Drop Draw Dreamland


PC1:“セレファイス‐IV”任海・悠生(とうみ・ゆうき)(キャラシート)PL:嗣子
PC2:“凍て殺す巨人(ジャイアント・キリング)御門 優一(みかど ゆういち)(キャラシート)PL:缶詰
PC3:“夜を裂くモノ(Nightsever)千鳥 咲夜(ちどり さくや)(キャラシート)PL:MAO
PC4:“禍巫女(マガツミコ)九十九 幽郁(つくも ゆうか)(キャラシート)PL:明寝マン
GM:粘土

メインログ雑談ログ

目次

プリプレイ

GM:それでは突発セッション『Drop Draw Dreamland』を開始していきます。
GM:みなさんよろしくお願いします!
GM:まずはPC紹介から
GM:PC1の任海さんどうぞ!
任海悠生http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYvcvgvwIM
任海悠生:任海悠生(とうみ・ゆうき)です。
任海悠生:銀髪ふわふわ系イリーガル少女。よく第四にお世話になってます。
任海悠生:夢の実体化を行う元実験体で、昔脱走したのだとか。
任海悠生:今は御門くんなどにお世話になりつつ上手くやってます。
任海悠生:データは射撃に妖精の手。便利使いしてね!
GM:ありがとうございました!
GM:任海さんのHOはこちら!

PC1: 任海悠生(嗣子)
シナリオロイス:セレファイス-Ⅲ 推奨感情:興味/猜疑心
君と御門優一は仲の良い高校生だ。
仲の良い友人同士なので一緒に時間を過ごす事は珍しくはない。
いつもと変わらない日々を過ごしていると1つ奇妙なことが起こる。
セレファイス-Ⅲ。かつて君の先行実験体であった少女が、君たちの知人を異空間に連れていってしまった。
そんな君たちを1匹の白猫が助けてくれるそうだ。

GM:というわけで、任海ちゃんともう一人は街中を歩いてもらいたいと思います
GM:そのもう一人、PC2の御門くんどうぞ!
御門優一https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYsefuuQIM
御門優一:御門優一(みかど・ゆういち)。
御門優一:身長159.9cmのイリーガル。
御門優一:商店街の定食屋で生まれ育ち、「皇帝」を目指すと称して様々な事柄に首を突っ込む不良学生です。
御門優一:データはフレイムタンの視界白兵とカバーリング。
御門優一:氷使いのサラマンダーです
GM:ありがとうございました!
GM:というわけでハンドアウトこちら!

PC2: 御門優一
シナリオロイス:喜多川未知留 推奨感情:信頼/不安
君と任海悠生は仲の良い高校生だ。
仲の良い友人同士なので一緒に時間を過ごす事は珍しくはない。
いつもと変わらない日々を過ごしていると1つ奇妙なことが起こる。
共通の知人である喜多川未知留らしき人物の様子が少しおかしく、謎の少女に連れて行かれてしまったのだ。
そんな君たちを1匹の白猫が助けてくれるそうだ。

GM:というわけでちょくちょく一緒に働いてる喜多川さんが変になっています。
GM:道案内が猫一匹なのは不安だと思うけど、頑張って欲しい……
GM:それではPC3の千鳥さんどうぞ!
千鳥咲夜http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYqZvGvgIM
千鳥咲夜:千鳥咲夜。
千鳥咲夜:旧式黒セーラーを纏った十三支部支部長補佐チルドレン。
千鳥咲夜:任務には真摯、ちょっとずれてるスパルタンっ娘。
千鳥咲夜:雷霆辻風と言う聖剣の保持者で、崩落戦以前の記憶がありません。
千鳥咲夜:現在色々と情緒を学び中。
千鳥咲夜:データ的には援風ウィブレと、一発芸のC2砲です。
GM:ありがとうございました!
GM:ミドルの破壊者にしてクライマックスの破壊者というわけですね
GM:今回もぜひ大活躍してください
GM:ハンドアウトはPC3─4で兼用となります。
GM:続いてPC4の九十九さんどうぞ!
九十九幽郁http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY3bi2hQMM
九十九幽郁:九十九幽郁(つくもゆうか)です。
九十九幽郁:UGN所属エージェントで、死んだ少女の名前と記憶を引き継ぐRB。
九十九幽郁:先の一件で百物語のRBとして覚醒することができました。
九十九幽郁:今はコープなみかぜにてお世話になっています
九十九幽郁:データは全てを火力振りしたサイレン、範囲攻撃はお任せ!
GM:ありがとうございました!
GM:ドッジ不可能サイレンとマシラのごとく。ピュアハヌスーパーコンボという感じですね
GM:戦闘構成の破壊者……
GM:それではハンドアウト!

PC3-4: 千鳥咲夜 九十九幽郁
シナリオロイス:喜多川未知留orセレファイス-Ⅲ 推奨感情:信頼/不安 興味/敵意
君たちはこの街を守るUGNのメンバーだ。
近頃街の一区域で機械が動かなくなる、生物が昏倒するなどの異常事態が頻発している。
現場で調査を進めていると、謎の少女が不意に現れて同行者の喜多川未知留を昏倒させてしまった。
君たちの意識も徐々に朦朧として行き、その場に倒れる。目が覚めるとそこは不思議な場所であった。

GM:時々一緒に仕事してたり、同じアパートで暮らしてたりする喜多川さんが倒れちゃうそうです。
GM:君たちも変なとこで目覚めちゃうので、頑張って脱出してください
GM:※ここまでのPC紹介テキストはセッション開始前に頂いたものであり、生気がないのはそのためです。
GM:それでは、セッションを開始させていただきます!

【目次へ戻る】

OP1

GM:OP1:シーンPC 任海悠生・御門優一
GM:登場侵食をどうぞ。
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:39->41)
御門優一:御門優一の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:33->35)

  N市 某地区 市街地にて

GM:平日午後。すなわち世の学生諸君が解放された時の事である。
GM:星辰館学園に通うきみたち2人も例外ではなく、その行く先を阻むものは何一つ存在しない。
GM:そういうわけで、君たちはぶらぶらと街を歩いているのだった。結構賑わっている場所だぞ。
任海悠生:そろそろと周りを見ながら、きみの隣を歩いている。周囲の様子をどこか楽し気に見ている。
任海悠生:前よりかは、慣れたのだろうか?少し落ち着いたようにも見える。
御門優一:放課後。授業が終わってから細々とした雑務を終えた後、時間を合わせたように二人の帰路。
御門優一:「前に飲んだのはミルクティーとかだっけ。またなんか気になるものでもある?」
御門優一:自分より世間慣れしてないらしい友人に話題を振ってみる。
任海悠生:「うーん……何があるかなあ。どうにも、わたしだけだと。一度美味しいな~、ってなったのの繰り返しになりがちだから」
任海悠生:「どんなのがいい?」
御門優一:「あー、気に入ったものって反復になりがちだよなぁ」
任海悠生:「ん。良くないんだけどね……、うーん……甘味というのも、食べ物ばかりだと悪い気もするし…」
御門優一:「んー、クリーム系とか食べたい……けど重いかもなぁ。この時間だと夕飯前に軽い運動もしてる暇無さそうだし」学校の書類整理などを手伝っていた。
御門優一:「なんかクレープよりはたい焼きとかどうかね」
任海悠生:「もうそろそろ日も落ちそうだもんね。…えーと、なんかクロワッサンとかやってる奴だっけ?」前見たのがそんなのだった。
御門優一:生地の焼ける匂いに鼻をくすぐられる。
御門優一:「一気に冷え込んできたからなぁ。油断すると暗くなって危ないし。」
任海悠生:「ふふ。いい匂い…じゃあ、そうしよっか」
御門優一:「それもいいけどほれ、普通のやつ」言いつつその店の方に。
御門優一:「2つください。一つはクリーム入で……任海は?」料金を払いつつ。
任海悠生:「うん。じゃ、そうだなあ」一覧を見る。
GM:街はハロウィンに備えて、ラインナップやインテリアもそういう感じになっているぞ。
GM:もちろんそんなイベントなどは無視しても構わない。
任海悠生:「じゃあ、せっかくだし。限定?のやつで。かぼちゃ味のをひとつ」
御門優一:「おぉ、そういうとこチャレンジャブルだな」
御門優一:お釣りと商品2つを受け取り、相手に渡す。
任海悠生:「美味しかったら、嬉しいし。だめならしょうがないじゃない?……あ、ありがとう」
御門優一:暖かなそれにかぶりついて歯型を残す。
御門優一:「ま、それもそうか。次は俺も限定のやつ買ってみるかねぇ」
任海悠生:ぽふ、と受け取って。ゆっくりと開け、小さくひとくち。
御門優一:「で、お味はどうよ」
任海悠生:「うん。どうしても、無くなっちゃうかもだから………うーん」
任海悠生:「……まあ、悪くはないかなあ?」
御門優一:「ハズれじゃないだけマシかー」
御門優一:「ちなみにどんな感じか気になる。ちょっと頂戴」
任海悠生:「なんだろ。前のコンビニであったかぼちゃのクリームほど美味しくはないけど……これ自体がそう悪くはないし、十分いけるかな、って感じ」
任海悠生:「はいはい」ちょこっと飛び出させたところをそのまま差し出す。
御門優一:「ふんふん。かぼちゃの商品多いしなぁ」
御門優一:その、齧りかけの歯型のついた生地を見ながら。
御門優一:「……………」
任海悠生:「ハロウィーンだから、かな?かぼちゃになる前は、結構ジャックオランタン、怖いんだよね」
御門優一:飛び出た部分を指でもぎる。
御門優一:「はい、どうも」
任海悠生:「……?そのまま食べて良かったのに」
御門優一:「良いんです。ソーシャル的なアレなので。」ちぎった欠片を口の中に。
任海悠生:ぱく、と千切られたところを気にせずぱくり。
任海悠生:「最近大変だものねえ……」
御門優一:「ジャックはあれ、元は外国だっけ?お盆的な感じらしいしなー」もぐもぐ。
御門優一:「………うーん。可もなく不可もなし」
任海悠生:「そうだね。欧州の方のお祭りだよ。もとは、そう言う風に帰ってくるお祭りなんだ…」
任海悠生:「ん。こっちも悪くないけど、そっちはどう?」
御門優一:「生地が温かいのがなんとも、だな……」
御門優一:「ん。ほれ、口直し。」
御門優一:紙袋からちょっと頭を出したたい焼きを差し出す。
任海悠生:「そうなんだよね~……あ、」と一度口を開けかけて。
任海悠生:さっきそうされたように、指で挟んですこしちぎる。
任海悠生:「ぁむ…………うーん、やっぱりたいやきはあんこなのかなあ。美味しい」
任海悠生:こくん、と喉が動く。
御門優一:「……」一瞬、相手の開きかけた口を静止するか迷った間。
御門優一:「まぁ、安定してるから定番みたいなところはあるよなぁ」
任海悠生:「うんうん。でも、偶に凄い美味しいのもあるからなあ」
任海悠生:「中々むずかしいねえ」
御門優一:横目で隣の少女を見れば、その白い喉がちょうど目に入ったり。
御門優一:「リスクとリターンは比例するもんなんだなぁ」
任海悠生:「どちらかというとギャンブル?」
御門優一:「当たりだけ引ければ幸せだなぁ、それ」
任海悠生:「当たらないことも沢山だけど」
任海悠生:「そういうのも、悪くないよ」
御門優一:「そうかい」
御門優一:「ま、当たるのが当たり前になったら、ありがたみも薄れるのかもなぁ」
GM:そんな具合で君たち2人があまいひと時、あるいは甘味を楽しんでいると。
任海悠生:「こうやって話してゆっくりできれば、それはそれで、話しのタネだし……」
GM:街角に一人の女性を見つける。
喜多川未知留?:透き通るような白い肌、長く伸ばした透明感のある髪。
喜多川未知留?:背は人より高く、健康的な肉付き。均整の取れた体型と言ってよいだろう。
喜多川未知留?:少なくとも御門くんよりずっと高い。
御門優一:なんだと。
御門優一:「一人だけだと、ハズレはただ悲しいだけだなぁ、それ……」
御門優一:「………んあ?」
任海悠生:「ん。まあ、そう言うこともあるよ……って。あれは……………?あれ?」困惑した顔。
御門優一:言いつつ、ふとその女性を目に止める。
喜多川未知留?:春の陽気にでも当てられたような、寝ぼけたようなふわふわいた足取り。
御門優一:「………んー、見覚えがある気がするな」
任海悠生:一瞬、以前逢った人のように思えたのだが。どうみても、違う人の様にしか見えない。
喜多川未知留?:しかし良く見ると、その所作はなかなか気取ったところがあるかもしれない。
任海悠生:「……んー。でも、ちょっとあぶないね。すこしふらついてる?車道とか大丈夫かな」
喜多川未知留?:加えて身体的特徴は十分以上に見知った人物と類似している。
御門優一:「そうな。………んー、姉妹とかかな。あの人も体、結構細身だし」
任海悠生:「………んんん。見違えるかな……?」
任海悠生:「って。どうしよっか、御門くん」
御門優一:「任海も知ってたっけ。ほら、オズサイトさん。あの人の見た目、本当の方の……もうちょっと小さ目な感じの」
御門優一:「ん。ちょっと声掛けてみるか。」
御門優一:「知り合いなら挨拶ぐらいしとけばいいし」
御門優一:言いつつ、スタスタとその女性の方に向かいます。
任海悠生:「うん、知ってる。だけど……」そこで頷いて。「わかった。じゃ、そうしよっか」
任海悠生:てこてこついていきます。
喜多川未知留?:てくてくと歩いていたのですぐに追いつかれます。
御門優一:「すいませーん、そこの人~」特に気負うでもなく自然と声をかけます。
御門優一:見覚えのあるような姿を、覚えのない角度から見上げる。
喜多川未知留?:「おや?」声を掛けられて振り返る。なにか小さなものを抱えているようだ。
白猫:「ニー」
任海悠生:よこでぺこりと頭を下げる。「すみません、横から………ねこ?」
御門優一:「わっ、猫だ。可愛いですね」
GM:抱えているのはどうやら白猫だ。一見するところ、特に異常は見当たらない。
GM:足の数とか普通だし、ニヤニヤ笑いを浮かべていることもない。
喜多川未知留?:「ええ、白猫ですね」
喜多川未知留?:「あなた達は……」
御門優一:「っと、すいません。俺、御門優一って言います。こっちは任海。」
御門優一:「俺たち、お姉さんに似てる人を知ってたもので、つい。」
喜多川未知留?:「ああ、御門くんに任海さんですね。もちろん覚えていますよ」
任海悠生:「ええと、すみません。喜多川さん……わたしたたちの知り合いの方かな、って………え?」
御門優一:「ご存知です?喜多川未知留さんって人なんですけど…」
御門優一:「………覚えてる?」首をかしげる
喜多川未知留?:「ええ、それ私ですから」
任海悠生:「…喜多川さん?今も、あのなんというか。その」
GM:きみたちは喜多川未知留が自分の外見を変えることができ、またそれを好んでしていたことは思い出せる。
御門優一:「なんと」言われて、喜多川さん──オズサイトさんが、幻影による大人の姿を取ることを思い出す。
任海悠生:光学幻像を展開中なんですか、とは聞けないので曖昧な言い方になる。
GM:しかし、彼女がよく取っていた大人の外見は本来の姿と全然違ったよね。ということも分かる。
御門優一:「………あ、もしかして、なんか変装的な感じでした?」小声。
御門優一:「なんかいつもより」言葉を探して「雰囲気が違いますけど」
喜多川未知留?:「ん~……」
喜多川未知留?:「いえ、私はもともとこうでは……」
喜多川未知留?:「元々というのもおかしいような……?」
任海悠生:「うむむ……?」
喜多川未知留?:返答がやけにふわふわしている。
御門優一:「まぁ、たしかに外見とかはそんな感じですけど」
任海悠生:「ええと、大丈夫ですか?もし具合が悪いとか意識が曖昧とかあるなら、御連れしますよ?」
御門優一:手を水平に構えてぐいーと上げて「伸びてません?」
喜多川未知留?:「ありがとうございます。任海さん」両手を合わせてにっこり笑い、顔を見下ろす。
御門優一:「あー、そっか。なんかそういう類の可能性もあるか」任海さんの心配に頷き。
喜多川未知留?:「伸び……」
喜多川未知留?:「そういえば御門さんを見上げたことがあるような……?」
喜多川未知留?:「ああ」手をぽんと打つ。
喜多川未知留?:「思い出しました」
御門優一:「思い出しましたか」うんうん。「で、何をです?」
喜多川未知留?:「御門くんを見ていたら、何をしていたのか思い出しました」
任海悠生:「だ、大丈夫ですか…?何か手伝えることなら手伝いますけれど」
喜多川未知留?:「えっと、私は王様に雇われたんですよね」
御門優一:「それはよかった……良かったけど大丈夫です?疲れてるなら送りましょうか?」
御門優一:「………王様?」
喜多川未知留?:「だけど、少し雲行きが良くなさそうだったので」
御門優一:「この日本で時代錯誤な。そんな呼ばれ方する人が居るんですね。」俺以外に。
喜多川未知留?:「この白猫を……」
喜多川未知留?:「どうするんでしたっけね」
白猫:「ニー」
任海悠生:「…………だ、大丈夫ですか?」
喜多川未知留?:「ご心配をおかけしてごめんなさいね、任海さん」
任海悠生:論理展開もすごいふわふわしてる。酩酊……というか、寝惚けてるのに近い?
御門優一:「………マジで大丈夫ですか?」流石にちょっと顔を引き締める。
任海悠生:「いや、それはいいのです。でも、喜多川さんが………」心配なので、少し支えようと手を伸ばして。
御門優一:「アレなら、姫都さんとか呼んで迎えに来てもらったほうが…」
GM:という具合に、君たちの危機感が高まってきた時の事だ。
白猫:「ニッ!」
白猫:シュターン!
白猫:喜多川未知留らしき女性の手元から跳び上がり、脱兎の如く逃げ出してしまった。猫だけど。
任海悠生:「ああっねこが」
喜多川未知留?:「ああ~」ぼんやりと見送る。
御門優一:「あら…」
御門優一:「……ええと、追わなくていいんです?」
喜多川未知留?:「追った方が良いような、駄目なような……?」
任海悠生:そっと喜多川さん?を支えて。「ええと……一度喜多川さんをどこかお預けして、そうしてから追いますか…?いやでも追いつけないよね…」
御門優一:「うーん、じゃあ俺が追ったほうがいいかな?任海は喜多川さんのこと見といてくれるか?」
御門優一:言って、駆け出そうとする。
任海悠生:「あ、うん……!」
GM:と、ろくな返事の帰ってこない女をよそに走り始めようとした時。
セレファイス-Ⅲ:「あっ、居た!」
セレファイス-Ⅲ:どこか気の強そうな少女の声。声に遅れてその主もまた近づいてくる。
任海悠生:「え」
御門優一:「……おん?」知り合いかな?と足を止める
GM:その声の主を任海悠生は知っている。
任海悠生:その声を、聴いたことがある。いや、聞いたことがあるなんてものじゃなくて。
任海悠生:「うそ」
GM:きみがかつて、FHの実験体であった頃。
GM:セレファイス-Ⅳであった時に、セレファイス-Ⅲである彼女を知っている。
任海悠生:顔色がさあ、と。急速に色を喪う。
御門優一:喜多川さんの知り合いか、UGNの人かな……と誰何する。
任海悠生:忘れたことなんてない。……いや、この街にきてから。思い返すことは、減ってきてはいたけれど。
任海悠生:それでも。
任海悠生:自分が裏切った、自分の同胞のことを。忘れたことなんて、いちどもない。
喜多川未知留?:「あっ、王様!」
御門優一:「王様?」
GM:少なくとも記憶の中では王様ではなかったと思う。
任海悠生:顔色が酷く悪い。
セレファイス-Ⅲ:「いや、王様では……まあうん……ん?」
任海悠生:「………ぁ、」
御門優一:「まぁ、知り合いが来たってんなら……」そこで、友人の様子に気づく
御門優一:「……任海?どうした?」
セレファイス-Ⅲ:走ってきたのだろうか、少し息が荒い。
セレファイス-Ⅲ:そして視線が合う。合った。
任海悠生:びく、と怯えたように震える。
セレファイス-Ⅲ:「へえ……あなた生きてたんだ?」じろじろと、不躾な視線を這わせる。
任海悠生:「ぅ…………ど、どうして。ここに」
任海悠生:セレファイス計画。それは、N市の外で行っていたはずだ。……それに、現在の市の状況からして、関わることに利益は少なく、リスクは大きすぎる。
セレファイス-Ⅲ:「あなたとは関係ないことじゃない?」
御門優一:「えーっと」さり気なく前に出ながら。
任海悠生:「Ⅲ(サード)……それ、は」
御門優一:「喜多川さんと、任海の知り合いの人かな?こんにちは」
任海悠生:その背中を見上げる。迷子の子供のように。
セレファイス-Ⅲ:「わたしたちの事もあな……」割り込まれたので黙る。
セレファイス-Ⅲ:「こ……」
セレファイス-Ⅲ:「こんにちは?」
セレファイス-Ⅲ:どことなく不満げにじろじろと視線を這わせる。
セレファイス-Ⅲ:少しだけ見下ろしながら。御門くんより少しだけ背が高いのだ。
御門優一:特に気にしない。見下されない限りは気にしない
御門優一:気にしてないつってんだろ
御門優一:「ん。俺は御門優一。帝王を目指してるんだ。そっちも王様らしいね。よろしく」
御門優一:握手を求めるように手を差し出す。
御門優一:「名前、聞いても?」
セレファイス-Ⅲ:「いや、王様は……」
セレファイス-Ⅲ:「帝王?」
セレファイス-Ⅲ:とりあえず握手には応じつつ。
御門優一:ぶんぶん、と人懐っこく握手。「や、王様ってのにどうやったらなるのか興味があったもんでさ。」
御門優一:「積もる話とかもあるんなら、一旦、腰を落ち着けて話とか、どう?」
セレファイス-Ⅲ:「変な男ね……」訝し気な視線。
セレファイス-Ⅲ:「そうね、まずはお茶でも……」
御門優一:柔らかい笑顔で応じる。
セレファイス-Ⅲ:「じゃ」
任海悠生:後ろで自分を抱き締めながら、小さくなっている。ぐ、と。一瞬だけ、その腕をつよくにぎって。
セレファイス-Ⅲ:「なーい!」勢いよく握った手をぶん回す!
セレファイス-Ⅲ:「調子狂うなあ……!」そのまま距離を取る。
御門優一:「うおおお!?びっくりしたぁっ!」
御門優一:振り回された手をぶんぶんと振りつつ。
セレファイス-Ⅲ:「こっちはこっちの用があるのよ……!」
御門優一:「………ったくもう、雰囲気を和らげようとしたってのに。」
御門優一:「その用ってのは」ちらりと後ろを見て。
セレファイス-Ⅲ:「あっ離さないぞこいつ!」
御門優一:「こっちの、任海がどうにも落ち込んでる感じなのと、関係ある感じ?」
任海悠生:「………何をするつもりなの……?」
セレファイス-Ⅲ:「あたしは今更、その子なんかに興味ないわよ……うん?」
セレファイス-Ⅲ:「Ⅳと帝王様は、彼女と知り合いなのかしら」
任海悠生:「……うん。だから」ゆっくりと顔を上げる。
任海悠生:「……あぶないことをするなら、止めないといけない」
任海悠生:まだ震えたままだ。
任海悠生:それでも、視線を逸らしたりはしない。
御門優一:「つーわけですが」
御門優一:「危ないことをする感じなのかな?王様」
セレファイス-Ⅲ:「……へえ?」にやりと笑う。手を繋がれたままだから格好はつかないが。
任海悠生:「お願いだから…あぶないことは、やめて」
セレファイス-Ⅲ:「危ないことは、しないわよ」
任海悠生:「わ、わたし、は…………あなたたちに、そういうことも、したくないの」
セレファイス-Ⅲ:「ちょっとだけしか、ね」
任海悠生:「………うそだ。あなたがそんな顔してるとき、絶対」
任海悠生:「…ひっどいことするもの。知ってるんだよ」泣き笑いような。引き攣った表情で。
セレファイス-Ⅲ:「よく分かってるじゃない」
セレファイス-Ⅲ:「"賢者"!」鋭く、声を放つ。
喜多川未知留?:「はい」
喜多川未知留?:横合いから強烈な閃光が放たれる。
御門優一:「ッ、チ……!」
任海悠生:「っ、御門くっ……!」立ち上がろうとしてできずに。でもその閃光から庇うように転がって。
御門優一:眩む目に、とっさにつないでる手を凍りつかせようと。
セレファイス-Ⅲ:怯んだ隙に御門くんの手に蹴りを入れて、クラッチを外す。
御門優一:「っ痛ぇこの女──…!」蹴っ飛ばされて弾き飛ぶ
セレファイス-Ⅲ:「マナーを学びなさいよ、帝王さま!」
セレファイス-Ⅲ:「ヒリヒリする……」
セレファイス-Ⅲ:そのまま距離を取って、壁に手をつける。
任海悠生:「待って、Ⅲ……!」
御門優一:「うるせぇ!俺の言葉が法だ!」
喜多川未知留?:そのすぐ横に立ち、迎撃態勢を取っている。
御門優一:ぐるんと体を回して、反撃に移ろうとする
セレファイス-Ⅲ:「なら暴君対決ね。追ってこれるのなら」
任海悠生:実体化させつつある大理石の砲台。それを打ち込むことを躊躇した。……そうするようになった。
御門優一:「んで、そっち側の訳ね喜多川さん!」
御門優一:急激に下がる気温から、地面を伝って氷が伸びていく
セレファイス-Ⅲ:「帝王さまはずいぶんと女に回す手が速いのね」
御門優一:「ハッ、当たり前だろ」
御門優一:「手が届かなきゃ守れねぇ」
セレファイス-Ⅲ:「まあ、もう遅いけど!」手を振れた壁が歪む。
御門優一:無骨な円錐を象る氷が無数に張り出し、二人を突き刺そうとする
セレファイス-Ⅲ:内側に折り畳まれるように、扉が開き。その先には異様な色の空が広がる。
セレファイス-Ⅲ:「Ⅳ!」
任海悠生:「……っ、ううぅ……Ⅲ、あなた………!」
セレファイス-Ⅲ:「彼女はもう喜多川未知留じゃないし」
セレファイス-Ⅲ:「私はこれからⅢじゃないわ」
任海悠生:ぎり、と歯が鳴る。「あなた、まさか……!止めて!!」
御門優一:「おう。名乗れよ王様」
御門優一:「報告書に書く名前が必要だ」
任海  :「私も任海にしておくわ」
任海  :「続きは次会う時までに考えておくわね」
任海  :《瞬間退場》
任海悠生:眼を見開く。「まっ……」手を伸ばして。
GM:任海  と喜多川未知留は門を超え、この世界から姿を消しました。
任海悠生:「……あ」間に合わない。手が落ちる。
御門優一:ギィンっ、と。その場から消えた一拍の後に氷の柱が空を突く。
御門優一:下がり始めた気温をさらに冷やす氷が沈黙した後、前触れもなく砕け、消える。
任海悠生:「…………………うぅう」
御門優一:ぱんぱん、とアスファルトの小石が食い込んだ両手を払って、少女の側に。
任海悠生:「……みかど、くん」涙が浮いた瞳が、きみを見上げる。
任海悠生:「どぅ、しよ………」
御門優一:「任海。」しゃがんで、目を合わせて。
御門優一:「事情があるのは、わかった。関係者っぽいのも、わかった。あっちの自称任海と、任海の間になんかあるっぽいのも、まぁわかった」
任海悠生:「………ぅん………」ずっと。
任海悠生:ずっと、いつか。こんな日が来るのでないか、と思っていた。
御門優一:「それを踏まえて、俺はこれから支部とかに連絡するけど」端末を取り出して。
御門優一:「立ち上がれないとかあったら、言えよ」
任海悠生:だから、近くに居たらよくないって、思っていたのに。
任海悠生:「……だい、じょうぶ」
御門優一:「手なり肩なり、貸してやるからさ」
任海悠生:ゆっくりと、膝を起こす。
任海悠生:片足が、地面を踏む。
任海悠生:「大丈夫。……だいじょぶ」
任海悠生:起き上がる。
任海悠生:「……………わたしの、ことだから。だから」
任海悠生:「わたしは、立たないといけない」
任海悠生:わたしは愚かで、想像力も足りていなかった。
任海悠生:だから。こうして。実際なってから、ようやく。それがどんなことだったのか、ようやく。
任海悠生:自分の肌で理解させられることになったのだ。
任海悠生:「……わたしは、”セレファイス—IV”」
任海悠生:「セレファイス計画、第四号実験体です」
  :「きみがどうだろうと、一人でやる必要はないでしょ」
  :呆れるような声色ではない。しょうがないなあ、とかそんな感じ。
  :どこからだろうか。壁の向こう?
  :彼女たちが向かった、壁の向こう。いいやその下。
白猫:「まずはお一つ、ぼくから手を貸そうか」
GM:声は猫から。そして風も吹いていた。
GM:そっくりそのままさっきと同じに、壁に開いた扉から。

GM:シーン終了。
GM:ロイス取得をどうぞ
任海悠生:”姉妹”セレファイスⅢ 好意/罪悪感〇。御門くんは初期ロイスです。
任海悠生:以上。
御門優一:「オズサイト? 喜多川未知留 P信頼/○N不安」またなんか大変そうなこと巻き込まれてる…
「セレファイス-Ⅲ 任海×× P対抗心/○N敵対心」名乗れ。

御門優一:任海のロイスは初期です。以上。

【目次へ戻る】

OP2

GM:OP2 シーンプレイヤーは千鳥ちゃんと九十九ちゃん
GM:登場侵食をどうぞ。
九十九幽郁:1d10+40
DoubleCross : (1D10+40) → 8[8]+40 → 48

千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕率を+5(1d10->5)した(侵蝕率:31->36)

  N市 某地区 市街地外れにて

GM:平日午後。すなわち世の学生諸君が解放された時の事である。
GM:なのに君たちは自由ではない。酷いね。
GM:UGNのエージェントとしての仕事が与えられてしまったのだ。
GM:だからこうして、君たち3人は人気の少ない灰色の街を探索している……
喜多川未知留:「たい焼き、どの味がいい?」
喜多川未知留:透き通るような白い肌、長く伸ばした透明感のある髪。
喜多川未知留:背は童子のように小さく、今にも折れそうな華奢な身体。人形のようと言えば誉め文句になるだろうか。
千鳥咲夜:とん──っと電柱から、軽やかに黒セーラー姿の少女が舞い降りてくる。
千鳥咲夜:「小倉をもらおう」
喜多川未知留:イリーガルエージェントとして、君たちに同行している。
九十九幽郁:「え、えと......期間限定のパンプキン味が......」
喜多川未知留:「やけどしないように気を付けてね。たぶん大丈夫だけど」
喜多川未知留:がさがさと紙袋を漁って、それぞれに渡す。
九十九幽郁:対して、紫がかった黒髪と、世間一般女子平均の中ではそこそこ高めの身長の少女
九十九幽郁:「ありがとうございます......あっ、あつっ!」
千鳥咲夜:「南瓜餡もあるのか、最近のたい焼きは侮れないな」仏頂面で述べ、小倉のシールが張られた包みを受け取る。
喜多川未知留:「さて、ぼくはチョコレートで……わ、大丈夫?」
喜多川未知留:麦茶の入った水筒を差し出す。
喜多川未知留:ちなみにこいつは季節ものには目もくれず、同じ味ばっかり食べている。
九十九幽郁:「けほっ......た、たすかります......」
千鳥咲夜:ジャンク舌だ<未知留さん
喜多川未知留:「急がずゆっくり食べてね」
喜多川未知留:「警戒の目は今も、ちゃんと飛ばしてるからさ」
喜多川未知留:周囲には各種ステルス処置を施したドローン群が配置されているのだ。
千鳥咲夜:じろり、と禍巫女の方に視線を送る。一見、睨んでいるようにも見える眼差し。
九十九幽郁:「ふぁひ......」(甘い.........)
九十九幽郁:「......?」視線に気づく
千鳥咲夜:「たい焼きは──」
千鳥咲夜:「──尾から食べると、餡で火傷をしにくい」
喜多川未知留:横から見ながらぱりぱりと尾を食べている。
九十九幽郁:「し、知らなかったです......」頭からかぶりついていた
千鳥咲夜:丁寧に包みを剥がし、言った本人は両手で包むようにして頭から口にする。
千鳥咲夜:「ただし、尻尾まで入っているたい焼きは別だ。あれは、尻尾も熱い」
九十九幽郁:「な、なるほど......」
九十九幽郁:むぐ、とまた一口
喜多川未知留:「言ってた通りでしょ」九十九ちゃんに対し。
喜多川未知留:「咲夜ちゃんはちょっと目つきが鋭いけど、優しくて良い子なんだよねえ」
九十九幽郁:「はい、とても......いい人ですね」
千鳥咲夜:「む──それは買いかぶりだ」
千鳥咲夜:「不良ではないが、優しくもないぞ。区の住民にもよく『ひぃ』と言われているしな」
九十九幽郁:(そんな喜多川さんとも、会ってから数日とも経ってないけど)
千鳥咲夜:※主にスパルタンな情報収集活動を行った後に。
九十九幽郁:(きっと、この人も優しい人なのだろう、と)
千鳥咲夜:「それで──」
千鳥咲夜:食べ終えて、隠しから取り出したハンカチーフで手をきれいにして──
千鳥咲夜:「昏倒事件だったか?」
千鳥咲夜:改めて、オズサイトに確認する。
喜多川未知留:「うん。この辺り一帯でね」
喜多川未知留:「まずは電飾とか、街灯がおかしくなったみたい」
九十九幽郁:「電飾が......?」
喜多川未知留:「ハロウィンに向けていろいろ増やしたりした結果かな……と思ってたんだけど」
喜多川未知留:「原因不明の機能不全が次々起きて行って、車が動かなくなったりもしたみたい」
千鳥咲夜:「なるほどな。機器類全般が広範囲に於いて、一斉に異常な状態となった、と」
喜多川未知留:「それと動物……主に鳥とか虫がそこら中に寝転がってるんだよね」
喜多川未知留:「無脊椎動物って眠るっけ……?」
九十九幽郁:「どうでしょう、でも......無理やり、眠らされている......?」
千鳥咲夜:「む──」どうだったか。虫が寝るかは定かではないが──
千鳥咲夜:「機械だけではなく、生物にも異常をが生じている、と」
喜多川未知留:「おかしな話だよねえ。どっちとも」
喜多川未知留:「機械の停止と小動物の昏倒、普通は繋がらないんだけど場所とタイミングが一致しちゃってるからね」
喜多川未知留:「ひとまずは両方当たってみようってわけさ」
千鳥咲夜:「原因を同じくするのか、あるいは別々の異常が同時に発生しているのか──」
千鳥咲夜:「そうだな、判らなければ調査するのは道理だ」
九十九幽郁:「......ですね、色々とみてみましょう」
喜多川未知留:「うん。張り切っていこう」
千鳥咲夜:「ああ、よろしく頼む」
喜多川未知留:「……あ、眠るのとは少し違うかもしれないけど」
喜多川未知留:「虫が夢を見るって話はあったかな」
千鳥咲夜:「──胡蝶の夢、だったか?」
喜多川未知留:「胡蝶の夢ってやつ。九十九ちゃんは知ってる?」
喜多川未知留:「さすが咲夜ちゃん」
九十九幽郁:「はい、その話なら知っています」
千鳥咲夜:「婆様方から聞いたような覚えがあるくらいだ。詳細までははっきり覚えていない」
喜多川未知留:触るとがさがさ音のする、茶色っぽいたい焼きの紙袋をしまいこむ。
九十九幽郁:「今の私たちが現実なのか、それとも胡蝶が視ている夢なのか」
九十九幽郁:「......という感じ、でしたっけ」
喜多川未知留:「そうそう、そういう奴」
喜多川未知留:「九十九ちゃんは声が良いから、たったこれだけでも語りの雰囲気が出るねえ」
千鳥咲夜:「確かに、良い声だ」
千鳥咲夜:仏頂面のまま、賛辞を送る。
九十九幽郁:「あ、ありがとうございます......でもいざ普通に朗読しようとすると緊張してうまくできなくて.....」
喜多川未知留:「そこは場慣れかな。ぼくで良ければいつだって付き合うよ。聞きたいし」
喜多川未知留:「……虫が夢を見るなら、あんがい機械だって見るかもね。スリーブ状態とか言うし」
GM:などと雑談をしている時に。
GM:ゴドッ
GM:どこか低い位置で、硬いものがぶつかる音がする。
千鳥咲夜:「!」
GM:ガッ ザリザリッ
千鳥咲夜:音に反応し、二人を庇うような位置へと瞬時に回り込む。
GM:どこか高い位置で、硬いものがぶつかり、擦れる音がする。
九十九幽郁:「......何?!」
GM:断続的に、段々と増えてゆく音源に、きみたちは包囲されている。
千鳥咲夜:全身の力を抜き、足底全体に重心を送る。どのような動きでもとれるようにと──
喜多川未知留:「……これは」
千鳥咲夜:「……囲まれた、か」
GM:包囲?違う。位置関係としてはそれが正しい。
九十九幽郁:手のひらに、小箱を抱え、相対するそれらに備える
喜多川未知留:「……段階的に、セキュリティを設定していたんだけどね」
千鳥咲夜:びゅぅと足元から風が巻き起こり、衣服がはためく。
千鳥咲夜:「こちらも警戒はしていた。つまり──」
GM:風に煽られて、すぐ目の前に一つ落ちる。
喜多川未知留:「ぼくのドローンが、眠らされた」
千鳥咲夜:「それを『抜く』ほどのモノと言うことだろう」
喜多川未知留:「おっかないな、EXレネゲイドだぞ」
喜多川未知留:白銀の拳銃を抜く。あるいはこれも動かないかもしれないが。
千鳥咲夜:状況不明、正体不明。
GM:辺りに、嫌な気配が立ち込める。
千鳥咲夜:判っていることは──あまりこちらにとっては良くない状況といったことのみ。
九十九幽郁:「......」気配を感じない、これでは狙うこともままならないかーーーーと逡巡する
千鳥咲夜:(跳ぶ、か? 二人を抱えて、どこまで距離を稼げる?)
GM:その時、不意に存在が湧き出す。
千鳥咲夜:逡巡。即断即決を旨とする少女にしては珍しく、判断が遅れ──
GM:背後に、いやな気配が現れる。
九十九幽郁:「なーーーー」......見える範囲に気を配りすぎたのだろう
千鳥咲夜:「!」
千鳥咲夜:どんっ!
千鳥咲夜:振り返ることもせず、背後に跳躍。
九十九幽郁:3人いる、という状況で背後の隙を想定していなかった
千鳥咲夜:右肘を大きく引き、そのまま突き刺すような姿勢で気配に向けて突進する。
GM:正確には、完全な背後ではない。
GM:その方向を見ていたものが居た。
喜多川未知留:単に、瞬きする暇もなく無力化されただけだ。
  :千鳥咲夜が突進したその先に、それはいた。
  :それは光を放っていた。
  :ただ悠然と構えていた。
  :そして刃は、神殺しの剣はそれに届かなかった。
九十九幽郁:「————何、これ......」
  :刺し貫いたその存在は、仮初めのもの。
  :みせかけとしての実体。輝きを放つのはその向こう側から。
千鳥咲夜:「くっ──」手応えのなさに、舌打ち。
  :聖なるものが帯びる後光の如く。光が輝いていた。
GM:がさっ 背後から紙がくしゃくしゃになる音がする。
GM:続いて人の倒れる音。喜多川未知留が昏倒した。
千鳥咲夜:その場で回旋。次いで左の肘撃をその存在に浴びせようとするも──
千鳥咲夜:「未知留!」
千鳥咲夜:倒れる音で、そちらの異常に気づく。
九十九幽郁:「喜多川さん!」
喜多川未知留:「すー……すー……」
喜多川未知留:腹が上下している。顔は穏やかだ。
千鳥咲夜:敵のことを失念し、倒れた彼女の下へと駆け寄ろうとして──
喜多川未知留:ここが家なら、単純に安眠しているといえよう。
  :強烈な、威圧感を帯びた光の中で。
九十九幽郁:一瞬で敵意を向ける、黒い瘴気が少女の身体から湧き出す、が————
千鳥咲夜:ぐらり──
千鳥咲夜:視界と──体勢が崩れる。
九十九幽郁:「う、そーーー」
千鳥咲夜:「ぐっ──」
九十九幽郁:湧き出した黒は、遍く光によって
千鳥咲夜:よろめき、たたらを踏み──
九十九幽郁:ばたり、と倒れる音と共に
九十九幽郁:———弱弱しく、かき消された
千鳥咲夜:昏倒する喜多川未知留の前で、自身も崩落ちて──
千鳥咲夜:「未知……留……」
千鳥咲夜:ぱたり──
千鳥咲夜:護るように、覆いかぶさるようにして、意識を失った。
  :それはただ、その様子を見ていた。
  :いいや、見てはいなかった。ただ、そこに存在していただけ。
  :傲岸不遜に、何にも怯えることなく。
王様:世界の支配者であるかのように、ただ構えていた。
王様:Eロイス《虚実崩壊》を使用しました。

GM:さて、それではこれで物語はおしまいでしょうか。
GM:少女たちが眠って、光り輝くものはどこかに消えて。
GM:この街かどで起きたことは、誰にも知られることなくおしまいでしょうか?
白猫:「……ニー」
GM:いいえ。猫がそれを見ていた。

GM:シーン終了。ロイス取得をどうぞ
千鳥咲夜:親友【オズサイト・喜多川未知留@守護らなければ/◯失ってしまう】を取得します。4つ
九十九幽郁
千鳥咲夜 〇P信頼/Nちょっとだけこわい
喜多川未知留 〇P信頼/N不安

GM:かわいい~

【目次へ戻る】

ミドル1

GM:ミドル1 合流 全員登場
GM:登場侵食をどうぞ。
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:41->43)
御門優一:御門優一の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:35->38)
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:36->40)
九十九幽郁:1d10+48
DoubleCross : (1D10+48) → 2[2]+48 → 50



  N市 某地区 市街地にて

GM:御門優一、任海悠生。君たち2人の前には道が開かれている。
GM:一本道だが、選択肢と言い換えても良い。
白猫:「あまり長くは開けておけないんだ」
任海悠生:眼を見開いて。此方に声を掛けてきた猫を見詰めている。
GM:《猫の道》をくぐるか、否か。
白猫:「少しぐらいなら、話はできるけど」
任海悠生:「……ええ、と。あなたは………いえ。とにかく、此処を通らないといけない、ってこと、だよね」
御門優一:「喋るんだな、猫……」
御門優一:「まぁ、意思疎通できるなら話は早いか」
任海悠生:すぅ、と息を吸い。吐く。
白猫:「猫だもの、声は出るさ」
白猫:明らかに猫の声帯から出る音ではない。
御門優一:「じゃあ手短に。なあ猫さんよ、一つだけ質問。」
御門優一:「アンタは俺たちの味方?もしくは、さっきの奴らの敵?」
白猫:「ぼくは王様の敵かな」
白猫:「向こうに鼠がいれば話は違うかもだけど」
任海悠生:「うん……とにかく。UGNの方に信号だけは送って……。わたしは、行く。御門くんは……」
白猫:「きみたちはどうだい」
白猫:「彼女たちの敵かい。ぼくの味方じゃなくてもいいよ」
任海悠生:どこかで弱弱しいような。そんな、常とは違う様子で。
御門優一:「はっはっは、王様の敵ときた。いいねぇ。」
任海悠生:「……わたしは、あの子を止めないと、だから……」
御門優一:「その質問は難しいな。一人は味方として若干見覚えがあったし、片方は初対面だし」
御門優一:「ただ」目線を一度横に。そして猫に戻す。
御門優一:「任海絡みの相手なら、俺にとっても無関係じゃない、てぐらいかな」
御門優一:「時間取って悪かったな。行こうぜ、猫さんに任海。踏み込みゃ良いのかコレ?」
任海悠生:眉根を下げて、どこか困ったような顔。でも、何も言えないような。そんな顔で。
任海悠生:「うん。そのはず。……だよね、ウルタールのひとかは知らないけれど、猫さん?」
白猫:「猫じゃないよ、白猫だ」
白猫:「白いからね。それと……」
任海悠生:「それは失礼。白猫さん」
白猫:「君たちの味方かな。格好良い子の味方なんだ。ぼくは」
白猫:「先を歩くから、ついてきて」
任海悠生:こくりとうなずいて。白猫の後を歩いていく。
白猫:しずしずと壁の向こうに歩いて往く。
御門優一:「そりゃ大変だ」「尻込みする言い訳が無くなっちまった」
御門優一:つったかたとその後ろで靴音を鳴らす。
GM:そして君たちの背中を飲み込んで、怪物の口のように外壁は閉じる。
GM:外壁、ビルの?いいや、眠りの壁。

GM:壁の彼方へ、君たちは往く。
GM:さて、どれほど歩いただろうか。
GM:1分、1時間、1秒、それは分からないが。
GM:景色が変わるには、充分だったらしい。
GM:【そこには、異形の郷が広がっていた。】
任海悠生:「……ああ」息を吐く。
御門優一:「ほえー……」見回す。
GM:空の色は名状しがたい。陸の色は名状しがたい。
GM:だからといっておぞましい、という話ではない。言葉で語るには足りないというだけ。
任海悠生:「やっぱり。………久し振りに、なるのかな。此処は、初めてかもだけど」そんな、地上にあるはずのない土地を見詰めながら。
GM:そこには何もかもが広がっていて、だからありとあらゆる色に見える。見ようとする限りにおいて。
御門優一:「論ずるに、術がござらん。って感じだなこりゃ」
GM:きっと君たちには、綺麗に見えるのだろう。なぜなら此処は。
任海悠生:「あまり、見詰めすぎないで。魅入られるから」
白猫:「というわけで、夢の国へようこそ」
白猫:「仮称だけどね。彼女と同じく」
御門優一:「千葉まで来たんか。というのは置いといて」
任海悠生:「ええ、白猫さん。ありがとう……随分、久し振り」
御門優一:「夢の国、かぁ……任海は知ってる感じなんだな」
任海悠生:「わたしの力は、知ってるでしょう?」夢の、実体化/クリスタライズ。
任海悠生:「すくなくとも、わたしが繋がる領域にちかいところだよ、ここは」
御門優一:「あぁ」夢から、取り出す。いつだったかの事件も、その能力に酷似した話だった。
御門優一:「ふぅん……実家の蔵みたいなもんか」納得できる感覚を探しながらキョロキョロ。
GM:あっとそうそう、もう一つ。名状しやすい事がひとつ。ふたつ見つかる。
御門優一:「で、白猫さん。ここに連れてきて何だというのだろう」
任海悠生:「たぶん、こっちはⅢの領域だから……あまり好きには出来ないだろうけど。……あれ」
GM:きみたちの足元にはきのこが生えている。
茸人:「……」正確には茸人であるようだけど、そこはあまり重要ではない。
GM:そのふんわりとやわらかな、好みの分かれそうな傘の上。
GM:2人の少女が眠っている。
任海悠生:「………知ってるおひと?」
白猫:「味方」
白猫:「……ぼくのじゃなくて、うーん」
任海悠生:「ええ、なら。…そこなキノコのお方、あなたの傘のうえのおふたりを、引き取ってもよろしいかしら」
白猫:「少なくとも、きみたちの」
御門優一:「………知ってるお人、っぽいな。片方は。」
白猫:傘をぺしぺしと叩く。
茸人:「きのこではない。茸人だ」
茸人:「引き取るならお早めに」
御門優一:「おぉ…………」
御門優一:「…………おぉ」
茸人:「……首が疲れるから」
任海悠生:「失礼をしました。茸人のおかた。では、失礼します」優雅に一礼。
御門優一:「あぁ、うん、それは申し訳ない」(きのこが喋ってる)
任海悠生:よいしょ、とまず一人ずつ降ろそうとする。
茸人:茸人は少し深く潜った。土の中が好きなのだ。
任海悠生:「ここは夢の領域。だから、へんなこととか、幾らでも想像できること、誰かがそうしたこと、そしてこれからそうしたことが」
任海悠生:「そうやって起こり得る。……つまり、あまり気にしないこと」
任海悠生:二人を草の上に。
御門優一:「………あー、うん。なんでもありの世界ね」
御門優一:「日常の表と裏を知って、まだ別の側面がある、と。はいはい」
白猫:「そういう感じみたい。まあ、ぼくらはあんまり自由じゃなくなったけど」
白猫:ぺちぺちと九十九ちゃんの頬を叩いている。
白猫:肉球がぶつかる。
任海悠生:「Ⅲかな。あの子、そう言うのが得意だから」
御門優一:「じゃ、任海はそっちの女子を起こしたげて。」片方で髪を結んでる女子を指し示して。
任海悠生:「ん。了解」そういって、横に長く髪を結んだ女の子をそっと揺する。
御門優一:「んで、こっちは……」セーラー服に、剣呑な雰囲気の女子。……以前任務で同行した。
御門優一:「千鳥さん、千鳥さーん」
御門優一:声掛けの後、軽く体をゆすろうとする。
千鳥咲夜:「!」瞬間──
千鳥咲夜:がっ──!
九十九幽郁:「ん......んん......?」
千鳥咲夜:ゆすろうとした腕を取り、巻き込むようにして地面へと引きずり倒す。
御門優一:「おわぁっ!」
九十九幽郁:「………」
御門優一:側頭部痛打!
任海悠生:九十九さんがそうすると、「起きた?」とほわりと笑っている灰色髪の女の子と、白い猫がいます。
九十九幽郁:「?!」
千鳥咲夜:倒し伏せた背中に膝を乗せ、腕を逆手に固定──
千鳥咲夜:してから──
任海悠生:「うわっ御門くん……?!」大理石の砲がかすかに起き始め。
千鳥咲夜:「む──」気づく。
御門優一:固定の最中。関節が氷で無理やり固定される。
九十九幽郁:「え、あ、えーーーーそ、そうだ、寝ちゃってーーーーえーーー」
御門優一:「誤解だ!夢弁護士を呼べ!」
任海悠生:「落ち着いて」
千鳥咲夜:触れた箇所から体温が奪われ、凍りつき──
御門優一:「俺です俺!俺!あなたの街の保冷剤、御門優一ですが!」
千鳥咲夜:「御門──か?」
御門優一:「そうですよ!」
御門優一:「千鳥咲夜さん!地味に固定を続けるのをやめていただけるでしょうか!」
任海悠生:「…………………もう一回言った方がいいのかな?落ち着いて、貰っていいですか?説明とかは、これからするので」
千鳥咲夜:「む──」
九十九幽郁:「———あ、千鳥さん!!」
千鳥咲夜:少女に声をかけられ、改めて──
千鳥咲夜:「すまん」膝を背からどかし、一歩後ろへと下がる。
御門優一:「ほんとにねっ!」
御門優一:ごろんごろん、スクッ
九十九幽郁:「えーと、だ、大丈夫、です、か……?」目の前のよくわからない状況を見ながら
千鳥咲夜:ぐらっと、頭を抑えて少しよろけ──
千鳥咲夜:「!」
御門優一:「あー、ひどい目に会った……で、えーっと」千鳥さんともうひとりの女子を見る。
千鳥咲夜:思い出したように、周囲を確認する。
九十九幽郁:そうだ、あと一人
御門優一:「で、こんなところで何してるんです?千鳥さんと……そちらは。」
九十九幽郁:喜多川さんは、どこへ———
千鳥咲夜:「未知留は!」
任海悠生:「………」嘆息。「………纏まらないね。だから、うん。全部」
任海悠生:「落ち」
任海悠生:「着き」
任海悠生:「なさい!」
御門優一:「あ、やべっ」
白猫:「う~ん、あまりに手が早くって白猫もおっかなびっくり」
白猫:「話も早くなるといいよね」
GM:喜多川未知留はそこには居ない。
九十九幽郁:「?!」びくっ と
GM:なんか白猫がいるが……
任海悠生:「…………説明も」
GM:正確には茸人もいる。ほぼ埋まっている。
九十九幽郁:若干涙目で、そこに固まってしまった
任海悠生:「わたし達と、あなたたちがどんな人でどんな事情かも」
任海悠生:「まず、話しましょう。いいですね?」
千鳥咲夜:「………………」
九十九幽郁:「は、はい......ごめんなさい......」
千鳥咲夜:大きく、息を吸う。深く、長く──
任海悠生:普段のどこかほわほわした様子からは想像できないような。そんな圧力を持った言葉。
千鳥咲夜:「──すまなかった」
千鳥咲夜:改めて、見知らぬ少女へと頭を下げて。
御門優一:「よし、白猫さん。協力してくれ。」猫を抱き上げる。顔の前に。
九十九幽郁:———正直、状況はいまだ理解できない
御門優一:「ひとまず自己紹介。俺は御門優一、こっちは任海。そしてそちらは千鳥咲夜さんと、お初のお方。後で名前教えてね」
九十九幽郁:喜多川さんが倒れて、私たち二人もやられてーーー起きたら、よくわからない場所で女の子に怒られてしまった
白猫:「きゃっ、と」抱き上げられて思わず出た声。
千鳥咲夜:「十三支部支部長補佐、“夜を裂くモノ(Nightsever)”千鳥咲夜だ」
御門優一:「状況は以前わからず、お互いすり合わせも必要だ──協力しよう」
御門優一:猫の前足をくいと動かして。
御門優一:「猫の手も借りたい状況、というわけですな」
御門優一:「…………………」
御門優一:「いかん、滑った」氷だけに。
任海悠生:「……ツッコミはしないからね?」
御門優一:「…………はい」
御門優一:目線は冷たかった。
御門優一:氷のように。
千鳥咲夜:「いや、正直な所。猫の手でも借りたい」
九十九幽郁:「えーと......N市臨時エージェント、"禍巫女"九十九幽郁、です。」
任海悠生:「はい、わたしは”セレファイスIV"任海悠生。こちらが白猫さん。……と言うわけで」
任海悠生:「いろいろお話、しましょうか」
千鳥咲夜:「詳細は後として、一つだけ確認させてくれ」
九十九幽郁:「はい、私も———」
九十九幽郁:「多分、同じこと考えてると思います」
千鳥咲夜:「未知留──オズサイト、喜多川未知留を見なかったか?」

白猫:「そんなこんなで」

任海悠生:「……とまあ、現在分かってることはこんな感じ、と言うわけです」
御門優一:「こっちは喜多川さん(大)と任海の関係者、そっちは喜多川さん(真)が行方不明で、謎の発光人物が手がかりというわけだ」
任海悠生:「大丈夫です?理解が難しいとかあったら言ってくださいな」ホームグラウンドに近いので、こう。シャキシャキと説明していた。
御門優一:ハキハキする姿が珍しいのでサポートするように後ろで氷人形とかをコマに配置していた。
九十九幽郁:「そうです、光るなにかに眠らされてーーーとすると」
千鳥咲夜:「ひとつ、いいか?」
九十九幽郁:「......ここ、もしかして夢の中だったりーーー」
任海悠生:「夢の国……こちらに引きずり込まれた、と思います。喜多川さんは……あちら側、ということだと思う」
任海悠生:「はい、どうぞ。千鳥さん」
千鳥咲夜:「夢の国──がいまいち判らん。セレファイスⅣは、此処に覚えが?」
任海悠生:「……うーん。感覚的な面も多いのだけれど。じゃあ、わたしなりに説明しますね」
任海悠生:「散文的、神話的に。ユメ、とは別の領域にあるとされました』
千鳥咲夜:『裏N市』や『常世』とも違う、異様な世界に改めて目をやって──
任海悠生:神話でいう、天界や冥界のように、と捕捉して。
任海悠生:「今でも言うでしょう?ユングだかの、”集合的無意識”とか」
白猫:「ここは色んな夢の集まりなのさ」
任海悠生:「そして……レネゲイドは、認識、精神によって拡張される。だから、そうした”夢”を、領域として扱う事も出来る」
千鳥咲夜:「………………」自分なりに、内容を咀嚼する。
任海悠生:「というのが、わたしたち”セレファイス”の系譜の扱い方、と言うわけです」
九十九幽郁:「......なるほど、道理で———」何か、懐かしいような、それでも決定的に違うような、不思議な感覚
白猫:「にゃのさって言った方が良かったかな……」
千鳥咲夜:「……オルクスの作り出す領域。それが規格外のスケールを持った。といったような認識で問題ないか?」
御門優一:「キャラ付けに熱心だねぇ」
御門優一:「ま、大事なことは、だ」
御門優一:「敵さんが大規模に、あるいはすでにあるこういう空間を利用できて」
御門優一:「こっちは任海と、こっちの白猫さんが、ちょっと詳しい。その点だぁな」
御門優一:「何にもわからないよりは、ずっとずっとマシというわけだ」
任海悠生:「まあ、何処まで役に立てるかは分からないから……気を付けて欲しいかな」
白猫:「まあ、ぼくと任海ちゃんの話を総合すると」
白猫:「このドリームランド、夢の郷は。いやあ今は国なんだけどね」
白猫:「なにしろ王様がいるわけですから」
白猫:「セレファイス─Ⅲ?そういう彼女が夢を支配しているってわけ」
白猫:「ぼくは白猫、茸人は茸人、そしてその……喜多川未知留は賢者」
白猫:「いろいろ集めて、まとめてるってわけ。普通はもっとバラバラなやつをね」
九十九幽郁:「賢者......」
千鳥咲夜:「そこもわからんな──」
任海悠生:「役柄を与えられた、って感じかな」
九十九幽郁:「何かしらの枠組みを与えられて縛っている、という感じなんでしょうか」
千鳥咲夜:「こちらではぐれた時の未知留は、いつものちんまりとした未知留だった」
御門優一:「魔法使いから、賢者にねぇ。」どっかのゲームでは変わるんだっけかー、とか思いつつ。
千鳥咲夜:「賢者と呼ばれた未知留は──ちんまりとしてなかったんだな?」
任海悠生:「多分。わたしが”任海悠生”であるように。現実なら、名前を変えたって肉体は変わらないけど」
任海悠生:「夢なら、かくあれ。としたなら、そう言う風に変えられる。……それに、わたしが憶えてるままのⅢは、そういうのに長けてるから」
御門優一:「ふぅん。王様というよりまさしく魔法使いかな。かぼちゃを馬車に変えることもできそうだ」
御門優一:「つまり、ちんまり喜多川さんが拉致られて、大人の賢者にされてるかも。っつうわけですな」
御門優一:「偽物とか他人の空似とかも考えるけど、本人ってなら色々気を使う必要もありそうですね」
白猫:「ちんまり……」
千鳥咲夜:「可能性としては、高いと思う。が──」
九十九幽郁:「......えーと、流れ的には......私たちが先に襲われて、その後に操られた喜多川さんがそちらに接触した形......になるのでしょうか」
白猫:「九十九ちゃんの認識であってるよ」
千鳥咲夜:「猫のお墨付きか」
御門優一:「こっちの会った喜多川さんは、ぼんやりしてたしなぁ。変化についていけてなかったのかも」
九十九幽郁:「あ、ありがとうございます」
任海悠生:「まあ、想像することはできるけど。結局は、調べてみないと何とも言えないかなあ」
千鳥咲夜:「そうか」
御門優一:「……だな。ここで推察しても、コレ以上は当て推量だ」
白猫:九十九ちゃんへ肉球を横に振っている。
九十九幽郁:ーーー少し、白猫さんを見つめて
千鳥咲夜:「専門家であるセレファイスⅣが言うのであれば、それが確実な手だろう」
御門優一:「つーわけで、お互いの当面の目的として。」
御門優一:「そのセレファイスさんと喜多川さんを探すのがお互い早そうだし、協力するってぇことでいかがでしょ」
九十九幽郁:「ーーー」少し考えた後、肉球をちょっとだけ触った
千鳥咲夜:「ああ、こちらに異存はない」
千鳥咲夜:「むしろ、こちらから願い出たいと思っていたからな」
九十九幽郁:「あ、は、はい、よろしくお願いします」
千鳥咲夜:「先程の非礼も、改めて詫びよう。事態打破のため、力を貸してほしい」深々と、二人へと頭を垂れる。
任海悠生:「いえ……こちらこそ、急に怒鳴ったりしてごめんなさい」
白猫:「お眼が高い……」ふにふにと弾力を返して。
任海悠生:「……ちょっと、どうかしてたのかも」ふにゃ、と弱弱しく笑って。
九十九幽郁:「いえ、私も混乱してて......任海さんのおかげで、落ちつけたんだと思います」
白猫:「まあ、全員いまのぼくより視座が高いんだけどさ」
白猫:「それに全員ぼくより強いし」
白猫:「いやあ助かっちゃうね。みんながいてくれて良かったよ」
御門優一:「ま、物知りの猫には知恵を借りるということで。」
御門優一:ずしり。低い位置に居る猫を頭に乗せる。視座が高くなる。
白猫:「神の視点~」
御門優一:「皆さんのその辺の引け目はおいおい、事態解決に尽力する方面で、取り戻して頂くということで。」
御門優一:「急造チームですが、仲良くやっていきましょう」
千鳥咲夜:その言葉で、頭を上げて。
任海悠生:「……仲いいなあ」くすりと笑って。「うん、よろしくお願いします」
千鳥咲夜:「ああ、そう努めよう。よろしく頼む」
九十九幽郁:「ーーーはい!よろしくお願いします!」

GM:シーン終了。ロイス取得をどうぞ
GM:なお次シーンより、購入判定は可能です。
GM:その辺に転がっている夢の住人と交渉したりするのでしょう。
任海悠生:わーい。ロイス!
任海悠生:”お世話になってる人”喜多川未知留 〇好意/心配
九十九幽郁:白猫 〇かわいい/もしかして......
任海悠生:二人は…もうちょいまちかな。以上で。
御門優一:ロイスはもうちょっと話してからにしよー。以上です。
千鳥咲夜:ロイス 専門家【セレファイスⅣ・任海悠生@◯信頼/謝罪】 しっかりしてる専門家なので頼らせてもらいます。

【目次へ戻る】

ミドル2

GM:ミドル2 全員登場を推奨
御門優一:御門優一の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:38->44)
九十九幽郁:1d10+50
DoubleCross : (1D10+50) → 8[8]+50 → 58

千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:40->46)
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:43->50)

GM:このセッションのミドル判定には、SSSCシステムを採用します。

 メイントピック
使用技能:<情報:ウェブ>、<情報:UGN>、<情報:噂話>、<知識:レネゲイド>
目標値 :9
最大値 :30
プライズ:0/8
シーン数:0/5

GM:それぞれ情報収集判定を振って、一番高い人のやつが採用されて
GM:プライズポイントが満タンになったらクライマックスというわけ
GM:更に今回はサブトピックという情報項目も用意してきました。
千鳥咲夜:おお<サブトピック
九十九幽郁:なるほど
任海悠生:わ~い
御門優一:サブー

 白猫 0/1
 賢者 0/2
 王様 0/3

GM:この右についてる数字はそれぞれのプライズポイントを表しており
GM:満タンにすると、そのシーン中だけPCの全員が自由に使える
GM:財産点をひとつにつき10点あげちゃいます。
GM:サブトピックの技能や難易度はメイントピックとおんなじです
任海悠生:お得だ!
千鳥咲夜:なるほど、白猫でも賢者でも王様でも、一律シーン限りの疑似財産点が10点もらえる、と。
九十九幽郁:お得情報
御門優一:お得ね~
任海悠生:先にサブトピ→メイン、が良さそうわね
御門優一:そのようでござるね
白猫:任海ちゃんは賢いねえ
千鳥咲夜:ですね<サブからメイン
GM:というわけで、相談したら判定しちゃってね
九十九幽郁:白猫に情報:UGNで
白猫:きゃー
九十九幽郁:2dx+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 6[4,6]+1 → 7

九十九幽郁:財産使います!
白猫:そんなにぼくのことを……
GM:残り財産点1ですね、無事成功!
GM:臨時財産点10点と、情報が開示されます。

白猫 1/1
外見は小さな猫である。外見上の異形は一切見られなく猫である。色は白くよく喋る。
にやにや笑いが目に付くわけでもないが、夢の世界についてやけに詳しい。
王様によって、白猫という名と形に縛られた何かである。
 →サブトピック"白猫の正体"が次シーンから解放されます。
  このサブトピックはロールプレイ中に当てることができれば、次シーンで自動的に解放されます。

白猫:ねこですよ
GM:次の判定どうぞ
九十九幽郁:ねこさん......!
御門優一:ねこかー
御門優一:はーい。ではコネ友人使用の、情報噂話でメイントピックにアタック
千鳥咲夜:ではコンボ:風を纏う《援護の風/ウインドブレス》
千鳥咲夜:御門くんの判定を+5d+9してください。
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕率を+4した(侵蝕率:46->50)
御門優一:9dx+3+9>=9
DoubleCross : (9R10+3+9[10]>=9) → 10[4,5,7,8,9,9,10,10,10]+10[1,7,10]+1[1]+12 → 33 → 成功

御門優一:やったね。
GM:マーヴェラス……
任海悠生:流石。
千鳥咲夜:すばらしい。
九十九幽郁:すごい
GM:これにてメイントピックのPPは4/8
任海悠生:じゃあ、一応王様を進めておきます。情報UGN,コネ起動。
任海悠生:5dx=>9
DoubleCross : (5R10[10]>=9) → 9[1,5,6,6,9] → 9 → 成功

任海悠生:ヨシ悪くない。
任海悠生:うーん、3だし。一応財産点1出して10にします。
GM:王様は現在2/3だね
任海悠生:これで王様を2/3へ。
任海悠生:財産は5から4.以上です。
GM:咲夜ちゃんはどうする?
千鳥咲夜:そうですね。
千鳥咲夜:賢者、1つ進めてみます?
任海悠生:素振りで一応やっておくのはアリかなと思います。追加もあり得るし…!
千鳥咲夜:1dx+1 サブトピック:賢者
DoubleCross : (1R10+1[10]) → 2[2]+1 → 3

千鳥咲夜:うん、失敗。
任海悠生:千鳥さんはウィンブレでめちゃくちゃ仕事したから…

メイントピック PP 0/8→4/8 サブトピック(白猫) 0/1→1/1 サブトピック(王様) 0/3→2/3 DP 0→4

GM:では情報開示、メインから

 プライズポイント2:夢の郷
ここは幻夢郷、ドリームランド。集合的無意識が織り成す一つの世界。ただし、人工的な。
とある企業とFHセルによって進められたセレファイスという計画が存在した。
人間の意志・認識・欲望を反映するという共通点に基づき、レネゲイドの力で夢に干渉し、現との境界を弄るというものだ。
現在きみたちが居るこの領域は、セレファイス第三号が作り出したものだ。
以下、セレファイス─Ⅳが脱走時に持ち出した計画資料より抜粋。
 第一号:夢の安定した観測(ホロスコープ)
 第二号:夢の改変(リライト)
 第三号:改変の大規模化(リペイント)
 第四号:夢の実体化(クリスタライザー)
 第五号:──────────────


 プライズポイント4:夢の民
第三号が維持しているこの領域には、無数の夢が組み込まれている。
現実世界において停止した機械、昏倒した小動物。それらが取り込まれたのだ。
本来ならば夢は不確かなもので、結ばれる形は常に揺らぎ続ける。
しかし彼らは、領域の支配者"王様"によって一つの形を取らされ続けている。
地を這う茸人、空を舞う飛竜、ハロウィン風の魔女と幽霊。
この夢の国に於いては、いずれ誰もが名前とかたちを縛られる。もちろん、君たちも例外ではない。
 夢見人の一端となったあなたたちは、イージーエフェクト《異形の痕》を獲得する。
 これにより、このシナリオの間の任意のタイミングで己の意識・無意識を反映した姿に変質することができる。

GM:PP2は合流の時に任海ちゃんが言ってたやつ+他のナンバーの情報ぐらいで
GM:PP4はこの世界に取り込まれると姿かたちが変わったりするよって感じ。
任海悠生:ひええ
GM:そしてサブトピック

 王様 2/3
ドリームランドを支配する王様。光り輝くもの。セレファイス─Ⅲをそう呼ぶ者もいる。
比類なき威光を放ち、あらゆる夢にその意向を伝える暴君。
夢見人の都市を作り出す力を持った第三号は、夢想領域拡張中に彼と出会った。
それをきっかけに2人で脱走して以来、夢の街を生きてきた。
王様の支配する国において、セレファイス─Ⅲは何の憂いもなく自由だった。

GM:この夢の国には任海  ちゃんと、王様という2つの支配者がいるわけですね。
GM:というわけでこのシーンでの情報開示は終了!

GM:あ、言い忘れ!
GM:このセッションではDPというシステムを採用しています
GM:衝動判定直後に1点あたり侵蝕率を3増やしたり、バクトラの時に1下げたりできる凄い奴です
任海悠生:わーすごーい
GM:メイントピックとサブトピックの判定で集められて、現在4点ですねえ
任海悠生:アヤッタネ

千鳥咲夜:おおー

GM:君たちは白猫の先導のもと、夢の領域を歩いている。
飛竜:時には遠方の空に異形の翼を見ながら。
幽霊:或いはふわふわと辺りを漂う、白い布のような幽霊と話してみたり。
魔女:かぼちゃ色の装束に身を包んだ魔女から、怪しげな薬品を売り込まれたりもしながら。
GM:なんとなく見覚えのあるものや、季節柄に影響された夢の住民たちと遭遇して
GM:君たちはこの広大な領域について、少し詳しくなった。
任海悠生:「……みんな、大丈夫?」
御門優一:「なんでもあり、と言っても。人が関わりゃルールとかあるもんだな」かぼちゃの魔女に手を振りつつ
御門優一:「夢のパッチワークに、夢の中の王様に……」
御門優一:「あとは、セレファイス計画か」
任海悠生:「……うん」
千鳥咲夜:「ああ、ある程度ルールがあると判った。それだけでも僥倖だ」
九十九幽郁:「でも何か......少しだけ、童話の世界みたいで」
千鳥咲夜:御門が先に口にした『セレファイス計画』と言う言葉に反応し、任海悠生の方へと目を向ける。
九十九幽郁:「あっと、ご、ごめんなさい......緊張感なかったですね」
任海悠生:「……そう。ここは、夢の世界」
任海悠生:「だから、子供に語られる、想像の凝った童話に近しくなる」
任海悠生:「良い感覚。いい夢見人になれそうね」くすりと笑って。
九十九幽郁:「......だからかな、少しここに親近感がわいちゃうんです」
御門優一:「まぁ、間違っては無さそうだよな。童話ってのも。」風景にぼんやり目をやったりしつつ。
九十九幽郁:「私もきっと、そういう場所から生まれたのだから」
白猫:「ここは全部が人の想いで出来てるからねえ」
白猫:「白猫とかもいるけど」
千鳥咲夜:「詳しそうだな、猫」
任海悠生:「……あなたも?……ふふ。もし、話したくなったら教えて下さいな」
御門優一:「どうも、役割なりキャラ付けなりが反映されるって話だし。」手を握ったり開いたり。
御門優一:「便利なのか不便なのか知らんが……まぁ」
任海悠生:「小動物も取り込まれているし……それに、喋る動物、はよくあるメタファーだもの」
御門優一:「その辺、詳しいんだろ?教えてくれるか、任海?」
任海悠生:「……ええ。では、まず。このわたし」
任海悠生:「セレファイスーIVの事も含めて、語り部となりましょう」
任海悠生:とんとん、と少し君達の前に歩み出る。
任海悠生:「少し昔かそのまた前に、とある企業とFHセルによって進められたセレファイスという計画がありました」
任海悠生:「人間の意志・認識・欲望を反映するという共通点に基づいて、レネゲイドの力で夢に干渉すること」
任海悠生:「そうすることで、この現実に夢の如きものを持ち込もう、というただしく夢のようなお話」
任海悠生:謳い上げるように。
任海悠生:「そう、例えば」
任海悠生:「夢のなかには、どんな病も治せる薬がある」
任海悠生:「どんな鎧も、お城もうちくだく、凄まじい武器がある」
任海悠生:「たとえば、老いず死なずの、永遠さえも」
千鳥咲夜:「『夢のような話』だな、まさに」
任海悠生:「そんなことを、何処かの誰かたちは考えて」
任海悠生:「なら、それを取り出そう、って思ったのよ」
任海悠生:「セレファイスには、5番までの計画があったの。……少なくとも、わたしの知ってる限りは」
任海悠生:「第一号。夢の安定した観測。羅針盤の針のごとく。人を惑わす夢を指し示すホロスコープ」
任海悠生:「しっかりもので、真面目で物静か。でも、誰もあのひとの言葉を軽んじたりなんてできなかった」
任海悠生:「第二号。夢の改変。危険と不可解に溢れる夢を、切り開く(リライト)ためのペン」
任海悠生:「じっとしていられない人。いつでもふらりとどこかにその筆跡を残さずになんていられなかった」
任海悠生:すこしだけ。息をついて。
御門優一:1人、2人。次の3の情報に耳を傾ける。
任海悠生:「……第三号。改変の大規模化。そうして切開いた場所を、拠点として。誰もが休める所にするための」
任海悠生:「そうして、夢を切り拓いて………だれでもないものを、己のもの(リペイント)にする。そんな製図具」
任海悠生:「………いじわるなひと。誰より自儘で、休んでるひとに悪戯するのが大好きだったわ」
任海悠生:「そうして、このわたし」
任海悠生:「第四号。夢の実体化。……そうして集めたものを、現に降ろす、実体化装置(クリスタライザー)
千鳥咲夜:「セレファイスⅣ──か」なるほどと、コードネームに得心する。
任海悠生:「……第五号……あの子は、わたしにも教えられなかったけれど」
任海悠生:「無邪気な子だった。皆、あの子のことは嫌いになんてなれないような…そんな子だった、かな」
任海悠生:「……ごめんなさい、長々しくて」苦笑。
御門優一:「んにゃ。構わんよ」
九十九幽郁:「いえーーーありがとうございました。全部、話してくれて」
御門優一:「重要なことだしな。俺たちにとっても」
任海悠生:「……うん。まあ、今回は第三号……あの子だけのはず」
千鳥咲夜:「ああ、御門や禍巫女の言うとおりだ」
御門優一:「夢の発見、夢の改変。……んで、その改変のオオゴト化ね」
御門優一:「領地拡大ってんなら、王様の役目は言い得て妙だなぁ」
任海悠生:「………計画名の、セレファイスもね」
任海悠生:「ドリームランドにある、とあるすごい夢見人が作った都市のことなの」
任海悠生:「だから、あの子はある意味で……わたしたちの、精華でもある」
千鳥咲夜:「計画に関して、過去形で語っていたな? セレファイスⅣが今UGNと協力しているということは、少なくとも一度は頓挫したと考えていいのか?」
任海悠生:「…………ううん」
任海悠生:「この資料は、わたしが持ってきたの」
任海悠生:「それまで、こんな詳細は……UGNの、誰も知らなかった」
御門優一:「持ってきた。っつうと」
九十九幽郁:「というと......」
御門優一:「知ってるやつが持ち込んだわけだな、その資料を」
任海悠生:「そう。その誰かが、持ちだして逃げ出した、ってこと」
GM:と、その時である。
飛竜:バッサバッサバッサ……
飛竜:空から翼が翻る音。
騎士:ガチャ、ガチャ、ガチャ
九十九幽郁:「———!」
騎士:地には鋼が擦れる音。
GM:この世界の支配者が差し向けた刺客、二方向からの挟み撃ちだ!
千鳥咲夜:「ふむ──」空と大地を睥睨し
千鳥咲夜:「あまり友好的な雰囲気ではなさそうだな?」
白猫:「王様の尖兵ってやつだね」
任海悠生:「む……ええ、なので。一回、吹っ飛ばしちゃった方が良さそうです」
白猫:「合流されると大変だ。先に打って出た方が良いんじゃないかな」
九十九幽郁:「そうですね、撃退してーーーまた、お話の続きを」
千鳥咲夜:「この世界における『敵対者』として、改めて認識されたと言ったところか?」
御門優一:「夢だというのに殺伐してる相手だこと。」
千鳥咲夜:「なるほど、知恵が回るな、猫」
御門優一:「そうだな、空と地上で分かれられても面倒だし、各個撃破ってことで」
千鳥咲夜:「了解だ」
任海悠生:「情報も集めたから……。ああ、いや。夢だからこそ、だよ」大理石の砲が浮かぶ。「うん、じゃあそれで。行きましょう」
御門優一:「2-2で行きましょうか。……ソレでいいよな?」
九十九幽郁:———静かに、箱を手に取り力を籠める
GM:──話の途中だが
GM:飛竜と騎士だ!

  side御門・任海

飛竜:どさり。
飛竜:重たい音を立てて最後の飛竜が崩れ落ち、夢に溶けていった。
任海悠生:「……ふう」こちらの砲も同じように。ゆっくりと薄れさせて消える。
御門優一:その砲撃手を守る氷の城壁が、一斉に割れ砕けて光を反射する。
御門優一:「夢の中にも居るんだな、この手の奴ら……むしろ夢だからか?」
御門優一:「ともかくお疲れ、任海。怪我してないか?」
任海悠生:「現実で見たものが、夢に見たのか。それとも夢のそれが出たのか…は分かんないかな」
任海悠生:「うん。大丈夫。……御門くんこそ、どう?」
任海悠生:どこか、心配そうに尋ねる。
御門優一:「こっちも無事。先に撃ち落としたしな」
御門優一:ひらひらと手をふる。
任海悠生:「……そっか。なら、いいんだけど」躊躇うような間があった。
御門優一:「千鳥さんの方も片付いたら戻ってくるだろうし」「ちょい、なんか話すか」
任海悠生:昔、きみが覚醒してすぐの辺りの時のような。そんな。
任海悠生:「………うん」
任海悠生:「………気になること、あるなら。何でも聞いて」
御門優一:その表情を懐かしいと思うかどうか、と言った塩梅。
御門優一:「ま、改めて背筋を伸ばすのも変な感じだけど、そうだなー」
御門優一:「そう言えばお前の過去の話とか、あんまり聞いたことなかったなー……ってのと。」
御門優一:「さっき言ってたよな。誰かが持ち込んできたって。」
任海悠生:「………うん」
御門優一:「UGNの知らなかった計画の資料を持ち込んで、そんで今、その関係者が居るってことは」
御門優一:「任海としては、なんか思う所があったのか?当時、そうやってこっちに来るぐらいにはさ。」
任海悠生:「……そうだね」
任海悠生:「………ちょっと、長くなっちゃうかもだけど、いいかな」
御門優一:「おう。」
御門優一:「話せ話せ。向こうも時間取ってるだろうしさ」
任海悠生:「ありがと」そういって、草むらに腰を下ろす。
任海悠生:ゆっくりと、この夢の世界の空を見上げる。
任海悠生:「……わたしがいたところはね。実際、ひどいことをわたしがされてた、とかそう言うのはないの」
御門優一:その隣に座る。同じものを見上げる様に。
任海悠生:「さっき話したみたいに、他の実験体の子たちも好きだったから。わたしは」
任海悠生:「………勿論、普通の人からすると。とんでもないのかもしれないけど」苦笑して。
御門優一:「ふんふん。」
任海悠生:「………ね、御門くん。さっきの、セレファイス計画のこと。どう思ったかな」
御門優一:「ま、そーな。詳しくはしらんから流してるけど、逐一聞くとツッコみをいれそうだ」
御門優一:「んー」両腕を後ろに伸ばして体を支えるようにしつつ。
御門優一:「めちゃくちゃ他人事っぽく言うなら、なかなかのロマンチストが居たもんだなと思った」
任海悠生:「ふふ。そうだね」
御門優一:「夢を現実に、なんて言葉通りにやろうとするなんてな。」
御門優一:「当事者からしたら、どうなんだその辺」
任海悠生:「そうだね。出来たなら…それは、現実の色んな人に、利益があると思う」
任海悠生:「…………ああ、でもね、御門くん」
任海悠生:彼の瞳を見る。
御門優一:青の双眸で見返す。
任海悠生:「ねえ。この世界の事、どう思った?今はある程度縛られてはいるけれど」
任海悠生:空を指し示す。現世のどこにもない色合いをしたそれを。
任海悠生:そこに浮かぶ星を見る。種々様々な光を投げる、どこにもない星座を描くそれを。
任海悠生:「どうだろう。………うん、どう思ってくれていたって、いいのだけれど」
任海悠生:「わたしは、こんな世界が好き」
御門優一:「………そっか」
御門優一:「好きなのは、良いことだな」
任海悠生:「そうして………ずっといる、あの。現の世界のことも、それで好きなんだ」
御門優一:「うん」
御門優一:「こっちは不思議で見たこと無くて、まだまだ全然わかんねーけど」
御門優一:「どっちかが好きなことが、どっちかの嫌いにはなんねーわな」
任海悠生:「そう。それでね」
任海悠生:「レムの、完全なる真空って本があるの」
任海悠生:「架空の本の書評なんだけど…その中に。ひとつ、凄い印象的なものがあって」
御門優一:「おう」難しい話か、と顔を引き締める。
任海悠生:「ふふ、大丈夫。そんな難しくないんだ」
御門優一:「む」バレた。
御門優一:「まぁいい。で、何が印象的だって?」
任海悠生:「とある人が産まれる前、その祖父母が出会うのだけど。それは、本当に偶々、事故に遭って」
任海悠生:「その病院で、シフトがずれたせい。もしも、事故に遭わなかったら、シフトがずれなかったら」
任海悠生:「祖父母は出会わなくて、そのひとは生まれなかった」
任海悠生:「そうして、それをどんどん遡っていくんだ。そうするとね、わたしたちが普段、当然の前提のようにしてること。その過去も」
任海悠生:「本当に、そうなる時にはただの偶然が、たまたま積んで重なっただけ。そんなことなんだ、っていうの」
御門優一:静かに相手の声に耳を傾ける。語られる内容を映像として頭に思い浮かべながら。
任海悠生:「……地球の裏側で、蝶が羽搏くことが。台風を作るっていう例えがあるみたいに」
任海悠生:「……わたしは、この夢の世界も。現実も。もしも、計画通りに混ぜてしまったらーー」
任海悠生:「美しいはずのものが、消えてしまうような気がしたの」
御門優一:「混ぜてしまったら?」
任海悠生:「そんな理由。たったそれだけで、わたしは」
任海悠生:「あそこから、抜け出すことにしたんだ。……同胞も見捨てて、たった一人で」
御門優一:「…………」
御門優一:「そっか」
御門優一:「頑張ったんだな、お前」
任海悠生:「………そうかなあ。大分酷い奴だと思うんだよね」
御門優一:「どこがだよ」
任海悠生:「……きっと、わたしにとっての家族が、あの子たちで。わたしは、そんな曖昧な理由で、斬ってしまえたから」
任海悠生:「御門くんのおうちはさ。すごい、仲良さそうだよね」
御門優一:「………そうな」
御門優一:幸い、破綻するような喧嘩はしていない。
任海悠生:「………わたし、あんな風には出来なかったし、出来ないんだなあって」
御門優一:ソレが当たり前だと思うことも、最近はない。
任海悠生:笑顔のままで。どうしようもなく、自分がしたことが、どういうことか。
任海悠生:そうやって、任海悠生は理解をして、学んできた。
御門優一:「家族を、切ったからか。」
任海悠生:それまで、ただ。自分が見える世界だけを想っていればよかった独りから、
任海悠生:つながりを得て、色々なことを得たからこそ。
任海悠生:「うん。……家族って、大事な物なんだよね」
任海悠生:「じゃあ、それを酷く扱うような奴は……きっと、良くないんだ」
御門優一:「うん。そうだな。改めていうと恥ずかしいけど。」
御門優一:「大事なもんだと、大事にしなきゃいけないものだと思うよ。最近はとみにな」
任海悠生:「……うん。そうした方が、きっといいよ」
御門優一:「だからまぁ、その家族を裏切ったから、自分を酷い奴だと思うお前の感性は、間違っちゃいない」
任海悠生:微かに膝の上に置いた手が震えて。…そのまま、きみの言葉を聴いている。
御門優一:「というかそもそも。お前は結構、人の気持ちを考えないところがある。」
任海悠生:「えっ」
任海悠生:「ああ……はい………」凹んだ顔。
御門優一:「俺が覚醒した時のことも毎度辛そうにするし、当初はやめていいからね?と大なり小なりプレッシャーを掛けてくるし。」
任海悠生:「うっ………」すごい心当たりがある。
御門優一:「自信が無さそうな割に、自分の理想は結構譲らない面があるし。」
任海悠生:「はい………」
御門優一:「俺としては当初、あれ?この人話聞いて無くない?と思ったことも何度かある。」
任海悠生:「そ……そこまで」
御門優一:「そこまで。」
御門優一:「………のを踏まえて、だ。任海」
御門優一:「譲れなかったんだろ?」
御門優一:「きれいな、好きな世界を壊してしまうかもしれない、ってのが、許せなかったんだろ。お前は」
任海悠生:「…………」眼を見開いて。君を見詰めている。
御門優一:「家族は大事で、迷惑をかけてしまうかもしれなくって、それを自覚してでも。」
御門優一:「他人に譲るんじゃなくて、自分で大事にしたいことが、お前にはあったんだろ」
御門優一:「家族を大事にしないのは、よくない。けれど」
御門優一:「家族がひどいことをしようとしてる時に。止められないのは、優しさとは別のものだと、俺は思うよ」
任海悠生:じわりと。目元が熱くなる感触がした。
御門優一:「俺は勝手だから、勝手な俺の意見を言うぞ、任海」
任海悠生:「………うん。聞かせて、御門くん」
御門優一:「お前は現実も夢も。自分の見ることの出来る世界が綺麗で好きだと思ったし」
御門優一:「お前は、家族にひどいことをさせたくなくって、お前が1番辛くとも、その資料を、家を飛び出したし。」
御門優一:「それを辛いと思っても、自分が悪いからと抱え込むような、そんな貧乏くじの一粒万倍日みたいなやつだ」
御門優一:「それでもさ」
御門優一:「きっと、お前のそういう行動をした結果、きちんとこの夢の世界は続いてるし」
御門優一:「俺は、お前に出会えたんだよ。」
御門優一:「お前が居なきゃ、俺は死んでた。だから」
御門優一:「お前は人の話を聞かなくて、自分勝手で、それで自縄自縛で落ち込むたまに面倒くさいやつだが」
御門優一:「そういうお前でいてくれてよかったと、感謝してるよ」
任海悠生:ぽろ、と。気付いたら、頬を伝うものがあった。
御門優一:「ありがとう、任海悠生。そんなやつで居てくれて。」
任海悠生:「…………う、ぅう」言葉を返さなきゃ、と思うのに。
任海悠生:ぽろぽろと、流れ落ちるものが止まらなくて。
御門優一:「……泣くやつがあるかよ」苦笑するように、人さし指で涙を拭う。
任海悠生:「………………うぅ……だ、って」
任海悠生:「勝手に、出るんだもん………しらない……」
御門優一:「ははっ」
任海悠生:そうやって。涙を零しながら。
御門優一:「カッコ悪いところは何度か見せたけど、こっちが見るのは新鮮だな」
任海悠生:「わたしは、いつもそうだったから………」
任海悠生:「でも、うん。………ありがとう…、御門くん。わたし」
任海悠生:「あなたに会えて、よかった」
御門優一:「おう」
御門優一:その笑顔を。
御門優一:いつもとは少し、どこか何かが違うような。いつもどおりのような笑顔を見て。
御門優一:知っているはずの相手なのに、まるで今が初対面のようだと、ちょっと思う。
御門優一:「ようやく気づいたか、生意気な奴め」
御門優一:ニッ、と。歯を見せるように。
御門優一:快活に笑い返した。


  side千鳥・九十九with白猫

騎士:「……ハイル、セレファイ……ス」
騎士:鋼の鎧、鋼の槍で武装した騎士たちは倒れ伏した。
騎士:あるいは見覚えのあるかもしれない、黒十字の紋章も夢に溶けていく。
白猫:「いや~二人ともお疲れ様」
白猫:「おっかなびっくり見てたけど、すごいねえ」
千鳥咲夜:「あらかた片付いたようだな──」
九十九幽郁:「ふぅ......」
千鳥咲夜:奪った槍をへし折り、投げ捨てる。
千鳥咲夜:「無事か、禍巫女?」
九十九幽郁:———やはり、こちらの世界でも問題なく力は使えるようだった
九十九幽郁:「はい、特には問題ありません」
白猫:水晶で出来た木の枝の上から、きみたち2人に声を掛けて
白猫:九十九ちゃんの方へぴょーんと飛び降りる。
九十九幽郁:「わわっ」
千鳥咲夜:「まだここはよくわからないからな──」と、出てきた白猫をひょいと抱えあげて
白猫:「ナイスキャッチ、咲夜ちゃん」
千鳥咲夜:「消耗は控えた方が良さそうだ。侵蝕の面も考えて、な」
千鳥咲夜:「む──」ほとんど無意識に、白猫を抱え上げた自分に気づき。
九十九幽郁:「......ですね、少し慎重にいかないと」
九十九幽郁:「ふふ、千鳥さんも猫がお好きなんですか?」
千鳥咲夜:「──放っておけなかった、なぜだろうな?」白い猫と少女に生真面目に応じて。
九十九幽郁:「私も......そうですね、もっと白猫さんとはお話をしたい気分です」
白猫:「わーお、モテモテだね」
白猫:「あ、にゃーおとか言った方がいい?」
白猫:「猫が好きならそれっぽくしたいよね、白猫だけど」
白猫:抱かれるままにごろごろと身をくねらせる。
九十九幽郁:「話しやすいほうで構いませんよ」
千鳥咲夜:「猫は──好きでも嫌いでもない」
千鳥咲夜:言いつつ、少年がしたように頭の上へと乗せて。
白猫:「神の視点~」
九十九幽郁:「あっずるいです、次は私の番ですからね」
千鳥咲夜:「禍巫女は好きなのか?」
九十九幽郁:「......はい、なんというか、怪談にも猫の話は多いので」
九十九幽郁:「ちょっと安心します、そばにいると」
白猫:「そういうことなら、喜んで」
白猫:黒い少女の頭の上ですっくと立ちあがり、紫の少女に狙いを定める。
千鳥咲夜:「うん。行け、猫」
白猫:しゅばっと飛び掛かる。
GM:気持ちの話であって、実際の効果音はぴょーんぐらいだ。
九十九幽郁:手を広げて受け止めようとします
九十九幽郁:「ーーーむきゅ」顔面肉球衝突
白猫:「良いの入っちゃった」
白猫:「良い?悪い?」
九十九幽郁:「良いです......とても......」
白猫:もみもみとほっぺたをもむ。
九十九幽郁:ふわっと、強すぎないように抱きかかえます
九十九幽郁:「ふあぁ......」
九十九幽郁:「あ、そうだ......猫さんは、いつからこちらの世界に」
白猫:「いつからかあ、うーん……」
白猫:もみもみしながら考えて。
白猫:「そんなに長いわけじゃないね」
白猫:「白猫の時間感覚だから、当てにならないかもだけど」
千鳥咲夜:「ふむ──」
九十九幽郁:「そうですか......結構こちらに詳しいので、いつ頃からかなと思ったのですが」
白猫:「ぼくは白猫だからね、情報収集はお手の物なのさ」
千鳥咲夜:「猫は」
千鳥咲夜:「名前が、『白猫』なのか?」
白猫:「白猫だよ」
白猫:「そういう事になってるからね」
九十九幽郁:「......」
白猫:「まあ、名前以外はあまり縛られてないから」
白猫:「そんなににゃあにゃあ鳴いたりしないんだけどさ」
千鳥咲夜:セレファイスⅣが言っていた。この世界においては、誰もが名前と形を縛られる、と。
千鳥咲夜:「いや、姿毛並みも立派に猫だと思うぞ」
白猫:「猫じゃなくって白猫だってば~」
九十九幽郁:「ふふ」 肉球を手で触る
白猫:肉球はやわらかい。少女の手と同じく。
千鳥咲夜:尻尾の上、お尻のあたりの毛並みをもふもふと撫でる。
九十九幽郁:「うん、きっとそうですね、"白猫"であることに意味があるのかと」
白猫:毛並みはふわふわとしている。これは人間にはあまり真似できない。
白猫:猫の優れた点だ。
九十九幽郁:「きっと私だったら、黒猫になっちゃいますね」
千鳥咲夜:「なるほど──『黒』や『三毛』ではなく、『白』である意味、か」
白猫:「まあ、なるなら白になりたいとは思ってたね」
白猫:「夢見ていた?そう言ってもいいんだろう」
千鳥咲夜:「私はそうだな──おそらく黒か、血の赤だ」
白猫:「白は大好きな色だからね」
白猫:「いや二人を悪く言うつもりはないんだけど」
白猫:「きっと素敵な猫になるよ」
九十九幽郁:「大好きな色って、ありますよね」
千鳥咲夜:「ああ、そうだな」
九十九幽郁:「素敵ですよ、白猫さん」
千鳥咲夜:「白は、嫌いではない」
白猫:「にゃぁ~」
千鳥咲夜:無意識に、目を伏せる。
千鳥咲夜:まだ、探し当てることのできていない『白』を思い浮かべて。
九十九幽郁:「白猫さん、ちょっとお話を聞いてもらってもいいですか?」
白猫:「いいよ、なんでも」
九十九幽郁:「私、好きな人がいるんです」
九十九幽郁:少し、顔を朱に染めながら
白猫:「わお」
白猫:「いま猫になったら大変だね」
九十九幽郁:「私を見てくれた人、私を信じてくれた人」
千鳥咲夜:「む──」
九十九幽郁:「私を、私にしてくれた人」
千鳥咲夜:『私を私に』
九十九幽郁:「そして......今探してる人も、きっと同じ人が好きなのかな、うん」
千鳥咲夜:禍巫女が告げた言葉に、ひっかかりを感じ──
白猫:「へえ、妬けるね」
白猫:「ぼくを差し置いて随分とモテるやつがいるじゃない」
千鳥咲夜:「む、ということは──」探しているとは、おそらく未知留のことだろう。であれば──
白猫:「でも、その気持ちはぼくもわかるよ」
千鳥咲夜:「禍巫女は、グリーンフィンガーに恋を?」
千鳥咲夜:デリカシーの欠片もなく、その名前を。
九十九幽郁:「......だから、必ず連れ戻して、一緒に帰らないとって......え、えと、その......」
白猫:「緑色の雄猫かあ」
九十九幽郁:「まあ、はい、そういうことで......」
千鳥咲夜:「なるほど──」
千鳥咲夜:「モテモテというやつだったか、グリーンフィンガーは」
九十九幽郁:「......そうですね、モテモテです」
千鳥咲夜:「いいことだな」きっぱりと
千鳥咲夜:「モテモテと言うことは、グリーンフィンガーはイイオトコなのだろう」姿を見たことも、話を聞いたこともあるが、直接会ったことはない。
九十九幽郁:「そうですね、間違いないです、だってーーー」
九十九幽郁:「みんなあの人のことを、キラキラした目で見ていますから」
千鳥咲夜:「なるほどな──」
九十九幽郁:「だから、喜多川さんを必ず連れて帰るんです。......大切な人がいなくなってしまうのは、とても悲しい事だから」
千鳥咲夜:「ああ、そうだな」
千鳥咲夜:「大切に思う人間が居なくなるのは──苦しい」
千鳥咲夜:すっと、血の気が引く感触。
九十九幽郁:「私は、あの人みたいに守ったりは、上手くできないけれど」
千鳥咲夜:何度か想像し、何度想像しても慣れることのない。
千鳥咲夜:自身の『大切な人』が、いなくなってしまうと言う想像。
:———そこは場慣れかな。ぼくで良ければいつだって付き合うよ。聞きたいし
九十九幽郁:「約束も、しましたから。だから———」
千鳥咲夜:「未知留は──」
千鳥咲夜:「私にとっても、大切なやつだ」
千鳥咲夜:改めて、確認するように。
九十九幽郁:「......はい、だからみんなで一緒に全部終わらせて、帰りましょう」
千鳥咲夜:「ああ、必ず連れ戻す」
九十九幽郁:千鳥と———そして白猫の方にも目を向けて
千鳥咲夜:「それにしても──」と、そちらを見て嘆息。
九十九幽郁:———あの人の髪も、この猫のようにきれいな白だった
白猫:「──ふふん」
白猫:「なかなか、綺麗なものだろう」
千鳥咲夜:「オマエもやはり『善良』なやつだな、禍巫女」改めて、忌憚のない意見を。
千鳥咲夜:「エージェントには不向きだ。転職を勧めておく」
九十九幽郁:「......そうかもしれませんね」
九十九幽郁:「でも、それでも、私は......もう戻れないくらい、いろんな人と出会えましたから」
九十九幽郁:「ね?」と、一人と一匹に同時に語るように
千鳥咲夜:「善良なやつは、この世界に向いてないからな。それでも頑張るやつも、いるにはいるが──」
千鳥咲夜:「なあ、『未知留』」と、無意識に。
千鳥咲夜:同意を求めるように、白猫の頭にぽんっと手を乗せて──
千鳥咲夜:「──む?」自分の言葉に、疑問の表情を浮かべる。
白猫:「んん?」
白猫:「──咲夜ちゃん」
白猫:「ひょっとして、ぼくのことを未知留って呼んだかい?」
千鳥咲夜:「む?」改めて、白猫を抱き上げ、相対する。
千鳥咲夜:息も触れ合うような距離で──
九十九幽郁:「私も———同じことを考えていました」
千鳥咲夜:「そのようだ──」改めて、白い猫をじっと見つめる。
千鳥咲夜:無意識に、ただ──
白猫:「へえ──それなら」
白猫:ぴょいん、と黒い少女の頭に飛び乗り
白猫:頭を肉球で撫で繰り回す。
白猫:「君たちは、ぼくの味方だ」
千鳥咲夜:ぎゅっと、傷つけないように。だけどしっかり離さないように頭の上の白猫を鷲掴み──
白猫:「いやあ、気分が良いね~」
白猫:「ぼくはそういう風に見せていたからね」
白猫:「だけど残念、猫違いだ」
千鳥咲夜:手から力が抜ける──
千鳥咲夜:「そうか──」
白猫:「すっごくすっごく嬉しいけど、誇らしいけどね」
千鳥咲夜:「そうだな、多分口調や仕草に、無意識に未知留を見ていたんだと思う。それに──」
九十九幽郁:「.....私も外れちゃいましたね」
千鳥咲夜:「願望。だな。であれば少なくとも未知留は無事なのだ、と思おうとした、私の」
白猫:「それじゃあ九十九ちゃんにも、残念賞をあげよう」
九十九幽郁:「言い換えるならば、夢、なのでしょうかね」
白猫:「満点の代わりの肉球スタンプさ。好きなだけ触っていいよ」
白猫:「なあに、心配することはないさ」
九十九幽郁:「む~......」ふにふに、と遠慮なく
白猫:「なにせ、ぼくは夢がかなった気分だもの」
千鳥咲夜:自嘲気味につぶやいて──
白猫:「もうひとつ叶えようぜ、ぼくらの夢はおんなじさ」
九十九幽郁:「夢......」
九十九幽郁:なりたかった、夢
九十九幽郁:「———オズサイト?」
九十九幽郁:違うかもしれない、と思いながら、ひとつ口にする
白猫:「──九十九ちゃん」
白猫:「きみは……」
白猫:「思ってた以上に欲張りさんだなぁ~」
白猫:「このこの~」
白猫:肉球の嵐!
九十九幽郁:「ふわぁ」
九十九幽郁:「また間違えちゃいました......」しょんぼり
白猫:「ま、しょうがないさ。これはぼくが上手かったんだし」
白猫:「ぼくの正体を知ってるのは、この国でたった一人さ」
白猫:「一番物知りな、賢者だけ!」

GM:ロイス取得と購入をどうぞ。
任海悠生:ロイス。御門くんのロイスのポジネガを反転します。〇好意/庇護 で。
御門優一:ロイス、任海のロイス感情を変更。「○P庇護/N対抗心」から「○P好感/N対抗心」に。ようやく無意識に一線引かれてた理由がわかったとかなんとか?
任海悠生:ううう
任海悠生:購入は御門くんの防具が優先かな。
御門優一:よしよし
御門優一:そうだね。きぐるみを狙います。
御門優一:素振り。ぶんぶん。
御門優一:2dx+3>=14
DoubleCross : (2R10+3[10]>=14) → 10[1,10]+2[2]+3 → 15 → 成功

御門優一:素でいけるとは。装備しておきましょう。
御門優一:あとはジュラルミンシールド14とかリアクティブアーマー24などをワンチャン狙う構えの御門です。
任海悠生:おお。じゃあそうだなあ……九十九さんのメイド服も狙っておきたいけど。ジュラルミンにしましょうか。
任海悠生:3dx+1=>14
DoubleCross : (3R10+1[10]>=14) → 9[7,7,9]+1 → 10 → 失敗

任海悠生:あと4点。うーん。共有貰ってもいいかな。
御門優一:ジュラルミンは12だね。嘘をついた。
任海悠生:2点なら貰うよ!
御門優一:貰っちゃう!
任海悠生:で、御門くんパス!残り共有財産8点!
御門優一:貰う!ガショーン!防御力アップ!
千鳥咲夜:リアクティブアーマーチャレンジしちゃいます?<援風ウィブレで残りの共有を使って
任海悠生:侵蝕とか大丈夫です?
千鳥咲夜:まだ50で、ここで使っても54ですので。そこまでは。
御門優一:トピックの残り具合とかから言うとある程度の余裕はあるかな…?
任海悠生:大丈夫ならどうぞなのだ
千鳥咲夜:では コンボ:風を纏う《援護の風/ウインドブレス》
千鳥咲夜:6dx+9>=24 リアクティブアーマー チャレンジ
DoubleCross : (6R10+9[10]>=24) → 10[2,3,4,6,7,10]+7[7]+9 → 26 → 成功

九十九幽郁:購入UGNボディアーマー 夢の中でも売ってるのかな
千鳥咲夜:お、財産点使わず成功。
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕率を+4した(侵蝕率:50->54)
千鳥咲夜:で、御門君にトス。
九十九幽郁:2dx>=12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 6[1,6] → 6 → 失敗

御門優一:もらい。
九十九幽郁:だめだ~
任海悠生:共有財産使って買っちゃいましょう
千鳥咲夜:財産点余ってるので、それで買っちゃいましょう。
御門優一:ところで今更すごい事に気づいたんだけど、俺武器買わなきゃいけないんだったわ。
御門優一:うっかりうっかり。次頑張ろう。
任海悠生:あれっ決闘者無いんだっけこんかい!?
任海悠生:以上。
御門優一:命中ダイスに回しました。うっかり。
九十九幽郁:あ、共有財産いいんですか、ならば...
御門優一:使わないと消えるからね!入れちゃお!
九十九幽郁:やったー!
九十九幽郁:白猫 〇かわいい/まちがっちゃった......
に変更で

千鳥咲夜:ロイス 仲間【禍巫女・九十九幽郁@◯信頼/不安】 取得で以上!

【目次へ戻る】

ミドル3

GM:ミドル3
GM:シーンプレイヤーは御門くん
御門優一:御門優一の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:44->45)
GM:全員登場可能!
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:54->63)
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:50->56)
九十九幽郁:1d10+58
DoubleCross : (1D10+58) → 9[9]+58 → 67


GM:それでは情報収集です!

 メイントピック
使用技能:<情報:ウェブ>、<情報:UGN>、<情報:噂話>、<知識:レネゲイド>
目標値 :9
最大値 :30
プライズ:4/8
シーン数:2/5

サブトピック
 白猫の正体 0/1
 賢者 0/2
 王様 2/3

千鳥咲夜:コンボ:風を纏う《援護の風/ウインドブレス》
千鳥咲夜:千鳥咲夜の侵蝕率を+4した(侵蝕率:63->67)
千鳥咲夜:で、猫の正体チャレンジ。
千鳥咲夜:7dx+10>=9 猫の正体
DoubleCross : (7R10+10[10]>=9) → 10[1,2,3,5,7,9,10]+9[9]+10 → 29 → 成功

任海悠生:めっちゃ回ってる!
御門優一:メインを駆逐する勢い。
千鳥咲夜:でも最初の出目が123だったから使って正解だw
任海悠生:賢者行きます。
任海悠生:UGN,コネ機動。
千鳥咲夜:あ
任海悠生:5dx=>9
DoubleCross : (5R10[10]>=9) → 10[2,4,9,10,10]+9[2,9] → 19 → 成功

千鳥咲夜:おお、一気に!<賢者抜き
任海悠生:これで全抜き。共有財産20です。

 白猫の正体 1/1
この世界で、王様の支配を逃れられるのはオーヴァードだけ。
ただの機械や小動物は名前もかたちも役割も支配される。
ならば白猫はオーヴァードか?そんなに大したものではない。
その正体はEXレネゲイド。喜多川未知留が操るフォールンスプライト。
正式名称はイエローブリックス。子どもが帰るための道しるべだ。

 NPCカード『イエローブリックス』
 このシナリオ中、ラウンド1回、あらゆる判定に+3Dすることができる。

九十九幽郁:3dx
DoubleCross : (3R10[10]) → 9[3,4,9] → 9

GM:というわけでこの段階から、NPCカードを使用可能になります。
任海悠生:あと一点だから全部抜けた!

 賢者 2/2
この領域を支配する、王様付きの賢者様。賢く優しく強い人。
この領域に取り込まれた、喜多川未知留が見ている夢。
その役割は王様が夢見る理想の従者。そのかたちは喜多川未知留の理想の姿。
大人の姿を象ってるのに髪も肌も黒くないのは、白い自分を好きになれたから。
夢の果の王城で、主を甘やかしながら何かを待っている。

GM:そして王様!

 王様 3/3
王様の名と形を与えられた存在。すなわち、セレファイス─Ⅲが力を注いだレネゲイドビーイング。
少女に求められた絶対の支配者としての権能を、ひとの夢を支配し、領土を広げることで高め続ける。
このまま力を高めてゆけば、いずれドミネーターにまで上り詰めるだろう。
それを止められるのは、ここにいるきみたち夢見人だけだ。
このセッション内での討伐に失敗した場合、王様が取得しているEロイス《虚実崩壊》は《神性圏界》に変質する。

GM:というわけで、サブトピック全開放!
GM:1点使ったから、共有財産は29点!
御門優一:ではでは。財産29を持ってメイントピックに。
御門優一:コネ友人の情報噂話。この友人ってそこの隣りにいる人な気がしますね。
御門優一:4dx+3>=9
DoubleCross : (4R10+3[10]>=9) → 8[4,5,7,8]+3 → 11 → 成功

御門優一:足りない分はお金で解決!
御門優一:19点かな
任海悠生:だね。残り10点だ。
千鳥咲夜:ばっちり!

メイントピック PP 4/8→8/8 サブトピック(白猫の正体) 0/1→1/1 サブトピック(賢者) 0/2→2/2 サブトピック(王様) 2/3→3/3 DP 4→9

GM:というわけで、君たちはドリームランドを踏破した

 プライズポイント6:夢の檻
レネゲイドの力で夢を操作し得るという法則が、この領域においては適用されている。
故にきみたちオーヴァードは、力ある夢見人として領域の支配者の軛を逃れている。
しかし使い過ぎれば力に支配されることはここでも同じこと。
この世界で君たちが倒れた場合には、この王国の住民として完全に支配されてしまうだろう。
なにしろ、ここに王様はただひとりなのだから。

 プライズポイント8:夢の果
きみたちは辿り着く。王様と賢者と、誰にも縛られない  が住まう王城に。
自由を求めて旅立った少女が、結局縋りついた大権の根源に。
神話とは、人が自分たちの在り様・世界を説明するために生み出した物語。
世界と己と他者との絆を確認するための機構。
システムと成り果てたジャームを打ち破り、囚われた全てを解き放て。

GM:というわけで帝王と愉快で頼もしい仲間たちは
GM:夢の国の王様を殴り倒してください

GM:かくして、君たちは夢の世界を踏破した。
GM:ここは王城、立派で、きらびやかで、それはもう素敵なお城。
GM:なんといっても、ここにおわすは王様ですから。
GM:さてはて、そこに攻め込むきみたちは、いったい何者であるのやら。

任海悠生:「さて……色々、解いて明かしてこれたかな?」
白猫:「これたかにゃあ」
御門優一:「そうだな。期せずして夢の国体験ツアーって趣だったが」
御門優一:「やっぱ、王様の居場所と言ったらお城になるわけだなぁ」
千鳥咲夜:「判りやすいな。その辺りは、現実と同じか」
任海悠生:「というより、夢だから。そういう”分かりやすさ”が必要なのかもね」
九十九幽郁:「つまり......わるい王様を倒さないと、ハッピーエンドにはならないわけですね」
白猫:「発想が少女的なんだよね。悪口じゃないけど」
任海悠生:「…まあ、そういうこと。事実、セレファイスはみんな女の子だからなあ」
白猫:「夢見がちって言ってもいいのかもね」
任海悠生:「そうじゃないと夢見人なんてなれないからね、普通」
千鳥咲夜:「つまり私たちは──」
千鳥咲夜:「それを殴って起こすために、此処に在ると言うことか」
白猫:「ま、シンプルな話だよねえ」
任海悠生:「まあ、役はそういうところなのかな。…うん。準備は整った感じだね。休憩できるのも、今が最後かも」
九十九幽郁:「そうですね、ロールが与えられるとするなら———私たちは世界を救う勇者、でしょうか」
御門優一:「ははは、良いねそれ。空飛んでるときのガクってなるやつとか言わなくてよかった」
御門優一:「じゃ、勇者パーティとして、万全を尽くさなきゃな。」
千鳥咲夜:「そうだな、動き詰めだった。一度休息しておいた方がいいかもしれん」
白猫:「じゃあ白猫はマスコットかな。情報収集と癒し担当ってことで」
御門優一:「ダンジョンに潜る前はセープアンド回復、ってね。敵の目の前で堂々と休憩して、メンタル的に優位に立つとしましょうか」
九十九幽郁:「......そうですね、任海さんの言う通り、今のうちに少し休憩しましょうか」
千鳥咲夜:「十三も言っていた『決戦の前はしっかり休んでセーブ』とな」
白猫:「奪い合う必要はないよ、増えるから」
御門優一:「そりゃ仲良くなれそうだ。ゲーム、あんまやったことないけどね。」
白猫:ぽんっと音を立てて二つに増えて、それぞれ分かれる。
GM:その先には、おあつらえ向きのソファがあった。
GM:何しろお城なので、それはもう座り心地が良いだろう。


  side御門・九十九

白猫:「にゃあ」ソファの上で丸くなっている。
御門優一:「こたつじゃなくても丸くなるんだなぁ、猫」
九十九幽郁:「ふぅ......ちょっと失礼させてもらいますね」
九十九幽郁:肉球を触りながらソファに座る
白猫:「いいよいいよ~」ふにふにとした触感を返す。
御門優一:「お疲れ様、九十九さん……だっけ?」
御門優一:「俺は結構歩くの平気な方だし、千鳥さんは任務やら、任海は地元で慣れてる感じだけど。大丈夫?」
御門優一:「足とか冷やすなら氷とか出すけど」パキパキと水晶のような氷を作る。
九十九幽郁:「あ、はい、任務もそこそここなしてきたら体力は結構ついちゃいました」
九十九幽郁:えへへ、と笑って
御門優一:「そっか」相好を崩す。
九十九幽郁:「それに.....」
御門優一:「下手に部活するより体力つくよなー、UGN」
御門優一:肉球を触られてる猫の背中を撫でる。
御門優一:「それに?」
九十九幽郁:「ここにいると、いつもより調子が良くて」
九十九幽郁:「強くなる、というわけでもないんですけど、どこか落ち着くというか」
白猫:気持ちよさそうにくねっている。
御門優一:「ふん? 夢の中が?」
御門優一:「九十九さんも、夢とかそういう感じの能力持ち?」
九十九幽郁:「......そうですね、夢、とは少し違いますが」
御門優一:「ふむふむ。」
御門優一:「俺はシンプルに氷とかだから、あんまり調子は変わんないけど……」
御門優一:「ま、よくなるならいっか。悪くなったら言ってな?」
九十九幽郁:「......はい、その時はよろしくお願いしますね?」
御門優一:「ん、任せとけ」
御門優一:「あ。」
御門優一:「順番前後しちゃうけど、なんか触れられたくない話題とかあったら、先に言ってな?」
御門優一:「話の流れで聞いちゃったけど、能力を秘密にしたいとかあるだろうしさ」
九十九幽郁:「ん、そうですね......能力についてなら、もう大丈夫です」
九十九幽郁:「もちろん、女の子なので秘密はありますけど」
白猫:「女子会楽しかったねえ」
九十九幽郁:「ふふ、楽しかったですね」むにむに
白猫:「ふぃ~」猫なで声。
御門優一:「女子会、俺抜きになる面子だからなぁ」
御門優一:「ま、女子の秘密にまでは踏み込みませんとも。初対面でそんなことしたら親にぶん殴られる。」
九十九幽郁:「......でもきっと、あなたは気遣えるいい人でしょうから」
御門優一:うねうねと動く尻尾を指に巻いている。
九十九幽郁:「うん、そういうのなんとなくわかっちゃうんです」
九十九幽郁:ほんとになんとなくですけど、と小さく笑って
御門優一:「なるほど」こっちもゆるい笑みを返し。
御門優一:「じゃ、そういう事に気づける九十九さんも、気遣い上手ってわけだ」
九十九幽郁:「.....そうですかね?うん、そう感じてもらえたなら私もうれしいです」
御門優一:「うんうん、素直に受け取るのはいいことですね。そこら辺遠慮する相手が多いもんだから」
御門優一:「九十九さんも気をつけなよ? 気いばっか使ってると疲れるからさ。」
九十九幽郁:「......そうですね、もう少しわがままになってもいいかな、と最近は思っています」
御門優一:「たまにはリラックスとか、ちゃんとしてる?まぁコレ、俺がよく聞かれるやつだけど。」
御門優一:「おっ、わがまま。心境の変化でも?」
九十九幽郁:「———そうですね、きっと、大事な変化です」
九十九幽郁:「そういえば御門さんは......任海さんとは、えっと、そういう......?」
御門優一:「そっか。」その横顔を見て。「いい変化っぽいな」
御門優一:「………そういう?」意図を測りかねるようにオウム返し。
九十九幽郁:「えーと、恋人さん、とか......?」
御門優一:「ブフォッ」むせる。
御門優一:「………ふ、踏み込むね九十九さん」
九十九幽郁:「あ、あれ?!ご、ごめんなさい!気遣いのお話をしたばっかりだったのに......」
白猫:「……」
御門優一:「いや、うん。大丈夫。恋バナとか高校生の華だもんなっ」
御門優一:「この状況で頭がついていってなかっただけだ。えーっと」
御門優一:「…………恋人ではない、かな」
白猫:「え、そうだったんだ……」
白猫:「すごい意外……」
御門優一:「そうだったですよ。」
御門優一:「任海は……俺に取っちゃ、まぁ、なんだ」
九十九幽郁:「......秒読みな感じ、しますけどね」(白猫だけに聞こえるように耳打ち
御門優一:「偉そうなこと言って、俺がこっち側に来たのは最近なんだけど、その時に助けてもらった相手でさ」
御門優一:うーんと悩みつつ。耳打ちには気づいてない。
白猫:「将来有望ですにゃあ」ひそひそ。
九十九幽郁:「そうですか......でも、大切な人、なんですよね」
御門優一:「それでまぁ、かっこ悪いところを見せたので、なんとか見返す、みたいな……そういう相手なのだが……」
御門優一:「……………うん、まぁ、そうだな」
御門優一:「いっつも助けられてるし。助けになりたい。そう思ってるよ」
白猫:「格好良い自分を見せたい相手、か」
御門優一:「…………今回でようやくなんとか、第一歩って感じだけどなぁ」
白猫:「いいね、ぼくもそういうの好きだよ」
九十九幽郁:「......うん、私もそういうの大好きです」
九十九幽郁:「気が合いますね、白猫さん」
御門優一:「…………」ちょっとだけ目をそらす。照れ。
九十九幽郁:「ふふ......じゃあ、この話はこれくらいにしておきましょうか」
御門優一:「………うん、まぁ、そうそう、カッコつける相手だよ。わかってもらえたら嬉しい。」
九十九幽郁:「えーと、能力についてのお話......でしたっけ」
御門優一:「そうそう。こっちは氷を作って守ったり殴ったり。邪魔しちゃ悪いから話せる範囲があるなら聞いておきたいかな」
九十九幽郁:「百物語って、ご存じですか」
御門優一:「百物語?なんだっけ、怪談をずっと話すやつだよな」
御門優一:「それと関係あるの?」
九十九幽郁:「はい、99番目まで話して、それでおしまい。だって100まで話すと怖い怪異が出てしまいますから」
御門優一:「あぁ、そんなんだったそんなんだった」
九十九幽郁:「私は、その100まで話すと出てくる怪異、といいますか......」
九十九幽郁:「うん、そういうレネゲイドビーイングなんです」
御門優一:「…………おぉ」
御門優一:「そ、その出自は明かして大丈夫なやつ?初対面で踏み込んで大丈夫だった?」
九十九幽郁:「いえ、この辺りは、まだ大丈夫です」
九十九幽郁:「やっと、自分で知れたこと、ですから」
御門優一:「………ん、そっか。」
御門優一:「さっきの大事な変化、とかかな。それが」
九十九幽郁:「......はい」
九十九幽郁:「......私は、物語が現実に出てきたもの、ですから」
九十九幽郁:「夢であるここは、相性がいいほうなんだと思います」
九十九幽郁:「両方とも、元をたどれば人の中にあるモノ、ですからね」
御門優一:「あぁ、それでさっき。」
御門優一:虚構を、現実に。希望を現実に、恐怖を現実に。
御門優一:「……ん、なるほど」
九十九幽郁:「......私ができるのは、怖いお話だけですけど」
九十九幽郁:「きっと、それでも、人の心のそばにあり続けたい......私はそう思ってます」
御門優一:「…………そっか。」そう語る彼女が、その表情ににじませる感情を見て。
御門優一:「きっと、いい出会いがあったんだな、九十九さん」周りにいる人達が、いい人なんだろうなぁ、と勝手に思う。
御門優一:「うん、じゃあ。あいにく怖い話じゃなく、俺が絡むからには愉快痛快冒険活劇にする予定だが。」
御門優一:「今回も付き添ってくれると嬉しいよ」
御門優一:ニッ、と笑った後。
御門優一:「……………」
御門優一:「ところでさ」ちょっと目線が泳ぐ。
九十九幽郁:「......はい?」
御門優一:「さっきのあの、あれですけど」言葉を濁す。ゴニョゴニョ。
御門優一:「俺と任海が、なんだ。……アレに見えるっていうやつ。」
御門優一:「………傍から見ると、そう見えてんの?」
御門優一:ちらりと伺うように聞いた。
九十九幽郁:「えっと......正直に言っても、大丈夫でしょうか」
御門優一:「おう。どんとこい」
九十九幽郁:「......その、かなり恋人同士くらい息が合ってると、私は思ってました」
九十九幽郁:「......えーと」
九十九幽郁:まじまじいうと、自分が照れてしまう
御門優一:「─────────フッ」
御門優一:言われて。照れられて。
御門優一:「正直に言ってくれてありがとう」
御門優一:ぐるり。ソファの上で半回転。生地に顔を埋める。
御門優一:ぼふっ
御門優一:「──────」
御門優一:「ももももももも(なんかめちゃくちゃはずいな!なんだコレ!)!」
御門優一:くぐもった声だけを漏らした。


  side任海・千鳥

白猫:「わふぅ」ソファの上で丸くなっている。
任海悠生:その様子をくすりと笑って見ている。
任海悠生:「流石に二つに分かれて平気な子は、中々見たことないなあ」
白猫:「なにせぼくは白猫だからね」
千鳥咲夜:「夢ならなんでも有りなのでは?」
任海悠生:「命も九つございます、ってこと?」
白猫:「たくさんいるから、たくさんになれるのさ」
白猫:「それは猫の話、白猫はもっといっぱいなのさ」
白猫:「レギオンに改名してもいいんだけど、漢字二文字縛りだからなあ」
任海悠生:「そうだけれど。じゃあ、千鳥さん。”生き物が、二つ以上に分裂して、お互いに認識を共有したままでいられる”って。うまく想像できる?」
任海悠生:「むつかしいんじゃないかな。そして、多くの人にとっても、そう」
千鳥咲夜:「む──」想像。とりあえず、自分を当てはめて──
任海悠生:「あ、あまり考えすぎないでね」
千鳥咲夜:「──諍い合いそうだな。難しそうだ」
任海悠生:「”反映”されちゃうと大変だから」
任海悠生:「ま、そういうことなんだね。だから、この子は」
任海悠生:「おそらく…最初から、別れることが出来るものなんだ」
千鳥咲夜:「なるほど、私も『増える』可能性がある、と」ふむ、と思案する。
白猫:「さすがプロフェッショナル……」
任海悠生:「変にやるとドッペルゲンガーを作ることになるからあまりやらないようにね…?」
千鳥咲夜:「了解だ──」と、応じてから。
任海悠生:「そういう改変は、付け込む悪い夢とか、反動とかあるものだからね」
千鳥咲夜:「そういえば──」
千鳥咲夜:「あまりしっかりと謝罪していなかった気がするな」改めて、頭を垂れる。
任海悠生:「……あはは。こちらこそ怒鳴ってごめんなさい」
千鳥咲夜:「いや、こちらに非があった──後で御門にも謝らなければな」
任海悠生:「真面目ですねえ」苦笑して。
任海悠生:「きちっとしてるというか。質実剛健、というか。そういう言葉が似合いそう」
千鳥咲夜:「いや──」ソファーに腰を降ろし、白猫をなでながら──
千鳥咲夜:「私は、限りなく無力だ──」
任海悠生:「…?いや、まず知りもしない異界に取り込まれたら、今迄の事は仕方ないと思うのですが」
白猫:「そうそう」
白猫:「ぼくとか撫でられるがままですよ」
千鳥咲夜:「……未知留が──オズサイトが『賢者』となっていることに関し、どう考える?」
任海悠生:「ふむ……まあ、まず。その疑問にお答えしましょう」
任海悠生:「おそらく、まず喜多川さんが夢に取り込まれているのは事実」
任海悠生:「その上で、わたし達が会った彼女が、ひどく寝惚けていたような様子だったのも、アレが」
任海悠生:「取り込まれた喜多川さんが見ている夢、だったからでしょう。つまり、”賢者”の役に入ってるのが、喜多川さんが見ている夢です」
千鳥咲夜:「夢というからには」
千鳥咲夜:「少なからず、『アレ』が未知留の望み。と言うことか?」
白猫:「そういうことだろうねえ」
白猫:はふう、とため息みたいに。
任海悠生:「理想が反映されてる姿、ではあると思いますよ。強く優しく美しく、賢い人」
白猫:「元から充分そうだと思うんだけどね、白猫的には」
任海悠生:「実際、わたし達も出来るはずです。理想を纏うことが出来る」
千鳥咲夜:「未知留は強くて優しい、それに美人で賢いとも思う。だが──」
白猫:「胸は相当盛ってたけど」
任海悠生:「……スタイルの悩みは何時だって女の子を悩ませる、ってことなのかな?」
千鳥咲夜:表情は、真剣そのもの──
千鳥咲夜:「成長期は過ぎている。背と胸は、努力ではいかんともしがたいだろう」
白猫:「好きな人の趣味がね……」
任海悠生:「だから、夢というわけです」
任海悠生:「叶わないことでも、無理かもしれないことでも。それでもそうだったらいいな、と思うこと」
千鳥咲夜:「この世界は──壊さなくていけないと考えている」
千鳥咲夜:「けど同時にソレは、未知留の『夢』を壊すことにも、繋がりそうで──」
千鳥咲夜:「率直に言えば。少し、怖い」
任海悠生:「………真面目なひと」
任海悠生:「いいですか、千鳥さん」
任海悠生:「夢の専門家であるわたしが断言しましょう」
任海悠生:「例え神様を殺せる剣で在ろうとも」
任海悠生:「ひとの夢を、毀すことはできません」
任海悠生:「形を喪ったとしても。そこにあること、あったこと。其れは揺らがないし——」
任海悠生:「夢は、ひとがみるものだもの」
任海悠生:「あなたは、喜多川さんを助けるのでしょう?なら、あの人の夢は、またあの人が紡ぐ」
任海悠生:「怖がらないで。あなたは、あなたが出来ることをすればいい」
千鳥咲夜:「専門家の力強い言葉だな──」
千鳥咲夜:「私は──」その像が、ぼやける。
千鳥咲夜:一回り、小さい少女の姿へと──
千鳥咲夜(小):「夢が──よく判らないんだ」
白猫:「おろろ、侵蝕が高まってきたかな」
任海悠生:「………そうかもしれません。だって、起きたら中々憶えていられないものですもの」
千鳥咲夜(小):「成し遂げなければならないと思っていることはある。けど、それはオマエたちが言う『夢』とは、少し違う気がする」
任海悠生:「でもね、千鳥さん」
任海悠生:「あなたは、ちゃんと分かってますよ。言葉に出来ていないだけです」
任海悠生:「成し遂げなきゃいけない債務があって。じゃあ、その先は?」
任海悠生:「あなたは、その先に。どんな景色をみたいのですかーー?」
任海悠生:「どんな人と一緒にいて。どんな風に過ごしたいのですか?」
千鳥咲夜(小):「そうだな──すべてを言葉になんてできない、そう教わった」
千鳥咲夜(小):「だから、セレファイスⅣのその問いに今の私が真摯に応えるとしたら」
千鳥咲夜(小):「『わからない』──だ」
千鳥咲夜(小):小脇の猫を抱えあげて──
任海悠生:にこりと笑う。そこまで言えるのなら、きっと。あなたの脳裏に、その景色は見えて居るはずだろうから。
千鳥咲夜(小):「どうにも──『どんな風にしたい』より、『こうなってほしくない』が強いらしい」
千鳥咲夜(小):「なあ──」と、頭上に掲げた猫に問う。
白猫:「にゃあ?」
千鳥咲夜(小):「助力して、くれるんだろう?」一回り小さい姿──幼子の姿のまま、ぎゅっと白猫を胸に抱く。
千鳥咲夜(小):「なら、その正体を明かして──私が未知留を助ける、手助けをしてくれ」
白猫:「そりゃあぼくはきみたちの味方だし……ああ」
白猫:「猫追試だね、いいともさ」
千鳥咲夜(小):「降参だ」
千鳥咲夜(小):「腕の一本ぐらいならくれてやる」
千鳥咲夜(小):「オマエの正体を知ることが、未知留を助ける力になるなら──」
任海悠生:また凄いこと言うなこの人……って顔で見ている。
白猫:「ぼくを悪魔かなんかと思ってらっしゃる?」
千鳥咲夜(小):「悪魔ならまだいい。殴って締め上げればいいんだからな」
千鳥咲夜(小):「だがオマエは猫だ」
千鳥咲夜(小):「未知留みたいな、猫だ」
千鳥咲夜(小):「だから──私からは、頼むことしかできない」
白猫:「う~ん信頼が嬉しい」
白猫:「でも、正体は明かせないんだよ。縛られてるってのはそういうことだからね」
白猫:「だからヒントをたくさん出しましょう」
白猫:歌うようなリズムで、演技するように軽やかに。
白猫:「ぼくは賢者の使い魔さ」
白猫:「たくさん居るから目も多い」
白猫:「命令とあらばどこにでも行くし」
白猫:「だけどいつだって、ずっとご主人様と一緒にいるのさ」
千鳥咲夜(小):考える、考える。たぶん、複雑なことではないのだ。
千鳥咲夜(小):喜多川未知留を──オズサイトを模倣するもの。
白猫:「今は夢の中でも一緒。これはさすがに初めての事で嬉しいね」
千鳥咲夜(小):そして自分たちを護り、導くもの──
白猫:「夢を見せる道具のぼくが、まさか夢を見るとは思わなかったから」
千鳥咲夜(小):セレファイスⅣはなんと言ったか?『最初から、別れることが出来るもの』
千鳥咲夜(小):そして今この猫はなんと言ったか?『夢を見せる道具』
千鳥咲夜(小):『魔法使い』喜多川未知留が、『魔法』を使うために用いるもの──
千鳥咲夜(小):『原因不明の機能不全が次々起きて行って、車が動かなくなったりもしたみたい』脳裏に浮かぶ、彼女の言葉。そして──
千鳥咲夜(小):落下した──ドローン。
千鳥咲夜(小):彼女から、以前に聞いたことがある、個体名称──
千鳥咲夜(小):「イエロー──ブリックス?」確認するように、言葉にする。
白猫:「──げぇっ」
白猫:「色を変えてたの、ばれちゃった」
イエローブリックス:「ま、だけど気分は悪くはないかな」
イエローブリックス:「それもご主人様とお揃いってわけだ。いいじゃない」
イエローブリックス:「というわけで、お望み通り願いを叶えよう」
千鳥咲夜(小):ぎゅっと、白猫を抱く。姿を変えてまでこちらを助けてくれた、彼女の『分身』を。
イエローブリックス:「悪魔じゃなくても、ぼくは黄色いレンガ道」
千鳥咲夜(小):そして──
イエローブリックス:「子供を家に帰すのが、ぼくの仕事なんだからね」
千鳥咲夜(小):「判りにくい。せめてプロペラくらいつけておけ」静かに苦言を呈して──
イエローブリックス:「しまいにゃ目でも光らせますよ」
GM:そう言って、小さな猫はにやりと笑った。

GM:シーン終了。購入判定とロイス取得をどうぞ
御門優一:「友人 九十九幽郁 ○P連帯感/N羞恥」マジか~、そっか……マジか~!の気持ち。
御門優一:購入は大槌など。
御門優一:2dx+3>=14
DoubleCross : (2R10+3[10]>=14) → 7[2,7]+3 → 10 → 失敗

御門優一:あっ、共有財産4点貰おうかな。
任海悠生:ロイス。 千鳥咲夜 〇好感/真面目すぎないかな? で。
九十九幽郁:御門優一 〇Pどうか、幸せに/Nこれくらいの距離感に私もなりたいなぁ......
任海悠生:いいと思うぜ!
御門優一:貰って良さげなら購入して装備で。以上。
御門優一:羨ましがられてる!
御門優一:共有は残り6点。
千鳥咲夜(小):ロイスは保留で。
任海悠生:なんでそんなに……御門くん知ってる…?
御門優一:知らん知らん、俺はなんもしらん。
千鳥咲夜(小):念の為、ボディマチャレンジしておこうかな。実は御門くんにカバーしてもらえない可能性が高いw<一人だけ白兵
任海悠生:欲しいものある人いる?居ないなら、九十九さんのメイド服あたり狙おうと思うけど
千鳥咲夜(小):あ、ではメイド服どうぞです。
任海悠生:じゃあ狙うぜ。
九十九幽郁:まじっすか
任海悠生:3dx+1=>20
DoubleCross : (3R10+1[10]>=20) → 7[1,6,7]+1 → 8 → 失敗

任海悠生:残り6点、財産4点突っ込んでも足りないなあ…!
任海悠生:すまない。以上。
千鳥咲夜(小):じゃあボデマを
九十九幽郁:じゃあ一応自分もメイド服で狙ってみようかな
九十九幽郁:出たらボデマ渡せるので
九十九幽郁:所持してる分
千鳥咲夜(小):あ、なるほど。
千鳥咲夜(小):じゃあ支援しましょうか?
千鳥咲夜(小):4点だし。
千鳥咲夜(小):確実に抑えてダメージ出してほしい。
千鳥咲夜(小):<メイド服
九十九幽郁:あ、よろしければお願いします......!
千鳥咲夜(小):コンボ:風を纏う《援護の風/ウインドブレス》
千鳥咲夜(小):判定に+5d+9してくださいませ
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+4した(侵蝕率:67->71)
九十九幽郁:8dx+9
DoubleCross : (8R10+9[10]) → 6[1,3,3,3,4,4,6,6]+9 → 15

九十九幽郁:nnnn~~~~~~~~
任海悠生:共有6あるから
任海悠生:使って!
御門優一:チームの募金よ!
九十九幽郁:では使わせていただきます......!来たれメイド服!!
九十九幽郁:そしてボデマを千鳥さんへ!
千鳥咲夜(小):ありがたく。なんか胸のとこがすごく余ってるけど仕方ないね!w
千鳥咲夜(小):こちら以上にて!
九十九幽郁:夢の中だからなんとかなる......よね......?
九十九幽郁:以上です!
GM:大丈夫
GM:ここは夢の世界だからね
千鳥咲夜(小):(そういえば先のシーンの千鳥)
GM:かわいいねえ

【目次へ戻る】

マスターシーン

GM:マスターシーン

GM:ここは夢の郷、王様が支配する夢の国、その名はまさしくドリームランド。
GM:もっと詳しくいうならば、東の果ての王の城。白亜と縞瑪瑙と、それからえっと、素敵な石材で出来た立派なお城。
GM:さらに細かくいうならば、いちばん奥の高い塔。いちばん高みの大きなお部屋。
GM:そこは彼女の住まう場所。任海  が暮らす場所。
GM:たった一人の夢見人が、たった一人で夢見る寝所。祭壇。根源。ベッドルーム。
GM:そこに居るのは彼女だけ?
GM:そう、いつもはただ一人。だけど今は他にもたくさん。
任海  :「ふふ……」
任海  :大きなベッドに横たわる。星空みたいに青い天幕のその下で。
任海  :だけど今日からは視界には、ほかのものがたくさん入っている。真新しいもの、たくさん。
白猫:「ニー」「ミャー」「なおーん」
白猫:身体の上、ベッドの上、至る所にたくさんの猫。猫。猫。
白猫:それはもう、もふもふの毛布。あったかくってくすぐったい。
任海  :それから彼女。わたしが特別に招待した、素敵な素敵な魔法使い。
賢者:「ふふっ」
賢者:「あまり動かれると、少しくすぐったいかな」
任海  :「そんなこと言わないで、わたしの優しい賢者さま」
任海  :「甘んじて膝枕の任を受け入れなさい。わたしの命令なのだから」
賢者:それは本当に賢者の仕事なのかね、と呆れ気味のため息をつきながら。
任海  :「ん……ふふ」
任海  :彼女はわたしの髪を梳く。優しく、慈しむように。
任海  :そう、これ。こういうこと。
任海  :わたしが欲しかったのは、こういう暮らし。
任海  :任海がわたしたちを捨てていって、UGNとかいう連中がやって来て。
任海  :わたしが作った夢の郷に、逃げ延びたのは十人足らず。
任海  :それから過ごしたのはどれぐらい?思い出したくもないことだから、忘れてしまった。
任海  :もう、どうだって良いことだ。口うるさいお姉さまも、わたしたちを殴る馬鹿な大人ももう居ない。
任海  :捨ててやったんだから。かれ──私の王様となってくれた、かれと一緒に。
任海  :やつらは今頃野垂れ死んでいるだろう。良い気味だ。
任海  :……彼女らが野垂れ死んでたら、それは嫌だけど。
任海  :ちゃんと人の多いところに降ろしたのだから、自力でなんとかしてほしい。できるでしょ、偉そうにしてたんだから。
任海  :「ふふ~ん」
任海  :人目を気にせず、ごろごろと転がる。
任海  :ふわふわした猫とかやさしいお姉さんとか。
任海  :こういうのが良いの。わたしに気持ちの良いものだけの世界。
任海  :王様が連れてきた、賢者の仲間もきっと素敵な娘たち。
任海  :まだ私のものになってないみたいだけど、きっとすぐに。
任海  :……そこまで考えて、嫌なものを思い出す。
任海  :彼女達が、まだこっちに来ていない理由。一緒にやって来る、別の夢見人。
任海  :「任海。それから御門優一って言ってたっけ」
任海  :まったく。思い出しても腹が立つ。
任海  :あの子ったら、わたしより先にぼ、ボーイフレンドなどというものを。
任海  :うむ。なかなか見どころのある男だったと思う。任海を庇って挑んできたりして。
任海  :ここは流石と言っておこう。今は敵だけど、別に恨みがあるわけでもない。羨ましいけど。
任海  :きちんとお願いするならば、2人ともこの国に住まわせてやってもいいだろう。
賢者:「……おやおや」
任海  :「うん?」
賢者:「寂しそうな顔をしていますね」
任海  :「……まさか」
任海  :「そう思う理由がないわ」
任海  :「わたしは、一人じゃないんだから」
任海  :「ただ、そう……」
任海  :「あっ」
任海  :「名前!」
任海  :「あいつらが来る前に、決めておかなきゃいけないんだった!」
任海  :そう、すっかり忘れていた。
任海  :だってわたしは自由だから。かれが代わりに王様になってくれたから。
任海  :わたしの名前を呼ぶ者なんて、この国のどこにも居なかったものだから。
任海  :さて、どうしたものか。急がなくてはならない。わたしを急がせるなんて、なんという連中だ。
任海  :「……あの子に合わせて考えたほうがいいかしら」
任海  :「………」
任海  :「し、知らない……」
賢者:「あの子とは、任海悠生のことでしょうか?」
任海  :「あ、知ってるの?さすがは賢者。物知りね」
賢者:「いえいえ、単に彼女の友人からですよ」
賢者:ふわりと空中に、光の文字を浮かび上げる。
賢者:これからこの城にやって来る、四人のオーヴァードたちの名前を。
任海  :「へえ……任海悠生ね。そういう字で……」
任海  :「あっそうだ!」
任海  :「賢者。あなたに大切な仕事をあげる」
任海  :「わたしの名前を、つける権利よ」
賢者:「おや、それはなんとも光栄なことですね」
賢者:「ですが、それは不可能です」
賢者:「私は貴女に仕える身。名前とかたちと役割を賜る側ですから」
賢者:「主従の順を変えてはなりません。私が上になってしまいますので」
任海  :「……」
任海  :「分かったわよ。しょうがないわね」
賢者:「賢明な主を持てた私は果報者ですね」なでなで
任海  :さて、困ってしまった。
任海  :いったいぜんたい、どうしたものか。
GM:この世界に、彼女の名を呼ぶ者はいない。
GM:【妄念の姿:キングダム】この地はただの一人に作られたのだから。
GM:【心の爆弾】話し相手の心さえ、操られているだけだから。
GM:だから、彼女に名前は無い。
GM:都市の管理者、王の責務も失った彼女には、なにもない。
任海  :「……ところで」
賢者:「はい」
任海  :「任海たちは、いつ頃ここに着くの?」
賢者:「そうですね……」
賢者:「すぐです」
GM:もしも、彼女が一人であるのなら。


【目次へ戻る】

クライマックス

GM:クライマックス
GM:全員登場
GM:登場侵食をどうぞ。
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:56->57)
御門優一:御門優一の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:45->49)
九十九幽郁:1d10+67
DoubleCross : (1D10+67) → 2[2]+67 → 69

千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:71->75)

GM:がちゃり!
GM:君たちは扉を開けた。この領域の支配者、セレファイス─Ⅲの神殿の扉を!
白猫:広い部屋の中央にある、天幕から大量の白猫が雪崩のように溢れ出る。
GM:それに伴い、二人の姿が露わになった。
任海悠生:「Ⅲ…!」周囲を見やる。彼女を探す。
任海  :ふかふかのベッドの上に寝転がる目的の少女と
賢者:膝枕しながら髪を梳いている、これまた目的の女性だ。
任海  :「任海悠生……!」
千鳥咲夜(小):「未知留!」目的の女性の姿を確認し、声を上げる。
九十九幽郁:「喜多川さん......!」
千鳥咲夜(小):その姿はいかなる心象を反映したのか、普段の物ではなく。
千鳥咲夜(小):小さな──小さな少女の姿のまま。
イエローブリックス:「はてさて、あべこべになっているけど」
イエローブリックス:「ようやく合流出来たね、ぼくたち」
御門優一:「よう、えらく寛いでんな、セレファイスさん。あるいは任海姉。」
任海  :「………」苦虫を噛み潰したような顔。
任海  :「ええ、それで良しとしましょう」
御門優一:「殴り込みの空気だったけどもしかして穏便に話し合いで済んだりするか?」
九十九幽郁:「......帰りましょう、きっと、みんなが待ってます」
任海  :「そうね、話し合いで済むかもしれないわね」
賢者:「とはいえ、"この"私は喜多川未知留ではありませんが」
千鳥咲夜(小):「………………」じっと、彼女の反応を待つ。
千鳥咲夜(小):「『賢者』だったか?」
賢者:「ええ、賢者です」
賢者:「ただ一人、"王様"に仕える賢者ですよ」すっくと立ち上がる。
千鳥咲夜(小):「オマエが未知留ではなく、未知留の『夢』であることは聞いている」
千鳥咲夜(小):「だから、オマエを通じて、私も伝えさせてもらうぞ」
千鳥咲夜(小):「帰るぞ、未知留!」
賢者:「ありがとうございます。咲夜ちゃん、九十九ちゃん」
賢者:「それから御門くんに任海さんも」
賢者:「ですが、知っての通り」
任海悠生:「縛られたものは、その通りとなる。ええ、よくよく知っています」
賢者:とん、と一歩跳び上がり、青い天幕の頂上へふわりと降り立つ。
任海悠生:「……こうなったひとを、放っておける人達じゃあないのは分かるでしょ」
賢者:「はい。仕事を途中で投げ出すわけにはいきませんから」
賢者:「これがオズサイトの仕事だと、私は思っておりますよ」
九十九幽郁:「———じゃあ、残った仕事も、ささっと終わらせてしまいましょう」
千鳥咲夜(小):「オズサイトは賢者ではない──」
千鳥咲夜(小):「『魔法使い』だ」力強く、断言。
任海  :「いいえ、賢者よ。私の賢者」
任海  :「あなたたちも、そうなるの」
任海  :「だけど選択肢はあげましょう」
任海  :「このまま、私の国に逗留してもいいわ」
任海  :「こうして、王様の民になるのも楽よ」
任海  :「それが嫌なら、悲しいけれど実力行使ね」
任海悠生:「………」わたしがしたことで、彼女はどんなに傷付いたのだろう?どんなにいきづらいままでいたのだろう?
九十九幽郁:「———夢は、覚めるものです」
任海悠生:夢の中。彼女は王となることが出来るーーそれはつまり、夢では独りで、現実ではただのひとりの少女であるということ。
九十九幽郁:「どんなに長くても、それは、きっと終わるものなんです」
九十九幽郁:「だから.......私は、明日を見るために、皆で目覚めたい」
九十九幽郁:「......だから!ちょっとはたいてでも!目を覚まさせます!」
任海  :「………」その言葉は、僅かに瞳揺るがせて。
任海  :「駄目よ、この子は私の賢者(せんせい)だもの」
千鳥咲夜(小):九十九幽郁の言葉を受けて──
千鳥咲夜(小):「私には、夢がわからない」
千鳥咲夜(小):瞳を揺るがせた少女と、喜多川未知留の姿をしたものに、応える。
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜は──
千鳥咲夜(小):何かを成そうという意志、そうあってほしいという願い──美しいものと、
千鳥咲夜(小):他者を巻き込み、従わせようとする醜い欲望との違いを、明確に言葉にすることができない。
千鳥咲夜(小):自身が胸に抱く願いが、想いが、美しい夢なのか──
千鳥咲夜(小):独りよがりの醜い欲望なのか、判断する術を持たない。
千鳥咲夜(小):つまり千鳥咲夜にとって──
千鳥咲夜(小):夢とは、『美しい』と断じれるモノではない。
千鳥咲夜(小):言葉だけは知っている正体不明の単語。故に──
千鳥咲夜(小):「ひょっとすれば、この状況は『夢のような』ものなのかもしれないな」そう、少女へと問いかける。
任海  :「えっ馬鹿にされてる……?」
千鳥咲夜(小):「すまんな。私は空気や感情を読むのが苦手だ。馬鹿にしたつもりはないが、気に触ったならばそこは謝罪しよう」
任海  :「いや、別にいいけど……」
千鳥咲夜(小):「だが──」
千鳥咲夜(小):しかし──
千鳥咲夜(小):「この有様を望まぬ者が居る」任海悠生の言葉を、思い返す。
千鳥咲夜(小):「それを助けようとする者が居る」御門優一の行動を、思い返す。
千鳥咲夜(小):「約束を守ろうとする者が居る」九十九幽郁の想いを、思い返す。
千鳥咲夜(小):「そしてなにより──」
千鳥咲夜(小):「連れ戻したい、者が居る」そして自身が、心の底より想っていることを、口にする。
千鳥咲夜(小):「私にとってはそれだけで、おまえを否定するには十分だ」
千鳥咲夜(小):「わかりやすく言い換えてやろうか?」と、先に疑問を挟んできた少女へと向けて──
千鳥咲夜(小):「お断り──だ!」
任海  :「それは結構、わたしは全力で肯定するわ」
任海  :「わたしの見たい、あなたたちをね」
任海悠生:息を吸う。
任海悠生:「………最初にね。あなたに会ったときに。言わなきゃいけないことがあったのを、思い出したの」
任海  :「あら、一体何かしら」
任海  :「私はあなたに興味ないけど、聞いてあげるわ」
任海悠生:「………勝手に、ひとりで。置いていって、ごめんなさい」
任海悠生:「許してくれなんて、言わないし、言えない。ただ、これはわたしが勝手に言いたいから言っているだけの言葉にすぎないけれど」
任海悠生:「わたしは、あなたたちを好きだし、それでも」「放って行って、裏切ったのだから。言わなきゃいけないこと」
任海  :「………」腕を組んで、静かに、睨み付けながら話を聞く。
任海悠生:ただ、彼女を見つめる。セレファイス第三号。任海と名前を貰って行った彼女。
任海  :「謝らなくったっていいわよ」
任海  :「許してあげるわ」
任海  :「私が許すって、言ってあげる」
任海  :「ええ、ええ。私も好きにやってるからね」
任海悠生:「ありがとう」静かなままにそう答えて。
任海  :「私だけの王様と、ほかの連中は放り投げて」
任海  :「私も同じように、やってるもの。だから謝る必要なんてないのよ」
任海悠生:「それでも、だよ。わたしが最初だった」
任海悠生:「どんなにすごいことをしたとしても」
任海悠生:「どんなに、かけがえのないことをしても」
任海悠生:「したことは、消えないものだもの」
任海  :「……謝らないでよ」
任海  :「私まで悪いことしてるみたいじゃない」
御門優一:「へい、任海シスター」挙手。「しつもーん」
御門優一:ひらひらと手を振りながら。
任海  :「軽いわね、別に良いけど」
御門優一:「一応さ。話し合いって言ったので聞いとくけど」
御門優一:「そっちの国の民になって逗留してさ、まぁ共存ってのも平和で悪かないと思うんだよ、俺は。」
任海  :「えっ本当!」
御門優一:「なんやかんやでお前も任海の関係者だしさ。」
御門優一:「んでまぁ、約束事なら事前に確認しときたいけど」
御門優一:「そっちの王様の民てーのは、どんな役割なんだ?」
御門優一:「例えば」
御門優一:「近所の肉屋の親父の頼みを聞いたり、通りがかりの迷子の親を助けたり、八百屋の話のおまけにみかんを貰ったり」
御門優一:「勝手気ままにご近所と世界の平和を守るような」
御門優一:「そんな役割とかは有ったりするのかい?」
任海  :「ふふ、そうね……」
任海  :「そんな役割は今のところないわね」
任海  :「困る事なんて、ひとつもないもの」
任海  :「困るようなことを作らない限り、そんなものはどこにもないの」
任海  :「平和で楽しい世界よ。それが私の望んだ国」
御門優一:「あぁ、なるほど。そりゃいいね。平和だ。平和で何よりだ」ウンウン、と頷いて。
御門優一:「じゃあ、」
御門優一:「そっちの国民になるのはやめとくよ」
任海  :実に得意げに語って見せた。夢見心地、つまりを見ていない顔。
任海  :それが、歪む。あなたを見る。
御門優一:慈しむような笑顔。その相手を見ながら。
御門優一:「どうした?俺、そんな顔させるような事を言ったかな?」
任海  :「あら、どんな顔を見たのかしら」
任海  :「自意識過剰じゃないかしら。あなたにそんなに価値があるとでも?」
御門優一:「言わせんな恥ずかしい。こちとら思春期だぞ。」
御門優一:「いやねぇ、いい国だと思うよ。素晴らしいと思う。平和が一番。」
御門優一:「だけどさ、」
御門優一:「俺ってやつはほら。その国の外で苦しんでる相手とかも、助けたくなっちゃう性格じゃん?」
御門優一:「だからきっと、国民になるのは性に合わないだよね」
御門優一:「そこで提案なんだけど」
御門優一:「──俺の臣下にならないか?」
御門優一:す、と受け入れるように両手を広げる。
任海  :「……ふふ」
御門優一:「お前は王様をやりたいなら王様でいいよ。俺は自治権を認めるタイプの皇帝なんだ」
御門優一:「野球の得意な肉屋が居てもいいし、勉強の苦手な本屋が居てもいいし、ゲームが趣味の八百屋が居てもいいし」
御門優一:「夢見がちな王様が居てもいい」
御門優一:「俺は臣下の個性を尊重するタイプでね。キャラ属性はどこまで盛っても止めないよ」
御門優一:「君の夢の王国ごと、俺に降ってくれるのが一番平和だと思うんだが、」
御門優一:「どうだろう?」
任海  :「ふふ、ふふふ。ふっふふふ!」
任海  :「そう、寛大ね。何せ皇帝ですものね!」
任海  :「悠生!」
任海悠生:「なあに」静かに見つめている。
任海  :「良い人、見つけたじゃない」
任海悠生:「うん。………わたしは、とっても幸運だった」
任海  :「別に羨ましくもないけれど、ええ、そうね」
任海  :「会談中に別の人へ声を掛けたのはごめんなさいね、皇帝さま」
任海  :「あまりに魅力的な提案だから……」
任海  :「テーブルを蹴り飛ばして」
GM:天井が割れる。否、蓋を外したように消え去る。
任海  :「全部欲しくなっちゃった」
GM:広い広い、空が広がる。外にはなにか、巨大なものがいる。
任海  :「宣戦布告は、殿方に譲るわ」
御門優一:「なるほどね。お互い気が合うみたいで何よりだ」
御門優一:「残念残念。無血開国を目指したいもんだよね」
御門優一:「んじゃ、まぁ」
御門優一:「蹂躙制覇。領地の切り取り奪い合い。後は国力と国力のぶつかり合いってことで。」
御門優一:「交渉成立だ。勝ったほうが手に入れる。わかりやすくていいよな?涙が出てくる」
御門優一:「さぁ、」
御門優一: 
御門優一:「───戦争をしようぜ」
御門優一: 
賢者:「なるほど、なるほど」
賢者:「それでは戦いを始めましょう」
賢者:「開け、宝匣」
宝匣:部屋の隅にあるチェストボックス。
宝匣:不思議な音を洩らしながら、ふわりと浮き上がる。誰かの夢が動き始める。
賢者:「来れ、勇者」
勇者:開いた空から舞い降りる。槍を構えた鉄の騎士。
勇者:黒の鋼と黄金の槍。軋ませながら降りてくる。誰かの夢が動き始める。
賢者:「ついでに飛竜と大鬼でも呼んでおくとして……」
賢者:ふわり。少女を孕んだままに天幕が浮かび上がる。
賢者:「さあ、天にまします我らが王よ」
王様:東の果ての王城の、いちばん高い塔の上。
王様:巨きな、光り輝くものが現れる。天蓋をその手で取り去ったものが。
審神:この世界の、支配者が現れる。少女の祈りに応えて。
審神:大いなるものの睥睨が、あなたたちのレネゲイドを震わせる。
GM:難易度9の衝動判定をどうぞ。
任海悠生:実は意思クソ雑魚族
千鳥咲夜(小):コンボ:風を纏う《援護の風/ウインドブレス》を自分に。
任海悠生:1dx=>9
DoubleCross : (1R10[10]>=9) → 10[10]+9[9] → 19 → 成功

御門優一:同じく。
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+4した(侵蝕率:75->79)
任海悠生:マジかお前!?
九十九幽郁:4dx+2 思い出の一品
DoubleCross : (4R10+2[10]) → 7[1,1,5,7]+2 → 9

御門優一:思い出の一品で+1
GM:すごいすごい
千鳥咲夜(小):7dx+9>=9
DoubleCross : (7R10+9[10]>=9) → 9[1,1,2,5,6,7,9]+9 → 18 → 成功

御門優一:2dx+2>=9
DoubleCross : (2R10+2[10]>=9) → 10[1,10]+2[2]+2 → 14 → 成功

任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+10(2d10->2,8)した(侵蝕率:57->67)
御門優一:なんと。
御門優一:御門優一の侵蝕率を+14(2d10->10,4)した(侵蝕率:49->63)
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+14(2d10->8,6)した(侵蝕率:79->93)
九十九幽郁:2d10+69
DoubleCross : (2D10+69) → 18[8,10]+69 → 87

GM:あなたたちにはDPが9点あります。
GM:このタイミングで使えば、1点あたり3%侵蝕率を上昇させることができます。
御門優一:こちらは未使用で。
任海悠生:わたしもなしで!
九十九幽郁:4個使って99!
千鳥咲夜(小):あ、そうか。
千鳥咲夜(小):1点使って、3上げておきます。
GM:OK!
GM:エンゲージ状況はこちら!
任海悠生:すみません、大丈夫なら、4使用で12上げて79へ!
GM:OK!
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+3した(侵蝕率:93->96)

▼エンゲージ
(賢者[24]、王様[11]、喜多川未知留[14]、飛竜[8]、宝匣[7]、勇者[6]、大鬼[3])
   10m
(任海[9]、千鳥[6]、九十九[4]、御門[1])
[]内は行動値

任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+12した(侵蝕率:67->79)
GM:キャラが多くてGM大変!
GM:セットアップ!
九十九幽郁:87→99
任海悠生:なしです。
九十九幽郁:ありません
御門優一:なしです。
千鳥咲夜(小):所持してないので、ありません。
賢者:おっと、言い忘れていました。勝利条件ですが
賢者:『審神』の撃破です。
賢者:というわけで《融合》。喜多川未知留と融合状態になります。
GM:イニシアチブプロセスです。
GM:まずは賢者と融合状態の喜多川未知留から。
喜多川未知留:メジャーでコンボ【ソナ=ニルの黄金橋】《コンセントレイト》《小さな塵》《マスヴィジョン》《カスタマイズ》《ギガノトランス》で攻撃。対象はPC全員。
喜多川未知留:フォールンピストルの効果を発動。この攻撃に対するリアクションではC値+1
喜多川未知留:15dx7
DoubleCross : (15R10[7]) → 10[2,2,3,3,3,4,4,4,7,7,8,8,8,10,10]+10[1,1,1,5,7,7,9]+5[1,4,5] → 25

GM:対応せよ!
任海悠生:ガード値なし。ドッジ。
御門優一:ガード。
千鳥咲夜(小):ガード!
任海悠生:3dx11=>25
DoubleCross : (3R10[11]>=25) → 10[1,5,10] → 10 → 失敗

九十九幽郁:ドッジ......だけどクリしない......!
九十九幽郁:4dx11
DoubleCross : (4R10[11]) → 4[1,3,4,4] → 4

任海悠生:失敗!ダメージどうぞ。
喜多川未知留:42+3d10
DoubleCross : (42+3D10) → 42+19[7,6,6] → 61

任海悠生:死亡するのでリザレクト。
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:79->80)
御門優一:ダイス分しか軽減出来ない。リザレクト。
御門優一:御門優一の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:63->70)
御門優一:御門優一に-25のダメージ!(HP:32->7)
千鳥咲夜(小):15点防ぐけど46点は無理! 戦闘不能となってリザレクトします。
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:96->105)
九十九幽郁:死!リザレクト!
九十九幽郁:99+1d10
DoubleCross : (99+1D10) → 99+6[6] → 105

千鳥咲夜(小):ぐ、意味なくでかい。HP9点に回復。
賢者:「それでは花火をあげましょうか」白銀に輝く、魔法の杖を振る。
賢者:空に輝く星空へ、打ち上げられた大きな花火。
賢者:大きな打ち上げ花火の、大きな爆発に当てられて、空に輝く星々が砕けて落ちてくる!
任海悠生:「これは…っ」ざあ、と白い砂のような紗幕を編み上げる。其れは当然突き抜けられるが、被害は最小限に抑えた。
任海悠生:「こほっ……、大丈夫!?」
御門優一:「マ、ジ、かよっ!」知っている見た目からの大規模の破壊。幾重にも重ねた氷の層が、爆発とともに砕け散る。
千鳥咲夜(小):がぎんっ!
千鳥咲夜(小):「ぐぅ──」
千鳥咲夜(小):星々を受け止めた腕の肉が爆ぜ骨が砕け──
千鳥咲夜(小):その中に『在る』刃金によって、かろうじて致命の一撃となることを喰い止める。
九十九幽郁:「......はい、これからです!」 体から漏れ出す瘴気を抑えながら、まだそこに、立ち続ける
御門優一:高音の連続とともに衝撃、砕けた氷の影から少年が立ち上がる。──外傷の血は既に凍って剥がれ落ちた。
賢者:「いやあ~凄いですよね、夢の世界」
賢者:「みなさんも存分に想像力を働かせて行きましょう」
千鳥咲夜(小):「星を堕とすか」倒れず、なんとか踏みとどまり──
GM:イニシアチブプロセス。審神の行動。
審神:オートでEロイス《マジカル・リクエスト》を発動。
審神:秘密兵器『バトルトレーラー』を取得します。
審神:マイナーで【千の驚異のタラリオン】《黒曜の鎧》《クイックモーション》+《アサルトルーティン》+《絶対の空間》バトルトレーラー搭乗。
審神:メジャーの判定値+3D、与えるダメージ+17、装甲値16、行動値とドッジー3の防具を取得。装甲値14、行動値−4のヴィークルに搭乗。
審神:メジャーで【ハテグ=クラの馬鹿騒ぎ】《コンセントレイト》+《言葉の刃》+《神機妙算》+《領域調整》
審神:射程視界、範囲選択に対して装甲無視の射撃攻撃。対象はPC全員。
審神:15dx7+4
DoubleCross : (15R10+4[7]) → 10[1,1,1,2,3,3,5,5,6,6,7,8,9,10,10]+10[1,1,4,4,9]+10[7]+10[10]+1[1]+4 → 45

GM:対応せよ!
任海悠生:ドッジ!!
御門優一:回避ー
九十九幽郁:ドッジ!
任海悠生:3dx=>45 うおお起きろ奇跡!
DoubleCross : (3R10[10]>=45) → 6[1,6,6] → 6 → 失敗

九十九幽郁:5dx
DoubleCross : (5R10[10]) → 10[4,4,7,9,10]+10[10]+1[1] → 21

九十九幽郁:回った!が!
御門優一:6dx>=45
DoubleCross : (6R10[10]>=45) → 9[2,5,5,6,9,9] → 9 → 失敗

任海悠生:妖精しても厳しいなあ…!
千鳥咲夜(小):ドッジ!
千鳥咲夜(小):7dx10+1
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 8[3,3,5,5,7,7,8]+1 → 9

審神:《フェイタルヒット》ダメージダイス+3。
審神:18+8d10
DoubleCross : (18+8D10) → 18+43[7,1,10,8,6,1,4,6] → 61

御門優一:《炎陣》。九十九さんをカバーリング。
御門優一:御門優一の侵蝕率を+2した(侵蝕率:70->72)
九十九幽郁:助かります.....。!
任海悠生:リザレクト!
御門優一:そして死。リザレクトー。
御門優一:御門優一の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:72->74)
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:80->90)
御門優一:御門優一に-5のダメージ!(HP:7->2)
千鳥咲夜(小):戦闘不能。
千鳥咲夜(小):雷霆辻風のロイスをタイタス昇華。復活します。
千鳥咲夜(小):HP14点に
審神:東の空より、神の身体が降りてくる。
審神:巨大な腕が、やってきて。
審神:空に輝く星をむんずと掴み、砕いて瓦礫を空より降らせる。
賢者:「……想像力は?」
任海  :「いや、強そうだったから……」
審神:天より降り注ぐものが、あなたたちを圧殺せんと迫る!
御門優一:「わかるよ」
御門優一:パキ パキパキパキ
任海悠生:「またもう、無駄に規模が大きいんだから……!」紗幕を伸ばす。受け切れない。頭と脚を残す。
御門優一:白く空気がけぶる、温度が凍りつく。
御門優一:黒髪に白く霜が降りていく。
九十九幽郁:「っーーー!」
千鳥咲夜(小):「ぐぅ──」躱しきれず、その小柄な身体が吹き飛ばされる。
御門優一:九十九さんの身構える眼前。少年との間に光を反射する壁が構築される。透明が折り重なり淡い水色の氷の城が築城する。
御門優一:瓦礫と衝突、破砕、凍結、結合。
御門優一:破砕、結合、破砕、結合。
御門優一:結合、結合、結合。
御門優一:分厚く、ただ分厚く、壊れる側から空気が凍る。
御門優一:少年のいる場所を門として、その後ろを守る城が築かれていく。
御門優一:その後ろに居るものに破壊を一切通さない。
御門優一:「まずは、橋頭堡。楽しい侵略の第一歩だ。」
御門優一:「さぁ、頑張っていこう」
任海  :「……いいわね、それ」
九十九幽郁:「......ありがとうございます、御門くん」
審神:《分割思考》行動値0になり、未行動状態になる。
GM:イニシアチブプロセス。任海ちゃんのターン。
任海悠生:はい。マイナーなし。オートでフォールンピストル装備。
任海悠生:メジャー。セレニアンのガレー船:《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》≪スプリットアタック≫。
任海悠生:対象は、飛竜、宝匣、勇者!
GM:判定どうぞ!
任海悠生:9dx7+4
DoubleCross : (9R10+4[7]) → 10[3,4,5,6,6,8,8,8,10]+10[3,7,9,9]+6[1,2,6]+4 → 30

飛竜:《イベイジョン15》
宝匣:《イベイジョン10》
任海悠生:≪剣精の手≫!
勇者:《イベイジョン14》
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+2した(侵蝕率:90->92)
任海悠生:1dx7+34
DoubleCross : (1R10+34[7]) → 3[3]+34 → 37

任海悠生:ぐ…上がんないか!
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+8した(侵蝕率:92->100)
任海悠生:4d10+8 装甲等有効!
DoubleCross : (4D10+8) → 13[3,1,7,2]+8 → 21

任海悠生:出目が酷過ぎ
御門優一:大変。
千鳥咲夜(小):ぐぐ
任海悠生:ダメージは21点装甲有効です。…ひどいw
飛竜:生きてます(ご存知の通り)(ご存知?)
宝匣:ぎりぎり生きてます(ご存知かも)
勇者:生還(ご存知?)
GM:演出どうぞ!
任海悠生:ですよねえ!
任海悠生: 
任海悠生:すう、と息を吸う。
任海悠生:最初に言うべきことは、まず言った。だから次は。
任海悠生:「Function Open.開け、焔の洞窟。七拾の段を降りよ」
任海悠生:普段なら、これだけでいい。わたしに刻まれたあの砲は、非常に近しいものであるから。
任海悠生:「七百の段を超えて。わたしは深き門をくぐりぬける」
任海悠生:夢見人として戦おう。
任海悠生:「--”そは黄金の都市。老いも苦しみもその輝きにはとおざかる」
任海  :「……! 防御を固めなさい、お前たち」
任海悠生:「”さあ、谷をこえて。大理石の門をくぐろう。そのさきに、千の塔が並ぶひかりにみちた街”」
任海悠生:「”ああ、賢明なるクラネス、偉大なる王よ!あなたの威光をお貸しください”」
任海  :「私たちのなかで、とびきり鋭く重いのがあいつよ!」
任海悠生:ごうん、と砕けた星のその奥から。空行く黄金のガレー船が。
任海悠生:「わたしは、セレファイス第四号。ヒプノスの娘」
任海悠生:腕を振るう。
任海悠生:打ち下ろすように鶴瓶撃ちに、大砲の砲火が開き。
任海悠生:「だけれど、それだけじゃ、もうないの」
任海悠生:「わたしは、自分で自分に名前を付けた」
御門優一:「おう、戦場のならいだ。──正々堂々、名乗ってやれ。」砲火の中で、届くはずのない静かな声。
任海悠生:「この、巨大で広い世界。まるで”海”のようなそれに、身を”任”せて」
任海  :「──ッ!」
任海悠生:「たとえたったひとりでも、”悠”かな中であろうとも、”生”きていくために」
任海悠生:「これがわたし。だから、ねえ」
任海悠生:「あなたも、自分で見つけるのよ!」
任海  :「そりゃあ、怒るわけね」
任海  :「だったら、わたしは任海じゃないもの」
GM:イニシアチブプロセス。飛竜のターン。
飛竜:マイナーで《オリジン:レジェンド》シーン中の精神判定の達成値+12
飛竜:1d4
DoubleCross : (1D4) → 4

飛竜:メジャーで《コンセントレイト:ハヌマーン》《振動球》装甲無視のRC攻撃を九十九ちゃんに。
飛竜:7dx7+12
DoubleCross : (7R10+12[7]) → 10[1,3,4,6,7,9,10]+10[1,6,9]+10[8]+4[4]+12 → 46

九十九幽郁:ドッジ......!
九十九幽郁:5dx
DoubleCross : (5R10[10]) → 9[2,4,7,8,9] → 9

御門優一:《炎陣》。カバーリング。
御門優一:御門優一の侵蝕率を+2した(侵蝕率:74->76)
飛竜:24+5d10
DoubleCross : (24+5D10) → 24+24[7,6,3,1,7] → 48

九十九幽郁:被弾!
九十九幽郁:おおっと
御門優一:リザレクト!
御門優一:御門優一の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:76->82)
御門優一:御門優一のHPを4回復(HP:2->6)
飛竜:飛行戦艦からのつるべ打ち、しかし飛竜はこの空の覇者である。
飛竜:弾雨を掻い潜った巨大な怪物が、単純暴力を以て少女に襲い掛かる!
御門優一:城壁とは地面に対して直立であるからして。
御門優一:その構造から、空からの奇襲は想定されていない─────もちろん。
御門優一:「本来の使い方、だったら、な!」
御門優一:ダ、ダ、ダン!と氷の城壁を駆け上がる。直立する氷の城壁にから斜めに、一気に空気が凍結する
御門優一:空から襲いくる飛竜に対し、槍衾のような城壁と氷の礫の牽制が飛んでいく
飛竜:「グ、ゴルルル!」
飛竜:王が巡らす防備によって、迂闊に近付くことはできない。
飛竜:口から吐きだす竜の息吹で、城壁を砕き割りにかかる。攻勢が止まる。
御門優一:迫りくる敵を追い散らす。壁と迎撃、流石に出力が追いつかず。
御門優一:「───九十九さん、頼んだ!」
御門優一:城壁の内。新たなる手に声をかける。
九十九幽郁:「———はい、頼まれました!」
GM:イニシアチブ。このままでは宝匣のターンだが……?
九十九幽郁:イニシアチブ!メイド服、脱ぎます!
GM:わお!

▼エンゲージ
(賢者[24]、王様[11]、喜多川未知留[14]、飛竜[8]、宝匣[7]、勇者[6]、大鬼[3])
   10m
(任海[9]、千鳥[6]、九十九[7]、御門[1])
[]内は行動値

九十九幽郁:イニシアチブ7!何もなければ先行します!
GM:行動値が同じなので、メイド服を脱いだ九十九ちゃんが先行します、
九十九幽郁:マイナー 《オリジン・レジェンド》 2/2
九十九幽郁:メジャー 
《サイレンの魔女》 8/5
《疾風迅雷》 4/3
《アンプリフィケイション》 4/5

九十九幽郁:対象は敵全て!オールレンジ攻撃!
任海  :なんとーっ!
GM:判定どうぞ!
九十九幽郁:6dx+5
DoubleCross : (6R10+5[10]) → 10[3,4,6,7,9,10]+5[5]+5 → 20

GM:回すじゃん
九十九幽郁:回った!
審神:ドッジ不可
任海悠生:コンボ:遥けきカダスを求めて≪妖精の手≫。廻して!
飛竜:ドッジ不可
宝匣:ドッジ不可
九十九幽郁:もういっかいまわる!
九十九幽郁:1dx+25
DoubleCross : (1R10+25[10]) → 9[9]+25 → 34

勇者:ドッジ不可
大鬼:ドッジ不可
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+4した(侵蝕率:100->104)
喜多川未知留:《異世界の因子》で御門くんの《炎陣》をレベル1でコピー。
喜多川未知留:《炎陣》で勇者をカバーリング。
御門優一:喜多川さん!
御門優一:無茶をするな!
大鬼:《軍神の守り》で審神をカバーリング
GM:ダメージどうぞ!
九十九幽郁:4d10+24+20
DoubleCross : (4D10+24+20) → 27[6,8,9,4]+24+20 → 71

九十九幽郁:上振れ!装甲無視!
GM:うぎゃーっ!
飛竜:戦闘不能!
宝匣:戦闘不能!
大鬼:戦闘不能!
喜多川未知留:戦闘不能!
九十九幽郁:進む、彼が開いてくれた道行を
九十九幽郁:「私、自分のことが分かったのが最近なので、後から知ったんですけど」
九十九幽郁:「百物語を語り合えると、恐ろしい怪異だけではなく」
九十九幽郁:「幸せが訪れる......と考えてくれた人もいたようです」
九十九幽郁:———そうだ、これはきっと、私の夢......思い描きたい姿
九十九幽郁:怪談の後にも、幸せな結末があっていいと
九十九幽郁:そう思ってくれた人がいるならば
九十九幽郁:私は、私を信じてくれた人の為に紡ごう
九十九幽郁:物語の終わりに、最高のハッピーエンドを
九十九幽郁:夢の終わりに、夢すら知りえない、新しい明日《みらい》を
九十九幽郁:「だから、私は」
九十九幽郁: 
九十九幽郁:「明日が———見たい」
九十九幽郁: 
九十九幽郁:姿が変わる
九十九幽郁:一瞬だけ垣間見えた白いヴェールの、その上からさらに纏うように
九十九幽郁:其れは、少女と怪異の混ざり物
九十九幽郁:現を生きられなかった少女と
九十九幽郁:虚に生まれる事がなかった怪異
九十九幽郁:半人前がふたり、合わせて最後の一となる
九十九幽郁:「此処にーーー物語を綴じる/閉じる者として、貴方達と向き合います」
九十九幽郁:「夢も物語もーーー最後には綺麗に閉めないと、ですからね」
九十九幽郁:一つとなった黒と白の怪物が、世界を司る神の前に立ちはだかる
九十九幽郁: 
九十九幽郁:不遜にも、威風堂々と
九十九幽郁: 
九十九幽郁:「喜多川さん」
九十九幽郁:「約束、少しだけですが、ここで果たしちゃいましょうか」
賢者:「私は賢者ですが」
賢者:「どうぞ。楽しみに待っておりましたので」
九十九幽郁:「聞こえているはずです、きっと」
九十九幽郁:「さあ、語りましょう、表しましょう———此処に」
九十九幽郁:「———姦姦蛇螺」
九十九幽郁:語り口と共に、眼前に顕現せしは
九十九幽郁:———巫女を喰らいし、呪われし蛇身
九十九幽郁:そうだ、ここが私と同質の空間ならば
九十九幽郁:逆に干渉するのもまた、可能だという事
賢者:「ふむふむ、なるほど」
九十九幽郁:———夢という名の領域を、物語という名の波濤で侵蝕する
九十九幽郁:「———呪え、わが身を」
九十九幽郁:「———喰らえ、すべてを」
九十九幽郁:瘴気を放つ巨いなる尾が、天高く振り上げられ
九十九幽郁:圧倒的質量を持って、眼前の全てに振り下ろされる
九十九幽郁:それは、夢という名の世界を文字通り貪り喰らう
九十九幽郁:暗く、悍ましく———どこまでも人の未来に寄り添った、物語の一撃
飛竜:飛竜はその身を打ち砕かれる。怪異はこの世から消え去った。
宝匣:宝匣は開かれる前に取り込まれる。怪異はこの世から消え去った。
大鬼:大鬼はその身を挺して、迫りくる怪異に立ちはだかる。
大鬼:めきめきとかたちを変える。怪物を殺す怪物と、戦うためにかたちを変える。
大鬼:しかしその身を飲み込まれる。怪異はこの世から消え去った。
勇者:だが、勇者はそこに残った。
賢者:「これが九十九ちゃんの力、ですか」
賢者:「素敵ですね、やっぱり、美しい」
九十九幽郁:「———美しいと、言ってくれるんですね」
賢者:「当たり前じゃないですか」
賢者:「同じひとを、好くぐらいですからね」
九十九幽郁:「ふふ、そうでした」
九十九幽郁:「———だから、早く帰らないと」
九十九幽郁:「私たちのヒーローが、帰りを待ってます」
賢者:「……まあ、それもそうなんですが」
賢者:「ひとり置いていくわけにもいきませんし」
賢者:「わたしのヒーローも、まだ健在ですよ?」
勇者:「………」審神が放つ光を反射して、輝く鎧がただそこに。
GM:イニシアチブプロセス。千鳥咲夜のターン。
千鳥咲夜(小):はい!
千鳥咲夜(小):イニシアチブでフルインストール
千鳥咲夜(小):マイナーで聖剣効果起動。メジャー前にリミットリリース。さらに自分に援護の風&ウインドブレス!
千鳥咲夜(小):そして未知留さんへのロイスを、@大切な人【オズサイト・喜多川未知留@◯必ず取り戻す/失いなどしない】へと変更。
イエローブリックス:ちなみにNPCカードとしてぼくもいるからね
千鳥咲夜(小):&最後のロイス枠。@儚きもの【夢@◯美しくあってほしいと思う/判らないがゆえに】を取得。
千鳥咲夜(小):あえてこの2つをタイタス化することで、この夢を否定します! cr−2!
千鳥咲夜(小):さらにイエローブリックスのNPCカードを使用。判定ダイス+3!
イエローブリックス:頑張ってね、ヒーロー。
千鳥咲夜(小):メジャー、一閃&コンセ! 22dx2+14砲で、審神にエンゲージしてぶん殴ります!

▼エンゲージ
(千鳥[6]、賢者[24]、王様[11]、勇者[6])
   10m
(任海[9]、九十九[7]、御門[1])
[]内は行動値

GM:判定どうぞ!
千鳥咲夜(小):22dx2+14 ふぁいやー
DoubleCross : (22R10+14[2]) → 10[1,1,1,1,2,2,2,2,4,4,5,5,7,8,8,8,9,9,9,9,9,10]+10[1,1,1,2,2,3,3,3,4,4,4,6,7,7,8,8,9,10]+10[1,1,1,2,2,3,4,4,4,4,6,6,9,10,10]+10[2,2,3,5,5,6,6,6,8,8,9,10]+10[1,1,1,3,3,3,4,5,6,8,9,10]+10[2,3,4,4,4,4,5,8,9]+10[1,2,2,3,5,5,6,7,8]+10[1,2,6,6,7,7,8,8]+10[2,3,3,7,7,7,9]+10[1,2,5,7,9,10,10]+10[1,1,1,2,8,9]+10[1,3,5]+10[9,9]+10[1,10]+10[3]+10[6]+10[3]+10[8]+10[8]+10[4]+10[10]+10[3]+10[7]+10[7]+10[2]+10[3]+10[5]+1[1]+14 → 285

任海悠生:コンボ:遥けきカダスを求めて≪妖精の手≫。
審神:ヌワーッ
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+4した(侵蝕率:104->108)
千鳥咲夜(小):ありがたい。
千鳥咲夜(小):では285に+9して、294でスタート!
千鳥咲夜(小):1dx2+294
DoubleCross : (1R10+294[2]) → 10[8]+10[7]+10[3]+10[2]+10[4]+1[1]+294 → 345

千鳥咲夜(小):345で!
審神:7dx>=345 ドッジ!
DoubleCross : (7R10[10]>=345) → 10[2,6,7,9,9,9,10]+1[1] → 11 → 失敗

GM:ダメージをどうぞ!
千鳥咲夜(小):35d10+15 装甲有効!
DoubleCross : (35D10+15) → 204[4,5,3,4,6,3,10,7,5,3,10,1,8,3,10,9,2,5,7,3,4,8,9,7,3,3,7,10,2,8,7,8,4,6,10]+15 → 219

審神:装甲点は合計30
審神:HPは151.倒れる……が!
千鳥咲夜(小):どう──だ!
賢者:《魂の錬成》審神を戦闘不能から回復します。
千鳥咲夜(小):了解!
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+15した(侵蝕率:105->120)
千鳥咲夜(小):千鳥咲夜の侵蝕率を+4した(侵蝕率:120->124)
千鳥咲夜(小):「熾きろ、雷霆辻風!」
千鳥咲夜(小):少女の掌を突き破り、鮮血と共に刀の柄が現れる。
千鳥咲夜(小):「はああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
千鳥咲夜(小):己の左腕を斬り裂いて、アーティファクト──『雷霆辻風』を抜刀する!
千鳥咲夜(小):そして──
千鳥咲夜(小):ちらり、と。喜多川未知留の『夢』に視線を送る。。
千鳥咲夜(小):最早迷いはない──
千鳥咲夜(小):彼女の夢を打ち砕こうとも──
千鳥咲夜(小):必ず取り戻すと、決意したのだから!
イエローブリックス:「いいね」
イエローブリックス:「格好良く決めてきてよ」
千鳥咲夜(小):「ああ──」
イエローブリックス:《猫の道》あなたが最高の一撃を決めるための、道が開く。
千鳥咲夜(小):「猫の手ならぬ、猫の声援を借りるぞ、イエローブリックス!」
千鳥咲夜(小):づどんっ!
千鳥咲夜(小):告げるとと同時、名状しがたき夢の世界の空が、稲妻に切り裂かれる。
任海  :「~~ッ!耐えてよ、王様!」
任海  :祈りを捧げる。夢を見る。
任海  :かれは強いのだ。誰よりも、何よりも。
千鳥咲夜(小):それは少女へと到達し、その身体を眩く雷光で輝かせ──
千鳥咲夜(小):「セレファイスⅣ──専門家たる、任海悠生が言っていたぞ」
千鳥咲夜(小):「『人の夢を壊すことなど、何者にもできない』とな。であれば──」
千鳥咲夜(小):構えた剣を、天へと掲げる。
千鳥咲夜(小):身体に纏った雷光が、数多の雷球となって漂い、その周囲を旋回する。
千鳥咲夜(小):「私ごときに壊されるようであれば──」
千鳥咲夜(小):それはひとつひとつ、掲げた刃へと集中し──
千鳥咲夜(小):「それは──夢ではないと言うことだろうよ!」
千鳥咲夜(小):決意と共に天へと掲げられ、巨大な雷光の柱となって放たれる!
千鳥咲夜(小):だんっ!
千鳥咲夜(小):雷光の柱の中を、雷光を纏った少女が飛ぶ!
千鳥咲夜(小):高く、高く、天へと至り──
千鳥咲夜(小):膨大なエネルギーが、少女を中心に螺旋を形作る。
千鳥咲夜(小):それは夢の世界の星空に、もう一つの渦状銀河を描き出し──
千鳥咲夜(小):銀河の中心──少女の手にする刃に、雷撃が集中する。
任海悠生:囁くようなこえがひとつ。
任海悠生:「行って、千鳥さん。あなたはーー」「絶対に、望むものを掴めるの!」それは、確信の言葉だ。
任海悠生:事実をそうだというだけだ。祈りなどではなく、ただの事実をここに実体化(クリスタライズ)させる。
千鳥咲夜(小):「応っ!」確信の言葉に、確信の声を以て応じる。
千鳥咲夜(小):其は、『雷を斬る』と伝えられた太刀。
千鳥咲夜(小):否──
千鳥咲夜(小):其は──『神と成り斬る』太刀!
千鳥咲夜(小):「雷霆辻風──」
千鳥咲夜(小):銀河の中心で、少女が刀を振りかざす。そして──
千鳥咲夜(小):「流星(メテオ)──」
千鳥咲夜(小):大地に向けて放たれる、神殺しの刃────
千鳥咲夜(小):「──斬波(ザッパー)ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
千鳥咲夜(小):巨大な雷の──竜!!
審神:ひかりが かがやく
審神:ひかりと ひかりが
審神:ぶつかる のみあう
任海  :「勝つのは、かれよ」
任海  :「だって……かみさまなのだもの」
任海  :声が震える=瞳が震える=世界が震える。
千鳥咲夜(小):「残念だったな──」
千鳥咲夜(小):少女に、告げる。
千鳥咲夜(小):「なればこそ──だ!」
千鳥咲夜(小):グォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
千鳥咲夜(小):咆哮を思わせる轟音を上げ、巨大な雷の竜が──
千鳥咲夜(小):『かみごろし』の力が、その光を飲み込み、城ごと審神を薙ぎ払う!
審神:輝きの根源、後光の源に、その雷は突き刺さって
任海  :「……いいえ、いいえ、いいえ!」
賢者:「ええ、その通り」
賢者:「あなたがまだ、諦めていないのだから」
審神:ひかりに影が差す。世界が小さくなる。
審神:その分、かみは力を取り戻す。
審神:想いを食らって、願いを貪って。
GM:イニシアチブプロセス。勇者のターン。
千鳥咲夜(小):「なるほど、さすがにしぶといな。だが──」
千鳥咲夜(小):残心。油断すること無く、刃を構え。
千鳥咲夜(小):「諦めないのは──こちらも得手としているぞ」
勇者:イニシアチブで《フルインストール》このラウンド中の判定+9D
勇者:マイナーで高速振動ブレードを起動。
勇者:1d4
DoubleCross : (1D4) → 3

勇者:メジャーで《一閃》《コンセントレイト:ハヌマーン》千鳥咲夜を白兵攻撃。
勇者:オートで《援護の風》《ウインドブレス》《リミットリリース》
勇者:22dx6+11
DoubleCross : (22R10+11[6]) → 10[1,1,1,2,2,2,3,4,4,4,5,5,5,5,6,6,6,7,7,7,8,9]+10[1,2,5,5,5,6,7,7]+10[2,10,10]+10[1,6]+10[8]+5[5]+11 → 66

千鳥咲夜(小):16dx+1 ドッジー
DoubleCross : (16R10+1[10]) → 9[2,3,4,5,5,6,6,6,6,6,6,7,8,8,9,9]+1 → 10

千鳥咲夜(小):むりー
勇者:12+7d10
DoubleCross : (12+7D10) → 12+30[1,7,2,7,8,2,3] → 42

千鳥咲夜(小):戦闘不能。タイタス昇華などは行いません。
勇者:「──然リ!」
勇者:夢の世界に、轟く音。
勇者:勇ましい声。冷たい鋼が軋む音。
勇者:そして空に、轟く雷鳴!
勇者:「夢ヲ打チ砕ク若人ヨ」
勇者:「喪失ヲ恐ルル小サキ者ヨ」
勇者:「ナレバコソ、貴様モ貫カレル身ト知ッテイヨウ」
勇者:爆速の接近。その間合いは一瞬で0になり
勇者:「ソレデモ、戦ウカ?」
千鳥咲夜(小):「──無論だ」力を開放した影響で、力が入らぬ身体を奮い立たせ、相対する。しかし──
勇者:「──ソウカ」
勇者:その身は、既に貫かれている。鋭い槍と、迸る稲妻に。
千鳥咲夜(小):「ごふっ──」
勇者:「今ハ眠レ。答エハ他ノ者ガ出ス」
千鳥咲夜(小):臓腑を抉られ、口から血を吐き出して。
千鳥咲夜(小):「そうだな、私は確かに小人だ」
千鳥咲夜(小):「今だ、『恐怖』と相対する術を知らん」
千鳥咲夜(小):「だが、な──」
千鳥咲夜(小):だがしかし。不敵に、笑う。
千鳥咲夜(小):「言っただろう、諦めないのは得手としている、と」
千鳥咲夜(小):楔は打った。
千鳥咲夜(小):あとは──『専門家』たちが必ず成し遂げると、確信して。
千鳥咲夜(小):そのまま力を失い崩れ落ちる。
千鳥咲夜(小):恐怖など微塵も感させぬ、笑顔を浮かべたまま──
勇者:「──ウム」
勇者:「ナルホド、勇者デアルラシイ」
GM:イニシアチブプロセス。
GM:御門くんの仕事です。
御門優一:はーい。
御門優一:マイナーなし、メジャーでコンボ:【凍帝《クリスタル・カイザー》】C:サラ + フレイムタン + 結合粉砕 + クロスバースト
御門優一:対象は審神。
御門優一:10dx8-2
DoubleCross : (10R10-2[8]) → 10[1,1,3,3,3,3,4,9,10,10]+10[2,5,9]+6[6]-2 → 24

任海悠生:コンボ:遥けきカダスを求めて≪妖精の手≫。
任海悠生:任海悠生の侵蝕率を+4した(侵蝕率:108->112)
御門優一:1dx8+28
DoubleCross : (1R10+28[8]) → 10[9]+1[1]+28 → 39

御門優一:よし。対応どうぞ
審神:7dx>=39 ドッジ
DoubleCross : (7R10[10]>=39) → 10[3,3,5,6,7,9,10]+3[3] → 13 → 失敗

御門優一:4d10+8+12 装甲無視
DoubleCross : (4D10+8+12) → 18[2,8,5,3]+8+12 → 38

御門優一:ううむ、出目。38点の装甲無視。
御門優一:御門優一の侵蝕率を+12した(侵蝕率:82->94)
審神:《魂の錬成》のレベルは3.現在のHP30.
審神:装甲無視によりそのまま通り、戦闘不能!
千鳥咲夜(小):やったー!
審神:あなたたちの勝利です!
御門優一:あっぶね!オッケイ!では演出!
御門優一: 
御門優一:「そうなんだよ」
御門優一:「すげーだろその人。」
御門優一:「人を心配してやめろとか言う割に、自分が一番無茶するタイプ。」
御門優一:氷の城塞。その門の前。
御門優一:音すら遠く冷たい空気の中で少年が歩く
御門優一:かつ、かつ、かつん。
御門優一:楽器を鳴らすように冷たく高い音。
勇者:静かに少女の身体を抱いて、その足取りを見る。
御門優一:白と黒と青の中に交じる赤色が、小さく凍って剥がれていく。
御門優一:キン、キン、キィン。
勇者:ここから先は、彼ら彼女らの時間だ。
御門優一:歩く内、音が交じる。足音の合間に空気が凍る。
御門優一:氷が作られ、砕けて混ざり、また凍る。
御門優一:1つ氷塊が氷を纏う。少し大きな氷になる。その氷がまた凍る。
御門優一:『──────』ヒ、から始まるイの連続音。
御門優一:形つくるのはいななく馬。踏破する車輪。
御門優一:クリスタルの輝きを放つ氷像の戦車。
御門優一:その手綱をしかと握るは、マントに王冠、人のサイズを数倍にした氷の巨人。
御門優一:絢爛豪華な蹂躙戦車。
御門優一:『ヒ─────ヒィィィィィ……ン!』
御門優一:氷の馬が嘶き、奔る。
御門優一:踏み込む足元に氷の道が開かれる。それは道なき道すら踏破して。
御門優一:冷たきチャリオットが駆動する。
御門優一:白と重なる淡い青。巨人の肩に少年が。カツコツカツコツ、と登る。
GM:輝きが降りる、神から降りる。巨人を照らし、少年を祝福するように。
御門優一:クリスタルの輝きが光を受ける。
GM:巨人を?少年を?
GM:いいえ、あるいは、もう一人。
御門優一:馬車に続く階段すらも照らすように。
任海悠生:その冷えた風に揺れる髪を抑えて、きみを見上げる。
御門優一:「任海」1段2段、少し登って振り返る。
御門優一:「さ、おいで」
御門優一:右手を差し出す。
任海悠生:「……ふふ。わかりました、御門優一くん」と、と。まるで絵巻物のように軽やかに。
任海悠生:そうして、きみの手を握る。
御門優一:握り返す。ふわりと、冷たい空気の中でお互いの体温だけが暖かく。
御門優一:「んじゃ、行くとするか」
御門優一:「初めての、姉妹喧嘩ってやつだ」
任海悠生:「ええ、連れて行って。エスコートに期待します」
御門優一:「期待はしてもいいが、がっかりはするなよ」
御門優一:「なにせ初めていく場所なもんでね」
御門優一:光を反射する階段を上り、踵を打つ。
御門優一:氷の巨人が手綱を振るう。
御門優一:氷の馬は当たり前のように空へと駆ける。
御門優一:加速。
御門優一:加速、加速、加速。
御門優一:生き急ぐように前へ前へ。
御門優一:そうしなければ届かぬ場所を目指して前へ。
御門優一:─────隣の相手が、振り落とされないように手を握って。
御門優一:進む先に道はなく。
御門優一:その軌跡に道が作られる。
御門優一: 
御門優一:「─────は、」
御門優一: 
御門優一:イージーエフェクト《異形の痕》。
御門優一: 
御門優一:「は、ははは」
御門優一: 
御門優一:少年の姿が変わる。
御門優一:理想の姿を思い描く。
御門優一:心に抱く理想が具現する。
御門優一:白く霜の降りた黒い髪。
御門優一:フードのついたゆるいパーカー。
御門優一:スポーツ用品のロゴが入ったTシャツ。
御門優一:履き古したスニーカー。
御門優一:ただ前を見る青の瞳。
御門優一: 
御門優一:────凍るかさぶたも、広がるあざも。その身に残る傷は一つと無く。
御門優一: 
御門優一:その理想の名は御門優一。
御門優一:いずれ皇帝へと至るもの。
御門優一:行く先の敵を打ち砕くもの。
御門優一:過ぎた後ろを守り抜くもの。
御門優一:未だ一歩を踏み出した、若き王が空を征く。
御門優一: 
御門優一:「はははははははははは─────!!!!」
御門優一: 
御門優一:氷の空間に声が反射する。心の底からの笑いがこだまする。
御門優一: 
御門優一:「セレファイス-Ⅲ。あるいは、任海某。あるいは、王様、あるいは────」
御門優一:「いいね」
御門優一:「諦めないやつは大好きだ」
御門優一:「だから」
御門優一: 
御門優一:加速したその身を嚆矢として
御門優一:青い風、氷の質量が───夢も理想も関係なく。デタラメに宙を駆け巡り
御門優一:ただただ強度と速度に任せたままに、しゃにむに響く蹄の音が豪雷となって。
御門優一:審神の体へとその体をぶちかます。
御門優一: 
御門優一: ゴッ
御門優一:     シャアアアアアアアア!!!
御門優一: 
御門優一:「諦めないまま、俺に負けろ」
御門優一: 
御門優一:天から。
御門優一:皇帝の命が降る。

審神:砕ける。 神体が?
審神:砕ける。 意志が?
審神:砕ける。 願いが?
審神:いいや。 とっくに砕けて、折れていた。
  :かみも、おうさまも、ここにはもう。
  :ここにはもう、居られない。彼女の夢はここで終わる。

任海  :「なによ……なんなのよ」
任海  :「どうして、あれが。理想の姿なの?」
任海  :分からない。御門優一のことが。
任海  :分からなくなった。  のことが。
任海悠生:「いろんな人がいるよね。夢を、諦めながら見る人も。いずれ叶えたいと、遠くの星のように見る人も」
任海悠生:「でも………今こうして、夢を叶え続けるために、自分で走っているのなら」
任海悠生:「そうすることそのものが、己の夢であるのなら」
任海悠生:夢見人として。任海悠生は、夢を扱うことが出来る。彼女は、第一号と第二号の結果を受けて作成されたからだ。
任海悠生:夢を纏う。己が望みを、彼女はきちんと知っている。−−ずっと見ないようにしていただけで。
任海悠生:「わたしは」
任海悠生:「あの隣の場所に、ずっと立っていたいのよ」風が吹く。
任海悠生:白いブラウス。灰色の髪。同じ色の瞳。学校指定のローファー。
任海悠生:「あなたは、どう?セレファイスの三番目。わたしと同じ、ヒプノスの娘たるあなた」
任海  :涼やかな風が吹く。長い髪が揺れる。
任海悠生:「あなたは、何をどうしたい?」
任海  :少女をまっすぐ見つめる。その間には、もはや何もない。
任海悠生:「わたしに教えて、−−−−姉さん」
任海  :「──悠生」
任海悠生:「どんな荒唐無稽でも構わない。わたしに仕返しをしたいのでも」
任海  :「わたしは……わからなくなった」
任海悠生:「なら」
任海悠生:「探しに行きましょう」
任海  :「ぅぐ」
任海  :言葉が詰まる。顔が赤くなる。
任海悠生:「我ら夢見人は、夢を流離い歩くもの。そして、また。ひとは、現のなかを流離い探して歩くもの」
任海悠生:「夢にないなら、現の中を。現にないなら、夢の中を。−−付き合ってあげる」
任海  :「~~!」
任海  :「二つ!言いたいことがあるわ」
任海悠生:「なあに?」ふわりと笑ったまま。
任海  :「悠生と御門優一に付き合われるのは絶対御免!」
任海悠生:「それは残念」
任海悠生:そう言って、手を差し出す。
任海  :「他所でやってね……それから」
任海  :手を取って、立ち上がる。視線の先には、地に堕ちたかれのかたち。
任海  :「……やるべき事ぐらいは、分かってる」
任海悠生:「……そっか」
任海悠生:「……じゃあ、疲れたり、気が向いたら」
任海悠生:「いつでも来ていいよ。お茶と、ケーキを用意して待ってるから」
任海  :「疲れる?それは冗談」
任海  :「わたし、ずっと寝てたのよ?」
任海  :ふふんと笑って、足を進める。
任海悠生:「寝てても疲れるよ。ましてや、夢を見ていたなら。………意地っ張り」
任海  :かれのもとへと近づいて、腰を下ろす。寄り添う。
任海  :「……意地ぐらい張るわよ。妹の前なんだから」小声でつぶやいて、息を吸って。
任海  :「あなたを、寝かせてあげないとね」
任海  :「これまで、ありがとう」
任海  :「おやすみなさい……私のヤルダバオト」

GM:バックトラック
GM:今回のEロイスはこちら!
賢者:Eロイス【悪夢の鑑像】【変異する悪夢】
審神:Eロイス【虚実崩壊】【妄念の姿】【心の爆弾→喜多川未知留】【妄念の姿:キングダム】【マジカル・リクエスト】
GM:合計7つ!振りたい人は振ってね!
千鳥咲夜(小):ふりまーす!
千鳥咲夜(小):124-7d10
DoubleCross : (124-7D10) → 124-31[7,1,3,7,3,3,7] → 93

任海悠生:はーい。ええとそれとですね、今ロイス取ったりとか処理は……えへへ…
御門優一:ふりませーん。
九十九幽郁:なしで!
任海悠生:九十九さんに…取り忘れて………
御門優一:素振り。
御門優一:94-6d10
DoubleCross : (94-6D10) → 94-40[6,2,6,10,7,9] → 54

九十九幽郁:よくみたらこっちも埋まってて任海さんにとれてない......
千鳥咲夜(小):で、残ロイス3 通常振りで。
千鳥咲夜(小):93-3d10
DoubleCross : (93-3D10) → 93-22[8,4,10] → 71

任海悠生:アレだし振っちゃいますw
九十九幽郁:残6通常で!
任海悠生:Eロイスなし。1倍。
任海悠生:5d10-112
DoubleCross : (5D10-112) → 18[10,1,2,2,3]-112 → -94

九十九幽郁:124-6d10
DoubleCross : (124-6D10) → 124-30[3,6,1,6,6,8] → 94

任海悠生:5点!
千鳥咲夜(小):御門くんにを私も取れませんでした、PC4人だからしかたない。
御門優一:4点。
任海悠生:めっちゃ戻ってる…w
九十九幽郁:あ、ごめんなさい120からでした
九十九幽郁:90ですね
御門優一:表記が…w
千鳥咲夜(小):71なので5点域です
GM:Eロイスが7つ、Dロイスが喜多川未知留の【秘密兵器】で1つ。
GM:いつもの5点に、全員で夢の世界から帰還したので10点
GM:23点にそれぞれの侵蝕率を足してね
任海悠生:5点なので、28点です。
九十九幽郁:28!たっぷりですね
御門優一:27点!
千鳥咲夜(小):23+5 28点頂きます!
GM:じゃあ私は38点!
GM:みなさま、帰還おめでとうございます!
御門優一:ありがとうございますー!
任海悠生:ありがとうございます~!
九十九幽郁:ありがとうございます!
千鳥咲夜(小):ありがとうございます!

【目次へ戻る】

エンディング1

GM:天から、皇帝の命が下った。
GM:そうして王権は失墜した。この物語は終わりへ向かう。
GM:セレファイス─Ⅲによってかくあれかしと構築された、夢の領域が剥がれ落ちてゆく。
賢者:「……さて、これでぼくもお役御免というわけだ」
勇者:黒の少女を静かに横たえて、何も言わずに夢へ溶ける。
九十九幽郁:「......もう、喜多川さん、で大丈夫ですか?」
九十九幽郁:「それとも......まだもう少しだけ賢者さん、ですか?」
千鳥咲夜(小):「かふっ──」口中に溜まった血を吐いて、少女が目を覚ます。
賢者:「ふむ、じきにそうなるといったところかな」
賢者:「少なくともフィードバックはされる。恥ずかしい話はしない方がいいだろう」
九十九幽郁:「千鳥さん......立てますか?」
千鳥咲夜(小):「未知留は──無事に帰ってくるのか?」
千鳥咲夜(小):支えられ、なんとか立ち上がる。
九十九幽郁:「そうですね、では目覚めるまで、少しだけお話ししましょうか」
賢者:「ああ、君たちが頑張ったからね」
賢者:「醜態を晒したと思うかもしれないが、まあそこはそれ」
千鳥咲夜(小):「そうか──」安堵して、自然表情が柔らかくなり。
賢者:「君たちと一緒に帰るだろう」
九十九幽郁:「......きっと、あの子が心配でここにいたんですよね」
九十九幽郁:姉妹の会話に目線を配りながら
賢者:「ふふ、そういう意味でもお役目御免だね」
千鳥咲夜(小):九十九幽郁と賢者の言葉に、表情を少し曇らせる。
千鳥咲夜(小):「………………」
賢者:「この身は喜多川未知留にあらず、夢、意志、欲望、想い」
賢者:「彼女と、喜多川未知留と、それから実のところ、君たちのでもある」
千鳥咲夜(小):「私たちの?」
九十九幽郁:「......私たちの」
千鳥咲夜(小):思いもよらなかった言葉に問い返し。
賢者:「なあに、今だって九十九ちゃんが言っていた通り」
賢者:「知っての通りにそういう奴だろう。小さい癖に訳知り顔で、お姉さんぶる奴だって」
賢者:「全てが全て、王様に作られていたのなら。ぼくはもう少し堅物で話しててもつまらない奴だったさ」
九十九幽郁:「......私は、まだ会ってから、ほんの少ししか経っていませんが」
九十九幽郁:「とても......素敵だと思います」
千鳥咲夜(小):「ああ、そうか──」
千鳥咲夜(小):「『未知留らしい』と思っていたが。そうではない──」
千鳥咲夜(小):「順番が、逆だった訳だ」
千鳥咲夜(小):「私たちが『未知留ならそうするのでは?』と思ったことが、おまえに反映されていたんだな」
賢者:「変わらないさ。夢でも現でもそこは同じ」
賢者:「ぼくらは独りじゃないからね。素敵な友人とは互いに影響されあうものだ」
賢者:「2人ともありがとう。ぼくを思ってくれてね」
賢者:「お陰様でこの物語は……というのは、九十九ちゃんの語るべきところかな?」
九十九幽郁:「ふふ、そうですね、でももう少しだけ———白猫さん、いますか?」
GM:ぺたぺた、と柔らかな音がする。低い位置。
イエローブリックス:「白猫でもいいよ。本当は黄色なんだけどね」
賢者:「名前だけね。実物は白い」
九十九幽郁:「白猫さん......いえ、えっと......イエローブリックス、さん......で大丈夫だったでしょうか」
イエローブリックス:「どちらでも同じことさ。白い猫でもクリアホワイトのドローンでも」
イエローブリックス:「なにか用かい、九十九ちゃん」
九十九幽郁:「......そう、あなたは、機械が見る夢、だったんですね」
イエローブリックス:「そういうこともあるみたいだねえ、夢が広がる話だよ」
九十九幽郁:「そうですか......それは」
九十九幽郁:それは、まるで
九十九幽郁:「九十九神、みたいですね」
九十九幽郁:きっと、私の名前と、良く似た
九十九幽郁:「ーーー長く、良く使われた道具には精霊が宿る、というお話です」
九十九幽郁:「きっと、あなたは主人の真似をするくらい愛されて、愛して」 喜多川さんの方にも目をやりながら
イエローブリックス:賢者が足元へ垂らした腕を、伝ってよじ登り、肩に乗る。
九十九幽郁:「ーーーうん、きっと、素敵な怪異になれますよ」
九十九幽郁:「誰よりも優しくて、誰よりも愛らしくて」
九十九幽郁:「人の道行を照らすような、そんな」
イエローブリックス:「なんと素敵なお墨付き。これ以上はそうそうないね」
イエローブリックス:誇らしげに胸を張る。
千鳥咲夜(小):賢者の肩にある、白猫の方へと近寄づいて──
千鳥咲夜(小):「私からも感謝を、イエローブリックス」
千鳥咲夜(小):「おまえが居なければ、おそらく事態は打破できなかった」
イエローブリックス:「ううん真っ直ぐの太刀筋みたいな、ストレートなお言葉」
千鳥咲夜(小):「こうして語り合うことができるのはもう無いかもしれんが──」
千鳥咲夜(小):「おまえとこうして語り合えたことは、決して忘れない」
千鳥咲夜(小):告げて、耳の付け根を優しく撫で上げる。
イエローブリックス:「んにゃ~」
イエローブリックス:「言葉も打撃もまともに受けざるを得ず、真っ赤になっちゃいそう」
イエローブリックス:「退散退散、ぼくにはまだ仕事が残っているしね」
九十九幽郁:「あっ私も最後に少しだけ......」
九十九幽郁:少しだけ前より大きくなった手で、肉球をふに、と
イエローブリックス:「しょうがないにゃあ」
イエローブリックス:柔らかな弾力が、押し返す。
九十九幽郁:「夢が覚めたら、お二人に会いに行きますね」
九十九幽郁:「そうですね、キャットフード......いや、えーと、き、機械油ですかね......貰うと嬉しいものは......?」
イエローブリックス:「美人の顔が見れるだけで嬉しいさ、ぼくらは何せ目が良いからね」
GM:ぴょん、と飛び降り、たっと走る。
千鳥咲夜(小):「世辞が上手いのも、未知留譲りか?」
イエローブリックス:「そりゃあぼくらはイエローブリックス」
イエローブリックス:「喜多川未知留の目であり、オズサイトの口であり、きみたちの隣人だからね」
GM:君たち、3人の少女を。そして2人の姉妹と、たった1人の王様を振り返る。
イエローブリックス:「そして……子供たちの道しるべ。黄色の素敵なレンガ道だ」
イエローブリックス:《猫の道》
GM:崩れてゆく夢の世界に、あなたたちが通るべき扉が開く。
任海悠生:「ええ、ありがとう。あなたの導きのお陰です。……また、夢のいずこか、現のところで会いましょう」
御門優一:「結局、今回含めて何度も世話になってる気がするけど……うーん、そうだな」
御門優一:「これからもご愛顧、よろしくおねがいします…だ」
御門優一:ピッ、と人差し指と中指を切るように振る。
イエローブリックス:「そこについてはこちらこそ、だねえ」
イエローブリックス:「ちっちゃいくせにすぐ身体張りますもんあの人。お願いしますよほんと」
千鳥咲夜(小):「あちらで『また』会おう」
九十九幽郁:「......物語の終わりは、新しい物語の始まり」
九十九幽郁:「夢の終わりは、新しい明日の始まり」
九十九幽郁:「それでは......みなさん、"また明日"お会いしましょう」

GM:眠りの壁の彼方へと、君たちは往く。
GM:さて、どれほど歩いただろうか。
GM:1分、1時間、1秒、それは分からないが。
GM:黄色い道に飽きない程度。それぐらいの道のりだった。

【目次へ戻る】

エンディング2


  第4地区 UGN管理のアパート 任海宅

御門優一:アパートの廊下をテクテクと歩く。
御門優一:同じようでいて最近それぞれに見分けの付くようになってきた扉(玄関前の置物とかステッカーとか)を無意識に数える。
御門優一:そう長くはない道を歩いて、目的の部屋の前。ゴソゴソとポケットを探る。
御門優一:家の鍵とは別に。キーホルダーを付けた鍵をまじまじと見る。
御門優一:(……………いや、うん)
御門優一:(なんで人ん家の合鍵とかもらってるんだろうなぁ、俺は)
御門優一:渡されたからだが。
御門優一:もっと言うと、先日。この家主が無理をして倒れた際、看病に訪れた時に鍵をかけないことに苦言を呈したからだが。
御門優一:(閉めてると入れないから、鍵を持ってる…というのは、正しいんだが)
御門優一:だが、の後の思考を打ち切る。
御門優一:その、新品のような鍵が鍵穴にするりと収まり、手首をひねる。
御門優一:かちゃり。
御門優一:扉が、来訪を受け入れる音を上げた。
御門優一:「任海ー、来たぞー」

任海悠生:一見すると、白。その印象が酷く強い。
任海悠生:薄く透けたカーテン、白い壁紙。カラーボックスなども白に統一されていて。
任海悠生:アクセントをつけるように木目調の家具があるのが、清潔さと生気のなさの淡いを、上手く清潔さに傾けている。
任海悠生:今は日の光の下だからか、その暖かさがよりくっきりと浮かび上がるようだった。
任海悠生:−−そして。めずらしく、そんな白い部屋に。
任海悠生:紅茶の淡い匂いと、香ばしい焼き物……チーズケーキだろうか?その香りがする。
任海  :そんな部屋の主に加えて、もうひとりの少女がいる。
任海  :どこかそわそわと、落ち着きがない。
任海  :強気そうな眦も下がって、所在なさげである。
任海悠生:「どう?結構練習もしてみたのだけれど…ケーキはあまり、いっぱい焼いても食べるひとがいないから、少し拙いかも」
任海  :「食べる」
任海  :「ああ、えっと、食べるわよ」
任海悠生:紅茶のカップを傾けながら。「ん。遠慮なくどうぞ」
任海  :「……悠生が作ってくれたんでし」喋り途中でそう言われ、口をもごもごとする。
任海  :「いただきます……」
任海悠生:自分も、ケーキ用のフォークでもって切り取って。「召し上がれ」
任海  :きらりと光るフォークでさくり。ケーキを口に運ぶ。
任海  :「………」もむもむ。
任海  :「………」もむもむ。
任海  :「………」ごくり。
任海悠生:じー、と見守っている。美味しければいいな、と思う。
任海  :「……ん」視線を切りたかったのか、紅茶を一口飲んで。
任海  :「……美味しい」
任海悠生:「良かった」
任海  :「夢みたいね、って言ったら腹が立つ?」
任海悠生:「まさか。自分でもそう思うときは、結構あるから」
任海  :「悠生は自分でこういうこと、自分でちゃんと出来るように頑張ったわけだし……そう」
任海  :「凄いじゃない。びっくりよ」
任海悠生:「ふふ。其れならよかったかな」
任海  :「ん……」もむもむ。
任海悠生:「でも、こういうこと始めたの、結構最近だから。だから、姉さんも初めてみれば、そう時間かからないと思うよ」じぶんもひとくち。
任海  :「そう?じゃあわたしもやってみようかしら」
任海  :「悠生に食べさせてもらうだけ、なんて腹が立つもの」
任海悠生:「ええ。場所なら、うちでもいいし……わたしが世話になってる人なら、ある程度援助はくれる…といいんだけど」
任海悠生:くす、とその言葉に微笑んで。
任海悠生:「楽しみ」
任海  :「せいぜい楽しみにしてなさい。絶対びっくりさせてやるから」
任海  :「……そういえば、御門優一も来るんだったわよね?」
任海  :「鍵、そろそろ開けておいた方がいいんじゃないの」
任海悠生:「楽しみだなあ……あ、うん。そろそろかな…?」
御門優一:住んでる人間からしてみれば何となく分かる、廊下を歩く足音。
御門優一:それが扉の前で止まる。チャイムはなく、少ししてかちゃり、と軽い音。
御門優一:「任海ー、来たぞー」
任海悠生:立ち上がって、ドアを開く。
任海  :「………?」
任海悠生:「ええ、いらっしゃい。御門くん」
任海  :挨拶もなしにご挨拶な、怪訝そうな目を向けている。
任海  :「さっき、鍵閉めたはずなんだけど……」
任海悠生:「今、お茶とケーキを出すから……、ああ」
御門優一:「ん。よう。待たせた感じ……つってもそっちの家だしな」
任海悠生:「鍵、必要だろうから渡してるの」そう言って、キッチンの方へ歩いていく。
任海  :「御門優一の別荘というわけでもな……」
御門優一:「ついでにこれ冷やしといて。」台所の方に向かう任海に、手に持った紙袋から、タッパーに入ったお惣菜などを渡しておく。
任海  :「………」じぃー、と視線を向けている。
任海  :「なんだかすごく手慣れている……?」
任海悠生:それを受け取って、かるくありがと、という言葉と共に冷蔵庫へ。
御門優一:その視線を受ける。
御門優一:「よう、任海姉」
任海  :「こんにちは、御門優一」
任海  :「いきなりで悪いけど、少し聞いていいかしら」
御門優一:挨拶しつつ部屋を横切り、隅の方に保管されてるクッションを持ち出す。
御門優一:「なにかね。良いけど」
任海  :「クッション……!」
御門優一:「色々わからんこともあるだろうしねぇ」
任海  :「こほん」
任海  :「そうね、わからないわ」
任海  :「あなた、チャイムもなしに入ってきたわね」
御門優一:「? そうだな」
任海  :「合鍵も渡されていると」
御門優一:「あぁ……うん、まぁ」
御門優一:チャリ、とキーホルダー付きの鍵をテーブルの上に。
任海  :凝視。
任海  :「キーホルダー付き……」
御門優一:最近まで保管されていたのか、特に汚れもない。青色のキーホルダーが、小さく鈴の音を鳴らしている。
任海  :つまり、今回のために渡したというわけでもない。
任海  :「さらっと食べ物持ち込んだりもしちゃう」
御門優一:「家が定食屋だからな」
任海  :「えっ定食屋なの」
任海  :「帝王という話では……?」
御門優一:先程渡したタッパーと交換で受け取った、空のタッパーを手持ちの袋に入れる。
御門優一:「定食屋が帝王で何が悪いんだ?」
御門優一:「キャラ属性を盛っても受け入れるつったろ」
御門優一:はい、とカード状の紙を渡す。
御門優一:店名と地図の入ったショップカード。
任海  :「じゃあ悠生が援助を受けている相手とかでもない……!?」
任海  :カードを両手で受け取りつつ目を見張る。
御門優一:「援助ねぇ。俺より任海のほうがベテランだしなぁ」
御門優一:前の任務でお世話になった、明るい髪色の眼鏡の女性を思い出したりする。
御門優一:「むしろ、俺は死にかけの所を助けられたがわだよ」
任海  :「あっ馴れ初め話……」
任海  :「……馴れ初め話」
任海  :「こほん」
任海  :「いきなり質問ばかりして悪かったわね」
御門優一:「よかろうもん。前はこっちが質問する側だったしな」
任海  :「最後に一つ、場合によっては二つ、良いかしら」(よかろうもん……?)
御門優一:「どうぞ。」
任海  :きょろきょろと視線を巡らせて、悠生がいないことを確認して。
任海  :立ち上がって卓を回り込み、耳元まで近づいて。
任海  :「……悠生とはどういう関係?」
御門優一:「友達。」
御門優一:「………って言っていいと思う?」
任海  :「そう……そうよね」
任海  :「自宅のカギを渡して、いつでもチャイムなしに入ることが許されて」
御門優一:「うん」
任海  :「それから二人の間には美悠ちゃんというかわいい子が居て」※ばったり会って少し遊んだ
御門優一:「あっ、来てたのか。まぁ元気なら良いか」
任海  :「二人だけでお菓子を食べながら歩いたりする」
任海  :「友達ね……男女であってもまごうことなく友達ね……」
任海  :「うん、友達」
御門優一:「そう、友達」
任海  :「………」
御門優一:「………………」
御門優一:にこっ(笑顔)
任海  :がっしと胸倉をつかむ。
任海  :「友達かな……?」
御門優一:「……………………」笑顔の瞼が下がって、下側のアーチに
御門優一:「トモダチダヨ?」
任海  :「そっかあ」
任海  :にこにこと笑っている。
任海  :「場合によっては二つって言ったわね」
任海  :「場合よ!」
御門優一:「は、は、は。言ってましたね。」
御門優一:「場合か」
御門優一:「聞こう」
任海  :「うむ」
任海  :「御門優一としてはさあ」
御門優一:「うん、御門優一としては?」
任海  :「友達以外に、興味はあるの?」
御門優一:「……………ストレートにぶっこんでくるね、姉上」
任海  :「場合だもの」
任海  :「私に言われたくないだろうけど、人間関係とかでは悠生だいぶ心配だし」
任海  :「いや、本当に私に言われたくないだろうけど」
御門優一:「そうだね」先日まで引きこもりの経歴。
御門優一:「で、答えだけど。」
御門優一:「3つ、まず言わせてくれ。」
任海  :「うむ、聞こう」
御門優一:「1つ。さっき、アイツに助けられたと言ったけど。まぁかなり死にかけた。のでこうしてオーヴァードやってる。」
御門優一:「ので、アイツにとってはそれは『助けるのが間に合わなかった記憶』で、俺はその被害者だ」
御門優一:「2つ。これは今回かな。アイツが色々話す時に、まぁ、罪悪感をずっと抱えてるような奴だったよ」
任海  :「なるほどね、負い目に想わせてるかもというわけ」
任海  :「私もだけど」
御門優一:「意識はどうあれ、姉様たちを裏切ったのはだいぶ心に膿んでたんだろうな。理由は今回ようやく知ったけど。」
任海  :「ごめんなさいね、あなたにも謝っておくわ」
御門優一:「いいよ、今更。命かけるところまで行かなくて万々歳だ。」
御門優一:「んで、3つ。俺は今まで、アイツの性格はUGNとかFHとかで、ずっと過ごしてたからずっとズレてると思ってたけど。」
御門優一:「今回姉上殿に出会って。あの雰囲気はまぁまぁ当人の資質だとわかった。」
御門優一:「そのうえで、だ。以上の3つを踏まえてな」
任海  :どこか生暖かい眼差し。
御門優一:「……そういうアイツに。友達以上とか、そういう目を向けて良いもんかどうか、まぁまぁ迷ってるところはあるんだよ、俺は」
御門優一:「あるんだよ、っていうか、あったんだよっていうか……」
任海  :「ほうほう」
御門優一:「聞いてたら分かる通り、今までは多分、そういうのを向けたりぶつけたらアレだ。」
御門優一:「被害者のこっちに償うために、なんでもするよ…とか言い出しかねないだろ、アイツ。」
御門優一:「そういうのは、まぁ……なんか……つけこむみたいじゃん?弱みに。」
御門優一:「だからあんまり、そういう考えをしないようにしてたん、だが……」
任海  :「紳士的ね。悠生の隣にいるのがあなたで良かったわ」
御門優一:「紳士かねぇ」
任海  :「で、惚れてはいるわけね」
御門優一:「それをしたら、友達ですら無くなるってことだったんだが……まぁ………」
御門優一:「……………なぁ、姉様。賢い姉様」答えを意図してスルーしつつ。
御門優一:「ここまで聞いてわかったと思うが」
御門優一:「1つ目の罪悪感は、先日叩き返した。俺はやりたくてここにいるってな」指を立てる。
任海  :「ふむふむ」
御門優一:「2つ目の罪悪感は、今回なんとかなった。お姉さんも生きてたし、ぶつかりあったしな」立てる。ピース。
任海  :「その節はご迷惑をお掛けしましたわね、で、最後」
御門優一:「3つ目の罪悪感は、俺の問題。それも別に、世間知らずにつけこむとかそういうのじゃなく。ただの性格だった」
御門優一:「以上を踏まえて。」
任海  :「おう」
御門優一:「さっきの質問のソレ、考えないようにしてたストッパーが無くなっちゃったんだよなぁ…!」
任海  :「無くなっちゃったか~」
御門優一:「どうしようね?」
任海  :「そうねえ」
任海  :「私としてはこの後席を外しちゃいたいぐらいなんだけど」
御門優一:「行くあて決まってんの?」
任海  :「帰ってきて良くなったら連絡して」
御門優一:「アドレス知らんが」
任海  :「悠生が知ってるから聞き出しといて」
御門優一:「あいよ」
任海  :上着を取って、さっさと出て行こうとする。
任海悠生:そこに、お盆に紅茶とケーキを載せて戻ってきて。
任海悠生:「……姉さん、もう行くの?」
任海  :「ええ、やりたい事を見つけたもの」
任海  :「私がここに居ちゃあ出来ないことをね」
任海悠生:テーブルに盆を載せて。「そっか。じゃあ、また。来たくなったら、来てね」
任海悠生:「いつだって待ってるから」ふ、と淡く笑って。
任海  :「うん。まあたぶんすぐ戻ってくるけど」
任海  :「かわいい子。ちょっと離れづらくなっちゃった」
任海悠生:「そう。じゃあ、次は何を用意しようかな…」
任海悠生:「ふふ。ありがと」
任海  :「じゃ、御門優一。頑張りなさいよ」
御門優一:「おう、─────」手を振ろうとして。
御門優一:「なぁ、任海お姉さん」
御門優一:「そう言えばお前、名前。決まった?」
任海  :「ああ、そういえば言ってなかったわね」
任海  :「あれからしばらく考えて、うん」
任海  :「う~ん」
任海  :「決めたわ。私の、私が名乗りたい名前」
御門優一:「よし、きこう」
御門優一:「日常のならいだ。名を名乗れ」
任海  :「うむうむ、心して聞くが良いぞ御門優一に任海悠生」
任海  :「私は、世羅」
任海世羅:「任海世羅よ」
任海世羅:「悠生の名前、名付け方。とっても素敵だったから」
任海世羅:「私も習って、あれこれ考えたけどね」
任海世羅:「悠生のやり方に私がこだわる必要なんかないし、それに」
任海世羅:「それじゃあ私は任海って、とても名乗れなくなっちゃうからね」
任海世羅:「だから世羅。世界の沙羅織物」
任海世羅:「単に、私が好きなものの名前にしておくわ」
任海悠生:くす、と笑って。「−−うん、素敵。じゃあ、世羅姉さん」す、と息を吸って。
任海悠生:「いってらっしゃい」
任海世羅:「ええ、いってきます」
任海世羅:ただにっこりと笑って、それ以外のものは挟まないで。
任海世羅:ただの2人の姉妹として、その場を後にする。

任海悠生:姉さんが去ったあと、また盆の上に置いたそれを広げて。
任海悠生:取り留めもないことを話したり、ただお茶やケーキを楽しんだ。
任海悠生:ことん、とソーサーに置く音。
任海悠生:「……ふう。今回もお疲れ様」
御門優一:「ん、お疲れ様。任海もな」
御門優一:「今回は地元……でいいのかわからんが。一番詳しいのがお前だったし、大変だったろ」
任海悠生:「そんなことないよ。むしろ、慣れてたから、楽だったかな?」
御門優一:「んー、まぁ。そういうもんか?」地元の案件だと率先して走り回るタイプ
任海悠生:「得意科目のテストみたいなものだからね」
任海悠生:冗談のようにそう言って。くすりと笑う。
御門優一:「あぁ、数学とかそういう」
任海悠生:そう言う姿は、どこか。常よりも柔らかいように見えたかも知れない。
御門優一:UGNの任務と学校の話題がつながるもんだなーと思っている。
御門優一:その姿を見て。
御門優一:「しかしまぁ、お前の姉とはねぇ」
御門優一:「………良かったな、会えて。あと無事で」
任海悠生:「……うん」
任海悠生:「ああ……御門くんもありがとう。ああ言ってくれたから。わたし、ちゃんと向き合えた気がする」
御門優一:「………俺、なんか言ったか?いや、色々口出しした覚えはあるが。どれだろうな。」
御門優一:「ま……役に立ったならオッケーか」
任海悠生:「わたしが人の話聞かないし、自分勝手だし、低姿勢なくせに枉げないやつ、っていっぱい言われましたね」
御門優一:「あぁー、言った言った。」
任海悠生:「………その上で、そうでいてくれて、って。認めてくれたから」
御門優一:「うん」
御門優一:「そうでいてくれてよかったよ。お前がそうじゃなかったら、困ってた」
任海悠生:「ふふ。……直したいなあって思ってたの」
任海悠生:「でも、上手く出来なくてね。……だから、嬉しかったな」
御門優一:「そりゃ良かった」
御門優一:「理想の自分になるのを止めはしないけど。まぁ、そのままの姿も好きになれたんなら、それは良いことだよな」
任海悠生:「そうだねえ」
任海悠生:ゆっくりと思い返す。自分の夢のこと。--そう、例え夢の国の中であろうと、ひとは夢を見続ける。
任海悠生:この街に来て。そうして、彼に会ってから。
任海悠生:わたしが抱えるようになった、その夢のこと。
任海悠生:「御門くんは、皇帝になりたい、だっけ」
御門優一:「おう、そうだな」
御門優一:「手の届く全部を守る、皇帝サマだ」
任海悠生:任海悠生は、夢を実体化することが出来る。もちろん、その範囲はそう広くなんてないけれど。
任海悠生:つまりはーー
任海悠生:「わたしもね、夢があるよ」
御門優一:「………………へぇ」
御門優一:「聞かせてくれよ、お前の夢」
任海悠生:任海悠生は、誰かの夢を知覚することができる。
任海悠生:「わたしも、あなたの隣に立てるように」
任海悠生:「あなたが夢を、叶えるところを。その隣で見てみたいなって。そう思ってる」
任海悠生:始めは、どちらであったのだろう?
任海悠生:任海悠生が惹かれたものは。美しいと思ったその夢か、それとも。
御門優一:「…………」目の前の少女の顔を見る。
御門優一:夢を語る、その顔を。
御門優一:────いつだったか。言われたことがある。
御門優一:見なかったことにしていいと。
御門優一:忘れてもいいと。
御門優一:……出会わなかったことにしても良い、と。
御門優一:声に沈痛を滲ませて、自分を平和な世界に戻そうとしていたのはいつだったか……と言うまでもなく。
御門優一:きっと、彼女の中にはずっとあったそれを、言葉にされたことがある。
御門優一:(それが、まぁ。なんとも)
御門優一:隣にいたい、と。
御門優一:かつて遠ざけようとした彼女は、こちらの隣に居てくれる。と。笑顔とともに。
御門優一:なんとも、まぁ。
御門優一:どんな話と、形容するのがいいだろう。
御門優一:「………それがお前の夢なら」
御門優一:「俺はもちろん、応援するし」
御門優一:「隣にいるって言うなら、俺は落ち着きがないからさ」
御門優一:「あんまり目を離してると、置いてっちゃうかもしれないぜ?」
御門優一:などと、冗談めいて嘯く。
任海悠生:「そっか。じゃあ、頑張らないといけないね、わたしも」
任海悠生:「置いていかれるのは、寂しいから」
御門優一:「ん。頑張れ。」頷いて。そして。
御門優一:───九十九さんの声を思い出す。周りから見て、どう見られているか。
御門優一:──任海世羅の声を思い出す。自分から見て、どういう相手か。
御門優一:………目の前を見る。笑顔を浮かべる、少女の顔。
御門優一:「なぁ、任海」
任海悠生:「……なあに?」
御門優一:「お前って、」
御門優一:「俺のこと、どう思ってる?」
任海悠生:「……んー」
御門優一:この世界に引き込んだ被害者か。仲のいい友人か。はたまた。
御門優一:傍から見て、俺から見て。そして、向こうからはどうなのだろう、と。
御門優一:質問を投げた。
任海悠生:「友達で、頼りにしてるし、夢を叶える所を見てみたいな、って思うし、」
任海悠生:「………うん。そうだなあ」
任海悠生:「好きだよ?」単純に、純粋な好意を載せて。
任海悠生:色々なモノもあるけれど、結局のところ。そのひとつに集中するから、それでいいと。
御門優一:「そうか。」
御門優一:その声を聞いて、単純に嬉しく。其処に含まれてるものを感じて。静かに頷き。
御門優一:「俺もな、任海。」
御門優一:「お前のことは友達として好きだよ。両思いだって、前に言ったしな。」
任海悠生:ぱあ、と表情が輝く。
御門優一:「だからそうやって好きだって言われるのは嬉しい。とっても嬉しい」
御門優一:「そのうえで。」
御門優一:ニ、と笑って。
御門優一:「俺はまぁ、欲張りなので」
御門優一:「まずは、お前の『好き』を、友達以上にしてみるよ」
御門優一:「というわけで」
御門優一:手を差し出す。握手を求めるように。
任海悠生:「……うん?友達…?」
御門優一:「明日からもよろしくな、」任海。と言いかけて。
任海悠生:此方も応えるように手を伸ばして。
御門優一:その名字が指す相手が2人に増えたことを思い出し。
御門優一:キュ、と握る。
御門優一:「うん、わかんないなら良いや。ひとまず覚えておいてくれ」
御門優一:「俺はお前と、友達以上に仲良くなるよ」
任海悠生:その力に、僅かに眼を細める。熱に安らぐように。
御門優一:いつかは、ごまかすようにいったセリフを堂々と。
御門優一:「よろしくな、悠生」
任海悠生:「ん。………!」
任海悠生:「ええと、うん。よろしくねっ!」
御門優一:「うん」
御門優一:「俺、お前のこと、好きだわ」
御門優一:柔らかな笑顔を見る。
御門優一:柔らかな手を握る。
御門優一:どうにも、道は遠いようだが。
御門優一:なに、障害は除かれて、道は繋がって。
御門優一:目的地は遠くとも見えているのなら。
任海悠生:「……えへへ。知ってたけど、嬉しいなあ」君の気持ちも知らぬげに、ふんわりと嬉しそうに。
御門優一:「まぁ。マイナスから始まった割には」「いい一歩、だよなぁ。」
御門優一:ふんわりと笑う顔を慈しんで。
御門優一: 
御門優一:ロイス変更。「任海悠生 ○P好感/N対抗心」→「任海悠生 ○P好意/N対抗心」

【目次へ戻る】

エンディング3


  第2地区 コープなみかぜ 共有スペース ダイニング──キッチン

GM:一人の少女とひとつの存在が見た夢は、彼女らが見せた夢は覚めた。
GM:取り込まれた夢の民たちは、無事にこちらへ帰還した。
GM:だからこれは後日譚。これからのおはなし。

千鳥咲夜:なみかぜ荘の調理場に──
千鳥咲夜:「おひたしの基本は2つ」
千鳥咲夜:「『下処理』と『薄口』だ」
千鳥咲夜:黒セーラーに割烹着を纏った少女が陣取っている。
九十九幽郁:「は、はい!先生!!」
千鳥咲夜:手にするは、愛用の三徳包丁。
千鳥咲夜:前にするは、一人の少女。
九十九幽郁:たどたどしいながらも、教えられた通り包丁を手に処理を進めていく
千鳥咲夜:「そんなに緊張するな、九十九幽郁」
千鳥咲夜:「コツを覚えれば、さほど難しくはない」
千鳥咲夜:「基本さえ押さえれば『不味く』できないのが、おひたしなどの素材を生かした料理だ」
千鳥咲夜:そして慣れた手つきで、包丁を振るう。
九十九幽郁:「基本......基本......基本......」うわごとのように繰り返している
千鳥咲夜:「ほうれん草は、根本の先端を切り落とし、四つに割る」
千鳥咲夜:「これを流水にさらし、土を落とす」
千鳥咲夜:「根元から、先端に向けて洗い流すのがコツだ。逆向きだと、土が残りやすいから注意しろ」
千鳥咲夜:「……まあ、手間であれば根本をざくっと切り落としても構わん。板前の仕事ではない訳だからな」
九十九幽郁:「き、きほんなので!最初は洗ってやります!!先生!!」
喜多川未知留:ちなみにこの人はリビングで待機。何やら机でうんうん唸っています。
喜多川未知留:ご馳走される気満々ではある。
千鳥咲夜:「む、先生はよせ。資格を持っている訳でも、生業としている訳でもない」
九十九幽郁:「い、いえ!教えを乞うている立場なので!その!」
千鳥咲夜:隣から真剣な眼差しを送ってくる少女が、見えやすい位置へと移動して──
九十九幽郁:「き、気持ちです!料理には気持ちが大事らしいので!」
千鳥咲夜:「そうだな。気持ちも肝要だ。だがそれは、食べてもらう人間にこそ向けるべきだ」
姫都・幹久:「あんまり気張らなくても大丈夫ですよ」弱めに笑って。
千鳥咲夜:と、作業を続けていく──
千鳥咲夜:「湯を沸かし、塩を一つまみ」
千鳥咲夜:「根元のほうから落とし入れ、30秒ほど」
千鳥咲夜:「その後葉も落とし入れ、数十秒。あわせて1分弱といったところだな」
千鳥咲夜:すでに沸かしてあった大振りな鍋に青菜を投入。
九十九幽郁:「み、幹久、く......が、がんばります.......」
千鳥咲夜:「さて、ここからが肝要だ」
千鳥咲夜:「ざるに上げたほうれん草を、用意しておいた氷水に投入」
千鳥咲夜:「こうすることで色味も味も一段上のモノとなる」
千鳥咲夜:「あとは、布巾を絞るように水分をしっかり出し切れば──」
千鳥咲夜:テキパキと──かつ丁寧に。
千鳥咲夜:わかりやすく工程を分解し、ほうれん草の水気を絞るまで終えて──
九十九幽郁:「は、はい!」
九十九幽郁:「ちべたっ」
千鳥咲夜:「──これでほうれん草の下処理は終了だ。最後に食べやすいように、切り分ければいい」
九十九幽郁:「切り分け......切り分け......」包丁を持って、ゆらり、と立つ
千鳥咲夜:「──やってみるか?」
九十九幽郁:何を隠そう手先が不器用、包丁を使うのが苦手である
九十九幽郁:「や、やります.......!」
九十九幽郁:———でも、がんばらないと
千鳥咲夜:「『猫の手』という形がある」そっと、その手に手を添えて。
千鳥咲夜:「残念ながら肉球は無理だが、指を斬らずにすむ」と、少女の白い指の形を整えてやる。
九十九幽郁:「猫の手......」そういえば、確かにそう聞いたことがある
九十九幽郁:———少し、応援されている気がして
九十九幽郁:「い、いきます......!」
九十九幽郁:とんっ
九十九幽郁:と、緊張とは裏腹に、当たり前のように包丁はほうれん草を通り、まな板に落ちた
千鳥咲夜:「悪くないな」
千鳥咲夜:「ほうれん草は切れ、まな板は切れていない」
九十九幽郁:「あ、あ、ありがとうございます......!」
九十九幽郁:「え、まな板を、切り......?」
千鳥咲夜:「オーヴァードは力が余っているからな」
千鳥咲夜:「慣れないうちはそうしたことも、よくある」誰が、とは言わない。
九十九幽郁:「UGNさん、オーヴァード用まな板、とか、開発してくれないんですかね......」
千鳥咲夜:「む、神城あたりがいずれ開発するかもしれんが──」
千鳥咲夜:「ないものねだりをしても始まらないからな。まずは技術を磨くことに専念した方がいいだろう」
九十九幽郁:「で、ですね......!」
千鳥咲夜:「さて、次は本命の食用菊だったな。アレは茎(ガク)に苦味があるから、おひたしにするなら先に摘み取っておいた方がいい」と、再び調理する手を動かして──
千鳥咲夜:「苦味が好みなら、茎ごと天ぷらにするのもありだが──」
千鳥咲夜: 
千鳥咲夜:──────
千鳥咲夜:────
千鳥咲夜:──
千鳥咲夜: 
千鳥咲夜:そんなこんなで、千鳥咲夜の初心者向け料理教室(初心者向けにてスパルタン分低め)は続き──
千鳥咲夜: 
千鳥咲夜:──────
千鳥咲夜:────
千鳥咲夜:──
千鳥咲夜: 
九十九幽郁:「お、おおお.......!」
九十九幽郁:「か、完成......でいいんでしょうか」
千鳥咲夜:「ああ、立派なものだ」たどたどしくも、丁寧に作られた一品を前に、そう評する。
千鳥咲夜:「後は食べる前に鰹節を散らして、好みで醤油をまわしかければいい」
千鳥咲夜:「使った調理器具は水につけておけば、食器と一緒に片付けられて後が楽だ」
九十九幽郁:「えーと、鰹節と醤油は......確かあそこに......」
九十九幽郁:「.....よし」全部をお盆にのせて
千鳥咲夜:※なにやら洗い場の脇に四角いユニットがあるような気もしますが、文明の利器とかは知りません。
九十九幽郁:「は、は、はこび、ます......!」
九十九幽郁:手が
九十九幽郁:震えている
九十九幽郁:それもかなり
千鳥咲夜:「ああ、そうしてやれ」
千鳥咲夜:ぴたと、その手に触れる。
九十九幽郁:「あ———」
千鳥咲夜:「落ち着け、取って喰われる訳じゃない」
千鳥咲夜:「──いや、取って食ってもらわねば困るのか、この場合」むぅ、と眉をひそめて。
九十九幽郁:すぅーーはぁーーー と、深呼吸して
九十九幽郁:「......じゃあ、食べてもらってきます」
千鳥咲夜:「ああ──」
九十九幽郁:いつの間にか、震えは......完全とまではいわないが収まっていた
九十九幽郁:「千鳥さんも一緒です」
千鳥咲夜:「転ぶなよ、九十九幽郁」その姿に、自然表情が柔らかくなる。
九十九幽郁:「みんなで、食べましょっか」
千鳥咲夜:「む、そうか?」
千鳥咲夜:「ならば、相伴に与ろう」
喜多川未知留:「う~ん」
GM:君たちがリビングへ移動すると、住人のひとりが何やらうんうん言っていた。
姫都・幹久:「大丈夫ですか?」
喜多川未知留:「駄目だねえ。差し迫った問題があるわけじゃないけど……」
喜多川未知留:「お、九十九ちゃんと咲夜ちゃん」
姫都・幹久:「お疲れさまです」
千鳥咲夜:「調理場を借りたぞ、グリーンフィンガー」
九十九幽郁:「か、完成しました......!」
喜多川未知留:なにやら弄っていたものをどかして、スペースを作る。
九十九幽郁:ことん、と机に置いて
姫都・幹久:「使いやすかったらいいんですけど……と」
九十九幽郁:全員の分を配膳する
九十九幽郁:「よ、よ、よし......」
喜多川未知留:「おお、綺麗に整ってるねえ」箸だけ並べる。
千鳥咲夜:「勝手は違ったが、手入れが行き届いていた。見習いたいほどだな」
九十九幽郁:「あ、ありがとうございます......!」
姫都・幹久:「頑張った感じがかなり。おれ、普段ここまでやりませんもん」弱めに笑って。
九十九幽郁:「いえ、そんな......まだまだ努力しないと......!」
九十九幽郁:「と、とりあえずーーー」
九十九幽郁:席について
姫都・幹久:「はい」
九十九幽郁:「お、お召し上がりください......!」
喜多川未知留:「いただきま~す」
姫都・幹久:「いただきます」
千鳥咲夜:「む──」スカートを整え、着座。
千鳥咲夜:箸を取り、手を合わせて──
九十九幽郁:「......いただきます」
千鳥咲夜:「いただきます」
姫都・幹久:「ん。おいしい」
喜多川未知留:自分の小皿によそって、醤油をだくだくと注ごうか迷いつつ。
喜多川未知留:「あ、おいしい」そのまま食べる。
九十九幽郁:「......おいしく、できました......!」
姫都・幹久:「ありがとうございます。幽郁さん」
喜多川未知留:「やったね九十九ちゃん」
姫都・幹久:弱めに笑って、「未知留さんが普通に食べるって、けっこう大手柄ですよ」
喜多川未知留:「ほんとほんと」
九十九幽郁:「あはは......ちょ、ちょっと嬉しくて涙出てきちゃいました.......」
喜多川未知留:「味の好みが面倒な子どもができても大丈夫ってわけだ」
喜多川未知留:「これは良いお嫁さんになれるよって言うところかな?はは、前時代的すぎるか」
千鳥咲夜:「ああ──」一旦箸を置き。
千鳥咲夜:「はじめてでこれは、大したものだ」
姫都・幹久:「よく見ててくれたんだなあって……」うちの味と同じ。切り分けた大きさが普通の切り方より半分ほど。習ったまま作ったらこうはならないはずだし。
九十九幽郁:「でも、きっとまだまだ足りないところ、覚えたいところ、たくさんあるので......」
九十九幽郁:「時間があるときに、先生方、よろしくお願いします......!」
姫都・幹久:「よかったら、教えますよ。ていっても、おれのほうはかなり…雑ですけど」弱めに笑って。
千鳥咲夜:「そうだな、好いた人間に教えてもらったほうが、九十九幽郁も身が入るだろう」
千鳥咲夜:茶化している訳ではない。
九十九幽郁:「え、えと......その.....」
千鳥咲夜:千鳥咲夜は、常に真剣だ。──空気や気持ちは読まないが。
九十九幽郁:「喜多川さんも......料理とか、作ったりは......」
喜多川未知留:「緊張しすぎて指切っちゃわないかな……ああ、ぼく?」
喜多川未知留:「……」
姫都・幹久:「……まあ、その」困ったように笑って。
喜多川未知留:面倒くさいのさまで出かかっている。
姫都・幹久:「適材適所というか。そういう感じで」
喜多川未知留:「あ~」
千鳥咲夜:「ああ、向き不向きは致し方ない」
喜多川未知留:「ああ、でも九十九ちゃんとか錬ちゃんと一緒なら楽しいかもなあ」
千鳥咲夜:そして再び、黙々とおひたしに箸をつける。
喜多川未知留:「クッキー焼くとかそういう時に呼んでよ」
喜多川未知留:「あとはそうそう、バレンタインのチョコ」
九十九幽郁:「ーーー!」
喜多川未知留:「お、興味津々だねえ」
九十九幽郁:「はい!その時は一緒に!!」
姫都・幹久:「いいですね。また作りましょうか。みんなで」
喜多川未知留:「去年は盛り上がったもんねえ」
喜多川未知留:「あ、咲夜ちゃんを仲間外れにしようとか、料理合わないなってわけじゃないからね」
喜多川未知留:「今日はありがとうね。改めて、美味しかったです」
九十九幽郁:「きょ、きょねんもやったんですか?!」
喜多川未知留:「ぼくは高いの注文しただけだったけどねえ」
千鳥咲夜:「洋菓子作りか──」
姫都・幹久:「まあ、いろいろ大渋滞したもんで……」
千鳥咲夜:再び、箸を止め──
九十九幽郁:「とと......はい、お粗末様でした!」
姫都・幹久:ごちそうさまでした。と、きれいに食べ終えて。
千鳥咲夜:「和菓子であれば作れるのだがな。どうにも、苦手分野だ」
喜多川未知留:「いいね。ぼくの趣味には一致していない」
喜多川未知留:「つまり、新鮮に味わえるってわけで」
姫都・幹久:「和菓子作れるほうが大事だと思いますけどね…」
千鳥咲夜:「縁があれば、誘ってもらえればとは思う。洋菓子も好きだからな」
千鳥咲夜:誰が──とは口には出さずに。
九十九幽郁:「じゃあ、次は、みんなで一緒に、おねーーー」直前、姉がいたらこんな感じなのかな、と少し逡巡していたせいで
九十九幽郁:「あー......その......」
喜多川未知留:「おや、かわいい妹が増えちゃったかな」
姫都・幹久:「……家族みたいなもんで、いいと思いますよ」弱めに笑って。「勝手に姉さんって言うやつ、何人かもういますし」
九十九幽郁:「えーと、その......み、未知留お、お姉ちゃん......?」
喜多川未知留:「とびきり美人で料理の上手い妹か。これは恥ずかしいところを見せられないね」
喜多川未知留:「さっさとタスクを処理して、どこか遊びにでもいきたいところだ。みんなでね」
九十九幽郁:「お、お、お姉ちゃんこそ!綺麗な白髪でかわいくて......!」
喜多川未知留:といって、ソファの横に置いていたもの。悩みの種を両手で抱き抱える。
喜多川未知留:「ふふ、そう言われると自信が湧いてくるよ」
喜多川未知留:抱えたものも、真っ白い。クリアホワイト、きらきら光る。
姫都・幹久:「……幽郁さん、馴染むの、ほんと早いですね」頷いて。「そっちは、未知留さんには珍しいですよね…」
九十九幽郁:「それは......?」
喜多川未知留:「ぼくのドローン。3人で仕事した時に使ったやつの1台さ」
千鳥咲夜:「ああ──」
九十九幽郁:「あ———」
千鳥咲夜:「『イエローブリックス』か?」
喜多川未知留:「うん。ぜんぶ向こうに巻き込まれて、その後きっちり回収したんだけど」
喜多川未知留:「こいつだけ、再起動してくれないんだよねえ」
姫都・幹久:「眠りっぱなしだ、とか」
九十九幽郁:「そ、そうなんですか......」
千鳥咲夜:「………………」
千鳥咲夜:「叩いてみるか?」
喜多川未知留:「故障は見当たらないから」とか言いながら抱き上げる。
九十九幽郁:「せ、精密機械ですし......」
喜多川未知留:「別に困るわけじゃないけど、技術者としては負けた気分なんだよねえ」
喜多川未知留:あ~あ、と溜息をついて机に置く。
九十九幽郁:「に、肉球......押したり......いやでも足......ドローンに、足......?」
喜多川未知留:「よく分からないけど、えらく気に入ったね……?」
喜多川未知留:「……せっかくだし、これあげようか?」
喜多川未知留:「いや、別に放り出すわけじゃないけど」
九十九幽郁:「......え、え、えと......ちょっとだけ、いいですか......?」
喜多川未知留:「別にお手上げとかじゃないけど……他にもたくさんあるし……」
喜多川未知留:はい、と。丁寧に抱えて手渡す。
九十九幽郁:ドローンを抱える、あの時のように、優しく
姫都・幹久:「……動物抱いてるみたいですね。なんか」
喜多川未知留:「……そういうのもちょっと作ってみようかな」
九十九幽郁:「......おはようございます、もう朝ですよ?白猫さん、いえ......イエローブリックスさん?」
喜多川未知留:「なんか、絵になるし……」
九十九幽郁:と、足?の部分に当たりそうなところをなでながら
GM:ぶぶぶっ、と。少しプロペラが回転した。
喜多川未知留:「えっ、なんか動いてる……」
喜多川未知留:「怪現象じゃん」
九十九幽郁:「ほら、約束したじゃないですか、また会いに行くって、お土産は......あ、後で買ってきますので!」
九十九幽郁:「だから、ほら、お寝坊なのもその辺りで......『子供たちの道しるべ。黄色の素敵なレンガ道だ』———ですよね?」
喜多川未知留:「あーっまた反応してる……」
喜多川未知留:「しまいにゃ改造でもしてやろうか……」
九十九幽郁:「もしかしたら、白猫さんとしての精神が入っちゃって、ちょっと色々自由になっちゃったのかもですね......?」上面を撫でながら
姫都・幹久:「足、つけますか?」
喜多川未知留:「創造物に凌駕されるってのも。造り手冥利なのかもしれないけど」
喜多川未知留:「技術者としては不満なんだよねえ」
喜多川未知留:「まあ、九十九ちゃんのお気に入りだし、お似合いになるよう弄ってやるのも悪くないね」
喜多川未知留:「咲夜ちゃんはどんなデザインが良いと思う?」
千鳥咲夜:「む──」不意に話を振られて。
千鳥咲夜:「そうだな──」思案する。
千鳥咲夜:そして──
千鳥咲夜:「とりあえず──」
千鳥咲夜:「目の一つでも、光らせられるようにしてやれ」
千鳥咲夜:「子供を無事に──家へ帰せるようにな」

GM:その日の終わり、あなたが寝静まる頃合いに。
白猫:「   」
GM:壁のひとつも通したのか、くぐもった鳴き声ひとつ。
GM:夜の涼やかな空に響いた。


『Drop Draw Dreamland』 おしまい。


【目次へ戻る】