人男性が地面を転がって暴れまわるのが見たくなけりゃあ、従ったほうが身のためだよ」
ターセム・ジュノ:「……」少し想像して、表情を若干歪める。
朝倉輝晃:「……確かにここで単独行動する方がやべえか、ごもっとも。頼もしいや」
朝倉輝晃:「緑青さんは?街を出るんすか?」
緑青宗近:「ああ、こっちも手段が見つかるまでは付き合いますよ」
緑青宗近:「どうせ他に道もねえんだ」
緑青宗近:「手荒な真似はご勘弁願いてえけどね、身を守る程度には戦ってもいい」
朝倉輝晃:「生き残るにゃどのみち一蓮托生か。了解っす」
鐙幸生:「へっ……どうやら話はまとまったようだな……」
鐙幸生:「よかった~」
閏霧霞:「……一条くんの方からは、共有できる情報は特にはないのよね?」
閏霧霞:「多分、他の三人と違って特異な交戦記録もなかったようだし」
一条恭介:「無いっす」
一条恭介:「応援で呼ばれた人間なんで、この町の事もそこまで詳しいわけではないので」
朝倉輝晃:「あー、俺と同じか。や、俺は出戻りだから街にはそこそこ慣れてっけど」
閏霧霞:「それにしては、異常にタフなのに驚いたけど」
一条恭介:「まあ、そこはそういう方面に能力が発現しただけっす」
緑青宗近:「……」
ターセム・ジュノ:「OK。では、私達は席を外そう」
ターセム・ジュノ:「今の情報を作戦立案部に持ち帰る。ついでに内通者も出来れば捜査方針の目途を付けておきたい」書類を持って立ち上がる。
閏霧霞:「了解。となると、”グローム”も連れて行くわね?」
エカチェリーナ:了解した。同行する
ターセム・ジュノ:「察しが良いね。頼むよ」
朝倉輝晃:「頼みます。……できれば空振りと言うか」
朝倉輝晃:「内通とは別の情報確保手段であるように祈ってますよ」
鐙幸生:「それはそれで超怖いけど、まあ……内通よりは……」
ターセム・ジュノ:そう言って、三人で部屋を出て行く。
朝倉輝晃:「……緑青さん」
緑青宗近:「なんだい朝倉サン」
朝倉輝晃:「エカチェリーナさん……”グローム”って、どういう能力者だったんです?」
緑青宗近:「……資料室に行きな」
緑青宗近:「生かして身柄を確保してあるってえことは」
緑青宗近:「万が一に備えた対策も必須だからね、細かい記録が残ってねえ訳はねえだろう」
緑青宗近:「ま、印象だけで一言言うんなら」
緑青宗近:「強いよ」
鐙幸生:「でしょうね!!!」
緑青宗近:「せいぜい、手綱は緩めねえこった」
緑青宗近:「気張んなさいよ、朝倉サン」
朝倉輝晃:「……すんません、ありがとうございます」
朝倉輝晃:「さっき倒した連中、それに“廿奇術”」
朝倉輝晃:「どちらも、”グローム”に対して明らかに興味を示してました」
朝倉輝晃:「何か関係あるかもしれないんで、気に留めておいてもらえれば。俺も気をつけます」
緑青宗近:「心配性だねえ」
朝倉輝晃:「ビビリなもんで」
緑青宗近:「敵とも味方ともしれん女のこと、よくもこんな時に気にできるよ」
緑青宗近:「あの女のことだけじゃなくて、緑青サンのこともね」
緑青宗近:「お人好しか、それともいい格好しいか」
緑青宗近:「そこんとこ、自分でどう思う?」
朝倉輝晃:「半分後者、で後の半分は」
朝倉輝晃:「気にできるうちに気にしねえと」
朝倉輝晃:「話せなくなった後じゃ遅いっすから」
緑青宗近:「……そうさね」
緑青宗近:「そいつは違いねえや」
緑青宗近:「ああ、それと」
緑青宗近:「鐙サン、緑青サンは喉が乾いた」
緑青宗近:「チェリオ買ってきな」
鐙幸生:「えええええ~~~~~?」
緑青宗近:「ええ~~~じゃあねえでしょうが」
鐙幸生:「いや、まあ、いいっスけど~~~~。……朝倉くん、小銭持ってる?」
鐙幸生:「貸してくんない?」
朝倉輝晃:「いいっすけど……いや待った俺も行くわ」
朝倉輝晃:「なんか鐙さん一人に行ってもらうと心配だ」
緑青宗近:「OG命令ですぜ!オラ行った行った!」
鐙幸生:「ひでえっ、横暴だ! 逃げろ朝倉くん、手負いの獣は凶暴だぜ!」 蹴られる前に退出します。
朝倉輝晃:「扱いが熊!」 幸生に続いて部屋を出ていく。
緑青宗近:「……さて」
緑青宗近:2人を見送って
緑青宗近:「なんだっけアンタ、一条サンか」
緑青宗近:「一条サン、で、あってますかね?」
一条恭介:「あってますけど」
緑青宗近:「本当に?」
緑青宗近:ぴた、と
緑青宗近:一条の首筋に見えない何かが当たる
一条恭介:「えーっと、何か気に食わないようなことしましたっけ僕?」
一条恭介:笑顔で対応しながら一応、柄に手を掛けておく。
緑青宗近:「いやあ、ツラだけ見りゃあ中々好みの方ですぜ」
緑青宗近:「まだガキっぽすぎるのが惜しいとこだ」
一条恭介:「それはまあ、ありがとうございます」
緑青宗近:「……アンタが廿奇術の内通者ってえセンは確かにねえだろうが」
緑青宗近:「保証できるのはそんだけの話だ。自分でも分かっちゃあいるだろうが」
緑青宗近:「『他』の内通者じゃあねえって証拠はどこにもない」
一条恭介:「なるほど。まあ、確かにそれはおっしゃる通りっすねぇ」
一条恭介:「流れっす。仕事貰えるんならどこにでも」
緑青宗近:「アンタがそもそもどこを根城にしてんのかは知らねえが」
緑青宗近:「こんな大あわやの状況で、縄張り離れて出稼ぎなんざ」
緑青宗近:「緑青サンならまっぴらごめんだね」
緑青宗近:「つまりね、アンタ、タイミングが良すぎるよ」
緑青宗近:「……どうしらばっくれても興味もねえし、存じねえ話だが」
緑青宗近:「閏霧霞と、あとはついでに鐙サンか」
緑青宗近:「手に掛けるようなら、余計な悶着がひとつ、付いてくると思いない」
緑青宗近:ぐ、と見えない何かが力を強める
一条恭介:「まさか、僕は至って善良な人間ですよ」
一条恭介:「それに、仮に俺がどっかからのお使いだったとして」
一条恭介:「ここで誰かに手を出す度胸も無いですし」
一条恭介:笑顔の仮面を張り付けたままで
一条恭介:「仲良くしましょう」
一条恭介:「その方がこの事件を少しはマシに出来ると思います」
緑青宗近:「そう言うんだったら」
緑青宗近:「冷や汗のひとつかいてみるもんだよ、大根役者」
一条恭介:柄から手を放して
一条恭介:「……実はめっちゃビビってるって言ったらどうします?」
一条恭介:そこでやっと瞬き一つをしてから、へたり込む。
緑青宗近:「……」
一条恭介:そのまま倒れ込むというか、姿勢を崩す。
一条恭介:「いきなりそんなこと言われたらビビるし」
一条恭介:「隙は見せれないっすよ」
緑青宗近:それを見下ろして、しばし
緑青宗近:黙考する。
緑青宗近:「ともかく忘れやしねえことだ、こっちは」
鐙幸生:「あの~~~~すみません、間違えてピルクル買ってきちゃっ……」
緑青宗近:「ああん?」
一条恭介:「…………あー」
朝倉輝晃:「あれ……?」
緑青宗近:足元にしゃがみ込む一条くん!
緑青宗近:そして眉間にシワ寄せてそれを睨みつける女!
鐙幸生:「おあーーーーーーっ! 正体! これが正体だよ朝倉くん!」
鐙幸生:「ほら! なっ! 一条くん、何も言わなくていい! わかるぞ……とてもわかる!」
朝倉輝晃:「鐙さんマジでなんだと思ってるのよ先輩のこと」
鐙幸生:「暴力を得意とする危険なオーヴァード……」
一条恭介:「大丈夫っす。何もなかったんで」
鐙幸生:「理解度100%」
朝倉輝晃:「いやしかし……」
朝倉輝晃:座り込んでいる一条と緑青を交互に見て、
一条恭介:「……ごめん、朝倉君。助けてもらっていい?」
鐙幸生:「なっ、んっ、でっ、そっちに助けを求める!?」
朝倉輝晃:「お、おう……なんってーか」
朝倉輝晃:手を差し伸べて、
朝倉輝晃:「……焼きでも入れられた?」
朝倉輝晃:ごにょごにょと小声で。
一条恭介:「……ちょっと脅された」
一条恭介:冗談めかして返すことにした。
一条恭介:「今思いっきり、絡まれてそうだったんで」
朝倉輝晃:「ひええ……体育会系……」
緑青宗近:「バッキャろうてめえ!」
緑青宗近:「あんまり余計なこと言うんなら」
緑青宗近:「伝統の『九蓮宝燈』言っとくかオラ!」
緑青宗近:※サークルに伝わる特殊な根性焼き
緑青宗近:鐙くんの胸ぐらを付かんでいる
朝倉輝晃:「ひぃぃっ!?すんませんっした!なんかそのゲージ技っぽいのはご勘弁いただければ!」
朝倉輝晃:聞こえていたかと平身低頭。
鐙幸生:「ああっ!ターゲットが俺にも!」
鐙幸生:「逃げるぞ、こんなところで死にたくない!」
緑青宗近:「緑青サンのキャラを壊すんじゃあねえって言ってんだろがい!」
緑青宗近:「待てオラ!鐙!!」
朝倉輝晃:「壊れるってか今まさに固定されてる……」
一条恭介:「……そんなに物騒なんですかこの人」
鐙幸生:「俺の聞いた噂だと、学内アンダーグラウンドで唯一のS級闘士として登録されていたとか……では、さらばだ!」
鐙幸生:ピルクルを押し付け、再び退出します。
緑青宗近:こっちも追いかけて退室。
朝倉輝晃:「あっ、ちょ……」
朝倉輝晃:手元に残った瓶を見つめて、
朝倉輝晃:「……飲む?」
朝倉輝晃:一条に一本差し出す。
一条恭介:「誰も飲まないなら」
一条恭介:しれっと受け取る。
朝倉輝晃:「まあ、さっきまでよかやりやすい空気になってよかった……のかねえ」
一条恭介:「……分かんねえ」
一条恭介:警戒されてる事は分かった。できれば対立したくねえなとも思う。
朝倉輝晃:「そう?この空気なら終わった後の飲み会も悪くねえや、俺」
朝倉輝晃:「ま、そこにたどり着かなきゃ話になんねえけど」
朝倉輝晃:「いっちょ気合入れていくとしますか!」
一条恭介:「うん、頑張ろうぜ」
一条恭介:人懐こい笑みを浮かべて、仕事に取り掛かることにした。
───────
GM:ロイスの取得・購入が可能です。
朝倉輝晃:緑青宗近 〇P:連帯感/N:不安
鐙幸生:朝倉くんにロイスを取ります。 朝倉輝晃/好意/先輩風〇
緑青宗近:エカチェリーナさんにロイス!圧倒/悔悟○で!
朝倉輝晃:一条恭介 〇P:親近感/N:不信感
閏霧霞:『』朝倉輝晃 〇P:信頼
閏霧霞:閏霧霞:『戦友』朝倉輝晃 〇P:信頼/心配
一条恭介:取得無しで
朝倉輝晃:購入どうしようかな アルティメイド服は買いたいが
鐙幸生:応急手当キットで少しでも回復しよ
閏霧霞:購入は…このままだとHPがやばいので、こちらも応急手当キットを狙います。
鐙幸生:2dx+1>=8
DoubleCross : (2DX10+1>=8) → 10[1,10]+7[7]+1 → 18 → 成功

閏霧霞:2dx+1>=8
DoubleCross : (2DX10+1>=8) → 9[7,9]+1 → 10 → 成功

鐙幸生:即使用シマス
閏霧霞:成功!この場で使用します。
鐙幸生:2d10+17
DoubleCross : (2D10+17) → 10[5,5]+17 → 27

閏霧霞:2+2d10
DoubleCross : (2+2D10) → 2+7[1,6] → 9

一条恭介:医療トランクチャレンジ
一条恭介:1dx+7
DoubleCross : (1DX10+7) → 6[6]+7 → 13

鐙幸生:完全回復。以上です。ターンエンド
緑青宗近:応急チャンス!
緑青宗近:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 9[4,9] → 9

閏霧霞:あんまり良いのじゃなかった…以上です!
緑青宗近:ゲッツ!使用!
朝倉輝晃:一条君達成値足りてる?
緑青宗近:2d10+16
DoubleCross : (2D10+16) → 11[1,10]+16 → 27

一条恭介:足りない
緑青宗近:ぼちぼち!以上!
朝倉輝晃:ではバディムーブ!
一条恭介:ありがとう!
朝倉輝晃:達成値+3どうぞ
一条恭介:財産点4点払って買います
一条恭介:早速一回目使うよ
一条恭介:105+2d10
DoubleCross : (105+2D10) → 105+11[9,2] → 116

朝倉輝晃:まだダイスボーナス足りないし素直に応急行きますか
鐙幸生:達成値足りてる?
GM:なに~~~っ!!医療トランクを…強い!
GM:鐙くんはチルドレンじゃないでしょ!
朝倉輝晃:1DX+5+0@10>=8 調達
DoubleCross : (1DX10+5>=8) → 9[9]+5 → 14 → 成功

朝倉輝晃:調達成功、とりあえず保持しておきますか。以上!
GM:OK!では、次のシーンに参りましょう!
───────

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ミドル3

GM:情報収集フェイズ。全員登場は自由です。
朝倉輝晃:登場!
緑青宗近:1d10+34
DoubleCross : (1D10+34) → 7[7]+34 → 41

GM:出る方は登場浸蝕を振るドン!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (39 → 44)
鐙幸生:出ない!
朝倉輝晃:休んでて兄さん
閏霧霞:56+1d10
DoubleCross : (56+1D10) → 56+9[9] → 65

閏霧霞:ハアハアハア
一条恭介:1d10+32
DoubleCross : (1D10+32) → 8[8]+32 → 40

緑青宗近:閏ーっ!
GM:OK!
───────
GM:では、情報収集です。
GM:今回の『死海作戦』では、やや特殊な情報収集のルールを採用しています。
GM:つまり、情報のカテゴライズです。
朝倉輝晃:むむっ?
GM:すなわち…この用語をまず覚えて欲しい!
GM:[Tips]【作戦破綻素】(バーンド・ファクター)
作戦の破綻を防ぐための情報項目を、それぞれチェスのピースになぞらえたものです。

GM:各情報項目には、それぞれこの『作戦破綻素』というパラメータが設定されています。
朝倉輝晃:なんかかっこいい!
緑青宗近:かっこいいことはわかる!
GM:作戦破綻素の種類は大まかに四つ!

『クラウンピース』:キング。作戦の根幹に関わる必須情報。
『メジャーピース』:クイーン/ルーク。UGNの防衛の際に必要な情報。
『マイナーピース』:ナイト/ビショップ。UGNが攻勢の際に必要な情報。
『ポーンピース』:ポーン。作戦要諦に深く関連しない補足情報。


GM:つまり、各情報項目にそれぞれ『クラウン』『メジャー』『マイナー』『ポーン』と言った値が割り当てられていることになるわけですね。
GM:例えば例を挙げると
GM:【★『廿奇術』情報戦術調査:作戦破綻素・メジャー〈情報:噂話〉5】
GM:こういう感じ!
朝倉輝晃:なるほど
朝倉輝晃:その情報が何に使えるかが
朝倉輝晃:ピースによってある程度判別がつくと
GM:そう!これは『メジャー』、つまり『メジャーピース』なので
GM:UGNの防衛のさいに使える情報となるわけですね。
GM:そして、ただ単に情報項目が分けられているだけではありません。
GM:なんと…各カテゴリの情報を全て明らかにすることで、個別にボーナスが入ります!
朝倉輝晃:なんだとぉ……
朝倉輝晃:ボーナスとか言われたら全部開けたくなる人の性が!

『クラウンピース』:クライマックスにNPCカードの性能がグレードアップする。
『メジャーピース』:いつでも使用可能。指定したNPCカードの使用可能回数が1回回復する。
『マイナーピース』:情報収集に対する妨害エフェクトが解除される。
『ポーンピース』:購入判定に+1。

GM:これらのボーナスは、各カテゴリに属する情報を『全て』開示した後に解放されます!
GM:何か質問は!
緑青宗近:今のとこ大丈夫!
朝倉輝晃:私もオッケーかな!
朝倉輝晃:あ、ちょっと待って
朝倉輝晃:妨害エフェクトの内容は現状では不明でしょうか?
GM:はい、現状では不明です。
朝倉輝晃:了解しました!改めて大丈夫です
GM:OK!では、情報収集項目を開示します!

●情報項目
※★が必須項目、■は任意項目、◆は選択項目。
▼の項目は特定の情報を開示しなければ判定できない。

★『廿奇術』情報戦術調査:作戦破綻素・メジャー〈情報:噂話〉5
 ﹂★『廿奇術』確保準備:作戦破綻素・マイナー〈情報:FH〉12
  ﹂▼■『内通者』特定調査(2):作戦破綻素・クラウン〈情報:FH〉28(『内通者』特定調査(1)を開示後調査可能。)

★『ハロウィン』侵攻ルート策定:作戦破綻素・メジャー〈情報:UGN〉8
 ﹂◆『ハロウィン』侵攻ルート誘導:作戦破綻素・マイナー〈知識:軍事〉9
 ﹂◆『ハロウィン』撃滅妨害排除:作戦破綻素 ・マイナー〈交渉〉8
 ﹂▼★『ジャック・オ・ランタン』について(1)〈情報:FH〉12(★『内通者』特定調査(1)開示後調査可能。)
  ﹂■『ジャック・オ・ランタン』について(2)〈情報:FH〉13
  ﹂★『ジャック・オ・ランタン』殲滅(クライマックストリガーシーンへ移行)

■『ファケアノス』実態調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:FH〉 7
 ﹂★『内通者』特定調査(1):作戦破綻素・クラウン〈情報:UGN〉10
(一条恭介は調査不可。情報開示後、ミドル戦闘2に移行。)
 ﹂■『ファケアノス』戦力同定 作戦破綻素・ポーン〈情報:FH〉4

■『フライング・ダッチマン』について:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9
 ﹂▼■『????』((■『ジャック・オ・ランタンについて』(2)開示後に調査可能。)作戦破綻素・認定不可〈情報:UGN〉12

■“廿免争“所持品調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9

朝倉輝晃:めっちゃ多い!
GM:今回はPC数も五人なので
GM:全部で情報収集項目が15個あります。
朝倉輝晃:わーお
緑青宗近:超ボリューム!
GM:誰が何を調べるかゆっくり相談して行ってね
一条恭介:一人頭みっつだ
GM:あ、そうだ!言い忘れてた!
朝倉輝晃:夫はいはい!
GM:チェスになぞらえられたものなので、ちょっと特殊ルールがあります。プラスの効果なので安心してね。
GM:また、特殊ルールとして『キャスリング』が採用されています。

特殊ルール:『キャスリング』
・情報収集フェイズの際、一度だけ使用できる。
・追加の浸蝕1d3+3を払うことで、もう一度情報開示判定を行うことが可能です。

緑青宗近:おお~
朝倉輝晃:ほんとにキャスリングだった!
朝倉輝晃:一度だけというのは
朝倉輝晃:シーンに一度でしょうか
朝倉輝晃:シナリオに一度?
GM:シナリオ一度です!
緑青宗近:つまり追加をやるときはちょっとだけ登場侵蝕が優しくなるというわけね
緑青宗近:くっ
GM:そう!
朝倉輝晃:なるほど、了解です!
GM:キャスリングもなぜなら一度だけだから…
朝倉輝晃:シナリオ1回だったらちょっとタイミングを考えないとな……
一条恭介:あ、ポーンピースの仕様って
一条恭介:これ抜き終わった後に常時で固定値+なのか
一条恭介:後だしで一足せるのかどっちになりますか
GM:常時で固定値+1となります!!
一条恭介:これはこれで美味しい奴だな
朝倉輝晃:★『ハロウィン』侵攻ルート策定:作戦破綻素・メジャー〈情報:UGN〉8
朝倉輝晃:ひとまず私これ行きます!
GM:OK!振りな!
GM:妨害は…ありません!
朝倉輝晃:ではコネ:UGN幹部を使用して
朝倉輝晃:3DX+2+0@10>=8 情報(UGN)
DoubleCross : (3DX10+2>=8) → 10[1,4,10]+8[8]+2 → 20 → 成功

朝倉輝晃:こんなもんよ!
GM:????
GM:す…全て暴かれた
朝倉輝晃:全知起きます
GM:では、まず
 ﹂◆『ハロウィン』侵攻ルート誘導:作戦破綻素・マイナー〈知識:軍事〉9
 ﹂◆『ハロウィン』撃滅妨害排除:作戦破綻素 ・マイナー〈交渉〉8
 ﹂▼★『ジャック・オ・ランタン』について(1)〈情報:FH〉12(★『内通者』特定調査(1)開示後調査可能。)

GM:この三つが解放されますね。
緑青宗近:見事
GM:情報開示は、皆の奴が終わったら行いましょう
緑青宗近:じゃあ次鋒!閏さん!
緑青宗近:侵攻ルートにいけ!
GM:オラー!!
緑青宗近:取り下げ!
GM:OK!
緑青宗近:妨害排除を私めにお任せあれ!
緑青宗近:ケヒィ~!
緑青宗近:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 8[3,8] → 8

緑青宗近:オラッ見たか!
朝倉輝晃:ピタリ賞!
GM:ウワッジャスト!
GM:良いですね これも開示。現在マイナーピース1、メジャーピース1開示。
閏霧霞:私は★『廿奇術』情報戦術調査:作戦破綻素・メジャー〈情報:噂話〉5
閏霧霞:これに挑戦するわ
緑青宗近:ゴーゴー!
GM:では、妨害が発生します。
朝倉輝晃:なにーっ
緑青宗近:やっぱ来たか~
”廿免争”:≪アンタッチャブルlv2≫。
朝倉輝晃:といっても、ここ開けないとマイナーフルオープンもできないから……必要経費か
”廿免争”:この項目の難易度+4。合計9に。
閏霧霞:クソ~~~ッ ふざけやがって…
閏霧霞:私の増えたダイスを見ろ!オラ!
閏霧霞:3dx>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 9[4,6,9] → 9 → 成功

朝倉輝晃:バッチリじゃないすか
緑青宗近:見事ォ!!
”廿免争”:おや~、仕方ないね
”廿免争”:必要経費ととらえることにしよう。アデュー!
GM:では、これも開示。
GM:現在メジャー2、マイナー1。
一条恭介:★『廿奇術』確保準備:作戦破綻素・マイナー〈情報:FH〉12
緑青宗近:いったれいったれ!
朝倉輝晃:頼んだ!
一条恭介:ファケアノスのコネ含めて
一条恭介:2dx+3
DoubleCross : (2DX10+3) → 7[6,7]+3 → 10

緑青宗近:おっとぉ~
緑青宗近:これは~?
朝倉輝晃:<バディムーブ> コンボ:日輪の恩寵
朝倉輝晃:達成値を+3!
緑青宗近:おらぁーっ
緑青宗近:これが友情パワーよ
一条恭介:マジで助かります
朝倉輝晃:このためのエンブレム!
GM:ち、チルドレン……!!!
朝倉輝晃:エリートなもんで
GM:何て極悪非道なエンブレムなんだバデム
朝倉輝晃:ほんとにね……
緑青宗近:俺はもうヤバいと思う
GM:見事です。では、全部開示。これでメジャー2マイナー2。
GM:マイナーピースをコンプリートしたので、『情報収集の際の』≪アンタッチャブル≫≪ミスリード≫が使用不能になります。
朝倉輝晃:やったー!
緑青宗近:ヤッター!
GM:では、順番に情報を開示していきましょう。
GM:now loading...

■『ハロウィン』侵攻ルート策定:作戦破綻素メジャー
・M市の反UGN勢力を結集した『ハロウィン』は現在もM市各所で破壊活動を続けているが、
侵攻ルートの非効率性・無軌道性から、『ハロウィン』の目的は『フライング・ダッチマン』ではなく『街の破壊そのもの』だと推測できる。
また、リーダーである『ジャック・オ・ランタン』はごく少数で大規模な破壊をもたらしながら『フライング・ダッチマン』に向けての足取りを進めている。
『ハロウィン』の侵攻に対して、何らかの手立てを打つことが必要だ。

◆『ハロウィン』撃滅妨害排除:作戦破綻素・マイナー
・君たちの活躍により、UGNの間で急速に市街を保護する防衛圏が形成されつつある。
しかし、街中に広がった『ハロウィン』、及び『ハロウィン』主要メンバーの一人『アンテナ・ロボット』の抵抗により、『ハロウィン』を完全に一掃するにはまだ至らないようだ。
そこで、M市UGNが密かに回収・修繕していた二隻のオライオン級戦艦『ザナドゥ』、『イ・ラプセル』による艦砲射撃を敢行し、市内のUGNを援護するという作戦が立案された。

★『廿奇術』情報戦術調査:作戦破綻素・メジャー
・『廿奇術』とは、変装/侵入を得意とする『廿免争』が率いる遺産鹵獲系セル。
≪ディール≫セルに対しても遺産の情報を相互に取引していたようだ。過去にも何度かUGNの施設に対して潜入・情報攻撃を行った形跡があった。
また『廿免争』は他者に変装を施すことが可能であり、既に『廿奇術』のセルスタッフがM市の監視施設や情報サーバに対して破壊工作を行っている。
しかし情報戦術調査の成功により、主要施設に対して、登録したレネゲイド基以外の人物を遮断するレネゲイドパターン検出ゲートを設置することが可能になった。
まずは、これで彼らの諜報工作の大半を無効化できるだろう。

■『廿奇術』確保準備:作戦破綻素・マイナー
・調査の結果、『廿免争』はほとんど全ての事件で直接戦闘に参与せずに、諜報戦術による組織の自壊や同士討ちを誘発させることで、
狙った目標への障害を排除し、その隙を突いて目標を強奪していることが明らかになった。
この傾向を利用することで戦闘に参加しない『廿免争』を誘い込み、確保することができるかも知れない。
つまり『ハロウィン』との戦闘を仕掛け、そこにやって来た『廿免争』を狙うという作戦だ。
しかし、この計画を無事に実行するためにも、『内通者』を特定する必要がある。

GM:情報開示は以上!何か質問はありますか!
朝倉輝晃:こちらは問題なし!
一条恭介:ないです!!
緑青宗近:なし!
閏霧霞:私もないわね。それでは、各自情報を共有しましょうか

  M市支部 海抜6.7m

GM:情報収集を終えた一同は、M支部のブリーフィングルームにて情報の整理を行っていた。
GM:何枚か揃ったホワイトボードにはM市の地図が乱雑に書き込まれている。
朝倉輝晃:「ここまでの"ハロウィン"の連中の移動ルートまとまりました」
朝倉輝晃:地図に侵攻経路を赤で書き記していく。
閏霧霞:「簡潔に示されているわね。貴方、戦術分析カテゴリでも十分やっていけるわよ」
朝倉輝晃:「どうもっす。この辺は色々手伝ってもらったんで、後でバックアップの皆にも伝えときます」
閏霧霞:「けれど、そうね。これじゃあ”目的”が見えないわ」コーヒーを啜りながら呟く。
朝倉輝晃:「……ええ。見ての通り、でたらめのメチャクチャ」
朝倉輝晃:「多分こいつら、『フライング・ダッチマン』の強奪とか頭にないっすね」
朝倉輝晃:「ただむちゃくちゃではあるんすけど、基本的には一筆書きだ。既に破壊した場所には興味を示してねえ」
朝倉輝晃:「つまり、多分だけど……街をぶっ壊すことしか考えてねえ。ほんっと最悪だ」
緑青宗近:「ある意味じゃあ、見慣れた輩だねえ」
緑青宗近:「見栄えばっかりは珍妙だが、中身はなんてことのねえ無軌道テロ屋ってわけかい」
朝倉輝晃:「できれば慣れたくねえ手合っすけどね」
一条恭介:「戦争屋ってわけじゃないっすけど」
一条恭介:「計画立てたりしない手合いだと面倒っすね」
朝倉輝晃:「予測がつきづらいとこあっからな…」
緑青宗近:「特に追い詰められりゃあ、何をしでかすかわからんからね。くわばらくわばら」
閏霧霞:「『ハロウィン』は死兵団よ。一華咲かせて…という類の思考は、むしろこうなると見慣れたものね」
朝倉輝晃:「……ただ」
閏霧霞:「どうしたの?」
朝倉輝晃:「例外がある。鐙さんが出くわしたっていう……『ジャック・オ・ランタン』だっけ?」
朝倉輝晃:「こいつだけは適当じゃねえ。『フライング・ダッチマン』を狙ってる素振りがある」
朝倉輝晃:「ほとんど単独か少数で、街の破壊の方もむちゃくちゃやってやがるけどな」
緑青宗近:「チェッ、傍迷惑な。身勝手かますんなら身勝手貫き通して各々で首括ってりゃあいいモンを」
緑青宗近:「半端に世間に未練を残すから性質が悪いや」
緑青宗近:「……アタシがいえた話でもねえか」
一条恭介:「てことは……」
一条恭介:「ジャック・オ・ランタンの行動履歴だけはあてになりますね」
一条恭介:「計画性がない奴の行動を読むのはキツイっすけど」
閏霧霞:「……そうね」ちらり、と緑青の失われた片腕を見る
朝倉輝晃:「だな。最も、その計画を達成されちまうとやべえわけなんだが……」
朝倉輝晃:「ハロウィンの方はひとまずこんな感じか。好きに動いてるのと頭目と、どっちも放ってはおけねえな」
緑青宗近:「で、だ」
緑青宗近:その視線に気付いてか気付かずか、半身で隻腕を隠して
緑青宗近:「廿奇術ってえ奴らは対照的だね」
朝倉輝晃:「そっちも調べついたんすか?」
緑青宗近:「石橋を叩いて渡る慎重さがウリ、自分らからは絶対に仕掛けず」
緑青宗近:「影からの手練手管で情報を掻き回して、目標物を掻っ攫う」
閏霧霞:「ふむ。となると、”廿奇術”……彼らの方も幾分性質が悪いわね」
閏霧霞:「まるでフィクサー気取りに見えるわ」
緑青宗近:「要は禿鷹の専門家だね、陰気臭えもんだ」
一条恭介:「ですねぇ。大体、どっかを食い合いさせてからその横からかっさらってくのが多かったです」
一条恭介:過去の事件の資料をまとめたものを提示する。UGNが遭遇したと思しき事例だけを抽出したものだけだがまあ十分。
朝倉輝晃:「裏でコソコソ動くタイプか……今回も"ハロウィン"に暴れさせてハゲタカ狙い?」
緑青宗近:「そうなるだろうね」
緑青宗近:「そんならそれで、やり様は一つだ」
閏霧霞:「助かるわ」資料を受け取りつつ、緑青の言葉に耳を傾ける
朝倉輝晃:「っていうと」
緑青宗近:「横合いから掠め取りに来たのを殴りつける」
緑青宗近:「そいつが正攻法ってもんだろう」
朝倉輝晃:「獲物を食う瞬間、横合い殴りの更に横からっすか」
緑青宗近:「鷺と蛤の喧嘩だと思ってる漁師に」
緑青宗近:「狼でもけしかけてやりゃあこっちのもんだろう」
閏霧霞:「なるほど。『囮』の戦争を仕掛ける…中東でもそういう作戦はあったわね」
緑青宗近:「……ちょうど、ケダモノにアテはあるところだしね」
緑青宗近:エカチェリーナに視線を送る
閏霧霞:「悪くはないわね。彼女の見識は、対FH戦においても有効に働くでしょう」
エカチェリーナ:「……言っておくが、今の私は狼どころか獲物の海豹にも劣るぞ」
エカチェリーナ:「”カレワラ”とやり合う時に、無茶をし過ぎた」
緑青宗近:「だったら牙だけでも借り受けようって話さね」
緑青宗近:「あのナメクジ、本当にふざけてやがる」
一条恭介:「ナメクジ?」
閏霧霞:「ここの支部長よ。なめくじ…じゃなくてウミウシをインターフェースにしているの」小声で一条君に
朝倉輝晃:「あー……うちの支部長のこと。ちょっと特殊なんだけど、また後で会うだろ、多分」
一条恭介:「なるほど……」レネゲイドビーイングか?
緑青宗近:紙資料を広げる
緑青宗近:M支部の兵器庫の見取り、一区画だけ
緑青宗近:ぽっかりと高い機密レベルで情報封鎖された「穴」がある。
朝倉輝晃:「?なんですこれ」
エカチェリーナ:「これは――情報クリアランスか?」別組織系統の資料だが、一目で見抜く。
朝倉輝晃:「武器庫……こんなとこあったっけ?ああ、そういや立入禁止のとこあったような」
緑青宗近:「数えてみたが、寸尺がぴったり収まっちまうんだなこれが」
緑青宗近:「こいつは『船』だ」
朝倉輝晃:「船……って、武器庫に収めるような船ってことは」
朝倉輝晃:「ぐ、軍艦!?」
緑青宗近:「あの阿呆ナメクジ、国内にどうやって持ち込んだのかも分からねえが」
緑青宗近:「察しの通り、そういう始末だ」
緑青宗近:肩を竦める。
エカチェリーナ:「……この縮尺であれば、軍縮条約上オライオン級でしかありえないな。今となっては骨董品だと思うが」
朝倉輝晃:「いや、いやいやいや、旧式にしたってそんなもんなんでまた……!」
一条恭介:「……そんなもんまであるんですかここ」
朝倉輝晃:「俺だって初耳だよ!……つってもこの状況だと、役に立っちまうか……」
緑青宗近:「何を想定してたんだか、場合によっちゃあ」
緑青宗近:「万が一の時にこいつでアンタを撃つつもりだったのかもね」
緑青宗近:「そこまで保険掛けといて生かしときてえ理由の方がわからねえが」
エカチェリーナ:「怖いな。まるでアリと戦車だ」肩を竦める。
朝倉輝晃:「緑青さん、それぐらいに」
エカチェリーナ:「……私がしたことを考えれば、むしろ軽い方だよ」
朝倉輝晃:「そりゃよく知らねえもんに口出すのも良くないけど、流石に流せねっすよ……」
緑青宗近:「ンなことはいい」
緑青宗近:「とにかくこの状況、本気で連中をまとめてやるつもりがあるなら」
緑青宗近:「このデカブツを使わねえ理由はねえだろうさ」
緑青宗近:「居住区に砲撃を向けるってんなら、ナメクジ野郎は渋るだろうが」
朝倉輝晃:「避難は概ね完了してる……けど、そうだろうな」
朝倉輝晃:人命が最優先なのは当然だが、それさえ無事なら良いというものでもない。
閏霧霞:「……まさか、あの船なの?いえ、でも……」口に手を当てて考えている。
緑青宗近:「2つに1つだ、アタシはいいところでトンズラするからね」
緑青宗近:「決めんのはアンタらだよ」
一条恭介:「あ、そういえば、そうでしたね」
一条恭介:「緑青さんは撤退するんなら」
一条恭介:「ここまででも良いっすもんね」
緑青宗近:「そうだよ、忘れんない」
緑青宗近:「一応さっきの焼き菓子頭を追っ払ってもらった礼だと思ってここまで言ったがね」
緑青宗近:「緑青サンには関係ねえの」
緑青宗近:おどけたように手をひらひらと振る
閏霧霞:「……その通りね。貴女はこのフェーズで離脱しなさい」
緑青宗近:「フン、言われるまでもねえってんだ」
朝倉輝晃:「ここまで手貸してくれて方針まで出してもらったんだ、文句はねっすよ」
朝倉輝晃:「命が惜しくないとか言われるよりゃよっぽど安心だ」
閏霧霞:(……とはいえ、私も緑青も『廿奇術』の計画とやらに巻き込まれていると言うのなら)
閏霧霞:(易々と彼女が一抜け出来るとは思えないけれど……)
閏霧霞:「では、『ハロウィン』については……恐らくこの二隻を使った作戦が実行されると見て良さそうね」
朝倉輝晃:「しかし、あー……」
閏霧霞:「どうしたの?」
朝倉輝晃:「や、もうほとんど決まってはいるんすけど」
朝倉輝晃:「ちょっと尻込みしてるだけっす」
閏霧霞:「……当然ね。自分の街に砲撃をするなんて、通常時のUGNではとても考えられない」
閏霧霞:「けれどその判断は、それほど状況が逼迫しているということの証左よ」
朝倉輝晃:「あいつらが暴れてくれた分も含めて、元の街に戻るまでどんだけかかんだか……」
朝倉輝晃:ガリガリと頭をかく。
朝倉輝晃:「……っつっても、やるっきゃねえな。俺達が街への被害抑えた方法とっても」
朝倉輝晃:「その分あいつらを倒すのが遅れりゃどっちにしろ、だ」
朝倉輝晃:「支部長に提案して許可もらいます」
閏霧霞:「頼むわ。正規人員である貴方にしか出来ない仕事よ」
閏霧霞:(問題ない。その時は、私が彼女を守る)
朝倉輝晃:「了解!……で、『ハロウィン』への対応はその方針で行くとして」
閏霧霞:「『廿奇術』ね。こちらも厄介だわ」
朝倉輝晃:「誘い出すのはいいんですけど、問題は」
朝倉輝晃:「誘いがバレちゃ乗ってこないっすよね」
閏霧霞:「……『内通者』」
朝倉輝晃:「先にそっちを片付けねえとだ」
朝倉輝晃:「ターセムさんが探るって言ってくれてましたけど、そうすぐには見つかんねえよなあ。どう凌いだもんか」
閏霧霞:「そうね。一応、”廿免争”の能力の一つ……高度な変装に対抗するために」
エカチェリーナ:「レネゲイドパターン検知ゲートか?」先回りして言う。
閏霧霞:「……ええ。登録者以外のレネゲイドパターンを『弾く』ゲートを主要施設の各部に設置したと、ターセムから報告があったわ」
朝倉輝晃:「ははあ。空港の金属探知機みたいなもん?」
閏霧霞:「その拡大版と言って差し支えないわ。これで『外』からの間諜行為は防げる。仕事が早いのは助かるわね」
緑青宗近:「そんな大仰なモンを複数この短時間で設置するなんざ」
緑青宗近:「あのターセムとかいうのもいくらか普通じゃあねえな」
緑青宗近:「どこのモンだいありゃ」
閏霧霞:「いえ……それが、『記録が無い』の。UGN側であるという証言は色々なエージェントから取れているけど」
朝倉輝晃:「諜報方って聞いてますけど、詳しくは……」
一条恭介:「諜報方なら過去の記録はまあ、隠蔽されてるんでしょうけど」
閏霧霞:「けれど、素性の怪しい人間だったら支部長が採用するわけがないわ」
閏霧霞:「少なくとも、彼女が『内通者』であればここの防備はとっくに丸裸でしょうね」
朝倉輝晃:「おっかないこと言うな……まあここは支部長の目を信じましょうよ」
緑青宗近:「またナメクジ野郎の裁量かい」
緑青宗近:「あいつ一遍日干しにでもしたほうがいいんじゃねえかい」
閏霧霞:「……」想像する。「ふふっ」
一条恭介:「この事態なら支部長にお願いしてでも履歴は洗った方が良いんじゃないですか」
一条恭介:「過去の記録が無くても文句言われない人材なら偽装先としてはちょうどいいじゃん」
一条恭介:実際適当な記録があっても入りこめてるのもそういう事だし。
閏霧霞:「あなた、随分現実的な考え方をするのね……頼もしいけれど」
一条恭介:「こういう時は虱潰しでもやれることはやった方が良いんじゃないですか?」
朝倉輝晃:「……まあ、何もなかったらなかったで。それで確実に信用できるってのもあるしな」
朝倉輝晃:「そのへんもあとで聞いとく、どっちにしろ作戦の許可は取らなきゃだしな」
閏霧霞:「一理あるわね。実際、『内通者』の問題はこちらのリソースを削っている」
閏霧霞:「ASAPで特定する必要がありそうね。別筋からも調査を進めてみましょう」
緑青宗近:「しかし随分とアンタ、身元の潔白にこだわるね」
一条恭介:「内部崩壊は怖いですし」
緑青宗近:「自分はよっぽど信用を勝ち取る自信があるってえわけかい」
閏霧霞:「緑青、やめなさい」
一条恭介:「ここで突っかかられても困るんすけどね」
一条恭介:「俺が敵ならここでめちゃくちゃしてからさっさと引き上げますよ」
緑青宗近:「どうかね」
閏霧霞:「……」無言でコーヒーを注ぎ始める。
閏霧霞:「飲みなさい、二人とも」
閏霧霞:「いいから」
一条恭介:「……はい」
一条恭介:波風立てすぎたか?そう思いながら受け取る。
緑青宗近:「機会を伺ってる連中がいるって話を、さっきしただろう」
緑青宗近:「出本がひとつとは限らねえさ」
朝倉輝晃:「緑青さん、なんつーか」
朝倉輝晃:「めっちゃ心配してくれますね、こっちのこと」
朝倉輝晃:「すんません、お気遣いありがとうございます」
緑青宗近:「けっ」
緑青宗近:コーヒーをすする
閏霧霞:「……だとしても、私達を彼は助けてくれた」
閏霧霞:「いえ……少し、甘すぎるかしら。ごめんなさい」
閏霧霞:「コーヒーの話じゃないわよ」
閏霧霞:(……とはいえ、緑青がここまで突っかかるのも珍しい。警戒は怠らないようにしておくべきね)
一条恭介:「まあ、知らない奴を信用しないのは正しいんで良いっすよ」
一条恭介:コーヒーを飲み込んでから、一応笑って。
一条恭介:「仲間は大事らしいですし」
緑青宗近:「なあに、気にもしねえさ」
緑青宗近:「……何度言ったって、治りゃあしねえんだから」
緑青宗近:コーヒーの水面を見つめる
閏霧霞:「……」自分も一口、珈琲を啜る
朝倉輝晃:「(……お互い大事だからぶつかるってのも)」
朝倉輝晃:「(どうしたもんかな……)」
───────
GM:鐙くんは浸蝕1でロールだけ可能です。登場!
鐙幸生:鐙 幸生の侵蝕率を1(→ 1)増加 (67 → 68)


  オライオン級戦艦、『ザナドゥ改』。海抜13.6m。

GM:M市洋上。
GM:0.8ノットで低速航行中。目標『ハロウィン』侵攻ルート。
緑青宗近:「てなわけで」
緑青宗近:「緑青サンたちは船の守りってことだ」
緑青宗近:「分かったね鐙サン」
鐙幸生:「あの、ぜんぜんわかってないことがあるんスけど……」
鐙幸生:「でかくないこれ? 人とか殺す用の船じゃない?」
緑青宗近:「たまげたモンだろう」
緑青宗近:「こっちもたまげる」
閏霧霞:「――『ザナドゥ』。そして、あそこにあるのが『イ・ラプセル』」洋上に浮かぶもう一つの船に指を指す。
朝倉輝晃:「まあそういう用途の船でしょうけどね」
朝倉輝晃:「それだけで終わらせないのは使い手次第ってことで」
一条恭介:「まあ、そうでしょうけど……」
緑青宗近:「あんまりそこいらのレバーやら触りなさんなよアンタ」
緑青宗近:「区画ひとつ吹っ飛ぶから」
緑青宗近:「賠償金でまた借金が嵩みますぜ」
朝倉輝晃:「ちょ、こわっ!?いや安全装置とかないの!?」
鐙幸生:「うおー……ここまでデカいとアレっスね、カジノとかプールとかついてないっスか?」
一条恭介:「目的が違うんでないと思います」
朝倉輝晃:「カジノはあっても遊べないっしょ、人居ねえし」
緑青宗近:「バニーガールを物色すんならまた今度にしな」
鐙幸生:「い、言ってみただけだよ!」
緑青宗近:「ちょうどいい賭場のアテがあってね……ある特殊なルールの麻雀を店長が好んでるんだが」
緑青宗近:「緑青サンの仕入れた必勝法がある」
緑青宗近:「今度紹介しますぜ鐙サン」
朝倉輝晃:「"必勝法"だけは信用するなって教官が言ってた」
一条恭介:「そういうのってネズミこ……
閏霧霞:「……違法賭博の相談なら、私の居ない所でやって」
鐙幸生:「これを聞いて実行すると借金がまた一桁増える気がするんだよな……しかし……いや、いまはそれどころじゃない!」
閏霧霞:「そう、それどころじゃないのよ。現状認識は出来ているようね」
鐙幸生:「正義の防衛チームが鉄槌を下す流れなんだよな!?」
緑青宗近:「まあそうさね、各々がたどうだい」
緑青宗近:「気合のほどは」
緑青宗近:面々を見渡す
朝倉輝晃:「こっちはいつでも万全!」
朝倉輝晃:「……もう被害は最後にする約束だしな」
一条恭介:「問題ないです」
鐙幸生:「た、たぶん……朝からお腹がちょっと痛い気がするけど……」
朝倉輝晃:「この流れでそれ言える度胸あれば行ける行ける」
緑青宗近:「心強いことで、まあせいぜい気張んなさいよ」
緑青宗近:「なんにせよこっちゃあ高みの見物だ」
閏霧霞:「一条も、悪いわね。私が拾ったばかりに、鉄火場に巻き込んでしまったけれど」
一条恭介:「気にしないで大丈夫っすよ。仕事探してたんで」
閏霧霞:「そう。強いのね」
鐙幸生:「なんだ、仕事探して困ってたの? 言ってよ! 次からいいの紹介するからさ!」
一条恭介:「まあ、それは遠慮するんすけど」
朝倉輝晃:「妥当な判断」
緑青宗近:「やめとくがいいね、両側の理由で」
一条恭介:「強くはないっすよ。それ以外にやりたい事がないだけなんで」
閏霧霞:「……『それ以外にやりたいことがない』、か。それは少し……共感できるわね」肩を竦めながら
朝倉輝晃:「……それはそれで大変っつうか、気ぃ抜ける事覚えても楽しいと思うけど」
朝倉輝晃:「まあそのへんは、ここ切り抜けたら紹介ってことで」
一条恭介:「それは嬉しいね。遊ぶ場所とか、遊び方とか」
鐙幸生:「おっ。いいね一条くん! 任せてくれよ! そういうのなら最高に得意だよ!」
GM:――その時。『ザナドゥ』が、僅かに揺れる。
朝倉輝晃:「信じていいもんかなこのスペシャリスト……っと」
GM:そして、洋上から見下ろす市街区から……巨大なブリキ兵が姿を現す。
GM:すなわち。その軋みは、『ハロウィン』の一人『アンテナ・ロボット』。
アンテナ・ロボット:──鉄の箱を乱雑に積み上げたような。
アンテナ・ロボット:子供の工作のような。そんな、巨大なシルエットが立っている。
アンテナ・ロボット: 誰もいない街で、燃え上がる瓦礫に照らし出されるその姿は、悪夢を再現した、ロボットジオラマめいていた。
アンテナ・ロボット:症例:ブラックドッグ。カテゴリー:完全機械化兵。存在として狂ったスケールを持つ、鋼鉄のジャーム。
アンテナ・ロボット: 『ハロウィン』を構成していた死兵達は、その多くが砲撃に倒れ、彼らの活躍で地に付した。
アンテナ・ロボット:しかし、ここにまだ一人、鋼鉄の兵士が立っている。くろがねの城が立っている。
閏霧霞:「……来た!総員戦闘態勢!」
アンテナ・ロボット:正義ではない。だが、事実としてそれはここまで無敵であった。
アンテナ・ロボット:「──ビビッ!!!ヂヂッ!!ガガガガヂヂビビッッッ!!!」
アンテナ・ロボット:「受信!受信!!」
鐙幸生:「あの~……俺、思うんスけど……、これ、逃げた方がいいやつじゃない……?」
緑青宗近:「どこに逃げるってんだい」
アンテナ・ロボット:「──敵、発見。よくも!!!おおおん!!!よくも仲間をやってくれたなああ!!!許さない!!許さないよおおおおおっっっ!!!」
緑青宗近:「下は大水、乗り込まれりゃあどっちにせよ終いだ」
鐙幸生:「いやだって、ほら、超怒ってる!」
朝倉輝晃:「ああ」
アンテナ・ロボット:「ああああああああ!!!!!」──目が輝く。まるで子供の駄々のような、幼稚な音声と共に──巨大な鉄の塊は、戦艦へ向かい、飛び上がった!!
朝倉輝晃:「怒ってんな」
朝倉輝晃:声が冷えていく。
鐙幸生:「いやだから、落ち着いてる場合じゃなくて……いや……落ち着いてはないな……?」
緑青宗近:「……そうさね」
朝倉輝晃:「ああ、分かっちゃいます?」
鐙幸生:「いま気づいた。……お前も怒ってる」
緑青宗近:「かましてやりなよ」
朝倉輝晃:「うっす」
アンテナ・ロボット:──両腕をあげ、推進剤を吹き出し、音速の壁を超えて『戦艦』へと向かう。むかいくる支援砲撃を、まるで曲芸でもするかのように避け──
緑青宗近:ばかん!!
緑青宗近:デッキの窓ガラスを見えない何かが内側から弾き飛ばす
緑青宗近:風が吹き込む。
緑青宗近:進路が開く。
閏霧霞:「……朝倉!」
一条恭介:「任せる」
朝倉輝晃:「ああ。行ってくる!」
アンテナ・ロボット:「ビビッ!!ヂヂガガ!!!」───ずどォっッッッッッッッ!!!!  ──戦艦が揺れた。
アンテナ・ロボット:人間を遥かに上回る巨躯。オモチャのような姿が下から照らし出される。血に濡れたブリキの巨兵。
アンテナ・ロボット:──それがまた、この巨体を一際不気味に染め上げてきた。子供の玩具めいていても、それは確かに──血と死を吸う事でのみこの世に存在する、存在してはいけない怪物なのだ。
GM:では、ここで『アンテナ・ロボット』迎撃判定です。
朝倉輝晃:判定!
アンテナ・ロボット:押忍!!判定です
GM:朝倉君は『アンテナ・ロボット』に対してカウンタ―を行います。そこで、<RC><射撃><白兵>いずれかの技能で判定してください。
GM:目標値は20。エフェクト使用は可能。
GM:失敗した場合はHP4d10ダメージを受けたのち、前回の達成値から累積で再び判定可能です。
朝倉輝晃:了解、では
朝倉輝晃:<コンセントレイト:ウロボロス>+<原初の赤:災厄の炎> コンボ:不滅の太陽
GM:OK!では振るのだ!
朝倉輝晃:せっかくだしエカチェリーナさんのカードもお借りしていいかな?
GM:おっ
緑青宗近:いったれいったれ!
アンテナ・ロボット:無数の砲撃を受け、能力者との戦闘を経て、全身から蒸気を噴き上げ、所々は欠けている。それは彼らが無敵とも思える怪物に積み重ねた、命を懸けた抗いの結晶だ。
エカチェリーナ:問題ない。
朝倉輝晃:ではいただきます、判定!
エカチェリーナ:『アトラクト・コマンド1』 メジャーC値に-1したまえ!
朝倉輝晃:6DX+8+0@6>=20 (侵食上昇7)
DoubleCross : (6DX6+8>=20) → 10[1,1,2,3,7,7]+3[1,3]+8 → 21 → 成功

朝倉輝晃:あっぶな!
鐙幸生:セーフ!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を7増加 (44 → 51)
GM:ギリギリの戦い!!
朝倉輝晃:ありがとう固定値
アンテナ・ロボット:という事でお見事!!
緑青宗近:一発!
朝倉輝晃:緑青の開いた道を飛び出して、巨体の懐へと飛び込む。
朝倉輝晃:上空には既に生成した疑似太陽。舞台は整えた。右腕が炎へと変わる。
朝倉輝晃:「よくも」
朝倉輝晃:「仲間を、ね」
朝倉輝晃:怪物の身体に刻まれた傷を見た。砲撃によるものではない。
朝倉輝晃:それが誰によってつけられたものか。誰がこいつを食い止めていたのか。
朝倉輝晃:もう、知ることはできない。
アンテナ・ロボット:「そうだああああ!!!みんな!みんな!仲間だったのに!!!お前達!!よくもっああああっっ」
朝倉輝晃:「ああ、分かるよ」
朝倉輝晃:「俺も同じ気持ちだからな……!」
朝倉輝晃:右腕の炎が勢いを増す。小細工なし、真正面。
朝倉輝晃:昂ぶった感情がレネゲイドを励起させ、巨体のジャームのそれに匹敵するほどに燃え上がった炎の右腕を
朝倉輝晃:力の限り、叩きつける
アンテナ・ロボット:「ヂヂ!!おまえも!!…おまえも……!!も!?」
アンテナ・ロボット:自分に比べれば、遥かに小さい相手を見下ろす。白兵戦。──凡そ合理的ではない判断だ。しかし
アンテナ・ロボット:───どッッッぐわしゃッッッ!!!!
アンテナ・ロボット:胴体に位置する檻がひしゃげ、砲撃を受けても、罠を受けても、傷程度で済んだ強靭な肉体が歪み
朝倉輝晃:「名前を聞いて、顔を思い出してよお」
朝倉輝晃:「……それだけなんだよ」
朝倉輝晃:「仲間なのに」
アンテナ・ロボット:「あああああッッッッ!!!!」甲板の鋼鉄を抉りながら、その巨体が下がる。抉るような轍が刻まれ、湯気が吹きあがる。
朝倉輝晃:「こんだけすげえ奴らだったのに」
朝倉輝晃:「思い出してやれることが、全然なかったんだよ」
アンテナ・ロボット:「──受信。受信。『哀しみ』……哀しみ。」
アンテナ・ロボット:「──『心』があるね」
朝倉輝晃:「ああ、分かってるさ。こんなもんは」
朝倉輝晃:「ただの八つ当たりだ。付き合ってもらうぜ……!」
朝倉輝晃:殴りつける。殴りつける。殴りつける。
朝倉輝晃:後悔を振り払うように。
アンテナ・ロボット:ど ッッッ!!  ガッジャラララララ───
アンテナ・ロボット:ロケットパンチ。
アンテナ・ロボット:鎖で繋がれた拳が、踏み止まったそこから射出され、鎖で朝倉を潰すように握りしめる!!高速でそれが巻き取られた後、そのまま両腕で掴みあげた。
朝倉輝晃:「ぢぃっ……!」
エカチェリーナ:「――怯むな!」
朝倉輝晃:殴りつける腕を止めない。
朝倉輝晃:エカチェリーナの助言が聞こえたわけではない。
朝倉輝晃:ただ、怒っていた。
アンテナ・ロボット:「君を僕の心臓に出来たなら!!!」
アンテナ・ロボット:「きっと、僕もその『心』を…貰えるかもしれないね!!!ね!!!!!」
アンテナ・ロボット:──胸に据え付けられた檻が開く。
アンテナ・ロボット:そこは、血に濡れた、赤く染まった鋼鉄の歯車で埋め尽くされていた。食い残しのように、血と肉の欠片が挟まっている。
アンテナ・ロボット:───それが高速回転をはじめ、殺戮の機構と化す。『アンテナ・ロボット』が自分の前に立ちはだかる敵を狙うのはそういう理由だ。オーヴァードの方が──
アンテナ・ロボット:永く、生き残ってくれるから。回転する殺戮機構。抱え上げた朝倉を、抱きこもうとして──
アンテナ・ロボット:その歯車が、止まった。
アンテナ・ロボット:ぎし。
朝倉輝晃:「……!?」
エカチェリーナ:「……!」
アンテナ・ロボット:「え」
アンテナ・ロボット:──それが、単純に『アンテナ・ロボット』の稼働限界なのか。朝倉輝晃の一撃に寄るものか。殺し続けた彼らの藻掻きが結実したものなのかは、わからない。
アンテナ・ロボット:恐らくはその全てかもしれない。ただ、今、この一瞬。この絶体絶命の場において──アンテナ・ロボットの殺人歯車は、その歯車に、何でもない部品を詰まらせ、動きを止めた。
朝倉輝晃:「……ああ」
朝倉輝晃:殺戮機構に食い込んだそれを見て。
朝倉輝晃:「一つ、思い出した」
:『今日は折角テルテルが戻って来た日なんだし』
:『今日はぱーっとやるよぱーっと』
:『ね。それに……』
朝倉輝晃:久しぶりに会ったら、すげえ可愛くて優しくて
朝倉輝晃:勘違いしそうになった。
朝倉輝晃:あの時いつもみたいに調子に乗って、勘違いしていれば。
朝倉輝晃:「ありがとう」
朝倉輝晃:小さく、もう届かない誰かへ感謝を伝えて
朝倉輝晃:行き場を失った感情を燃料に、炎が更に燃え盛る。
朝倉輝晃:「おおっ……あああぁぁぁっっ!」
朝倉輝晃:絶叫と共に振り下ろし。
朝倉輝晃:炎が鋼鉄を溶かしていく。
アンテナ・ロボット:「あッッが、あ、ヂヂヂヂヂ、ガガガ!!ビビビ!!受信!!受信!!受信!!」
アンテナ・ロボット:「受信───受信!ごめん……ごめッ、受信──ごッ、おッ、オオ、」
アンテナ・ロボット:「O、GO、go、bebebebebe」歯車が解ける。鋼鉄の肉体が崩れてゆく。熱量の臨界。
アンテナ・ロボット:「BEEEEEEEEEAAA!!!!!!!!」───その鋼鉄に積み重なった疲労が解放されるように、弾けていく。右腕。左足。体勢が崩れ、甲板に倒れ込む。
アンテナ・ロボット:「────受信……」
アンテナ・ロボット:「失敗」………左腕。朝倉へと、伸ばそうとして───それを最後に。胴体が爆発し、『アンテナ・ロボット』だったものは、鉄の残骸へと姿を変えた。
朝倉輝晃:「ぐえっ……!」
朝倉輝晃:受け身も取れずに、無様に甲板に落下する。
朝倉輝晃:仰向けになって空を仰ぎ見る。自分の作った"太陽"が浮かんでいる。
朝倉輝晃:出力を上げて、頬に熱を浴びせる。何かが蒸発していった。
朝倉輝晃:「……いよーっし!終わり!すっきりした!」
朝倉輝晃:明るい声を上げながら飛び起きる。
朝倉輝晃:「っはー、頑張った頑張った」
朝倉輝晃:「皆見ててくれたかねえ、俺の活躍!」
GM:――からん。
朝倉輝晃:「……」
GM:その声に答えるように、晴れた太陽から。空から。壊れたブローチが君の隣に落ちて、寄り添った。
:――『格好良くなったよね、テルテル』
GM:君の声は、彼女に聞こえただろう。彼女たちの声は、きみの中に受信されただろうか?
朝倉輝晃:拾い上げて、こびりついた血を拭う。
朝倉輝晃:「……へっ」
朝倉輝晃:「元からかっこいいっつーの」
───────

■『アンテナ・ロボット』:[死亡]
所持Eロイス:なし
・FHによって完全機械化されたブラックドッグの少年。
実験体として同じ境遇の子供たちを守ろうとし、機械化手術に志願したが…
機械化手術の後性能評価として行われた戦闘テストで、自分が守ろうとしていた仲間達を手にかけてしまった。
そのことに気付き、心神耗弱によってジャーム化。
己の拠り所であった『心』を取り戻すために、誰かを守ろうとする存在を殺戮する装置へと変貌した。
暖かい心の持ち主を己の内側に取り込めば、あの日失った心を取り戻せると信じている…振りをしている。
彼が『受信』と叫ぶのは、自分の考えている事と、自分の気付いている事が違うからだ。
彼が本当に求めているのは心ではなく、あの日の温もりを壊した己。
そして、こんな壊れた世界をこの世から消し去る事である。
引き千切れ絡まったただの部品は、彼が無意識に受信した最後の良心だったのかも知れない。


───────
GM:ロイスの取得・購入が可能です。
朝倉輝晃:ロイスはなし、購入
閏霧霞:同じくロイスは保留。
朝倉輝晃:そろそろ狙おうかな、アルティメイド服!
閏霧霞:購入は…再び応急!
一条恭介:ロイスは無いです
閏霧霞:3dx+1>=8
DoubleCross : (3DX10+1>=8) → 9[1,7,9]+1 → 10 → 成功

閏霧霞:成功、即使用!
鐙幸生:ロールだけなので何もなし!
朝倉輝晃:手配師を使用して調達ダイス+3
一条恭介:テルテルがダメだったらチャレンジするよ。
朝倉輝晃:あっありがとう!助かる
閏霧霞:9+2d10
DoubleCross : (9+2D10) → 9+14[9,5] → 23

朝倉輝晃:4DX+5+0@10>=20 調達
DoubleCross : (4DX10+5>=20) → 10[3,4,10,10]+4[4,4]+5 → 19 → 失敗

朝倉輝晃:これなら行ける!1点財産払って購入します!
閏霧霞:優秀!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の財産を7に変更 (8 → 7)
緑青宗近:一条くんにロイス!
朝倉輝晃:エリートですから~
緑青宗近:脅威/猜疑心○で!
緑青宗近:でもって応急手当!
緑青宗近:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 6[4,6] → 6

一条恭介:じゃあハードコート取りに行くかな
一条恭介:1dx+8
DoubleCross : (1DX10+8) → 8[8]+8 → 16

一条恭介:行けた
緑青宗近:あさくらさま~~
一条恭介:あ、あと医療トランク使います。
緑青宗近:例のブツをくだせえ~~
朝倉輝晃:アルティメイド服は空のウェポンケースに放り込んでおきます、こちらの判定は以上!
朝倉輝晃:へっへっへっ、もう抜けられなくなってるようですね
朝倉輝晃:<バディムーブ> コンボ:日輪の恩寵
朝倉輝晃:緑青さんの調達達成値を+3!
緑青宗近:ハァハァ…これがねえと
緑青宗近:キクぜぇ~!成功即使用!
緑青宗近:2d10+27
DoubleCross : (2D10+27) → 14[7,7]+27 → 41

一条恭介:116+2d10
DoubleCross : (116+2D10) → 116+13[9,4] → 129

緑青宗近:全快!33に!
閏霧霞:みんなァ!バデム決めろォ!
朝倉輝晃:自分だけは決められない悲しみ
朝倉輝晃:皆ほぼHP回復したかな?
朝倉輝晃:改めて購入以上!
閏霧霞:後はこちらが4回復すれば皆全快かな!
GM:OK!では、次のシーンに参りましょう!
───────

【目次へ戻る】

ミドル4

GM:引き続き情報収集です。全員登場可能。
朝倉輝晃:登場します!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (51 → 53)
一条恭介:出ます
鐙幸生:侵食率1でロールだけ登場します……したい…!
鐙幸生:鐙 幸生の侵蝕率を1(→ 1)増加 (68 → 69)
GM:OK!
朝倉輝晃:お話しよう!
一条恭介:1d10+40
DoubleCross : (1D10+40) → 1[1]+40 → 41

緑青宗近:1d10+41
DoubleCross : (1D10+41) → 6[6]+41 → 47

閏霧霞:ここは一応出ておこう ヤバそうだったら次のシーンは…休む!
閏霧霞:1d10+65
DoubleCross : (1D10+65) → 3[3]+65 → 68

───────
GM:では、現在の情報項目はこちら。
GM:now loading...

●情報項目
※★が必須項目、■は任意項目、◆は選択項目。
▼の項目は特定の情報を開示しなければ判定できない。

済:★『廿奇術』情報戦術調査:作戦破綻素・メジャー〈情報:噂話〉5
 ﹂済:★『廿奇術』確保準備:作戦破綻素・マイナー〈情報:FH〉12
  ﹂▼■『内通者』特定調査(2):作戦破綻素・クラウン〈情報:FH〉28(『内通者』特定調査(1)を開示後調査可能。)

済:『ハロウィン』侵攻ルート策定:作戦破綻素・メジャー〈情報:UGN〉8
 ﹂◆『ハロウィン』侵攻ルート誘導:作戦破綻素・マイナー〈知識:軍事〉9
 ﹂済:◆『ハロウィン』撃滅妨害排除:作戦破綻素 ・マイナー〈交渉〉8
 ﹂▼★『ジャック・オ・ランタン』について(1)〈情報:FH〉12(★『内通者』特定調査(1)開示後調査可能。)
  ﹂■『ジャック・オ・ランタン』について(2)〈情報:FH〉13
  ﹂★『ジャック・オ・ランタン』殲滅(クライマックストリガーシーンへ移行)

■『ファケアノス』実態調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:FH〉 7
 ﹂★『内通者』特定調査(1):作戦破綻素・クラウン〈情報:UGN〉10
(一条恭介は調査不可。情報開示後、ミドル戦闘2に移行。)
 ﹂■『ファケアノス』戦力同定 作戦破綻素・ポーン〈情報:FH〉4

■『フライング・ダッチマン』について:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9
 ﹂▼■『????』((■『ジャック・オ・ランタンについて』(2)開示後に調査可能。)作戦破綻素・認定不可〈情報:UGN〉12

■“廿免争“所持品調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9

GM:仲良く相談して誰が何を調べるか…決めてね!
緑青宗近:ファケアノス実態調査!行きます!
GM:よっしゃ~!振りな!
緑青宗近:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 5[3,5] → 5

緑青宗近:てるてるー!!
朝倉輝晃:あいよ!
緑青宗近:へるっみー!
朝倉輝晃:バディムーブを使用して緑青さんの達成値+3!
緑青宗近:おらぁー
緑青宗近:俺たちは無敵のコンビだぞ
GM:素晴らしい!くっ、丸裸にされてしまう
GM:では成功。最後にまとめて開示します。
朝倉輝晃:あ、質問なのですが
朝倉輝晃:★『内通者』特定調査(1):作戦破綻素・クラウン〈情報:UGN〉10(一条恭介は調査不可。情報開示後、ミドル戦闘2に移行。)
朝倉輝晃:この情報は抜いたら即座に戦闘に入るんでしょうか
朝倉輝晃:それとも情報捜査ターンが全部終わった後にミドル戦闘開始でしょうか
GM:これに関しては後者の認識が正しいですね。それを抜いたら即座に戦闘に入るわけではなく、
朝倉輝晃:あ、ミドル戦闘は
朝倉輝晃:このシーンとは別扱いでしょうか?
GM:簡単に情報共有ロールなどを交えた後に、イベントが起こり…という形になっております。
朝倉輝晃:具体的に言うと今会話のみで入ってる鐙君が
朝倉輝晃:参戦できるかな~っていうことなんですが
朝倉輝晃:あ、答えられないなら答えられないで大丈夫です!
GM:そうですね…ちょっと相談します!
GM:三分間待って!
朝倉輝晃:はーい!もうしわけない、ありがとうございます
GM:お待たせしました!
朝倉輝晃:お疲れさまです!
GM:この卓ではミドル戦闘と情報収集シーンは別シーンとして扱います。なので、ミドル戦闘に搭乗する場合は
GM:登場浸蝕を全員に改めて振って貰う形になります!そのうえで!
GM:シーンが続いているのと、連戦なのを鑑みて
GM:ミドル戦闘の浸蝕率は全員一律1として良いものとします!
朝倉輝晃:ありがとうございます!助かる!
鐙幸生:うおーっ
ジャック・オ・ランタン:現在侵蝕ダイスを振って情報判定シーンに入っていて、そのシーン内で共有ロール等が行われるわけですが
緑青宗近:ヤッター!
ジャック・オ・ランタン:でこの情報項目は「その情報が共有されると戦闘シーンへのフラグがたつ」項目なので、情報判定・共有シーンが終わり次第、改めて戦闘シーンに入る(ここで全員再登場する)わけですが
ジャック・オ・ランタン:その時の侵蝕値は1!なので気兼ねなくフルってご参加ください!ということですね
朝倉輝晃:了解しました!
朝倉輝晃:では改めて ★『内通者』特定調査(1):作戦破綻素・クラウン〈情報:UGN〉10
朝倉輝晃:こちらを判定します!
GM:OK!振りな!
朝倉輝晃:コネ:UGN幹部を使用
朝倉輝晃:3DX+2+0@10>=10 情報(UGN)
DoubleCross : (3DX10+2>=10) → 4[2,4,4]+2 → 6 → 失敗

朝倉輝晃:えっらい腐ったな!仕方ない、財産4点使います
GM:テルテル~~ッ!!
GM:妖精もあるけど良いのかい!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の財産を3に変更 (7 → 3)
朝倉輝晃:妖精さんよりまずは金!
緑青宗近:妖精は戦闘にも使えるからな
GM:OK!ではテルテルの自腹でこちらも開示だ。その姿に勇を見た!
ジャック・オ・ランタン:後は閏さんと一条くんですね(処理としては)
ジャック・オ・ランタン:一条くんはジャックオランタンを抜くか?みたいな事を言っていたので、閏さんが判定する所からでいいと思います
一条恭介:それで大丈夫です
閏霧霞:では、ファケアノス戦力同定を判定します!
閏霧霞:3dx>=4
DoubleCross : (3DX10>=4) → 9[2,7,9] → 9 → 成功

閏霧霞:危なげなく成功!
GM:ではこちらも開示!
一条恭介:▼★『ジャック・オ・ランタン』について(1)〈情報:FH〉12
一条恭介:いきます
朝倉輝晃:頼みます!
一条恭介:2dx+3
DoubleCross : (2DX10+3) → 10[6,10]+7[7]+3 → 20

GM:うわっめちゃくちゃやる気
緑青宗近:ヤッター!
GM:FHと仲良しすぎるな…問題なく開示します!
緑青宗近:なんて心強いんだ
GM:では、情報項目を貼っていきます。ちょっと待ってね
GM:now loading...

■『ファケアノス』実態調査
・現在医療系の新興セル。“&U”と呼ばれるセルリーダーが持つ浸蝕抑制能力を背景に設立されたと見られている。
侵蝕負荷が甚大なオーヴァードをFH/UGN問わず治療したり、UGNに保護されなかったオーヴァードの自立・社会復帰を独自の経済ルートで援助しているようだ。
またUGNとの積極的な交戦記録はなく、むしろ成立経緯(http://ysui.sakura.ne.jp/DX2020/famfatal/)や、
捕縛したFH人員をUGNへと匿名で引き渡すといった行動から、警戒度は『廿奇術』『ハロウィン』と比べると低いものだった。
しかし、近日になって『ファケアノス』によるものとみられるM市サーバへの不正アクセスが頻発。
巧妙にバックドアを経由していたため発見が遅れたが、時期的にも『フライング・ダッチマン』や『内通者』の件と無関係とは思えない。
警戒を強める必要があるだろう。

GM:では、続いて内通者特定調査(1)
GM:ですが……その前に
GM:エネミーエフェクト≪ドミネーション≫が使用されました。
エネミーエフェクト≪通信支配≫が使用されました。
エネミーエフェクト≪ミスリード≫が使用されました。

朝倉輝晃:うわわわ

★『内通者』特定調査(1)
・支部のセキュリティサーバーにて1分42秒の停電が発生したため、内部データの保守・調査を行った所、改竄されていた不正アクセスの全容が明らかになった。
その内容とは、UGNイリーガル一条恭介の身分の改竄・偽装である。一条恭介の真の身分は『飯綱太一』というFHマーセナリーだ。
彼の口座記録には『廿奇術』に雇用された形跡があり、やや不自然な点は散見されるものの、状況証拠から『飯綱太一』が『内通者』である可能性は、極めて高いと言わざるを得ない。

一条恭介:うっそだろ!!
朝倉輝晃:う、うそだろ……?

■ジャック・オ・ランタンについて(1)
・作戦は成功し、市内に拡大していた『ハロウィン』は排除された。残党は『ファケアノス』が追撃しているため、この争奪戦に再び加わることはないだろう。
従って、作戦は残存勢力である『ジャック・オ・ランタン』らを撃破するためのフェーズへと移行する。
しかし、その首魁である『ジャック・オ・ランタン』はオリジン:レジェンド種のRBであり、『強大かつ異常なレネゲイド出力を有し今も尚増大中である』(ここ修正点)ということが調査の結果判明した。
そのため、『ジャック・オ・ランタン』を正攻法で打倒することは極めて困難であると言ってよい。
彼らの所属する遺産鹵獲セルの『ハロウィン』は、『ケルヌンノスの角』という死を司る遺産などを所持していたが、一度『廿免争』の手によって壊滅していたということが解った。
若干の作戦的な猶予が出来た今、以前の『ハロウィン』セルの記録を探れば、より詳細な情報が掴めるはずだ。

■『ファケアノス』戦力同定 作戦破綻素・ポーン
“&U”:侵蝕治癒員。『ファケアノス』のセルリーダーであり、カヴァーは都内の大学に通う大学生。『正義の味方』を標榜しており、現在の『ファケアノス』の活動方針は彼の意思によるもののようだ。
“プルウィス・エト・ウンブラ”:隠密致命兵。触れた物体を砂に変質させる能力を持つとされる。元FHマーセナリーであり、高い白兵戦闘能力と隠密性を誇る。セルリーダーと親密な関係にあるようだ。
“カーマ―ゼン”:広域砲撃兵。かつて『カーマ―ゼンの黒書』というレネゲイド・アイテムを成り行き上体内に抱え込み、『不死者』としてUGNから逃亡していたが、現在事態は解決し“&U”の庇護下にあるとされる。
“ムーンレンズ”:情報欺瞞工兵。オリジン:サイバー能力による類稀なる情報改竄・欺瞞能力を有するレネゲイドビーイング。“&U”の姉を名乗っているが、戸籍上の姉弟関係は全く存在しない。

GM:情報開示は以上です。以上を踏まえて、情報共有ロールをどうぞ。
───────

  M支部ブリーフィングルーム 海抜6.8m

朝倉輝晃:「おつかれーっす」
朝倉輝晃:烏龍茶のペットボトルをいくつも抱えて扉を開く。
鐙幸生:「よぉ。元気そうだな。ちょっと明るい顔になったんじゃねえか?」
朝倉輝晃:「まあちょっとはすっきりしましたかね。すんません、心配かけました?」
一条恭介:「お疲れ様」
朝倉輝晃:「おう、サンキュ!ほいこれ」
朝倉輝晃:ペットボトルの一つを一条に手渡し、どかりと席につく
一条恭介:「お、助かる」
一条恭介:ペットボトルを受け取りながら席に着く。
鐙幸生:「誰が男の心配なんてするかよ! お前は2秒で立ち直ってくるみたいな顔してたからな、1ミリも同情してやれなかったぜ!」
朝倉輝晃:「やべえめっちゃ分かっちゃう、どうせ心配するなら美人が良いよね!」
朝倉輝晃:「って、その女性陣は?」
鐙幸生:「ぜんぜんわかんね。女子会してるんじゃね?」
一条恭介:「あー。なんか、重要事項がうんぬんって言ってたから」
鐙幸生:「もしかして、きみらも重要情報持って来た? information……を、よ!」
朝倉輝晃:「発音が綺麗なのは褒めていいのかイラッとしていいのか」
一条恭介:「一応、持ってきはしましたけど」
鐙幸生:「実は俺もだ。誰から話す? 一条くん行く?」
一条恭介:「あ、じゃあ。僕から行きます」
一条恭介:「ジャック・オ・ランタンについての情報を引っ張ってこれたんで」
一条恭介:「共有しますね」
一条恭介:印刷された情報を二人に渡す。
鐙幸生:「うえっ。ケルヌンノスの角? いい印象ぜんぜんねぇ~~~~。そういう悪霊みたいな神様にろくな思い出ねぇんだよな」
朝倉輝晃:「おっ助かる!……にしてもよく探ってこれたな」
一条恭介:「知り合いにFHの情報を引っ張ってこれる奴がいるんすよ」
朝倉輝晃:「だいぶ危ない橋渡ってそうだなそれ……」
一条恭介:「この稼業してる時点で危ない橋はわたってると思うしなあ」
朝倉輝晃:「そりゃごもっともで」
鐙幸生:「なるほど知り合い。大事にしろよ~~~。いざってときに金借りられるのは、説教臭い家族や仲間じゃなくて、いい加減な付き合いの知り合いだからな」
鐙幸生:「家族や仲間は説教してくるし金貸してくれねえからな」
朝倉輝晃:「絶妙に参考にしたくねえ経験則来たな」
一条恭介:「……それでいいんですか。鐙さん」
鐙幸生:「場合によっては家族や仲間よりも、うわべだけの知り合いの方がスゲー力出せるってことだ!」
鐙幸生:「ロマンがあるだろ。会ったばかりのやつらが、なぜか知らないけど超ピンチな事態を打開するパワーを発揮する……まあいいよそれは」
鐙幸生:「朝倉くんは」
鐙幸生:「なんか掴んだって感じしてたけど……?」
朝倉輝晃:「あー、このジャックの話とも関わりあるんすけどね」
朝倉輝晃:「砲撃やら市内のオーヴァードの協力で『ハロウィン』の大半は掃討できたんすけど」
朝倉輝晃:「どうも残党を追っかけてるのが俺らだけじゃないみたいで」
朝倉輝晃:「『ファケアノス』ってえセルらしいんだけど、聞いたことあります?二人共」
鐙幸生:「ぜんぜん知らない。オケアノスならわかる。俺はソシャゲに詳しいからな。……でもそっちはわからん」
一条恭介:「……どうだったかな。ちょっとは聞いたことあるかもだけど」
一条恭介:「細かいところまでは知らないし詮索するつもりもないかなぁ」
鐙幸生:「わかるぜ、一条くん! そういう秘密は調べるほど悪い立場に立つこともある!」
朝倉輝晃:「そりゃそっか。まあそもそも、"ハロウィン"やら"廿奇術"ほどはUGNも警戒してないっぽいしなあ」
鐙幸生:「知らぬが仏だ。……で、そのセル、そんなにヤバいセルなの? わざわざハロウィンに手を出そうなんて……?」
朝倉輝晃:「それがいまいち分かんないんすよね。医療系のセルらしいんだけど」
朝倉輝晃:「所属を問わず侵食が危険域のオーヴァード治療したり、オーヴァードの社会復帰の援助してるとかなんとか」
鐙幸生:「……FHで医療系のセルっつったら、ピンキリだよな? ほら……『この私のドラッグでよみがえった最強の死人兵士をご覧なさいィィ~~~ッ』タイプとか」
一条恭介:「え、そんな奴ら居るんですか?」
鐙幸生:「マジで世の中変えるレベルの医療セルもいる」
朝倉輝晃:「や、そういうやべえマッドな感じではないっぽいっす。ふっつーに治療してるらしい」
朝倉輝晃:「何考えてるか分かんねえけどとりあえず大きな危険性が見られないってことでUGNも注目してなかったんだが」
朝倉輝晃:「最近になってその連中がM市のあれこれを探ってる形跡見つかったとかで」
朝倉輝晃:「で、今は"ハロウィン"の残党の追撃です」
鐙幸生:「一条くん会ったことないの? メンタルが普通じゃないやつが多いぜ……ファケアノス・セルは……」
一条恭介:「……会ったことあるんです?」
鐙幸生:「ファケアノスには会ったことないから、どっちかわかんねえな。会話が通じるといいんだが」
朝倉輝晃:「正直……今は手が足りねえし助けられてることにもなるから」
朝倉輝晃:「あんま悪い印象は抱けねえというか、目的次第じゃ協力してもらえねえかなって思うけど」
一条恭介:「UGNの理念には反するけど話し合いができる……くらいのラインじゃないんですかねぇ」
鐙幸生:「UGNの理念に反してても話し合いしてえよ。俺ら一般庶民としてはな」
朝倉輝晃:「猫の手も借りてえ状況だしなあ」
一条恭介:「実際、戦闘にならないならその方が良いですしね」
鐙幸生:「一条くん、穏健派だな。仲良くなれそうだ。FHと聞いたら見境なく襲い掛かるやつもいるからな……」
一条恭介:「全方位に喧嘩吹っ掛けて生きてれるんならいいと思うんすけど」
朝倉輝晃:「まあとはいえ、この時期にM市を調べるってこた」
朝倉輝晃:「『フライング・ダッチマン』とも無関係じゃなさそうだし、話してみないことにはだけどなー」
鐙幸生:「あのー……じゃあ、あと最後に」
朝倉輝晃:「ん、なんでしょ」
鐙幸生:「俺から一つ重要な情報言ってもいい? いや聞かれなくても言うよ」
朝倉輝晃:「そういや鐙さんは情報まだっしたね」
朝倉輝晃:「どうぞどうぞ、トリ頼みます」
一条恭介:「よろしくお願いします」
鐙幸生:「……今回の女性陣、めっちゃ色っぽくない……!?」
一条恭介:「???」
朝倉輝晃:「鐙さん……」
朝倉輝晃:「わかる」
鐙幸生:「俺はジュノさんが一番エッチだな~と思うけど……」
鐙幸生:「お前らとバッティングしたら血で血を洗う抗争になっちゃうじゃん……」
朝倉輝晃:「えっなに、誰狙い的な話なの!?」
鐙幸生:「念のためにきみらの好みを聞いておこうかな~と思って……」
鐙幸生:「どうなんだい?」
一条恭介:「………………」
一条恭介:これ、答えるあれなのか?
一条恭介:答えた方が心象良いか?
朝倉輝晃:「好み……好みか……」
一条恭介:「…………閏さん」
朝倉輝晃:「うおっマジか!」
鐙幸生:「一条くん……」 片手を差し出す
鐙幸生:「きみは戦士だ。尊敬するぜ」
朝倉輝晃:「まさか俺が遅れを取ろうとはな……」
朝倉輝晃:「君の勇気に敬意を評するぜ」
鐙幸生:「なにしろあの緑青宗近と仲良しの閏さんだろ。普通は脳裏をよぎっても言葉にはできねえ」
一条恭介:「あー、あー。そっか。あの物騒な人と仲いいのか」
鐙幸生:「俺の見たところあの二人は付き合っているが……いま……すごく微妙だからな。何があるかわかんねえ」
朝倉輝晃:「仲……良さそうなんすけどねえ」
一条恭介:「いやでも……女性陣の中だと消去法的に閏さんかなって」
朝倉輝晃:「消去法て!」
一条恭介:「緑青さんは物騒だし、ターセムさんは分かんないし……」
朝倉輝晃:「いやしかしまじな話、今回二人来てくれてめっちゃ助かってるわ……」
鐙幸生:「そこだよ。俺はあの二人のぎくしゃくした感じがスゲー腹立つんだよな」
朝倉輝晃:「あー……実際、どうしましょうね」
一条恭介:「えー。仕事に支障出ないんなら好きにしてくれればいいなと思うんですけど」
鐙幸生:「フ……朝倉くん、一条くん、俺に任せろ。今度いい感じの合コンを企画してやるからな!」
鐙幸生:「それはそれとして緑青と閏は……………」
鐙幸生:「どうしようね???」
朝倉輝晃:「ほんとはゆっくり時間置いて、落ち着いてから話し合ってもらいたいんだが」
朝倉輝晃:「そういう時間なく否応なく一緒にやることになっちまったからなあ」
朝倉輝晃:「俺普段の緑青さん知らないけど、やっぱあれ相当苛ついてるんすよね?」
鐙幸生:「間違いねえ」
一条恭介:「あの人達ってさ」
朝倉輝晃:「ん?一条アイは何か気づいた?」
一条恭介:「仕事に対人関係持ち込んで、ヘマするタイプなんです?」
鐙幸生:「あれは俺が緑青サンの部屋から勝手にスマブラ64を狩りて言ったとき以来だ……、と、一条くん」
朝倉輝晃:「んー……それは」
鐙幸生:「それはたぶん違うぜ。あいつらは……少なくとも俺から見ると……」
鐙幸生:「対人関係を持ち込んで、それで初めて強くなるタイプだ。俺とは違う。だからさ……そうだな」
一条恭介:「だったら、二人共大人なんですし僕たちがケアしなくても大丈夫じゃないんですか?」
一条恭介:「余計なお世話して拗らせるほうがマズいじゃないですか」
鐙幸生:「ケアしなくても大丈夫か! あいつらマジでモンスターだもんな!」
朝倉輝晃:「……のかなあ?」
朝倉輝晃:「そりゃ二人共大人ではあるだろうけど」
朝倉輝晃:「その前に人間だからな。ましてや俺らは仕事が仕事だし」
鐙幸生:「そ、そうかも……これ聞かれたら殺されるぞ。内緒にしといてくれ」
朝倉輝晃:「途中までのはカッコよかったっすよ、だいぶモテそうな顔だった」
一条恭介:「気遣いができるのかあれなのかよく分かんないですね」
一条恭介:「……そういうもんなのか」
朝倉輝晃:「人それぞれだろうけど、あの二人はそうじゃねえかなあって感じ?」
朝倉輝晃:「こう言ったらなんだけど、二人共理屈より感情で動くタイプっぽいし」
朝倉輝晃:「どっちが良いってもんでもないだろうけど」
鐙幸生:「そうそう……しかもお互いに向ける感情がやつらの原動力なんだよな……。もうマジで仲良くしてくれって感じだ」
朝倉輝晃:「一条君はそういうのねえの?」
一条恭介:「無いよ。一人でやってたから」
一条恭介:笑顔は特に貼り付けもせずに答えることにした。
朝倉輝晃:「そっか……」
朝倉輝晃:「ま、今回は一人じゃねえからな!上手くやってこうぜ」
ターセム・ジュノ:「……Ms.ロクショウとMs.ウルウには、内緒にしておけばいいかな」
ターセム・ジュノ:そこに。
ターセム・ジュノ:音もなく、煙のように女が立っていた。
鐙幸生:「ワーーーッ!」
一条恭介:「……いつから聞いてました?」
朝倉輝晃:「ちょちょちょ、心臓に悪い……!」
ターセム・ジュノ:「ふふ。いつからが良いかな?」くすり、と笑って
朝倉輝晃:「ワクワク男子会やってたのに人が悪いっすよ……」
ターセム・ジュノ:「さて。アイスブレイクはおしまい、こちらから君たちに報告だ」すぐ表情を引き締める。
ターセム・ジュノ:「事態が事態だ――簡潔に言うよ。支部で1分24秒の停電が発生。それを調査したところ、ある事実が発覚した」
一条恭介:「あー。ありましたね、停電」
鐙幸生:「まさか……」
鐙幸生:「チョコミントジャンボグレートアイスが全滅か!? 嘘っスよね!?」
朝倉輝晃:「支部の冷蔵庫に何入れてんの」
ターセム・ジュノ:「……」少し沈黙して、
ターセム・ジュノ:「UGNイリーガル一条恭介の身分は偽装だ」
朝倉輝晃:「……!」
一条恭介:「あれ?」
一条恭介:「ちゃんと書類とかあるはずなんすけど」
鐙幸生:「ハハ。なーにをジュノさん、いまさらなことを。イリーガルなんて身分戸籍適当なオーヴァードだらけでしょ」
鐙幸生:「一条くんが実はソング・オブ・グレイスだったって、いまさら驚か……いや、それは驚くけど……、なにか確証でもあるんスか?」
一条恭介:「交戦記録とか任務の記録とかもちゃんとありますし、ソラで言えますよ」
一条恭介:「書式まんまじゃなくて砕けた言い方になりますけど」
ターセム・ジュノ:「いや、その適当なのを調べた先が問題だった」
ターセム・ジュノ:煙草を点ける。
ターセム・ジュノ:「キミは何で停電の情報を知っていた?そもそも、閏霧霞の哨戒ルートに居合わせたのは本当に偶然だったのか?」
ターセム・ジュノ:「……良いかい。きみの名前は飯綱太一。FHマーセナリーだ」
ターセム・ジュノ:「証拠は口座記録だ。何重もの口座を経由していたが、『廿奇術』による入金記録があった」
ターセム・ジュノ:「……全て直接的な証拠ではないが、きみを『内通者』と判定するには十分な理由だ。何か質問は?」
一条恭介:「…………えぇ」
一条恭介:そこで、一応、言い訳を一頻り考えてから。
一条恭介:間違いを指摘するくらいにすることにした。
朝倉輝晃:「一条君……」
飯綱太一:「……廿奇術とは付き合いないんすけど」
飯綱太一:「ああー。こうじゃないな」
飯綱太一:「廿奇術との付き合いはありませんよ」
ターセム・ジュノ:「Got it.それがキミのカヴァーか」気付けば、煙草の煙が部屋中を覆っている。
ターセム・ジュノ:「『廿奇術』との付き合い”は”……?」
飯綱太一:「もうちょっと普通の男子みたいなふりしてるのも良かったし、そうしてたかったんですけどね」
GM:……きみのポケットには、”&U”から手渡されたものがある。
GM:改造されたポケベル。”ファケアノス”との連絡を取る、唯一の手段だ。
GM:コネ:ファケアノスを喪失することによって、きみはこの窮地から脱出することが出来るだろう。
飯綱太一:…………ポケベルを破壊します。
ターセム・ジュノ:「……決まりだな。重要参考人だ、捕縛させて貰う」
朝倉輝晃:「待って、ジュノさん」
朝倉輝晃:「わざわざ本人が居るところで、こういう形で明かしたっつーことは」
朝倉輝晃:「まだ話ができる相手だと思ってるってことでしょ?」
ターセム・ジュノ:「解っている。事情があるとそう言いたいんだろう」
ターセム・ジュノ:「だがその事情は、我々の抱えている事案よりも重いことであるという保証はあるかい?」
朝倉輝晃:「それは……まあそのとおりなんすけど」
朝倉輝晃:「実はFHだって言われたら気になってたこと大体納得できるし」
朝倉輝晃:「マジなんだろうとは思いますよ」
飯綱太一:「あれ、テルテル。俺、隠すの下手だった?」
朝倉輝晃:「単独行動に慣れきってるイリーガルなんてそうそう居ねえのよ」
朝倉輝晃:苦笑しながら言い返す。
飯綱太一:「なるほど」
飯綱太一:「次は気を付ける」
飯綱太一:「あー。あと、あれだ。楽しかったぜ、いや、ほんとに」
ターセム・ジュノ:「……私は諜報顧問だ。どれほど小さいリスクでも、切っていく義務がある。粟餅国晴の輔弼をする義務がある」
朝倉輝晃:「ジュノさんが言ってることは分かるし、UGNとしての事情とか正しさもわかります」
朝倉輝晃:「ただ、俺にも個人的な事情ってか」
朝倉輝晃:「任せてほしいとこ任せてもらったんで」
朝倉輝晃:「ちょっと話させてもらえないすかね」
朝倉輝晃:「一条君……や、飯綱君なんだっけ」
飯綱太一:「そうだ、飯綱太一。不撓不屈"アンブロークン"」
飯綱太一:「まあ、FHチルドレンとかマーセナリーって呼ばれる人間」
朝倉輝晃:「あんま過去形で言うなよ。寂しくなんだろ」
鐙幸生:「まったくだ。馬鹿かお前。後輩の癖に調子乗りやがって」
鐙幸生:「お前は一生俺の後輩やるんだよ。ジュノさん。こいつはFHかもしれねえけど……」
ターセム・ジュノ:「……」目を細める。
鐙幸生:「敵じゃないよ」
朝倉輝晃:「『廿奇術』との付き合いはないって言ってたよな」
朝倉輝晃:「じゃあどういう事情なんだ?さっきも言ったけど、猫の手も借りてえんだ」
朝倉輝晃:「ちゃんと話せば、互いに協力できるかも」
ターセム・ジュノ:「……解るさ。でも、私は昔そういう人間に何回か裏切られてる」
ターセム・ジュノ:「それで、君らみたいな気の良い奴等が殺されてるのも見てる…!そこを退け!」
飯綱太一:「あー、まあ言うしかないか」
飯綱太一:「ファケノアスセルの傭兵だよ」
ターセム・ジュノ:「――!?」
鐙幸生:「飯綱太一! やめろよバカ、お前、なんでホントのこと言うの!?」
飯綱太一:「……はは、殺す奴っているんですね」
飯綱太一:「というか、殺しても意味ないし殺す趣味はないんで」
飯綱太一:「殺さないですよ」
ターセム・ジュノ:「だとしたら、猶更問題だろう!何を企んでいるか解らん!」
飯綱太一:「仕事やりに来ました」
朝倉輝晃:「(いやでも、それが本当なら……さっきの話じゃ入金は……)」
ターセム・ジュノ:「……」ソウドオフ・ショットガンを構える。
飯綱太一:「フライングダッチマンがFHセルに行かないようにしたいらしいっす」
ターセム・ジュノ:「済まないが、今のでますます逃がすわけには行かなくなった。拘束させて貰う」
飯綱太一:「あー。できれば、この場は逃がしてほしいです」
朝倉輝晃:「は?いやお前、いくらなんでもそりゃ……」
GM:では、コネ;ファケアノスの発動により
GM:この場から逃げ出すことが出来ます。
ポケベル:がが ざ、ぎぃ
ポケベル:壊れたポケベルのスピーカ部分が壊れたようなノイズを上げていた。今もまだ上げる。
ポケベル:上げ続ける。
ポケベル:それは、段々と歪み、ハウリングし、段々と繋がって。
朝倉輝晃:「なっ……んだ!?」
鐙幸生:「おわ」 丸まってうずくまる
飯綱太一:「……あー。結構物騒なんだな」
ポケベル:『ーーーーゼンより地を征く道へ”』異様な声だった。女性のものらしいとしか分からない、未知の言語の。
ポケベル:『”拓かれし山。牽かれる轍……河川を均す。--開け”』ポケベルの中。その影が、蠢いたように見えた。
ターセム・ジュノ:「これは……まずい!」煙の弾丸を乱射するが、影に阻まれる。
朝倉輝晃:「(しまった、落ち着いてたのは逃走の算段が……!)」
ポケベル:影が、飯綱太一を飲み込んで。
ポケベル:≪イージーフェイカー:ディメンションゲート≫が使用されました。
ポケベル:「――飯綱くん!よくここまでやってくれた、ごめんな!」
ポケベル:……声が聞こえる。至って善良そうな、青年の声。
朝倉輝晃:「おいまて、一条……飯綱!」
朝倉輝晃:「まだ、話が……!」
飯綱太一:「……さよなら」
飯綱太一: 男が言ってもそんなに受けはしないだろうけれども、まあ、友達に言うんだったらこれだって言葉を言うことにした。"普通"だったらそうするだろ。
朝倉輝晃:影に呑まれて、男が消え去る。
朝倉輝晃:「……」
朝倉輝晃:「鐙さん」
鐙幸生:「言いたいことはよ~くわかる」
朝倉輝晃:「ただでさえ味方同士で喧嘩ってるとこに追加するのはあれなんすけど」
朝倉輝晃:「むかつきますねこれは」
鐙幸生:「まあな。あの類の言いたいこと言って消えるイケメンクソ野郎には、きついお灸をすえる必要があるよな!」
鐙幸生:「ぶっ殺すッ!」
朝倉輝晃:「二枚目面して言い逃げできると思ってんじゃねえぞ……!」
朝倉輝晃:「とっくに三枚目連合の一員だって思い知らせてやらぁ!」
───────
GM:ロイス取得のみ可能です。
閏霧霞:こちらはなし。
朝倉輝晃:とりきってるのでなし、以上!
鐙幸生:こちらももうカツカツなので保留します
飯綱太一:朝倉輝晃
飯綱太一:友情/無関心
緑青宗近:なし!
GM:アイテム等の処理がある方はここでどうぞ。
緑青宗近:なし!
朝倉輝晃:ありがとうございます!購入して手元にある応急手当キットを自分に使います
朝倉輝晃:2d10+11
DoubleCross : (2D10+11) → 14[5,9]+11 → 25

朝倉輝晃:よし、がっつり回復!
朝倉輝晃:朝倉輝晃のHPを14増加 (11 → 25)
朝倉輝晃:こちら以上です!
飯綱太一:医療トランクを使います
飯綱太一:2d10
DoubleCross : (2D10) → 20[10,10] → 20

朝倉輝晃:クリってる!
GM:めちゃくちゃ良い医療キットだった
緑青宗近:1/100!
GM:では処理は以上かな?
鐙幸生:あ、こっちはロールのみの登場だったので当然何もなしです
朝倉輝晃:私はオッケー!
GM:OK!閏さんも何もないぞ。

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ミドル5

GM:ミドル戦闘2。全員侵蝕1で登場可能です。
朝倉輝晃:登場します!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1増加 (53 → 54)
鐙幸生:出ます!
鐙幸生:鐙 幸生の侵蝕率を1(→ 1)増加 (69 → 70)
閏霧霞:出るわ
緑青宗近:1d1+46
DoubleCross : (1D1+46) → 1[1]+46 → 47

閏霧霞:65+1d1
DoubleCross : (65+1D1) → 65+1[1] → 66

飯綱太一:1d1+41
DoubleCross : (1D1+41) → 1[1]+41 → 42

GM:OK!
───────
GM:M支部。海抜6.8m。
GM:先程の騒ぎから、そう時間は経っていない。
緑青宗近:「一条……いや、飯綱サンだったか」
緑青宗近:「むざむざ取り逃がしたんだってね、お二方」
鐙幸生:「げへへ」
鐙幸生:「すんません……具合が悪くて……」
朝倉輝晃:「面目ない」
朝倉輝晃:「けど、このまま終わらせる気はねっすよ」
緑青宗近:「なぁにがげへへだい」
緑青宗近:「わざとだろうに」
緑青宗近:「そんで結局こうやってケツを追いかけるザマになる」
緑青宗近:「ひどい二度手間ってなもんだ」
鐙幸生:「えっ……あ、うん……まあ……本気で追いかけるテンションはなかったっていう意味ならわざとかな……!?」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:ため息をひとつ吐いて
緑青宗近:「なァ鐙サン、こいつは先輩のよしみだが」
緑青宗近:「緑青サンが言いてえのはね、半端な心積もりはやめときなってえ話さ」
鐙幸生:「なんスか……! ちゃんと追いかけますよ、朝倉くんだってやる気満々だし!」
鐙幸生:「お、俺が半端!?」
緑青宗近:「半端だろうがい、何をするにもフラフラと」
緑青宗近:「善人ってえには煤けすぎるし、悪人ってえには甘っちょろい」
緑青宗近:「その辺り仕切りを付けとかねえと……」
緑青宗近:「……朝倉サン、例の戦いの記録は見ただろう」
朝倉輝晃:「例の……って」
緑青宗近:「緑青サンはね、出稼ぎのつもりだったんだよ」
緑青宗近:「遊んで暮らせる金が手に入るなら、命くらい安いモンだった」
緑青宗近:「そいつが、あの閏のやつに相棒だのなんだのとおだてられて」
緑青宗近:「ヤキが回っちまってこのザマだ」
緑青宗近:右腕、空っぽの袖を振る
緑青宗近:「……自分大事で身勝手に生きるのか」
緑青宗近:鐙の方に視線を送る
緑青宗近:「それとも他人の都合のために生きるのか」
緑青宗近:朝倉の方に視線を送る
緑青宗近:「半端をやってると、こうなるって話さね」
緑青宗近:「……忠告だよ、人生の先輩からの」
朝倉輝晃:「……」
朝倉輝晃:「そんなに」
朝倉輝晃:「ダメっすかね、半端なのって」
鐙幸生:「何をいまさら……それなら、いまも半端にフラフラしてんのは緑青サンの方でしょ!」
緑青宗近:「だからだよ」
緑青宗近:「ケジメを付けようってんだ。もうあいつの前にも、この街にも戻らねえ」
緑青宗近:「……遅すぎたくらいさ」
朝倉輝晃:「それは」
朝倉輝晃:「自分大事のためですか?」
朝倉輝晃:「それとも、他人の……」
朝倉輝晃:「閏さんの都合のため?」
緑青宗近:「……さあ」
緑青宗近:「どうだかね」
緑青宗近:「背中を預けられねえ相棒になんの価値もねえのは確かさ」
鐙幸生:「へっ! どうやらヤキがまだ回り切ってないみたいっスね! 生焼けの緑青サン、俺は朝倉くんに賛成だ!」
鐙幸生:「半端だからって悪いことじゃねえ。どれかの道に全力突っ込んだら、その獲物しか取れなくなるでしょ」
鐙幸生:「俺は両方取る! 奇跡のミラクルガイだからな……!」
緑青宗近:「……そうかい」
緑青宗近:「参考にしねえのもそっちの勝手だ」
緑青宗近:「こんなことをわざわざ出てきて言ってるのも、半端な未練ってやつだね」
鐙幸生:「けっ。最後にはうまく行くって血液型占いで言ってたもん……俺は俺に都合のいいことを言ってくれる、顔も知らねえ血液占い師を信じる……!」
緑青宗近:「ハ」
緑青宗近:「アンタって人は筋金入りの阿呆だね」
緑青宗近:「呆れたが、いくらか羨ましいや」
朝倉輝晃:「あの、緑青さん」
緑青宗近:「なんだい」
朝倉輝晃:「さっき言ってた、自分と他人の都合どっちに……ってやつだけどさ」
朝倉輝晃:「緑青さんにどう見えてるか分かんねえけど、俺は大概自分大事っすよ」
朝倉輝晃:「もし俺が誰かの都合で動いてるように見えてるなら、そりゃ」
朝倉輝晃:「自分の都合と繋がってるからです」
朝倉輝晃:「だって、ほんとに自分だけじゃ、生きてらんねえじゃん」
緑青宗近:「……」
朝倉輝晃:「だからまあ……半端だったりぶれて見えてもさ」
朝倉輝晃:「ちゃんと行き着く先が見えてりゃ、大丈夫なんじゃねえかなって」
朝倉輝晃:「俺みてえな小僧が偉そうに言うことじゃねえかもだけど、そう思います」
朝倉輝晃:「まあそれに?俺も鐙さんと同じで、狙えるなら両取り狙いたいんで」
朝倉輝晃:「太陽が照らす相手選ぶなんざちっせえもんな!」
鐙幸生:(……。俺ももうちょいハートフルなこと言えばよかった)
緑青宗近:「大きく出るねえ」
緑青宗近:「いや、よく分かったよ」
緑青宗近:「アンタらは後悔するには速すぎる」
緑青宗近:「……ま、せいぜいやれるだけはやってみなさいや」
緑青宗近:「見物させてもらうとするよ」
朝倉輝晃:「鐙さん、美人のお姉さんが応援席っすよ」
朝倉輝晃:「張り切っちまいますなこりゃ」
鐙幸生:「んん……緑青サンだし……いやでも、わかった! 特等席で見物してな!」
鐙幸生:「きっとあんたも後悔するぜ」
緑青宗近:「何をさ」
鐙幸生:「そっ、それは……知らねえ! ……緑青サンの問題だからな!」
鐙幸生:「でも、なんか、後悔したいように見えたから」
緑青宗近:「……ハッ」
緑青宗近:ビシッ
緑青宗近:袖が揺らめき、見えない何かが鐙くんの額を弾く。
鐙幸生:「いてえっ! 体罰だ!」
緑青宗近:「余計なお世話だい。レディを扱うマナーがなってねえんだよ、こんチクショウ」
緑青宗近:「体罰上等!痕が残んねえだけ優しくしてやったろ」
緑青宗近:「おら話は終わりだ、さっさと準備してきな!」
鐙幸生:「理不尽すぎる……朝倉くん、ヒグマの緑青さんが暴れないうちにここを離れよう……!」
鐙幸生:「暴れさせとけば大人しい人だから!」
朝倉輝晃:「一行で矛盾してる!」
緑青宗近:「聞こえてんだよ!この田吾作!」
緑青宗近:「ったく」
緑青宗近:「……当たってるかもしんねえのが」
緑青宗近:「本当に余計だね」
緑青宗近:背を翻して去っていく。
───────
GM:――M市高速支道。海抜8.2m。
GM:きみたちはターセム・ジュノが運転する軍用車に乗って、『ファケアノス』及び飯綱太一を追跡していた。
ターセム・ジュノ:「……生きてる監視カメラをリアルタイムで分析して貰ってる。次のカーブで追いつけるはずだ」ハンドルを握りながら。
ターセム・ジュノ:「M支部としては、飯綱太一と『ファケアノス』は重要参考人だ。追うべき理由は山ほどある、逃がしはしないよ」
朝倉輝晃:「さっすが!了解、準備します!」
鐙幸生:「うーん、なんかいい予感がしないな~。待ち伏せされてたりしないっスかね」
緑青宗近:「こういうときだけ鐙サンの勘は当たるからね」
緑青宗近:「前方注意に越したこたあないよ」
鐙幸生:「俺、昨日、『寄生獣』ってマンガ読んでてこういう地形で上から車落とすシーンが頭から離れねえ……」
朝倉輝晃:「あー、名前だけ聞いたことあるけど読んでねえんだよな……」
緑青宗近:「あ~後藤が追いかけてくるとこだっけ?」
ターセム・ジュノ:「今更びくびくしたって始まらないさ。取り戻しに行くんだろう?」くすりと笑う。
鐙幸生:「だから、取り戻すのはまあ取り戻すんスけど、」
鐙幸生:「どれくらい敵がいるのかわかんね~とすげ~こええなって……ファケアノス・セル全員集合してたらどうしよ」
緑青宗近:「医療セルって話だろう」
緑青宗近:「しかも少人数、要は闇医者に毛が生えたくらいのモンで」
緑青宗近:「そうおっかねえ連中でもないとは思いますがね」
緑青宗近:「なんなら、交渉でケリがつくんじゃあないですかい」
朝倉輝晃:「ちょ、なんかフリみたいに聞こえてかえって怖い!」
朝倉輝晃:「実際それで済むなら一番なんすけどね……!」
鐙幸生:「一条あらため飯綱くんが所属してる時点で説得力を感じねえんだよな~!」
緑青宗近:「あ、これフラグ?」
鐙幸生:「絶対フラグ」
朝倉輝晃:「逆にフラグ立てまくったら外れるとかない?」
ターセム・ジュノ:「いや、侮らない方が良い。当然医療を維持し、接収されないだけの武力と情報網を持っているということだ――」ハンドルを切る。
ターセム・ジュノ:「……見えた!」
───────
安東邑:「……来た」
安東邑:サングラスをかけた、20代ごろの温和そうな青年だ。SUVの上に身を乗り出し、ターセムと目が合う。
風間ねね:「カメラに反応あり。ひゃー流石UGN、民生品の改造車じゃあすぐ追いつかれちゃいますね。どうするんです邑クン」
風間ねね:運転席では小柄な女がタブレットをいじっている。
風間ねね:ハンドルを握る様子は無い。自動運転に必要なデータを送っているだけだ。
木場田つぐみ:「……こっちも確認。ああもう、ゲート開けるくらいまで空いてから来ればいいのに……」茶髪にサマーコートをひっかけた女性。
安東邑:「ここ高速でしょ?なるべく市民のインフラは壊したくない」
木場田つぐみ:「……ってなると、タイヤ壊したりして事故らせるのも無し?」
安東邑:「……出来ればね。あのハンヴィーだけ何とか狙える?」
プルウィス・エト・ウンブラ:「はいはい、いつもの努力目標ーと」
木場田つぐみ:「了解。とはいえ、こんな高速移動中の相対目標だからな…手間はかかるし、火力も期待するなよ」
飯綱太一:「…………あー。ありがとうございます」
飯綱太一:周囲を見渡してから車に乗っていることに気づく。
風間ねね:「壊しても隠蔽は楽ですが――まあ」
風間ねね:「太一くん、しっかり捕まっててくださいよ」
飯綱太一:「了解しました」
木場田つぐみ:「あ、起きたね。身体に異常はないかな。ぼくがゲート開けたけど、遠隔だったし」飯綱くんに。
飯綱太一:「どっか吹っ飛んだりはしてないので問題ないです」
プルウィス・エト・ウンブラ:「いってアレまともーに狙えるのつぐみだけじゃん?」
風間ねね:「つぐみちゃん! ファイト!」
木場田つぐみ:「りょーかい。まあ、やってやりますよ、っと…!」
安東邑:「流石先輩、頼りになる。悪いけど、頼むよ」
木場田つぐみ:「…はいよ、リーダーさん」溜息一つ。
木場田つぐみ:「運転に集中してねねねさんは。吹っ飛んでなくても、内出血とかあるかもでしょ。脳血管やってたりすると不味いし…」
プルウィス・エト・ウンブラ:「オーヴァードなら治るって。いざとなれば頭えぐればいーし」
飯綱太一:「頑丈だけが売りなので……」
安東邑→”&U”:「……まあ、そういうわけでさ。大丈夫。ここからは、俺達(ファケアノス)に任せて」
風間ねね:「任せておいて。今日の私、弟が増えてパワーも倍だから!」
風間ねね:ぽよん、と豊かな胸を一つ叩き。
飯綱太一:「申し訳ないです。依頼主にここまでさせてしまって」
飯綱太一:(弟、増える?)
”&U”:「良いよ。きみ、あっちで多分友達出来たろ?」
”&U”:「なるべく穏便に帰って貰えるように努力するからさ…」
”&U”:どろり、とうなじを突き破って黒い触手が腕に纏わりつく。
木場田つぐみ→”カーマーゼン”:「ねねさんのは気にしなくていい。……ま、契約の仕事をしてるだけだよ。君が気にする必要はないからね」赤褐色の瞳が、虚空をにらんだ。
プルウィス・エト・ウンブラ:「あと、無茶なクライアントに文句言うのは雇われの権利権利。うちのリーダーこうだし?」シートに身体を預けたまま笑う。
風間ねね→“ムーンレンズ”:「地形把捉、戦力計測、作戦想定完了」
“ムーンレンズ”:「それではこれより最善を目指した作戦行動をオペレートします」
“ムーンレンズ”:「無茶なところが可愛いんですよ、邑クンは❤」
プルウィス・エト・ウンブラ:「ねねねーさんよろしー」
飯綱太一:「分かりました」
飯綱太一:「……それじゃあ、少しだけ甘えさせてもらいます。先輩方」
飯綱太一:拗ねたような顔をして、席に着いた。
”&U”:「――なあ!きみら、UGNだろ!」
朝倉輝晃:「この声、さっきの……!」
”&U”:「こっちは、M市にもUGNにも危害は加えないけどさ…!飯綱くんを取り返すって言うんなら、やるよ!」きみたちが乗っているハンヴィーに向かって、叫ぶ。
鐙幸生:「こ、交渉の余地は!?」
”&U”:「ないよ!ここで見捨てるのはうちのやり方じゃない!」
緑青宗近:「そんならそっちこそ」
緑青宗近:「洗いざらい、狙いやらどこと繋がってるのやら」
緑青宗近:「話しちまったほうがいいんじゃあねえのかい」
朝倉輝晃:「事情も聞きたいとこだけど……とりあえず!」
朝倉輝晃:「そっちに乗ってるダチに用がある!」
朝倉輝晃:「止まってくれねえなら止めさせてもらうかんな!」
”&U”:「……」参ったな殴りたくねえなあという顔を露骨にする
“ムーンレンズ”:「ダチだってよ?」 飯綱太一の方を振り返りながら。
飯綱太一:「……良い奴だな」
”&U”:「……きみ、良い友達持ったな。ごめんよ、引き離すようなことしちゃって」飯綱くんに。
鐙幸生:「おいっ、絶対俺の話してるぜアレ」
緑青宗近:「絶対違う」
朝倉輝晃:「前向きが過ぎる」
飯綱太一:「大丈夫ですよ。失くすのは慣れてます」
飯綱太一:「……ウェザーメイカー。一条恭介君はもういないけど」
飯綱太一:「ここらへんで引いたっていいだろ?」
飯綱太一:「だって、君の友達("いちじょうきょうすけ")は最初からいなかったんだぜ」
朝倉輝晃:「はっ。難しいこと言ってんじゃねえや」
朝倉輝晃:「知らねえのかよ!俺は結構馬鹿だぜ!」
朝倉輝晃:「一条だろうと飯綱だろうと」
朝倉輝晃:「"楽しかった"お前しか知らねえな!」
飯綱太一:「……言わなきゃよかったな」
プルウィス・エト・ウンブラ:「あついラブコールじゃーん?」
飯綱太一:「ですね」
飯綱太一:聞こえないように呟いてから、声を張り上げる。
飯綱太一:「そうかよ。じゃあ、帰ってくれ!!」
飯綱太一:「楽しかった俺だけ見てた奴がいてくれる方が嬉しいから!!」
”&U”:「飯綱くん……」
朝倉輝晃:「ばぁか、言っただろうが!」
朝倉輝晃:「過去形は寂しいんだよ!」
朝倉輝晃:「この先も楽しんでもらうから覚悟しとけ」
朝倉輝晃:「スカした顔できんのは今日までだ!」
飯綱太一:「"俺"はこっから先もスカした顔しかしねえよ」
飯綱太一:心の底から気に食わないという顔をしながら、そう叫んだ。
───────
GM:ミドル戦闘のルールを説明します。

まずはエンゲージ。
『ファケアノス』[10m]『UGN』の二つのみとなっており、
中間地点で立ち止まることはできません。
ファケアノスは全員でSUVに搭乗しているため、このヴィークルを破壊することが勝利条件となります。
ヴィークルのHPは150。命中判定に関しては≪イベイジョン20≫が適用されています。
また、クリンナッププロセスに『ファケアノス』の妨害によってPC全員に装甲無効ダメージ4d10が適用されます。
カバーリングの判定については、通常のルールを準用します。

GM:あ、言い忘れてた。ヴィークルの装甲は7です。
朝倉輝晃:カーチェイス戦闘だ!
緑青宗近:簡易戦闘!
GM:何か質問はありますか!
緑青宗近:ナス!
鐙幸生:ナシ!
朝倉輝晃:大丈夫です!
飯綱太一:ないです
飯綱太一:あ、俺は不参加だからカバーとかもできない感じですよね
GM:そうですね。ミドル戦闘に関してはそのような扱いになります。
GM:では、何もなければイニシアチブ順にどんどん判定をしていきましょう!
朝倉輝晃:あ、セットアップエフェクト使えますか!
GM:可能です!
GM:では、セットアップ。何かある人はどうぞ!
朝倉輝晃:ありがとうございます、では<原初の黄:活性の霧> コンボ:夜明けの煌き
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を3増加 (54 → 57)
朝倉輝晃:ラウンド中攻撃のダメージ+15、ドッジダイス-2して以上!
閏霧霞:怨念の呪石起動。侵蝕3増加してラウンド間ダメージ+2d10。
鐙幸生:なし!
緑青宗近:なし!

▼エンゲージ
(ファケアノス)
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、閏[7])
[]内は行動値

GM:OK!ではイニシアチブ順にテルテルの攻撃から!
朝倉輝晃:了解!
朝倉輝晃:マイナー10m戦闘移動してファケアノスのエンゲージへ

▼エンゲージ
(朝倉[13]、ファケアノス)
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、閏[7])
[]内は行動値

朝倉輝晃:メジャーアクション、<コンセントレイト:ウロボロス>+<原初の赤:災厄の炎> コンボ:不滅の太陽
朝倉輝晃:命中判定前にオートアクションでウェポンケースからアルティメイド服を装備。RC達成値が+3されます
朝倉輝晃:対応無ければ命中判定!
”&U”:妨害等はなし。判定をどうぞ!
朝倉輝晃:6DX+11+0@7 (侵食上昇7)
DoubleCross : (6DX7+11) → 10[1,2,5,8,9,10]+10[6,9,10]+10[5,10]+10[9]+1[1]+11 → 52

朝倉輝晃:よっしゃぁ跳ねた!52!
”&U”:い、イベイジョン20で自動命中!ダメージ下さい!
緑青宗近:つよい!
鐙幸生:いいぞッ
朝倉輝晃:ダメージ、固定値30にダメージダイスが破壊者含めて7つ!
朝倉輝晃:6d10+1d10+30
DoubleCross : (6D10+1D10+30) → 25[4,8,4,2,6,1]+4[4]+30 → 59

”&U”:そのダメージはまずいな…!
朝倉輝晃:59点装甲有効!
”&U”:では、≪グラビティガード≫使用します!
”&U”:3d10
DoubleCross : (3D10) → 7[1,5,1] → 7

朝倉輝晃:げげーっガード!
朝倉輝晃:あ、出目が腐ってくれた!
”&U”:だが……強すぎる!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を7増加 (57 → 64)
”&U”:では装甲7にガード値7で45点。3分の1持ってかれた・・・
”&U”:では演出をどうぞ。

───────
朝倉輝晃:「(走行中だ、あんま派手に事故らせるとまずいか……いや)」
朝倉輝晃:「生半可な止め方じゃ止まんねえよな」
”&U”:「……姉さん、ヤバいのが来る!運転任せた!」
“ムーンレンズ”:「あいよ!」
“ムーンレンズ”:咄嗟に服装を運転に特化したものに変化。
“ムーンレンズ”:電子回路を自らの肉体に有線接続し、サイバーRBならではの電子制御で車を肉体の一部へと変える。
“ムーンレンズ”:「ド、リ、フ、トォッ!」
“ムーンレンズ”:突っ込んでくる相手の勢いを斜めに逸らそうとするが――
朝倉輝晃:「ジュノさん、上借ります!」
朝倉輝晃:返答の前に車を飛び出し、天井を足場に跳ねる。
ターセム・ジュノ:「オーキ・ドーキ!絶対振り切られないようにするさ、存分にやれ!」
ターセム・ジュノ:ハンドルを切り、見事な操縦技術で”ムーンレンズ”のドライブに応戦する。
プルウィス・エト・ウンブラ:「あ、これまずいやね」
鐙幸生:「え、マジ? ハリウッドジャンプじゃん!!!」
鐙幸生:「まさに……実写版ルパン三世のごとし!」
“ムーンレンズ”:「あはははっ! こりゃ逃げ切ったでしょ! お姉ちゃんメイドを褒めていいですよ弟たち!」
朝倉輝晃:右腕の巨腕、炎ではなく影へと換えて振りかぶり、
“ムーンレンズ”:「……げっ」
”カーマーゼン”:迎撃の準備を始めようとして、間に合わない。
飯綱太一:「……ふざけてるな」
朝倉輝晃:「爆発させなきゃ、防いでぐれるよな……とぉ!」
“ムーンレンズ”:戦闘は不得手だ。状況を理解したタイミングは、周りの仲間達よりも一歩遅れていた。
“ムーンレンズ”:「やば――」
飯綱太一:自身の体を投げ出して攻撃を受けようとする。
”&U”:「だめだ~~っ!先輩!さやさん!後ろ隠れてて!」
朝倉輝晃:その腕で、走行中の車をそのまま”掴み取る”。
朝倉輝晃:「止っ……まれーーっ!」
“ムーンレンズ”:「きゃあああああっ!?」
緑青宗近:「あっは!なりふり構わねえな、青春小僧は」
”&U”:「おわっ!くそっ、これが若い奴のエネルギーかよ…!させるか!」黒い触手を展開し、辛うじてSUVと焔の巨腕の間に割り込ませる。
”&U”:そのままSUVの装甲と一体化。無理矢理弾き飛ばし、大破を抑える。
朝倉輝晃:「どわっ……うおぉぉぉっ!?」
朝倉輝晃:弾かれたそのまま道路に墜落しかけ、ぎりぎりでジュノの車にしがみつく。
朝倉輝晃:「あ、あっぶねっ……!事故るとこだった!ジュノさん助かった!」
ターセム・ジュノ:「太陽に落ちられたら困る!お安い御用さ!」
朝倉輝晃:「掴んだ感触がおかしかった!多分エグザイル!気をつけて!」
”&U”:「よっし…!飯綱くん、大丈夫か!?」
飯綱太一:投げ出した体をSUVに強引に戻す。
飯綱太一:「大丈夫です」
”&U”:それをグッと掴み、強引に引き寄せる。
”&U”:「座ってろ。きみは俺たちが守る」
”&U”:「たまには、守られる側の気持ちを味わってみろ」
“ムーンレンズ”:「ファケアノスは仲間を見捨てない、からね!」
飯綱太一:「……ごめんなさい」
”&U”:「うっし。わかりゃ良いんだ、怒ってないよ」軽く背中を叩く。
───────
GM:では続いて、イニシアチブ7鐙くん!
鐙幸生:おす!
鐙幸生:こちらもマイナーで戦闘移動します。10m移動して、ファケカーに接敵。

▼エンゲージ
(朝倉[13]、鐙[7]、ファケアノス)
   10m
(緑青[1]、閏[7])
[]内は行動値

緑青宗近:PUIPUI!
鐙幸生:メジャーでコンセ+魔獣の衝撃+魔獣の本能+無機なる四肢+ブラッドスパイク+蝕む赤、で車を攻撃します。
鐙幸生:また、その際にNPCカード、エカチェリーナさんを使用します!作戦通り!
朝倉輝晃:頼みましたー!
鐙幸生:『アトラクト・コマンド1』でC値を下げて攻撃します。
エカチェリーナ:了解。『アトラクト・コマンド1』発令。
鐙幸生:ダイス計算中…
GM:ウワッ怖い!同じく妨害等なし!判定どうぞ!
鐙幸生:計算終わり
鐙幸生:9dx6+6
DoubleCross : (9DX6+6) → 5[1,1,1,1,2,3,4,5,5]+6 → 11

朝倉輝晃:怖すぎる
鐙幸生:?????
緑青宗近:うそでしょ
朝倉輝晃:妖精の手借ります?
朝倉輝晃:イベイジョン20だし
鐙幸生:ほ、ほしいです……
GM:い、イベイジョン20…
緑青宗近:やるしかない!!
鐙幸生:妖精の手を!いただきます!
朝倉輝晃:助けてージュノさん!
ターセム・ジュノ:了解!使いたまえ!
鐙幸生:うおお
鐙幸生:1dx6+16
DoubleCross : (1DX6+16) → 10[6]+5[5]+16 → 31

緑青宗近:結果オーライ!!
ターセム・ジュノ:NPCカード効果:『残渣せぬ:灯無しのスチーム・ホット・ワン』 ≪妖精の手≫相当。使用可能回数4/5
鐙幸生:ぜーっぜーっ……どうだ!
朝倉輝晃:よ、よかった……
GM:問題ありません…命中です。ダメージ下さい。
鐙幸生:4d10+5+7+6 すべて有効
DoubleCross : (4D10+5+7+6) → 34[10,4,10,10]+5+7+6 → 52

鐙幸生:命中したら邪毒ランク4
朝倉輝晃:ダメージダイス高!
緑青宗近:出目がめちゃくちゃいい
緑青宗近:なんだこの男
”&U”:ウワッ負けず劣らずめちゃくちゃ強い!
”&U”:≪グラビティガード≫切ります!ダメージに-3d10!
”&U”:52-3d10-7
DoubleCross : (52-3D10-7) → 52-17[9,2,6]-7 → 28

朝倉輝晃:かたーい!
鐙幸生:減らしてくる…いい目が出てよかった
”&U”:では28点喰らいます。現在45+28=73点!
GM:ついでに邪毒も入ります。痛い…
鐙幸生:侵食率70→77 HP27→24
鐙幸生:違う、HP27→22
GM:OK!では、演出どうぞ!
鐙幸生:a,
鐙幸生:あ、いやあってた。HPは24。フィックス!
鐙幸生:演出!

───────
鐙幸生:「エカさん、ジュノさん、援護お願いします! 俺も朝倉くんのアレやりまっす!」
鐙幸生:えっちらおっちら車のルーフにのぼる。野生のアナグマのように苦労してしがみつく。
エカチェリーナ:「了解した。あの種のSUVはケイデンスからして急な方向転換は他の車種よりもグリップが効かない」
エカチェリーナ:「つまり、左右にゆする動きが重要だ。出来るか?」
鐙幸生:「了解! ケイデンスカラシテっスね! 左右に揺すりますよ!」
ターセム・ジュノ:「アイアイ。最近やっと、Mr.アブミのテンポについていけるようになってきたよ」煙草に火を点ける
鐙幸生:「よろしくオネシャス! 3,2,1……」 思い切り身を縮める。
鐙幸生:「ファイ!」 カエルのように跳ぶ。そのまま凄まじい勢いで突っ込む――顔面から、SUVの後部に。
エカチェリーナ:「え?」
”&U”:「うわっ!」
”&U”:「なんだこいつ!」
鐙幸生:「べぎら!」 車両後部への追突。盛大な血が飛び散り、異様な煙と腐臭を放つ。
プルウィス・エト・ウンブラ:「わーおサブマリンロケット」
”カーマーゼン”:「いや流石に自殺はどうしようもないぞ……って何だこれ』
鐙幸生:その血液はすでに呪いの濃縮液である。有機物や無機物を問わず、あらゆるものに感染し、侵食する。
鐙幸生:「ヴ……ヴぁが……」 ごぼっ、ごぼっ、と顔面から血が流れ続ける。 「誰か……ぬ……抜いてくれっ……!」
“ムーンレンズ”:「――ッ! 各種計器異常発生、即時排除を推奨します」
プルウィス・エト・ウンブラ:「はいはーい」
飯綱太一:「……なんなんですか、鐙さん」
鐙幸生:「それは俺がいちばん聞きたい……この野郎、なんて女子率の高いセルに在籍してやがるんだ……」
鐙幸生:「俺はそーゆーの許さねえぞ!」
”&U”:「えっ……ちょっと待って!?このヒトも君の友だち!?」
飯綱太一:「一応……」
”&U”:「さやさんコイツ抜いて!ぜって~なんか…良くないって!色々!」
鐙幸生:「紹介しろッ! 紹介するまで俺はお前を追跡し続ける!」
飯綱太一:「俺もこんなに女性比率が高いなんて知らなかったですよ!!」
飯綱太一:「早くどけないとお互い危ないですよこれ!!」
鐙幸生:「はあ~~~~!? とんでもねえドスケベぬらりひょんだなこの野郎! 待ってろ、顔さえ抜ければお前を捕まえてやる……!」
プルウィス・エト・ウンブラ:後部座席からひょいとトランク側へ身を乗り出す。
プルウィス・エト・ウンブラ:少し白檀のにおいがして
プルウィス・エト・ウンブラ:「"我ら等しく一握の(プルウィス・エト・ウンブラ)"」
プルウィス・エト・ウンブラ:軽く手で円を描くと、突き刺さっていた彼の周囲がまるごと一瞬で砂に変わる
プルウィス・エト・ウンブラ:呪いが伝播していた範囲ごと……
プルウィス・エト・ウンブラ:「ありゃ」
プルウィス・エト・ウンブラ:少し残った。
“ムーンレンズ”:「計器類数値正常化、仮想電子空間におけるロードナビゲート機能復帰、リアルタイムで私が演算補正をかければ一応走れます」
“ムーンレンズ”:「大丈夫!」
“ムーンレンズ”:友に、ウインクを。
鐙幸生:「ばわ!」 振り落されそうになるのを、かろうじて車の端を掴んで堪える。 「なんだよ……強そうだな!?」
”&U”:「強いよ!」にやりと笑って言う。「キミの仲間と、同じくらいにさ!」
鐙幸生:「くそ……緑青さん、閏さん、なんとかして! 俺が酷い目に遭う前に!」
緑青宗近:「だとよ」
緑青宗近:「面倒見てやんなさいや」
閏霧霞:「ハア……全く」少し口元が緩んでいる。
閏霧霞:「良いわ。ここなら十分に、速さを出せそうだもの」
───────
GM:というわけでイニシアチブ7の閏さん。判定妨害等ないのでそのまま振ります。
閏霧霞:マイナーで斥力跳躍+白熱。10m移動してファケアノスカーにエンゲージ。

▼エンゲージ
(朝倉[13]、鐙[7]、閏[7]、ファケアノス)
   10m
(緑青[1])
[]内は行動値

閏霧霞:メジャーでコントロールソート+瞬速の刃+コンセ:ノイマン。
閏霧霞:対象はファケカー。振ります!
GM:どうぞ!
閏霧霞:9dx7+5
DoubleCross : (9DX7+5) → 10[4,4,4,4,6,7,8,9,10]+10[1,2,8,10]+10[1,9]+4[4]+5 → 39

緑青宗近:朝倉くん!
緑青宗近:たのむ!
鐙幸生:いまこそバディムーヴが火を噴くとき!
朝倉輝晃:あいよ!
朝倉輝晃:バディムーブで達成値+3どうぞ!
閏霧霞:ウオオオ!!バデムパワーが流れ込んでくるぞい 達成値42で充電完了――
閏霧霞:5d10+2d10+6
DoubleCross : (5D10+2D10+6) → 35[10,8,5,4,8]+10[3,7]+6 → 51

閏霧霞:諸々有効!
”&U”:グラビガします!
”&U”:51-7-3d10
DoubleCross : (51-7-3D10) → 51-7-16[1,6,9] → 28

朝倉輝晃:イフリート分の攻撃力入れてます?
閏霧霞:入れてる入れてる!
GM:では28ダメージ入ります。73+28=101ダメージ。残り49。
GM:失礼しました…残り43点です!
GM:では演出!

───────
閏霧霞:「――セット」鉱石ラジオを胸の谷間から取り出す。
閏霧霞:通常のように上に放り投げるのではなく、腿のホルスターに収める。閏霧霞の周囲の空間の同期が乱れ、ちらつく。
鉱石ラジオ:『現在の』『ベストタイムは』『れい』『てん』『28日を――』
閏霧霞:「ゴー」車の上から、倒れ込むように落ち――
閏霧霞:ぎゃっ――ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎぎぎっぎぎぎっ じっ
閏霧霞:次の瞬間、タイヤ痕のような走行の軌跡をもたらしながら、SUVの眼前にいる。
閏霧霞:高揚したまなざし。朱の差した白皙の頬。閏霧霞は白熱する。
閏霧霞:≪瞬速の刃≫
閏霧霞:べ ごごごごごんっ!!
閏霧霞:SUVの装甲版が、急速に凹んでいく。走行しながらの、絶え間ない連続攻撃。
”カーマーゼン”:それを見据える。勿論追いつくはずもないーー
”カーマーゼン”:『”カーマーゼンより逆巻く歯車へ。乱れる発条。崩れる螺子。銀盤を曇らすーー』零れる言葉は、異言めいて。だが確かな文法がある。
”カーマーゼン”:『”弾け”』
”カーマーゼン”:ばちぃ、と音がした。
”カーマーゼン”:打ち込む脚と、”それが以前打ち込んだ運動エネルギー”が衝突する。
閏霧霞:彼女の速度は音と並び立つ。だが、”カーマ―ゼン”の意思は言葉より早い。
閏霧霞:「ッ……エントロピーの逆転現象!?」
閏霧霞:ぎゃ、と音を立て、辛うじてSUVの上に着地する。
”カーマーゼン”:凹みもいくばくか、逆転した運動エネルギーが元に戻している。
”カーマーゼン”:「……ていっても、その場しのぎだけど。そろそろまずいよ!」
”&U”:「解ってる!やっぱり半端じゃないな、UGN...!」
───────
GM:では最後はイニシアチブ1!緑青さん!
緑青宗近:よしゃー!
緑青宗近:マイナーで破壊の爪、メジャーでコンセ+シャドーテンタクル
緑青宗近:ファケカー、覚悟!
緑青宗近:8dx7+4
DoubleCross : (8DX7+4) → 10[1,3,4,5,6,6,9,9]+10[2,7]+10[7]+10[7]+10[9]+5[5]+4 → 59

緑青宗近:っしゃ!
朝倉輝晃:ナイスぅ!
GM:なんでッ…どうして…ッ!(ぐにゃあ~~~っ)
鐙幸生:強い……!
緑青宗近:6d10+1d10+18
DoubleCross : (6D10+1D10+18) → 46[9,8,6,3,10,10]+10[10]+18 → 74

緑青宗近:おらぁーっ
GM:い、イベイジョン20……しかし!
GM:そのダメージはグラビガで3d10出したとしても潰れます。
GM:いや、違うな…装甲7があるから辛うじて無事な可能性もある!
”&U”:ウオオオーーっ
”&U”:74-3d10-7
DoubleCross : (74-3D10-7) → 74-12[3,4,5]-7 → 55

”&U”:無理!
GM:フェイタリティ!フローレスビクトリー!
朝倉輝晃:イェーっ!
緑青宗近:地上は我らのもの
鐙幸生:決着…!
閏霧霞:やったわね
GM:というわけで、ファケカー撃破です。君たちの…勝ちだ!
GM:では、フィニッシュムーブをどうぞ!
───────
緑青宗近:「くぁあ」
緑青宗近:3人が飛び出して広くなった後部座席に寝転がり
緑青宗近:大きなあくびをする。
緑青宗近:「どちらさんも血の気の多いことで」
緑青宗近:「ドンパチやりにきたわけでもあるまいに」
緑青宗近:ふわ、と着流しの袖が揺れる。
緑青宗近:「掴み取るってのは、もうちょっと静かに優しくやるもんだ」
”&U”:(……腕が無い?やばいな。攻撃の軸が見えない)
緑青宗近:いつの間にか、その手に抱えられているのは
緑青宗近:まだ熱を帯びたSUVのエンジンだ。
”&U”:「……あ~~~~ッ!!」
”&U”:ばっと後部のエンジンルームを振り返る。
緑青宗近:それを見もせずに窓から投げ捨てた。
“ムーンレンズ”:「私の愛車が!?」
鐙幸生:「おわーーーーーっ! そういうの、やる前に一言いってくれます!?」
緑青宗近:「言ったら奇襲にならねえだろうがー!このとーへんぼく!」
緑青宗近:「さっさと上手く飛び降りな!」
緑青宗近:窓から顔を出してメガホン片手に叫ぶ
“ムーンレンズ”:「あ~ん! 速度低下中! みんな対ショック態勢なり飛び出すなりしてくださ~い!」
”カーマーゼン”:「あ。…ガソリンも漏れてるねこれ。ほんと早目に降りた方がいいよ」
”カーマーゼン”:「どかんといく」
”&U”:「どあ~~~っ!解った、俺が止めるから」ぶわり、と触手を展開する
”&U”:「皆降りろ!避難!」高速道路に、アンカーのように突き刺し…勢いを殺す!
飯綱太一:「……了解しました」
飯綱太一:「いや、ホントに申し訳ない」
飯綱太一:「俺の撤退の為にここまでさせちゃったんで」
”&U”:「いや君が無事なら良いんだって……!それよか早く飛び降りろ!姉さん頼む!」
“ムーンレンズ”:「弟のためなら車も潰す! 姉だから! ほら行くわよ!」
飯綱太一:「了解しました」
飯綱太一:「えと、失礼します」
“ムーンレンズ”:車のドアロックを解除。
“ムーンレンズ”:「行くよみんな!」
“ムーンレンズ”:ぴょん、と小さな体で飛び降りる。
飯綱太一:飛び降りたムーンレンズの所まで腕を伸ばしてから強引に着地。すさまじい制動音を鳴らしながら速度を腕で殺す。
“ムーンレンズ”:「太一クンさんきゅーっ!」
飯綱太一:「あ、大丈夫だったみたいで良かったです」
飯綱太一:速度を殺すために使った腕には軽度の火傷が発生しているが、リザレクトで再生させる。
鐙幸生:「ぎぇっ」 ごががががっ、と地面に削られながら、制限速度を示す看板にぶつかって停止
朝倉輝晃:「鐙さーーん!?」
”&U”:「あっおい!大丈夫かよアレ……!」
緑青宗近:「ダイナミックだねえ」
”カーマーゼン”:飛び降りて、引っかかってる人を引っ張って地面に置きつつ降りる。
プルウィス・エト・ウンブラ:「じゃ、きみの下車はあたしがエスコートだにゃ」猫のように座席を乗り越えて邑の横に
”&U”:「あ~~くそ……しょうがない!頼むさやさん!」身を預ける。
プルウィス・エト・ウンブラ:「あいあーい」
プルウィス・エト・ウンブラ:減速しつつある車の構造体を"砂にして突き抜けて"、影の触手だけが二人を支える
”&U”:「おわっと――」バンジーのように制動し、二人揃って着地。
GM:そして、それと同時に…スキールした火花がガソリンに引火する。
GM:KA--BOOOOOOOOOM!!!!
GM:『ファケアノス』を輸送したSUVは、壮大な音を立てて爆破炎上した!
“ムーンレンズ”:「……わぁ、きれい」
”カーマーゼン”:「あれ結構したよね。……もう一回積み立てますか…」
プルウィス・エト・ウンブラ:「どさくさで手にはいんないかなー。車検ごまかせない?」
鐙幸生:「こわ……」
緑青宗近:「たーまやーってなもんだい。さて」
”&U”:「だな~。俺も頑張ってバイトするか…こっから無事に逃げれたらだけど」
”&U”:緑青さんの方を向く。
飯綱太一:「……ほんとにごめんなさい」
”&U”:「気にすんな。おれらがやりたくてやったんだ」ぽん、と肩を叩く。
緑青宗近:「取って食おうってわけじゃねえんだ。観念して、ゆっくりお話してもらおうかい」
緑青宗近:「緑青サンにそう興味はねえんだが」
緑青宗近:「どうにも話が済んでねえ連中がいるみたいでね」
”&U”:「――良いよ。投降する。ただ、飯綱くんと他の三人の無事は保証してもらいたい」
緑青宗近:「……だとよ」
緑青宗近:後ろを振り向く。
ターセム・ジュノ:「それは君らのもたらしてくれる情報次第だね。ほら、行っておいで」
朝倉輝晃:「あー、失礼」
朝倉輝晃:両手を上げて近づいていく。
朝倉輝晃:「とりあえず、手荒な真似して悪かったな。そっちに誰か怪我は?」
朝倉輝晃:「あ、こっちは大丈夫……いや鐙さん大丈夫か?」
鐙幸生:「……どうにかな! ほんっとどうにか! ……くそ、手間かけさせやがって……」
”&U”:「悪いな……立てるか?きみ」
鐙幸生:「そう、ぜんぶそこの男が悪い!」
”&U”:「その通りなんだけど…コイツに言われると結構腹立つな!」
飯綱太一:「……その人、悪い人ではないんですけど」
飯綱太一:「なんかモラルがあんまりないので」
”&U”:「まあ……でも、君が悪い奴じゃないって言うなら信じるよ」
鐙幸生:「いいでしょ! お互いすげー不毛な戦いをした気がする。飯綱太一ひとりのためにここまでしたんだぜ」
鐙幸生:「朝倉くんも言いたいことが100個くらいあるってさ」
朝倉輝晃:「UGNとしては、この状況で協力できるかとか潜入してた理由とか」
朝倉輝晃:「そういうのも聞かなきゃならんのでしょうけどねー」
朝倉輝晃:「俺個人としては……あー、あれだ。とりあえず」
飯綱太一:「言ったろ。一条恭介はもういないぜ」
飯綱太一:「嘘っぱちだったんだから」
朝倉輝晃:「好みのタイプ」
朝倉輝晃:「胸のでけえ人がタイプでっす!」
朝倉輝晃:「……俺だけ言ってなかったよな?」
朝倉輝晃:くっくっ、と笑う。
鐙幸生:「そういえば……」
飯綱太一:「……開口一番それかよ」
朝倉輝晃:「大事なことだろうがよ!」
鐙幸生:「そうだよ、必要だろ!」
飯綱太一:「大事な事なのか?」
朝倉輝晃:「あん時お前、消去法とか言ってやがったからな」
朝倉輝晃:「本音の方でも聞かせてもらおうか」
朝倉輝晃:「……楽しかったんならな?こういう馬鹿な話がよ」
飯綱太一:「……ここでさあ、それ言わされんの俺?」
”&U”:「言っちゃえよ。雇い主からの命令だ」ごろん、と転がる
飯綱太一:「本音でもおんなじだけど」
飯綱太一:「クールなお姉さんがタイプだよ……胸は、どっちでも……いい」
”&U”:「だってさ」弱く笑う。
朝倉輝晃:「なっるほどー?」
飯綱太一:「これさあ、もっとまじめな話する奴だろ!!」
”&U”:「良いんじゃない?どうせ後で死ぬほど尋問されるだろ」
朝倉輝晃:「はっ、言ったろ。スカした顔できるのは今日までだっての」
飯綱太一:「…………なるほどな」
朝倉輝晃:「お前はツッコミ役!俺一人じゃ鐙さんのボケさばききれねーし!」
飯綱太一:「鐙さんのボケは何人居ても捌けるもんじゃないだろ」
朝倉輝晃:「かもなあ!」
鐙幸生:「し、失礼だな!?」
鐙幸生:「俺は先輩だぞ! 大学にも合格した!」
飯綱太一:「……講義ちゃんと出てます?」
鐙幸生:「……出とるわ! 出てることになってる! たぶん!」
朝倉輝晃:「代返でしょその言い方は!」
朝倉輝晃:ゲラゲラと、楽しそうに笑って。
鐙幸生:「ばかっ、俺の代返は芸術的な……いやもう、すげー疲れてるからいいよ……とりあえず」
鐙幸生:「くだらねー話ができてよかったな。もうお前とその愉快な仲間たちとは戦いたくねえ」
緑青宗近:「……ちぇっ」
緑青宗近:こちらの車に凭れ掛かりながら、遠巻きに彼らのことを眺め
緑青宗近:「こんな短い間に、よくもまあ、そんなに仲良くなれるモンだ」
緑青宗近:「ちょっとばかり、妬けちまう」
緑青宗近:小さな声で、ひとりごちた。
───────
GM:ロイスの取得・購入が可能です。
朝倉輝晃:ロイスはなし、さてさて購入
朝倉輝晃:あ、戦闘中に装備したアルティメイド服をウェポンケースに入れ直しておきます!
GM:OK!
閏霧霞:ロイスは保留。購入はUGNボデマ狙います
鐙幸生:ロイスは飯綱太一/庇護/先輩風〇 で取得します。
鐙幸生:態度のでかいロイス
飯綱太一:アームドスーツ狙います
緑青宗近:D(でかい)ロイス
鐙幸生:購入は応急手当キットでHPを補填しておきます。
閏霧霞:3dx+1>=12
DoubleCross : (3DX10+1>=12) → 3[3,3,3]+1 → 4 → 失敗

飯綱太一:朝倉輝晃 友情/食傷に変更で!!
閏霧霞:ダメ!以上!
朝倉輝晃:わーい
鐙幸生:2dx+1>=8
DoubleCross : (2DX10+1>=8) → 5[3,5]+1 → 6 → 失敗

緑青宗近:閏―っ
朝倉輝晃:では私の方でボディアーマー狙いましょか
鐙幸生:ダメ~
緑青宗近:仇は取ってやる!ボデマ!
緑青宗近:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 9[6,9] → 9

鐙幸生:以上っス!ターンエンド!
飯綱太一:1dx+9
DoubleCross : (1DX10+9) → 9[9]+9 → 18

緑青宗近:マジか
朝倉輝晃:2DX+5+0@10>=12 調達
DoubleCross : (2DX10+5>=12) → 6[3,6]+5 → 11 → 失敗

緑青宗近:朝倉くん!
飯綱太一:ポーンて2個出てましたよね
朝倉輝晃:あ、了解!バディムーブで+3!
緑青宗近:おらーっ
緑青宗近:ボデアマ閏ちゃんにあげる~♡
朝倉輝晃:ポーンまだ空ききってはないかな?
飯綱太一:アームドスーツ買えたんで
飯綱太一:ボデマが一個うきます
朝倉輝晃:あ、なるほど!
GM:ポーンはまだ全部開いてはないですね!
朝倉輝晃:じゃあそれ鐙君に渡したら
朝倉輝晃:全員に防具行き渡るんじゃないかな
鐙幸生:あっ、じゃあ
鐙幸生:ボデマいただきたいっス!
閏霧霞:やった~!じゃあ緑青ちゃんから貰っちゃう!
朝倉輝晃:緑青さんはブーストアーマーあって私もアルティメイド服あるので
朝倉輝晃:二人はとっても仲良し
閏霧霞:エへエへ
朝倉輝晃:では私の調達はこのまま失敗にしておきましょう、財産なにげに減ってるから助かる……
朝倉輝晃:私は以上かな!
GM:OK!では各々処理は以上かな!
GM:では次のシーンに参ります。
───────
GM:★NPCカード『安東邑』を入手しました。

・安東邑
NPCカード効果:『スローイン・ブルー』
選択した対象1体の登場浸蝕を1としてシーンに登場させる。セッション中二回。


───────

【目次へ戻る】

ミドル6

GM:情報収集フェイズ。全員登場可能です。NPCカードの使用宣言などあればどうぞ。
飯綱太一:1d10+42
DoubleCross : (1D10+42) → 6[6]+42 → 48

朝倉輝晃:出ます!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (64 → 69)
鐙幸生:どうしましょうね。できればNPCカード使わせていただいて、情報収集にご協力したいのですが……!
朝倉輝晃:鐙君早速使います?
朝倉輝晃:私はメモリーもあるしまだまだ大丈夫な方だと思う
鐙幸生:みなさん良ければ使いたいです。
朝倉輝晃:私はオッケーです!
飯綱太一:大丈夫です
緑青宗近:どぞどぞ!
鐙幸生:では、さっそくNPCカード『安東邑』を使わせていただきます!
安東邑:OK!じゃあ鐙くんは登場浸蝕1でシーンに登場できるぜ!残り一回!
鐙幸生:鐙 幸生の侵蝕率を1(→ 1)増加 (77 → 78)
閏霧霞:では、私も浸蝕が不安だし…ロールだけの登場にしておきましょうか。
緑青宗近:1d10+54
DoubleCross : (1D10+54) → 6[6]+54 → 60

閏霧霞:77+1d1
DoubleCross : (77+1D1) → 77+1[1] → 78

───────
GM:では、現在実行可能な情報項目はこちら。
GM:Now loading...

済:★『廿奇術』情報戦術調査:作戦破綻素・メジャー〈情報:噂話〉5
 ﹂済:★『廿奇術』確保準備:作戦破綻素・マイナー〈情報:FH〉12
  ﹂▼■『内通者』特定調査(2):作戦破綻素・クラウン〈情報:FH〉28(『内通者』特定調査(1)を開示後調査可能。)

済:『ハロウィン』侵攻ルート策定:作戦破綻素・メジャー〈情報:UGN〉8
 ﹂◆『ハロウィン』侵攻ルート誘導:作戦破綻素・マイナー〈知識:軍事〉9
 ﹂済:◆『ハロウィン』撃滅妨害排除:作戦破綻素 ・マイナー〈交渉〉8
 ﹂▼済:★『ジャック・オ・ランタン』について(1)〈情報:FH〉12(★『内通者』特定調査(1)開示後調査可能。)
  ﹂■『ジャック・オ・ランタン』について(2)〈情報:FH〉13
  ﹂★『ジャック・オ・ランタン』殲滅(クライマックストリガーシーンへ移行)

済:■『ファケアノス』実態調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:FH〉 7
 ﹂済:★『内通者』特定調査(1):作戦破綻素・クラウン〈情報:UGN〉10
(一条恭介は調査不可。情報開示後、ミドル戦闘2に移行。)
 ﹂済:■『ファケアノス』戦力同定 作戦破綻素・ポーン〈情報:FH〉4

■『フライング・ダッチマン』について:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9
 ﹂▼■『????』((■『ジャック・オ・ランタンについて』(2)開示後に調査可能。)作戦破綻素・認定不可〈情報:UGN〉12

■“廿免争“所持品調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9

GM:a,
GM:あ、すみません。『ジャックオランタンについて(1)』はもう情報が出てます!メモ更新し忘れた!
緑青宗近:じゃあとりあえず
鐙幸生:鐙はダイスボーナスついてるから、後に振ります。
朝倉輝晃:頼みます!
緑青宗近:フライング・ダッチマンにいく!
緑青宗近:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 8[1,1,8] → 8

鐙幸生:飯綱くんには『ジャック・オ・ランタン』について(2)をお願いしたい気持ち
緑青宗近:財産1使用!
緑青宗近:突破だ!
朝倉輝晃:そうですね、FH情報頼みたい
朝倉輝晃:ナイス!
緑青宗近:財産残り1
鐙幸生:ナイスピッチ!
GM:OK!では問題なくフライングダッチマンについては開示!
飯綱太一:『ジャック・オ・ランタン』について(2)
飯綱太一:いきます
飯綱太一:コネ消滅してるから
飯綱太一:1dx+3
DoubleCross : (1DX10+3) → 4[4]+3 → 7

朝倉輝晃:バディムーブいる?
飯綱太一:ください
朝倉輝晃:ではどうぞ!バディムーブ!
緑青宗近:すっかりバディね
朝倉輝晃:達成値+3
鐙幸生:見事!
飯綱太一:財産点2点はたきます
朝倉輝晃:ナイス!
GM:強すぎる…では、そちらも問題なく開示します。
朝倉輝晃:それでは
朝倉輝晃:■『????』((■『ジャック・オ・ランタンについて』(2)開示後に調査可能。)作戦破綻素・認定不可〈情報:UGN〉12
朝倉輝晃:こちら判定できるようになってますかね!
GM:はい!問題なく解放されます!
緑青宗近:ツブセー!
朝倉輝晃:では情報:UGNで判定します!UGN幹部のコネを使って
朝倉輝晃:4DX+2+0@10>=12 情報(UGN)
DoubleCross : (4DX10+2>=12) → 4[2,2,4,4]+2 → 6 → 失敗

朝倉輝晃:た、足りねえ!
鐙幸生:ウギッ
朝倉輝晃:出目が弱い!ごめんよ!
GM:思い出して欲しい…この情報収集判定には
GM:『キャスリング』という特殊なルールがあったということを
朝倉輝晃:あ、再登場!
朝倉輝晃:ただどうしよっかな……
鐙幸生:鐙が挑戦しましょうか?
朝倉輝晃:残り情報あと4つとかでしたっけ?
GM:シナリオ一回、1d3+3の浸食でもう一度判定できる!
緑青宗近:それだ!
GM:トリガーシーンは判定不要で実行できるので、実質的にはあと3つですね。
朝倉輝晃:あ、なるほど!了解しました
朝倉輝晃:とりあえず鐙君にも判定してもらって
朝倉輝晃:結果次第で考えても良いでしょうか?
GM:大丈夫です!
緑青宗近:いいと思うで~
鐙幸生:お任せを!
朝倉輝晃:じゃあ頼みます!
鐙幸生:コネ:UGN幹部を使って、情報:UGNで振ります。 ■『????』((■『ジャック・オ・ランタンについて』(2)開示後に調査可能。)作戦破綻素・認定不可〈情報:UGN〉12
鐙幸生:4dx>=12
DoubleCross : (4DX10>=12) → 7[1,2,3,7] → 7 → 失敗

鐙幸生:財産使っても無理 ぜんぜん だめ でした……
GM:べぎら!
緑青宗近:ゲェーッ回らぬ
緑青宗近:飯綱くん頼んだ!
朝倉輝晃:どんまい!
朝倉輝晃:頼みます!
飯綱太一:キャスリングします!!
鐙幸生:やはりあなたしかいない
飯綱太一:1d3+3
DoubleCross : (1D3+3) → 2[2]+3 → 5

GM:OK!では『キャスリング』発動。侵蝕5上昇してください。
GM:その後、再判定が可能です。
飯綱太一:48+5=53
飯綱太一:7以上か
朝倉輝晃:ちょっときつそうだったら
朝倉輝晃:■“廿免争“所持品調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9
朝倉輝晃:こっちもありますね
飯綱太一:あーそっちのほうが安心かも
飯綱太一:UGNの固定値ないので
緑青宗近:いいと思う!
飯綱太一:“廿免争“所持品調査:作戦破綻素・ポーン〈情報:UGN〉9
飯綱太一:いきます
飯綱太一:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 5[5] → 5

飯綱太一:財産点4点はきます
鐙幸生:お金が…ある!
朝倉輝晃:助かります!
GM:OK!ではそちらも開示!
飯綱太一:大体使い切ったな……
GM:では、今回開示される情報は三つですね。
GM:メモを更新し、情報を開示します now loading...
GM:まずは、フライング・ダッチマンについてですね。

■『フライング・ダッチマン』について 作戦破綻素:ポーン〈情報:UGN〉9
・仮称『フライング・ダッチマン』。突如M市洋上に出現した自律型遊弋遺産船。UGN分類コードにも存在しない数々の遺産を拿捕・搭載した船であり、またそれ自体が一つの遺産でもある。不定期に回遊と消失を繰り返し、現在はM市空中に浮遊しているため、座標を特定するには≪ディール≫セルから押収された『回遊周期表』が必要だ。
しかし、『フライング・ダッチマン』についてのより詳細な調査は、日本支部により凍結されている。どうやら彼らは現実的な脅威であるハロウィンに注力するべきだという方針をとっているようだ。
だが、きみたちはそこに大きな違和感を持って良い。すなわち……周到なUGNが、大きな不確定要素である『フライング・ダッチマン』を放置することを良しとするだろうか?
→【■『????』作戦破綻素:認定不可】が調査可能になりました。】
――この情報の開示により、特殊ルール『ギャンビット』が発生。
『ポーン・ピース』の収集により得たボーナス(購入判定に+1)を放棄し、その代償に選択した情報項目を一つ、確定成功で開示します。

GM:続いて、ジャックオランタンについて(2)。

▼■『ジャック・オ・ランタン』について(2)
・旧『ハロウィン』の壊滅実態を調査したところ、セルメンバーの遺品として保管されていた音声記録を入手した。
記録は『フライング・ダッチマン』に関連する内容であったとされ、何故か現在まで隠蔽されていたようだ。
この情報の開示により、音声記録の抜粋の視聴が可能になる。

GM:最後に廿免争の遺留物調査!

■“廿免争”所持品調査
“廿免争”が所持していたオルゴールは回収には至らなかったが、居合わせた者の証言から、酷似するレネゲイド・アイテムを特定することが出来た。
それはつまり、EXレネゲイド・『月に鳴く(オセバンドゥ)』。
オルゴールや楽器などの音響物に感染し、音色を耳にしたものに対して『一部の指定した記憶・知識に関する認識を逆転させる』という揮発性のミーム阻害を発揮するものだ。しかし、廿免争はこの『月に鳴く』を用いて『何を』逆転させようと試みたのだろうか?
それとも…『廿免争』の正体は、君たちの知っている誰かなのだろうか?

───────
GM:●音声記録 抜粋
GM:以下は、旧『ハロウィン』セルに所属していたとおぼしき少女と”廿免争”との会話である。
”廿免争”:ぱち、ぱち、という物の燃える音。うめき声。
”廿免争”:「……とりあえず、貰おうか。きみらの持ってる、”ケルヌンノスの角”」
”廿免争”:軽薄かつ酷薄な、ノイズがかかった声。
少女:「あな、たは……それで、何をするの?人を生き返らせるつもり?」
少女:年若い少女の声が返す。
”廿免争”:「どうだろうね? 正直、望みは無い。だって、”角”がレネゲイドのない人間の蘇生に作用しないことは知っているんだ」
少女:「じゃあ、どうしてこんな――こんな、ひどいことを」
”廿免争”:「ひどいこと?」
少女:「そう、よ……!周りのセルに色々吹き込んで私たちを襲わせたり、あなたのその『手』で皆をおかしくさせたり……!」
”廿免争”:「そうは思わないね」
”廿免争”:打撃音。
少女:なにかが転がる音、少女のうめき声。
”廿免争”:「だって、良いだろ? 何かしてやりたかったんだ。あいつのために――いや、違うな。一応、もう一つあった」
”廿免争”:打擲音。一度、二度、三度。
”廿免争”:「『ハロウィン』のきみらが気に食わなかったんだ。その角を売ってセルの皆で幸せに暮らす? ふざけやがって」
少女:「あっ、ぐ……!」
”廿免争”:「アタシは、閏を失った。あいつが死ぬ前にだって、その角があればもしかしたらさあ!」
”廿免争”:乾いた銃声。
少女:「……」
少女:どさりという、重量のある物体が倒れる音。
”廿免争”:「……へへ」
”廿免争”:「さて。これで結局、残る方法は一つ」
「乗ってきた【喜望の船】に閏を連れ去って、起動して、そんで帰る……ビビるな、この右腕が役に立つはずだ」
「……アイツが見たら、笑うんだろうかね」
「でも、何かしたかったんだよなあ」
「アタシの腕は、いつも届かないままだったから」

”廿免争”:遠くなっていく足音。
GM:(十四分三十二秒経過。この間、特筆すべき音声記録は無し。)
少女:「……こわして」
少女:「なんで、私は、なにも出来なかったの」
少女:「なんで、大切なものは突然こわれるの」
少女:「……いらない。こんなひどい世界、いらない」
少女:「お、ねが、い、かみさま」何かを吐く音。
少女:「ぜんぶ、こわして――」
───────
GM:以上で音声記録の再生を終了します。
GM:これらの情報を元に、情報共有ロールをどうぞ。
───────
緑青宗近:「……はい?」
緑青宗近:ぽかーんと口を開いている
緑青宗近:「今の、声」
閏霧霞:「……それに『閏』って、私の名前よね」
鐙幸生:「……緑青サン……いや、緑青宗近……」
鐙幸生:「どうやらここでお縄のようだな……!」
緑青宗近:「ちょ、ちょ、ちょ!違う違う違う!」
緑青宗近:「緑青サンじゃあありませんぜ!他人の空似だ!」
緑青宗近:「弁護士を呼びない!弁護士を!!」
飯綱太一:「……えーっと、流石にここで緑青さん本人ってことはないと思いますけど」
緑青宗近:「弁護士いた!?」
ターセム・ジュノ:「ストップ。そもそも彼女にはアリバイがあるよ」ぐっと鐙くんを引き離す
鐙幸生:「ええ~……? アリバイっスか……!?」
ターセム・ジュノ:「そう。Ms.ロクショウが我々と一緒に居た間も”廿免争”は活動していただろう?」
朝倉輝晃:「まあ真面目な話、さすがにないでしょ」
朝倉輝晃:「緑青さんだとしたら色んなとこで無理が出すぎる」
朝倉輝晃:「そもそもこんな音声記録を一緒に再生してる時点でなあ」
ターセム・ジュノ:「いかにも。もし本当に彼女が”廿免争”であれば、今頃とんずらしてるはずだ」
緑青宗近:「ほら見ない鐙サンよ」
緑青宗近:「こいつが確かな信用ってモンだ」
緑青宗近:「あなたとは違うんです」
鐙幸生:「い、いや、まだ何かトリックがあるかも……そうだ! 双子!」
鐙幸生:「緑青サン、双子の宗遠っていう妹がいたりしない!?」
緑青宗近:「どんなネーミングセンスだよ!いるかそんなモン!」
飯綱太一:「ここで無理に疑う必要は無くないっすか……」
朝倉輝晃:「……双子ね」
緑青宗近:「アンタもしや」
緑青宗近:「ここでアタシがぶち込まれたらこさえた借金がチャラになるとか」
緑青宗近:「思ってね―だろうなボンクラ!」
朝倉輝晃:「い、いやいくらなんでもないでしょそれは!」
朝倉輝晃:「流石にこの状況でそんなことは……」
飯綱太一:「ないですよね」
鐙幸生:「そっ、そうだす! そんなこと考えてない!」
緑青宗近:「噛んでんじゃねーや!」
緑青宗近:胸ぐらを掴んでいる
鐙幸生:「ホントホント。だから、えっと、じゃあ、……なに? どゆこと?」
緑青宗近:「……確かにな」
緑青宗近:「どこの何者なのか、なんで緑青サンの声真似なんぞしてんのか」
朝倉輝晃:「緑青さんが犯人とは全く思わないっすけど」
朝倉輝晃:「双子ってのは、あながち的外れとも言い切れないかも……」
閏霧霞:「……記録の中の彼女が口にしていた【喜望の船】というワードにもヒントがありそうね……と」
緑青宗近:「朝倉サン、どういう意味だそいつぁ」
緑青宗近:「いねえって姉妹なんぞ」
飯綱太一:「えーっと、どうなんだろう」
飯綱太一:「既存の人間を真似るレネゲイドビーイングとかってあったりするじゃないですか」
朝倉輝晃:「それだ」
朝倉輝晃:「現状なんの証拠もないから仮定でしかないけど」
緑青宗近:「ああー……転生者だとかアバターだとかいうやつかい」
緑青宗近:「確かに聞き覚えがあるね」
飯綱太一:「他だと、人間をコピーしたりする遺産とか」
緑青宗近:「他にも複製体だのなんだの」
緑青宗近:「言われてみりゃそっくりさんにゃあ事欠かない界隈だ」
ターセム・ジュノ:「仮定としては面白いけど、必然性が無いね」
飯綱太一:「実際あてずっぽうなので」
朝倉輝晃:「現状じゃ可能性止まりっすね」
緑青宗近:「いずれにしたって、本人からすれば気色の悪いことこの上ねえ」
緑青宗近:「さっさとサッパリさせたいモンだ」
鐙幸生:「じゃあ、仮にこの声の主を緑青2号とすると……少なくとも行動の目的はわかってきちゃったね」
緑青宗近:「目的ぃ?」
鐙幸生:「閏さんを連れて帰るって言ってなかった?」
閏霧霞:「……」腕を組み替える。重量のある胸がずしりと揺れる。
朝倉輝晃:「言ってましたね、【喜望の船】に乗せる……『フライング・ダッチマン』のことだろうな」
鐙幸生:「だから閏さんを攫おうとしてるんじゃないってことっスよ!」
飯綱太一:「あ、閏さん。そこが一番変だ」
飯綱太一:「会話の文脈からとるとなんだけど」
飯綱太一:「閏さんが非オーヴァードだってことにならない?」
朝倉輝晃:「ああそっか、『”角”がレネゲイドのない人間の蘇生に作用しない』……」
緑青宗近:「……」静かに考え込む。
閏霧霞:「けれど、現に私はOVよ。それとも、”廿免争”の知っている私は……この私じゃないと言うことなの?」
緑青宗近:「そんなら」
緑青宗近:「生き返らせたい閏ってのは、誰のことだ?」
鐙幸生:「……閏さん2号?」
閏霧霞:「私をロボみたいに言わないで」
ターセム・ジュノ:「……”誰”か。MS,ウルウ。心当たりはないのかい?」
飯綱太一:「同姓同名の別人……は流石に無いにしても」
飯綱太一:「別の可能性的な」
緑青宗近:「可能性?」
閏霧霞:「緑青と同じく、全く。……ふむ、可能性ね」
飯綱太一:「並行世界とかあるじゃないですか。SF的なあれになっちゃうんですけど」
朝倉輝晃:「ラノベでよくあるやつ?違う未来の自分みたいな」
鐙幸生:「ふっ。言いたいことはわかるぜ……俺はジョジョのスティールボールランをぜんぶ読んでるからな」
鐙幸生:「別の……世界の……アレが……ソレして……なんらかの理由で、こっちの世界の何かが必要なんだ!」
朝倉輝晃:「ふわっふわな理解!俺もだいたい同じ感じだけども!」
飯綱太一:「比較的説明のつく筋だとこれかなあと」
緑青宗近:「はッ」
緑青宗近:「笑わせんない、どんな発想の飛躍だよ」
緑青宗近:「そんなことを起こすレネゲイドなんぞ、聞いたこともねえや」
朝倉輝晃:「まあ確かに現状だと、どこまで言っても推測にしか……」
閏霧霞:「……『ウルスラグナの舌』」
閏霧霞:「あるいは、『閏秒の悪魔』――」口に手を当てて、考え込む。
緑青宗近:「……冗談だろ」
緑青宗近:「なんか、説明がつくのかい」
緑青宗近:「アンタのそれで」
閏霧霞:「緑青。これは、『運命を変える遺産』という名目だったわよね」
緑青宗近:「……ああ、そんなお題目だったね確か」
鐙幸生:「運命……FATALITY……」
朝倉輝晃:「……二人共、心当たりが?」
閏霧霞:「……昔、私達は”グローム”と交戦したと言ったでしょう」
朝倉輝晃:「はい。……緑青さんの腕と閏さんの遺産はその時だって記録で」
閏霧霞:「ええ。その戦闘の原因となったのが、私のラジオに宿っているこの『ウルスラグナの舌』というレネゲイド原株よ」
閏霧霞:「……もしも、飯綱くんの言うように…”平行世界の私”が居たとして」
閏霧霞:「その個体が、全て死ぬ運命にあったとすれば?」
緑青宗近:「はぁ?」
緑青宗近:「待て待て待ちない」
緑青宗近:「今の話のどっから、なんでそうなる?」
閏霧霞:「そして、この”M市の私”だけが……『ウルスラグナの舌』と接触したことにより、運命を書き換えられて助かったとすれば……」
閏霧霞:「一応の説明は付く。もちろん、与太話にすぎないけれど」
緑青宗近:「……」
閏霧霞:「……あの時の私は、完全に一度死んだわ」
閏霧霞:「貴方も見ているでしょう、緑青」
緑青宗近:「それで生き返ったのには」
緑青宗近:「どっかにカラクリがある」
緑青宗近:「代償が、支払われてるって」
緑青宗近:「そういう意味かい」
緑青宗近:「……悪魔っていうくらいだ、確かに」
朝倉輝晃:「悪魔……それに、遺産の代償……」
緑青宗近:「そこの所は気にかかってたよ、ずっとね」
緑青宗近:「だからってそんな突拍子もないことが、本気であると思うのかいアンタ」
閏霧霞:「……この世には不思議なことがいくつもあるわ」
閏霧霞:「例えば、全く正反対な貴女と私が友達になったこと」
閏霧霞:「私がまだ、生きていること」
閏霧霞:「……そして」言葉を一瞬詰まらせる。
閏霧霞:「……私が、貴女と、」
閏霧霞:「緑青宗近とまだ、友人でいたいと思っているということ。あんなにひどいことを言って、言われたのに」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「そうかい、だけど」
緑青宗近:信用を裏切ってしまった自分にはそんな資格はない。
緑青宗近:そう言おうとして
緑青宗近:「やめな、何の話をしてんだい」
閏霧霞:「何って…この世には沢山不思議なことがあるという話だけど」
緑青宗近:「変な未練は残すつもりはねえんだ」
閏霧霞:「……そう」
緑青宗近:「綺麗さっぱり、緑青サンはおさらばするよ」
緑青宗近:「こいつがどこの誰かなんてのも、知ったことかい」
緑青宗近:「倒す必要があるんなら、アンタらが勝手にどうにかしてくれ」
朝倉輝晃:「……っつっても緑青さん」
朝倉輝晃:「こいつ、明らかに緑青さんの関係者ではありますし」
朝倉輝晃:「街から離れても追ってこられる可能性はあると思いますよ?」
鐙幸生:「そうそう。それにいまのを聞いちまったからには……重要参考人の立場を弁えてもらおうか!」
朝倉輝晃:「まあ実際、緑青さん視点じゃないと見えないこととかもあるかもだし」
朝倉輝晃:「手を貸してほしいのは確かかな……」
ターセム・ジュノ:「Mr,アサクラの言う通りだ。彼女がMs,ウルウやMs,ロクショウの関係者である以上、ここから離れても君の安全の保障はどこにもないって……」
飯綱太一:「……緑青さん。閏さんとついでに鐙さんに手を出したら容赦しないって」
飯綱太一:「"僕"に脅しかけたのに逃げるんです?」
ターセム・ジュノ:「おや」緑青さんを見る。
緑青宗近:「!」
朝倉輝晃:「そんなこと言われてたのか」
飯綱太一:「言われてたぜ」
緑青宗近:「お、前」
鐙幸生:「えええええ~~~~~」
飯綱太一:「ほら、鐙さんに飲み物を買いに行かせたとき」
緑青宗近:「なんてタイミングでバラすんだい、この野郎!」
緑青宗近:頬を赤くしている。
飯綱太一:「俺一人が言っても意味無いでしょ」
朝倉輝晃:「あー、あの腰抜かしてた時。……そんな迫力で言ってたのか」
飯綱太一:「脅されたんだからこれくらいしたっていいと思うんですけど」
朝倉輝晃:「ごもっとも」
ターセム・ジュノ:「飯綱くんに以前から目を付けていたのは評価するけど、なるほどね……」
ターセム・ジュノ:「飯綱くんも内部事情に関わり過ぎている以上、協力してもらう他の選択肢はなかったが…こんな形で役に立ってくれるとはね」
鐙幸生:「マジっすか! 困るな~~~~っ」
緑青宗近:「ほら見ろ!余計な勘違いしちまってる!」
緑青宗近:「前の席の女子に消しゴム拾ってもらってそれで小学校6年間勘違いし続けるタイプの人なんだよこの鐙サンは!」
鐙幸生:「いやいやいやいや……ちょっと見当させてください。持ち帰り事項として……広瀬ありす・広瀬すず姉妹側の感触もヒアリングしてみないと……」
緑青宗近:「ざけんな!せめて即決しろ!」
朝倉輝晃:「さっきの音声記録で『連れ去る』っつってたのは」
朝倉輝晃:「別の未来とか関係なく多分ここに居る閏さんのことでしょ?」
朝倉輝晃:「放っといたら手出してくると思いますよ、多分」
緑青宗近:「……はぁ」
緑青宗近:「ともかく、分かったよ」
緑青宗近:「身にかかる火の粉はってなモンだ」
緑青宗近:「ここに来て今更芋引けるような状況でもねえってな……分かってたよ」
飯綱太一:「だったら、あんなに怖い顔しなくてもいいじゃないですか」
閏霧霞:「……緑青」
緑青宗近:「なんだよ、閏」
閏霧霞:「いえ、良かったなと思うの」
閏霧霞:「貴女が私の所からいなくなるのは勝手よ。けれど、野垂れ死ぬのは許さない」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「こっちがアンタを見捨てても」
緑青宗近:「守れなくても、そう思うのかい」
閏霧霞:「ふふ」珍しく、頬をほころばせる。
閏霧霞:「知らなかったの?私は貴女にだったら殺されても良いと思っていたのよ」
閏霧霞:「戦場であれほど背中を合わせて、まだ気付いて貰えていなかったなんて……困るわね」
閏霧霞:「貴女が私に何をしてくれたかは、もう良いの。抱えきれないほど貰っているから」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「困るってのは」
緑青宗近:「こっちの台詞だ、大馬鹿野郎」
緑青宗近:「アタシは、こっちはね」
緑青宗近:「ずっと後悔してんだ、あの時守れなかったことを、助けてやれなかったことを」
緑青宗近:「ワケのわからねえ奇跡なんぞに縋って」
緑青宗近:「一番大事な友達の命を、手放しちまった」
緑青宗近:空っぽの掌を見つめる
緑青宗近:「資格がねえんだよ!そんなの!今更!」
緑青宗近:「なんで拒んでくれねえんだよ……閏」
緑青宗近:泣きそうな顔で見つめている。
閏霧霞:「貴女は探偵なのに、肝心な所に頭が回らないのね」
閏霧霞:手を伸ばす。そっと、隻腕の付け根に触れる。
閏霧霞:「貴女と居ると、ずっと時間が早く過ぎるの。悪魔なんかの契約よりももっと」
閏霧霞:「貴女が私の脚なのよ。緑青宗近」
緑青宗近:「!」
閏霧霞:「だから、資格が必要だと言うのなら……最初から持っていて、そしてそれは失われてなんかいない」
閏霧霞:「私はあの時、貴女に『生きて』って言えたことをずっと誇りに思っているのよ?」
緑青宗近:その言葉に、あの日の船上での会話を思い出す。
緑青宗近:失ったと思っていたのは自分だけで。
緑青宗近:変わったと思っていたのは自分だけで。
緑青宗近:「アタシ、は」
緑青宗近:「まだ、お前の友達でいて、いいのかな」
閏霧霞:空閑に伸ばされる隻腕に向かって、手を差し出す
閏霧霞:「……握手を、したら」
閏霧霞:「仲直りよ」
緑青宗近:指を絡ませ、その手を握り
緑青宗近:「……ああ」
緑青宗近:涙を袖で拭って散らす
緑青宗近:「仲良しコンビの復活と行こうじゃあねーか」
緑青宗近:「背中は頼むぜ、閏霧霞」
閏霧霞:「ヘマしないでよ、緑青宗近」
鉱石ラジオ:「『閏と緑青、二人はとっても仲良しで――』『めでたし・めでたし』」
ターセム・ジュノ:「……やれやれ。この分じゃ、彼女が”廿免争”だって線はやっぱりなさそうだね」肩を竦める。
───────
GM:M支部地下、クラスI収容施設。
GM:逃亡の恐れは低く協力的だが、重要参考人としてのOVやRBを収容するための施設が整備された区画である。
GM:そして、君たちの前には――何故か、丼一杯の天津飯が出されていた。
ターセム・ジュノ:「……ご迷惑お掛けしたお詫びに」だってさ
ターセム・ジュノ:「一応こっちのチェックした材料を使って、監視の下に作らせた。保証しても良い、危険はないよ」
ターセム・ジュノ:「食べるかどうかはきみらの勝手だけど……」
GM:全く危険はありません。食べるとHPが10回復します。
朝倉輝晃:「美味そう!」
朝倉輝晃:「なんすかあの人、表の顔が料理人だったりすんの?」
鐙幸生:「あっ、この天津飯うめえな」
鐙幸生:もう食べてる おかげでHPが全開しました
飯綱太一:「めっちゃうまいよ」
朝倉輝晃:「もう食ってた!俺もいただきまーす」
朝倉輝晃:朝倉輝晃のHPを3増加 (25 → 28)
GM:黄金色の卵に、ぷりぷりに炒られた海老とキクラゲ。生姜の香りがほんのり効いたとろとろの餡。
緑青宗近:「おやイケるね」
緑青宗近:特に回復はしないけどモグモグしてます
飯綱太一:HPは全回復してますが食います。
閏霧霞:「……!……!」無言でぱくついてます
閏霧霞:HP 23→26
GM:異様なまでの美味が君たちを襲うだろう。
鐙幸生:「たぶん使ってるな……ウェイパァー……?」
緑青宗近:「間違いないねこりゃ」
緑青宗近:「ウェイパァ~」
飯綱太一:「……普通に出汁取ってるんじゃないんです?」
安東邑:「あ、気付いてくれた?」恐る恐るガラス窓の向こうから顔を出す。
安東邑:「それ、いしもちで出汁取ってるんだ。UGNの金で料理出来るってかなり貴重な機会だし……」
朝倉輝晃:「あ、ども。いただいてます、美味いっす」
鐙幸生:「出汁か……なるほど……あっ。どーも、安東さんだっけ?」
飯綱太一:「ご馳走様です」
安東邑:「そ。『ファケアノス』セルリーダー、”&U”こと安東邑。以後お見知りおきを」
安東邑:「以後があるかはわかんねーけど」弱く笑う。
緑青宗近:「ごっそさん、アンタも中々肝が太いねえ」
安東邑:「一応カヴァーはただの大学生だよ。もう調べついてるだろうけど…」
安東邑:「呑気なだけだよ。それで、俺に色々聞きたいことあるんだよな?」
鐙幸生:「先に言っておくが俺に事情聴取の手際を期待するなよ……」
鐙幸生:「何から聞きゃいいかわからん!」
緑青宗近:「最初から誰も期待しちゃいねえよ」
朝倉輝晃:「そこはなんとなく分かってます!えーっと……」
鐙幸生:「そんなぁ…… でも、天津飯を食べる手が……止まらねえ…止まらねえよォ……」
安東邑:「あはは。きみ、面白い奴だな。まあ、一番は飯綱くんのことだろうけど……」
緑青宗近:「とはいえこっちも右に同じですがね、正規の人らに任せるよ」
飯綱太一:「……俺は流石に依頼主相手に尋問は嫌ですよ」
飯綱太一:「普通に雇ってもらっただけだけど」
朝倉輝晃:「ああ、そうだ。飯綱君のことっていやあれだ」
朝倉輝晃:「どうして潜入してたのか、ってのもそうだけど」
朝倉輝晃:「ジュノさんが調べてくれた、口座への入金記録!」
朝倉輝晃:「『廿奇術』から振込まれてたってあれは、やっぱ向こうの撹乱ってことか?」
飯綱太一:「報酬そもそも貰ってないはずなんだけど」
飯綱太一:「まだ」
閏霧霞:「そうね。そもそも、『ファケアノス』は何で『フライング・ダッチマン』を狙っていたのかも気になるわ」
閏霧霞:「だって……明らかに『遺産で街を支配する!』ってタイプじゃないでしょう、彼ら」
朝倉輝晃:「あー……そういやそれもそうか、そもそもが遺産の塊だから」
朝倉輝晃:「欲しがる連中がいてもおかしくないと思って気にしてなかったけど……」
安東邑:「オッケー。じゃあ、順番に応えるよ……あ、天津飯旨い?よかった」鐙くんを見て。
安東邑:「そうなんだよな~。まず、俺らが何で飯綱くんを雇ったか、なんだけど」
安東邑:「単純に、こっちにはUGNの妨害をするつもりはなかった。……というか、場合によっちゃ協力していいとすら思ってたけど」
安東邑:「そうすると、今度は『ファケアノス』がUGN側だって情報が流れるだろ?そんでそれがまた新しい争いの火種になる」
朝倉輝晃:「立場が立場だから、公には手を貸しづらかった」
朝倉輝晃:「それでこっちの様子を伝えてもらって、状況に合わせて動いてた……と」
鐙幸生:「おお! 噂に聞く……『友好型』だッ!」
安東邑:「そ。だから傭兵を雇った。幸い、本当に偶然入手したイリーガルの身分証もあったしね」
安東邑:「じゃなきゃUGN潜入だなんてとても考えられない……とまれ、飯綱くんを雇った理由としてはこんな所」
飯綱太一:「傭兵だったらまあ言い訳はできますしね」
緑青宗近:「そもそもの話」
安東邑:「そうそう。街に被害を出そうとしてた『ハロウィン』を狩ったり、飯綱くんの捜査を助けたり色々してた…ん?」
緑青宗近:「なんでUGNに手を貸そうだなんて思ったんだい」
安東邑:「あ~~……」気まずそうに頭を掻く。
緑青宗近:「そこんところの説明がねえじゃねえか」
朝倉輝晃:「『ハロウィン』や『廿奇術』と敵対してるからとか?」
朝倉輝晃:「連中にフライング・ダッチマンを渡さないのが目的ではあるんすよね」
緑青宗近:「敵の敵は味方って?FHにはままある話だろうが、どうにもそんな感じとは違いませんかい」
安東邑:「ぜって~、言っても信じねえだろうけど……怒るなよ?」
緑青宗近:「ん?」
朝倉輝晃:「はい?」
安東邑:「ボランティアというか……単純に、『フライング・ダッチマン』がどっかの奴に奪われて」
安東邑:「街が滅茶苦茶になるのが嫌だったからだよ!これで満足か!」
鐙幸生:「ええ~~~~~~??」
朝倉輝晃:「……あー、あー」
安東邑:「いやマジなんだって!だから言うの嫌だったんだよ!」
飯綱太一:「だから、言ったじゃないですか」
飯綱太一:「俺は他所のセルに雇われてたらもっとめちゃくちゃしてましたよ」
飯綱太一:「潜入してから自爆覚悟の攻撃して撤退とかでもいいですし」
朝倉輝晃:「ちょ、怖い怖い」
緑青宗近:「そのために大枚はたいて、リスクも背負って」
緑青宗近:「結果こうやって牢屋にぶち込まれて」
緑青宗近:「確かにそいつは信じろって方が無理だね、なんでFHなんかやってんだい」
安東邑:「……ファケアノスの皆は、UGNに行き場が無いんだ」
安東邑:「一旦『不死者』としてジャーム化認定された人。政治的にも、能力的にも、デカすぎる爆弾を抱えてる人」
安東邑:「協調不可能なレネゲイドビーイング。そういう人たちを助けるには、UGNじゃ足りなかったってだけだ…実際、きみらはよくやってるけどさ」
緑青宗近:「なるほど」
安東邑:「解ってる。裁かれるべきなのは俺らの方だ。でも」
安東邑:「――そういう人たちを助けることを、諦めきれてない。今も」
朝倉輝晃:「……まあ確かに」
朝倉輝晃:「話だけ聞いたらなかなか信じられねえかもしんねえけど」
朝倉輝晃:「諦められない、ってのは納得しました」
朝倉輝晃:「あるよな、そういうの。……その辺は変わんねえか、UGNもFHも」
緑青宗近:「度を過ぎた悪党が渡世から爪弾きにされんのは当たり前だが」
緑青宗近:「度を過ぎた善人もまた然りだね」
緑青宗近:「要するに、兄さん阿呆なわけだ」
安東邑:「……それ、恋人によく言われるよ」弱く笑う。
鐙幸生:「緑青さんに言われるとは、相当なレベルだな……ああ!? 恋人!?」
鐙幸生:「あの女子率の高いセルのメンバーと付き合ってんのかッ! こいつッ! やっぱり『擬態型』だ!」
安東邑:「うるせえな!色々大変だったんだぞ!」鐙くんに向かって
飯綱太一:「良い人っすよね」
飯綱太一:「俺も普通に切った方が効率良いのに」
安東邑:「いや、それは、駄目だろ……」ちょっと引いた表情で。
飯綱太一:「えー。普通に仕事終わったあとに処分しようとしてくる奴らとかいましたよ」
安東邑:「そもそも君みたいな年齢の子を雇って潜り込ませるのも普通じゃないんだ…慣れちゃだめだぜ、こんなこと」
安東邑:「やったおれが言うのもなんだけど、FHなんてろくなもんじゃない」
飯綱太一:「……まあ、それに関しては反論ないっすけど」
飯綱太一:「他にどこにも行けなかったんで」
鐙幸生:「くそっ。納得いかねえ……こんなやつが敵じゃないなんて……」
朝倉輝晃:「いや敵ではあるっしょ、恋人いる野郎は全員敵性存在っすよ」
飯綱太一:「……え、なに。二人とも怖くね?」
ターセム・ジュノ:「まあ、彼が度の過ぎた善人なのは保証するよ」
ターセム・ジュノ:「さっきも、自分の身柄と引き換えにMr,イヅナの身の保証を求めて来たしね……それに我々も同意した」
緑青宗近:「あっはっは、敵に回ったらそん時はそん時で」
緑青宗近:「また戦りあやあいいでしょ。悪かったね、こっちの質問は済んだ」
緑青宗近:「話進めてくんな」
朝倉輝晃:「おおっと、すんません」
安東邑:「良いよ良いよ。って言っても、あとは口座の入金記録だよな?」
朝倉輝晃:「ええっと、どこまで話したっけ……そうそう、それだ」
安東邑:「なんで『フライング・ダッチマン』を狙うのかはさっき話したし……」
安東邑:「……誓って言うけど、入金記録について俺たちじゃない。賭けても良い」
安東邑:「うちの情報工兵がそんなミスは絶対しない。多分……おれたちがハメられたんだ」
朝倉輝晃:「そりゃそうだよな。そもそも潜入させた人間の脚引っ張るわけもねえし」
鐙幸生:「じゃあ、どこの誰だよ? その詐欺野郎は」
朝倉輝晃:「『廿奇術』の連中が飯綱君のことに気づいて」
朝倉輝晃:「これ幸いと罠にはめた……ってことか?」
飯綱太一:「そんな感じじゃね?」
安東邑:「多分な。うちの情報工兵が言うには……そっちで停電とかライフラインの遮断がなかったか?」
朝倉輝晃:「あっ!あった!」
飯綱太一:「あー、停電」
朝倉輝晃:「ちょうどそれが原因で見つかったんだよ。やっぱその時か?」
朝倉輝晃:「妙にタイミングが良すぎるとは思ってたんだが……ううん」
安東邑:「それだ!多分、≪ドミネーション≫とかが使われてるはずだ」
安東邑:「その間にきみらのセキュリティに入って、口座の記録を書き換えた。あの時間じゃそこまでが精いっぱいだったんだろうが」
安東邑:「なまじっかこっちの支部の仕事が早いせいで、その偽装が最大限の効果を発揮した……」
安東邑:「『廿免争』ってのは、そこまで頭が回る奴なんだろう。徹底的におれたちを潰し合わせる気だ」
緑青宗近:「随分回りくどいやり方にこだわるもんだ」
閏霧霞:「『美学』のようなものを感じなくもないわね」
緑青宗近:「本当に徹底して、直接戦闘だけはしないってわけかい」
朝倉輝晃:「しかしそうなると……あー、」
朝倉輝晃:「(ジュノさん、こっちの事情はどこまで話していいんだっけ)」
ターセム・ジュノ:「(……どこまでも。最悪の場合はガスで記憶を消す)」
ターセム・ジュノ:「(今は情報の確度を高めるのが先決だ)」
朝倉輝晃:「(おっかね……了解)」
朝倉輝晃:「実を言うとな、仕事が早かったのはうちの内務が有能ってだけじゃなくて」
朝倉輝晃:「元々色々調べてたからなんだよな……あ、もう飯綱から聞いてるか?」
朝倉輝晃:「こっちの情報が漏れてるって話」
鐙幸生:「なんか知らんけど情報が漏洩してんだよね」
飯綱太一:「そもそもあんまり連絡とってなかったから伝わってないと思うけど」
安東邑:「……聞いてる。UGNに『内通者』が居るかも知れないって話か」
安東邑:「そいつは飯綱くんじゃないってのは、とりあえず解ってくれたと思う……いや、一応『内通者』ではあるんだけど」
朝倉輝晃:「連中に情報を流してたわけじゃないってことだよな」
朝倉輝晃:「そうなると……まだ健在ってことになるな、本命は」
緑青宗近:「分かってるよ、そもそものタイミングが違いすぎる」
飯綱太一:「そもそも内部情報抜ける立場じゃないしね!!」
朝倉輝晃:「だよなあ」
緑青宗近:「んじゃあ誰かって」
緑青宗近:「心当たりを聞いてんだ」
安東邑:「多分、飯綱くんを排除したい理由があるんだろうな……と、心当たりか」
緑青宗近:「なんか聞こえてねえのかい、横の繋がりとかで」
鐙幸生:「ヒントだけちょうだい!」
安東邑:「……」少し考える。
安東邑:「そっち、多分レネゲイドパターンの検知ゲートを設置してるだろ?」
朝倉輝晃:「え?ああ、今回の騒動でな」
朝倉輝晃:「『廿奇術』の潜入対策だけど……それがどうかしたか?」
安東邑:「それが作動してないのに情報が洩れてるってことは、つまり……」
安東邑:「この中の奴等と『同じレネゲイド』を持った奴らが犯人なんじゃないのか?」
安東邑:「今更きみらの中に『内通者』がいると思っちゃいない。あくまで『同じレネゲイド』だ」
朝倉輝晃:「……それって」
鐙幸生:「もう一人の……」
飯綱太一:「あー」
緑青宗近:「なるほど」
安東邑:「この中に、誰か体の一部を失う経験をした人とかはいないか?」
安東邑:「リザレクトで治せるようなやつとかじゃなくて、めちゃくちゃ重傷」
安東邑:「それが奪われるようなことがあれば……ひょっとしたら、ゲートを誤魔化すことは可能かも知れない」
緑青宗近:「そう来たかい」
鐙幸生:「俺、中学の時の工作で、鉋で指の付け根削っちゃったけど、それ関係ないよね?」
安東邑:「いや関係ないだろ!どう考えても!」
朝倉輝晃:「聞くだけで痛いけどそれじゃないでしょうね」
緑青宗近:苦笑し
緑青宗近:「イリーガルでも味方は味方として」
緑青宗近:「登録されちゃあいるか」
緑青宗近:「正規人員まで絞るべきだったね」
朝倉輝晃:「そこまでしちゃ確認に手間がかかりすぎる、この状況じゃ手が足りなかったっすよ」
鐙幸生:「じゃあ……緑青サン2号……!」
朝倉輝晃:「同じレネゲイド……下手すりゃ同じ姿で、堂々と侵入してやがったってことか」
緑青宗近:「そう考えんのが、妥当だろうね」
安東邑:「……ひょっとしてそのオレンジ髪の奴、結構面白い奴?」
飯綱太一:「面白いというか、ヘンというべきか」
朝倉輝晃:「結構……だいぶ……かなり?」
安東邑:「あはは!確かに頭から車に突っ込んできたもんなあ。あれはビビったぜ」
安東邑:「いやいや違う。ともかく、医療人員としての俺の心当たりはそんくらいだ」
朝倉輝晃:「助かるっす。確認は必要になるけど、これでだいぶやることは絞れた」
緑青宗近:「全く、心底気色悪い真似してくれる」
閏霧霞:「……許せないわね」
緑青宗近:「この町に名だたる大美人の評判が落ちたらどうしてくれんだい」
閏霧霞:「笑い事じゃないわ。一体どこまで、”廿免争”は貴女に執着しているのかしら」
鐙幸生:「失礼な……! まあその、緑青サンの自称はともかく、”廿免争”がほぼほぼぜんぶ悪いんじゃん!」
安東邑:「多分な。気を付けた方が良いぜ……多分、まだ何か企んでる」
閏霧霞:「……緑青は美人だと思うけど」
鐙幸生:(隙を見てイチャつく……)
朝倉輝晃:(仲直りしたらめっちゃのろけるなこの人……)
安東邑:「こっちも出来ることは協力するからさ。侵蝕ヤバい奴居たら言ってくれ」
安東邑:「一時的に抑えることは出来る。つっても、完全じゃないけど……もちろん、信用してくれたらだな」
朝倉輝晃:「今更っすよ。だいたい妙なことしたら怖い人達いるでしょ」
飯綱太一:「……なんでそこまで執着するんすかね」
緑青宗近:「さてね、向こうにどんな要件があろうと」
緑青宗近:「こちとら何の覚えもねえんだ、叩っかえしてやるよ」
緑青宗近:「この饅頭2つばっかりは、誰にも渡しやしねえってな!」
緑青宗近:ふにふにと、見えない腕が閏さんの胸元を変形させる
朝倉輝晃:「なっ……!?」
閏霧霞:「あっ……貴女、ちょっと……人前よ!やめなさ、くあァッ……」頬を火照らせ、下肢をくねらせる
朝倉輝晃:「人前じゃなきゃいいの!?」
飯綱太一:「……セクハラはダメじゃないっすか」
飯綱太一:羨ましいとかは特にない。
安東邑:「……」横を向いている。
緑青宗近:「いやあしばらくやってなかったモンだから」
緑青宗近:「ついつい禁断症状が」
緑青宗近:ツヤツヤしている
緑青宗近:「やっぱり閏サンの牛乳は格別だねえ」
朝倉輝晃:「日常的に……こ、こんなことが許されていいのかよ……!」
飯綱太一:「あの、緑青さん。流石に気まずいんですけど」
飯綱太一:「えっと、目の前で盛られると困るんで……」
閏霧霞:「盛ってないわよ!言葉の綾でしょうが!」
鐙幸生:「くそっ……!」
鐙幸生:「隙がねえ……! やはり催眠アプリしかねえな……」
飯綱太一:「……えぇ」
朝倉輝晃:「怖いもんなしかよ」
飯綱太一:「普通にアウトラインじゃないんですか」
鐙幸生:「そんなこと言ったって……じゃあ、えっと……なんの話してたっけ」
安東邑:「……後はまあ、そっちで何か回収した”廿免争”関連の物品とかないの?」目を背けながら
鐙幸生:「知ってる人~?」
朝倉輝晃:「ああ、えっと……回収はできなかったんだが」
朝倉輝晃:「”廿免争”と接触したとき、妙なオルゴールが流れてたな」
鐙幸生:「そっ、そう、それ! 俺もいまそれを言おうと思った。あのオルゴールなに?」
緑青宗近:「なんかそんな話してたね、あー、なんだったか」
朝倉輝晃:「なんか覚えがあるようなないような曲だったんだけど……ただの演出?にしちゃ凝ってるよな」
飯綱太一:「何かしらの能力とか?」
ターセム・ジュノ:「だとすると、恐らく『月に鳴く(オセバンドゥ)』か。EXレネゲイドの一種だね……種別としてはサイドリール種などと類似しているはずだが」
朝倉輝晃:「カテゴライズされてるってことは、ある程度能力の傾向決まってるんすか?」
安東邑:「……うん。前にこっちで調べたことある」
安東邑:「俺も色々、催眠とか記憶消去とか仕掛けられる立場だし……」ため息を吐く。
安東邑:「能力カテゴリとしては、催眠かな。特に『指定した記憶についての認識を逆転させる』ってタイプだったはずだ」
朝倉輝晃:「その辺に関しちゃ何も言えねえ立場だな、俺らは……催眠?」
飯綱太一:「……認識汚染的な物って感じですかね」
安東邑:「そ。『知ってるものを知らない者にさせる』『知らないものを知ってるものにさせる』って言ったミーム阻害が主な使われ方だったはずだ」
飯綱太一:「え、普通に怖いっすね」
飯綱太一:「重要なポストの人間に使えばそれだけで指揮系統めちゃくちゃに出来ますし」
飯綱太一:「手配されててもしれっと逃げれるし」
鐙幸生:「え~~~~~~~っ…………!?」
鐙幸生:「へぇ~~~~~~~!」
朝倉輝晃:「使っちゃだめっすよ」
鐙幸生:「すごい遺産があるんだなあ~。お、俺は興味ないけど!? なんでそういうこと言うのかな!」
安東邑:「すっげえ目が邪なんだけどソイツ!捕まえなくて大丈夫!?」
朝倉輝晃:「娑婆にいられるギリギリかな……」
飯綱太一:「鐙さんは何に使おうとしてるんですか」
鐙幸生:「してないっス。思ったより……万能じゃないなっていま感じた……」
朝倉輝晃:「がっかりしないの!」
安東邑:「そうだね。もたらす効果の規模の割には、使い方が限られるEXレネゲイドだ」
緑青宗近:「いざとなったらこっちでコンクリ詰めて沈めとくんで」
緑青宗近:「心配はしねえでくんなさい」
安東邑:「……なんで俺がそっちの治安の心配してるの??逆じゃないフツー??」
朝倉輝晃:「それはなんか……心配かけてごめんね?」
朝倉輝晃:「あれ、でもってことはさ、聞いちゃった俺ももうその能力の影響下にあるってことか?」
鐙幸生:「あー……朝倉くん、なんか忘れてることある?」
朝倉輝晃:「それが分かったら催眠じゃないでしょ!」
飯綱太一:「忘れてても認識できなくないですか」
鐙幸生:「そ、そうだな……! やっぱりすげえなその遺産……」
安東邑:「……そうだね。いや、待てよ……ひょっとして」
安東邑:「ノイズが掛かった声とか、物体とか、聞いたり見なかったりした?」
安東邑:「『月に鳴く』は『知らない』物体に関してはそうやって出力するんだ。心当たりあるかい?」
朝倉輝晃:「……あっ!」
朝倉輝晃:「そんとき話してた”廿面相”の声だ!」
朝倉輝晃:「てっきり能力なり機材で声変えてんのかと思ってたんだが、こっちがおかしくなってたのか……」
安東邑:「……ってことは、君らは『廿免争』の顔と声を『知ってる』」
安東邑:「だいぶ重要な手がかりだと思うぜ。キッチリ調べれば、それなりのことが解るはずだ」
朝倉輝晃:「……ああ、うん。繋がってきたっつーか」
朝倉輝晃:「仮定と予想が当たってた感じ、だいぶしてきましたね」
緑青宗近:「まとめると、つまり」
緑青宗近:「2号サンは内通者で」
緑青宗近:「その上に敵の親玉本人であるかもしれないってわけかい」
緑青宗近:「壮観な八面六臂だね、とんだ働き者だよ」
閏霧霞:「……そうなるわね。どこまで周到なの?」
緑青宗近:「さて、そうさね」
緑青宗近:「そもそもいつから動いてたんだか……」
閏霧霞:「争いを免れるという異名も伊達じゃない、というわけね」腕を組む。
緑青宗近:「だが尻尾は掴んだわけだ」
閏霧霞:「……ひとまず、検知ゲートを調べてみましょう。私達なら突き止められない謎は無いわ」
閏霧霞:「仲直りも出来たことだし」くすりと笑う。
緑青宗近:「ええ、名探偵に化けて喜ぶなんざ」
緑青宗近:「針にかかって喜ぶ魚と変わりやしねえ」
緑青宗近:「3枚に下ろして、切り身にして見せましょうかい」
鐙幸生:(この敵は……)
鐙幸生:(どうやら俺が仕留めなきゃいけないようだな! そんな遺産を悪用させるわけにはいかねえ!)
鐙幸生:(……絶対に回収しなければ……!)
緑青宗近:「……もうひと揃え、切り身が並ぶかもしれねえや」
───────
GM:ロイス・購入が可能です。
朝倉輝晃:ロイスは取り切り、購入どうしようかな
朝倉輝晃:防具は全員回ってる、どなたか何か欲しい物あります?
鐙幸生:こちらはもう購入したいものはないんですよね、実は
閏霧霞:緑青宗近に対しての感情を 〇友情/不安に変更します。
朝倉輝晃:ワンチャンブルーゲイルか強化素材を狙いに行くか
鐙幸生:ブルーゲイルでも買ってみておくか……何かの足しになるかもしれない…
鐙幸生:2dx+1
DoubleCross : (2DX10+1) → 8[1,8]+1 → 9

朝倉輝晃:手当キット買い足しておくぐらいかな? 使えるタイミングあるかわからないけど……
鐙幸生:絶対無理 以上!
鐙幸生:ターンエンド!
緑青宗近:ブルゲチャンス!
閏霧霞:また、鐙くんに 信頼/〇動揺 で取得して残り人枠。ターンエンド。
緑青宗近:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 10[2,5,10]+7[7] → 17

緑青宗近:マジか
朝倉輝晃:バディムーブ!
緑青宗近:あーさーくーらー!
朝倉輝晃:せーんぱーい!
閏霧霞:上手いっ!
緑青宗近:しゃら!
緑青宗近:ゲット!誰が欲しい!
朝倉輝晃:私はセットアップ埋まってるので他の方どうぞ!
鐙幸生:ナースのお仕事…!
緑青宗近:こっちはフルアタだから使えん!
緑青宗近:じゃあ鐙くん!
閏霧霞:私もセットアップが埋まってるわね
鐙幸生:預かっておきます!ブルーゲイルいただきーっ
緑青宗近:もってけ!
緑青宗近:以上だ!
飯綱太一:ブルーゲイルか強化素材か
鐙幸生:あざす!以上!
緑青宗近:あ、閏さんのロイスを表友情に
緑青宗近:でもってSロイス指定したいです!
閏霧霞:こっちは何狙おうかな……じゃあ飯綱くん用にこちらも強化素材を狙います。
緑青宗近:よろしいですかGM!
GM:まあ……
朝倉輝晃:わぁっ……!
飯綱太一:強化素材か
緑青宗近:それっきゃあるまいよ
GM:OK!もちろん許可します!
飯綱太一:ポーンピース何個ありましたっけ
朝倉輝晃:あそっか、調達+
緑青宗近:しゃら!
朝倉輝晃:desune
緑青宗近:愛の力で無敵だ
GM:ポーンピースは全部抜いているので
GM:購入+1可能です!
閏霧霞:強化素材狙います
閏霧霞:3dx+1>=15
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 9[5,5,9]+1 → 10 → 失敗

閏霧霞:無理!以上!
飯綱太一:強化素材チャレンジ
飯綱太一:1dx+8
DoubleCross : (1DX10+8) → 5[5]+8 → 13

朝倉輝晃:じゃあ私も強化素材に
朝倉輝晃:2DX+5+2@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+7>=15) → 1[1,1]+7 → 0 (ファンブル) → 失敗

飯綱太一:バディームーブはもう切れてるか
朝倉輝晃:さっき使っちゃった!ごめんよ
朝倉輝晃:ひっそりファンブル出して以上!
飯綱太一:しゃあなし!!
GM:OK!では以上!
───────

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ミドル7

GM:さて、そろそろ情報項目も少なくなって来たので
GM:それ用に編集したツリーを出します。少々お待ちください
GM:now loading...

・情報項目
▼■『内通者』特定調査(2):作戦破綻素・クラウン〈情報:FH〉28(『内通者』特定調査(1)を開示後調査可能。)

★『ジャック・オ・ランタン』殲滅(クライマックストリガーシーンへ移行)

▼■『????』((■『ジャック・オ・ランタンについて』(2)開示後に調査可能。)作戦破綻素・認定不可〈情報:UGN〉12

GM:また、特殊ルール『ギャンビット』により
GM:ポーン・ピースのボーナスを破棄することで、誰か一人の判定手番を利用して情報を確定開示させることが可能となっております。
GM:それでは出る方は登場浸蝕をどうぞ!
緑青宗近:無論、それは内通者特定2に使います!
緑青宗近:1d10+60
DoubleCross : (1D10+60) → 3[3]+60 → 63

朝倉輝晃:ひとまず普通に登場します
飯綱太一:1d10+53
DoubleCross : (1D10+53) → 5[5]+53 → 58

朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (69 → 74)
GM:OK。では、緑青さんの手番を使って『内通者特定(2)』を開示します。
GM:残っているのは『????』のみ!
緑青宗近:やったれ!
朝倉輝晃:ひとまず私が行きましょうか
朝倉輝晃:UGN幹部を使用して判定します
朝倉輝晃:4DX+2+0@10>=12 情報(UGN)
DoubleCross : (4DX10+2>=12) → 7[1,4,6,7]+2 → 9 → 失敗

朝倉輝晃:あ、財産ちょうど3点!
朝倉輝晃:突っ込んでいいかな?
緑青宗近:いいと思う!
朝倉輝晃:オッケー!財産回します!
GM:では開示!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の財産を0に変更 (3 → 0)
緑青宗近:綺麗に終わった!
GM:後は『ジャック・オ・ランタン殲滅』を宣言してくだされば
朝倉輝晃:ジャンプしても小銭の音すらしないぜ
GM:情報共有後、トリガーシーンに移行します。
緑青宗近:オーライ!
GM:では先に情報項目の方を貼りますね!少々お待ちを!
GM:カリカリカリ ウィーン

▼★『内通者』特定調査(2):作戦破綻素・クラウン
・『飯綱太一』は内通者ではないという前提の元、
レネゲイド基検知ゲートの入退出記録を参考に、支部関係者の記録を全て洗い直したところ、
UGNイリーガルである緑青宗近のレネゲイド基が支部に『二人』登録されている状態であったことが明らかになった。
だが、緑青宗近本人のアリバイはこれまでの捜査によって強固に立証されている。
――つまり、何者かが緑青宗近に成りすまして潜入していた可能性が非常に高いと言うのである。
だが、どのようなエフェクトを用いてもレネゲイド基のパターンまで改竄することは不可能である。
故に、『成りすまし』が可能であるとするのなら……
『月に鳴く』の『認識を阻害する』という性能を総合して考えた結果、
『内通者』は『緑青宗近本人ではないが、緑青宗近と同一の肉体とレネゲイドを持っている』人物。……つまり、“廿免争”以外に考えられないだろう。

緑青宗近:やはりな
朝倉輝晃:確信が持てましたねこれで

■『????』→『【喜望の船】について』作戦破綻素・フェアリー 〈情報:UGN〉10
『【喜望の船】』について
・収集された『フライング・ダッチマン』に関する情報は、その大半が欺瞞だ。
『フライング・ダッチマン』という呼称はUGNが散布したカヴァーに過ぎない。
現在M市空中に浮上している遺産船の正式名称は『喜望の船(グッドホープ)』という。
その正体は、『FHがUGNに勝利した世界』である“エンド・ポイント“と呼ばれる特異点を“経由“し、
更に『別の異世界』からやって来た並行世界を移動する船体である。

『喜望の船』の航行原理は非常に複雑であるが、
簡潔に表すと
『船体を非現実化し、航行の軌跡を形而上の叙事詩へと変化させることで、あらゆる座標へ移動・存在できる』
というもののようだ。その機能自体はエンドライン世界で艤装・調整されたものであるが、
肝心の『並行世界を移動する能力』については、
レネゲイドが全く関与していない未知の技術であるため、
恐らく『レネゲイドの存在しない異世界』由来の機能であると推測される。
また、『【喜望の船】』は、船体に航行して来た異世界をビオトープのように収集する性質を持つが、
この世界に生きる人間にとって、『異世界』の情報は重度の認識破壊・精神性後退の危険性を有する。
そのために、UGNは『フライング・ダッチマン』というカヴァーで『喜望の船』を偽装。
事態を解決する手段が発見されるまで、その隠蔽に勤めていた。
そして、書類には『フライング・ダッチマン』の調査に関わった一人の名前として、
“グローム”――元”マスターコマンド”の名前が挙げられている。

GM:以上二つの情報を元に、共有ロールをどうぞ。
───────
GM:では、改めて情報共有ロールをやっていきましょう!よろしくお願いします!
緑青宗近:おねしゃ!
鐙幸生:ロールだけ出る人間なので侵食率を1上げます
鐙幸生:情報項目(ラウンド3)の侵蝕率を1(→ 1)増加 (0 → 1)
鐙幸生:失敗
鐙幸生:鐙 幸生の侵蝕率を1(→ 1)増加 (78 → 79)
朝倉輝晃:お願いします!
閏霧霞:では、ロールだけ私も入ろうかしら
閏霧霞:浸食77→78
───────
閏霧霞:「……」情報の重さにため息をつく。
飯綱太一:「……当たってる」
緑青宗近:「開いた口が塞がらねえたァこのことだ」
緑青宗近:「まさか飯綱サンたちの空想話が的を射てるとはたまげたね」
緑青宗近:「しかも思ってたのとは向きが違うんだもの」
朝倉輝晃:「正直、正直言うとですよ?」
朝倉輝晃:「『並行世界を移動する船』、まではなんとなーく想像はしてたんすよ」
朝倉輝晃:「“廿免争“の存在も、それが一番説明つくし……」
朝倉輝晃:「でも流石にこの来歴と機能は……想定してないって……!」
緑青宗近:「あっちもこっちも並行世界ってわけかい。流行ってんのかねえ」
鐙幸生:「えーと……うーん……」
飯綱太一:「平行世界の観測技術の話は少しだけ聞いたこと有ったんだけど」
飯綱太一:「渡航技術まであるとはさすがに思ってなかったっすね」
飯綱太一:「それこそ、遺産の効果で流れ着いたとかそれくらいしか思いついてなかったので」
緑青宗近:「こちとら想像も及ばねえや」
緑青宗近:「鐙サンはなんか感想あるかい?」
閏霧霞:「……並行世界を渡航するOV自体は存在が確認されているわ。もっとも、それを基幹技術レベルまで落とし込んでいるのは異様だけれど…」言いながら鐙くんの方を見る。
鐙幸生:「いや、俺はスティールボールランもDCドラマチックユニバースも履修してるんで完璧に理解したんスけど……」
閏霧霞:「……」
鐙幸生:「その緑青サン・オルタを捕まえれば解決するんスかね? 要するに?」
朝倉輝晃:「……で、いいのかなあ?」
鐙幸生:「二人が出会ったら片方崩壊するみたいなことがあったら困るんじゃねえかな~って」
朝倉輝晃:「ドッペルゲンガーみたいな危険についちゃ大丈夫なんじゃねえかなあ、多分」
緑青宗近:「船とそいつにどういう関係があんのかも」
緑青宗近:「まだ分かっちゃあいねえだろう」
緑青宗近:「そう都合よく話が進むかねえ」
朝倉輝晃:「船自体の方も放置はできねえけど、俺らの仕事の範疇じゃねえよな多分」
飯綱太一:「そっちはそれこそ技術屋とかにお任せする領分だとは思いますけど」
閏霧霞:「元々、この作戦には違和感があったわ」
閏霧霞:「船の警護ルート自体はとても練られたものだったということは、PMCからの経験でも言える」
閏霧霞:「私が緑青に繰り返し『警護ルートを離れるな』と釘を刺していたのも、それを何となく勘付いていたからだけど…」腕を組む。
緑青宗近:「終わったことは言いっこなし!」
飯綱太一:「後はこれ、放っておいたら内乱のタネっすよ」
飯綱太一:「そっちの話なんで俺には関係ないっすけど」
閏霧霞:「貴方の雇い主は嫌がるんじゃないかしら?そういうの」
緑青宗近:「説教臭くしてると小じわが増えますぜ閏サン、ほらここここ」
朝倉輝晃:「隠してた理由はまあ分かるわ……俄には信じられねえし、信じられたらやべえ奴が出てきそう」
閏霧霞:「そうね。まるきり陰謀論と同じ……何を言うのよ」
朝倉輝晃:「船と偽緑青さんの関係は……本人に聞いてみねえことにはかね」
飯綱太一:「そうなると思う。流れ着いただけって可能性も無いわけじゃないし」
鐙幸生:「ただ、スーパーフライング号をゲットする前に、どう考えてもハロウィンクソ野郎をどうにかしなきゃならねえのかな?」
鐙幸生:「俺はあんまり会いたくなかったけど……」
閏霧霞:「……放置するには、”ジャック・オ・ランタン”は危険すぎるわ。私も、あまりやり合いたくはないけれど」
朝倉輝晃:「他のハロウィンはともかく、ジャックは明確に船が狙いなのが見えてますからね」
朝倉輝晃:「いずれにせよぶつかるっしょ」
緑青宗近:「そうさねえ、前門の後門のってえ状況は」
緑青宗近:「早いとこどうにかしとかねえといけねえや」
緑青宗近:「だったら順序だてて済ませておくのがいくらかマシと」
飯綱太一:「放っておいて横槍が一番まずいわけですし」
閏霧霞:「最悪のパターンは恐らく、”廿免争”が、我々と”ジャック・オ・ランタン”の戦いに介入してくること」
朝倉輝晃:「俺らが最悪と思ってるなら、奴さん狙ってくるってことですよね」
閏霧霞:「ええ。そして最良のパターンは、”廿免争”と”ジャック・オ・ランタン”との間で同士討ちが起きること」
閏霧霞:「とはいえ、これは多分に希望的観測が含まれるわね。多分これまでの戦略を見る限り確率は低いんじゃないかしら」
鐙幸生:「あるいは、廿免争とジャック・オ・ランタンの具合が悪くなって降参してくること」
飯綱太一:「具合が悪くなるって……」
鐙幸生:「目指すのはこれがベストだな……!」
飯綱太一:「毒もれる人員とかいないでしょ……」
鐙幸生:「多分に希望的観測は含まれるが……」
飯綱太一:「多分じゃなくて十割ですよ!!」
朝倉輝晃:「頭良さそうな言い方真似してる!」
閏霧霞:(こういういい加減な所は緑青とそっくりね)目頭を押さえる。
緑青宗近:「なんにするにしても」
緑青宗近:「こっちの強みを活かさねえ手はねえだろう」
閏霧霞:「……強み?」
緑青宗近:「幽霊船のことについて」
緑青宗近:「カボチャ野郎にも偽物野郎にも持ち合わせがねえ情報源があんだろう」
緑青宗近:「まずは奴さんの見立てを聞いてからでも遅くはねえや」
朝倉輝晃:「あっそうか」
朝倉輝晃:「回遊周期表?」
鐙幸生:「周期表……なぜか苦手な響きだ」
閏霧霞:「……”グローム”。いえ、元”マスターコマンド”」
朝倉輝晃:「あー……そっか」
飯綱太一:「……確か、廿面争に要求されてたんだっけ」
鐙幸生:「おおーっ、そうか廿免争もそれをリクエストしてたんだ!」
緑青宗近:「聞いてんだろ?」
緑青宗近:「どうなんだいそこのところ」
緑青宗近:「いつもみてえに勿体つける言いぶりはやめな、一蓮托生。ケツに火がついてんのはアンタも一緒だぜ」
エカチェリーナ:「……」ドアが開く。
閏霧霞:「そうね。彼女にインタビューをすれば……朝倉くんの言う通り、”周期表”の在処も……」呟いて、はっと顔を上げる。
飯綱太一:「居たんすか」
エカチェリーナ:「少し野暮用があってね」
朝倉輝晃:「えーっと、エカチェリーナさん」
朝倉輝晃:「話聞こえてました?」
エカチェリーナ:「まあ、な」
エカチェリーナ:「……正直な話、逡巡していた。この私がだ」
緑青宗近:「確かに見覚えのねえ顔の色だ」
緑青宗近:「四六時中仏頂面のアンタにもいくらかの可愛げは残ってたと見えるね」
エカチェリーナ:「この話をすれば、”エンド・ポイント”という世界にも踏み込まざるを得なくなるからな」
緑青宗近:「エンドポイント?」
鐙幸生:「なんか嫌な響きの世界っスね」
GM:……仮称エンド・ポイント。調査の中途で確認された、『FHがUGNに勝利した世界線』を指す特異点の一つ。
エカチェリーナ:「……冗談じゃない。私はそんなものの為に戦ってきたわけじゃない」
エカチェリーナ:「……きみたちのクリアランスでは、多分開示されてない」
エカチェリーナ:「何しろ、これは『上』の作戦だ。具体的に言えば、UGN日本支部管轄の」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:説明を受けて、しばし絶句し
緑青宗近:「なるほど」
飯綱太一:「……傭兵には荷が重いとかってレベルじゃないな」
朝倉輝晃:「そっち側の作戦にエカチェリーナさんが参加してて」
朝倉輝晃:「今回の事件に協力してくれてるのはその流れ……ってこと?」
エカチェリーナ:「そうだ。粟餅国晴は温厚だが無能じゃない。でなければ、私をいつまでも飼っておくわけがない……多分」
緑青宗近:「どうだかね、ナメクジ野郎の思惑なんぞには興味はねえや」
緑青宗近:「そんな世界なら、ここにいる顔ぶれなんぞは全員くたばってるだろうね」
鐙幸生:「そっ、そんなことないでしょ! 俺は何が何でも……いや、そう、そうっスよ。エカさんって超重要秘密工作員みたいなものってことスか?」
飯綱太一:「エカチェリーナさんが悪い言い方すれば端末だったりするんです?」
飯綱太一:「計算機とかでも良いんですけど」
緑青宗近:「大事な要件は一つ」
緑青宗近:「この中に入るだけで死ぬやら発狂やらするってえ船に」
緑青宗近:「足を踏み入れる方法、わかんのかい、アンタ」
エカチェリーナ:「わかる。その為の”マスターコマンド”だ」毅然として言う。
エカチェリーナ:「と言っても、今回手柄を上げたのは私じゃない」朝倉くんの方を見る。
朝倉輝晃:「え、俺?」
鐙幸生:「エッ。朝倉くんが超重要秘密工作員?」
朝倉輝晃:「いやいや、エリートチルドレンだけど秘密工作とか知らないよ!?」
鐙幸生:(エリートの自意識はあるんかい)
飯綱太一:(向いてなさそうだし)
飯綱太一:(工作員にしては善良すぎる)
エカチェリーナ:「……残念ながら、君でもない。だが、君に多少のかかわりのある人物だ」
エカチェリーナ:「……ここから先はFH(わたし)の仕事じゃない」
エカチェリーナ:「野暮用があると言っただろう?来客の応対をしていたんだ」
朝倉輝晃:「かかわり……来客?」
緑青宗近:「囚人が客対応かい、奇天烈な話もあったもんだ」
緑青宗近:「客ってのは?」
???:こんこん。
???:自身に満ちたノックの音。
朝倉輝晃:「……件の来客ですか?」
エカチェリーナ:「良いよ。全員揃ってる」
エカチェリーナ:「……”リヴァイアサン”」
朝倉輝晃:「はい?」
???:「ははは。元FHの君に、その名前で呼ばれるとぞっとしないな」
飯綱太一:「…………マジで言ってます?」
霧谷雄吾:扉を開けて入って来たのは、UGNなら誰もが知っている……
鐙幸生:「あーっ!」
鐙幸生:「UGN広報誌のインタビュー写真でよくエアろくろ回してる人!」
朝倉輝晃:「そんなんあんの!?誰向けだよ広報!」
霧谷雄吾:「UGN日本支部長、”リヴァイアサン”霧谷雄吾だ。あのポーズは言われて仕方なくだな…」鷹揚な笑みを浮かべる。
霧谷雄吾:「M支部のイリーガルとチルドレンだね?優秀だと噂は聞いているよ」
緑青宗近:「……確かに仰天だが」
緑青宗近:「平行世界よりかはいくらか身近な面だね。はじめましてどうも」
朝倉輝晃:「は、はじめまして!チルドレンの朝倉です!」
鐙幸生:「えっ、そ、そうすか? 優秀……いやあ、小さい頃はよく言われてました」
霧谷雄吾:「それに、ひょんなことから乗り合わせたFHマーセナリーもいるようだ」
飯綱太一:「見逃してくれるんならありがたいっすけど」
霧谷雄吾:「何、かしこまらなくて構わないさ。今は呉越同舟も必要な局面だ」
緑青宗近:「こんな寄せ集めみてえな連中のとこに、アンタみてえな大物サンがどういう要件です?」
飯綱太一:「そこまで出張ってくるんですか」
朝倉輝晃:「(めっちゃ前線出てくるって噂は聞いてる。今回の事件の規模がでけえのもあるんだろうけど)」
朝倉輝晃:飯綱にこそこそと耳打ちする。
飯綱太一:「(なるほどな)」
霧谷雄吾:「……そうだ。それほど大事な要件だということだ」
霧谷雄吾:「まずは我々日本支部の都合でM支部に負担を掛けたことを、詫びなければならない」頭を下げる
霧谷雄吾:「すまなかった」
霧谷雄吾:「オペレーターにも犠牲が出たと聞いている。心より哀悼の意を表するよ」
鐙幸生:「えっ、あっ、はい……ども……」 とりあえず頭を下げる
朝倉輝晃:「………」
霧谷雄吾:「だが、ここからは全てを話そう。【喜望の船】のことも、”マスターコマンド”のことも」
霧谷雄吾:「まず、【喜望の船】……もとい、『フライング・ダッチマン』についてのことだ」
霧谷雄吾:「まず、我々は船を確認した当初にM支部の現地調査班を調査に向かわせた。その中には”マスターコマンド”もいたんだ」
霧谷雄吾:「そして……船に乗っていたのは、財宝などではなかった。開けてはならない禁断の箱だったんだ」
霧谷雄吾:「『フライング・ダッチマン』には、航行してきた異世界をビオトープのように集める習性があったようだ。それがエンドライン世界で艤装された性能なのかは分からない」
霧谷雄吾:「だが、それは結局……我々にとっては害にしかなり得ないものだった」
霧谷雄吾:「”レネゲイドが無い世界”があるとするのならば、そこはどんな世界だと思う?」皆に問いかける。
飯綱太一:「……普通に考えればですけどFHとUGNの対立構造は無くなると思います」
飯綱太一:「レネゲイド以外の異能が介在する場合は分からないですけど」
飯綱太一:「それこそ、UGNが守ろうとしてる日常だけがある世界って訳じゃないんです?」
朝倉輝晃:「どんな、って……正直、全然想像つかないっす」
朝倉輝晃:「俺、物心ついた頃にはこういう世界だったし……」
緑青宗近:「右に同じだね」
緑青宗近:「そんなものがあるとするんなら」
緑青宗近:「UGNFHの話どころじゃねえさ、まったく別モンの社会になってたっておかしかねえだろう」
鐙幸生:「おとぎ話の世界みたいな」
霧谷雄吾:「……『おとぎ話』の世界か」ぽつりと零す。
霧谷雄吾:「このレネゲイドがある世界を一冊の本とするのなら、確かにそう例えるのは妥当かも知れないな」
霧谷雄吾:「そして、別の社会になっている…というのも正解だ」
霧谷雄吾:「だがそこは、私達が足を踏み入れてはならない社会だった」
エカチェリーナ:「……」レポートを取り出し、机の上に置く。
エカチェリーナ:「『フライング・ダッチマン』曝露時の調査員の浸蝕率グラフだ」
GM:その曲線は…『内部』を見たと思われる時点を境に、低く安定していた浸蝕が300%をゆうに突破している。
朝倉輝晃:「なんだこりゃ……!?」
飯綱太一:「何ですかコレ」
鐙幸生:「ほとんどジャムってるじゃん……」
朝倉輝晃:「ジャームでもこんな数値そうそう聞かないっすよ……」
エカチェリーナ:「船の中の『異世界』に触れただけでこれだ」
緑青宗近:「……死ぬだの狂うだのは物の喩えだったってわけかい」
緑青宗近:「それよりひでえや」
エカチェリーナ:「……他にも、何人か曝露した人間はいる。これは一番解りやすい例だ」
鐙幸生:(SCPオブジェクトみてえだな……この場合、どう考えても俺たちがDクラス職員になるから言わんとこ)
霧谷雄吾:「……だからこそ、我々はこの情報を外部だけでなく…内部にも漏らすわけには行かなかった」
霧谷雄吾:「事実、情報統制を敷いた今回でも、三つものFH勢力が侵攻してきた」
霧谷雄吾:「……故に、我々は入手していた『回遊周期表』を元に、必死に防衛圏を守り通す選択をした」
緑青宗近:「ジャーム化するのを厭わねえ連中にとっちゃあ」
緑青宗近:「呼び水にしかならなかったってえことかい。つくづくどうかしていやがる」
朝倉輝晃:「真実を隠してたことに関しちゃ、俺はどうこう言うつもりはないです」
朝倉輝晃:「普段俺らが一般人にやってることだからな。文句言える立場じゃねえ」
エカチェリーナ:「……」
朝倉輝晃:「ただ問題は……この船、どうにかする手段は見つかってるんですか?」
鐙幸生:「そう、それ! 一番大事!」
エカチェリーナ:「だからこそ、”リヴァイアサン”はここに来ている」
エカチェリーナ:「……」もう一度だけ、朝倉くんを見る
エカチェリーナ:「”ウェザーメイカー”」
朝倉輝晃:「はい?」
エカチェリーナ:「私は、珍しく人に目を掛けている。だから曇るなよ。どんなことがあっても」
朝倉輝晃:「……」
エカチェリーナ:「おい。あれを再生してくれ」
霧谷雄吾:「……UGN、M支部。オペレート・カテゴリに所属するある少女がいた」
霧谷雄吾:「その名は」取り出したボイスレコーダーと、四枚の栞が机に置かれる。
夕月栞:「――あ、あ……え~っと、聞こえてるかな」
GM:その声は。
GM:朝倉輝晃を……あの歓迎会の日に迎えた、快活なオペレーターの少女の声。
朝倉輝晃:「……え」
夕月栞:「UGNM支部、オペレート・カテゴリより。ホットライン78で接続中」
夕月栞:「『ハロウィン』が近くまで来てるみたい。だから、これが最後の通信になっちゃうね」
夕月栞:「…うん、大丈夫。習った通りに、簡潔に、要点だけ」
夕月栞:「私は、『フライング・ダッチマン』の調査に参加していました。そして、『異世界』をこの目で見た」
夕月栞:「それからね。私のからだ、ちょっとずつおかしくなっちゃってたみたい」
夕月栞:「中華料理屋のご飯も味がしなくなっちゃったし、段々足の爪とかも剥がれて来るし」泣き笑いの声が聞こえる。
夕月栞:「…だから、これから起こることに後悔はありません」
夕月栞:「私は、これから…自分の命で『抗体』を作ります」
夕月栞:「『フライング・ダッチマン』の中で活動できないのは、心因性のショックによる発狂。だから、それを予防するほどの衝撃を事前に投与して……」
夕月栞:「これから船の中に立ち向かう人たちのために、『抗体』を用意します。私の能力で」
夕月栞:「私の能力は、電磁気記録を『栞』に乗せて記録すること。コードネームは”レイン・ブックマーク”」
夕月栞:「この私の全部を込めた≪タッピング&オンエア≫は、私の最期までそのバイタルを『栞』に伝え続けて…それが、皆を照らす光になる」
夕月栞:「だから、この通信を聞いた人は…『栞』を見付けて。そこには、全部入ってるから」
夕月栞:「私の死ぬまでの、全部が」
夕月栞:「……良いよね。私、頑張ったよね?」
夕月栞:「わたし、私ね……!コードネームも変えたんだ。あいつに伝わるように」
夕月栞:「頑張ってるあいつを、栞みたいに覚えてる人がちゃんといるよって伝えるために…馬鹿みたいだよね」
夕月栞:「”レイン・ブックマーク”。”ウェザーメイカー”。こんなんじゃ、誰も気が付くわけないのにさ…ふふ」
GM:ブリキのきしみと、足音が聞こえてくる。
夕月栞:「でも、良いの。私にとってこんなのは唯の名前だから」
夕月栞:「こんなんだから、自分の名前に誇りとかを持って頑張ってる人を好きになっちゃうのかも」
GM:叫び声。爆音。そして、障壁のような何かが引き裂かれる音。
夕月栞:「……私の物語は、ここでおしまい」
夕月栞:「ね、朝倉くん」
夕月栞:「私のこと、忘れちゃやだよ。思い出してね」
夕月栞:「栞みたいにさ」
夕月栞:「……オペレート・カテゴリ、”レイン・ブックマーク”。交信終了」
夕月栞:「……朝倉くん、す」
GM:轟音。
GM:……通信が途切れる。彼女が最期に発しようとした言葉は、もうどこにも届かない。
エカチェリーナ:「…………私の言った意味が、少しは理解できるか?」
エカチェリーナ:「私は酷い奴だ。彼女の死を解剖し、調整し、『抗体』として整えた」
エカチェリーナ:「私を殴れ、朝倉」
朝倉輝晃:「よしてくれ」
朝倉輝晃:「やめてくれよ」
朝倉輝晃:「頼むから……」
朝倉輝晃:置かれた栞を手に取って
朝倉輝晃:「んなこと言われたら、憎めねえだろ」
朝倉輝晃:「八つ当たりもできねえじゃん」
朝倉輝晃:「やんねえけどよ」
エカチェリーナ:「いつか潰れるぞ。きみは」
朝倉輝晃:「弱いから?」
エカチェリーナ:「強すぎるからだ」
朝倉輝晃:「……はじめて言われたよ」
エカチェリーナ:「靭性という言葉を知っているか?金属加工に不可欠な『しなり』のことだ」
エカチェリーナ:「しなりがない鉄鋼は脆い。ぶつかって、ぶつかって、ぶつかりぬいて」
エカチェリーナ:「ある日を境に、ぽきりと折れてしまう」
エカチェリーナ:「きみはブレなさすぎる。強すぎる」
朝倉輝晃:見上げて、天井に視界を遮られる。空は見えない。
朝倉輝晃:「……ひでえ奴だよな」
朝倉輝晃:「勘違いもさせてくれねえ」
朝倉輝晃:「ただの、いつもの自意識過剰だって」
朝倉輝晃:「バカが調子に乗っただけだって」
朝倉輝晃:「そう思えたほうが楽だったのによ……」
エカチェリーナ:無言でコートを肩に掛ける。
朝倉輝晃:小さくため息をついて、向き直る。
朝倉輝晃:「わり、皆」
朝倉輝晃:「終わったら、泣きついていい?」
朝倉輝晃:「終わるまでは……ああ」
朝倉輝晃:「八つ当たりの相手を選ぶぐらいにゃ、なんとかする」
閏霧霞:「……好きなだけ、良いわよ」
飯綱太一:「……オフだったら幾らでも付き合う」
朝倉輝晃:頬を叩く。二度三度。
緑青宗近:「……そんで」
緑青宗近:「空気が読めねえみてえで気兼ねするんだがね」
緑青宗近:「結局のところ、具体的にその『抗体』ってのはどういう用途のモンなんだい」
エカチェリーナ:「『栞』は、触れて、念じれば起動できる。……他にも聞きたいことが?」
緑青宗近:「その子の死の記録ってえのが」
緑青宗近:「どういう理屈で何の役に立つのか、説明がまだだぜ」
エカチェリーナ:「『異世界』の暴露によって起こる現象は、言うなればショック死と似ていると我々は結論付けた」
エカチェリーナ:「つまり、それでも活動し続けると言うことはOVにとってのロイスの喪失と他ならない。何せ死を繰り返しているわけだからな」
鐙幸生:「そうだよ。俺には命を賭けるなんて理解できねえ……ただ、ヒーローになりたいって思ったんなら、そこはよくわかる!」
鐙幸生:「みんなのヒーローか誰かのヒーローか知らねえけど、とにかくなんとかしてやろうぜ。その死の繰り返しをどうすりゃいい?」
エカチェリーナ:「ただのボンクラではないようで何よりだ。……きみらには、彼女の死の記録を、追体験してもらう」
エカチェリーナ:「そうすることで、『慣れる』。ショック死のループに対して鈍くなることができる」
鐙幸生:「嫌な予感がしたぞ……」
緑青宗近:「……追体験」
緑青宗近:「ようやく合点がいった」
緑青宗近:「だから抗体ってわけかい」
エカチェリーナ:「ああ。『抗体』の正体だ」
エカチェリーナ:「彼女は自分の死を、最後の最期まで『栞』に送り続けた」
閏霧霞:「……っ!」ぎり、と歯軋り
緑青宗近:「相手があの悪趣味どもだ」
緑青宗近:「さぞや惨たらしく死んだんだろうね、この娘は」
緑青宗近:「それでも意地張ってデータを送り続けた……全くバカだね、ケツの青いガキのくせに」
朝倉輝晃:「……頑張ったよ。頑張りすぎだ、馬鹿野郎」
緑青宗近:「そんなん、こっちも」
緑青宗近:「イモ引くわけにゃあいかなくなるだろうが」
緑青宗近:しずかに、握りこぶしを作る。
飯綱太一:「……最悪ですね」
飯綱太一:溜息を吐く。死ぬような思いは飽きるくらいにしてきてはいる。
飯綱太一:だから、まあ。これはきっと
飯綱太一:いつも通りの仕事だ。
飯綱太一:「やりますけど」
閏霧霞:「……応えるしかない。どれほど死を繰り返そうと」
鐙幸生:「マジすか……やるの……!?」
閏霧霞:「私はやるわ。何せ、一度死んだ身よ」
緑青宗近:「付き合いなよ、鐙サン」
緑青宗近:「アンタならトチ狂ってんのはいつものことだ」
緑青宗近:「曝露ってのもいくらかマシだろ」
朝倉輝晃:「怖いなら逃げたほうが良いっすよ」
朝倉輝晃:「……頑張りすぎて死なれるのはたくさんだ」
朝倉輝晃:「俺はどうも、退けなくなっちまったけど」
鐙幸生:「……お、大きなお世話だよ……! ビビってねえし!」
飯綱太一:「逃げてそのあとどうにかできるんなら」
飯綱太一:「良いんじゃないんですか?」
鐙幸生:「逃げる気もねえっつーの! 敬意が足りねえよっ、俺は先輩だぞ!」
緑青宗近:「もし上手くいかなくっても」
緑青宗近:「化け物どもに食いつぶされるより、少しはマシな死に方するチャンスだぜアンタ」
緑青宗近:「少なくともそういうチャンスは、アタシなら逃さねえ」
鐙幸生:「大学の入試受かってるんだからな!!! やるわ! やりゃいいんだろ! 緑青サンより先にやる!」
緑青宗近:「おうおう威勢が戻ってきたねえ」
緑青宗近:「おだてがいもあるってもんだ」
緑青宗近:けらけら笑ってそれに続く
閏霧霞:「緑青だって、一度死んでいるでしょう?」さらりと言う
閏霧霞:「私が死んだあの日、貴女は死ぬほどつらい思いをしたんじゃないかしら」
閏霧霞:「だって私が大切だものね、貴女は」こちらも笑って
緑青宗近:「ちぇっ。ああ……そうさね」
緑青宗近:「自意識過剰と言ってやりてえが」
緑青宗近:「言い当てられちゃあ世話がねえ」
緑青宗近:「……そうだよ」
緑青宗近:「だから付き合うのさ、アンタの無茶に」
緑青宗近:「二人でこれからも生きるために」
緑青宗近:「もっぺん、死んでみようかい」
閏霧霞:「……そういうセリフは、好きになった男にでも言いなさい」
閏霧霞:「貴女とずっと生きていられるなんて、現実味のある勘違いをしてしまうわ」
閏霧霞:栞を一枚手に取る。
閏霧霞:「でもそれは、何て素敵な勘違いなんでしょうね」
緑青宗近:こちらも手に取って
緑青宗近:ふ、と笑う
緑青宗近:「現実味が足りねえってんなら」
緑青宗近:「これからたっぷり味合わせてやるよ」
緑青宗近:「まずはこいつでひとつ」
緑青宗近:ふにゅ、と見えない何かが閏をつっつく
閏霧霞:「……んぁっ」柳腰と、女性的な魅力が溢れた稜線をびく、とひくつかせる
緑青宗近:「あはは!ここに確かにあるモンを、疑うことなんて出来やしねえ。だろ?」
閏霧霞:「……前言撤回。死んでも貴女とは死んでやらない」
緑青宗近:「重畳だ。せいぜい気張るとしましょうかい」
朝倉輝晃:二人のじゃれあいを見て、かすかに笑う。手の中の栞を見つめる。
朝倉輝晃:「(逃げりゃあ良かったのによ)」
朝倉輝晃:自分が逃げなかったせいか、と、一瞬浮かんだ考えを消す。
朝倉輝晃:選んだのは彼女だ。
夕月栞:「(貴方に恥じない私でいたかったからさ)」
夕月栞:一瞬、聞こえた気がする。
朝倉輝晃:「(ハードル上げてくれるよ)」
朝倉輝晃:空耳に苦笑する。
飯綱太一:「……いこう」
飯綱太一:この場の誰かに向けた言葉なんかじゃなくて。
飯綱太一:とっくの昔に失くした
飯綱太一:それでも、未だに自分の中に居る。
飯綱太一:友達"ぼうれい"達に向ける言葉だ。
飯綱太一:ここが死に場所なら、そんなに悪くない。
飯綱太一:それだけ。
飯綱太一:今までだってずっとそうしてきた。
飯綱太一:きっと、これからも変わらない。
GM:……その思いを引き金に、『栞』の中の死が呼び覚まされる。
夕月栞:『痛い』『引き裂かれる』『嬲られる』『手が』『足が』『腿が』『おなかが』
夕月栞:『痛い』『痛い』『痛い』『痛い』『痛い』
夕月栞:『目が見えない』『耳が聞こえない』『なのにずっと痛い』
夕月栞:『助けて』『助けて』『助けて』『死にたくない』
夕月栞:『――それでも』
夕月栞:『それでも、頑張るから』
夕月栞:死の記憶は、続く。
夕月栞:少女の物語が終わり、その命が百鬼夜行によって解剖し尽くされるまで。
夕月栞:……そして。
飯綱太一:「…………テルテルが聞いたら怒るよな。これ」
飯綱太一:「悪い……これくらいなら」
飯綱太一:「ずっと昔に貰ってる」
飯綱太一:それでも、死にきれなかったからここまで来た。
飯綱太一:不撓不屈”アンブロークン”
飯綱太一:壊れない。
飯綱太一:砕けない。
飯綱太一:千切れない。
飯綱太一:或いは
飯綱太一:そうすることはもうできなくなった。
飯綱太一:なれのはて。
飯綱太一:「……今日は死ねるのかな」
飯綱太一:死に損ないでも。
飯綱太一:まあ、自殺だけは納得できないから。
飯綱太一:戦う。
飯綱太一:それで死ねたら万々歳。
飯綱太一:「いくか」
飯綱太一:なんてことの無い。
飯綱太一日常("死")を通して、戦うことを決めた。
飯綱太一:UGN"せいぎのみかた"は日常の為に戦うらしい。
飯綱太一:だから、きっとこれでいい。
飯綱太一:せいぎのみかたになんて到底。
飯綱太一:成れはしないけどさ。
───────
GM:★トリガーシーン『ジャック・オ・ランタン』殲滅が実行可能です。
GM:実行しますか?
緑青宗近:参りましょう
緑青宗近:スイッチ・オン!!
鐙幸生:参ろうぜ!
閏霧霞:行くわよ
朝倉輝晃:行きましょう!
飯綱太一:いきます
───────
エカチェリーナ:「……死を繰り返し、狂気の海に漕ぎ出す旅人」
エカチェリーナ:「故に称して『死海作戦』、か」
エカチェリーナ:「UGNに、彼女のような人間が居ると知っていたら……」
エカチェリーナ:「……」思い出す。中東超人戦線での戦いを。
エカチェリーナ:慟哭し、激情し、向かってきた…”ゴーストタッチ”のことを。
エカチェリーナ:誰かの死に本気で怒れる、普通で尊い魂のことを。
エカチェリーナ:「……私は」
───────

★『ジャック・オ・ランタン』殲滅
・街の平穏は脅かされ、真相は死海の底に沈もうとしている。
存在しない時の中で、真実の輝きを望むのならば。
例えその手が空閑に彷徨しようと、虚空に触れ続けることに迷いはない。
それぞれの手が思惑に伸ばされる中、戦術符号『死海作戦』は決行される。


───────

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マスターシーン2

ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン: カッ、カッ、カッ、カ。
ジャック・オ・ランタン:静かな港湾に、孤独な足音が鳴る。
ジャック・オ・ランタン: そんな音が響き渡ってしまう程度に、街は静けさを取り戻していた。
ジャック・オ・ランタン:敗北者の群れ、行き場を失った愚者の群れ。異形の集団『ハロウィン』は、滅びを迎えた。
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン
しかし。

ジャック・オ・ランタン:「『ウェディング・ケーキ』『アンテナ・ロボット』…『──』『──』『──』……」
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン:長大な得物を抱えた、異形の怪人がまだ一人。いや。
ジャック・オ・ランタン:「…君達はよくやってくれた。大丈夫。君達のおかげだ。君達のおかげで──私は、私になれた。
ジャック・オ・ランタン: だから、もう大丈夫。君達の『祈り』には──きっと私が応えよう。」
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン
 立ち並ぶ倉庫間の照明が壁に映し出した影と、足音の数があっていない。

ジャック・オ・ランタン:それらは、でたらめに子供が描いたようなシルエット。ケーキにロボット、キノコに恐竜。
ジャック・オ・ランタン:カボチャ頭のお道化た怪人が引き連れるに相応しい、荒唐無稽な怪物たち。
ジャック・オ・ランタン
 そして、その光景が幻であったかのように、影達は飲み込まれて消えた。

ジャック・オ・ランタン:怪人が空を仰ぐ。
ジャック・オ・ランタン:「だが、その前に。やっておかなければいけない事があるね。」
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン:──き   ん。
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン: 一振り。ただそれだけで、水平線まで空間が割れた。
ジャック・オ・ランタン:単純な出力の暴力。建造物が断たれたのではない。風が断たれたのでもない。
ジャック・オ・ランタン:『自由にする事のできる』『神』<何か>が「そこを断つ」と決めたから、自ずとそうなるように世界が割れたのだ。
ジャック・オ・ランタン:遠く。街に届く寸前でその空間断層は無数のオルクス能力者による空間補強によって霧散する。
ジャック・オ・ランタン:──未だ『 』に届かず。だが、狙いは『そう』ではない。
ジャック・オ・ランタン:開いた『無』から、さした興味もなさそうに視線を流して。
ジャック・オ・ランタン:「ははははは!見・つ・け・た。
ジャック・オ・ランタン
ジャック・オ・ランタン:──『廿免争』
ジャック・オ・ランタン:君の事だよ。」
ジャック・オ・ランタン:───ゆらり、長大な槍が、緩やかな弧を描いて──『それ』に向けられる。
"廿免争":『――ジャック・オ・ランタン。敗残兵の土手かぼちゃが、今更私に何の用かな』
"廿免争":ノイズの掛かった声。ノイズによって見えない顔面。ただ、その存在だけが『それ』を示す。
ジャック・オ・ランタン:「ハハハハ!!それはね…私は優しいから、教えてあげよう!」
ジャック・オ・ランタン:「お願いされたから」
ジャック・オ・ランタン:──何の感情も籠っていない声で。
"廿免争":『……この惨状が、全部?』
"廿免争":『ただの”おねがい”で?』
"廿免争":『――っはっはっは、あはは、あはっ…ふふっ、ひぃ~っ、あはは……』
"廿免争":『バカじゃねえの』
ジャック・オ・ランタン:「ハハハハ!!!」
ジャック・オ・ランタン:───廿免争と呼ばれるものの『背後』に既にいる。 ぬるり、生暖かい風が吹いた。
"廿免争":『君さあ。私には勝てないよ』
"廿免争":『だって――』左手をかざす。その左手は、透き通っている。海をその肉体に溶かし込んだかのように。
ジャック・オ・ランタン:──振り向いた廿免争の『顔』が、何も映らないカボチャ頭の『空洞』とあった。
"廿免争":『――気持ち悪いヤツだな』
"廿免争":左手が、『背後』の風に触れる。
"廿免争":そして――■■■■■の記憶を――流し込む。
ジャック・オ・ランタン:「私もそう思うよ。ああ、人間とはなんと愚かなのだろう。神に願うんだ、もっとマシな祈りはないのか?…いや、祈られたからといって…実行しちゃうかな?本当に。」
ジャック・オ・ランタン:「するんだな、これが。だって──」
ジャック・オ・ランタン:──その胸を槍が貫いている。
"廿免争":『……嘘だろ』
ジャック・オ・ランタン:「『私』には何もないからね。ああ、記憶にはあるよ。狂うらしいね。」
"廿免争":『待て。待て……何でお前、これに耐えてる』
ジャック・オ・ランタン:「『無い』からね。狂うようなものは。」
"廿免争":目の前で起こっていることを信じていないかのように、槍にぺたぺたと触る。
ジャック・オ・ランタン:捻り、内蔵に致命的な損傷を与える。
"廿免争":『お前、何で生きてる――ぐぼっ、ごふっ』
"廿免争":『え?い、嫌だ……わ、私は』
"廿免争":「それじゃあ、お前、本当に……『からっぽ』じゃないか」
"廿免争":「あ、あんなに頑張ったのに」
"廿免争":「あいつを助けるために頑張ったのに」
"廿免争":「どうしてこんな奴に、がふっ、負けるんだ?」
"廿免争":顔が色を失っている。声も、ノイズが解けている。
ジャック・オ・ランタン:「ハハハハハ!!!!言ったろ?」
ジャック・オ・ランタン:「お願いされたから。こんな世界全部壊して。あんな奴ブッ殺して。ああ、ロクでもない願いだと思うよ。だけど──聞いちゃったらね。」
ジャック・オ・ランタン:「叶えてさしあげましょう!そのお願い!」
ジャック・オ・ランタン:──槍を引き抜く。
"廿免争":「……う、るう」
"廿免争":膝から倒れ伏す。
"廿免争":右手が。
"廿免争":『誰かの腕を接合した』右腕が……何かを求めるように、虚空に向かって伸ばされていた。
"廿免争":オルゴールが落ちる。曲が、正常に流れ始める。
"廿免争":曲名は『ハッピーバースデートゥーユー』。
ジャック・オ・ランタン:「───『死んだ』ね。」死神の権能が保証する。廿免争の生命反応は最早存在しない。仮に延命手段があったとして──
ジャック・オ・ランタン:『死神』はそれを許さない。
GM:…『月に鳴く』はその偽装を停止させた。
GM:今ならジャック・オ・ランタンは、その素顔を見ることが出来る。
ジャック・オ・ランタン:「ハッピーバースデー。ハッピーバースデー。死も一つの誕生かな。」
ジャック・オ・ランタン:腕が伸ばされ、廿免争を掴みあげる。燃え盛る禍々しい炎が、その死体の顔を照らした。
ジャック・オ・ランタン:「──」照らし出されたその顔を見下ろし。その怪物は……
ジャック・オ・ランタン:グシャ。全てを否定するように、頭部を握り潰した。
───────
GM:さて、最終決戦前ですが
GM:何か宣言のある方はいますか?
緑青宗近:はいはーい
緑青宗近:ピースの効果を使って
緑青宗近:ターセムさんのNPCカード使用回数を回復しておきます!
GM:OK!ではターセムさんのNPCカードの使用可能回数が満タンに!
GM:そして、ピースの効果でNPCカードの効果もグレードアップします。
鐙幸生:やった!
朝倉輝晃:やったー!
緑青宗近:ワオワオ
GM:はぐくんだ絆が、ペルソナに新たな力を与える……
GM:now loading

・エカチェリーナ
『アトラクト・コマンドV』
味方単体の判定のC値を2減少させる(下限値5)。シーン1回。
・ターセム・ジュノ
『彷徨わぬ:無垢のブラックデビル』
≪妖精の手≫に加え、≪妖精の輪≫
(EA.102。≪妖精の手≫を使用後、追加でもう一度だけ振り直しできる)が使用可能になる。
《妖精の手》の使用可能は5回、妖精の輪の使用可能回数は1回。
・安東邑
『ブンブン・サテライツ』
ダメージロール直前に使用可能。ダメージ+3d10。使用可能回数1回。

GM:以上!後でNPC欄を更新しておきます!

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クライマックス

GM:では、改めてクライマックスです。
GM:全員登場。登場浸蝕は1。
緑青宗近:60+1d1
DoubleCross : (60+1D1) → 60+1[1] → 61

GM:78+1d1
DoubleCross : (78+1D1) → 78+1[1] → 79

鐙幸生:鐙 幸生の侵蝕率を1(→ 1)増加 (79 → 80)
閏霧霞:78+1d1
DoubleCross : (78+1D1) → 78+1[1] → 79

飯綱太一:1d1+61
DoubleCross : (1D1+61) → 1[1]+61 → 62

朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を1増加 (74 → 75)
───────
GM:――『フライング・ダッチマン』改め『喜望の船(グッドホープ)』上空付近。海抜206m。
GM:君たちはUGN所有の戦闘ヘリによって、『フライング・ダッチマン』付近へと輸送されていた。
GM:運転席に座っているのは、”グローム”……エカチェリーナその人だ。
緑青宗近:「先に陣取って待ち受けろってのは道理だが」
緑青宗近:「どうにも景色が良すぎやしねえかい?緑青さんはヘソのあたりがムズムズするよ」
飯綱太一:「降下作戦ですか……」
飯綱太一:「いや、確かに効率良いっていうか早いですけど」
閏霧霞:「これが最も早い移動手段よ。まさか輸送カテゴリ顔負けの操縦を見せられるとは思わなかったけれど」
朝倉輝晃:「そう……そうすね!?」
朝倉輝晃:だらだらと汗を流し、落ち着かない様子できょろきょろと視線が動く、
緑青宗近:「船に上手く引っかかれなきゃあ」
緑青宗近:「そのまま海面にぶつかってお陀仏だね」
鐙幸生:「俺も一度スカイダイビングしたかったけど…… こういうレジャー感の欠片もないアレじゃないんだよな……」
緑青宗近:「知ってますかい鐙サン」
緑青宗近:「高いとこから落下すると、水面ってのはコンクリと同じ衝撃とかねえ」
鐙幸生:「その情報、いま入れる必要ある!?」
飯綱太一:「大丈夫」
飯綱太一:「最悪でも一、二回のリザレクトで済む」
朝倉輝晃:「大丈夫の範疇かそれ!?」
飯綱太一:「死んでないから問題ないだろ」
朝倉輝晃:「ちっくしょー!つーか高えのよ……!」
鐙幸生:「リザレクト慣れしてるんじゃねえよ! やだよ……一発成功な!」
エカチェリーナ:「良いから無駄なリザレクトをしたくなければシートベルトをしていろ。私の操縦だ。落ちるわけがない」
エカチェリーナ:「……そうだ。私が死んでも、きみらは無事に船まで輸送する」
朝倉輝晃:「縁起でもねえこと言わんでくださいよ」
飯綱太一:「……帰りがきつそうなんでできれば無事でいてください」
エカチェリーナ:「縁起でもない、か…なあ、少しだけ他愛もない話をしていいか?」
緑青宗近:「お好きにやんな」
緑青宗近:「アンタがそう口数多いのも珍しいや」
エカチェリーナ:「どうも。と言っても、些細な話だ」
鐙幸生:「ほんとに他愛もないやつでお願いします」
ターセム・ジュノ:「諦めなよ。こういう場合、大抵重いかドス重いかの二択だ」
鐙幸生:「新しいうみねこ打った? とか、そういうのがいい」
飯綱太一:「うみねこ?」
鐙幸生:「パチスロだよ」
飯綱太一:「あー」
緑青宗近:「シンフォギア一筋って先週まで言ってたろアンタ」
エカチェリーナ:「私が何故FHに入ったか、という…ふふ」雑談に少し笑う。
エカチェリーナ:「本当に、大したことのない理由なんだ」
エカチェリーナ:「核の開発によって各国はにらみ合いになった。それは抑止力が働いているからだ」
エカチェリーナ:「そしてオーヴァードは一つの兵器だ。だから、世界で一番で強いOVは世界一の抑止力ということになる…必然的にな」
エカチェリーナ:「それになっても良いし、それを作っても良かった」
エカチェリーナ:「全てを焼き尽くせば、もう戦うものも居ない。そういうナイーブな考えをしていた」
エカチェリーナ:「だが結局、中東超人戦線は形を変えて今も続いている」
エカチェリーナ:「そして……私が起こした戦争もまた、この死海作戦の遠因の一つだ。こんなばからしい話があるか?」
エカチェリーナ:「誤解しないで欲しいが、私は戦争が嫌いなんだ。人が死ぬのだって、本当は見たくない」
エカチェリーナ:「けれど、それをUGN側に立って叫ぶには…殺し過ぎた。あまりにも」
エカチェリーナ:「……あのオペレーターのように。命を懸けて何かを守れれば、それで良かったのかも知れないのにな」弱く笑う。
エカチェリーナ:「だから、まあ。そういうわけで…私の搾りかすのプライドに賭けて」
エカチェリーナ:「きみたちを絶対に、船まで輸送する」
エカチェリーナ:「そして、作戦の成功を祈る。……以上だ」
鐙幸生:(……ここだ! 何か考えろ……! いま、エカチェリーナ姐さんが心を開こうとしているんだ……)
鐙幸生:(いい感じの台詞で……うまい具合に……あわよくば、性的な関係に持ち込める何かを……!)
鐙幸生:(……思いつかねえ!!!)
飯綱太一:「了解しました。どうかご無事で」
緑青宗近:「下んねえ知恵を働かせてんじゃねえや」
緑青宗近:ぎゅむ、と見えない指が鐙のほほをつねる
緑青宗近:「……エカチェリーナさん、アンタね」
ジャック・オ・ランタン:《ワーディング》
ジャック・オ・ランタン:───超々広範囲のワーディングが、周囲一帯を包み込んだ。
鐙幸生:「いてえっ! なんで俺の思考を……おげぇっ!? なに!?」
緑青宗近:「っ!?」
エカチェリーナ:「……なんだ!」操縦に集中している。
朝倉輝晃:「……来たな、向こうも」
ジャック・オ・ランタン:脳と常識を書き換えられるような、底知れぬ不快感が君達を襲う。この内何人かは、『以前』から何度も感じたかもしれない。今は全員が知っている。脳裏をよぎる『自分は死んだ』と言う感覚。
ジャック・オ・ランタン:紛うことなき嵐の神、死を司る神の領域展開だ。その《ワーディング》は、『フライング・ダッチマン』の内部より。いかにしてか、その出所は既に『そこ』にいる。
閏霧霞:「……いるわね」
緑青宗近:「どうやら」
緑青宗近:「先客がいるらしいや、それもとびきりに癇の立ったやつが」
ジャック・オ・ランタン:そして、世界が『裏返った』。空を飛ぶ鳥は墜ち、死したものが蘇る。生温い風が嵐となり──君達の視界。ヘリとフライング・ダッチマンを繋ぐ『世界』が──異形の亡霊に埋め尽くされた。
緑青宗近:「っとぉ!?舵取り、離しなさんなよ!」
朝倉輝晃:「閏さん、ジュノさん……こんなん相手に逃げ切ったのか?」
朝倉輝晃:「そりゃ及び腰にもなるわな……!やべえぞあれ、これまでのやつと桁が違う……!」
飯綱太一:「……良いな」
鐙幸生:「どこがだよ。こりゃ地獄だぞ……」
飯綱太一:ほとんど聞こえないような小さな声で。
飯綱太一:「ここなら死ねるかもしれないな」
緑青宗近:「何はなんでも船までは漕ぎつけねえと……!手の出しようもねえ」
ジャック・オ・ランタン:──だが、そんなものにかかずらっている場合ではないはずだ。君達は辿り着かなければならない。この死の海を乗り越えて。
エカチェリーナ:「舐めるなよ」あまりの恐怖と精神的重圧に、形の良い鼻から血が一筋垂れる。それでも。
エカチェリーナ:「私は――私が殺した人間の、一人一人に比べれば!」
朝倉輝晃:「おい、あんた無茶を……!強すぎんのはどっちだって!」
エカチェリーナ:尾翼を旋回させ、亡霊の群れを引き裂く。
鐙幸生:「うおっ! すげえっ! なにこれ!?」
緑青宗近:「ひゅう」
緑青宗近:シートにしがみつきながら、鮮やかな操縦に口笛を吹く
エカチェリーナ:そのままスラロームで切り揉み回転。ローターをブレードに転用し、一気に薙ぎ払う。
エカチェリーナ:「……ここだ。ジュノ」
ターセム・ジュノ:「アイアイ。コールサイン『フォックス・スリー』。主力武装送レ、どうぞ」
ターセム・ジュノ:そう言って、ターセムの煙草から煙が流れる。……ヘリの下腹部へと。
エカチェリーナ:「このままミサイルでぶち破る。バックスラストが来るから捕まっていろ」
朝倉輝晃:「ミサ……スラス……りょ、了解!」
エカチェリーナ:「そして、加速度を付けなければあの外壁はぶち破れない。つまり、きみらはこのヘリとほとんど同時にあそこに入る」
エカチェリーナ:「”ゴーストタッチ”。今度は守れ」
エカチェリーナ:「”カタシハヤ”。お前のような奴が、きっとどこでも必要だ」
エカチェリーナ:「”アンブロークン”。いつかお前の中の、死人の声が聞こえなくなることを願う」
エカチェリーナ:「そして、”ウェザーメイカー”。……一つ訂正だ」
エカチェリーナ:「人はきっと兵器ではない。君に出会って気付かされた」
エカチェリーナ:しゅばごっ、という音を追い越して、音速以上のトロンビンチョル・ボムが射出される。
朝倉輝晃:「闘いが終わったら、ってのも死亡フラグだけどよ」
朝倉輝晃:「遺言みてえに言い残してくれんなよ」
朝倉輝晃:「あんたも人だって気づいたなら死ぬなよ!折れる理由を増やしてくれんな!」
飯綱太一:「はは、いつかそうなれば良いですね」
飯綱太一:「期待しないでいます」
飯綱太一:だって、まだ荷物は下せねえし。
緑青宗近:「負けた相手から頼られるたあ」
緑青宗近:「なんともむず痒い話だがね」
緑青宗近:「応えて見せるから、アンタにも一つ注文だ」
エカチェリーナ:「注文?」スロットルレバーをぐっと上げている。
緑青宗近:「ばからしいだの、殺しすぎただの、諦め臭くするのはよしときな」
緑青宗近:「負け犬だって、アンタに乗せられた重たい石を」
緑青宗近:「どうにかしようと足掻いてんのさ、それをアンタがクヨクヨしてちゃ」
緑青宗近:「海原に放りだしたこの右手が泣いてらあ」
緑青宗近:「いい生き方をしようぜ」
緑青宗近:「お互いに」
エカチェリーナ:「……そうか。そうだな、すまない」
エカチェリーナ:「私も君も生きているということだな。あの戦場を乗り越えて」
閏霧霞:胸元から鉱石ラジオを取り出す。自慢げに緑青を見ている。
緑青宗近:「そうさ」
緑青宗近:「生きてる以上は、思うように、精一杯」
緑青宗近:「アタシやアンタみたいな美人が泣いてちゃあ、世の中しけこんじまう」
緑青宗近:「そうだろう!」
緑青宗近:「なっ、と」
緑青宗近:ぐいっと閏さんと肩を組み、操縦席に微笑みかける。
エカチェリーナ:「――全く、きみは」ヘリが加速する。一度射出したミサイルに、ほとんど追いつこうとする速さで。
閏霧霞:慌てて表情を戻すが、振り払うことはしない。
閏霧霞:「……私にはないのかしら?」
エカチェリーナ:「……いい女だ。一生離すなよ」
閏霧霞:「さあ。誰の事かしらね?」肩のぬくもりを感じながら微笑む。
鐙幸生:(……だめだ……)
鐙幸生:(な~んにも思いつかねえ) 顔をあげる。 「ええと……」
鐙幸生:「そう!」
鐙幸生:「自称兵器のニヒルなお姉さんってのもスゲーいい属性だと思うんで、変わっても変わらなくてもどっちでもいいと思いますよ!!!」
鐙幸生:「あるがままで!!! オラッ、いいこと言ったぞ!」 跳ぶ。
朝倉輝晃:「あんたはそうでなくちゃなあ!」
朝倉輝晃:表情を緩めて、ゲラゲラと笑う。
朝倉輝晃:「よっしゃ、負けねえ気がしてきた!行くぜぇ!」
朝倉輝晃:後を追うように飛び出す。
飯綱太一:「……不撓不屈("アンブロ―クン")、出ます」
飯綱太一:無造作に飛び降りる。
飯綱太一:口の端を歪ませながら。
緑青宗近:「大したタマだよ、つくづくね」
閏霧霞:「貴女の後輩でしょう?何とかしなさいよ」
緑青宗近:「こんな時まで説教は置いときな」
緑青宗近:「舌かむぜ、そらっ」
閏霧霞:「きゃっ」
緑青宗近:閏を抱えたまま飛び出す
緑青宗近:殺気の波を見えない掌がかき分けながら
緑青宗近:大気を裂き、甲板が近づく――
閏霧霞:「――ら、”ラヴァ―・バーン・ラヴァ―”、”ゴーストタッチ”!状況開始!」緑青さんに抱えられながら、ヘリで待つ二人に向かって最後のコールを送る
ターセム・ジュノ:……障害物が破壊され、柔らかな煙草の煙で覆われた甲板が君たちを待っている。
ターセム・ジュノ:ヘリから落ちた吸殻には、小さく「good luck」と書かれているのが見えるかも知れない。
GM:ず があん!
GM:加速度を付けたミサイルが着弾し、船の外壁を突き破った。
ジャック・オ・ランタン:それでは、君達はこうして最後の嵐を越え、いざ、作戦中枢『喜望の船』に突撃し──
ジャック・オ・ランタン:───────
ジャック・オ・ランタン:一つ目の『異界発狂』を乗り越えた。
ジャック・オ・ランタン:──『第一槽 ──■■ ■■■■■──(※抗体による認識遮断により解読不可)』
ジャック・オ・ランタン: ──君達は、気付けば、迷宮の深くに迷い込んでいた。
ジャック・オ・ランタン:空は見えない。海もない。見渡す限り冷たい岩壁に、発光性の苔や水晶が寒色の光を放っている。
ジャック・オ・ランタン:壁には横道や、豪華な装飾のなされた扉など、どこかに繋がる『何らか』が断続的に見える。
ジャック・オ・ランタン:──君達はそこに踏み込み、帰らぬものとなってもよい。
ジャック・オ・ランタン:……ヘリによって、甲板に突撃を仕掛けた君達の足元には、気付けばしっかりとした大地が広がっている。
ジャック・オ・ランタン:脳を、読み取れない文字列が過ぎっていった。
ジャック・オ・ランタン:振り返っても、出口はない。ただ、果てのない迷宮らしき道のりが続いているだけだ。
ジャック・オ・ランタン:『触れてはならない異界を収める』。これこそが『フライング・ダッチマン』の内部であるということを理解できる。
緑青宗近:「聞くと見るとじゃ大違いってなもんだ……」
緑青宗近:「こいつは確かに、息が詰まるね」
緑青宗近:「夕月サンに感謝しねえといけねえな」
朝倉輝晃:自分の正気を確認し、微かに瞑目する。
閏霧霞:「……『迷宮』かしら? ここは」
飯綱太一:「こんな風になってるのか」
鐙幸生:「げえええ……この手のタイプの地獄かよ……」
閏霧霞:「『異世界を集める船』なんて言っていたけど、こんな世界が本当に存在するって言うの?」
飯綱太一:「ビオトープって言ってたから特殊な環境を集めてる可能性もあるんじゃないんですか」
朝倉輝晃:「この際、本当にあるのかどうかは後だ」
朝倉輝晃:「渡すわけにはいかねえってとこだしな、大事なのは」
緑青宗近:「とはいえたまげてばかりでもいられねえ」
緑青宗近:「待ち受けるつもりだったが待ち受けられてるんじゃあ勝手も違う」
緑青宗近:「警戒しすぎるくらいで越したことはねえさね」
鐙幸生:「俺、こういうの苦手なんだよな…… きさらぎ駅に行ったときは半年くらい神隠しになったし……」
朝倉輝晃:「きつすぎる体験談。怖いんだか頼もしいんだか」
ジャック・オ・ランタン:君達の前には、おあつらえ向きに、前に向かって道が広がっている。そこにはより強い光があり──
ジャック・オ・ランタン:壁の質感から、地中にめり込んだ城の内部に向かうのだということがわかる。
緑青宗近:「どうにも露骨だが、他に道も無さそうだ」
鐙幸生:「こ、この内側を目指すわけ?」
閏霧霞:「……そうね。と言っても、ここでまであからさまに内部構造から誘われている場合は別だけど」
閏霧霞:「あなた、おぞましいものを沢山見ているんじゃないの?」
閏霧霞:「とは言っても、少しぞっとしないけれど」
緑青宗近:「その通り、こういう時の鐙サンだ」
緑青宗近:「ほれ、突っ立ってないでずずいっと行きな」
朝倉輝晃:「頼りにしてますぜ、経験者」
飯綱太一:「よろしくお願いします」
鐙幸生:「ぐおおおおおお……」
閏霧霞:「……」辺りを見回す。そこに書かれている文字が、強烈に『読んではならない』という悪寒を誘う。
緑青宗近:「ちょっといいとこ見てみたい~ひゅひゅー」
鐙幸生:「言わなきゃよかった。くそ! 俺は!」
緑青宗近:「ここで気張ればアンタ、あれだよ」
緑青宗近:「ぶら下げたでっけえ大福餅をひともみやふたもみ好きにするくらい」
鐙幸生:「……いますぐイクゾッ! 俺はリンフォンからも猿夢からも生還した男だッ!」 光を押し込むようにして中へ!
緑青宗近:「断るようなけち臭い女じゃあありませんぜ」
緑青宗近:「……閏サンは!」
ジャック・オ・ランタン:では鐙さんを前にずずずっと押し込みながら君達は城の内部へ。
ジャック・オ・ランタン:──水晶で出来たシャンデリラ。赤い絨毯に、上等な石造の床。豪奢な中世の城の内部のようだ。
ジャック・オ・ランタン: 見れば、壁には大きな肖像画並べられている。恐らく、この『世界』における英雄譚であろう。
ジャック・オ・ランタン:女王。そしてそれを支えるように侍る、騎士、貴族、神官、従者、忍者。そしてそれに連なる無数の人々。
ジャック・オ・ランタン:───そして、その『世界観』の中に異彩を放つ──放つ?本当に?こんな混沌とした世界観で?
ジャック・オ・ランタン:君達を待ち受ける、長大な槍を担いだカボチャ頭の怪人。
閏霧霞:「何で私の胸が通貨代わりなのよ!セクハラも大概、に……」見回す。
閏霧霞:「――!『ジャック・オ・ランタン』」
鐙幸生:「出たあっ!?」
緑青宗近:「……お早いお出ましで」
ジャック・オ・ランタン:「やあ!また会ったねえ!」鐙くんに久しぶりに友人に会ったような声音で。
緑青宗近:「てっきり風雲たけし城の段取りかと思ってたが」
緑青宗近:「こいつはどっきりひょうきん族だ」
朝倉輝晃:「横から殴りつけられなかっただけましっすかね」
飯綱太一:「奇襲くらいかけてくるもんだと思ってたんですけど」
ジャック・オ・ランタン:「ああ、大丈夫だ。既に終わったようなものだからね。…終わった?」
ジャック・オ・ランタン:「あ、驚いたなあ!そもそも君達、なんでここにいるんだ?そう、終わる前だから、どうでもいいかと思ったんだけど…」
緑青宗近:「ああん?」
鐙幸生:「俺は会いたくなかったんだよ……なんだこいつ、イカれてんのか?」
ジャック・オ・ランタン:「終わってないな、これ。驚いたぞ。君達、なんで生きている?」
緑青宗近:「みょうちきりんな三文芝居はやめときない」
緑青宗近:「容量を得ねえんだよドテカボチャ」
飯綱太一:「……勇敢な人がいたんだよ」
閏霧霞:「腕の良い、ちょっと弱気な操縦士がいたのよ」
閏霧霞:「……」言ってから気づく。『これ』は――あの≪ワーディング≫すら、『何かした』とさえ思っていない?
緑青宗近:「てめえのすっからかんの頭でどう思ってるのか知れねえが」
緑青宗近:「確かにここに、立ってるぜ」
ジャック・オ・ランタン:「私の《ワーディング》で君達は既に死んでいるはずだ。もう一人、ここを真面目に狙っていた『廿免争』は私が殺した。」
鐙幸生:「!?」
閏霧霞:「――え?」
朝倉輝晃:「何……!?」
鐙幸生:「廿免争、退場したのかよ!?」
飯綱太一:「……マジか」
緑青宗近:「……くたばりやがったのか」
緑青宗近:「かき回すだけかき回しやがって」
緑青宗近:「一体どこの何者だったんだか」
ジャック・オ・ランタン:「後は、計画通り……という程でもないな。当初の予定通り、ここの力を丸々吸収して、後は《ワーディング》で全ての生き物が死ぬはずだったんだけどね。いや、出力不足は百も承知だ。だが、君達が生きているのは計算が合わないな」
閏霧霞:「……やっぱり危険すぎるわね、貴方」先程の勘の通りだ。この男は、自らの手で命が失われることを、ただの過程として無機質に捉えている。
緑青宗近:「そいつのからくりは、明かす義理もねえことだが」
緑青宗近:「アンタら足元を見なさすぎるね」
緑青宗近:「これだけ派手に荒らしまわれば」
緑青宗近:「根性のある負け犬の一人や二人」
緑青宗近:「どこかしらにはいるもんさ」
緑青宗近:「つまり何にも不思議がるこたあねえ、因果の通りの筋書きさ」
ジャック・オ・ランタン:「ハハハハハハ!!!……いや、まったく…全くその通りだ!!こんなどうしようもない手を取れば、間違いなく、立ち向かう勇者が出るね。してやられた…というわけだ。」
閏霧霞:「そうよ。その栞のお陰で、私達はまた物語を始めることができた」
閏霧霞:「……だから後は、貴方を蹴り飛ばしてハッピーエンド」
ジャック・オ・ランタン:「廿免争なら退場させたよ。暗躍していたあの『女』は──『死んだ』!私が保証してあげるよ!」
緑青宗近:「……そう何度も言わなくても結構だよ」
緑青宗近:「いくらか腹の据わりは悪いが」
緑青宗近:「ここの勝負には関係のねえことだ」
緑青宗近:(女、か)
閏霧霞:「緑青……」『彼女』の正体に、少しだけ思いを馳せる。そして、それを振り払うように顔を上げる。
ジャック・オ・ランタン:「あと、私は個人的には君に非常にシンパシーを感じるけどなあ。」残念そうに鐙に。「まあ、友達って程じゃあないか。でも、これも何かの縁さ。終わって死んだら改めて友達になろう!」
緑青宗近:「……ラブコールだぜ」
緑青宗近:「受けてやんない」
緑青宗近:鐙さんに顎をしゃくる
鐙幸生:「冗談じゃねえ……怖えんだよ!」
鐙幸生:「俺は! お前みたいなスゲー強そうで現実超越してそうなやつが!」
鐙幸生:「だいっ………きるるるぁいぬぁんだよッ! 江戸っ子みたいに言っちゃったけど!」
ジャック・オ・ランタン:「そいつは……」
ジャック・オ・ランタン:「残ッッッッッ念!!!」大きくダメージを受けぞって、のけぞるような動き。
緑青宗近:「……案外」
緑青宗近:「相性いいんじゃねえかいあんたら」
鐙幸生:「やだよ~~~~! そういうのでコンビニさせられるやついっぱい見て来たんだから!」
ジャック・オ・ランタン:「……じゃ、キリもいい所だし。」ぐいっと姿勢が戻る。
鐙幸生:「……あれっ?」
ジャック・オ・ランタン:「勝負の時間かな。君は勝負がお望みなのかい。ああ、私は今まで勝負なんてした事はないが──わかるよ。君達は仲間の犠牲でここまできた。色んな人の祈りを受け取って、ここにいる。」
閏霧霞:「……!」
朝倉輝晃:「……」
緑青宗近:「……」朝倉を顧みる
ジャック・オ・ランタン:「私もね、先んじて言っておこう。私も君達のように、誰かのために闘っている。『全部滅ばなきゃやってられない』どうしようもない願いでも──願いは願いだ。祈りは祈りだ。それだけは紛れもない事実だから。」
飯綱太一:「……そう」
飯綱太一:「俺が言っても仕方ないな」
飯綱太一:まあ、少しは分かるし。
飯綱太一:どうせなら、ヒーローが言った方が良い。
朝倉輝晃:「一つだけ」
朝倉輝晃:「訂正してやる」
朝倉輝晃:「お前の計算を狂わせたのは、勇者様なんかじゃねえよ」
朝倉輝晃:「ただのがんばり屋さんで」
朝倉輝晃:「ちっぽけな願いの為に頑張りすぎただけの、普通の女の子だ」
朝倉輝晃:「魔王様でも気取ってんのかしらねえが」
朝倉輝晃:「お前は勇者に負けるんじゃねえ」
朝倉輝晃:「お前を形作った、どうしようもない願いと同じ」
朝倉輝晃:「ただの人間の思いで、ぶちのめしてやらぁ!」
ジャック・オ・ランタン:「───ハハハハハハ!!!…そうかい。それなら、はじめよう。そんなに強い思いなら。私も…返さなければならない。」
ジャック・オ・ランタン:槍が燃え落ちる。炎の塊となり、それを呑み込む。
鐙幸生:「なんだそれっ、世界観違くない!?」
朝倉輝晃:「この場所からしてそうだったでしょ……!」
ジャック・オ・ランタン:「私は『ジャック・オ・ランタン』と呼ばれている。ハロウィンの先導者、死者を率いる、ワイルドハントの王。またの名を──」
冥府神ケルヌンノス:「『生と死と狩人の神』────『ケルヌンノス』」
冥府神ケルヌンノス:空間が結晶化し、闇を身にまとう。身に刻まれたルーン文字が光を放つ。神の象徴たるその鹿角が、めきめきと音を立てて生み出され、まるで花弁のような、禍々しい炎をまき散らした。
鐙幸生:「そうではあるけど! こいつのキャラクターまでこれとは思わないじゃんか……!」
冥府神ケルヌンノス:──クライマックス前に所持するEロイス一つの開示があり、君達はこれを違和感として感じる事ができます。

所持Eロイス:
《死神聖餐》
リザレクトを禁止する。
※このEロイスは2つ分としてカウントする。

朝倉輝晃:な……なんじゃとーっ!
閏霧霞:ヤバすぎる
緑青宗近:ゲェーッ!
鐙幸生:鬼切りの太刀を持ってきて!
冥府神ケルヌンノス:フフ、ないねぇ!鬼切りの太刀ぃ!
冥府神ケルヌンノス:では、クライマックス戦闘に入ります。
冥府神ケルヌンノス:衝動判定は──独断で、存在しません!!何故なら厳密な事を言えばジャームでもないからです。(このハッタリはギリシャワールドでも許されているらしい)
緑青宗近:どこだよギリシアワールド!
朝倉輝晃:あんたほどの男がそういうなら……
飯綱太一:助かる……
鐙幸生:なるほど…そういうことか…
冥府神ケルヌンノス:実はジャームである事は避けられないのでジャームと言う事で宜しくお願いします。
緑青宗近:存在の揺らぎ
冥府神ケルヌンノス:衝動判定の目標値8!ただし、何度も言われた通り、君達は『抗体』を持ってきてここにいます!!
朝倉輝晃:あんたほどの男がそういうなら……
鐙幸生:脳に直接「理解」が注入されていく
冥府神ケルヌンノス:なのでこの揺らぎや耐性はあるものとみるのが妥当であり、衝動判定によって得られる侵蝕上昇1d10の目は1で固定となります。
閏霧霞:衝動判定だけクリアすればいい…ってコト!?
冥府神ケルヌンノス:です。宜しくお願いします!
冥府神ケルヌンノス:では各自、ダイスをお願いします。
緑青宗近:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 10[3,10]+3[3] → 13

緑青宗近:2d1+61
DoubleCross : (2D1+61) → 2[1,1]+61 → 63

朝倉輝晃:うおーっ衝動!
緑青宗近:やったねピンゾロ!
朝倉輝晃:7DX+2+0@10>=8 意思
DoubleCross : (7DX10+2>=8) → 9[1,1,2,5,6,7,9]+2 → 11 → 成功

朝倉輝晃:成功!
鐙幸生:3dx>=8
DoubleCross : (3DX10>=8) → 8[1,6,8] → 8 → 成功

閏霧霞:6dx>=8
DoubleCross : (6DX10>=8) → 9[1,2,3,8,8,9] → 9 → 成功

鐙幸生:OK!
閏霧霞:成功!
飯綱太一:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 10[5,10]+6[6] → 16

閏霧霞:浸蝕1上昇
閏霧霞:現在79
緑青宗近:あれ
緑青宗近:ダイス二つだからもうひとつ上がらない?
緑青宗近:閏さん
閏霧霞:オッススミマセン 現在侵蝕80です
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を2d1(→ 2)増加 (75 → 77)
鐙幸生:2d1+80
DoubleCross : (2D1+80) → 2[1,1]+80 → 82

飯綱太一:2d1+59
DoubleCross : (2D1+59) → 2[1,1]+59 → 61

冥府神ケルヌンノス:では全員の衝動判定が完了の気配!!
冥府神ケルヌンノス:では、はじめましょう!クライマックス、死海作戦最終局面。GMは処理を手伝って貰うが、ここ、俺がボスをやる事で閏霧霞として敵を倒す事に注力できるわけですね
冥府神ケルヌンノス:何事もなければ1R開始、セットアップを開始したいぜ。
朝倉輝晃:キャスリングしている!
緑青宗近:なし!
飯綱太一:なし
鐙幸生:なし!
冥府神ケルヌンノス:ではセットアップ《力場の形成》!
朝倉輝晃:セットアップあります。<原初の黄:活性の霧> コンボ:夜明けの煌き
朝倉輝晃:自身を対象にラウンド中攻撃のダメージ+15、ドッジダイス-2
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を3増加 (77 → 80)
朝倉輝晃:以上!
閏霧霞:セットアップ。怨念の呪石起動。侵蝕3上昇でラウンド間ダメ+2d10
閏霧霞:浸蝕80→83
冥府神ケルヌンノス:では行動者6人のセットアップ宣言を確認
冥府神ケルヌンノス:エンゲージの宣言。 『冥府神ケルヌンノス』-10m-『PC』

▼エンゲージ
(『冥府神ケルヌンノス』[5])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、飯綱[3]、閏[7])
[]内は行動値

冥府神ケルヌンノス:イニシアチブプロセスに入ります。
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ宣言『加速する刻』
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ13前に行動権利を得ます。
朝倉輝晃:なにぃーっ
閏霧霞:同じくイニシアチブ≪時間凍結≫!
閏霧霞:HP20を消費してイニシアチブ時に行動…だが
冥府神ケルヌンノス:そう。既にここは私の領域なので…
冥府神ケルヌンノス:《デビルストリング》《デビルスレッド》1度目を使用。
朝倉輝晃:なんだってぇ!
閏霧霞:やめてくれよ(絶望)
飯綱太一:容赦ない
緑青宗近:きっつ!
冥府神ケルヌンノス:何事もなければこのまま行います。
緑青宗近:ん?
冥府神ケルヌンノス:ないか。把握してるしなよく考えたら
冥府神ケルヌンノス:いきましょう 何かあったらブレーキかけるので言ってくださいね
鐙幸生:時間凍結は…
緑青宗近:そうですね
緑青宗近:オートアクション…ではない!
朝倉輝晃:あ、ほんとだ
冥府神ケルヌンノス:おっと!
鐙幸生:イニシアチブなので、デビルストリングでは消せない。デビルスレッドどうでしたっけ
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブじゃん
朝倉輝晃:イニシアチブエフェクト
冥府神ケルヌンノス:いえ、スレッドは効果強化なので
冥府神ケルヌンノス:うわーッ!!神が先手をとられる!
朝倉輝晃:あくまで制限エフェクトを消せるようになるだけだから
朝倉輝晃:消せるタイミングは変わらない!
冥府神ケルヌンノス:では、先に攻撃される事になったので、説明しておきましょう
緑青宗近:神がなんぼのもんじゃ~~
緑青宗近:こっちゃ悪魔ぞ~~
冥府神ケルヌンノス:君達は今、綿密なる準備の元にここにきています!!
冥府神ケルヌンノス:なので……
朝倉輝晃:悪魔の力身につけた
閏霧霞:ウィーピピー!
冥府神ケルヌンノス:君達に対してこのボスは『超人的弱点LV10』を持っており ダメージが+20されます!!
鐙幸生:やエグ強……!? やエグ強の時間……!
朝倉輝晃:やっほー!
緑青宗近:うおおおお
緑青宗近:逆にどんだけ体力あんのか怖いけど
緑青宗近:とりあえずうおおおおおお!
閏霧霞:それは俺の能力と…相性がいい!
緑青宗近:いったらうるるん!
冥府神ケルヌンノス:加えて、鐙幸生はどう考えても今回、この手の異界オカルトに対抗できる能力を持っています。なのでGMからは「鐙くんどう考えてもこの手のヤツに更に強いでしょ」と言う概念から
冥府神ケルヌンノス:このレベルを更に5上昇して扱っていいという許可を得ています。
朝倉輝晃:せ、先輩!
緑青宗近:www
鐙幸生:な、なんだって!
GM:ということです
冥府神ケルヌンノス:鐙くんはダメージ+30、他のPCはダメージ+20として扱ってください
緑青宗近:特効入った
朝倉輝晃:鐙先輩マジパねえっす!
緑青宗近:ドロップも期待できるぞ
閏霧霞:オス!では時間凍結で動きます!
閏霧霞:HP26→6
鐙幸生:パンチがよく効く……! 閏さん、やっちゃってください!
閏霧霞:浸蝕88
閏霧霞:では動きます。
閏霧霞:マイナー。『硝子の靴を割っても』:≪斥力跳躍≫+≪白熱≫
閏霧霞:素手データを変更し戦闘移動。ケルヌンノスにエンゲージ。

▼エンゲージ
(『冥府神ケルヌンノス』[5]、閏[7])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、飯綱[3])
[]内は行動値

閏霧霞:メジャー。Re:一足半先は矛盾:≪コントロールソート≫+≪瞬速の刃≫+≪コンセントレイト:ノイマン≫
閏霧霞:対象はケルヌンノス。何もなければ判定行くぜ!
冥府神ケルヌンノス:くゥ~ ないぜ
冥府神ケルヌンノス:まさかこの俺が後塵を介するとは 凄い奴らだ!
冥府神ケルヌンノス:拝するね 哀しい
閏霧霞:10dx7+4
DoubleCross : (10DX7+4) → 10[1,1,2,3,3,7,8,8,9,10]+10[1,2,5,5,7]+10[9]+2[2]+4 → 36

閏霧霞:ぼちぼち!
冥府神ケルヌンノス:では宣言!
冥府神ケルヌンノス:『ガード』『自動触手』!
冥府神ケルヌンノス:21点ダメージを受けて貰おう
閏霧霞:ギャッ し、死ぬ!
冥府神ケルヌンノス:ハァハァ 相打ちはとった
緑青宗近:うるー!
閏霧霞:では先にこちらのダメージ!
冥府神ケルヌンノス:ではダメージは出して頂いて
冥府神ケルヌンノス:演出に入りましょう。いや、勿論そういうテーマなのはわかるが、クライマックス最初の演出攻防やりとりがGMとSGMによって行われるの面白いな
閏霧霞:4d10+2d10+6+5
DoubleCross : (4D10+2D10+6+5) → 24[8,2,4,10]+12[7,5]+6+5 → 47

閏霧霞:47!諸々有効!
冥府神ケルヌンノス:+20だ
閏霧霞:ごめん67!
冥府神ケルヌンノス:67から装甲とガードで減算した分のダメージが入ります。
閏霧霞:で、自動触手喰らって死!まずは戦場のロイス切って復活します。
閏霧霞:浸蝕99
冥府神ケルヌンノス:やるじゃねえか この神速域についてくるとは。
冥府神ケルヌンノス:では演出を行いましょう。

───────
冥府神ケルヌンノス:『冥府神ケルヌンノス』は複合された伝承によって成り立っている。その一つが『死んでいるが、現世に居続けている』というもの。以前『ジャック・オ・ランタン』と交戦したものならばわかる。展開された空間の中で──
冥府神ケルヌンノス:この神は『時流の軛』すら無視して命を刈り取るのだ。故に死神。まるで時が止まったかのような、一枚上の世界層から干渉する。巨大な怪物そのものと化したケルヌンノスが、その腕をゆらりと持ち上げる、が。
冥府神ケルヌンノス:──こと、この場において。時間と空間すら無視する死の概念に追い付き得る権能の持ち主が一人居る。
閏霧霞:――それは神をも喰らう悪魔だ。体感時間の37秒前において、閏霧霞は既にケルヌンノスの背後に居た。
閏霧霞:存在しない時の中に。
閏霧霞:軌条を削る火花のように滑走しながら、焦げ跡を残して白熱している。
閏霧霞:『37sec.』
閏霧霞:≪瞬速の刃≫≪瞬速の刃≫≪瞬速の刃≫≪瞬速の刃≫≪瞬速の刃≫≪瞬速の刃≫
閏霧霞:〇・六秒に六六度。それを六回転。
閏霧霞:悪魔の数字によって透徹された速度原理は、魔眼能力の空間圧縮によって熱臨界を越えた脚を止めない。
閏霧霞:凄まじい蹴りの雨が、常夜の神に降り注いでいく。
冥府神ケルヌンノス:───踏み込まれた。最早速度と言う次元ではない。『ただ、死ぬ』と言う空間に尚も速度だけで割り込んで、その女はそこにいる。
閏霧霞:なぜなら、その速度は死すらも超克している。
閏霧霞:(――これなら)
冥府神ケルヌンノス:振り下ろしたその場に既にいない。背後。弧を描く軌跡が遅れて閃光となり、衝撃が巨大な怪物の肉体を撃ち抜く。一撃では届かなくとも、百、千。そのほぼ全てが同時。
冥府神ケルヌンノス:──だが、それすらも遡って、ケルヌンノスの爪は閏を貫いていた。一度確定した事象までもを覆す事は出来ない。閏霧霞は冥府神ケルヌンノスを穿つ。だが、同時に命を奪われるという単純な事実を書き加えた。
閏霧霞:(――速度で上回)突き刺さっている。(れる)
閏霧霞:「――え」
緑青宗近:「あれに反応しやがった……!」
鐙幸生:「嘘だろ……!? いまので決まっとけよ、おいっ」
閏霧霞:吐血。一瞬の内に最高速度で反転し、再生を待つ。
閏霧霞:だが。
閏霧霞:血が止まらない。
冥府神ケルヌンノス:───無限に圧縮され、遡及された時が動き出す。吹き飛ぶのはほぼ同時。衝撃に揺らぐ怪物と、風穴を開けられた女の姿が、まるで映画フィルムに急に差し込まれたように。
朝倉輝晃:「閏さん……!?そんな、まだリザレクト限界は……!」
飯綱太一:「どうなってんだよこれ」
冥府神ケルヌンノス:「はッッハハハハハハハ!!!凄いねえ……!これがッ、いや、これが人間の思いと言う奴か。」
緑青宗近:「霧霞ッ!」
閏霧霞:「寄るな緑青!」
緑青宗近:「……!」
閏霧霞:「奴は死すらも操る。不用意に近づくと持って行かれるわ」
閏霧霞:「……≪リザレクト≫が効かなくなってる。命の保証は出来ないわよ」
閏霧霞:「……やれるわね」
緑青宗近:「ああ、承知だよ」
緑青宗近:「緑青さんは冷静さ、勝ちに来たんだ」
緑青宗近:「ここは堪えどころだってね……!」
緑青宗近:「任せな」
冥府神ケルヌンノス:「ああ、いいよそれで。人間の思いで私を打ちのめすのだったね。…いや、驚いたな。やはり。死を超越する力が、君達にもあるのか。それこそ思いかな?」
冥府神ケルヌンノス:「だが──」
冥府神ケルヌンノス:という所でこちらの攻撃に行かせて貰いましょう
緑青宗近:ぐ、と唇を噛んで敵の追撃に備える
閏霧霞:「来る!」
鐙幸生:「やめてくんねえかなあ!」
冥府神ケルヌンノス:では使うのでEロイスは適宜開示。《あり得ざる存在》でえた『ハンティングスタイル』込み。
冥府神ケルヌンノス:マイナー:《堕落の爪》+《ハンティングスタイル》+《縮地》(※オート。正確にはマイナー移動直前)
堕落の爪の効果を説明します。これはエネミーエフェクトで、ダメージを受けると侵蝕値が今回のレベルだと8上昇します。

▼エンゲージ
(閏[7])
   10m
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、飯綱[3]、『冥府神ケルヌンノス』[5])
[]内は行動値

冥府神ケルヌンノス:これを用いてPC達のエンゲージに接敵。
冥府神ケルヌンノス:メイン。範囲攻撃を行います。この時追加でEロイスを開示。
冥府神ケルヌンノス:《嵐の収穫祭》
バックスタブのレベルを99として扱う。

冥府神ケルヌンノス:死神なのでバックスタブの達人!
朝倉輝晃:なんですって?
緑青宗近:www
緑青宗近:バカ!!!!
飯綱太一:うそでしょ!!
閏霧霞:もう無茶苦茶
冥府神ケルヌンノス:メジャー:《オールレンジ》+《C:エグザイル》+《伸縮腕》+《エンタングル》+《ジャイアントグロウス》+《バックスタブ》(※常時。移動時メインプロセスのみ)
冥府神ケルヌンノス:判定を行います。
冥府神ケルヌンノス:対象は閏さんを除く全員ですね!範囲(選択)はエンゲージが違うと含められない。
冥府神ケルヌンノス:18dx7+6
DoubleCross : (18DX7+6) → 10[1,2,2,2,3,3,3,5,6,6,6,7,7,7,8,8,9,9]+10[2,2,4,5,6,8,9]+3[2,3]+6 → 29

朝倉輝晃:あ、でも腐ってる!ワンチャン頑張って皆!
鐙幸生:まずはドッジチャレンジ……やってみるか!
緑青宗近:ガードも意味ないから回避!
飯綱太一:ガード
鐙幸生:6dx+1>=29
DoubleCross : (6DX10+1>=29) → 10[5,5,6,7,8,10]+1[1]+1 → 12 → 失敗

朝倉輝晃:飯綱君ワンチャン回避狙ってみて良いと思う!
朝倉輝晃:あ、それともHP減らす?
鐙幸生:アウト
飯綱太一:HP減らす
朝倉輝晃:了解!
緑青宗近:9dx+1
DoubleCross : (9DX10+1) → 8[2,3,3,3,3,5,7,8,8]+1 → 9

飯綱太一:長引かせても死あるのみなので
朝倉輝晃:あ、妖精の手妖精の輪ありますよね
緑青宗近:ぐえーまわらん!
朝倉輝晃:あとバディムーブも持ってる!
緑青宗近:あ、そうですね
GM:ありますね!ジュノさんのNPCカードです。
飯綱太一:鐙君が妖精の手貰えればよけれるのでは疑惑
緑青宗近:ここで鐙くんのロイス守るのは
緑青宗近:アリなはず
朝倉輝晃:鐙君ワンチャン妖精の手で狙います?
鐙幸生:使っていただきますか……!
鐙幸生:妖精の手を!
緑青宗近:いったれ!
鐙幸生:ジュノさんお願いします!気合で6出せばバディムーヴ回避できるはず!
朝倉輝晃:頼みます!
飯綱太一:これ加速する刻分だから
飯綱太一:回避した方が良いやつだ
ターセム・ジュノ:OK。では、『彷徨わぬ:無垢のブラックデビル』。まずは≪妖精の手≫を鐙くんのドッジに。
朝倉輝晃:あ、飯綱君も避ける?
ターセム・ジュノ:最後の1を10に変更して再回転どうぞ。
飯綱太一:ドッジに修正で
鐙幸生:追加回転いきます。
冥府神ケルヌンノス:デビルストリング/スレッドはありません。使いどころは別にあるので
緑青宗近:ごーごー!
朝倉輝晃:こわ~
飯綱太一:6dx+1
DoubleCross : (6DX10+1) → 9[2,2,5,6,8,9]+1 → 10

鐙幸生:1dx+21
DoubleCross : (1DX10+21) → 6[6]+21 → 27

鐙幸生:や、やった!
緑青宗近:完璧!
朝倉輝晃:任せろ!
朝倉輝晃:<バディムーブ> コンボ:日輪の恩寵
朝倉輝晃:達成値を+3!
鐙幸生:ありがとうございます! 回避に成功!
冥府神ケルヌンノス:あ、鐙ぃ~!!!
冥府神ケルヌンノス:危機感知能力が高い
鐙幸生:目が腐らなくて本当によかった
ターセム・ジュノ:オーキ・ドーキ。死んでもらわれたら困るからね。
ターセム・ジュノ:呑みに行こうって約束しただろ?一応
朝倉輝晃:カバーリング、今LV1で1回分ありますけどどうしましょう!
緑青宗近:まだ大丈夫!
飯綱太一:俺もまだいいや
朝倉輝晃:エンタングルあるから重圧入っちゃうけど大丈夫です?
緑青宗近:あ、そっか
冥府神ケルヌンノス:あ、そうですね。ダメージが入ると重圧が入ります。
緑青宗近:だとするとほしい!
冥府神ケルヌンノス:オートアクションが使用不能になるヤツですね
飯綱太一:オート死んでも問題ないので!!
朝倉輝晃:あ、今バデム使っといてよかった……
鐙幸生:ジュノさぁん……!
冥府神ケルヌンノス:HPダメージを受けると侵蝕+8、重圧
冥府神ケルヌンノス:これがこの範囲攻撃の追加効果です
朝倉輝晃:あ、浸食アップあるのか……
朝倉輝晃:緑青さん浸食も上げたいとは思うけど
冥府神ケルヌンノス:マイナー使用した堕落の爪ですね
朝倉輝晃:でもディゾルバー使えないときついですかね?
冥府神ケルヌンノス:マイナー堕落の爪、メジャーエンタングルの効果になっています
緑青宗近:デビストがこわいからな~
朝倉輝晃:どっち優先かな
緑青宗近:浸蝕はジェネシフでもどうにかなりそうなので
朝倉輝晃:では皆良ければカバーリングしましょうか!
緑青宗近:お願い!
閏霧霞:やったれ!
朝倉輝晃:改めて<カバーディフェンス> コンボ:燦然たる曙光
冥府神ケルヌンノス:了解!では処理は確定だな
冥府神ケルヌンノス:ダメージを出しますね
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を2増加 (80 → 82)
冥府神ケルヌンノス:11+4+14+495+2d10+2d10+1d10
DoubleCross : (11+4+14+495+2D10+2D10+1D10) → 11+4+14+495+17[9,8]+11[6,5]+9[9] → 561

朝倉輝晃:緑青さんをカバーリングしてダメージをこちらで受け止める!
鐙幸生:アホみたいな数字だ!
緑青宗近:www
緑青宗近:バカ!!!!!!
緑青宗近:めちゃくちゃだよこいつ
閏霧霞:たまげちゃうよこんなの
朝倉輝晃:えっとね、1122ダメージ受けて倒れました!おしかったね、もうちょいで耐えられたかもね!
冥府神ケルヌンノス:561点、装甲諸々有効。喰らうと侵蝕が8上がり、重圧を受けます
冥府神ケルヌンノス:いやー惜しかったんですけどね
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を8増加 (82 → 90)
飯綱太一:HP131が消し炭になりました
閏霧霞:ミドルであんなに耐えてた飯綱くんが
緑青宗近:こわすぎ
飯綱太一:バクスタ99は予測してないよ!!
朝倉輝晃:重圧を受け、リザレクトできないので教官のロイスをタイタス化して復活!
飯綱太一:ワークショップのロイスをタイタス昇華
朝倉輝晃:朝倉輝晃のHPを17減少 (28 → 11)
冥府神ケルヌンノス:131、マジで凄いですよね 活かそうか凄い気持ちいい数字を速攻で出せるようにするか…とは言えこの辺りはここからランダム。俺もこじ開けられるかはわからなさ目ですが
飯綱太一:HP15で蘇生
冥府神ケルヌンノス:処理が終わりましたら、演出。死んだ人間のロイス復活は終わったっぽいな。いきましょう

───────
冥府神ケルヌンノス:──死が君達を横切った。そう表現する他無いだろう。冥府神ケルヌンノスは、君達の見せた人の思いと言う言葉、そして己の干渉に踏み込んできた閏霧霞に向かって、笑って見せた。
冥府神ケルヌンノス:それとほぼ同時だった。死神の足音というのがあるのなら、その『空間の割ける音』がそれに違いなかった。それほど無造作に振るわれた腕は。神がそう命じ、そうなるのが自然であるかのように──
冥府神ケルヌンノス:この空間ごと、君達のいるはずの場所を真っ二つに割り抜いた。
冥府神ケルヌンノス
冥府神ケルヌンノス:世界が割れる。まるでガラスのように『断たれた』そこから世界が散って──
冥府神ケルヌンノス: ──見上げれば、吹き抜けるような青空。見下ろせばそこには白雲の海があった。
冥府神ケルヌンノス:巨大なクジラが、飛沫をあげて雲から覗く。
冥府神ケルヌンノス:君達は、歯車が複雑に絡み合った『塔』の上に立っている。風は強く、脚を踏み外せばおそらく命はない。
冥府神ケルヌンノス
冥府神ケルヌンノス: 君達の前に、からから、しゅうしゅう、と歯車と蒸気の混じりあった音。
冥府神ケルヌンノス:雲を割って浮かび上がってくるのは、黒い鋼鉄の船体にパイプの走る、スチームチックな飛行船だ。
冥府神ケルヌンノス:───敵に踏み込むには、それを利用するのが一番だろう。
冥府神ケルヌンノス:──『第二槽 ──■■■■■■ ■■■■■──(※抗体による認識遮断により解読不可)』
閏霧霞:「ッ……!」雲海の風に吹かれ、吹き飛ばされそうになる。
鐙幸生:「ぶ」 完全に偶然だった。偶然、飛び上がって回避しようとしただけ。その手が塔の端に引っかかった。「うぉっ! やべっ、誰か!」
朝倉輝晃:恐怖でも、悪寒でもない。ただ確信した。──殺される。
朝倉輝晃:「鐙さんを!」
朝倉輝晃:ただそれだけ叫んで飛び出した。彼女ならそれで理解できる。はずだ。
緑青宗近:目を離すまいと集中していたのが裏目。
緑青宗近:悍ましく濃密な死の気配に、生理的な反射が対処の遅れを作る。
緑青宗近:(まずいッ)
閏霧霞:「緑青!」
朝倉輝晃:緑青の前に飛び出す。ケルヌンノスの世界を覆う"浸食"が、ほんの一瞬その動きを鈍らせる。
朝倉輝晃:「閏さん!」
朝倉輝晃:緑青を突き飛ばし、飲み込まれる。
飯綱太一:懐かしい、なんて言葉で片付けるのは到底できやしない。
飯綱太一:死を積み上げた結果じゃなくて。
飯綱太一:直接的な結果。
飯綱太一:それが自身に捩じ込まれる。
飯綱太一:「……はは」
飯綱太一:「これなら、本当に死ねるかもな」
飯綱太一:凄絶な笑みを浮かべて。
飯綱太一:そのまま、飲み込まれる。
緑青宗近:「朝倉サン!くそ……こっちが守られてるんじゃ世話ァねえや!面目ない!」
緑青宗近:「攻め手で借りは返す!」
閏霧霞:「緑青!足を止めたらダメよ、解るわね!」高速でカバーされた緑青を受け止め、体勢を立て直させる。
冥府神ケルヌンノス:『強大なオリジン:レジェンド種のジャーム』……文字にすればその通りだ。だが、元より神もRBも、『誰か』の『何か』が、積み重なっていったもの。それが行き着いた果て。馬鹿げた結果だけを呼び起こす暴力と化す事がある。
冥府神ケルヌンノス:雲の上、まるで散り行く花のような炎を噴き上げ──広がる海を紅色に染めている。
ターセム・ジュノ:……だがそんな海を風に吹かれて、一陣の黒い煙が伝う。蛇のように。
ターセム・ジュノ:――彼女が『これだけは使いたくなかったんだけどなあ』と言っていた黒い煙草を、君は覚えているだろうか?
鐙幸生:「これ!」
鐙幸生:「礼の奥の手っスか!?」
ターセム・ジュノ:「風が強すぎるから二秒しか持たせられないけどね!」
ターセム・ジュノ:煙を伝い、声が聞こえてくる。
鐙幸生:「たすかっ」 煙に飛びつく。ぐるぐるねじれながらぶら下がる。 「……たっ! ジュノさんサイコーッ!」
ターセム・ジュノ:「それ、何かヤバい遺産の切れ端を織り込んだやつだから!呪われるかも!」
鐙幸生:「そ、それもうちょい先に言えません!?」
───────
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ13、朝倉輝晃のメインプロセスです。
朝倉輝晃:了解!
朝倉輝晃:まずマイナーで重圧を解除します
朝倉輝晃:続けてメジャー、<コンセントレイト:ウロボロス>+<原初の赤:災厄の炎> コンボ:不滅の太陽
朝倉輝晃:更に命中判定前にオートアクションでウェポンケースを使用、アルティメイド服を装備。装甲10、行動値-3、RC達成値+3
朝倉輝晃:対象はケルヌンノスだ!対応なければ命中判定行います
冥府神ケルヌンノス:対応ないです!!なろー!
冥府神ケルヌンノス:どうぞ
朝倉輝晃:8DX+11+0@7 (侵食上昇7、侵蝕80~)
DoubleCross : (8DX7+11) → 10[1,1,1,1,5,6,9,10]+10[7,8]+10[8,10]+4[2,4]+11 → 45

朝倉輝晃:よし、悪くない!
鐙幸生:やった!これなら……!
冥府神ケルヌンノス:ム~ン ガード!!
冥府神ケルヌンノス:弱点なので更に20追加で喰らうぜ!!!今の君達は神に立ち向かう力を持っているからなあ!
朝倉輝晃:ではダメージ、固定値30に超人的弱点分20を足して固定値50のダメージダイスが破壊者込みで6つ!
朝倉輝晃:5d10+1d10+30+20
DoubleCross : (5D10+1D10+30+20) → 31[5,9,5,10,2]+6[6]+30+20 → 87

冥府神ケルヌンノス:オッゲエエ
鐙幸生:シャァーーーーッ!
朝倉輝晃:87点だ!装甲ガード有効!
冥府神ケルヌンノス:減らして受けます!!!
閏霧霞:固定値が太すぎるっピ!
冥府神ケルヌンノス:だが神なのでまだまだ死なねえ ありったけもってこい!!
朝倉輝晃:やったらぁ!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を7増加 (90 → 97)
冥府神ケルヌンノス:では演出どうぞ!
───────
朝倉輝晃:「ぐぇっ……はっ……くっそ!」
朝倉輝晃:殺到する"死"からかろうじて抜け出し、口内の血を吐き出す。リザレクトのできる、できない。そんな生易しい問題ではない。
朝倉輝晃:影から生み出した疑似太陽を空へと打ち上げる。生み出した陽の光はあまりにも頼りない。
朝倉輝晃:嵐の王。死の神。ことこの領域において、彼に抗える力を持つものなど存在しない──
朝倉輝晃:「マジでやべえ……つってもよお」
朝倉輝晃:「見せ過ぎだぜ、あんた」
朝倉輝晃:──力を持たずとも、抗う者達は存在する。
朝倉輝晃:この異界に立つ者たち。──そして。
朝倉輝晃:死の世界に僅かな乱れが生ずる。朝倉輝晃自身の能力ではない。
朝倉輝晃:先に緑青をかばった時と同じ。彼は起動しただけだ。この戦場に来る前に、仲間たちに託されたもの。
朝倉輝晃:M市での戦闘データを解析し、調整された対『ジャック・オ・ランタン』専用兵装。
朝倉輝晃:共に立つことはできずとも、託してくれた者たちの力が。
朝倉輝晃:神の権能をほんの僅かに阻害する。
冥府神ケルヌンノス:この世界では誰もが最も死に近い。死を否定する『リザレクト』は彼らの機能からそぎ落とされる。
冥府神ケルヌンノス:君臨する『ケルヌンノス』は、そんな世界で尚も戦い、生の淵にしがみ付く彼らの爪を、引き剥がしてやればよい。
冥府神ケルヌンノス:本来抗えるはずのない、誰もいるはずのないその空間に
冥府神ケルヌンノス:「──ああ。だから君達はここにいるんだったね。」
冥府神ケルヌンノス:今、彼らが居る。
朝倉輝晃:『勝ってくれ』『負けんな』『頼んだ』『任せた』
朝倉輝晃:色とりどりの激励。『帰ってこい』と、そんな思いを受けて。
朝倉輝晃:「まったくよお」
朝倉輝晃:「上がっちまうだろうがぁ!」
朝倉輝晃:『負けるはずがない』。
朝倉輝晃:そんな思い込みが、出力を跳ね上げる。
朝倉輝晃:影が全身を覆う。直後、燃え盛る。
朝倉輝晃:「おおっ……らぁっ!」
朝倉輝晃:炎の塊と化して、『死』へと突撃する!
冥府神ケルヌンノス:神の権能に歪みが生まれる。
冥府神ケルヌンノス:『勝て』『帰ってこい』。『死』と言う思いの究極がここにいるなら、それに抗うには、そうでない思いをぶつけるしかない。
冥府神ケルヌンノス:「だから、勝負なんだったね!!ハハハ───」
冥府神ケルヌンノス:生きるための炎。太陽とはそういう事だ。雲の上の世界で、今、燃え盛る命が怪物を焼く!
冥府神ケルヌンノス:「ッッッッが、がああああああああ!?!!?」痛みがあるのか、反応か。存在そのものが削れる熱量に、怪物が悲鳴を上げた。
───────
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ7、鐙幸生、閏霧霞のメインプロセスからで、ラウンド途中からですが、ここからはラウンド処理を先に全てやってしまい
冥府神ケルヌンノス:その後演出等はPLで相談して順番をコッソリ変えつつ行うという形になります。(アナウンス)
冥府神ケルヌンノス:本日もよろしくおねがいします!
緑青宗近:おねがいしまーす!
鐙幸生:お願いします!
閏霧霞:オッス!よろしくお願いします!
緑青宗近:そしていけっアブミン!
朝倉輝晃:よろしくおねがいします!
飯綱太一:お願いします
朝倉輝晃:頼んだ先輩!
閏霧霞:やったれ~!
鐙幸生:行動してよろしいスか!
冥府神ケルヌンノス:というワケで、イニシアチブ7!鐙さんのターンからです。閏パンチ、朝倉パンチが入ったところからです
冥府神ケルヌンノス:どうぞ!イニシアチブ7 こちらありません
鐙幸生:了解!ケルヌンノスももう1手番あるし、じぇねしふ抜きで行こう
鐙幸生:マイナーなし。メジャーでコンセントレイト+魔獣の衝撃+魔獣の本能+無機なる四肢+ブラッドスパイク+ブラッドバーン+蝕む赤!
鐙幸生:ターゲットは当然ケルヌンノス。
冥府神ケルヌンノス:押忍!
冥府神ケルヌンノス:どうぞ!
鐙幸生:10dx7+6
DoubleCross : (10DX7+6) → 10[1,1,1,2,5,7,7,8,9,9]+10[2,3,5,6,10]+4[4]+6 → 30

鐙幸生:悪くは……ない!
朝倉輝晃:30超えれば十分!
冥府神ケルヌンノス:良い数字だ 追加はありませんか?
鐙幸生:こちらは追加は不要! ドッジする場合はドッジダイス-1です。
緑青宗近:ハオ!
閏霧霞:やる!
鐙幸生:この無機なる四肢のオマケ、しばしば忘れる
冥府神ケルヌンノス:ではワンチャンありそうなのでドッジチャレンジしちゃおうかな ワガハイもオルクスなので
朝倉輝晃:ダメージと奇跡の血起動がメイン
冥府神ケルヌンノス:肉体は11あり、10になります
冥府神ケルヌンノス:10dx10
DoubleCross : (10DX10) → 10[2,3,3,4,5,5,7,8,8,10]+4[4] → 14

朝倉輝晃:それはオルクスなのでか?
鐙幸生:やだ~
冥府神ケルヌンノス:《妖精の手》+《妖精の輪》!
閏霧霞:ゲ~~~ッ!!
朝倉輝晃:緑青さん!
緑青宗近:レネゲイドディゾルバー!
緑青宗近:打消しをいれます、が…!
冥府神ケルヌンノス:《デビルストリング》+《デビルスレッド》の1か所目をここで使いましょう!
冥府神ケルヌンノス:残り4回です。
緑青宗近:やはりそうなる!
朝倉輝晃:多い!
閏霧霞:でかいな~~!!
緑青宗近:レベル1なのでこれ以上は動けん!すまない!
鐙幸生:やむなし!
緑青宗近:a,
朝倉輝晃:いえ、回数消費させてくれるのはありがたい!助かります
冥府神ケルヌンノス:では、問題なければ続けてイニシアチブ7閏霧霞の予定ですが、何か手がある場合は遡ってでも何とかしますよ!
鐙幸生:とりあえずダイスは振ってもらって、
鐙幸生:もしかしたら1が出てこっちもロイス切りで当てにいくかも?
冥府神ケルヌンノス:あ、そうですね!
緑青宗近:そうですね
鐙幸生:出るかな~
冥府神ケルヌンノス:その手があるならそれがよさそうだ 失礼
冥府神ケルヌンノス:1dx10+30>=30
DoubleCross : (1DX10+30>=30) → 7[7]+30 → 37 → 成功

冥府神ケルヌンノス:7です!
鐙幸生:高いw これはロイス切りません!
朝倉輝晃:流石にちょっと厳しいか!
鐙幸生:外れでーす!
鐙幸生:侵食率82→93
朝倉輝晃:とはいえ妖精の手2回切らせたのは助かります!
冥府神ケルヌンノス:では改めてイニシアチブ7、閏霧霞!
冥府神ケルヌンノス:あ、そうだ、失礼。5-2なので3ですね
冥府神ケルヌンノス:残り3回です!
朝倉輝晃:了解!
閏霧霞:クソ~~ッ 仇は討つ!
鐙幸生:閏パンチお願いします!
閏霧霞:マイナーで戦闘移動。ケルヌンノスにエンゲージ。

▼エンゲージ
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、飯綱[3]、閏[7]、『冥府神ケルヌンノス』[5])
[]内は行動値

閏霧霞:メジャーでコンボ『(Re)(Re):一足半先は矛盾』:≪コントロールソート≫+≪瞬速の刃≫+≪コンセントレイト:ノイマン≫
閏霧霞:対象はもちろんケルヌンノス。
冥府神ケルヌンノス:どうぞ!
閏霧霞:振ります!
閏霧霞:12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[1,3,3,4,4,4,7,7,8,8,9,9]+10[4,5,5,6,6,9]+10[10]+10[8]+4[4]+4 → 48

冥府神ケルヌンノス:あっこれは無理!
冥府神ケルヌンノス:ガードします。
閏霧霞:ドラッシャー!
閏霧霞:ダメージ行くわよ!
冥府神ケルヌンノス:達成値上乗せ等はありますか?(一応確認)
冥府神ケルヌンノス:バディム使用済み確認 ダメージどうぞ!
閏霧霞:後乗せありません。行くぞオラッ
閏霧霞:5d10+2d10+5+6+20
DoubleCross : (5D10+2D10+5+6+20) → 32[8,9,1,8,6]+11[3,8]+5+6+20 → 74

冥府神ケルヌンノス:んん!受けます
閏霧霞:諸々有効!
閏霧霞:浸蝕99→106!
冥府神ケルヌンノス:計算…完了!
冥府神ケルヌンノス:諸々なければ、イニシアチブ5 冥府神ケルヌンノス ですが
冥府神ケルヌンノス:手番で行うのは《待機》です。
朝倉輝晃:えっなに 不気味
閏霧霞:コワ~~
冥府神ケルヌンノス:何事もなければイニシアチブを-5として扱い、そのまま飯綱くんにメインプロセスを渡します。
飯綱太一:はーい
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ3 飯綱くんのメインプロセス!
飯綱太一:マイナーで高速振動ブレードを起動
飯綱太一:メジャーでアタックプログラムと雷鳴の申し子を使用してケルヌンノスに攻撃します。
飯綱太一:コンボ:デッドエンド
飯綱太一:一条恭介にロイスを取得
飯綱太一:P:誠意/N:否定〇 Sロイスに指定
飯綱太一:Sロイス昇華の効果でグリーンの代替として使用
飯綱太一:7dx+16+15
DoubleCross : (7DX10+31) → 10[3,4,5,8,8,9,10]+5[5]+31 → 46

朝倉輝晃:うおお
冥府神ケルヌンノス:いやスッゴ
朝倉輝晃:回した!
緑青宗近:いける!!
冥府神ケルヌンノス:では…ここに!?
冥府神ケルヌンノス:何かありますか 俺は…ありますよ
冥府神ケルヌンノス:リアクションがあります
閏霧霞:じゃあまずは≪勝利の女神≫。
閏霧霞:達成値に+15します!
冥府神ケルヌンノス:ではこれにデビルスト 2回目 3/5
閏霧霞:やはり来るか!
緑青宗近:経費!
朝倉輝晃:削っていこう!
鐙幸生:デビルスレッドも残り3発っスね!
閏霧霞:浸蝕は106→110に。
緑青宗近:どうせ向こうが弾切れない限りうてん!
冥府神ケルヌンノス:妖精の手と輪など使って追加で吐かせますか?
冥府神ケルヌンノス:なければリアクションの宣言をします!
緑青宗近:ありませーん
冥府神ケルヌンノス:では俺が花火になる所を見て貰いましょう
冥府神ケルヌンノス:リアクション《カウンター》!
朝倉輝晃:げーっ
朝倉輝晃:なんてこと言うの!
飯綱太一:おげえ
冥府神ケルヌンノス:《オールレンジ》+《C:エグザイル》+《伸縮腕》+《エンタングル》+《死神の精度》(シーン1回)
緑青宗近:ストップ!
冥府神ケルヌンノス:おっと、止まります!
緑青宗近:カウンターにメジャーアクションのエフェクトは使えない!
緑青宗近:あ、ごめんなさい
緑青宗近:忘れて!
冥府神ケルヌンノス:えっ
冥府神ケルヌンノス:あ、良し!ハイ
冥府神ケルヌンノス:使えないものあったら教えてくださいね
冥府神ケルヌンノス:後からでも気付いたらその分の影響はカットします。
冥府神ケルヌンノス:では命中判定にいきましょう。これが46を上回ればOK。
冥府神ケルヌンノス:18dx7+6>=46
DoubleCross : (18DX7+6>=46) → 10[1,1,1,2,3,3,4,4,6,6,7,7,7,10,10,10,10,10]+10[3,3,4,8,8,9,9,10]+10[4,4,6,7,8]+4[2,4]+6 → 40 → 失敗

朝倉輝晃:おおっと
冥府神ケルヌンノス:ではこれに《妖精の手》。
閏霧霞:怖~~~~!!!
朝倉輝晃:だよなあ!
冥府神ケルヌンノス:1dx7+46
DoubleCross : (1DX7+46) → 10[9]+3[3]+46 → 59

朝倉輝晃:でもナイス!これでまた手一個削れた!
緑青宗近:いいよいいよ
緑青宗近:結果としてはオーライ
飯綱太一:ロイス二個飛ぶ……
閏霧霞:大分リソースを吐かせたので
飯綱太一:がまあしゃあなし
鐙幸生:バッター疲れてるよ!
閏霧霞:これは実際かなりの大手柄
鐙幸生:ナイスピッチ!
朝倉輝晃:クオリティスタート!
冥府神ケルヌンノス:では反撃ダメージを通します。カウンター分
冥府神ケルヌンノス:54+6d10
DoubleCross : (54+6D10) → 54+35[2,4,6,9,7,7] → 89

冥府神ケルヌンノス:89点。全て有効です
飯綱太一:死ぬな
冥府神ケルヌンノス:…そう言われるとそうだな
冥府神ケルヌンノス:そもそも死んで撃ってるので…
冥府神ケルヌンノス:これ、カウンター分のダメージ通っても意味がないですね
冥府神ケルヌンノス:では、ダメージの処理ですが、メインプロセスの判定処理終了時にカウンターのダメージと雷鳴の申し子のダメージが同時に入るものとして扱い、死亡分は1回としてカウントしましょう。
飯綱太一:じゃあ一回死ぬ分で家族へのロイスを飛ばして復活します
飯綱太一:侵蝕は76まで上昇
冥府神ケルヌンノス:では、ケルヌンノス-5と飯綱くん3が同時に行動終了。
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ1、緑青宗近さんのターンです。
閏霧霞:やれ~っ緑青!
緑青宗近:おっしゃー!
緑青宗近:マイナーでジェネシフト!
緑青宗近:69+5d10
DoubleCross : (69+5D10) → 69+29[6,7,6,1,9] → 98

緑青宗近:いい出目だ
緑青宗近:メジャーでコンセ+シャドーテンタクル!
朝倉輝晃:攻めますね!
閏霧霞:モリッと行った!
冥府神ケルヌンノス:どうぞ!
緑青宗近:11dx7+4
DoubleCross : (11DX7+4) → 10[1,2,2,5,6,7,7,8,8,9,10]+10[3,4,7,7,8,9]+10[2,3,9,10]+10[2,9]+10[10]+10[9]+2[2]+4 → 66

緑青宗近:素手パンチをくらえおらー!
閏霧霞:緑青宗近、最高の女
朝倉輝晃:あっエカチェさんのカード忘れてたけど分回った!
鐙幸生:いいぞ!
冥府神ケルヌンノス:んげーッ!!!どうしようもない!
冥府神ケルヌンノス:ガードです
緑青宗近:7d10-1+20
DoubleCross : (7D10-1+20) → 40[2,4,9,10,7,6,2]-1+20 → 59

緑青宗近:とりゃっ
緑青宗近:諸々有効!
冥府神ケルヌンノス:むッ!!ガード分減算して……食らいます!!
冥府神ケルヌンノス:では、第一ラウンドの処理が終了しました。
冥府神ケルヌンノス:クリンナッププロセス、特にありません。今回は邪毒も喰らっていない
冥府神ケルヌンノス:ではラウンド2も処理を始めましょう。
閏霧霞:オス!
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ13。朝倉君の前ですが、イニシアチブプロセスに《加速する刻》を使用。
緑青宗近:セットアーップ!
冥府神ケルヌンノス:あっと!
冥府神ケルヌンノス:失礼。セットアップからですね!
緑青宗近:プリーズせっとあっぷみー!
朝倉輝晃:あっセットアップあります!申し訳ねえ
冥府神ケルヌンノス:セットアップ宣言お願いします
緑青宗近:いえすいえーす
朝倉輝晃:薬をキメます
鐙幸生:セットアップなし!
緑青宗近:フルパワーアタック!
冥府神ケルヌンノス:ケルヌンノスは《力場の形成》
朝倉輝晃:<原初の黄:活性の霧> コンボ:夜明けの煌き
飯綱太一:ないです
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を3増加 (97 → 100)
朝倉輝晃:浸食100超えてラウンド中攻撃のダメージ+18、ドッジダイス-2!以上!
緑青宗近:攻撃力+15、浸蝕は107に。
閏霧霞:セットアップなし。怨念はシーン継続だしね。
冥府神ケルヌンノス:ではセットアップ完了の気配。
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブいきます!
冥府神ケルヌンノス:宣言通り、イニシアチブプロセスで《加速する刻》。メインプロセスを得て、マイナー縮地+ハンティングスタイルでエンゲージから少し離れ、5m移動します。

▼エンゲージ
(『冥府神ケルヌンノス』[5])
   5m
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、飯綱[3]、閏[7])
[]内は行動値

冥府神ケルヌンノス:メジャー:《オールレンジ》+《C:エグザイル》+《伸縮腕》+《エンタングル》+《ジャイアントグロウス》+《バックスタブ》(※常時。移動時メインプロセスのみ)
対象は今回は全PC。当たると侵蝕が8上昇し、重圧(オート使用不可)を受けます。

冥府神ケルヌンノス:重圧についてですが、NPCカードはNPC本人が受けていないので使用可能としておきたいですね
冥府神ケルヌンノス:18dx7+6 命中判定です。
DoubleCross : (18DX7+6) → 10[2,2,3,3,4,5,6,6,6,7,7,8,8,8,9,10,10,10]+10[4,5,6,7,7,8,9,9,9]+10[2,2,3,6,8,9]+10[3,7]+4[4]+6 → 50

朝倉輝晃:さすがにたかーい!
緑青宗近:あ、すいません
緑青宗近:ちょっと考えさせて
冥府神ケルヌンノス:どうぞ!
緑青宗近:すいません大丈夫!
緑青宗近:通しますどうぞ!
冥府神ケルヌンノス:では各自リアクションをお願いします!
朝倉輝晃:すいませんもう一度タイム!
緑青宗近:大丈夫!通し!
冥府神ケルヌンノス:では通らばリアクションタイム!
朝倉輝晃:はい!リアクションできません!
鐙幸生:ドッジしてみる!
閏霧霞:暴走リア不!
緑青宗近:回避!
鐙幸生:6dx+1>=50
DoubleCross : (6DX10+1>=50) → 10[2,3,5,6,7,10]+8[8]+1 → 19 → 失敗

鐙幸生:ダメなものはダメ!
朝倉輝晃:頑張った!
緑青宗近:11dx+1
DoubleCross : (11DX10+1) → 10[1,1,1,4,4,4,6,7,9,10,10]+6[2,6]+1 → 17

緑青宗近:ぐえー!
閏霧霞:頑張ってる!
飯綱太一:ガード
冥府神ケルヌンノス:ではダメージにいきましょう
冥府神ケルヌンノス:妖精の手ではどうにもならないからいきそうだ。では大体500ダメージの
冥府神ケルヌンノス:524+8d10
DoubleCross : (524+8D10) → 524+38[3,3,10,8,2,4,6,2] → 562

朝倉輝晃:あっと失礼!もう一つ待って!
冥府神ケルヌンノス:待ちます!
緑青宗近:カバーカバー!
冥府神ケルヌンノス:カバー相談をどうぞ!
緑青宗近:通しで!すいませんさっきから!
冥府神ケルヌンノス:では各自ダメージをどうぞー! カバーは宣言あれば大丈夫です
冥府神ケルヌンノス:いや凄い思考負荷の高い敵を用意しているので…当然!
緑青宗近:閏さんのSロイスを切って復帰!重圧を解除とともにHP全回復!
朝倉輝晃:余裕でぶっ倒れます!エカチェリーナさんのロイスをタイタス化して復活!
鐙幸生:ジャック・オ・ランタンのロイスをタイタス昇華して復帰!
閏霧霞:無理に決まってるだろ!倒れます、ジャックオランタンにロイスを取得して復活。
飯綱太一:閏さんのロイスをタイタス化
飯綱太一:して復活
閏霧霞:あ、すみません。やっぱり今の行動前に一つ挟みます。
朝倉輝晃:あ、すいませんこの場合って
朝倉輝晃:戦闘不能と重圧受ける順番ってどうなるんでしょうか
冥府神ケルヌンノス:ラストアクションオートだから止めちゃえるヤツかな
冥府神ケルヌンノス:あ、そうですね。どちらが良いですか?PL有利になる方を採用します。
緑青宗近:スレッドなら止めれますね
閏霧霞:ラストアクションはオートなので…スレッドなら止められる!
冥府神ケルヌンノス:ではスレッドを使用しましょう。残2。これは恐らく確定なので宣言しておきます
朝倉輝晃:先に戦闘不能になれたほうがラスアクは使えるかな!
閏霧霞:ここはデビスレ削りにも起動出来た方が嬉しいかも!
冥府神ケルヌンノス:では起動できる事とします!
緑青宗近:ではディゾルバー!
朝倉輝晃:ところで閏さんがおっしゃったので思い出したんですが私も持ってましたラストアクション
緑青宗近:おっとぉ
緑青宗近:作戦タイム!
冥府神ケルヌンノス:戦闘不能→重圧 厳密には逆の方が嬉しいと思うので、ここはカードゲーマーらしく『同時に効果が発生する場合どちらの順番で受けるかはPLが有利なように自由な順番で決められる』としておきましょう
冥府神ケルヌンノス:ラ、ラストアクションども!
冥府神ケルヌンノス:ではディゾルバーとそのラストアクションに……すべてのストリング/スレッドを切ってやるぜ!!
緑青宗近:なにーっ
冥府神ケルヌンノス:残0!!!
緑青宗近:ワイルド野郎~
鐙幸生:すべて突っ込んできた
緑青宗近:それでこそだ!
冥府神ケルヌンノス:では、各自復活し……
閏霧霞:ではラスアク不発。改めてジャックオランタンにロイスを取得し、HP11で復活します。残りロイス4。
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ13、朝倉輝晃のターンといきましょう
朝倉輝晃:はいよっ!
朝倉輝晃:あっと忘れてた、メイド服来てるのでイニシアチブ10です!どっちにしろ先手ですが
朝倉輝晃:良ければ手番いただきます
緑青宗近:あーっすいません!
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブです!
緑青宗近:ディゾルバー至近だから打てなかった!
朝倉輝晃:あ、そうだった
緑青宗近:1回残る…!
冥府神ケルヌンノス:あっ じゃあデビルストリングが1回残ります
閏霧霞:ギャッ!!
緑青宗近:なので
朝倉輝晃:代わりに緑青さんのディゾルバーも一回残ると
緑青宗近:イニシアチブにマグネットムーブ!

▼エンゲージ
(緑青[1]、鐙[7]、朝倉[13]、飯綱[3]、閏[7]、『冥府神ケルヌンノス』[5])
[]内は行動値

閏霧霞:偉い!
冥府神ケルヌンノス:うわぁぁあぁぁああ!!!(引き寄せられる)
緑青宗近:ぬんのすをこっちのエンゲージまで引き寄せときます
朝倉輝晃:あっと、堕落の爪の浸食上昇忘れてた!8あげます
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を8増加 (100 → 108)
鐙幸生:ケルヌンノスくんが近い…どきどきしちゃう……
緑青宗近:浸蝕110になって以上!
朝倉輝晃:ラストアクション分もあげます
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を5増加 (108 → 113)
朝倉輝晃:改めて行動良いかしら!
緑青宗近:GO!
閏霧霞:こちらも現在侵蝕122。行動どうぞ!
冥府神ケルヌンノス:ドキッ…(こいつ…よく見ると眼が大きい(※ホラー演出特有のサイズ感)んだよな)
朝倉輝晃:ではマイナー開けてもらったのでありがたく重圧を解除!
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ10。朝倉くん!
朝倉輝晃:メジャーアクション、<コンセントレイト:ウロボロス>+<原初の赤:災厄の炎> コンボ:不滅の太陽
朝倉輝晃:対象はケルヌンノス、対応は!
冥府神ケルヌンノス:あります。俺はハロウィンの化身、ビビらせるのが大好き
冥府神ケルヌンノス:《隠されし世界》を使い、その攻撃を単体対象にしましょう。
閏霧霞:ゲ~~~~ッ
朝倉輝晃:そういうことね、いいでしょう
冥府神ケルヌンノス:オートエフェクトです。ディゾルバーありますか?
朝倉輝晃:や、隠された世界は
朝倉輝晃:100%だから多分ディゾルバーじゃ消せないんじゃないかな
緑青宗近:消せないのだ!
冥府神ケルヌンノス:あっ消せないか。失礼しました!
冥府神ケルヌンノス:では、《カウンター》を宣言!
冥府神ケルヌンノス:は
冥府神ケルヌンノス:命中の後でーす!!
緑青宗近:ww
冥府神ケルヌンノス:単体化ですね。殴る対象は変わらないと思うので
朝倉輝晃:あっとすいません
冥府神ケルヌンノス:各種相談の後判定をお願いします!
緑青宗近:PLもGMも一体となってわちゃっている
朝倉輝晃:エカチェリーナさんのNPCカードの効果ってこのタイミングで使えます?
緑青宗近:!
緑青宗近:それだ!
朝倉輝晃:や、でもダイス9個か イマイチかな……
閏霧霞:あっそれ良い!
緑青宗近:ありな気がしますね
鐙幸生:いいと思います
冥府神ケルヌンノス:ワンチャンカウンターしたのに死ぬの見えて来たな……
鐙幸生:期待値はだんぜん高くなりますね
朝倉輝晃:あるいはSロイスタイタス化でイエローカラーの効果を使って
朝倉輝晃:リアクション達成値を0にする
冥府神ケルヌンノス:それも一興 このシナリオ通じて「なんかあいつ強いらしいよ」と情報項目で言われ続けたクライマックスボスエネミーの力見せてやりますよ
緑青宗近:魔槍黒木!
緑青宗近:あ~
緑青宗近:消費的にはそれがベスト?
閏霧霞:YEもありか…!
朝倉輝晃:どうせ食らって倒れるリスクあるなら消費して確実に通すのはありかなと
朝倉輝晃:あ、でもそれやると向こうのカウンター温存されちゃうか
鐙幸生:Sロイス使います? 朝倉くんが問題なければ、それがベスト
緑青宗近:いや
緑青宗近:単体化とカウンターはセットだと思うので
朝倉輝晃:や、カウンター残り2回ならどっちにしろ緑青さんに対しても撃ってきそうだな!
緑青宗近:多分カウンターくると思うけどな~
緑青宗近:でないと意味のない挙動になる
冥府神ケルヌンノス:メインプロセスの行動権利消費エフェクトだからここでカウンター撃つなら緑青さんには打てなくなりますが
朝倉輝晃:あっそうなりますね
冥府神ケルヌンノス:おっ いいですね 俺の行動パターンをよんでいる これを通したくて用意したエフェクトですからね
冥府神ケルヌンノス:見せてやりますよ 俺がカウンターでロイス効果で達成値0になって散る所
閏霧霞:www
朝倉輝晃:そう仰るなら見せますか!
朝倉輝晃:"一条恭介"へのロイスをSロイス化してタイタス化!
閏霧霞:やったれテルテル!
朝倉輝晃:あっと、先に判定だな!やります
朝倉輝晃:9DX+11+0@7 (侵食上昇7、侵蝕100~)
DoubleCross : (9DX7+11) → 10[1,2,3,5,7,8,8,8,8]+6[2,3,3,3,6]+11 → 27

一条恭介:がんばれ
朝倉輝晃:腐ったけどこのタイミングならまだ良い!"一条恭介"へのロイスをSロイス化してタイタス化!
朝倉輝晃:イエローの効果を発揮してリアクション達成値を0にします!
冥府神ケルヌンノス:いいだろう 見せてやるぜ……
冥府神ケルヌンノス:リアクション カウンターを宣言!!!
冥府神ケルヌンノス:俺のカウンターを凌ぎ切るとはな
朝倉輝晃:漢だぜ……
緑青宗近:信じてたぜ…
冥府神ケルヌンノス:《オールレンジ》+《C:エグザイル》+《伸縮腕》!!!
閏霧霞:ケルチャン……!
冥府神ケルヌンノス:(18DX7+6) →  0
閏霧霞:哀しい
朝倉輝晃:かっこいいぜ……お前
冥府神ケルヌンノス:妖精の手・輪、ありません!
閏霧霞:やれ~~~!!
緑青宗近:かぶきおる
緑青宗近:殺せーーッ!!
鐙幸生:当たる!
冥府神ケルヌンノス:ダメージをどうぞ
朝倉輝晃:ダメージ行きます!固定値はレベル上がって36に超人的弱点足して56のダイスが破壊者込で4つ!
朝倉輝晃:3d10+1d10+56 (侵食100~)
DoubleCross : (3D10+1D10+56) → 20[9,10,1]+2[2]+56 → 78

冥府神ケルヌンノス:うおッでっか…
朝倉輝晃:78点装甲有効!
冥府神ケルヌンノス:装甲のみで減算!
冥府神ケルヌンノス:いや大分ヤバくなってきた
冥府神ケルヌンノス:最強の神だぞ俺は こんなところで……
冥府神ケルヌンノス:では イニシアチブ7!鐙・閏!
朝倉輝晃:朝倉輝晃の侵蝕率を7増加 (113 → 120)
朝倉輝晃:頼む先輩!
緑青宗近:アッブミーン!
鐙幸生:先に行きます!
鐙幸生:マイナーで一応重圧を解除。
鐙幸生:メジャーでコンセントレイト+魔獣の衝撃+魔獣の本能+無機なる四肢+ブラッドスパイク+ブラッドバーン+蝕む赤。
鐙幸生:ターゲットはケルヌンノス!
鐙幸生:妨害ありやすか!
冥府神ケルヌンノス:無いッス!!!
冥府神ケルヌンノス:どうぞ
冥府神ケルヌンノス:宣言など諸々確認しつつ…お願いします!
鐙幸生:では撃つ!
閏霧霞:やったれ~!
鐙幸生:12dx7+6
DoubleCross : (12DX7+6) → 10[1,2,3,3,3,5,6,6,7,8,9,9]+10[1,2,6,7]+3[3]+6 → 29

朝倉輝晃:これは手かな!
鐙幸生:支援ください……!
朝倉輝晃:ジュノさん助けて!
緑青宗近:ターセムかもん!
ターセム・ジュノ:おや?私の力が必要かい?
鐙幸生:ジュノさん!おねしゃす!
鐙幸生:ジュノさんのNPCカード一回使用を宣言します
ターセム・ジュノ:『彷徨わぬ:無垢のブラックデビル』:≪妖精の手≫を使用。最後の3を10に変更して再回転どうぞ!
鐙幸生:1dx7+36
DoubleCross : (1DX7+36) → 10[10]+4[4]+36 → 50

冥府神ケルヌンノス:ムムムム
鐙幸生:ちゃんと回った!
冥府神ケルヌンノス:痛い!ガード時に…
冥府神ケルヌンノス:《自動触手》を宣言しましょう。21点です
鐙幸生:了解…ではダメージ
冥府神ケルヌンノス:オートエフェクトです
朝倉輝晃:あ、それが残ってた……!
閏霧霞:じっ自動触手!
冥府神ケルヌンノス:ディゾルバーも多分これストリングに撃ちたいだろうな いざという時巻き戻すので
冥府神ケルヌンノス:このまま処理を!
緑青宗近:どぞ!
鐙幸生:ダメージ固定値計算中
朝倉輝晃:鐙さんは超人的弱点L15で+30!
鐙幸生:6d10+5+7+9+12+30 命中で邪毒ランク5 諸々有効
DoubleCross : (6D10+5+7+9+12+30) → 25[3,2,8,8,2,2]+5+7+9+12+30 → 88

閏霧霞:でかい!
冥府神ケルヌンノス:う~ん 邪毒5!!
朝倉輝晃:良いダメージ!それに邪毒5!
冥府神ケルヌンノス:諸々喰らい…計算完了!
鐙幸生:ダイスは控えめだが…ボーナスが嬉しい!
冥府神ケルヌンノス:閏さんのターンです
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ7
鐙幸生:ダメージ処理
鐙幸生:朝倉くんのロイスをタイタス昇華して復活。
鐙幸生:侵食率101→112
鐙幸生:以上!
閏霧霞:了解。ではこちらはやることがあるのでマイナーで重圧をしっかり解除します。
閏霧霞:そしてメジャーでコンボ:『(Re)(Re)(Re):一足半先は矛盾』:≪コントロールソート≫+≪瞬速の刃≫+≪コンセントレイト:ノイマン≫
閏霧霞:対象はケルヌンノス。妨害等ありますか!
冥府神ケルヌンノス:ありません!
閏霧霞:では…行くぞ!
閏霧霞:12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[1,1,2,2,4,4,8,8,9,9,9,10]+10[1,1,2,4,6,7]+2[2]+4 → 26

緑青宗近:妖精~ッ
冥府神ケルヌンノス:追加ありますか?
朝倉輝晃:手かしら!
鐙幸生:妖精さん!
ターセム・ジュノ:人使いが荒いな!
閏霧霞:NPCカードターセム・ジュノの使用を宣言!
冥府神ケルヌンノス:どうぞ!
ターセム・ジュノ:『彷徨わぬ:無垢のブラックデビル』:≪妖精の手≫を使用。最後の2を10に変更して再回転どうぞ!
ターセム・ジュノ:34+1dx7
ターセム・ジュノ:1dx7+34
DoubleCross : (1DX7+34) → 6[6]+34 → 40

閏霧霞:感謝!キッチリ40の大台!
鐙幸生:これはありがたい!
閏霧霞:ではこれでダメージを出します
冥府神ケルヌンノス:40!では…ありません。ガード!
閏霧霞:5d10+2d10+6+5+20
DoubleCross : (5D10+2D10+6+5+20) → 20[2,7,6,2,3]+14[4,10]+6+5+20 → 65

冥府神ケルヌンノス:ヒット!計算完了です
閏霧霞:DDが腐りまくっているが…60入った!
冥府神ケルヌンノス:では、イニシアチブ5、冥府神ケルヌンノス、行動済みです!
閏霧霞:浸蝕122→129。
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ3、飯綱くんお願いします
飯綱太一:はーい
飯綱太一:マイナーでジェネシフト5d10
飯綱太一:5d10
DoubleCross : (5D10) → 28[9,6,9,1,3] → 28

冥府神ケルヌンノス:そんなに
朝倉輝晃:攻めるね!?
飯綱太一:100いかないと火力でねえ!!
鐙幸生:たしかに……!
閏霧霞:行った!
飯綱太一:怒涛の大蛇もういらないし!!
鐙幸生:ここで100行かないとめっちゃきつい
冥府神ケルヌンノス:ヨシ!どうぞ
飯綱太一:カウンターが来ないなら使わなくていい
朝倉輝晃:そういえばそうか!もうカウンターは撃てない!
飯綱太一:コンボ:デッドエンド
飯綱太一:雷鳴の申し子+アタックプログラム
飯綱太一:8dx+18
DoubleCross : (8DX10+18) → 10[1,2,2,3,6,6,8,10]+9[9]+18 → 37

冥府神ケルヌンノス:すげッ!
緑青宗近:閏さん!
緑青宗近:勝利の女神だッ
冥府神ケルヌンノス:追加ありますか?こちらの選択肢としてはガードになります。
閏霧霞:やるわよ!≪勝利の女神≫!
朝倉輝晃:ナイスぅ!
閏霧霞:達成値+15!
緑青宗近:でもって安東くん!
朝倉輝晃:あ、閏さん
飯綱太一:ブンブンサテライツお願いします!!
朝倉輝晃:エフェクトレベル上がってるから+18!
鐙幸生:ここしかない!
朝倉輝晃:ふっとばしてやれ飯綱君!
冥府神ケルヌンノス:あ、バディムいらなくなってるのか
緑青宗近:キッキアーウキッキアーウ
閏霧霞:そうだごめん+18!
朝倉輝晃:37+18で55ですね
安東邑:『ブンブン・サテライツ』 ダメージロール直前に使用可能。ダメージ+3d10。
冥府神ケルヌンノス:OK!
安東邑:やっちゃおうぜ飯綱くん!
冥府神ケルヌンノス:ヤバいな もってくれよ俺の身体…!
朝倉輝晃:やれーっ
飯綱太一:やります
飯綱太一:6d10+3d10+12+3+115
DoubleCross : (6D10+3D10+12+3+115) → 39[8,10,6,6,7,2]+9[5,3,1]+12+3+115 → 178

冥府神ケルヌンノス:うぐわーッッッッッッッッ
安東邑:流石だ
朝倉輝晃:えっと
鐙幸生:高め!
朝倉輝晃:恐ろしい話しなんですけど
朝倉輝晃:飯綱君超人的弱点の+20入れてますこれ?
緑青宗近:わはは
飯綱太一:忘れてるね!!
朝倉輝晃:198点!
緑青宗近:198だオラーッ
飯綱太一:+20なんで198
冥府神ケルヌンノス:ぐわーッッッッッ!!!!!
冥府神ケルヌンノス:宣言します!風前の灯です
緑青宗近:たえんの!?
冥府神ケルヌンノス:耐えます。
飯綱太一:うっそだろ
朝倉輝晃:まだ耐えやがる!
閏霧霞:ウッソだろお前
緑青宗近:マジでフル積みっぽいな…!
冥府神ケルヌンノス:イニシアチブ1!!!緑青宗近!!
緑青宗近:うおーっ
朝倉輝晃:緑青さん!お願い!
飯綱太一:雷鳴の申し子で死ぬので
飯綱太一:安東邑のロイスをタイタス化して昇華
冥府神ケルヌンノス:おっと、反動ですね。
冥府神ケルヌンノス:押忍。
緑青宗近:マイナーで破壊の爪!メジャーでコンセ+シャドーテンタクル+バリアクラッカー!
閏霧霞:飯綱くん…立派だよお前…
閏霧霞:あ、エカチェさんのカード切っとく?
緑青宗近:エカチェリーナさんの効果ももらう!
エカチェリーナ:ラジャー。
エカチェリーナ:『アトラクト・コマンドV』 味方単体の判定のC値を2減少させる(下限値5)。
エカチェリーナ:きみのC値に-2したまえ
冥府神ケルヌンノス:ドッジだ ドッジしかねえ
鐙幸生:やっちまってくださいよォーーーッ
冥府神ケルヌンノス:最後にもう一驚きさせてやるぜ
緑青宗近:ここしかないな…!
閏霧霞:無敵のゴーストタッチで何とかしてくださいよォ~~!!
緑青宗近:エカチェリーナさんのロイス昇華!
緑青宗近:ダイスを+10だ!
閏霧霞:も、燃える!!!
緑青宗近:21dx5+4
DoubleCross : (21DX5+4) → 10[1,1,2,2,3,3,3,3,3,3,4,4,5,5,6,6,6,7,8,9,10]+10[2,5,7,8,8,8,9,9,10]+10[3,5,6,7,8,8,8,8]+10[1,4,5,5,6,6,7]+10[4,6,8,10,10]+10[4,5,5,6]+10[1,3,10]+10[10]+1[1]+4 → 85

冥府神ケルヌンノス:85!?!?
緑青宗近:輪をくれ!
冥府神ケルヌンノス:どうぞ
朝倉輝晃:えらいことになってる
ターセム・ジュノ:オーキ・ドーキ。存分に決めてきたまえ!
ターセム・ジュノ:『彷徨わぬ:無垢のブラックデビル』≪妖精の手≫+≪妖精の輪≫
緑青宗近:1dx5+94
DoubleCross : (1DX5+94) → 3[3]+94 → 97

朝倉輝晃:あっ
緑青宗近:1dx5+104
DoubleCross : (1DX5+104) → 10[7]+4[4]+104 → 118

冥府神ケルヌンノス:手+輪だからもう一回ですね
冥府神ケルヌンノス:お見事!
緑青宗近:結果オーライ!
朝倉輝晃:バデムいります?
緑青宗近:ください!
朝倉輝晃:じゃああげちゃう!バディムーブで+3!
冥府神ケルヌンノス:命中達成値121!
冥府神ケルヌンノス:ウ~ン ドッジ もしこれ避けたら史上最悪の敵として伝説になるぞ
冥府神ケルヌンノス:11dx10>=121
DoubleCross : (11DX10>=121) → 10[2,3,4,5,5,7,8,8,9,10,10]+4[3,4] → 14 → 失敗

鐙幸生:それよりも宝くじ買うべき
冥府神ケルヌンノス:……
冥府神ケルヌンノス:妖精の手!
朝倉輝晃:やるのか!
閏霧霞:やってみせろよ、ケルヌンノス!
冥府神ケルヌンノス:残ってますからね 輪と手がよ
閏霧霞:マジで怖すぎる
冥府神ケルヌンノス:1dx10+20>=121
DoubleCross : (1DX10+20>=121) → 9[9]+20 → 29 → 失敗

冥府神ケルヌンノス:……
朝倉輝晃:なんとでもなるか!?
冥府神ケルヌンノス:30+1dx10>=121
冥府神ケルヌンノス:1dx10+30>=121
DoubleCross : (1DX10+30>=121) → 7[7]+30 → 37 → 失敗

冥府神ケルヌンノス:失敗!!!
冥府神ケルヌンノス:喰らいます!!
冥府神ケルヌンノス:ダメージをどうぞ
緑青宗近:13d10+1d10+19+15+20
DoubleCross : (13D10+1D10+19+15+20) → 64[4,1,5,5,2,7,5,1,6,10,5,3,10]+2[2]+19+15+20 → 120

冥府神ケルヌンノス:う~~~~~~~~~~~ん
冥府神ケルヌンノス:死!!!!!
緑青宗近:装甲貫通!
冥府神ケルヌンノス:復活は……
朝倉輝晃:倒れたぁ!
冥府神ケルヌンノス:ありません!!
朝倉輝晃:うおーっ
緑青宗近:マジで!?
閏霧霞:か……勝った……!!
鐙幸生:や……やったッ……!
緑青宗近:いさぎよいやつ…!
飯綱太一:なんとかなった……
冥府神ケルヌンノス:無い ここにいるものは全て等しく再生する事はできず
鐙幸生:なんとかなれーッ
冥府神ケルヌンノス:貴方達はロイスがあるので立ち上がる事ができたのです!!以上!!
緑青宗近:なるほどな~
冥府神ケルヌンノス:それが俺の描いた筋書きです 相談後、演出等に移りましょう
朝倉輝晃:うおーっ
冥府神ケルヌンノス:以下、演出!

───────
鐙幸生:「……どいつもこいつも……」
鐙幸生:「かっこいい理由で、かっこいい戦い方しやがってッ! 畜生!」 毒づいて、手首をかみ切る。
鐙幸生:「俺だってそーゆー感じで戦いたかったよ! ふざけんなッ! 畜生! 俺は……俺は先輩だぞ!」 こぼれた血が蠢く。
鐙幸生:「先輩風吹かせるために戦ってる! 見ろ! ハロウィン野郎……!」 血が蠢き、そこから人型が這い出てくる。
冥府神ケルヌンノス:「───ハハッ!!!なあに、気にする事はない!!私はね、どうしようもない連中の王様で、私自身も──どちらかといえば、どうしようもない。」燃え盛る。太陽の炎を受け、焼け落ちる肉体を強引に再構成しながら。
鐙幸生:「俺は呪われてるんだよ。俺が殺したやつら……絶対俺を許さねえって、なぜか俺をターゲットにロックオンして……」
鐙幸生:「成仏しやがらねーんだよ、マジで! これが、怨念パワーだ! 死ねッ!」 血から現れるのはグラブリッター。ウェディングケーキ。サテライト。……だったもの。
鐙幸生:その軍勢が、怨嗟の声をあげて走り出す鐙を追ってくる。 「これが俺の! 百鬼夜行――ワイルドハントだクソーーーッ!」
鐙幸生:逃げる方向はケルヌンノス。群れが襲い掛かる。
冥府神ケルヌンノス:「えっ!!!そっちに行くのかい!」まあそうだな。
閏霧霞:その百鬼夜行に紛れるように、火花を上げて滑走する。
閏霧霞:(――緑青には。少なくとも、彼女には)
閏霧霞:(どこかに行ってしまいそうなあいつには……こういう仲間が必要だった。そして多分、今でも)
閏霧霞:「鐙幸生」ぼそりと呟く
閏霧霞:「――ありがとう」加速。返事を待たずに、ジャック・オ・ランタンを一閃する。
冥府神ケルヌンノス:───「いいだろう。」雲海の上、連なる道を蹴り、こちらに向かって百鬼夜行が襲い来る。ワイルドハント──百鬼夜行。発祥を異とし、死と怪があふれかえるという意味で同じもの。向かい来る怪異の群れを──かつての仲間の影を。
閏霧霞:だが、その出足を挫いている。死神が追い付くよりも早く、雲を突っ切って疾走した。
閏霧霞:「――飯綱くん!今!」
冥府神ケルヌンノス:切り裂く。貫いた腕が、かつての仲間の魂を取り込む。死によって解き放たれた彼らの怨念を拾いあぐねたもの。それを引き裂き、喰らい、己の肉体に再び取り込みながら───
飯綱太一:「――了解しました」
飯綱太一:空の底。あるいは地表から、手を伸ばす。
飯綱太一:裂け目に飲み込まれて吐き出された先は何処かも分からない。
飯綱太一:けれども、確かに見える。
飯綱太一:手は伸ばせる。
飯綱太一:だから、やるべき事は簡単だ。
飯綱太一:柄を通してブレードに通電。
飯綱太一:両腕の発電細胞を限界まで励起。
冥府神ケルヌンノス:飛び散る火花。今、この世界を支配している神ですら追いきれぬ神速の一撃に肉体が欠ける。それが、取り込んだ怪異によって修復される。「いいじゃないか。怨念。滅ぼしたいと思う気持ちは、その多くは否定される。だから私はこう言おう。」
飯綱太一:腕の肉が焼け落ちる音と
飯綱太一:同時に再生していく様が目に映る。
飯綱太一:(これじゃ、ヒーローなんて)
飯綱太一:(到底成れねえな)
飯綱太一:今更。
飯綱太一:まあ、とっくの昔に諦めた夢を少しだけ描いて。
飯綱太一:空に手を伸ばした/轟雷を敵に向けて解き放った。
冥府神ケルヌンノス:「滅ぼしたいという気持ちを肯定する。」ウェディング・ケーキの頭を握り潰す。サテライトの心臓を抜く。グラブリッターをカボチャ頭がばくりと食べた。鉈を砕き、チェーンソーの刃は欠けた。「君達の仇は──私が打つ。」
冥府神ケルヌンノス:───飯綱太一の眼前にいる。閏によって止まった動き。それを全て否定し覆すように。遅れて、その背後。すり抜けた雷が雲を青黒く染め上げた。
冥府神ケルヌンノス:胴にその爪が突き込まれている。「君は、こうされると喜びそうだったよね。そう。……届けにきたよ。ハッピー・ハロウィン!」
閏霧霞:「――」
緑青宗近:百鬼夜行、瞬息の蹴撃、稲光
緑青宗近:空間を暴威が飽和する。
緑青宗近:それが頂点に達する瞬間。
緑青宗近:ゆらりと、着流しの袖とくくった黒髪が宙空にはためいた。
冥府神ケルヌンノス:────全てを捌き切った。怪異を潰し、蹴りをものともせず、稲光すら届かなかった。命を奪う、死神の爪が飯綱太一の心臓に届く。その瞬間。
緑青宗近:「何をひたってやがるんだい」
緑青宗近:「色男を気取るんなら、鏡を見てからにしないこのドテカボチャ」
緑青宗近:が こん !!
緑青宗近:後頭部に強烈なソバット!!
緑青宗近:親友から見様見真似の回し蹴りに、キュマイラの膂力を乗せて
緑青宗近:ただ思い切りに蹴り飛ばす!
冥府神ケルヌンノス:めッッッ ぎゃあッッッ!!!!!!
冥府神ケルヌンノス:大きく姿勢を崩し、『冥府神』とまで名乗る怪物が、鋼鉄、歯車の大地にたたきつけられ、跳ねる。
緑青宗近:「四方がかりでようやく一発」
緑青宗近:「こいつは骨が折れますぜ大将がた」
閏霧霞:「……蹴り自体は及第点ね。とはいえ、一撃の交錯で――」飯綱くんの方を見る。
飯綱太一:「……はは」
飯綱太一:心臓に突き込まれた爪からの衝撃で歯車の大地に叩き付けられる。
飯綱太一:「これなら、まだ、戦えるな」
飯綱太一:焼き焦げた腕を強引に再生。
飯綱太一:口元から血の塊を吐き出す。
飯綱太一:表情は
飯綱太一:自分でもよく分からない。
閏霧霞:(あの子……あの一瞬に、エフェクト基部の防護まで済ませて継戦姿勢を取っていた)
閏霧霞:(一体、どれほどの戦いを繰り返せば――)
冥府神ケルヌンノス:「───がッ…は、ハハハ!!」カボチャを模した頭部が欠け、中を覗かせる。そこには、何も存在しない。「…手厳しいねえ!これでもカボチャの中では世界で一、二のイケメンなんだが──」
閏霧霞:「……!」おぞましさに眉を顰める。
緑青宗近:「……」
緑青宗近:油断なく相対し、それを見つめる。
朝倉輝晃:「まだまだ元気かよ、良いの入っただろ……!」
鐙幸生:「あの……あいつ、メチャクチャ強くない?」
鐙幸生:「マジでなんなん!?」
朝倉輝晃:「今更!」
閏霧霞:「危機管理能力の欠如!」
緑青宗近:「ワーディングの時に気づいときなさいや」
飯綱太一:「こんな出鱈目な奴は俺も」
飯綱太一:「みたことないですね」
飯綱太一:言い終わったところで腕を強引に持ち上げる。
朝倉輝晃:「飯綱君、それまだ動けるか……!?」
飯綱太一:「勿論」
鐙幸生:「勿論じゃねえよ……後輩がそんなに気合張ってると先輩は泣いちゃうぞ……!」
冥府神ケルヌンノス:叩きつけられた勢いで跳ね、くるりと回って歯車に足を下ろす。「だが、なるほど。勝負。勝負だ。勝負というだけはある!!君達は強いし、それだけのものを積み上げてきた。…勝負になる。私も──」
冥府神ケルヌンノス:「出せるだけのものは出していかなければね。」───再度のワーディング。世界に拡散された怪物のレネゲイドが──
冥府神ケルヌンノス:世界を捻じ曲げた。より、この王が君臨するに相応しい舞台へと。
冥府神ケルヌンノス:────爆風が君達の頬を撫でた。
冥府神ケルヌンノス:濃密な血臭。
冥府神ケルヌンノス
冥府神ケルヌンノス: ──鉛色の空の下に、赤黒い世界が広がっていた。
冥府神ケルヌンノス:コールタールのような液体が滲む土の上、原色をぶちまけたようなカビやキノコが不揃いに生えている。
閏霧霞:『うッ……!?』
冥府神ケルヌンノス:この箱庭を支配しているのは、見るも悍ましい奇怪な進化を遂げた、虫であり、菌であり、そしてそれよりも生々しい、歪んだ悪意だ。
冥府神ケルヌンノス:墓場のような、そんな世界。棺や墓石のように乱雑に立つ、緑色の液体が満ちた筒の中に。まるで生きているかのような──腐り落ちた少女の死体が眠っている。
冥府神ケルヌンノス:──『第三槽 ──■■■■■■ ■■■■■──(※抗体による認識遮断により解読不可)』
冥府神ケルヌンノス:「それでは、始めようか。出し惜しみがあったとは言わない。だが───本気で行かせて貰うよ。」
朝倉輝晃:「ぐっ……んっだ、こりゃ……!」
緑青宗近:「またひどく趣味のいいところに出たもんだ」
緑青宗近:「確かにアンタにゃ似合いの景色だ」
飯綱太一:「趣味悪いな……」
飯綱太一:悍ましさに眉を顰めながらもケルヌンノスを見据える。
閏霧霞:鳥肌が立つのを止められない。見てはならないということが解る。
鐙幸生:「うちの大学の異端TRPG研究会の部長が考えたみたいな世界観しやがって……!」
冥府神ケルヌンノス:──《縮地》《ハンティングスタイル》。冥府神ケルヌンノスの複合権能の一つ。その伝承根元。《狩人の神》たる権能は、追い、殺す事にかけて異様な出力を発揮する。
冥府神ケルヌンノス:姿が消える。瞬間、君達の背後をとり、その意識から消える死神の歩法。ゆらり、爪を持ち上げる。───君達は、これに対して《首》に違和感を覚えてもよい。
冥府神ケルヌンノス:───ザ     ン!!!
冥府神ケルヌンノス:振り抜かれた爪から放たれる不可視の斬撃が、あらゆる過程を吹き飛ばし──『喉元』に発生する。
緑青宗近:「ぐ、がぁッ」
緑青宗近:ぶしぃっ!
緑青宗近:おびただしい血が噴き出す。キュマイラシンドロームの骨密度と、強すぎる殺気によって呼び起こされた脊髄反射がなければ
緑青宗近:間違いなく、頭部を根こそぎに刈り取られていた。
閏霧霞:(回    避は)
閏霧霞:ラジオを起動する暇すらもない、それは予感だった。吐血し、頸動脈から血塊を吐き出す。
鐙幸生:「で」 鐙の場合は、喉元だけではない。闇雲に避けようとしたためか、あるいは彼にだけ呪いでも働いたのか、全身が吹き飛ぶ。
朝倉輝晃:逃げたら死ぬ。それだけが分かった。
朝倉輝晃:破れかぶれで気配の方へと倒れ込み、それでも辛うじて切断を免れたのみ。
朝倉輝晃:攻撃に割り込んでの反撃、あるいは相打ちを狙っていた──甘すぎた。
飯綱太一:回避をするより先に首元にまでブレードの柄を持ち上げる。
飯綱太一:一瞬だけ、柄が斬撃に割り込んだが。
飯綱太一:砕け散って、首に斬撃が命中する。
緑青宗近:「ごほ……ひゅー……!」
鐙幸生:「げぇっ! ――ご、こ゛の゛や゛ろ゛う゛ッ!」
朝倉輝晃:「げぇっ、ごほっ、はっ」
閏霧霞:「がっぐ、ぶ、ぶふっ……!」ぶぴ、ぶぴ、とおびただしい血液が泡を立てる。『速度』に慣れていなかったら確実に両断されていた。
緑青宗近:「死神だなんだと大袈裟のたまうだけのことはあらァ……!」
飯綱太一:夥しい量の血を噴き上げながら。
飯綱太一:「――ほんとさ」
飯綱太一:ふざけてるよ
飯綱太一:傷口を電流で焼いて強引に止血。
飯綱太一:肉の焼ける音だけが響く。
冥府神ケルヌンノス:「………」全てが死に、終わった世界の中。君臨するように、生者の群れである君達と対峙している。
朝倉輝晃:「(次はねえ)」
朝倉輝晃:「(もう一度動かれたら、殺られる……!)」
閏霧霞:恐怖によって、全身が竦む。暴走したレネゲイドすらも、怯えているかのように励起が妨げられる。
冥府神ケルヌンノス:「──何度目になるかな。素直に驚いているよ。私を構成する怨念は、そこの…青年?鐙幸生君かな。まあ、中々だが……相当なものだと思っている。大概は思い通りになると思っているが」
冥府神ケルヌンノス:両手を広げる。領域に狂気の精神を浸す。『思い通りになる』というのは、比喩でもなんでもない。事実として、思い通りにする力があるはずだった。だが、自由にならないものがある。
緑青宗近:「しかしやるだけやってハイおさらばってのは」
緑青宗近:「いつもの愛想が足りねえんじゃあねいかい」
緑青宗近:「そぉらッ!」
緑青宗近:喉の傷を塞ぐよりも早く
緑青宗近:ぐいん!
緑青宗近:不可視の腕が、ケルヌンノスの体を間合いへと引き戻す!
緑青宗近:「怯むな!」
緑青宗近:「畳みかけなきゃ雁首揃えてお陀仏だ!」
閏霧霞:「ろぐ、しょう」血が絡む声を上げながら、親友を見る
緑青宗近:「死にに来たんじゃあねえんだろう!」
緑青宗近:「閏!」
緑青宗近:再生のおぼつかない喉から、鮮血とともにしわがれた声を吐き出す。
閏霧霞:「解って、い”るわ…!もうあの時とは違う!」
緑青宗近:死、そのものとさえ思える重圧感を
緑青宗近:つかみ、にぎりしめて
緑青宗近:引き寄せる。
緑青宗近:あの日打ちのめされたものに、もう一度立ち向かい、二人で打ち勝つために。
冥府神ケルヌンノス:認識不可能。音もなく忍び寄り、首を刈り取るはずの死神が、『引き寄せられる』と言う異常事態。「なる、ほどッッッ!!!」
冥府神ケルヌンノス:───思いだけ。世界をどうにでもできる。出力はこちらが遥かに上。それでも──ここまで来た、彼らの、積み重ねた感情だけを否定できない。
緑青宗近:認識不可能な慮外の存在にその腕が届きうる理由があるとすれば
緑青宗近:今の緑青宗近には、『死』を握りしめる、その覚悟があった。というだけに過ぎない。
閏霧霞:(……この中で、一番早く『反撃』のことを考えていたのは)
閏霧霞:(カバーと、援護を考えていたのは――)緑青の声に励まされながら、その少年を見る
朝倉輝晃:「っ!ここ、だっ!」
朝倉輝晃:「ねじ込む!後詰頼んだぁ!」
朝倉輝晃:叫び、再び全身を炎と化して、ケルヌンノスに突撃する。
朝倉輝晃:世界が恐ろしくスローになる。強化された神経と脳内麻薬で加速された思考が、
朝倉輝晃:「(……あ、)」
朝倉輝晃:己に迫る"死"を確実に捉える。
朝倉輝晃:死神が見ている。
冥府神ケルヌンノス:「だが──それでも全てを刈り取るのが、皆から祈られた…死神ってものだよねえ?!」───世界の事だけなら思い通りになるとは、比喩でも何でもない。
冥府神ケルヌンノス:朝倉の『起こり』を見ている。
朝倉輝晃:その爪が、その鎌が、完璧なタイミングで迎撃に動いている。
朝倉輝晃:兵装による妨害──もう二度目は通らない。
朝倉輝晃:「(だっ……たらぁ!)」
朝倉輝晃:兵装を起動。同時に急ブレーキ。
朝倉輝晃:速度を堕とすと同時に、今度はケルヌンノスの世界を"後押し"する。
冥府神ケルヌンノス:───ジャック・オ・ランタン/冥府神ケルヌンノスの領域が、向かい来る炎に向かい展開している。炎の吹雪が散り、振りかぶられた爪が、朝倉の首を刈り取る事を運命として約束している。
冥府神ケルヌンノス:───その運命が崩れる。
朝倉輝晃:思いに後押しされ、ほんの僅かに加速した切っ先が、まとった炎の半分を消し飛ばし、
朝倉輝晃:「でえぇぇりゃぁぁぁぁぁっ!」
朝倉輝晃:ギリギリで残した命をまとめて、死神へと叩きつける。
冥府神ケルヌンノス:衝撃の沸点がズレた。緑青宗近の覚悟。朝倉輝晃は、今この一瞬。その思いで。その覚悟で──一歩、踏み込んだ。あり得ないはずの急ブレーキ。こちらの加速。
冥府神ケルヌンノス:振り下ろされた爪が、炎に届く。朝倉の肉体を切り裂き、尚──ギリギリでしがみ付いているはずの、その命に届かない。
冥府神ケルヌンノス:めッッッ ぎッッ!!  肉体が軋みを上げ、巨体がたたらを踏む。「ッッッう、お───!」
ターセム・ジュノ:更に、追い打ちのように……空間に薄墨が引かれる。
ターセム・ジュノ:それは黒い煙だ。先程とは比較にならない、爆煙のような紗幕。
ターセム・ジュノ:さらにその奥から、様々な煙の人影が見え隠れしている。
ターセム・ジュノ:十字架を携えた大柄の男。獣の毛皮を来た青年。少女のような小柄な人影。
ターセム・ジュノ:それは彼女のかつての『同士』を再現した、カモフラージュの人形。
ターセム・ジュノ:その全てが死神を取り囲み、攻め立て、視界を塞ぐ。
冥府神ケルヌンノス:───援軍はない。ここに生きているものは最早彼らしかおらず、死者は──本来、全てが己を王と崇め得る。その事をわかっていて──
冥府神ケルヌンノス:───尚、爪を振るってしまったのは、やはり、そこに生きている人間の何かを感じたからだろう。
冥府神ケルヌンノス:視界を埋め尽くすその煙に、反応してしまった。
鐙幸生:「朝倉。お前マジで強いな……そりゃモテるわ……。つまり、お前と同じくらいイケてる俺は!」 切り裂かれ、断裂した体が湿った音をたてて繋がる。跳ぶ。
鐙幸生:「お前を同じくらいモテるはず! だろ! この野郎ッ、俺が”カタシハヤ”!」 四肢が黒ずんだコールタールのように変色し、膨張する。
鐙幸生:「世界一! 呪われてる男! ……死神よりも、てめーよりもだ!」 巨大な鉤爪――一本一本がいびつな槍のように変形した――それが、
鐙幸生:「ハッピーハロウィンだ馬鹿野郎!」 ねじれた五本の白い槍になって突き刺さり、ケルヌンノスの一部を抉り取る。
冥府神ケルヌンノス:「───」避けられない。どうにでもなるはずの世界を、今この一瞬、己で手放した。「私よりも──ハッピー・ハロウィン、かいッッッッ!!!!!」
冥府神ケルヌンノス:ざ ぶッッ!! 異形と化した五指、巨大な爪が胴体に刺さる。ルーン文字の幾重にも刻まれた外装をはぎ取り、振り抜かれるその勢いのまま──
冥府神ケルヌンノス:───その巨大な角をへし折りながら、持っていった。「っぐ、お、お、おお……!!」本来、痛みはない。だが、あるとすればこの感覚だ。傷口から、違う常識がねじ込まれる。
鐙幸生:「いっ……てえええぁぁぁあああああああ!」 のたうちまわる。 「飯綱ッ! ……助けてくれえっ!」
飯綱太一:「……仕方ないっすね」
飯綱太一:少しだけ、場違いな笑みを浮かべて。
飯綱太一:走り出す。
飯綱太一:(…………出し惜しみはさ)
飯綱太一:してないんだけど。
飯綱太一:でも、まだ。
飯綱太一:全力じゃないよな。
飯綱太一:どっかで帰れるとか、生きていられるとか。
飯綱太一:もう、諦めてたはずなのに期待してたんだ。
飯綱太一:だから、出し惜しみは
飯綱太一:(もうしない)
飯綱太一:死んでもいい。
飯綱太一:覚悟とか、比喩じゃなくて。
飯綱太一:ただの事実として
飯綱太一:ここでくたばるんなら、きっと。
飯綱太一:言い訳は立つ。
飯綱太一:――全身の発電細胞を励起。
飯綱太一:遠かったはずの距離が一瞬で消える。
飯綱太一:空間が歪んだのか。
飯綱太一:自分が文字通り雷になったのか。
飯綱太一:そんなことも分からないまま。
飯綱太一:出鱈目に叫ぶ。
冥府神ケルヌンノス:死神、冥府の神を名乗る怪物が生みだすこの世界では、誰もが最も死に近い。生という崖に、爪一枚ひっかけているに過ぎない。命を削り取り、絶望と終わりを運ぶ。
飯綱太一:「――――トドケェェェ!!」
飯綱太一:実際の所は
飯綱太一:声帯すらも焼き切っているから。
飯綱太一:ただのスパーク音くらいにしかならないんだけど。
冥府神ケルヌンノス:だが。仮に、ここに、その死を迎え打ち、牙を突き立てられる者がいるとするなら。
飯綱太一:ブレードはとっくに融解した。
飯綱太一:それでも、きっと。
飯綱太一:手は伸ばせる。
冥府神ケルヌンノス:それは、全てを捨ててでも勝とうとするものだ。死だ。死を背負った雷が───大きく体勢を崩したその怪物を穿ち抜く!!!「おおおおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!」
飯綱太一:反動で焼ききれそうな意識の中で愚直に手を伸ばす。
一条恭介:ほら、後悔なんてもう無いだろ。
一条恭介:少しだけでも失くしたはずの物に触れたんだから。
一条恭介:だから、まあ。
飯綱太一:ここで、デッドエンドだ。
冥府神ケルヌンノス:「───君も、終わる場所を探しているのかい。だが。」誰もに、死への恐怖があった。それを乗り越えて戦っていた。だから強かった。「だがね!!!」
飯綱太一:「そうだよ!!」
冥府神ケルヌンノス:「私は───そう言うものの上に立っている。」死への恐怖を克服し、己の終わりを受け入れ、進む。魂ごと乗せた重い一撃を受けて──尚。
飯綱太一:「ここで死ねるんなら!!」
飯綱太一:「俺は!!」
飯綱太一:「それでいい!!」
飯綱太一:雷そのものと化した体で、言葉になっているかどうかも分からない咆哮と共に。
冥府神ケルヌンノス:「それじゃあ、私の勝負には──勝てないねえッッッッ!!!」
飯綱太一:自身の命を。
飯綱太一:死神に
飯綱太一:差し出した。
冥府神ケルヌンノス:死神の手は非情だ。己から死に手を伸ばすものは───
冥府神ケルヌンノス:生きられない。
冥府神ケルヌンノス:それが純然たる事実。
冥府神ケルヌンノス:雷に焼かれながら、尚その形状を保つ怪物が、荒れ果てた荒野に轍を刻みながら、その速度、衝撃、雷の威力を殺し。死神が振るう鎌のように、その爪を振り上げ───
安東邑:『――良いわけ、ないだろッッ!!!』黒い触手が。海のように。
安東邑:『船』の甲板をぶち抜いた穴から零れ、満たし、落ちてくる。
安東邑:――飯綱太一を助けに行くつもりだった。例え、自分の首に爆弾を付けるのをUGNへの『保険』としても。
安東邑:だが、こともあろうに、あの支部長は――そんな自分を快く送り出し、
安東邑:あまつさえ、狂死を防ぐため解析を終わらせた『抗体』まで準備させた。
冥府神ケルヌンノス:───誰もが終わる事を望んでいた。ハロウィンの構成員は、己が所属していた何かを失い、何処に行くでもなく、ただ、死兵と化した集団だった。何かしたかったわけでもない、無軌道なテロ屋。悪趣味にお道化て、全部終わらせる等と意気込んで──
冥府神ケルヌンノス:誰もが死にたがった。ジャック・オ・ランタンは、その王だ。
安東邑:だからこそ、そんな奴にやらせるわけには行かない。
安東邑:が ぎん!!
安東邑:死神の爪を、海のように広げて防ぐ。飯綱太一を、抱きしめる。
冥府神ケルヌンノス:この男が、本当に終わりを望んでいるなら。いや、今の今までいたのだろう。そんな死にたがりが、王に勝てる理屈はない。だが。
安東邑:そのまま触手を雷の体に同化させる。
冥府神ケルヌンノス:それを否定する何かがあった。死神に手を差し出す青年がいて、それに伸ばされた死神の手が、それを取ろうとした瞬間の事だ。
安東邑:「――きみは、こいつをぶっ殺して」
安東邑:「生きて帰って、皆ともう一回話すんだ。だから」
安東邑:「こんな、何にもないやつに――やられてやるなよ!アンブロークン!」
安東邑:「きみは、こんな所で、ぶっ壊れて良い奴じゃない!」
飯綱太一:ふざけるな!!とか
飯綱太一:今更だよ!!とか
飯綱太一:叫びたかったけれども。
飯綱太一:「……ひどいですね」
飯綱太一:掠れた声で、それだけ呟いて。
安東邑:「よく、セルの皆に言われるよ!」更に力を送り出す!
飯綱太一:差し出すために開いていた手を握り締めて。
飯綱太一:全力で振り抜いた。
冥府神ケルヌンノス:───べ      ぎゃッッッッッッ!!!!!!!!
冥府神ケルヌンノス:止めたハズだった。殺したはずだった。新しい従者が一人、出来上がるだけのはずで。それは全部──
冥府神ケルヌンノス:生きて帰ろう、なんていう。自分と反対側の力に否定された。
冥府神ケルヌンノス:「が………ッッッああ!?」防戦。出力で上回り、世界を掌握し、命を刈り取るはずのこの手が──
冥府神ケルヌンノス:何も掴めない。ぐらり、よろめきながら、頭を垂らす。
緑青宗近:「ふーーー」
緑青宗近:深く呼吸を整え、それを見据える。
安東邑:「――やれ!お姉さん二人!」
鐙幸生:「おぜん立ては完璧……」
鐙幸生:「ヘボるなよ、緑青サン」
緑青宗近:「誰に口利いてんだい」
飯綱太一:「……任せます」
緑青宗近:「ああ、任せな」
飯綱太一:崩れ落ちそうな体を無理やり繋ぎ止める。
飯綱太一:どうやら、死ぬことはまだ。
飯綱太一:許されていないらしい。
安東邑:全身から排熱音と煙を立てて、飯綱くんを庇うように膝を付きながら。彼らを見る。
朝倉輝晃:「頼んだ……!ぶちかませ!」
閏霧霞:「愚問ね」
緑青宗近:「この緑青サンと閏サン」
緑青宗近:「外せねえ大一番こそ、血がたぎるってもんだ!」
緑青宗近:同じ方向を向いて、並び立つ
鉱石ラジオ:『二人は』『滅法』『仲良しで』
冥府神ケルヌンノス:「ハハッ……ハ、ハハハハ!…全く…盛り上がるねえ。終わらせるだけの話だと思っていたんだよ。本当に。」
閏霧霞:「……良いことを教えてあげるわ」
閏霧霞:「死んだからって、何だって言うのかしら?そこで私たちの友情が終わる訳じゃない」
閏霧霞:「貴女の権能は、ただ『終わる』ことにあぐらをかいたそれだけのもので」
閏霧霞:「ええ。だから絶対に、私達は思い通りになってやらない」
閏霧霞:もう、死ぬよりずっと怖いことを…あの時に、知っているから。
冥府神ケルヌンノス:「勝つか負けるか。二つに一つ、私には何もないはずだったが──これを言葉にするなら、焦燥、恐怖なんだろうねえ。わかるよ。成せない事を──私は恐れている。」
緑青宗近:「ハ」
緑青宗近:「ちったあ男ぶりが上がったじゃあねえか」
緑青宗近:「ああ、そうだぜ」
緑青宗近:「いつまでも、空っ風みてえなヘラヘラ笑いはよしときな」
緑青宗近:「ここが先途の大一番だ」
緑青宗近:「誰が言っただの、誰が願っただの」
緑青宗近:「しみったれた無駄口は置いとくもんだ」
緑青宗近:「意地のところで削り合わせて」
緑青宗近:「負けりゃ悔しいと吠え面かかなきゃ勝負じゃあねえ」
冥府神ケルヌンノス:───炎と雷。それぞれを身にまとう彼らの、全身全霊を受けた。己の肉体ごと弾として、圧倒的な強度を誇るはずの肉体が、抉れ、欠け、怪異に抉られた穴からは、今も尚、別の呼び声が聞こえている。
緑青宗近:「――だから」
緑青宗近:「来いよ王様」
閏霧霞:「来なさい、ハリボテ」
冥府神ケルヌンノス:ズタボロのその肉体に、最後の炎を灯した。「全く、言ってくれるねえ。これでも私は──」
冥府神ケルヌンノス:《縮地》《ハンティングスタイル》
緑青宗近:「こいつがアンタに奪えるかい」
緑青宗近:隻腕を突き出し、手招きする。
緑青宗近:大昔のアクションスターのように。
閏霧霞:鉱石ラジオを放り投げる。上に。
冥府神ケルヌンノス:「カボチャ界じゃあ──」 《伸縮腕》《死神の精度》《バックスタブ》     全てを置き去りに、二人へと向けて『消える』。 「宇宙一の、伊達男だぜ!」
閏霧霞:――≪瞬≫≪瞬≫≪瞬≫≪瞬≫≪瞬≫≪瞬≫≪瞬≫≪瞬≫
閏霧霞:ず だだだだだだだだだっ。弾丸のように足音が追随する。
閏霧霞:足音だけだ。音を置き去りにし、悪魔の足跡のように焦げ跡のみが残る。
冥府神ケルヌンノス:───時間が止まる。時流すら無視して死を届ける、死神の権能。  それに、速度だけで追いつく悪魔が居る。
鉱石ラジオ:『笑う』『阿呆に』『見る』『阿呆』
閏霧霞:――≪速の刃≫
閏霧霞:「見えているかしら?」
閏霧霞:一瞬で腹部に抉り込んでいた。首元の血は、既に加速による摩擦で焼け焦げている。
冥府神ケルヌンノス:「───お」
冥府神ケルヌンノス:───時間が動き出す。
閏霧霞:――どむ どむ どむどむどむどどどどどどッ!!!!
閏霧霞:上方への蹴り上げ。
緑青宗近:微動さえしていない。
冥府神ケルヌンノス:世界に映し出されたのは、怪物と、その胴体に蹴りをめり込ませた閏の姿。「お」揺れる。「おおお」衝撃が突き抜ける。「お。お。お。お。おお。おおお。おおおおおおおおッッッッッッッッッ!!!!」
冥府神ケルヌンノス:止まっていた時間に刻まれた無数の蹴りが、遅れて衝撃と化し、その姿を多段ロケットじみて跳ね上げる。
閏霧霞:振り返る。隻腕の腕に、ハイタッチ。
緑青宗近:最初から、受けることは考えていなかった。
緑青宗近:すべてのリソース、予備動作は
緑青宗近:『追撃』のために。
緑青宗近:べし。
緑青宗近:空中に跳ね上がった冥府神の体に、見えない何かがぶつかり
緑青宗近:ベクトルを変える。
緑青宗近:ばし。
冥府神ケルヌンノス:───その衝撃が、止まった。まるで上から蓋をされたように。その最中も、打ち上げる衝撃が続く。逃がせない分、より深くへとめり込んだ。
冥府神ケルヌンノス:「がッッ………」
緑青宗近:その行く先に、また衝撃が与えられる。
冥府神ケルヌンノス:「ががががッッッッ!!!」
緑青宗近:出現する。
緑青宗近:防御も、反撃も適わない。知覚不能の掌が
緑青宗近:ばしっ ばしっ ばしっ ばしっ
緑青宗近:少しずつペースを加速させながら
緑青宗近:ケルヌンノスの体を跳ね返し続ける。
緑青宗近:「一番はじめは一ノ宮ァ」
緑青宗近:ばしばしばしばし
緑青宗近:「十で東京しんがん寺ィ」
緑青宗近:ばしばしばしばしばしばしばし
緑青宗近:「これ程心願かけたならァ」
緑青宗近:ぴたり
緑青宗近:追撃が止む。再び無重力の世界に、その体が投げ出される。
緑青宗近:「――泣いて血を吐く不如帰」
緑青宗近:ご ぉ
緑青宗近:巨大な掌が、最大の加速をつけて
緑青宗近:ただ正面から、単純に
緑青宗近:神を地面へと、叩き落した。
冥府神ケルヌンノス:───閏霧霞の、無数の蹴りを起爆剤に、加速する。方向を変えられ、尚加速する。蹴鞠か手玉のように、不可視の壁に何度もぶつかり───
冥府神ケルヌンノス:その衝撃に、何度も肉体が歪む。角が折れ砕け、肉体を覆っていたルーン呪符が千切れ飛ぶ。
冥府神ケルヌンノス:「がッッッ……!!!」どうにもならない。加速する肉体がそのまま、ついには壁もなく、上空へと加速しながら放り出され───
冥府神ケルヌンノス:どッッッッッッッ
冥府神ケルヌンノス:おおおおおおおおんッッッッッッッッ!!!!!!!!!!
冥府神ケルヌンノス:迎え撃つように、一撃。
閏霧霞:――ぱしっ
閏霧霞:落ちて来たラジオをキャッチ。スナップを効かせ、開いた胸元へと滑り込ませる。
緑青宗近:落雷のような轟音と衝撃を全身で感じながら
緑青宗近:傍らの相棒と掌を打ち鳴らす。
緑青宗近:「これにて」
緑青宗近:「落着」
鉱石ラジオ:『――』ココンッ!ラジオから、拍子木の音が響いた。
冥府神ケルヌンノス:打ち上げる衝撃と、打ち下ろす不可視の腕に挟まれながら、大地に掌型の陥没を残し。その中に、倒れ伏している。
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「誰もが死ぬ」
緑青宗近:「アタシも、アタシの隣にいるやつも」
緑青宗近:「どいつも、こいつも」
緑青宗近:「いずれいつかは死ぬ」
緑青宗近:土煙の中、そばへと近づく。
閏霧霞:「……」
冥府神ケルヌンノス:「───は……ハハ…ハハハ………負け…負けた。負けたか…」
緑青宗近:倒れ伏したケルヌンノスのそばにこしかけ
緑青宗近:「いや」
緑青宗近:「アンタが死から産まれたなんてもんなら」
緑青宗近:「結局のところ、最期にゃあアンタの勝ちなんだろうさ」
緑青宗近:「アンタの派手なカラカラ笑い」
緑青宗近:「『なんてつまらねえんだ』って、アタシにはそう聞こえたよ」
緑青宗近:「……退屈は」
緑青宗近:「ちょいとくらい、紛れたかね」
緑青宗近:そのうつろに窪んだ眼を見つめる。
冥府神ケルヌンノス:「………」
冥府神ケルヌンノス:「…………悔しいねえ!」
緑青宗近:「……だろ?」
緑青宗近:「だから甲斐があるってもんさ」
緑青宗近:その言葉に笑みを返す
緑青宗近:まるで近しい友達のように。
冥府神ケルヌンノス:最後には勝つと言われて、負けたわけでもないのに、悔しいのは…
ジャック・オ・ランタン:「…勝ち負けじゃあないんだな。」自分を形作ったはずの……「………」
ジャック・オ・ランタン:……己の肉体を維持する力が消える。
ジャック・オ・ランタン:…肉体が崩れる。
閏霧霞:「もしも、遊び足りないなら」
閏霧霞:「――私達が、また遊んであげるわ。ずっと後のことになるでしょうけど」
閏霧霞:「きっと、願わくば…二人一緒に」
閏霧霞:鉛色の空の下の草原に咲く花を摘む。
閏霧霞:そして、それを…死神の残骸の上に、そっと供える。
閏霧霞:「いってらっしゃい」
緑青宗近:「縁起でもねえこと言いなさんない」
閏霧霞:「……何よ。おかしいことを言った?」
緑青宗近:「その時が来るまでは、せいぜい面白おかしく生きてやるさ」
緑青宗近:「それこそ、二人一緒にな」
緑青宗近:閏の肩を抱き寄せる。
閏霧霞:その腕に、身を預け……
ジャック・オ・ランタン:「フッ」
ジャック・オ・ランタン:「ハハハハハハハハ!!!!!!!!」
ジャック・オ・ランタン:「ああ。───待ってるぜ。君も。」緑青を見る。「君も。」閏を見る。
ジャック・オ・ランタン:「君も。君も。君も。君も。」
ジャック・オ・ランタン:Eロイス:《予告された終焉》を使います。
ジャック・オ・ランタン:対象は『範囲』でいいかな。《傲慢な理想》を一つ載せ………
ジャック・オ・ランタン:───消滅。効果解除。
ジャック・オ・ランタン:では、GM。
ジャック・オ・ランタン:私の役目は……ここまで!
GM:オッス!
GM:本当によくやってくれました
GM:お疲れさまでした……
GM:ここからはバトンタッチ!
GM:――嵐の王の死神は去った。悪魔と、幽霊と、死者と、生者と、全てのうねりを平等に呑み込んで。
GM:――そう!
GM:悪魔は去った!
GM:さて、ここからはさ。
”廿免争”:「――この私の時間さ」
”廿免争”:遺産”ケルヌンノスの角”の効果を使用。
ジャック・オ・ランタン:───その声の主の『死』は、死神が保証した。確かにあの時点で、その『怪人』は──死んでいたのだ。
”廿免争”:夕月栞が遺した『栞』の効果を≪通信支配≫で改竄し、自身の生体情報の記録媒体として複製。
”廿免争”:”廿免争”と同一の記憶・能力を持ったRBとして、自身を復活させます。
”廿免争”:「――ふふっ、あ、はははっ……ハハハハハハハハッ!!」
”廿免争”:残骸を突き破って、哄笑が響く。それはもうノイズの掛かっていない、君たちに聞き覚えのある声。
廿免争:「……よくもまあ、倒したものだ」
廿免争:ノイズの掛かっていない顔。
鐙幸生:「やめてくんねえかなァ!?」
鐙幸生:「もう疲れたんスけど!」
朝倉輝晃:「お前……は!」
廿免争:「大丈夫だよ。私が興味あるのは二人だけだ」
廿免争:「閏霧霞。そして、緑青宗近」
廿免争:「私の願いは、遂に叶う。一人を殺し、一人を連れ去ることによって」
鐙幸生:(……一人を連れ去る。まさか、俺を……) (連れ去るつもりか!? たしかに胸はデカいが……! ど、どうする!?) 冷や汗が流れる (みんなを巻き込むべきじゃない……のか!?)
飯綱太一:「……誰かとか聞かなくても分かりますけど」
飯綱太一:焼き切れた声帯を強引に再生して返事を返す。
飯綱太一:「それを……良いよなんて言えるわけないじゃないですか」
廿免争:指を鳴らす。
GM:では、ここでAロイス『怪盗・廿免争』が使用されます。Aロイスの詳細は後述。
GM:閏霧霞・緑青宗近以外のPCは、このAロイスをEロイス三つ分として追加で加算し
GM:バックトラックを行ってください。
朝倉輝晃:な、なにぃーっ
鐙幸生:理解
朝倉輝晃:えっと、ジャックのEロイスも計算していいのかな?
GM:現在のEロイスはこちら。
≪傲慢な理想≫
≪予告されし終焉≫
≪死神聖餐≫(このEロイスは二つ分として扱う)
≪嵐の収穫祭≫
≪ありえざる存在≫
≪怪盗・廿免争≫(このAロイスはEロイス三つ分として扱う)

GM:構いません。通常のEロイス分も加算し、バックトラックをどうぞ!
朝倉輝晃:9個!全部振ります!
朝倉輝晃:120-9d10
DoubleCross : (120-9D10) → 120-66[8,9,3,8,9,6,10,8,5] → 54

鐙幸生:9個振ります
緑青宗近:みんなー!??
朝倉輝晃:下がりすぎた!メモリー使わず素振り!
朝倉輝晃:54-4d10
DoubleCross : (54-4D10) → 54-28[4,6,10,8] → 26

朝倉輝晃:しまったこの浸食なら2倍振りのほうが良かった!ともかく帰還!
飯綱太一:119-9d10
DoubleCross : (119-9D10) → 119-43[3,4,3,5,9,4,4,8,3] → 76

飯綱太一:76-1d10
DoubleCross : (76-1D10) → 76-5[5] → 71

鐙幸生:112-9d10
DoubleCross : (112-9D10) → 112-44[4,3,4,9,3,6,9,5,1] → 68

朝倉輝晃:おかえり!
ジャック・オ・ランタン:生存!!
鐙幸生:2倍振り
朝倉輝晃:ぼくらはね!
緑青宗近:おめでとうみんな!
緑青宗近:私どうなんの!?
朝倉輝晃:わかんねえ!応援はしてる!
閏霧霞:おめでとう!(パチパチ)
鐙幸生:68-8d10
DoubleCross : (68-8D10) → 68-55[3,10,5,8,6,9,10,4] → 13

GM:OK!では、経験点は全てが終わった後に計算しましょう!
ジャック・オ・ランタン:私も応援しているよ!
鐙幸生:3点で生還、後程清算します!
GM:OK!では、クライマックス1は終了!
GM:改めて、EXクライマックスに移行します。
───────

"ジャック・オ・ランタン"/冥府神"ケルヌンノス"
所持Eロイス:
≪傲慢な理想≫
≪予告されし終焉≫
≪死神聖餐≫
≪嵐の収穫祭≫
≪ありえざる存在≫

死者をRBとして蘇生させ得る、『豊穣と死の神』の力を持つ強力な遺産『ケルヌンノスの角』
より生まれたオリジン:レジェンド種のRB。
全てを失った少女の祈りにより、『死神』/『狩人』の側面として顕現した。
カボチャお面を被っているのは、子供たちが無条件で信じてよい、仮面の英雄としての偶像であろうとしているから。
彼自身には何もない。だから中身は空っぽ。

───────

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EXクライマックス 空閑隻腕(ゴーストタッチ)

GM:登場浸蝕は1です。シーンプレイヤーは緑青宗近・閏霧霞。
緑青宗近:130になる!
GM:その他の方は、ロールのみ参加することができますが、戦闘中はロケーションの都合上ロールが不可能になります。
閏霧霞:浸蝕126→127
GM:では、シーンを始めて行きましょう。
───────
廿免争:「……私の願いは遂に叶う。一人を殺し、一人を連れ戻すことによって」
緑青宗近:「……カボチャ野郎の口ぶりを信じてなかったわけでもねェが」
緑青宗近:「こんな形になる気はしてたよ」
緑青宗近:「お初にお目にかかるねそっくりさん」
廿免争:「あはは。確かにあの時私は一度、”死んだ”。それは本当の本当に間違いない」
廿免争:「やあやあ、緑青宗近クン。こちらこそ『初めまして』……だと思うかい?」
廿免争:そう言って、左手で顔を仮面のように覆い隠す。
廿免争:…手を離す。
緑青宗近:「人のツラぁ使って好き勝手にやってくれたようで、さぞや大人物って振る舞いにゃあ恐れ入るね」
緑青宗近:「ああん?」
廿免争:……その顔が、変わっている。
廿免争:それはあの時、オライオン級戦艦『ザナドゥ』に乗っていたエフェクト保護員。
廿免争:”グローム”の攻撃によって、最初に倒れた一人だった……そのはずだ。
閏霧霞:「……廿免争は、変装の達人」
緑青宗近:「てめえは」
緑青宗近:絶句する
閏霧霞:「貴女、いつから……私たちの傍に!?」
緑青宗近:「……そいつも気になるが」
緑青宗近:「なんだってこんな真似をしやがる」
廿免争:「え?ああ。『最初から』。具体的には、中東超人戦線の頃から」
廿免争:「で、『なんだって』、かあ――本当にむかつくな。心当たりないのかい?」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「アタシたちが」
緑青宗近:「守れなかったからかい」
緑青宗近:「あの船を」
緑青宗近:「アンタらのことを」
廿免争:「あはは!きみは本当に人が良いな…大丈夫、こっちは表の顔だよ」
廿免争:顔を緑青宗近のものに戻す。
廿免争:「違うよ。もっと根本的な心当たりさ」
廿免争:「きみの相棒は、なんで私の傍にいないんだ?」
緑青宗近:「……言ってる意味がわからねえ」
緑青宗近:「てめえはどこのなにもんだ!」
緑青宗近:「廿免争!」
廿免争:「――私は」指を鳴らす。
廿免争:(キャラシート)
廿免争:「『並行世界のお前』だよ。緑青宗近」
廿免争:「『閏霧霞を守れなかった世界』のな」
緑青宗近:「っ」
緑青宗近:予想されていた答えの一つではある。
緑青宗近:しかしただ一つ、『ずれ』があった。
緑青宗近:「ああ、そうかい」
緑青宗近:「世界の壁なんて大層なモンをぶち抜いて来てやがるんだ」
緑青宗近:「時制なんてのも、なんてことはねえわけだ……!」
廿免争:「……」
緑青宗近:「だったらどうして今日まで待った」
緑青宗近:「こんな大層な場面まで根気を絞る理由もなく」
緑青宗近:「いつだって殺すチャンスはあっただろう」
廿免争:「……いつだって、か」
廿免争:「アンタの傍には、閏がいるのに?」
廿免争:「あの速さに追いつけって?あの蹴りを見て、躊躇わずにいろって?あいつの前で、あんたを殺せって?」
緑青宗近:「……だったらなんで」
緑青宗近:「今にした」
緑青宗近:その条件は変わらない、相棒はまだ傍にいる。
廿免争:「……アンタが閏を許したから」
廿免争:「そして閏がアンタを、許したから」
廿免争:「喧嘩したんだろ?アタシの計略通りに」
廿免争:「本当は、そこをハロウィンどもに襲わせて…どさくさに紛れて閏を攫ってもよかった。だが、不確定要素が紛れ込んだ」
廿免争:「……飯綱太一ってイリーガルが、何でかアイツに付いてたからな」
廿免争:「他にも、この作戦には綱渡りが多すぎた。だからアタシは残機を掛けた」
緑青宗近:「……」
廿免争:「”ケルヌンノスの角”の持ち主に、アンタの所のオペレーターが作り出した『栞』をこっそり埋め込んで」
廿免争:「……アタシの記憶と人格を持ち、蘇ったRBとして『コンテイニュー』した」
緑青宗近:「そうかい」
緑青宗近:「てめえもてめえで、やっとの思いだったわけかい」
緑青宗近:「それで一人で、こんなところまでこじつけて」
緑青宗近:「……そんなにこいつが欲しかったのかい」
廿免争:「そうさ!だって、そいつは、」
廿免争:「――他の世界では、全員死んでしまっていた」
緑青宗近:「……」
緑青宗近:悪魔の代償。
緑青宗近:閏霧霞自身の予測、というより直観は正しかった。
廿免争:「元々【喜望の船】はこっちの世界の持ち物だ。それを無理矢理エンドポイントに送り込んで、あっちのエカチェリーナにカモフラージュさせた」
廿免争:「そうだよ!そこまでやってまで、この唐変木が欲しかったんだ!」
緑青宗近:「そうかい」
緑青宗近:「……そうだよな」
緑青宗近:「諦められや、しねえよな」
廿免争:「ああ!あっちのエカチェリーナはFHを勝たせて戦争を無くしたことを誇ってたけどさ、」
廿免争:「アタシはそれを裏切ったんだ。嘘をついて、だまして、あっちに譲ったように見せかけた船をもう一度強奪した」
廿免争:「笑っちゃうよな」
廿免争:「アタシは、アタシの心以外の全部を裏切って」
廿免争:「踏みにじって、あざ笑って、逃げて、逃げて、逃げて、」
廿免争:「この世界まで、泳いで来たんだ。あの船で」
緑青宗近:「ああ、笑っちまうよ」
緑青宗近:「こんなみっともねえザマ見せられちゃあ」
緑青宗近:「アンタは確かに」
緑青宗近:「どこを見たって、どうしようもねえくらい」
緑青宗近:「……アタシ自身だ、緑青宗近」
緑青宗近:「認めるほかは、ねえじゃねえか」
閏霧霞:「……それでも」
閏霧霞:「私にとっては、たった一人の親友よ」
廿免争:「だろ?だから殺すんだよ」
廿免争:「こいつを殺せばさ、お前……アタシに付いてくるしか、ないじゃないか」卑屈な笑みを比べる。
廿免争:「そうだ。アンタはアタシだ、緑青宗近」
廿免争:「肝心な時に肝心なモンを守れないで、逃げて、逃げて、この期に及んでまだ逃げようとしたアタシそのままだ」
廿免争:「……温泉にでもなんでも、とっとと行っておきゃ良かったんだ」
廿免争:「だからさ。もう、終わりだよ。アタシはアンタを殺して」
廿免争:「コイツを手足折ってでも連れ帰って、アタシにさよならするんだ」
廿免争:「あの世界で、また一緒に……探偵をやるんだ」
緑青宗近:「……悪いな、アタシ」
緑青宗近:「そいつばっかりは出来ねェ相談だ」
廿免争:「だろうなァ!」右手を突き出す。それは、あの日奪われ、砂海に落ちたはずの右手。
廿免争:緑青宗近の、失われた右腕を……彼女はその身に移植していた。
廿免争:レネゲイドを持たない世界の住人の彼女が何故検査ゲートをすり抜けられたのか?その答えが、今そこにある。
廿免争:めきめきと右腕が獣のように隆起する。そのまま、船の内部の空間が陥没するように、空間を割って『凹む』。
廿免争:「【喜望の船】!アタシらを、心臓部まで連れてけ!」
GM:ぐ おおおおおん
緑青宗近:「こいつは渡さねえ、そのために、アタシは死なねえ」
閏霧霞:「……緑青」
緑青宗近:「どしたい」
緑青宗近:「今更不安だなんて、言うなよ」
閏霧霞:「……ごめんなさい。私のせいで」
GM:三人だけを巻き込み、空間が切り替わっていく。
緑青宗近:「ハ!」
緑青宗近:「どっからどう見ても迷惑かけられてんのはてめえのくせして」
緑青宗近:「しようがねえなこの人は」
GM:……広がっているのは、チェス盤のようにモノクロで仕切られた砂海。
GM:その砂の一粒一粒が世界の可能性であり、仕切られた海の一つ一つが世界そのものだった。
GM:それをきみたちは知る由はない。ただ、太陽も、月も、命も、全てが空閑に呑まれた船の心臓に立つ。
廿免争:「……さて。やっと三人切りだな」
廿免争:「【喜望の船】の起動条件は、『並行世界の同一人物の生体情報による認証』。つまり、アタシはアンタを殺せば、この右手を鍵にして」
廿免争:「すぐにでも、アタシの世界に帰れる」
閏霧霞:「……緑青」
閏霧霞:「貴女以外に連れ去られるなら、私は舌を噛んで死ぬ」
閏霧霞:「だから、私を死なせないために……生きて」
閏霧霞:「生きて勝って、旅行に行くのよ。二人で」
緑青宗近:「こっぱずかしいこと宣うもんだ」
廿免争:「ッ…………!」世界が終わったかのように、表情を歪める。
緑青宗近:「しかしああ、今日ばっかりは聞き分けよくしてやろうかい」
緑青宗近:「何せアタシにも」
緑青宗近:「こいつを打ちのめさなきゃあならねえ理由がある」
緑青宗近:着流しの袖が揺らめく。失われた右手の亡霊が、虚空の拳として握り締められる。
廿免争:「……」コートの袖がはためく。そこにある右手の現実が、めきめきと音を立てて獣のように変形する。
廿免争:そして左手は、肉を透かし透き通った『空閑』が埋め込まれている。
廿免争:それはここにある砂粒一つ一つと同じ、『異世界』の力の結晶。
廿免争:彼女が積み上げて来た、裏切りと憎しみの証。
廿免争:「……決着を、付けようか」再び演技がかった声で。
廿免争:「緑青宗近くん。きみは、この事件の謎を解くことが出来るかい?」
───────
GM:EXクライマックス戦闘を開始します。

▼エンゲージ
(廿免争[1])
   10m
(緑青[1]、閏[7])
[]内は行動値

GM:では、セットアップから。
緑青宗近:フルパワーアタック!
緑青宗近:行動値0に!
閏霧霞:怨念の呪石起動。侵蝕3上昇し暴走。その後、シーン間攻撃力+2d10。
緑青宗近:浸蝕134
閏霧霞:浸蝕139。
閏霧霞:129
廿免争:では、こちらもフルパワーアタック。同じく行動値0に。
GM:まずはイニシアチブ7,閏さんの手番から。
閏霧霞:マイナー。
閏霧霞:斥力跳躍で廿免争にエンゲージ。
閏霧霞:メジャー。(Re)(Re)(Re)(Re):一足半先は矛盾:≪コントロールソート≫+≪瞬速の刃≫+≪コンセントレイト:ノイマン≫
閏霧霞:対象は廿免争。
緑青宗近:待ちな!
廿免争:ガードします。命中判定をどうぞ。
廿免争:あっ何だナンダ!
緑青宗近:GM!可能であればここは
緑青宗近:閏さんには待機していてほしい!
閏霧霞:おお……全てを理解しました
緑青宗近:こいつとの勝負は
閏霧霞:では、イニシアチブは最後尾に。待機します!
緑青宗近:サシで…つけたい!
GM:では、改めて緑青さんの宣言からどうぞ。
緑青宗近:はい!
緑青宗近:マイナーで破壊の爪、メジャーでコンセ+シャドーテンタクルス+バリアクラッカー
緑青宗近:11dx7+4
DoubleCross : (11DX7+4) → 10[2,2,3,4,5,5,8,8,10,10,10]+10[3,6,7,8,10]+4[3,4,4]+4 → 28

緑青宗近:ガード不能だ!くらえ!
廿免争:取れるリアクションが無い!だがここは……
廿免争:リアクション放棄を選択します。
廿免争:こいつは逃げも隠れもしません。
廿免争:それが自分への罰だと知っているからです。命中します。
廿免争:ダメージをどうぞ。
緑青宗近:いいだろう
緑青宗近:3d10+1d10+34
DoubleCross : (3D10+1D10+34) → 23[8,10,5]+6[6]+34 → 63

緑青宗近:ダメは…跳ねた!
緑青宗近:装甲無視!
廿免争:そのダメージは死ぬ!緑青宗近へのロイスを切って復活します。
廿免争:では、演出をどうぞ。

───────
緑青宗近:いつものように先んじて一歩
緑青宗近:踏み出そうとする閏を片手で制す。
閏霧霞:「っ……!」どうして、と。親友に尋ねようとして。
緑青宗近:「ひとつ意地だけ、張らせてくんな」
緑青宗近:「こいつにだけは」
閏霧霞:こくん、と頷く。
緑青宗近:「『緑青宗近』が勝たなきゃ意味がねえ」
緑青宗近:に、と笑みを返す
緑青宗近:「いい子だ」
閏霧霞:「ばか」
緑青宗近:交錯するように一歩を踏み出し
緑青宗近:腰を沈めて構えを取る。
廿免争:「……」探偵を待つ、怪盗がいる。逃げもせず、怯みもせず、その挙動を見据えている。
緑青宗近:まるで居合の達人同士がそうするように
緑青宗近:鏡写しの同じ構えで相対する。
緑青宗近:静寂。そして。
緑青宗近: ご ぉん !!
緑青宗近:不可視の拳が、先手を打つ。
廿免争:「がっ………ぐっ、ぶっ!!」
緑青宗近:強烈な衝撃が、遠間の廿免争を打ち据え、吹き飛ばす。
緑青宗近:渾身の一撃、しかし
緑青宗近:これで終わらないことも知っている。
廿免争:幽鬼のように、立ち上がる。
廿免争:世界を渡る常夜の獣が、探偵を恨むように、縋るように、見つめている。
───────
廿免争:全く同一のコンボを使用します。
廿免争:マイナーで破壊の爪、メジャーでコンセ+シャドーテンタクルス+バリアクラッカー
廿免争:そして、ここ閏霧霞のSロイスをタイタス化。YEロイスとして使用し、リアクションの達成値を0として扱います。
緑青宗近:こいつ!
廿免争:判定行くぞ!
廿免争:11dx7+4
DoubleCross : (11DX7+4) → 10[3,3,4,4,4,5,6,7,8,8,8]+10[4,6,6,10]+10[10]+3[3]+4 → 37

廿免争:装甲無視、ガード不能。差し込みがなければダメージを通します。
緑青宗近:ガードも回避も不可能!
緑青宗近:ダメージこいやー!
廿免争:4d10+1d10+34
DoubleCross : (4D10+1D10+34) → 16[6,1,1,8]+5[5]+34 → 55

廿免争:そして、ここでAロイス『怪盗・廿免争』の効果が発動します。

Aロイス:『怪盗・廿免争』
『この世界のものではない』ロイス。
このロイスを所持している間、次の効果を得る。

1.エネミーエフェクト
≪アンタッチャブル≫
≪ミスリード≫
≪通信支配≫
≪ドミネーション≫
を最大lv2で取得する。

2.このキャラクターの攻撃によって一点でもHPダメージを与えた場合、
攻撃対象の浸蝕率が300%を超過する。
また、その時点でダブルクロス3rdのダイスシステムが使用不能になる。
また、その状態で、任意のダイスやダイスシステムを選択し判定しても構わない
(判定はダブルクロスのルール準拠)が、その場合そのPCはロストしたものとして扱う。


GM:2番の効果の解除条件は、これによりロイスを昇華し復活した際に開示します。
GM:これ=この攻撃、ですね!
緑青宗近:サークルのロイスを…切る!
緑青宗近:昇華復活!
廿免争:OK!そして浸蝕率が300%を超過し、ダブクロのダイスが…一時使用不能に!
緑青宗近:やばすぎ
GM:解除条件の情報開示の要件を満たしたため、演出の後に開示します。
GM:では、演出に移行しましょう。
───────
廿免争:腰を落とす。流麗な型捌きを、逆回しに写すように。
廿免争:だが。その攻撃に使うのは、右手ではない。
廿免争:一足飛びに、間合いを潰す。そして、左手の掌底を打ち込む。
廿免争:単純で、何よりも洗練された、きみの癖を全て知る動き。故に避けきることは出来ない。
緑青宗近:「が……ッ」
GM:そして――”廿免争”が航行の度に辿ってきた、異世界の記憶の全てが。
GM:きみのその脳に、流し込まれる。
緑青宗近:衝撃に状態がのけぞる。脳が揺れる。
廿免争:「……終わりだ」
緑青宗近:「あ?」
緑青宗近:「う?あ??」
廿免争:「お前は、この世界の外の全部を知った」
緑青宗近:揺れている。世界が揺れている。
緑青宗近:怒涛のようにフラッシュバックしていく膨大な景色。
緑青宗近:自分のものではない、莫大な記憶。
廿免争:「もう、どこにも行けない。そこでずっと、立ち尽くすだけだ」
廿免争:背中に回る。緑青宗近の右腕を取る。
緑青宗近:その荒ぶる濁流が、水溜りのような記憶と、そこに泳ぐ自我を
緑青宗近:瞬く間に飲み込んだ。
緑青宗近:「……」
廿免争:背中を踏んで、少しずつ力を籠める。
廿免争:めき めき めき めき
閏霧霞:「……やめ」
廿免争:「『動くな』」
緑青宗近:白痴のようによだれを垂らして
緑青宗近:なされるままになる。
廿免争:「右手だけじゃすまない」
廿免争:ぶち ぶち ぶちぶち
廿免争:筋繊維の千切れる音。脂肪が泡を立てて弾ける音。
廿免争:ぶちっ――
廿免争:そして、緑青宗近の残った右手が……
廿免争:完全に、引き千切られる音。
緑青宗近:「う」
緑青宗近:「うあああああああああああっ」
閏霧霞:「あ、あ、あ、いや」
閏霧霞:座り込む。
緑青宗近:反射としての絶叫があがる
閏霧霞:「嫌っ、嫌あっ……」
廿免争:「……じゃあな、”ゴーストタッチ”」
緑青宗近:理性のない呻きとともに、溺れるように白黒の床上をもがく。
閏霧霞:「嫌だ、嫌」
閏霧霞:「……返して、よ」
閏霧霞:「私のたった一人のともだちを、返してよ」
閏霧霞:「……”廿免争”ッ!!」
閏霧霞:飛び掛かり、
廿免争:ばつッ
閏霧霞:その右手が落ちる。
廿免争:「……そんなに、悔しかったか?」
廿免争:「そんなに好きなのか?ラジオを付け忘れるくらいに、そいつに良くして貰ったのか?」
閏霧霞:「……ぐっ、ふうっ、あああああッ、はあああっ」
閏霧霞:血を流し、のたうち回る。白と黒の海に、赤が混じっていく。
廿免争:その頭を踏みつける。
廿免争:「……これで、解っただろ。閏」
廿免争:「やっとお前に勝てた」
閏霧霞:「……たす、け」
廿免争:「あん?」
閏霧霞:「助け、なさいよ。この、役立たず」
鉱石ラジオ:『――』
閏霧霞:「良いから」
閏霧霞:胸元から、ラジオが零れ落ちる。
閏霧霞:「私の人生、これから全部使ってでも」
閏霧霞:「――コイツをぶん殴って、緑青を元に戻せって言ってるのよ!!」
鉱石ラジオ:……
鉱石ラジオ:Aロイスの効果の解除条件を開示します。
鉱石ラジオ:『ウルスラグナの舌』の本当の効果は、『チャンスを掴む神格的遺産』ではありません。
鉱石ラジオ:『並行世界の使用者の能力の収集と実行』です。
鉱石ラジオ:そして、『ウルスラグナの舌』に契約したのは、一人ではありません。
鉱石ラジオ:閏霧霞…そして、緑青宗近もまた、契約者の一人です。
鉱石ラジオ:マスターシーンでの契約は、閏霧霞の蘇生と同時に、あなたに力をもたらす手段でもありました。
鉱石ラジオ:貴女には今、二つの選択肢があります。
鉱石ラジオ:一つは、ここで全てを諦めるということ。
鉱石ラジオ:自我を捨て、閏霧霞が生存の後に連れ去られることを容認すれば、少なくとも彼女の命は保証されるでしょう。
鉱石ラジオ:そしてもう一つは、ここで立ち上がること。
鉱石ラジオ:その場合、全ての力を使い切った『ウルスラグナの舌』は破壊され、閏霧霞はDロイス:遺産継承者を失うでしょう。
鉱石ラジオ:また、彼女の保有しているいくつかのエフェクトも使用不能になり、
鉱石ラジオ:そして……遺産の庇護を失った彼女には、再び死の運命が襲い掛かって来ることでしょう。
鉱石ラジオ:それがいつになるかも、どのような状況であるかも今は不明です。
鉱石ラジオ:けれど、昔も今も、変わらないことがあります。それは緑青宗近が彼女の傍にいるということです。
鉱石ラジオ:以上を踏まえて、宣言をどうぞ。
緑青宗近:……
緑青宗近:決まりました。
緑青宗近:後者を選択します。
緑青宗近:ここで立ち上がり
緑青宗近:戦いを続行します。
鉱石ラジオ:よく決断してくれました。では、閏霧霞のDロイス:遺産継承者が破棄されます。
鉱石ラジオ:そして、閏霧霞のエフェクト≪勝利の女神≫≪ラストアクション≫≪時の棺≫≪時間凍結≫が使用不能になります。
鉱石ラジオ:次に、貴方は浸蝕をAロイスによって300%に上昇させる直前の値まで戻し、ダブルクロス3rdのダイスボットが使用可能になります。
鉱石ラジオ:最後に。
鉱石ラジオ:『ウルスラグナの舌』の力によって、貴方の『腕幽霊』(破壊の爪相当)が強化されます。
鉱石ラジオ:これは『ウルスラグナの舌』の、『並行世界の使用者の能力の収集』による効果であり、つまりは…並行世界の閏霧霞が、貴女に最後の力を貸しています。
鉱石ラジオ:オートエフェクト≪勝利の女神≫≪ラストアクション≫≪時の棺≫≪時間凍結≫を、それぞれlv1で取得。
鉱石ラジオ:これらいずれかのエフェクトを使用した際のメインプロセスの浸蝕値上昇を0にします。
鉱石ラジオ:この効果はEXクライマックスの終了と共に消滅します。
鉱石ラジオ:何か質問はありますか?
緑青宗近:委細承知
緑青宗近:戦闘処理の続行を
緑青宗近:お願いします!GM!
鉱石ラジオ:では、戦闘を再開します。あなたたちの道行きに、幽霊の導きがありますように。
閏霧霞:この行動で、手番を消費しました。
GM:クリンナップ無し。第2R。
閏霧霞:待機します
GM:セットアップ!
閏霧霞:なし!
緑青宗近:フルパワー・アタック!
緑青宗近:浸蝕145に!
廿免争:こちらもフルパワーアタック。
GM:ではイニシアチブ0、緑青さんから行動どうぞ。
緑青宗近:マイナーなし!
緑青宗近:メジャーでコンセントレイト+シャドーテンタクルス!
緑青宗近:12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[2,2,4,4,5,6,6,6,6,7,8,9]+6[2,2,6]+4 → 20

GM:了解です。オートエフェクトなどの使用はありますか?
緑青宗近:ここで勝利の女神!
GM:では、達成値に+6。そして、このメインプロセスの使用浸蝕が0になります。
廿免争:リアクションはガード。判定をどうぞ。
廿免争:判定じゃない、ダメージ!
緑青宗近:3d10+34
DoubleCross : (3D10+34) → 27[8,9,10]+34 → 61

緑青宗近:出目は…いい!
緑青宗近:諸々有効!
廿免争:その ダメージは…
廿免争:倒れます。
緑青宗近:アタシの
緑青宗近:勝ちだッ!!
廿免争:戦闘不能。
廿免争:PC側の勝利です。
GM:死海作戦、作戦終了!!!!!
GM:では、諸々の相談ののちに
GM:演出をどうぞ。
───────
緑青宗近:「……」
緑青宗近:交差する黒と白の升目を横切り
緑青宗近:流れてくる赤い色が、倒れ伏した女のほほに触れる。
緑青宗近:(しろ、くろ、しろ、くろ)
緑青宗近:(あか)
緑青宗近:(わたし、わたしは)
緑青宗近:(どうして、ここに)
緑青宗近:(ここは、どこ)
鉱石ラジオ:――意思が流れ込んでくる。緑青宗近の頭の中に、時間と空間を跳躍して。
鉱石ラジオ:幾多もの記憶を越え、きみの脳髄の闇に届く。懐かしい、『彼女』の声。
鉱石ラジオ:今ならもう、理解できる。
鉱石ラジオ:『運命/世界 変える/乗り越える 譲渡/契約』
鉱石ラジオ:意思だ。人間のクオリアでは解析できない『なにか』が無理やり翻訳されるような感覚を覚える。
鉱石ラジオ:……けれどそれは、意外とロマンチストな彼女の照れ隠しだと、きみは気付くだろう。
鉱石ラジオ:『破壊/代償/一時的な力/因果律改竄』
鉱石ラジオ:『貴女/お前 に 委ねる/委譲する』
鉱石ラジオ:『もう一度/だけ/機会/あなた/彼女を救う/手元に置く』
鉱石ラジオ:『――立って、緑青』
鉱石ラジオ:『こっちの私は、死んでいるけれど。こうして、貴女に話しかけることしかもうできないけれど』
鉱石ラジオ:『あなたは、いつも』
鉱石ラジオ:『最後には必ず私の所に戻って来てくれるって、知ってるから』
鉱石ラジオ:『いつも、どんな世界でも。貴女の手が、私を生き返らせるって知ってるから』
緑青宗近:流れ込んでくる声。
緑青宗近:この声を知っている。
鉱石ラジオ:『……でも、休んでも良い。貴女は、私を守るためにここまで頑張って来たから』
鉱石ラジオ:『だから、決めて。立ち上がるのか、ここで眠るのか』
緑青宗近:自分はこの瞬間を知っている。体験している。
鉱石ラジオ:『あなたの全ての決断を、きっと私は後悔しないから――』
緑青宗近:(……野暮なことを)
緑青宗近:(聞きなさんなよ、閏サン)
緑青宗近:濁流の中で、たったひとつ
緑青宗近:一筋の思いが、たましいを目覚めさせる。
緑青宗近:それはあの時言えなかった言葉への後悔と
緑青宗近:その答えへの憧憬。
緑青宗近:(やるさ)
緑青宗近:(他の誰かじゃない)
緑青宗近:(このアタシが、やらなくちゃならない)
緑青宗近:(だって、それは)
廿免争:「そうだよ……!アタシが、最初から……こんな名探偵のパチモンに、負ける訳なかった!あははっ」
廿免争:「この緑青サンだけが本物だ!やっと、閏を……救え、たんだ!やっと……!」
緑青宗近:「まだだ」
緑青宗近:「まだ言うなよ」
廿免争:卑屈な笑みを浮かべながら、名乗りを上げて……
緑青宗近:音もなく、血だまりの中に立ち上がっている
廿免争:「――な、に」振り返る。
緑青宗近:「勝ち名乗りには」
緑青宗近:「早ぇって言ったのさ」
閏霧霞:「――緑青」
緑青宗近:その左腕には――
閏霧霞:「……そう。私達、いつも一緒になっちゃったのね」
緑青宗近:新たな腕が、閏霧霞の腕が
緑青宗近:結びついて、癒合している。
廿免争:「……まさか、『舌』の力なのか」
廿免争:「……じゃあ、何で、アイツは」
緑青宗近:「はッ」
廿免争:「なんでアイツは、アタシを助けてくれなかったんだよ!!!」
廿免争:「なんでそこに立ってるのが、アンタなんだよ!!」
緑青宗近:「そんなの答えは一つっきゃねえや」
廿免争:「アンタの為に何もかもを裏切った、アタシの何が悪いって――」
緑青宗近:閏霧霞は親友だから。
緑青宗近:あの日の屈辱をもう一度味わいたくないから。
緑青宗近:自分自身にだけは、負けるわけにはいかないから。
緑青宗近:そのどれでもあって、どれでもない。
緑青宗近:立ち上がらなくてはいけない理由は、もっと単純なことで。
緑青宗近:もっと抜き身の、魂の近くにあることで。
緑青宗近:「ここでやらなきゃあ」
緑青宗近:「女が廃る」
廿免争:「アタシはッ……!!!それも捨てたんだよ!!」左手の掌底を構える。
廿免争:「だから!ここで!あの時届かなかったアタシごと!!」
廿免争:「幽霊にすらなれないくらい、消し飛んでいなくなれっ!!」
廿免争:「緑青……宗近ァーーーーッ!!!!」
廿免争:もう一度、異世界の記憶を叩き込んで。
緑青宗近:その一撃を、すり抜ける。
廿免争緑青宗近(こうかい)を、塗り潰そうとする。した。
緑青宗近:長くも短くもない
廿免争:「――は」
緑青宗近:一足半の間合いを
緑青宗近:時の止まった世界の中を、横切った。
緑青宗近:それで決着はつく。
緑青宗近:その実体ある左腕には
緑青宗近:赤々と脈打つ心臓が、握られている。
廿免争:「……」立ち尽くす。
廿免争:「畜生」
緑青宗近:「アンタはアタシだ」
緑青宗近:「何にも違いなんぞねえ」
廿免争:どさ、と倒れ伏す。か細い息が、漏れている。
廿免争:「じゃあ」
廿免争:「どうしてアタシは……ぶっ倒れてんだ?」
緑青宗近:「とっくにてめえで分かってんだろ」
緑青宗近:視線を送る、親友であり、相棒の方へ。
緑青宗近:「こっちのアタシがここで負けたら」
閏霧霞:……彷徨う視線を、視線で、しっかりと握り返す。
緑青宗近:「こんな襤褸船如きの方が、上等だったことになっちまう」
緑青宗近:「アタシの相棒は」
緑青宗近:「そんな安いモンとは違うのさ」
閏霧霞:「……全く」肩を竦める。
閏霧霞:今はもう、片方だけとなった腕の痛みに顔をしかめながら。
閏霧霞:「どっちの貴女も、私の人生をメチャクチャにしてくれて」
閏霧霞:「腹が立つわ。でも……」
閏霧霞:「それを悪くないと思っている自分に、一番腹が立つわね。私、もう前と同じようには走れないのに」
閏霧霞:「なのに、それでも自分を安い女じゃないと言える」
閏霧霞:「彼女がいるから」
廿免争:「……うるせえ。てめえら、二人ともくたばりやがれ……」息が、更に弱くなる。
廿免争:「……そんでさ、二人仲良くくたばりやがったら」
廿免争:「アタシに、挨拶くらいしてけ」
緑青宗近:「ちぇ」
廿免争:「あのドテカボチャと一緒に、死ぬほど笑ってやる」
緑青宗近:「どこまでも寂しがりみてえなコトぬかしやがる」
閏霧霞:「けど、私は貴女のことは」
閏霧霞:「……好きなのよ。たぶん、世界で二番目くらいに」
閏霧霞:「一番は残念ながら、譲れないけど」
緑青宗近:ぎゅ、とその肩を抱く
廿免争:「……お前が、寂しがりなの、が、悪ィんだろうが……」ほとんど虫の息だ。
廿免争:「……なあ、閏。アタシたち、あっちの世界だと二人で探偵、やってたんだ……」
廿免争:「アタシは、アンタの相棒で……アンタは、アタシの相棒で……アンタの体は柔らかくて、アンタの心も柔らかくて」
廿免争:「最高の、日々だった。其れだけは嘘じゃない」
廿免争:「じゃあな、閏」
廿免争:「……」
廿免争:だからさ。アンタたちも、良かったらさ。
廿免争:その最後の言葉が、わずかに聞こえたかどうか。
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「未練がましく、くたばりやがって」
緑青宗近:「てめえに心配かけるまでもねえや」
閏霧霞:「っ……くっ、ふっ」下唇を噛む。
閏霧霞:「……貴女なんかに、言われなくたって」
閏霧霞:「ねえ?」泣きそうな顔で笑う。
緑青宗近:頷く。
緑青宗近:「その続きは」
緑青宗近:「アタシたちで、引き受けた」
緑青宗近:「……代わりなんぞは出る幕ねえくらいに」
緑青宗近:「こいつはアタシが、幸せにする」
緑青宗近:それ以外にきっと
緑青宗近:『私』の望みなんて、無いだろうから。
───────

・”廿面相”緑青宗近
所持Aロイス:『怪盗・廿面相』
それはあなたの最後の姿。
それはあなたのなれの果て。
彼女が居る限りきっと辿り着かない、名探偵の最強の敵。


GM:では、エネミー図鑑の開示が済んだので
GM:残る二人のバックトラックをやっていきましょう。
GM:なお、緑青さんと閏さんには
緑青宗近:生き残りたい!!
GM:EXクライマックスの出演料として
GM:メモリー『廿免争』が配布されます。即座に使用可能。
緑青宗近:ウオオオオ
緑青宗近:無論使用します!
緑青宗近:浸蝕-10!135!!
緑青宗近:閏もくえ!
閏霧霞:こちらも食べる!
閏霧霞:浸蝕119!
GM:OK!まずはEロイス分の9d10から振っていきましょう!
緑青宗近:ふる!
閏霧霞:119-9d10
DoubleCross : (119-9D10) → 119-41[7,2,5,1,8,3,4,2,9] → 78

緑青宗近:135-9d10
DoubleCross : (135-9D10) → 135-40[10,7,6,4,1,3,5,1,3] → 95

緑青宗近:でもって素振り!
GM:コワ~~
閏霧霞:ロイスは…素振り!
緑青宗近:954d10
DoubleCross : (954D10) → 0

緑青宗近:なにこれ
緑青宗近:95-4d10
DoubleCross : (95-4D10) → 95-27[7,7,5,8] → 68

閏霧霞:ここで緑青宗近のロイスをSロイスに指定します。
緑青宗近:ぐえー70割れ!
緑青宗近:閏チャン!
緑青宗近:照れるぜ
緑青宗近:浸蝕4点!
閏霧霞:せいぜい私に尽くしなさい
閏霧霞:78-4d10
DoubleCross : (78-4D10) → 78-21[3,8,6,4] → 57

閏霧霞:こちらも3点。
閏霧霞:いや違う!4点!
GM:OK!では浸蝕点計算!
GM:シナリオ目的達成10点!
GM:諸々のRPとサポートと雰囲気良く進行したことに五点!
GM:フライングダッチマン停止&ファケアノス生存で10点!
GM:以上の25点に…それぞれ浸蝕点を加算しな!
鐙幸生:28点!
緑青宗近:29!
朝倉輝晃:2点いただいて27点!
閏霧霞:29!
飯綱太一:30!!
GM:OK!では
GM:133を3で割って44点!
GM:それぞれサブGMとGMで頂きます!
GM:これにてバックトラックも完全終了!
GM:お疲れさまでした!では、EDに参りましょう!
───────

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ED1 「It had broken when I―― /とっくのむかしに」

GM:では、戦士が揃ったようなので
GM:EDをやっていきましょう。よろしくお願いします。
飯綱太一:よろしくお願いします!!
緑青宗近:よろしくおねがいしまー!
朝倉輝晃:よろしくおねがいします!
鐙幸生:お願いします!
GM:では、ED1からやっていきましょう!
───────
安東邑:……M市支部の監視は、びっくりするほど緩かった。というより、ほとんどわざとのようなものだった。
安東邑:少しだけ、あのウミウシと話したことを覚えている。
安東邑:――『組織の手は借りないというなら、相応に独り立ちしてみせたまえ』
安東邑:たぶん、監視は付いているだろう。情報もあちらにある程度は流れているはずだ。
安東邑:けれど、自分たちの立場を考えれば…こうしてセルのみんなが、何事もなく脱出できたのは……出来過ぎた事態とも言えた。
安東邑:「……頑張らなきゃなあ」
安東邑:「おれが頭おかしくなっちまったら、おれをブン殴って皆を助けてくれる人が必要だしさ」
安東邑:……多分、うちのセルメンバーに話したら『執行猶予貰ったと思っときなー』なんて、けらけら笑われるだろうけど。
安東邑:そう言いながら、手は自然に中華鍋を振っている。今日は客を迎える約束だった。
飯綱太一:扉を開ける。少し古ぼけた鈴の音が来客を告げる。
飯綱太一:依頼を受けた時以来だなとか考えながら敷居をまたぐ。
安東邑:「いらっしゃいませ~」
安東邑:「っつーわけで…生還おめでとう、飯綱くん。今回はお疲れ様」
安東邑:「今日は俺のおごりだから!腹一杯食って!」サムズアップ。
飯綱太一:「……疲れました」
飯綱太一:憮然とした顔でそう言いながら席に着く。
飯綱太一:端的に言えば機嫌はあまり良くない。
飯綱太一:「文字通り死んでも良かったんですけどね」
飯綱太一:助けられることが善意である事は分かっているから。
飯綱太一:まあ、強く咎める事なんかはしないけどさ。
安東邑:「昨日まではそうかも知れなかったけど、もう今日からは駄目だぞ」料理を次々テーブルに運んでいく。
安東邑:「きみが死んで悲しい人が、いっぱい増えたんだから!」
安東邑:「俺も、うちのメンバーも、あのお姉さん二人も、それに…朝倉くんと、鐙くんも」
安東邑:「多分、あそこの支部長も。いっぱい」
飯綱太一:「……じゃあ、受けない方が正解だったかもですね」
飯綱太一:「俺の身の上話はまあ」
飯綱太一:「しなくてもいいじゃないですか」
安東邑:「……話したくないかい?」優しく笑って、エプロンをつけたまま席に付く。
安東邑:「きみはずっと、楽になりたがってるように見えたけどさ」
安東邑:「だって『死んでもいい』って言うのは、本当にしんどい奴の台詞だよ。話して楽になることもあるさ」
飯綱太一:「知られてる事を話してもなあ……って感じです」
飯綱太一:「家族が死んだのは……」
飯綱太一:「FHがやったテロが原因だったんですよ」
安東邑:「……うん」
飯綱太一:「目の前で家族がぐしゃぐしゃになって」
飯綱太一:「なんでか自分だけ生きてて」
飯綱太一:「そこに」
飯綱太一:「ワークショップの奴らが来て」
飯綱太一:ぐしゃぐしゃ……比喩表現でも何でもなく
飯綱太一:"どれ"が"だれ"だったかの判別はつかなかった
飯綱太一:そんな中で自分もその中に居るはずだったのに
飯綱太一:死ななかった"壊れなかった"
安東邑:「……」
安東邑:「そっか」
飯綱太一:「君はツイてるだとか」
飯綱太一:「興味深いだとか言ってそのまま俺を引きずって行って」
飯綱太一:引きずる。逃げようとはしたけれども
飯綱太一:覚醒したてのオーヴァードに抵抗する余地は無い
飯綱太一:そこに偶々UGNが
飯綱太一:居合わせなかった結果。
飯綱太一:「しばらくはレネゲイドの事とかをそれなりに教えられて」
飯綱太一:「その後に」
飯綱太一:「濃縮体を作るための実験に参加させられました」
安東邑:「……」表情が途方もなく歪む。
飯綱太一:「そこで起きたことはもう
飯綱太一:「覚えてないんですけど」
安東邑:「覚えてない方が良いよ」固い声で言う。
飯綱太一:覚えてない、あるいは忘れざるを得なかった。
飯綱太一:それでも、少しだけ覚えていることがあった。
飯綱太一:「俺は……」
飯綱太一:「そこで、初めて」
安東邑:「人を?」
飯綱太一:「人を殺しました」
飯綱太一:「そいつはきっと良い奴だったんです」
安東邑:「うん」
飯綱太一:名前は憶えていない。
飯綱太一:あるいは聞くことすらできなかった。
飯綱太一:「最後までこんなことに付き合う必要は無いって」
飯綱太一:「降りればいいって」
飯綱太一:「結局、どうやっても実験からは抜けれないことが分かって」
飯綱太一:「そいつと殺し合いました」
飯綱太一:実験は成功。
飯綱太一:まあ、一人できれば上等。くらいの心づもりだったろう事も今考えればわかる。
飯綱太一:「その後の事は……」
飯綱太一:耐久実験。
飯綱太一:実戦データ収集。
飯綱太一:戦闘訓練。
飯綱太一:おおよそ、普通とは縁のない事をさせられて。
飯綱太一:時間の感覚すらなくなったところで。
飯綱太一:「セルが壊れたところまでの事は憶えてないです」
安東邑:「辛かったな」
安東邑:「ううん。まず、それを辛いって教えてやる奴が、本当に必要だったんだ。君には……」上を向く。
安東邑:サマーパーカーの袖で涙をぬぐう。
飯綱太一:「……どう思ってたのかも俺は」
飯綱太一:「覚えてないです」
飯綱太一不撓不屈("アンブロークン")、検体名からそのまま拝借したコードネーム。
飯綱太一:壊れない。
飯綱太一:砕けない。
飯綱太一:千切れない。
飯綱太一:だって、
飯綱太一:壊れてる物は壊しようがないから。
安東邑:「凄く、傲慢な言い方をするかも知れないけどさ」
安東邑:「その時、助けに行けなくてごめん。君がとっくにぶっ壊れてるの、気付けなくて……ごめん」
飯綱太一:「大丈夫です」
飯綱太一:「俺はまだ歩けますから」
飯綱太一:「それに、助けてくれなかったって言っても」
飯綱太一:「助けてくれたでしょ」
飯綱太一:別に、本当に死んでも良かったんだ。
飯綱太一:殺した奴らの命を背負うのも。
飯綱太一:壊れてませんって顔をして歩くのも。
飯綱太一:億劫だった。
安東邑:「……」
安東邑:「だめだ」
安東邑:「君みたいな奴、うちのセルには入れさせられない」
安東邑:「助けてなんかない!おれは……きみを、全然助けられてなんかない」
飯綱太一:面倒だった。
飯綱太一:出来る事なら投げ出したかった。
飯綱太一:けれども、まあ。
飯綱太一:自分自身を壊す事だけは。
飯綱太一:どうにもできなかった。
飯綱太一:だから、死ねれば。
飯綱太一:誰かに壊されて終わるのなら。
飯綱太一:それで良かった。
飯綱太一:「……じゃあ、俺はどうすれば助かった事になりますか?」
安東邑:「……おれはさ。昔、大切な人に言われたことがあるんだよ」
安東邑:「『死にたがってる奴だけは助けられない』って」
安東邑:「……幸せになるんだ。きみが、きみを生きてて良かったって思えるくらいにまで、幸せになるんだ」
安東邑:「『ファケアノス』は、違う。皆はいざとなれば俺を守って死ぬ奴ばっかりだし」
安東邑:「多分、俺もいざとなれば皆を守って死ぬ」
安東邑:「でもきみは、そうじゃない。答えを決めてしまった俺たちと違って、まだ先がある」
安東邑:「本当はさ。きみを、ウチに誘おうと思ってたんだ」
安東邑:「おれ、君の事……弟みたいに思ってるよ。今でも」
安東邑:「だからこそ、『ファケアノス』には居させられない。おれたちはどこまで行ってもFHだ」
安東邑:「……きみの両親を殺したクソ野郎と、同じ組織だ」
安東邑:「だから、きみは幸せになれ。楽な堕落に走ったりしちゃ駄目だ」
安東邑:「……友達、いっぱい出来たんだろ」
飯綱太一:「……出来ましたけど」
飯綱太一:「それは、俺が」
飯綱太一:「止まる理由にはきっと……」
飯綱太一:ならない。
飯綱太一:違う。
飯綱太一:出来ない。
飯綱太一:「出来ないですよ」
飯綱太一:「だって俺は」
飯綱太一:「まだ死にたいと思っています」
飯綱太一:「終わるまで走り抜けたいんです」
飯綱太一:死者は
飯綱太一:語らない。
飯綱太一:示さない。
飯綱太一:願わない。
安東邑:「他の奴が、ゴールを用意したとしても?」
飯綱太一:「そこをゴールにできるかどうかは」
飯綱太一:「分からないのに」
飯綱太一:「誰かにそれを用意してくれって頼むのは」
飯綱太一:「傲慢だと思うんです」
飯綱太一:生者は死者を。
飯綱太一:見ない。
飯綱太一:問えない。
安東邑:「……違うよ」それでも、生者に微笑みかけるように言う。
安東邑:「ただ、『そうしたいから、そうしてる』だけだ」
安東邑:「きっと、皆そうだ。生きてるうちに、生きてる人に、幸せになって貰いたいから」
安東邑:「そして君はまだ、生きてる。みっともないことにな」
安東邑:「だから、自分のやりたいようにやってみればいい。足掻いて、足掻いて、足掻いて、どこで足を止めても良いんだ」
安東邑:「……本当にしんどくなったときは、おれらが受け止めてやる」
安東邑:白いポケベルを渡す。
飯綱太一:それを受け取る。
飯綱太一:「……ほんとに迷惑ばっか掛けてますね」
安東邑:「ばか。もっと人に頼れ」
安東邑:「つっても、おれも最近覚えたんだけどな。それ」にこりと笑う。
飯綱太一:救出はFHならそこまでしなくてもいい。
飯綱太一:というか、もともと期待してなかった。
飯綱太一:出来なかった奴が悪い。
飯綱太一:それで済むことだと思っていたし。
飯綱太一:少なくともそうだと信じていた。
飯綱太一:「……ずっと昔は出来てたと思うんですけどね」
飯綱太一:いつ出来なくなったのかは忘れた。
飯綱太一:覚えていない。
飯綱太一:「行先は」
飯綱太一:「まだ決めらんないです」
飯綱太一:未定。
飯綱太一:そもそも、死ぬことがゴールだった奴がそう簡単に決められる課題じゃないし。
安東邑:「うん。それでいい」
安東邑:「ヤバくなったら、いつでも連絡してきなよ。きみのこと助けるからさ」
飯綱太一:「……優しいですね」
安東邑:「……壊れたもの、直せると良いな。アンブロークン」席を立つ。
飯綱太一:もう少し前にそれがあれば。
飯綱太一:救われていたんだろうか。
飯綱太一:考えても分からないし、考えても仕方がない。
飯綱太一:「そうですね」
飯綱太一:「いつかは繋いだりできるといいかなって」
飯綱太一:「そうしようとは思います」
飯綱太一:壊れない。
飯綱太一:直せるかどうかは分からない。
飯綱太一:今までは、直すなんて事は考えすらしなかったけれども。
飯綱太一:そうするか。
飯綱太一:とか、考える事は出来た。
飯綱太一:だから、今回の報酬はそれだと信じる事にした。

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OP 飯綱太一 「I will/これから」

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ED2 朝倉輝晃

GM:M市談話室。死海作戦が終わり、日常の気配が少しずつ戻って来ていた。
朝倉輝晃:「んじゃ、結局あの……喜望の船?については」
朝倉輝晃:「凍結ってか、封印処分って形っすか」
エカチェリーナ:「加えて、日本支部預かりだな。UGNが滅びない限り、海に漕ぎ出すことはないだろう」
朝倉輝晃:「いや縁起でもないって!」
エカチェリーナ:「そういう世界もあったと言うことを、今のきみは知っているだろう?」
エカチェリーナ:「……『エンド・ポイント』」
エカチェリーナ:「UGNが敗北した世界は、どのようになっているのだろうな」
朝倉輝晃:「考えたくもないっすよ、正直」
エカチェリーナ:「完全に敗北しているのか、あるいはレジスタンスとなってFHに対抗しているのか」
エカチェリーナ:「……私は後者の可能性を信じたい。君たちの粘り強さは、じゅうぶんに見せて貰った」
朝倉輝晃:「……はは」
朝倉輝晃:「つっても、正直今回は」
朝倉輝晃:「だいぶきつかったすけどね。色々と」
朝倉輝晃:上手く表情を作れず、力のない笑みを浮かべる。
朝倉輝晃:「こういうのは、何度目になっても慣れねえし慣れたくねえし」
朝倉輝晃:「忘れたほうが楽でも忘れらんねえ」
朝倉輝晃:「ぶっちゃけ、逃げたくもなりましたよ。割といつもっすけど」
エカチェリーナ:「だから言っただろう。きみは強すぎると」
エカチェリーナ:「この仕事を続けていれば、この先もっと残酷な真実が待ち受けているかも知れない」
エカチェリーナ:「知らない方が良いことなんて、本当に山ほどあるんだ。その時も、きみは本当に太陽でいられるのか?」
朝倉輝晃:「残酷な……か」
朝倉輝晃:俯いて、呼吸を整える。
朝倉輝晃:「俺さ、夜が嫌いなんですよ」
朝倉輝晃:「暗いからってのもあるけど、一番は」
朝倉輝晃:「眠るの、怖いから」
朝倉輝晃:「目ぇ覚ましたら、自分が自分じゃなくなって」
朝倉輝晃:「化物になったことに気づくことすらできないかもしれない」
朝倉輝晃:「俺にとっちゃ、それが一番残酷だよ」
朝倉輝晃:「逃げたいと思っても逃げられるわけねえ」
朝倉輝晃:「周りの誰も知らない。誰にも話せないまま、一人で眠れとか」
朝倉輝晃:「無理だって」
朝倉輝晃:「目を覚ましたら部屋を出て、"誰か"と顔あわせてさ」
朝倉輝晃:「くっだらねえ冗談言いあって、バカみてえな話で笑って」
朝倉輝晃:「お互いにまだ大丈夫なんだって確認して」
朝倉輝晃:「それでやっとさ、目が覚めるんだ」
朝倉輝晃:「だから、太陽になるんだよ。俺は」
朝倉輝晃:「普段起こしてもらってっから」
朝倉輝晃:「皆のことも起こさねえと」
朝倉輝晃:「ま、なかなか上手くいかねえんすけど……」
朝倉輝晃:居心地悪そうに目を逸らして、頭をかく。
エカチェリーナ:「それはない」
エカチェリーナ:「きみはずっと、周りを支え、助けて来た。君の戦いを間近で見て来た人間がそれを言うんだ」
エカチェリーナ:「だから、私の言葉で調子に乗れ。重い込め。有頂天になってみせろ」
エカチェリーナ:「……この世から本当に戦いを無くせるとするなら、それは最強の兵器でも無敵の抑止力でもない」
エカチェリーナ:「ただ、君のような奴がもっと増えればよかったんだ。それだけの話だったんだ」
エカチェリーナ:「……ありがとう。これでやっと、”マスターコマンド”の願いは果たされた」立ち上がる。
朝倉輝晃:「……ふっ」
朝倉輝晃:「ふっ、ふっ、ふっ」
朝倉輝晃:「やっぱりそうっすか~!?」
朝倉輝晃:顔を上げ、わざとらしいほど大きく、明るい声で笑う。
エカチェリーナ:「……」
朝倉輝晃:「いやー、エカチェリーナさんほどの方に言ってもらえれば俺も大したもんで……」
エカチェリーナ:「もう行け。今度はK市に帰投だろう?」
朝倉輝晃:「おわぁっ急にスルー!?」
エカチェリーナ:「久方ぶりだな。誰かの言動にむかっとしたのも」
朝倉輝晃:「や、やったー、感情を揺さぶったよぉ……」
エカチェリーナ:「……”ウェザーメイカー”」小さく微笑む。
エカチェリーナ:「健闘を祈る」敬礼。
朝倉輝晃:「……はいっ!」
朝倉輝晃:下手くそな敬礼を返して、部屋を後にする。
朝倉輝晃:やはりまだまだ、難しい。
エカチェリーナ:「ついでに、会うことがあれば……」
エカチェリーナ:――”アンブロークン”に。私の同胞に、よろしく。
───────
朝倉輝晃:M市、駅前。
朝倉輝晃:K市行きの電車待ち、時間潰しにぶらついていたところ。
朝倉輝晃:見覚えのある姿と出くわした。
朝倉輝晃:「おっ?」
朝倉輝晃:「飯綱君じゃん!久しぶり……ってほどでもねえけど奇遇!」
飯綱太一:「……なんでいるのさ」
飯綱太一:苦笑、別に嫌いというわけではないが。
飯綱太一:「久しぶり」
朝倉輝晃:「なんでって、K市に帰るとこだよ」
飯綱太一:「あー、M市所属じゃなかったんだな」
朝倉輝晃:「一応今の所属はK市支部のほうだからな。まあ割とよく呼び出されてこっちは来るけど」
朝倉輝晃:「なにせほれ、俺優秀なもんで!」
飯綱太一:「違いない」
飯綱太一:「善人だとは思うけどな」
朝倉輝晃:「お、おおう……ツッコミがない……!」
飯綱太一:口の端を釣り上げて返事を返す。
飯綱太一:「どうする?」
飯綱太一:「一応、俺FHだけど」
飯綱太一:冗談めかしながらそう告げる。
朝倉輝晃:「優秀なエージェントはオンとオフはしっかり分けんの!」
朝倉輝晃:「や、お前とはできりゃオンでもやりたくねえけどよ」
飯綱太一:「俺も嫌だよ!!」
朝倉輝晃:「そりゃありがてえ」
飯綱太一:「友達との殺し合いとか二度とゴメンだ」
朝倉輝晃:「はは」
朝倉輝晃:「……まったくだ」
朝倉輝晃:友達、という言葉に、少し嬉しくなる。
朝倉輝晃:「……あー」
朝倉輝晃:「あん時ゃごたごたしてて言う間もなく別れちまったけど……ちょうどいいや」
朝倉輝晃:「ならいっそ、こっちに来るか?チルドレンなりイリーガルなりでよ」
飯綱太一:「……まだ決めきれてない」
朝倉輝晃:「考えてはいんのか」
飯綱太一:「今更さ。そっちに行きます」
飯綱太一:「っていうには俺は」
飯綱太一:「汚れすぎてる」
飯綱太一:「……それにさ」
飯綱太一:これを言って友達でいれるかどうかは分からない。
飯綱太一:友達には嘘はつきたくない。
飯綱太一:ずっと昔に捨てた意地の一つ。
飯綱太一:そもそも、友達なんていなかったし。
飯綱太一:「栞を受け取った時に」
飯綱太一:「俺は……これくらいならよくある事だって」
飯綱太一:「流したんだよ」
朝倉輝晃:「………」
飯綱太一:「俺にとって、あれは日常だったんだ」
飯綱太一:「そんな奴の席がUGNにあるのかどうか分かんねえ」
飯綱太一:「だから、すぐに行くなんて言えない」
飯綱太一:そこで言葉を区切って"ウェザーメイカー"を見据える。
朝倉輝晃:「そっか」
朝倉輝晃:真っ直ぐに見返す。
朝倉輝晃:「お前がこれまで、どんな人生送ってきて」
朝倉輝晃:「どうして今ここにいるのかも知らねえからな」
朝倉輝晃:「お前の感じ方にどうこう言うつもりはねえよ。……辛そうだとは思うけど」
朝倉輝晃:「ただあれだ、あの突入のとき」
朝倉輝晃:「ヘリ降りる時、エカチェリーナさんも似たようなこと言ってたよな」
朝倉輝晃:「"UGN側に立つには殺し過ぎた"……とか」
朝倉輝晃:「緑青さんの言ったこと借りるなら」
朝倉輝晃:「"お互い、いい生き方をしよう"ぜってとこだ」
朝倉輝晃:「ファケアノスのあのあんちゃんとか……そっちの繋がりもあるだろうし」
朝倉輝晃:「どっちを選んでも悪いってこたねえよ」
朝倉輝晃:「ま、こっちに来る道もあるってことで」
朝倉輝晃:「気が向いたら来たら良いじゃん?遅いってこたそうそうない」
朝倉輝晃:「他の誰かはしらんけど、俺はいつでも歓迎するぜ、ってことで」
朝倉輝晃:「鐙さんたちも多分、な」
飯綱太一:「……そうか」
飯綱太一:まあ、なら。
飯綱太一:受け取った善意や願いを踏みにじる事は。
飯綱太一:どうやら、できないらしい。
飯綱太一:だから。
飯綱太一:「やっぱり、今すぐには無理だ」
飯綱太一:精算していない因縁がまだ一つだけある。
飯綱太一:精算できるかどうかも分からない因縁だ。
飯綱太一:「……でも、いつか必ず」
飯綱太一:「そっちに行く」
飯綱太一:「そん時はまあ」
飯綱太一:「よろしく頼むよ」
朝倉輝晃:「おう!」
朝倉輝晃:にかりと笑いかけ。
朝倉輝晃:「そんじゃあれだ、とりあえず」
朝倉輝晃:「暇ならよ、飯でも食い行こうぜ!」
朝倉輝晃:「鐙さんも呼ぼう!授業の時間……は気にしなくて良いだろ、あの人なら多分」
飯綱太一:「……いくか」
飯綱太一:「どういう店に行くかは任せるぜ」
飯綱太一:「先輩」
朝倉輝晃:「奢んねえぞ!むしろ鐙さんの支払い手伝って!」
飯綱太一:「……ここは奢る流れじゃないのか?」
飯綱太一:冗談として成立してるかどうかも分からない事を言って。
飯綱太一:歩き出した。
朝倉輝晃:「マジかよぉ!今回結構財布厳しくなったんだってぇ!」
朝倉輝晃:笑いながら後を追って駆け出して、ポケットから落ちそうになったメモ帳を慌てて受け止める。
朝倉輝晃:挟まった栞。
朝倉輝晃:少しだけ傷が疼いて、
朝倉輝晃:それでも、笑う。
朝倉輝晃:失うこともあれば、新たに得ることもある。
朝倉輝晃:ただ忘れずに、抱えていこう。
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ED3 鐙幸生

GM:M市、海浜公園。
GM:穏やかな潮風が、行く人々の頬を撫でている。何の変哲もない、ある日の午後だ。
鐙幸生:「うーむ……」 両手に曲がった針金を握り、逍遥する男あり!
鐙幸生:「ぜんぜん反応がないな」
ターセム・ジュノ:「う~~ん」煙草を片手に挟み、伸びをする。
鐙幸生:「ジュノさん、なんか直感で……センサー働かないっスか!?」
ターセム・ジュノ:「ねえ、Mr.アブミ。ここは公共の場なんだ」
鐙幸生:「そっスね!」
ターセム・ジュノ:「恥ずかしくは……ないのかい?」柔らかく微笑む。
ターセム・ジュノ:「いや、その情熱は凄いよ。認めるさ。情報管理局に入れても問題ないくらいの入れ込みようだ」
鐙幸生:「ジュノさん……知るは一時の恥、知らぬは永遠の恥っていう言葉があるんスよ。日本には!」
鐙幸生:「永遠よりも一時の輝きを大事に……っていうことわざなんスけど」
鐙幸生:「いままさに俺のことっス」
ターセム・ジュノ:「私が外国人だからっていけると思うのか!?それで!?」
ターセム・ジュノ:「きみの全部が間違ってることくらい、それこそ直感で解るぞ!」
鐙幸生:「そっ……そんなことねえですよ! 俺はですね、その……」
ターセム・ジュノ:「……大事なものなのかい?」
鐙幸生:「……ええ。とても大事なものっス」
鐙幸生:「ハロウィン野郎の……しでかした、もろもろの災いの中で、救いがあればいいなって思いません?」
ターセム・ジュノ:「……そうか。きみにも、そういう心があったんだな」
ターセム・ジュノ:「良いよ。Mr.ロクショウには秘密にしてやる」
ターセム・ジュノ:「今だけは二人で、宝探しをしようじゃないか」
鐙幸生:「なっ、なんだと思ってんスか! 俺のことを! ……緑青サンも朝倉くんも飯綱くんもそうなんスけど……」
鐙幸生:「みんななんであんなに死にたがるんスかね? 得にもならねえ、きつい仕事ばっかりやって」
ターセム・ジュノ:「……実は、あんまり私も解らないよ。そういうの」
鐙幸生:「えっ。ジュノさんもUGNだから、同じような志望動機かと思ってた!」
鐙幸生:「面接の時なんて答えたんスか?」
ターセム・ジュノ:「おいおい、私は汚い女だぜ?キミが思ってるよりずっとさ」煙草の煙を吹き掛ける。
鐙幸生:「じゃ、もう100%私利私欲ってわけで?」
ターセム・ジュノ:「……ああ、そうだよ」にこりと微笑む。「そうできたから、そうした。私の理由なんてそんなものさ」
ターセム・ジュノ:「じゃあさ。逆に君はなんでこんなことやってるんだ?」
ターセム・ジュノ:「それこそ、今回の”ジャック・オ・ランタン”みたいに、とんでもない輩に憑け狙われることだってあるだろう」
鐙幸生:「俺? 俺はそりゃもう、あの……アレっスよ……。ほら、人って死ぬじゃないスか?」
ターセム・ジュノ:「そりゃあね」黒い煙草の箱が、ブルゾンの奥にちらりと見える。
鐙幸生:「死んでほしくないんスよ。俺の前で……近くで……遠くでも同じか」
鐙幸生:「俺が通りがかる可能性あるんだから」
鐙幸生:「特に強いやつほど」 「いや、弱くても死んだあとはわかんねえな……」
鐙幸生:「つまりですね」
鐙幸生:「俺が呪われちゃう可能性を1ミリでも減らしたいんスよ!!!」
鐙幸生:「切実に!!! 特に朝倉! 飯綱! 緑青! あんなやつらに死なれたら!」
鐙幸生:「俺は死ぬよりひどい目にあっちゃうでしょ!!!」
鐙幸生:「飯綱のやつがすげ~~~~心配だった……そういう意味では……」
ターセム・ジュノ:「凄い呪いになりそうだもんなあ。彼」
鐙幸生:「ハロウィン級っスよ。令和のバミューダ海域ができるとこだったでしょ」
ターセム・ジュノ:「……これは、興味本位の質問なんだけどさ」
ターセム・ジュノ:「君は昔から、そういう体質だったのかい?」
ターセム・ジュノ:「それとも何か……決定的な出来事が、あったりしたのかい?」
ターセム・ジュノ:「文字通り、誰かに死ぬまで呪われるようなことをしたとかさ」
鐙幸生:「さあ……どうだろう……思い出せないんスよね。あの、俺……実は……」
鐙幸生:「催眠術とか洗脳とかすっげーかかりやすいらしくて……!」
ターセム・ジュノ:「フム」
鐙幸生:「覚えてないこと多い」
ターセム・ジュノ:「……あ~。ケイか……」思い当たるような顔をする。
鐙幸生:「すげー可愛い妹がいたと思ったのに……なんか……気のせいだったみたいで……」
ターセム・ジュノ:「忘れた方がいいよ。うん。是非とも忘れるべきだ」
鐙幸生:「そんなあ! たまには大きな報酬があってもいいと思いません?」
鐙幸生:「俺も催眠術とか使えたら、人生一発逆転とかいけると思って……! ほら、そういう遺産もあるらしいじゃないスか」
ターセム・ジュノ:「ええ~」
ターセム・ジュノ:「もう少し堅実に生きないのかい?」
鐙幸生:「何を言ってるんスか、これこそ堅実そのものっスよ! 知ってるんスからね! 他人に命令を聞かせるスーパー遺産!」
鐙幸生:「まさに超メンタリズム!」
ターセム・ジュノ:「ああ。そう言えばそんなのもあったね、今回の作戦で」
ターセム・ジュノ:「もうアレは焼却融解処分されたけど」
ターセム・ジュノ:さらりと言う。
鐙幸生:「オルゴールでしょ! 俺たちがさっきから何を探してるかわかってなかったん……エッ!?」
ターセム・ジュノ:「えっ?えっ?何?」
ターセム・ジュノ:「私達の目的じゃないだろそれは!きみが探したいものがあるって言うから……」
鐙幸生:「鐙ジュノ探索チームの最大目的が!?」
ターセム・ジュノ:「……おいおい」
鐙幸生:「なんで!? それを最初に共有してくださいよ!!!!」
鐙幸生:「それが探したいものだったんスけど!?」
ターセム・ジュノ:「悪どいことに使おうとしてたのかい?あれを?」
鐙幸生:「いや……逆! 逆っス! けしからぬ輩に悪用されないように!」
鐙幸生:「この真面目人間・鐙幸生が保護・監視・収容してあげようと!」
ターセム・ジュノ:「キミがそのけしからぬ輩だろう!言っとくけど『月に鳴く』の性能は認識の逆転だからな」
鐙幸生:「…………」
鐙幸生:「ジュノさん……俺、なんか、ドッと疲れました……」
ターセム・ジュノ:「何がSecure・Contain・protectだ」
ターセム・ジュノ:「キミの場合SEX・Control・Pregnancyの略だろ!ふざけるなよ!」
鐙幸生:「そっ、そんなことはありません! いまだってほら、あの~……」
鐙幸生:「ジュノさんとあわよくばなんて思ってません! ……それはそうと焼肉食って帰りません?」
鐙幸生:「さっきキャッシングで3万手に入ったんスよ」
ターセム・ジュノ:「嘘だろ……」
鐙幸生:「シメの冷麺奢りますよ!」
ターセム・ジュノ:「キミ、キャッシングの意味を……」ため息をつく。
ターセム・ジュノ:「……〆にボイルドエッグは追加出来るかい?」
鐙幸生:「もちろん!」
鐙幸生:「いきましょういきましょう! 気が変わらないうちに! ねっ!」
ターセム・ジュノ:「あと、その金は返しに行け。今日は私が奢るから」
鐙幸生:「あっ! はい! 返しますッ! 直ちに!」
鐙幸生:敬礼。
鐙幸生:(俺の調査では……)
鐙幸生:(焼肉を一緒に食べた男女が最後までいける確率は、80%を超える!)
鐙幸生:(この戦い、勝てる!)
ターセム・ジュノ:「あ。後、私……明日からカソビア共和国ってところで任務だから」
ターセム・ジュノ:「飯を食ったらさよならだ。良いね?」
鐙幸生:「…………」
鐙幸生:「…………俺の……」
鐙幸生:「計算が……」 鐙幸生は崩れ落ちた。
鐙幸生:その影が長く伸び――
鐙幸生:角を生やしたハロウィンのカボチャ頭のように、いびつに歪んでいた。
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ED4 緑青宗近

GM:某県、『狭霧温泉』。
GM:都心のほど遠くに位置するこの銘湯は、慶長の年代より続く由緒正しい温泉街だ。
GM:湯畑が街の中心に引き並び、夜には湯煙が夜の空を艶めいて化粧する。
GM:そんな温泉宿の中の一つ、『狭霧之宿』にて。
緑青宗近:「ん~~~~~~っ」
GM:……貸し切りの露天で、湯けむりに装われた二人の女がいた。
緑青宗近:湯船の中で伸びをして
緑青宗近:「ふはぁ~~~、極楽極楽」
緑青宗近:「誰が唄うか八木節か、ってなもんだ」
閏霧霞:「~~~~♪」洋楽の鼻歌を歌っている。
緑青宗近:「ありゃ、もうなくなっちまった」
緑青宗近:ふるふると、手元の徳利を振って
閏霧霞:「うん?」とろんとした目で、相棒を見る
緑青宗近:「そんじゃあ二本目三本目と」
緑青宗近:湯船に浮かべた盆の上から新しい徳利を取って、お猪口に注ぐ。
閏霧霞:「待ちなさい。その手じゃあ大変でしょう」若干口調が間延びしている。
緑青宗近:「およ」
閏霧霞:「わらひが注ぐわ」目が据わっていた。
緑青宗近:「閏サンのお酌たあ」
緑青宗近:「珍しいこともあるモンだ、いつもの飲みすぎるなだのなんだってえのは」
緑青宗近:「今日のところはお休みかい」
閏霧霞:「黙りなさい。貴女は私の世話になっていれば良いのよ」
閏霧霞:「もうずっと一緒にいるんだから。今更長生きなんて言っても、意味がないでしょう」頬を朱に染めながら、徳利を取る。
緑青宗近:「おやま」
閏霧霞:「そうよ。もう、これからはずっと一緒……」とぷとぷ
閏霧霞:「うふふ」
閏霧霞:にま~~~っと笑う
緑青宗近:「黙って世話になってりゃいいとは、また大きく出たね」
緑青宗近:「……そんなら聞くが」
緑青宗近:その顎をくいと持ち上げて
緑青宗近:「黙って世話になるだなんて」
緑青宗近:「そんな行儀のいい女で、アンタは満足いくのかい?」
緑青宗近:「本当のところは」
緑青宗近:す、と首元に唇当てて
緑青宗近:「噛みつかれてみてえって、思ってるくせして」
閏霧霞:「宗近のそういう所、本当にきらいよ」
閏霧霞:雪のように白く、少しだけ煌めく汗が浮いた首筋を差し出す
緑青宗近:「あらそう?」
緑青宗近:「そんならやめにしますかい?」
閏霧霞:「私のことを、一番解っているくせに」
閏霧霞:一気に酒を煽る。
閏霧霞:「ッ~~~~、ぷはあッ」
閏霧霞:「笑いなさいよ。酒の力も借りなければ、素直になれない臆病者よ」
閏霧霞:「別に、私は、貴女と出会うまでは……普通で、それなのに」
閏霧霞:「貴女となら、間違えても良いかなって思えてしまうの」
緑青宗近:「笑いやしねえさ」
緑青宗近:「こっちだって、道を踏み外したのはお互い様だ」
緑青宗近:「旅は道連れ世は情け」
緑青宗近:「奈落の底まで弥次喜多道中と行きましょうや」
緑青宗近:「なにせいよいよ」
緑青宗近:ちゃぷ、と湯船の中から左腕を上げる
緑青宗近:閏霧霞の左手だった指先を
緑青宗近:緑青宗近の左手だった指先に合わせる
緑青宗近:「……こいつで切っても切れねえ仲だ」
閏霧霞:「……ぁ、」酸素を求めるように、吐息が漏れる
閏霧霞:「そうね。うふふ。死が二人を別ちても……ってことかしら」
閏霧霞:「ねえ。私、貴女と違って口が回らないから、聞くけど」
緑青宗近:「何さ」
閏霧霞:「貴女と間違えるなら……優しくしてね」
閏霧霞:「私、初めてだから」
閏霧霞:言った後、うなじが真っ赤に染まる
緑青宗近:「……」
緑青宗近:「ぷっ」
緑青宗近:「くはっはっはっはっは!!」
緑青宗近:首元から離れて、笑い出す
閏霧霞:「……えっ?えっ?」
緑青宗近:「何を勘違いしてるのか知らねえが」
閏霧霞:「あ……!」今度は顔全体が真っ赤に染まる。
緑青宗近:「アタシが言おうと思ってたのはね」
緑青宗近:「この後向こうで卓球でもやらねえかいと、その話だよ」
緑青宗近:「あーあ」
緑青宗近:「閏サンは助兵衛なんだから」
閏霧霞:「ああ~~~~ッ!こっ……この女っ……!」
緑青宗近:にやにやと猫のような笑みで覗き込んでいる
閏霧霞:ぬばたまの黒髪をぐしゃぐしゃと束ねる
閏霧霞:「するわよ!」
閏霧霞:「卓球!」ざば、とお湯から出る。豊かな胸部が震えた。
閏霧霞:「そうよ!私、こういう所でする卓球も……初めてなのよ!」
閏霧霞:「自分のものじゃない腕でどこまでやれるか……見せて貰おうかしらァ!?」
閏霧霞:そう言って、ざぶざぶと湯から上がって歩き出す
緑青宗近:「そいつはお互い様じゃあねえのかい、おおっと」
緑青宗近:「待ちなさいってアンタ、そんなに急いじゃあすっ転びますぜ」
緑青宗近:くっくと笑いながら
緑青宗近:こちらも湯舟を上がる。
緑青宗近:「……」
緑青宗近:ふと立ち止まり、露天に映し出された満点の星空を見上げ
緑青宗近:「そうさ」
緑青宗近:「その日がいつになるんだかなんて、分かりやしねえ」
緑青宗近:「だからまごついていられねえ」
緑青宗近:別れの日が来た時に
緑青宗近:泣くためではなく、笑うために
緑青宗近:……ひとつでも多くの繋がりを、繋ぐために。
緑青宗近:親友からもらった掌を、新しい繫がりを
緑青宗近:一人静かに、握り締めた。
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GM:昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
GM:世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。
GM:だが、人々の知らない所で
GM:世界は大きく変貌していた。
GM:それでも、人々の繋がりたいと願う心は
GM:空閑に伸ばされたその手だけは、変わることはない。
GM:何故なら――
GM:それは果てしなく紡がれていく。
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Dx3rd edition 『死海作戦/空閑隻腕』
作戦終了

GM:以上で、死海作戦全工程終了となります。
GM:皆さん、本当にお疲れさまでした。また遊べることを心より願っております。
朝倉輝晃:お疲れさまでした!
飯綱太一:お疲れ様でした!!
緑青宗近:お疲れ様でした~!
鐙幸生:お疲れさまでした……!

Special thanks
シナリオ相談:いちまさん、猫口@さん
システム相談:猫口@さん
特別出演:里村さん、嗣子さん、海野しいるさん
サブGM:もれぞう
GM:カムリ


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