一夜二人転~更級初・日比谷陽平の場合~
PC1:“プロタヒリティス”更級 初(キャラシート)PL:嗣子
PC2:“ヘリオトロープ”日比谷 陽平(キャラシート)PL:サムトー
GM:切子圭
メインログ|雑談ログ
目次
OP
GM:では
GM:更級さん日比谷さん二人転
GM:異変は退行で
GM:はじめていきたいと思います、よろしくお願いします
日比谷 陽平:よろしくお願いします!
更級初:よろしくお願いします~
GM:オープニング
GM:シーンインどうぞ
日比谷 陽平:30+1d10 (30+1D10) > 30+10[10] > 40
更級初:1d10+39 (1D10+39) > 1[1]+39 > 40
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:30 → 40
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:39 → 40
GM:あなた達はUGNから受けた任務で、FHが行うという取引の阻止のために
GM:都内某所の倉庫に潜入していた。
更級初:「…とまれ、付き合わせて悪いね、日比谷くん」
日比谷 陽平:「気にしなくていいよ、仕事だし」
日比谷 陽平:「オレはちゃんと報酬もらってるから、偉い人から」
日比谷 陽平:くすりと笑って。
更級初:「そうかい?中学生を借り出してるわけだしな。お金払ってるし一人前だ、って扱うのも倫理的に不味いだろ」
日比谷 陽平:「それ言い出したら更級さんだって高校生だろ」
日比谷 陽平:「まずいことには変わりなくない?」
更級初:「わたしはちゃんと職員登録だし、なんと18歳は成人なんだよな、この国では」
更級初:選挙権も使ってきたし、と軽く笑いながら。
日比谷 陽平:「む、ずるい。18になる前から働いてたろうに……」
更級初:「インターンというやつだ。長期のやつは、海外では珍しくないよ」
更級初:そんな軽い雑談をして空気を和らげながら、対象への注意は逸らしていない。
日比谷 陽平:「オレも早くそれで済ませられるようになりたいもんだね……」
日比谷 陽平:こうして話しているだけで、少し浮いた気分になってしまう。まったく、仕方ない。
日比谷 陽平:パチパチと頬を叩く。
更級初:「あまりお金とかの事ばかり考えていても、よろしくないしね。勉学が仕事なんだし、そっちをまずしっかりしなよ」
日比谷 陽平:「はいはい、本分は忘れませんよ。あんたに心配かけたくないし」
日比谷 陽平:「……向こう、動きはまだない?」
更級初:「ん、どうかな…」
GM:黒スーツの集団同士が、何やら保存容器のようなものを受け渡ししているのが二人には見える。
日比谷 陽平:「あれ、か?」
更級初:「本命じゃないとしても、ああいう風に会合をしてる時点でね。抑えてから改めるとしよう」
GM:と、あなた達が身構えた時だった
日比谷 陽平:「了解」
GM:ギャッ、と集団の一人が悲鳴を上げると。
GM:ケースを取り落とし
GM:ガラスの割れる音が空間に響く
日比谷 陽平:「……!」
更級初:「む」横入りだろうか。真白い剣を抜き、「《ワーディング》行くよ」時の静寂を齎す、黒い帳が開く。
GM:そして、中に収められていたのであろう緑色の何某かが床に散乱し、うぞうぞと蠢くのが見える
日比谷 陽平:「頼んだ!」
更級初:これでもし非レネゲイドのものなら停止する。容器もレネゲイド感染しているかもしれないが、上手くすればそのまま形を保てる可能性もあった。
GM:蠢いていた破片は、みるみるうちに形を成しながら、黒スーツたちをなぎ倒していく
日比谷 陽平:「なんだ、あれ……!?とにかく止める!」
更級初:「…全く。そう言うジャームか?ともあれ、支部に連絡しつつ、制圧するよ!」片手で支部へ端末で簡単な連絡を入れつつ、飛び出す。
植物の怪物:「Graaaaaaaaaaa!」まるで食虫植物とスライムを掛け合わせたような姿形になり、辺りかまわず攻撃を仕掛けるそれは、真っ当な生命体ではないと一目で理解できるあだろう。
日比谷 陽平:影から鎖を呼び出し、怪物に向けて飛ばす。
更級初:影が剣へ吸い込まれ、光刃を形成。黒服への攻撃を妨害しつつ、逃げようとする黒服を制圧していく。
植物の怪物:地面から突如出現した鎖に一時、拘束される。
日比谷 陽平:「よし、捕らえた……!」
GM:我先にと逃げ出した黒服たちは、更級の一撃で次々に声も上げられず昏倒していく。
更級初:「ん、そのまま…」軽く黒服たちを押さえてから、上段からの唐竹。怪物を両断しようと。
植物の怪物:ぶちぶちぶちと、肉が千切れる音が聞こえてくる。
植物の怪物:鎖を千切る事が不可能と判断した怪物は、拘束された部位を力づくで引きはがし
植物の怪物:更級を迎撃せんと口を開き。
日比谷 陽平:「なにっ……!?更級さん、あぶないっ!」
更級初:そのまま切断、焼却した方が早い。回避、防御のような能力は持っていないし、中断の停止は出力が足りないからだ。
更級初:振り切る。
植物の怪物:口内を切り裂かれ、慄きながらも
植物の怪物:更級の身体を覆うほどの巨大な緑色を、その身体めがけて見舞う、
更級初:影を広げ、外套のように身に纏う。消耗は多いが、肉体の損壊を避けようとして。
更級初:そのまま直撃。
日比谷 陽平:「……ッ!」
植物の怪物:そして、大口を開き。
植物の怪物:防御ごと、守りを固めている更級を一口に飲み込む。
更級初:「--づ、」
日比谷 陽平:「更級、さっ……!」
日比谷 陽平:半ば悲鳴のように叫びを上げて、
GM:咀嚼する様子はないが……消化液だろうか、ゴポゴポと気味の悪い音がした。
日比谷 陽平:「……てめえっ、放せっ!」
日比谷 陽平:魔眼の鎖を飛ばす。
日比谷 陽平:「(どうする、下手に攻撃したら中の更級さんまで……!)」
日比谷 陽平:攻撃を躊躇った一瞬。
更級初:わずか、鎖が触れて緩んだ一瞬。
更級初:白から出力を上げた、焔の赤が怪物の中から。
日比谷 陽平:「……!」
日比谷 陽平:聖剣の光。無事に安堵するとともに、不安と焦燥。
更級初:その焔は一瞬で掻き消え、怪物を両断せずに爆発のような形で解放される。
更級初:怪物が弾き飛ばされ、消化液がばら撒かれ、白い煙が。
日比谷 陽平:「更級さん!」
日比谷 陽平:煙の中へ駆け寄っていく。
日比谷 陽平:「大丈夫か?怪我は!……返事してくれ!」
日比谷 陽平:攻撃のダメージだけではない。──聖剣を使わせた。
日比谷 陽平:どれほどの負担がかかったのか。冷たい汗が流れる。
更級初:その煙の奥、爆心地のように窪んだ地形の中心に。
更級初:きみが見たことがある銀の髪の少女ではなく、黒い髪に中学校の制服を着た少女が、真白い剣を抱いて倒れている。
日比谷 陽平:「……え?」
更級初:そして、その白い剣は、
更級初:あなたの見た時と違い、光を溢れさせず、閉じた金属の光沢のみを映していた。
日比谷 陽平:周囲を見渡す。他に人はいない。それに光はなくとも、その剣はたしかに。
日比谷 陽平:「更級……さん、なのか……?」
日比谷 陽平:近寄って呼吸と怪我の具合を確認する。
更級初:呼吸は問題ないようだ。胸元の上下動や、鼻から空気の流れを感じる。
日比谷 陽平:一旦ほっと息をついて。
日比谷 陽平:「とにかく、UGNに連絡……」
日比谷 陽平:やるべきことを始めようとして、剣が目に入る。
日比谷 陽平:光のない、ただの剣。
日比谷 陽平:「……どう、なってんだ」
日比谷 陽平:不安と、それ以外のなにか。
日比谷 陽平:自分の中にあるもう一つの気持ちの正体がわからぬまま、僅かに声をこぼす。
更級初:「ぅ、……」わずかに呻くような声。剣を抱きしめている腕に力が入り。
更級初:「……ぁ……あ、れ。ここ、は…どこ、ですか?」
GM:シーン終了、ロイスのみ可能です
更級初:ここは怪物に取っておきます 怪物 〇恐怖/敵愾心 で。
日比谷 陽平:怪物 執着/○脅威
日比谷 陽平:とりあえず以上!
GM:わーい、怪物くん大人気
GM:では
ミドル1
GM:今更ご存じのとおりですが進行はFS判定で行います
更級初:なるほどだぜ
GM:特殊ルールとして、片方が支援判定を行い、成功した場合、もう片方の達成値を+3し、最大達成値を10とする。使用技能は≪意志≫とする。 ってのもあります
GM:というわけで
使用技能:≪情報:UGN≫ ≪情報:噂話≫
難易度:6
最大達成値:9点
目標進行値:4
GM:で、判定を進めていきます、シーンインからどうぞ
更級初:1d10+40 (1D10+40) > 5[5]+40 > 45
日比谷 陽平:40+1d10 (40+1D10) > 40+1[1] > 41
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:40 → 41
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:40 → 45
日比谷 陽平:意思なら更級さんに支援判定やってもらって
日比谷 陽平:こっちで情報:UGNで本判定するのがよさげかな
更級初:社会ゴミですからねこいつ では意思で支援判定。
更級初:5dx+3>=6 (5DX10+3>=6) > 7[3,6,6,7,7]+3 > 10 > 成功
日比谷 陽平:では支援分達成値+3もらって判定かな
GM:どうぞー
日比谷 陽平:コネ:UGN幹部使って情報:UGNで
日比谷 陽平:3DX+1+3@10 情報(UGN) (3DX10+4) > 9[2,7,9]+4 > 13
日比谷 陽平:10は超えた!
更級初:やったね
GM:では進行値+2で
GM:~UGN、医務室~
GM:あの後、吹き飛ばされた怪物がどうなったか、あなた達は確認することができなかった。
GM:吹き飛んだ先に、かの存在を構成していた緑色の粘液が散乱していた様子から、無事で済んではいないだろうが……
GM:今のあなた達には、それと同等かそれ以上に差し迫った問題があった
GM:更級初 の身体に起こった異変について、UGNの医務室であなた達は顔を合わせていた。
日比谷 陽平:「……痛むところとか、違和感とかないか?」
更級初:「…ええと、はい。特にないです」こくこくと頷く少女は、よくいる黒髪に黒い瞳をしている。
更級初:「なんか、こんな大げさにしてもらって悪いくらいで。…ええと、実感はないですけど」
更級初:「今は、わたしが思ってるより未来で…本当のわたしが記憶とかを失う、というか。時間が巻き戻っちゃったみたいな状態、ってことですよね」
日比谷 陽平:「医療班によると、そういうことらしい。……突飛な話だけど、信じられるか?」
更級初:「…まあ、新聞とか、テレビにネットの日付を見たら。ニュースとかも見覚えないのばっかりですし、こんなの作り込んで騙すのは、大変すぎますから」
更級初:「特に特別な所もない女子中学生にドッキリをする…っていうわけでも」周囲の医療器具などを見て。
更級初:「ないみたいですから」
日比谷 陽平:「助かる。……それと、悪い」
日比谷 陽平:「あんたが……君がこんなことになったのは、オレがトチったせいだ」
更級初:「ええっと……そうですか?聞いたり見たところ、思い切り相打ち狙いだったみたいですけど…」
更級初:「ええと、日比谷…さん?は、アルバイトとかそういうのなんですよね」
日比谷 陽平:「そうさせる前に、オレが仕留めるべきだった。無理させちまって……」
日比谷 陽平:「ん、ああ、そうだけど」
更級初:「そう言う責任を取るのが、仕事じゃないのに。取ろうとしちゃだめだと思います」
日比谷 陽平:「……」
更級初:「それに、ちょっと気にし過ぎじゃないです?いや、確かにわたしはこんなんなってますけど」
更級初:「銀髪とか赤っぽい目とかメチャクチャ肩出してるワンピースとか……ってそれは置いておいて」
更級初:「うまく行かなかったりしたのを気にするのは、分かりますけど…」
日比谷 陽平:「そっか……そうかも、な」
日比谷 陽平:「責任とか、そういうのじゃなかったか」
日比谷 陽平:「単にオレが、なんとかしたかったのにうまくやれなくて」
更級初:「?」はてな、と顔に描いてあるような表情。
日比谷 陽平:「ちょっとへこんでただけみたいだ。ごめん」
日比谷 陽平:「……もっと、力になりたいんだけどな」
更級初:「…ええと、気にしすぎないでくださいね。まあ、今もこうして生きてるので……」
更級初:「………」えっという顔をしている。
更級初:(……えっ何?未来のわたしなにしてたの。ええ……?なんかすごく気にして…これ普通の仕事の関係とかじゃないよね…?)
日比谷 陽平:「でも……責任感じすぎ、ね。それは未来のあんたにもちょっと言ってほしいけどな」
更級初:「それこそ、今のわたしに言われても困ります」
更級初:「日比谷さんだって、4,5年先にフラれた人に逆恨みされて今刺されそうになっても困るじゃないですか?」
日比谷 陽平:「嫌に具体的な例だな……そりゃ困るわ、悪い」
更級初:「はい。なので、別という事にしてもらえたら」
更級初:…あなたから見ると、この少女と、未来の…今の、更級初とは随分違う所が目に付く。
更級初:「わたしも、助かります」にこりと笑う。
更級初:それでも、その笑顔の時。ふわりと緩ませる風合いが、ひどく重なって見えたかもしれない。
日比谷 陽平:年上で落ち着いて、いつも諭すように話す彼女とは違う。けれど、重なるところもあって。
日比谷 陽平:ああ、彼女なんだ、と思う。
日比谷 陽平:「ともかく、あんたが元に戻れるように色々調べてみる」
日比谷 陽平:「あの怪物の行方を追って、それから……」
更級初:「はい、ありがとうございます。一応、わたしも出来ることがあればするので」
日比谷 陽平:「……聖剣とのことも、調べてみないとか」
更級初:「……この子の事ですか」今もずっと抱えている、白い剣を見る。
更級初:他のひとの手には触れることも出来なかったからだ。
更級初:「…実際、色々気になりますし、むしろここはわたしじゃないとできなさそうですね。うん、分担です」
日比谷 陽平:「ん、分かった。適材適所、な」
更級初:「あとそうだ」
日比谷 陽平:「ん?」
更級初:「あんた、じゃないです。年が上なのかもですけど、わたしには更級初って名前があります」
更級初:「ちゃんと呼ばないのは、失礼じゃないですか?」少し怒ったような様子で。
日比谷 陽平:「……」
更級初:「間違ったこと言ってます?」
日比谷 陽平:「いや。そうだな、悪かったよ」
日比谷 陽平:「よろしく頼む、更級さん」
更級初:「はい、よろしくお願いします。日比谷さん」
日比谷 陽平:聞き慣れない呼ばれ方にかすかに笑って。
更級初:「……笑うとこありました?」ぶすっとした表情。
日比谷 陽平:「ちょっと慣れなくてびっくりしただけだ」
更級初:「呼び方ひとつ気にしすぎじゃないですか、それ」
更級初:自分の事は棚に上げてそんなことを言う。
日比谷 陽平:「そこはお互い様ってことにしてくれ」
更級初:「…む…しょうがないですね」
日比谷 陽平:(……今の更級さんは)
日比谷 陽平:おそらく、聖剣を手にする前の彼女。
日比谷 陽平:剣を手にとって戦いに身を置く前の彼女。
日比谷 陽平:(選んだのか、こんな子が)
日比谷 陽平:その身を灼いて守ることを。
日比谷 陽平:……戻さないわけにはいかない。けれど。
日比谷 陽平:(それは、また戦わせるってことじゃないか?)
日比谷 陽平:何が正しいのかわからなくなりそうで、頭を振り払う。
GM:シーンアウト ロイスと購入が可能です
日比谷 陽平:購入 ブルーゲイル
更級初:購入はどうしようか まずロイスは日比谷さんに。
日比谷 陽平:1DX+3+0@10>=20 調達 (1DX10+3>=20) > 7[7]+3 > 10 > 失敗
日比谷 陽平:失敗
更級初:日比谷陽平 好感/驚き〇 で。
日比谷 陽平:ロイスはそのまま 以上!
ミドル2
GM:では、シーンインのち判定どうぞ
更級初:1d10+45 (1D10+45) > 3[3]+45 > 48
日比谷 陽平:1d10+41 (1D10+41) > 1[1]+41 > 42
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:41 → 42
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:45 → 48
日比谷 陽平:さっきと同じ感じで大丈夫かな
更級初:あっわたしは大丈夫です
日比谷 陽平:じゃあ支援頼みます
更級初:はーい 意思判定。
更級初:5dx+3>=6 (5DX10+3>=6) > 10[1,4,5,5,10]+8[8]+3 > 21 > 成功
更級初:めっちゃ回ったね。
日比谷 陽平:つよい
日比谷 陽平:では支援もらって判定します 情報:UGN 幹部のコネ使って
日比谷 陽平:3DX+1+3@10>=6 情報(UGN) (3DX10+4>=6) > 8[4,5,8]+4 > 12 > 成功
日比谷 陽平:10超えた!
GM:見事!
GM:では 4/6 ってことで
GM:人気のない公園にて
GM:あなた達二人は顔を合わせ、件の獣の行く先について集めた情報を共有したり、推測を立てたりしていた。
日比谷 陽平:「痕跡は集まってるし、このままいけばそうかからずに見つけられると思う」
更級初:「そうですか。……うーん、このまま倒したりすれば何とかなるのかな…」
更級初:剣は周囲から見えないように帆布で包み、吊るようにしている。
日比谷 陽平:「そうだといいんだけど……現時点だとそうなってる原因もわからないからな……」
更級初:「……ええと、このままだと他のひとたちに倒してもらうんでしたか」
日比谷 陽平:「オレは向かうかもしれないけどな。今の更級さんが現場に出るわけにはいかないだろ」
更級初:「…ううん、何となくなんですが、それだと不味い気がしていて…」
日比谷 陽平:「まずい?」
更級初:「なんというか、奪われたものがそのまま何の働きかけもしないままだと、一緒に吹き飛ばされちゃうみたいな…」
更級初:「そんな気がして。だって、もう離れちゃったわけですから。何もしないで戻らない…と思うのですが」
日比谷 陽平:「それは……ありうる、かもな」
日比谷 陽平:「自分の手で取り戻すか、少なくとも近くにはいないと回収できないかも……」
日比谷 陽平:「でも、そうなると……かなり危ない橋になるぞ」
更級初:「予感でしかないので、何か裏付けるようなものがあればいいんですけど」
更級初:「だからって、わたしが急に巻き戻ったりしたままだと、お父さんにお母さん、先輩たちも困りますし…手続きもどうしたらいいのか」
日比谷 陽平:「そう……だよな。戻らないと……」
更級初:「……戻ってほしくないんですか?」
更級初:「…気にしてるの、今のわたしじゃなくて、未来のわたしですよね?」
日比谷 陽平:「……」
更級初:透徹とした黒の瞳が、あなたのそれを覗き込む。
更級初:「これから、戦うとしたら。命の危険だってあるんですよ」
更級初:「勝たない方がいいかもしれない、なんて思いながら戦うのは、絶対に危ないです」
日比谷 陽平:「わかってる」
日比谷 陽平:「……ぐちゃぐちゃしてんだ、頭が」
更級初:「…なら、話してみてください」
更級初:「一回言葉にしてみると、意外と整理されたりするんです。……聞役がこんなのだと、話しづらいかもですけれど」
日比谷 陽平:「こんなの、なんて自分のこと言うなよ」
日比谷 陽平:「助かってるよ、ありがとう」
更級初:「そうですか?……まあ、感謝の言葉は嬉しいですけど」
更級初:「結構、わたしを通して別の人を見てますよね。そういうの、女の子は敏感なんですよ」
更級初:「本当に話したい人じゃないのに、話すのは。抵抗があるんじゃないかと思ったので」
更級初:淡々とした口調だった。表情もあまり動かない冷静なまま。
日比谷 陽平:「それは、失礼というか。嫌な気分させてたな」
更級初:「いえ、別に。事情が事情ですししょうがないでしょう」
日比谷 陽平:「ちゃんと話すよ。……君のことでもあるし」
更級初:「はい」
更級初:とん、とベンチに座る。てしてしとその隣を叩く。…座れというつもりらしい。
日比谷 陽平:少しだけ間をあけて座る。
日比谷 陽平:「未来の更級さんは」
日比谷 陽平:「自分のやるべきって思ったことに、すごいまっすぐで」
日比谷 陽平:「その為に自分が傷ついても、前にすすむ人だ」
更級初:「……」黙して聞いている。なんだか自分じゃないみたいだな、と思った。
日比谷 陽平:「またそんな風に戦うことになるのが心配……っていうのが、半分」
更級初:「…まあ、危なっかしいことする人は気になりますからね 」
日比谷 陽平:「心配性なもんで」
日比谷 陽平:「あとの半分は……あー……」
更級初:「そこまで無差別に気にする人とも思わないですけど。……なんです?」
日比谷 陽平:「うまくいえないっていうか、自分でもうまくまとめられてないんだけど……」
更級初:「はい。まあ、少しずつ言葉にしていくといいのでは。整理は手伝うので」
日比谷 陽平:「うん。……なんて、いうべきか」
日比谷 陽平:「今ここにいる君に、そういう道を選ばせてるってことでもあるようで」
日比谷 陽平:「複雑……というか」
更級初:「…………なるほど」
更級初:「まずは…そうですね。気にかけて下さりありがとうございます、と」
更級初:「その上で言うなら」
更級初:「はっきり言いますが、わたしは今。ニュースにもならないように圧力を掛けたりする秘密結社とかがあり、そうした団体たちが超能力を使って争ってる、という状況を知っていて」
更級初:「そんな状態なのに、頼れる物はほぼない上に自分も無力、という非常に恐ろしい状態にあります」
日比谷 陽平:「……うん」
更級初:「自衛のための力を求めることはあるでしょうし、その上でですけど」
更級初:「そんなに、他人のために何もかも身を捧げる、なんて。全然考えたことないです」
更級初:「そもそも、そんな力とか才能、わたしには無いですから」
更級初:「だから」
更級初:「未来のわたしがした選択と、今のわたしがする選択は全く別で。それでも選ぶなら……きっと、選ぶに足る理由があったんです」
更級初:「わたしは、それをした更級初を知りませんし。聞くに、未来のわたしはそんなに気にしないのかもしれませんが」
更級初:息を吸い込んで。
更級初:「ばかにしないでください」
日比谷 陽平:「……」
更級初:「わたしは……変なこともするし、ミスも一杯するでしょうけど。それでも」
更級初:「したくも無い事をやり続けるような、そんなバカではないです」
日比谷 陽平:「わかってる」
日比谷 陽平:「全部、大きなお世話だ」
更級初:「……分かってるなら、なんでです?」
更級初:「……………あれですが、もしかして、その……」微妙に頬を赤らめ。
日比谷 陽平:「……」
日比谷 陽平:「まあ、そういうのも、ないわけじゃないけど」
日比谷 陽平:「そういうの抜きにしてもさ。気になるんだよ」
更級初:「そ、そうですか。失礼しました」
更級初:(……あれっ流したけどあるってコト……?!)と後から気づいて少し慌てる。
日比谷 陽平:「したくもないことをやってんならさ。辛いならやめちまえ、って言えるけど」
日比谷 陽平:「本人がやりたくてやってることだから、どこまでも行けちまう」
日比谷 陽平:「その先で、本人は満足できる場所にたどり着けるのかもしれないけど」
日比谷 陽平:「周りとしちゃ、やっぱり気になっちまうし。なにかできることはないかって思う」
更級初:「……まあ、そうかもですが」
日比谷 陽平:「だって、頑張ってて、たくさん救ってんだもん」
日比谷 陽平:「そんな人に、自分もなにかできないか……って、思うんだよ」
更級初:「……」
日比谷 陽平:「その人の為じゃなくて、自分のため」
日比谷 陽平:「何もしないでいられない、って我儘」
更級初:「…つまり、なんですか」
更級初:「そう言う夢に走っていってる人間が、気になってるってことなんですね」
更級初:「夢を共に見て、一緒に行くのではなくて。そうやって、他人に尽くしてばかりに見える、一番わがままな夢を走ってるその人自身を」
更級初:「………もし自分じゃなかったら、好きに手を出すなりなんなり、しちゃえばいいんじゃないですかって言ってしまいそうになりますが」
更級初:「そう言う手段を選べ、となると今のわたしが危ないですからね。これは却下です」
日比谷 陽平:「同じ夢を見れたら良かったんだけどな」
日比谷 陽平:「それができなくて困ってる」
更級初:「……夢は選ぶものじゃないですしね。……ううん、困りました」
更級初:「大きい顔をして整理ぐらいは出来るでしょう、と言いましたが。余り言える事がないですね…」
更級初:「どうしてかというと、わたしの事なので、やりたいことがあるなら究極的にやりたいようにやる、と確信してるからなんですが…」
日比谷 陽平:「自分のこと、わかってんだ」
日比谷 陽平:「頑固者」
更級初:「それを言うなら、そんなへんなのに対して執着し続けるあたり、日比谷さんも人の事は言えないのでは」
日比谷 陽平:「お互い様か」
更級初:「わたしから言えるのは、もっといい物件を探すべきなのでは、ということですが。意味は無さそうですし」
日比谷 陽平:「見る目には自信あるんだがなあ」
更級初:「それ、大分欠陥有りますよ。多分女性に関しては」
日比谷 陽平:「参考にしとく」
日比谷 陽平:「……うん。聞いてくれてありがと」
更級初:「お役に立てた気はしませんが、それでもどういたしまして」
日比谷 陽平:「したくも無い事をやり続けるようなバカじゃない、だっけ」
日比谷 陽平:「うん、それが聞けて良かった。ほんとに」
更級初:「そうですか。…聴くに、未来のわたしは外面を取り繕うのが大分上手くなってるみたいなので、まあいわなかったでしょうね…」
更級初:「………ふむ、なんでしょう。今なんだかむかっ腹が立ちましたね。これが、自分は縁も無いのに人の恋愛相談を聞かされた気持ち…」
日比谷 陽平:「悪かったよ。縁がないんだかあるんだか」
更級初:「いえ。まあ、正直恋愛とかよく分からないので。楽しそうにしやがって、みたいなやつです」
更級初:「…多分、これがほんの数年で直るとも思えないので、本当苦労しますよ?」
日比谷 陽平:「お互い様って言ったろ」
日比谷 陽平:「頑固なんだよ、オレ。言われても聞けないの」
更級初:「じゃあ苦労しますね。頑張ってください」
日比谷 陽平:「苦労するし、苦労させるよ」
更級初:「ふむ………複雑ですね」
更級初:「今のわたしには縁も無いですが…数年後にはこうなる……勝手に借金を作られた気持ちです」
更級初:「…まあ、知りませんが。戻るから今のわたしは消える訳なので…」
日比谷 陽平:「……そういうのも、さらっと言ってくれるなあ」
更級初:「…?変なことじゃないでしょう」
更級初:「一度知ってしまったら、もう知らない自分には戻れない。じゃあ知るという事は、過去の自分を殺すことでしょうか」
更級初:「そんなバカバカしいことはないんです。でも、違うものであることに違いはない」
更級初:「そうやって、どんどん違うものになっていく。元のまま、変わらないものなんてない」
更級初:「今のわたしは、未来のわたしが抱えていますよ」
日比谷 陽平:「そう願うよ」
日比谷 陽平:「こうして話した相手が消えてしまうなんて、寂しいし」
更級初:「………やっぱり物好きですね、日比谷さんは」
更級初:「出会ってすぐの年下の女の子を、こんな口説いてくるなんて」
GM:シーンアウト 購入とロイスが可能です
更級初:ロイスは出てる人に取ってるしな…ああいや、ひとつあった。
更級初:未来の自分 興味/呆れ〇 です。
日比谷 陽平:"更級初" ○P:好感/N:悔悟
更級初:購入はなにしよっかな ボデマにでもしておこう
更級初:1dx+2>=12 (1DX10+2>=12) > 5[5]+2 > 7 > 失敗
日比谷 陽平:ブルーゲイルチャレンジ
更級初:いじょ
日比谷 陽平:1DX+3+0@10>=20 調達 (1DX10+3>=20) > 6[6]+3 > 9 > 失敗
日比谷 陽平:以上!
GM:以上! お疲れ様です!
日比谷 陽平:お疲れ様でした!
更級初:お疲れさまでした~
ミドル3
GM:登場と判定からサクサクとやっていきましょうか
更級初:1d10+48 (1D10+48) > 2[2]+48 > 50
日比谷 陽平:1d10+42 (1D10+42) > 7[7]+42 > 49
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:42 → 49
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:48 → 50
更級初:かわらないならそのまま進行判定かしら
日比谷 陽平:ですかね!
日比谷 陽平:あ、更級さん本判定振ります?
更級初:む、変わらないのかな
更級初:いや、あれですし意思で支援しますね。
日比谷 陽平:了解!
GM:変わりませんね判定は
更級初:5dx+2>=6 (5DX10+2>=6) > 10[1,3,5,5,10]+3[3]+2 > 15 > 成功
更級初:成功。結構回るなー
日比谷 陽平:ありがとうございます!では支援いただいて本判定振ります
日比谷 陽平:UGN幹部使って情報:UGN
日比谷 陽平:3DX+1+3@10 情報(UGN) (3DX10+4) > 10[2,5,10]+2[2]+4 > 16
日比谷 陽平:よしオッケー!
更級初:これで突破、かな。
GM:はい
GM:6/6で突破です! おめでとうございます
日比谷 陽平:ありがとうございます!
更級初:ありがとうございます~
GM:次のシーンでクライマックスになりますのでこのシーンで存分に交流を深めていただければ
日比谷 陽平:はーい!
更級初:はいー
GM:では、敵の名前が試作品A-14である事と
GM:レネゲイド体の(本来はどんなモノにでも使えるはずだった)経験や成長と呼ばれる概念をレネゲイド毎喰らう特性がある事が明らかになります。
GM:喰らうと言っても完全に消化する機能は不可されていないであろうため、倒せば更科さんは元に戻る事でしょう
日比谷 陽平:なるほど……
更級初:なるほどなー
更級初:では参りましょうか
日比谷 陽平:よろしくお願いします!
日比谷 陽平:「つまり、その怪物……A-14って名前らしいけど」
日比谷 陽平:「そいつが経験とか成長……時間経過?をレネゲイドを通して捕食したのが原因らしい」
日比谷 陽平:端末に送られてきた調査結果をざっくりと説明する。
更級初:「また色々とすごい話が出てきましたね……」
日比谷 陽平:「不幸中の幸いというか、食われたっていっても消えてなくなったわけじゃないらしい」
日比谷 陽平:「奪われた時間はそいつの中にまだ残ってる。奪い返すことは可能のはずだ」
更級初:「まず怪物を何体も作ったり量産しようとしてるのが本当だと実例付きで出てきたこと、生物の時間経過なんて曖昧極まるものを実体があるみたいに扱ってるとことか」
更級初:「時間ってそういうものでしたっけ……と、言うのはともかく」
日比谷 陽平:「こっち側は本当に、むちゃくちゃな話ばっかりでさ。そういうもんとして割り切るしかないと思う」
更級初:「現代科学を大分嘲笑ってますねこれ。理科の授業とかどういう顔で聞けばいいやら」
更級初:「とはいえ……その時間そのものは相手の中でそのままの形があるとして」
更級初:「そういう曖昧なもの、取り出す時って特別な処理とかしないと、揮発とかしたりしないんでしょうか」
日比谷 陽平:「授業は真面目に聞けば良い、学生の本分だしな……っと、そうだな」
更級初:真面目に出てるのかなこの人、と思って。出てそうだな、と勝手に一人で納得する。
日比谷 陽平:「そこは問題だ。……更級さんが直接奪い返すか、少なくとも近くにいないとそういう可能性は確かにある」
更級初:「とはいえ、今の無力なわたしを危険な場所に出すほどにはその可能性を危惧はされない、という感じですよね。証拠が足りない」
日比谷 陽平:「確実を期した結果君が危険な目にあったんじゃ本末転倒だからな……」
更級初:「ふむん。わたしの予感程度じゃ足りない…何か、そういうのに口を出せるような情報を出せる相手が居ればいいんですけども」
日比谷 陽平:「もう少し調査してみるべきか……?」
日比谷 陽平:むぅ、と唸りながら。
更級初:「………」うーん、と首をひねり。当然いい案は出てこない。なので。
更級初:「……そう言えば、前剣が喋る小説がありました。もしかすれば、この子もそう言う機能があるのでは…?」帆布にくるまれた剣を掲げる。
日比谷 陽平:「聖剣が?確かに意思があるとは聞いてるけど」
日比谷 陽平:「話ができるとまでは……」
更級初:「そうですか?時間とかそういう曖昧なものもあんな風に扱ったりできるんです。出来ないなんて分からないでしょう」
更級初:「…こほん。もしよろしければ、わたしの予感についてとか伺いたいので、お話をしてくれませんか」
更級初:剣を掲げたままそう語りかける。
更級初:「………」
更級初:「……」
日比谷 陽平:「…」
更級初:「反応がありませんね。忘れてくださ--」微妙に頬を赤くして、
日比谷 陽平:「できないならできないと分かっただけで収穫だよ。気にしないで──」
”天の車輪”:『…判断:契約者からの要請、かつ乙種緊急事態と認定』薄くノイズが掛かったような、中性的な声。
日比谷 陽平:「……!?」
”天の車輪”:『…準備:情報提供の実行。当機による行動が必要と判断する』
更級初:「わ。本当に喋った。言ってみるものですね…」
日比谷 陽平:「これは……本当に、聖剣の……?」
”天の車輪”:『解説:本来、当機に自発的行動を指向する情報構造は存在しない。今回、契約者が乙種緊急事態にあること、また要請により臨時的に発生した機構に過ぎない』
更級初:「言い方が分かり辛いですね」
日比谷 陽平:「例外が起きたから今回だけ、ってことか?」
”天の車輪”:『肯定』
”天の車輪”:『…確認:本機の情報提供を受ける用意と意思はあるか』
”天の車輪”:冷たい機械音声のような声が響く。
日比谷 陽平:「あるよ。言ってる通り、緊急事態なんだ」
日比谷 陽平:「少しでも情報が欲しい」
”天の車輪”:『了承。では、情報提供を開始する』
”天の車輪”:『…現在確認される当機契約者:個体名更級初が陥っている乙種緊急事態について。
これは、個体名:A-14による契約者の時空連続体の奪取にある』
”天の車輪”:『この奪取により、契約者は契約資格を喪失。それに伴い、当機の戦力支援を喪失している』
”天の車輪”:『今回、外部個体による強制的、かつ故意の危害に拠る損害であるため、当機との契約は破棄でなく中断に値すると判断』
”天の車輪”:『以上が、乙種緊急事態の詳細である』
日比谷 陽平:「そこまではこっちの調査と一致する。間違いない」
日比谷 陽平:「問題は、奪われたものをどうすれば取り返せるのか、だ」
日比谷 陽平:「あんた……あなたに、なにかわかることはあるか?」
”天の車輪”:『契約者の時空間連続体構造の補修……開示実行』
”天の車輪”:『現在、契約者保全条項が発動している。最新の状態を基に復元を実行することが可能』
”天の車輪”:『素材となる時空間連続体が散逸した場合、……現在地域において使用されるSI併用単位系では、1,027,244,880秒で完了する予定である』
日比谷 陽平:「さんいつ……10お……つ、つまり、えっと」
”天の車輪”:『換算:11,889日。約32年間』
日比谷 陽平:「長すぎるわっ!とっくに追い抜くだろ、実時間の方がっ!」
”天の車輪”:『当機と契約者における契約条項において、それは問題とされていない』
日比谷 陽平:「散逸……散らばらせずに集めるには、どうすればいい?」
”天の車輪”:『補修期間の短縮には、該当する時空間連続体を回収する必要がある』
”天の車輪”:『そして、回収においては当機と契約者が該当個体:A-14 の特異情報構造の破壊……現地において、レネゲイド構造と呼称されるものの破壊から、現地単位100m以内に存在すること』
日比谷 陽平:「やっぱり、近くにいないとだめ、ってことか……」
”天の車輪”:『現在地においては、特異情報構造体の乱立・情報構造改竄・在住惑星の重力変動が確認される。これ以上の条件の緩和は認められない』
”天の車輪”:『…要請された情報提供を終了したと判断する』
更級初:「ふむ」
更級初:長く続いた話を聞いていた。
更級初:「つまりこれは、わたしも出ないと32年後に今度は18歳のわたしが登場するとかいう爆笑展開になるというわけですか…」
日比谷 陽平:「いや笑えねえだろ……!」
更級初:「む…冗談だったのですが。やはり上手くはいかないようで…」
日比谷 陽平:「ブラックがすぎるし、洒落にならないんだって……」
更級初:「そうだったとは……」
日比谷 陽平:「こうなると……更級さんにも、来てもらうしかないか……」
更級初:「そんなに嫌ですか。いや、足手纏いがいるのが嫌なのは分かりますが」
日比谷 陽平:「君が危ないだろ。戦えないんだぞ」
更級初:眼をしばたたかせて。
更級初:「……変な人ですね。そこで自分の心配とかしないんです?」
更級初:「わたし、そこが気になります。日比谷さん、自分が危ないとかそう言う心配とかしませんよね」
更級初:「日比谷さんが実は滅茶苦茶戦闘の天才でものすごく強いので絶対に死なない…とか、そういう感じにも見えませんし」
日比谷 陽平:「そこまで自信家じゃないな」
更級初:「じゃあ、どうして自分の事は報酬とかくらいしか気にしないんです?」
更級初:「お金がいくらあろうが、まず身の安全が一番最初にあるものじゃないんですか?」
日比谷 陽平:「……まず、オレは別に自分の心配をしてないわけじゃないよ」
日比谷 陽平:「本当に命の危険になったら、多分オレは一番に自分優先だ」
更級初:「本当にそうですか?」
更級初:「未来のわたしみたいな、あんな・・・あなたが言う所の、自分を犠牲にするような人を、あんなに気にしながら?」
日比谷 陽平:「気にしてても、だ。言っただろ?」
日比谷 陽平:「オレは、同じ夢は見れないって」
日比谷 陽平:「自分を犠牲にして誰かを助けるのは、オレにはできないし、やらない」
日比谷 陽平:「大体、さっき君の心配したのもな」
日比谷 陽平:「いざとなったらオレが守る、なんて言えないからだよ」
更級初:「自分の事を優先する人はですね」
更級初:「変に、人の事を心配したり、気に掛けないものなんですよ」
更級初:「…未来のわたしが相打ち狙いでしたことに、あんなに思い詰めた表情をしてた人が」
更級初:「本当にそうできるんですか?……いや、違うな。そう」
更級初:「本当に、そうしなかった、できなかったことを引きずらないんですか?」
日比谷 陽平:「……」
日比谷 陽平:ぐしゃり、と手で顔を覆って。
日比谷 陽平:「引きずるかもな。後悔もすると思う」
更級初:黒い瞳が見つめている。
日比谷 陽平:「それでも、なんだよ」
日比谷 陽平:「他人を大事に思ってはいるし、心配もそりゃ、余裕あるときはするさ」
日比谷 陽平:「でもそれは、自分に余裕が有るときだけだ」
更級初:「じゃあ、余裕があるときはするんですね」
更級初:「24時間365日。余裕があるときとない時、どっちの方が長いんですか。……悪者ぶりたいのは分かりますけど、正直無理がありますよ」
日比谷 陽平:「別に悪者ぶりたいわけじゃない」
日比谷 陽平:「オレは、オレの好きな人達とは違うって、思ってるだけ」
更級初:「そうですかね」
更級初:「わたしからすると、日比谷さんが好きそうな人と、日比谷さん。そんなに違い無いですよ」
更級初:「その人たちだって、一から十まで丸々全部聖人で、欲も悪いとこも全くない…なんてことはないでしょ」
日比谷 陽平:「それは……そうだろうな」
更級初:「ですよね。で、日比谷さん」
更級初:「わたしからすると、好きな人に似てるっていうのはあっても、全くよく分からない場所と世界に放り込まれたときに、本当に親切にしてくれました」
更級初:「正直、正規の人員でもないんですよね。他のひとに任せたっていい事、一杯あったんじゃないですか?」
日比谷 陽平:「……」
更級初:「ほら」
更級初:「あなたとあなたが好きな人達の違いなんて、」ふわりと花びらが、風に乗ったような。
更級初:「わたしから見たら、そんなに無いですね?」そんな、柔らかい微笑みで。
日比谷 陽平:ぐしゃぐしゃと髪をかき乱して。
日比谷 陽平:「……違う、んじゃないかもな」
日比谷 陽平:「オレが、違っていたかったんだ」
更級初:「分かりますよ。憧れて、好きな人は…まあ、特別にしておきたいですからね」
日比谷 陽平:「……それもあるけどさ」
日比谷 陽平:「おなじになってしまったら」
日比谷 陽平:「一緒に倒れ込んで、一番大切な人を」
日比谷 陽平:「助けられなくなってしまう、気がして」
更級初:「変なこと気にするんですね…」
更級初:「分かってるなら、気を付ければいいじゃないですか」
更級初:「問題が分かってるなら、対策を立てて。そうやって備えて、解決する。学生のテストの基本ですよ?」
日比谷 陽平:「仕方ないだろ」
日比谷 陽平:「それで助けてもらえずに、ひどい目に何度も遭ってるんだよ」
更級初:「……ふむ。確かに、わたしは助けてもらってばっかりの子供ですから。それを言われると、何も言えないですけど」
日比谷 陽平:「……でも、うん」
日比谷 陽平:「悪人ぶってるつもりもないけど」
日比谷 陽平:「諦めてはいた」
日比谷 陽平:「オレは、違わなきゃいけないんだって」
日比谷 陽平:「……もう少し前向いて、自分のこと認めて、欲張ってみる」
日比谷 陽平:「ありがと」
更級初:「いえ、どういたしまして」
更級初:「やっぱり、人間。明るく前を向いてた方が、いい顔ですからね」
日比谷 陽平:「……それじゃあ」
日比谷 陽平:しっかり息を整えて。
日比谷 陽平:「君の時間を取り戻しに行く」
日比谷 陽平:「守るから、一緒にきてくれるか」
更級初:「ええ、お願い申し上げます。…まあ、守られるだけなのも、結構癪ですけど」
更級初:「口説き文句に合わせて、少しだけ口説かれてあげますね」
GM:シーンアウト
GM:ロイスと購入あったらどうぞ
日比谷 陽平:ブルーゲイル!
更級初:ロイス無し。購入はボデマかな
更級初:1dx+2>=12 (1DX10+2>=12) > 10[10]+6[6]+2 > 18 > 成功
日比谷 陽平:1DX+3+0@10>=20 調達 (1DX10+3>=20) > 10[10]+2[2]+3 > 15 > 失敗
更級初:なんと。装備しておきます。
日比谷 陽平:あ、5点突っ込んで買います!
日比谷 陽平:ロイス保留で以上!
system:[ 日比谷 陽平 ] 財産点:6 → 1
GM:うわお、ではでは
クライマックス
GM:シーンインどうぞ
日比谷 陽平:1d10+49 (1D10+49) > 4[4]+49 > 53
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:49 → 53
更級初:1d10+50 (1D10+50) > 4[4]+50 > 54
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:50 → 54
GM:では、あなた達は目撃情報を頼りに実験体の足跡を追い
GM:町外れの排水溝に、その巨躯を見つけ出すことができた
A-14:その姿は以前見た時より二回りほど大きくなっており、複数の首をうぞうぞと動かす様は生命体でありながら理外の存在であると一目でわかる
更級初:「……わお。特撮とかじゃないんですよね…」
日比谷 陽平:「残念ながらな。まずいな、前見たときより成長してやがる……!」
更級初:「うーん、行けます?」
日比谷 陽平:「正直、ちょっときびしい。一旦撤退して、他のエージェントを……」
更級初:「…………ふむ」
更級初:「契約は、中断なのでしたね?」
日比谷 陽平:「っ!更級さん、まさか……!」
更級初:「ここで引いた場合、わたしが又圏内に居られるかは大分怪しいですし、それに」
更級初:「かれは、いろんなところから狙われたりもしてるみたいじゃないですか。このままだとわたしも危ない、というのがひとつ」
更級初:「あと」
更級初:「一人で戦わせて、犠牲を背負わせるのは、嫌なんですよね?」
日比谷 陽平:「お互い様、か」
更級初:「そういう訳ですね。やっぱり、善人じゃないですってするの無理があったというのが証明されたな…」
日比谷 陽平:「悪かったな、無理があろうとオレの主義なんだよ!」
日比谷 陽平:「オレだって犠牲になるつもりはないし……嫌なことやり続けるようなやつじゃないんだったよな!」
更級初:「ええ。短い付き合いでしたが、よく女の子の事が理解できてとても良いと思います」
更級初:「口説くのに濫りにつかっちゃだめですよ。刺されるので」
日比谷 陽平:「肝に命じとくよ」
更級初:「はい、そうしてくださいね。…では」
更級初:「--”天の車輪”。あなたに、契約者が願う」
”天の車輪”:帆布の奥で、ちかりと光が灯る。
更級初:「契約の再開を。資格を再度得ることを」
”天の車輪”:『………質問:汝はその意味するところを理解しているか』
”天の車輪”:『当機は天体秩序の護持を目的とし、本来ただびとの世界に関与するところにない』
”天の車輪”:『汝、秩序の担い手たることを己が使命となすか』
更級初:「ええ」
”天の車輪”:『汝、ただびとたるを諦め、守護の任に身を捧げるか』
更級初:「勿論」
日比谷 陽平:「……っ」
”天の車輪”:『……汝は、我が使命を遂げるに脆弱にして矮小である。その身を捨て、その命を以て、この使命の永続たる礎たるか』
”天の車輪”:『……この問いには、応えた後に後戻りは出来ぬ』
更級初:「………そうだね」
更級初:「きっと、わたしがそこまでしなくても、何とかなるんだろう」
更級初:「誰かが、やる。誰かがやらないといけないことは、きっとそうしてきたんだ」
更級初:「でもね」
更級初:「わたしは、だからこそ。その”誰か”になりたい。誰かがしないといけないことをすることで--」
更級初:笑いながら、日比谷を見た。
更級初:「そうやって、頑張ってる人たちの、隣に立てるようになりたいの」
日比谷 陽平:「───」
日比谷 陽平:──止めたい。
日比谷 陽平:今すぐに叫びたい。そんなことはやめろって。
”天の車輪”:『…………』その剣が沈黙した。
日比谷 陽平:君が背負う必要はないんだって。
”天の車輪”:もしも、かれが応えなければ、契約は成立しない。
日比谷 陽平:でも、その気持ちは、痛いほどにわかってしまって。
”天の車輪”:それは、ある種のノイズだっただろうか。
更級初:--「このままじゃ、みんなきっとひどいことになる。……誰かが、本当は戦わなくちゃいけなくて。わたしがすることは余計なことなのかもしれない」
更級初:--「それでも。それでも……見捨てていいはずなんてない」
更級初:「わたしがそうなれるなら--」
”天の車輪”:過去の、かつての少女が口にした言葉。
”天の車輪”:『……汝は、我と契約するに値するを示した』
”天の車輪”:『ここに、資格を満たしたと見做し--契約を再開する』
更級初:少女の手が、柄に触れる。
更級初:閉じていた剣の輝きと光が、再び示される。
更級初:そは天に満る光。星と月と、太陽のそれである。
更級初:その光と熱が、少女に流れ込んで--
更級初:髪の黒が一瞬にして燃え、燃え尽きたが如き灰の白となり。
更級初:瞳の黒は、太陽の赤を受けたかのようにその色へ染まる。
更級初:「……」ひゅん、と振るった。
更級初:「ん…よし。いける…かな」
”天の車輪”:『記憶による技能情報の欠如は、契約の再開により補填可能な範囲である』
”天の車輪”:『今の契約者が振るう技は、元の契約書のものと相違はない』
更級初:「……おお。なんか剣の振り方とかわかるな。…まあ、こんな感じみたいなので」
更級初:「行きましょう」
日比谷 陽平:──彼女はこうして、選んでしまうのだ。何度だって。
日比谷 陽平:「……わかった、行こう」
日比谷 陽平:「無理すんなよ。お互いにな」
更級初:「そっちこそ。大分死にそうな顔してますよ」
GM:では戦闘開始します
GM:例によって衝動判定前に
GM:≪ワンナイトフィーバー≫ 100%まで上げられます(戦闘終了後50%下がります)
日比谷 陽平:受けます!
更級初:受けるぜ~
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:54 → 100
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:53 → 101
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:101 → 100
GM:で、衝動判定目標値は7でどうぞ
日比谷 陽平:7DX+1+0@10>=7 意思 (7DX10+1>=7) > 10[1,2,2,4,4,5,10]+10[10]+7[7]+1 > 28 > 成功
更級初:8dx+2>=7 (8DX10+2>=7) > 10[2,3,3,7,7,8,8,10]+3[3]+2 > 15 > 成功
更級初:ムッ回らん
GM:二人ともたっけぇ
更級初:衝動判定の侵蝕率ダイス。
更級初:100+2d10 (100+2D10) > 100+7[4,3] > 107
日比谷 陽平:2d10+100 (2D10+100) > 17[10,7]+100 > 117
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:100 → 107
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:100 → 117
更級初:どっどうしたの
日比谷 陽平:そりゃ上がるよ!
GM:目の前で衝撃的な事態でもあったかのような
更級初:なんてことだ…ジャーム、許せないぜ
▼エンゲージ
(A-14[7]、首1,2[7])
5m
(更級[9]、日比谷[18])
[]内は行動値
GM:セットアップ
日比谷 陽平:なし
A-14:《原初の白:限界突破》
A-14:≪原初の紫:自動触手≫を2回使用可能に
更級初:”杯の業”≪原初の黄:活性の霧≫を自分に。攻撃力+18、ドッジダイス-2dです
system:[ 更級初 ] 侵蝕値:107 → 110
更級初:ふ、と一つ息を吐く。衝動の喚起に耐える方法は身体が知っていた。
更級初:聖剣からの知識、というだけでなく。未来のわたしが学んだものなのだろう。
更級初:ず、と影が広がり、また集まる。影とは外に在る魂であるのだと。なら、それをより濃く、より強く己に纏えば。
更級初:より強くなれる。…これも、未来の自分の業だった。
更級初:「……中々頑張ってたみたいじゃないですか、わたしってば」
GM:イニシアチブプロセス 行動値18日比谷くん
日比谷 陽平:ではマイナー、2m後退
▼エンゲージ
(A-14[7]、首1,2[7])
5m
(更級[9])
2m
(日比谷[18])
[]内は行動値
日比谷 陽平:メジャーアクション、<コンセントレイト:ウロボロス>+<原初の赤:氷の塔>+<黒の束縛> コンボ:タングルワイヤ
日比谷 陽平:対象は敵3体、対応なければ判定!
GM:どうぞ!
日比谷 陽平:10DX+6+0@7 (侵食上昇10、侵蝕100~) (10DX7+6) > 10[1,1,1,2,2,4,4,5,5,10]+10[10]+10[10]+6[6]+6 > 42
日比谷 陽平:42!
GM:全員ガード宣言から
A-14:本体と首一体が≪原初の紫:自動触手≫
A-14:15ダメージ見舞います、それを2回
日比谷 陽平:戦闘不能、怪物へのロイスをタイタス化して復活!
日比谷 陽平:ダメージ出します!
日比谷 陽平:5d10+2d10+23 (侵食100~) (5D10+2D10+23) > 30[6,3,6,10,5]+16[8,8]+23 > 69
日比谷 陽平:だいぶ跳ねたな69点!ガード有効です
GM:うぎゃぁぁ
GM:首1~2撃破です、吹き飛びます
GM:演出あればどうぞ
system:[ 日比谷 陽平 ] HP:26 → 11
日比谷 陽平:日比谷の影から鎖が現れる。
日比谷 陽平:魔眼で構成された鎖は、斥力をもって跳ねるように翔ぶ。
日比谷 陽平:先端の鏃が異形の首を、胴を次々に貫いていく。
日比谷 陽平:「"動くな"」
日比谷 陽平:バロールの魔眼の力が時間を。ウロボロスの力がレネゲイドそのものを。
日比谷 陽平:二重の拘束が、怪物の動きを封殺する。
A-14:「___Grrrr!?」貫かれた首が、動きを鈍らされていく
更級初:「…おお。本当にアニメとかみたいだ」
日比谷 陽平:「動きは止めた!……叩っ斬れ!」
system:[ 日比谷 陽平 ] 侵蝕値:117 → 127
GM:イニシアチブプロセス 行動値9の更科さん
GM:どうぞ
更級初:はーい ではオートでウェポンケースの聖剣の王者を装備。
更級初:マイナー。”影射すところに光あり”聖剣の王者起動。C値を-2します。
更級初:メジャー。”天に於いて証するは”≪コンセントレイト:ウロボロス≫≪無形の影≫≪シャドーテンタクルス≫≪原初の赤:要の陣形≫。敵三体を対象に。
日比谷 陽平:あ、首は吹っ飛んでるから対象は一体だけで大丈夫!
更級初:おっと。では訂正します。
更級初:メジャー。”左方に座すは”≪コンセントレイト:ウロボロス≫≪無形の影≫≪シャドーテンタクルス≫で、A-14を対象に。
更級初:で、忘れてたロイス処理を。再契約:天の車輪 〇決意/劣等感で。
更級初:ここで、3:怪物 〇恐怖/敵愾心をタイタス昇華。C値を下げます。
更級初:これでC値は4だね。判定行きます。
更級初:10dx4+5 (10DX4+5) > 10[1,2,4,4,6,7,7,8,8,9]+10[1,1,2,2,3,3,5,6]+10[5,6]+10[2,6]+10[9]+2[2]+5 > 57
日比谷 陽平:まじか
更級初:まあこんなものだよねー
更級初:対応どうぞ!
A-14:く、くそう
A-14:ガード!
A-14:≪原初の紫:自動触手≫!
A-14:15点ダメージをくらえ!
更級初:hp27なので、12点残り生存。
system:[ 更級初 ] HP:27 → 12
更級初:ではダメージ。
更級初:6d10+15+18 (6D10+15+18) > 29[4,4,9,2,7,3]+15+18 > 62
更級初:62点装甲等有効。
A-14:ビギャー
A-14:HP91!
GM:吹き飛ぶ! 演出どうぞ!
更級初:よし。
更級初:
更級初:止めてもらっている。かなりおあつらえ向きの状況だった。
更級初:ゆっくりと剣に問う。
更級初:「…多分、やろうと思えば思い切りやれるんだよね」
”天の車輪”:『肯定する』
”天の車輪”:『…だが、何を為すかは契約者自身が決定することである』
更級初:「…うん。分かった。ありがとう--』
更級初:本当なら、
更級初:未来の自分、確かにこれから歩む色々なものを踏まえたわたしなら。
更級初:きっと、それがあるから揺るがずに、真っ直ぐにいられたはずだ。
更級初:今、そもそもわたしが”天の車輪”…かれと言葉を交わせること自体が、その証明。
更級初:本来なら、言葉などいらないはずであるから。そうでなければ、契約者たる担い手に等当然なれはしない。
更級初:「……うん。まあでも、わたしはわたしだからな」
更級初:「行くよ」剣の央にある、球が外れ、刀身が外れ、組み変わる。
”天の車輪”:『了承。要請に基づき、出力段階を解放する』
”天の車輪”:『”全能なる神よ、戦いにおいては強く、永遠の栄光の王、その輝きは天と地を満たす喜びよ”』
”天の車輪”:剣の声が中性的なそれから、低く力強いバリトンのそれへ。
”天の車輪”:『”天使や大天使らが畏れ、崇拝し、称え、「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主なる神、その栄光は天地に満ちる。天のいと高き所にホサナ」と唱える御方よ”』
”天の車輪”:形成されるのは、赤々と燃え上がる、太陽の刃。
”天の車輪”:『”天より降りて地の人の中に来られた主よ”--”我らに罪をおかす者を、我らがゆるすごとく、我らの罪をもゆるしたまえ”』
更級初:「うん。……行って!」
更級初:刃が落ちる。それは不可避である。
更級初:太陽が落ちるのを、一体誰が止め得よう。
A-14:光の刃めがけて反撃を試みるが
A-14:かつて理に歯向かうものたちがそうであったように、その身体は両断される。
A-14:かろうじて飛ばした反撃の牙が、更科の真横を掠める
更級初:ごうごうと燃え盛る。それはレネゲイドの構造を焼き滅ぼし、捉えられているものを解放せんとし。
更級初:「……つっ。……痛…」集中していたと言えばいいが、つまりは油断ともいえた。
更級初:そんな身でも、ざくりと斬られてでさえ、ただ痛い、となるだけだ。身も震わせて悶えるようなことはなかった。
更級初:「……本当に、わたしは…」
更級初:「前と、全然違うものになったんだな…」
GM:切り裂かれた巨躯が地面を揺るがしながら倒れ。
GM:その屍から、ふわりと光の欠片が舞っていく
日比谷 陽平:「あの、光……」
日比谷 陽平:更級の方へ向き直る。
更級初:手にする剣が、大剣から元に戻ると同時、その光を捕らえていく。
更級初:「……うん、問題ないみたいですね」
日比谷 陽平:「……更級さん」
日比谷 陽平:今の彼女に何を伝えるか、何を言いたいのか。
更級初:「どうしたんですか、変な顔して」ふ、と笑みを浮かべる。
日比谷 陽平:一瞬悩んで、時間がないことに気づいて。
日比谷 陽平:「ありがとう」
日比谷 陽平:「オレも、頑張るから。隣に立てるように」
更級初:「…そうですか。まあ、此方こそ本当生意気なことばっかり言ったりしてましたし、」
更級初:「最後の契約も止めないでいてくれましたしね。どういたしまして、と言った所です」
更級初:「……そうですね、本当時間もないし、そうだな」
更級初:「短い間でしたけど、一杯そばにいて助けてくれてありがとうございました」ぺこりと一礼して。
更級初:光が集っていく。再構築が進みつつあるのだろう。
更級初:そんな中で、少女は思いついた、とでもいうように。
更級初:「もし、このまま戻らなかったら----」
更級初:「口説かれたのに、応えてもいいかなって思ってましたよ」
日比谷 陽平:「……」
日比谷 陽平:唖然として。
日比谷 陽平:「ははっ」
日比谷 陽平:「ずるいやつだな、最後の最後に」
日比谷 陽平:泣くのは違うと思って、笑う。
更級初:それには答えず、人差し指を唇に当てながらふわりと笑って。
更級初:--光が溢れ。
更級初:「………全くもって。世話を掛けちゃったみたいだね、日比谷くん」
日比谷 陽平:「……いつも世話かけてるだろ。報酬は先払いでもらってる」
日比谷 陽平:いつものように、拗ねたように軽口を叩いて。
更級初:「世話になった相手にお礼も言わない奴、大分ひどい奴じゃない?わたしをそう言うのにしないで欲しいんだよな」へらっと明るく笑って。
更級初:「……ただいま」
日比谷 陽平:「おかえり、更級さん」
GM:バックトラック
GM:≪ワンナイトフィーバー≫で50パー下げられますがしますでしょうか!
日比谷 陽平:ありがたく下げます!
日比谷 陽平:77で帰還確定!
更級初:此方も下げます~これで 110+7(攻撃文)で117から50下がり
更級初:73で帰還です
GM:わーい、おめでとう
ED
更級初:人気の少ない、支部の近くにある公園。
更級初:そこは、あなたと過去の姿となっていた少女が、色々なことを話し合うのに使っていた公園だ。
更級初:「…いやあ、本当お世話掛けちゃったみたいでさ…」ホットコーヒーを手に持って。
更級初:「お詫びってわけじゃないけど、これ」君にも押し付ける。ミルクコーヒーのタイプで、飲みやすいと評判の銘柄だ。
日比谷 陽平:「……ん、どうも」
日比谷 陽平:受け取って、口をつける。甘い味が口に広がる。
更級初:「支部の人から話し聞いたら、本当過去の…多分、中学入学したてくらいのわたしっぽいんだけど、滅茶苦茶生意気だったみたいだから…」
更級初:「中二病真っ盛りの時だったとはいえ、本当ごめんね~…」
日比谷 陽平:「まあ確かに」
日比谷 陽平:「思い返せばだいぶ生意気だったかもな」
更級初:「うぐっ」大分黒歴史なのだ。
日比谷 陽平:「人の気にしてるとこがんがん突いてくるし」
日比谷 陽平:「めちゃめちゃ頑固だし」
更級初:「あ、あはは……いや本当ごめんね…」
日比谷 陽平:「それに」
日比谷 陽平:「優しくて強い子だったよ」
更級初:「昔はそう言うのが格好いいって思ってて………ほえ?」
更級初:「………えっ日比谷くん、大丈夫?かなりアレだったみたいなんだけど……熱ある?」
日比谷 陽平:「いいだろ、別に!他の人がどう見てたかは知らないけど」
更級初:手を伸ばして額に触ろうとしたり。
日比谷 陽平:「オレは助けられたし、世話かけちゃったんだよ。……って、わ、わっ」
日比谷 陽平:伸ばされた手に思わず体が固まる。
更級初:「あ。コーヒーついてた。ごめんごめん」
更級初:ティッシュで手を拭きつつ。
日比谷 陽平:「……」
更級初:「そっか……まあ、なんか自分の事だからあれだけど、なんか親戚のちっちゃい子が…って感じだなあ」
更級初:「まあ、今のわたしからすると本当黒歴史って感じで思い出すと身悶えしちゃいそうになるんだけど」
更級初:「ま、それでも。掛けた言葉が役に立ってたりしたならよかったよ」
更級初:「何て言ったか、憶えてないからさ。本当不安で…」
日比谷 陽平:「……」
日比谷 陽平:「オレと、更級さんは」
日比谷 陽平:「そんなに変わんないってさ」
更級初:「生意気なクソガキじゃん…!」
日比谷 陽平:「そこまで言わなくても」
更級初:「わたしより家族の稼ぎとかなんとかしようとしてる日比谷くんのが真っ当なのにな!」
日比谷 陽平:「オレからすれば、更級さんの方がずっとすごく見えるんだけどな」
更級初:「そう?親孝行を今の歳からしっかりやって頑張ってるじゃん、日比谷くん」
更級初:「わたしなんて、休みでもそんなに帰らないからさ。まああんまり帰れないってのもあるんだけど」
更級初:「そう言う繋がりとか、助けてくれてる人のことを、大事にできるのは凄い事なんだよ」
日比谷 陽平:「……うん」
日比谷 陽平:「オレは、やっぱり、それを一番大事にしたい」
更級初:「そっか。良いことだって、わたしでも分かるよ」ふわりと笑う。
更級初:ずっと気遣いが出来るようになって、ずっと社会の中でどうするかもわかるようになった。
更級初:それでも、少女のこの笑い方は、きみが見た昔のそれと、そう変わらない。
日比谷 陽平:寂しさに似た、咀嚼しきれない感情を覚えながら。
日比谷 陽平:「オレは……遠くとか、沢山の人を守ることより」
日比谷 陽平:「オレの好きな人達のことを大事にして、守りたい」
更級初:「そっか」安心したような微笑みだった。
更級初:「きっと、それがいいよ。人間、手の届く所を大事にするのが一番さ」
更級初:「それでもどうにかならない事は、それを仕事にしてる専門家に任せてね」
日比谷 陽平:「うん。……だから、さ」
日比谷 陽平:「更級さんの隣にも」
日比谷 陽平:「側に行けるように、頑張る」
更級初:「………物好きだなあ」
更級初:「わたしは、国際とかまではともかく全国回るタイプで仕事をやろうとしてる。正直、地元密着とは両立しないと思うよ?」
更級初:「……まあ、どうするか、どうしたいかに口出し出来る程、わたしも偉くもわかってもないけどさ」苦笑して。
日比谷 陽平:「……前に言ったじゃん。オレたち、見てるものが違うって」
日比谷 陽平:「きっと、完全に重なることはないけど」
日比谷 陽平:「それでも、側にいることはできるし」
日比谷 陽平:「視点が違うからできることだって、きっとあると思うんだ」
更級初:「ふむむ……まあ、そう言う道を目指す、というなら。わたしから言える事はなにもないな…」
更級初:「でも、上手くいくとは限らないからね。本当、今までやられてない事ってそれなりに理由はあるんだよ」
更級初:「…もしそう言う時には、辞めたり別の道を行ったって、悪いことじゃないから。それだけ」
日比谷 陽平:「大丈夫だよ」
日比谷 陽平:「オレさ」
日比谷 陽平:「間違えたこともあるし、これからもきっと間違えるけど」
日比谷 陽平:「『したくもないことやり続けるほど、馬鹿じゃねえから』」
更級初:「……そっか。じゃあ、それこそ好きなことばっかやってるわたしがどうこう言えた話じゃないな」
更級初:苦笑をして。
日比谷 陽平:「頑固だよな、ほんと」
更級初:あの時怒って、バカにするなと言った少女なら、その記憶があるなら。
更級初:呆気にとられるだとか、そう言う反応もあっただろう。その程度には、あなたにも更級初という少女の事が分かる。
更級初:「毎回言ってるでしょ。そもそもUGN自体、そう言う理念の所なんだって!」
日比谷 陽平:ここにいる彼女と、あのときの彼女は、別人だ。
日比谷 陽平:でも、たしかに彼女の中にその続きがあって。
日比谷 陽平:そして自分の中にも、残していこうと思う。
日比谷 陽平:「真面目すぎるよ、ほんと」
日比谷 陽平:苦笑しながら。
日比谷 陽平:(好きだけどさ)
日比谷 陽平:それはまだ、口にせずに。
日比谷 陽平:「……頑張ろうな。お互いに」
日比谷 陽平:いつかきっと、隣まで行ってやる。
日比谷 陽平:待ってろとは言わない。いくら言っても、先に進んでいくのだろうし
日比谷 陽平:別の視点でも、並んでいけるその時まで。
日比谷 陽平:走り続けよう。
GM:一夜二人転~更級初・日比谷陽平の場合~
GM:完
更級初:お疲れさまでした~~!
日比谷 陽平:お疲れ様でした!
更級初:遅くまで本当にありがとうございました。GM切子圭さん、PLとログ編集もしてくださったサムトーさん、ありがとうございました。見学の皆さまもありがとう!
日比谷 陽平:本当にみなさんありがとうございました!
本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
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