ROADMOVIE Wish the endroll


PC1:十玻璃 真助(とばり しんすけ)(キャラシート)PL:クチススガントス
PC2:小見寺 旭奈(おみでら あきな)(キャラシート)PL:占任
PC3:(うるう)(キャラシート)PL:ナケミン
PC4:歯車(はぐるま) スイレン(キャラシート)PL:しろい
PC5:九条 匡真(くじょう きょうま)(キャラシート)PL:サムトー
GM:おばけら

メインログ雑談ログ

目次

プリプレイ

十玻璃真助:てすと
歯車スイレン:てすと
小見寺 旭奈:テスト
:てすてす@普通
:こうかしら?
九条 匡真:テスト
九条 匡真:ちょっとでかいな、ごめんね
歯車スイレン:差分出せるのかな@ニコニコ
十玻璃真助:てすと
十玻璃真助:てすと笑顔
GM:本日はお日柄もよく……めちゃ寒くないですか?
十玻璃真助:クソ寒い
:雪降ってた
小見寺 旭奈:アホほど寒いですね
GM:シノビガミセッション、はじめさせていただきたく
歯車スイレン:ぱふぱふ!
十玻璃真助:イクゾー
GM:今回は公式の最古のルールブック第一巻に掲載されているサンプルシナリオ
GM:ロードムービーを、使命と概要はそのままに
GM:私が中身の情報をいじくり回したシナリオとなっています
GM:その名も「ROADMOVIE Wish the endroll」!
歯車スイレン:やった~!!
十玻璃真助:ワクワク…ワクワク…
:ウオオオ~~
GM:それでははじめていくぜ、よろしくな!
十玻璃真助:押忍!
小見寺 旭奈:よろしくお願いします!
歯車スイレン:よろしくお願いします!
:よろしくお願いします!


ROADMOVIE Wish the endroll

■あらすじ
忍の世界の三大流派である「比良坂機関」、「斜歯忍軍」、「鞍馬神流」の共同で開発されていた生ける呪術兵器「時姫」。
しかし、彼女はあるハグレモノに誘拐されてしまった。
三流派の忍者や隠忍たちが、時姫とハグレモノを追う!

GM:というわけで皆さんには追うもの、追われるものに別れ
GM:それぞれの使命や秘密に従い、3サイクルを駆け抜けてもらいます
GM:それではキャラクター紹介からいってみましょう!
GM:PC1、十玻璃真助さん
十玻璃真助:おーう
十玻璃真助:https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYrJyKnAMM
十玻璃真助:「咎眼流、十玻璃の忍。天才、十玻璃真助……全部この、オレサマに任せとけってんだ!」
十玻璃真助:そんなわけでハグレモノ、咎眼流の中の十玻璃という家のシノビです。
十玻璃真助:ハグレモノの例に漏れず、適度に懐の潤う依頼を受けて日銭を稼ぎ
十玻璃真助:日々を惰性で過ごすプータローです。
GM:ハグレてるなぁ
十玻璃真助:十玻璃家はなんか咎眼の中でも淨眼の優秀な使い手を数多く輩出しており
GM:エリートだ
十玻璃真助:割と栄えてたりもしてたんですがコイツが生まれてからはシノビの表舞台(裏舞台?)からは姿を消してます。なんでだろうね。
GM:なんでなんだ……
十玻璃真助:忍法的には影分身で逃げ回りつつ魔眼でチクチクしたりします。邪眼の力を舐めるなよ。
十玻璃真助:あとは真眼で奥義スペシャルで破って二度と使えなくしたりとか出来ると……いいな!
GM:忍者らしい忍者ですね、いやらしい立ち回りを期待しています!
十玻璃真助:以上です!お願いします!
GM:はい、ありがとうございます
GM:そんなあなたのハンドアウトはこちら!

貴方は比良坂機関の依頼で、とある少女の誘拐任務を受けた。
しかし、貴方はその少女を見たとき、一目で恋に落ちた。
気がつくと、貴方はその少女……時姫を連れていずこかへと逃げ出していた。


【使命】
時姫を逃がす。

GM:がんばって逃してください
GM:いたいけな少女の命運がいまあなたに託された
十玻璃真助:オレが恋~~~? そんな簡単に落ちてたまるかよ……!
十玻璃真助:がんばって連れ出します
GM:よろしくぅ!!
GM:次、PC2、小見寺旭奈さん!
小見寺 旭奈:はい!
小見寺 旭奈:http://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYn8SApwMM
小見寺 旭奈:小見寺 旭奈(おみでら あきな)、比良坂機関傘下醜女衆所属の女忍者です
GM:醜女衆!
小見寺 旭奈:醜女衆に所属するシノビは掟によりみな顔を隠しており、彼女もその掟の通りマスクで顔を覆い隠しています。
小見寺 旭奈:それに加え、ダークスーツの上から藍染めにした千早(巫女さんの着てるやつ)を羽織った異装の女です
GM:濃いなあ
小見寺 旭奈:また『小見寺旭奈』という名も偽名であり、その身元を知る人間は同じ醜女衆の中にさえほとんど存在しません。まあ忍者だからね!
GM:もう立ち絵が濃いですよね
GM:シノビの世界では…よくあることですね!
小見寺 旭奈:背格好や声から、二十代半ばくらいであろうと言うことが分かるくらい。
小見寺 旭奈:一人称は臣(やつがれ)です
小見寺 旭奈:そんな感じ! よろしくお願いします!
GM:耳にする機会がめったに無い一人称ですね
GM:そんなあなたのハンドアウトはこちら!

貴方が雇ったハグレモノが、時姫を連れて逃げ出してしまった。
貴方は、比良坂機関がハグレモノを雇ったと他の流派に知れる前にハグレモノを倒し、時姫を連れ帰るように命令される。


【使命】
ハグレモノを倒し、時姫を連れ帰る。

GM:たいへんなことになってしまいましたね
小見寺 旭奈:ハグレモノの野郎たぶらかされやがってェ~!
GM:胃が痛いでしょうが、比良坂の顔に泥を塗るわけにはいかないでしょう
GM:あなたに……懸かってますよ
小見寺 旭奈:国のために……ひと働きしてやっか!
GM:よろしくお願いします!
小見寺 旭奈:よろしくお願いします!
GM:そしてお次は!PC3、閏さん!
:あいさ!
:https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYn7-fmAMM
:「うふふ、良い時間だねえ」
:閏(うるう)。斜歯忍軍下位流派、御釘衆が一員です。
GM:御釘衆!なかなかお目にかかれないやつですね
:性別・年齢不詳の人物ではありますが……老婆を自称しています。
GM:お前のようなババァが!
:外見は若々しい。なんだコイツ~?
:そして、化学忍者集団の中にありながら呪術を専門とする御釘衆に相応しく、
:研究内容は時間と意識の等価交換。
GM:各PC暴力に脳が染まった今卓において珍しくドラマシーンに重きを置いた構成になっていますね!
:時間とは人間の意識が生み出したレイヤーに過ぎない……という理論を掲げています。
:そう!構築はとってもドラマシーン向け!!
:なぜなら研究者で、おばあちゃんだから……戦いは得意ではない!
GM:浮いてる!しかしこいつは……目立ちますぜぇ
GM:"勝ち"ですものね、目立つの
:傘型の忍器『寿限無』を担いだり担がなかったりしつつ、暗躍していきたいです!!
GM:何やらまだ色々と隠している模様
GM:そんなあなたのハンドアウトはこちら!

数日前、貴方が預かっていた少女、時姫が誘拐された。
彼女は、比良坂機関と鞍馬神流と共同で開発している対「隠忍」用の呪術兵器だ。
比良坂と鞍馬は、失態の責任をとるよう強く圧力をかけている。
貴方は、なんとしても時姫を誘拐したハグレモノの行方を追い、時姫を連れ帰らなければならない。


【使命】
時姫を連れ帰る。

:ウルウルウル……、ワタクシの時間殺法にかかればハグレモノなど瞬殺ですよォ―ッ!
GM:頼もしいな~~
GM:不埒な輩から取り戻しましょうね……大事な、大事な時姫を
:トキ(愛称)……かえっておいで……ふ菓子あげる……
GM:おばあちゃん……
GM:先が気になりますね、よろしくお願いします!
:こーんな感じ!よろしくお願いします!
GM:ホイお次!PC4、歯車スイレンさん!
歯車スイレン:はい!
歯車スイレン:https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYmaCYowMM
歯車スイレン:「お前誰?」
歯車スイレン:「私は歯車スイレン」
歯車スイレン:「おわり」
歯車スイレン:世間知らずの16歳ガールです。
歯車スイレン:高校にも通わずアルバイトをして生計を立てています。
歯車スイレン:世間知らずで愛想が悪いですが、ママからもらった花飾りを大事にしています。
GM:口悪いなぁ!
GM:かわいいですね
歯車スイレン:PLが今までクールキャラを一人しか使った事がないので不安ですが……
歯車スイレン:なんとかなるでしょう。その一人も昨日まで使ってたからクールエンジンがかかっている。
GM:クールエンジン、点火を期待しています
歯車スイレン:忍としては隠忍の血統の凶尾。
歯車スイレン:凶尾らしく悪食肉風船などオーソドックスな構成です。
歯車スイレン:いや初心者なので何が普通かわからないんですけど……
歯車スイレン:初心者らしく構成にも立ち回りにも粗があると思いますが、笑顔でがんばります!
GM:こいつ今なんて言いました?
GM:失礼、悪食肉風船……と聞こえたような……
歯車スイレン:べんりそうなのでとってみました
GM:べんりそうですね~~
GM:加減しろ!!
歯車スイレン:そんな感じです!よろしくお願いします!
GM:はい、そんなあなたのハンドアウトはぁ~~~

斜歯に潜入していた「草」から情報が入る。
隠忍殺しの呪術兵器「時姫」が、何者かによって斜歯から奪われたらしい。
なまくら忍者どもが作った兵器がどれほどのものか、見てやろうと思った貴方は、時姫の後を追った。


【使命】
時姫を一目見る。

歯車スイレン:一目見ちゃお!
GM:見ちゃって見ちゃって
歯車スイレン:ついでに仲良くなってデートしちゃお
GM:しちゃってしちゃって
歯車スイレン:やった~!
GM:PC5、やっていきましょう、九条匡真さん!
九条 匡真:はい!
九条 匡真:https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYy42gmAMM
九条 匡真:九条 匡真(クジョウ キョウマ)でーす。16歳、今年で高校生になりました
九条 匡真:鞍馬神流の結構良いとこの家の子です。エリートです。お坊ちゃんです。
九条 匡真:家族や親類からの「立派な忍びになって鞍馬の役に立って死ね」という過度な期待を受け流しつつ、中忍まで上がってきました。
九条 匡真:まあ幸いというか適正はあったらしく、また流派への修正心が評価され
九条 匡真:主に抜け忍追いかけたりとかの怖い方の仕事を請け負ってます
九条 匡真:でも本人は人懐っこいので皆仲良くしてやってください。 今週のジャンプの話とかで盛り上がろ?
GM:イケイケボーイだ!
九条 匡真:性能は鞍馬本家秘伝の狭霧で命中率を上げ、打点の高い神槍と春雷でどこからでも殴りかかる戦闘民族です。あとタフい。
九条 匡真:今回はどうやら以前一緒した友達と会えるらしいじゃないですか!やったー!
GM:鞍馬、暴力の化身!最後に立っていれば……それでいいのですからね!
九条 匡真:という感じです。よろしくお願いします。
GM:仲良くしてやってくださいね……青春だぜ!
九条 匡真:最終的に全員倒せば勝ちでは……?
GM:その通り!
GM:そんなあなたのハンドアウトはこちら!

上役から、賊の抹殺の指令が下る。
しかし、その名を聞き衝撃が走る。
三流派が共同で開発していた「時姫」を連れ去ったハグレモノは、どうやら「PC1」。
昔、共に任務につき、死地を潜り抜けた相棒だ。
確かにアイツなら、こともなげに連れ帰ることが出来るだろうが……。


【使命】
時姫を連れ帰る。

九条 匡真:友達裏切ってるじゃないですか!ヤダー!また抜け忍追いだよ!
九条 匡真:十玻璃……嘘だろ……?
九条 匡真:愛の逃避行してる二人をおっかけて相棒殺すとか完全にヴィランなんですが……流派には逆らえない……がんばります
GM:腕っぷし……期待してるぜ……
GM:よろしくお願いします!
GM:早速、はじめていっちゃいましょう!
歯車スイレン:よろしくお願いします!
十玻璃真助:おねがいします!
小見寺 旭奈:よろしくお願いします!
:よろしくお願いします!
九条 匡真:よろしくお願いします!
GM:はい、よろしくお願いします!

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OP1 小見寺 旭奈

GM:まずはPC2、小見寺旭奈さんの導入になります
小見寺 旭奈:えっ臣ですか
GM:いえす!
GM:あなたは比良坂機関が持つ支部施設へと呼び出されています
GM:それもこれもあなたの上司がヘマをしたから
GM:斜歯忍軍と鞍馬神流を出し抜いて、とある呪術兵器を独断で比良坂機関のものにしようと
GM:はやまったのですね
GM:それについての事実確認等
GM:より"上"の人員が派遣されて来るので
GM:あなたの上司と、ついでにその部下であるあなたにも招集命が下りました
GM:それでは始めていきましょう
GM:小見寺旭奈は郊外に位置する、とある雑居ビルの一室にいる
GM:最近改装したてだという話で、壁にはシミ一つ無い
GM:その清潔な会議室
GM:座席の上手側に位置する男が雑巾を、キュ、と絞る
GM:ポタリ……と滴るは、どす黒い
GM:血だ
鬼號斬左:「ああ、君か」
鬼號斬左:「入りたまえ」
鬼號斬左:「なあに、掃除は好きなんだ」


鬼號斬左:そう言って黒のゴミ袋へと雑巾を放る
小見寺 旭奈:「は」
小見寺 旭奈:藍染めの千早の袖を揺らし、足音もなく部屋へと入る。
鬼號斬左:「楽にしてくれ」
GM:鬼號斬左。
小見寺 旭奈:「小見寺旭奈、御命により罷り越しました」
GM:諜報活動を旨とする比良坂機関において、異端の暴力集団。
小見寺 旭奈:くぐもった声と共にそう言って一礼する女の顔は、奇妙な覆面に覆われている。
GM:忍びを狩る忍びが集う、『犬追い』
GM:その教官を務める男である。
鬼號斬左:「まったく、ばかな男だよ……」
鬼號斬左:「功名心というやつかね」
鬼號斬左:「こんな顛末を、見たことがないはずがなかろうに……比良坂に長く身を置きながら……」
小見寺 旭奈:「………」その言葉には答えず、相手の言葉を待つ。
小見寺 旭奈:部下としての分を弁えているのか、或いは何か思うところがあるのか?
鬼號斬左:「緊張しているのかね?」
鬼號斬左:しないはずがない
鬼號斬左:怒気を孕んだ一喝で下忍ならば絶命に至るとまで言われる魔人の前である。
鬼號斬左:「そう怯えなくてもいい」
小見寺 旭奈:「は」
鬼號斬左:「叱りにきたわけじゃあないんだ、僕は」
小見寺 旭奈:「緊張しているかと問われれば、そうなりましょうな」
鬼號斬左:「僕に叱られるのは生徒だけだからね」
鬼號斬左:それ以外がどうなるのか、足元のどす黒い液体をたたえたバケツが物語っている。
小見寺 旭奈:そう返す声色からは、なんの感慨も伺うことはできない。
鬼號斬左:「責任をとってもらう……というわけでもないよ」
鬼號斬左:「もうとってもらったからね」
鬼號斬左:「単に、人手不足なんだよ、この時期さ」
鬼號斬左:「君に、ある任務をお願いしたい」
小見寺 旭奈:「御下命とあらば」
鬼號斬左:「きみの上司の男、あれね」
鬼號斬左:「ばかだったけど、ひとつだけ、同意できるとこがある」
鬼號斬左:「あれは、"比良坂で管理すべき"だ」
鬼號斬左:「三流派のにらみ合いによる均衡、それがもたらす鉄壁の守り?」
鬼號斬左:「ばかいっちゃいけないよ、おそろしい」
鬼號斬左:「僕が出るとさ、流石に察知されちゃうからね」
鬼號斬左:「そうなったら斜歯も鞍馬もいちいち全員殺して帰ってこないといけないでしょ」
鬼號斬左:「あとあと面倒なんだよね」
鬼號斬左:「なにしろ君は情報が少ない」
鬼號斬左:「"比良坂のデータベースにもほとんど痕跡がない"ほどにだ」
鬼號斬左:「何なの?きみ」
鬼號斬左:「ま、いいか重要なのは任務だものね」
鬼號斬左:そう言って、すっかりと覚めてしまった珈琲を紙コップから啜る。
小見寺 旭奈:「………」覆面からは、その表情を伺うことはできない。──この魔人であれば、ともかく。
小見寺 旭奈:「……面倒の起こらぬよう、起こさぬよう」
鬼號斬左:「うん、良いね」
鬼號斬左:「詳細は追って送るけど」
鬼號斬左:「もうわかってるでしょ?」
鬼號斬左:「欲しいんだよね、"アレ"」
小見寺 旭奈:「無論」
小見寺 旭奈:「臣の私見といたしましても」
小見寺 旭奈:「"あれ"は管理されているべきと愚考いたしますれば」
鬼號斬左:「うんうん、君はコレと違って期待できそうだ」
鬼號斬左:そう言って、足元を指す。
鬼號斬左:「必要なのあったら何でも言ってね、上に何か言われたら僕の名前出していいからさ」
小見寺 旭奈:その指の先へ、覆い隠された視線を落とす。
小見寺 旭奈:「──本当に」
小見寺 旭奈:その声に、僅かながら色が差す。
小見寺 旭奈:「くだらないことを、してくれたものですな」
小見寺 旭奈:かすかに滲むのは、怒りか──或いは、憎悪か。
鬼號斬左:「……ふぅむ」
鬼號斬左:「きみは、あれかね」
鬼號斬左:「"ここにいる理由"も……"コレの部下であった理由"も」
鬼號斬左:「……ま、いっか」
鬼號斬左:「仕事さえちゃんとしてくれれば僕はそれでいいからね……」
鬼號斬左:「力みすぎてヘマしないようにね」
小見寺 旭奈:「ご忠告、痛み入ります」
小見寺 旭奈:そう言って腰を折ったときには、既に最前覗いた感情は拭い去られている。
鬼號斬左:「ん、よろしくね」
小見寺 旭奈:「御意に」
鬼號斬左:「それじゃもう行っていいよ、あとはこっちで片付けとくからさ」
鬼號斬左:そう言ってゴミ袋を取り、その口を縛る。
小見寺 旭奈:「は。それでは」
小見寺 旭奈:「失礼致します。……」
小見寺 旭奈:「鬼號教官」
小見寺 旭奈:「此度の任務、臣に挽回の機会を与えていただき、真にかたじけなく」
鬼號斬左:「あーいいよそういうの、僕腹芸とか苦手なんだよね」
鬼號斬左:ひらひらと手を振る、比良坂機関の忍びにあるまじき言葉。
鬼號斬左:「ちゃんと任務を成し遂げたら、名前、覚えといてあげるからさ」
小見寺 旭奈:その答えに、握った手指に僅かに力が入る。
小見寺 旭奈:──どこまで知っているのか? ……いや。
小見寺 旭奈:"知った"上で、任務に支障は出ないと見なしているのだろう。
小見寺 旭奈:で、あるならば。
小見寺 旭奈:「御下命、しかと承りました」
鬼號斬左:「ん、がんばってね」
小見寺 旭奈:再び一礼し、音もなく会議室を退出する。
小見寺 旭奈:感情も、顔色も、覆い隠したその奥底。
小見寺 旭奈:胸の裡に、覚悟を灯して。

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OP2 閏

GM:続いての導入はPC3!閏さん!
GM:あなたは今、警報がけたたましく鳴り響く建物の中にいます
GM:ここは最上階にとある呪術兵器が封じ込められているという、高層ビル
GM:あなたは偶然ここを訪れていたのか、詰めていたのかはわかりませんが
GM:賊の侵入に居合わせたのです!
GM:情報は錯綜し、現場は混乱しています
GM:最上階の呪術兵器は無事なのでしょうか
GM:それではやっていきましょう!
GM:煙が、上がっている。
GM:燃えているのだ、難攻不落の要塞、魔を封じたる"外天牢"が
GM:「中層は既に突破されたと!?」
GM:「"八つ手"はどうした?二十階までにあれを八機も配備してあっただろう!!」
GM:がなりたてる警備の忍び、それに応える白衣の忍びは力なく
GM:「それが……既に反応が途絶えて……七分も」
GM:七分、忍びの者にあまりに長大な時間。
GM:つぅ、と冷や汗が伝う。
:「うふ、うふ。七分」
GM:「な、何だお前は」
:ひたひた、と小柄な影が騒ぎの中に姿を表す。
GM:白衣の忍びが「あ、そのひとは」と力なく声をかけようとし、上階へ向けて駆けていく警備忍者に押しのけられ、尻もちをつく。
:「知っているかな。カエルの平均寿命は七分だそうだ」
GM:「は……カエル?」
:「これは、つまり。人間と同じく"時間"を認識できる限界が、七分だけ帰るにもあると言う事らしいよ」
GM:「女、お前何を」
:「簡単な事さ」
:傘を閉じる。
GM:下層の警備主任にあたるその忍びは苛ついた様子で怒鳴る
GM:「そのナリだとお前も忍びだろう?」
GM:「こんなところで何を遊んでる!」
:「私たちは、既に失敗しているんだよ」
GM:「き」
GM:「きさま~~~~~~~~~~~!!!」
:「君だけがカエルのままだ。それを認識していない」
GM:「お、おま、おのれ」
GM:「この非常時に、現場をいたずらに荒らし……こ、この俺を」
GM:「中層への昇格目前とされるこの"ホワイトコヨーテ"様を!」
GM:男は逆上!懐の忍銃を抜き放つ!
:「うふふ、それは失礼」
GM:「きひ、ひ」
GM:「なあに、この非常時だ」
GM:「巫山戯た忍びがひとり命を落としたところで」
GM:「誰も気にシャアしねぇ、そうだろ?」
:「ああ、このいたいけな老骨に」
GM:「俺はまだ"失敗"なんてしてねェーーーーーーーーーー!!」
:傘をくるりと回す。それは攻撃行動ではない。
GM:「貴様を殺ったら次は賊だ!こりゃ上層主任も夢じゃねえぜ!」
GM:「夢はでっかくぅ~~~!!」
GM:その指をトリガーへとかける!
:しかし、一回転したのち。"時間を飛ばしたように"目の前にその人影がある。
:構えた銃よりもさらに内側に。
GM:「はェ?」
:そして、ホワイトコヨーテのこめかみには、針が突き立っている。
GM:ぽかん、と
:「……無理をさせないでおくれ」
:「大丈夫だ、死にはしないよ……下半身が動かなくなるかもしれないが」
GM:「お、おれ、おれ」
GM:「うご、うごかねぇよ、なんでだよ!」
GM:「これじゃ、銃が撃てねぇじゃねえかよぉーーーー!!」
:とん、と体を押すと、ホワイトコヨーテは昏倒するだろう。ひっくり返ったカエルのように。
:「田舎にかえるといい。まだ若いのだからね」
GM:気絶!南無三!
GM:「ぁ、あの!」
GM:「あなた、閏さん!」
GM:見ると、怯えた様子の白衣の忍び。
:「いかにも。こんなおいぼれを知ってもらえてうれしいね……こうしている間に、どうなったかな?」
GM:「じ、事態は既に……」
:状況を問う。侵入者が忍びならば、この交錯の間に状況は転じていてもおかしくない……恐らく、さらに悪く。
GM:「ぼ、僕がモニタリングを、既に百階に設置された罠である"夢幻七億階層"すら抜け、賊は七億百一階へと!!」
:「これは……なるほど」
GM:「こ、こうしちゃいられない、僕らもはやく直通エレベーターで最上階へ向かいましょう!」
GM:「僕の鍵と、閏さんの鍵……そしてそこのホワイトなんとかさんの鍵が揃えば動くはずです!」
:「間に合うかなあ」のんびりとした様子だ。
:「でも、まあいいか。時間は有限だ」
:ホワイトコヨーテの身体から鍵を抜き取り、エレベーターへ。
GM:「え、えええと、パパパパパスワード」
GM:猛烈な勢いで白衣の忍びがキーコードを打ち込んでいく
GM:瞬間。暗転
GM:チン、というそっけない音と共にエレベーターは既に最上階へと到達している。
GM:建物自体が巨大な呪術祭壇である"外天牢"において常識は一切通用しない!
GM:目に入るのは、こうこうと光る、月だ。
GM:「そん……な……」
:「うふ」
GM:天蓋は崩落し、びゅうびゅうと風が吹きすさぶ
GM:「なんてことだ……あれが、アレが外に出てしまった!」
:「……月に見とれていたかえるは私たちの方だったか」
GM:「カエル?何を言っているんですか、ああ……どうしよう……」
:「老人のたわごとだよ……そうだね」
GM:「あなっ、あなたねぇ!」
GM:「そもそも、アレはあなたの預かりでもある!」
GM:「責任は逃れられませんよ!?」
:「……賊の侵入は早すぎる。この牢の情報が漏れていたんだ」
:「内通者がいるよ」
:それだけ言って、傘を開く
GM:「そん、な……いったい……だれが」
GM:白衣の忍び、その額に脂汗が伝う。
:「さて? それはいまや問題ではない。時間は有限だよ」
GM:「(この女……"知っている"のか?)」
GM:「(幸い、今ここには私とこいつだけ)」
GM:「(死中に活、千載一遇とはまさに今)」
GM:「シャアッ!!!!」
GM:ぎゅるり、と白衣の袖口から異形の蛇が滑り出る。
GM:金属でできた、三十節より成る絡繰り兵器。
GM:奥義、蛇腹虐縛連!閏へと躍りかかる!
:「蛇は年を重ねるごとに大きくなるらしい」
:「いいね。君もまだ若い」
:「手足が折れても、大きく成長できそうじゃないか」
:そういった直後。閏の姿は上空へ───いや。
:白衣の男は、自分が消え去った天蓋の端から落下していることに気づくだろう。
GM:「殺ッたァ!!ハハハ!!」
GM:「ハハハ、…は?」
:綿密に計算されたはずの距離が、時空を飛ばされたように飛んでいる。
GM:「(なぜ、私は街を見下ろし、そして……落ちているのだ?)」
GM:「お……女ァーーーー!!」
GM:まだだ、まだ終われない!
GM:忍びたるもの、奥の手は一つではない!
GM:秘奥義!蛇腹大牡丹!
GM:異形の蛇が爆散、その推進力を利用しビルの壁面へと追いすがる
GM:袖口から爆薬を放り投げ、壁にぽっかりと空いた真っ黒な穴めがけ
GM:「(真っ黒な…穴?)」
GM:百階
GM:"夢幻七億階層"
GM:「いや、嫌だ!!」
GM:「や、やめ!!」
GM:その悲鳴ごと、男は落ちた
:「……ごゆっくり」
:それ以上"外天牢"を振り返ることはない。ふわりと、傘の揚力からは考えられない挙動で、夜の空に発つ。
:「老婆心でいったのに。手足を折るだけで済むと」
:「……さて」
:時姫。忍びの世の三大勢力が共同開発した、呪術兵器。
:それが綺麗さっぱりと、厳重な函ごと盗まれた。
:「私が尻ぬぐいをするのか……老人は、労わるものだよ」
:「うふふ」
:夜の空気に融けるように消える。

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OP3 歯車スイレン

GM:続いてPC4
GM:あなたがいるのはオシャレな喫茶店
GM:なぜならここで落ち合う予定の相手が指定したから
歯車スイレン:オシャレさんが相手だ
GM:面白い話があるので、会わないかと言われのこのことやって来たのがあなた、歯車スイレンさんです
歯車スイレン:ノコノコ……
GM:約束の時間には、既に相手はそこにいるのですがあなたは……
GM:時間通り?遅刻してる?先に来てる?
歯車スイレン:ほぼ時間ぴったり!数分遅いかも
GM:「ういーす、こっちこっち」
歯車スイレン:「待たせたか」
GM:ヒラヒラと少女が手を振る
歯車スイレン:のこのこのこのこ……入店するなり真っすぐ目的の席へ向かう。
GM:学生服に身を包んだ……イケイケのギャルだ
歯車スイレン:「すまない。ちっしゅ配りの仕事が少し長引いた。もう少し余裕があるはずだったのだが」
GM:「わ、レンちぃ前あったときとおんなじ服来てるんですけど、ウケるw」
GM:ケラケラと笑う
歯車スイレン:「記憶力がいいのだな」
GM:「もしかして一年中おなじカッコしてんの?」
歯車スイレン:「もっとも2着しかないから同じ服の確率は高いが」
歯車スイレン:「5割で違う服を着ているぞ」
GM:「ちょ……」
GM:「ちょま、2着!?」
歯車スイレン:「やはり多いだろうか……?」
GM:ガタン、とテーブルをひっくり返す勢いで立ち上がる
歯車スイレン:「敵襲か?」きょろきょろ
GM:「それ变化術でビャラルラーとかじゃなくて、ジッサイに着替えてて」
GM:「2着しか持ってないの!?」
歯車スイレン:「そうだが……」
GM:「は、ありえん……」
歯車スイレン:「仕事先に行けば制服があることが多いからな」
GM:「え、ちょ、何、ショックだわ」
GM:「地球が丸いって知った時くらいショック」
GM:「ポケベルのサービス終了した次くらいにショックだわ……」
歯車スイレン:「ぽけ……?」
GM:「はぁ~~~~(クソでかため息)」
GM:「あんた後でウチの着せかえ人形だかんね」
歯車スイレン:「たしかに……この大地が本当は丸いというのは、にわかには信じられないが、気を強くもて」
歯車スイレン:「私は人形ではないぞ」
GM:「ま、いいやほら座って座って、店員さーん!」
GM:呼びつけた店員に対して勝手に注文を済ませる、呪文のような名前が紡がれる。
歯車スイレン:言われるがままに席に座り、メニューを見てむむ……と難しい顔をする。
歯車スイレン:「な、なんだその術は」
GM:「あんたにメニュー渡すと5時間へーきでにらめっこするでしょ」
歯車スイレン:「む……」
GM:「勝手に頼んどいたかんね」
歯車スイレン:「金銭を払うのだから慎重になるべきだと思うが」
歯車スイレン:「む……」
GM:「ウチのオススメだから、黙って飲め」
歯車スイレン:「お前が私を想ってしてくれたということくらいは、私にもわかる」
歯車スイレン:「お前の好意、ありがたくいただこう」
GM:やがて呪文のような名前の珈琲が運ばれくる、マシマシのトッピング。
GM:「んでさ、本題だけど」
歯車スイレン:物珍しそうにコーヒーを眺める。ぺろりと一口。生クリームとチョコレートソース。甘い。
歯車スイレン:「む……」少し笑顔になる
GM:「海の方にあんじゃん、クソデカタワー、秘密の」
歯車スイレン:「ああ、高層の建築物。どうかしたか?」
歯車スイレン:気を良くしてさらにぐびっと。珈琲にあたる。にがい。口をきゅっと結ぶ。
GM:「あれとうとう攻略されちゃったわけ!!マジヤバ!」
GM:「私こう見えてランカーだったんだけどさー」
GM:「最高到達52階」
歯車スイレン:「まじやば……」舌を少し出して空気にふれさせる。苦さを緩和しようとしている。
歯車スイレン:「そのような競技が行われていたとは知らなかったな」
歯車スイレン:「残念だったな。先を越されてしまって」
GM:「歴代17位でそこそこ名が知れてたんですけどぉ~~」
歯車スイレン:「そんなに参加人数がいたのか……」
GM:「もう超悔しくて!!」
歯車スイレン:トッピングと一緒に液体を飲む。苦さが緩和された!おいしい!
GM:「せめてどんなやつが攻略したのかってここ数日ストーキングしてたわけ」
GM:「ほれ」
歯車スイレン:「既に勝負に敗れているというのに、熱心なことだな」
歯車スイレン:もきゅ……もきゅ……ゴキゲンで飲み物を飲み進める。
GM:そう言ってガラケーを放ってよこす。
GM:小さな画面には写真が表示されている。
GM:少年と……少女の姿。
歯車スイレン:「!」
歯車スイレン:テーブルをひっくり返さんばかりの勢いで立ち上がる。
歯車スイレン:「この絵画はどうした!?」
GM:「ちょ、コワw」
歯車スイレン:「す、すまない」
歯車スイレン:おとなしく座りなおす。
GM:絵画てwと付け加えながら。
GM:「だからこの子、攻略者、問答無用のランキング1位」
GM:「景品連れ回して物見遊山ってね~」
歯車スイレン:「……この者が」
歯車スイレン:「この者が……」
歯車スイレン:「その、この男が、その、らんきんぐ?というので、優勝したから」
歯車スイレン:「この、美しく高貴で気品あふれる女性を誘拐し、連れ回していると」
歯車スイレン:「そういうことか?」
GM:「ちょ、コワw早口w急にw普段無口なのにww」
歯車スイレン:「……お前がいつも一方的に話すからだろう」少しふくれる
歯車スイレン:「いや、そんなことはいい。大事なことなんだ」
歯車スイレン:「この女性は……この男に誘拐されて、いまこの男のもとにいる。そうなんだな?」
GM:「あ、うんそうそう」
GM:「結構イケメンじゃね?」
GM:「ウチ話しかけちゃおっかな~~ランキング17位なんですよぉ~~って」
歯車スイレン:「……そうか……」ガラケーをじっと眺める。
GM:話が微妙に噛み合っていない。
歯車スイレン:「悪いが、急ぎの用ができた」
GM:「え、はやくね?」
GM:「ちょっと、着せかえ人形はどうなんのよ!」
歯車スイレン:「お前の頼んでくれた飲料、なかなかおいしかった。礼を言う。……この情報を教えてくれたことも」
歯車スイレン:「代金とあわせ、お礼を支払おう」
歯車スイレン:ちゃりん……ちゃりんちゃりん……がま口をひらき、10円玉を3枚出す。
GM:「……」
歯車スイレン:「……たりないか?」
GM:それを半目で見やり。
歯車スイレン:「この……銀色のもいるか?」50円玉をだす。
GM:「ウチあんたのそういう義理堅いとこ結構すき」
歯車スイレン:「穴が開いていてかっこいいぞ」
GM:「おっけー、じゅーぶん」
歯車スイレン:「む……照れるな。私もお前のような友をもて、嬉しく思う」
GM:「はいこれお釣り」
GM:そう言って紙幣を握らせてくる。
歯車スイレン:「紙だな」
GM:「このおつりで服買いな」
歯車スイレン:「この紙があれば、服が買えるのか」
GM:「そうそ、店員さんにそれ渡してさ」
GM:「これで全身コーディネイトしてちょうだい☆って言えばいいから」
歯車スイレン:「そうか……」
歯車スイレン:「服は3つもいらないような気もするが」
歯車スイレン:「華やかな友と並び立つのに恥じない恰好にしてくれと頼むことにしよう」
GM:「あんた……良い子だね」
GM:「可愛くなりなよ」
GM:よしよしと頭を撫でる
歯車スイレン:「良い子だという言葉が似合うのは……お前の方だと思うが」
歯車スイレン:撫でられ、表情が変わっていないように見える。が……友人には、とても喜んでいることがわかるだろう。
歯車スイレン:「お前のような良い友にふさわしくありたいとは思っている。だから、そう言ってもらえるのは喜ばしい」
GM:「ほら急いでるんでしょ、行った行った」
歯車スイレン:「重ね重ね礼を言う。その、人形というのも、検討しておこう。お前が言うことだから、きっといいことなのだろう」
GM:「なんかさー、デトックス効果あるよね~~」
GM:「毒気を抜かれる?つーの?」
歯車スイレン:「でと……?」
GM:「岩盤浴」
歯車スイレン:「毒の扱いには長けていない」
GM:「ウチも」
GM:ケタケタと笑う
歯車スイレン:「岩盤浴が好きなのか。今度いい岩を紹介する。共にいこう」
歯車スイレン:ふっと笑顔を見せる。
GM:「いい岩w」
GM:「超たのしみなんですけどw」
歯車スイレン:「ああ、きっと満足してもらえるぞ。日当たりもいいし、ほどよくゴツゴツしている」
GM:二人並んで岩の上で寝る光景を思い浮かべる
GM:悪くない気がした。
GM:「www」
歯車スイレン:「小腹が空いたら、あたりの岩をひっくりかえして虫をつまめばいいしな」
GM:「ウケるwウチ虫は70年前に卒業しましたし」
歯車スイレン:「むう……」少ししょんぼりする。「おいしいのに……」
GM:「それは知ってるけど」
GM:「今はコレかな~~」
GM:くるくるとカップを回す。
歯車スイレン:「虫も……ぽけ……ぽべける?も卒業して、大人なのだな……」感心している
歯車スイレン:目で追って目を回す。
歯車スイレン:「な、なんだそれは。新たな術か?」
GM:「大人?ジョーダンw まだまだ子供、ずーっと子供、ウチが遊んで暮らしてるうちはずっと子供やるわけよ」
GM:ケラケラと、笑って返す。
歯車スイレン:「そうか……では私がはやく大きくなって、お前を守れるようになろう」
GM:「ちょー期待してる」
歯車スイレン:「高層建築物よりも大きくなるし……人柄も……頼られるようになろう。母のように」
GM:「あ、おかーさんね、あんたの口癖」
GM:「久々に聞いたわ」
GM:「しっかし高層建築物よりかあ……」
GM:「じゃあ今度はウチがそれのランキング1位になっちゃおうかな」
歯車スイレン:きゅ、と花飾りを握りしめる。唯一きらびやかなその装飾は、母からの贈り物だ。
歯車スイレン:「ふふ、私も競技になってしまうのだろうか」
GM:「なれなれ、誰よりも高く」
GM:「は~~~~」
GM:大きく伸びをする
GM:「されちゃったなぁーーーー攻略、明日から何してあそぼ」
歯車スイレン:「……内職を紹介しようか?家に居ながらにして金銭が稼げてお得だぞ」
GM:「うち……細かい作業はちょっと……」
歯車スイレン:「しーるという粘着性をもった紙を貼るだけで褒められるし金銭がもらえるぞ。お前ならきっと上手にできる。教えてもいい」
GM:「え~~それはちぃ~~~っとありだなー」
GM:「上手に貼れるようになるまでレンちぃが付きっきりでみてくれるわけ?」
歯車スイレン:「ああ。放り出したり見捨てたりしないぞ」
GM:「熱血教師じゃんw」
歯車スイレン:「……私が大きくなって、競技になったときにやってもいいかもしれないな。お前は来てくれるらしいから」
歯車スイレン:「きっと他に挑戦者はいないだろうし……いても追い払えばいい」
GM:「これw何の話だっけw」
歯車スイレン:「ええと」首をかしげる。花飾りがしゃらりと揺れる。「……お前の暇つぶしの話?」
GM:「おっけー、あんたがドバイのビルより高くなったらウチがまっさきに駆けつけるわ」
GM:「暇だしね」
GM:「つぶしがいあるわ~~」
歯車スイレン:「……その時までお前が暇かはわからないが……」
歯車スイレン:「はやく大きくならないとな。牛乳をたくさん飲む事にしよう」
GM:「おう飲め飲め」
GM:「……前みたいに牛から直接とかじゃないよね?」
歯車スイレン:「白くて……ふわふわして……甘いから……これも牛乳かもしれないな……」じっと珈琲のトッピング、生クリームを見る。
歯車スイレン:「怒られたからな……牛の所有者に」
GM:「その口ぶりだともうやってないみたいじゃん……ちょい安心」
歯車スイレン:「そこに牛はいるのに……ケチだ。どうしてこうも人間というのは余裕がないんだ……」
GM:「余裕ねー、だよねー、もっと毎日遊べばいいのにね~」
歯車スイレン:「そうだ……余裕といえば、その男だ」
歯車スイレン:「少しも余裕がない……!女性がこの男にどんな目にあわされているか……」
歯車スイレン:「心配で……9時間くらいしか眠れなくなりそうだ」
GM:「健康児ww」
GM:「なに、あんたも見に行くわけ?」
歯車スイレン:「ああ。この男から……女性を助けないと」
歯車スイレン:「人命救助だ」
GM:「はー、がんばってね」
GM:「17位がよろしくって伝えといて」
GM:ひらひらと手のひらを振る。
歯車スイレン:「ああ。殺す前に17位がいけ……いめけん?と言っていたと伝えよう」
GM:「そうそう、物覚えばっちり」
歯車スイレン:「楽しかった。また会ってくれると嬉しい」
GM:「次は着せかえ人形だかんね」
歯車スイレン:「覚悟しておく。人形というのはやはり長時間じっとしていないといけないのだろうか……」
GM:「いんにゃ、人形の仕事は可愛いこと」
GM:「あんたにならできる!」
歯車スイレン:「……お、お前が適任だと思うが……」
歯車スイレン:「……期待に応えられるよう、努力する」少し顔を赤くする。
歯車スイレン:(……この絵画の男。いったいどんな悪逆非道の限りを尽くしているというのだ……!)
歯車スイレン:(許せない……)
歯車スイレン:この友人が遅れを取ったということは、相当の手練れだろう。腕がたつ上に残虐性も兼ね備えている……!
歯車スイレン:相手は強敵……!
歯車スイレン:だが、怯むわけにはいかない!負けるわけにも……!
歯車スイレン:「……必ず無事で戻る。待っていてくれ」

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OP4 九条 匡真

GM:続きましてはPC5
九条 匡真:はい!
GM:あなたは上忍に呼び出され使命を渡されます
GM:十玻璃真助を追え
GM:その名前を聞いた時、あなたに衝撃が走る!でしょう
九条 匡真:走りました!
GM:あなたが訪れた屋敷は、言わば古巣。
GM:対面するは昔の上司、というやつである。
GM:「……息災か?」
GM:巌のような大男が口を開く。
九条 匡真:「はっ。おかげさまで、このとおり」
九条 匡真:苦手な場所と、苦手な相手だ。嫌でも身体に力が入る。
GM:フ、と男の口の端から笑みが漏れる。
GM:「お前も、社交辞令を言えるようになったか」
GM:「うちは……なんというか、古風だからな」
GM:「保守的、とも言う」
九条 匡真:「(子供の頃知ってますよアピールする親戚……)」
九条 匡真:「それは……ええ。歴史ある家ですから」
GM:「だからお前は袂を分かったわけだが……」
GM:「そんなお前だからこそ頼みたいことがある」
九条 匡真:「鞍馬に背を向けたつもりはありません。それでお許しいただければ」
九条 匡真:「いかなる任務でしょうか」
GM:男が、襖を隔てた向こうへと声をかける
GM:「入ってくれ」


長虫宝守:「……」
九条 匡真:「……!?」
GM:あなたは驚くだろう、異形の姿
九条 匡真:ひと目で分かる異形。思わず身構える。
GM:明らかに普通の人間とは違う、妖魔の血
GM:隠忍の血統のものである。
九条 匡真:「(隠忍の……いや、)」
九条 匡真:「魔王流の方でしょうか」
GM:仇敵と言える鞍馬の本拠地
GM:「いや……彼女はまぎれもなく隠忍のものだよ」
GM:「金さえ詰めば何でも引き受ける、仕事屋だ」
九条 匡真:「……成程。私が呼ばれた理由は分かりました」
長虫宝守:「……どうも」
九条 匡真:「あまり表には出せないお話、でしょうね」
GM:「お前は……あまりこういうのに抵抗がない方だったからな」
GM:「だからこそここで窮屈な思いもしただろうが」
九条 匡真:「はじめまして。 九条匡真、と」
長虫宝守:「長虫宝守(ナガムシ ホウシュ)……ヨロシク」
九条 匡真:「まあ……その点に関しては、仕方ない面もあるかと」
九条 匡真:「俺にも血が流れてはいますから。多少、ですが」
九条 匡真:「……」
GM:「九条……単刀直入に言おう」
GM:「この者の協力のもと、十玻璃真助を追って欲しい」
九条 匡真:「十玻璃……!?」
九条 匡真:馴染みのある名だ。しかし、この男の口から出るとは思わなかった。
九条 匡真:「あの男が……何を」
GM:「九条……お前は時姫、という名を知っているか?」
GM:知っててもいいし、知らなくても良い
九条 匡真:「概要だけならば。比良坂や斜歯と協力した計画がある……と」
九条 匡真:驚愕を口布で隠し、平静を装う。
GM:「十玻璃が、それを奪い逃亡した」
GM:「誰が雇い主なのか……それすら今は些細なことだ」
GM:「アレが外に出ては、いかんのだ……」
九条 匡真:「……馬鹿な」
九条 匡真:「三流派を敵に回して、生き残れると考えるほど、楽天的な男には見えませんでしたが……」
GM:「しかし事実時姫は奪われ、十玻璃は逃亡を続けている」
GM:「それで、だ」
GM:それを遮って
長虫宝守:「こっから先は私が説明するわ」
九条 匡真:視線を異形の女へと移す。
長虫宝守:「私、業界ではそこそこ名が通ってるんだけど」
長虫宝守:ぎょろぎょろ、と異形の右目はどこを見てるやも知れない。
長虫宝守:「こう呼ばれてるわけ、"迷宮屋"ってね」
九条 匡真:「迷宮……というと、結界術でしょうか」
九条 匡真:「隠忍の結界使いは、幾層にもまたがった結界を作り出す。噂には聞いていますが」
長虫宝守:「ええ、そういう家系でね」
長虫宝守:「得意なの、私のは中でもとりわけ強力」
長虫宝守:「外天牢、実物をみたことがあるかは知らないけど、話にくらいは聞いたことあるでしょ?」
長虫宝守:それは人々の認識の外にあってそそり立つ、魔城の名。
九条 匡真:「もしや、その時姫の護衛にも……?」
長虫宝守:「いやいや、そこまで面倒見はよくないわ」
長虫宝守:ばっさりと
長虫宝守:「あれの建設にはそれはもうたくさんの忍びや呪術師、科学者なんかが関わっているわけだけど」
長虫宝守:「私もその一人なわけ」
九条 匡真:「警備責任者の一人として、ご一緒していただくと……そういうことでしょうか」
長虫宝守:ぎょろり、と異形の瞳とはじめて視線が合う。
九条 匡真:異形にも怯まず、まっすぐに見返す。
長虫宝守:「いやいやそういうんじゃなくてさ」
九条 匡真:「(また違った)」
長虫宝守:「私の術はまだ続いているの」
九条 匡真:立て続けに外してちょっとしょんぼり。
長虫宝守:「外天牢は、"完全には落ちてない"」
九条 匡真:「? それは、どういう……?」
長虫宝守:「時姫にかけられた"保険"ってわけ」
長虫宝守:「今この街はあの子を中心に"迷宮化"しているの」
長虫宝守:「誰の日常生活にも支障はないし、気づかれることもない」
長虫宝守:「でも、あの子だけはここから出られない」
長虫宝守:「斜歯や比良坂はほうぼう手を尽くして全国津々浦々駆けずり回ってるでしょうけどね」
長虫宝守:「あの子はまだこの街にいる」
長虫宝守:「これを知るのは……今ここにいる私たちだけってなわけ」
九条 匡真:「その情報の分だけ、我々にアドバンテージがある」
長虫宝守:「あくまで"迷宮"だから、ゴールはあるわけ、時間稼ぎね……」
九条 匡真:「"先"に確保せよ、と?」
九条 匡真:時間稼ぎが終わる前に、という意味でもあり。
長虫宝守:「ええ、今度は正解ね」
長虫宝守:「並の忍びなら脱出に……そうね、半年はかかるかしら」
長虫宝守:「でも外天牢の頂上へたどり着いたというその実力が本物ならば……」
長虫宝守:「2週間……いや、10日」
九条 匡真:「その刻限までに、時姫を連れ戻す」
長虫宝守:「できる?」
九条 匡真:「仰せであれば」
九条 匡真:「やり通すのが、我らでしょう」
長虫宝守:「斜歯と比良坂にわざわざ黙って専属契約してるんだから」
九条 匡真:「(結果的に時姫を連れ戻した、だけでは足りない)」
長虫宝守:「やってくれなきゃ大損なのよね、私」
九条 匡真:「(『鞍馬』が連れ戻した。おそらく、その結果が要る)」
九条 匡真:三流派協力とはいえ、一枚岩のはずがない。
九条 匡真:この危機を収めた功績で、斜歯と比良坂相手に優位に立つ。 詳しいところは分からないが、おそらくはそんなところ。
GM:「お前は……実力だけは確かだった」
GM:「だからここを抜け、自由に振る舞うことも許された……」
GM:「そんなお前を前に……恥ずかしいものだな」
九条 匡真:「(あんま本意じゃないのかな。俺が選ばれるまでにどんなバチバチがあったのやら)」
GM:巨漢が、頭を下げる。
GM:「どうか、我らに力を貸して欲しい」
九条 匡真:仇敵たる隠忍の手を借りるとなれば、選択肢は限られたのだろう。 苦渋の決断、といったところか
九条 匡真:「……頭を上げてください」
九条 匡真:「たかが中忍一人に、そのようなことを」
GM:男が、頭をあげる。
長虫宝守:「ま、あんたらの都合なんてこっちは知らないんだけどさ」
長虫宝守:「腕は確かなのね、このぼーや」
GM:「ああ、この俺の威信にかけ、それだけは保証しよう」
九条 匡真:「勿論」
長虫宝守:「ならいいわ」
長虫宝守:長虫がす、と立ち上がる。
長虫宝守:「連絡は随時入れる」
長虫宝守:「仕込みがあるの、もう行くわね」
九条 匡真:「承知。 お力をお借りします」
九条 匡真:男に向き直り、膝をついて礼をする
九条 匡真:「鞍馬の為とあらば、異存のあろうはずもありません」
九条 匡真:「必ずやり遂げます」
GM:「うむ、お前ならば成し遂げると……」
GM:「信じているぞ」
GM:少し言いよどむ、心中複雑であろう。
九条 匡真:「お任せを」
九条 匡真:対して、淀みなく返答し、その場を退出しようとする。
九条 匡真:「……1つ」
九条 匡真:襖の前で立ち止まり、口を開く。
九条 匡真:「時姫を奪って逃げた男は、如何様に」
GM:「……殺せ」
GM:有無を言わさぬ、返事であった。
九条 匡真:分かりきった確認である。それでも聞かずにはいられない。
九条 匡真:「承知」
九条 匡真:口布で口元を隠し。ただ小さく、それだけ返す。
九条 匡真:もはや迷うことも、必要もない。 静かにその場を後にする。
九条 匡真:──屋敷を出て暫く歩き、周囲に人が居ないのを確認する。
九条 匡真:「はぁーっ」
九条 匡真:口布を外し、ため息1つ。
九条 匡真:「だっっっっる……」
九条 匡真:「毎度のことだけど、なんでああもガッチガチかね」
九条 匡真:「肩がこるとかいうレベルじゃねえっつの」
九条 匡真:「そんなだから人が減るわ、俺に声かけるような状態になるんだって」
九条 匡真:「ま、今回は珍しいもの見れたからヨシとしとくか。頭下げるなんて初めてだったなー」
九条 匡真:「撮影……ないわ、ぶっ殺されるか!」
九条 匡真:はっはっは、と笑いが響く。
九条 匡真:「……はぁ」
九条 匡真:時姫を奪った男の名を思い返し、ため息をつく。──十玻璃真助。
九条 匡真:肩を並べたことのある男だ。 友人──と言っていいのかは、相手次第だが。
九条 匡真:当然そんなことは分かった上であの男は指令を下したのだろう。ろくでもないと思う。
九条 匡真:「……またかよぉ」
九条 匡真:再び口布を付けて、ぼそりと呟く。
九条 匡真:友を斬る。そんなことがもう、何度あったろうか。
九条 匡真:思い出せない自分が嫌になる。
九条 匡真:「とは、いえ……ああ」
九条 匡真:「鞍馬の命は絶対」
九条 匡真:「容赦はしないとも、なあ」
九条 匡真:今日も自分に嘘を付き、影を伴って消える。

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OP5 十玻璃 真助

GM:続きましては、最後にPC1
十玻璃 真助:オレだぜ?
GM:忍び込め!難攻不落の魔の要塞に!!
十玻璃 真助:突貫します!
GM:水波市、日本有数の港湾都市にあってひときわ高い外天牢。
GM:その超高層ビルは、地図やガイドブックには乗っていない。
GM:真下を通る人々の記憶の上にも、その威容が残ることは無い。
GM:それは鉄骨と石で組み上げられた祭壇であり、巨大な呪術装置。役目はとある存在を封じ込めること。
GM:"時姫"、それは「比良坂機関」、「斜歯忍軍」、「鞍馬神流」の共同で開発されたとされる、生ける呪術兵器。
GM:ーー曰く
GM:それは忍びを滅ぼすものである。
GM:それは人造の"シノビガミ"を目指したものである。
GM:時姫なんてものは実在せず、三流派が己の力を誇示するため作ったまやかしである。
GM:まことしやかに囁かれるその噂のどれもが難攻不落の外天牢に阻まれ、未だ証明されずにいる。
GM:そんな魔城へと、あるハグレモノが忍び込んだ。
十玻璃 真助:夜の闇に紛れ、影を征く者がひとり。
十玻璃 真助:「木っ端忍者に、脳無しの絡繰。子供騙しの幻術……」
十玻璃 真助:左右、後ろ手に結った黒髪。袈裟斬りの刀傷。軽快に笑う。
十玻璃 真助:「けけっ!」
十玻璃 真助:「"外天牢"が。聞いて呆れるぜ」
十玻璃 真助:佇むは最上階。扉前。
GM:時姫とはいかなるものか。
GM:噂されるように、まやかしなのか。
GM:否……それはありえない。
GM:扉の向こうに"何か"が有る。
GM:埒外の力を秘めた、何か、
GM:それの存在感が、あなたの肌をビリビリと刺す。
十玻璃 真助:開けずともこの眼で"視える"。
十玻璃 真助:慮外の産物。
十玻璃 真助:「鬼が出るか、蛇が出るか……ってか」
十玻璃 真助:どの道、自身に達せられた依頼は。コレを直接どうこうする訳じゃない。
十玻璃 真助:面倒事はさっさと比良坂に明け渡し。報酬を貰う。
十玻璃 真助:それで終わり。
十玻璃 真助:「(久々に、回らねえスシが食えるなァ)」
十玻璃 真助:呑気な事を考えながら。その扉をゆっくりと開けた。
GM:そこは、闇。
GM:ビルの外観から見て取れるものと、明らかに計算が合わない広大な空間を感じ取る。
GM:足裏が伝えるのは、畳の感触。
十玻璃 真助:「(結界……? いや……)」
十玻璃 真助:「("そういうモン"じゃねえな。コレ)」
十玻璃 真助:足音を立てず。ゆっくりと畳の上を歩み進む。
GM:ポッ、と遠くに灯り。
GM:唐突に、誘うように、
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:瞬きの後。ごきり、と指を鳴らし。灯りの先へと。
GM:もはや、その"目"でなくともわかる。
GM:いる、眼前に、薄暗い、灯りの影に、
GM:……闇の中より声かけられた。
時姫:「……誰じゃ」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:すぅっと軽い深呼吸の後。にっと軽薄な笑みで返す。
十玻璃 真助:「誘拐犯」
時姫:「ハハ、これは愉快」
時姫:「妾の妄想も、とうとう返事までするようになったか」
時姫:闇の中で、何かが身を起こす気配。


時姫:"それ"は豪奢な着物をまとって現れた。
時姫:夜を溶かしたような、漆黒。
時姫:まるでそれが少女を象ったかのような。
十玻璃 真助:「……寝ぼけてんのか? 夢ならさっさと────」
十玻璃 真助:息が詰まる。
時姫:爛と輝くふたつの瞳が、星めいて。
十玻璃 真助:一目、見た途端。
十玻璃 真助:このオレが。視線を奪われる。目を離せない。
十玻璃 真助:心臓の音がやけに鮮明に聞こえる。
時姫:「……どうした、近うよれ」
時姫:「いやいい、こちらが行く」
時姫:布擦れの音。
十玻璃 真助:顔が火照る。
十玻璃 真助:残暑から来るものでも。これまでの道程で経た疲労から来るものでもない。
時姫:"それ"が近づく。
十玻璃 真助:「~~~~~~~~~!」
十玻璃 真助:「(さ……さては!)」
十玻璃 真助:「分かったぜ……おい。あんた」
十玻璃 真助:「是がお前の、呪術ってわけかよ!?」
時姫:「なにをたわけたことを」
十玻璃 真助:「舐められたもんだぜ。この真助サマをこんなチャチな児戯で手玉に取ろうなんてなァ……!」
十玻璃 真助:そう言うと。ふん!と思い切り両手で頬を叩き。
十玻璃 真助:「うし」
時姫:「おぬし、妾の見ている幻覚ならばもっと楽しいことを申さんか」
時姫:眼前、いつの間にか、距離は目鼻の先で。
十玻璃 真助:「だから! 現・実だって……」「おい……」
時姫:ひやりと、柔らかな手があなたの頬に触れる。
十玻璃 真助:「バッ………!」
時姫:無遠慮に、撫ぜる。
時姫:「ほう、ふむ」
時姫:気づけば両の手で、ぺたぺたと。
十玻璃 真助:「…………」「おい」
時姫:「……なんということじゃ」
十玻璃 真助:「あん?」
時姫:「ぬし、人か……」
十玻璃 真助:「サルにでも見えるか……?」
時姫:「いや……驚いた……」
時姫:きょとん、と。
時姫:「ひとをみるのは何年ぶりか」
時姫:「あいにく妾は時を数えない」
時姫:「そんなもの、いくら数えたところで歪んで、変わってしまうからのう……」
時姫:「のう、どうやってここへ来た」
時姫:「ここは無限の牢獄」
時姫:「もはや鍵を持つものすら入れぬ天守閣じゃ」
十玻璃 真助:今度はこちらが。じろりと上から下まで見つめ。
十玻璃 真助:「どうやって……って言わてもなァ」
時姫:「絡繰りがおったじゃろ?」
時姫:「警備の、忍び共もじゃ」
十玻璃 真助:「ああ。数だけ多かったなァ……」「数なら」
十玻璃 真助:印を切る。
十玻璃 真助:「「どうとでもなる」」
時姫:「!」
時姫:「なんじゃそれは」
時姫:「これは……どうなっておる」
時姫:「どちらが本物じゃ?」
時姫:目をまんまると見開いて、十玻璃を交互に見比べる。
十玻璃 真助:「ん~? どっちも?」「シノビの高速機動ってやつ」
時姫:まるで5,6の幼子のように、ころころと笑い声をあげる。
十玻璃 真助:「(………)」術を解き。
時姫:「おぬし、強いのじゃな」
十玻璃 真助:「(どんなバケモンが鎮座してるかと思えば……)」
十玻璃 真助:「(まるで、只の餓鬼じゃねえか……)」
時姫:「よかろう、ここに至るまでの一切合切」
時姫:「妾に語って聞かせるが良い、なるべく、面白おかしくな」
十玻璃 真助:「そう言い聞かせてーのは山々だけど」ぽりぽりと頬を掻く。
十玻璃 真助:「あまり。時間無いんだわ」
時姫:「な、なんじゃ」
時姫:「もう行くのか」
時姫:「よせ、人と会うのは久しぶりだ」
時姫:「まだここにいろ」
十玻璃 真助:「知ってるか? オレの任務」
時姫:「知らん!そんな任務なぞ知らん!」
十玻璃 真助:「…………」
十玻璃 真助:「"時姫"。オレはな」
十玻璃 真助:「お前を攫って。比良坂に明け渡すのが任務さ」
時姫:少女は地団駄を踏む。
十玻璃 真助:「………けけっ!」
十玻璃 真助:「全く笑えるよなァ。仲良くお手々繋いで───」
十玻璃 真助:「"みんなでキョーリョク、チマチョーネ!"」
十玻璃 真助:「とかオママゴトしてた裏じゃあ、三流派みーんな、お互いをどう出し抜こうかと必死なのさ」
十玻璃 真助:はっ、と吐き捨てるように。
十玻璃 真助:「一生やってろってんだ。ボケ」
時姫:「そうか……」
時姫:「いつかこんな日が来るかも知れぬとは思っておった」
時姫:「やつらは……妾を恐れておる」
時姫:「協力、といいつつ」
時姫:「一刻も早くな、手を引きたがっていた」
時姫:「こんな"おぞましいもの"からな」
時姫:「斜歯……比良坂、鞍馬」
時姫:「どこのものがぬしを雇ったかなぞ、別段興味はない……」
時姫:「殺しに来たのじゃろ?妾を」
十玻璃 真助:「………ショージキな?」
十玻璃 真助:「哀れに思うよ。あんたを」
十玻璃 真助:「……どーせこの先よ。してえこともマトモに出来ねえ人生が待ってんなら」
時姫:「妾も妾を哀れに思うぞ」さらりと、言ってのける。
十玻璃 真助:ぴくり、と反応する。
十玻璃 真助:「あ?」
時姫:「だが憐れむのももう飽いた」
時姫:「退屈であった」
時姫:「今日は……良い日じゃ」
時姫:「そうだな、だから……」
時姫:「今日が、今までで一番良い日じゃった」
時姫:「良いぞ、この外天牢を破りしつわものの刃なら」
時姫:「この"時姫"へと届くじゃろう」
時姫:その顔には笑み、嬉しそうな、それでいて何かを諦めたかのような。
十玻璃 真助:「…………」
十玻璃 真助:少女の瞬く間に。
十玻璃 真助:かっと見開かれた真助の眼に浮かび上がるは「十」の紋様。
十玻璃 真助:咎眼流。十玻璃家の術師である証左。
十玻璃 真助:───然し。浄眼に優れた術師を多く輩出してきた十玻璃の中でも異端。
十玻璃 真助:真助が最も得意とする、対象の在り方を歪め、蝕む瞳術。
十玻璃 真助:邪視の力の現れ。是即ち。
十玻璃 真助:───魔眼である。
十玻璃 真助:「よぉ」
十玻璃 真助:「いいのか? ここで楽になっても。マジにさ」
時姫:「なんじゃおぬし」
時姫:「まだ苦しめと?」
時姫:「この永劫の牢獄で」
時姫:今日も、明日も、昨日も
時姫:何を待てばいいかすらも、奪われ
時姫:「ちゃんと仕事をせんか」
時姫:「妾に"次"は無いのかもしれぬのだぞ」
時姫:「そのおぞましき瞳が」
時姫:「妾にとって、天が遣わした」
時姫:「最後の望みに他ならぬ」
時姫:魔眼を見据える、その目を逸らすこと無く。
時姫:しっかりと、正面で。
十玻璃 真助:「ここで。今日会った誰とも知らねえ忍に。命奪われる」
十玻璃 真助:「本当に」
十玻璃 真助:「それが。あんたの本心?」
十玻璃 真助:「お前の、望み?」
十玻璃 真助:「"時姫"」「お前」
時姫:「兵器に……望みなぞ……」
時姫:「ぬしは、趣味が悪い」
十玻璃 真助:「………」ゆっくりと瞑目する。
時姫:「この期に及んで……妾を、まるで人のように」
時姫:「ああ、そうか、そうじゃったな」
時姫:スゥ、とその瞳から温度が消える。
時姫:「なにを、はしゃいで」
時姫:「お前のせいだ」
時姫:「きらいだ、お前なんか」
時姫:「消えてしまえ」
時姫:「どこぞなりへ、消えるが良い」
十玻璃 真助:「───潮騒の音」
十玻璃 真助:ぽつりと呟く。
時姫:「!」
十玻璃 真助:「な~んだ」
時姫:「なん……ぬし……」
十玻璃 真助:軽薄な笑みで。からかうように笑う。
時姫:「なん……それを……」
時姫:狼狽えている。
十玻璃 真助:「あるじゃねえかよ。ちゃんと」「しかと視えたぜ。この真助サマの瞳にはなァ」
時姫:いやいやと、むずがるように頭を振って。
時姫:「やめろ、みるな、妾を"覗くな"!」
時姫:「何が天の遣いじゃ」
時姫:「そんな目は嫌いじゃ」
十玻璃 真助:「嫌い上等。結構結構ってなもんだ」
十玻璃 真助:意を決して立ち上がり。声を張る。
時姫:「なんじゃ、なんなのじゃお前は!」
十玻璃 真助:「"時姫"よう!」
時姫:叫ぶ、涙すら浮かべて。
十玻璃 真助:「オレは、天からの遣いでも無ェし」
十玻璃 真助:「お前を助けに来た親切な忍の兄ちゃんなんかでも無ェ」
十玻璃 真助:「テメーを救えるのは」
十玻璃 真助:「テメーだけだからだ」
時姫:「痴れ者が!!」
時姫:吠える、今度は、敵意すら伴って。
時姫:「"こんなもの"救って、なんとする!?」
時姫:「お前は、妾が"何"か、わかっていない」
時姫:「教えてやろうか」
時姫:「木っ端忍者めが」
時姫:「階下の染みと消えるほうがまだ幸福であっただろうと」
時姫:カチリ、カチリと、音が響く
時姫:有るはずのない、
時姫:透明な、幻覚の歯車が立てる
十玻璃 真助:「けけっ。あんた」
十玻璃 真助:「鬱屈とした表情より。今のほうが万倍はいい表情してるぜ」
時姫:「消えろ!消えろ!消えろ!!」
十玻璃 真助:涼し気な顔で。
時姫:「うぅ……ぁァアッーーーーー!!」
時姫:「何故じゃ、何故、どうしてじゃ!なぜ妾をいじめる!」
時姫:「殺せ、はやく殺せ!!」
時姫:震える声で、絞り出す
時姫:「お願いだ……」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「決めたわ」
十玻璃 真助:ぽん、と手を打って。
十玻璃 真助:無理矢理に。彼女を担ぎ上げる。
時姫:「なっ」
十玻璃 真助:「あんた。世間を知らなすぎる」
時姫:「なななななな」
時姫:「なんとぉーーーーーーーーーー!?」
十玻璃 真助:けけっ。と愉快そうに笑って。
十玻璃 真助:「いい機会だぜ」
十玻璃 真助:「お得意サマ……いーや」
十玻璃 真助:「"お上の忠犬共"の首輪自慢にもウンザリしてたとこだ」
十玻璃 真助:「汗水垂らして創り上げた傑作を"逸れ者(ハグレモン)"に盗まれたと知った時の……」
十玻璃 真助:「けけっ! 斜歯の間抜け面を想像するのだって、腹が捩れそうになる」」
十玻璃 真助:「鞍馬は……あー……」
十玻璃 真助:「まあ。……何とかなるだろ」
十玻璃 真助:「多分」
時姫:「ぬ、ぬし」
時姫:「自分が何を言ってるのかわかっているのか?!」
時姫:「気でも触れたか!」
十玻璃 真助:「あンだよ。文句でもあんの?」
時姫:「あるに決まっておろう!!」
時姫:バシーン、と張り手
時姫:頭頂部へ。
十玻璃 真助:「あだッ!?」
十玻璃 真助:「何しやがるこの餓鬼!」
時姫:「お、追われるぞ」
十玻璃 真助:「……だろうなァ」「血眼になって探しに来るだろうよ」
時姫:「死ぬかも知れぬ」
時姫:「いや、それより……」
時姫:それよりも。
時姫:「妾は……きっと恐ろしい目に合わせる」
時姫:「ぬしを……必ず」
時姫:ぎゅう、と強く、強く、爪が食い込むほどに、しがみつく。
十玻璃 真助:「十玻璃の忍は。元々短命さ」「老い先短い命。オレは"やりたい"ように"やる"」
十玻璃 真助:その籠められた力強さに。
時姫:ちいさく震えるその肩は、おそろしい呪術兵器を思わせるには、あまりにか細くて。
時姫:「……」
時姫:「ここは」
十玻璃 真助:ゆっくりと。手を重ねる。
十玻璃 真助:「ん」
時姫:「"窮屈"じゃ」
時姫:がらんどうの、広大な空間
時姫:来る日も、来る日も、来る日も
時姫:「だから……」
時姫:「こわしてくれ」
時姫:か細い、震える、消え入りそうな声が
時姫:たしかに、そう言った。
十玻璃 真助:僅かに瞑目。次の間に。
十玻璃 真助:開眼。持てる邪視の力を全て"上"へと解き放つ。
十玻璃 真助:その在り方を歪められた、篭が崩壊する。
十玻璃 真助:雲間から差す、月の光を。しかと眼に入れながら。
時姫:「あぁ……」
時姫:「ぁぁああ!」
時姫:それはまるで産声にも似て、
時姫:「月を、月を見たぞ、妾は」
時姫:はらり、はらりと止めどなく
時姫:こんこんとこみ上げるものを、ぬぐいもせず
十玻璃 真助:「けけっ」
十玻璃 真助:「こんなモンじゃねえぞ」「外は、世界は。まだまだ広ェんだ」
時姫:「綺麗だ……」
時姫:「綺麗じゃのう……」
十玻璃 真助:「まだまだ、綺麗な、モン、が……」
時姫:「そうか、それなら……」
時姫:「妾には、見たいものがあるぞ」
十玻璃 真助:泣き笑う彼女の横顔に。またしても心奪われた事を必死に抑え。ばつが悪そうに頭を掻く。

時姫:そう言って、はにかんだ。
十玻璃 真助:───脳裏に浮かび上がるのは、暗く狭い座敷牢。
十玻璃 真助:明くる日も、明くる日も。天井だけを見上げていた日々。
十玻璃 真助:座して視るのは、闇のその向こう。
十玻璃 真助:その色も知らぬ、天窮を夢想するだけの日々。
十玻璃 真助:自分とこの少女を。重ねてなどいない。
十玻璃 真助:ただの気まぐれだと。自身に言い聞かせながら。空を駆ける。
十玻璃 真助:咎眼流の忍、十玻璃真助。
十玻璃 真助:十玻璃の里を出、逸れ者として世に流るゝは幾年か。
十玻璃 真助:主を持たず、夢を望まず。
十玻璃 真助:───愛を知らぬ、このシノビが。
十玻璃 真助:この胸の高鳴りの答えを知るのは。
十玻璃 真助:もう少しだけ、先の話になるのだろう。

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マスターシーン

GM:現在PC1不在につきそれ以外の方でサイクル1を進めていこうと思います
九条 匡真:はーい
GM:冒頭に軽いマスタシーン、そのあとに希望者から順にシーンをやっていきます
:はーい
歯車スイレン:おっすおっす!
GM:というわけで私のリハビリも兼ねておさらい!
GM:シノビガミのドラマシーンって何ができるの~~?
歯車スイレン:たすかる~~!!
九条 匡真:何ができるって言うんだ……
九条 匡真:メインフェイズから敵を全滅させたりできるのかな……
GM:大きく分けて3つ!
歯車スイレン:えーっすごい!全員たおしちゃお
:メインフェイズ型だから気になる~!
GM:情報取得、戦闘をしかける、回復判定!
GM:情報取得においては判定に挑戦することで感情、居場所、他PCの秘密といった情報を取得することが出来ます
GM:まず感情判定!
GM:これは同じシーンに登場している人物を一人選び感情を結ぶことができます
九条 匡真:極大感情……
歯車スイレン:心をもっちゃおう
GM:気になるアイツと感情を結んで他PCのに差をつけちゃおう!
小見寺 旭奈:心

九条 匡真:あ、スイレンちゃん会話アイコンが
九条 匡真:ライバルに差をつけろ!
GM:これにはデータ的なメリットも有り
歯車スイレン:そうなのです、やっと立ち絵を描き直したので反映しました
GM:感情を結んだ相手が取得した情報は「伝播」します
GM:つまり感情を多方面に取得しているだけで
GM:寝ているだけで情報が次々舞い込んでくる
GM:そんな快適ライフも夢ではない!のです
歯車スイレン:すごい!ねちゃおう
九条 匡真:お得……不労所得で生きていける
GM:ですがこれにはデメリットもあります
GM:相手の情報がこちらに舞い込むのと同様、こちらが掴んだ情報も相手に筒抜けに
歯車スイレン:みないで!エッチ!
九条 匡真:不労所得のお裾分けだ
GM:ときには都合の悪い情報が相手に渡ってしまうことも!
:あらまあ
GM:おつぎは感情による共有で伝播する【情報】、【居場所】と【秘密】についてです
GM:【居場所】これを所持している相手に対して戦闘を仕掛けることが可能になります
GM:【秘密】ハンドアウトの裏に書いてある大事なやつだよ、皆持ってるだろ?知り合いよなぁ
GM:これらはドラマシーンにおいて任意の判定に成功することで取得が可能です
GM:各自の使命に従って調べてね!
九条 匡真:ひみつ……見ないで……
歯車スイレン:みちゃお
GM:そして感情に関する補足
GM:感情を持っている相手がいる戦場に対しては乱入が可能です、これは居場所を所持していなくてもおっけー!
九条 匡真:極大感情で割り込んでくる
GM:続いて感情修正、
GM:自分が感情を持っている相手が行為判定を行うとき、その判定に修正をつけることが可能です
GM:プラスの感情なら+1、マイナスならその逆
九条 匡真:がんばれがんばれ!ってやったりできる!
GM:これは戦闘時にも可能です、感情を結ぶのってとってもだいじだなぁ~~
:大事~
GM:最後に、回復判定
九条 匡真:ロイス、それは絆……
GM:任意の判定に成功することで生命力を1点か変調を回復することが可能です
GM:どうしても……困ったときには
GM:そういうやつです
:回復判定をする猶予はなかなか無い
九条 匡真:メインからそんなボロボロにならんでしょ……ならんよね……?
九条 匡真:なんかメインで2点ぐらい飛ばしてきそうな人居るけど……
:お前じゃい!!
GM:あとはどうしてもドラマシーンで他人と会いたくない特殊な事情がある、とか
GM:そういうときに目にしたりすることもありますね
九条 匡真:お前もジャイ!(赤眼)
小見寺 旭奈:この人たち怖い
GM:決着は戦場でつけてもらおうかぁ~~~
九条 匡真:あ、感情で共有される情報なのですが
歯車スイレン:なるほど 人と会いたくないからトイレでご飯食べてやり過ごすみたいなやつなんですね
九条 匡真:確か奥義情報も共有されたかと
九条 匡真:例が悲しい!
GM:あーー、そうでした
GM:ありがとうございます、だいじなやつ。
九条 匡真:ところで奥義情報ってなんでしたっけ……?
GM:奥義情報!!
歯車スイレン:知ったら便利そう
GM:忍びの秘奥たる
九条 匡真:むしろ知らないと死んじゃいそう
GM:「必殺技」です
九条 匡真:フェイバリット!
GM:どれも強力な効果を有していますが
GM:一度見せることで、次回から奥義を破られてしまう可能性がある
GM:そんなリスキーな最終兵器
GM:ニンジャに同じ技は2度通用しない!!(かもしれない)
GM:そんな奥義情報も感情を結んでる相手には筒抜け!
GM:皆もミドルフェイズで奥義を使用する際にはよぉく考えて使いましょうね
歯車スイレン:はーい!
九条 匡真:気をつけます
:ミドルから秘奥をぽこじゃが撃たれたら終りよ……
九条 匡真:ソウデスネ……
GM:そしてドラマシーンでできることですがあとは
GM:情報の受け渡しがあります
GM:これは自分が所持している情報を同じシーンに登場している相手へ好きに受け渡すことが可能
九条 匡真:今週のジャンプのネタバレ感想も共有できちゃう!
GM:情報戦は忍びの華よ!
九条 匡真:比良坂とか御釘の方もおられますしねえ
GM:ここで受け渡す情報は自分の秘密はNGです、あくまで後天的に入手したものに限られます
GM:また、プライズを受け渡すことも可能とします
九条 匡真:プライズ……宝……
GM:プライズ……シナリオに仕込まれているかも知れない特殊な……アイテムのことですね
GM:今回のシナリオにももしかしらそれが!?
:オープンザプライズ……
歯車スイレン:UFOキャッチャーの景品のことじゃないんだ……
GM:各自の目で確かめてみてください
GM:よおし、これくらいかな
GM:何か質問は!!?
九条 匡真:すべてりかいした!たぶん!
歯車スイレン:大丈夫です!完璧になっちゃったな
小見寺 旭奈:大丈夫……です! おそらく!
:戦闘は実際に始まったらですかね。理解!
GM:よくわかんなくなったらその都度聞いてくださいね
九条 匡真:戦いなんて起きないかもしれないし……
九条 匡真:はーい!
GM:じゃあやっていきましょう!はじめはマスターシーン
GM:登場PCは2,3,5
GM:4のスイレンさんも、望むのなら登場可能です
九条 匡真:出番だった
:登場だ~~
歯車スイレン:お!やった!!登場したい!
小見寺 旭奈:早速出番
GM:あなたたちは急造の十玻璃真助討伐班として集められました
GM:まあそういう班は他にもいっぱいできてるし
GM:あなたたちにはそれぞれの目的があって、チームなんてのは名ばかり
GM:というかその目的のために、名簿に名前がないひとがこの場にいるのかもしれませんね
歯車スイレン:なるほど……
GM:ここは比良坂が用意したとある会議スペース
GM:そこには流派もまばらな忍びの面々が集められていた
小鼠:「ちゃーす!」


小鼠:「あちゃしの名前はシャオシュー」
小鼠:「裏社会で情報屋をやってるものだよ」
九条 匡真:「あ、こりゃどうもご丁寧に」
九条 匡真:「鞍馬の九条匡真です。今後ともよろしく」
九条 匡真:ペコペコと頭を下げる。
小鼠:「これでもスゴウデでね」
小鼠:「今回は、あんちゃらのサポートするために雇われたってわけ」
九条 匡真:「スゴウデ!」
九条 匡真:「ひゃー、助かりますっす!情報収集とかね、本領じゃないもんで……」
:「うふふ、心強い」室内にもかかわらず傘をさしている。
小鼠:「いんや~~経費って言葉、あちゃし大好き~~」
歯車スイレン:「ぽりぽり……」会議室の御煎餅をつまんでいる。
九条 匡真:「あ、金取んの!?」
九条 匡真:「チーム予算的なものからそういうのは出てるのかと……!」
小鼠:そう言って紙コップの珈琲を角砂糖が入ったツボへと注ぐ
小鼠:直接、だ!
歯車スイレン:「も、もったいない!」
九条 匡真:「豪快」
小鼠:じゃがじゃがと乱暴にスプーンでかき回し、一口
小鼠:「~~♪」
:「……若いねえ」
九条 匡真:「それ、珈琲の味残ってんすか……?」
小見寺 旭奈:言葉を発することなく、微動だにせぬまま椅子に端座している
歯車スイレン:「はっ、思わず声が出てしまった……私はひっそりと紛れ込んで参加している身、目立つわけにはいかぬというのに」全て通常の音量で話している。
九条 匡真:「……」じぃっと、通常音量でベラベラ喋りだした女を見つめる。
:「……自己紹介の続きといこうか」
:「斜歯より閏。おいぼれだから戦闘は得意じゃない……十玻璃の追跡は任せるかもね」
小見寺 旭奈:「……醜女衆。小見寺旭奈と申す」くぐもった声で言葉少なに告げ、小さく頭を下げる
九条 匡真:「……ん、ああ。自己紹介ね。改めて、鞍馬の九条匡真です」
九条 匡真:「好きなものはジャンプとアメコミ、あと特撮とか。その手のトークなら大歓迎!」
九条 匡真:「(誰も指摘しないなら、あれはボケなのか……突っ込むには遅すぎるしスルーでいいか)」
小鼠:「んでんで、あちゃしの調べによるとだな」
小鼠:「十玻璃真助、やちゅはまだこの街に潜伏している」
小鼠:「その可能性が高いってわけ」
小鼠:「いや~~ナハハ、あちゃし優秀!」
小見寺 旭奈:その言葉を聞き、初めてぴくりと反応を見せる。
九条 匡真:「……まだこの街に?本当に?」
九条 匡真:「目的を果たしたなら現場から即撤収、が定石だと思うんだが」
歯車スイレン:「この街にか。探す手間が省けたな」紙コップの緑茶に角砂糖をいれている。
小鼠:「皆も欲しい情報が別にあったら、あちゃしにこっそり個人で頼んでみてもいいんじゃなあい?お安くしとくよん」
九条 匡真:「お友達価格にしていただければ……」
歯車スイレン:「やはり密談に紛れ込むに限るな。最前線の情報が手に入る」堂々としゃべっている
小鼠:というわけで、あなたたちはシャオシューくんにこっそり個人で依頼することが可能です
小鼠:このシーンで各自、好きなPCの【居場所】をひとつ
小鼠:任意の判定に成功することで入手が可能です
歯車スイレン:えっ!すごい!
:バトル!
九条 匡真:いきなりそんなことが
小見寺 旭奈:コワ……
小鼠:無論そんなもんいらねぇ!というかたはじっと座ってても……
歯車スイレン:十玻璃くんの居場所も可ですか?
小鼠:無論!
九条 匡真:NPCの居所は聞けます?
小鼠:NPCの居場所も可能です
九条 匡真:PC限定かな?
九条 匡真:あ、行けた!
小鼠:時姫に対して戦闘を仕掛けた場合
小鼠:強制的にPC1が引きずり出されるかたちになります
歯車スイレン:なるほど……
:じゃあ時姫の居所に挑戦しちゃおうかな
小鼠:はい、じゃあやっちゃって!
小鼠:ダイスボットは2d6表記で挑戦可能だよん
:《針術》で判定! 方位磁針のような妖しい道具を用いて座標を割り出すぞ
九条 匡真:どうしよっかなー
小見寺 旭奈:クソ~社会戦とっておけばよかった
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
:はい
小鼠:おやおや
九条 匡真:かなしみ
九条 匡真:じゃあ私も時姫の居所調べちゃお!
小見寺 旭奈:2d6が牙を剝いている
歯車スイレン:閏さんと十玻璃くんで迷っている
小見寺 旭奈:わたしも時姫かな~
歯車スイレン:みんなして……
小鼠:だいにんきだ
九条 匡真:用兵術で判定します。 居所を戦術で探る
九条 匡真:2d6 判定:用兵術 ShinobiGami:(2D6) > 3[1,2] > 3
九条 匡真:ざーこ!
小見寺 旭奈:順当に調査術で!
小見寺 旭奈:2D6>=5 (判定:調査術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功
九条 匡真:すげえ!流石比良坂!
小見寺 旭奈:これが比良坂の実力ってワケ
歯車スイレン:十玻璃くん討伐隊なのにメンバー外の私しか追う気ないんですか?十玻璃くんにします
:さっすが
九条 匡真:いや俺の仕事は時姫取り返すことだし……
:そもそも時姫奪還が大目的だしね
九条 匡真:そっちも失敗した二人が言っても説得力ないね
歯車スイレン:冷静に考えれば時姫ちゃんの居場所抜いて人目見れば使命達成なのか?何はともあれ十玻璃くんの居場所
小鼠:楽勝使命だなぁ~~
歯車スイレン:憑依術!角砂糖を入れた緑茶に憑依して喋り出します。
九条 匡真:見るだけで使命達成とか楽で良いな~
歯車スイレン:『こんにちは……私は緑茶です。あまくておいしいです。十玻璃とやらの居場所をおしえてください』
九条 匡真:カテキン入ってるお茶は違うな
歯車スイレン:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 3[1,2] > 3 > 失敗
歯車スイレン:『おしえてよ~』
九条 匡真:いやそんなわけねえだろ
:……
小鼠:緑茶に憑依なんてできるわけねえだろ見ろよ!
九条 匡真:やっぱ頼りになるのは比良坂だけですわ
歯車スイレン:私がしゃべっているだけだとバレてしまったのか?
:比良坂ってすげー
小鼠:きみたち大丈夫かな……
九条 匡真:情報収集とか小難しいことは僕たちには無理だよ
歯車スイレン:殴らないと気合が入らないな
小鼠:たのもしい
小鼠:というわけでこのままシーンを切っちゃおうかと思いますが
九条 匡真:最終的に全部殴り倒せば……
九条 匡真:殴り倒す相手の場所が分からねえ!
小鼠:やっておきたいこと等あれば
小鼠:いまのうちに言っておくのだよ
小鼠:成功した小見寺さんには流石に演出をやってもらおうか
九条 匡真:「逃げんの得意なんだよなーアイツ……追いきれっかな……」 ポツリと呟く。
:「おや? ……十玻璃の「眼」……目くらましも、されていたか」 忍器の表示が狂っている、呪眼の歪みだ。
:「うふふ……年を取るのは厭なものだ」
小鼠:「なにさそのガラクタ」
小鼠:「そんなもんよりあちゃしに頼ればいいのよさ」
:「がらくた……」 工学は専門でないが手作りの忍器である。ちょっと凹む。
小見寺 旭奈:無言のまま、一枚のタブレットを小鼠の目の前へ差し出す。
小鼠:「おんにゃ?」
小見寺 旭奈:「対価を示せと言うたな」
小見寺 旭奈:「ACES──公安対電磁波犯罪特捜班」
小見寺 旭奈:「その内部情報だ。隠密局との派閥争いの産物だが」
九条 匡真:「そんなもんどこから……って、比良坂に聞くのも野暮か……」
小鼠:「ふぅ~~ん」
小鼠:「どーせあちゃしが既に知ってる……」
小鼠:その目が見開かれる
小鼠:タブレットを無言でスクロール
小鼠:「……ん」
歯車スイレン:「ふむ……この女」じっと小見寺さんを見つめて居る
歯車スイレン:「機械が使えるのか……前が見えていなさそうなのに……」
歯車スイレン:「どうやって……」
小見寺 旭奈:「国益のためには身内で争っている場合ではない」
小見寺 旭奈:「故に、破滅させる」
小見寺 旭奈:「あれらが消えれば……或いは消えずとも、動きにくくなれば」
小見寺 旭奈:「隠密局も──ひいては我々、比良坂全体にとっての利益になるという判断が下された」
小鼠:「ンフフ、まいどあり!」
小鼠:そう言った瞬間、小見寺の携帯端末が震える
小鼠:メールだ、教えてもいないアドレスに
九条 匡真:「ヤッター!じゃあ教えて!」
九条 匡真:「……」 端末を確認する。二度見。
九条 匡真:「俺たちには?」
小鼠:「んははは、まあ、あちゃしは、争いあるとこ仕事あり」
小鼠:「小見寺しゃんが新たなお得意さまとしてそうやって何かと争ってくれるなら」
小鼠:「大歓迎ってもんね」
小見寺 旭奈:「……うむ、確かに。確認した」懐の端末を取り出し、僅かに頷く。
九条 匡真:「あの、おふたりとも?俺たちには……」
小鼠:「あんちゃら貧乏人に用はねえ」
小鼠:バッサリ
九条 匡真:「でっすよねー……」
:「……ああ、ますますロートルの出番は無さそうだ」
歯車スイレン:「やはり正規人員でないと情報はもらえないのだろうか……」ぽりぽりおせんべいをたべている
九条 匡真:「仕方ねえ、脚で稼ぐかぁ……お友達料金でちょっとお安くなったりとかは?」
小鼠:「お安くしちゃいますがぁ~~」
小鼠:「こりくらいになります」
小鼠:袖から伝票を取り出し、肩のペンでサラサラと書き込む
小鼠:「おぷちょん付けると、これがこうで、こう」
小鼠:「こうなって、こう」
九条 匡真:「DLC商法!?加算の仕方ヤバイって!」
歯車スイレン:「まるがたくさんならんでいるな……」
小鼠:「ローンも可」
九条 匡真:「利子すごそう」
九条 匡真:「まあ、なんかお高く買っていただけそうな情報取ってくるから。お眼鏡に叶ったらどうぞよろしく……」
:「私の老い先じゃとてもじゃないが払えそうにないね。ねずみのようにせかせか働くとしよう」
小鼠:「おう、便利だったら使ってやるのさ」
九条 匡真:「で、お姉さんもいつまでボケてんだよ。そろそろ真面目にやりなって」
九条 匡真:白髪の女に視線を向ける
九条 匡真:「仲良くやれとかはまあ言わないけど、せめて所属ぐらいはさ」
歯車スイレン:「そうだ。お前たちまともにやったらどうだ」自分に言われていると思っていない。会議室のチョコレートを食べている
九条 匡真:「マイペーッス。あんただよアンタ、白髪の」
歯車スイレン:「甘いな……茶色いものは甘かったり苦かったりして判断がつかないな……ん?私か?」
:「お嬢さんの名前は聞いた記憶がないね。申しわけない、忘れてしまったかな?」
九条 匡真:「俺もこの歳でボケの進行はしてないはず」
歯車スイレン:「凶尾の者だ。名は歯車スイレンという。知らないのか」
歯車スイレン:知らないのかもなにも名簿に載っていない。
小鼠:「知らん」
小見寺 旭奈:「……隠忍か。なぜ隠忍がここにいる?」
:「うふ、リストに名前が無い者を素通ししたのかい、比良坂は」
歯車スイレン:「情報やの……し……しちゅーでも知らないのか。ふふふ……」
小鼠:「隠忍は疲れる、あんちゃらお金と情報の価値ってのをよくわかってないからな」
九条 匡真:「……」
九条 匡真:手裏剣を放つ。
歯車スイレン:「十玻璃に用がある。正確にはその者が連れている高貴で美しい女性にだが……」
歯車スイレン:すっ!横にずれる。手裏剣をよける。
歯車スイレン:「ずいぶんな挨拶だな」
九条 匡真:「こっちの台詞だよ」
小鼠:ととと、と走っていき、壁に刺さった手裏剣を引っこ抜き袖口にしまう。
小鼠:「よし」
九条 匡真:「分かってる?俺は鞍馬、あんたは隠忍」
九条 匡真:「しかも部外者。そりゃこうもなる」
九条 匡真:「(もしかしたらあの長虫さんの手の者かもしれないが)」
九条 匡真:「(もしそうなら気取られるわけにもいかんし、そもそもそんな話は聞いてない。表向きは敵対で良いだろ)」
小見寺 旭奈:「忌々しや、忌々しや」
歯車スイレン:「……お前は、十玻璃のことを知っているような口ぶりだったが」九条くんをじっとみつめる。
歯車スイレン:「お前こそ、十玻璃をひっそりと逃がそうとしているのではないか?」
九条 匡真:「んん?……なんだ、ちゃんと聞いてたんだ。一人で延々ボケてると思ったら」
九条 匡真:「疑われるのは承知の上だけど、モロ部外者に言われるのは心外だなあ」
歯車スイレン:「私は確かに正式に集められた者ではないが。十玻璃を捉えその者の連れている女性を奪還する意志は固い」
歯車スイレン:「派閥だなんだというより、私の方が余程真面目だ」
九条 匡真:「奪還もクソもアンタのもんじゃないだろ」
九条 匡真:「隠忍の、しかも凶尾がドコに返してくれるってんだ?」
歯車スイレン:「私のものでない証拠がどこにある」
九条 匡真:「証明するべきはそっちだぜ。まあ、そんな話は良い」
:「……私たち"チーム"の目的は、十玻璃の捕獲および時姫の奪還、それは間違いないだろう?」
九条 匡真:「……異論ないよ、その点は」
歯車スイレン:「小柄な女は冷静で助かるな。派閥だ部外者だと些細な形式的なことに拘る男とは大違いだ」
:「目的は同じなんだ。仲良きことは美しき哉」
:「敵対者は、今は十玻璃だけでいいだろう? 時間は有限なんだ」
九条 匡真:「……まあ、そういうことにしておこうか」
小鼠:「お代さえ払ってくれればあちゃしは何でもいいが」
小見寺 旭奈:「……ああ、ああ、忌々しい」
小見寺 旭奈:無口な覆面の姿から、僅かに剣呑な雰囲気が漏れ漂う。
歯車スイレン:「ほら、この覆面の女も、お前がいきなり手裏剣を投げるから怒っているぞ」
九条 匡真:「どちらにしろ、ここまで平然と入り込んでくるような手練だ」
九条 匡真:「この場で相手しなくてもいずれ……いや、怒ってんのそこ?違くない?」
小見寺 旭奈:「……我々は一丸となって取り組む。それで構わぬ」
小見寺 旭奈:しかしそれも一瞬のこと。すぐにまた元の無色に戻り、軽く頷く。
九条 匡真:「(一丸ねえ……ほんと、よく言う)」
小見寺 旭奈:「争うも争わぬも、少なくとも今ではない」
小見寺 旭奈:「全ては"あれ"を見つけ、確保してからであろう」
九条 匡真:誰も彼も、どうせ最終目的はバラバラだ。 十玻璃を見つけ時姫の確保に目処が付けば、どう動くやら。
九条 匡真:「そうなりますか。 実際、見つけて捕まえなきゃならんのは事実だしな」
歯車スイレン:表面上は丸く収まり、協力の意志を見せた面々を冷たい表情でじっと見つめる。
歯車スイレン:(じゃんぷ……あめこみ……いったいなんだ?それは……食べ物だろうか)
歯車スイレン:(聞いても教えてもらえなさそうだな……この男は意地悪そうだから)
九条 匡真:「改めて言っておくけどな。十玻璃とは確かに顔見知りだが、情でヤツの味方するつもりはない」
九条 匡真:「時姫は取り返すし」
九条 匡真:口布を外し、はっきりと。
九条 匡真:「十玻璃は始末する」
九条 匡真:「それで良いだろう? 信じろとは言わないけど、目的が同じなら協力頼むよ」
小見寺 旭奈:「………」
歯車スイレン:「情や体裁にこだわって足を引っ張らなければそれでいい」いけしゃあしゃあ
九条 匡真:「……そんなに体裁こだわってんのかな、俺。君がゆるすぎるだけじゃない?結構ショック」
:「時姫をあるべき所に。もちろん協力させていただこう」
小見寺 旭奈:「然り」
小見寺 旭奈:「"あれ"は外に出してよいものではない」
小見寺 旭奈:「臣が恚りおるのは、汝らの所業のゆえにはあらず」
小見寺 旭奈:「ただ偏に、"あれ"が比良坂の手を逃れて」
小見寺 旭奈:「好き勝手に出歩いておるのが不愉快なのだ」
歯車スイレン:「……」小見寺さんをじっと見つめる。
小見寺 旭奈:「なればこそ──その奪還のため」
小見寺 旭奈:「暫し汝らへ合力しよう」
歯車スイレン:(この女……小見寺と名乗っていなかったか?臣……?そちらが本名か?)
小鼠:そんなわけで皆の結束が固まりました、やったぜ!
小鼠:固まった……のか?
九条 匡真:ナカヨシ
歯車スイレン:わきあいあい
九条 匡真:ジャンプの貸し借りするぐらい仲良いよ
:仲良くね!
小見寺 旭奈:もうマブダチだぜ

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サイクル1 歯車スイレン

GM:それではいよいよ始まるぜ、サイクル1
GM:これは希望順にやっていきますが
GM:全員特に要望がないのであればダイスで決めます
GM:誰ぞ、一番槍はオラぬか!
九条 匡真:私は後が良いかな
GM:らじゃ
歯車スイレン:私いっちゃおうかな~
:十玻璃くんいないしな~、どうしよ
歯車スイレン:特に最初にやりたいわけでもないけど、やらない理由もない
九条 匡真:どうぞどうぞ
小見寺 旭奈:先鋒どうぞ
歯車スイレン:小見寺さんと感情結びたい
GM:よしよし、じゃあやりましょうか!
小見寺 旭奈:おっ
GM:登場PCは小見寺さんのみ、おっけーですか?
歯車スイレン:そうですね!
小見寺 旭奈:こっちも大丈夫です!
歯車スイレン:2時間やらないように気をつけます
九条 匡真:ふたりきり!
GM:前科!!
九条 匡真:死と救済始めないで
歯車スイレン:それは倍かかる
GM:それではシーン表を振りましょう
:監視員がつくやつ
GM:今回は通常シーン表に加えて
GM:GMが用意した逃亡シーン表、デートシーン表があります
GM:すきなものを選んでね
歯車スイレン:おっ、じゃあせっかくだから先ほどの和やかな空気をふまえてデートシーン表をふりたいです
歯車スイレン:2d6ふったらいいのかな?
GM:欲望に素直!どうなっても知らんぞ!
GM:イエス、2d6を振るのです
歯車スイレン:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 2[1,1] > 2
歯車スイレン:ダイス目やばない?
九条 匡真:見慣れた数字
:スイレンちゃん……
GM:シーン表で良かったなきみ!
歯車スイレン:感情判定大丈夫かな……
GM:■可愛い生き物を見に、向かったのは動物園?それとも水族館?
九条 匡真:確かシーン表、振り直しできるんでしたっけ?
小見寺 旭奈:雲行き怪しいのう……
GM:別に植物園とかでもいいです
歯車スイレン:かわいいもの……
歯車スイレン:小見寺さんかわいい生き物すき?
GM:多少のこじつけにも対応します
GM:何処へ行きたいですか
小見寺 旭奈:どうだろう……好きか嫌いかで言えば好きだと思いますが……
歯車スイレン:ううん……動物園かなぁ
歯車スイレン:真面目にやろうといって即動物園にいく
GM:あなたたちは、動物園にいる
GM:いるったら、いるのだ
GM:なぜなのか
GM:それは歯車スイレンが教えてくれるだろう
GM:小見寺旭奈は困惑しながらも指定された場所へと赴いた

歯車スイレン:「……女」小見寺さんが現れたのを一瞥すると、檻の中で動き回る猿をじっと見つめる。
歯車スイレン:「お前は動物は嫌いか?汚らわしいとでも思っているか」
おさる:「ウキャーーー ギャーーー!!ウウァ!」
小見寺 旭奈:「……動物は、嫌いではない」
小見寺 旭奈:顔を覆った姿のまま、ぼんやりと檻を眺めている
小見寺 旭奈:その異装は、しかし周囲の一般人の目には只人と同じにしか映らないものらしい。
歯車スイレン:「そうか。……いやなに、先ほどお前が忌々しいと言っていたのが……もしかしたら私に対して言っていたのではないか?と思ってだな」
歯車スイレン:「もしや、私が凶尾の者だと明かしたから……汚らわしい獣だと思われたのではないかと思ってな」
小見寺 旭奈:「さにあらずと言うたであろうが」
小見寺 旭奈:「臣が忌みつるは"あれ"の勝手ばかりよ。……」
小見寺 旭奈:「……いや」
小見寺 旭奈:「それだけ──という訳でも、ないがな」
小見寺 旭奈:そう返す声色には、妙な重みがある。
小見寺 旭奈:怒りとも悲しみとも、自嘲ともつかない、曖昧な感傷の色が、その返事に乗っている。
歯車スイレン:「……」耳を傾けながら、檻の中で土とか何かをべちゃべちゃ投げている猿を見つめている
おさる:「ホァ ホァッホ」
小見寺 旭奈:「ともかく──」
小見寺 旭奈:「臣は隠忍にも凶尾にも含むところはない」
歯車スイレン:「……"時姫"にはあるということか」
小見寺 旭奈:「我が言ゆえに汝が不快を味わったならば謝罪しよう。すまなかったな」
小見寺 旭奈:「……そんなところだ」
小見寺 旭奈:「これは私情ゆえ、醜女にも比良坂にも関係はないが」
小見寺 旭奈:「だからと言うて、閑却できるほど軽いものでもない」
歯車スイレン:「……尋ねたら答えるか?その私情とやらがなんなのか」
小見寺 旭奈:「否」
小見寺 旭奈:「……ああ、されど」
小見寺 旭奈:「全てが済んだ後であれば」
小見寺 旭奈:「……そのとき、汝がまだそれを知らずにいたならば」
小見寺 旭奈:「聞かせてやろう」
歯車スイレン:「そうか。事情を知ったら手を貸す選択肢もあったかもしれないが、そう簡単にはいかないだろうな」
歯車スイレン:「お前を呼んだのは、頼みがあってのことだ」
小見寺 旭奈:「頼み?」
歯車スイレン:頷くと、懐からタッパーをとりだす。あけるとおにぎりが入っている。
歯車スイレン:「食べてくれ」
小見寺 旭奈:「………」その表情は窺い知れない。しかし、困惑と呆れの雰囲気だけは明らかに認識できるだろう
歯車スイレン:「……汚らわしい凶尾のにぎったおにぎりは口に出来ないか?」
小見寺 旭奈:「いや……そのようなことはないが」
小見寺 旭奈:「純然……何ゆえ?」
歯車スイレン:「……料理を」
歯車スイレン:「努力している」
歯車スイレン:「母に楽をさせたい。……今は離れているが、いつか共に暮らせると信じている」
歯車スイレン:「金銭も稼いでいるしな」
歯車スイレン:「自分では、なかなかうまくできていると思っている。だが、大人の女からして、本当にうまくできているかわからない」
歯車スイレン:「だからお前に味見をしてほしい」
小見寺 旭奈:普通に考えれば──受け取るべきではない。
小見寺 旭奈:見も知らぬ忍び、それも恐らく、任務を巡って利害が対立しているであろう相手の差し出した食べ物を口にするなど、自殺行為に近い。
小見寺 旭奈:しかし──
小見寺 旭奈:「……人前でこの面を外す訳にはゆかぬ」
歯車スイレン:じわ……
歯車スイレン:涙がにじむ。
歯車スイレン:「……そうか……」
小見寺 旭奈:「ゆえにこそ──」
小見寺 旭奈:口の中に何事か誦す。
小見寺 旭奈:その瞬間、スイレンの目に映る小見寺の顔が、絶えず動く数字の集合体のように変わる。
歯車スイレン:「な、なんだ、これは」
小見寺 旭奈:「……目晦ましの暗号だ。長くは持たぬゆえ安心せよ」
小見寺 旭奈:もとより周囲の一般人たちは、小見寺の異装自体を認識できていない。
小見寺 旭奈:その、全ての人間の目が消えた短い時間だけ──
小見寺 旭奈:口元の覆面をずらし、握り飯を口へ運ぶ。
歯車スイレン:「ど、どうだ」
歯車スイレン:「ちゃんとごはんが熱いうちからぎゅっぎゅとしたのだぞ。そちらは昆布か?梅干しもある」
小見寺 旭奈:「……ふむ」
小見寺 旭奈:「……臣も、人並みの人生を送ってきたとは言いがたいゆえな」
小見寺 旭奈:「汝の言う、『大人』とやらの味覚を備えておるかは、我ながら疑問だが」
小見寺 旭奈:「だが、少なくとも──」
小見寺 旭奈:「臣の舌には、旨いと感じる」
歯車スイレン:「!そ、そうか」
歯車スイレン:「うまいか!よかった……」
歯車スイレン:「……母もきっと喜んでくれるだろう。早く食べさせたいものだな」
歯車スイレン:「お前のおかげで自信がついた。礼を言う」
小見寺 旭奈:「……そうか」
歯車スイレン:「この髪飾りも、母にもらったものなのだぞ。煌びやかで私には似あわないかもしれないが、美しいだろう」
歯車スイレン:「そうだ、お前には特別におにぎりをにぎるところをみせてやってもいいぞ。あつあつじゃないが、お米は持ち歩いているからな」
歯車スイレン:「みたいか?みたいか?」
小見寺 旭奈:「米を持ち歩く……?」
歯車スイレン:頷くと、もう一つタッパーを出す。白米がぎっしり入っている。
歯車スイレン:炊いてある!
小見寺 旭奈:「なにゆえ米を……?」
歯車スイレン:「おにぎりを……にぎるためだが?」
歯車スイレン:「いつおにぎりの具にしたい具材が手に入っても対応できるようにな」
小見寺 旭奈:「おにぎりというのは……そこまで即応性が求められるものなのか……?」
歯車スイレン:「それはそうだろう」
歯車スイレン:「遊びではないからな」
小見寺 旭奈:「まあ……確かに遊びではないが……」
歯車スイレン:「それで結局、見たいのか見たくないのかはっきりしたらどうだ」
小見寺 旭奈:「……少なくとも」
小見寺 旭奈:「動物園は、おにぎりを作るのに適した場では、ない」
歯車スイレン:「どのような場でも即座ににぎれなければ一流とは言えない」
小見寺 旭奈:「……いいや、やはり今はよしておこう」
小見寺 旭奈:「よしや握ったにもせよ、臣はもう十分食べたゆえ」
小見寺 旭奈:「……ゆえにこそ」
小見寺 旭奈:「いつか見せてくれ。今度はもっと、まともな場所でな」
歯車スイレン:「……そうか。きっとだぞ」
歯車スイレン:「……喉が渇いただろう。お茶を飲ませてやろう」
歯車スイレン:そういって水筒を取り出す。
歯車スイレン:「……おいしいお茶をいれるのも得意だ。ちょっとした呪いをするが、毒ではない。安心しろ」
歯車スイレン:小声で「……おいしくなれー」とつぶやいている。
歯車スイレン:「いや……その前に気合をいれるか」
歯車スイレン:というわけで、水術で感情判定をします……が!
歯車スイレン:GM!あれをやりますわ
GM:あれを!?
歯車スイレン:やってやるってわけよ!
歯車スイレン:奥義!
GM:わかった!
歯車スイレン:走レ!百鬼夜行・狐モグモグ虹踊り超級!指定特技は兵糧術、内容は完全成功!
歯車スイレン:「……皆!」
GM:モグ……?
歯車スイレン:スイレンが号令をかけると、そこらじゅうから動物が……わらわらとやってくる!動物園の動物ではない!
小見寺 旭奈:「……!?」
歯車スイレン:皆山の幸をくわえている。
コン:「コン!!」
ポン:「ポン!!!」
ワン:「ワン!!」
歯車スイレン:「……礼を言う」
歯車スイレン:「……たぬきの鳴き声はポンだろうか?」
歯車スイレン:アルコールティッシュで手をふくと、食材を受け取りタッパーの白米へとよそう!
歯車スイレン:……ちらっと小見寺さんを見て、背を向けて手元をかくす。
歯車スイレン:ぎゅっぎゅとおにぎりをにぎり、もぐもぐ食べる!気合十分!
歯車スイレン:「……おいしくなれ」あらためて水筒のお茶にささやく。きっととてもおいしくなった。
歯車スイレン:「……飲むといい」差し出す。
小見寺 旭奈:「……???」
小見寺 旭奈:眼前で起こっている光景を処理し切れていない
歯車スイレン:呼ばれた動物たちはきままに去っていった。何匹か動物園の檻にとどまっている。
小見寺 旭奈:「い……いただこう」
小見寺 旭奈:困惑のあまり、ついその茶を受け取ってしまう!
歯車スイレン:「みんなから力を貰ったから、ぜったいにおいしい」自信満々
小見寺 旭奈:混乱した頭でも、飲むときに幻惑で顔を隠すことは忘れない。
小見寺 旭奈:「……う、うまいな。なんだこれは……」
歯車スイレン:「ふふふ……」得意げ!
歯車スイレン:「うまみを引き出したわけだ」
小見寺 旭奈:馥郁として漂う香り! 屹立する茶柱!
歯車スイレン:のどごしさわやかなのみごこち!まろやかな舌触り!
歯車スイレン:そういうわけで感情判定は成功!
GM:はい、成功です、両者1d6を振ってください
小見寺 旭奈:そういう訳で(?)
小見寺 旭奈:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 6
歯車スイレン:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 5
歯車スイレン:プラスでとる!憧憬!
小見寺 旭奈:ぐえーっシノビガミ名物狂信/殺意!
GM:でたな!
小見寺 旭奈:まあ……狂信で……
小見寺 旭奈:"""茶を淹れる"""という分野について……この女ほど信用できる者は……いない!
GM:そ、そうか
小見寺 旭奈:それくらい旨かったんですよお茶が
GM:お前ほどの忍びがそういうのなら……
GM:そうなんだろうな……
歯車スイレン:おにぎりもおいしいよ
GM:それを知ってるのはきみだけだ
歯車スイレン:奥義でにぎったほうじゃなくて小見寺さんが食べたほう!
小見寺 旭奈:奥義じゃないから一般的な範疇のおいしさかな……
歯車スイレン:家庭の味
GM:それなら知ってる
GM:というわけで〆ちゃうぞ!やり残したことはあるかい!?
歯車スイレン:憧憬とった一言いれようかな
小見寺 旭奈:こっちは大丈夫です!
GM:じゃあヤッチャッテ!
歯車スイレン:「……お前は術の扱いにもたけているし、……優しいのだな。お前は私の母ではないが……」
歯車スイレン:「……よろしく頼む。旭奈 」
小見寺 旭奈:「あ、ああ……こちらこそ、よろしく願う」

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サイクル1 九条匡真

GM:続いてはPC5、九条 匡真くんのシーン!
GM:さあ表とやりたいことを宣言しな!
九条 匡真 :
十玻璃君に感情判定しに行きたいです。来てくれるかな相棒(元)

十玻璃 真助:え~~~
十玻璃 真助:いいよ!
九条 匡真:いぇーい!
GM:なかよしだな~~
九条 匡真:じゃあ時姫ちゃんにも来てもらってデートシーン表振ろう
九条 匡真:二人はどこでデートしてるかなー
九条 匡真:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 8[4,4] > 8
九条 匡真:デートの8番!
十玻璃 真助:デレレレレレレ
GM:■学校に潜入、過ごせなかった青春の影をそこに見るだろうか。
十玻璃 真助:(膝から崩れ落ちる)
GM:どうした、いいとこに入ったか?
九条 匡真:青春してんね~
十玻璃 真助:エッモ…
GM:たて、立って戦え!
十玻璃 真助:負けないが…?
九条 匡真:ではよろしく!



時姫:「ふむ……」


時姫:夜の校舎を見上げる
時姫:「ぬしも通っておったのか?」
十玻璃 真助:「生まれてこの方」
十玻璃 真助:「他人とつるんでベンキョーした覚えなんざ無えなァ」
時姫:「おたがい難儀な生じゃのう」そう笑う。;
十玻璃 真助:「お前にゃ負ける」
時姫:「よし、中をみるぞ」
時姫:「案内せい」
時姫:そう言っておもむろに鉄門をよじ登り始める
十玻璃 真助:「……ったく」
十玻璃 真助:「おーい。折角、たけー金払って買ってやったんだ」
十玻璃 真助:「服。穴空いても、知らねえぞ」
時姫:「服なんぞ、また買えばよかろ」気にした風でもなしに。
十玻璃 真助:「き、金銭感覚の欠如……!」
時姫:「ほれほれ急ぐぞ、"今"に替えはないのじゃぞ」
時姫:そう言って門扉に足を乗せ、直立
十玻璃 真助:ちくしょー、と毒づきながら屈伸後、柵をひょいと飛び越える。
十玻璃 真助:「おら。手……」
十玻璃 真助:門の向こうでそっと手を伸ばす。
時姫:「ん、よい心がけじゃ」
十玻璃 真助:「応……」
十玻璃 真助:「(………)」
時姫:柔らかな掌が、乗せられる。
十玻璃 真助:「(………!)」
十玻璃 真助:「お、オメー。マジで変な術、オレにかけてねえんだよな……?」
時姫:「たわけ、そんならぬしなぞとっくにおっ死んどる」
時姫:しゃなり、と体重を感じさせない動きで降り立つ。
十玻璃 真助:「そうかよ」
時姫:「ククク、侵入成功、じゃな」
十玻璃 真助:どこか納得がいかない様子でふん、と鼻を鳴らす。
十玻璃 真助:「んじゃま。体験入学と洒落込むとするかよ」
時姫:校舎を好きに練り歩く
時姫:教室、職員室、理科室
時姫:「ぷーるが見たいぞ」
時姫:「ここに書いておる」
時姫:壁に据えられた、校舎の地図を指差す
十玻璃 真助:「あー。泳法の修練場ね……」
時姫:「妾は、泳いだことがないな」
十玻璃 真助:ぱちりと瞬きを繰り返し。場所を頭に叩き込んで。
時姫:「ぬしは、泳ぎは得意か?」
十玻璃 真助:「オレぁ、泳ぐよりも」「水上をすっ、と走る方が得意だなァ」
時姫:「海に……」
時姫:ぽつり、と
十玻璃 真助:「………ん?」
時姫:「たどり着けたら、妾は、泳いでみたい」
時姫:「ぬしが教えよ」
十玻璃 真助:「……いいぜ」
十玻璃 真助:「オレはお前に、泳ぎを教える」「代わりに。お前は」
十玻璃 真助:「オレに、何かしてくれんのか?」
十玻璃 真助:けけっ。と笑って。「この世は基本、ギブアンドテイクだぜ。時姫よう」
時姫:「阿呆が、うら若きぷりちーな乙女を相手にできるだけ役得というものじゃろうが」
時姫:「どうせ煤けた人生を歩んでおったのじゃろ」
時姫:「ここにいる連中の毎日の、万分の1くらいには彩りにもなろう」
時姫:「ぬしの乾いた一生のな」ニヤリを口の端を歪め。
十玻璃 真助:「てっ」「テメー」
十玻璃 真助:ぶるぶると震えて拳を固く握る!
十玻璃 真助:「乾いてねえし! 毎夜毎夜、乾くヒマが無えくらいだし!?」
十玻璃 真助:「大体、オレはボンキュボンのスタイル抜群のねーちゃんがタイプなんだよ!」
十玻璃 真助:「オメーみたいなちんちくりんの裸体なんざ、眼に入れても」
十玻璃 真助:「1ミリも反応しねーーーーわ! バーカ!」
時姫:「贅沢じゃのう……」呆れたように、
時姫:「大勢の忍びがこの身を求めてやまない時姫様を前にして」
九条 匡真:カツン、カツン。
九条 匡真:夜の校舎に、二人のものではない足音が響く。
九条 匡真:忍び足を知らぬ素人か?否。敢えて自らの来訪を知らせている。
九条 匡真:十玻璃真助にそのような小細工は通用しないと、知っているが故に。
時姫:「……」
十玻璃 真助:高ぶった声をぴたりと抑え。ばっと音の出る方角に顔を向ける。
九条 匡真:──あるいは、気付けるだろうか。それが誰のものであるか
九条 匡真:知っている人間のものであると。
十玻璃 真助:「(あ……?)」
時姫:「(追手か?シンスケ)」
時姫:囁く
十玻璃 真助:「(………)」黙り込む。判別が付かない訳ではなく。
十玻璃 真助:数少ない見知った忍の1人が。この場に現れたことに。
九条 匡真:「縄張りの様子が妙だから、ちょっと確認しに来てみれば」
九条 匡真:「飛んで火にいる……と言ったところか。獲物を抱えて懐に飛び込んでくるとはね」
九条 匡真:「ああ、良いな今の台詞。なかなかヴィランじみてると思わないか?」
十玻璃 真助:「……相変わらず、外国のポンチ絵にかぶれてんのかよ」
十玻璃 真助:「匡真よう」
時姫:ササ、と十玻璃の背後に隠れる
九条 匡真:「相変わらず古臭いなあ。漫画は日本だけのものじゃないんだぜ? 真助さんよ」
九条 匡真:現れた男は、至極明るい調子で話しかける。 表情は口布に隠れて見えない。
九条 匡真:「探す手間が省けた……と。大物ヴィランなら言うところだろうが」
九条 匡真:「生憎こっちも余裕がない。本題に入ろうか。……なんのつもりだ?」
九条 匡真:口調に、怒気が混じる。
十玻璃 真助:「そりゃこっちの台詞だぜ」
十玻璃 真助:軽薄そうな笑みを零して。
十玻璃 真助:「見ての通り、今。オレぁ、こいつと逢引中な訳よ」
時姫:「なっーーーー!!」
十玻璃 真助:「旧友のよしみだァ」「何にも見なかったことにして」
十玻璃 真助:「お互い。黙ってここを去る」「そうしてくれると助かるんだがよ」
十玻璃 真助:「え? 鞍馬の坊っちゃん」
九条 匡真:「逢引とは、言ってくれる。それだけなら友人として、祝福する気持ちもあるんだがね」
九条 匡真:「挑発のつもりか? ご歓談の場所に敵地のど真ん中を選ぶとは」
九条 匡真:「まさか、ここが俺の学校だと知らずに来たわけでもなかろうに……!」
九条 匡真:キリッ!
十玻璃 真助:「………えっ?」
十玻璃 真助:ぽかんと呆けた顔!
九条 匡真:「わざわざ時姫まで連れて、宣戦布告でもしに来たのか」
九条 匡真:「それとも母校では好きに暴れられないとでも?俺も舐められたもんだな……!」
九条 匡真:「……おい。なんとか言ってみろ!」
十玻璃 真助:「いや……」
十玻璃 真助:真助にしては。言葉を切り出しづらそうに。
十玻璃 真助:「………此処」
十玻璃 真助:「お前ん学び舎だったの……?」
九条 匡真:「えっ……」
九条 匡真:「言ってなかったっけ……?」
九条 匡真:感情判定します。歩法で。
九条 匡真:2d6>=5 判定:歩法 ShinobiGami:(2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
九条 匡真:雑魚!
十玻璃 真助:クゥ~ン……
時姫:ざーこざーこ♡
九条 匡真:ホントダメだな……神通丸使用します
九条 匡真:2d6>=5 判定:歩法 ShinobiGami:(2D6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功
十玻璃 真助:こ、こいつ…!
九条 匡真:何もなかった。イイネ?
十玻璃 真助:アッハイ
時姫:おう
九条 匡真:なんか忍具一個減ってるけど……
九条 匡真:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 5
十玻璃 真助:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 3
九条 匡真:憧憬かな?
九条 匡真:+で取ります
十玻璃 真助:愛情か妬み…
十玻璃 真助:!
九条 匡真:お前の愛は一人に向けるべきではないのか?
九条 匡真:よく考えることだ
十玻璃 真助:え~~~~~クソ迷うな
時姫:とるのか?愛情?妾というものがありながら?
九条 匡真:そうは言ったけど+の修正ほしいな……
九条 匡真:さっき酷いザマを晒した直後だからな
時姫:罪な男じゃの~~
九条 匡真:まあ好きに取って大丈夫ですよ!
十玻璃 真助:学校通いやがって~~~!って妬み取るのも全然ありだけど
十玻璃 真助:まあ+取ってくれたし愛情で……
十玻璃 真助:愛はいっぱいあるから大丈夫
九条 匡真:え、ごめん……俺、お前のことそんな風に見れるか分からないけど……
九条 匡真:愛多き男
時姫:親愛の情じゃな、甘ちゃんめが
十玻璃 真助:憎めないやっちゃな~~~みたいな
十玻璃 真助:カワイイ後輩的な…
九条 匡真:「ちょ、ちょっとタンマ。タンマ!」
十玻璃 真助:「認める」
九条 匡真:言って、しばらくその場をぐるぐると歩き回る。
十玻璃 真助:腕を組む。
九条 匡真:「えーっと……えーっ」
時姫:歩法ってそういう?!
十玻璃 真助:www
九条 匡真:「……言ってねえわ。そもそも学校の話とかしないしな」
九条 匡真:「えっ、じゃあ何しに来たの……?」
十玻璃 真助:「えっ……"時姫(こいつ)"が」
十玻璃 真助:「"見たいのじゃ見たいのじゃ見たいのじゃ!"って」
十玻璃 真助:「駄々こねっから……」
九条 匡真:「……ほ、」
九条 匡真:「ほんとにただのデートじゃんっ!」
時姫:「はぁ~~~駄々じゃとぉ~~~~???」
十玻璃 真助:「"その首が縦に頷くまで絶対に此処から動かぬぞ~!"って……」
九条 匡真:「お、お前ら……」
九条 匡真:頭を抱える。
十玻璃 真助:けらけらと笑う。
九条 匡真:「いきなり拠点に突っ込んでくるからすわブッコミかと考えた俺の気合返して」
九条 匡真:「ついでにちょっとヴィランっぽい台詞も頑張って言ったのに……」
九条 匡真:「ピエロじゃん!」
九条 匡真:「お前がヒロイック行動積み重ねてる間に、おれ道化か!」
十玻璃 真助:「実力は十二分にある。のに、早とちりする悪癖」
十玻璃 真助:「まだ治ってねえのか。匡真よう」
時姫:「た、たわけたことを!!」湯気でも出そうな顔で、
時姫:「そもそも、ぬしが駄々こねて妾を外へ連れ出したんじゃろうが!!」
時姫:「聞いてるのか!コラ!!」
十玻璃 真助:「アーアー」「キコエナーイキコエナーイ」
九条 匡真:「うるへー!俺は自分の感情に正直に生きてるんですー!」
九条 匡真:「はあ……もうそういう雰囲気じゃないわ。帰る。お邪魔しました……」
時姫:「んぎーーー!!」
九条 匡真:「校舎は汚すなよ、後始末とかしてやんねえからな」
十玻璃 真助:「暴れんなって……!」「あ、おい!匡真!」
十玻璃 真助:去りゆくその背に声をかける。
九条 匡真:「ん? ……ああ、そうそう。こっちも言い忘れた」
九条 匡真:「お先にどうぞ。何?」
十玻璃 真助:「応」「"鞍馬の追手"……お前で間違いないんだよな」
十玻璃 真助:「比良坂と。斜歯」「追手の顔。見たか?」
九条 匡真:「……違うし、見ていない」
九条 匡真:「って言っても、視えるだろ?お前なら」
十玻璃 真助:「オメーの口から聞きてえんだよ」
十玻璃 真助:凶悪な笑みを浮かべて。
九条 匡真:「生憎だな、十玻璃」
九条 匡真:「家では真面目で通ってんだぜ、俺」
十玻璃 真助:「…………」
十玻璃 真助:「じゃ、これだけ」「答えてくれよ」
九条 匡真:「……」
十玻璃 真助:「"強え"んか?」「そいつらァ」
九条 匡真:「強いよ」
九条 匡真:「でも、」
九条 匡真:「俺のほうが強い」
九条 匡真:口布を外し、笑う。
十玻璃 真助:ぶっ、と吹き出し。心底愉快そうに笑う。
十玻璃 真助:「知ってるよ」
九条 匡真:「本当かねえ」
九条 匡真:「これは知ってるよな。俺はヒーローが好きなんだ」
九条 匡真:「囚われの姫を連れての逃避行なんて、ホント格好良いよなあ」
九条 匡真:「そんなヒーローに立ちはだかるのは……最高に楽しいだろうよ」
九条 匡真:「期待してるぜ、真助」
九条 匡真:そう言って。それまで一度も目を向けなかった女へと視線を向ける。
九条 匡真:「格好良いだろ、そいつ」
時姫:「……」
時姫:「たまに、のう」
九条 匡真:「たまにか。ま、素直じゃねえからなあ」
十玻璃 真助:「何時も何時でもカッコいいだろうが、真助サマは」
九条 匡真:「支えてやれよ、お姫様。ヒロインがヒーローを求めるように」
九条 匡真:「ヒーローにもヒロインが必要なんだぜ」
九条 匡真:「それじゃ、"また"な」
九条 匡真:現れたときと、対称的に。音もなく姿を消す
時姫:「……なんじゃあやつ、本当に帰りよった」
時姫:「それで、どうじゃ?」
時姫:「必要か?妾が、"ヒーロー"さんよ」
十玻璃 真助:旧知の忍が消えた先から。ばつが悪そうに時姫に視線を向けて。
十玻璃 真助:「英雄譚なんざ。オレぁ嫌いだね」「………」
十玻璃 真助:「ひっ、……」
十玻璃 真助:「お、置いてくぞ! ウダウダ言ってっと!」
時姫:「(それでも……)」
時姫:「(ぬしは、あのとき、ヒーローじゃったよ……)」
時姫:「……」
十玻璃 真助:荒々しく教室の戸を開ける。
時姫:「おう」
時姫:そう言って、その背を追う。
時姫:そうして二人は門をくぐる、背後に学び舎、生徒のいないその抜け殻を置いて。

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サイクル1 小見寺 旭奈

時姫:それでは行きましょう次!
小見寺 旭奈:行きます!
GM:PC2、小見寺旭奈さん!
GM:やりたい判定と、希望のシーン表を告げるのです!!
小見寺 旭奈:かなり迷ったんですが
小見寺 旭奈:九条くんに感情取りに行きたいです!
十玻璃 真助:出やがったな……
九条 匡真:私ですか
九条 匡真:あ、そうだGM ちょっとルールについて確認が
十玻璃 真助:あっ九条くんだった 削除おねがいします……(死)
GM:なにやら考えがあるようですね、良いでしょう!
歯車スイレン:自分を九条君だと思っている……?
GM:はいなんでしょう
九条 匡真:確か秘密の判定のときはシーンに出ないことができたと思うんですけど
九条 匡真:感情取得の判定の時って、出ないことって可能でしたっけ?
九条 匡真:あと、感情取らないで!って拒否することとかできましたっけ
GM:あーー、しばしお待ち
九条 匡真:はーい!
歯車スイレン:小見寺さんはスイレン出ていいならプラス修正投げます すみっこで大人しくおにぎり握ってます
九条 匡真:えらい
小見寺 旭奈:あっじゃあ出てもらおうかな
GM:感情は同シーン内に登場している相手に対し取得できる
GM:登場は拒否可能
歯車スイレン:わーい!出ます!いつでもお茶のんでね
九条 匡真:了解しました!
GM:これを厳守すれば、拒否は可能ということととれるので
GM:そういう裁定でよろしくお願いします
小見寺 旭奈:これ拒否された場合、別の目標を選ぶことは可能ですか?
歯車スイレン:カードゲームみたいになってきたな
GM:そうですね、まずは最初に登場PCから決めて
GM:ドラマシーンがはじまったら改めてそこで登場人物から感情取得が可能(この段階だと拒否は不可)
GM:そういう処理になります
九条 匡真:了解しました!
九条 匡真:ちょっと比良坂に感情取得されるのは怖いけど……折角選んでいただきましたし、登場しまス!
小見寺 旭奈:まあ気持ちは分かる……
:斜歯もいるヨ……
小見寺 旭奈:閏さん赤眼が怖いんだよな
小見寺 旭奈:あ、シーン表は……もったいないけど普通で!
GM:了解です
小見寺 旭奈:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 5[1,4] > 5
GM:■世界の終わりのような暗黒。暗闇の中、お前たちは密やかに囁く。
GM:振り直しはなしでおっけーですか?
小見寺 旭奈:うーん……なしで
九条 匡真:くらーい
GM:はい、それではどうしましょう
GM:謎の暗黒空間、明かりの消えた部屋、夜の街
GM:多少のこじつけならばなんなりと
小見寺 旭奈:そうですね、じゃあ
小見寺 旭奈:破られたっていう外天牢の最上階を、夜に見分に来たみたいな感じだとどうですか
小見寺 旭奈:いや今行ける状態なのかも分からないけど
GM:おっけー、そのように!
GM:余計なモブは登場しないほうがいいですか?
九条 匡真:私は普通についていきましょうか?それとも後から出ていったりします?
小見寺 旭奈:GMのモブ見たいけどな……
小見寺 旭奈:あ、じゃあ後からでお願いします!
九条 匡真:はーい!
GM:よぉし、じゃあいきましょう
GM:高層ビル立ち並ぶ、水波市の一角にあってひときわ高い外天牢。
GM:天守閣は破られ、煌々たる月を望むことができた。
GM:「修繕ねぇ」
GM:目つきの悪い、研究者風の男が言う。
GM:壊れた天蓋を見回し。
GM:「やろうたぁ思ってるんですよ」
GM:「ただここはさ、おっそろしい呪術や絡繰りがモザイクみてぇに重なって」
GM:「ヘタに手を出そうものなら、ね」
GM:「まずはここを作った連中を集めて……」
GM:「つっても俺たちゃ忍びだ、既に"いなくなっちまった"もんなんかもいる」
GM:「直せんのかねえ……」
GM:ボリボリと頭を掻く。
歯車スイレン:「……かゆいのか」ボリボリと男の頭に手を伸ばし掻く
GM:「おうおう、なんだいこの嬢ちゃん」引き気味に。
小見寺 旭奈:「そのすさまじき呪や絡操を」
小見寺 旭奈:「破りし者のあった……ということ」
小見寺 旭奈:その破られた月明かりの下、暗い色に身を固めた女が一人佇んでいる。
GM:「なんだよなぁ……ただ強い、実力が高いからって破れるもんじゃねぇ」
GM:払いのけようとした手を阻まれ、諦めたように掻かれるに任せる。
小見寺 旭奈:「その者は……臣にもよく分からぬが」スイレンの方を、覆面の顔でチラと眺める
歯車スイレン:「ノミやシラミはいないようだ。安心するといい」あるていどボリボリして満足して手をどける
GM:「何かが起きたんだよ……もしかすると、"時姫"の側が招き入れたのかもしんねぇ」
GM:「あれの力を本当に封じ込めることができていたのか、今となっちゃあもうわかんねぇわけだからな……」
小見寺 旭奈:「招き入れた、か」
小見寺 旭奈:「……分からぬ。まあ、その通りよな」
小見寺 旭奈:「いまや"時姫"は檻を逃れ」
歯車スイレン:「そんなはずはない」強い口調できっぱりと言い放つ。
歯車スイレン:「あの方が……そんな賊を招くはずがない」
GM:その剣幕に少々気圧される
小見寺 旭奈:「『甍破れては霧不断の香を焚き』──」
小見寺 旭奈:「『枢落ちては月常住の灯を掲ぐ』」
歯車スイレン:「なんだその術は」小見寺さんの言葉に目を瞬かせる
GM:「はぁ、やっぱ比良坂さんともなりゃそれなりに教養があるわけかい」
小見寺 旭奈:「自慢の外天牢も、かくなる有様なればな」
歯車スイレン:「……旭奈」
歯車スイレン:「とっておきの秘密を教えてやろう」
小見寺 旭奈:「うむ? ……」
歯車スイレン:す、と小見寺さんの元によると、耳元に口を近づける。
歯車スイレン:「……手袋、というもの、あれをはめると……とてもぽかぽかして、あたたかいぞ」
歯車スイレン:「すごいぞ……」
小見寺 旭奈:「……そうか」
歯車スイレン:満足気に頷く
GM:「しかしあんたらよ、今日は見学希望は二人だとは聞いていたが」
GM:「片方は男だって話だったような」
歯車スイレン:「男とはどういうことだ?私が男に間違えられたのだろうか」
小見寺 旭奈:「ああ──確かに、この者は見分の予定には入っておらなんだ」
小見寺 旭奈:「だがまあ……"目的"は同じだ。少なくとも、当面のな」
九条 匡真:「あっれ」
九条 匡真:「誰か一人ぐらい来てるかなーって思ったけど」
九条 匡真:「まさかこんな集まるとは」
歯車スイレン:「お前は……あの時の意地悪男」
九条 匡真:「九条です九条。根に持つなよ、あれは俺が悪かった……」
九条 匡真:「……いや、悪かったのはどう考えても侵入者のアンタの方だけど。ともかくこっちが折れるし、意地悪?ももうしないから」
小見寺 旭奈:「ふむ──」
歯車スイレン:「……意地悪をしないのなら、よかった」頷く
GM:「おう、揃ったようだな……んじゃ俺ぁ下に戻るぜ」
九条 匡真:「あっ、どもども。気をつけます。終わったらまた声かけるんで」
GM:「勝手にあちこち触んなよ」
GM:「死んでもしらねぇからな」
九条 匡真:「ひえっ、こわっ」
歯車スイレン:「ああ。またかゆくなったら呼ぶといい」
小見寺 旭奈:「ご苦労であった。見るだけ見たなら戻るゆえ」
GM:「この前も下層のモニター主任が100階に"落ちて"それきり帰ってきてねえんだ」
九条 匡真:「実例で怖さに実体持たせてくるー」
GM:そう言って男は天守閣を後にする。
九条 匡真:「えっと確か、比良坂の小見寺さんに……
凶尾の歯車さんでしたっけ?」

九条 匡真:「前の時はバタバタしてちゃんと挨拶もできなかったな。改めて、どうも」
小見寺 旭奈:「うむ。汝は鞍馬の……九条と言うたか」
歯車スイレン:「そうだ」頷いてじろじろ見ている
九条 匡真:「ええ、覚えていただき光栄」
小見寺 旭奈:「隠忍に比良坂、鞍馬。それに去った十玻璃を含めれば咎目」
小見寺 旭奈:「この外天牢を狙うものは数知れずと聞いたれども」
小見寺 旭奈:「この天守がかように踏み荒らされるとは、ここを作った者は夢にも思わなんだであろ」
九条 匡真:「あの閏ってお姉さん……は斜歯だったかな」
九条 匡真:「それだけ重大なものを抱えてるってことですかね」
九条 匡真:「ここに居た娘は」
歯車スイレン:「……あの小柄な女は、老体であるような口ぶりだったが。私よりも小さいということは、私より子供だろうな」
小見寺 旭奈:「あの女も遠からず現れるであろうな。いや」
小見寺 旭奈:「抜け目のない斜歯のこと。われらより先に来ておったやも知れぬな」
九条 匡真:「もしそうなら、痕跡とか先に消されてたりして」
九条 匡真:「それだと最後に着いた俺が一番出遅れたことになっちまうなあ」
歯車スイレン:「私たちは細工などしていないぞ」むっとする。
九条 匡真:「なるほど、じゃあ信じましょう。ちなみにお二人、何か手がかりなんかは?」
小見寺 旭奈:「いいや」
小見寺 旭奈:「十玻璃め、相当な手練よな」
九条 匡真:「ああ、そりゃもう!」
小見寺 旭奈:「かほどに派手に暴れよるに、尻尾を掴むに足る痕跡は何も残さなんだわ」
九条 匡真:「俺は適当にやりますー、みたいなだるーい雰囲気の斜に構えたヤツですけどね」
九条 匡真:「やるときはやりますよアイツ。しかも逃げるのは大の得意だ」
歯車スイレン:「……ずいぶんと嬉しそうに語るな」
九条 匡真:「そりゃ、友達だからな」
小見寺 旭奈:「……ああ──」
小見寺 旭奈:「汝は十玻璃を知っておるような口ぶりであったな」
九条 匡真:「昔何度か任務で一緒になったぐらいですけどね」
九条 匡真:「友人のつもりですよ。向こうがどう思ってるかは置いといて」
九条 匡真:「やっぱり不安になります?こう聞くと」
小見寺 旭奈:「ふん」
歯車スイレン:「……友達は、人形にされることもあるが……簡単に斬れるものではないだろう」
小見寺 旭奈:「鞍馬づれの、仕事に対する誠心は疑っておらん。良くも悪くもな」
九条 匡真:「……凶尾は、良い組織らしいな」
九条 匡真:ふっと、笑う。
九条 匡真:「簡単でなくても、斬るのが鞍馬だ」
歯車スイレン:よくわかっていないのか、九条くんと小見寺さんを交互にきょろきょろ見つめている。
九条 匡真:「それが良いかは、また別の話」
小見寺 旭奈:「なれば、九条よ」
小見寺 旭奈:「その友が"あれ"に魅入られつること、いかに思った」
九条 匡真:「……」
九条 匡真:「(どこまで気づいてる……?)」
九条 匡真:十玻璃と時姫に出くわしたことを知っているのか、それとも。
九条 匡真:とはいえ。嘘が通る相手とも思えない。
九条 匡真:「力とか金に魅入られたなら、馬鹿だなあと」
九条 匡真:「そうでないなら……まあ、アリなんじゃないかと」
九条 匡真:「鞍馬の俺が言うのもなんだし、そもそも忍びとして失格な発言かもしれんが」
九条 匡真:「やりたいようにやった結果なら、それも良しでしょう。特にあいつみたいな、根無し草なら」
九条 匡真:「まあ。アリだからって、手抜きをする理由にはまるでなりませんが」
小見寺 旭奈:「違う」
九条 匡真:「違う?」
小見寺 旭奈:ぽつりと、くぐもった言葉を零す。
小見寺 旭奈:「臣が問うておるのは」
小見寺 旭奈:「十玻璃にそれをさせた"時姫"についてだ」
九条 匡真:「……ああ、成程」
歯車スイレン:「……」じっと小見寺さんを見ている
小見寺 旭奈:「臣はな」
小見寺 旭奈:「"あれ"さえなければ、汝ら友同士が相搏つことも」
小見寺 旭奈:「なかったのではないか? ──詮なきことであるがな。そう思うのだ」
九条 匡真:「貴女」
九条 匡真:「えらい優しいこと言いますね。会ったばかりの相手に」
九条 匡真:「時姫については、まあぶっちゃけるなら……特に、何も」
九条 匡真:「まあ、十玻璃に悪い影響よりは良い影響与えてくれる方が嬉しいかな?それぐらいですよ」
九条 匡真:「そもそもの話、時姫と関わらなかったところで、こんなのいつでも起きることだ」
九条 匡真:「"時姫"のことでなんで貴女がそんなに気を病むのかは知りませんが……」
九条 匡真:「心配はありがたく。ただ、無用なことです」
歯車スイレン:「……旭奈は時姫が嫌いか」
小見寺 旭奈:「……嫌い、というのも違う」
小見寺 旭奈:「憎い、とも違う」
小見寺 旭奈:「ただ──"あれ"が勝手に振舞い、結果として世を掻き擾しておるのが」
小見寺 旭奈:「忌々しい」
九条 匡真:「……俺も不安がられる側のハズだが、あんたも相当入れ込んでるなあ」
歯車スイレン:「…………旭奈は、私のことは」
歯車スイレン:「………………いや、なんでもない」
九条 匡真:「いっそお互いに監視でもします?万に1つも、妙な真似がないように」
小見寺 旭奈:「監視なぞ。却って彼奴を利するばかりであろ」
小見寺 旭奈:「だが──情報くらいは。互いに交わす約束を、してもよいかも知れぬな」
小見寺 旭奈:というところで、調査術で感情判定いいですか!
歯車スイレン:プラスの感情修正をのせます!
九条 匡真:がんばれー
小見寺 旭奈:ありがたし……
歯車スイレン:不安そうに小見寺さんの服の裾をきゅっと握っている
GM:よおし、やるがよい!
小見寺 旭奈:2D6+1>=5 (判定:調査術) ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 3[1,2]+1 > 4 > 失敗
小見寺 旭奈:???
GM:この卓大丈夫???
九条 匡真:アカン(アカン)
小見寺 旭奈:大丈夫ではない
GM:セッション前にお祓いとかしてもらったほうがよかったか……
歯車スイレン:おにぎり握らないから……
九条 匡真:ちなみに遁甲符は期待しないでください
小見寺 旭奈:う~~~~ん
九条 匡真:ただでさえさっき一個使ったばっかだし、忍具……
小見寺 旭奈:感情は取っておきたい……が……
歯車スイレン:沈黙使わないでくれるなら遁甲符投げてもいいけど
歯車スイレン:投げますか?
九条 匡真:取引だ!
小見寺 旭奈:えっマジ!?
歯車スイレン:やさしさのかまたり
小見寺 旭奈:じゃあ……お願い……します!
歯車スイレン:はい!遁甲符使います。振り直しどうぞ!
九条 匡真:優しすぎる
小見寺 旭奈:あっこれって補正はどうなるんでしたっけ
GM:そのままです
小見寺 旭奈:了解です!
小見寺 旭奈:頼むぞマジで……
小見寺 旭奈:2D6+1>=5 (判定:調査術) ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 8[2,6]+1 > 9 > 成功
歯車スイレン:やった!
九条 匡真:友情の勝利!
GM:波乱のサイクル1だなあ
小見寺 旭奈:もうおにぎりメイキング拒否れないねえ……
九条 匡真:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 6
小見寺 旭奈:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 3
九条 匡真:わーい、狂信と殺意
歯車スイレン:動物園で握った汚いおにぎりを食べるんだな!
九条 匡真:+取ります、狂信
小見寺 旭奈:あ、愛情……?
九条 匡真:小動物に抱く愛とかでも良いのよ
小見寺 旭奈:愛情……愛情……
GM:あいじょう
歯車スイレン:私の遁甲符と感情修正が他の男への愛情に……
九条 匡真:コートかっこいいって愛情とかいだきます?
GM:スイレンチャン……
九条 匡真:口布かっこいいとか
小見寺 旭奈:まあ愛情かな……
九条 匡真:わーい!
小見寺 旭奈:九条くん自身へと言うか
小見寺 旭奈:九条くんの十玻璃くんへの愛情に感じ入ったという……
GM:うまいこと言った
九条 匡真:人聞きが悪い!
歯車スイレン:でも愛情じゃないですか!十玻璃くんからは少なくとも……
九条 匡真:えっそんな重かった……?
小見寺 旭奈:9×10は愛
九条 匡真:十玻璃君からはそうね……感情表的にね
九条 匡真:薄くなっちゃう
歯車スイレン:薄いのが厚くなる
小見寺 旭奈:多分検索避けで『90』とか呼ばれてる
歯車スイレン:910では
十玻璃 真助:ウケってなんだ?匡真
GM:愛だよ愛
九条 匡真:なんで俺に聞くの 知らないよ
GM:それでは、小見寺さんはスイレンさんの協力もあり、感情を結ぶことに成功しました
GM:軽くそこの描写などして、シーンを〆たいと思います
小見寺 旭奈:はい!
九条 匡真:「ああ、そういうことなら……むしろこっちからお願いしたいぐらい」
九条 匡真:「さっきも言ったけど、なにせ逃げ足の早いやつだから。見つけるだけでも難儀でね」
小見寺 旭奈:「それは重畳。……汝もだ、歯車」
歯車スイレン:「む……」
小見寺 旭奈:「汝とも、その約定を交わしておきたい。つまり──」
小見寺 旭奈:「十玻璃についての情報を得たれば、互いに知らせるとの約定だ」
歯車スイレン:「……確かに私が秘密裏に最前線に潜り込み、人知れず情報を集めた手腕はお前も知っているだろうからな」
九条 匡真:「了解。 ……ああ、ただあれだ」
九条 匡真:「流石に直接、隠忍と仲良くしてたって知られるとあとが面倒なんで」
九条 匡真:「小見寺さんを介してもらえれば助かります。申し訳ない、上の頭が固くてね」
歯車スイレン:「……旭奈は、難しくともやる人か?」ちらりと九条くんを見る。
歯車スイレン:「私を……」
小見寺 旭奈:「"鎹"を挟めと。構わぬ」
小見寺 旭奈:「さて。……」
小見寺 旭奈:「臣にも──分からぬ」
小見寺 旭奈:「国益のために戦うのがわが任務。……だが」
小見寺 旭奈:「そも、この身がここに立っていること自体──」
小見寺 旭奈:「……いや、よそう」
小見寺 旭奈:「やらぬように、努力はするよ。ゆえにこそ、汝も」
小見寺 旭奈:「臣の敵にならぬよう、努力はせよ」
歯車スイレン:「……ああ」素直にこくりと頷く。
歯車スイレン:「敵にならぬよう努力しよう。たとえお前が嫌いでも、私は好きだからな」
九条 匡真:「……誠実すぎて損してそうだな、アンタ」
九条 匡真:「忠告だけど、俺の事でまで悩むのはやめといた方が良いぜ。マジで損するだけだから」
歯車スイレン:「九条も、誠実すぎて損してそうではあるが」
九条 匡真:「そうでもない」
九条 匡真:「ま、さっきの……難しくともやる、って話なら?俺みたいなのばかりではないよ、とは言っておく」
九条 匡真:「それでもやることはあるけどね」
歯車スイレン:「……そういうところが、そうだと言っているのだが……まあいい」
九条 匡真:「……口が軽くなったな。それじゃ、このへんで失礼」
小見寺 旭奈:「うむ。……臣も消えよう。彼奴めらを追わねばならぬゆえな」
小見寺 旭奈:「また会おう。願わくば、敵ではない立場としてな」
小見寺 旭奈:そう言うと、その姿がホログラムめいて揺らめき──
小見寺 旭奈:半透明の数字と共に、消える。

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サイクル1 十玻璃 真助

GM:お次はPC1、十玻璃くんのシーン!
十玻璃 真助:ウィッス!
GM:さあ登場PCとシーン表を申請しな!!
GM:登場NPCもありだぞ!
九条 匡真:NPCもアリ!
十玻璃 真助:じゃあ登場PC!時姫!
時姫:おう
十玻璃 真助:振るのは勿論デート表だよね
GM:ふたりっきりでおっけー?
十玻璃 真助:じゃあ九条くんにも頭にちょっぴり出てもらおうかにゃ…?
GM:じゃあデート表を振りな!2d6だぜ!
九条 匡真:はいよ!
十玻璃 真助:そしてデート表!
十玻璃 真助:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 5[1,4] > 5
GM:■映画館へとやってきた、上映中の作品をチェックしよう。
十玻璃 真助:なら
十玻璃 真助:ガラケーで九条クンにおすすめの映画聞いちゃお
GM:振り直しはなしでおっけーのようですね
十玻璃 真助:ええっす!
九条 匡真:それ人選大丈夫?
十玻璃 真助:詳しそうだし…
GM:小見寺さんに聞くよりは安全なんじゃない?(PCPLを混同するな)
歯車スイレン:さすがにデートにクソ映画はすすめないでしょ
十玻璃 真助:うっ頭が お、オレモヤッタンダカラ……
小見寺 旭奈:えっデートでヤバ映画を!?
十玻璃 真助:できらぁ!
九条 匡真:こりゃあなんとしてもデートでヤバ映画見てもらおう
GM:あなた達は駅前に並列された大型モール、そこに併設された映画館を訪れていた
GM:きっかけは昼食をとった食堂のテレビ画面から流れた映画の予告
時姫:「あれをみるぞ」
時姫:そうしてやってきた映画館、しかし。
時姫:「なんじゃまだやっとらんのか」
時姫:「じゃあ他になにがある」
十玻璃 真助:「あー……」
十玻璃 真助:「(逃亡中の誘拐犯とヒガイシャ……)」
十玻璃 真助:「(何を呑気に付き合ってんだか、オレも……)」
十玻璃 真助:腹が立つのは、この少女にではなく。
十玻璃 真助:この時間が心地よいと感じる、己の心か。
十玻璃 真助:「ちょっと待てよ」「詳しいヤツに聞いてみっから」
時姫:「うむ、任せた」
十玻璃 真助:そう言うなり、懐から取り出した型落ちのガラケーを。
十玻璃 真助:常人では捉えることすら困難な速度で打鍵していく!
十玻璃 真助:宛先は。
十玻璃 真助:『きょうま』
十玻璃 真助:『えいが おもしろやつ』
十玻璃 真助:『おしえろ』
九条 匡真:ピロリン、と即座に返信が届く。
九条 匡真:『ルーラーズ(アメコミヒーロー映画)の最新作が先日日本上陸しました。神です。第一作から見ろ』
九条 匡真:すこし遅れてまた立て続けに着信。
九条 匡真:『思わず返事したけど敵に気軽にメールしてんじゃねえよ舐めとんのか』
九条 匡真:『しかもよく考えたら女連れじゃん 俺が聞きてえわ』
九条 匡真:また一拍遅れて。
九条 匡真:『流石に邪滅やヒロスクはねえだろうしMay I ask your nameでも見とけば?』
十玻璃 真助:『わかた』
十玻璃 真助:『あり~』
十玻璃 真助:ぱたん、と携帯を閉じる。
十玻璃 真助:「おう。この……なんだ?」「めいあい……」
十玻璃 真助:「横文字はニガテなんだわ」「時姫、お前読める?」
時姫:「これか」
時姫:ぽちぽち、画面を操作する。
十玻璃 真助:「手慣れてンなあ……」ぼけーっとした顔で眺めている。
時姫:十玻璃がメールを打っていたあいだずっとこれをさわっていたらしく、その手付きに恐れはない
時姫:「ふむ、15分後にあるの」
時姫:「よし、観るぞ」
十玻璃 真助:「あいあい」「あまり観たこと無ェんだよな、劇画」
時姫:「ほれ、はようしろ、くれじっとかーどとやらが必要じゃぞ」
時姫:パタパタと券売機を叩く
十玻璃 真助:「あ?」「無ェよ、ンなもん」
十玻璃 真助:がっ、と券売機を掴む
十玻璃 真助:「ンだ、これ。現金払いとかじゃねえの!?」
GM:「お、お客様」
GM:「何かお困りですか?」
GM:見かねたスタッフが話しかけてくる。
十玻璃 真助:「(あー、面倒くせ)」
十玻璃 真助:そっと目を閉じて。
時姫:「この野蛮な男はくれじっとかーどを持っていないのじゃ」
十玻璃 真助:「だからさァ」
十玻璃 真助:「是、二人分」
十玻璃 真助:爛々と輝く眼!
GM:「了解しました、でしたらこちらへ」
GM:スタッフの瞳から光がスっと消え
GM:機械的な対応に
GM:てきぱきとカウンターの端末を操作し、数分後、君たちの手にはそれぞれチケットが握られていた。
十玻璃 真助:「あんがとさん」
時姫:「おうシンスケ、あれは菓子か?バケツのような大きさじゃな、妾もあれを買うぞ」
十玻璃 真助:くんくん、と鼻を鳴らし。
時姫:「ねじねじのパンもじゃ」
十玻璃 真助:「好きなだけ買ってやる、と」「言いてェとこだが」
十玻璃 真助:ぶんぶん、と首を横に振り。
十玻璃 真助:「金が無ェから。どれか一つにしろ」
時姫:「なんじゃケチくさいのう」
時姫:「……それじゃああの赤のねじねじにするぞ」
十玻璃 真助:「オメーを売っぱらう依頼をフイにした上に」
時姫:そう言っていちごのチュロスを指し示す。
十玻璃 真助:「ヨーフク代でこちとら素寒貧なんだよ!」「ったく。女の服ってのはなんでああも……」
十玻璃 真助:ぶつぶつと文句を垂れながらカウンターに並ぶ。
時姫:ぎゃあぎゃあと姦しくやりとりをしながらも買い物を済ませ、ふたりは無事指定席へと腰を下ろす
十玻璃 真助:どかっ、と隣の席に腰を落ち着ける。
時姫:時姫はと言うと、館内の灯りが落ちてもしばらく喋り続けていたが
GM:「ノウ、スピーキング、上映中は、お静かに♪」
GM:「ノウ、キッキング、座席を~」
時姫:「!」
時姫:(息を止めている)
十玻璃 真助:笑いを堪えながらその姿を横目で眺めている。
十玻璃 真助:「(………)」
十玻璃 真助:「(つい、この間まで)」
十玻璃 真助:「(妾を殺せ殺せ、と)」
十玻璃 真助:「(喧しかった女が、見た目通りの餓鬼みてえに、まあ)」
十玻璃 真助:「(案外)」
十玻璃 真助:「(こっちの方が。素なのかもな)」
十玻璃 真助:「(まあ、無愛想なあいつもアレはアレで魅力的な……)」
十玻璃 真助:と考えた所で。
十玻璃 真助:深呼吸。
十玻璃 真助:し、静まれ。オレは真助……天才忍者十玻璃真助……こんな餓鬼に誑かされなど……
十玻璃 真助:スウーッ!ハアーッ!
十玻璃 真助:「よし!」大声!
GM:ゲシゲシと足元に蹴り
時姫:「(しゃ べ る な た わ け)」
時姫:パクパク
十玻璃 真助:「(…………)」
十玻璃 真助:しゅん、として背中を丸める。
時姫:そうして、上映がはじまる
GM:キッカリ130分後
GM:あなたたちは同モールの、フードコートにいた。
十玻璃 真助:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 6[2,4] > 6
十玻璃 真助:「まあ」ズズッとコーラをすすりながら。
時姫:「実に面白かっっった!」
時姫:デデン!
十玻璃 真助:「オレには……よく分からんかったけど。ああいう人間の心の"キビ"ってやつ」
時姫:「世の中の学生というのは、ああいう風に暮らしておるんじゃな」
時姫:「今度は学食とやらがやってるときに忍び込もうぞ」
時姫:「しかし、ああいうことはよくあることなのか?」
十玻璃 真助:「ソウダネ……」げんなりした顔のあと。
十玻璃 真助:「ああいうってのは?」
時姫:「隕石だの」
時姫:「入れ替わりだの」
時姫:「ふつーの民も、案外苦労しておるのじゃな」
十玻璃 真助:「忍でもねえ一般人の表世界じゃあ」
十玻璃 真助:「ああいうのは、テメエらの生きてる世界じゃあ起こりえねえもんだろうよ」
十玻璃 真助:「だからこそ、あり得ない、見知らぬモノに心惹かれるんだろ」
十玻璃 真助:「今のオメーみたいにな」
十玻璃 真助:もぐもぐと握り飯を口に運びながら。
時姫:「そうなのか……」
時姫:時姫は、面白かったのう、今度は何がいいかのう、と口にしながら
時姫:持ってきたチラシを席に広げている
時姫:「死人が蘇る……隠忍の仕業じゃな」
十玻璃 真助:どれどれ、と顔を近づける。
時姫:ふんふんと鼻を鳴らして真剣にシラシとにらめっこ
十玻璃 真助:「ハッ。なんだこの青っちろい顔は」「オレんが強いぜ」
時姫:「もとは一般人なんじゃ、ぬしが負けたら恥じゃ恥」
時姫:ケタケタと笑う
十玻璃 真助:つられて、思わず笑みが溢れる
十玻璃 真助:あっ
十玻璃 真助:この辺で
十玻璃 真助:感情判定をお願いしたいです!
十玻璃 真助:取得相手は……時姫!
十玻璃 真助:キミに決めた!
九条 匡真:+の感情修正を送ります。 幸せにおなり……
十玻璃 真助:やった~!
十玻璃 真助:じゃあ分身の術にしよう
時姫:その《分身の術》を使っていかにする!
十玻璃 真助:う~ん
十玻璃 真助:上映中も斥候してた影分身が戻ってきて……異常無いから安心して外に出ようね……?的な?
十玻璃 真助:これだと時姫には直接関係ないから厳しいか……
時姫:まあ、そこまで厳密にやるものでもないですし
時姫:良し、です
GM:それでは判定をどうぞ
十玻璃 真助:じゃ……やるか!
十玻璃 真助:2d6+1>=5 ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 9[3,6]+1 > 10 > 成功
十玻璃 真助:この戦い我々の勝利だ
GM:優秀~~
GM:それでは1d6で!
十玻璃 真助:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 1
GM:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 6
GM:で、でた……
十玻璃 真助:プラス!共感!
十玻璃 真助:出やがったな…
GM:+、狂信を取得します
十玻璃 真助:ヒェ
時姫:いまやもう、おまえは妾にとっての世界の全て
時姫:それ以外など、もとより"持ってない"であるからに、して
時姫:だな
十玻璃 真助:重い……
十玻璃 真助:こちらは
十玻璃 真助:時姫と自分の境遇をさらに重ね合わせる方向にしようかな~
時姫:よし、やるぜ
十玻璃 真助:ウッス
時姫: 
時姫:気づけば、時姫は手元のチラシではなく、あなたの顔を見ている
時姫:――近い
時姫:近づいたのはあなたの方からだが
時姫:それを意識させない無邪気な雰囲気があった
時姫:先程までは、だ
十玻璃 真助:「………ン」
時姫:「……」
十玻璃 真助:な、何だこの沈黙。ってか。
十玻璃 真助:「(ち、近くない……?)」
時姫:「…………。」
十玻璃 真助:「あ、あー……」目が泳いでいる。
十玻璃 真助:その最中。人混みに紛れ、こちらへと音も立てずに駆け寄る。もう一人の自分。
十玻璃 真助:「………」
時姫:「ん?」
時姫:「そっちのおぬし、何をしておったんじゃ」
十玻璃 真助:「哨戒」ぱちん、と片目を閉じた後には。その姿は煙のように消えていた。
十玻璃 真助:「って、てな訳で!」
十玻璃 真助:「今ンとこ、追手の姿もまだ見えてねェ!」
十玻璃 真助:「出るなら、今だぜ」
時姫:「いきなり働き者になりおって」
時姫:「ん、よかろう」
時姫:そう言って立ち上がり
時姫:まとめたチラシを大事そうにしまう
時姫:「しかし、この面妖な術はまだ抜けられんのか」
時姫:「おぬし「3日もありゃあ、余裕だぜ」とか」
時姫:「その3日目は、昨日じゃぞ」
十玻璃 真助:「………」むすっと膨れた顔で。
十玻璃 真助:「"外天牢"。全く、期待ハズレだと思ったがよ」
十玻璃 真助:彼女を中心に渦を巻いている、"気"。
十玻璃 真助:それが。この街からの脱出を阻んでいる術には違いない。
十玻璃 真助:「其処までは解る。解ったが……」
十玻璃 真助:がしがし、と頭を掴み。
十玻璃 真助:「今まで視た事も無ェくらい複雑な術式が何重にも掛けられてる」
時姫:「破ったはずの天井、その裏の隠れた一枚じゃな」
時姫:「ま、期待しておるよ」
時姫:そう言って、歩き出す
十玻璃 真助:「………」歯噛みするように。
十玻璃 真助:その背を追う。
十玻璃 真助:「(二度と)」「(見る事ぁ無ぇと思ってたが)」
十玻璃 真助:常闇の中。重く、狭苦しい牢で。
十玻璃 真助:何度も。心中で押し潰されそうになった。忌々しい裏天井。
十玻璃 真助:「(絶対)」
十玻璃 真助:「(ブチ破る)」

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サイクル1 閏

GM:続きましてはサイクル1、最後のシーンプレイヤー3、閏さん!
:はーい! 十玻璃君と時姫ちゃんに登場していただきたいです
十玻璃 真助:うす!
:さきほどまで喋ってたのにごめんねえ
GM:ではシーン表は振らず、継続、というかたちにしましょうか?
GM:この襲撃シーンが終わったあと改めて振る、というのも可能ですが
:えーと、映画館から出たところを追いかけたいので逃亡シーン表だけ振ってみていいですか? あんまり合わなさそうだったら継続で
GM:了解です、とりあえず振ってみましょうか
:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 7[2,5] > 7
GM:■廃線の上を行く、これは何処へと続いているのだろうか。
:なるほど、十玻璃君が良ければ地下鉄へと追い込んだことにしましょうか
GM:了解です!
GM:それではやっていきましょう
:ではお二人が追いかけられてるところからスタートと言う事で!
"八つ手":「ザザッ、ザーーー……」
"八つ手":多脚の異形の蜘蛛のような、絡繰りが周囲を哨戒している。
時姫:「ッ!!シンスケ、上じゃ!!」
十玻璃 真助:「─────!」
"八つ手":数の多い彼らは、損壊をものともせず、ちぎれたパーツをつなぎ合わせて二人に追いすがる。
"八つ手":「ザザッ!!」
十玻璃 真助:彼女の声に言うが疾く。一瞬にして時姫を抱き抱え。
時姫:「ッ……あれは、妾も見たことがあるぞ!」
"八つ手":二人を捉えた機体は糸状の弾丸を射出する。鋼線による切断と捕縛の両方を可能とする攻撃。
十玻璃 真助:「ああ……!」
時姫:その腕を首へと絡め、運ばれるままに
時姫:「"外天牢"じゃ!!」
"八つ手":そう、二人は見たことがある。十玻璃君であれば、数十体を蹴散らした記憶も新しいだろう。
十玻璃 真助:弾丸を寸での所で回避。避けきれない攻撃は。
十玻璃 真助:「"戻れ"」
十玻璃 真助:ぴたり、と。薄紙一枚分。止まった弾丸が。
十玻璃 真助:映像が巻き戻されるように。攻撃を放った絡繰へと襲いかかる。
"八つ手":「ザザ、ガッ、ギュピッ……!!」
"八つ手":自らが放った鋼線によってカメラを切断され、機械油をまき散らす。
"八つ手":数の多さに頼るだけあって、それぞれは強力な機体ではない。
"八つ手":だが、"外天牢"でしたように蹂躙とはいかない。何故ならば、今のキミは、風のように自由な存在ではない。
"八つ手":「ザザザ――ッ……!」
"八つ手":一斉に"時姫"を狙い鋼線を放つ!
時姫:「ッ!」
十玻璃 真助:舌打ちのあと。かっ、と眼を開き。
十玻璃 真助:「絡繰如きが。この、真助サマを……」
十玻璃 真助:「舐めんじゃあ、ねえ!」
十玻璃 真助:時姫の前に立ちはだかるように踊り出る。雨のように降り注ぐ弾丸を。逸らし、弾き、打ち返す。
"八つ手":「ギュピッ……!」
ねじ切れ、砕け、破壊されていく。

時姫:目まぐるしい攻防。壁を、柱を、宙をも踏みしだき――やがて
"八つ手":蜘蛛の糸に絡められる蝶のように、キミ達は逃げ場を奪われていた。
時姫:「シンスケ!悠長に電車など待ってる時間など無いぞ!」
時姫:地下鉄、そのホームへとなだれ込む。
十玻璃 真助:「オメーを抱えても、オレの方が疾えーがよ!」
十玻璃 真助:あくまで。瞬間的な速度だけだ。
十玻璃 真助:音すら超える速度の忍に於いても。長距離の速度維持は不可能。
十玻璃 真助:故に。
十玻璃 真助:「ここで、迎え撃つかァ……?」
"八つ手":二人は気づくだろう。
"八つ手":二人が飛び込んだホームには、街中であるにもかかわらず一人の姿もない。電車の走行音は、忍びの聴覚を以てしても、全く聞こえない。
十玻璃 真助:「(人払い!)」
:ただ一人、傘を差した小柄な影と、そのひたひたという足音だけが。
:キミ達を待ち構えていた。
十玻璃 真助:「………」その姿を、しかと眼に入れる。
:「うふ、クオーツ時計を知っているかな」
十玻璃 真助:「あ?」
時姫:「あやつ……覚えの有る……顔じゃ」
:「実に精度の高い時計でね……一秒の定義とは、クオーツ水晶の振動回数三万二千七百六十八回とさだめられていたほどだ」
:「つまり、"時"を管理する人間として」時姫をゆっくりと見据え、微笑む。
:「かくも正確でありたいものだね、ということさ」
十玻璃 真助:「何を抜かしてるかは知らねーが」「解ンのは」
十玻璃 真助:"外天牢"の絡繰共とはレベルが違う、正確無比にして、統率された動き。
十玻璃 真助:「オメーが。けしかけたって事だなァ」
時姫:時姫が、腕の中で小さく震える。
時姫:伝わるのは、怯え。
十玻璃 真助:ばちばち、と焦げ臭いニオイを放っているガラクタを顎で指しつつ。
:「そうとも。初めまして、そして久しぶりだね」
十玻璃 真助:腕の中の少女を。固く抱き寄せる。
時姫:「わ……妾は」
時姫:「もうあそこには、戻らぬ……」
:「斜歯が御釘衆、閏。今日は時姫の様子を見に来た」
:「戻る戻らないは、君が決める事ではないよ、トキ」
十玻璃 真助:「(トキ?)」怪訝な顔。
時姫:聞きたくない、というかのように固く目をつむり
時姫:ぎゅう、と君の胸へと瞼を押し付ける
:「うふ、年を取ると若い子の気持ちがわからなくっていけないね」
十玻璃 真助:「(………)」
十玻璃 真助:ここまで。彼女が怯えを見せる姿は。見たことが無かった。
:「さて、積もる話もあるのだけれど、時間は有限だ」
:「用事を済ませるとしよう」傘を持ち上げる。その内側には幾何学的な図画が描かれている。
:【星見】を使用。
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功
:成功。ダイスを6つ振り、好きな順に並べる。
:6d6 ShinobiGami:(6D6) > 19[1,2,3,3,4,6] > 19
十玻璃 真助:ゲーッ!
GM:おーこれは
GM:いい数字ですねえ!
:[1.6][2.4][3.3]としておこう。以降三回の判定は、順にこの出目が出たものとして扱う。
十玻璃 真助:や、野郎~~~!
GM:つまり、閏さんは今後三回の判定の成功が既に確約された、というわけですね
GM:活かしたなぁ!強み!!
:時姫に対して情報判定。八つ手を大量に指揮する《用兵術》で判定。目標値6だが、【星見】のストックを使用して成功だ。
十玻璃 真助:無法~~~!
:「私ばかり見ていていいのかい?十玻璃くん」
十玻璃 真助:「─────!」
"八つ手":一体の"八つ手"が、時姫の身体を抱え込んでいる!
十玻璃 真助:「(馬鹿が!)」
十玻璃 真助:不可思議な傘に気を取られ。おめおめと油断した自分を毒づきながら。
GM :
時姫:「~~~~~!!!」
十玻璃 真助:印を結び。"身体を分かつ"。
時姫:じたばたともがくも、機械椀がその身体をしっかりと絡め取り、身動きがとれない!
十玻璃 真助:時姫を抱えた"八つ手"に右方、左方から同時に拳打を叩き込む!
十玻璃 真助:両足。両腕。
十玻璃 真助:「離せ───」「───この、野郎!」
十玻璃 真助:同時に叩き込んだ掌底で。頭部を破壊!
"八つ手":「ガギュッ……!!」再起不能なまでに砕け散る。時姫を解放する。
:「ああ」
時姫:「っ!」
時姫:息を呑む、宙へと投げ出され
十玻璃 真助:「っと」
:「得意の分身術か、見慣れたものだ」
時姫:「ふぎゃ!」
:しかし、時姫を受け止めようとした手は。
十玻璃 真助:「あっ───?」
:「見慣れたものだよ、"十玻璃"」
:【赤眼】を使用。対象は十玻璃君。【星見】のストックを使用して成功。
:いくつもの、朱い目が傘の中にぎょろりと覗く。
:それら全てに、十字の紋。
十玻璃 真助:ぴたりと止まる。同時に。
十玻璃 真助:驚愕に、目を見開く。
十玻璃 真助:「て」
十玻璃 真助:「テメェ───!」
:「稀代の呪眼使い……で間違いなかったかな? 参ったよ、君のおかげで私の道具がガラクタ呼ばわりされてしまった」
:「こんなにも、活躍してくれているのにねえ」
十玻璃 真助:十玻璃の忍が。
十玻璃 真助:その紋様を見違える筈も無く。
十玻璃 真助:「──────ッ!」
:単純な数の差だ。強力無比なる魔の双眼は、無数の視線に射すくめられる。
:それは、まさに十玻璃が先ほどしたように、呪いとなって降りかかる。
十玻璃 真助:動かない。
十玻璃 真助:目の前の。同族狩りの、くそったれの斜歯をブン殴ろうとするこの腕も。
十玻璃 真助:この脚も。
十玻璃 真助:怒りを露わに、憎悪を籠め、閏に眼光を飛ばす。
:「うふ、うふふ、うふふふふ」
:その眼が、閏に害を及ぼすことは無い。
:「クオーツの和名を知っているかな」
:「───玻璃、という。」
:「ありがとう。私に上手く使われてくれて」
十玻璃 真助:ぎぎぎ、と口角を吊り上げて。
十玻璃 真助:絞り出すような声で。仇敵へと。
十玻璃 真助:「お、オメー、は」
十玻璃 真助:「オレが」
十玻璃 真助:「必ず」
十玻璃 真助:「ブッ」
十玻璃 真助:「殺す」
十玻璃 真助:「殺して、やる」
十玻璃 真助:「殺して、やるぞ……斜歯ァ!」
:「………嫌だなあ、こんな年寄りを。手元が震えて狂ってしまうかもしれない」
:長い針を取り出す。
:それを、時姫の頸椎にゆっくりと突き刺す
時姫:「ぐ……ぎ」
:「私は思い出してもらいに来ただけなんだ」
十玻璃 真助:「……めろ!」「テメェ!!」
時姫:抵抗の意思を見せるが、あまりに無力
:「トキ。いや………"時姫"」
:「キミは」
:「兵器だ」
:奥義を使用。
:『廻漁酔魚頂窮命』。効果は【追加忍法】。
:【教導】を使用。【星見】のストックを使用して成功。
:時姫に、【機忍】を修得させます。
:「長い、待機命令が。無為なる時間が、君の兵器としての意識を損なってしまったのだね」
時姫:「ッーーーーーーー!!!」
:かちかち、と、時計の駆動するような音が響く。
:それは、時姫に"呪術兵器"としての意識を思い出させていく。
:人間としての記憶を、塗りつぶしていく。
:「意識が、時間を生むのだ」
:「人間としての意識は、君の兵器としての時間を奪ってしまった」
:「老婆心から忠告しよう」
:「キミは、中途半端ではいけない。すべての妖魔を滅する呪術兵器は、人間の少女であるべきではないんだ」
時姫:「ぃ……ゃ……」
:「戻ってきなさい。時姫───」
より一層腕に力がこもる。脳髄までを針が貫こうとする───!

時姫:消え入りそうな、蚊の羽音ほどの音もない
時姫:だが、それは確かにきみの耳へ届いた
時姫:ーーー助けて。
十玻璃 真助:───破裂しそうな心の臓腑が。
十玻璃 真助:一際煩く、跳ねた。
十玻璃 真助:「が、あっ、あ───」
十玻璃 真助:ぶちぶち、と。全身の筋繊維が千切れるのも厭わず。
十玻璃 真助:苦悶の表情で。獲物を前にする肉食獣のように低く、屈み。
十玻璃 真助:だ ん っ !
十玻璃 真助:闇を照らす、月の光より疾く。
十玻璃 真助:救けを求める彼女へ。
十玻璃 真助:向けられた魔の手を。
十玻璃 真助:「あぁあああぁぁああぁあ!!!」
十玻璃 真助:我武者羅に奮った拳を、叩き込む!
:「……ッ!」
:咄嗟に傘を前にして構える。しかし完全に封じていたはずの相手からの一撃。
:どん、と跳ね飛ばされる。
:時姫の首からも、針は抜ける。
:「………うふふ。なるほど、これは稀代の魔眼使いだ」
十玻璃 真助:荒い息を吐きながら。しかと時姫を抱きとめる。
十玻璃 真助:「時姫に」「何、植え付けやがった。"(ばばあ)"!」
:「まあ、いい。目的は達した……何も、植え付けてなどいないよ」
:「ただ、記憶を、消した。彼女の孤独を、暗闇の絶望を、そしてこの三日間の喧噪を………」
時姫:「……」
:「そのつもりだったのだが」
:「キミに邪魔されたせいでね。処置は完了していない」
時姫:ふるふると、震えるその目に生気は感じ取れない。
:「ああ、全ての記憶が消えれば、新品同然だ。意識がなければ、時間は無かったことになる」
十玻璃 真助:「おい……おい!」引きつった顔で時姫に声をかけ続ける。
時姫:「……」
時姫:返事はない、ただ寒さに身を震わせるかのように縮こまる。
:「……記憶の消去の処理は完了していない。まだ、ね」
:「今風に言うなら……"ダウンロード"は終わってる。後は"インストール"を待つのみだ」
:「あと、二日。正確には46時間と7分と54秒」
:「それまでにこの街……いや、"迷宮"の支配から逃れられていなかったら」
:「"迷宮"の力により、螺子は巻かれる。世は全て事も無し、全ては元に戻る」
:「……"時姫"が、比良坂や鞍馬の連中の手に落ちるわけにはいかないからね」
十玻璃 真助:「戻らねえだろ」ぽつりと零す。
十玻璃 真助:「少女としての、"時姫"の今は」
:「……」
十玻璃 真助:「二度と戻らねえ」
十玻璃 真助:閏に視線を向ける。目に宿る光の色は。
十玻璃 真助:「ブッ壊す」
十玻璃 真助:「"迷宮"も。斜歯が頭ン中で描いた絵図も」
十玻璃 真助:「比良坂だろうが、鞍馬だろうが───」
十玻璃 真助:「この真助サマを。敵に回した事」
十玻璃 真助:固い決意を籠めて。けけっ、と嗤う。
十玻璃 真助:「地獄の果てまで。後悔させてやる」
:「……長生きだけが取り柄でね、うふふ」
:「やってみろ、若造」歯を見せて笑う。

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マスターシーン2

???:「まったく、威勢がいいことだ」
???:人払いの結界
???:斜歯の魔人たる閏が組み上げたその中において


???:男は、さも当然、といった風に立っていた
ヒトツキ:「……。」
:「………おいおい」
ヒトツキ:「しかし、ここまでやるとはな……」
ヒトツキ:「なかなか無いことだ」
ヒトツキ:カツ、カツと足音と共に
ヒトツキ:無造作に、次の電車を目的にでも現れたかのように。
十玻璃 真助:闖入者。斜歯の眼を見るに。増援という線は無く。
十玻璃 真助:「誰だよ。テメー」
ヒトツキ:「ああ……君か」
十玻璃 真助:比良坂か、鞍馬か? 訝しげな瞳でぎろりと睨みつける。
ヒトツキ:「こんにちは十玻璃真助くん、はじめまして、また会ったね。」
十玻璃 真助:「─────」
ヒトツキ:ぞぶり、と
ヒトツキ:何気なく、それは
ヒトツキ:十玻璃真助の腹へと、深々と突き立てられていた。
ヒトツキ:不可視の刺突、異形の尾。
十玻璃 真助:「あ─────?」
ヒトツキ:大人の腕ほどの太さもあるそれが。
ヒトツキ:――ゾゾ、と引きずり出され。
ヒトツキ:「今のは……挨拶代わりだが」
ヒトツキ:「申し訳ないことに……おそらく致命傷だ」
十玻璃 真助:腹部から吹き出す赤いものを。信じられないものを見るように。
十玻璃 真助:がくりと、膝を付き。
ヒトツキ:「邪魔したね、斜歯の」
十玻璃 真助:そのまま、地に伏せる。
:「………」状況を見守っている。コイツの狙いは何か。
ヒトツキ:興味もなさそうに、閏へと声を投げる。
:「悪いが……君の名前と、目的を聞いていいか」
:「耄碌したものでね。聞かなきゃ覚えられない」
ヒトツキ:「鞍馬神流――ヒトツキ。」
ヒトツキ:「しがない掃除屋だ」
ヒトツキ:「なあに、すぐ"終わる"」
GM:あなたの意識が明滅する
GM:時姫は、ただ震えている
:「……!」
十玻璃 真助:朦朧とする意識の中。
十玻璃 真助:ぼんやりとした眼で。震える彼女の姿が見える
十玻璃 真助:震える手で。届く筈の無い彼女へと。
GM:命が……流れ出していく。
十玻璃 真助:「─────き、ひ」
十玻璃 真助:伸ばされた手が。
GM:男が告げたように、それはたしかに致命的であった。
十玻璃 真助:ぱしゃりと。血溜まりへと落ちた。
GM:=暗転=




???

GM:カチカチ、ガキリ
GM:どこかで、幻覚の、透明な歯車が噛み合う音が聞こえた。
???:「誰……?」
GM:闇の中から、声がした。
GM:十玻璃 真助、あなたは目を覚ます。
GM:いや、既に目覚めていたことに気づいたのか。
十玻璃 真助:「──────」
十玻璃 真助:仄かな灯りに。眩しそうに手を掲げる。
時姫:「わたしを……ころしにきたの?」
十玻璃 真助:「………あ?」
十玻璃 真助:がんがんと痛む頭。数刻前までの記憶を辿る。
十玻璃 真助:追手の絡繰を返り討ちにし。斜歯の傘女が。時姫に針を刺し。
十玻璃 真助:得体のしれぬ闖入者の男に。自身の腹に風穴を空けられた。
時姫:「……わたし、いらなくなったんでしょう?」
時姫:「みんな、こわがってる」
十玻璃 真助:「……時姫?」「何を……」
GM:同じ場所、同じ声、同じ顔。
GM:しかしあのときとは決定的に違う"それ"が
時姫:"それ"は豪奢な着物をまとって現れた。
時姫:夜を溶かしたような、漆黒。
時姫:まるでそれが少女を象ったかのような。
時姫:爛と輝くふたつの瞳が、星めいて。

GM:PC1、十玻璃真助へ新たなハンドアウトを配布します。
十玻璃 真助:はい。


PC:十玻璃真助(トバリ・シンスケ) 推奨:ハグレモノ

貴方は比良坂機関の依頼で、とある少女の誘拐任務を受けた。
しかし、貴方はその少女を見たとき、一目で恋に落ちた。
気がつくと、貴方はその少女……時姫を連れていずこかへと逃げ出していた。
【使命】
時姫を逃がす。




都心のど真ん中、ひときわ高い摩天楼。あの建物は、ただひとりの女の子を閉じ込めるためだけに作られた、そんな話を聞いたことがありますか?
ある時、とあるフリーの忍者が任務を受けて建物へと忍び込みました。無尽の罠に不壊悪辣の絡繰り兵器、精鋭の警備忍者もなんのその、くぐり抜けた最上階でふたりは出会います。
難攻不落の要塞から女の子をまんまと盗み出した忍者は……あろうことか依頼主を裏切り、女の子の手を取って逃げ出してしまいました。
ふたりを追って放たれる刺客の数々、逃避行が始まります。
海へと続く道。
夏の終りの一週間。
運命に似て非なるもの。
がらんどうの世界を覆う、薄い膜。
使命、信念、はたまた妄執。様々な思惑が交差し――
望む望まぬに関わらず、やがて旅の終わりが訪れるでしょう。

忍術バトルRPGシノビガミ
ROADMOVIE Wish the endroll



GM:これより再び開幕となります
GM:以上、これにて本日の分を終了させていただきます!
GM:お疲れさまでしたーーー!!
:お疲れ様でした……!?
歯車スイレン:お、お疲れ様でした……
九条 匡真:お疲れさまでした!
十玻璃 真助:お疲れさまでした……………………………………………………………………
小見寺 旭奈:お、お疲れ様でした……
九条 匡真:俺以外困惑が深い いや俺も困惑してますが




GM:それでは再開します。
GM:シーンは前回のマスターシーンの続き、場所は代わって……。
GM:『外天牢が破られた』
GM:その一大事に塔は混乱のさなかにあった。
GM:恐慌とさほど変わらぬ階下をよそに、
GM:やぶけた天蓋、月の明かりをその身に浴びて、
???:「……十玻璃真助」
:「……」


:悪魔的な雰囲気を纏った、少女とも少年ともとれる人物。
:「これからずいぶん大慌てで、討伐隊なんて組むわけだけど」
:「案外、手応えのない連中だったな」
:「あんなんじゃあ、真助クンを捉えることなんてこの世界が何度廻ったって無理だよね」
:「56班」
:「まぁよくもここまでかき集めたものだよ」
:「でも時間はあったからね、いくらでも、何度でも」
:「分不相応な役者はいらないでしょ?」
:月へ向かって、歌うように話しかける。
:「だから僕が全部潰しちゃった」
:そう、この日、この瞬間ーーこの"回"において。
:十玻璃真助討伐隊56班その全てが壊滅した。
:いや……正確には57班。
:しかし最後のそれは、チームと呼べる体裁をなしていなかったがために見逃された。
:「それじゃ、始めようか」
:「主役は遅れてやってくるんだ、とうとう僕が舞台に上がれるだなんて……」
:「興奮するなぁ……」
:うっとりと、言う。
GM:というわけで新たなるNPCの参戦です。
GM:また、事前に配布していたためてっきりこっちでも出したつもりになっていた各種NPCのデータを情報タブにて配布します。
十玻璃 真助:ありがたし…
:やった~情報

時姫 概要:有り■秘密/居所/感情

【設定】
生まれた時より自分を閉じ込める建物から一歩も外へと出たことのない時姫、あるはずの無い記憶が告げる潮騒の音。
それに焦がれた彼女はこう口にする、「海が見たい」と。

【使命】
海を見る

ヒトツキ 概要:有り■秘密/居所/感情

【設定】
時姫を追って放たれた刺客がひとり、妖魔の身体を素材に造り出した異形の"尾"を得物にPC1を追い詰める。

【使命】
時姫を連れ帰る。

(クゥ) 概要:有り■秘密○/居所✕/感情○

【設定】
時姫を追って放たれた、"最後"の刺客。

【使命】
時姫を連れ帰る。

鬼號斬左(キゴウ・ザンザ) 概要:無し■秘密/居所/感情

【設定】
情報戦を旨とする比良坂において数少ない戦闘機関、その中において"忍者を誅殺するための忍者"を養成する部所である『犬追い』の長。

【使命】
データ無しNPC

小鼠(シャオシュー) 概要:無し■秘密/居所/感情

【設定】
フリーのハグレであり裏社会に精通する"情報屋"。

【使命】
データ無しNPC

長虫宝守(ナガムシ・ホウシュ) 概要:無し■秘密/居所/感情

【設定】
斜歯が雇ったフリーの忍者、結界術を得意とする隠忍の血統で通称"迷宮屋"。

【使命】
データ無しNPC


九条 匡真:何者……
九条 匡真:PC1を追い詰めるどころか死んでましたが 一回
十玻璃 真助:そうだね…
GM:以上です。

【目次へ戻る】

サイクル2 九条 匡真

GM:それではサイクル2、始めていきましょう!
九条 匡真:よろしくお願いします!
:よろしくお願いします!
歯車スイレン:よろしくお願いします!
十玻璃 真助:おねがいします!
GM:まずは順番を決めるぜ、各自希望を言いな!
十玻璃 真助:マジでどうしよう
小見寺 旭奈:よろしくお願いします!
九条 匡真:どうしよう……
歯車スイレン:今度は一番手は避けたいな
GM:それでは始めていきましょうサイクル2
GM:一番手はPC5、九条匡真 !
九条 匡真:私から動きましょう
九条 匡真:通常シーン表!
GM:はいさ
九条 匡真:感情持ってる二人来て!お願い!
十玻璃 真助:シュタッ
歯車スイレン:もってないけどでちゃう
:そして私も出たいマン
十玻璃 真助:全員集合!
十玻璃 真助:……ヤバない?
九条 匡真:閏さんの情報抜きに行きます
:覚悟しろ十玻璃ィ!
:(こっちか……)
小見寺 旭奈:出ます
九条 匡真:そっちやで
十玻璃 真助:ヒャハハ!
九条 匡真:2d6 ST ShinobiGami:(2D6) > 12[6,6] > 12
九条 匡真:無駄ぁ!
:あっいい出目
十玻璃 真助:スペシャルじゃん やったね
九条 匡真:この出目ストックしちゃだめ?
小見寺 旭奈:これは揺り返し来てるか?
十玻璃 真助:どんな効果があるんですか?
九条 匡真:(シーン表では)ないです……
GM:■太陽のほほえみがあなたを包み込む。影の世界の住人には、あまりにまぶしすぎる。
十玻璃 真助:えっ……
GM:判定じゃあないからね……
九条 匡真:まぶしい
GM:振り直しはなしで?
九条 匡真:俺にはまぶしすぎる出目
九条 匡真:なしで……
GM:じとり、と陽気がまとわりつく。
GM:夏も終わりに差し掛かった今日であるが、たまにこうしてその存在をひときわ主張してくる日がある。
GM:うだるような熱の中、人々はその多くが下を向き歩いていく。
九条 匡真:「皆さんさあ」
九条 匡真:「そんなに着込んで暑くない?」
九条 匡真:黒いロングコート、手袋、口布。季節を考えれば不審者一歩手前の男が問う。
:「うふ、私にはこれがあるからねえ」傘を傾ける。
九条 匡真:「ハイカラですね」
:その周囲はしっとりと冷えている……ようにも感じられる。
:「そうかな、ありがとう。」
九条 匡真:「……」
GM:流派もまばらな忍びの集団は今しがた、ある報告を受けての帰りだ。
小鼠:『ぜ、ぜ、ぜんめつだぁ~~~~~~!!!』
小鼠:『も、もうなぬがなんやら!!上も下もてんてこ舞い!!』
小鼠:『でもこれってもしかしたらあちゃしらが報酬総取りできるチャンスってこと???』
小鼠:『あんちゃら!!!期待してるかんね!!!』
GM:とのやり取りが、おおよそ15分ほど前のこと。
九条 匡真:「ツッコミなしかあ……結構若手だと鉄板ネタなんすけどねー」
:「うふふ、こんな老いぼれを囃し立てても何も出ないよ」
九条 匡真:「それとも、もう一回披露したりしてました?」
歯車スイレン:「それでだな、それでだな、すごいのだぞ。削った氷に液体をかけると、とても甘くてつめたくておいしい」小見寺さんにまとわりついている
:「………」傘を構えて、それには返さない
九条 匡真:「そっちはめちゃめちゃ懐かれてるな……」
小見寺 旭奈:「………」九条に負けず暑苦しい装束を纏いながらも、汗一つ流さない。
九条 匡真:「それにしても」
九条 匡真:「早速俺ら以外全滅とはねー。確かに十玻璃は腕利きですけども」
九条 匡真:「流石に一夜やそこらで56もの部隊を潰すってのは異常だ」
九条 匡真:「さっきの会議ではピリピリしちまったけど、真面目に協力しないとまずいんじゃないかと思うんですよ」
:「早すぎるね。時間を止めでもしないと……たとえ光速のシノビでも物理的に不可能だ」
九条 匡真:「そういうわけなんで、許してもらえるかな、お姉さん。もう意地悪はしないから」
歯車スイレン:「んむ……?」不思議そうに見つめている
九条 匡真:「ん?あれ……」
歯車スイレン:「この間もそう言っていたが……気が変わってまた気が変わったのか?」
九条 匡真:「この間?そりゃ前の……?」
九条 匡真:「意地悪……?あれ、そういや言ったような……んん?」
九条 匡真:「……ええっと」
九条 匡真:しっくりこないというように、頭をかく。
九条 匡真:「歯車さんだっけ……?俺、前にあんたと任務で会ったりした?」
歯車スイレン:「九条とは、高層建築物の上で話しただろう。少し前の事ではあるが……」
小見寺 旭奈:「一夜」ぽつり、と一人ごちる。
歯車スイレン:「一夜というのもどうか、わからないが。この討伐隊が組まれてから、数日経っているだろう」
九条 匡真:「は?数日……?いやいや、そんな経っちゃないだろ。ねえ?」
九条 匡真:小見寺と閏に振り返る。
歯車スイレン:「……そういえば、ちっしゅ配りにこなかったと怒られたな。きちんと仕事はしたというのに……」
:「うふふ」
:「耄碌したかな、と思っていた所だったよ。………記憶と時間に、齟齬が生じるなんて」
歯車スイレン:閏さんの傘のピロピロを興味深そうに目で追っている
小見寺 旭奈:「時が巻き戻っておる」
九条 匡真:「記憶……時間?巻き戻ってって、お……」
小見寺 旭奈:「四日。十玻璃めが逃げてより四日経った日の夜」
小見寺 旭奈:「その時点で時が逆巻き、再び"牢破り"の日まで戻ってきておる」
九条 匡真:「……い、おい」
九条 匡真:「冗談……」
九条 匡真:小見寺を見て。閏と歯車を見る。
九条 匡真:「って、雰囲気じゃないな……驚いたりもしてないし」
九条 匡真:「皆、それ覚えてるわけ……?」
:「さてね。私の理論からすると、これはあり得ない状態だ」
歯車スイレン:「……数日前にした話を再びする者がいるとは思っていた。九条のように」
:「時間と記憶のどちらが"正しい"かなど、判別はつかないよ………ただどうやら」
:「私たちの中には、確かに共有された三日間があったようだ。意識の上、だけかもしれないが」
九条 匡真:「……正直言うと、今回の任務受けるときとか」
九条 匡真:「デジャヴじみたものはあったんだけどな……逆に、『前と違うな』、みてえな変な感覚も」
九条 匡真:「えらいオッサンに頭下げられないだけで違和感あったり……妙な気はしてたんだが」
歯車スイレン:「……その、十玻璃とやらの術だとしたら、とても厄介ではあるが」
歯車スイレン:「目の前にのこのこ現れでもしてくれれば、とっつかまえて問いただしてやるのだが……」
九条 匡真:「そうそうそんな偶然あるかよ、向こうだって警戒してるだろうし……」
:「あるいは、トキの力かな……うふふ」小声で告げる。
小見寺 旭奈:「臣にすれば、時が戻ったことよりも」
小見寺 旭奈:「一夜にして追討部隊が全滅したことの方が気がかりだ」
九条 匡真:「それは"前"は起きなかったわけ?」
小見寺 旭奈:「さて。少なくとも、臣はそのような記憶は持ちおらぬな」
歯車スイレン:「……においがする」
九条 匡真:「おっかねえなあ。ちょっとその辺も含めて、詳しく情報交換を……匂い?」
歯車スイレン:「かすかだが……高貴かつ美しくほのかに甘い香りが……」
時姫:「……」
歯車スイレン:「な……!!」走り出す
歯車スイレン:「……"時姫"!」
十玻璃 真助:走る隠忍の少女。その眼前に。
十玻璃 真助:「─────よう」
九条 匡真:「……おいおいおい」
歯車スイレン:「……っ!お前は……十玻璃!」
十玻璃 真助:黒のアンダーシャツ。腰までかかる長さを後ろ手に結った髪。
九条 匡真:「マジでのこのこ出てくんのかよ……!」
歯車スイレン:「…………『17位』が」
歯車スイレン:「お前の顔の造形がいいといっていた。もっとも、その顔は今から吹き飛ばされるが」
小見寺 旭奈:「……!」その姿を見、かすかに身体を硬くする。
十玻璃 真助:袈裟斬りに負った顔の刀傷を歪めて。
十玻璃 真助:「へぇ」
歯車スイレン:「残念だったな……!」腕を振りあげようとする
:「十玻璃…! お嬢さん、魔眼だ!」
十玻璃 真助:「"動くな"」
歯車スイレン:「!」
十玻璃 真助:視界に捉えた少女の動きを"歪め"。
十玻璃 真助:「落ち着けよ」
十玻璃 真助:「ショージキな?」「オレにも。何が何だか」
十玻璃 真助:「解って、無ぇのよ」
歯車スイレン:「妙な術を……!とぼけるな!」
九条 匡真:「何がなんだか、ねえ」
九条 匡真:閏の指示より一瞬早く。その間合いから逃れている
歯車スイレン:「こうして動きを止められるんだ、時を止め巻き戻したのもお前の仕業だろう!」
九条 匡真:「真助」
十玻璃 真助:「何を言って……」「あ? ンだ、匡真」
:「……」 傘を展開しようとして、衆目の環境であることから思い留まっている。
九条 匡真:「お前、"覚えてるか"?」
十玻璃 真助:「………」しばらくの沈黙の後。
十玻璃 真助:「オメーの勧めた劇画よう」
十玻璃 真助:「つまンなかったぜ」
九条 匡真:「ルーラーズ?」
九条 匡真:「いや、女連れなら」
時姫:「……」
時姫:そのやりとりを、ぼんやりと眺めている。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「どうでもいいだろ、ンな話」
九条 匡真:「なら何しに来たんだっての。わざわざ俺らの目の前まで」
九条 匡真:「"お名前でも訪ねにか?"」
歯車スイレン:「……痛々しい……すっかり生気を抜かれて……どのような恐ろしい目にあったというのか」
歯車スイレン:「……"母さん"!」
十玻璃 真助:「あ……?」
九条 匡真:「……はあっ?」
小見寺 旭奈:「……何?」
:「……?」
時姫:「……」
時姫:その呼びかけに対し、何の反応も返さない。
時姫:そもそも、己にかけられた言葉だと認識すらしていないのか
歯車スイレン:「十玻璃!答えろ!"母さん"に何をした!」
小見寺 旭奈:遠巻きに彼らのやりとりを注視していたが、その予想外の言葉につい声を漏らす。
十玻璃 真助:「………そこの隠忍の……隠忍だよな?」「ガキが誰と人違いしてるかは、知らねえがよ」
十玻璃 真助:時姫を顎で指し。
十玻璃 真助:「こいつが。どんな恐ろしい目にあって」
十玻璃 真助:「何をされたか、なんざ───」
十玻璃 真助:視線をスイレンから外し。その忍へと眼光を飛ばす。
十玻璃 真助:「そこの、斜歯の傘女に聞くこったな」
:「……盗人猛々しいとは、このことだね」
:「話を聞くのはこちらさ、頭にも体にも」針を袖口から抜く。
九条 匡真:「参考にするよ」
九条 匡真:「お前を始末してから、なっ!」
九条 匡真:情報判定行います!
GM:やりな!
九条 匡真:特技は用兵術! ふたりともヘルプミー!
十玻璃 真助:応!
十玻璃 真助:プラスしな!
小見寺 旭奈:修正+1!
九条 匡真:ありがとう!2つ貰って+2!
歯車スイレン:ファンブルでなければ成功……勝ったな
九条 匡真:2d6+2>=5 判定:用兵術 ShinobiGami:(2D6+2>=5) > 9[4,5]+2 > 11 > 成功
九条 匡真:成功!
十玻璃 真助:ナイス!
GM:テンション上がってきたな!
小見寺 旭奈:これは流れ来てる
歯車スイレン:ナイス!
九条 匡真:あ、対象は閏さんの秘密でス、改めて!
:ああ~私の秘密が~
十玻璃 真助:かわいそう
:健康診断の結果がばれてしまう
GM:じゃあ先にデータ渡してから演出する?
歯車スイレン:年齢や性別まで……?
GM:情報伝播はPC1,2の両名でよろしいですね!?
九条 匡真:はい!
十玻璃 真助:小見寺さんもかな?
歯車スイレン:私にもくれるのなら、公開情報になるから
九条 匡真:スイレンちゃん以外
歯車スイレン:オープンでだしてもいいかもしれませんね
歯車スイレン:えーん
十玻璃 真助:あ、そうか
:かわいそう、こっちと仲良くしよ
九条 匡真:後で情報くれるなら
歯車スイレン:あげるあげる!
九条 匡真:この場で渡しますよ
九条 匡真:その方が演出もしやすいし
歯車スイレン:おいしいかき氷情報もつけちゃう!
:じゃあ全体公開か!こりゃあたいへんだ
九条 匡真:じゃあ約束で!
歯車スイレン:ありがとうございます!
GM:あ、じゃあ全体公開になります?
九条 匡真:届きました!確認!
九条 匡真:全体公開です!
:いや~ん
GM:了解です、公開します
十玻璃 真助:匡真クンのエッチ!
九条 匡真:演出的に暴いたのは君になるさ……


PC3、閏の秘密
あなたは時姫を開発した研究者のひとりである。あなたは時姫のあまりに危険なチカラを恐れている、あれは造り出してはいけないものだったのだ!
あなたの【本当の使命】は時姫を殺害、あるいは無力化することである。
あなたは【プライズ:劫の長針】を所持している。


九条 匡真:ちなみにプライズの情報は
九条 匡真:取得しないと手に入らないとかでしょうか
GM:プライズの情報は秘匿とします
十玻璃 真助:ヒエ~~~~!
GM:中身が知りたかったら、本人から直接譲渡か戦闘による【戦果】でプライズそのものを入手する必要があります。
:やめてね
九条 匡真:戦果か~
歯車スイレン:幸い?閏さんはミドル特化ではあるが……
:そうだよ~
:いじめないで~
九条 匡真:ほんとかなあ
小見寺 旭奈:殴るにしても居所さん抜かないといけないからな~
十玻璃 真助:そうなのよな~
十玻璃 真助:じゃあ演出に移ります~
九条 匡真:宣戦布告の言葉とともに駆け出す。
九条 匡真:同時に、十玻璃へと一瞬符丁を送る。 以前任務を共にしたときのもの。
十玻璃 真助:迫り来る。
九条 匡真:このイレギュラーな状況、十玻璃一人を倒したところで収まるとは思えない。
九条 匡真:これまで意識していなかった状況の把握に務める必要がある。 狙うのは──
十玻璃 真助:自身がその力量を最も知り。また。自身の力量を深く知り得ている手練の忍が。
十玻璃 真助:その符丁に秘めた真意を。
十玻璃 真助:考慮する必要など。
十玻璃 真助:「────!」
十玻璃 真助:真助の瞳孔が縮小する。
十玻璃 真助:邪視の出力を。視界一杯ではなく。
十玻璃 真助:"光線"のようなそれが。九条匡真に向かって───
九条 匡真:放たれた魔眼の煌めきは、タイミングを合わせて飛びかわした匡真を外れ。
九条 匡真:その先へと伸びる。
九条 匡真:「(母さんってのも気になるが、まずは……!)」
十玻璃 真助:「(狙うは───)」
九条 匡真:かわしぎわに飛ばされた呪で一瞬動きを止められた、その相手は。
十玻璃 真助:斜歯忍軍、"閏"。
:「───!」
:傘型の忍器『寿限無』を展開。
:内部に仕込まれた魔眼の群が、邪視の力とぶつかり、押し留める。───止めさせられてしまう。
:「……全く、いたいけな老人一人に……!!」
:キイィン、と音を立て、傘の柄に仕込まれた長い針が震える姿が見えるだろう。
:その絡繰り仕掛けのような形状に、十玻璃君は見覚えがある。
十玻璃 真助:その針を見た瞬間、沸騰しそうになる頭を必死で沈め。脱兎の如く時姫の元へ。
九条 匡真:硬直の隙に、探りとる。心の奥深くに隠していた秘する思いを。
九条 匡真:「(まずは1つ……だが、これだけじゃ足りん、か)」
:「……鞍馬の坊や。これは、何のつもりかな」
九条 匡真:「さあて?俺はかわしただけだがねえ」
九条 匡真:「それに、何のつもりはこっちの台詞だぜ」
九条 匡真:「時姫を取り返すのが、俺達の目的じゃなかったかな……?」
:「……うふふ、そうとも」
:「私は、時姫を"我々の制御の元に"取り戻す」
:「管理できない兵器など、それはもはや誰の手にもあるべきではないよ。……影の秩序を守る、鞍馬になら理解できると思っていたがね」
九条 匡真:「言わんとしてることは分かるがね。そちらの理屈だけ聞かされても困る」
九条 匡真:「それに、俺はともかく……そちらのお二人がその話、納得するかな?」
九条 匡真:時姫を母と呼んだ女と、時姫に執着を見せる女へ向き直る。
:「何と言おうと、君が十玻璃と共謀して、私……追跡メンバーを攻撃した。それが客観的事実だ」
:「納得?させてみせるといい。だが、自分の立場をよく見るべきだ」
:「正義のヒーローを気取るものじゃないよ、たかが一人の若造が」
九条 匡真:「……ヒーロー?」
九条 匡真:「……ク」
九条 匡真:笑いを、こらえるように。
九条 匡真:「そんな風に見えるのか。 年季というのも存外……ああ、失礼」
九条 匡真:「じゃ、ヒーロー気取りは退散させてもらいますよ」
九条 匡真:「そっちも、納得させられると良いね?」
GM:そう言って九条匡真は旋風のように消え失せる。
GM:あとに残されたのは、疑心暗鬼に苛まされた、三人の女。
GM:いつのまにやら、時姫と十玻璃真助もその姿をくらましていた。
:「……納得など必要はない。事実の前にあるのは、厳然たる理解だけだ」苦虫をかみつぶした表情。
:「……さて。作戦会議が、必要だ」二人に向き直る
歯車スイレン:「……何が、どうなっている」殺気を隠さず閏さんを睨む。
小見寺 旭奈:「……ふむ」目の前で繰り広げられた戦いも、何一つ意に介していないような様子で考えに耽る。
:「ああ。ゆっくり説明しよう……私にわかる範囲で、だけどね」
:「ともかく、相互監視のためでもいい、三人で動かないかい?」
:「十玻璃と九条。共謀した彼らに、各個撃破されることこそが、目下最大の脅威だ」
:「私を疑うのは構わないが、私しか疑わないというのも、危険だろう?」
小見寺 旭奈:「……臣は構わぬ」
小見寺 旭奈:「少なくとも、互いに利用できるうちは」
小見寺 旭奈:「同行した方が安全であろう。十玻璃と九条、……」
小見寺 旭奈:「……それに」
小見寺 旭奈:「……不確定要素が多いゆえ」
歯車スイレン:「…………」
歯車スイレン:「……もとより、お前から目を離すつもりはない」閏さんを睨む。
:「そうかい。よく見ておくといい」
:傘の下、影の中に顔が隠れる。
:じっとりとした暑さの中で。その奥に光る双眸だけが、
:冷ややかに佇んでいる。
GM:中々カロリーの有る展開でしたね……。

【目次へ戻る】

サイクル2 小見寺 旭奈

GM:よし次へと参りましょう!
GM:PC2、小見寺さん!
小見寺 旭奈:はい!
歯車スイレン:ひっついて出る!
GM:登場PCとシーン表を!
:出る出る!
小見寺 旭奈:事前の協定によりスイレンちゃんと閏さんを、
小見寺 旭奈:あとRP的に十玻璃くんにも出てほしいんですよね
十玻璃 真助:ハ~イ
九条 匡真:私は逃げてましょうか
GM:おトキは?
小見寺 旭奈:おトキは……ここだといない方がいいかな
GM:了解!
十玻璃 真助:良い子で待っててね
小見寺 旭奈:ちょっと離れてるとか、或いは十玻璃くんの分身が連れてるとかで
時姫:……。
十玻璃 真助:………
十玻璃 真助:そうしましょう
歯車スイレン:ママ……
小見寺 旭奈:最初は十玻璃くんとだけ喋って
小見寺 旭奈:スイレンちゃんと閏さんは途中から出てきてもらうみたいな感じでも大丈夫ですか?
:はいよ~
歯車スイレン:はい!私は大丈夫です
小見寺 旭奈:お願いします!
小見寺 旭奈:シーン表はデートで……
GM:振りな!!
小見寺 旭奈:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 3[1,2] > 3
小見寺 旭奈:ウッ幸先悪い
:あわわ
GM:いや、これは良いです
GM:"持って"ますね
十玻璃 真助:エ…?
GM:■腰を落ち着けてゆっくり会話を楽しもう、入るのは小洒落た喫茶店?それとも大人なバー?
九条 匡真:あ、それっぽい!
十玻璃 真助:じょ……女子会!
九条 匡真:雰囲気ある!
小見寺 旭奈:喫茶店……にしようかな
小見寺 旭奈:哨戒中の十玻璃くん(分身)が通りがかったところを
小見寺 旭奈:テラス席から声かけるみたいな感じで
十玻璃 真助:ハイヨー
GM:偵察に聞き耳たててた十玻璃くんを、そんなとこいないでこっち来て直接話しなよって声かけるのも
GM:シノビしぐさで良いんじゃあないでしょうか
十玻璃 真助:となると
十玻璃 真助:小見寺さんがモノろいでるところを見てないでこっち来て…みたいな流れで乱入になるかな…? どうしましょ
十玻璃 真助:裏・密談の結果
GM:小見寺さん案で、ゴーだ
十玻璃 真助:真助分身が通りがかったところからですね
十玻璃 真助:おねがいします
GM:往来を行く十玻璃真助、
GM:平和だ、と思う。
GM:このような平穏の裏に悪鬼羅刹たるシノビどもが跋扈しているなどと、ここにいる連中の誰が知りえよう。
十玻璃 真助:行き交い、日常を過ごす一般人共の面に。無性に腹が立って仕方無かった。
十玻璃 真助:つい、この間まで。
十玻璃 真助:通りを歩く姿は、人間の"それ"に違いない。しかし。
十玻璃 真助:忍が見れば。全身から漂う"気"の流れで。それが本体ではなく。分体であることに思い当たるだろう。
十玻璃 真助:一瞬即発の事態の後。本体は、時姫に付きっきりだ。
十玻璃 真助:十玻璃真助の影分身は。昼夜を問わず、哨戒を続けている
十玻璃 真助:額から流れる汗を袖で拭い。小洒落た喫茶店の前を通り過ぎようとした、その時だった。
小見寺 旭奈:十玻璃はふと、違和感を覚える。
小見寺 旭奈:それは、ひどく小さな変化。
小見寺 旭奈:ほとんどの人間なら気づきもしない──いや、気づいたとして、自分の覚え違いかと気にも留めないような、ほんの些細な変化でしかない。
小見寺 旭奈:見える範囲にある時計が、全てデジタル表示に変わっている。
小見寺 旭奈:喫茶店の店内に据えられたアンティークの柱時計も。
小見寺 旭奈:談笑する一般客たちの腕時計も。
小見寺 旭奈:近くの公園のモニュメントとして飾られた花時計も。
小見寺 旭奈:幾本もの路線の出入する、大きな駅舎の時計台も。
小見寺 旭奈:その三本の針と時字を失い、白紙となった文字盤の上──
小見寺 旭奈:半透明のデジタル数字が幽霊のように揺れながら、明滅しつつ秒を刻んでいる。
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:取り巻く異常事態に。僅かに眼を見開いたあとで。はっ、と鼻を鳴らす。
十玻璃 真助:「趣味じゃあ無ェな」
小見寺 旭奈:「そうか」
小見寺 旭奈:都会の喧騒の中、その声は妙に浮き上がって聞こえる。
小見寺 旭奈:見れば、喫茶店のテラス席。
小見寺 旭奈:四人がけのテーブルに一人、異装の女が座っている。
小見寺 旭奈:「十玻璃真助」
十玻璃 真助:ゆらり、と彼女へと視線を向け。僅かに辺りを探知する。他の忍の気配は無い。今の所。
十玻璃 真助:「あンだよ、比良坂の」「依頼をフイにしたってんで」
十玻璃 真助:「始末してやる、とか」「そーいうンじゃ。無ェよな」
小見寺 旭奈:「………」その問いには答えぬまま。
小見寺 旭奈:「来よ」
小見寺 旭奈:店の外に立つ十玻璃を差し招く。
十玻璃 真助:「(………)」
小見寺 旭奈:「一杯くらいなら馳走してやる」
十玻璃 真助:眼に警戒の色が浮かぶ。
十玻璃 真助:しかし。気になるのは。
十玻璃 真助:「(始末するンなら。わざわざこんな回りくどい事をする必要は、無ェ)」
十玻璃 真助:「(探ってみっか)」
十玻璃 真助:「……いらねェよ」
十玻璃 真助:そう呟いた次の瞬間には。どさり、と。小見寺旭奈の眼の前の席に。乱暴に腰を落ち着けている。
小見寺 旭奈:「そう連れないことを言うものでない」
小見寺 旭奈:そう言って、彼の目の前へメニューを差し出す。
小見寺 旭奈:それとほとんど同時、店内からウエイトレスが註文を取りにテーブルを訪れる。
小見寺 旭奈:ウエイトレスからは、忍びの気配は微塵もしない。
小見寺 旭奈:しかしどこか、その姿には違和感がある。
小見寺 旭奈:「店の茶だ。臣らの手は入っておらぬ」
十玻璃 真助:「─────?」
十玻璃 真助:肘を付き。じーっと。ウエイトレスと。異様とも言える姿の、目の前の女を交互に睨みつけ。
十玻璃 真助:「………"可楽(こーら)"」観念したように、ぼそりと呟く。
小見寺 旭奈:ウエイトレスは笑顔で註文を受け、店内へと去ってゆく。
小見寺 旭奈:そうして間もなく、冷えたグラスに注がれたコーラが、赤黒いろの泡を立てながら、テーブルへ置かれる。
十玻璃 真助:挿されたストローで、ブクブクと行儀悪く泡を立てながら。
十玻璃 真助:「で」
十玻璃 真助:「時姫奪還と、真助サマ討伐隊の一員の筈のテメーが」
十玻璃 真助:「ここで一人。敵と優雅に一服かよ」
十玻璃 真助:「呑気なモンだなァ」
小見寺 旭奈:「昨晩」
小見寺 旭奈:「和主の追討のため組織された討伐隊」
小見寺 旭奈:「全57班のうち、臣どもを除いた56班が全滅した」
小見寺 旭奈:「和主の仕業ではないな?」
十玻璃 真助:「………あ?」
十玻璃 真助:少しの間。呆けた顔の後。
十玻璃 真助:「あのなァ」
十玻璃 真助:「こちとら、時姫抱えて逃げ回るだけで必死なンだよ」「今も尚」
十玻璃 真助:「大体よォ」
十玻璃 真助:「ンなバカげた力ァ、オレが持ってンなら」
十玻璃 真助:べっと舌を出す。
十玻璃 真助:「テメー等、全員。とっくに鏖にしてるわ」
小見寺 旭奈:「で、あろうな」
小見寺 旭奈:「和主がいかに天才、手練とて、そこまでの殲滅力は持ちおらぬであろう」
小見寺 旭奈:「また、和主に合力する者のおるとも思われぬ」
十玻璃 真助:天才、手練という言葉に少しだけ口元が緩む。
十玻璃 真助:「……まァなあ」先程の符丁を出した旧友の姿を。脳裏で塗りつぶしながら。
小見寺 旭奈:「となれば」
小見寺 旭奈:「別の誰かがいる」
小見寺 旭奈:「和主を逃がそうとしておるのか? 比良坂、鞍馬、斜歯に恨みがあるのか? 三勢力の力を削いでおのが陣営を栄えさせんとしておるのか?」
小見寺 旭奈:「或いは単に愉快犯なのか。……いずれにせよ」
小見寺 旭奈:「討手の臣らと、逃げる和主。両方の知らぬ何者かが、この事件に関わっておる」
十玻璃 真助:「………」腕を組み、思考する。
十玻璃 真助:この女の言を信じるとするなら。確かに、厄介極まり無い話だ。
十玻璃 真助:ただでさえ。不確定要素が多すぎる上に。
十玻璃 真助:"迷宮"の解呪の進行は依然として。蝸牛の歩みより遅く。
十玻璃 真助:「その、誰かってのが」
十玻璃 真助:「居る。まあ、そこまでは信じてやってもいいけどよ」
十玻璃 真助:「ンなもん。何でわざわざオレに伝える必要がある」
十玻璃 真助:オレとお前は、敵同士だろうが、と。ぎろりと睨みつけながら。
小見寺 旭奈:「なに、取引よ」
小見寺 旭奈:「"あれ"を臣に渡せ。されば、臣らから和主への討手は止め──」
小見寺 旭奈:「和主に別の脅威が訪れたとき、助太刀参らそうではないか」
小見寺 旭奈:「──ああ、言わいでよい。和主がそれを容易く受け入れられぬことは承知しておる」
小見寺 旭奈:「だがな」
小見寺 旭奈:「和主、"死んだ"であろう」
十玻璃 真助:「────!」
十玻璃 真助:がたり、と席を立つ。
小見寺 旭奈:「確証はなかったが」
小見寺 旭奈:「それを見れば、図星のようであるな」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「(あっ)」
十玻璃 真助:ぶるぶる、と拳を震わせながら。
十玻璃 真助:「かっ」
十玻璃 真助:「鎌かけやがったな! テメェ!」
小見寺 旭奈:「そうなる。だが」
小見寺 旭奈:「なんの確信もなしに言うた訳でもない」
小見寺 旭奈:「それがなんなのかは言わぬが。……だが、臣の考えは正しかったようだな」
十玻璃 真助:がりがり、と頭を掻き。
十玻璃 真助:瞑目し。一時の間の後。
十玻璃 真助:「条件がある」
小見寺 旭奈:「ほう?」
十玻璃 真助:「────比良坂機関、醜女衆」
十玻璃 真助:「女だてらで構成された部隊だってンで、舐めてかかった知り合いの忍は」
十玻璃 真助:「二度と還って来なかった」「まぁ、ンなことはどうでもいい」
十玻璃 真助:「それより。オレが気になるのは」
十玻璃 真助:凶悪な笑みを浮かべながら。その瞼を開く。
十玻璃 真助:「なあ。アンタ等の顔。見た忍は全員───」
十玻璃 真助:「死ぬんだってなァ」
小見寺 旭奈:「………」
十玻璃 真助:「時姫欲しけりゃ」
十玻璃 真助:身を乗り出し。ぐっと顔を寄せる。
十玻璃 真助:「なァ。見せてくれよ」
十玻璃 真助:「いいだろォ?」
小見寺 旭奈:「ふ」
小見寺 旭奈:覆面の奥から、くぐもった吐息が漏れる。
小見寺 旭奈:その響きは呆れのようでもあり、嘲りのようでもあり──
小見寺 旭奈:悲しみのようにも、聞こえるだろう。
十玻璃 真助:「あン?」
小見寺 旭奈:「できぬな、それは」
小見寺 旭奈:「醜女衆が掟ゆえに。そして、わが宿願のために」
十玻璃 真助:「そうかよ」特にがっかりした風でもなく。瞬きのうちに目の色が戻る。
小見寺 旭奈:「ゆえにこそ──」
小見寺 旭奈:その言葉と同時。
小見寺 旭奈:周囲の時計──明滅し、漂うデジタル数字が、徐々に巻き戻ってゆく。
小見寺 旭奈:そのスピードは徐々に増してゆき──
小見寺 旭奈:彼がここに通りがかった時刻となった瞬間、何かがはじけるような音とともに、そのデジタル表示が消える。
小見寺 旭奈:周囲の市民たちは、変わらずに日常を送っている。
十玻璃 真助:「便利なこった」
小見寺 旭奈:だが、店の奥の柱時計も。
小見寺 旭奈:客たちの腕時計も。
小見寺 旭奈:公園の花時計も。
小見寺 旭奈:駅の時計台も。
小見寺 旭奈:もとのアナログ時計に戻っている。
小見寺 旭奈:そして──
小見寺 旭奈:今、彼と彼女が座っている、四人がけのテーブル。
小見寺 旭奈:その空席だったはずの二席に、二人の忍びが座っている。
十玻璃 真助:「!」
十玻璃 真助:「随分と」
十玻璃 真助:「手の込んだ仕掛けだなァ」「比良坂よう」
歯車スイレン:「……」コーヒーカップを手に十玻璃くんのことを睨む。口の端にはクリームがついている。
:「うふふ」
:コーヒーを傾けている。手元には食べかけのチョコレートケーキ。
小見寺 旭奈:十玻璃くんを罠にかけたところで、罠術で情報判定します!
歯車スイレン:感情修正!+1!
:応援おばあちゃん
GM:お見事!GMからも判定に+1の修正を差し上げましょう
十玻璃 真助:ヤメロヤメロ!
小見寺 旭奈:ありがたや……これで冬が越せる……
小見寺 旭奈:2D6+2>=5 (判定:罠術) ShinobiGami:(2D6+2>=5) > 6[2,4]+2 > 8 > 成功
小見寺 旭奈:よしよし
GM:グッドだね
:お見事
歯車スイレン:やった!
GM:十玻璃 真助の秘密、ですね
GM:伝播対象は
十玻璃 真助:見ないで…><
GM:PC4,5かな!
九条 匡真:いただきまーす
歯車スイレン:ですね、閏さん以外かな
小見寺 旭奈:それと事前の協定に従って
GM:では差し上げましょう
小見寺 旭奈:閏さんにも渡します
GM:おおっとぉ
:ありがとうございます!
九条 匡真:お、じゃあこれも公開かな?
GM:これはつまり?
歯車スイレン:公開情報だ!
十玻璃 真助:ウエ~~~~ン
:人にやったことの責任を知れ……
小見寺 旭奈:こ、これで……時姫の秘密を貰えるんだな!?
GM:この貪欲畜生のPLどもめ!!
:……フフ……ああ、契約成立だ……!
:GM、小見寺さんに時姫の秘密を受け渡します!
GM:なんともまあ、今シナリオの根幹に関わる……


PC1、十玻璃真助の秘密
あなたは時姫に恋をしている、あなたの【本当の使命】は彼女を幸せにすることだ。


九条 匡真:あ、あー……
歯車スイレン:そ、そんなハッピーな使命だったの!?!?
九条 匡真:そう……
GM:重大な秘密ですね!!
十玻璃 真助:…………
小見寺 旭奈:あ~~~~…………
:うふふ
:これを公開されたの、かなりかわいそう
GM:ひゅーひゅー
十玻璃 真助:不登校になったら小見寺さんのせいやぞ
小見寺 旭奈:あいつ時姫のこと好きなんだってよ~!
九条 匡真:マジ~!?
九条 匡真:ヒューヒュー!
:ええ~~硬派気取ってる十玻璃君が~~?
十玻璃 真助:演出しな!!!!!!!もう!!!!!!!
小見寺 旭奈:はーい
小見寺 旭奈:突如現れた二人の姿に、十玻璃が意識を取られた瞬間。
小見寺 旭奈:正確に言えば、その精神の、ほんの僅かに揺れた瞬間に──
小見寺 旭奈:十玻璃の双眸から、半透明の数列が雪崩れだす。
十玻璃 真助:「しまっ────────」
小見寺 旭奈:……その十玻璃が"本体"であれば、咄嗟に跳ね返すこともできたであろう術式。
小見寺 旭奈:しかし分身──即ち物質的にも霊的にも脆弱な存在にとって、攻撃の砲口は急所にもなりうる。
小見寺 旭奈:この事件が起きたその日。彼が覚えている『前の回』からのその記憶が──
小見寺 旭奈:数字として三人の元へ降り注ぎ、その脳内にて復号される。
小見寺 旭奈:「……これ、は」
十玻璃 真助:座った姿勢のまま。跳ねるように後方へと一回転。
十玻璃 真助:俯いた顔を。ゆっくりと上げる。
十玻璃 真助:「………み」
十玻璃 真助:「見たな。テメェ」
:「おやおや、慌てているね」くつくつと喉を鳴らす。
歯車スイレン:「…………」表情を変えず、じろじろと十玻璃くんを見ている
:「驚いた。まさか、本当に"気まぐれ"でことを起こしたとは」
十玻璃 真助:その二人の顔色に。声を荒げて。「きょ、共有まで─────!」
歯車スイレン:「……なんだか照れ臭いな」ぼそりと呟く。
:「青いね。すっかり忘れていた感情だ」
小見寺 旭奈:「………」
歯車スイレン:「……十玻璃。お前は」
歯車スイレン:「お前自身と、大切なものだったら、どちらを優先する」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:意を探るように、隠忍の少女に視線を飛ばし。
十玻璃 真助:「決まってンだろ」
十玻璃 真助:「両方だよ!」
十玻璃 真助:瞬間。
十玻璃 真助:真助の身が膨れ上がり。ぱん、と風船が破裂するように。その身が弾け消え失せる。
十玻璃 真助:同時に。何処からか。真助の声が三人の脳内に響き渡る。
十玻璃 真助:『どいつも。こいつも』
十玻璃 真助:『"兵器"だ、"あれ"だの』
十玻璃 真助:『時姫は───────』
十玻璃 真助:『モノじゃねえ』
十玻璃 真助:『何処にでも居る、ただの餓鬼だ』
十玻璃 真助:『二度と口にしてみろ』
十玻璃 真助:『ブッ殺してやる』
十玻璃 真助:それだけ残すと。頭の中から。ぷつりと気配が消える感覚。
:このシーンで時姫の秘密を小見寺さんに受け渡したことを改めて宣言しておきます。
九条 匡真:これは感情共有されないんでしたっけ?
:とのことです!
GM:受け渡しについては感情共有は発生しないということで!
GM:よろしくお願いします
九条 匡真:はーい!

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サイクル2 歯車 スイレン

GM:はい、ではぼちぼち準備ができしだい始めていきましょうか
GM:シーンプレイヤーはPC4、スイレンさん。
GM:登場希望PCとシーン表、よければ言っていきな!!
歯車スイレン:はい!
歯車スイレン:先ほどに引き続き、場所は喫茶店!登場PCは引き続き小見寺さんと閏さん、さらに情報渡したいから九条くん!
:はい!出ますよ~
九条 匡真:はいはーい
小見寺 旭奈:でます!
GM:シーン表は振らずに場面継続ですね
歯車スイレン:はい!
GM:じゃあやっていっちゃいましょう
GM:鮮やかな手並みで十玻璃真助が去ったあと。
GM:あなたたちは引き続きオープンのテラス席にいる。
歯車スイレン:「……」十玻璃くんが去った先を見つめ、ぼんやりとコーヒーカップにスプーンを入れてくるくるとかきまぜている。
歯車スイレン:「……『両方』か。羨ましいな」ぼそりと呟く。
:「二兎を追う者は……だよ」
:コーヒーを飲み干している。チョコレートケーキに取り掛かる。
:「自己犠牲は美しい、自己を貫いた者もまた、気高いと言えるだろう」
:「だが、それらの両方を手に入れた者は、褒め称えられることは無い」
:「何故か?」ケーキにフォークを入れる。
:ざくり、とクッキー生地を分断して。
:「かつての歴史上に、いないからだ。そんな妄言を吐く人間は全員、裂かれて死んだ」
:「キミは、どうしたいんだい、お嬢さん?」
:ケーキを口に放り込み、うふふ、と笑う。
歯車スイレン:「……大事なものを守れない私には価値がない」
小見寺 旭奈:「………」沈黙を保っているのは普段と同じ。
小見寺 旭奈:しかし、かすかに漂うどこか沈んだような雰囲気だけが、常の様子とは異なっている。
歯車スイレン:小見寺さんのその様子をちらりと見る。
歯車スイレン:「……大事なものを斬るのは簡単ではない」
歯車スイレン:「凶尾は比良坂に痛い目にあわされてきたというから、憎まなくてはおかしいのだろうな」
歯車スイレン:「私はまだ、この世に慣れていないから」
歯車スイレン:「信じたいと思ってしまう」
歯車スイレン:「……"時姫"へ向ける感情に、ただならぬものがあること」
歯車スイレン:「それが悲壮で……苦いものであろうことも察しが付く」
歯車スイレン:カップに口をつけ、トッピングのクリームとチョコレートソースをなめる。
歯車スイレン:「それでも、知りたいと思う。その面の下の心を」
小見寺 旭奈:「……知って、いかにする」
歯車スイレン:「いかに……、どうだろうな」
歯車スイレン:「知りたいと思うのは、おかしいだろうか」
歯車スイレン:「大事なもののことを」
歯車スイレン:「知りたいと思うのは、おかしいだろうか」
小見寺 旭奈:「大事?」
小見寺 旭奈:「汝は、……」
小見寺 旭奈:「何ゆえ臣を、大事と思う」
歯車スイレン:「なにゆえ……?」
歯車スイレン:「そういうものには、理屈がないといけないのか?」
歯車スイレン:カップをテーブルに置くと、右手を差し出す。
歯車スイレン:「……獣は嫌いではないと言っていたな」
歯車スイレン:その手は犬のような、そうでないような、獣のものに変わっている。
歯車スイレン:「人間は……獣には優しくないと聞いていたが」
歯車スイレン:「優しいものもいると知った」
歯車スイレン:先の黒いその獣の手を伸ばす。
歯車スイレン:「報いたいと思うのは、おかしいだろうか」
小見寺 旭奈:「………」
小見寺 旭奈:その獣の手を、覆面の下の瞳で見つめる。
小見寺 旭奈:「……忍びとしては」
小見寺 旭奈:「まともではないが。……」
小見寺 旭奈:「……ああ──」
小見寺 旭奈:「"ひと"としては……おかしく、ないな」
歯車スイレン:「"ひと"……?私が?」
歯車スイレン:「……おかしなことを言うな。ひとはお前だろう」
歯車スイレン:「……大事なものは、斬りたくない。だから――」
歯車スイレン:「教えて欲しい。お前のことを」
歯車スイレン:そう言って、小見寺さんの手に獣の手が重なる。
歯車スイレン:瞬間、小見寺さんの視界は白に染まるだろう。
小見寺 旭奈:その手を、振りほどくことはない。
歯車スイレン:銀世界。一面、音もなく雪が降り積もる。
歯車スイレン:白と黒、影絵のようなその世界。
歯車スイレン:自身のほかには、誰もいない。目の前の――
歯車スイレン:小さな獣の影以外は。
歯車スイレン:静かに、雪が降る。
小見寺 旭奈:「……ああ」
小見寺 旭奈:きれいだ、と思う。
小見寺 旭奈:眼前に広がる雪野原も。遥かに望む雪山も。
小見寺 旭奈:白く舞い散る粉雪も。その肌に触れる冷たさも。
小見寺 旭奈:──その中に佇む、小さな獣も。
小見寺 旭奈:それらは、すべて──……
歯車スイレン:獣の、心を通わせるその術は、居心地の悪いものではないだろう。
歯車スイレン:『むかしむかし、あるところに』
歯車スイレン:どこからか声が響く。
歯車スイレン:『小さなけものがいました』
歯車スイレン:『そのけものは、しんぱいそうにみつめていますが』
歯車スイレン:『ひとのいえには、はいれません』
歯車スイレン:いつの間にか、目の前には扉が現れている。
歯車スイレン:その先には、獣の気配。
歯車スイレン:『かなしいのなら、共になきたいし』
歯車スイレン:『おこっているのなら、共にいかりたい』
歯車スイレン:『けれど、ひとりでは』
歯車スイレン:『なかのようすは、わかりません』


歯車スイレン:扉を
歯車スイレン:開けますか
小見寺 旭奈:……妖は、"境界"に塞かれる。
小見寺 旭奈:人に招かれなければ、人家の敷居も跨げない。
小見寺 旭奈:──開けないべきなのだろう。
小見寺 旭奈:忍びとして──いや、妖を前にした人間として。
小見寺 旭奈:その扉を開け、獣を招き入れるのは、自殺行為とすら言えた。
小見寺 旭奈:(──ああ。しかし)
小見寺 旭奈:その手を伸ばし、扉へとかける。
小見寺 旭奈:(……こんな馬鹿げたことをする気になった理由が、あるとするならば)
小見寺 旭奈:それは、きっと──
小見寺 旭奈:覆面の下、かすかに表情を変えて、
小見寺 旭奈:その扉を開く。
歯車スイレン:扉を開けると。
歯車スイレン:白い狐が震えていた。
小見寺 旭奈:「……さ、入るがよい」
歯車スイレン:ぷるぷるとふるえ、雪をはらうと、テコテコと、
歯車スイレン:中に入る。
小見寺 旭奈:「独りで。心細かろう」
小見寺 旭奈:言葉と共に、その獣を抱き上げる。
歯車スイレン:ぱちぱちと目を瞬かせ、
歯車スイレン:安心したように身を任せる。
歯車スイレン:そういうわけで、情報判定。異形化で小見寺さんの秘密を抜こうと思いますが……
歯車スイレン:奥義を使ったら奥義破りしますか……?
歯車スイレン:奥義情報をくれるごんを撃ちますか……?
小見寺 旭奈:この流れで破るの人間の心なさすぎでしょ
歯車スイレン:ならば……奥義!
歯車スイレン:走レ!百鬼夜行・狐モグモグ虹踊り超級!指定特技は兵糧術、内容は完全成功!
歯車スイレン:森のどうぶつたちはいない。
歯車スイレン:自分一人が持っていた、自分だけのまごころをこめて、
歯車スイレン:おにぎりを握る。
歯車スイレン:獣のちいさな手でにぎられた、小さなおにぎりを、
歯車スイレン:差し出す。
小見寺 旭奈:それを受け取り──
小見寺 旭奈:覆面が、はらはらと外れてゆく。
小見寺 旭奈:その素顔を晒して、握り飯を口へ運ぶ。
小見寺 旭奈:「──ああ」
小見寺 旭奈:「やはり……旨いよ」
歯車スイレン:そういうわけで、判定は成功!小見寺さんの秘密、ゲットだぜ!
GM:素晴らしい!秘密を差し上げます!!
歯車スイレン:ありがとうございます!
歯車スイレン:(……ああ)
歯車スイレン:(よかった。きっと、斬れないとは思っていたけれど)
歯車スイレン:安心したように、腕の中で丸くなる。
歯車スイレン:……白い視界がさらに白くなる。
歯車スイレン:数度瞬いたあとは、元のテラス席へと戻るだろう。
歯車スイレン:小見寺さんの秘密を九条くんと閏さんにも渡します。
GM:良いんですね、渡しても
歯車スイレン:え、うーん
歯車スイレン:どうしようかな……
GM:PC側にも都合というものがあります
GM:裏切りはシノビの華
GM:口約束なぞ、所詮は吹けば飛ぶようなもの
GM:改めて問います
GM:小見寺さんの秘密を九条さんと閏さんにも渡しますか?
歯車スイレン:小見寺さんが時姫の秘密をくれるなら閏さんには渡しません。
:う~~む、どうなる……?
小見寺 旭奈:私は渡しても問題ないですが……?
歯車スイレン:もしかしたら閏さんには渡した方が自分にとっては有利になるのかもしれない……けど
歯車スイレン:今はやめておきます。小見寺さんから時姫の秘密をもらい……
歯車スイレン:……九条さんにも渡します!
GM:了解しました!
:うお~~っ、このきつねめ~~!
歯車スイレン:コンコン
歯車スイレン:プライズ情報と交換でもいいですよ!
九条 匡真:約束守ってくれてありがとう!良い狐さん!
歯車スイレン:コンコーン!
:まあプライズはまだナイショかなあ……
九条 匡真:今度から赤いきつね贔屓するね
:【赤眼】のきつねにしてやるぜ
歯車スイレン:やだ~!
GM:よおし、では、シーンを畳みましょう
GM:よろしくお願いしますスイレンさん。
歯車スイレン:「……」テラス席で。ぼんやりと眺める。
歯車スイレン:「……母に会ったら、渡したいものがあった」
歯車スイレン:小さな紙袋を出す。
歯車スイレン:「はじめて……人の世で……得た金銭で、買った」
歯車スイレン:「手袋だ」
歯車スイレン:「……ぽかぽかして、あたたかいぞ」
歯車スイレン:「…………だが、今は」
歯車スイレン:「お前に渡したいと思う」
歯車スイレン:小見寺さんを見つめる。
小見寺 旭奈:「………」
小見寺 旭奈:「……そうか」
歯車スイレン:「まだ……うまく、人に化けられず……獣の手で、差し出した金銭と、交換してくれた」
歯車スイレン:「ぽかぽかして、あたたかい。……すごいぞ」
小見寺 旭奈:「……ああ」
小見寺 旭奈:「受け取ろう」
歯車スイレン:頷いて、手渡す。
歯車スイレン:「……ありがとう」
小見寺 旭奈:紙袋を開け──その中の手袋を、手に取る。
小見寺 旭奈:白く、可愛らしい意匠の手袋。──覆面と黒の装束には、到底似合いそうもない。
小見寺 旭奈:その手袋へ、指を嵌める。
小見寺 旭奈:「ああ、確かに」
小見寺 旭奈:「あたたかい、な」
GM:やーー、独壇場でしたね
GM:この勢いにのって次へと参りましょう
九条 匡真:オンステージでしたね
九条 匡真:ひっそりシーンに居たので、約束通りスイレンさんから小見寺さんの秘密をいただきました。ありがとう!
GM:はい、しっかりお届けしました

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サイクル2 閏

GM:次のシーンプレイヤー、来な!!
:はい!
GM:PC3、閏さん!
GM:登場PC、シーン表を宣言してください!
:登場希望は九条君と………スイレンちゃんかな!
歯車スイレン:ほぉ……でます!
九条 匡真:はーい!
:シーン表は逃亡シーン表! 九条君を追いかけましょう
GM:オウケイ、振ってください
九条 匡真:きゃぁ!
:あ、小見寺さんももし出たければご自由に……!
:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 5[2,3] > 5
GM:■野山を分け入る。この険しい道であれば、多少は追手を撒けるだろうか。
GM:振り直しは?
:まだ見たことないシーンだしこのままでいいかな
GM:らじゃー
GM:淡々と追いかけ、追い詰めている描写と
GM:バチバチにやり合いながら逃走を続けてる描写
GM:どっちがイメージです?
:では、野山に分け入って九条君を追っています。匂いで追跡できるようにスイレンちゃんに協力を依頼しました。
GM:了解!
:あんまりバチバチは苦手かな~~……流石に鞍馬相手は……
歯車スイレン:あんなに出来てバチバチは苦手……???
九条 匡真:はーい!じゃあ逃げ回ります
GM:よしやるぜ!
:やるぜ~
歯車スイレン:追うぜ~!
GM:森、鬱蒼と生い茂る、森だ。
GM:道を知る獣とは違い、人はそれに拒まれる、それをは殺し、死体を啜って育つ。
GM:そのような意思を常に湛えた存在である。
:「………お嬢さん。臭いは?」
:同行している歯車さんに声をかける。
歯車スイレン:「……先ほどより強くなっている。近づいているな」
歯車スイレン:森の中をこともなげに駆ける。
歯車スイレン:「このまま走ればじきに追いつくだろう」
:「そうかい、そうかい……うふふ」
:「しかし、森の中というのは、慣れないね」
歯車スイレン:「……私はこの方が慣れているが」
歯車スイレン:「人の身だと厳しいだろうな」
:「……樹海に置いて、人は遭難する。その理由は」
:「日照が弱く、日の傾きが感じ取れない。……すなわち、時間感覚が狂うからだ、と言う説もある」
:「人間の意識は時間に縛られている。……私からすれば、時間が意識に紐づいているわけだが」
:「ともかくも、時を刻まない獣にとってはそうではないらしい」
歯車スイレン:「……私は、獣だが」
歯車スイレン:「…………"ひと"でもあるらしい」
:「……うふふ、面の彼女に、言われたかな?」
歯車スイレン:「それもあるし」
歯車スイレン:「決められた時間に仕事に行かないと、怒られる」
歯車スイレン:「私も時間に縛られている」
:「なるほど。それはそれは」
:森の中をひたひたと歩く。少し開けた場所を見つける。
:「だが、改めて言おう。お嬢さん」
:「人間とは、時間に縛られているのではない。意識と時間を紐づけられる者のことを言うんだ」
:「誰かに与えられた指針に従っているだけでは、いずれのたれ死んでしまうよ」
:空に向けて、傘型の忍器
:『寿限無』を展開する。夕闇が広がりつつある空は、都市部から離れたため星が瞬いている。
:「九条の方角は進行方向のままかな?」
歯車スイレン:「……ああ。……いや、あの大きな岩の方に少し逸れているな」
:「ありがとう。では」
:すいすい、と、傘の内部の何かを操作する。それは星の動きを、操っているようでもある。
:【星見】を使用します。
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 3[1,2] > 3 > 失敗
:あらら
:このまま行っちゃおう
:「いいかい?意識と時間を紐づけるとは」
:ぐい、と傘の中の星を掴み、引き寄せる。
:その瞬間。紫がかった空は、見る間に昼のそれに変わる。
:「こういうことだよ……九条君」
:そして、昼頃に九条が通った場所。そこに三人が立っていた。
歯車スイレン:「……やはり、時を止め巻き戻す術、お前の仕業ではないか?」
:「いいや?何も巻き戻してはいない」
:「私たちは今、過去の時間……記憶を共有して、混濁しているだけだ。樹海の中にいるかのようにね」
九条 匡真:「いや……おいおいおい」
九条 匡真:山中に隠れ、逃げ回っていたはずだ。それがいつの間にか、
九条 匡真:あの時十玻璃と接触したあの場所に立っている。少なくとも、見かけの上は。
九条 匡真:「あんた斜歯だろ。どういう絡繰だよ……いや、絡繰でどうにかなるような業か、これが?」
:「長生きしていると、こういうこともあるのさ」
:「さて。キミたち二人に集まってもらったのは他でもない……情報を共有したい」
歯車スイレン:「ちいさいのにな……」ぽつりとつぶやく
九条 匡真:「……なに?」
:「現状、君たちは私を疑っている。もちろんそれは正当なものだ」
:「だが、私はこうも言った。私だけを疑うのは危険だ」
九条 匡真:構えは解かず。耳を傾ける
九条 匡真:「……それはごもっとも」
九条 匡真:「そこのお嬢さんは全く得体が知れないし」
九条 匡真:「こっちの……はっ、ヒーロー気取り?は、裏切り者と協調するような素振りすら見せてる」
九条 匡真:「なんなら俺達のほうが怪しいかもな、傍目から見れば」
歯車スイレン:「……私は、"母さん"が取り戻せればそれでいい」
歯車スイレン:「……九条。お前が裏切ったとも、十玻璃と共謀しているとも思っていない」
歯車スイレン:「この女の方がよほど危険だ」
:「ああ……君たちは、木を見て森を見ていないんだ。面の彼女は理解していたがね……この事態にかかわるのは我々と、十玻璃だけではない」
:「第三勢力がいる」
歯車スイレン:「……だが、お前を信じているわけでもない」
歯車スイレン:「……第三勢力」
:「十玻璃と私は、そいつに……殺された、かな?」
九条 匡真:「他の部隊を壊滅させた連中のことか」
歯車スイレン:「…………」
:「いや、それすらも明確にわからない。わからないと言う事は……策謀が絡んでいる」
:「"ヒトツキ"」
:「ともかくこの名前が、私の得た情報さ」
:「いいかい?今から私の記憶を辿る。………それを見てから、もう一度考えたまえ」
:「鬱蒼と茂る疑念の中からは、何も見えやしない」
:「ただ、事実を理解するんだ」
:《記憶術》でヒトツキに対し情報判定します!
GM:お見事、GMから+1の判定修正を進呈します。
:ありがたい!
:2d6+1>=5 ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 5[2,3]+1 > 6 > 成功
歯車スイレン:修正こみで!
:あぶあぶ、成功です!
GM:それでは情報をお渡しします。
:そしてこの場で、小見寺さんの情報と交換したい!
:ただし……スイレンちゃん
:"ヒトツキ"との交換、どうだい?
歯車スイレン:ほお!
:九条君とスイレンちゃんのどちらか一人と交換したいです!
歯車スイレン:いいでしょう!
九条 匡真:ふんふん
歯車スイレン:交換しましょう!
九条 匡真:私も時姫の情報は欲しいから、交換したいですが
九条 匡真:んー、そうだな……
:どちらか……ひとりだ!
九条 匡真:じゃあ閏さん
:なんでしょう!
九条 匡真:閏さんの奥義情報、私持ってるけど
九条 匡真:他の人に渡さない、これでどうです?
:おお、上手いな……
歯車スイレン:九条さんマイナスの方向で交渉するわね……
九条 匡真:プラスに出来る材料が今手元になくてね!
:だが、奥義破りされない保証がないのでは、正直うまみが薄すぎる、という所感ですね
九条 匡真:忍具に余裕がありゃ渡すのも考えたんだけどなあ!
九条 匡真:まあ、そうでしょうね。
九条 匡真:真助から漏れる可能性もあるし
歯車スイレン:私の方の条件は「裏」で示した通りです。
:やりますね……スイレンちゃん………
九条 匡真:これに勝てる選択肢あるか?
十玻璃 真助:無いだろ
:う~~ん……じゃあ九条君
GM:こんな揺さぶり方ある?!
九条 匡真:なんでしょう
:一回でいい……クライマックスで一回だけ、奥義破りをしないでもらいたいです!
九条 匡真:ふむ……なるほど
:後このシーンで使うとしたらそれも奥義破りしないでほしい
九条 匡真:奥義破りしないタイミングについては?
:そうですね、クライマックスの最初の一回でいいでしょう
九条 匡真:このシーンで使うとしたらっていうのがな~!?
九条 匡真:そうですね、クライマックスに関しては良いですよ
九条 匡真:で、このシーンに関してですけど
九条 匡真:現時点で明確に私狙いしないならオッケーです
九条 匡真:流石にこのシーン中に奥義破らない!って言ってなんかやべえメイン忍法かけられたら怖いし
九条 匡真:私の秘密見えてませんし、ほんとは私と協調できそうな相手に飛ばしちゃった!とかなら恨みません
:それは申し訳ないが……小見寺さんの秘密を見てからの判断となります
歯車スイレン:いいんですか?
:ただ、使用するとしても【教導】です
九条 匡真:それはオッケーです
歯車スイレン:我々は獣ですよ。素直になりましょう
九条 匡真:ふむふむ
九条 匡真:スイレンちゃん?
:ふざけるなよ……私は人間だ……
:人間だもん……
:あのですね、本当に
歯車スイレン:意地よりも生きたいという意志が大事だと言っていましたよ
:「裏」の取引が、最悪
九条 匡真:ん、じゃあこちらはオッケーです!
九条 匡真:クライマックス最初の奥義破りはしない
九条 匡真:で、このシーンもできれば奥義破りしない
九条 匡真:いやここははっきりさせとこう
九条 匡真:このシーンは奥義破りしません。ただし、私狙われると悲しい!
九条 匡真:これで良いかな?
:ありがとうございます!!
九条 匡真:では引き換えに小見寺さんの秘密を渡します。
:それじゃあ……その条件で九条君に時姫の秘密を交換します!!
九条 匡真:あ、ただちょっとまってね!
:なんだい
九条 匡真:時姫とヒトツキ、どっちが欲しいか……
:おお、それは大事ですね
歯車スイレン:あれ?じゃあ私には「裏」の条件でヒトツキをくれるのでしょうか
九条 匡真:まあ時姫かな!
九条 匡真:お願いします
:まって、ヒトツキ渡せば裏の条件やってくれるんですか?
九条 匡真:闇の商人こっわ
歯車スイレン:やりましょう
:………もう一声!
GM:こんなんありかよ……
歯車スイレン:も、もうひと声???これ以上つけられることある???
:ゲーム内の何かはあるでしょ!!ゲーム外では最高の価値だけど!!
:さすがにゲーム的に一切の特のない行動できないよ!!
九条 匡真:何か渡せるものある?スイレンちゃん
歯車スイレン:そ、そうだな~……
九条 匡真:忍具とかもありですかね?
:そうですね、忍具もあり
歯車スイレン:私もクライマックス戦闘の最初のターンは奥義破りしないでどうですか?
九条 匡真:ああでも、もう一個使っちゃってるか
:あ~~……
九条 匡真:最初の一回じゃなくて最初のターンかあ
:申し訳ないが、そもそも指定特技が《記憶術》なので
九条 匡真:遠い?
:スイレンちゃんのその提案はメリット薄いかな……
歯車スイレン:なるほど、私では遠い
歯車スイレン:じゃあメリット薄そうなんで、「裏」の話はなかったことになりますかね
九条 匡真:私は6ですからねえ
九条 匡真:脅しに入るな!
:待って待って待って!!!忍具を預かるというのはどうでしょう
歯車スイレン:あず……かる……???
:一時的に!!!
:メイン中で明確な敵対行動がなければ、お返しすると約束します!!
九条 匡真:なるほど
:私はしろいさんの最後の忍具が何かという情報も得られはしますからね
歯車スイレン:そ、そっか
歯車スイレン:じゃあ……預けようかな……?
歯車スイレン:クライマックス戦闘入ったら返してくださいね……?????
:敵対行動がなければね!
歯車スイレン:う、うん……
:秘密を探った結果敵っぽい、でも、返すことは約束いたしましょう
GM:実にクールな交渉ですね……
:ついでにクライマックス最初の奥義破りはしない、のオプションもつけてこれで!
GM:裏でひどいことが起きてた気もしますが
GM:私は忘れました
歯車スイレン:は、はい……最初は奥義破りしません……
:よし!!
:反省してねしろいちゃん!!
九条 匡真:強欲だな~
:私は……大変な苦痛を味わいましたよ!!
歯車スイレン:恐ろしいゲームだ……
九条 匡真:恐ろしいのはあなた
九条 匡真:えー、じゃあ改めて
九条 匡真:ヒトツキの情報が閏さんとスイレンちゃん
九条 匡真:時姫の情報が私に
:そして九条さんから私に小見寺さんの情報
九条 匡真:小見寺さんの情報が閏さんへ
九条 匡真:で、良いかな?
:はい!口約束は口約束だ
歯車スイレン:私はOKです!
:ただし……ログは残る故な!
:裏切ったら喧伝しちゃるけえの……
九条 匡真:罪は消えない
歯車スイレン:あとは私の忍具を、い、一時的に……預ける???ことになっていますね
:そうだよ~
:ではそれで!GM、交換お願いします!
GM:了解です!
GM:忍具は各自で管理を
GM:秘密はこちらからお渡しします
:忍具って公開で交換じゃなければ
:一応何かだけGM経由で教えていただければ……
:現在交換中かしら
九条 匡真:こちら受け取り確認しました、大丈夫です!
歯車スイレン:自分は情報いただきました!忍具お伝えくださいとも伝えてあります
:ありがとうございます!
:秘密ふむふむ……
:確認しました!
:【赤眼】を使用します!対象は……
:悩む!
:たぶん……たぶん、
:スイレンちゃんに撃っといた方がいい……気がするんだよな……!
九条 匡真:ひえーっ
歯車スイレン:へ~……
:単純に、ここで間違ってもフォローは効くか
歯車スイレン:ゲーム的にはそうかもしれませんが
九条 匡真:スイレンさん?
歯車スイレン:我々には守るべき日常がある……
歯車スイレン:いえ、なんでもありません
九条 匡真:今何で脅しかけようとした?
九条 匡真:もう脱法じゃないからね
九条 匡真:!
:ほんとうにやめてね
:もうそれ違法だからね
:【赤眼】!対象はスイレンちゃん!
GM:はい、法は……卓は……私が
GM:守護ります。
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功
:成功!
歯車スイレン:ぐにゃ~っ!
九条 匡真:通っちゃった……こわっ
:そして九条君!次のサイクル、スイレンちゃんを探ってきてくれませんか?
:受けてくれたら……【星見】を【教導】してあげる
GM:頑張って覚えててください
GM:GMが忘れても対応できるように……
:ややこしくて申し訳ない
九条 匡真:んー、それはねえ
GM:ということでこのシーンはそのまま十玻璃くんのシーンへつなげることになるのですが
九条 匡真:教導の効果
十玻璃 真助:あ、じゃあ今相談しちゃおうかな?
歯車スイレン:私の情報、そんな大したものじゃないですよ
九条 匡真:教導を受けた相手に不利になりますよね?確か
GM:一応閏さんが赤眼を使う描写で〆に入ろうと思います
:そうですね
十玻璃 真助:了解です! まつ
:時間食ってごめんなさい!!
十玻璃 真助:いいんだぜ…?
九条 匡真:スイレンちゃんの情報取って交換するのは良いけど、教導星見は良いかな……
九条 匡真:そもそも星見ファンブルしそうだし
:了解です
九条 匡真:ヒトツキの秘密と交換でどうです?
:ふむ……確かに情報回すのは私にも得があるかな
:オッケー!次サイクルヒトツキの秘密とスイレンちゃんの交換で承ります!
九条 匡真:了解!ありがとうございます!
:それはそうと奥義は使うけどね
九条 匡真:にぎゃ~
:『廻漁酔魚頂窮命』。【追加忍法】より【教導】
:奥義破り……するかい!?
九条 匡真:奥義破りのタイミングってどこでしょう、追加忍法の場合
九条 匡真:対象とかは決まってから?
:使用宣言タイミングだからここだとおもうが……
九条 匡真:まあ約束したし、しないよ!
九条 匡真:はい……九条、奥義破りしません……
九条 匡真:フワーッ
:ごめんねえ
:口約束にはべったり依存する……これがミドル型の生き方!
:九条君に!
:それっ
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 11[5,6] > 11 > 成功
九条 匡真:せめてなんか良いの頂戴!
:グッド!
:【機忍】をあげます。【星見】いらないらしいし……
九条 匡真:もっといらねええ!
九条 匡真:せめて星見ちょうだいよ~
:キミはチャンスの女神の前髪を振り払ったのさ……
九条 匡真:閏さんが私に対しての判定に+1ですっけ?
:いえ、私への攻撃に-1、私の攻撃の回避に-1です
九条 匡真:いやどうせ失敗しそうな星見と交換で情報1つは高いし良いでしょ
九条 匡真:なるほど、了解!
:ちょっと演出!
:「……見えたかい?この男が、"ヒトツキ"だ」
:いつの間にか立っている場所は地下鉄のホームに。
:昏倒する時姫。異形の尾の男。
:そして、腹を貫かれる十玻璃。
:「さあ、よく見たまえ」
九条 匡真:「これは……!?」
:その凄惨な光景は、僅かなりとも二人の精神に動揺を引き起こすだろう。
"ヒトツキ"の像:『――――――――――』
歯車スイレン:「……死んでいる」
九条 匡真:困惑。驚愕。 一瞬、意識が閏から外れる
九条 匡真:「(……!しまった……!)」
:ヒュッ
:その一瞬を逃しはしない。スイレンと九条の身体に、針が突き刺さる。
:カチカチ、と歯車がかみ合う音。
歯車スイレン:「……!」
九条 匡真:「ちぃっ……!」
九条 匡真:とっさに、受けた針から呪いを逆流させる。
:スイレンの記憶が僅かに削られ、術の制御に致命的な失敗をする精神ロックが仕掛けられる
:九条の記憶が、何かに割り込まれる。閏が、過去に恩のあった人物のように感じられてしまう。
九条 匡真:「……やってくれる」
九条 匡真:呪いを通して、閏の記憶から情報をわずかに奪い取る。しかし──
歯車スイレン:「……涼しい顔をして、とんでもないことをしてくれるな」
:「うふふ。さて、何のことかな」
:針など、どこにもない
:ここは混濁した記憶の世界。故に
九条 匡真:「五分……と言いたいが、『これ』の分そちらが7か8」
:キミ達には、物理的になんの痕跡も残っていない
歯車スイレン:獣のものに戻った右手を振る。一瞬で人のものに戻る。
九条 匡真:「情報共有が聞いてあきれるぜ。 いや確かに、嘘はついちゃいないがね」
九条 匡真:「年食った連中はこれだから。 とんだ食わせ物だな」
:「うふふ、お褒めに預かり光栄だ」
歯車スイレン:「……妙な手ばかり使っているから、大きくなれないのだ」
九条 匡真:「ところで。先生?」
九条 匡真:「二人相手になめたマネして、逃がすと思うか……?」
九条 匡真:ちらと、歯車を見る。……乗ってくれるか?
歯車スイレン:「……もとより、この女への信用など皆無」
歯車スイレン:「私の目的のためにも、ここでたたかぬ道理はない」
:「ああ、"九条君"」くつくつと喉を鳴らす。
:「やはり君は、正義の為に戦っているようだ」
:「キミの弱点になると、"前"にも言っただろう?」
九条 匡真:「………」
九条 匡真:「だから節穴だと言っている」
:「……ああ、お嬢さん。こんな老人をいじめるのはやめておくれ」
:「私は綺麗な世界を求めているんだよ、本当に」
歯車スイレン:「お前の求める世界とやらに、私の欲しいものはない」
:「穢れのない、安息なる生活。好みの絵をゆっくりと眺めて過ごせる世界」
:「申し訳ないが」
:「キミの入るスペースは、元より無い」
:ずあっ!!
:"入ってきた"時と同じように、何かに引っ張られる。
九条 匡真:「本当に勝手なことを」
:記憶の外。現実世界へと引き摺られ
九条 匡真:「……共感もできるがね」
:瞬間、君たちは閏を見失う。
九条 匡真:口布をはずし、こぼす。
九条 匡真:「聞こえているか?アンタ、"あれだけ指導しておいて"弟子のことが何も分かっちゃいない」
九条 匡真:「俺はヒーローなんかじゃない」
九条 匡真:「ヴィランだとも。あんたと同じ」
九条 匡真:「自分の欲が最優先さ」
九条 匡真:「……あいつとは、違う」
:世界が反転する。
:そこは、元の森の中。
:日は完全に暮れ、暗夜が広がっている。
:「さて、さて」
:「流石に味方にはならないだろうから、完全に敵対してしまったが……うふふ」
:「いい時間だ。いずれ時の迷宮が動き出す」

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サイクル2 十玻璃 真助

GM:それではシームレスに
GM:サイクル2、最後のドラマシーンPC1へと移行したいと思います
GM:いつでも登場しな!!
十玻璃 真助:登場PCは全員で!
GM:暗転する世界
GM:そう、"全ては元通り"。
GM:いや――ちがう。
GM:最初とは決定的に違うもの。
GM:いつのまにそこに"居た"のだろうか。
:「………!」
十玻璃 真助:その場に居る、誰もが。直ぐに気付くだろう。
十玻璃 真助:日が落ちた暗夜。
十玻璃 真助:否。
十玻璃 真助:"暗夜"と呼ぶには"暗すぎる"。
十玻璃 真助:一寸先も見通せない程の、闇。
十玻璃 真助:その中で。
十玻璃 真助:「けけっ」
十玻璃 真助:十玻璃真助の、双眸の眼だけが。爛々と輝いている。
十玻璃 真助:傍の少女を。固く抱き寄せながら。
時姫:「……」
歯車スイレン:「……"母さん"!」
歯車スイレン:叫んで駆け寄ろうとし、十玻璃を睨み立ち止まる。
九条 匡真:「……よう」
九条 匡真:「良いとこに来るじゃん」
九条 匡真:「"ヒーロー"」
歯車スイレン:「……その女性を、離せ。十玻璃……!」
十玻璃 真助:「…………」一瞬だけ。九条へと視線を向け。
十玻璃 真助:すぐに、魔眼を。目の前、隠忍の少女へ。
十玻璃 真助:「お前だけだ」
十玻璃 真助:「比良坂。斜歯。鞍馬」
十玻璃 真助:「その何処にも属さない。お前の存在だけが」
十玻璃 真助:「まるで解らなかった」
十玻璃 真助:「今の」
十玻璃 真助:「今まではな」
十玻璃 真助:そう零すと。一層に眼を見開いた魔眼から放たれる、常軌を逸した出力の力が。
十玻璃 真助:視線を通じて。歯車スイレンへと、流れ込む。
歯車スイレン:「……!」
十玻璃 真助:────咎眼流の術士は。
十玻璃 真助:対象の在り方を歪め蝕む魔眼の邪視。そして。
十玻璃 真助:対象の"本質を看破"する、淨眼の灑視。
十玻璃 真助:二つにして。表裏一体の力を行使する。
十玻璃 真助:ここらで
十玻璃 真助:瞳術で判定したいですね
十玻璃 真助:スイレンちゃんの秘密ってやつを
十玻璃 真助:プラスくれるかな~?
時姫:ほしいの~??
九条 匡真:仕方ねえなあ!やるぜ!
十玻璃 真助:あ、匡真くんに言ったつもりだったんだけど
十玻璃 真助:そっか
九条 匡真:あっ時姫ちゃんも出せるの?!
十玻璃 真助:時姫chanも共有じゃん!
九条 匡真:ヒーローヒロインパワーじゃん
GM:理論上、可能
歯車スイレン:ママ……!娘の秘密が変な男に渡ってもいいの!?
九条 匡真:みたい!
九条 匡真:まあともかく私からは+送るね
十玻璃 真助:ありがたし…
時姫:+修正、差し上げます
十玻璃 真助:承りました!
十玻璃 真助:では…
十玻璃 真助:2d6+2>=5 ShinobiGami:(2D6+2>=5) > 7[3,4]+2 > 9 > 成功
十玻璃 真助:成功。
九条 匡真:やるねえ!
GM:はい、それではお渡しします、歯車スイレンの秘密!!
歯車スイレン:コ~ン……
十玻璃 真助:秘密チェック!
九条 匡真:わーい!
十玻璃 真助:なるほどな~~~~
十玻璃 真助:ということで
十玻璃 真助:閏さんにこの情報も流さないという条件で
九条 匡真:あ、私にも感情共有!
十玻璃 真助:あっさきそうですね
GM:そして感情共有による、伝播
十玻璃 真助:上の続きなんですが
GM:対象はPC5のみ、かな
十玻璃 真助:ヒトツキの情報も頂いてよろしいでしょうか…?
十玻璃 真助:ですねー
歯車スイレン:そうですね、十玻璃くんと九条くんにヒトツキ情報を渡しましょう
十玻璃 真助:ワンワン!
九条 匡真:ありがとう!
小見寺 旭奈:時姫・情報を出すので、私にも……スイレンちゃんの情報を……
十玻璃 真助:します
:ニャ~ン……
十玻璃 真助:このあと
十玻璃 真助:小見寺さんに会いに行ってもよろしいですか?
十玻璃 真助:場面転換で
十玻璃 真助:影分身とお話してるかんじで
小見寺 旭奈:私は大丈夫です
歯車スイレン:私は十玻璃くんと時姫ちゃんとお話する時間がほしいので、それをいただければ嬉しいです!
十玻璃 真助:どちらも承知!
GM:ええと
GM:情報の受け渡し
GM:まとめて!!
十玻璃 真助:まとめます
歯車スイレン:時姫が公開情報に
歯車スイレン:十玻璃・九条にヒトツキ
十玻璃 真助:ありがてえ…
歯車スイレン:九条・小見寺にスイレン
歯車スイレン:かな?
十玻璃 真助:よかです!
九条 匡真:オッケー!
GM:了解!
GM:ではまず時姫が公開情報に


時姫の秘密

あなたはどうしても思い出したいものがある、それは貴方の【本当の名前】、自分を呪術兵器なんてものに改造した連中へ、奪われてしまったもの。あなたの【本当の使命】は自分の名前を思い出すことだ。

あなたは【プライズ:円の秒針】を所持している。

プライズ:円の秒針
時計の針のような形状をした、刺突剣にも見える呪具。このプライズを所持しているものに対し+の感情を持つものは、このプライズを所持しているものに対するあらゆる判定に+1の修正を得る。
プライズの秘密は所有者のみ閲覧可能です。

十玻璃 真助:ヴゥ………
十玻璃 真助:はぇ…
九条 匡真:時姫からこのプライズを奪う方法は
九条 匡真:居所襲撃だけでしょうか?
GM:時姫に対し戦闘を仕掛け、代理で戦闘を行うPC1との戦場における勝者になることですね。
十玻璃 真助:やめようね
GM:ロールプレイの過程で譲渡が行われる可能性はゼロでは有りませんが。
GM:あまりあてにするようなものではないでしょう。
九条 匡真:なるほど
:いけっ小見寺さん!
歯車スイレン:味方につけたような感じで振る舞ってますけど、願望ですよね???
:チームだよ?
:そもそもスイレンちゃんこそ部外者ですよ!
歯車スイレン:そんな……もう夏休みもおばあちゃんちいかない!
GM:情報配布、完了しました!
GM:抜けがある場合は教えて!
十玻璃 真助:だいじょぶです
小見寺 旭奈:こっちは大丈夫!
九条 匡真:こちらもオッケー!
歯車スイレン:自分はそもそも受け取りがないので大丈夫!
十玻璃 真助:じゃあ
十玻璃 真助:続きしますね…………………………
九条 匡真:はい……
十玻璃 真助:アウウウウ~~~ン…………
GM:はい、お願いします
GM:かなり情報が動いたので
GM:この攻防において各自の記憶が乱気流のように混じり合った、という感じでいってしまうのはどうでしょうか。
:は~い
歯車スイレン:ブワ~……いいとおもいます!
十玻璃 真助:ありがたい
九条 匡真:はーい!
:じゃあ閏は情報貰えなかった代わりに、自分を強く保ったのでスムーズに離脱できたことにいたしましょう
歯車スイレン:十玻璃くん時姫ちゃんと話したいんですけど、そこからやっちゃっていいですか?
九条 匡真:私はぶつかりあいのおこぼれ受け取りつつ、閏さん追いかけようかな
十玻璃 真助:よかです
歯車スイレン:「……十玻璃」一瞬、狐の姿が揺らめき見えたような気がする。いや、あなたには"視え"たのだろう。
歯車スイレン:「不本意だが、私はおそらくお前の味方だ」
十玻璃 真助:「…………」
十玻璃 真助:呆然とした顔で。その言葉を耳にする。
歯車スイレン:「……お前も"視た"のなら、多少は納得してくれるのではないかと思うが」
歯車スイレン:「……"母さん"」時姫へと歩を進める。
歯車スイレン:「……分かりますか、私が」
歯車スイレン:「……もしくは。」十玻璃くんへと再び向き直る
歯車スイレン:「お前の言う通り、"両方"がありえるというのなら」
歯車スイレン:「全員が、味方なのかもしれない」
十玻璃 真助:ぎり、と歯噛みし。
十玻璃 真助:見せたことのない、瞳の色を見せる。
十玻璃 真助:惑いか。悲嘆か。
十玻璃 真助:「………オレのお袋は」
十玻璃 真助:「オレの、目の前で死んだ」
歯車スイレン:「……そうか」
十玻璃 真助:「………ああ、クソッ」
歯車スイレン:「辛いことを思い出させたのなら謝る」
十玻璃 真助:「………自業自得だろ、こんなモン」
十玻璃 真助:「本当に、変わってンな。お前」
歯車スイレン:「勘違いをしないでほしいのだが、私が言っているのは根性論ではない」
歯車スイレン:「全員が力を合わせれば、もしかしたら"両方"を勝ち取れる未来があるのかもしれない」
歯車スイレン:「……確証は、ないが」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:時姫の顔色を覗く。
歯車スイレン:「……まあ、そんなものはない可能性もある。ただの願望だ」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「こいつの」
十玻璃 真助:「したいように、させてやりたいんだ」
歯車スイレン:「……"母さん"」
歯車スイレン:「今のあなたが、どこまで分かっているのか、分からないが……」
歯車スイレン:「十玻璃の言う、"両方"が……起こるかもしれない」
時姫:「……?」
時姫:ふしぎそうに、スイレンの顔をみる。
歯車スイレン:「……もしかしたら、"母さん"も、十玻璃も、両方とも……二人で、幸せに生きる未来だって、あるのかもしれない」
歯車スイレン:「……旅は終わらない。ずっとずっと、続いていくのかもしれない……」
時姫:「『かあさん』だって、おかしいね」
時姫:そう言って十玻璃を見上げ、小さく笑う。
歯車スイレン:「……私なら、十玻璃を救える」
歯車スイレン:「そして……もしかしたら……"両方"も起こせるかもしれない」
歯車スイレン:「確かめたいんだ。だから……"母さん"の、大切にしているものを」
歯車スイレン:「預けてくれないか」
歯車スイレン:「……十玻璃からも、頼んでくれないか」
歯車スイレン:「…………お願いだ」頭を下げる。
時姫:「あなた……ほしいの?」
時姫:そういって、己の懐を、そっと押さえる。
時姫:そこに確かに感じる、ちからを。
時姫:「ごめんなさい、これはだいじなものなの」
歯車スイレン:「……そうだろうな。母さんの、大切な……ものだろうな」
時姫:「だいじなひとに、もういちどあうために、ひつようなの」
時姫:「これをもっていれば」
時姫:「またあえるって」
時姫:「とおいとおいむかしに」
時姫:「とおくて、ちかい……どこかで」
歯車スイレン:「……母さん」
歯車スイレン:「あなたの隣のひとは」
歯車スイレン:「大事な人では、ないのですか」
時姫:「……?」
時姫:十玻璃をみあげる。
時姫:「そうなの?」
十玻璃 真助:「…………」
歯車スイレン:「……ただ、一度会うだけでいいのですか」
歯車スイレン:「共に、ずっと……いたくはないのですか」
時姫:「わからない」
時姫:「わからないから……」
時姫:「あってみないと」
時姫:「だからこれは、だいじなものなの」
歯車スイレン:「……十玻璃」
歯車スイレン:「悔しくないのか」
歯車スイレン:「自分がそうだって」
歯車スイレン:「認めさせなくていいのか」
十玻璃 真助:「───────悔しいよ」
十玻璃 真助:ぽつりと、吐露する。
十玻璃 真助:「オレが一番だと、即答出来ない自分も」
十玻璃 真助:「妾が、妾がって」「ガキみてえにハシャいでたあの姿を。もう二度と見れない事も」
十玻璃 真助:「何より」
十玻璃 真助:「こいつの、笑顔を」
十玻璃 真助:「いとも簡単に見せた、お前にも」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「時姫」
十玻璃 真助:溢れるものを、袖で拭う。
十玻璃 真助:「オレが。必ず」
十玻璃 真助:「大事な人に。会わせてやる」
十玻璃 真助:「目の前のワン公は」「それが無いと困るんだと」
時姫:そ、とその手がきみの頬に触れる
時姫:「……なかないで、トバリ」
十玻璃 真助:その手の温もりに。じわりと、心に広がるものがあった。
十玻璃 真助:「泣いて無ぇよ……」
十玻璃 真助:「汗だ、汗」
時姫:「……」
時姫:いま一度、スイレンへと向き直る。
時姫:「ほしいの?」
時姫:繰り返す。
歯車スイレン:頷く。
歯車スイレン:「……母さんと、母さんの大事な人を、守りたいんです」
時姫:「……よくわからない」
時姫:「これはだいじなものなの」
時姫:「だから」
時姫:「ちゃんとかえして」
歯車スイレン:「……!……はい」
歯車スイレン:「必ず、返します」
GM:PCの頑張りに免じて、プライズを譲渡します
歯車スイレン:うお~~~~~っありがとうございます!!!
GM:ただし、提示した通り条件があります
九条 匡真:GMっ!
GM:クライマックスフェイズまでに返却を行うこと。
GM:これについて反故は無しです。
歯車スイレン:はい……!!!!
九条 匡真:はっはーん
歯車スイレン:口約束もちゃんと守るタイプなので!
:…
九条 匡真:さっき裏で……
GM:それではスイレンさんに円の秒針を差し上げます。
歯車スイレン:元から守る気なければあんな条件ださない!ありがとうございます!
十玻璃 真助:時姫のため、お国のため……
歯車スイレン:「……母さん。ありがとうございます」
時姫:「こわしちゃだめだよ」
歯車スイレン:「はい。必ず返します」
歯車スイレン:「……十玻璃も、礼を言う」
歯車スイレン:「……母さんには……お前がいないとダメなんだと、思う」
歯車スイレン:「幸せにしてくれ」
十玻璃 真助:こくりと、頷いて。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「歯車」
十玻璃 真助:「お前の、幸せは───────」
十玻璃 真助:「イヤ」
十玻璃 真助:「何でもね」
歯車スイレン:「……ふん」
歯車スイレン:「あとな」
歯車スイレン:「諦めるな」
歯車スイレン:「母さんの元気な姿が二度と見られないと……」
歯車スイレン:「お前が一番大事な人でないと……」
歯車スイレン:「勝手にあきらめるな」
十玻璃 真助:はっ、と軽快に笑って。
十玻璃 真助:「この真助サマが。こんなチャチな術如きに」
十玻璃 真助:「負けてられるかってんだ。まだまだ」
十玻璃 真助:「諦めるなんてなァ、程遠いぜ」
十玻璃 真助:「…………ん?」
十玻璃 真助:「大事な人………?」
十玻璃 真助:みるみるうちに。頬に朱が差し。
十玻璃 真助:「さっさと、用事。済ませて来いよ!」
十玻璃 真助:「トンズラしたら、タダじゃおかねえぞ!」
歯車スイレン:「誰が逃げるか。"視た"のだろう」
歯車スイレン:「私の願いは母さんの幸せだ」
歯車スイレン:「……それには、お前が幸せでないと、困る」
十玻璃 真助:「……わーった。わーったからよ」
十玻璃 真助:「こっ恥ずかしいから。止めろって……」
歯車スイレン:「ああ。……うまくいくのかなんて、分からないが」
歯車スイレン:「何が起ころうとも、私はお前の味方だ」
歯車スイレン:「信じるかは勝手だが、忘れるな」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「応」ぼりぼり、と後頭部を掻いて。
十玻璃 真助:「まァ」「オメーも」
十玻璃 真助:「適度に。気張ってけや」「………」
十玻璃 真助:「簡単に。命を。投げ捨てるようなマネだけは」
十玻璃 真助:「すンじゃねーぞ」
十玻璃 真助:ぽん、と時姫の頭に手を乗せて。
十玻璃 真助:「それは、オレたちの"幸せ"じゃ、無ぇからよ」
時姫:「?」
時姫:きょとん、と。ただ不思議そうにその顔を見ている。
歯車スイレン:「……お前のその言葉。お前が忘れるなよ」
十玻璃 真助:「けけっ」
歯車スイレン:そう言って、白い煙が一瞬、あがる。
歯車スイレン:煙が晴れたころには、木の葉一枚を残し、スイレンの姿は消えていた。
:「かくして【円の秒針】は託された」
:「こんなことは今まで一度もなかったことだね」
:「それが何をもたらすのか……」
:「しかし、今回はイレギュラーなことだらけだ」
:「すごいものが、見れちゃうかもね」
GM:=====================
GM:サイクル2終了、サイクル3開始前にマスターシーンがあります。

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マスターシーン3

GM:56班も存在した追手も今やゼロ。
GM:それからの数日は、不可解なほどに平穏なものだった。
:《様々な場所を巡る、十玻璃と時姫》
時姫:「!」
時姫:「!?」
時姫:「……」
時姫:「~~~!」
GM:そして、それが。
GM:あの時と変わらぬ気軽さに、

ヒトツキ:「おはよう十玻璃真助くん、はじめまして、また会ったね。」
ヒトツキ:「今のは挨拶代わりだが、申し訳ないことに」
ヒトツキ:「……ほぅ?」
ヒトツキ:寸分違わず、致命の一撃が。
ヒトツキ:"既知"のそれが。
GM:優れた忍びに、同じ技は2度は通用しない。
十玻璃 真助:「────────」
十玻璃 真助:「過保護野郎」
ヒトツキ:「何やら……俺の預かり知らぬことが起きてるようだ」
ヒトツキ:「きみ、"知ってる"ようだな」
十玻璃 真助:「だったらァ?」
ヒトツキ:「まあいい、元に戻るまで殺し続けるだけのことだ」
ヒトツキ:「何度も、何度も、何度であっても」
GM:かくして、開戦の幕は上がる。
GM:壇上に集うは、果たして。
GM:というわけでマスターシーン。
GM:ヒトツキによるPC1への戦闘です。
十玻璃 真助:バッチコイや
GM:乱入も可能ですので、次回までに皆さんイメトレ等
GM:バッチリ済ませておいてね☆
九条 匡真:はーい!
GM:本日はありがとうございました。これにて終了です!
十玻璃 真助:おつかれさまでした~!
歯車スイレン:はーい!お疲れ様でした~!!!
:お疲れ様でした~!!
小見寺 旭奈:お疲れ様でした!
九条 匡真:お疲れさまでした!
GM:それでは本日もはじめていきましょう!
GM:いよいよやって来ましたね、戦闘シーンです!
十玻璃 真助:ヤッタルゾー!
九条 匡真:うおー!
小見寺 旭奈:やるぜやるぜ
:パフパフ
GM:シノビガミにおいてはヴェロシティシステム、という特殊な戦闘マップを戦闘で使用します。
GM:画面が変化しましたね、これです!
歯車スイレン:すごいぜ
GM:TRPGプレイヤーたるもの、スキルはコストを支払い放つもの、これは常識かと思いますが
GM:シノビガミの場合、自分がプロットした間合いの値がそのままコストの値になるのです
GM:ならば高いプロット値にいけばいくほど有利になる、そうでしょう?
九条 匡真:ヒューッ!こりゃプロット6に行くしか無いぜーっ!
十玻璃 真助:全員6!終わり!
GM:ところがどっこい、うまい話にはリスクがあります!
九条 匡真:強大な力にはリスクが伴う……
:なんだって!? 騙したなーッ
GM:シノビガミにおいては、ファンブル値もまたプロット値と同値になるのです!
九条 匡真:どうしてファンブルを増やそうとするんですか?
GM:ファンブルし、【逆凪】という特殊な常態になったPCは
GM:ラウンド間、なんと、あらゆる判定に失敗する常態になってしまいます
小見寺 旭奈:凪は怖い……凪は怖い……
十玻璃 真助:そんな……じゃあ逆凪に入ったらもう終わりなのですか……?
GM:つ、ま、り!どんな恐ろしい攻撃が飛んできても、避けることすら!
GM:終わりです!!
十玻璃 真助:マジ!???!?
GM:と、言いたいところですが
GM:必殺の切り札である奥義は判定を必要としないため
GM:ファンブル時でも変わらず使用が可能です
歯車スイレン:やったぜ
九条 匡真:流石奥義
GM:あとの細かいことはやりながら解説していきましょうか
歯車スイレン:身体で覚えます!
GM:疑問点など、すぐに質問してくださいね
十玻璃 真助:は~い!
GM:それでは登場PCはPC1、十玻璃真助!
:質問しちゃうぞ~
GM:以上!!
GM:と言いたいところですが、シノビガミの戦闘シーンには"乱入"が可能です
十玻璃 真助:なんやて!?
九条 匡真:じゃあ皆で遊び行こうぜ!
GM:今回はPC1か時姫に対し【感情】か【居所】を所持しているPCは、乱入の可能性が
GM:さあ誰ぞ名乗り出る!?
九条 匡真:しっかたねえなあ~
九条 匡真:困ったことに感情持っちまってるし行ってやるよ!
九条 匡真:まあ味方するとは言っていないが……
小見寺 旭奈:居所があるからな……行くぜ!
歯車スイレン:九十……
GM:そう、味方とは限らない……
小見寺 旭奈:薔薇に挟まる女になっちまうな
GM:戦闘において勝者になったものは【戦果】を入手することができます
十玻璃 真助:アッキーナ…!
十玻璃 真助:匡真…!
十玻璃 真助:戦果じゃ戦果じゃ!
GM:【戦果】
GM:敗者からひとり選び
GM:1・相手に、好きな感情を一方的に取得させる
GM:2・相手の持つ【秘密】か【居所】をひとつ獲得
GM:3・相手の持つ【プライズ】を獲得
GM:この中に目的があるPCが味方のような顔をして紛れ込んでいるかもしれません
十玻璃 真助:そーなの!?
GM:常々、油断なされぬよう……
九条 匡真:敵だって最初から言ってるじゃん……
十玻璃 真助:信じてるのに……
GM:では登場希望は九条くん、小見寺さんの2名でよろしいでしょうか
九条 匡真:はい!
小見寺 旭奈:はい!
GM:小見寺さんは居所乱入なので判定をお願いします
十玻璃 真助:がんばえー!
小見寺 旭奈:特技って任意ですか?
GM:任意!
九条 匡真:感情で乱入する場合、確定で参加できるが
九条 匡真:居所の場合は判定が必要なのだ
GM:どうやって察知した、とかどうやってここに割って入ってきたとか
GM:好きにこじつけてやってください
小見寺 旭奈:了解です!
小見寺 旭奈:じゃあ……どうしようかな、暗号術で
小見寺 旭奈:2D6>=5 (判定:暗号術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
十玻璃 真助:アッ……
小見寺 旭奈:えっそれは……
九条 匡真:あ、しまった
九条 匡真:すいません、確認忘れてたんですけど
GM:おやおや
九条 匡真:この判定に感情修正とかってできたのかな
GM:それはなしで!
九条 匡真:はーい!
歯車スイレン:ダイスの女神は九十強火みたいですね
十玻璃 真助:すまんアッキーナ……草葉の陰から見ていてくれ……
:薔薇の間に挟まることを許さない
小見寺 旭奈:いや
九条 匡真:おっ
小見寺 旭奈:神通丸使います!
十玻璃 真助:何ッ!?
小見寺 旭奈:クソ~もったいない
GM:おっ
十玻璃 真助:い、いいのけ…!?
九条 匡真:ここで斬る!
小見寺 旭奈:よくないけど……
GM:どうしてもPC1を惨殺したい理由があるようだな……
十玻璃 真助:ヒェ……
小見寺 旭奈:2D6>=5 (判定:暗号術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 6[2,4] > 6 > 成功
小見寺 旭奈:あっぶね
GM:こわいな!
十玻璃 真助:やりますね
九条 匡真:通した!
ヒトツキ:「ぞろぞろと……」
ヒトツキ:「まぁいい、はじめようか」
GM:それでは戦闘を開始します
GM:勝利条件は他人を蹴落とし、戦場に残る最後のひとりになること!
GM:ミドルの戦闘シーンにおいてはダメージを受け、生命点を1点以上失った瞬間、脱落が確定します。
GM:また、特に闘う理由がないふたりが残った際片方が離脱を宣言しもう片方に勝者譲ることも可能。
十玻璃 真助:ウス
九条 匡真:はい!
GM:まずはプロット!
GM:プロット開始前に使用可能な忍術を持っている方がいますね?
九条 匡真:あっすいません!
GM:はい!
九条 匡真:その前に、ヒトツキ君のデータって確認できます?
GM:あ、こいつは失敬……
十玻璃 真助:見せてくれんのかよ~!
GM:http://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1e3nqAMM
九条 匡真:微妙に被ってんじゃねえかお前よぉ!
十玻璃 真助:影法師じゃねえすかぁ!
GM:お前には……シンデモラウ
九条 匡真:春雷は強いぜえ
小見寺 旭奈:こ、これ禁術も使いにくいな
九条 匡真:すまねえ!
GM:それではあらためて!
GM:プロット前!
十玻璃 真助:ある!
十玻璃 真助:影分身!
ヒトツキ:影法師の使用を宣言、目標は十玻璃……きみだ。
十玻璃 真助:くんな!
十玻璃 真助:では分身の術で判定……よろしいか!
ヒトツキ:よろしくてよ!
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 8[4,4] > 8 > 成功
十玻璃 真助:他愛なく
ヒトツキ:影法師、判定は歩法
ヒトツキ:2d6>5 ShinobiGami:(2D6>5) > 7[1,6] > 7 > 成功
十玻璃 真助:こないで
ヒトツキ:ふん
GM:各自ダイスシンボルの使い方は大丈夫かな?
十玻璃 真助:大丈夫!のはず……
九条 匡真:多分オッケー!
小見寺 旭奈:おそらく……
九条 匡真:影法師使われたときはよく考えてプロットしよう!
十玻璃 真助:はーい!
九条 匡真:さて、私はオッケー!
GM:準備がてきたら言ってくれ!
小見寺 旭奈:これって「隠す」をオフにすればいいんでしたっけ
九条 匡真:あ、すいませんちょっとまって
九条 匡真:これ、私の隣のダイス
GM:プロットが終了したらシンボルを→にスライドさせたほうがわかりやすいかな
九条 匡真:周りから見れたりしない?
十玻璃 真助:視えてないっすよ!
九条 匡真:なら良し!
小見寺 旭奈:見えてないですね!
九条 匡真:改めてオッケーです!
GM:よし、オープン願います!
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

<プロット4>
(十玻璃、ヒトツキ)
<プロット3>
(小見寺、九条)

十玻璃 真助:4で~
九条 匡真:4行くかあ
GM:位置についたな!
GM:では高プロット順に行動です
GM:同値に関してはデータ処理の上では同時行動です
GM:ファンブルに関しては全ての判定を終了し終わってから逆凪へと移行するため。
GM:命中に失敗→逆凪→避け失敗確定!!ではなく
GM:命中に失敗→避け挑戦→逆凪へ
GM:こういう処理になりますね
九条 匡真:同じプロットの処理が全て終わってからということですね
GM:はい
十玻璃 真助:なるほど~
GM:それでは能動から
ヒトツキ:ヒトツキは春雷を宣言
十玻璃 真助:魔眼打ちます
ヒトツキ:骨法術と結界術で
ヒトツキ:二度判定
ヒトツキ:2d6>5 ShinobiGami:(2D6>5) > 8[3,5] > 8 > 成功
ヒトツキ:2d6>5 ShinobiGami:(2D6>5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
ヒトツキ:あうち
小見寺 旭奈:おっ凪では
十玻璃 真助:なんだなんだ!
ヒトツキ:これは……そうですね
十玻璃 真助:ギャーハハハ!
ヒトツキ:攻撃失敗の上逆凪へ
小見寺 旭奈:でも十玻璃くんは凪の恩恵は受けられないんやで
十玻璃 真助:クン……
十玻璃 真助:これ
十玻璃 真助:判定後に対象指定ですか?
十玻璃 真助:逆?
ヒトツキ:最初の対象を指定して
ヒトツキ:命中後改めてもうひとりの対象を指定
ヒトツキ:でお願いします
十玻璃 真助:ありがとうございます、御意に
十玻璃 真助:では
十玻璃 真助:最初の魔眼をヒトツキに。
九条 匡真:さ、最初
十玻璃 真助:瞳術で判定。
十玻璃 真助:2d6>=4 ShinobiGami:(2D6>=4) > 3[1,2] > 3 > 失敗
十玻璃 真助:??????
九条 匡真:あっ
ヒトツキ:ひーひひひ
九条 匡真:ふたりとも……凪ったね……
九条 匡真:やばいじゃん
九条 匡真:赤眼?
:【赤眼】が発動します
ヒトツキ:では仲良くファンブルエリアに移動です
小見寺 旭奈:ナギナギの実
十玻璃 真助:……待ちな!
九条 匡真:おっ
ヒトツキ:お、これは
九条 匡真:やるかい!
十玻璃 真助:使うぜ!神通丸!
九条 匡真:あれ、そういえば
小見寺 旭奈:このシーンだけで既に二つの神通丸が
ヒトツキ:チィーー
九条 匡真:十玻璃君、痛打はやらなくてよかったの?
九条 匡真:この後に取っといてる?
十玻璃 真助:ファンブルこわいから…
九条 匡真:あっはい……
九条 匡真:今まさに見せられたわその恐怖
GM:あ、言い忘れていました。
GM:感情修正等
GM:それと、演出修正!
十玻璃 真助:ナニッ!
GM:戦闘シーンにおいてはシーンに未登場のPCのが
GM:1ラウンドに1回、好きな修正を±1で付けることができます。
GM:こうこうこういうことが起きて、うれしい効果があったんだよ。
GM:あいつはこういう風にハードラックとダンスっちまったんだ。
GM:という演出をしていただけると。
十玻璃 真助:なるほどね~!
GM:GMが「ケッなんだそりゃ!却下!却下!」という場合以外修正が可能です。
十玻璃 真助:お客様の中にプラス修正をくださる方はいらっしゃいませんか?
九条 匡真:おっとまちな!
九条 匡真:感情修正や演出修正と逆凪についてですが
GM:そう、
九条 匡真:ファンブル値は達成値ではなく、あくまでダイス目だけを参考にするので
GM:ファンブルは、ダイス値参照なのだ!
十玻璃 真助:ええ…?
GM:なので修正の結果成功値へ達しても
GM:ダイス目がファンブル値ならば……!
GM:これが高プロットのリスク!!
九条 匡真:だから、プロット4以上だと命中へのプラス修正はあまり美味しくないです
十玻璃 真助:コワ~…
九条 匡真:なのでここは感情修正は取っておきますね
十玻璃 真助:じゃあ……素打ちにすっか!
九条 匡真:あ、演出でマイナス飛ばされたら話は別だけど……
十玻璃 真助:!?
十玻璃 真助:やめましょうよ!争いなんて!
九条 匡真:今まさに闘って殴るところじゃん君……
十玻璃 真助:じゃあ殴るね~
九条 匡真:がんばえ~
十玻璃 真助:2d6>=4 ShinobiGami:(2D6>=4) > 2[1,1] > 2 > ファンブル
十玻璃 真助:草
歯車スイレン:……
九条 匡真:真助ぇ……
GM:ざーこざこざこ♡
:……
GM:ざこハグレ♡
小見寺 旭奈:怖いんだけどこの部屋のダイス
十玻璃 真助:がああああ! がああああ!!
九条 匡真:怖いわね
:【赤眼】
小見寺 旭奈:お祓いはしたのですか?
十玻璃 真助:ウン
ヒトツキ:はい、じゃあお二人様ごあんなーい
ヒトツキ:お祓いは……まだ
九条 匡真:仲良く凪
GM:次、プロット3のおふたり!
十玻璃 真助:不運と踊っちまった
九条 匡真:あと、十玻璃君は赤眼で
GM:あ、そうだね
九条 匡真:射撃と接近1点ずつですっけ?
十玻璃 真助:は~い
GM:脱落しちゃうねこの主人公
十玻璃 真助:接近が
九条 匡真:あ、ほんとだ……
十玻璃 真助:ランダム1点
小見寺 旭奈:射撃接近1点ずつエグすぎるな……
十玻璃 真助:射撃が
九条 匡真:1点受けたから脱落
十玻璃 真助:任意1点で
十玻璃 真助:合ってますでしょうか
GM:そのとおり!
GM:まず近接の1d6をふりたまえ!
十玻璃 真助:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 1
十玻璃 真助:瞳術なんだけど……?
九条 匡真:いや、1は
:器術ではないですか?
小見寺 旭奈:器術ですね
GM:1,器術損壊!
九条 匡真:あ、えーとですね
十玻璃 真助:あーそういう…
GM:そう、6つの特技分野がそのまま生命点なのです
十玻璃 真助:あー
GM:すべての分野を失調し、戦うすべを失ったそれすなわち
十玻璃 真助:器術全部潰れる、そういうことですね
GM:死!
九条 匡真:そうなります!
十玻璃 真助:かしこまり!
GM:ざっつらい!
九条 匡真:逆に真助君の場合、謀術には何の特技もないので
九条 匡真:謀術分野の生命力を落とされても戦闘力が落ちなかったりするわけです
十玻璃 真助:なるほどな~
十玻璃 真助:じゃあお言葉に甘えて
九条 匡真:忍術落とされると特技2つ落ちたりするけどね!
GM:そう、なので兵糧丸は
GM:持っているなら本当に危険な分野が落ちるまでとっておくがセオリーです
十玻璃 真助:承知!
十玻璃 真助:では器術と譜術が失くなりますね~

十玻璃 生命力6→4 (器)・体・忍・(謀)・戦・妖
()は消耗済み

十玻璃 真助:撤退!
十玻璃 真助:敗北!
九条 匡真:ボスっぽいやつが行動不能になってPC1が勝手に倒れた……
GM:ふしぎ……
小見寺 旭奈:なんなんだこれは……

<プロット4>
(ヒトツキ[逆凪])
<プロット3>
(小見寺、九条)

GM:よおし宣言せい!プロット3ども!!
九条 匡真:あっと、その前に
九条 匡真:後でちゃんと聞きたいけど、答えだけ聞いておきましょうか
九条 匡真:真助君
九条 匡真:壊すつもりある?
十玻璃 真助:あたぼうよ
十玻璃 真助:……説得力ある?
九条 匡真:結構君、今ピンチだけど
九条 匡真:両取りの覚悟は変わってないかい?
十玻璃 真助:まだ負けてないし…
十玻璃 真助:やりますよ
九条 匡真:オッケー!
九条 匡真:失礼、おまたせしました
九条 匡真:もう行動宣言して良かったですっけ?
GM:ならばその覚悟、示してみるがヨぉい!
GM:おっけー、です
小見寺 旭奈:お先にどうぞ!
九条 匡真:では春雷を宣言します。対象は……
九条 匡真:ヒトツキ!
九条 匡真:まずは骨法術で判定
九条 匡真:2d6 春雷(判定:骨法術) ShinobiGami:(2D6) > 3[1,2] > 3
九条 匡真:にゃーん。
小見寺 旭奈:あの……あの……
十玻璃 真助:ウソじゃん
GM:ここ大丈夫??
九条 匡真:ざーこざーこ♡
GM:ほんとに
小見寺 旭奈:呪われてます?
GM:壊れてない?
歯車スイレン:おにぎり最強ってこと
九条 匡真:プロット終わりに逆凪でーす
九条 匡真:じゃあ小見寺さん頑張って……
GM:まさかのおにぎり最強説
小見寺 旭奈:怖いよ~~~~
九条 匡真:一応言っておくと
九条 匡真:ヒトツキに攻撃したことを信じてほしいなあ
九条 匡真:秘密見えてないから怖いと思うけどね
九条 匡真:まあそれに、同プロットならまだ逆凪は適用されてないし
小見寺 旭奈:まあ仮に九条くんが敵だったとしても
小見寺 旭奈:ヒトツキはそれ以上の確率で敵なので
九条 匡真:ですよね。ありがたい
十玻璃 真助:皆…!
小見寺 旭奈:ヒトツキに接近戦攻撃!
歯車スイレン:演出修正!
歯車スイレン:+1どうぞ
GM:来な!
小見寺 旭奈:2D6>=5 (判定:砲術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功
小見寺 旭奈:生きてる~~~~~~~!!!!
九条 匡真:やったぜ~!
十玻璃 真助:成功した!
小見寺 旭奈:あっ+1してなかった

ヒトツキ(NPC) 生命力6→5

GM:では、おふたかた演出をどうぞ
歯車スイレン:ダイスって成功するんだ
:じつはそうなんじゃよ
九条 匡真:成功するらしいですね 初めてみた
GM:そうらしいですね
GM:激しくもみ合う十玻璃とヒトツキ
GM:ふたりはホーム上から線路へと転がり落ち、そして
小見寺 旭奈:忍たちが刃を交わす地下鉄のホーム。
小見寺 旭奈:その往来を告げる電光掲示板の文字が、不意に揺らめく。
小見寺 旭奈:『各駅 水波南北線 21:31』
小見寺 旭奈:『──《東や》』
小見寺 旭奈:それと共に、半透明にきらめく数字が、表示板から雪崩れるように溢れだす。
小見寺 旭奈:『《高雪の山に 槽造る》』
小見寺 旭奈:それはさながら──淡雪のように。
小見寺 旭奈:『《大蛇行く方 残き前おかじ》』
小見寺 旭奈:数字の降る降る只中に、黒尽くめの女が一人、立っている。
小見寺 旭奈:その手には一丁の拳銃が握られている。
小見寺 旭奈:それを握る手は──
小見寺 旭奈:かわいらしい意匠をあしらった、可愛らしい手袋に包まれていた。
歯車スイレン:きらきらときらめく数字の雪。
歯車スイレン:そこからさらに幾多の輝く小鳥が生まれ羽ばたく。
歯車スイレン:光の乱反射。とおくで狐の吠える声がした。
ヒトツキ:「これ…は……」
ヒトツキ:「ぐ……だが」
ヒトツキ:「目的は、果たさせてもらう」
ヒトツキ:「十玻璃、"運の悪い"ことに、ここは」
ヒトツキ:「俺の間合いだ」
十玻璃 真助:「ンなこた、こちとら───」
ヒトツキ:ぎゅるり!異形の尾が絡みつく。
ヒトツキ:「巻き添えに」
ヒトツキ:「な、貴様」
十玻璃 真助:異形の尾。それを目掛けて魔眼を開放。
十玻璃 真助:その動きを止める。
ヒトツキ:「まさか、"同じ"目論見」
十玻璃 真助:筈だった。
十玻璃 真助:「がっ」
十玻璃 真助:瞬間。真助のその眼が。
十玻璃 真助:朱色に染まる。
十玻璃 真助:「あっ、がっ────!」
十玻璃 真助:邪視の力が。練った気の全てが。
十玻璃 真助:身体から抜け落ちていく。
十玻璃 真助:ぞくりと、背筋を凍らせながら。脳裏に浮かぶのは。
十玻璃 真助:あの、無数の魔の双眼。
: 
GM:PC1、ヒトツキ、両者脱落!
GM:ラウンド2へ!
GM:移行するまえに脱落宣言者等いますか?
九条 匡真:私に戦闘続行の意思はありません
九条 匡真:脱落して勝者を譲ります
GM:了解!これにて戦闘を終了します。
GM:勝者、小見寺!
GM:戦果を宣言してください
小見寺 旭奈:ヒトツキに感情取らせます
GM:はい!
小見寺 旭奈:忠誠で!
GM:了解! 忠誠:ヒトツキ→小見寺
GM:それではサイクル3へと移行しようと思います。
九条 匡真:あっと、その前に!
九条 匡真:すいません、お話させてもらっていいでしょうか
GM:なん……でしょう?
GM:え、どうしたの
歯車スイレン:この場の面々と話したいと言ってましたね九条くん
九条 匡真:戦闘終了後のタイミングで
九条 匡真:秘密に関わる行動をしたいです
GM:え、こわいなぁ
九条 匡真:ちょっとお時間いただいて会話させてもらって良いでしょうか……
GM:どうぞ……
九条 匡真:ありがとうございます!
GM:ヒトツキは既に遁走
GM:ホームは静けさを取り戻している。
時姫:「トバリ……」
時姫:「ちがでてるよ」
十玻璃 真助:大の字に倒れ。
十玻璃 真助:ごしごし、と袖で顔を拭う。
十玻璃 真助:「………悪ぃな」
十玻璃 真助:「格好良く、あいつ」
十玻璃 真助:「ブチのめすつもりだったんだがよ」
小見寺 旭奈:「………」黙ったまま、その姿をホームから見下ろしている。
時姫:「いたい…?」
時姫:心配そう、というより、ただ不思議そうに聞く。
十玻璃 真助:気力を振り絞り、頭を蝕む、ズキズキとした痛みを無視しながら、立ち上がる。
十玻璃 真助:「屁でも無ぇや」
時姫:「そう」そっけなく、
十玻璃 真助:一瞬だけ。悲痛そうな顔を浮かべて。
十玻璃 真助:「で」
十玻璃 真助:「そこの、相変わらずの湿気た面した比良坂の女と」
十玻璃 真助:「鞍馬の坊っちゃんは」
十玻璃 真助:「もう、"()"らんでいいのかよ」
九条 匡真:「あ。バレてた?」
九条 匡真:スタッ、と。軽い音を立てて線路に着地する。
十玻璃 真助:「一度視た忍の気を。このオレが違える筈が無ぇだろうが」
九条 匡真:「いや、助かる。いつ出ていくかタイミングのがしてさあ。……出遅れたわぁ」
九条 匡真:「ああ、小見寺さん。警戒しないでくれよ、頼むから」
九条 匡真:「戦う気ないよ、今は。アンタとも、こいつとも」
九条 匡真:両手を上げる。
九条 匡真:「あのオッサンに一発かましてやろうと思ったのに」
九条 匡真:「タイミング逃すわ、動きについていこうとして隙を晒すわ、散々でなあ」
九条 匡真:「だっせぇなあ、ヴィランとして二流の動きだった。で、そっちは……」
九条 匡真:傷だらけの友人の姿を改めて確認し。
九条 匡真:「カッコつけてんじゃねえか、ヒーロー」
十玻璃 真助:「……何度も言ってるだろうが」苦虫を噛み潰したような顔。
十玻璃 真助:「オレは。そんなんじゃあ、無ぇ」
九条 匡真:「そこが俺は気に入ってるんだが……まあ、そいつは良い」
九条 匡真:「真助」
九条 匡真:「お前、これからどうしたい?」
十玻璃 真助:「………」
九条 匡真:「そろそろ多少は分かってきただろ。今の状況」
九条 匡真:「続けるか?それとも」
九条 匡真:「ぶち壊して、先に進むか?」
九条 匡真:友の魔眼を真正面から見据えて、問う。
十玻璃 真助:目の前の男から。不意に、目を逸らし。
十玻璃 真助:ぽつりと言葉を紡ぐ。
十玻璃 真助:「この数日よ。オレぁ考えた」
十玻璃 真助:「"初めて"見る、景色に。コロコロと顔色変える、コイツの隣で」
九条 匡真:「……」
十玻璃 真助:「脳味噌が餡子みてえになるまで、テメェの頭使ってよ」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「オレがひとり、死に続けて」
十玻璃 真助:声が震える。
十玻璃 真助:「それで、コイツが。一時の間でも」
十玻璃 真助:「当たり前の幸せってやつを。享受出来るンなら」
十玻璃 真助:「それでも、いいのかもなって───」
九条 匡真:「それで?」
九条 匡真:「死に続ける覚悟でも決めちまったか?」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「オレぁ、独りで生きてきた」
十玻璃 真助:「今までも。これからも」
十玻璃 真助:「孤高で、流れ者の、ハグレモノ」
十玻璃 真助:「だがよ」
十玻璃 真助:少女を視る、その眼の色が変わる。
十玻璃 真助:「こいつは、時姫は」
十玻璃 真助:「違う」
時姫:「?」
十玻璃 真助:「違うんだ」
十玻璃 真助:「コイツを想っているのは」
十玻璃 真助:「オレだけじゃ、無かった」
十玻璃 真助:少女を、"トキ"と呼んだ女が居た。
十玻璃 真助:視えた色は。懐旧
十玻璃 真助:少女を、"あれ"と呼んだ女が居た。
十玻璃 真助:視えた色は。悲観。
十玻璃 真助:少女を、"母"と呼んだ女が居た。
十玻璃 真助:視えた色は。愛情。
十玻璃 真助:「テメェの力量くらい、テメェが一番良く分かってる」
十玻璃 真助:「真の意味で、こいつを、時姫を」
十玻璃 真助:「幸せにするのは」
十玻璃 真助:「オレ独りじゃあ、出来ねェ」
九条 匡真:「独りじゃあ、ね」
九条 匡真:「一応言っておくが。俺は敵だぜ」
十玻璃 真助:「………今はな?」
十玻璃 真助:「匡真よう」
十玻璃 真助:「オレぁ、テメェの言う」
十玻璃 真助:「英雄ってやつが、大っ嫌いだ」
十玻璃 真助:英雄なぞ。終ぞ、真助の元には現れなかった。
十玻璃 真助:暗い座敷牢の中。自身の抑えきれない力に怯えるだけの日も。
十玻璃 真助:里中で忌避された魔眼から流れ落ちた雫を。温かな指で拭った女が、眼前で事切れた日も。
十玻璃 真助:生まれて初めて。燃え上がるほどの想いを寄せた少女の前で。
十玻璃 真助:無様に命を落とした日も。
十玻璃 真助:「だからよ。決めたんだわ」
十玻璃 真助:ならばどうする。
十玻璃 真助:「味方だろうが、敵だろうが。どっちだか解らねー、胡散臭え野郎だろうが」
十玻璃 真助:「全員。その歩く道の先を、見てみてえ、って」
十玻璃 真助:「心底、イカれちまうような」
十玻璃 真助:「そんな"英雄(ひぃろお)"ってやつによ」
十玻璃 真助:「オレが、成ってやるよ」
十玻璃 真助:「オレも。時姫も」
十玻璃 真助:「比良坂も鞍馬も斜歯もあのクソッたれの尻尾野郎も」
十玻璃 真助:皆が腹抱えて。涙流して。笑っちまうような。
十玻璃 真助:皆が願う、終幕を。
十玻璃 真助:「目指してやる」
十玻璃 真助:「匡真」
十玻璃 真助:心底、愉快そうに。
十玻璃 真助:にやりと笑みを浮かべながら。
十玻璃 真助:「テメェの真意は知らねえけどよう」
十玻璃 真助:「この大作劇画」
十玻璃 真助:「テメェ。見てるだけで」
十玻璃 真助:「いいのか?」
九条 匡真:「………………」
九条 匡真:その答えを、確かに聞き届け。
九条 匡真:「……ク」
九条 匡真:九条の口から。
九条 匡真:「ク、フフ、フフフフフ……!」
九条 匡真:笑いが溢れる。
十玻璃 真助:「………あンだよ!」
十玻璃 真助:「テメッ……"本気(マジ)"だぞ! オレぁ!」
九条 匡真:「分かってる……分かってるって……だから、だから……!」
九条 匡真:殺気もない。闘気もない。負の感情など一切ない。
九条 匡真:「だから……最高、以上なんじゃないか……!」
九条 匡真:纏った口布でも隠しきれぬほどの、感情がこぼれだす。
九条 匡真:十玻璃真助への嘲りなどではない。九条匡真は今、本当に。心の底から。
九条 匡真:「ハハ、ハハハ、アーッハッハハハハハハァッ……!」
九条 匡真:嬉しかった。やはり自分は、間違ってなどいなかったと。
九条 匡真:ただただ嬉しくて、ひたすらに笑った。狂ったように。
九条 匡真:ように?いや、違う。彼は最初から"そう"だった。
九条 匡真:誰にもそれを見せないよう、真を匡し続けていただけのこと──
十玻璃 真助:頬を紅潮させ、憤怒の表情で笑い転げる友を視る。
十玻璃 真助:「殺すぞ……」
九条 匡真:「アッハハハ、ヒィッ……いやあ、ごめんごめん!」
九条 匡真:「味方も、敵も!? マジかよお前、イカれてるぜ……! ああ、最高のイカれっぷりだ!」
九条 匡真:「やっぱりだ。やっぱりお前だよ、十玻璃真助!」
九条 匡真:「俺が待ち望んだのは、お前だ!」
九条 匡真:興奮した様子で口布を投げ捨てる。最早、己を縛る必要などない。
九条 匡真:「閏の語る正しさでもない!」
九条 匡真:彼女には共感もするし、嫌いでもなかった。
九条 匡真:「歯車スイレンの純粋さでもない!」
九条 匡真:あの透き通るような願いと思いは、美しいと思った。
九条 匡真:「小見寺旭奈の誠実さでもない!」
九条 匡真:会ったばかりの俺や歯車を気遣うあの優しさも、あるいはと思った。
九条 匡真:──ああ、これは。"忘れたことにしておいた"前回の出来事だったっけ?
九条 匡真:「十玻璃真助!お前のその強欲で傲慢な願いをこそ!」
九条 匡真:「当たり前の一人の人間として、悩み苦しんで、それでもと!求め続ける貴様の在り方をこそ!」
九条 匡真:「俺は"英雄(ひぃろお)"と認めよう!故に!」
九条 匡真:仰々しく、両手を上げて。芝居がかった口調で。己の全てを告げる。
九条 匡真:なにせここは最高の場面。世界一のヒーローの目の前に
九条 匡真:最後の敵が姿を表す、その瞬間なのだから。
九条 匡真:「俺は今こそ、お前の味方になろう。十玻璃真助!」
十玻璃 真助:「……!」
九条 匡真:自らの本当の望みを前にして、匡す鎖は破壊され、隠された真が現れる。
九条 匡真:「この愛しい、愛し続けた世界を破壊して──」
九条 匡真:凶った魔性が目を覚ます。
九条 匡真:「今度こそ本当の意味で──お前の命を奪う為に!」
九条 匡真:秘密に従い、本当の使命の変更を宣言。 秘密を公開します。


九条匡真の秘密

あなたはPC1を愛している、あなたは愛した相手を殺さずにはいられない。
あなたはここが呪術結界「クロノ・オーガン」の渦中であることを知っている。
この全てが繰り返される時間の中で永遠にPC1と殺し合うことが出来るのだ!
あなたの【本当の使命】は結界を守る事である。

あなたはあるいは本当の意味でPC1の命を奪うことを我慢できなくなる時が来るかもしれない、
あなたは好きなタイミングでこの秘密を公開することでPC1に【殺意】の感情を取得し、
【本当の使命】を「PC1の命を奪う」へと変更できる。

九条 匡真:感情の乱流に巻き込まれ、流される。九条匡真の本質、秘したる願いを、この戦いに関わる全ての忍びは知るだろう。
九条 匡真:漫画、アニメ。あるいは他の媒体でも。きらびやかな衣装をまとったヒーロー達。
九条 匡真:彼らの顔が次々と映る。悪に立ち向かう気高い姿を、正面からまっすぐに捉えた映像が。
九条 匡真:正面から、だ。 果たしてその映像は、誰の視点か。
九条 匡真:守られる、憧れる人々ではない。彼らが見るのは英雄の背だ。
九条 匡真:共に戦う仲間でもない。肩を並べて見るのは、横顔だけだ。
九条 匡真:ヒーローの戦う姿を真正面から見据えることができるのは、唯一。
九条 匡真:彼らの敵。
九条 匡真:「分かるか?真助」
九条 匡真:「俺はどうあがいても、お前の敵だ。ヴィランだ。だが」
九条 匡真:「『この先へ進みたい』」
九条 匡真:結界が存在する限り、十玻璃真助の命を真に奪うことはできない。故に
九条 匡真:「そのただ一点において、俺はお前に協力できる」
九条 匡真:九条匡真は英雄に告げる。『お前を殺すために、手を貸そう』と。
十玻璃 真助:「…………」
十玻璃 真助:瞳に浮かぶのは。困惑か、諦観か。
十玻璃 真助:或いは、その、どれでも───
小見寺 旭奈:「──ああ」
小見寺 旭奈:それまで口を堅く噤んでいた女が、不意に声を出す。
小見寺 旭奈:「されば。九条匡真よ」
小見寺 旭奈:「汝は臣の敵になる」
小見寺 旭奈:「もう知っておるのであろう?」
九条 匡真:「ああ」
小見寺 旭奈:「我が道。その短くも長き道の」
小見寺 旭奈:「その終着こそ、汝なれば」
九条 匡真:「その通り」
九条 匡真:「この俺こそが」
九条 匡真:「あんた達の物語の、ラスボスだ」
九条 匡真:そう応えて。再び、男へと向き直る
九条 匡真:「主人公はお前。最後はハッピーエンド」
九条 匡真:手を伸ばす。
九条 匡真:「さあ。……この手を、取れるか?」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「時姫の。追手共の中に」
十玻璃 真助:「匡真。テメェが居たと。はっきりと分かった、そン時よう」
十玻璃 真助:「面倒くせぇ奴が、現れちまったって。想いと」
十玻璃 真助:「何処か安心するような、そんな。マギャクの想いが。あったんだよなァ」
十玻璃 真助:「オレがこの先、無様に追手の凶刃に倒れるとして」
十玻璃 真助:「或いは。テメェになら」
十玻璃 真助:「そんな想いが。あったのかも知れねェ」
九条 匡真:「重てぇよ。感情が」
十玻璃 真助:「テメェが言うな!」
十玻璃 真助:「………だがよ」
十玻璃 真助:真摯な表情から。一転。
十玻璃 真助:「今、確信したぜ」
十玻璃 真助:「あの。ホッとするような想いは、こうさ」
十玻璃 真助:挑発的な笑みで、初めて視る、素顔を晒した男のもとへ。
十玻璃 真助:「テメェに」
十玻璃 真助:「オレは」
十玻璃 真助:その手を。思い切り叩きつけてやる。
十玻璃 真助:「殺せねェよ」
九条 匡真:「──それでこそだ」
九条 匡真:「期待してるぜ。見せてみろや、ひぃろぉ」
九条 匡真:「エンドロールで、ぶち殺してやる」
九条 匡真:最後の敵として。主人公にそう、笑いかけた。
九条 匡真:「……ところでさあ」
十玻璃 真助:「あ?」
九条 匡真:纏った気配を途端に緩め。
九条 匡真:「この結界を破壊する手段、お前の方でアテとか、ある?」
九条 匡真:ラスボスは、気まずそうにこぼした。

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サイクル3 歯車 スイレン

GM:見事!
GM:会心の一撃でしたね、GM笑いが止まりませんでした。
GM:というわけでサイクル3
GM:いよいよさいごの周になります
十玻璃 真助:僕も涙が止まりませんでした よろしくおねがいします
GM:なんかね、泣いてたね、赤い涙流して
GM:GMもうれしい
十玻璃 真助:ならいいか…
九条 匡真:す、すまん……こっから手伝うから……
九条 匡真:どうすれば良いか分からんが……
GM:よおし、それではサイクル3、シーンプレイヤーは歯車スイレン!
GM:登場希望とシーン表をよろしく!
歯車スイレン:はい!登場希望はPC全員
歯車スイレン:シーンは通常シーン表
歯車スイレン:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 9[4,5] > 9
GM:■強い雨が降り出す。人々は、軒を求めて、大慌てで駆け出していく
九条 匡真:出るよ!
:出ます!
十玻璃 真助:出ます~
小見寺 旭奈:出ますー
GM:雨――、予報にはないそれが降り出す。
GM:今ならまだ小雨だ、急いで約束の場所に行けば、あまり濡れずに済むだろう。
GM:カラン、とドアベルを鳴らし
GM:雑居ビルの地下一階、寂れたバーへと踏み入れる。
時姫:「ズゾゾ」
時姫:パイナップルジューズを、啜る。
十玻璃 真助:「むせンなよ」
時姫:こくこくと首を振る。
十玻璃 真助:その隣で。肘を付き少女の様子を眺めている。
九条 匡真:「はーっ……」
九条 匡真:グレープジュースを片手に、深く溜息をつく。
九条 匡真:「どうしよ。なんとかなりそう?」
九条 匡真:不安そうに集まった人間を見回す。
十玻璃 真助:仏頂面で返す。
十玻璃 真助:「オレんより詳しい奴らが」「何人も居ンだろ」
小見寺 旭奈:「………」
小見寺 旭奈:店に入ったときも傘など携えていなかったにも関わらず、その髪も、服も、まったく濡れていない。
長虫宝守:「そりゃ私は結界については専門だけどさ」
長虫宝守:「いいわけ?ここにいて」
長虫宝守:チラリ、と九条を流し見る。
九条 匡真:「いや、むしろなんというか」
九条 匡真:「ノリノリで動いたは良いけど先の展望がないことに気づきまして」
九条 匡真:「できれば助けていただきたいと言いますか……」
小鼠:「ばかぢゃん」
九条 匡真:「そうだよ畜生!」
:「なるほど、なるほど。確かに自体は最早、時姫の奪い合いにはない」
:「チーム内外の垣根など、疾うに消え去っている、という事だね」一人席でくつろいでいる。
十玻璃 真助:ぎろりと閏に眼光を飛ばしつつも。舌を打つ。
:うふふ、と声を漏らす。
:「しかしながら、船頭多くして船山に登る。何もわからない者ばかりで話してもらちが明くまい」
長虫宝守:「クロノ・オーガンね」
長虫宝守:「"ときのはらわた"」
長虫宝守:「私たちはそこのお嬢ちゃんの力に飲み込まれ、その胃の中でゆっくりととろかされてるってわけ」
長虫宝守:「何が起きたやら知らないけど今はたまたまこうして記憶を保ってる」
長虫宝守:「けれどこの"結界"が成長を続けるとあなたたち、完全にそれに飲み込まれて」
長虫宝守:「疑問も何もなく全てを繰り返す輪が閉じる」
九条 匡真:「うわ、マジか……」
九条 匡真:「なんで俺だけ記憶残ってるのかわからないまま、我が世の春を謳歌してたけど」
九条 匡真:「このままだと俺も忘れても不思議じゃないのか……」
小鼠:「でもあちゃしちょっと不思議」
小鼠:「"時姫"の能力が聞いてたのと違うわけよ、掴んだやつと」
小鼠:余った袖を振り回す小鼠が首をかしげる。
九条 匡真:「違う?っていうと」
長虫宝守:「そりゃこれは明らかに不測の事態だからね」
長虫宝守:「壊れてるのよ、この結界」
長虫宝守:「その結果がこれ」
長虫宝守:「でも、こわれつつも"そういうもの"として成長し続けている」
長虫宝守:「完成したら、出られないでしょうね」
:「うふ、それはそれは。我らが船は、渦潮に飲まれつつあると言う事か」
:「なおのこと、航路を照らす明かりが必要だ………そのために、私たちを集めたのだろう?」
:店内の奥に目を向ける。
歯車スイレン:ブクブクと、パイナップルジュースにストローで泡を立てていたが
歯車スイレン:その視線を受け、頷く。
歯車スイレン:「そうだな……おそらく、この結界を破る鍵があるのかもしれないな」
歯車スイレン:「まず、はじめに言っておきたいのは」
歯車スイレン:「私たちは誰も敵対などしていないということだ」
九条 匡真:「……ほう?」
長虫宝守:「そうなの?そりゃ困る」
長虫宝守:「損はしたくないからね、聞いてた話と違うなぁ……」
歯車スイレン:「……そちらの女の目的までは……知らないが」
歯車スイレン:「このままでも、あるひとつの結末において、九条以外の全員が悲願を達成することが出来る」
歯車スイレン:「……"時姫の死亡"によってな」
九条 匡真:「……はぁっ!?」
時姫:「?」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:瞑目していた、眼を開ける。
:「うふふ。興味深い」
歯車スイレン:「閏は言わずもがな。旭奈も目的そのものには反さないはずだ」
歯車スイレン:「……私はそれが母さんの選択なんだと知る。そして十玻璃は……最愛の人を守って、時姫は幸せだったんだと納得する」
小見寺 旭奈:「………」その言葉に、沈黙を返す。肯定の沈黙。
十玻璃 真助:「オレが、そんな結末を───」腰を上げかけ。
十玻璃 真助:ふてくされた顔で、座り直す。
歯車スイレン:「そして、あるいは九条を含むほとんどが悲願を達成する道もある」
歯車スイレン:その様子を一瞥すると言葉を続ける。
歯車スイレン:「"十玻璃の死亡"だ」
九条 匡真:「ん、んー……?」
歯車スイレン:「これならば九条も達成できるというのは皆知っているだろう。当の十玻璃も、時姫が命があって幸せだと思えれば納得できるかもしれない」
十玻璃 真助:「…………」
十玻璃 真助:腕を組み。黙って続きを促す。
九条 匡真:「先生……じゃねえ、閏さんは?」
九条 匡真:「ああ、今は話せないっつーんならとりあえず後で良いけど」
歯車スイレン:「"無力化"というのが何に当たるか分からないが……そう言った方法をとれば可能だろう」
:「十玻璃が死のうがどうしようが、あまり関係ないよ」
歯車スイレン:「関係はないが、反してもいないだろう」
歯車スイレン:「それに、あまり関係なくはない」
小見寺 旭奈:「臣にとっては」
小見寺 旭奈:「都合のよい展開とは言いがたいな」
九条 匡真:「まあ、だよな」
小鼠:「ちょいまちまちまち」
小鼠:「さっきからいったい何の話をしてるわけよ?」
小鼠:「こんな結界ぶっ壊してとっとと出るための相談会じゃないわけ?」
歯車スイレン:「おそらくは……結界を解く方法の話にもつながっているとは思う」
歯車スイレン:「今挙げたのは、結界を壊せない場合の結末ではあるが」
小鼠:「ちゅながってる、とか、そういうのはいいわけ!」
小鼠:「それの話をしなよそれの、直接の!」
小鼠:「あちゃしはけちなハグレが死のうが人間兵器が死のうがどうだっていいわけ!」
小鼠:「このままずっとここに閉じ込められるのはあんちゃら全員ごめんでしょ?!」
九条 匡真:「まあま、落ち着いてくださいよ」
歯車スイレン:「なんにせよ、このままでは」
歯車スイレン:「生き残ることが出来るのは、十玻璃か時姫、その2つに1つなんだ」
九条 匡真:「向こうにも向こうの考え在るだろうし、まずはゆっくり聞こうぜ」
十玻璃 真助:「騒ぐなよ」
九条 匡真:「ろくなことにならないから、勇み足は……まじで……」
十玻璃 真助:「眼が。滑っちまうだろォ」
小鼠:「が~~~~もっと具体的に話せ~~~!!これだから隠忍は……」
小見寺 旭奈:「何か考えがある、のであろう」
小鼠:「昔っからフワフワフワフワとしたことばっかり言って嫌いなんだ……」
歯車スイレン:「ここからは私の仮説だが……」
歯車スイレン:「十玻璃は以前、恐らくこの繰り返しが起きる前、時姫をかばい命を落とした」
歯車スイレン:「しかし、今十玻璃は生きている」
歯車スイレン:「それは、時姫の力だろうな」
十玻璃 真助:「………あ?」
九条 匡真:「起きる前、か」
九条 匡真:「つまり、十玻璃の死がこの結界がこうなったきっかけだ……って感じ?」
九条 匡真:「(そん時殺したの、俺かもしらんけど)」
歯車スイレン:「そうだな……それは、近い。いや、今はそう思ってもらったほうがいいだろう」
長虫宝守:「それはわりと辻褄の合う話ね」
長虫宝守:「条件があるんでしょ、"繰り返し"の」
長虫宝守:「"どういうことがきっかけでこれが起きるの"か」
歯車スイレン:「人を一人生き返らせるのは簡単な話ではないだろう。おそらく時姫の側も、ただでは済んでいないはず……」
歯車スイレン:「ああ。十玻璃の死亡、あるいは時姫の死亡により、この世界は繰り返す」
:「それはなかなか、衝撃的だ」
歯車スイレン:「……母さん……時姫なら、十玻璃を助けるためならなんだってするはずだ。自分の命を賭ける事さえ、簡単にするだろうな」
九条 匡真:「つまり、あー……」
九条 匡真:「この結界は、十玻璃を死なせないためのものだった」
九条 匡真:「だから起点である時姫と、死なせたくない十玻璃が死ぬと発動する」
九条 匡真:「大体そんな感じで良い?言ってること」
歯車スイレン:後だしですがヒトツキの秘密を小見寺さんに渡し、公開情報にします


ヒトツキの秘密

あなたは時姫の兄である。あなたが知る情報はふたつ。
1、時姫は外天牢の外へ出ると彼女のちからのみなもとである呪根に貪られ、一週間(3サイクル)で死に至る。
2,ここは、時姫かPC1の【死亡】を条件に時空を巻き戻す呪術結界「クロノ・オーガン」の渦中である。
「クロノ・オーガン」の中において時姫は仮初の自由を手に入れることができる、

そう考えたあなたの【本当の使命】は「クロノ・オーガン」を維持するためにPC1を殺害し続けることである。

歯車スイレン:「そうだな、そして結界は壊れている……完全ではないということは」
歯車スイレン:「十玻璃も時姫も両方、今まさに死にかけているということではないかと思う」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:無言で、ジュースを啜る、少女のその柔らかな頬を。
九条 匡真:ちら、と。小見寺の方へ一瞬視線を向ける。
十玻璃 真助:ぐにっ。
十玻璃 真助:「オメーは……」
十玻璃 真助:「本当に……」
小見寺 旭奈:「………」依然として無言。しかし、そこに纏った雰囲気は──
小見寺 旭奈:「……愚かよな」
時姫:「……どうしたの?」
時姫:「おなかいたい?」
小見寺 旭奈:"時姫"の、その茫洋とした瞳を眺めるともなく眺める。
:「いやあ、なるほど。素晴らしい……私のような老骨より、はるかに先を行っている」
:ぱちぱち、と手を叩く。
九条 匡真:「……まだ、良いのか?」
九条 匡真:小見寺にだけ伝える声で、ボソリと呟く。
九条 匡真:「……後悔のないようにな」
小見寺 旭奈:「……汝に言わるるは中々妙な気分だが」
十玻璃 真助:「(比良坂の、小見寺旭奈)」
九条 匡真:「まったく、ごもっとも」
十玻璃 真助:「(コイツだ。今だ───)」「(コイツだけは。さっぱり、視えねえ)」
歯車スイレン:「だが」
歯車スイレン:ちらりと十玻璃を見る。
歯車スイレン:「だが、私は……生きて欲しいんだ。母さん……時姫に」
歯車スイレン:「そして……母さんを悲しませたくない。十玻璃にも生きていて欲しい」
十玻璃 真助:「歯車……」
歯車スイレン:"円の秒針"の秘密を全員に渡し、公開情報にします。


プライズ:円の秒針

時計の針のような形状をした、刺突剣にも見える呪具。
このプライズを所持しているものに対し+の感情を持つものは、
このプライズを所持しているものに対するあらゆる判定に+1の修正を得る。

秘密:この秘密は更なる封印が施されている。閲覧には"鍵"が必要なようだが……。
この秘密を任意のタイミングで公開することで、あなたは追加のドラマシーンを得る。

歯車スイレン:「……時姫の持っていた"秒針"には封印が施されている。閲覧には『鍵』が必要なんだ」
歯車スイレン:「その『鍵』を入手し、封印を解くことが出来れば恐らく……時姫は自分の名前を思い出し、力を取り戻すのではないかと考えている」
歯車スイレン:「……人を2人も生き返らせるのだ。莫大な力が必要だろうし、使った後は力を失い"無力化される"かもしれないな」
九条 匡真:「……なるほどね」
九条 匡真:「一応言っとくが、俺は持ってねえぞ」
:「……うふふ、口が達者だ」
九条 匡真:「心当たりは?先生」
歯車スイレン:「『鍵』は誰かが持っているのか、あるいは……」閏さんを見つめる。
歯車スイレン:「複数の『針』を集めることで、完成するのかもしれない」
歯車スイレン:「……そうなれば」
歯車スイレン:「閏は時姫を無力化出来る。旭奈の目的も達せられるだろう」
歯車スイレン:「私は幸せに未来に向かう時姫を見守れるし、十玻璃は……最愛の人と共に生きられる時姫が幸せでないなんて思わないだろう」
歯車スイレン:「九条は……」
歯車スイレン:「……悩んだが、今のところ綺麗な解法は得られていない。だが、何かが……あるはず」
歯車スイレン:「それに、九条にとってもそんな過去の縁で、棚から牡丹餅的に十玻璃の命を奪って」
歯車スイレン:「それで満足できるのか?『殺したいほど愛している』相手を?」
十玻璃 真助:うげっ、とした顔。
長虫宝守:「ちょい待て」
長虫宝守:「さっきから聞いてるとさ」
長虫宝守:「あんたの言ってることは詐欺師のやりくちだ」
長虫宝守:「鍵とやらを揃えて」
長虫宝守:「それを使ったら、何でなにもかもうまくいくって前提で進んでるんだい」
歯車スイレン:「……そうだな。何の確証もない。これはただの私の願い……祈りだ」
歯車スイレン:「だが、私は」
歯車スイレン:「見たいと思う。終幕の向こう側の、幸せな結末を」
歯車スイレン:「そのためには……ただ終わりが来るのをぼんやり待っているだけじゃ駄目なんだ」
長虫宝守:「あんたさ」
長虫宝守:「"ソレ"を何だと思ってるんだい?」
長虫宝守:「おっそろしい呪術兵器だよ」
長虫宝守:「あんなばかみたいなもの必死に作って閉じ込めた」
長虫宝守:「その力が、鍵までかけられている、隠された力ってやつが」
長虫宝守:「どうしてそうキレイなものだと信じられる」
長虫宝守:「反対だね、想像するだに恐ろしい」
長虫宝守:「この中に閉じ込められる方がまだましだって目に、遭わない保証がどこにある」
歯車スイレン:「……時姫は」
歯車スイレン:「"円の秒針"を、大事な人に会う為のものだと言っていた」
歯車スイレン:「名を、力を奪われそうになった時姫が、自分の力を分散させ隠したとか、そういった憶測は立てられるが……」
歯車スイレン:「保証も何もない。けれど、時姫が大事な人と……会って、共に生きられる未来があると、願いたい」
長虫宝守:「……話にならないね」
長虫宝守:そう言って立ち上がる
歯車スイレン:「……時計の針は」
長虫宝守:「あんたらも、信じるわけ?このフワついた……あ?」
歯車スイレン:「長針と短針と秒針で出来ている」
歯車スイレン:閏さんを見つめる。
歯車スイレン:「必ず返す……だから、今、ひと時でいい。閏の持っている針を渡してくれないか」
九条 匡真:「……んー、んー。そうだな」
歯車スイレン:「なにかが起これば……『鍵』が見つかれば」
歯車スイレン:「この話にも、説得力が生まれるのではないか」
九条 匡真:「俺としては歯車の言う賭け、乗っても良いと思ってる」
九条 匡真:「どうせこのままどん詰まりになったら元も子もねえしなあ」
九条 匡真:「ただ、長虫さんの言ってることもごもっとも」
九条 匡真:「全部上手く行く保証がない……ってのはまあ誰にもできないから置いておくとしても」
長虫宝守:「ふん……勝手にするがいいさ、私も勝手にやらせてもらう」
長虫宝守:そう言って扉を乱暴に開け放つと、長虫は去っていった。
九条 匡真:「まだ見えてない情報がある中で判断は難しい──って、あー、行っちゃったよ」
歯車スイレン:「……あの女の目的までは手が回らなかったからな」長虫の立ち去る姿を見ている。
小見寺 旭奈:「──臣は」
小見寺 旭奈:「上手く行くか如何は別として」
小見寺 旭奈:「……歯車の言が、衷心からのものであることは、信じられる」
九条 匡真:「まあ、そうだな。俺もそこは分かる」
十玻璃 真助:去りゆく女の背を。虚ろな目で追いながら。
九条 匡真:「そこはきちんと分かったほうが良いと思うんで……歯車さん、話して良いか?」
十玻璃 真助:こくりと頷く。
歯車スイレン:「……九条、たのむ」頷く。
九条 匡真:では、閏さんに歯車スイレンの秘密を渡します。
歯車スイレン:これで公開情報になったはず!


歯車スイレンの秘密

あなたの正体は時姫の能力である呪術結界「玄の央岸」からこぼれ落ちたチカラの欠片、
言わば時姫の分身である。
あなたの【本当の使命】は時姫の旅の行く末を見届けることである。

あなたは【プライズ:刹那の短針】を所持している。

:たいへんだあ
:プライズの情報は無い感じかな?なるほど
歯車スイレン:【刹那の短針】を持っているという情報だけですね
:「………お嬢さん。そうだな……」
:傘の柄から、機械的な構造の針を取り出す。机の上に置く。
:「"劫の長針"。これを恐らく君は求めているわけだが」
:「これらが一つになったとき。おこることは何かな………すべてが上手くいく、結界を完全に破壊する力を、その秒針が発揮するようになるのかな」
歯車スイレン:「私にもわからない。けれど、おそらく……」
歯車スイレン:「先ほども言ったが、ここに封印されているのは時姫の名ではないかと思っている」
歯車スイレン:「名を取り戻し、力を取り戻せば、時姫は……この結界の『本来の形』"すら超えて"力を発揮できるのではないかと考えている」
小見寺 旭奈:「……名」
:「そうだね。仮に名前だったとしよう。時姫は、名前……すなわち記憶」
:「時間を取り戻す」
:「………私が気になっているのはそこだ」
十玻璃 真助:「時姫の───」
:「……なぜ君が決める?歯車スイレン」
:「時姫が時間を取り戻すべきだ、という君の言動は、私にはエゴイズムにしか見えない……幸せな結末は、君が"見たい"だけなんだろう?」
:「なあ、私はキミの意見を否定しているわけじゃない。これらが揃ったとき、確実に状況を打破する何かが起きるだろう」
:「だが、その時矢面に立たされるのは時姫だ」
:「必ず返す、という約束を守る保証があるのかい?」
:「それすらも、幸せな結末の中に"見えて"いたかい?」
:「違うというのなら。私が提案することは一つ」
:す、と指をさす。唯一、自分の話を聞いていない少女。
:「時姫に決めさせるんだ」
時姫:「?」
時姫:ガキリ、と氷を噛み砕く。
:微笑みかける。
時姫:ニコリ、と笑い返す。
:ひょいと立ち上がり、彼女の目の前に立つ。右手には長い針を握っている。
十玻璃 真助 :
:「……時姫。よく考えてごらん」
:「キミは、このまま沈んでいきたいかね」
:「それとも。新たな時間を得たいかね」少女の胸に針を向ける。
時姫:「……?」
時姫:首をかしげる。
時姫:「しずむ?」
時姫:「ときは、およげません」
時姫:「だから、いちどしずんだら、うきあがれないとおもう」
:「……そうかい」目を細める。
:「新しい時間は、水の中より、暗闇の中よりずっと苦しいかもしれないよ」
時姫:「?……よくわからない」
時姫:「みずには、ちかづきません」
時姫:「ここは、たのしいです」
時姫:「またこようね」
時姫:そう言って、ふにゃりと十玻璃へ笑いかける。
十玻璃 真助:「………」
:「……その時間は……消えているか」
:「うふふ」
十玻璃 真助:「来れるさ」
十玻璃 真助:「何時だって……」
:「……話を元に戻そう」
:「お嬢さん。時姫の"秒針"を彼女に返したまえ」
:「私は時姫になら"長針"を預けてもよい」
:「"短針"を彼女に預けるかは、もちろん君の自由だ」
歯車スイレン:「……今の母さんに判断をさせるのは、酷だろうと思う」
歯車スイレン:「お前の言う通り、全てうまくいったとして突然未来の母さんにすべてを投げるというのも、無責任だろう」
歯車スイレン:「……そもそも針をそろえるというのも私の憶測にすぎない」
歯車スイレン:「まずは、調べられることは全て調べるのが筋だろうな」
:「………その方が人間らしいね」
歯車スイレン:「まだ、『第三勢力』については……わかっていないことがおおいからな」
九条 匡真:「ああ」
:針を仕舞う。傘を取り出す。
九条 匡真:「このループの最初の最初。俺達以外の部隊を、全部潰したヤツか」
:「………なら、私は退散するとしよう」
九条 匡真:「手伝ってくんねえの?」
歯車スイレン:「……そうか」
:「私は私でやることがあるのでね……そろそろ独り立ちしたまえ、うふふ」
九条 匡真:「生徒に厳しいお師匠だこと」
歯車スイレン:「……子を産んだものとして、その子供と共に心中し責任をとるというのも、また、義の立て方なのだろうな」
時姫:「バイバイ」小さく手を振る
:「………ああ。また」
:扉を開け、雨の町へと歩き出していく。
小見寺 旭奈:「……あの者にも」
小見寺 旭奈:「あの者なりの誠心があるのだな」ぽつり、と呟く。
歯車スイレン:「……」じっと手の中のパイナップルジュースのコップを見つめる。
九条 匡真:「……複雑、だねえ」
歯車スイレン:「……私は、やれることをやろう」
十玻璃 真助:時姫の。首筋あたりに眼を向けて。
十玻璃 真助:「("針"を指した瞬間から───)」
十玻璃 真助:「(兵器。それ以外の価値など、コイツには無ぇと)」
十玻璃 真助:「(人間としての想いなんてなァ、いらねえと)」
十玻璃 真助:「(そう、言ってた)」「(言っていた。筈なのに)」
十玻璃 真助:「わからねェよ。年食った人間の考えるこたァ」
十玻璃 真助:ぽつりと零して。スイレンを見る。
歯車スイレン:「……」コップの中、黄色い液体をじっと見つめる。その液体はやがて街の風景をうつす。
歯車スイレン:雨粒が、そして雨にうたれた小鳥の瞳の涙から、映像は切り替わり……
歯車スイレン:この雨の世界にいる、男とも女ともつかない人物。「空」を捉える。
:「……」
歯車スイレン:彼、あるいは彼女を『見透かす』。その汗が、血潮が知るそのものの記憶を、感情をよみとる。
:「……あ」
:――――目が、遭った。
:「なんだっけきみ、キツネちゃん?」
:「やっほー」
歯車スイレン:「……!?」
:「なに、僕のこと知りたいの?」
:「いいよ、教えてあげようか」
歯車スイレン:(『見透かされて』いたのはこちらか……)
歯車スイレン:(……しかし、たとえ罠でも)
歯車スイレン:「……ああ、教えてくれ」
歯車スイレン:そういうわけで水術で判定し空くんの秘密を抜きます
歯車スイレン:奥義も使います
GM:奥義の演出をお願いします
歯車スイレン:「空」を見つめる小鳥たち。
歯車スイレン:その小鳥たちの体内に、力がみなぎる。
歯車スイレン:スイレンが飲んでいるジュースを、優しく味合わせている。
歯車スイレン:『動物たちの力を借りて力を引き出す』この術を、動物であるスイレンの助けをもって、小鳥たちに分け与える。
歯車スイレン:「空」がスイレンに気を取られている隙に、小鳥たちに情報を持ち帰らせようとする。
歯車スイレン:演出は以上!そういうわけで、成功したはずですが……?
:「わぷ、わわ、なんだこいつら」
:「もう、こんなことしないでさぁ、直接会いに来てよ」
:「僕のことなんかで良ければ教えてあげるのに」
GM:完全成功!というわけで空の秘密を差し上げます。
歯車スイレン:ありがとうございます!
GM:伝播対象は
GM:名乗りをあげい
小見寺 旭奈:はい!
歯車スイレン:自動で小見寺さん、それ以上は見てから考えます
GM:情報を配布しました。
歯車スイレン:「……今のところは、『鍵』を第三勢力が持っていることはなさそうだ」
九条 匡真:「……ほう。となると、やっぱり」
歯車スイレン:「奪うなりなんなりしないと、いけないのかもしれないな」
十玻璃 真助:「………"針"を」
十玻璃 真助:「"あいつ"からか?」
歯車スイレン:「……ああ」
歯車スイレン:「もとより、そういったほうが得意だ。なんとでもなる」揺れる液体を見つめ呟く。
九条 匡真:「さてさて。まあ、数ならこっちが圧倒してるが……」
九条 匡真:「言ったとおりだ。鍵を開けるまでは協力するとも」
小見寺 旭奈:「……そうだな」
小鼠:「針が別に鍵とかじゃなくていらなくなったらあちゃしにくれ」



GM:というわけでシーンを終了させていただきます。
GM:本日はここまで、お疲れさまでしたーーーーー!!
十玻璃 真助:おつかれさまでした~!
九条 匡真:お疲れさまでした!
歯車スイレン:おつかれさまでした!
小見寺 旭奈:お疲れ様でした……!
:お疲れ様でした!

歯車スイレン:時姫に針をお返しします!
時姫:「ん、ありがと」
GM:プライズ、円の秒針→時姫

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サイクル3 小見寺 旭奈

GM:それではやっていきましょうサイクル3、ドラマシーン2手番目
GM:シーンプレイヤーはPC2、小見寺さん!
小見寺 旭奈:はい!
GM:登場希望PCとシーン表を宣言するのだ!
小見寺 旭奈:とりあえず今呼びたいのは空くんかな
:はいは~い
小見寺 旭奈:十玻璃くんも呼ぼうか迷うっちゃ迷うんですが
十玻璃 真助:オレ視点空くんの秘密知らないんですよね~
十玻璃 真助:あ、小見寺さんの秘密もしらないんだけど(丁寧な説明)
歯車スイレン:そうだったんだ!説明たすかる~
十玻璃 真助:だから入ってうまいこと会話できるかどうかは自信ないかも…?
十玻璃 真助:任せるぜ!
小見寺 旭奈:じゃあそうですね……やっぱり空くんだけでいきますか!
小見寺 旭奈:シーン表は普通ので
九条 匡真:感情修正いらない?
小見寺 旭奈:et ShinobiGami:感情表(2) > 友情(プラス)/怒り(マイナス)
小見寺 旭奈:あっ違う
小見寺 旭奈:st ShinobiGami:シーン表(6) > 優しい時間が過ぎていく。影の世界のことを忘れてしまいそうだ。
小見寺 旭奈:優しい時間……優しい時間!?
GM:ふふふ
歯車スイレン:狐撫でててもいいですよ(感情修正)
GM:どうしよっかな
小見寺 旭奈:あ~感情修正……たしかに……
小見寺 旭奈:ただ本当に無から呼ぶ感じになってしまうので
歯車スイレン:狐膝の上で寝てるから感情修正だけ入れますよ
歯車スイレン:私他に感情無いから入れるところないし……
小見寺 旭奈:あ~、じゃあ出てもらおうかな……?
小見寺 旭奈:この卓のダイス信用ならないし……
歯車スイレン:それは本当にそう
十玻璃 真助:ココフォリアさんのせいだろ!
歯車スイレン:たまにフワフワしながら寝返りうつくらいで喋らないから!でます!
GM:昼下がりの公園、暖かな陽気があなたを包む
GM:フリスビーに興じる親子
GM:犬を散歩させる老人
GM:草の上に腰を降ろし、語らうカップル
:「や」
:「ごめん、待った?思ったより列があってさ」
:「これなんだけど、ちょっと買いすぎちゃったんだよね」
:そう言って掲げる白い紙袋、油が滲み、バターの香りが鼻をくすぐる
:「やあ、評判だっていうからさ、ついついね、きみも食べる?」
:まだ湯気の立ち昇るクロワッサンを取り出す
小見寺 旭奈:「然もなし」
小見寺 旭奈:公園の大きな花時計、その前のベンチに異装の女が座っている。
:その横に座り、
:「ホイ」紙ナプキンに包んだクロワッサンを渡す
歯車スイレン:小見寺さんの膝の上で白い狐が寝ながら手足をばたばたさせている。夢を見ているらしい。
:「キツネちゃんは……犬ってこれ食べて良いんだっけ、チョコチップ乗ってるけど……」
小見寺 旭奈:「………」無言のまま、その包みを受け取る
:「なんだ寝てるのか、呑気なやつだなぁ」
:そう言って一口に放り込む
:「ん、美味いや」
:「それで、僕に用って?」
小見寺 旭奈:口元の覆面を下ろし、クロワッサンを口にする。
:「なんでも、とは言わないけど色々と教えてあげるよ?」
:「何せ機嫌がいいんだ、ようやくの主役だからね」
小見寺 旭奈:それを暗号で包み隠そうとはしない。──どの道この相手には、意味がないと知っている。
小見寺 旭奈:「用と言うほどのものでもない。ただ」
小見寺 旭奈:「却って、何故今まで汝が出てこなんだかと思うてな」
:「掃除してたんだよ、お掃除」
:クスクスと笑い
:「ワラワラと鬱陶しいのがいたからね」
:「なかには結構手強いのもいたんだ、きみの5倍は強いかなアレは」
小見寺 旭奈:「56箇所全て片付けるまで──ということか」
歯車スイレン:手足の動きをぴたりと止め、身体を上下させ静かに寝息を立てている。
:「へえ、よく調べてあるね、流石比良坂といったところか……」
:「まあ他にも、細かい仕込みとか色々あったんだよ、僕はマメなたちなんでね」
小見寺 旭奈:「ここかしこと掻き払い、仕立て上げ、いよいよ醍醐味を味わう──」
小見寺 旭奈:「……ようやくの主役、か」
:「そうさ!」
:「全部"今回"のためだよ」
:「ほんとはこんなとことっとと壊しちゃっても良かったんだけどね」
:「折角の舞台だ、有効活用しない手は無いだろう?」
:「ああ、そうか……」
:「大丈夫、"今の君"には僕、何の興味もないから」
:「せいぜい賑やかしてくれよ、それくらいさ」
小見寺 旭奈:「……なるほど、確かに汝は周到だ」はあ、と小さく溜息を零す。
小見寺 旭奈:「その考えの良し悪しはともかく、思慮がある。……少なくとも、臣よりはな」
小見寺 旭奈:「されど」
:「されど?」
:クロワッサンの欠片のついた指をペロリと舐める。
歯車スイレン:口をモグモグ動かしている。夢の中で何か食べているらしい。
小見寺 旭奈:「汝が臣よりも優れておるように、臣も汝の持たぬものを持っておる」
小見寺 旭奈:その口元が、笑みの形に歪む。
小見寺 旭奈:嘲笑とも自嘲ともつかない、曖昧で、皮肉げな笑み。
:「ふぅん……」
:「ま、何か"有る"っていうなら、それは歓迎すべきことだよね」
:「一方的じゃ、盛り上がらないじゃないか」
:「僕はなるべく劇的なクライマックスを望むよ」
:「頑張ってね、小見寺旭奈」
小見寺 旭奈:「ふん。それも一つの道理よな」
:そう言って、口の両端をつり上げる。
小見寺 旭奈:「しかして、心せよ。鳴り物で出てきた真打、花道から転げ落ちたでは、笑い話にもならぬゆえ」
小見寺 旭奈:「………」
小見寺 旭奈:「"空"よ」
:なんだい?と表情で返す。
小見寺 旭奈:「畢竟望むべくもないし、汝も望みはせぬだろうが」
小見寺 旭奈:「……何か一つ、歯車が違うておれば」
小見寺 旭奈:「汝も、臣の──」
小見寺 旭奈:「……詮なきことか」
:「難しい言葉を使うなぁ」
歯車スイレン:ビクっと身体を跳ねさせた後、ころんと寝返りを打つ。フサフサの尻尾が揺れる。
:「"たられば"なんて言ったって……いや、"ここ"ではそれもありなのか……?」
:「ま、結局僕が全部終わらせるんだからやっぱり意味ないよね、ソレ」
小見寺 旭奈:「そうだ。事ここに至っては」
小見寺 旭奈:「ゆえに、単なる感傷よ」
小見寺 旭奈:「いざさらば、"空"」
小見寺 旭奈:「この"くろわっさん"、悪くはなかった」
:「おや、もう行っちゃうのかい」
小見寺 旭奈:その言葉と共に、ベンチの前の花時計が、明滅する粒子となって崩れてゆき──
小見寺 旭奈:『ひさかたの 光のどけき 春の日に』
小見寺 旭奈:『しづ心なく 花の散るらむ』
小見寺 旭奈:花時計のあった場所には、デジタル式の時刻表示版が立っている。
小見寺 旭奈:今まで昼の柔らかな光を満たしていた公園は、いつしか夕暮れの赤に染まっている。
小見寺 旭奈:そのベンチには、もはや誰もいない。
:「やや、これは面妖な」
:喜色を浮かべ。
:「和歌とか詳しくないんだよね、折角の演出に悪いな……」
小見寺 旭奈:これで感情、罠術チャレンジしていいですか!
GM:どうぞ!
歯車スイレン:感情修正!
小見寺 旭奈:修正ありがたい……
小見寺 旭奈:2D6+1>=5 (判定:罠術) ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 12[6,6]+1 > 13 > スペシャル(【生命力】1点か変調一つを回復)
小見寺 旭奈:!?
GM:やったぜ
GM:やったのか??
小見寺 旭奈:メチャクチャ感情ゲットした
歯車スイレン:時代は最強判定卓
小見寺 旭奈:ダメージも変調もないんだよな
小見寺 旭奈:et ShinobiGami:感情表(4) > 忠誠(プラス)/侮蔑(マイナス)
GM:ET ShinobiGami:感情表(4) > 忠誠(プラス)/侮蔑(マイナス)
小見寺 旭奈:奇しくも同じ構えだ
:じゃあ侮蔑かな~
小見寺 旭奈:まあこの二つだったら……侮蔑かなこっちも
歯車スイレン:狐を犬だと思っているなんて侮蔑してしまうな
GM:というわけでシーンの方、〆させていただこうと思いますが、よろしくて?!
小見寺 旭奈:大丈夫です!
GM:オーライ!ではお次!

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サイクル3 閏

GM:PC3、閏さん!カモン!!
:はいさーい
GM:はいさい、登場希望PCとシーン表を力強く宣言してください
:空くんと十玻璃君、時姫ちゃんの登場希望です
十玻璃 真助:アイヨー
時姫:はーい
:先に空くんとお話して、いったん場面転換して十玻璃君と合流する、という形を想定しているのですが大丈夫でしょうか?
十玻璃 真助:わたしはオッケーでござる
:やあ
:出たね
十玻璃 真助:こないで
GM:おっけーでござるよ
:ありがとうございます。じゃあ、十玻璃君と合流する場所の想定と言う事で逃亡シーン表を振っちゃおうかな
:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 10[5,5] > 10
GM:久々の
GM:■見上げれば星空、野宿も慣れたものである。
GM:振り直しは無しで?
:お星さま!都合がよいでしょう
:空くん、そうだな……可能なら先ほどのシーンと近い早晩の遭遇と参りましょう
GM:こっちから行くのと、そちらから来るの、どっちがよろしいでしょう?
:では、こちらから挑みます。
GM:草木御茂る暗い森の中
GM:その中であっても物音一つ立てずあなたは行く
GM:やがて、そこ、唐突に開けた森の隙間、月光を浴びてまるで待ち構えていたかのように
:「やっほー、いい夜だね」
:「…………」
:「きみもあの二人に用が?」
:「僕もちょっと様子をみておこうかなって思ってね、イチャイチャしてたよ」
:「うふふ……どちらかといえば、キミに用がある」
:「おや、それは嬉しいな」
:「空、と呼んでいいかな?」
:ニィ、と目を細める。
:「どうぞ、ご自由に」
:「ありがとう………さて、聞きたいことがある」
:「空時、を知っているかな」
:「なんだいそれ?」
:傘をくるりと回す。少し手を広げ、訥々と語り始める。
:「にわとりが、朝とはいえない、まだ夜の時に鳴くことがある」
:「それはつまり、存在しない朝を人の意識の上にのみ作り出す……オオカミ少年のようなものかもしれないね」
:「私が聞きたいのは、君がにわとりなのかどうか、ということさ」
:「……君は、本当に……時間を作り出せるとでも?」
:「前半の物知り講座、いる?」はぁ、とため息を付き。
:「君の語る言葉は、私たちの意識の上にだけある錯覚じゃないのかな」
:「何を勘違いしてるのかわからないけど…作るのは得意じゃないんだ」
:「僕が好きなのは、これさ」
:言うと同時、パンッと何かが弾けるような音
:「……!!」
:はらはらと落ちてくるのは、数枚の小さな羽根
:パタタ、と赤い飛沫が草の上に降り注ぐ。
:「僕がそうだとして、ニワトリは、ミミズの都合なんて意識するのかな」
:「ただ鳴きたいから鳴いてるだけだろう、そこに意味なんてあるのかなぁ」
:「……うふふ、年を取ると、話が回りくどくなっていけないね」
:「物もわからないような態度の子供が、五月蠅い、と言ってるんだ」
:手をかざし、何らかの合図を発する。
"八つ手":ドシュシュシュッ!!
"八つ手":瞬間、四方の森林から鋼線が放たれ、空を捕らえようと……あるいは両断しようと迫る。
:鋼線の群れが、空気を裂き、空めがけて殺到する。
:それが、たしかに彼女を飲み込んだ"瞬間"
:「届くかよ、そんなものが」



:―――――――――――――――――――



:木々のざわめきが、風の音が戻ってくる。
:空は、絡み合った鋼線の"集点"の上にそっと足を乗せる。
:「もしかして、僕、喧嘩を売られたのかな今」
:閏は、感じたはずだ。
:あの一瞬、ほんの一瞬のみ、無限とも思える広大な"距離"が彼女との間にあった。
:「……うふふ」冷汗が流れるのを感じる。
:「や、嬉しいね……でも今はその"時"じゃあないんだ」
:「だから無礼は許してあげるよ」
:「それはどうも……でも君は、僅かなりとも、"買った"」
:「そうなんだよ、困っちゃうよね……子供なんだ僕、精神が未熟なんだよ」
:「まだ自分でもコントロールし切れてない」
:「だからさ」
:「"次"はどうなるのか、わかんないよ?」
:獰猛な、捕食者の笑み、己を優位と信じ疑いの無いソレ。
:「……」唾を飲み込み、口を歪める。
:「老人にできることはといえば……むだな知識を披露するくらいだからね」
:「ただ、それでも……時間稼ぎくらいにはなる」
:「……?」
:「君の能力の分析するのを待つくらいには、なんとかね」
:直上を見上げる。
:星の中に紛れた観測衛星が、空の出現させた"距離"を確かに記録している。
:「……ミミズにとっては意外と必要でね」
:衛星を呼び出す《召喚術》で秘密の取得を行います。
GM:どうぞ!
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 4[2,2] > 4 > 失敗
:ハハハ
GM:ハハ
:神通丸!! やだなーココフォリア!!
GM:ココフォリアくんはわるくないよ~~
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功
GM:電子悪霊の仕業なんだよ~~
GM:おめでとうございます!
:あざます……
:秘密を獲得したら、即座に空くんから逃亡します。
GM:そうかPC3誰とも感情結んでないのか
:孤独な老人
GM:孤独死しなぃで……
:「こいつは……」
:驚いたような顔
:「してやられたってわけ?この僕が」
:「年の功ってやつかな……やだなぁ、"これ"はやりにくい」
:ほんの少しの不快さを笑顔に混ぜて。
:今やひとりとなった森の空き地を後にする。
GM:情報をお渡しします
:はい!



GM:代わって、ふたりの邂逅からほど遠くない場所
GM:パチパチ、と焚き木の爆ぜる音を前に
時姫:「……」うつらうつらと船を漕いでいる。
十玻璃 真助:眠たげな時姫を温かな眼で見ている。
十玻璃 真助:「………?」
十玻璃 真助:僅かな違和感。木々の間。その暗闇に眼光を飛ばす。
:「……こんばんは」
:ひたひたと、傘を差した小柄な影が現れる。
十玻璃 真助:「───よう」
十玻璃 真助:「今日は、あの絡繰はいらねえのかい。婆サマよう」
十玻璃 真助:「……最も。そんな余裕なんざ、無さそうだがな」
:「うふ………修理中さ。数分前からね」
十玻璃 真助:体中に巡る忍の"気"。その流れが、以前の彼女の様子と比べ。安定を欠いている。
十玻璃 真助:「お盛んだなァ」「一戦しばいて来たってトコかァ?」
:「ああ、じろじろと不躾なものだ。十玻璃の人間は大体そんなものだが」
:「話が早くて助かるね……空と、接触してきた」
時姫:「おさかん」眠たげな瞳で手を振る
十玻璃 真助:「!」
十玻璃 真助:眼を僅かの間、大きく空ける。
:「トキは……無事なようだね」
:「空は、いずれこちらにも来るだろう……私はああいう、人の話を聞かない子供が嫌いでね」
:焚火の傍に寄る。十玻璃君の近くに腰を下ろします。
十玻璃 真助:じろりと睨みつけたあと。少しだけ、時姫の傍に寄って、居住まいを正す。
時姫:「くー、はなし、きかない」そう言って目を閉じる
十玻璃 真助:「あーあー、風邪引いてもしらねえぞ。ったく……」
:「そうとも……トキは違うね?」
:「十玻璃。アイツへの嫌がらせだ……受け取りなさい」
空の秘密を十玻璃君に受け渡します。

十玻璃 真助:むっ
十玻璃 真助:拝聴いたしました
GM:PC1に空の【秘密】をお渡ししました。
:「空は、"距離"を発生させる術を用いる……といったところかな」資料を読みながら。
十玻璃 真助:揺らめく炎をじっと見つめながら。
十玻璃 真助:「これが"事実"なら」
十玻璃 真助:「"空"は。オレらん、敵だな」
十玻璃 真助:だがよ、と零し。閏へと顔を向ける。
十玻璃 真助:「時姫という存在の、無力化。ないし殺害」
十玻璃 真助:「あんたの目的。そうだろ」
:「………私は、トキの記憶を消した……呪術兵器"時姫"に、人間としての記憶は不要だからだ」
十玻璃 真助:「………其処だ」「其処だよ。閏サンよう」
十玻璃 真助:「あんたは。血も涙も無ェ、クソ野郎だとオレぁ思ってる」
十玻璃 真助:「十玻璃の眼球狩りなんざァ行うぐらいだ。今も───」
十玻璃 真助:「殴りかかるのを抑えるのに、オレぁ必死なぐらいにな」
十玻璃 真助:「そんなアンタが。何だって……」
十玻璃 真助:「"時姫(トキ)"を。見る、その眼は……」
十玻璃 真助:懐旧。哀れみ。そして……慈しみ。
:「……記憶が、時間を作る……あの時のトキは、孤独な時間が重圧になり……トキと"時姫"が不可分の状態にあった」
:「……記憶を消す。忘れる、と言い換えてもいい」
:「呪術兵器"時姫"に少女の意識が不要なように……トキに兵器としての時間はいらない」
:「私は……記憶に蓋をしたのさ。前と同じように」
:「殺すにも、無力化するにも、やりやすくなるように」
十玻璃 真助:「まだるっこしい真似、しやがって……」がりがり、と頭を掻く。
十玻璃 真助:「蓋をした、と言ったがよ」
十玻璃 真助:「あんたの言う……ギャーギャー喧しい餓鬼の……"トキ"は」
十玻璃 真助:「あの記憶は。本当に……消えちまったのか」
十玻璃 真助:もう二度と。自分は。
十玻璃 真助:あの少女から。"シンスケ"と。呼ばれないのだろうか。
:「………」傘型の忍器「寿限無」から、機械のような装飾がなされた針を取り出す。
:劫の長針。
:「……"試して"みるかね?」
:「私は、君が望むなら」
:「トキの為に、これを託そう」
:「そして……いや」
:「君に任せよう」
十玻璃 真助:彼女の手に持つ針を。じっと見据えて。
十玻璃 真助:「一つだけ」真摯な瞳で問いかける。
十玻璃 真助:「一つだけ。聞かせちゃあ、くれねえか。"閏"」
:「…何かね」
十玻璃 真助:「あんたにとって……」「時姫───いや」
十玻璃 真助:「"トキ"は。"何"だ?」
:「………実験成果だよ」
:「途方もない時間と労力を費やし、依頼にこたえ、凄まじい能力を有している……」
:「そして、そんなものがくだらなく思える、"最愛の"実験成果だ」
時姫:いつの間にか、スゥスゥと寝息をたてている。
十玻璃 真助:───覚えが有った。
十玻璃 真助:時姫の"今"が戻らないと。自分が吐き捨てたあの日の、彼女の眼に。
十玻璃 真助:あれは。
十玻璃 真助:狭く、恐ろしく。何処までも深い闇の中。
十玻璃 真助:過ぎた力に怯える自分を。しかと見据えていた。彼女の───。
十玻璃 真助:ゆっくりと手を伸ばし。長針を握って。
十玻璃 真助:「けったいなァ針が3本。何が起こるかなんざ、わからねえ」
十玻璃 真助:「だがよ、サ店であんたが言った通り───」「この状況をブチ破ってくれるような。何かがあるなら、もう、コレしか無ぇ」
十玻璃 真助:「何が起こっても……」
十玻璃 真助:「オレが。必ず───」
十玻璃 真助:「何度だって、こいつを守ってやる」
十玻璃 真助:「それが、"英雄(ひぃろぉ)"の仕事なんだとよ」「柄じゃ無ぇけどよ」
:「そうか」
:【星見】を使用します。
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功
:6d6 ShinobiGami:(6D6) > 19[1,1,2,4,5,6] > 19
十玻璃 真助:オッいい出目~
GM:やるぅ~
:[1,4][1,5][2.6]で
:奥義を使用します。
GM:奥義!
十玻璃 真助:ムッ!?
:『廻漁酔魚頂窮命』。【追加忍法】より【教導】を使用。
:奥義破りしますか?
十玻璃 真助:しません。
:ありがとうございます。
:ーーーー



村人の声:ーーーー
村人の声:「──それで、結局のところ」
村人の声:「そうすれば助かるんだな?」
村人の声:「ええ。私たち全員が"視た"情報を統合すれば、そういうことになる」
村人の声:「記憶を消すことで、未来に存在する時間も消える」
村人の声:「……何度聞いてもよくわからんが……まあ、コイツが言うなら正しいのだろうな」
村人の声:「やれやれ、身支度を急いで済ませなければなあ」
村人の声:「………本当にごめんなさい」
村人の声:「……何も、謝ることは無い。お前も、お前の息子も悪くはない」
村人の声:「魔眼を持って産まれるものはいる。だが……それが世に禍を為すほどの、稀代のものであるなど、誰にも予測できるものではない」
村人の声:「それに、我々咎眼の目的は未来を守ることにある……この命を失うことでその使命を全うできるのなら、これ以上の喜びはない」
村人の声:「……ありがとうございます」
村人の声:「うむ……さて、もう一度確認しよう」
村人の声:「"禍の眼を持つ者が咎眼の里から生まれ出づる。彼の者、幼きうち殺さなくば世に災厄を齎す"」
村人の声:「これが我々の"視た"未来の統合だ」
村人の声:「我々は………"咎眼の里"を消すことで……この未来を、覆す」
村人の声:「未来は、"視てしまった"我々は関与できない。故に……"視えない"者に、里を消す任を託す」
村人の声:「……辛い仕事を任せる」声がこちらを向く。
村人の声:「………"閏"を知っているかな」
村人の声:声が答える。
村人の声:「"存在しない時間"のことだ」
村人の声:「おあつらえ向きだね……」
村人の声:「………そうか」
村人の声:「では、決行は明日の零時とする……牢の鍵は開けておくように」
村人の声:「おやすみ」



:ーーーー
:【教導】を使用。
:十玻璃君に、【望郷】を特例修得させます。
十玻璃 真助:はい………………………………………………………………………………………
:「………」
:「………時間を、取り戻したかな」
:「蓋は、外れたかな?」
十玻璃 真助:脳裏に溢れかえる、記憶の波。
十玻璃 真助:「─────っ、ぁ……!」
十玻璃 真助:呼吸が荒くなる。胸の辺りをぎゅうと掴み。
十玻璃 真助:「………ふざ、けんな!」
十玻璃 真助:「こんな、こんな───っ!」
十玻璃 真助:「オレのお袋は、目の前で、死んだんだ……!」
十玻璃 真助:「オレぁ、牢を出て。ひとりで、さっさとあんな里、出ていってやった!」
:「十玻璃。十玻璃 真助。君は確かに言ったぞ……!」塞ぐように。
:「何度だって、守ってやると……柄でもなく、英雄の振る舞いをして見せると」
十玻璃 真助:焦点の合わない眼で閏を見る。
:「私は……私には、君にかける言葉は無い。君を抱き留める腕は無い。それらは既に、忘却の彼方だ……!」
:「君の過去もそうだ……!記憶は、蘇った時間は、もう消えない……!」
十玻璃 真助:「オレが───」
十玻璃 真助:「オレさえ、産まれなけりゃ───」
:「君が今考えるべきことは二つだ、十玻璃真助!」
:「……"記憶の蓋は、外れる"」
:「"何度だって、トキを守る"」
:「忘れたとは言わせないぞ、十玻璃真助!君は今、思い出したんだ!」
:「……前を向いて、進んでくれ」
:「英雄になってくれ……!」
:絞り出すような声は、荒い息遣いに変わる。
十玻璃 真助:自分の見てきたモノが。記憶は。何処までが。本物なのか。
十玻璃 真助:がちがち、となる歯を食いしばり。
十玻璃 真助:脳裏に過ぎったのは。
十玻璃 真助:闇夜を照らす、月を見て。涙を流す───彼女の姿。
十玻璃 真助:柔らかな寝息を立てる時姫に。脂汗が浮かぶ己の顔を向けたあと。
十玻璃 真助:「──────あ」
十玻璃 真助:固く握りしめた長針を。
十玻璃 真助:「ああぁぁあぁぁあぁああッッッ!!」
十玻璃 真助:己の左手に突き立てる。
十玻璃 真助:「──────」
十玻璃 真助:「よ、」「余計なモン、見せやがって……」
十玻璃 真助:どくどく、と垂れる己が血を拭おうともせずに。
十玻璃 真助:「この礼は」
十玻璃 真助:「高く付くぜ」「"閏"よう……」
:「……強い子だ」傘を閉じる。
:「ことが、終わったら、いつでも取り立てに来るといい」
:「早くしないと……さっさと死んでしまうかもしれないからね」
十玻璃 真助:「……応」
十玻璃 真助:「何処にいようが、絶対に。この借りを返しに、押しかけてやる」
十玻璃 真助:「"二人"でな」
:「………楽しみだ」
:閉じた傘を衝いて、歩き去っていく。
:その背中は、小さな老人の者に見えるだろう。
:「ああ、本当に、楽しみだよ」
:「いつになるかな」目を細め、星空を見上げる。
:その瞳にはもちろん、十字の紋は、無い。
GM:GMも知らない衝撃の事実の数々……いや、どえらいシーンをみましたね……
GM:え、なに、こわ、すご……
十玻璃 真助:こわい……
GM:プライズ:劫の長針→十玻璃真助
GM:情報をお渡しします!
GM:というわけでシーンを〆させていただきます!
:【赤眼】だけシーン中処理として撃たせていただきます。対象は空くん。【星見】のストックを使用して成功。
次ファンブル時、接近射撃1点ずつだよ

:「うげ~~~」
:ごめんねGM!そしてざまあみろ空くん!
:お付き合いいただきありがとうございました!
GM:こちらこそこんな良いものを見せていただいて……ありがとうございました。
十玻璃 真助:いや本当ありがとうございます……

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サイクル3 九条 匡真

GM:それでは続きをやっていきましょう!
GM:サイクル3!4手番目のシーンプレイヤーはPC5、九条くん!
GM:カモン!
九条 匡真:うっす!
GM:登場希望PCとシーン表を告げたまえ!!
九条 匡真:十玻璃君とお話したいので一緒に出てくれると嬉しいな!
九条 匡真:で、シーン表!
九条 匡真:st ShinobiGami:シーン表(8) > 凄まじい人混み。喧噪。影の世界のことを知らない無邪気な人々の手柄話や無駄話が騒がしい。
十玻璃 真助:出ますよ~!
GM:振り直しはなし?
九条 匡真:どうしよ、ここまで振り直しってありましたっけ?
GM:特になかった気がします
小見寺 旭奈:あっ小見寺も登場したいです!
九条 匡真:オッケー!
九条 匡真:振り直しは良いかな
十玻璃 真助:ヒトツキ討伐隊再結成
GM:道は人々でごった返している。本日は祝日で、ここは繁華街、むべなるかな。
GM:彼らは知らない、ここがとある呪術結界の内にあることを。
GM:平和に、無邪気に毎日を繰り返している。
九条 匡真:「ふいーっ」
九条 匡真:ひどく疲れた様子で溜息をつき、伸びをする。
九条 匡真:「考えすぎて疲れた……慣れねえわあ、頭使うの」
九条 匡真:「状況煮詰まってきたとはいえ、やっぱ気分転換も大事だよなあ」
九条 匡真:「閉じこもって考え事ばっかじゃだるくってしゃあねえや」
十玻璃 真助:太陽の眩しさに手を翳しながら。
十玻璃 真助:「つっても」「この呑気な連中が屯してる此の場所も。巫山戯た結界の中に閉じ込められてる事に変わりは無ェんだ」
十玻璃 真助:「いい加減身体ぁ動かしてえのも事実だけどよ」
十玻璃 真助:左手の甲の傷跡を擦りつつ呟く。
九条 匡真:「まあこの後、嫌でも運動することにはなるだろうなあ」
九条 匡真:「少なくともあのヒトツキの野郎は、ぜってえ邪魔しにくるだろうし」
十玻璃 真助:こくりと頷く。「あの"空"とかいう野郎……野郎?もな」
九条 匡真:「……その件なんだがなあ」
九条 匡真:「お前の方でも調べはついたんだっけ?その、56部隊殺しの某について」
十玻璃 真助:「………」暫しの間のあと。
十玻璃 真助:「奴の目的くらいはな」
十玻璃 真助:「何処ぞの、お節介の年寄りが。親切に教えてくれたさ」
九条 匡真:「お、誤魔化しはなしか。良いね、話が早くて助かる」
九条 匡真:「んじゃあよ」
九条 匡真:「ラストバトル前に取引といかねえか」
九条 匡真:懐から取り出した小袋を開き、中身を確認させる。
十玻璃 真助:「ン~~~~………」ちらりと中身を確認し。
九条 匡真:「俺としても不確定要素は潰したいからね。そいつについては調べるつもりだったが」
九条 匡真:「正直得体が知れんし、リスクを犯して近づきたくないってのが本音だ」
九条 匡真:「余計な消耗は避けたいからな。で、こいつが交換の品」
九条 匡真:中身は忍具だ。
九条 匡真:「敵に塩を送る……でもないか? 結界が壊れるまでは味方同士だし?」
九条 匡真:「ま、勿論無理にとは言わんよ。断られたらこっちはこっちで探るさ」
十玻璃 真助:先の一戦。ヒトツキとの相対でこちらも忍具を失ったその補填と。
十玻璃 真助:このクソ"悪役(ゔぃらん)"野郎に"空"の秘密を明かす優劣を天秤に量って。
十玻璃 真助:懐から半紙と筆を取り出し。さらさらとミミズが這うような字を書き。
十玻璃 真助:「プラス」
九条 匡真:「あん?」
十玻璃 真助:「この後のメシ代。テメーが奢れ」
九条 匡真:「昼は1000円までな」
十玻璃 真助:「……いいのかよ?」「1000円も……?」
九条 匡真:「そこかよ根無し草! 悲しい経済感覚だなおい!?」
九条 匡真:軽口を叩きあって、ゲラゲラと笑う。
十玻璃 真助:「るッセぇな! こちとらアレが欲しいコレが欲しいって縋ってくるガキのせいで身銭はすっからかん何だよ!」
九条 匡真:「うわっノロケだ。嫌味か貴様」
十玻璃 真助:「何処が……?」
九条 匡真:「自覚がないならそれはそれで敵認定だぞオメー。 敵だわ」
十玻璃 真助:「オレぁ、お前の"すたんす"がわからねえよ……」
十玻璃 真助:怪訝な顔でため息をつく。
九条 匡真:「俺を知った奴にはよく言われる。シンプルなつもりなんだがなあ」
十玻璃 真助:ではこの辺で
十玻璃 真助:空くんの秘密と匡真くんの忍具を交換したいかな思います
九条 匡真:交換!
九条 匡真:一個しか無いので選べません。どうぞ!
九条 匡真:これですっからかんやでぇ
十玻璃 真助:いただきます。ハムッハフハフ!
GM:というわけで空くんの秘密が公開情報に
九条 匡真:やったぜ!
十玻璃 真助:見せろ!
十玻璃 真助:その全てを!


空の秘密

時姫を造り出した研究員らの手による"2番目の成功体"、
時姫を消し去り自分が真に最強の呪術兵器であることを証明しようと考えている。

あなたの【本当の使命】は時姫を【死亡】させることである。

九条 匡真:「はっはー……って、おいおい」
九条 匡真:「俺ら全然聞いてませんでしたけども……?」
九条 匡真:「いや、言う必要ないっつーことか……?にしたってなあ。上の連中も全く……」
十玻璃 真助:「末端じゃあ知る由も無ぇ。秘密兵器ってヤツだろうな」
十玻璃 真助:「どいつも、こいつも。ガキを兵器兵器と……」「胸糞悪ぃ」
九条 匡真:「まーそこは同意。悪趣味ではあるな」
九条 匡真:「時姫と違って、こっちの方がどういう思いなのかは未知数なとこあるがね」
九条 匡真:「我こそ最強ってか。鞍馬にはまあ、そこそこ居るタイプではあるな……」
九条 匡真:「しっかしこいつがこうってなると……ん?んー……」
十玻璃 真助:「あンだよ」
九条 匡真:「いやこっちの話。また大分面倒なこと考えにゃなー、って」
九条 匡真:「ま、お前としてはシンプルに敵になるんだろうな」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「時姫を。真の意味で殺害するンなら」
十玻璃 真助:「結界は。あのガキにとって。邪魔ンなるだろうな」
九条 匡真:「……」
十玻璃 真助:目の前の、"味方(てき)"と視線を交わしながら。
十玻璃 真助:「匡真よう」
十玻璃 真助:「結界ブチ破ったあとで。オレん命狙うのは自由だ」
十玻璃 真助:「オレを見限って。この"空"ってのと手組みたけりゃ、勝手にしやがれ」
十玻璃 真助:「けどな。時姫ぶっ殺すンのに、テメーが加担するってなら」
十玻璃 真助:「ブッ殺すぞ」
十玻璃 真助:ぱちりとした瞬きのあと。眼の色を変えて。
九条 匡真:「ま、当然そういう危惧はあるよなあ」
九条 匡真:あっけらかんとした口調で。
九条 匡真:「歯車や小見寺さんも俺からきっちり隠そうとしたわけだよ」
九条 匡真:「折角作った一時共闘の状況が、壊れかねない情報……」
九条 匡真:「に、見えるんだろうな。お前らには」
十玻璃 真助:「………」
九条 匡真:むーん、と頭を悩ませる
十玻璃 真助:「あンだよ……」
十玻璃 真助:「矜持の問題か?」
九条 匡真:「まあそれもある。が、んー……」
九条 匡真:「俺からするとこいつと組むのは、お前らからは見えんデメリットがなあ」
九条 匡真:「実際聞いた時一瞬考えはしたが、ないわ。そっちルートはなし」
十玻璃 真助:「(オレからァ見えないモン……?)」
十玻璃 真助:腕を組みながらむぅ、と唸る。
九条 匡真:「んー……そうだな。話しちまうか」
九条 匡真:「俺としてもここで変に疑われて、こいつらとの戦いで連携に支障が出たら困るしな」
九条 匡真:「それで負けたら本末転倒も良いとこだ」
十玻璃 真助:「何のこったよ」
十玻璃 真助:はっとした表情で。「も、もしかしてよ……」
十玻璃 真助:「お前……」「あの、"空"ってガキに」
十玻璃 真助:ごくりと唾を飲み込んで。
十玻璃 真助:「惚れたんじゃねえだろうな……?」こそこそと囁く。
九条 匡真:「君と一緒にしないでいただけます?」
九条 匡真:「っつーか、惚れたから敵に回るて。俺の理解度高くて笑うわお前」
九条 匡真:「外れだよ。少なくとも今んとこ、アレは俺の好みの外だ。女としても、ヒーローとしてもな」
十玻璃 真助:「そうかよ………」何処と無くほっとした表情だ。
九条 匡真:「もっと単純な話だよ」
九条 匡真:「例えば俺とコイツで手を組んで、お前も時姫も殺して結界壊したとするだろ?」
十玻璃 真助:「───ああ」
九条 匡真:「それはさあ」
九条 匡真:「ハッピーエンドじゃねえじゃん」
九条 匡真:至極大真面目な顔で。
十玻璃 真助:きょとんとした顔で。ああ?と聞き返す。
十玻璃 真助:そのすぐあとに。そういえば。コイツは。
十玻璃 真助:"そういうヤツ"なのだったと。先の曝露が脳裏に過ぎりながら。
十玻璃 真助:「………匡真よう」
十玻璃 真助:「お前の思う、はっぴぃえんどってなァ……」
十玻璃 真助:何だよ、とじっと見る。
九条 匡真:「お前が味方も敵も全部、その先を見据えて。どんな苦難も乗り越えて」
九条 匡真:「己の望んだ結末を掴み取る」
九条 匡真:「それが俺の考える、この物語のハッピーエンドさ」
十玻璃 真助:「………テメェもか?」「テメェも、乗り越えて?」
九条 匡真:「そこはまた、別の話」
九条 匡真:ニヤ、と笑って。
九条 匡真:「確かにこいつと手を組んだ方が、お前を殺すだけなら楽だろうよ?」
九条 匡真:「でもな。ただ敵に敗北して死ぬお前は、俺の殺したい十玻璃真助じゃねえのさ」
九条 匡真:「俺の殺したい男は、どんな障害も乗り越えてハッピーエンドを掴み取ったひぃろぉだ」
九条 匡真:「そこにたどり着く道筋半ばで殺しちゃ、意味がない……っていうか」
九条 匡真:「気持ちよくないんだよ。俺が」
九条 匡真:「言っただろ?『エンドロールで、ぶち殺す』ってな」
十玻璃 真助:「………」地に座り込み、胡座をかいて。
十玻璃 真助:上目でぎろりと睨みつける。
十玻璃 真助:「気持ち悪ぃ」
九条 匡真:「自覚はある!」
十玻璃 真助:「尚悪ぃだろうが!」
十玻璃 真助:「バカみてえに実力もあるから性質も悪い!」
十玻璃 真助:はーっ、と深く息を吐いて。
九条 匡真:「褒められちった」
十玻璃 真助:「最悪だぜ。お前」
九条 匡真:「言っただろ?自覚はあるのさ」
九条 匡真:「最悪だって思った上で、そう生きるって開き直っちまったんだな、これが」
九条 匡真:「実際、上手くやってただろ?今まではさ」
十玻璃 真助:「あの時。時姫を救えずにヒトツキん腹ブチ破られた、その次くらいに───」
十玻璃 真助:「テメェの本性を視抜けなかったのが、悔しくて堪らねえよ」
九条 匡真:「育ちが良すぎたもんでなあ。取り繕うのは得意なんだ、これが」
九条 匡真:「さて」
九条 匡真:コホン、と咳払いし
九条 匡真:「忍びとしての話と、悪役としての話はこんなもんで」
九条 匡真:「こっから友達としての話。 閏んとこ行った時、なんかあった?」
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:ゆっくりと立ち上がって。首を横に振る。
十玻璃 真助:「無ェよ」「何にもな」
九条 匡真:「ふぅん」
九条 匡真:じろり、とその様子を見て。
九条 匡真:「いや、勘違いだったら悪いね。帰ってきた時のお前の様子が、一瞬昔の俺にダブったもんだからな」
九条 匡真:「なんかあったんじゃないかと思ったんだが、気の所為だったか?」
十玻璃 真助:「……あの婆さんに食らった邪視の傷がよう」
十玻璃 真助:「まだ疼くのさ」「そンだけ」
九条 匡真:「……」
九条 匡真:はぁ、と息をつき。
九条 匡真:「何があったかは知らんし、話す気がないならまあ別に良い」
九条 匡真:「ただな」
九条 匡真:「もしお前が、『生まれてきたこと』に迷ってるようなら」
九条 匡真:かつての自分と同じ悩みを抱えたなら。
九条 匡真:「バカバカしい話だぜ、そりゃ」
十玻璃 真助:「何がだよ」「何が、可笑しいんだ」
九条 匡真:「お前は」
九条 匡真:「時姫に対して、同じように思うのか?」
九条 匡真:「今の時姫が、お前の見た彼女がどうであろうと」
九条 匡真:「彼女は呪術兵器として生まれた。事実、彼女の力は、多くの人の災いになる可能性がある」
九条 匡真:「『生まれるべきでなかった』と。客観的に見れば、そう言う誰かが居ても不思議じゃない」
九条 匡真:「お前は、彼女は危険だから死ぬべきだと、死んでほしいと思うのか?」
十玻璃 真助:「思うわきゃ───」「無ぇだろうが!」
十玻璃 真助:匡真の胸ぐらを掴んで。食いかかる。
九条 匡真:「おう。その通り」
九条 匡真:「だったら良いじゃねえか。お前も好きに生きたって」
九条 匡真:「誰かに接する時の優しさを自分だけ例外にするなんて、不公平だぜ?」
九条 匡真:「例え誰に望まれずとも、生きることが誰かの不都合になろうとも」
九条 匡真:「そんな"誰か"の勝手な思いに縛られるなんてよ」
九条 匡真:「らしくねえじゃん。俺も、お前もさ」
十玻璃 真助:やがて。その力が徐々に抜けていき。
十玻璃 真助:「やりたいように、やる」
十玻璃 真助:「"逸れ者"ンなると誓った時から───」
十玻璃 真助:「忘れないよう、心ン中に刻んできたつもりだったが」
十玻璃 真助:「なら、精々。好きにさせてもらう」
十玻璃 真助:「オレぁ当たり前に。時姫も手前も救って」
十玻璃 真助:「当たり前に。"はっぴぃえんど"を掴み取ってやる」
十玻璃 真助:「だから。匡真」
九条 匡真:「……」
十玻璃 真助:「今更言うまでも無ぇが」
十玻璃 真助:「途中の道までは、借りンぞ。テメェの力」
十玻璃 真助:「降りたあとは」
十玻璃 真助:「テメェも。精々、好きにしやがれ」
九条 匡真:「当然」
九条 匡真:「良い顔になった。安心したよ、結構心配だったんでな」
十玻璃 真助:「この先、結局殺そうとする相手の心配を焼くお前の神経は、今だ理解出来ねえが……」
十玻璃 真助:「まあ………」
十玻璃 真助:あンがとよ、とぼそり小声で漏らす。
九条 匡真:「さて、と。そんじゃ改めて飯にでも……」
小見寺 旭奈:「"誰か"の思いに縛られるな、か」
小見寺 旭奈:喧騒の中、その声だけが、やけに鮮明に耳に入る。
小見寺 旭奈:雑踏を行き交う人々の間、晩夏にも似合わぬ黒尽くめの女が、一人たたずんでいる。
小見寺 旭奈:「思いに縛られておる者は、そうも言えよう」
小見寺 旭奈:「しかし、いざ思いによって縛らんとする側に立ったとき」
小見寺 旭奈:「かくなる理屈より出る慈悲を、相手へかけてやることができる者が、どれほどいることか?」
十玻璃 真助:「相変わらず、神出鬼没だなぁお宅……」
十玻璃 真助:「小難しい言い回しは苦手でよう」
十玻璃 真助:その隠された顔をしかと見据えて。
十玻璃 真助:「何しに来た? 小見寺」
十玻璃 真助:「テメェの言う。"慈悲"でも、くれンのか?」
九条 匡真:「……」
九条 匡真:複雑な表情で、二人を眺める。
小見寺 旭奈:「さて」
小見寺 旭奈:その問いには答えず、十玻璃の眼前へ歩み寄る。
小見寺 旭奈:「十玻璃よ」
小見寺 旭奈:「今一度だけ問う」
十玻璃 真助:視線は外さず、ただ黙して言葉を待つ。
小見寺 旭奈:「……この問いに和主が何を感じ、どう答えるか。いまや臣とて、分からぬほど木石ではない」
小見寺 旭奈:「それでも、今一度、問おう」
小見寺 旭奈:「十玻璃真助。時姫を殺すことによって、この檻を脱する気はないか?」
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:「ンな選択肢は」
十玻璃 真助:「初めっから。無ェよ」「有り得ねえ」
十玻璃 真助:「オレは。時姫も手前も───」
十玻璃 真助:「生きたまま。この巫山戯た檻を必ずブッ壊す」
小見寺 旭奈:「……そう、か」
小見寺 旭奈:「そうだろうと、思っていた」
小見寺 旭奈:「"ヒトツキ"も。"空姫"も。……そこな"ゔぃらん"も」
小見寺 旭奈:「打ち破りて進むと。……"時姫"を連れて進むと」
小見寺 旭奈:「そう言うのだな」
十玻璃 真助:「決めたこった」
十玻璃 真助:はっ、と苦笑して。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「小見寺」「テメェもオレの前に立ちはだかるってンなら」
十玻璃 真助:「好きにすりゃあいい」「だがよ。この真助サマの大船」
十玻璃 真助:「乗るンなら。今しか無ぇぞ」
小見寺 旭奈:「ふ」
小見寺 旭奈:くぐもった、小さな笑い声が漏れる。
小見寺 旭奈:そこに滲む感情は読み取れない。しかし──
九条 匡真:「……納得できる答えは出たか?」
小見寺 旭奈:「そのようなところだ。……汝もまあ、よくよくお節介だことよな。敵であるはずなのに」
小見寺 旭奈:「……十玻璃よ。これを」
九条 匡真:「結果的に敵対するだけだ。俺は好感持ってるつもりだぜ、 真助にもアンタにも」
小見寺 旭奈:十玻璃くんに忍具を譲渡したいです
九条 匡真:なんと
十玻璃 真助:忍具!?
小見寺 旭奈:懐から、奇妙な見た目の懐中時計を取り出し──
小見寺 旭奈:『幣たつる 爰もたかまがはらなれば』
小見寺 旭奈:『祓すつるや あらふるの磯』
小見寺 旭奈:何ごとか詠唱し、十玻璃へと手渡す。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:訝しげな眼でその時計を受け取って。
小見寺 旭奈:「和主の選びつるそれは艱難の道」
十玻璃 真助:「………テメェで選んだ道さ」
小見寺 旭奈:「なればこそ。守りを贈ろう」
小見寺 旭奈:「……九条よ」
九条 匡真:「ん?」
小見寺 旭奈:「これが、臣の答えだ」
小見寺 旭奈:「今でも、心底同意できるとは言えない。……だが」
小見寺 旭奈:「不思議と……納得は、している」
九条 匡真:「そうかい。なにより、だ」
十玻璃 真助:「小見寺───」
十玻璃 真助:今も尚。目の前のこの忍の思考が、在り方が。まるで視えない。
十玻璃 真助:喫茶店での一幕にしても。駅でのヒトツキとの一戦にしても。
十玻璃 真助:「あんたは───」「何が、してえんだ」
十玻璃 真助:「あんたは、時姫の───」
十玻璃 真助:其処で言葉をつまらせて。只じっと彼女の様子を伺う。
小見寺 旭奈:「"時姫"の、ではない」
十玻璃 真助:「……あ?」
小見寺 旭奈:「敢えて言えば──」
小見寺 旭奈:「十玻璃真助。和主の、だ」
小見寺 旭奈:「……無駄話が過ぎた」
十玻璃 真助:「オ、レの?」「おい、待て! どういう事かちゃんと───」
小見寺 旭奈:「されば、臣は去るとしよう。……九条匡真よ」
小見寺 旭奈:「汝は敵だが。その真情は」
小見寺 旭奈:「臣も好ましく思っておる」
小見寺 旭奈:その言葉と同時、周囲の人々の持つスマートフォンや携帯電話、腕時計やスマートウォッチが一斉にアラームを鳴らす。
小見寺 旭奈:それに立ち止まった人々の波の向こうへ、ゆっくりと歩き去ってゆく。
十玻璃 真助:「小見寺───!」
九条 匡真:「……成程。敵から好意をもらうって、こういうことか」
九条 匡真:「確かに妙な気分だな、こりゃ」
十玻璃 真助:足を動かす前に。その姿を見失い、舌打ちの後。
十玻璃 真助:「匡真。テメェ、あの女の正体……」
十玻璃 真助:戸惑いに満ちた瞳を向ける。
九条 匡真:「知ってるよ。」
十玻璃 真助:「なら───」
九条 匡真:「お前は知りたいだろうし、知るべきなんじゃないかと俺も思う」
九条 匡真:「ただ……俺が口にするべきじゃない、とも思えてな」
九条 匡真:「知りたいなら自分で調べるか、彼女が話す気になるように上手くやってくれ」
十玻璃 真助:その言葉に唇を噛み締めて。眼を細めて手の中の懐中時計を見つめる。
九条 匡真:「……信じられるか?小見寺旭奈を」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「分からねえ」
十玻璃 真助:「分からねえよ、何も」
十玻璃 真助:「───今は」
九条 匡真:「そうか」
九条 匡真:「俺は、彼女の敵だよ」
九条 匡真:「俺から言えるのは、せいぜいその程度だ」
九条 匡真:「答えはお前に任せる」
九条 匡真:「……長話になっちまったな。一旦席外すぜ」
九条 匡真:「奢りはまた後で、な」
九条 匡真:歩調を速め、その場を去っていく。
九条 匡真:「(……さて)」
九条 匡真:「大見得はったは良いが、こっちも正念場だ」
九条 匡真:「届くかどうか……ま、やれるだけやるさ」
九条 匡真:「ひぃろぉに負けてられねえから、な」
九条 匡真:情報判定します!
GM:どうぞ!
十玻璃 真助:感情投げますね~
九条 匡真:わーい、ありがとう!
九条 匡真:まだ見せてない異形化で鳥に化けて
九条 匡真:時姫の居所を抜きます
十玻璃 真助:やめろや!
九条 匡真:感情修正、やめる?
十玻璃 真助:エ~~~~~
十玻璃 真助:まあでも励ましてくれたし……
十玻璃 真助:今回だけだぞ
九条 匡真:やさしい
九条 匡真:判定してよろしいですか!
GM:やりたまえ!!
九条 匡真:2d6+1>=5 判定:異形化 ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 7[1,6]+1 > 8 > 成功
九条 匡真:成功!
時姫:「とり……」
GM:というわけで時姫の【居所】を差し上げます!
九条 匡真:ありがとうございますー
九条 匡真:「(こちらに出来る仕込みはここまで。あとは……間に合うか)」
九条 匡真:自ら狭めた戦略で、勝ち筋は遠のいた。しかし
九条 匡真:「いずれにせよ、やるしかねえなあ」
九条 匡真:この道の先の勝ちでなければ、意味がないのだ。

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サイクル3 十玻璃 真助

GM:終わりの近さを予感させるシーンでしたね
GM:それではお次はサイクル3、最後のドラマシーン、シーンプレイヤーPC1!
十玻璃 真助:ウェーイ!
GM:登場希望PC、シーン表を宣言せよ!
十玻璃 真助:登場PCは……特になし! NPCは時姫!きさまだ!
時姫:はーい
十玻璃 真助:デートします
GM:よっしゃ、振るが良い!!
十玻璃 真助:2d6 ShinobiGami:(2D6) > 9[3,6] > 9
GM:■遊園地へとやってきた!さあ何からまわろう
GM:振り直しは!?
十玻璃 真助:しませェん!
十玻璃 真助:ひとしきり遊び終わったあとの観覧車とかにします?
十玻璃 真助:って言ったら背景出てきた
GM:あなた達は遊園地へとやってきた。
GM:見るのも乗るのもはじめてのものばかり、お互いに、だ。
時姫:「ぐるぐる」
時姫:「これもぐるぐる」
時姫:「ぐるんぐるん」
時姫:「ゆうえんちは……まわっている」
時姫:あたりを見回すその目もぐるぐると回っている。
十玻璃 真助:「独楽もビックリだなァ」
時姫:右手にソフトクリーム、左手にクレープを構え
時姫:「あまいよ?」差し出してくる
十玻璃 真助:「………」若干顔を赤らめつつ。
十玻璃 真助:「応……」亀のような速度で齧り付く。
時姫:「……」
時姫:時姫の視線は十玻璃を通り越し、背後に注がれている
時姫:「ぐるぐる、いちばんおおきい」
時姫:観覧車だ。
十玻璃 真助:「ン───」
十玻璃 真助:「乗ってみるか?」
時姫:「ん」肯定。
十玻璃 真助:「(決戦も近いってのに。オレぁ……)」
十玻璃 真助:頭の中にこびり付く自責を振り払って。時姫の手を取って観覧車の方へと歩む。
時姫:ゴンドラが小さく沈み、ふたりぶんの体重を受け止める。
時姫:扉が閉まり、ゆっくり、ゆっくりと風景が流れていく。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「"外天牢"の外から見る景色にゃあ、大分劣るが」
時姫:「わぁ……」
十玻璃 真助:「まァ。悪くねえか」
時姫:「……うみ!」
時姫:そう言って指し示す、遠く遠くの水平線。
十玻璃 真助:指を差す方向へと、ゆっくりと視線を向ける。
時姫:「……いきたいな」
十玻璃 真助:聞こえるはずもない。あの潮騒の音が。頭の中で。
時姫:目を細めて、それを見る。
十玻璃 真助:「時姫」
時姫:「ん?」
十玻璃 真助:「今も。行きてえか。海」
十玻璃 真助:「会いたいか?」
十玻璃 真助:「だいじなひとに」
時姫:ぱちくり、と長いまつ毛が揺れる。
時姫:「うん!」元気よくそう応える。
十玻璃 真助:「………そか」悲しげな微笑みで。
十玻璃 真助:「オレも……」
十玻璃 真助:己の心を。いとも簡単に掴んでいったあいつ。
十玻璃 真助:ちょっとした風景に、目を輝かせていたその姿も。
十玻璃 真助:少しばかりからかっただけで。頬を膨らませたり顔を赤らめたりして。腹を小突いてきた姿も。
十玻璃 真助:初めて見た。空に浮かぶ、月の光に涙するその姿も。
十玻璃 真助:「オレも。会いてえよ」
時姫:「トバリ」
時姫:そ、とその手を頬に寄せる。
十玻璃 真助:「………ン」
時姫:「ありがとうって、いっぱいおもってる」
時姫:「わたしは、トキは、たぶんずっとあのままだったから」
時姫:「夜をこわした、トバリは、まるで、おひさまみたいでした」
時姫:「だから、うみにいけたら」
時姫:「こんどはわたしがトバリをてつだうね」
時姫:そう、優しく微笑んで。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「礼なら、オレが言いてえぐらいだ……」苦笑しながら
時姫:「だからね、あえるよ」
十玻璃 真助:「……え?」
時姫:「ぜったいだよ」
時姫:「しんじていなきゃ、かなうものも、かなわないんだよ」
時姫:そう言ってた、と付け加える。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「誰が?」
時姫:「……だれだろ?」
時姫:くびをかしげる。
十玻璃 真助:思い出せないように首を傾ける彼女の姿にふっ、と声を漏らして。
十玻璃 真助:「ああ。そうだ」
十玻璃 真助:「信じなきゃ、ユメは叶わねえ」
十玻璃 真助:「時姫……」
十玻璃 真助:「お前が会いてぇと思った人にも」
十玻璃 真助:「お前が行きたいと願った場所にも」
十玻璃 真助:「お前の願いを叶えることが出来るとすンなら」
十玻璃 真助:それは、と真摯な瞳で彼女を見据えて。
十玻璃 真助:「お前が。本当の名前を思い出した。その時かもしれねえ」
時姫:「ほんとうの?」
時姫:「トキは、トキヒメです」
時姫:変なの、と笑う。
十玻璃 真助:「……オレが。"真助"と名を授かったように」
十玻璃 真助:「お前も。親からの大切な贈り物を。ちゃんと持ってるんだ」
時姫:「ふーん」
時姫:あまり興味もなさそうに。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「名前を知るには」「あいつらン力が要る」
十玻璃 真助:歯車も、閏も、小見寺も、匡真も。オレ自身の力も。
十玻璃 真助:何より───
十玻璃 真助:「お前だ」
十玻璃 真助:「お前自身が。会いたいと、行きたいと、知りたいと」
十玻璃 真助:「そう、信じる力が無いと……」
十玻璃 真助:「駄目なんだ」
時姫:「……しんじる」
時姫:「だいじょうぶ、トキはしんじています、だから」
時姫:「うみにいこうね」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「信じるってのはよう」
十玻璃 真助:「言うなれば、心の刃よ。そう簡単に折れもしない、便利なモンさ」
十玻璃 真助:「けどよ。持ち手を変えるだけで……」
十玻璃 真助:「いとも簡単に。テメェの身を傷つけちまう」
十玻璃 真助:今まで信じたものが、信じられず。
十玻璃 真助:何が真実で。何が虚構なのか。
十玻璃 真助:「これからン先の未来なんざ、誰にも分からねえ」
十玻璃 真助:「未来は何時だって、暗くて深い……」「闇ン中さ」
十玻璃 真助:「だけど……是だけ」
十玻璃 真助:「是だけは、忘れんな」
十玻璃 真助:「お前が、心細いとき」
十玻璃 真助:「お前が、怖くて堪らねえとき」
十玻璃 真助:「お前が、歩むのを止めてえと地に膝ついたとき」
十玻璃 真助:ゆっくりと、時姫の手を握りしめて。
十玻璃 真助:「何時だって─────」
十玻璃 真助:「必ず。この十玻璃真助サマが」
十玻璃 真助:「こうやって、隣で手ェ、握ってやる」
時姫:「……」
時姫:「……わぁ」
時姫:まるで花咲くように表情を変え、その手がきゅう、と握り返される。
時姫:「うん」
時姫:「……うん!」
十玻璃 真助:それでは"意気"で体力回復判定をしたく。
GM:よろしい!
十玻璃 真助:時姫ちゃんは~~~?感情修正を~~~~?
時姫:あげる!
十玻璃 真助:海、見せてあげますよ。見ててくださいね。
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
十玻璃 真助:axtu
十玻璃 真助:プラス1ですね
GM:迂闊な前フリをするから……
GM:あ、成功してる
十玻璃 真助:コワ!!!!
GM:時姫に感謝するんだな!!ヒモ男!!!
十玻璃 真助:へへへ……こいつはお礼のちゅろすですよ………(てもみ)
GM:それでは!

GM:二人の手は、固く、固く結ばれていた。
GM:ずっと、ずっと、しかし、永遠のものは無い。
GM:終点はある、観覧車にも、運命にも。
GM:それが近づいてくる。
GM:ゴトゴト、ガキリ。
GM:どこかで、透明な歯車の立てる、錆びた音が響いた。
GM:そんな――気がした。


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クライマックス

GM:時は流れる。
GM:望む望まずに関わらず、
GM:ふたりは出会い、一週間。
GM:呪根が彼女を貪り尽くす、タイムリミット…………終わりが近づいていた。
長虫宝守:「………ん」
長虫宝守:「どうやら抜けたね、あの子たち」
長虫宝守:「一週間か……私の"迷宮"もまだまだだな」



GM:結界を抜けると、あとは拍子抜けするほどにことは簡単に進んだ。
GM:電車に乗り、何の邪魔も無く目的の駅で降りる。
GM:コンビニで菓子パンとお茶を買い、二人で食べた。
GM:歩く。
GM:目的の場所は近い、それがわかる。
時姫:「におい……」
時姫:「うみの」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「ああ」
時姫:「わぁ……」
時姫:たたた、と駆け出していく。
十玻璃 真助:ぽりぽり、と頬を掻いて。ゆっくりと後を追う。
時姫:ぽい、と靴を投げ捨てる。
時姫:ざくざくと砂地を踏んで、波打ち際へ。
十玻璃 真助:「冷てェだろ」
時姫:「ひゃ、ひゃっこい!」
時姫:パチャパチャと嬉しそうに足踏む。
十玻璃 真助:時姫と同じ様に、靴を脱ぎ。その隣で。水に指を付ける。
十玻璃 真助:「舐めてみ」
十玻璃 真助:「知ってたか?」「海の水は……甘ぇんだ」
時姫:「ほんと?」
時姫:そう言って波を掬った指を、
時姫:「~~~~~~~ッ!!!」
十玻璃 真助:「けけっ」
時姫:「……トバリは、ウソツキ」
十玻璃 真助:「ウソとホントを使い分けてこそのシノビだってんだ」
十玻璃 真助:心底可笑しそうに腹を抱えて笑って。
時姫:「う~~~」
時姫:ドンッ、と腹部に衝撃
十玻璃 真助:「おわっ!」
時姫:時姫の頭突き、それが見事に決まり
十玻璃 真助:バランスを崩し頭から水面へ。
十玻璃 真助:「……テメ~~~~!」
時姫:「んふ……ふふふ」
十玻璃 真助:ずぶ濡れ。鬼のような形相で。両手でばしゃりと彼女に水をかける。
時姫:きゃあきゃあと逃げ回る。
十玻璃 真助:時姫を追い回しながら。思うことがある。
十玻璃 真助:全身に当たる生ぬるい潮風も。押し寄せる漣の音も。
十玻璃 真助:なんてことのない、只のこの、光景が。
十玻璃 真助:「(堪らなく───)」
十玻璃 真助:ぴたりと立ち止まり。ゴシゴシと目元を擦る。
十玻璃 真助:空を見上げ。雲と太陽の位置を測って。
十玻璃 真助:「ぼちぼちか」
十玻璃 真助:歩いてきた方角を見やる。
:傘を差した小柄な影が歩み寄ってくる。
:「ここまで逃げてきたんだね、厄介な標的だ」
:「うふふ」
十玻璃 真助:「お陰サマでな」
時姫:「あ」
時姫:「こんにちは」
時姫:ぺこりと、頭をさげる
:「………」傘をあげる。日の光が眩しそうに目を細める。
:「こんにちは」
:「元気かい?」
時姫:「うん!」
:「それは……」
:「良かった、うふふ」再び、傘を下げる。
十玻璃 真助:「………」
:「あれ」
十玻璃 真助:傘で伺えない彼女の表情に気を向けつつも。
十玻璃 真助:「!」
:「…!」
:「これだけ?もっといたよね」
:それは、まるで始めからそこに居たように。
:「まいっか、そのうち揃うでしょ」
:「……ミミズの数をわざわざ気にするのかい?苦労を掛けるね」
九条 匡真:「揃うも何も」
九条 匡真:「大分前から居たんだがねー、こっちは」
九条 匡真:言葉に誘われるように姿を表す。
:「いやいや気にするでしょニワトリはミミズの数」
:「だって、大事な餌なんだからさ」
十玻璃 真助:得体のしれない相手を警戒しつつ、時姫の前へと。
九条 匡真:「いろいろ気遣って出待ちってたってのに。早すぎない?出てくんのがさ」
:「へぇ、そりゃあ失敬」
:気にした風でもなしに
:「しかし、たいした結界だよね」
:身振り手振りを交え、朗々と語る。
:「(くろ)央岸(おうがん)
:「彼岸と此岸の間にあって、全てを繰り返す」
:「つまりここは、煉獄(リンボ)なのさ」
:「なあそうだろう?キツネちゃん」
歯車スイレン:「お前相手に奇襲が通じるとは思っていなかったがいい当てられるのは気分がよくないな」
歯車スイレン:岩が揺らめくとスイレンの姿が現れる。
:「なんだよ、ノリが悪いなぁ、君なら詳しいと思って投げてやったのにさ」
歯車スイレン:「……そうだな。だがお前の方が詳しいだろう」
:「そうかなぁ?……でもま、説明したって意味ないか」
:「今から全部壊すんだからさ、こんなとこ」
歯車スイレン:「……海の水は、甘いと聞いた。信頼できる先輩から聞いたから、間違いないと思うが」
歯車スイレン:「確かめる前に壊されるのは困る」
:「そうは言ってもね……僕だってこんなところいつまでもいるわけにはいかないのさ」
小見寺 旭奈:──ぴ。
小見寺 旭奈:不意に電子音が鳴る。
小見寺 旭奈:ぴ。ぴ。ぴ。
小見寺 旭奈:その音がする方向には、海がある。
小見寺 旭奈:海の彼方にぼんやりと浮かぶ島影。
小見寺 旭奈:その島が、電子音がひとつ鳴るごとに、一齣ずつ空中へと浮かんでいく。
小見寺 旭奈:ぴ。ぴ。ぴ。ぴ。ぴ。
小見寺 旭奈:その"浮かぶ島"が、沖合いの空に立つ入道雲の中心まで届いたとき。
小見寺 旭奈:『──大海に 島もあらなく』
小見寺 旭奈:島影が輝く粒子となって溶け──
小見寺 旭奈:デジタル数字を象って、真白な入道雲の表面へ現在時刻を表示する。
小見寺 旭奈:『海原の たゆたふ波に 立てる白雲』
小見寺 旭奈:"空"がいつの間にか立っていたのと同じように。
小見寺 旭奈:波打ち際、入道雲のデジタル時計を背負うように、女がそこに立っている。
:「わぉ……」
:ぱちぱちと、大仰に拍手。
:「いやぁ、いいなぁ派手好きで、盛り上げてくれるよね」
:「そうそう、こういうのを求めていたんだよ」
:「これで、"全部"だね」
:ずしゃり、とまるでクラゲの腕のように宙を漂っていた空の袖が地べたへと落ちる。
:じわり、と砂地に広がるは赤色。
:「やぁ、ヒトツキさん、だっけ?」
:「流石に強かったなぁ、手を焼いたよ」
十玻璃 真助:赤色に染まった砂地に目を向ける。
時姫:「……」
十玻璃 真助:「………」時姫の肩をそっと抱いて。
十玻璃 真助:「殺したのか?」
:「そりゃね、いらないもの、もう」
:「今日で終わりなんだ、ぜんぶ」
:「ああ、楽しかったなぁ」
:「外にもきっと面白いものがいっぱいあるぞ」
:「楽しみだ、本当に、楽しみだ」
:「だから、君たちとはもう、さよならさ」
:「ありがとう、今まで」
:ゆらり、と空の周囲が、黒く、黒く歪んでいく。
:「じゃあ、そろそろ、はじめよっか」
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:「オレはよう」
十玻璃 真助:「奴とも、勿論」「決着を付けるつもりだった」
十玻璃 真助:「満足する勝負をした上で」「オレが勝って」
十玻璃 真助:「こう言うつもりだったのさ」
十玻璃 真助:「"テメエの名前は?"ってな」
:「ごめんね、僕が強いばっかりに」
:「こんなことになってーーさぁ!!」




:広がるは――――空。
:黒く、眩い広大無辺の大空間
:それが突如として現出した
:「僕の呪根は"(クゥ)"」
:「すなわち、この身には極小なれど一個の宇宙が内包されているのさ」
:「名乗ろうか、"空姫"だ、きみたちは僕へは"届かない"」
:「さぁ鏖の」
:「時ーーーーー
:「……れ?」
:ごぼり、と
:口の端から伝うは、赤
:それを洗い流す勢いで
:こんこんと、黒
九条 匡真:「……!?」
:「な ご……ぼ」
十玻璃 真助:「何が───」
:「れ、……な"」
九条 匡真:戦いに備えた構えは解かず、しかし驚愕する
:空の顔面の穴という穴から、吹き出る黒い、水、水、――水。
:「どうじ……げっ……ぼが……」
:絶え間なく湧き出した黒水は足元へと溜まり
:空はそこへ
:―――トプン。と
:沈んでいった。
時姫:「……」
時姫:「阿呆め」
時姫:「いい加減、目障りじゃ」
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:「あ?」
十玻璃 真助:信じられないものを見る目で。声のする方へ。
時姫:見ると、先まであなたのそばへと寄り添っていたはずの時姫は
時姫:その姿を、まるで出会った"時"のままに
時姫:「……久しぶり、というのもおかしな話じゃな」
十玻璃 真助:「おっ───ま、え」
時姫:「そう驚くな、傷付くぞ」
十玻璃 真助:驚愕に目を見開く。
時姫:少しすねたように、言う
時姫:「見ていたぞ」
時姫:「おぬしの奮闘を」
十玻璃 真助:「………」震える瞳でその赤い瞳と視線を交わす。
時姫:「まるで本当にヒーローのようじゃったな」
時姫:「しっかしぬし、妾の事好きすぎじゃろ」
十玻璃 真助:「あ────」
時姫:「照れてしまうのう」
時姫:冗談めかして、頬を染める。
十玻璃 真助:「ああ!?」
十玻璃 真助:突如押し寄せてくる怒りがぶるぶると拳を震わせる。
十玻璃 真助:「テメェ! オレが───」
十玻璃 真助:「オレが、どれだけ───!」
十玻璃 真助:振り上げた腕を。力なく下ろして。
時姫:「知っとるよ」
時姫:「見とったからな」
時姫:「フフ……可愛いやつじゃ」
時姫:そう言って、優しい手付きが頭を撫でる。
十玻璃 真助:嗚咽混じりの声で、唸りつつ。
十玻璃 真助:成すがままに、されてしまう。
時姫:「すまんのぅ、妾も、すぐには戻れんで」
十玻璃 真助:「………」
時姫:「針、あれは駄目じゃ、元はとえば妾のちからじゃからな、防げん」
時姫:「まどろむ夢の中のようで……」
時姫:「たまに浮かび上がっては、ぬしを眺めておった」
時姫:「完全に力を取り戻したのは……そうじゃのう、遊園地、行ったじゃろ」
時姫:「あれくらいかの」
十玻璃 真助:「クソガキ………」ぽつりと零して。
十玻璃 真助:「なら、なんでそん時───」
時姫:「……いや、だって……その」
時姫:「……恥ずかしい、じゃろ……(小声)」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「………えっ?」
十玻璃 真助:自分の取った行動を。思い返してみる。
十玻璃 真助:観覧車の中で。
十玻璃 真助:時姫に。
十玻璃 真助:ずっと傍にいると───
時姫:「いやぁ、迫真の王子様ぶりであったのう」
十玻璃 真助:「おっ」
十玻璃 真助:「おおおぉおおぉおぉお!!」
時姫:ケラケラと笑い
十玻璃 真助:ガツンと拳を顔面に叩きつける!
十玻璃 真助:「殺せ!!」
時姫:「おう、"そうする"かの」
時姫:『「いや」「それは」「今だ」「いいえ」』
十玻璃 真助:「─────」
時姫:「いやいや、駄目じゃろ、もうちいと待て」
十玻璃 真助:「時姫?」
時姫:す、とその手が十玻璃の正面から、背後に回され。
時姫:抱きしめる。
時姫:「嬉しかったぞ」
十玻璃 真助:「………」
時姫:「ずっと嬉しかった」
時姫:「ぬしを太陽じゃと言ったな、"アレ"が勝手に言ったことじゃが」
時姫:「妾も同じ気持ちじゃ」
時姫:「……。」
時姫:「今な……妾ちょっと面倒なことになっておっておる……」
時姫:目をつむり、ため息。
十玻璃 真助:おっかなびっくり、この手も。彼女の後ろに回して。
十玻璃 真助:「………まだ」
十玻璃 真助:「終わってねえ」「そういうこったな」
十玻璃 真助:しかと彼女の目を見据える。
時姫:「うむ」
十玻璃 真助:「どうすりゃいい」
時姫:「針、あれによって妾が押し込まれた結果よ」
時姫:「溢れ出てこようとしている」
時姫:「"時姫"じゃ」
時姫:「今も……こうして……」
時姫:じい、と貴方の瞳に映り込む、己の目を覗き込む。
十玻璃 真助:「オレは」「オレたちは」
十玻璃 真助:「どうすりゃ、"お前"を救える?」
時姫:「同じ時間を生きたのじゃ、何度も」
時姫:「すべて、ここに"いる"のじゃ」
時姫:「それが……だから」
時姫:「妾は、お前を救いたい」
時姫:「■■は、死にたくない」
時姫:「■■は、二度と、離れたくはない」
時姫:「■■は、疲れた、もういい」
時姫:「■■は、ずっとここにいたい」
時姫:「妾は、妾は、妾は―――だから」
時姫:「もう、なにもわからんのじゃ」
時姫:『「「どうすれば、いいのか、なにも」」』
十玻璃 真助:「─────」
時姫:「だからな、此度は、りせっと、しようと思う」
時姫:「わやになってしまった……大丈夫じゃ、また会える」
時姫:「そういうものじゃ、ふたりは」
十玻璃 真助:「待て───」「待てよ」
時姫:「愛してるぞ、シンスケ」
時姫:「また、私と出会ってくれ」
十玻璃 真助:「待てって……!」
時姫:「私と、アタシと、わしと、妾と」
時姫:「お前が好きだ、願いはなんでも叶えてやるぞ、次の妾がな」
時姫:「ああそうだ……」
時姫:ぽつり、呆然と。
時姫:「そうだ、結局そう」
時姫:「お前が欲しい、これは……"同じ"願いじゃな……」
時姫:「のうシンスケ」
時姫:「ぬしをよこせ、妾はそれが欲しい」
時姫:「代わりに妾をやろう」
十玻璃 真助:「何を言ってんだ……!」「分かんねえ」
十玻璃 真助:「分かんねえよ!」
時姫:「お前が……親の愛情に飢えていると言うならば、母にでもなろう」
時姫:「家族の親愛を欲するならば姉にも妹にもなろう」
時姫:「友人に、恋人に、妻に、子に、娼婦にでも」
時姫:「お前が望むのなら」
時姫:「ずっとここで続けよう」
時姫:「何もふたりを分かたない」
十玻璃 真助:「そうだ、針」「あれを。3本集めりゃ───!」
時姫:「針……?」
時姫:「あれは駄目じゃ」
時姫:「あれはすべて、終わらせるためのもの」
時姫:「妾の力はな」
時姫:「"ソレ"じゃ」
時姫:「我が呪根は"時"」
時姫:「"時姫"、時間、前に進むもの、終わりへ向かうもの」
十玻璃 真助:悲痛に顔を歪ませながら。懐の、"劫の長針"に手を当てる。
時姫:「ほう……そういえば」
時姫:「持っていたな、ぬしが」
時姫:「ほれ、良い子だ、それを返せ」
時姫:「危険なものじゃ、それは」
十玻璃 真助:「(そうだ)」
時姫:「妾を"殺す"ためのもの」
十玻璃 真助:「(何を、迷ってるんだオレぁ)」
十玻璃 真助:こんな物騒なモン、こいつに任せて。
十玻璃 真助:また。束の間の幸福に浸ればいい。
十玻璃 真助:こいつと一緒に。
時姫:「そうじゃ……安心せい」
時姫:「ここは幸せな場所じゃ」
時姫:「妾とおぬし、何度でも相見えようぞ」
時姫:そう言って、時姫の、ま白い腕が
十玻璃 真助:目元から熱いものが溢れる。
時姫:十玻璃の胸板をまさぐり、やがて
時姫:「これじゃな」
十玻璃 真助:何をするでもなく。ただぼうっとその手を見つめ。
九条 匡真:「ちょおっと」
九条 匡真:「そいつは、はええんじゃねえの?お嬢さん」
九条 匡真:針に届かんとした腕が、ぎしりと止まる。
十玻璃 真助:「匡真───」
時姫:「……ッ」
九条 匡真:「なぁにぼけっとしてやがる真助!」
時姫:「鞍馬の……」
時姫:「そうじゃったな、お前は……」
時姫:「危険じゃ、ここにはいらぬ……」
時姫:明確な、敵意。
九条 匡真:「『歩く道の先を、見てみてえ』!」
十玻璃 真助:「─────ぁ」
九条 匡真:「てめえの貫く我も忘れたか!?」
時姫:「聞くな、シンスケ、戯れ言じゃ」
時姫:「ぬしには妾さえいれば良い、そういうものじゃろう?」
九条 匡真:「こんなところで止まるてめえなら、俺がぶっ殺す価値もねえんだよ!」
九条 匡真:「味方だろうが、敵だろうが!てめえはあの時そう言った!」
九条 匡真:「その強欲、その傲慢こそを、俺は英雄と認めた!」
九条 匡真:「この俺を大舞台に押し上げておいて!俺達の物語をここまで引っ張っといて!」
九条 匡真:「今更一人で勝手に降りるってか!?ざっけんじゃねえぞ!」
九条 匡真:「なんとか言ってみろ、ハグレモノ、咎眼流!」
九条 匡真:「てめえの意思は!今、何処に在る!?」
十玻璃 真助:叫ぶ友の姿を瞳に入れて。後ろを振り返る。
時姫:「黙れ、黙れ痴れ者が!!」
時姫:「ならばなんとする、そのような世迷い言」
時姫:「叶える道がどこにある!?」
十玻璃 真助:「………味方だろうが、敵だろうが」ぼそりと零す。
十玻璃 真助:「心底、イカれちまうような───」
九条 匡真:「そんなもん」
九条 匡真:「その馬鹿に聞けよ、ヒロイン」
時姫:「ハッ!」
時姫:「何を言うかと思えば」
時姫:「"ここを作った張本人"にか?」
時姫:「のうシンスケ、妾は……私は」
時姫:「あの時、死んでしまっても良いと、そう思ったのです……」』
時姫:『「身に余る幸福を貰って」』
時姫:『「私の命なんて、これっぽっちも惜しくはなかった」』
時姫:『「なのに貴方が……邪魔をした」』
時姫:『「私のちからは砕けて、そして」』
時姫:「"央岸"が生まれた」
時姫:「馬鹿じゃのう……」
時姫:愛おしそうに、その髪を指で梳く。
十玻璃 真助:「オレの───」「オレが……?」
時姫:「"央岸"が……」
時姫:「妾に時を、思い出を、幸福を」
時姫:「与えた、与え過ぎて……」
時姫:「こんなにも、強欲になってしまった……」
時姫:「もう、手放せぬ、嫌じゃ」
時姫:「ぬしじゃ」
時姫:「おぬしが全部こうしたのじゃ!!」
時姫:「その責任を、果たしてもらう」
歯車スイレン:「そうだ」
歯車スイレン:「十玻璃は責任を果たす」
十玻璃 真助:「歯車……」
時姫:「おおスイレン」
歯車スイレン:「母さん……」
時姫:「お前も"そう"であったな、よい、安心せい」
時姫:「今更我が内に戻れとは言わぬ」
時姫:「お前もこの長い時の中で欲を得たじゃろう」
時姫:「それを謳歌するが良い」
歯車スイレン:「母さん、私は幸せになりたい」
歯車スイレン:「強欲に……」
時姫:「良いぞ、なるが良い」
歯車スイレン:「……そうだ」
時姫:「ここで、妾が全て叶えよう」
歯車スイレン:「……違うんです、母さん」
歯車スイレン:「私が強欲に幸せを求めていいのなら、母さんだってそうでいいんだ」
時姫:「何を言ってるのじゃ」
歯車スイレン:「あなたを苦しめた男は……」
歯車スイレン:「あなたのだいじなひとは……」
歯車スイレン:「その程度、できない人間ではない」
時姫:「……」
時姫:「何も、知らない、小娘めが」
時姫:怒気を孕んだ声。
時姫:「死んだぞ」
時姫:「死んだではないか」
時姫:「命を、散らした!!!」
時姫:「この妾の目の前で」
時姫:「見たぞ!それを!!」
歯車スイレン:「……そう、ですね」
時姫:「その程度、できない人間ではないのなら」
時姫:「こうなる前に止めれば良かったのじゃ」
時姫:「できなかったから、こうなっておる」
時姫:「まだ言うことはあるか」
歯車スイレン:「……これから、するんです」
歯車スイレン:「何事にも……"時"があるでしょう」
時姫:「……」
時姫:「お前は」
時姫:「全てが止まったこの央岸の中で」
時姫:「それが流れてると?」
時姫:「前に進む力があると、それを感じると」
時姫:「そう思っているのか?」
歯車スイレン:「私の時は止まっていない」
時姫:「ッ!」
歯車スイレン:「外から見たらどうなっているのかとか……そういうのは、私にはわからない」
歯車スイレン:「でも……黒い液体を飲んだり、おにぎりを食べたり、また……かふえ?にいったり……公園にいったり」
歯車スイレン:「時は動いているよ」
時姫:「そう……か」
時姫:「そうじゃな」
時姫:「確かにそうじゃ」
時姫:「妾も変わった、変わってしまった、変化は、成長は、避けようもなく……」
時姫:「この身にも」
時姫:絞るように、声を。
時姫:「ならばこそ、だ」
時姫:「"央岸"は今も成長を続けておる」
時姫:「針を全て取り戻し、妾の力をもってそれは完成へと至る」
時姫:「完璧な円環、それを閉じることが可能じゃろう」
時姫:「もう一本は……お前が持っていたな」
歯車スイレン:「……母さんは……こわいんだね」
歯車スイレン:「ここから出たら、十玻璃が死ぬと思ってる」
歯車スイレン:「それを見るくらいなら自分が死んだ方がマシだと……思ってる」
時姫:「死なぬ道理が何処にある!?」
時姫:「ああそうじゃ!妾はそれがただ、恐ろしゅうて、恐ろしゅうて」
時姫:「こんなものまで作ってしまった」
時姫:「お前のそれはただの言葉だ!」
時姫:「妾の作ったこれは今ここに、確かにあって、今もシンスケを生かし続けておる!!」
時姫:「中身を示せるのか!?お前に!その言葉の!」
歯車スイレン:「母さんは、手袋のあたたかさを知っていますか」
歯車スイレン:「削った氷に液体をかけると……冷たくておいしいことも」
時姫:「……?」
歯車スイレン:「私は……人の世に出て、初めて知りました」
歯車スイレン:「この世界の中に居たら……わからない、たくさんのことを」
歯車スイレン:「知りたくはないんですか」
時姫:「知りたいぞ……」
時姫:「だがそんなものは、とうてい秤には載せられぬ」
歯車スイレン:「十玻璃と母さんが二人で知ったら、きっとずっと楽しい」
時姫:「やめろ……」
時姫:「お前のそれは……言葉だ」
時姫:「ただの言葉」
時姫:「毒じゃ……」
時姫:「ちから」
時姫:「必要なのは、それじゃ、今」
時姫:だから
時姫:お前が
時姫:それを為せると言うならば
時姫:「示す他、無い」
時姫:そうして「空」が割れ
時姫:玄き水をたたえた、「央岸」が今その姿を現した。
時姫:「……」
時姫:とぷり、と浸した足から波紋が広がる
時姫:「返してもらうぞ……」
時姫:「妾のちからを……」
歯車スイレン:「母さんは強い。だから私も強いし」
歯車スイレン:「母さんのだいじなひとも強い」
歯車スイレン:「十玻璃」
歯車スイレン:「お前の言う『両方』は」
十玻璃 真助:「………」
歯車スイレン:「『両方とも倒れて眠り続ける』という意味だったか?」
歯車スイレン:「そうでないのなら、殺しても死なないのだと示せ」
歯車スイレン:「母さんを……安心させてくれ」
十玻璃 真助:しばしの瞑目。ゆっくりと瞼を開く。
十玻璃 真助:「───全く。テメェが嫌になる」
十玻璃 真助:「こうまで。ケツ叩かれねえと立ち上がれねえ自分が」
十玻璃 真助:「やりたいように、やる」
十玻璃 真助:「オレのしたいこと、やりたいこと」
十玻璃 真助:「時姫───」
時姫:「……」
時姫:「妾は……」
時姫:「欲望を、肯定する」
時姫:「妾自身のために」
時姫:「じゃから」
時姫:「良い、好きにせい」
時姫:「妾も……好きにする」
十玻璃 真助:「応」
十玻璃 真助:「この閉じた世界の中で」
十玻璃 真助:「死なねえオレとお前。二人っきりでずっと一緒」
十玻璃 真助:「それがお前の幸せ───」
十玻璃 真助:「違うだろ」
十玻璃 真助:「あの時聞いた。潮騒の音。海を見たいと願った欲望も」
十玻璃 真助:「お前自身の、"名"を知りたいって欲望も」
十玻璃 真助:「まだ、全部。叶っちゃいねえ」
十玻璃 真助:「オレは、違う」
十玻璃 真助:「全部、叶えてやる」「叶えて、テメェに見せてやる」
十玻璃 真助:閉じた蓋は。
十玻璃 真助:外すことが出来る。
時姫:「……ばかものが」
時姫:「お前は変わらぬ」
時姫:「いつだって、妾の都合なんて……」
十玻璃 真助:「知ったことか」
十玻璃 真助:「お前がイヤだと言っても。関係無いね」
時姫:「ああ……」
時姫:「そんなお前だからこそ……」
十玻璃 真助:「"お前たち"は。オレが……」「助けてみせる」
時姫:「愛しているぞ十玻璃真助、ここで死ね」
GM:というわけで
GM:もう、これは
GM:そういう流れかな
十玻璃 真助:すまん……!
GM:それでは、始めていきましょう
GM:泣いても笑ってもこれが最後の勝負!
九条 匡真:おうとも!
十玻璃 真助:やってやりますよ
GM:時姫のデータをお出しします
GM:http://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1u3nqAMM
九条 匡真:御伽だったか
:最後の一枠が御斎
十玻璃 真助:ギャー集団戦
九条 匡真:六流派揃いましたね
九条 匡真:うっわ、海原武曲戦場の極意……
GM:流派これで全部揃うな―と思い
九条 匡真:中忍頭だから奥義は1つですね
GM:ですね
歯車スイレン:海でもう泣きそう
GM:それでは



時姫:「ここは……妾の腹の中」
時姫:「ぬしらのことなぞ、全ては手の内よ」
時姫:ざぷり、ざぷりと、波紋が広がる。
時姫:時姫が全てのPCの【秘密】を入手しました。
時姫:時姫が全てのPCの【居所】を入手しました。
時姫:「終わりにしてやろう、愛しきものどもよ」
時姫:戦闘開始!各自プロットおよびプロット前行動の宣言をお願いします!
九条 匡真:プロット前忍法なし。 プロット決めました
:すいません!戦闘終了条件を確認してもよいでしょうか
GM:あ、でしたね
GM:戦闘終了および終了条件は勝者が確定するまで、ラウンド制限はありません。
十玻璃 真助:承知!
十玻璃 真助:あ
十玻璃 真助:影分身を使用します。
GM:あまりの泥仕合が成立すると(シノビガミでは、ある)GMが情勢をみて判定による勝利を確定させます。
歯車スイレン:プロット前なし、プロット決めました!
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功
十玻璃 真助:プロット設置完了。
:かしこまりました。プロット前忍法ありません。プロット決めました!
小見寺 旭奈:プロット完了!
九条 匡真:オッケー!
GM:こちらもなし
GM:それではオープン!
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
system:[ 閏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
system:[ 歯車スイレン ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。
[雑談] system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
十玻璃 真助:んー4で

→<プロット6>
(歯車)
<プロット5>
(時姫)
<プロット4>
(十玻璃、小見寺)
<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(九条)

GM:それではまずプロット6のスイレンさん!
歯車スイレン:はい!
歯車スイレン:≪獣化≫を使います
GM:やったりな!
歯車スイレン:怖いから奥義つかっちゃお!
歯車スイレン:走レ!百鬼夜行・狐モグモグ虹踊り超級!指定特技は兵糧術、内容は完全成功!
歯車スイレン:そういうわけで……成功!
歯車スイレン:あっ破られなければだけど
九条 匡真:あ、奥義破りしません
GM:奥義破りします
歯車スイレン:ママ!?
:ですよね
時姫:目標は6
時姫:2d6>6 ShinobiGami:(2D6>6) > 7[2,5] > 7 > 成功
歯車スイレン:コ~ン……
時姫:というわけで奥義は破られました
時姫:握らせぬ
歯車スイレン:ママのためにおにぎり練習したのに
歯車スイレン:私の手番はおわり!
:この子おにぎり以外に通貨を知らない?
九条 匡真:え
:一応攻撃も可能ですよ
九条 匡真:攻撃しないの?
:【獣化】は手番を消費しないので
歯車スイレン:肉風船考えるとコストが……
歯車スイレン:あっ!そうか!
九条 匡真:接近戦は?
九条 匡真:君にはその怪力があるじゃないか!
九条 匡真:しかも遠いぞ
歯車スイレン:では接近戦攻撃!
歯車スイレン:対象はもちろん時姫!使用特技は怪力!
歯車スイレン:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功
九条 匡真:凪
:【赤眼】
時姫:ファンブルですね
十玻璃 真助:www
歯車スイレン:え~!?
歯車スイレン:プロット6~!!
九条 匡真:射撃戦と接近戦1点ずつですよね?
:そうですね
九条 匡真:まだ逆凪されてないから悪食できます?
小見寺 旭奈:あっなるほど!
時姫:さあさあおにぎりじゃなくて赤眼を喰いな~~
時姫:あ、そうか、いけるのか……
:GM処理しだいですね……いけるのか
小見寺 旭奈:同ラウンド中だから……
十玻璃 真助:無法すぎる
時姫:射撃点ダメージを受けた時だもんなー
時姫:ありだと思います
歯車スイレン:ありがとうございます!!
九条 匡真:ありがとうございます
歯車スイレン:これ……肉風船……も……いける?
九条 匡真:そこまでしなくても
歯車スイレン:そうですね……
九条 匡真:1点ダメージに1点回復で十分じゃないです?
時姫:そうなりますね
歯車スイレン:高プロットだしそこまでしなくていいかな
:いや、流石に同時に与えられるダメージを回復するのはむりでは……いけるのか……
九条 匡真:ああそっか、そのへんの処理難しいですね
歯車スイレン:もう凪だから関係ないちゃないが
:関係ないっちゃないのは事実
九条 匡真:確かに凪ってるからやるだけやるのは全然ありか
歯車スイレン:や、やっていいですか?GM
時姫:そっか、ですよね、同時処理だから接近点1は通るか
時姫:どうぞ、肉風船も使います?
歯車スイレン:使っていいなら……使っちゃおうかな
:【肉風船】を使えば、完全にダメージはなしですね!
十玻璃 真助:がんばれ~
時姫:いいですよ
九条 匡真:やっちゃえやっちゃえ!
:2回判定成功する必要はあるが……がんばって♡
歯車スイレン:ありがとうございます!!
歯車スイレン:2d6>=6 肉風船 ShinobiGami:(2D6>=6) > 10[5,5] > 10 > 成功
歯車スイレン:2d6>=6 悪食 ShinobiGami:(2D6>=6) > 2[1,1] > 2 > ファンブル
歯車スイレン:おわり
九条 匡真:射撃戦2点!
十玻璃 真助:ギャ~!
時姫:射撃点2をもぐもぐするのじゃ
小見寺 旭奈:ま、まあ射撃にはなったし……
歯車スイレン:忍術と謀術にくらいます!

歯車 生命力6→4 器・体・(忍)・(謀)・戦・妖
()は消耗済み

歯車スイレン:く~っ時姫……さすがに強力なボスだぜ……!
歯車スイレン:凪いっておわり!
九条 匡真:時姫何かしたっけ……?
時姫:全て妾の手の内じゃ
:さすが時姫……!最強の呪術兵器だ……!

<プロット6>
(歯車[逆凪])
→<プロット5>
(時姫)
<プロット4>
(十玻璃、小見寺)
<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(九条)

時姫:プロット5、時姫は「海原」を使用
九条 匡真:おばあちゃんなすりつけ初めた
十玻璃 真助:でやがった
時姫:2d6>5 ShinobiGami:(2D6>5) > 7[1,6] > 7 > 成功
九条 匡真:遁甲符や判定妨害を使う人居ます?
時姫:成功!戦場は【水中】へ
十玻璃 真助:ありません!
小見寺 旭奈:なし!
九条 匡真:私もなし
歯車スイレン:なし!
:なし。
九条 匡真:戦場変えられたか、厄介だなー
:スイレンちゃん以外は《水術》で判定だ~
時姫:水中では常時回避判定に-2の修正となります
時姫:そして海原の追加効果、各自水術にて判定を行ってください
九条 匡真:各自感情修正は!
時姫:スイレンちゃん以外ね!
歯車スイレン:はい!
時姫:失敗すると射撃点1を受けてもらいます
十玻璃 真助:プラス特になし!
:閏は【星見】のストックで自動成功。
十玻璃 真助:水術持ってるので振っときます。
:感情は特になし~
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 12[6,6] > 12 > スペシャル(【生命力】1点か変調一つを回復)
九条 匡真:やりおる
十玻璃 真助:むっ
:やるやん!!
九条 匡真:無駄じゃないスペ
小見寺 旭奈:あっ回復してる
歯車スイレン:さすが十玻璃くん
時姫:十玻璃くんは円の秒針による修正1が働いてますよ
小見寺 旭奈:彼氏だからって贔屓しとらんか?
十玻璃 真助:そんなんあるの!?
九条 匡真:真助ー、+の感情くれない?
時姫:主人公パワーじゃん……
:そんなんあるのか
九条 匡真:小見寺さんも
十玻璃 真助:円のプライズ視えてないからわからないんだよな
十玻璃 真助:あ、匡真にプラス投げる!
九条 匡真:あ、わーい!ありがとう!
歯車スイレン:小見寺さん感情修正いります?後の手番でもいいし
時姫:あれ、あれって公開情報なってなかったっけ
小見寺 旭奈:修正くれ&あげる!
九条 匡真:ありがとう!+2!
歯車スイレン:はい!小見寺さんに感情修正!
十玻璃 真助:なってない……よね?
歯車スイレン:円は全体公開したとおもう
十玻璃 真助:マジ!?
:プライズは持ってる人だけっぽい……?
九条 匡真:手裏剣術から、目標値が+-0で6
時姫:なってるなってる
:あれ?されてたか……?
時姫:プライズ:円の秒針
時計の針のような形状をした、刺突剣にも見える呪具。このプライズを所持しているものに対し+の感情を持つものは、このプライズを所持しているものに対するあらゆる判定に+1の修正を得る。

十玻璃 真助:あなってる! ごめんなさい!
:混乱しているぜ
:失礼しました
九条 匡真:2d6+2>=8 判定:水術(代用) ShinobiGami:(2D6+2>=8) > 8[2,6]+2 > 10 > 成功
九条 匡真:成功!かわした!
小見寺 旭奈:これは回避とは別だから-2はしなくていいんですよね?
時姫:いえす
小見寺 旭奈:よし、行きます
九条 匡真:あ、そっか。これ攻撃じゃない扱いなんでしたっけ
小見寺 旭奈:2D6+1>=8 (判定:砲術) ShinobiGami:(2D6+1>=8) > 6[1,5]+1 > 7 > 失敗
十玻璃 真助:オミー!
小見寺 旭奈:1足りない!!
時姫:ハハハーー!
九条 匡真:逆凪ではないだけマシか!
小見寺 旭奈:それは本当にそう
:1点だしまだ余裕よ
九条 匡真:小見寺さんだけ射撃戦1点かな
十玻璃 真助:あっスペの効果で謀術が回復します
九条 匡真:万全になっちまった
九条 匡真:さすがだぜひぃろぉ
小見寺 旭奈:忍術で受けます

小見寺 生命力6→5 器・体・(忍)・謀・戦・妖
十玻璃 生命力5→6 器・体・忍・謀・戦・妖
()は消耗済み

戦場:水中(回避-2)
<プロット6>
(歯車[逆凪])
<プロット5>
(時姫[極意])
→<プロット4>
(十玻璃、小見寺)
<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(九条)

時姫:次はプロット4組!
時姫:各自宣言を
十玻璃 真助:遁走術で接近戦攻撃を時姫に。
九条 匡真:痛打は入れます?
十玻璃 真助:入れます!
十玻璃 真助:これ
十玻璃 真助:小見寺さんの宣言の後に振ったほうがいい?
小見寺 旭奈:あっそうかも
小見寺 旭奈:【黄泉軍】、対象は時姫
時姫:おっけー、各自振ってください!
十玻璃 真助:うーす
十玻璃 真助:では痛打の判定から
十玻璃 真助:水術で
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功
九条 匡真:おしおし
十玻璃 真助:では接近戦攻撃。
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功
九条 匡真:危ない!成功!
九条 匡真:お見事
十玻璃 真助:痛打の効果により接近戦ダメージ2点!
時姫:ぐぬぬ
時姫:遁走術は、目標9かぁ~~
時姫:2d6>9 ShinobiGami:(2D6>9) > 10[5,5] > 10 > 成功
十玻璃 真助:ウソやろ?
:つよっ
九条 匡真:野郎!
時姫:愛の力じゃぞ♡
十玻璃 真助:イイイイ~ン;;;
九条 匡真:勝手に高めあってるこいつら
時姫:ちなみに改めて、十玻璃くんは対時姫に対する行動には+1の修正が常にかかってるからね!
十玻璃 真助:アーごめんなさい!
小見寺 旭奈:あっさっき宣言し忘れてたんですが
小見寺 旭奈:攻撃で凪らなかったら【禁術】使っていいですか?
時姫:おっけー!
小見寺 旭奈:ありがたい!
小見寺 旭奈:ただその前にまず【黄泉軍】
小見寺 旭奈:2D6>=5 (判定:傀儡の術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功
小見寺 旭奈:よし
時姫:ぎゃーー
小見寺 旭奈:でも近いんだよな傀儡術
時姫:回避!
時姫:2d6>7 ShinobiGami:(2D6>7) > 8[3,5] > 8 > 成功
九条 匡真:出目強いなあおい
時姫:ここは妾の領域ぞ???
十玻璃 真助:出目まで操らないで
小見寺 旭奈:早く凪って
小見寺 旭奈:【禁術】使います、選択忍法は【武曲】
時姫:どうぞ!
小見寺 旭奈:2D6>=5 (判定:罠術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功
小見寺 旭奈:よし!
九条 匡真:ヨシッ!
十玻璃 真助:やる~!
時姫:おのれ~~~!!!
小見寺 旭奈:今後【武曲】使うたび接近戦1点!
時姫:そんにゃあ……

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
<プロット6>
(歯車[逆凪])
<プロット5>
(時姫[極意])
<プロット4>
(十玻璃、小見寺)
→<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(九条)

時姫:お次!プロット3、閏!
:攻撃は届かない。奥義を使用します!
:『廻漁酔魚頂窮命』。指定は《記憶術》。奥義破りどうぞ!
九条 匡真:うおっ!
十玻璃 真助:記憶術持たれてる!
十玻璃 真助:閏さーん!
:まあプロット上……逆に今しかない
九条 匡真:どうせ接近戦は届きませんからね
時姫:破ります
九条 匡真:振らせちゃえ!
九条 匡真:破りません
九条 匡真:ちなみにこれがクライマックス一回目の奥義ですね
九条 匡真:約束は果たしました。
十玻璃 真助:コワ~…
時姫:2d6>5 ShinobiGami:(2D6>5) > 9[4,5] > 9 > 成功
:礼を言おう……ぎゃー!
九条 匡真:出目バグってない?
:ダイスつよいね……手番終了です。
時姫:あがきよる、すべて妾の手の内じゃと言ったろうに
十玻璃 真助:ヒリついてきたな 面白くなってきた
九条 匡真:禁術も?

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
<プロット6>
(歯車[逆凪])
<プロット5>
(時姫[極意])
<プロット4>
(十玻璃、小見寺)
<プロット3>
(閏)
→<プロット2>
(九条)

九条 匡真:さて、プロットは私かな
時姫:イエス、どうぞ!
九条 匡真:神槍を使用します。対象は時姫
時姫:こらーー!PC1を狙わんかーー!!
九条 匡真:そいつを殺すのは俺だぞ
九条 匡真:2d6>=5 神槍(判定:手裏剣術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功
九条 匡真:どうぞ、狭霧で回避-1です
時姫:だったら余計狙わんかーーー!
九条 匡真:お前止めないと気持ちよくないんだもん
時姫:2d6-1>7 ShinobiGami:(2D6-1>7) > 3[1,2]-1 > 2 > 失敗
時姫:ひーーーーん
九条 匡真:射撃2点だ!
歯車スイレン:や、やっとダメージが!
十玻璃 真助:やったぜ!
九条 匡真:やれやれ、ようやく当たってくれたかい
小見寺 旭奈:ついに通った!
時姫:頑健が潰れました

時姫 生命力8→6 器・体・忍・謀・戦・妖・(頑)・(頑)
()は消耗済み

小見寺 旭奈:最後の最後に凪られてもな……
歯車スイレン:そう、もう凪っても意味がなく……
十玻璃 真助:リアル星見
:残り6点……楽勝か~?
時姫:貴様らぁ~~~
時姫:それではラウンド終了、演出をまとめて行っていきましょう
歯車スイレン:「母さんの……目を、覚まさせる!」
歯車スイレン:素早く飛び出したスイレンが指笛を吹く。
歯車スイレン:「みんな!」
歯車スイレン:森の動物たちを呼ぼうとする……が!
時姫:「ここは……妾の"海"ぞ」
時姫:ごぽり、ばしゃり
時姫:のたくる波が動物たちを絡め取る
時姫:「しばし、水底で眠ると良い」
歯車スイレン:「!みんな……!」
歯車スイレン:焦り、海底を除いた瞬間。
歯車スイレン:目が合う。
歯車スイレン:全てを引きずりこもうとする赤い光。
歯車スイレン:心に漬け込む幻覚かもしれないそれに気を取られ、足を滑らせる。
歯車スイレン:「ぐ……!」
時姫:「ついでじゃ、たらふく飲めい」
時姫:波が、スイレンもを飲み込む!
歯車スイレン:咄嗟に受け身をとったものの全身を強打し、その波にのまれる!
時姫:それを一瞥し
時姫:「妾の海、妾の世界」
時姫:「きさまら、全員、水底へ」
時姫:今や海原は沸騰するかのように
時姫:荒れ狂う波が全員を襲う
時姫:歴戦の忍びであるあなたたちはそれを掻い潜り、辛うじて、波間を抜ける
時姫:しかし、運が悪くか、あるいは
時姫:「はっ」
時姫:「沈め!」
小見寺 旭奈:「──!」
小見寺 旭奈:狂瀾する波を避けきれず、その下へ呑み込まれる。
時姫:「そう……そうじゃ」
時姫:「所詮は、いちじの、無駄なあがき」
時姫:「気の済むまで付きおうてやろう、のう」
小見寺 旭奈:「ふ」
小見寺 旭奈:どこからか、水底へ消えたはずの女の声が響く。
小見寺 旭奈:『青海原 風波なびき 行くさ来さ』
小見寺 旭奈:荒れ狂う海の、波が弾けた水泡が、浮かび上がって数字を示す。
小見寺 旭奈:『障むことなく 船は早けむ』
小見寺 旭奈:その歌と共に、昏い海の底から、ガラクタを寄せ集めて作られた舟が浮上する。
小見寺 旭奈:その甲板の上には、今海に呑まれた動物たちと──異装の、女の姿。
小見寺 旭奈:「愚か、愚か」
小見寺 旭奈:「愚かよなあ、"時姫"」
時姫:「こ、の」
時姫:「きさまのことばがいちばん癪に障る」
時姫:「亡霊……め」
時姫:「出ていけ……ここから、出ていけ!!」
小見寺 旭奈:「ふん」
小見寺 旭奈:「気が合うことだ。臣もその存在が忌々しくてならぬ」
小見寺 旭奈:「見るがいい。──文字通り、その目にとくと見よ」
小見寺 旭奈:その言葉と共に、船を構成するガラクタの一部が外れ、時姫へと向かって飛ぶ。
小見寺 旭奈:時姫の目には見えるだろう。
小見寺 旭奈:それは、映画館の券売機。
小見寺 旭奈:地下鉄の駅の階段の手すり。
小見寺 旭奈:ジュースとストローの入ったコップ。
小見寺 旭奈:海の底から引き揚げられた、時姫の記憶の一部。
小見寺 旭奈:──この海にはない、十玻璃との記憶のかけら。
時姫:「きさま、こんな、こんなもの」
時姫:「こんなもので!!!」
時姫:「許さぬ!許さぬぞ!!」
時姫:ぎりぎりと、絡みつき、へばりつき
時姫:しかしそれらを振り払えず。
時姫:ただ叫びを、
:(動揺したか……なら)
:時姫の背後、攻撃の為構えた針を仕舞い。
:「終わりに向かうといったね、"時姫"」
:傘型の忍器「寿限無」を展開する。
:「私が見据えてあげよう、君の終わりを!」声を張る。
時姫:「ああ、お前か」
時姫:「妾をこんな姿にし……それでも、感謝はある、多少な」
時姫:「おかげで"手に入る"」
時姫:思い出にまとわり付かれ、動かなくなってしまった腕
時姫:その表面を這うように、包み込むように玄い水が起ち上がる
:「……!」
時姫:「褒美に、次の我が世界での生を許す」
時姫:「だから今は消えよ」
時姫:ブン!、とそれが振るわれる
:咄嗟に忍器の……魔眼の齎す末来視の力を対応に回す。
:玄い水を傘で防ぎ、押し流される。
:「……ありがとう、私は、それでもいいが」
:「今を生きたいという若者もいるものでね」
:「先達になってあげるのさ……"九条君"!!」
九条 匡真:「おうよ。"先生"」
九条 匡真:閏の声に応えるように、手裏剣が3つ。時姫目掛けて放たれる。
九条 匡真:一撃一撃は決して疾くない。光速にすら届く忍びならばかわせない弾ではない
九条 匡真:しかし。絡みつくように軌道を変え追いすがる手裏剣は、当たらないまでも
九条 匡真:時姫に高速機動を強制する。
時姫:「ーチィ」
時姫:波の上を、滑るように移動、手裏剣の射線を掻い潜るも、
九条 匡真:強力な術に加え、忍びの肉体にすら負担が大きい高速機動を続ければ──
九条 匡真:必ず生まれる。一瞬の、硬直
時姫:「ッ」
九条 匡真:「──そこだ」
九条 匡真:機を逃さず放たれる、神速の蹴撃。本来存在した間合いを超越し、時姫の肩を貫く
九条 匡真:光速の忍びを狩るに、同じ疾さは不要。必要なのは一瞬を作り出す技と、それを見逃さず放つ一撃のみ。
九条 匡真:それが戦士の流派、鞍馬の忍び狩り。その基本戦法である。
九条 匡真:「ずいぶん忙しく動いたなあ。ダイエット?痩せすぎは良くないぜ」
九条 匡真:水上に音もなく降り立つ。水面に波すら立てぬ歩法もまた、鞍馬に伝わる基礎にして極意の1つ
時姫:「きさ……ま」
九条 匡真:「もっと速く動いても良いんだぜ? 俺はゆっくりやらせてもらうわ」
時姫:ぼたぼたと、赤では無く黒のそれを傷口から流しながら
時姫:悪鬼の如き形相で、
時姫:「まれに……」
時姫:「きさまの正体に気づいた"妾"のいずれかが排除を試みたが」
時姫:「今だそれに至らぬとは、小癪な小僧よ」
九条 匡真:「ああ、あれお前の手管だったのね?」
九条 匡真:「悪い悪い。気づかなかったか、忘れてたわ」
九条 匡真:「今まで真助殺す方面でしか動いてなかったもんでなあ」
時姫:「なぜか、お前とヒトツキと名乗る男だけは気づいておったなこの結界に」
九条 匡真:「なんでだろうねえ。案外、愛の力だったり?」
九条 匡真:「あ、気持ち悪いな。今のナシ」
時姫:「はっ、ぬかせ」
九条 匡真:「まあよ」
九条 匡真:「執着で視野が狭まってるのはお互い様だろう?」
九条 匡真:「仲良くしようぜ、ご同類」
時姫:「いやじゃ、きさまは気味が悪い」
九条 匡真:「よく言われるよ」
時姫:続いてラウンド2
時姫:各自プロットおよび宣言を!
十玻璃 真助:影分身を使用。
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功
九条 匡真:出目強いじゃない
十玻璃 真助:フフフ…
十玻璃 真助:プロット設置完了!
歯車スイレン:プロットなし、準備OK!!
九条 匡真:プロット前なし、プロット完了!
小見寺 旭奈:準備……OK!
:完了です!
時姫:それではオープン!
[雑談] system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 歯車スイレン ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。
system:[ 時姫 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
[雑談] system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
[雑談] system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
system:[ 閏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
十玻璃 真助:3で

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
→<プロット6>
(歯車)
<プロット4>
(時姫[極意])
<プロット3>
(十玻璃、閏)
<プロット2>
(小見寺、九条)

時姫:よし、プロット6スイレンちゃん!
歯車スイレン:【獣化】!奥義は使わない!
歯車スイレン:2d6>=6 ShinobiGami:(2D6>=6) > 7[2,5] > 7 > 成功
歯車スイレン:やった~~!!
:おお
十玻璃 真助:やる~!
九条 匡真:やるじゃん
小見寺 旭奈:怖い!
時姫:小狐めが~~~
時姫:それではお次の時姫
九条 匡真:あ、待って!
時姫:おや
九条 匡真:獣化は手番使いませんよ
十玻璃 真助:そ……そうなの!?
九条 匡真:そうなんです 狂ってるよね
歯車スイレン:そう、手番で使用できる……なのでまだ私の行動は残っている
時姫:あ、そかそか
時姫:こやつぅ~~
歯車スイレン:防御を捨てることになり怖いが……【血旋渦】使いましょう
歯車スイレン:対象はもちろん時姫!
九条 匡真:やっちゃえー
歯車スイレン:2d6>=6 ShinobiGami:(2D6>=6) > 4[1,3] > 4 > 失敗
歯車スイレン:凪~ん
九条 匡真:かなしみ
十玻璃 真助:いつもの
:残念
歯車スイレン:コンコンおわり!
九条 匡真:やっぱプロット6は危ねえ
時姫:フフ、子狸♡
小見寺 旭奈:6、怖い
歯車スイレン:ぽんぽこではないぞ!

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
<プロット6>
(歯車[逆凪])
→<プロット4>
(時姫[極意])
<プロット3>
(十玻璃、閏)
<プロット2>
(小見寺、九条)

時姫:改めてプロット4
時姫:奥義使用!
十玻璃 真助:あん!?
時姫:央岸主:欺命潮汐 効果は範囲攻撃
十玻璃 真助:オギャ~~~~!!!
時姫:対象はもちろん……全員に決まってるよなあ!
:やめてくれ~~~
九条 匡真:時姫も対象ですか!?
時姫:そんなんある?!
十玻璃 真助:www
九条 匡真:全員って言ったから……だめかあ
歯車スイレン:そんなバナナ
時姫:いいから全員好きな生命点を2減らしな!!
十玻璃 真助:ちなみに奥義の指定特技って水術ですか?
:忍術謀術潰します~
時姫:伝達術です
十玻璃 真助:りょ~
歯車スイレン:ううん……!使いどころかな……!?
九条 匡真:頑健消します 残り6
歯車スイレン:ヤバくなったらごめんなさい!プライズ使います!
九条 匡真:むっ!
時姫:どうぞ!
十玻璃 真助:譜術と体術潰れます!
小見寺 旭奈:おっ?
十玻璃 真助:む!?
歯車スイレン:プライズの力で生命力減少ナシ!そして秘密を公開します!


【プライズ :刹那の短針】
時計の針のような形状をした、短剣にも見える呪具。
1シナリオに1回、この秘密を公開することにより任意のタイミングで【奥義:絶対防御】に相当する効果を使用可能。

秘密
不完全な結界である「玄の央岸」を修復し、その本来の力を行使するための呪具。
かつてPC1の命を救うために発動した「玄の央岸」はその本来のチカラを発揮することで時姫の生命と引き換えにそれを成すだろう。
クライマックス終了時これを所持しているものは「玄の央岸」を修復することが可能。

:なるほどなあ
十玻璃 真助:ワァ~
小見寺 旭奈:あっ減らす生命力は……妖術と器術かなあ

十玻璃 生命力6→4 器・(体)・忍・(謀)・戦・妖
小見寺 生命力5→3 (器)・体・(忍)・謀・戦・(妖)
閏   生命力6→4 器・体・(忍)・(謀)・戦・妖
九条  生命力8→6 器・体・忍・謀・戦・妖・(頑)・(頑)
()は消耗済み

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
<プロット6>
(歯車[逆凪])
<プロット4>
(時姫[極意])
→<プロット3>
(十玻璃、閏)
<プロット2>
(小見寺、九条)

GM:それではプロット3!
GM:各自お願いします
十玻璃 真助:接近戦攻撃+痛打を時姫に。
:とりあえず【接近戦攻撃】を時姫に。奥義も使用します。
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
十玻璃 真助:ヌッ
:てへぺろ
十玻璃 真助:奥義どうぞ!
九条 匡真:ドンマイ。
:うおーっ!指定特技は《記憶術》じゃい!奥義破りどうぞ!
九条 匡真:しませんよー
歯車スイレン:やぶらず!
十玻璃 真助:しないよー
時姫:するが
:トキ……
時姫:2d6>5 ShinobiGami:(2D6>5) > 11[5,6] > 11 > 成功
十玻璃 真助:???????
時姫:したが
小見寺 旭奈:破るな!
九条 匡真:だから強いって!
:トキ……こちらは以上
九条 匡真:真助!殴れ!
十玻璃 真助:では痛打
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功
十玻璃 真助:接近戦攻撃
十玻璃 真助:あ、プライズで+1
十玻璃 真助:2d6+1>=5 ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 6[2,4]+1 > 7 > 成功
九条 匡真:ヨシッ!
時姫:おにょれ~~
十玻璃 真助:オラッシャイ! 指定特技遁走術!
歯車スイレン:やったぜ!
十玻璃 真助:接近戦2!
時姫:2d6>9 ShinobiGami:(2D6>9) > 7[1,6] > 7 > 失敗
歯車スイレン:通った!!
十玻璃 真助:やったぞ!
九条 匡真:当たった!
小見寺 旭奈:当たった!
時姫:んぎゃ~~
九条 匡真:残り4かな?
時姫:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 6
時姫:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 5
九条 匡真:あっ戦術……
時姫:せ、せんじゅつが……

時姫 生命力6→4 器・体・忍・謀・(戦)・(妖)・(頑)・(頑)
()は消耗済み

:勝ったな……
十玻璃 真助:フフ
九条 匡真:まあ流石に忍具は持ってるでしょう
十玻璃 真助:アッそうか!
九条 匡真:しかしナイスだぜひぃろぉ
十玻璃 真助:褒めんなよ……

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
<プロット6>
(歯車[逆凪])
<プロット4>
(時姫[極意])
<プロット3>
(十玻璃、閏)
→<プロット2>
(小見寺、九条)

時姫:お、おつぎ……
時姫:プロット2
九条 匡真:神槍、対象は時姫です
時姫:あいや
時姫:まだか
九条 匡真:おっと?
時姫:おばあちゃんの接近戦攻撃やってないよね
九条 匡真:あ、それミスりました……
十玻璃 真助:よしよし
時姫:あ、見てなかったごめーん
時姫:気をとりなおして2!
九条 匡真:改めて神槍、対象は時姫
時姫:やめろぉ
時姫:わかっておるのかー!!
時姫:ここで妾が倒れたら!
時姫:次の囲んで叩かれそう大賞濃厚はきさまじゃぞ~~!!
九条 匡真:小賢しい
九条 匡真:ラスボスは全員に囲まれてなんぼだろ?
:かわいい
十玻璃 真助:ラスボス哲学
歯車スイレン:か、かっこいい
小見寺 旭奈:カッコいいこと言いやがって……
九条 匡真:小見寺さんはどう動きます?
小見寺 旭奈:あ~……
小見寺 旭奈:普通でいいか
小見寺 旭奈:【黄泉軍】、対象は時姫
九条 匡真:あ、じゃあ
九条 匡真:小見寺さんに+の感情修正!
歯車スイレン:私も入れる~!
小見寺 旭奈:あ、ありがたい……
九条 匡真:私にも+くれると嬉しい!このプロット値なら意味がある
十玻璃 真助:モテモテやつがれ
小見寺 旭奈:あれ、感情修正ってラウンドごとに使えるんでしたっけ
歯車スイレン:あっシーンだっけ
九条 匡真:ラウンド一回じゃありませんでした?
時姫:ラウンドごと!
歯車スイレン:ラウンドでしたね
十玻璃 真助:便利だあ…
小見寺 旭奈:あっほんとだ、ドラマシーンとごっちゃになってましたね
小見寺 旭奈:ではありがたく頂きます&入れます!
九条 匡真:真助!小見寺さん!パワーを神槍に!
十玻璃 真助:匡真に入れます!
九条 匡真:ありがとう!+2!
九条 匡真:2d6+2>=5 神槍(判定:手裏剣術) ShinobiGami:(2D6+2>=5) > 3[1,2]+2 > 5 > 成功
:すげえええ!!
九条 匡真:友情パワーだよ!
小見寺 旭奈:ウワッ成功してる しかもギリ凪じゃない
歯車スイレン:友情……?
九条 匡真:疾さはいらない鞍馬の力だよ、これが
歯車スイレン:小見寺さん振ったっけ?
九条 匡真:まだですね
小見寺 旭奈:その前に回避を
九条 匡真:神槍に対する回避ですかね
時姫:避けりゃいいんでしょう!!
小見寺 旭奈:避けなくていいよ♡
時姫:2d6>7 ShinobiGami:(2D6>7) > 3[1,2] > 3 > 失敗
歯車スイレン:やった~!
:すご~~
九条 匡真:射撃2点。残り2点かな?

時姫 生命力4→2 器・(体)・(忍)・謀・(戦)・(妖)・(頑)・(頑)
()は消耗済み

小見寺 旭奈:ナギナギの実
時姫:あ"ーーーーーー妾ごい"づきらい"~~~~~~!!!!
十玻璃 真助:よしよし…
九条 匡真:だろうねえ!
小見寺 旭奈:時姫、九条くんと相性悪いな……
九条 匡真:真助を何回も殺してるしな!
小見寺 旭奈:やはり恋敵……
歯車スイレン:そ、そうかな?
小見寺 旭奈:では【黄泉軍】振ります
九条 匡真:やったれ!
小見寺 旭奈:2D6+2>=5 (判定:傀儡の術) ShinobiGami:(2D6+2>=5) > 9[4,5]+2 > 11 > 成功
小見寺 旭奈:よしよし
九条 匡真:回ってきてるぜ!
十玻璃 真助:いいぞ!
時姫:兵糧丸で戦術を回復

時姫 生命力2→3 器・(体)・(忍)・謀・戦・(妖)・(頑)・(頑)
()は消耗済み

時姫:回避します
小見寺 旭奈:回復すな!
九条 匡真:流石にあったか!
時姫:2d6>7 ShinobiGami:(2D6>7) > 7[3,4] > 7 > 失敗
小見寺 旭奈:あっ失敗してる!
九条 匡真:ん、いや
歯車スイレン:イコール入ってないから成功かな?
九条 匡真:7は出てますね
小見寺 旭奈:あっ本当だ
:残念!
時姫:あ、そかそか
小見寺 旭奈:小賢しい!!
時姫:まぎらわしー
時姫:はははははざまあみろ悪霊めがーーー!
時姫:ケケケケ
十玻璃 真助:かわいいね
:わるい時姫ちゃんかわいい
時姫:それじゃあ演出やってきまっしょい
歯車スイレン:海から白い光が飛び出す。
歯車スイレン:桃色の花飾りを頭に付けた白い狐だ。
歯車スイレン:「旭奈!どうして私だけ海から助けてくれない!?」
歯車スイレン:たしっと着地するとぷるると身震いして水を飛ばす。
時姫:「なんじゃ、あがってきよって」
時姫:「もっかい沈め」
時姫:「いや、面倒じゃのう」
時姫:「"全員"、じゃ」
時姫:奥義、央岸主:欺命潮汐
時姫:央岸には記憶がある、それは覚えている
時姫:あなたたちが忘れてしまっていても、たゆたう水底に、それはある
時姫:記憶とは、幸せなものだけではない
時姫:「きさまの"死"を、もう一度、体験させてやろう」
時姫:瞬間、全員が真黒い水へと"落"ちた
時姫:記憶が、苦痛が、絶望が
時姫:思い出す
時姫:それはあなたの死だ、央岸はそれを覚えている
時姫:海そのものが死の記憶となって、あなたたちを圧し潰す。
時姫:全員に生命点2点分のダメージ!!
歯車スイレン:きらりと光がきらめく。狐の手には大きな短剣。
歯車スイレン:海を割る。
歯車スイレン:「過去に飲まれるわけにはいかない。進むから」
歯車スイレン:「……進め!十玻璃」
十玻璃 真助:───腕のようなそれが、腹部に風穴を空ける。
十玻璃 真助:───あるいは頭部。胸部。
十玻璃 真助:「がっ────ぐっ」
十玻璃 真助:脳に激痛が奔る。ありとあらゆる死を"記憶"した真助にとって極大の負荷を。
十玻璃 真助:「お、おおぉおぉおおぉ!!」
十玻璃 真助:全て無視して、走り出す。
十玻璃 真助:荒れ狂う波の間を抜け、飛び跳ね。
十玻璃 真助:印を結び、体を二つに分かつ。
十玻璃 真助:二対の影が水上の上を疾走る。疾走る。───疾走る!
時姫:「まったく、ぬしは本当にがんばり屋さんじゃのう」
十玻璃 真助:「時────」「────姫ェエエエェェエエェエ!!」
時姫:「応よ」
十玻璃 真助:己が眼に見える呪いのちからの源。
十玻璃 真助:肢体の中心。その穴目掛けて、思い切り。───手を伸ばす!
時姫:ぞわり、と
時姫:あれは――"視えて"いる
時姫:「(まったく、でりかしぃの無い!)」
時姫:妨害のためにと黒水を這わせる
時姫:鎌首をもたげたそれの動きをも
時姫:ああ、視られている
十玻璃 真助:視ている。完全に動きを封じるには遅く。
十玻璃 真助:方向を違えるならば容易く。
十玻璃 真助:分体の一対。魔眼で黒水の標的を己が独りにすると同時。
十玻璃 真助:もう一対を全力で蹴り飛ばし。
十玻璃 真助:"高速起動"を上回る速度を以って。彼女の背後へと。
十玻璃 真助:「此処は冷たくて、暗ぇよなァ」
十玻璃 真助:離さぬよう、時姫の身体をがしりと抱き寄せて。
時姫:「痴れ者め、そんなに妾に触れたいか」困ったように笑って
十玻璃 真助:「………離さねえぞ」
時姫:「困ったやつじゃ」
十玻璃 真助:時姫の見ている先。迫りくる手練の忍の姿を、己が眼で見据えながら。
九条 匡真:「いちゃつきやがって、射線塞ぐんじゃねえよ」
九条 匡真:下手に撃てば十玻璃にも当たる。 全く、何故宿敵を外して狙わねばならないのか。
九条 匡真:「別に問題ねえけどよお」
九条 匡真:手裏剣が飛ぶ。時姫自身の動きを止めたところで、黒水の妨害はあるだろう
時姫:黒い蛇の群れ、外的を察知し半自動的にそれを迎撃せんと揺れる
時姫:同じ轍は踏まない、今度はすべて払いのける、防御の陣形。
九条 匡真:最低限の力で牽制を防ぎ、隙を見せない。正しい対応である。
九条 匡真:正しいということは、誰もが取る対策ということであり。
九条 匡真:ならば当然、それに合わせた攻めの定石もある。
九条 匡真:──止められた手裏剣が轟音とともに炸裂。防いだ黒水を吹き飛ばし、その使い手たる時姫へと呪いを逆流させる。
時姫:「ぐ、ぁッーーーーーがぁ!!」
時姫:全身の穴から黒い水を噴き上げて、十玻璃の腕の中で激しく暴れる。
九条 匡真:大した呪ではない。手練れの忍びなら一瞬で回復する
十玻璃 真助:「相変わらず……荒っぽいなァ、テメェはよう!」
九条 匡真:その一瞬で十分だ。十玻璃をすり抜けるように、蹴りが時姫に突き刺さる
九条 匡真:「本家の教えなんだ。文句は鞍馬に言ってくれ」
九条 匡真:「組手じゃ優等生なんだぜ、これでもよ」
時姫:衝撃と共に飛ぶ、水切りのように海面を跳ねる、しかと抱きとめた十玻璃ごと
十玻璃 真助:ばしゃり、ばしゃりと波面に転がり続ける。腕は離さない。
時姫:「ごが、ぼ」
十玻璃 真助:「………」
時姫:「熱烈……なのは結構じゃが」
時姫:「そろそろ、離せ」
十玻璃 真助:「言ったろう」
十玻璃 真助:「テメェの都合なんて、知らねえよ」
十玻璃 真助:「それとも」
十玻璃 真助:「もう降参か?」
時姫:「たわけが……ならばこちらも、知らん」
時姫:ごう、と水柱が起ち上がる
時姫:十玻璃を跳ね上げ、偽りの月に照らされた飛沫がキラキラと舞うさなか
時姫:幽鬼のようにたちあがる、髪はほつれ、豪奢な着物も破けている
時姫:「妾は……妾の幸福を……掴む、掴んでみせようぞ」
十玻璃 真助:跳ね上げられた勢いのまま、くるくると後方に回転。そのまま着水し。
十玻璃 真助:その姿を見て。
十玻璃 真助:「(ああ───)」
十玻璃 真助:「(やっぱり、お前は───)」
十玻璃 真助:「(キレイだなあ───)」
時姫:ラウンド2終了!
時姫:続いて3!各自プロットおよび宣言を!
十玻璃 真助:影分身の術!
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功
歯車スイレン:プロット前なし、準備OK!!
十玻璃 真助:完了!
:完了です~
九条 匡真:プロット前なし、準備オッケー!
小見寺 旭奈:OKです!
時姫:それではオープン!!
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 歯車スイレン ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ 閏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 時姫 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
[雑談] system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
十玻璃 真助:3で!

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
→<プロット4>
(歯車、時姫[極意])
<プロット3>
(十玻璃、小見寺、閏)
<プロット2>
(九条)

時姫:それではプロット4!
時姫:時姫は引き続き奥義を宣言、指定特技は《伝達術》
歯車スイレン:奥義破り!
十玻璃 真助:破ります。
:破ろう、目標値8
九条 匡真:破りますか
時姫:おのれら~~~~!
十玻璃 真助:目標値9!
歯車スイレン:6で近い!
:小見寺さんは?
小見寺 旭奈:破ります!
:じゃあみんな振るか
十玻璃 真助:ウーッス
時姫:なぜ近い……
九条 匡真:十玻璃君どうします?
十玻璃 真助:回想シーン入れます。
九条 匡真:やるねえ
十玻璃 真助:真眼とプライズ足して……
十玻璃 真助:+5かな?
歯車スイレン:ひえ~つよ
:愛の力だ
小見寺 旭奈:勝ったなガハハ
九条 匡真:えっぐ
歯車スイレン:(フラグ……)
十玻璃 真助:振ります
十玻璃 真助:たのむぞ
十玻璃 真助:2D6+5>=9 (判定:瞳術) ShinobiGami:(2D6+5>=9) > 9[3,6]+5 > 14 > 成功
十玻璃 真助:成功!
九条 匡真:えぐい値出てる
:2d6>=8 ShinobiGami:(2D6>=8) > 9[3,6] > 9 > 成功
歯車スイレン:やった~!自分のぶんもふります
歯車スイレン:2D6>=6 (判定:憑依術) ShinobiGami:(2D6>=6) > 7[1,6] > 7 > 成功
小見寺 旭奈:2D6>=6 (判定:暗号術) ShinobiGami:(2D6>=6) > 6[3,3] > 6 > 成功
十玻璃 真助:ビリビリじゃん
九条 匡真:2d6>=8 判定:呪術 ShinobiGami:(2D6>=8) > 3[1,2] > 3 > 失敗
小見寺 旭奈:ここで凪らなくてよかった
九条 匡真:あっぶね!
九条 匡真:やっぱ低プロって神やな
時姫:どうじで~~
小見寺 旭奈:九条くん、低プロの強みをさっきから生かしまくってる
九条 匡真:それだけ出目弱いってことですけどもね!
歯車スイレン:スイレンは時姫に接近戦攻撃!
時姫:やめろケダモノ!!
歯車スイレン:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 3[1,2] > 3 > 失敗
歯車スイレン:やめました ゆるしてねママ
時姫:かわいいのう、ほれこっちこい
九条 匡真:あらまあ 逆凪
歯車スイレン:てちてちてち……ぐうぐう……
小見寺 旭奈:かわいいね
十玻璃 真助:かわいそかわいそなのです
:あらまあ

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
<プロット4>
(歯車[逆凪]、時姫[極意])
→<プロット3>
(十玻璃、小見寺、閏)
<プロット2>
(九条)

時姫:続いて3!
十玻璃 真助:時姫に接近戦攻撃+痛打。
:時姫に接近戦攻撃。奥義は……一応使っとこう
歯車スイレン:破らないぜ
時姫:破るが?
九条 匡真:破らないよ!
:やめてよ~、《記憶術》
十玻璃 真助:やぶれないよ~
時姫:2d6>5 ShinobiGami:(2D6>5) > 8[2,6] > 8 > 成功
時姫:寝てな!ご老人!!
九条 匡真:基本的に出目強いよね時姫ちゃん!
:ヨボヨボ……
十玻璃 真助:なんやねん!
:小見寺さんは何します?
時姫:何故かクジョーを相手にすると低下するんだけどね……
九条 匡真:別にデバフはかけてないんだが……
小見寺 旭奈:いつも通り【黄泉軍】を時姫に
:このシナリオは……九十が勝つ運命だった……?
歯車スイレン:感情修正!
歯車スイレン:小見寺さんにね!
九条 匡真:私が送ってもファンブル値の関係で意味ないな、送りません
小見寺 旭奈:いい獣だなあ
小見寺 旭奈:2D6+1>=5 (判定:傀儡の術) ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 5[1,4]+1 > 6 > 成功
小見寺 旭奈:うわっあぶな
十玻璃 真助:オッ
小見寺 旭奈:《獣の力》だ
時姫:避け・・
時姫:2d6>=7 ShinobiGami:(2D6>=7) > 5[2,3] > 5 > 失敗
九条 匡真:とうとう当たった!
十玻璃 真助:当たった!
時姫:うにゃーーーー!!
小見寺 旭奈:あっやっと当たった!
歯車スイレン:やった!とおった!
:やった
小見寺 旭奈:集団戦ダメージ1点、戦闘の間は回避判定にマイナス1
時姫:おのれれれれ
時姫:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 3
小見寺 旭奈:また秘密知ってるので【揺らし】で射撃1点
時姫:重 傷

時姫 生命力3→2 (器)・(体)・(忍)・謀・戦・(妖)・(頑)・(頑)
変調 重傷
()は消耗済み

十玻璃 真助:ああ…もう…
小見寺 旭奈:一番いいの引いたね♡
九条 匡真:範囲攻撃はできるから……
:トキ……病院に帰ろう……
十玻璃 真助:痛打するね…
時姫:やめ……やめ
十玻璃 真助:2d6+1>=5 ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 11[5,6]+1 > 12 > 成功
九条 匡真:それはそれとして。
十玻璃 真助:接近戦~
九条 匡真:君ほんと出目強いね
十玻璃 真助:2d6+1>=5 ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 10[4,6]+1 > 11 > 成功
十玻璃 真助:ホイ2ダメ
歯車スイレン:出目つよマンだな
時姫:走ってやがる……
:強すぎんか?
十玻璃 真助:愛
小見寺 旭奈:ミドル戦闘の揺り返しきてますね十玻璃くん
九条 匡真:説得力
時姫:2d6>=8 ShinobiGami:(2D6>=8) > 6[2,4] > 6 > 失敗
時姫:あ……
九条 匡真:残り2点ですっけ!
歯車スイレン:時姫は逆に出目よかった反動来てる感じある
:あれ……
時姫:これは……
歯車スイレン:おや……
十玻璃 真助:むっ…?
時姫:落ちました

時姫 生命力2→0 (器)・(体)・(忍)・(謀)・(戦)・(妖)・(頑)・(頑)
()は消耗済み

十玻璃 真助:此処で!?
:最後の一撃は、せつない
小見寺 旭奈:さっき一回回復したから合計3点でちょうど
九条 匡真:忍具はもうない?
十玻璃 真助:ヤベエな~~~
小見寺 旭奈:我々の後ろに……なんかいるんですが……
:十玻璃君がトドメ刺したのならナイスですね
九条 匡真:そうですね!
歯車スイレン:でもまだ結界とけてなくな~い?
時姫:忍具はもうない!
:おばあちゃんパンチを撃つ相手がいなくなってしまった
歯車スイレン:その拳は人を傷つけるためのものではない……
十玻璃 真助:手を繋ぐ者
九条 匡真:結界なんですけど
:スイレンちゃん……
九条 匡真:結界解いてから改めて勝負はできないんですよね?
時姫:まあそこは口プレイでなんとかしてもらってもいいですけど
時姫:データ的には、結界を解くということはすなわちPC1が命を落としますね
九条 匡真:おっふ
十玻璃 真助:まずいですね
九条 匡真:ここで殺らないとダメかー
九条 匡真:いや、ある意味このまま戦闘やめても真助は死にそうなんですけど
九条 匡真:俺の手で結界解かないと達成感ないもんな
時姫:PC5の使命的にはPC5が結界を解く=達成という考えでおっけーです
九条 匡真:オッケー!やります!
十玻璃 真助:オッケーじゃないんだよ
小見寺 旭奈:なにもオッケーじゃないんだよな
歯車スイレン:おばあちゃんの拳、九条くんを殴るためにあるんじゃない?
:スイレンちゃん……?
九条 匡真:まあ、ハッピーエンドを迎えられる条件は揃ったということで
九条 匡真:こっからはエンドロールのラスボス戦ということでよろしいですか?
時姫:頭ハッピーエンドか???
九条 匡真:ダメって言われても使命的にやるしかないんだけどね
十玻璃 真助:モンスターが産まれてしまったじゃん
小見寺 旭奈:おばあちゃんこの人に針刺して真人間にしてあげて
:GMがいいなら九条君を殴りますが
九条 匡真:一応時姫殴る宣言はしてたけど、もう倒れてますからね
九条 匡真:再ターゲットできるかどうか?
:そうですね
:ダメって言われたら平和主義者になろう
時姫:再ターゲットはなしかなー!
十玻璃 真助:理解を得ました

○戦場:水中(回避-2)
○禁術:武曲
<プロット4>
(歯車[逆凪])
<プロット3>
(十玻璃、小見寺、閏)
→<プロット2>
(九条)

九条 匡真:では私の手番でしょうか
:そうですね
:この針は人を傷つけるためのものではない……
:この針は人の記憶を都合良く改竄し、手をつなぐ
時姫:イエス、プロット2
:そのための力だ―ッ
九条 匡真:では神槍を使います。対象はスイレンさん
十玻璃 真助:ゲーッ
九条 匡真:2d6 神槍(判定:手裏剣術) ShinobiGami:(2D6) > 5[1,4] > 5
九条 匡真:危ないが成功。
九条 匡真:射撃戦2点です
小見寺 旭奈:あっ凪ってる相手を的確に
時姫:悪食怖いからファンブルエリアにいるうちに叩いておくのは正解よね……
歯車スイレン:ゲ~ッ
歯車スイレン:器術と妖術で受けましょう

歯車 生命力4→2 (器)・体・(忍)・(謀)・戦・(妖)
()は消耗済み

十玻璃 真助:混沌としてきた
九条 匡真:こちら手番終わり!
時姫:では、やっていきましょう
時姫:「存外にしぶといのう」
時姫:「ならば、その身で再び味わうが良い」
時姫:「何度でも何度でも」
時姫:「抵抗を、後悔するほどに」
時姫:央岸が震える
時姫:海底に沈んだ記憶を再び解き放とうと、海面が渦を巻く
時姫:「死ねい」
時姫:す、と号令の手があなたたちへと向けられる
十玻璃 真助:渦を巻く海面。その水面に映る、偽りの月を視る。
十玻璃 真助:────脳裏に浮かび上がるのは、暗く狭い座敷牢。
十玻璃 真助:────明くる日も、明くる日も。天井だけを見上げていた日々。
十玻璃 真助:────座して視るのは、闇のその向こう。
十玻璃 真助:────その色も知らぬ、天窮を夢想するだけの日々。
十玻璃 真助:この記憶が。偽物なのか。
十玻璃 真助:────思いつめた表情の女が。牢の鍵を開け。
十玻璃 真助:────涙を流し、踵を返し去っていった。
十玻璃 真助:この記憶が。真実なのか。
十玻璃 真助:「(どうだっていい)」
十玻璃 真助:過去に縛られた想いを、今。捨て去って。
十玻璃 真助:咎眼流の忍、十玻璃真助。
十玻璃 真助:十玻璃の里を出、逸れ者として世に流るゝは幾年か。
十玻璃 真助:主を持たず、夢を望まず。
十玻璃 真助:愛を知らぬ、このシノビが。
十玻璃 真助:「(オレが。唯一、分かるもの。信じられるもの)」
十玻璃 真助:『幣たつる 爰もたかまがはらなれば』
十玻璃 真助:『祓すつるや あらふるの磯』
十玻璃 真助:『和主の選びつるそれは艱難の道』
十玻璃 真助:この道を歩むと決めた。
十玻璃 真助:『お前の言う『両方』は』
十玻璃 真助:『両方とも倒れて眠り続ける』という意味だったか?』
十玻璃 真助:『母さんを……安心させてくれ』
十玻璃 真助:この身裂かれても。二兎を追うと決めた。
十玻璃 真助:『……前を向いて、進んでくれ』
十玻璃 真助:『英雄になってくれ……!』
十玻璃 真助:『てめえの貫く我も忘れたか!?』
十玻璃 真助:『こんなところで止まるてめえなら、俺がぶっ殺す価値もねえんだよ!』
十玻璃 真助:『てめえの意思は!今、何処に在る!?』
十玻璃 真助:捨て去った憧れ。もう一度拾って。"英雄"になると決めた。
十玻璃 真助:『ここは』『"窮屈"じゃ』
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:『こわしてくれ』
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:「オレが、信じるのは───」
十玻璃 真助:「この胸の。高鳴りだけだ」
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:かちり、かちりと。
十玻璃 真助:離れた二つの歯車が回る音がする。
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:『あぁ……』
十玻璃 真助:『ぁぁ!』
十玻璃 真助:はらり、はらりと止めどなく流るる雫。
十玻璃 真助:月の光に照らされた、彼女の姿を思い出すと───今でも堪らなく。
十玻璃 真助:燃え上がるほど熱く。締め上げられるように苦しい。
十玻璃 真助:焦がれるような想い。その全てを己が双眸に。
十玻璃 真助:そう。夜闇を照らすのは。
十玻璃 真助:何時だって。
十玻璃 真助:『綺麗だ……』
十玻璃 真助:『綺麗じゃのう……』
十玻璃 真助:天に座す。爛々と輝く、───天満月。
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:かちり、かちり。
十玻璃 真助:がち。と
十玻璃 真助:歯車がかみ合い、止まった音が響いた。
十玻璃 真助:そんな───気がした。
十玻璃 真助:「玄の央岸が主、"時姫"。"欺命潮汐"────」
十玻璃 真助:「奥義、破れたり」
時姫:「ーーー!!」
十玻璃 真助:真昼に輝く太陽のように、神聖な光が全てを照らす。
時姫:驚愕に目を見開く
十玻璃 真助:「十玻璃流───」
十玻璃 真助:「"浄瑠璃"」
十玻璃 真助:淨眼の"灑視"。魔眼の"邪視"。
十玻璃 真助:表裏一体の瞳術が。時姫の練る"気"、"森羅万象"、その"呪根"。
十玻璃 真助:全てが、無へと回帰する。
時姫:「ぬし……こ……」
時姫:「斯様なもの、今まで……妾に」
時姫:「隠しておったのか、"今"の"今"まで?!」
十玻璃 真助:「ンな余裕。あるわきゃあ、無ェだろう」
十玻璃 真助:「"十"の"目"は」
十玻璃 真助:「たった今。"真"へと至った───」
十玻璃 真助:「ンなトコじゃあねえのか」
時姫:「っは……」
時姫:呆れたような
時姫:今にも泣きだしてしまいそうな
時姫:そんな笑顔
時姫:「やはり……格好いーのう」
小見寺 旭奈:その埒外の"眼"に見据えられ。
小見寺 旭奈:玄き海が、昏き空が──
小見寺 旭奈:"玄の央岸"が、音もなくほどけてゆく。
小見寺 旭奈:「……ああ」
小見寺 旭奈:「忌々しいことに。……忌々しいほどに」
小見寺 旭奈:「気が合うな」
時姫:黒が、海が流れ出していく
時姫:流れは、時は前へと進む
時姫:それは不可逆のものだ
時姫:天蓋が崩れ、陽光が降り注ぐ
小見寺 旭奈:『──夏の夜は』
小見寺 旭奈:その言葉と共に、消えてゆく玄き水が纏まって、いくつかの塊を作る。
小見寺 旭奈:『まだ宵ながら明けぬるを』
小見寺 旭奈:それらはほどなくして、人の形を作る。
小見寺 旭奈:『雲のいづこに 月宿るらむ』
小見寺 旭奈:それは記憶だ。
小見寺 旭奈:これまで、幾度も繰り返した時姫が見た──追跡者たちの記憶。

-:──"ズエヴ・アラヴォト"
本名、星 広啓。
廻鴉所属。十玻璃真助誅戮部隊第42班に参加。
空間拡張の術式を付与した投石器を持ち、身の丈を超える巨岩を雨霰と投擲する。

-:あなたの【本当の使命】はこの結界を破壊し、中に閉じ込められた人々を解放することだ。

-:──"アマルーラク"
本名、乾 勉。
公安隠密局所属。"時姫"奪還部隊第12班に参加。
水術と罠術、結界術を巧みに応用し、氷の無間回廊を作り出して標的を"遭難"させる。

-:あなたの【本当の使命】は"時姫"を奪還した後に同チーム内の他流派の忍びを全滅させることだ。

-:──"ソイ・ドン・コー"
本名、越前 南。
指矩班所属。"時姫"回収部隊第52班に参加。
土遁に長け、実体のあるもののみならず、他の忍者の"忍法の痕跡"さえ土の底へと沈めて回収する。

-:あなたの【本当の使命】は任務中に出会った忍び全員の【奥義】の情報を手に入れることだ。

-:──"シャルガン・カスカラ"
本名、譚 風風。
魔王流所属。"時姫"及び十玻璃真助抹殺部隊第47班に参加。
血社に連なる家系の生まれであり、己の血を媒介として血の騎馬軍団を召喚する。

-:あなたの【本当の使命】は【"時姫"の血】を手に入れることだ。

-:──"ダシュタガィル"
本名、有馬 仁愛。
夜顔所属。十玻璃真助暗殺部隊第8班に参加。
陸に浮かび土を切って進む理外の舟に乗り、船上より神速の銛を放って敵を貫く。

-:あなたの【本当の使命】は本当の暗殺対象【九条匡真】を発見し、倒すことだ。

-:──"プレーリファルカシュ"
本名、狩野 紅。
鍔鑿組所属。"時姫"並びに十玻璃真助追跡部隊第27班に参加。
機械化した身体から微弱な電流を発することで、"電子的に"死霊術を行使する。

-:あなたの【本当の使命】は十玻璃の里の力を持つという忍器【寿限無】を探し、奪取することだ。

-:──"ウーバト・ヤル"
本名、刑部・ハッサン・モハメド。
バヨネット所属。十玻璃真助討伐部隊第33班に参加。
ソマリア柳生の血を引き、アサルトライフルと投げナイフを織り交ぜた格闘術を振るう。

-:あなたの【本当の使命】は十玻璃真助を倒した後、【十玻璃の魔眼】を母国に持ち帰ることだ。

-:──"ネクレ・ビシェーシュ"
本名、日野 緑丸。
蓮華王拳所属。"時姫"救出部隊第34班に参加。
ボリ・ケラという格闘技をベースとした"ベンガル殺法"を用い、無手にて敵を絞め殺す。

-:あなたの【本当の使命】は"時姫"を救出した後、【刹那の短針】【劫の長針】【円の秒針】を破壊することだ。

-:──"イーサゥ"
本名、ピーター・ホクストン。
世界忍者連合所属。"時姫"強奪部隊第19班に参加。
木彫りのパペットを操ることによって"精霊を対象とする傀儡術"を行使し、敵を討たせる。

-:あなたの【本当の使命】は"時姫のカケラ"と呼ばれる隠忍を見つけ出し、捕らえることだ。

-:──"マンイー"
本名、大鳥 奈々美。
常世所属。"時姫"奪取部隊第5班に所属。
生きた人間の声を"この世ならざる声"に暗号化し、霊界をストレージとして自在に保存・解凍する。

-:あなたの【本当の使命】は他チームに所属する【小見寺旭奈】の【秘密】を手に入れることだ。

-:──"玄郊狼"
本名、稲谷 智。
大槌群所属。"外天牢"システム保守課長。
研究畑の忍びでありながら、三十の節を持つ蛇を模した絡繰兵器を巧みに操り戦闘もこなす。

-:あなたの【本当の使命】はあなたの情報漏洩に気づいた忍びを全て倒すことだ。

-:──"ホワイトコヨーテ"
本名、杉井 駆天。
斜歯忍軍所属。"外天牢"下層警備主任。
元はヒラの警備忍者だったが、得物の忍銃で侵入者を撃退し続け、下層警備主任の地位まで上り詰めた。

-:あなたの【本当の使命】は"外天牢"の上層警備主任を目指すことだ。

小見寺 旭奈:これまでの"繰り返し"の中で、時姫が出会い、或いは戦い、あるいは協力した、何人もの忍びの記憶。
小見寺 旭奈:それらが、時姫へと向かって"記憶の中の力"を振るう。
小見寺 旭奈:──そして。
小見寺 旭奈:「ゆけ」

-──十玻璃 真助。
咎眼流所属。主君を持たず、夢を望まず、束縛を嫌う逸れ者。
瞳術に優れる咎眼流の中でも並外れた浄眼の術師を多く輩出してきた十玻璃家は、とある忌み子の生誕の後、とある日を境にぷつりと忍の歴史からその名を消した。

-:あなたは時姫に恋をしている。あなたの【本当の使命】は彼女を幸せにすることだ。

小見寺 旭奈:「十玻璃、真助!」
小見寺 旭奈:記憶でない、本物の十玻璃真助へ。
十玻璃 真助:僅かに頷き。ゆっくりと彼女の元へ。
十玻璃 真助:「長い───」
時姫:迎え撃つは、時姫
十玻璃 真助:「夢だった」
時姫:すべてのちからを剥ぎ取られ、無手
時姫:もはや万策尽きる、絶体絶命、それでもなお
時姫:その瞳には、希望がある
時姫:陽光の下では、星めいた煌めきもなりをひそめるそれに
時姫:確かに映る、十玻璃真助の姿が
時姫:「(ああ……)」
十玻璃 真助:その輝かんばかりの瞳と視線を交わす、双つの真眼。
時姫:「(やはりお前は、暗がりを引き裂いて、夜を終わらせるのだな)」
時姫:「(妾の、太陽)」
時姫:ゆっくりと、その腕を広げる
時姫:全てを抱きとめる、その覚悟を示すため。
十玻璃 真助:彼女の前で歩みを止め。広げられた腕ごと、身体を抱き寄せて。
十玻璃 真助:「お前は───」
十玻璃 真助:「月だなァ」
十玻璃 真助:「夜空で。独りぼっちの、天美月」
十玻璃 真助:ぎゅうと抱きしめた身体を離し、彼女の瞳を見つめる。
十玻璃 真助:「太陽と月は。一緒に天に上がることは、無ェ」
十玻璃 真助:「ガキでも知ってる、当たり前のこった」
十玻璃 真助:だからよう、と呟いて。
十玻璃 真助:「オレは、ンなモンじゃ、なくていい」
十玻璃 真助:「この真助サマはよ、その気になりゃあ」「お天道様よりもずっと。明るくお前を照らしてやる」
十玻璃 真助:「だから───」
十玻璃 真助:「思い出してくれ」
十玻璃 真助:「誰より。何より」
十玻璃 真助:「天に座す、月よりも美しい───」
十玻璃 真助:「お前の名を」
十玻璃 真助:十方世界。その全てを見通す佛の目が。視線を伝って。真助の全てが時姫へと流れ込む。
時姫:「……」
時姫:「ばかめ……かっこつけすぎじゃ……」
時姫:「名前、か……」
時姫:十玻璃の真眼、それが確かに見通す、時姫の全てを。
時姫:「どこかへいってしまったわ……妾の知らぬところへ……」
時姫:しかし、それは無い、どこにも"無い"のだ。
時姫:くしゃり、と頭が撫でられる。
時姫:「見つけてくれ」
時姫:「ぬしならそれができるのであろう?」
十玻璃 真助:心地の良い感覚に身を委ねつつ。負けじと頭を撫で返す。
時姫:「おそらくそれは、この"先"にしかあるまい」
十玻璃 真助:「あたぼうよ」「───先?」
時姫:「ああ……示せ、ぬしのちからを、妾の思惑を超えると息巻いた」
時姫:「その意思を、"ここ"へ」己の胸、呪いの根を指し
時姫:「突き立ててみせよ!!」
十玻璃 真助:僅かに瞑目。
十玻璃 真助:次の間に開きしは、"真"へと至った十玻璃の魔眼。
十玻璃 真助:そのちからの全てを。彼女の根。呪根の源に。
十玻璃 真助:爛々と輝く双眸。眩さが一段と増していく。
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:「3日もありゃあ、余裕だと思ったが」
十玻璃 真助:「時間。かかっちまったなァ」
十玻璃 真助:がしがし、と彼女の髪を弄る。
十玻璃 真助:「悪かったな……」
時姫:「悪いと思うのは、そこじゃあなかろ……」
時姫:ため息を付き
十玻璃 真助:「ンだよ……」ふっ、と笑みを零す。
時姫:「期待しておるぞ、妾のヒーロー」
時姫:生命点0!時姫戦闘脱落!!
九条 匡真:ヒロインが、ヒーローの腕に抱きとめられる。
九条 匡真:「クッ」
九条 匡真:その姿を見届けて。
九条 匡真:「ハ、ハハハ」
九条 匡真:戦場に、笑い声が響く。
九条 匡真:「ハハ、ハハハ、アッハハハハハ……!」
九条 匡真:凶つの魔が、笑う。
九条 匡真:「見事」
九条 匡真:「為したなあ、十玻璃真助」
九条 匡真:「小見寺旭奈、閏、歯車スイレン──そして、時姫!」
九条 匡真:この舞台に立っている者たちに、ひとりひとり声をかけ。
九条 匡真:「素晴らしいものを見た。最高だ。お前は、お前らは美しい!」
九条 匡真:心からの感謝と、称賛を口にする。
九条 匡真:「よお、真助」
九条 匡真:「やってみせたなあ。ええ、ひぃろぉ?」
十玻璃 真助:軽くため息をついて。後ろを振り返る。
十玻璃 真助:「匡真───」
十玻璃 真助:「テメェが居なけりゃあよう」
十玻璃 真助:「オレぁ道半ばでとっくに野垂れ死んでた」
十玻璃 真助:「礼を言う」
九条 匡真:「必要ねえよ。分かってんだろ?」
九条 匡真:「俺のためさ」
十玻璃 真助:「分かってるよ」
十玻璃 真助:「それでも、言うぜ」
十玻璃 真助:かつての校舎での再会。
十玻璃 真助:一言一句、違わずに。
十玻璃 真助:「旧友のよしみだァ」「何にも見なかったことにして」
十玻璃 真助:「お互い。黙ってここを去る」「そうしてくれると助かるんだがよ」
十玻璃 真助:「え? 鞍馬の坊っちゃん」
九条 匡真:「これから女と逢引ってか。友人として、祝福する気持ちもあるんだがね」
九条 匡真:「生憎、だめだ。そりゃあダメだよ」
九条 匡真:「俺の願いを知らずに来たわけでもないだろう?」
九条 匡真:心底から嬉しそうに、興奮した様子で言葉を続ける。
九条 匡真:「まだ結界は崩れさっちゃいないが」
九条 匡真:「これで針は揃う。 ……ここに居る誰か、が邪魔しなければ」
九条 匡真:「お前は、望む未来を手に入れられる」
九条 匡真:時姫は破れた。彼女の世界は砕け散り、夢から覚めるのは目前だ。
九条 匡真:「だから。約束より少々早いが──」
九条 匡真:だからこそ、男の闘気は衰えない。上限なく昂ぶり続ける。
九条 匡真:「本来の役目に戻ろうと思う」
九条 匡真:自らの最高の好敵手の完成を前に。
九条 匡真:「ここからはエンドロールだ」
九条 匡真:最高のひぃろぉに立ちふさがる、最後のゔぃらんとして。
十玻璃 真助:「正々堂々、タイマンで」「ンなァ勝負をオレに期待してるンなら───」
十玻璃 真助:「………まァ。テメェなら。知ってるか」「オレがンなモンにかける誇りなんぞ、無ェくらい」
十玻璃 真助:「やりたいように、やる」
十玻璃 真助:「使えるモンは何でも使う」
十玻璃 真助:「"英雄(ひぃろぉ)"としちゃあ、邪道も邪道よ」
九条 匡真:「舐めんじゃねえよ、十玻璃真助」
九条 匡真:「ヒーローが困難を乗り越えて、俺の前に立ってるんだぜ」
九条 匡真:「手心なんてかけられるのは、むしろ屈辱ってもんさ」
九条 匡真:そも、勝機だけを考えるなら。他にいくらでも手はあった。
九条 匡真:それでもこの道を選んだのは、ただひたすらに己が欲望の為。
九条 匡真:「てめえが全てを乗り越えて、ハッピーエンドにたどり着くなら」
九条 匡真:「たかが勝算がない程度で、臆するわけがあるまいよ──!」
十玻璃 真助:ばき、と指を鳴らし、かつての友を睨みつける。
九条 匡真:「そもそも。言ったはずだぜ」
九条 匡真:「"お前を追う奴らは強い"」
九条 匡真:言葉と共に、一瞬。視線を向ける。その先は、歯車スイレン。
九条 匡真:「"でも"」
十玻璃 真助:「テメェ───!」
十玻璃 真助:奴の視線の先。彼女への攻撃の初動。動きを止めんと魔眼で制するより疾く───
九条 匡真:スイレンの獣の肉体、その白い姿が鮮血に染まる。
歯車スイレン:「きゃうん!」
九条 匡真:「"俺のほうが強い"」
小見寺 旭奈:「……!」
九条 匡真:手裏剣だ。先までに見せたものとは違う技。
九条 匡真:ただ単純に、避けられない速度で投擲しただけ。
十玻璃 真助:がり、と歯を砕きながら。憎々しげに口元を歪ませる。
十玻璃 真助:「"知ってるよ"」
歯車スイレン:手裏剣に裂かれ、紅に染まった獣が転がる。
九条 匡真:「歯車よぉ。油断してんじゃねえよ」
九条 匡真:「お前の優しさは美しいよ。俺は大好きだ。でもな」
九条 匡真:「正しさじゃ思いは変わらない」
九条 匡真:「優しさじゃ願いは叶わない」
九条 匡真:先の宣言とは対照的に静かに、諭すように口にする。
九条 匡真:「だから時姫はお前の言葉を拒絶した。長虫はお前の思いを受け入れなかった」
歯車スイレン:答えない。口から広がる鮮血が泡立つ。
九条 匡真:「お前が願いを叶えたいなら、必要なのは思いじゃない」
九条 匡真:「願いを叶える覚悟と、力だ」
九条 匡真:「誰の思いを踏みにじろうと、使命を果たす。願いを叶える」
九条 匡真:「その思いと力が、忍びだ」
歯車スイレン:「……お前は」ごぼりと口から血を吐き、小さな獣がよろよろと立ち上がる。
歯車スイレン:「やはり、……優しいな」
歯車スイレン:「お前の想いを存分に踏みにじらせてもらう」
歯車スイレン:「お前を踏んで私は先に行く」
九条 匡真:「……ああ。良い答えだ。安心した」
九条 匡真:目の前の忍びたちを見る。
九条 匡真:スイレンを、閏を、小見寺を、
九条 匡真:十玻璃真助を。
九条 匡真:「存分に魅せてくれ、愛しきひぃろぉ達」
九条 匡真:「目に焼き付けて殺してやる」
九条 匡真:ラストバトルの開始を、宣言する。
GM:ラウンド3終了!続いて4!
GM:ではやっていきましょう、各自プロットと行動宣言をどうぞ!
歯車スイレン:プロット前なし、準備OK!!
十玻璃 真助:影分身!
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功
九条 匡真:プロット前なし。準備完了!
十玻璃 真助:プロットOK!
:完了です。
九条 匡真:プロットオッケー!
小見寺 旭奈:時間かけて申し訳ない、OKです!
GM:それでは、ダイスオープン!!
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 歯車スイレン ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
system:[ 閏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
[雑談] system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
十玻璃 真助:2で

○戦場:水中
○禁術:武曲
→<プロット5>
(小見寺)
<プロット4>
(歯車)
<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(十玻璃)
<プロット1>
(九条)

GM:それではプロット5から!
小見寺 旭奈:手番パスで
九条 匡真:おおっと?
十玻璃 真助:あんたとオレは……仲間じゃなかったんで……!

○戦場:水中
○禁術:武曲
<プロット5>
(小見寺)
→<プロット4>
(歯車)
<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(十玻璃)
<プロット1>
(九条)

GM:では4!
歯車スイレン:はい!
歯車スイレン:【血旋渦】九条くんに
歯車スイレン:兵糧術で代理判定、小見寺さんから感情修正がもらえると嬉しいけど……どうですか?
歯車スイレン:もう九条くんに渡さないかなと思ったんだけど……
小見寺 旭奈:感情修正どうぞ!
歯車スイレン:ありがとうございます!
九条 匡真:ふうむ?
歯車スイレン:2D6+1>=6 (判定:兵糧術) ShinobiGami:(2D6+1>=6) > 4[2,2]+1 > 5 > 失敗
歯車スイレン:こ~ん
九条 匡真:逆凪ですね
十玻璃 真助:コン……
小見寺 旭奈:悲しき獣……
:メイン火力が……
GM:おやおや

○戦場:水中
○禁術:武曲
<プロット5>
(小見寺)
<プロット4>
(歯車[逆凪])
→<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(十玻璃)
<プロット1>
(九条)

GM:次!3!
:奥義です~。『廻漁酔魚頂窮命』、《記憶術》
十玻璃 真助:やぶらないよ~
:奥義破りどうぞ~
歯車スイレン:やぶらない!
小見寺 旭奈:破りません!
:スイレンちゃんは凪ね……
九条 匡真:破ります
:こい!
九条 匡真:用兵術で代用、目標値6
九条 匡真:2d6>=6 判定:用兵術 ShinobiGami:(2D6>=6) > 3[1,2] > 3 > 失敗
九条 匡真:ちっ!
十玻璃 真助:やった~!
:やっと使えたぞ~!
歯車スイレン:せふせーふ
九条 匡真:通しです、追加忍法どうぞ
小見寺 旭奈:こんな低い出目でも凪らないの強いなあ
:まあ判定に成功する必要あるんですけどね……
:使用する【追加忍法】のもう一枠は……【禁術】!!
歯車スイレン:ひゃ~~~!!
九条 匡真:そう来たか
:【春雷】を指定するぜ!
小見寺 旭奈:禁術~!!!
九条 匡真:これは痛いね。火力を潰された
:失敗したくないから回想も切るか……
十玻璃 真助:オッ!
歯車スイレン:星見つかいきったんでしたっけ
九条 匡真:望郷の耐久力はそのためか……
:そうですね。
:というワケで回想。
:閏の使命は時姫の殺害か無力化……制御が完了した今に至っては、彼女を殺す理由は無い。
:時姫の無力化を完了するために、プライズを集められる人間が必要だ!
:その手助けをするぞ~~! 達成値+3!
:2d6>=4 ShinobiGami:(2D6>=4) > 7[2,5] > 7 > 成功
歯車スイレン:やった~!
十玻璃 真助:やっぱり閏さん
:成功!以降【春雷】を使用するたびに接近戦1ダメージだ
GM:やったぜ!
小見寺 旭奈:最高……
九条 匡真:小見寺さん書き換えてくれない?
小見寺 旭奈:えっダブル禁術を!?
九条 匡真:禁術で禁術指定!
:複数人が【禁術】場合の裁定は……どうなるんでしょうね。累積しないことは明言されてますが
十玻璃 真助:つまり……どういうことだってばよ?
九条 匡真:まあそんなことならんやろ~
:まあGM案件なので……
GM:ええと
歯車スイレン:とりあえず小見寺さんの手番終わってるし進めちゃって……いいのでは!
GM:これはそれぞれ1で合計すると2枠あるということで
九条 匡真:閏さんの手番ね!
:閏の手番は以上だ!攻撃が届かないからな……
歯車スイレン:今すぐにダブル禁術するわけじゃないし
GM:お願いしまっす
九条 匡真:はーい!
十玻璃 真助:やっときます
:わかりました!ありがとうございますGM

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
<プロット5>
(小見寺)
<プロット4>
(歯車[逆凪])
<プロット3>
(閏)
→<プロット2>
(十玻璃)
<プロット1>
(九条)

十玻璃 真助:匡真に魔眼+痛打。
九条 匡真:ありがとうございます!
十玻璃 真助:痛打からふるよー
九条 匡真:どうぞー
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功
十玻璃 真助:では魔眼。
九条 匡真:殺意の感情修正。
九条 匡真:-1です
十玻璃 真助:シャーンナロ!
十玻璃 真助:2d6-1>=5 ShinobiGami:(2D6-1>=5) > 4[2,2]-1 > 3 > 失敗
十玻璃 真助:失敗!
九条 匡真:よし。
十玻璃 真助:手番おわり。

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
<プロット5>
(小見寺)
<プロット4>
(歯車[逆凪])
<プロット3>
(閏)
<プロット2>
(十玻璃)
→<プロット1>
(九条)

GM:よし次!
GM:なんとか生きて手番を迎えましたね……
十玻璃 真助:回避動作まで入ってないんですがそれは…
九条 匡真:手番もらいますね
九条 匡真:神槍。対象は歯車
小見寺 旭奈:ここで!
九条 匡真:む
小見寺 旭奈:奥義使用します
歯車スイレン:おお!?
九条 匡真:このタイミング?
十玻璃 真助:ヲ!?
:なんだべや
小見寺 旭奈:《"九垓一寸"》
小見寺 旭奈:指定特技は暗号術
小見寺 旭奈:効果は追加忍法
十玻璃 真助:追加!?
九条 匡真:追加忍法二人とはな
:【追加忍法】!?
歯車スイレン:追加忍法!?
小見寺 旭奈:【操り人形】を九条くんに使用します
九条 匡真:ろくでもないことすんね!
:うおおーーッ
小見寺 旭奈:あと回想を……入れます! ファンブル値的にあんまり意味ないけど!
歯車スイレン:あっついに
:きたー!
小見寺 旭奈:これ、演出的なあれとして
小見寺 旭奈:秘密貼るの演出中でいいですか?
十玻璃 真助:は、貼るの!?
歯車スイレン:回想って秘密公開ってことだから……
十玻璃 真助:あ、そうなんだ……
小見寺 旭奈:回想シーンは自分の秘密を公開するやつなので
九条 匡真:そうなんです
:そうなんですよね~
十玻璃 真助:知らないで時姫好き好き回想をしてしまったじゃん
歯車スイレン:でもそれが秘密だから……
:何も間違ってない
GM:それでよろしくです!!
小見寺 旭奈:では振ります!
GM:どうぞ!
小見寺 旭奈:2D6+3>=5 (判定:傀儡の術) ShinobiGami:(2D6+3>=5) > 6[3,3]+3 > 9 > 成功
歯車スイレン:や、やった~~~!!!
十玻璃 真助:いった!
九条 匡真:足りちまったかあ
小見寺 旭奈:6! 凪らず!
:いい出目だあ
GM:成功ですね……どのような行動を?
九条 匡真:では私の行動を小見寺さんが指定ですね
九条 匡真:奥義と忍具は使えない
小見寺 旭奈:春雷を……と思ったけど1だから振らせられねえ!
九条 匡真:残念
小見寺 旭奈:しかたない、接近戦で自分を殴ってもらおうかな……
:待機でいいんじゃないですかね。自傷させると小見寺さんにダメージが行きますから
小見寺 旭奈:あっそうか、自分に行くんだっけ!
GM:です!
:操り人形の邪悪な効果
九条 匡真:私の受けたダメージは跳ね返ります
:操られ中の人が受けたダメージは操ってる人に行きます
小見寺 旭奈:じゃあ待機かな、どっちにせよ一回行動は封じた!
九条 匡真:春雷で禁術含めて3点で自爆も面白そうだったが
歯車スイレン:旭奈~~~~大好き……
歯車スイレン:死んだと思った……
九条 匡真:落とすチャンスだったんだがねえ、惜しかった
:スイレンちゃん良く生き残ってるなア
十玻璃 真助:こわすぎる
九条 匡真:まあ振っても3だったと思おう
歯車スイレン:回復手段があったはずなのだが……
:ごめんね♡今ラフ描いてるよ♡
歯車スイレン:やった~~~~!!!
歯車スイレン:命より大事な物ってあるからね
十玻璃 真助:なんのこったよ
小見寺 旭奈:命を大事にしてもろて……
GM:それでは演出の方やっていきましょう
GM:閏さんの回想からかな
:はーい
:「起きるんだ、寿限無……やっと、未来が見えるよ」
:傘を構える。その内側には、十字の紋が入った目がいくつも浮かぶ。
:「……力を貸しなさい。十玻璃の末裔が、幸せを掴もうとしている……嫌ではないだろう?」
:脳裏によぎる、掠れた記憶。忍びの里、歪んだ蔵、平穏な生活。
:それらを、自ら打ち消す。
:それは、捨てたものだ。忘れ去ったものだ。
:託すべき相手に託したのだから。時間を消した私には必要がない。
:ただ、十玻璃の里を滅ぼした斜歯として。時姫を開発した御釘衆として、粛々と使命を果たす。
九条 匡真:「……!」
:「"禁眼・後劫の擂限"」
:十字の眼が睨みつける。九条の両足に、罰印が刻まれる。
:時姫をも手玉に取った蹴撃を、確かに戒めた。
九条 匡真:魔眼から逃れる術は知っている。しかし、あまりにも数が違う
:「さあ、足の引っ張り合いといこう、ヴィランどの」
九条 匡真:瞳に魅入られた瞬間から、両脚に違和感。蹴り脚が思うように動かない。
九条 匡真:「やっぱりあんたは曲者だなあ」
:「こちらは数が多いだけの観客(モブ)だが……せいぜい賑やかさせてもらおうじゃないか」
九条 匡真:「分かったよ。足を」
九条 匡真:「"引っ張り合おうか"」
九条 匡真:瞬間、閏の両足に刻まれる。揃いの罰印。
九条 匡真:呪い返し。 それは、技法としてのものではなく。
九条 匡真:一部の魔性が保有する、ただの"生態"である。
九条 匡真:「呪術合戦もよ。じつは得意なんだぜ」
九条 匡真:鞍馬本流の技ではない。
九条 匡真:その身に僅かに継いだ魔王流、その血が為せる技──
:「……うふふ、私は、呪っているつもりはない」
:両足を地に付ける。超高速の忍びの戦いにおいて、致命的な停止状態。
:「願っているのさ、正しき物語の終わり(エンドロール)を」
:「こんな老いぼれの最期をわざわざ看取ってくれるのかい?この戦場で?」
:「優しいね。"九条君"」
:奥義の展開を、止めることは無い。
九条 匡真:「"先生"こそ」
九条 匡真:「貴女のそんなところ、もっとはやく知っておきたかったな」
九条 匡真:「そしたら殺しに行ってたのに」
:うふふ、と嬉しそうに笑う
九条 匡真:九条の本来の武器は変幻自在の蹴りだ。 ただでさえ数で圧倒された上で、飛車角落ちのこの状態。
九条 匡真:このままでは敗北は必至。活路を見出すとすれば──
九条 匡真:「シィィッ!」
九条 匡真:放たれた手裏剣が狙うのは、隙をさらした閏。
九条 匡真:この手の呪いは、その本体を潰せば止められる。少なくとも解呪は容易になる。
九条 匡真:十玻璃にも小見寺にも、無論閏にも止められない。 止められる位置に居るのは、かろうじて
九条 匡真:歯車スイレン、ただ一人。
九条 匡真:誘っている。止めに来い、と
歯車スイレン:「く――」
:足は動かない、何かを狙っているが……戦闘において、自分は落ちた駒に他ならない。
:だから、ここは自分が落ち、時間を稼ぐ──そう思っていた。
歯車スイレン:「……閏!」
歯車スイレン:咄嗟に体が跳ねる。己から流れ出る血に足を取られながらも、飛び出し閏の前に躍り出る。
九条 匡真:歯車スイレンの忍びとしての素質は、おそらくこの場の忍びにおいても屈指だ。
九条 匡真:身体能力、術の制御、共に申し分ない。だがしかし
九条 匡真:経験と技術、読みの深さだけは、時間によってしか得られない。
九条 匡真:……あるいは。九条の狙いを読んだところで、彼女は同じことをしたかもしれないが。
:「お嬢さん!?何をしている……!?」
歯車スイレン:紅が走る。さきほどももろにその手裏剣を受け、くらったら命を落とすであろうことも理解していた。
歯車スイレン:「願いを通すには……力で示さなければならないから……!」
歯車スイレン:「迎えるんだ、全員で」
歯車スイレン:「未来を……!」
九条 匡真:「最高の気迫だ。それでこそ……!」
九条 匡真:歓喜と共に手裏剣の仕掛けを作動、この一手で歯車を仕留めきる──
小見寺 旭奈:『──八衢や』
小見寺 旭奈:その手裏剣が《止まる》。
小見寺 旭奈:『守りや衢』
小見寺 旭奈:それとともに、九条の手足も。
小見寺 旭奈:『わが子行く』
九条 匡真:「ぐっ……!?」
小見寺 旭奈:一拍遅れて、辺りへ"数字"が現れる。
小見寺 旭奈:『ゆめ八衢や──』
小見寺 旭奈:女が、己の覆面に手をかけ、それを引き剥がすと。
小見寺 旭奈:『わが子死なすな』
九条 匡真:「……はっ」
小見寺 旭奈:その覆面から、膨大な量の"数字"が溢れ出で、周囲を埋め尽くす。
九条 匡真:一瞬、ホッとしたように笑う。
小見寺 旭奈:──"小見寺旭奈"の覆面は、単なる布ではない。
小見寺 旭奈:その一枚一枚の裏に、呪術的・科学的な暗号措置を幾重にも施した特別製。
小見寺 旭奈:いわば巻物であり、データストレージでもあるそれは、本来本人が持たぬはずの忍法さえ、行使を可能とする。
小見寺 旭奈:──しかしその機能は、飽くまでも副次的なものでしかない。
小見寺 旭奈:それは──壁だ。
小見寺 旭奈:十玻璃真助の卓越した瞳術から、その秘密を守るための、壁。
小見寺 旭奈:それが失われた今──十玻璃の瞳は、一瞬のうちにそれを見るだろう。
十玻璃 真助:「────!」
小見寺 旭奈:それは記憶だ。
小見寺 旭奈:砕けた"外天牢"、九条匡真、歯車スイレン。
小見寺 旭奈:老怪・鬼號斬左の笑顔と血を湛えたバケツ。
小見寺 旭奈:動物園の檻と動物たちの鳴き声。
小見寺 旭奈:無機質な会議室と"小鼠"のにやけ顔。
小見寺 旭奈:仄暗いバー、長虫宝守の苦い顔。
小見寺 旭奈:カフェテラスへ注ぐ日光、"可楽"、恥と怒りを浮かべた十玻璃真助の赤面。
小見寺 旭奈:"ゔぃらん"を名乗った九条の笑い声。──それとは対照的な、彼の真情と誠心。
小見寺 旭奈:茶の香りと、おにぎりの味。白銀の雪原と、小さな獣。
小見寺 旭奈:──手袋の暖かさ。
小見寺 旭奈:閏の顔。──その微笑みの下へ、憂いと罪を隠した表情。
小見寺 旭奈:"針"。
小見寺 旭奈:地下鉄と、電車の車体。
十玻璃 真助:流れ込む情報量に目眩がする。しかし、まだ。底が───
小見寺 旭奈:"ヒトツキ"。"空"。
小見寺 旭奈:森の木々、パチパチとはぜる焚き火。
小見寺 旭奈:教室の机や椅子、黒板、下駄箱。
小見寺 旭奈:ソフトクリーム、クレープ、コップの中の氷、菓子パンとお茶、"バケツのような"容器に入った菓子、"ねじねじのパン"。
小見寺 旭奈:メリーゴーランド、コーヒーカップ、バイキング、空中ブランコ──"ぐるぐる回る"遊園地の象徴たち。
小見寺 旭奈:『ルーラーズ』、『邪滅の刀』、『俺のヒーロースクーラリィ』──映画のチラシ。
十玻璃 真助:「おみ、でら───」「お前、お前は────!」
小見寺 旭奈:観覧車のゴンドラ。
小見寺 旭奈:『May I ask your name』。
小見寺 旭奈:さらさらとした砂の感触、きつい塩味の透明な水──本物の海。
小見寺 旭奈:──月。
九条 匡真:「ようやく見せる気になったか。 最後まで黙ってんのかと思ったぜ」
九条 匡真:「待たせてくれるな、小見寺……いや、」
九条 匡真:「なんて呼べば良い?アンタのことは」
小見寺 旭奈:「……『でも、確かなことが、ひとつだけある』」
小見寺 旭奈:「『私たちは、逢えば絶対、すぐに分かる』」
小見寺 旭奈:「──だったか。……九条よ」
小見寺 旭奈:「汝の薦めし映画、中々悪く──」
小見寺 旭奈:「いや」
小見寺 旭奈:「実に、面白かったぞ」
九条 匡真:「そりゃ良かった」
九条 匡真:「楽しかったかい?逢引は」
小見寺 旭奈:か玄《ぐろ》き髪と、深緋《こきあけ》の双眸。
小見寺 旭奈:その、覆面の下の素顔は──
小見寺 旭奈:「臣は──いや」
小見寺 旭奈:「"妾"は」
十玻璃 真助:信じられないものを見る目で。呆然と。その素顔を───
小見寺 旭奈:幾年かを閲したらしい成長の跡と、幾本も走る疵痕を除けば。
小見寺 旭奈:今まさにそこに立つ、"時姫"と、瓜二つだった。
十玻璃 真助:「………時姫?」
GM:回想によりPC2の秘密が公開されます。


小見寺旭奈の秘密
あなたの正体は呪術兵器である己のチカラを使い、時空をさかのぼってここへとやってきたもうひとりの時姫である。
あなたの【本当の使命】はかつてあなたをかばい命を落としたPC1の命を救うことである。

小見寺 旭奈:「──はじめまして。……久しいな」
小見寺 旭奈:「"シンスケ"」
小見寺 旭奈:そう言って、懐かしげに、悲しげに、
小見寺 旭奈:──愛おしそうに、微笑んだ。
十玻璃 真助:あり得ない───などといった想いすら。
十玻璃 真助:浮かび上がらなかった。
十玻璃 真助:視た情報、記憶。歯車スイレンの存在。その全て。この事実を否定できるものはなく。
十玻璃 真助:何よりも。その瞳。
十玻璃 真助:幾年経っても、色褪せることのない。
十玻璃 真助:その紫がかった、紅い眼が。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「そりゃあ。見せられねえ、わな」
小見寺 旭奈:「ふ」
小見寺 旭奈:「……知られるつもりは、なかった」
小見寺 旭奈:「知れば、ぬしは……そういう顔をするだろう、と思っておったからの」
十玻璃 真助:「……陰ながら」「陰ながら、今まで」
十玻璃 真助:「オレの、ために────」
十玻璃 真助:血が滲むほどに拳を握りしめる。己の未熟さに打ち震えながらも。
十玻璃 真助:「じゃあ───」
十玻璃 真助:「テメェが、思いもしなかったような顔を、今から見せてやる」
十玻璃 真助:そう、零すと。頭をゆっくりと下げ。
十玻璃 真助:「ありがとう───」
十玻璃 真助:「時姫」
十玻璃 真助:気恥ずかしそうに、微笑んだ。
小見寺 旭奈:「────」
小見寺 旭奈:その笑顔に。
小見寺 旭奈:ひと時、呼吸すら忘れたように、言葉を失う。
小見寺 旭奈:「まったく」
小見寺 旭奈:「礼を言うのは……こちらだというに」
小見寺 旭奈:その声は、かすかに震えている。
小見寺 旭奈:──ああ。
小見寺 旭奈:やはり、ぬしは、妾のヒーローじゃ。
歯車スイレン:「旭奈」
歯車スイレン:「お前は私の母ではないが――」
歯車スイレン:「助かった。ありがとう」
:「……時姫」小見寺さんに。
:「……迷惑をかけたね」
:「……私の不始末が、キミなのだろう」
:続けようとして、一度言葉を飲み込む。
:「……………助かった。ありがとう」
小見寺 旭奈:「ふ」
小見寺 旭奈:「迷惑、か。……そう考えたこともあったの」
小見寺 旭奈:「だがの、今は──」
小見寺 旭奈:「"娘"も"母"も、──もちろん、好いた男も」
小見寺 旭奈:「すべて、持ち帰らせてやりたい気分ゆえな」
小見寺 旭奈:"今"の時姫へ、ちらと視線を送りながら、そう嘯く。
:「そうかい……そうか。成長、したものだね」
:「長生きは、してみるものだ」少しだけ顔を伏せる。
:そして再び、九条へと目を向ける。
:「もう少し、老骨に鞭打ちたくなるじゃないか……!」
九条 匡真:閏が九条へと視線を向ける、その寸前。
九条 匡真:彼と彼女と。二人の再会を確かに目に焼き付けて
九条 匡真:帰ってきた彼女が皆に囲まれるその姿に
九条 匡真:「……ああ」
九条 匡真:ほんの一瞬。その身にまとった闘気を薄れさせ、
九条 匡真:「良かった」
九条 匡真:安堵の表情で僅かに零した、殺意ではない別の思いが。誰にも届かず消える。
九条 匡真:「さあて、じゃあ」
九条 匡真:瞬きの間に匡真は消え、凶魔の顔が姿を表す。
九条 匡真:「役者も揃った。続きと行こうか」
歯車スイレン:「旭奈。お前は私の母ではないが」獣が体勢を立て直す。
歯車スイレン:「お前には私がいる」
歯車スイレン:「まだおにぎりを握るところをちゃんと見せていないし」
歯車スイレン:「共に先に行きたいと思っている」
歯車スイレン:「私にはお前がいるんだ」
小見寺 旭奈:「そうか? ……」
小見寺 旭奈:「ヒーローとヒロイン、その家族と"ゔぃらん"がいるのに」
小見寺 旭奈:「その中へ"前作ヒロイン"など、興ざめなばかりかと思うておったが──」
小見寺 旭奈:「そう言われれば仕方がない」
小見寺 旭奈:「"かめお出演"と洒落込もうか!」
歯車スイレン:「ひろいんとか、前作とか、私にはあまりわからないが」
歯車スイレン:「おにぎりを食べてくれたのも、手袋をしてくれたのも、素顔を見せてくれたのも」
歯車スイレン:「全て旭奈だ」
歯車スイレン:「私は旭奈が好きだよ」
歯車スイレン:「だから……その、かめ?も、頼んだ」
小見寺 旭奈:「ああ──」
小見寺 旭奈:「我が呪根は"時"の残滓」
小見寺 旭奈:「壊れ、砕けて、零落して」
小見寺 旭奈:「今やその呪縛も消え、権能も薄れ果てた、時の残骸」
小見寺 旭奈:「我が名は、"小見寺旭奈"」

GM:続いてラウンド5!!
九条 匡真:行こうかぁ!
GM:各自、アレとかアレをしな!!
:アレ完了です!!
歯車スイレン:アレなし!アレOK!!
十玻璃 真助:あっ
小見寺 旭奈:アレ了!
十玻璃 真助:影分身します…
九条 匡真:プロット前忍法なし、プロット設定オーケー!
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功
GM:アレ分身了解!GO!
十玻璃 真助:オッケーです
GM:それではアレをオープン!!
system:[ 歯車スイレン ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ 閏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
[雑談] system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
[雑談] system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
[雑談] system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
十玻璃 真助:2で

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
→<プロット5>
(小見寺)
<プロット4>
(歯車)
<プロット2>
(十玻璃、閏)
<プロット1>
(九条)

九条 匡真:流石に寄ってきたかい、先生
:疲れてきたからね、ゆっくりさせてもらうよ
GM:それではプロット4!!
歯車スイレン:あれ5の小見寺さんは
小見寺 旭奈:あっ動いてなかった、5です
小見寺 旭奈:でも待機!
歯車スイレン:なるほどね!
九条 匡真:徹底して操る気だなこいつ!

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
<プロット5>
(小見寺)
→<プロット4>
(歯車)
<プロット2>
(十玻璃、閏)
<プロット1>
(九条)

歯車スイレン:【血旋渦】対象九条くん
GM:あ、おーけー!
歯車スイレン:小見寺さん修正くれますか!
小見寺 旭奈:修正行け!
歯車スイレン:ありがとうございます!
歯車スイレン:2D6+1>=6 (判定:兵糧術) ShinobiGami:(2D6+1>=6) > 10[4,6]+1 > 11 > 成功
十玻璃 真助:やった!
歯車スイレン:初めて判定に成功した気がする
GM:にぎらずのスイレン
九条 匡真:回避します。異形化は持っているが、水中で回避-2
歯車スイレン:そんなことはないんだけどね!異形化!
:水中!さすがだぜ
九条 匡真:2d6-2>=5 判定:異形化 ShinobiGami:(2D6-2>=5) > 7[1,6]-2 > 5 > 成功
九条 匡真:まだまだ!
歯車スイレン:く~
GM:さすがラスボス
九条 匡真:魔王流の血だ。隠忍のやり口は知ってるよ
小見寺 旭奈:上位流派のクセに~!
歯車スイレン:私の手番はおわり!

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
<プロット5>
(小見寺)
<プロット4>
(歯車)
→<プロット2>
(十玻璃、閏)
<プロット1>
(九条)

:プロット2いいですかね?
GM:どうぞ!!
九条 匡真:どうぞ
十玻璃 真助:は~い
:は~い、【接近戦攻撃】だぜっ 対象九条君
十玻璃 真助:匡真くんに魔眼+痛打
:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
九条 匡真:おっと
:コイツ……
十玻璃 真助:閏さん……!
十玻璃 真助:痛打からいくぞ!
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 10[5,5] > 10 > 成功
九条 匡真:真助の魔眼の判定に
十玻璃 真助:では魔眼……アン!?
九条 匡真:殺意で感情修正
九条 匡真:-1
十玻璃 真助:バーカ!!!
十玻璃 真助:滅びろ鞍馬神流!
:大丈夫!!6くらい出るって!!
十玻璃 真助:2d6-1>=5 ShinobiGami:(2D6-1>=5) > 12[6,6]-1 > 11 > スペシャル(【生命力】1点か変調一つを回復)
九条 匡真:そこまで言う?
十玻璃 真助:?
九条 匡真:野郎
十玻璃 真助:今……何かしたか……?
:うおーーー!?
歯車スイレン:主人公
小見寺 旭奈:メチャクチャでててダメだった
九条 匡真:ノッてきたじゃねえか、ひぃろぉ!
:前に進め!!英雄!!!!
GM:しゅ、主人公……
十玻璃 真助:なんか体術も回復しました
九条 匡真:これ、回避とダメージ値とどっちが先でしたっけ?
system:[ 十玻璃 真助 ] HP:4 → 5
:ダメージが先だったかな
九条 匡真:攻撃判定でスペシャルすると、ダメージの値を1d6にできるのだ
十玻璃 真助:えっそうなの!?
十玻璃 真助:すごいじゃん
九条 匡真:すごいのです
九条 匡真:攻撃スペシャル型は怖いぞ
十玻璃 真助:これ
十玻璃 真助:1出たら下がります?
九条 匡真:下がらない!
:下がらないですよ!!
九条 匡真:その場合は2のままにできる
歯車スイレン:振り得!
十玻璃 真助:振り得ですね!
十玻璃 真助:では
十玻璃 真助:1d6 ShinobiGami:(1D6) > 6
九条 匡真:おうおう
歯車スイレン:wwwww
十玻璃 真助:あれ…
:wwww
歯車スイレン:そんなことある?主人公
十玻璃 真助:あの…
九条 匡真:殺りに来たな!
GM:??
九条 匡真:回避!
:いや、主人公だろ
小見寺 旭奈:ヒーローがよ……♡
十玻璃 真助:違……わたしそんなつもりじゃ…
九条 匡真:判定は瞳術か。目標値8、が
九条 匡真:水中で目標値10
九条 匡真:流石に切り時か。回想シーンを使い、達成値+3
九条 匡真:呪術で代用判定、回避します
九条 匡真:2d6+3>=10 判定:呪術 ShinobiGami:(2D6+3>=10) > 6[1,5]+3 > 9 > 失敗
歯車スイレン:う、うおおおおお!!!!
九条 匡真:惜しいね
:イチタリナイ、か……!!
十玻璃 真助:やったか…?
九条 匡真:このまま倒れてやったら美しいんだろうが
九条 匡真:そうもいかんな。奥義を使用します
十玻璃 真助:こ、このタイミング……
歯車スイレン:なるほどね……!
九条 匡真:■奥義
《凶魔顕現・禍津大蛇》
指定特技 
:呪術
エフェクト:絶対防御
効果・演出:一時的に自身の能力を大幅に引き上げる呪い。 本来短期決戦用に使われる攻性呪術を、敵の攻撃を受け止めるために使用する。
さあ、もっと楽しませてくれ。

十玻璃 真助:ヤメロヤメロ!
九条 匡真:絶対防御。ダメージを4点軽減。
GM:アガッテキタゼ
九条 匡真:2点、特技のない器術忍術で受けようか。さあ、続きだ
九条 匡真:さあて、プロット1に移行しそうだが
九条 匡真:おっと、痛打がスペシャルに乗るか。それならもう一点、謀術も削っておこう

 九条 生命力6→3 (器)・体・(忍)・(謀)・戦・妖・(頑)・(頑) ()は消耗済み

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
<プロット5>
(小見寺)
<プロット4>
(歯車)
<プロット2>
(十玻璃、閏)
→<プロット1>
(九条)

九条 匡真:改めて、俺の手番ですかね?
小見寺 旭奈:もちろん九条くんの手番では奥義を使います
小見寺 旭奈:《"九垓一寸"》、追加忍法で【操り人形】
小見寺 旭奈:指定特技は暗号術。【沈黙】で破り判定-1!
九条 匡真:厄介だねえ。奥義破りします
九条 匡真:用兵術で代用、目標値は9
九条 匡真:2d6>=9 判定:用兵術 ShinobiGami:(2D6>=9) > 6[3,3] > 6 > 失敗
歯車スイレン:とおった!
九条 匡真:流石に厳しい。どうぞ
小見寺 旭奈:ただこっから判定があるんですよね……
歯車スイレン:感情修正なげます!
九条 匡真:感情修正しても
:ファンブル値上意味が無さそうですね
九条 匡真:プロット値の問題がね
歯車スイレン:あったしかにね……5ね
小見寺 旭奈:そうなのだ
九条 匡真:まあ6は出るさ。私も出した
小見寺 旭奈:でも折角だからもらうぜ
歯車スイレン:ありがとう 気持ちの問題だからね
小見寺 旭奈:2D6+1>=5 (判定:傀儡の術) ShinobiGami:(2D6+1>=5) > 8[4,4]+1 > 9 > 成功
九条 匡真:通ったか!
小見寺 旭奈:よしよしよし
歯車スイレン:やった!
九条 匡真:さて、どうします?
小見寺 旭奈:待機せい!
九条 匡真:良いでしょう
十玻璃 真助:つんよい
:こ、これが4対1
九条 匡真:いや、操り人形は4対1関係ないと思う……
GM:ラウンド5の演出を行っていきます

十玻璃 真助:脱力。ゆっくりと息を吸い。全ての邪念を吐き出していく。
十玻璃 真助:目の前には。
十玻璃 真助:己が認めた、最も精強で、容赦の無い───。
十玻璃 真助:最強の忍。
十玻璃 真助:優れた忍に、同じ技は二度通用しない。
十玻璃 真助:故にこそ。かつての鞍馬流、ヒトツキは。
十玻璃 真助:初撃にて致命に瀕するに足る一撃を。己に放った。
十玻璃 真助:"放つしかなかった"。
十玻璃 真助:なれば、今。
十玻璃 真助:この場における、最善手とは。
十玻璃 真助:「(テメェも知らねえ)」
十玻璃 真助:誰も予想だにしない。
十玻璃 真助:「(───未知の"新手"!)」
十玻璃 真助:印を結ぶ。何千、何毎回と繰り返してきた淀みない動作。
十玻璃 真助:影分身の術。
十玻璃 真助:瞳術を除けば。真助が最も得意とする忍術。
十玻璃 真助:今までの術と異なる───唯一、異なる点は。
十玻璃 真助:分体が現れたのは。真助のすぐ後方。
十玻璃 真助:分体の瞼が開く。邪視の魔は、本体の十玻璃真助を"視"る。
十玻璃 真助:"対象"を自身の想うがままに歪める、邪視の力は。
十玻璃 真助:「(それは)」
十玻璃 真助:"自身の在り方"すらも。想うがまま歪める事が出来る。
十玻璃 真助:水面に映る影が揺れた、その刹那。
十玻璃 真助:九条匡真の眼前に。
十玻璃 真助:拳を構えた、男が立っている。
十玻璃 真助:「(獲った───!)」
十玻璃 真助:光芒一閃。神速の突きが。
十玻璃 真助:九条匡真の喉元へと───
九条 匡真:歓喜する。
九条 匡真:狂喜する。
九条 匡真:初めて見る技だ。否、おそらくは、初めて放つ技だ。
九条 匡真:この男は今、俺を倒すために、限界を超えた。それが嬉しい。
九条 匡真:美しい。もっと見たい。もっと。もっと。もっともっともっともっともっと──!
九条 匡真:「ウン ハラバリタヤ ジンバラ」
九条 匡真:口から放たれるは、真言。
九条 匡真:呪に通じるものなら分かるであろう。それは光明真言。
九条 匡真:如来に対し光明を祈願し、修羅の諸罪を除くマントラ。
九条 匡真:「ハンドマ マニ マカボダラ」
九条 匡真:しかしその真言には、本来の光明真言とは決定的な違いがある
九条 匡真:詠唱が、逆回しだ。故に効果も逆転する。即ち
九条 匡真:「ベイロシャノウ アボキャ──」
九条 匡真:光に暴かれ、消えていた罪が。
九条 匡真:この男の元へと還ってくる。
九条 匡真:「"怨"」
十玻璃 真助:「なっ───!」
九条 匡真:首元に確かに刺さった突きを、そのまま肉で締め取り。
九条 匡真:「凶魔・顕げぇぇぇぇん──」
九条 匡真:口から血反吐を吐きながら。
九条 匡真:「禍津オロォォォォッッッチッ!!」
九条 匡真:首の力だけで、投げ返す!
十玻璃 真助:「ぐっ、おおぉおおぉおおぉ!!」
十玻璃 真助:人外の力で投げ飛ばされた身体が宙を舞う。
十玻璃 真助:水切りされた石のように波紋を広げながら。己が身体を無理やりに起き上げる。
九条 匡真:術の名はオロチ。日本神話に語られる8つの頭を持つ大蛇。
九条 匡真:スサノオという原初の英雄を相手取った原初の悪役。
九条 匡真:「今のは良かった。さあ──」
九条 匡真:明らかに深手を負っている。半ば魔性と化した肉体と言えど、限界は近い。しかし
九条 匡真:「まだだよな?」
九条 匡真:「もっとすげえの、見せてくれよ……!」
九条 匡真:男は、楽しそうに笑った

GM:というわけで
GM:ラウンドは6へ!!
GM:各自プロットと宣言を!
十玻璃 真助:影分身。
十玻璃 真助:2d6>=5 ShinobiGami:(2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功
十玻璃 真助:プロットOK。
:完了かな~
九条 匡真:プロットオッケー!
歯車スイレン:完了!
小見寺 旭奈:完了!
GM:ではオープン!
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
system:[ 歯車スイレン ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
[雑談] system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
[雑談] system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
system:[ 閏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
九条 匡真:よし、閏さんの読みは外した
十玻璃 真助:んー1で
:読み合いは苦手なんですよねえ

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
→<プロット5>
(小見寺、閏)
<プロット4>
(歯車)
<プロット1>
(十玻璃、九条)

GM:まずはプロット5!
:私は待機です~、読み外しちゃった
小見寺 旭奈:同じく待機
九条 匡真:休んでてー

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
<プロット5>
(小見寺、閏)
→<プロット4>
(歯車)
<プロット1>
(十玻璃、九条)

GM:続いて4!
歯車スイレン:はい!
十玻璃 真助:ゆけー!
歯車スイレン:血旋渦、対象九条くん
歯車スイレン:修正もらえますか!
九条 匡真:修正してもファンブル値の関係で4以下だと逆凪ですよ?
九条 匡真:あ、気持ちならあれですけど
歯車スイレン:異形化つぶれてるから、代理判定してるから
歯車スイレン:一応6と5の差があります
九条 匡真:ああそっか、今兵糧術でしたっけ。失礼しました
歯車スイレン:ま、いいや!ひとりでがんばろ
歯車スイレン:2D6>=6 (判定:兵糧術) ShinobiGami:(2D6>=6) > 9[4,5] > 9 > 成功
歯車スイレン:成功するからね!
十玻璃 真助:すごい
九条 匡真:回避!
GM:調子出てきたな
九条 匡真:2d6>=7 判定:異形化 ShinobiGami:(2D6>=7) > 11[5,6] > 11 > 成功
歯車スイレン:ぎーっ
九条 匡真:惜しい
十玻璃 真助:オイオイ…
:つよっ
小見寺 旭奈:矩形波みたいな出目しやがって……
GM:風格出てきたな
歯車スイレン:手番おわり!

○戦場:水中
○禁術(小見寺):武曲
○禁術(閏):春雷
<プロット5>
(小見寺、閏)
<プロット4>
(歯車)
→<プロット1>
(十玻璃、九条)

十玻璃 真助:匡真くん先やる? オレからいく?
九条 匡真:どちらでも良いけど小見寺さんの判定もあるのよねえ
十玻璃 真助:あっそっか
十玻璃 真助:とりあえず宣言 接近戦攻撃を匡真に
小見寺 旭奈:そうですね、奥義が
GM:宣言は同時でよろしゅーです
九条 匡真:では宣言 接近戦攻撃、対象は十玻璃
小見寺 旭奈:奥義《"九垓一寸"》、追加忍法【操り人形】、指定特技は暗号術、【沈黙】で破りマイナス1
九条 匡真:呪術で奥義破り、目標値9!
九条 匡真:2d6>=9 判定:呪術 ShinobiGami:(2D6>=9) > 5[1,4] > 5 > 失敗
九条 匡真:厳しい……!
GM:あふん
小見寺 旭奈:こっちの判定……
十玻璃 真助:鉄壁すぎる
小見寺 旭奈:2D6>=5 (判定:傀儡の術) ShinobiGami:(2D6>=5) > 7[2,5] > 7 > 成功
歯車スイレン:やった!
小見寺 旭奈:よし
:あ、多分なんですけど、操り人形は対象のプロット開始時が使用タイミングなので
九条 匡真:外さないなあ判定
:成功した場合、同プロットのキャラクターから殴られてもダメージフィードバックが適用されそうな気がするんですよね
九条 匡真:え、マジで?
小見寺 旭奈:そう……なのか!?
十玻璃 真助:つよない?
九条 匡真:じゃあ十玻璃君が私に殴った場合でも
GM:あーそっか
九条 匡真:小見寺さんにダメージが飛ぶ?
GM:そんな気がする
:十玻璃君が接近戦攻撃しても小見寺さんに行きそう
十玻璃 真助:オイオイオイ
九条 匡真:殴れる?
十玻璃 真助:は……外れろ!
GM:そうですね
九条 匡真:一応殺意の感情修正しておきますね
:ちなみにフィードバックは「ダメージ」なんで、「生命力の減少」を発生させる攻撃奥義は適応外っぽいですよ
GM:同プロットだと小見寺さんに飛びます
歯車スイレン:DVじゃん
十玻璃 真助:なるほどね
十玻璃 真助:了解です
十玻璃 真助:頼むぞお前…
:GM!休みましょう!
九条 匡真:ちなみに今から攻撃宣言やめるのはできます?
九条 匡真:もう宣言しちゃったからダメかな?
十玻璃 真助:いや
十玻璃 真助:思いついたことがあります
十玻璃 真助:行きます
十玻璃 真助:2d6-1>=5 ShinobiGami:(2D6-1>=5) > 8[2,6]-1 > 7 > 成功
九条 匡真:ほう
十玻璃 真助:小見寺さんへ接近戦1?
十玻璃 真助:まだか
十玻璃 真助:回避判定かな?
十玻璃 真助:回避する…?
GM:まずはそうですね
九条 匡真:ひとまず遁走術だから6の、水中で-2かな
九条 匡真:避けよう
十玻璃 真助:そうですね
歯車スイレン:小見寺さん感情修正なげる?
九条 匡真:いや、回避するのはこっちですね!
小見寺 旭奈:そっか、感情修正+が
歯車スイレン:そう、九条くんに
九条 匡真:あ、そういうこと
歯車スイレン:小見寺さんから九条くんに
十玻璃 真助:いや
十玻璃 真助:いらないとおもいます
十玻璃 真助:まあ
歯車スイレン:ほう……
十玻璃 真助:信じてくれ……オレを……
九条 匡真:まずは避けるか
:これは信じたくなる
九条 匡真:修正ないなら8以上
小見寺 旭奈:信じておるよ……
九条 匡真:2d>=8 判定:手裏剣術 ShinobiGami:(2D6>=8) > 7[3,4] > 7 > 失敗
九条 匡真:惜しい。
九条 匡真:さて
九条 匡真:こっちが絶対防御を使うつもりだったんだが
十玻璃 真助:小見寺さんのダメージ時に
十玻璃 真助:奥義情報を公開します。
九条 匡真:ほう
十玻璃 真助:■奥義
"帳"
指定特技 
:瞳術
エフェクト:《絶対防御》
効果・演出
同じシーンに登場しているキャラクターが生命力を失った時に使用できる。(消費した時は使用不可)生命力を失ったキャラクターの一人の生命力の減少から好きな4点分を軽減することができる(0未満にはならない)

全て覆うは静謐の常闇。
全て霧消せし邪視の"眼(まなこ)"。

歯車スイレン:う~~なるほどね……
十玻璃 真助:絶対防御により無傷…かな?
九条 匡真:ここで晒してきたか。全く、つくづく
小見寺 旭奈:む、無傷
九条 匡真:これで全員行動終了かな!
十玻璃 真助:まだ
十玻璃 真助:あるんだ…
九条 匡真:なにっ
:!?
GM:アレをやるのか!?
十玻璃 真助:劫の長針のプライズ情報の公開を宣言します。
九条 匡真:プライズか!
GM:合点承知!
小見寺 旭奈:あっプライズ!
九条 匡真:このタイミング……効果は……?


プライズ:劫の長針
時計の針のような形状をした、長剣にも見える呪具。
1シナリオに1回、任意のタイミングでこの情報を公開することで【奥義:クリティカルヒット】に相当する効果を使用可能。

秘密
呪術兵器である時姫の【呪根】を破壊することが可能な呪具。
呪根を破壊された時姫は全てのチカラを失いただの人間へと戻ってしまうだろう。
クライマックス終了時これを所持しているものは時姫の【呪根】を破壊することが可能。

歯車スイレン:な、なにーっ!
九条 匡真:さて、食らったら終わりか
九条 匡真:奥義を使用します。凶魔顕現・禍津大蛇
九条 匡真:指定特技は呪術
歯車スイレン:奥義破り!
小見寺 旭奈:奥義を……破る!
十玻璃 真助:破りますとも
歯車スイレン:これって感情修正のります?
:破っちゃオ
:乗りますよ
歯車スイレン:じゃあ小見寺さんに!
九条 匡真:さあ、来い
歯車スイレン:私は目標12だからスペらないとキツいが……ダメージくらってなければなぁ……
小見寺 旭奈:じゃあこっちもスイレンちゃんに投げよう
歯車スイレン:ありがとうございます!
:2D6>=7 ShinobiGami:(2D6>=7) > 5[1,4] > 5 > 失敗
歯車スイレン:2D6+1>=12 (判定:怪力) ShinobiGami:(2D6+1>=12) > 8[2,6]+1 > 9 > 失敗
小見寺 旭奈:2D6+1>=9 (判定:暗号術) ShinobiGami:(2D6+1>=9) > 7[1,6]+1 > 8 > 失敗
十玻璃 真助:2D6>=8 (判定:瞳術) ShinobiGami:(2D6>=8) > 5[2,3] > 5 > 失敗
小見寺 旭奈:ギリダメ!
十玻璃 真助:ワハハ
九条 匡真:さあ
GM:あはははは
九条 匡真:手はあるかい?
:あ~~~
:遁甲符だ!!対象は……十玻璃君が一番近いか!!
十玻璃 真助:う、閏さん…!
九条 匡真:良いぜ、まだ来るか!
十玻璃 真助:行くぞ!!!!!
九条 匡真:もっと魅せろ!
十玻璃 真助:2D6>=8 (判定:瞳術) ShinobiGami:(2D6>=8) > 11[5,6] > 11 > 成功
歯車スイレン:ひえーーーーーー
:きたーー!!
GM:ひゃーーーー
小見寺 旭奈:ウワーッ成功した!!
歯車スイレン:主人公!!!!
九条 匡真:クリティカルヒットは4点の生命点減少
九条 匡真:俺の残り生命点は3、忍具はなし

 九条 生命力3→0 (器)・(体)・(忍)・(謀)・(戦)・(妖)・(頑)・(頑) ()は消耗済み

九条 匡真:こう言わせてもらおう
九条 匡真:見事
九条 匡真:俺の負けだ
十玻璃 真助:有難う

GM:さて
GM:本日はここまで!
十玻璃 真助:オス!
GM:なのですが最後に
GM:この後、戦闘が継続されるのか、ということを確認したいです
九条 匡真:あ、はい!
GM:続行の意思を各自、示して欲しい!
九条 匡真:私は倒れました!
GM:PC*に勝利を譲る形ならばここで脱落してもいいよ
十玻璃 真助:立ちます
GM:という形でもおっけーです
九条 匡真:これ、複数勝者はあるんでしたっけ?
GM:ないです、戦果を得る関係上
GM:勝者はひとりのみとします
:あら、ではPC1に勝者を譲るので脱落かな
小見寺 旭奈:続行の意思なし! PC1に勝利を譲ります!
歯車スイレン:すみません!PC1にゆずります
十玻璃 真助:みんな……;;
GM:では、クライマックス戦闘における勝者は十玻璃真助!
小見寺 旭奈:このタブ、幅の問題で更新マークが隠れるんですよね
GM:再開までに戦果の内容を決めておいてください!
十玻璃 真助:皆のお陰でここまで来れました
十玻璃 真助:はい!
GM:あー、なるほど
九条 匡真:はーい!お疲れさまでした!
歯車スイレン:そうなの……更新マーク出てなくて気づきませんでした 申し訳ない
九条 匡真:あ、これ
GM:こっちはワイドだからそういうの気づかなかった……
歯車スイレン:おつかれさまでした!
:そうなんですよねえ、右端見えない
九条 匡真:別タブなら横幅広げられるんですね
:お疲れ様でした!!
十玻璃 真助:右上の
十玻璃 真助:歯車の
十玻璃 真助:ワイドモード切り替えでいけるかな?
九条 匡真:新機能でチャット欄を別ウインドウにできる
十玻璃 真助:えーすごい
歯車スイレン:パソコンの台の関係で右端がみえないからちょっと小さくしてる
GM:それもあり
小見寺 旭奈:あっ本当だ、ワイドモードってのが
:あ、ワイドモードいいですね。別ウィンドウはちょっとうっとうしくて
歯車スイレン:あっすご~!ワイドモード最高!


GM悪役(ヴィラン)、九条匡真
GM:満身創痍のその立ち姿、状況は4対1、まさに絶体絶命しかし
GM:この場の誰もがそれを有利と判ずることはない
GM:かの魔人相手にかような楽観を抱けば必ずそこから食い破られる
GM:緊張は最高潮へと達する。
GM:決着が近い――、各々がそれを感じ取っていた。
九条 匡真:限界だ。否、とうにそれを超えている。
九条 匡真:相手はいずれも手練れの忍び。 それが四人、連携を持って攻めかかってくる。
九条 匡真:閏の呪いが肉体を縛り、歯車は少しずつ、だが確実にこちらの動きを捉え始めた。
九条 匡真:小見寺の得体の知れぬ術がこちらの技をことごとく無力化し、十玻璃の技はここに来て更なる冴えを見せ始めている。
九条 匡真:「ああ」
九条 匡真:だからこそ。
九条 匡真:「最高だ」
九条 匡真:男は、諦めない。
九条 匡真:次は何が来る?どうやって俺の予測を超えてくれる?
九条 匡真:想像するだけでたまらない。考えるだけで力が湧いてくる。
九条 匡真:英雄達の輝きが、魔性の妄執を更に更に深くへと誘い込む。
九条 匡真:「さあ」
九条 匡真:両足はまともに動かず、武装も残りわずか。思考は働かず、できることは呪いによって引き出した力で暴れる程度。
九条 匡真:そんなことを知ったことかと、笑って。
九条 匡真:「かかってこいよ」
九条 匡真:次の手を見せてくれ。そう懇願する。
十玻璃 真助:この場の誰しもが満身創痍。
十玻璃 真助:身技は衰え、気の練りも全力には程遠い。

十玻璃 真助:「(だからこそ───)」
十玻璃 真助:閉じていた瞼を開く。九条匡真の足元を注視したあと。ゆっくりと宿敵の顔を見定めて。
十玻璃 真助:ゆらりと歩みを進める。
十玻璃 真助:散歩をするような足取りで。
十玻璃 真助:波紋を立てず。音もなく。
十玻璃 真助:互いの殺し間まで。
十玻璃 真助:「オレが好きな劇画でよう───」
十玻璃 真助:「気に入った台詞があるのよ」
九条 匡真:「………」
十玻璃 真助:「"どっちが速えか"」
十玻璃 真助:「"抜きな"───」
十玻璃 真助:その一言を呟くと同時。海面に浮かび上がるは。
十玻璃 真助:船の残骸。ガラクタの突起。
十玻璃 真助:鋭い切っ先を向けて。九条匡真の身体を貫かんと迫る。
十玻璃 真助:同時に。
十玻璃 真助:「─────!」
十玻璃 真助:己が最速。渾身の右拳を放つ。
九条 匡真:──疾い。
九条 匡真:刃を左腕で止めたときには、既に右拳は眼前に迫っている。
九条 匡真:避けられない。直撃する。体力は既に限界、先のような耐久力に任せた力技は不可能。
九条 匡真:拳が顔面に突き刺さり、魔性がとうとう倒れさる──
九条 匡真:そんな光景を、誰もが予想したことだろう。
九条 匡真:ギィン、と。異様な音が響く。 肉が潰れ、骨の砕けた音ではない。
九条 匡真:十玻璃真助の渾身の一撃は、防がれた。
九条 匡真:「……はぁっ」
九条 匡真:僅かに息をつく。自信なかったんだよ。なにせ、初めてやったことだからさ。
九条 匡真:水面に映る九条の顔。それが、
九条 匡真:鱗に包まれた異形へと変わっている。
十玻璃 真助:「─────!」
九条 匡真:「やってみりゃ、できるもんだなあ」
十玻璃 真助:「テメェ───」「隠忍より、よっぽど隠忍やってンぜ」
九条 匡真:「バァカ、これしかなかったんだよ」
九条 匡真:弾かれたように距離を取り、軽口を叩く。
九条 匡真:それができるだけの余力が回復している。
九条 匡真:「限界を超えたお前に勝つなら」
九条 匡真:「俺も未踏の領域に、至るしかあるまいよ……!」
十玻璃 真助:ぞわり、全身に震えが走る。
九条 匡真:禍津大蛇の呪いにより、自身の変化の術を変質・偏向させ
九条 匡真:本来は不可能な人の姿と技、思考を保った上での自在な部分変化を可能とする。新たに踏み込んだ領域、名付けて
九条 匡真:「"須佐之男喰らい"」
九条 匡真:「これで、本当に、最後の最後だ」
九条 匡真:呪いがかかったままの両脚を変形。
九条 匡真:まともに動かない腕に爪を生やし。
九条 匡真:鱗を纏い、牙を見せてニヤりと笑い。
九条 匡真:「ケリつけようやぁ……英雄諸君!」
九条 匡真:外套に残った武装を残らず解放、その場の全員へと叩き込む。
十玻璃 真助:恐怖から来るものでもなく。緊張から来るものでもなく。
十玻璃 真助:只。
十玻璃 真助:己が認めた男は───。
十玻璃 真助:「(強ェなァ───)」
歯車スイレン:紅が光る。
歯車スイレン:血に染まった獣が跳び、悪へと飛び掛かる。
歯車スイレン:ただ速いだけのその攻撃は、防ぐのはたやすいだろう。
歯車スイレン:だがそれは、一人ならばの話。
歯車スイレン:巨大化した鋭い爪をふりかぶり襲い掛かる。
九条 匡真:「(囮になろうってか)」
九条 匡真:あるいは、味方を囮としてこちらが本命か。だが、いずれにせよ
九条 匡真:「いつもいつも、一直線で──」
九条 匡真:歯車の爪が止められる。 予め放たれ、水中を迂回して飛び出した手裏剣によって。
九条 匡真:「通じると、思うなぁ!」
九条 匡真:勢いを失った異形を、同じく異形の腕でつかみ取り、投げ飛ばす。
九条 匡真:近接戦の技量なら、九条は歯車を上回っている。
九条 匡真:「技で俺に勝てると……」
九条 匡真:勝ち誇ろうとした瞬間。
九条 匡真:「グッ……!?」
九条 匡真:動きが、止まる。
九条 匡真:変化の制御に異常。それは、技量の差によって起こったこと。
九条 匡真:限界を超えたと言えど。魔王流の血を継いでいると言えど。
九条 匡真:鞍馬の九条の変化の技が、凶尾の歯車の変化に敵うはずもなく。
九条 匡真:練度の違う変化に触れたことで、術の制御が乱される……!
歯車スイレン:空を舞う狐がニヤリと笑う。
歯車スイレン:その隙をつくかのように、いつのまにか現れた大量の小鳥の群れが九条に襲い掛かる。
歯車スイレン:「お前のやりたいことはよくわからないが」
歯車スイレン:「お前は優しいし、お前も幸せになれると良いと思う」
十玻璃 真助:「(歯車────!)」
十玻璃 真助:水上を駆ける。"彼女"と眼の前の宿敵を除いて。
十玻璃 真助:初めて。心から信頼した、心優しき少女の影に紛れて。
十玻璃 真助:瞬時に生み出した分体の魔眼。其れに依る、忍の高速起動をも上回る速度を以って。
十玻璃 真助:「匡真ぁああぁぁぁぁ!!!」
九条 匡真:「真……助ぇぇぇぇぇっ!!!」
十玻璃 真助:鳥々と鱗の間を縫った三手目の正拳。
十玻璃 真助:然し。
十玻璃 真助:「(硬ェ───!)」
九条 匡真:歯車の鳥により動きを乱されながらも。異形によってかろうじて、十玻璃の拳は致命に至らない。
九条 匡真:「ぐっ……ガァァァ!」
九条 匡真:新たに尾が生える。強引に振るわれたそれで弾き飛ばす。
十玻璃 真助:「ごっ────!」
十玻璃 真助:腹部への強打。息が詰まり、骨が砕かれる。
九条 匡真:制御の甘い尾が崩れ去る。だが、隙が生まれた。好機を逃さず仕留めきる、更に一撃……!
小見寺 旭奈:『──よそに見て』
《──炎涼昏曉苦推遷 不覺忠州已二年》

小見寺 旭奈:声が響く。やけにはっきりとした、女の声が。
小見寺 旭奈:『かへらむ人に』
《閉閣只聽朝暮鼓 上樓空望往來船》

小見寺 旭奈:その女の声に、この世ならざるものの声が混じる。
小見寺 旭奈:『藤の花 はひまつはれよ』
《鶯聲誘引來花下 草色勾留坐水邊》

小見寺 旭奈:彼女自身の権能と、覆面の裏に記された埒外の呪術を同時に発動。
小見寺 旭奈:『枝は折るとも』
《唯有春江看未厭 縈砂遶石綠潺湲》

小見寺 旭奈:その二つの拘束で、九条の身を堅固に拘束する──
小見寺 旭奈:「──いや」
小見寺 旭奈:しかしその呪術は──彼女自身の手によって、中断される。
小見寺 旭奈:その覆面を捨て──代わりに誦すは、女一人。
小見寺 旭奈:『──八雲立つ』
小見寺 旭奈:それは、原初の歌。
小見寺 旭奈:『出雲八重垣』
小見寺 旭奈:八岐大蛇を討ち、櫛名田比売を救った須佐之男が。
小見寺 旭奈:『妻籠みに』
小見寺 旭奈:彼女を妻とし、住まいを定めたときに詠った。
小見寺 旭奈:『八重垣作る』
小見寺 旭奈:この国で、初めての──
小見寺 旭奈:『その八重垣を』
小見寺 旭奈:エンディング・テーマ。
小見寺 旭奈:「は、……九条よ」
小見寺 旭奈:本来なら、二重の術式を併せてやっと抑えられるような相手。
小見寺 旭奈:それを己一人でなそうと言うからには、当然負荷は一通りではない。
小見寺 旭奈:だが──
九条 匡真:「ぐっ、ギィ……ガァァァァァッ!」
小見寺 旭奈:「不要な頑張りとは、言うてくれるなよ」
九条 匡真:言えるわけがない。
小見寺 旭奈:「お前が"空姫"にも、"時姫"にも与せなんだように」
九条 匡真:分かるわけがない。
小見寺 旭奈:「妾も少し──」
九条 匡真:時を越え、忍び続け、それでも彼を守るために。
小見寺 旭奈:「こだわってみたくなってな……!」
九条 匡真:そう願った彼女の思いが、どれほどのものであるかなど。
小見寺 旭奈:苦痛に顔を歪めながらも、不敵に笑う。
九条 匡真:この領域に至る為、どれだけの苦難があったのかなど。
九条 匡真:余人に分かる、筈がない。
九条 匡真:この戦い。何度と無く彼らに隙は作った。それでも誰一人倒せないのは、この女。
九条 匡真:戦闘を本分としない比良坂の例外、戦闘集団醜女衆たるこの女の技だ。
九条 匡真:術がわかれば対策はできる。技を知れば対応できる。だが何度受けてもその正体を掴めなかった。
九条 匡真:今ならわかる。十玻璃の魔眼すら騙しきった尋常ならざる偽装の手管。それが小見寺旭奈の恐ろしさ。
九条 匡真:くだされた八塩折之酒に大蛇は為す術もない。何をされているかも分からぬまま、調伏される
九条 匡真:「それでも」
九条 匡真:だが、ここに居るのは。魔性にして人、須佐之男喰らい。
九条 匡真:「めでたしめでたし、には……」
九条 匡真:負けられない。
九条 匡真:「まだ、早ぇっ!」
九条 匡真:妄執に至るほどの、願いの大きさは。
九条 匡真:目で見て分からぬなら。その身で受けて知れぬなら。人として「読む」しかない。
九条 匡真:鞍馬と比良坂本家は交流が深い。醜女衆は対照的に、鞍馬を怨敵としている。
九条 匡真:故に鞍馬神流には、彼女たちの技が多く記録されている。教わった知識をすり合わせ、状況と合わせて解析し
九条 匡真:「う、がっ……あぁぁぁぁっ!!!」
九条 匡真:自分自身の肉体に、攻性呪詛を炸裂させる。
小見寺 旭奈:「──ッ、ぐ、あ」
小見寺 旭奈:辺りに血しぶきの如く"数字"が舞い、煌めく粒子となって消えてゆく。
九条 匡真:自爆したはずの九条の肉体は、呪詛に拠る傷を受けていない。
小見寺 旭奈:"小見寺旭奈"の権能は、その胸に残る呪根の残滓に依存している。
小見寺 旭奈:その身は、本来であれば兵器であって忍びではない"時姫"の成れの果て。
小見寺 旭奈:ゆえにこそ、その"砕けた時"によって醜女衆の術式を制御している。
小見寺 旭奈:そこへと送り込まれた、対醜女衆の攻勢呪詛。
小見寺 旭奈:それは術式を遡り──己の胸の奥に根ざす呪根の残骸へと共鳴し、その身を灼く。
九条 匡真:「傀儡の術……当たり、だ」
九条 匡真:比良坂に伝わる、他者の肉体を操る呪法。
九条 匡真:攻撃は外されていたのではない。知らず操られた九条自身が外していたのだ。
九条 匡真:その呪法の唯一の弱点。操ったものの受けた傷は、全て術者が代わりに受ける。
九条 匡真:「結局最後まで、お前の偽装は破れなかった。だから」
九条 匡真:「知ってる術からアタリを付けて、当てずっぽうで返させてもらった」
九条 匡真:「悪かったなぁ、これでも……優等生なもんでねえっ!」
九条 匡真:動きを止めた小見寺へ、爪を振りかざし駆け抜ける!
十玻璃 真助:倒れ伏した身体を起こし、その光景を視る。
十玻璃 真助:「(ぐ───!)」
十玻璃 真助:間合いは遠く。この手は決して届き得ない。
十玻璃 真助:「────」
十玻璃 真助:須臾の逡巡。
十玻璃 真助:"彼女"であれば。自身への攻撃を。致命傷に至らないまでに、抑えることが出来るであろうか。
十玻璃 真助:自分が今。成す事は。
十玻璃 真助:ともすれば。滅私にて己に報いた彼女の覚悟を、踏み躙る事になるのではないのか。
十玻璃 真助:その苦悩を。
十玻璃 真助:「(────ハ)」
十玻璃 真助:一笑に付す。
十玻璃 真助:「(この期に及んで、何を───)」
十玻璃 真助:「(決めただろうが。目指すと)」
十玻璃 真助:「(全員が笑って泣ける、終幕を───)」
十玻璃 真助:眼前の。小見寺旭奈に対する九条匡真の凶手に対し、真助の取った一手は。
十玻璃 真助:「───────」
十玻璃 真助:瞑目。
十玻璃 真助:その瞼を閉じる。
十玻璃 真助:己の"視線(ぶき)"を投げ捨てるにも等しい行為。
十玻璃 真助:表情に浮かぶは、絶望か。諦観か。
十玻璃 真助:否。
十玻璃 真助:「けけ」
十玻璃 真助:咎眼流、十玻璃の"忌み児"。十玻璃真助が扱う、邪視の眼は。
十玻璃 真助:視たモノの在り方を歪め。人を。モノを。───世界を。
十玻璃 真助:自身の想うがままに蝕む───
十玻璃 真助:"魔眼"である。
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:「我流忍法・奥義───」
十玻璃 真助:「"(トバリ)"」
十玻璃 真助:十玻璃真助は。瞼の裏の───"闇を視る"。
十玻璃 真助:霧の様に深い黒が、瞬時にして世界を覆う。
十玻璃 真助:惑う。身体を。こころを。全てを蝕む、常世の闇。
十玻璃 真助:声が響く。
十玻璃 真助:「こんなモンで。今までの借りの全てをチャラに出来るとは思って無ェが」
十玻璃 真助:「この真助サマはよう。借りは必ず返す」
十玻璃 真助:もう、これ以上────
十玻璃 真助:歯車にも。閏にも。
十玻璃 真助:「"小見寺旭奈"にも。指一本触れさせねえ」
十玻璃 真助:「オレの眼の───」
十玻璃 真助:「玄いうちにゃあな」
九条 匡真:届かない。
九条 匡真:またしても。
九条 匡真:九条の腕は届かない。
九条 匡真:望みを叶える寸前で、阻まれる。
九条 匡真:分かっている。結局の所
九条 匡真:この男を超えなければ勝ちはなく、価値もない。
九条 匡真:「本当に」
九条 匡真:「魅せてくれるな……十玻璃真助ぇっ!」
十玻璃 真助:───闇が晴れる。
十玻璃 真助:雲間から差す、太陽の光。
十玻璃 真助:浜辺に打ち寄せる、穏やかな波。
十玻璃 真助:微かに響く、潮騒の音を背に。
十玻璃 真助:男が二人、対峙する。
十玻璃 真助:「………」
九条 匡真:「………」
十玻璃 真助:無手だった真助の右手には。"劫の長針"。
十玻璃 真助:魔眼を持ち得ない九条匡真にも、然と視えるそれ。
十玻璃 真助:呪いを其の身に宿す九条匡真にこそ、理解できるそれは。
十玻璃 真助:時姫の"呪根"すら破壊可能な呪具。
十玻璃 真助:全ての禍津を断つ"剣(つるぎ)"。
十玻璃 真助:両手で握り、上段へと構える。
十玻璃 真助:「行くぞ」
九条 匡真:呪詛により動かぬ脚を、強制的に稼働させる。ここで潰れても、この一撃で良い。
九条 匡真:ただ一撃。全ての呪いを右脚に集約させ、己が最高の一撃を。
九条 匡真:対峙する敵は大蛇を断った十束剣。否。
九条 匡真:その刃、飲み込んでみせる。叢雲として。
九条 匡真:「来い」
十玻璃 真助:ふっ、と息を吐くと同時。
十玻璃 真助:瞬歩。一歩で互いの間合いへと。
十玻璃 真助:振りかぶった剣を、正中線目掛け。
十玻璃 真助:一刀両断。宿敵の頭部に振り下ろす。
九条 匡真:一歩も動かず、迎え撃つ。
九条 匡真:斬撃と蹴撃が激突する。
十玻璃 真助:火花散る。鍔迫り合いのように、互いが相対する。
十玻璃 真助:「(馬鹿力が───)」
十玻璃 真助:膂力では俄然不利。次第にじりじりと押し負ける。
九条 匡真:魔眼や疾さ、総合力ならいざしらず。呪いと異形変化による純粋な出力はこちらが上。
九条 匡真:刻まれた呪詛を破られながらも、押している。後少し。後僅か。あと、ほんの少しで!
九条 匡真:この一撃が、届く
:「──うふふ」
:交錯の一瞬。拮抗が崩れる直前。
:(優等生とは、過小評価が過ぎる)
:(戦闘中に奥義を成長させ、あまつさえ読みすら神がかっている)
:(君は天才だ、"九条君")
:(だからこそ、ここで決着せねばならない。再生する蛇に二度目は通じない)
:ひたすら戦況を見守っていた、矮小な存在は。
:"眼"を閉じる。
:脚に集中させ、多大な負荷をかけていた呪眼の力。
:呪詛返しという精密作業をも可能としていた九条にとって、あまりに大きな"空白"。
:そして、瞬きにも満たないうちに開いた眼は。
:(見せてくれ)
:"英雄"の背中を、祈るように見据えている。
:「見せてくれ。最高の終わりを。十玻璃真助!」
:かちかち、と音が響く。劫の長針に込められていた"時間"が、一瞬の空隙に流れ込む!
九条 匡真:「……なっ」
九条 匡真:何が起こったのか。理解できない。脚が、軽くなった。
九条 匡真:本来ならば有利な筈のそれが、渾身の力で打ち込んだ九条に致命的な隙を生む。
十玻璃 真助:その刹那の好機に。大きく眼を見開いて。
十玻璃 真助:渾身の勢いのままに打ち出された異形の脚。それを、流れるように受け流し。
十玻璃 真助:己が背に向けられる、暖かな想い。その全てを。
十玻璃 真助:「お」
十玻璃 真助:「おぉおおおぉおおぉぉお!!」
十玻璃 真助:金色に煌めく、手中の針に込めて。
十玻璃 真助:突き上げた長針は。男の胸を、深々と貫いた。
十玻璃 真助:時間が逆流する。"呪根返し"のちから。その全てが、九条匡真の身へと。
九条 匡真:届かない。
九条 匡真:何度やっても、何度手を伸ばしても。その手は届かない。願いは叶わない。
九条 匡真:当たり前だ。諦めなければ必ず夢が叶うなど幻想に過ぎない。
九条 匡真:夢を叶えるのに必要なのは思いの強さではなく力。 歯車にそう伝えたように。
九条 匡真:届かないのだ。いくら強くても、たった一人で伸ばす腕では。
九条 匡真:背中を押すものも預けるものも居なかった。それが敗因。
九条 匡真:分かっていた。勝つには誰かの助けを借りるしかないと。
九条 匡真:けれど拒んだ。それでは意味がないと。
九条 匡真:後悔はない。何度繰り返そうと、俺は必ず同じ選択をする。
九条 匡真:「ああ」
九条 匡真:何度も支え合い、守り合う彼らの姿。
九条 匡真:「本当に」
九条 匡真:果てなき夢に手を伸ばし、足掻き続ける彼らの姿。
九条 匡真:「綺麗だなあ」
九条 匡真:そのあまりにも美しい光景は、この道の先でしか見ることはできなかったろう。
九条 匡真:薄れゆく意識で、最後の称賛を口にしようとして。
九条 匡真:でも、だけど……くそう、畜生!
九条 匡真:「勝ちたかったなあ……!」
九条 匡真:ありふれた負け惜しみを口にして、凶魔は倒れた。
十玻璃 真助:倒れ伏した男を見下ろして。ぽつり呟く。
十玻璃 真助:「テメェは。大馬鹿野郎だ」
十玻璃 真助:「匡真。匡真よう───」
十玻璃 真助:「お前の好きな、"英雄(ひぃろぉ)"が」
十玻璃 真助:「最後の最後で。"悪役(ゔぃらん)"に負けちまう───」
十玻璃 真助:「そんなクソったれな物語」
十玻璃 真助:「テメェが一番、嫌いだろうに」
十玻璃 真助:お前が"悪役"で。オレが"英雄"なら。
十玻璃 真助:分かってたじゃねえか。
十玻璃 真助:「いつでも、掛かってこい」
十玻璃 真助:「次回作も。絶対、オレが───」
十玻璃 真助:そう言い残すと。どさりと膝を付き。
十玻璃 真助:倒れるように、力尽きた。
十玻璃 真助:友の傍で。
GM:呪術兵器時姫をめぐる攻防
GM:7日間の逃避行
GM:その果て、決着は今まさに成された
GM:勝者、十玻璃真助。
GM:戦果を宣言してください
十玻璃 真助:プライズの取得をお願いします。
GM:はい、対象は
十玻璃 真助:時姫と。出来るのであればスイレンちゃん…?
GM:戦果は原則ひとつです。
GM:そしてプライズや情報の移動はドラマシーンでないと行うことはできません。
GM:それを踏まえてよろしくお願いします。
十玻璃 真助:では
十玻璃 真助:時姫の円の秒針を頂きたく。
GM:了解しました、プライズ:円の秒針が十玻璃真助の手に。
GM:これにてクライマックス戦闘を終了、エンディングシーンへ移ります。
十玻璃 真助:しばしお待ちを!
GM:はい
十玻璃 真助:円の秒針の秘密を公開します。
GM:了解しました。
十玻璃 真助:ドラマシーンの追加を得たく。
GM:これにて円の秒針のプライズ効果によりドラマシーンを獲得
GM:登場希望PCを告げてください、シーンは固定とします。
十玻璃 真助:全PC。並びにNPCは時姫をお願いします。
GM:それでは追加シーンを始めていきます



GM:十玻璃真助は目を覚ました、意識を失っていたのだろうか、はたしてどれほど
GM:あたりには、ただ潮騒の音
GM:それから、己を含め7人の忍び。
ヒトツキ:「……手当ては済ませてある、最低限のものだがな」
ヒトツキ:そこには死したと聞かされていた「ヒトツキ」の姿
十玻璃 真助:薄らと眼を開けて。
十玻璃 真助:ばっと身を起こす。
十玻璃 真助:「────お前」
十玻璃 真助:ぱちぱちと瞬きのあと。
十玻璃 真助:「生きてたンか」
ヒトツキ:「……そこの悪童はどうかは知らんが」
ヒトツキ:「俺のはすこし、特殊でな」
ヒトツキ:「死ねば、失う」
ヒトツキ:「忘れるわけにはいかなんだ、時姫のためには」
ヒトツキ:「だからこうして生き逃れるすべには長けてしまった」
ヒトツキ:全身を覆う傷、包帯に滲む赤、自慢の尾は中程で折れている。
十玻璃 真助:「(時姫のため───)」
十玻璃 真助:己に勝るとも劣らない、そのボロボロになった身体を見つめながら。
十玻璃 真助:「互いに。生き汚さは一流だなァ」
ヒトツキ:「……隙を見て、不意打ってやろうと思っていたよ」
ヒトツキ:「だが、此度は……どうしてだかな」
十玻璃 真助:「………」
ヒトツキ:「俺もこの"後"が見たくなった」
十玻璃 真助:「けっ」
十玻璃 真助:愉快そうに笑う。
ヒトツキ:「手出しはしない、今はまだ」
ヒトツキ:「やりたいことがあるのだろう」
ヒトツキ:そう言って顎をしゃくる
ヒトツキ:向けられた先には、「二本目」
ヒトツキ:央岸の欠片――歯車スイレン。
歯車スイレン:「十玻璃」
十玻璃 真助:向けられた先を視て。少女の元へと。
十玻璃 真助:「よう、歯車」
十玻璃 真助:「怪我ぁ、もう大丈夫か」
歯車スイレン:「痛いが生きている」
十玻璃 真助:「けけっ、上等上等」
十玻璃 真助:「死んじまったら何も感じねえ」
歯車スイレン:手の中の短剣にも似たそれをじっと見つめる。
歯車スイレン:「不安はない」
歯車スイレン:「お前を信じている」
歯車スイレン:プライズ、刹那の短針を十玻璃君に譲渡します。
GM:プライズ:刹那の短針が十玻璃の手に渡りました。
十玻璃 真助:ありがたく受け取ります。
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:もう一人の時姫。その少女の瞳をまっすぐに見据えて。
十玻璃 真助:「お前が、居なけりゃあ」
十玻璃 真助:「針なんてモンが3本あるなんざ、思いも付かなかった」
十玻璃 真助:「時姫を、テメェも。両取りするこの道を」
十玻璃 真助:「歩んで、此処まで来れたのも……」
十玻璃 真助:そっと手を伸ばす。
十玻璃 真助:「ありがとよ」
歯車スイレン:「……先に、出会ったのが」
歯車スイレン:「母さんでなく、私だったら」
歯車スイレン:「お前は……私の"ひーろー"に……」
歯車スイレン:「……いや、なんでもない」
十玻璃 真助:「………」
歯車スイレン:「礼を言うのはまだ早いかもしれないが」
歯車スイレン:「お前には感謝している」
歯車スイレン:「母さんを任せた」
十玻璃 真助:「応」
十玻璃 真助:こくりと頷いて。短針を固く握りしめる。
:「十玻璃真助。ご苦労だったね」
:傘を閉じた状態で、下から話しかける。
十玻璃 真助:「老骨に鞭打って。あんたもご苦労なこった」
十玻璃 真助:軽口を飛ばしつつ。じっとその小さな姿に顔を向ける。
十玻璃 真助:「よう。最後の、アレは……」
:「……寿限無、というお話を知っているかな」
:傘型の忍器を弄ぶ。
十玻璃 真助:「………知らねえよ」
:「不勉強だね」
十玻璃 真助:額に青筋を浮かべながら睨みつける。
:「……自分の息子に、縁起を担いでとても長い名前を付けてしまう親の話だ」
:「その名前に振り回されて、当人も、周りの人間も苦労してしまうのだが……結果として、笑い話になっている」
:「……寿限無とは、寿に限りが無い、と書く」
:「……将来の絶え間ない幸福を願って、家族皆がつける名前の、最初の部分なんだ」
:傘の側面を撫でる。
十玻璃 真助:「羨ましいこった───」
十玻璃 真助:自分は。その名に込められた想いすら知り得ない。
:「十玻璃真助。君は……君も、存外見られていると言うことさ」
:「よくよく、思い返してみることだ」
十玻璃 真助:「あっ……?」きょろきょろと辺りを見回して。
:「うふふ」
:「ともあれ、長針は君に託したよ」
:「早いところ片を付けるといい……私はもう、疲れてしまったからね」
:「時姫を頼んだよ。十玻璃真助」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:ゆっくりと頷いて。
十玻璃 真助:「閏」
十玻璃 真助:「十玻璃の里。今はもう消えたってンなら」
十玻璃 真助:「近くまででもいい」
十玻璃 真助:「全部、終わったら───」
十玻璃 真助:「テメェが。案内しろ」
:「年寄り使いの荒いことだ」
:そう言いながら、どこか朗らかな表情で。
十玻璃 真助:今はもう、傘で伺えないその顔を。しっかりと視据えながら。
小見寺 旭奈:彼らの姿を遠目に眺めながら、物思いとも感慨ともつかない思索に耽る。
小見寺 旭奈:(──ああ)

小見寺 旭奈:己の存在意義を単なる力に見出し、馬鹿げた方法でそれを証明しようとした"空姫"。
小見寺 旭奈:妹の偽りの幸せのため、幾度の繰り返しを乗り越えて十玻璃真助を殺し続けた"ヒトツキ"。
小見寺 旭奈:愚直に"母"を追い、その身を白刃に晒してでも"よい結末"を目指すことを諦めなかった歯車スイレン。
小見寺 旭奈:重すぎる使命と罪を薄笑いの奥に秘めたまま、誰にも助けを求めずただ役割だけを果たそうとした閏。
小見寺 旭奈:胸の裡に宿る願いの歪みを自覚しながら、ままならぬ"それ"のために命を燃やした九条匡真。
小見寺 旭奈:己の名を探すために十玻璃の手を取っておきながら、彼を愛したゆえにそれさえ捨てて"央岸"へ引き篭もろうとした"時姫"。
小見寺 旭奈:──恋のため、本来の仕事を捨て、身銭を切って、三流派に追われ、幾度も殺されて。
小見寺 旭奈:それでも、"時姫"を救おうとした、十玻璃真助。
小見寺 旭奈:(みな、愚かじゃな)
小見寺 旭奈:──ああ、けれど。
小見寺 旭奈:(愚かだからこそ、愛しいのだろうな)
小見寺 旭奈:「──シンスケ」
十玻璃 真助:呼ばれた方に顔を向ける。
十玻璃 真助:「と、────」「あー……」
十玻璃 真助:「小見寺、旭奈」「で。いいのか」
小見寺 旭奈:「ふ、……」
小見寺 旭奈:「──ああ。……それでいい」
小見寺 旭奈:「……はっきり言えばの」
小見寺 旭奈:「ぬしがそれを使ったとして、何が起こるかは」
十玻璃 真助:「ン」
小見寺 旭奈:「妾にも分からぬ。……まあ、分かっておったら"ここ"にはおらんだろうがの」
小見寺 旭奈:「だが」
小見寺 旭奈:「シンスケよ。……十玻璃真助よ」
十玻璃 真助:その深緋の眼をじっと見つめ。「応」
小見寺 旭奈:「たとえこの先、何があったとしても」
小見寺 旭奈:「これだけは変わらぬ」
小見寺 旭奈:「ぬしは……妾の、ヒーローじゃ」
小見寺 旭奈:「……さ、行くがよい。和主の為すべきことを為せ」
十玻璃 真助:その言葉を。寂しげな表情で口にする彼女の姿を見て。
十玻璃 真助:「(ああ───)」
十玻璃 真助:「(やっぱ、無理だわ)」
十玻璃 真助:ゆっくりと瞼を閉じた、次の間に。
十玻璃 真助:彼女の隣へ。すぐ様、肩を抱く。
小見寺 旭奈:「んな──」
十玻璃 真助:「これでもよう」
十玻璃 真助:「テメェの覚悟を、踏みにじるんじゃねえかと」
十玻璃 真助:「らしくもなく、慮ったのよ」
十玻璃 真助:だけどなァ、と零して。
十玻璃 真助:「ンなモンは。十玻璃真助じゃあ、無ェわな」
十玻璃 真助:そっと顔を近づけて。
十玻璃 真助:互いの額を当てる。
十玻璃 真助:「お前こそ。忘れンな」
十玻璃 真助:「たとえこの先、何があったとしても」
十玻璃 真助:「これだけは変わらない。変わらねェ」
十玻璃 真助:「お前は。オレん中じゃあ変わらず───」
十玻璃 真助:「とンでも無ェ腕前の忍、"小見寺旭奈"で」
十玻璃 真助:「オレの。"時姫"だ」
小見寺 旭奈:「……ふふ」
小見寺 旭奈:額のぬくもりと、目の前の笑顔。
小見寺 旭奈:「つくづく……愚か者よな」
小見寺 旭奈:声が震えぬよう、涙を零さぬよう。
小見寺 旭奈:「だが──だが」
小見寺 旭奈:彼の十字の紋の入った、玄き瞳を真っ直ぐ見つめて。
小見寺 旭奈:「それを通してこその……十玻璃真助で、あったな」
十玻璃 真助:「あたぼうよ」
十玻璃 真助:にっ、と。太陽のように、笑ってみせる。
GM:――時が
GM:時が近い、その時が
GM:終わりの時。
GM:小さく、消え入りそうな呼吸で、
GM:今だ呪根はそこにあり、
GM:今まさに、その生命は尽きようとしている。
時姫:「……」
十玻璃 真助:ざく、ざく。
十玻璃 真助:砂浜を歩く。
時姫:「……なん、じゃ」
時姫:「ようやく、来たのか」
時姫:「間に合わんなら、妾の勝ちになってしまうところであったぞ」
十玻璃 真助:彼女の隣で。胡座をかいて座り込む。
十玻璃 真助:「"英雄"は。遅れてやってくるンだと」
時姫:苦しそうに、笑って、
時姫:「……のうシンスケ」
十玻璃 真助:「………ん」
時姫:「一応言っておくぞ」
時姫:「"短針"を使え、妾の命を使って、この輪をこじ開けよ」
時姫:「今ならまだ間に合う」
十玻璃 真助:劫の長針。円の秒針。
十玻璃 真助:己に託され、己が勝ち取った二本の針。
十玻璃 真助:そして。歯車スイレンから受け取った、刹那の短針は。
十玻璃 真助:この結界を、確かに終わらせられるものだ。
十玻璃 真助:目の前の少女の、命と引換えに。
十玻璃 真助:ゆっくりと頭を振り。
十玻璃 真助:手中に揃った、針を視る。
十玻璃 真助:円の秒針に施されたさらなる秘密は
十玻璃 真助:視ることが可能でしょうか?
GM:もう少し待ってください
時姫:「最後まで……妾の言うことを聞かぬ」
時姫:「――本当に」
時姫:「馬鹿じゃのう」


十玻璃 真助:「待て───」
十玻璃 真助:「もう少し。もう少しなんだ───」
十玻璃 真助:震える手で。針を視る。
時姫:「"ソレ"を揃え使うと、何が起こるのか知っておるのか?」
十玻璃 真助:「知ってるさ」
十玻璃 真助:「全員、笑って」
十玻璃 真助:「泣いて」
十玻璃 真助:「万雷喝采の」
十玻璃 真助:「めでたしめでたしの、閉幕よ」
時姫:「ばかめ、そんな美味い話があるか」
時姫:コホリと、咳込み
時姫:「未来とは、先にあるものとは」
時姫:「楽しいもの、嬉しいもの、美しいもの、幸福なものだけではない」
時姫:「痛み、恐怖、不幸」
時姫:「妾はそれが恐ろしゅうて、こうなった」
時姫:「時を進めるということは、そういうものにも立ち向かわねばならぬ」
十玻璃 真助:嫌というほど知っている。
十玻璃 真助:自身がこの道を選ぶと決めた時から。眼を背けて来たものだから。
時姫:「だからの、ソレを使った先に何があるのかは」
時姫:「妾にもわからぬ」
時姫:「ただひとつを除いて、じゃ」
十玻璃 真助:「何だ」
時姫:「取り返しがつかない……時とは、未来とは」
時姫:「そういうものじゃ……」
時姫:「後戻りは"もう"できぬぞ……」
時姫:「その先にあるのはただの絶望なのかもしれぬ」
時姫:「それでも、進むというのか」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「お前がよう」
十玻璃 真助:「目の前で、命散らしたオレなんかのために」
十玻璃 真助:「テメェの力、全てを投げ打って───」
十玻璃 真助:「この結界造ったと知った時ぁ、驚いたぜ」
時姫:「ふん、こんなもの作るつもりはなかったと言ったろう」
時姫:「ぬしのせいじゃ」
時姫:「たわけ」
時姫:「ばか」
時姫:「かんがえなし」
十玻璃 真助:「うるせェ、糞餓鬼」
時姫:「ふんーーーー」
十玻璃 真助:「けどな」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「嬉しかった」
十玻璃 真助:「嬉しかったんだ」
十玻璃 真助:独りで生きてきた。
十玻璃 真助:流派も捨て、使える主も持たず。
十玻璃 真助:流れるままに、今日まで生きてきた。この自分が。
十玻璃 真助:「こんなにも、誰かに想われるなんてこと」
十玻璃 真助:「無かったんだ」
時姫:「それはな、お互い様じゃ」
時姫:「だからこうして、こうやって」
時姫:「……ばかもお互い様じゃ」
十玻璃 真助:「全くだ」
十玻璃 真助:けけけっ、と場違いに明るく笑って。
十玻璃 真助:「確かに、未来なんざ。オレには視えねェ」
十玻璃 真助:「いや────ンなモン。視えなくて」
十玻璃 真助:「いいんだろうさ」
十玻璃 真助:「オチの分かった観劇なんて。興冷めだろ」
時姫:「……よかろう」
時姫:「もとより、妾はぬしのものじゃ」
時姫:「好きに使うと良い」
GM:プライズを、掲げてください
十玻璃 真助:掲げます。
十玻璃 真助:劫の長針。
十玻璃 真助:刹那の短針。
十玻璃 真助:円の秒針。


GMプライズ:劫の長針
時計の針のような形状をした、長剣にも見える呪具。1シナリオに1回、任意のタイミングで【奥義:クリティカルヒット】に相当する効果を使用可能。

秘密
:呪術兵器である時姫の【呪根】を破壊することが可能な呪具。
呪根を破壊された時姫は全てのチカラを失いただの人間へと戻ってしまうだろう。
クライマック終了時これを所持しているものは時姫の【呪根】を破壊することが可能。


GMプライズ:刹那の短針
時計の針のような形状をした、短剣にも見える呪具。1シナリオに1回、任意のタイミングで【奥義:絶対防御】に相当する効果を使用可能。

秘密
:不完全な結界である「玄の央岸」を修復し、その本来の力を行使するための呪具。
かつてPC1の命を救うために発動した「玄の央岸」はその本来のチカラを発揮する
ことで時姫の生命と引き換えにそれを成すだろう。
クライマック終了時これを所持しているものは「玄の央岸」を修復することが可能。


GMプライズ:円の秒針
時計の針のような形状をした、刺突剣にも見える呪具。このプライズを所持しているものに対し+の感情を持つものは、このプライズを所持しているものに対するあらゆる判定に+1の修正を得る。

秘密:この秘密は更なる封印が施されている。閲覧には"鍵"が必要なようだが……。
この秘密を任意のタイミングで公開することで、あなたは追加のドラマシーンを得る。

GM:ガリガリ、ガキリ
GM:透明な歯車が、今、噛み合った。


GM:新たなプライズが出現しました。


GM晷針:天ノ裏
異形の剣、今顕現した時姫の純粋なちからのかたち。

秘密:時姫のちから、その究極は「因果の根を断つ」というものである。

時姫:晷針、それは絶対の天が指し示す影の針、人類最古の時計。
時姫:「日時計じゃ」
十玻璃 真助:荘厳にして強大。眼が焼ききれそうになる。
時姫:『「あなたが太陽ならば、その心のかたちに合わせ、影である私もいかようにでもそのかたち変えましょう」』
時姫:『「「示すのです、意思を持って、その針で」」』
時姫:『「「「未来を、終わりを、その形を」」」』
時姫:「おそらく……それで、全てが変わるじゃろう」
時姫:ポツリと、漏らす。
時姫:「……恐ろしいな」
時姫:その身をカタリと震わせて
時姫:「こんなにも不安で……」
時姫:「未来を、ただ信じるしかできないということは」
時姫:「だからこそ、ああ……」
時姫:「全てを愛おしく思うことが……できるのじゃな……」
時姫:「さあ、手に取るが良い」
十玻璃 真助:どくんどくんと。心の鼓動が跳ね上がる。
十玻璃 真助:二度は無い。深い、絶望の闇が脳内を覆う。
十玻璃 真助:もし。
十玻璃 真助:望む道では無かったら。
時姫:「ぬしは……それを使って過去へ行く」
時姫:「妾のちからとはそういうものじゃ」
十玻璃 真助:「過去───」
時姫:「因果の根を断つ」
時姫:「かつては、ぬしの死を、その因果の根を断とうとし」
時姫:そして失敗した。
時姫:「どこへ行くのかはわからぬ」
時姫:「だが、それを為す以上、変わる、変わってしまう……ぜんぶ、ぜんぶな」
時姫:「……今が無かったことには、ならぬ」
時姫:「妾はそう信じる」
時姫:「かつて我が子を名乗る歯車スイレンが言っていた」
時姫:「この停滞した円の中ですら、時は、意思は、前に進むものだと」
時姫:「時間とは……おそらく」
時姫:「過去や現在、未来といった枠の中で見るよりも」
時姫:「もっと、もっと大きな流れなのじゃ……」
時姫:「今ならそう思う」
十玻璃 真助:「似てるな」
十玻璃 真助:「運命ってやつによ」
時姫:「そうじゃな、結局、時計の針は進んでおったのじゃ」
時姫:「妾が止めたつもりのそれは、ずっと、ずっと」
時姫:「軋みつつも、その動きを止めずに」
GM:ガリゴリ、ガタリーー。
時姫:「あとはもう……信じることしかできぬ」
時姫:「さぁ、後戻りはできぬぞ」
時姫:「それは妾の命を引き換えにそれを成す」
時姫:「手にとり、この胸へと突き立てよ」
十玻璃 真助:今まで。苦心して得たもの全て。変わる事になるかもしれない。捨てる事になるかもしれない。
十玻璃 真助:小見寺旭奈の真実も。閏への敬意も。歯車スイレンへの親愛も。九条匡真への友情も。
十玻璃 真助:時姫へと寄せる、この想いも。
十玻璃 真助:自身の存在も。
十玻璃 真助:晷針を手に取る。
十玻璃 真助:吹き出る汗を拭いもせず。天高く針を掲げる。
十玻璃 真助:「暗い」
十玻璃 真助:「先が見えねえほど、暗い」
十玻璃 真助:「そんな道を、歩くのは。怖いよなァ」
十玻璃 真助:「遊園地……」
十玻璃 真助:「覚えてるか?」
時姫:「ああ、楽しかったな」
時姫:「水族館も行ったぞ」
十玻璃 真助:「学校にも行ったな」
時姫:映画、デパート、ゲームセンター。
時姫:次から次へと、
時姫:行ったはずのない場所をも覚えている。
時姫:思い出が、溢れてくる。
時姫:「朝……ぬしよりもとびきりはやく起きて」
時姫:「ここが、あの昏い牢の中ではないのだなと」
時姫:「ぬしの、その暖かさが」
時姫:「こんなにも妾の近くにあることが、たまらく、嬉しくて」
時姫:「その顔をずっとずっと眺めておった」
時姫:「毎日じゃぞ」
時姫:「そのうち、また眠くなってしまって……」
時姫:「ぬしは、妾のことを最後までねぼすけだと、思っておったじゃろう?」
時姫:いたずらっぽく、そう笑う。
十玻璃 真助:ぽかんとした顔で。はっ、と笑う。
十玻璃 真助:「通りで。叩き起こしても……」「起きねえ、はずが……」
十玻璃 真助:くしゃりと顔を歪めて。熱いものが頬を伝う。
十玻璃 真助:夜。彼女が寝静まったあと。
十玻璃 真助:自分が。独りきりでないことに安心して。
十玻璃 真助:月の光に照らされる、彼女の寝顔を。ただ眺めていたのは。
十玻璃 真助:「お前が───」
十玻璃 真助:声が震える。視界が揺れる。
十玻璃 真助:「好きなんだ」
十玻璃 真助:「こんな想いを、持ったのは───」
十玻璃 真助:「産まれて、初めてだったんだ」
時姫:心が震える。瞳が揺れる。
時姫:「―――妾もじゃ」
十玻璃 真助:嗚咽混じりの声を漏らしながら。こくりと頷く。
十玻璃 真助:時は。前へと進む。
十玻璃 真助:それは、不可逆のものだ。
十玻璃 真助:時間は大きな流れのようで。流れを塞き止めることなど。誰にも出来ないのだろう。
十玻璃 真助:ならば。
十玻璃 真助:「約束、果たさなきゃな」
十玻璃 真助:「今から、教えてやるよ」
十玻璃 真助:「誰もその眼に。見たことが無ェくらい、デカい波でも───」
十玻璃 真助:「モノともしない、真助サマとっておきの泳法をよう」
時姫:「ああ、央岸を泳いで」
時姫:「此岸へと渡れ、十玻璃真助」
時姫:「"信じている"ぞ」
時姫:「ぬしが、信じさせたのじゃ」
十玻璃 真助:「ああ───」
十玻璃 真助:「お前も。忘れんなよ」
十玻璃 真助:「心細いとき。怖くて堪らねえとき」
十玻璃 真助:「歩むのを止めてえと、思ったとき」
十玻璃 真助:右手に針を掲げ。左手で、そっと彼女の手を握る。
十玻璃 真助:己の温もりを。分け与えるように。
十玻璃 真助:「何時だって───」
十玻璃 真助:「ふたり、一緒さ」
時姫:「忘れるな、か」
時姫:「それは難しいことじゃのう」
時姫:「だが安心せい」
時姫:「もう"ここ"にある」
時姫:己の胸に手をあて
時姫:「忘れてしまっても」
時姫:「変わってしまっても」
時姫:「たしかに、ここにある」
時姫:「さらばじゃシンスケ、妾の愛しいヒーロー」
十玻璃 真助:真助から溢れた雫が。時姫の頬を流れる。
時姫:「また会おう」
十玻璃 真助:「ああ───」「時姫。オレの"女(ひろいん)"よう」
十玻璃 真助:「またな」
十玻璃 真助:ゆっくりと。
十玻璃 真助:右手を下ろす。
十玻璃 真助:彼女の胸。その源へと。
GM:そうして――――――、時が廻る。



GM:十玻璃は、玄い海原のただなかにいた。
GM:黒い海をゆく丸木舟、その上に。
十玻璃 真助:「("央岸"───)」
GM:隣で誰かが櫂を手にし、舟を漕いでいる
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「変わろうか?」
:「いや、別にいいよ」
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:「そうかよ」
:死んだはずの者、しかしここは央岸、ここでの全てを"覚えて"いる。
:「しかし、君もやるものだねぇ」
十玻璃 真助:さして驚く風でも無く。「あン」
:「でも楽しませてもらったよ、僕はもうここの海底に積もった残骸みたいなものだからさ」
:「見ていることしかできないんだけどね、実に面白かった」
十玻璃 真助:「見せモンじゃねえぞ、とそのケツぶっ叩く所だが」
十玻璃 真助:「まぁ。テメェも────」
十玻璃 真助:「惜しかったな」
:「ハハハ、それって嫌味?」
:「まあいいさ、君には期待してるんだ」
:「変えてくれよ、全てを、そうして僕をここから出してくれ」
:「だからこうして水先案内人を買って出てるのさ」
:そう言って、ひと漕ぎ。
十玻璃 真助:「目論見は。人其々ね───」
:「さて、どこへ行きましょう?何を断ちたい?因果ってやつさ」
:「きみは何を変えたいのかな」
十玻璃 真助:簡単にくたばるタマじゃあ無ェとは思ったが。と内心で舌打ち。
十玻璃 真助:「決まってンだろ」
十玻璃 真助:「都合の悪い、クソ因果全部───」
十玻璃 真助:「断ち切る。断ち切ってやる」
:「呪術兵器時姫」
:「隠忍殺しの呪術兵器なんて言われたりしたけど」
:「正確じゃあない」
:「何でも殺せる、滅ぼせる」
:「時を遡行し、その根を断つ」
:「人と妖魔が交わった、最初の瞬間」
:「それを断てば隠忍は滅びるだろうね」
:「だから正解だけど、正確じゃあない」
:「断つものを変えれば……つまり、人だって滅ぼせる」
:「皆が怯えて閉じ込めるわけだよ」
十玻璃 真助:「─────」
:「なんでもありの呪術兵器。ならばきみが目指すは……きみたちが外天牢で出会ったあの瞬間」
:「そんなケチなものじゃあなく」
:「もっと"根元"だ」
十玻璃 真助:「生憎と頭の回転が鈍くてよう」「つまり?」
十玻璃 真助:「根元ってのぁ、何処だ」
:ゴトリ、と木舟が腹を擦る音。
:「おっと……どうやら僕はここまでだな」
:「知らないよ、行ってみるしか」
十玻璃 真助:「あ?」
:「きみなら、"分かる"はずなんだ」
:「ここから先の案内は、この子だね」
:「ホラ、起きな」
:そう言って足でそれを小突く。
:見ると、船先で小さく丸まっていた白い毛玉が。
十玻璃 真助:「ン───?」
歯車スイレン:「朝にしては暗いな」
歯車スイレン:子狐が起き上がるとぷるぷると震える。
十玻璃 真助:見覚えのある白い毛玉。眼を驚愕に見開いて。
:「ここから先はずっと浅瀬だ、足で渡れる」
:「スイレン、ここのちからの欠片であるきみならば一緒に行ける」
:「導いてやってくれ」
:「十玻璃くん、きみはここでの、今までのことを覚えてられないかもしれない」
:「だからスイレン、君がキーだ」
十玻璃 真助:空からの忠告を。聞いているのか聞いていないのか。
:「十玻璃真助を必ず見つけろ」
十玻璃 真助:「歯車、お前───」
歯車スイレン:「私も……母さんの娘だから」
歯車スイレン:「十玻璃を見つけるのは得意だろう」
:「期待してるよ」
:「さあもう行くんだ、気合いを入れろよ」
:「未来は優しいだけのものじゃあないんだ」
:「ハッピーエンドが欲しいのならさ、足掻いて、抗って」
:「血反吐を吐くことになったとしても、諦めず」
:「そういうやつの、先での話だろう?」
十玻璃 真助:「てめぇ……!」"空"をきっと睨んで。
十玻璃 真助:「ンなモン」
十玻璃 真助:「テメェに言われる、までも無ェ」
十玻璃 真助:けっ、と吐き捨てるように。
十玻璃 真助:「テメェこそ。忘れるんじゃねえぞ」「この真助サマの名前をよ」
十玻璃 真助:「また会ったら。覚悟しとけ」
:「おやおや、怖い」
:「楽しみにしてるよ、ヒーローくん」
GM:そうしてひとりと一匹は、浅瀬をゆく。
GM:ざぶりざぶりと波をかき分け。
GM:歩き、歩き、そして。
GM:たどり着く。
GM:因果の根、クロノ・オーガン発生より5年前、
GM:その地へと。
GM:それは、封された十玻璃真助の記憶、強固に閉まり開くことはなかった、
GM:最後の一幕である。
GM:ドラマシーンを終了します。
GM:次は、マスターシーンを挟みエンディングです。

【目次へ戻る】

エンディング1

GM:―――五年前。
GM:小笠原諸島北に位置する寄骨島、その地に古くから封じられていた妖魔が突如として復活。
GM:島民237名ごと島を喰らい、日本本島を目指しだす。
GM:比良坂と鞍馬は結託し討伐に臨み、第三部隊が壊滅した時点でこれを"災害神魔"と認定。
GM:新たに斜歯と雇われハグレも加えた連合軍を結成、本土決戦へと至る。
GM:これが討伐後、比良坂決死の情報操作により「水波大震災」とされた。
GM:大妖魔"百手(ももで)"決戦である。
GM:斜歯忍軍所属、十玻璃家の真助
GM:きみは今、上司である蝋喰(ろうばみ)博士の直々の指名によりこの小さな会議室へと呼び出されていた。
Dr.蝋喰:「えーー、あーーハイハイ、きみねきみ」


十玻璃 真助:「………」
Dr.蝋喰:「優秀だって聞いてるよ、ま、かけ給え」
Dr.蝋喰:そう言ってドカリと椅子へと座る
十玻璃 真助:一礼し、手近な椅子に腰掛ける。
十玻璃 真助:黒一色のジャージ姿。まだ幼気の容貌に。
十玻璃 真助:視界全てを覆う。包帯のように黒い眼帯。
十玻璃 真助:「直々の使命─────至らぬ身に」「光栄にござりまする」
Dr.蝋喰:「百手ね、あれとうとう第三線を突破したらしいね、上陸だなァこのままだと」
Dr.蝋喰:クツクツと愉快そうに笑う
Dr.蝋喰:「ま、比良坂から鬼號が、鞍馬から山呑が出るって話だ」
十玻璃 真助:「それは──────」
十玻璃 真助:どちらも、己でも耳にする、傑物の忍の名だ。
Dr.蝋喰:「ウチの連中も"タケミカヅチ"の起動実験を兼ねると息巻いてるよ」
Dr.蝋喰:「おそらく討伐は為るだろうネ」
十玻璃 真助:「なれば」
十玻璃 真助:「己の任務とは」
十玻璃 真助:まだ未熟な己が今更討伐隊に参加を表明した所で。斜歯が利を得るものなどあるまい。
Dr.蝋喰:「キミはアレだろ、12-3に配置されるはずだろ、あの鞍馬の小僧、なんつったかな」
Dr.蝋喰:「まあいいか、ナントカくんと一緒にさ」
Dr.蝋喰:「まあ本番は場はめちゃめちゃになるだろうからさ」
Dr.蝋喰:「混乱に乗じてコソっと消えてほしいんだよ」
十玻璃 真助:「コソっと」
Dr.蝋喰:「鞍馬の小僧は邪魔だったら殺っちゃっていいからさ」
Dr.蝋喰:「どうせいっぱい死ぬんだ、バレやしない」
十玻璃 真助:「は」
十玻璃 真助:迷いなく。こくりと頷いて。
Dr.蝋喰:「それで本題」
Dr.蝋喰:「キミにやってほしいのは拉致さ拉致」
Dr.蝋喰:「ある子どものね」
十玻璃 真助:「拉致───────」
Dr.蝋喰:「アレは最高の素体だよ」
十玻璃 真助:てっきり。混乱に乗じ、暗殺の類の仕事を任されるものだとばかり。
Dr.蝋喰:「――家の、突然変異だな」
Dr.蝋喰:「はじめ、それに気づいた時は我が目を疑ったよ」
Dr.蝋喰:「あの家は血が薄まって……それがどうだい、あんなものが産まれるだなんて」
Dr.蝋喰:「ずっとずっとずっと欲しくてさァ!」
Dr.蝋喰:カタカタと貧乏ゆすりを繰り返す
十玻璃 真助:「左様ですか」
十玻璃 真助:何の感情も伺えない声で。
Dr.蝋喰:「というわけで、火事場泥棒をたのみたいのだネ、キミには」
Dr.蝋喰:「他流派の忍びには決して気取られることのないよう」
Dr.蝋喰:「この子供を、ワタクシのもとへ」
GM:そう言って手渡された資料、そこにはある少女の写真が添えられている。
GM:きみの脳裏に、何かが――
十玻璃 真助:手元へと渡された資料を。眼帯越しに"視"た瞬間。
十玻璃 真助:「────────?」
GM:だがそれは像を結ぶことはなく、解けて消えてしまう。
十玻璃 真助:きり、と痛むようで。ほんのりと、温かいような。
十玻璃 真助:「(───────)」
十玻璃 真助:微かに首を振り。音もなく席を立つ。
十玻璃 真助:「忍とは主君あってこそ」
GM :
Dr.蝋喰:「ンフフフ、キミは実に優秀だと聞いているヨ」
十玻璃 真助:「有難きお言葉にございまする」
Dr.蝋喰:「ゴミではなく忍びであると、この蝋喰博士に示せたなら」
Dr.蝋喰:「今後も使ってやろうじゃないか」
十玻璃 真助:「────────」ぴくり、と手が反応し。
十玻璃 真助:「この身全て、"斜歯"に捧げた身なれば」
十玻璃 真助:「己が塵になろうとも」「此度の忍務」
十玻璃 真助:「この十玻璃真助が。必ずや、貴方様の元へと」
十玻璃 真助:「この童をお届けすることを誓いまする」



GM:歯車スイレンは途方にくれていた。
GM:降り立った地、そこはあなたがよく知る水波の街。
GM:それと同じで、どこか違う。
GM:一見平和なその街は、どうしたことか"そこらじゅう"に忍びが隠れ潜み、もれなく殺気立っていた。
GM:このような状況ではうかつな動きはできない。
歯車スイレン:「困ったな……」
歯車スイレン:建物と建物の隙間で丸くなり、子ぎつねが自分の尻尾をぺろぺろと舐めている。
歯車スイレン:「幸い私が忍びであることは知られていないようだが……」
歯車スイレン:「十玻璃め……どこでなにをしている」
GM:そんなスイレンに影がさす、接近、気配を気取られることもなく。
狼に似た耳の少女:「お、なに、キツネだ」
歯車スイレン:「ん……?」
狼に似た耳の少女脳天気な、聞き覚えのある声。ヒラヒラと手を振るその姿は。
狼に似た耳の少女:「ハロハロー、いや夜じゃん今ww」
狼に似た耳の少女:自分で言って、笑い出す、テンションの高い――ギャルだ。
狼に似た耳の少女:「ユー、お仲間っしょ?なにしてんのさこんなとこで」
狼に似た耳の少女:そう言ってヒクヒクと動く己の獣耳を指差す。
歯車スイレン:「知った顔がいて助かった」
狼に似た耳の少女:「え、知り合いだっけウチら??」
狼に似た耳の少女:「え、ちょと待て思い出す」
狼に似た耳の少女:うんうんと唸りだす
狼に似た耳の少女:「うぇ~~~ウチ、ヒトの顔覚えるのはめちゃ得意なんだけどな~~」
狼に似た耳の少女:「このままだと一生分の不覚だし!!」
歯車スイレン:「ここはなにやら……今までいたところとは違うようだから、何らかの術がかけられているのかもしれない」
歯車スイレン:「お前が私を思い出せないのもそのせいだろう」
歯車スイレン:「私は歯車スイレン。人を探している」
狼に似た耳の少女:「……え、うん、なんかたいへんね」
狼に似た耳の少女:そういうものか、と呟き
狼に似た耳の少女:「人探し?ウチここじゃ顔広いよ、ユーはラッキーだね」
狼に似た耳の少女:「と、言いたいとこなんだけどさぁ~~~」
狼に似た耳の少女:「残念アンラッキー、今はかなーりタイミングが悪い」
歯車スイレン:「ふむ……?何かあったのか?」
狼に似た耳の少女:「これからあるんよ」
歯車スイレン:「もしや……」
狼に似た耳の少女:「ここは地獄になる」
歯車スイレン:「夏祭り……というやつか……?」
狼に似た耳の少女:真剣な目で。
歯車スイレン:「人がたくさんいて……地獄のようになる……というわけではなさそうだな」
狼に似た耳の少女:「海の向こうから飛行機がやってきて、爆弾をばら撒いた、あの時と同じくらい……いやもしかしたらそれ以上の」
歯車スイレン:「そんなことをしたら……たくさん死んでしまうぞ」
狼に似た耳の少女:「うん、そうだよ。だからさ、あんた逃げな」
狼に似た耳の少女:「それくらいならウチが手伝ってあげるよ、もう時間もあんまりないけど」
歯車スイレン:「それはできない」
歯車スイレン:「お前にとっては出会ったばかりの私にこれほど優しくしてくれて……それを無碍にするのは心苦しいが」
歯車スイレン:「この身がどうなろうと、今、やらなければならないんだ」
歯車スイレン:「大切な人たちを救うにはこれしかない」
狼に似た耳の少女:「ふーん、ま、ウチと似たようなもんか」
狼に似た耳の少女:「ウチもさ、この街を守らないといけないかんね」
狼に似た耳の少女:「似たような連中もちょいちょいいるよ、仕事でもないのにここに残ってさ」
歯車スイレン:「……お前も……相変わらず律儀なやつだな」
狼に似た耳の少女:「相変わらず……って言われてもなぁ」ポリポリと頭をかいて。
狼に似た耳の少女:「ま、いいや、人探しだっけ」
狼に似た耳の少女:「手伝ったげる、ほら、おいで」
狼に似た耳の少女:そう言って手を差し伸べる。
歯車スイレン:「礼を言う。……それと」
歯車スイレン:てちてちてち……小走りに狐が少女の腕に飛び乗る。
歯車スイレン:「『一位』に伝えたからな、『十七位』のこと」
狼に似た耳の少女:「……???」
狼に似た耳の少女:「なんか知んないけど、あんがと」
狼に似た耳の少女:ニカリと笑う。
GM:そうして、ふたりの獣は夜の街へと消えていった。



GM:九条匡真は上司の前にいた、とある大規模作戦、武功を立てるチャンス、その時が巡ってきたのだ。
巌のような大男:「九条よ……」
九条 匡真:「はい!」
九条 匡真:ビシッと手を掲げて元気よく敬礼する。
巌のような大男:「お前は……あーなんだ、素行に問題はあるとはいえ」
九条 匡真:「えーっ!」
巌のような大男:「その実力は随一」
九条 匡真:「ふふん」
巌のような大男:「同年代のなかでも頭ひとつ……いやふたつは抜けている」
九条 匡真:「ゆうとうせい?ですから!」
九条 匡真:「いやそこうだめなんだっけ……」
巌のような大男:「俺はお前のことを買っている、上忍へと至ることも可能であろうと」
九条 匡真:「上忍!おじさんみたいにですか」
九条 匡真:「えっ、でもそんなムキムキはちょっと……」
巌のような大男:「おう、だが今の態度では……」
巌のような大男:「ってなんじゃそりゃ……」
巌のような大男:げんなりとした顔で。
九条 匡真:「あれ、ダメですか? さっきの敬礼とか」
巌のような大男:「というわけだ、知れ、現場を」
九条 匡真:「こういうポーズ、こないだのマスクセイバーでやってて」
巌のような大男:「それもとびきりのやつを」
九条 匡真:「現場」
九条 匡真:ほう、と少し興味深げに
巌のような大男:「せいばー?……いいやその話は今はいい」
巌のような大男:「そう、現場だ」
巌のような大男:「周囲には反対されたよ、有望な若手をむざむざ殺すのかと」
巌のような大男:「事実、その可能性もある、いや……高い」
巌のような大男:「しかし、このような機会は……あとにも先にもそうはないだろう」
巌のような大男:「この戦場を潜り抜けた時、お前は得難いちからを手に入れるはずだ」
九条 匡真:「そんな大事件に、俺を?」
九条 匡真:「父さんとか母さんが、まだお前には仕事は早いって」
巌のような大男:「鞍馬からも多くが赴く」
九条 匡真:「なかなか出してくれなかったんですけど」
巌のような大男:「だがそうだな、下忍から前線ヘは……お前だけだ」
九条 匡真:「特別待遇だ」
巌のような大男:「そうだ」
九条 匡真:「ってなると、周りは皆俺より強い人とか、偉い人ばっかりですか」
巌のような大男:「そうなるな」
巌のような大男:「様々な資質が問われることになろう」
九条 匡真:「戦力とか……状況判断、とか?」
巌のような大男:「答えを言え」
巌のような大男:「判断材料は多くは与えぬ」
巌のような大男:「ここで首をタテに振れるかどうか」
巌のような大男:「それも含めての"資質"だ」
九条 匡真:するりと。口布を下ろす。
九条 匡真:「私でよろしければ」
九条 匡真:「鞍馬よりのご指示とあらば、否やはありません」
九条 匡真:「いかなる困難あろうとも、必ずや任務を達成する」
九条 匡真:「それが忍びと、教わってきました」
巌のような大男:「やはりお前は……逸材よの」
巌のような大男:そう言って、男はニヤリと笑った。



GM:小見寺旭奈は、ひとり歩いていた。
GM:縁も、あてもなく。
GM:たったひとり、悲壮なる覚悟を込め。
GM:止めねばならない、これから起きることを。
小見寺 旭奈:「………」
小見寺 旭奈:歩み続ける。
小見寺 旭奈:自分が戻ってきた、その目的を果たすため。
小見寺 旭奈:数年もの時間跳躍に、胸の呪根は、既に呪いと共にその権能の大部分を失っている。
小見寺 旭奈:今残っているのはその残滓に過ぎない。"最強の呪術兵器"と呼ばれた過去──或いは未来の力など、もはや万分の一、億分の一だろうか。
小見寺 旭奈:(……それでも!)
小見寺 旭奈:諦める訳にはいかない。全てを精算するため、悲劇を覆すため──
小見寺 旭奈:──彼を、救うため。
小見寺 旭奈:少女は駆け出す。
小見寺 旭奈:「……シンスケ」
小見寺 旭奈:思い出すのは、己を庇い、目の前で倒れた彼の姿。
小見寺 旭奈:「今度は、妾が」
小見寺 旭奈:(救ってやる)



GM:閏は、慌ただしく走り回る斜歯忍軍の構成員を眺めている。
GM:時間はあまりにも足りない、皆、必死である。
Dr.蝋喰:「あーーあーー、おいおいおい頼んでたアレですけどまぁぁぁだなんですかねぇ??」
気弱そうな白衣の忍び:「ええと、あれは在庫のほうが……手はあちこち回してはいるのですが……」
Dr.蝋喰:「ッチ、まあいい」
Dr.蝋喰:「えーとみなさ~ん、わかってるでしょうねェ」
Dr.蝋喰:「討伐は大前提として、大事なのは回収、コレですよコレ」
Dr.蝋喰:「大妖魔の肉体、宝の山だ!斜歯忍軍の自覚があったらわかるでしょ??」
Dr.蝋喰:「なーるべーく綺麗に殺っちゃってくださいよ、ほんと」
:「ドクター、精が出るね」
:傘を差して壁にもたれかかっている。
Dr.蝋喰:「おや閏クン、どうだね首尾は、あとその傘いいかげんワタクシに見せてくれる気にならんかネ?」
:「"八つ手"の整備状況は上々かな……水波への運送ルートは、やはり数が多い以上もう少し根回しの必要がありそうだ」
:「担当分は上手くやっているよ。年寄りなりに歩き回って足腰が大変だ」
Dr.蝋喰:「無茶はいくらでもするがいいさ、どうせお釣りが来る!」
Dr.蝋喰:「"百手"の肉があればより強い"八つ手"がいくらでも作れるぞ!!」
Dr.蝋喰:目を爛々と輝かせ、まくしたてる。
:「うふふ、結構なことだ」
Dr.蝋喰:「それに今回は……とびきりのやつも手に入る……」
:「老い先短い私は、健康第一で動かせてもらうけどね……とびきり?」
Dr.蝋喰:「ンフフ、見せてあげますヨ、そのうちね」
Dr.蝋喰:「あの小僧が失敗するにしても、別に手は打ってあるしな……それに十玻璃家処罰の大義名分にもなる」
Dr.蝋喰:「"あの目"、欲しかったんだよなあ」
Dr.蝋喰:ボソボソと昏くつぶやく。
:「……何を考えているかは、わからないが」
:「何が起きるかはだいたい想像がついてしまうというのは、少々嫌なものだね」
Dr.蝋喰:「なんだなんだ浮かない顔だねぇ」
Dr.蝋喰:「キミも研究者のはしくれならば、この状況に心躍らんかね!?」
Dr.蝋喰:「あれもこれも使い放題試し放題」
Dr.蝋喰:「おまけにとびきりのご褒美だって手に入る!」
:「……一つの時計には、多くの機構が絡まっている」
:「史上最も綿密な構成がなされた機械時計には、実に57もの複雑機構が含まれているそうだ」
:「それら全てがかみ合えば、それは美しい情景が見られるのだろう」
:「だが、56の機構が上手く動いても、のこり一つの歯車が、噛み合わないだけで──」
:……あるいは、触れ合うだけで。
:「物事は、予測もつかない方向に転がるものだ」
:「気をつけたまえよ。宝の山に足を挟まれて飲み込まれない保証はないのだから」
Dr.蝋喰:「おいおいおい失敗を恐れては何も成せないヨ」
Dr.蝋喰:「それに転んでもただでは起きないのがこの蝋喰博士、キミももっと楽しみ給えよ!」
:「うふふ、楽しませてもらうさ。だが、老いぼれなものでね」
:「あまり朗らかにしていてはみっともない」
:「夜目遠目、傘の下くらいがちょうどいいのさ」
Dr.蝋喰:「枯れた老人気取りも大概にしたまえ、キミの正体がそんなものではないことは周知の事実だヨ」
Dr.蝋喰:「まあいい、仕事はキッカリこなしてくれよ……何せ時間はもうない」
GM:そう言って踵を返す。
GM:慌ただしい足音と怒号、狂騒の時。
GM:そうして



GM:そうして、それが、現れた。


Dr.蝋喰:「あーあー、そんで?」
白衣の忍び:「"陰陽爆弾"は呪詛返しにあい、陰陽連隊7つが狂死……目標の進行は止まらず」
白衣の忍び:「"不動"82機全損、八つ手は全体の3割が……」
白衣の忍び:「死傷者の詳しい数は把握できていません……」
白衣の忍び:「鞍馬の多くは百手の体内から生み出された小型の妖魔と交戦中」
白衣の忍び:「"山呑"も出たようです」
Dr.蝋喰:「うんうん、まあこのさい斜歯がひとつ抜けるよういっぱい死んでもらったらいいんじゃない?」
Dr.蝋喰:「ワタクシらはアレを回収してよりつよくなれるわけだしサ」



GM:街が燃える
GM:塔が折れ、アスファルトが沸騰する
GM:あたりには"百手"より生み出された妖魔が溢れ、そこかしこで忍びのが鮮血がコンクリートを濡らす。
GM:十玻璃は、燃える街を駆けていた。
GM:震災による避難、というかたちで一般市民の退避は行われていたものの
GM:その全てが間に合ったわけではなく、悲鳴と、肉の焦げる音が充満している
GM:そして"ソレ"は意図的に"避難に失敗"というかたちで、この街に押し止められているはずだ。
GM:――家、古い忍びの家系、今はもうそれを忘れ、無辜の民として生きる。
十玻璃 真助:───────駆ける。
十玻璃 真助:妖魔に裂かれる忍の悲鳴。
十玻璃 真助:救けを求める人の声。
十玻璃 真助:その全てを置き去りに。
十玻璃 真助:「(チッ)」
下忍:「な、なああんた!手が開いてるか?!」
下忍:並走してくる忍び
下忍:「あ、あっちで"中型"が出たんだ、皆やられちまう!!」
十玻璃 真助:疾走る速度を緩める事無く。
下忍:「畜生……俺たちは補給部隊だってのに」
十玻璃 真助:「そうかよ」
十玻璃 真助:眼帯をそっとずらし。
十玻璃 真助:己が任務を阻む障害を"視"る。
十玻璃 真助:「"知るか"」
下忍:「な"ッ」
十玻璃 真助:魔眼の邪視が下忍の動きを止める。
下忍:「そん……おま……」
GM:ごう、とその姿が火炎嵐に飲まれる
GM:不幸なその忍びが命を拾うかは、本人の実力次第であろう。
十玻璃 真助:その光景を一瞥し、また疾走る。
十玻璃 真助:「救けを求めたら、応えてくれる」
十玻璃 真助:「そんな英雄なんぞ──────」
十玻璃 真助:「この世にゃあ、居ねえんだ」
十玻璃 真助:目指す場所は近い。
GM:そして―――たどり着く。
GM:それは、そこにいた。


GM:ただぼんやりと立ち尽くし、ごうごうと燃える家を眺めている。
???:「……」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:呆然と立ち尽くす少女の隣へと着地。
十玻璃 真助:その横顔を見る。
十玻璃 真助:「(間違いない、こいつが……)」
十玻璃 真助:「よう、ガキ」
???:「……なぁに?」
???:ぼんやりと、魂が抜けたような声でそう返す。
十玻璃 真助:一瞬の間だけ。燃え盛る家をちらりと見据えて。
十玻璃 真助:「………」
???:「おうち……燃えちゃった」
???:「おとーさんと、おかーさん」
十玻璃 真助:「………っ」
???:「クロも、ちゃんとにげられたのかな……」
???:パチパチと炎が弾け、黒煙が吹き上がる。
十玻璃 真助:ふともたげる、気の迷い。
十玻璃 真助:「(バカが────)」
十玻璃 真助:「(全然、違うだろ)」
十玻璃 真助:「(オレは、ちからのある、強者で)」「(コイツは、こうやって、立ち尽くすしかねえ、弱者だ)」
十玻璃 真助:「(そうさ、弱肉強食)」
十玻璃 真助:「………テメェを。今から」
十玻璃 真助:「"斜歯"に連れて行く」「口答えは許さ無ェ」
???:「ッ」
???:その身が僅かに強ばる
十玻璃 真助:「これから、テメェに何が起きるかなんて」
十玻璃 真助:「オレの、知ったことじゃねえ」
十玻璃 真助:自身に言い聞かせるように。
小見寺 旭奈:その瞬間。
小見寺 旭奈:辺りに転がる焼死体がつけた、黒焦げの腕時計。
小見寺 旭奈:道へ打ち捨てられた、半ば溶解したスマートフォン。
小見寺 旭奈:燃え盛る家の中に覗く、輪郭だけの掛け時計。
小見寺 旭奈:それらが一斉に薄青く輝き、透明な"数字"で現在時刻を示す。
十玻璃 真助:「何だ───────?」
小見寺 旭奈:そしてその数字が停止すると共に、燃え盛る炎がそのゆらめきを止める。
十玻璃 真助:異様の光景。僅かに身構える。
小見寺 旭奈:「──はあ、はあ」
小見寺 旭奈:そこに現れたのは、黒い着物を身に纏い、顔を隠した、異装の少女。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:黙してその忍を視る。
小見寺 旭奈:早鐘のごとき鼓動は、単に炎の中を走ってきたためばかりではない。
小見寺 旭奈:それでも、なんとかその呼吸を抑える。
小見寺 旭奈:──思い出すのは、"彼"と見た映画の一シーン。
小見寺 旭奈:時間と空間を越えた運命の相手に会おうとしたヒロインが、過去であるが故に"未だ出会っていなかった"ヒーローと顔を合わせ、訝しまれるシーン。
小見寺 旭奈:「──シンスケ」
小見寺 旭奈:「十玻璃、真助だな」
十玻璃 真助:「───────」
十玻璃 真助:ゆっくりと。その手を眼帯にかける。
十玻璃 真助:咎眼流の忍は。己の強すぎる眼の力を。覆いによって抑制する。
十玻璃 真助:その封印を、今。解き放ち。
十玻璃 真助:殺意を込めて。己が"敵"に向ける。
十玻璃 真助:「誰だよ、テメェ」
十玻璃 真助:吐き捨てるように。
小見寺 旭奈:「────」
十玻璃 真助:「その顔覆い……醜女衆か?」
十玻璃 真助:「漁夫の利でも狙おうってか」
十玻璃 真助:「邪魔ァするンなら……」
十玻璃 真助:「ブッ殺すぞ。比良坂の雌犬」
小見寺 旭奈:ひと時、呼吸が止まる。
小見寺 旭奈:その魔眼が発する殺意に中てられて。
小見寺 旭奈:他ならぬ恋うる相手から向けられた敵意が苦しくて、
小見寺 旭奈:"在りし未来"の自由とは、程遠いその姿が痛ましくて。
小見寺 旭奈:(ああ──)
小見寺 旭奈:だが、何よりも。
小見寺 旭奈:「その、……十玻璃の、瞳」
十玻璃 真助:「あ……?」
小見寺 旭奈:それをもう一度見られたことが、嬉しくて。
小見寺 旭奈:その感慨に打たれたのも、しかし一瞬のこと。
小見寺 旭奈:すぐに居住まいを正し、その魔眼を見返す。
小見寺 旭奈:砕けた呪根へ意識を遣る。……彼の後ろへ立つ、少女をちらと見る。
小見寺 旭奈:もはやこの身は、"時姫"にあらず。
小見寺 旭奈:故に答える名は、それではない。
小見寺 旭奈:「誰でもない」
小見寺 旭奈:「醜女衆、小見寺旭奈」
小見寺 旭奈:「ぬしの──」
小見寺 旭奈:「……和主の仕事を。妨げに来た」
十玻璃 真助:「上等」けけっ、と凶悪に笑う。
十玻璃 真助:「知ってる風だがよう、敢えて名乗ってやる」
十玻璃 真助:「咎眼流、十玻璃真助」
十玻璃 真助:「オレの仕事は。誰にも邪魔ァさせねェ」
十玻璃 真助:「消えろ、オミデラ──────!」
十玻璃 真助:魔眼の出力を増幅させようとした。その時、感知する。
十玻璃 真助:忍の気配。
九条 匡真:「おいおい」
九条 匡真:「トバリさん、女の子にその言いようはないんじゃない?」
九条 匡真:「ヒロイックじゃないぜ。もっとこう、ムードある言いようが良いと思う」
九条 匡真:「あ、この言い方じゃ口説けって言ってるみたいか?」
九条 匡真:丈の長い黒の外套を纏い、布で口元を隠した少年。
九条 匡真:まだ若い。幼いと言っても良い年頃だ。
九条 匡真:この地獄と化した戦場においておそらく最年少、加えて最も階級の低いその男は
九条 匡真:緊張も恐怖も見せず、自然とその場に現れる。
十玻璃 真助:「鞍馬のガキ……」
十玻璃 真助:見下すように言葉を零して。
九条 匡真:「九条匡真!名乗っただろ?トバリさん」
十玻璃 真助:ちっ、と舌打って。「テメェごと。消してもいいんだぞ」
十玻璃 真助:「九条」
九条 匡真:「好きに呼べとは言ったけど、せめて名字か名前にしてほしいなあ」
九条 匡真:「あ、言ったら名字かよ。ちょっと距離遠くて悲しいね」
九条 匡真:「しかし自己紹介でも言ったけど読みにくいなトバリ。俺が言えたことじゃないか」
九条 匡真:「めんどくさいや、真助で良い?しっくりくるし。良い名前だよね、"真"に"助"ける」
十玻璃 真助:「(調子が狂う────)」
十玻璃 真助:がりがり、と頭を掻きむしる。
九条 匡真:「ああ、こんにちは。もうこんばんはか?どうもお姉さん、小見寺さん?」
九条 匡真:女の方へと向き直る。
九条 匡真:「俺、鞍馬の九条匡真。そこのクチの悪いお兄さんのお友達」
九条 匡真:「一緒に戦う約束だったのに、急に居なくなったから探しに来ました」
小見寺 旭奈:(……新手か!)
小見寺 旭奈:(拙い、シンスケ一人でも今の妾の手には余るというに)
九条 匡真:「ごめんね小見寺さん、さっきはこいつがひどいことを。口ほど悪いヤツじゃないからさ」
十玻璃 真助:撒いたつもりだったのによ、とぶつぶつ呟いて。
九条 匡真:何故かひどく申し訳無さそうに謝罪する。
小見寺 旭奈:「ああ、……知っておるわ」
十玻璃 真助:「テメェらが、オレを」
九条 匡真:「自分のやりたいことに一直線っていうか、曲がらないタイプだからさ」
十玻璃 真助:「知った風な口を、訊くんじゃねえ」
小見寺 旭奈:油断なく構えたまま──ぽつり、と零す。
九条 匡真:「敵だと思うとすぐ物騒になんだよねえ」
九条 匡真:「まったくだ。会ったばっかなんだけどなあ」
十玻璃 真助:「………死ぬほど気は乗らねえが」
十玻璃 真助:「忍が二人と一人だ」
九条 匡真:「んー?おいおい」
九条 匡真:「なんで俺を数えてるんだい、真助」
十玻璃 真助:「あ────?」
九条 匡真:「ああそれとも、俺と小見寺さんで2対1?」
九条 匡真:「流石にそれもないなあ。会ったばっかで何も知らんし」
九条 匡真:「あ、じゃないだろう。真助、お前」
九条 匡真:「この戦況、この場所で何をやってる?」
十玻璃 真助:あの頭のイカれた斜歯の忍の言葉の意味を。今、真に理解する。
十玻璃 真助:「(鞍馬の小僧は、邪魔だったら─────)」
九条 匡真:「妖魔を追ってきた……って感じにも見えないしさあ。そこのお姉さんと戦うのには何か目的があるのかな?例えば」
九条 匡真:「……さっきからそこで呆けてる女の子とか?」
十玻璃 真助:その言葉を奴が呟くと同時。瞬時に邪視の力、その全てを九条匡真へと。
十玻璃 真助:「(殺す)」
九条 匡真:「おわあっぶねっ!」
九条 匡真:するりと歪みのない歩法でその視界から逃れる。
九条 匡真:「いきなり何すんのさ、下忍相手に!死ぬとこだ!」
十玻璃 真助:「殺そうとしてんだよ、ボケ!」
九条 匡真:「別に邪魔するとは言ってないじゃんまだ!」
十玻璃 真助:「うるせェ!」
九条 匡真:「目的聞いてるだけだっての!」
小見寺 旭奈:(何が起きておる? ……しかしともかく、好機やも)
GM:混迷を極める戦場
GM:そこへ
????:「――――――おいおいおいおい」
Dr.蝋喰:「なぁーにを遊んでるんだね、キミたちぃ」
十玻璃 真助:「(蝋喰───────!)」
Dr.蝋喰:べちゃべちゃ、と溶けたアスファルトを踏み抜いて。
Dr.蝋喰:隣に、閏を引き連れた斜歯の怪人が、黒煙の中より。
小見寺 旭奈:その気配に、覆面の下で汗が噴き出す。
Dr.蝋喰:「んん~~~~~~~~??」
Dr.蝋喰:「ンフフフ、どうやら最低限の仕事はこなしたようだネ」
Dr.蝋喰:じとり、とその目が舐め回すように"獲物"をとらえる。
???:「ッ!!」
十玻璃 真助:「は─────」
十玻璃 真助:「あの童が、例の─────」
Dr.蝋喰:「どうだね閏くん、素晴らしいとは思わんかね!!」
Dr.蝋喰:「上忍1ダースでもお釣りが来るよ、最高の素材だ!!」
Dr.蝋喰:「あの"百手"なんかより、こちらの方がよっぽどお宝だネ」
:「ああ、全くよくできた光景だ」
Dr.蝋喰:「たまらない、たまらないなぁもう!」
小見寺 旭奈:(閏……! それに)
Dr.蝋喰:歓喜に身を震わせる。
小見寺 旭奈:(あれは……あれは、見たことがある──"外天牢"で!)
:「……ドクター、君の考えじゃあ、あの子供が"素体"を回収する手筈だったんだろう」
GM:そう、小見寺旭奈は知っている
GM:閏や他の研究員と結託し、己を、"呪術兵器時姫"を作り上げた筆頭研究員。
GM:斜歯忍軍の怪人、蝋喰博士そのひとである。
九条 匡真:「………」
:「どうして雨も降っていないのに、足元の悪い中にのこのことやってこなきゃいけないんだ……」
靴についたアスファルトを振るい落としつつ。

九条 匡真:無言で状況を見守り、何事かいくつもうなずいている。
小見寺 旭奈:(拙い拙い拙い! 仮にあの九条という小僧が味方であったにもせよ)
小見寺 旭奈:(今の妾では"蝋喰"と"閏"に敵う道理なぞ万に一つもない!)
:「醜女衆……あるいは"犬追い"が出張ってきている。ただでさえ有限の時間が、削れてしまったんだよ」
:「"歯車"は狂い始めている。言っただろう」
Dr.蝋喰:「"武御雷"も起動し、鬼號も出たんだ、あっちはもう大丈夫だろ」
小見寺 旭奈:ちら、と"少女"の方を盗み見る。
Dr.蝋喰:「ワタクシは現場主義なんでね」
:「事態はどう転がるかわからない。急ぎたまえ」
小見寺 旭奈:(本来であれば──囚われるのを防ぎ、逃がすつもりであったが)
Dr.蝋喰:「ンフフ、現にこのざまだ、来てよかったろう?」
十玻璃 真助:「わざわざ、ご足労頂くとは──────」
:「否定はするまいよ」
十玻璃 真助:ぎり、と歯噛みする。ハグレにも等しい自分という忍などに最初から。何の信も置いていないことは。分かっていた筈なのに。
小見寺 旭奈:無言のまま、視線を少年へ──十玻璃真助へと向ける。
小見寺 旭奈:(……いまさら何を迷う!)
小見寺 旭奈:(妾は何のために遡ってきた?)
小見寺 旭奈:(救うべきは"妾"ではなく"シンスケ"だ)
小見寺 旭奈:(──ならば)
小見寺 旭奈:殺す。
???:「―――」
小見寺 旭奈 :
『あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな』
『わたつみの 沖つ潮あひに 浮かぶ泡の 消えぬものから 寄る方もなし』
『月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ 我が身ひとつは もとの身にして』
『命だに 心にかなふ ものならば なにか別れの かなしからまし』

小見寺 旭奈:時を遡り、醜女衆に拾われて覚えさせられてから、さほど年月も経っていないその術式を。
小見寺 旭奈:胸の"残骸"の力で、無理矢理に全て詠唱。
小見寺 旭奈:動きを止めていた周囲の炎が、火の粉のごとく舞い散る数字と共に動き出し──
小見寺 旭奈:その視線の先。……幼き日の、己を焼きつくさんとする。
十玻璃 真助:「────────」
十玻璃 真助:獲物を喰らわんとする蛇のように迫る炎に。
十玻璃 真助:ただ震えて立ち尽くす少女。
十玻璃 真助:一瞬の気の緩み。後悔すら遅く。魔眼は間に合わず。
十玻璃 真助:己の身体は自然と───────
十玻璃 真助:「がっ、あぁあああぁああ!!」
十玻璃 真助:ごう、と身体中に燃え広がる炎。
十玻璃 真助:人体の焼ける臭いが辺りに漂う。
???:「ッーーーー!!」
十玻璃 真助:無我夢中で炎を視、その勢いを鎮めて。
???:炎に飲まれる十玻璃を前に、声にならない悲鳴をあげる
小見寺 旭奈:「な──」
九条 匡真:「……!」
Dr.蝋喰:「ンフ、仕事熱心で感心感心」
十玻璃 真助:「──────」膝をつく。
小見寺 旭奈:「……な、にを」
小見寺 旭奈:その身を焼かれる十玻璃の姿に、零れたのは呆然たる呟きばかり。
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:灼けた喉で。ぽつりと呟いて。
十玻璃 真助:「わかんねェよ」
十玻璃 真助:悲痛そうな表情を浮かべる、少女の瞳を見る。
???:「あ、あつく……ないの?」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「屁でも無ェ」
小見寺 旭奈:その姿に。
小見寺 旭奈:己を救い出し、守った、"ヒーロー"の面影を見て。
小見寺 旭奈:「ああ」
小見寺 旭奈:(どうして)
小見寺 旭奈:("それ"が生きておる限り、ぬしの道は途絶えるのに)
小見寺 旭奈:(どうして、ぬしはそんなにも──)
九条 匡真:「……はっはーん」
九条 匡真:何事か考えてうなずいていた九条が、口布を外してニヤリと笑う。
九条 匡真:「ようやく分かったぜ、真助。お前の狙いがな」
九条 匡真:九条匡真は鞍馬の俊英である。彼を知る多くのものはその未来に期待を寄せている。
九条 匡真:「つまるところ、そこのおっさんが悪党だ。アメコミではなんて言うんだっけ。ゔぃらん?」
九条 匡真:能力や素質は素晴らしい。努力も惜しまず、流派にも忠実。だが彼には1つ、忍びとして重大な欠落がある。
九条 匡真:「こいつはその子をさらおうとしている。そしてお前は、」
十玻璃 真助:「な、にを──────」
九条 匡真:その後5年の歳月を経ても一向に治らなかった大きな欠点。それは、
九条 匡真:「この子を守るため、先んじてさらいにやってきた、"ひぃろぉ"ってわけだ!」
九条 匡真:──早とちりで己の道を突っ走ってしまう悪癖である。
九条 匡真:「で、小見寺さんは……おっさんに雇われた悪党役?いやでもなんか辛そうだしな……」
九条 匡真:「あ、誰か人質でも居るのか!その人を助けるために悲しい戦いを強いられてると!」
九条 匡真:「そっちのお姉さんはなんだろ?でも多分悪い人じゃねえな。うん、先生みたいな雰囲気だし」
九条 匡真:「そういうことだったかー、やっと分かった!」
Dr.蝋喰:「……」
九条 匡真:おそらくその場の全員が困惑し、呆れている中。勝手に盛り上がってまくしたてる。
Dr.蝋喰:「何なのだね……このガキは……」
九条 匡真:「おかしいと思ったんだよなあ、二人共ヒーローって感じプンプンしてるのに揉めてるからさあ」
九条 匡真:「思い合う気持ちのぶつかりあいだったわけだ。良いねそういうの。熱い!」
九条 匡真:その状況認識は尽くが的外れだ。子どもが自分の都合の良い妄想に身を任せているに過ぎない。
九条 匡真:「うーん。鞍馬がどうするべきか、俺がどうしたいか……色々あるけど」
九条 匡真:「今回ばかりはしっかたねえよなあ」
九条 匡真:十玻璃の横に並び立つ。少女を守るように。
九条 匡真:「手を貸すぜ、真助」
十玻璃 真助:「!」
Dr.蝋喰:「ああ、もう面倒だ、済ませてしまおう」
Dr.蝋喰:「閏クン、邪魔があったらそっちで頼むよ」
Dr.蝋喰:そういって、無造作に足を進める。
Dr.蝋喰:ぐおう、とその一歩、一瞬で。
Dr.蝋喰:距離が、まるで無かったかのように、眼前
???:「っひ」
Dr.蝋喰:「やぁ、はじめまして、その顔を」
Dr.蝋喰:「もっと、よく」
Dr.蝋喰:その場にいる全員の意識の合間を抜くように
Dr.蝋喰:猛禽の爪のごとく広げられた大きな掌が、
GM:――瞬間。
歯車スイレン:白が煌めく。
:「邪魔は防ぐ、が」
歯車スイレン:弾丸のように飛び出した獣の尾が男の手を叩く。
:──歯車がかみ合わなければ、思うとおりの図は産まれない。
:「あるいは、触れないはずの"歯車"が触れ合ってしまうこともある」
歯車スイレン:「皆無事なようでなによりだ」
歯車スイレン:「なんだか皆姿が違うような気もするが……」
歯車スイレン:「十玻璃!何をしている、しっかりしろ」
十玻璃 真助:怪訝な瞳で小さな獣を見る。
九条 匡真:「おおう?なにごと?でも助かった!」
十玻璃 真助:「なん、だ。お前」「隠忍か……?」
Dr.蝋喰:「なんだね、ケダモノが……隠忍か……」
Dr.蝋喰:「そういえばいくらかチョロチョロしていたな」
Dr.蝋喰:「連中は仲良く"百手"の方へと行っていたから見逃していたが……」
Dr.蝋喰:「なぁ~~~にを思って邪魔しにきてくれやがってんですかねぇ、オチビチャン」
歯車スイレン:「なにを思って?決まっている」
歯車スイレン:「みんなを助けに来た」
歯車スイレン:「十玻璃……私が分からないのか?これも術の影響か……いや、忘れるかもしれないと言っていたな」
十玻璃 真助:惑うような色が徐々に瞳に浮かぶ。
歯車スイレン:「忘れたのなら思い出せ」
歯車スイレン:「お前は、最愛の人を助けるためここに来た」
歯車スイレン:「最高の"ひーろー"だ」
???:ぎゅう、と
十玻璃 真助:熱いものがこみ上げる。
???:十玻璃の、服の裾が握られる
十玻璃 真助:震える目で、己にしがみつく少女を見る。
???:心細そうに、何かに頼るように
時姫:『だが安心せい』
時姫:『もう"ここ"にある』
時姫:『忘れてしまっても』
時姫:『変わってしまっても』
十玻璃 真助:『たしかに、ここにある』
十玻璃 真助:ぽつりと呟く。
GM:「また会おう」
GM:その言葉が、たしかにここにある。
十玻璃 真助:訳も分からず。はらはらと、頬が濡れる。
GM:何故――いったい
GM:堅牢無敵の"外天牢"
GM:それが打ち破られたのか
GM:『なんだよなぁ……ただ強い、実力が高いからって破れるもんじゃねぇ』
GM:『何かが起きたんだよ……もしかすると、"時姫"の側が招き入れたのかもしんねぇ』
GM:すなわち、それは
GM:なんてことはない、
GM:ただのーー「縁」。
十玻璃 真助:「はは」
十玻璃 真助:泣きながら、微笑んで。
Dr.蝋喰:「……」
Dr.蝋喰:「いったい……どういうつもりだね」
Dr.蝋喰:「その顔は、雇い主に向けるものじゃあ、ないようにみえるがネ……」
十玻璃 真助:蝋喰を一瞥し。
十玻璃 真助:「悪いなあ」
十玻璃 真助:自身がこれから先、最も熱い想いを抱くことになる、少女の頭にぽん、と。手を乗せて。
十玻璃 真助:「怖かったろ」「もう、大丈夫だ」
???:「……わ、わたしを」
???:「たすけて……くれますか?」
十玻璃 真助:「約束したからな」
十玻璃 真助:全てを照らす、陽の光のように。笑って見せて。
十玻璃 真助:「つぅ事でよう、蝋喰のダンナ」
十玻璃 真助:「たった今から。"斜歯"───」「抜けるわ」
Dr.蝋喰:「………」
Dr.蝋喰:「あぁぁ~~~~~~クソクソクソクソクソ」
Dr.蝋喰:頭を掻きむしる。
Dr.蝋喰:「……ハァ」
Dr.蝋喰:「閏クン、研究者がもっとやってはいけないこと、それがわかりますか?」
:「……諦めること、かな?」
Dr.蝋喰:「まあ、究極的にはそれだが……」
Dr.蝋喰:「ワタクシのポリシーとしてはだね」
Dr.蝋喰:「損失を恐れること、だ」
Dr.蝋喰:「それに目を曇らせ、本当に大事なものを見失う」
Dr.蝋喰:「今ここで本当に大事なのはそこの子供、ただひとり」
Dr.蝋喰:手を掲げる
Dr.蝋喰:ぬらり、と、もうもうと立ち込める煙を、ごうとその身をよじる炎をかきわけ、"ソレ"が現れる。


Dr.蝋喰:「忍殺兵器――五つ手(イツデ)
Dr.蝋喰:「これは、一点物の特別性でね」
Dr.蝋喰:「"こんなとき"のために作ったのさァ」
:「……」
歯車スイレン:「そうだ、閏は本当に大事なものを見失ったりしない」
歯車スイレン:「閏は強いし、怖いし……針刺してくるが」
歯車スイレン:「責任感は強いし……その目は懐かしく優しい」
歯車スイレン:「忘れるほど白状じゃないだろう」
歯車スイレン:「思い出せ!」
:「……"お嬢さん"、君が何を言っているか」
:「私にはまったく、記憶が無いのだが」
:「……そうだな、Dr.蝋喰」
:「君と私では、考え方が異なるようだ」
Dr.蝋喰:「アァン??」
:「損失を恐れない、といえば崇高に聞こえるかもしれないが」
:「つまるところ、自分の腹が痛まない資源を使っているに過ぎない」
:「研究とは、有限なものを、最大効率で使えるように努力すること」
:「全員が幸福な恩恵を受ける未来を、"諦めないこと"、と私は考えている」
:「"こんなときのために"?」
Dr.蝋喰:「ハーハハ!キミは研究者を辞して革命家にでもなったらどうだね!!」
Dr.蝋喰:哄笑が漏れる。
Dr.蝋喰:「犠牲なき進歩なぞ」
Dr.蝋喰:「あ・り・えなァァァァァい!!!!」
:「無駄遣いと、犠牲は違うと言っているのだよ」
:「目的があるならさっさとしたまえ。時間は有限だ」
:「だが、私は、"トキ"を奪わせはしないぞ」
:存在しないはずのその名前が、口をついて出る。
Dr.蝋喰:「そうだネ、ワタクシもキミと不毛な定義合戦なぞするつもりはない」
Dr.蝋喰:「その傘も前から欲しかったんだ、良い機会と思うことにしよう」
Dr.蝋喰:「ここで散れ、ゴミどもがっ!!」
Dr.蝋喰:そう言うやいなや、五つ手がその身を震わせる。
Dr.蝋喰:蛇のように蠢動し、一気に距離を詰めると。
五つ手:十玻璃真助、既にその"腕"の範囲内
十玻璃 真助:腕は。既に魔眼で補足できる範囲内。が────。
十玻璃 真助:「(デカすぎる─────!)」
五つ手:人体においては不可能な動きでその関節が曲がり。
十玻璃 真助:眼へと寄る、気の練りも今だ未熟。
十玻璃 真助:万事休す。防ぐ術など。
五つ手:今放たれる必殺の一撃

第弐腕:空前絶後
人工的極小宇宙誕生の開発を目的に生まれた副産物。
莫大な空間を一瞬の内に展開し目標物を瞬間約20km後方へ押し出す破壊の筒。


歯車スイレン:「!十玻璃――!」
歯車スイレン:(ここからでは間に合わない……どうにかできるのは)
歯車スイレン:「……旭奈!」
歯車スイレン:「お前だけが……ひとり苦しくていいわけないだろう」
歯車スイレン:「十玻璃も助けるし、旭奈も助ける。そのためには……『時姫』を助けないと」
歯車スイレン:「……お前が忘れても、私は嬉しかったんだ。おにぎりを食べてくれたこと、手袋のあたたかさを知ってくれたこと……」
歯車スイレン:「思い出さなくていい。だが、共に戦ってくれ」
歯車スイレン:「十玻璃を……助けてくれ!」
五つ手:第弐腕、その異形が十玻璃の顔面を見据える。
五つ手:形は、砲。
五つ手:ぽっかりと空いた虚ろがあなたを見つめる。
五つ手:その奥に見えるは――見覚えのある。
五つ手:極小の宇宙。
五つ手:それによく似た――
十玻璃 真助:「("破壊そのもの"─────)」
十玻璃 真助:少女の前に立ちはだかり。持てる限りの力のすべて、魔眼へと────!
小見寺 旭奈:「ああ」
小見寺 旭奈:──理解していた。
小見寺 旭奈:飛び込んできた獣の、白銀の毛並みを見たその瞬間に。
小見寺 旭奈:──呪術兵器"時姫"の開発においては、様々な技術が用いられてきた。
小見寺 旭奈:そして呪術兵器という性質上、そこには隠忍や妖魔が用いる妖術と親和性の高い術式も多数含まれている。
小見寺 旭奈:【魔界工学】【妖魔工学】【魔界博士号】【点楔】【星見】【秘巡】【魔血】【無朽】【赤眼】【神籬】【神奈備】【奥津城】【夜見】【見畏】──
小見寺 旭奈:歯車スイレンは、時姫の中に宿るそうした力のひとかけらから生まれた。
小見寺 旭奈:そして"小見寺旭奈"の胸には、時姫の権能のかけらが残っている。
小見寺 旭奈:ゆえにこそ、少女は見た。
小見寺 旭奈:"時姫"が、"小見寺旭奈"が、"歯車スイレン"が。
小見寺 旭奈:未来で見聞きし、体験した、その記憶の一端を。
小見寺 旭奈:全てではない。『かけら』が運び、『かけら』が受け取れるだけの、僅かな情報量。
小見寺 旭奈:「ああ、だが」
小見寺 旭奈:それで十分だった。
小見寺 旭奈:『──大空を』
小見寺 旭奈:その記憶のいずれもが。
小見寺 旭奈:『照りゆく月し 清ければ』
小見寺 旭奈:十玻璃真助の強さを、愚かしさを、優しさを──
小見寺 旭奈:『雲隠せども 光けなくに』
小見寺 旭奈:ヒーローであることを、伝えてきたから。
小見寺 旭奈:「ふ──」
小見寺 旭奈:小さく笑うと共に──その覆面が、膨大な"数字"の洪水となって宙へ解けていく。
小見寺 旭奈:「"五つ手"。その第二腕」
小見寺 旭奈:「極小の宇宙──いや」
小見寺 旭奈:「それを"作ろうとした副産物"だったか」
小見寺 旭奈:「なるほど確かに、恐るべき力であることよ」
小見寺 旭奈:「されど──」
小見寺 旭奈:胸へ手を当てる。──力を籠めるは、その呪根。
小見寺 旭奈:歯車スイレンは、"央岸"を渉ってこの時代に来た。
小見寺 旭奈:『かけら』が通り、『かけら』へ至る。
小見寺 旭奈:ならば。
小見寺 旭奈:その『かけら』に運ばれて、もう一つの『かけら』が来ていたとして、何の不思議があろうか。
小見寺 旭奈:「我が呪根は"時"の残滓」
小見寺 旭奈:「そして──」
:「そして――」
:「我が呪根は"空"の残滓」
:「主人公、というわけじゃあないけどなるほどこれも悪くない」
小見寺 旭奈:「儲け役だろう」小さく笑う。
:悪魔的な雰囲気を纏った、少女とも少年ともとれる人物。
:不敵に笑い。
:「まったく、最後にこの僕頼りだなんて、情けない"姉さん"だなぁ」
小見寺 旭奈:「そうかも知れぬな。──"妹"よ」
小見寺 旭奈:「妾には、"あれ"をどうにかする力はない。だが」
小見寺 旭奈:「汝には、できるであろう?」
小見寺 旭奈:「証明してみせよ。"最強の呪術兵器"!」
:「今の僕にも、"あれ"をどうにかする力はないよ。だけど」
:「"時"と"空"」
:「残滓なれど、それが合わされば」
:「本家本元の"空姫"がちから」
:「今ここに」
小見寺 旭奈:「やれ、情けない"姉"に、世話の焼ける"妹"だ」
小見寺 旭奈:「割合に……悪くもないの」
五つ手:砲塔内部に生成された極大の"空"間。
五つ手:更に――その内部。
五つ手:今まさに生まれたその小さな小さな宇宙は。
:「消えろい、まがいものめ」
五つ手:開闢の"時"を以て弾け飛ぶ。
五つ手:無音、静寂、なれど爆散。
五つ手:あたりに広がるは、ただただ空っぽな"(クゥ)"。
Dr.蝋喰:「ハァ~~~~~~~~~~~~???!?」
小見寺 旭奈:「誇るがよい、蝋喰博士」
小見寺 旭奈:「汝の生み出した呪術兵器。その成果がこれぞ」
Dr.蝋喰:「わけわかんねぇこと、言ってんじゃねえですよォ?!」
Dr.蝋喰:口から泡を飛ばし、激昂する。
小見寺 旭奈:「そうつれないことを言うてくれるな」
小見寺 旭奈:「我らが"父"よ」
小見寺 旭奈:そう言って、皮肉げに微笑む。
Dr.蝋喰:「この蝋喰博士!!ゴミを作った覚えはッ()ァァーーーーい!!」
:「やれやれ、あんなのが"父さん"だなんてね」
:「きみたち、あとは任せたぜ」
:そう言って、その姿は"空"へと消える。
Dr.蝋喰:「ハッ、忍殺の器腕は、まぁだまだあるんですよォ!!!」
五つ手:そういうや否や、間髪入れずに振るわれる、絶殺の腕。

第参腕:ダンシング・ヴェノム・マシーン
"生きた呪毒"を絶えず生成する機関。
呪毒たちは腕の中で喰らいあい、蠱毒を経て魂すら溶解せしめる劇毒へと至る。


五つ手:それは、極小の、生命と呼べるかどうかすら定かではない呪毒蟲を産み続ける子宮。
五つ手:しかし彼らはたしかに生命を主張せんと、喰らう、己の兄弟を。
五つ手:蠱毒として機能するその腕の中で成長を遂げたそれは虎視眈々と待っている、より食いでのある相手を、今か今かと。
五つ手:ソレが今、解き放たれ。
五つ手:紫黒の液が、鞭のようにしなり、十玻璃を捉えんとす!!
:「うふふ」
:ゆらり、と前に出ると同時、きぃぃん、と音が響く。
:傘の柄からの抜刀。
:「年を取ると、忘れっぽくなっていけないね」
:手に握られているのは、機械仕掛けの長剣のような、針。
:劫の長針。
:「《五劫磨限》」
:迫る死泥に対して、ひゅ、と円を描くような剣閃。
:剣筋が壁のように空間を裂き。
:致死の蝕は、その剣筋からこちらへ一切侵入することは無い。
:「私の研究、その秘奥は、"時間"と"記憶"の交換にある」
:劫の長針の権能は、呪根の破壊。
:"現在"が、呪根の力によって現出した時間ならば。
:"未来"との隔たりがあることを、"思い出した"ならば。
:長針が通った軌跡は、呪根の力を確かに切り裂き、そこには、閏が"思い出した"「五年間」の壁が存在している。
:万物を喰らう呪毒蟲は、その悠久を超えるまでに、自らを共喰い、消えている。
:致死の蝕は、時の前に一切の進行を許されない。
Dr.蝋喰:「ナ、ななな、ヌァンデ、死なねェーーーんだよォ!?」
Dr.蝋喰:「竜すら屠る、可愛い毒蟲ちゃんですよォ!!」
Dr.蝋喰:「お、おま、き、きさまのような」
Dr.蝋喰:「研究者未満のゴミにぃィーーーーーーーー!!!」
五つ手:絶命をまとったはずの腕は、ただただ空を切る。
:「その通り、我々は大いなる思惑の前に、流される塵芥に過ぎない」
:「……だが、うふふ、"閏"を、知っているかな」
:被害は退けた。だが毒の出所を断たねば、こちらからも攻められない。
:「"存在しない時間"のことだ」
:故に、時間の断崖を、平然と超えて五手に歩み寄る。
:空気中に残る呪毒が全身を侵す。皮膚が腐り落ち、肉が崩れ始める。
Dr.蝋喰:「ワタクシに、講釈垂れようってんですか、このっ」
Dr.蝋喰:「ゴミがァーーー!!!」
:『そして、同時に』
:腐敗した咽喉から響く、しわがれた声。
:『存在を消され、忘れられてた時間。その塵芥(ゴミ)が集まり』
:通常なら、何十と死んでいておかしくない汚染の中、歩みを止めない。
:『"結実した時間"のことだ」
Dr.蝋喰:「ンフフフフアハハ!!!なんだ、効いているではないか!!」
Dr.蝋喰:「そのまま、腐れおちよ!!」
:しかし、第三腕の前に立っているその時には、一つの瑕疵もない。
Dr.蝋喰:「―――――?!」
Dr.蝋喰:「は?」
Dr.蝋喰:「おま、今、……幻術?100の呪術防壁を有するこのワタクシが?」
Dr.蝋喰:「ンア、ア・リ・エ・ヌァアアアアイ!!!」
:「毒というものは、所詮抗体さえできれば耐えられる」
:「問題はどうそれまで生き延びるかだが…とても、優しく能力もある知り合いがいてね」」
Dr.蝋喰:「こ……抗体だと?!」
Dr.蝋喰:「ばかな、そんなもの、そんな時間、生き物として」
Dr.蝋喰:「我が"ダンシング・ヴェノム・マシーン"は……竜さえ屠る」
Dr.蝋喰:「貴様のような……枯れ枝同然のババアが」
Dr.蝋喰:「何を言ってるんですかネッ!?!?」
:「"思い出した"んだよ」
:「彼女は私に、とても美味しい"おにぎり"をくれたんだ。"五年先"にね」
:「いやあ、私のような老いぼれ一人では、とても耐えられなかったよ」
:それは、いうなれば単なる"兵糧丸"に過ぎない。
:しかし、五年分。「本来あるべき能力」をこの一瞬に集中させることで。
:それは、いかなる病毒をも癒す万能薬となる。
:「有り得ない。その通りだ。"存在しない"」
:「故に、この剣をそう名付けよう」
:「──《閏》」
:ひゅ、と時が斬れる。
五つ手:万生殺毒、
五つ手:その力を失った絶命の腕は、
五つ手:ただの絡繰、ガラクタに過ぎない。
:"五年分"の剣閃を受けた第三腕は、微細なる呪毒蟲の全てを切り裂かれ、塵芥すら残さず、掻き消える。
:ぱきり、と軽い音を立て、劫の長針が砕ける。
:「ああ、ここまでか」
:「……苦労を掛けたね。老兵は潔く退くとしよう」
Dr.蝋喰:「ンキャアァーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
:「あとは、若い者だけで。うふふふふ!」
Dr.蝋喰:「まだだ、まだ、まぁああああだぁああああ!!!」
五つ手:そう、腕は5本、今だ健在のそれが

第肆腕:妖刀ハモニカ・ウィーズル
超音波振動により切断効果を埒外に向上せしめた絶爪を有する。
600kHzの周波数によりヒヒイロカネ合金をもバターのように切断する。


五つ手:妖刀ハモニカ・ウィーズル、早い話が「超高振動ブレード」である。
五つ手:ただし、その出力は世にあるソレらの桁を軽々と超える。
五つ手:斜歯忍軍により生み出された"最強の合金"と謳われる「ヒヒイロカネ」
五つ手:その切断加工にも用いられる技術を、蝋喰は更に向上させた。
五つ手:ただ、「斬る」、その機能において類を見ない、斬殺剣。
五つ手:今までにおいて最高の速度でそれが、振り下ろされる。
歯車スイレン:ブンッ!
歯車スイレン:すさまじい速さで瓦礫が飛ぶ。
歯車スイレン:十玻璃を狙ったその一撃を受け止めた瓦礫は霧散。
歯車スイレン:(これの相手はなんとかなりそうだが――)
歯車スイレン:ちらりと残りの腕を見る。
歯車スイレン:2本の腕は既に片が付いているが、残りをすべて自分1人でどうにかできそうにない。
歯車スイレン:「……九条!」
歯車スイレン:「九条…………は、よくわからないが…………」
九条 匡真:「なんだ!こっちゃ生き残るだけで忙しいんだがなあ!」
歯車スイレン:「お前が優しいことは分かっているし」
歯車スイレン:「友のため、英雄のために力になるのは好きだろう」
歯車スイレン:「"ひろいん"を助けようとする"ひーろー"のために」
歯車スイレン:「そしてその"ひーろー"を助けようとする仲間たちのために」
歯車スイレン:「お前もその力を振るってくれ」
歯車スイレン:「思い出せ!」
九条 匡真:「…………」
九条 匡真:「手伝えって、無茶言うなあ。一介の下忍に」
九条 匡真:「お前、なんて言ったっけ。知らないけど……ああそうだ、"先生"はこう言ってたな」
九条 匡真:「"歯車"」
九条 匡真:その言葉を口にすると共に、纏う雰囲気が一変する。
九条 匡真:まだ幼き子供から、青年のそれへと近づく。
九条 匡真:「さっきは悪役と罵ってやったが、あれはあれで願いの1つだ」
九条 匡真:「お前の前に立ちふさがる強い思いだ」
九条 匡真:「踏み越える覚悟は、できてるか」
歯車スイレン:「!ああ……」
歯車スイレン:「私は強いが……」
歯車スイレン:「九条には、願いを叶えるだけの覚悟も、力もあることも知っている」
歯車スイレン:「だから、私と九条が一緒に戦えば、絶対に大丈夫だ」
九条 匡真:「なら良い。……いや、何言ってるんだろうね俺も。初めてあった相手にさ」
九条 匡真:安心したように、穏やかに笑い。
九条 匡真:「行け」
九条 匡真:その一言を最後に、纏った気配が霧散する。
Dr.蝋喰:「ケダモノめェ……なら、まずは貴様からだぁああ!!」
五つ手:先の攻撃によって逸らされたその起動
五つ手:忍殺兵器である五つ手はすでに計算を終え、次なる一撃を繰りださんとす
五つ手:"三度目"は無い、
五つ手:必殺の一撃を!
歯車スイレン:白が舞う。
歯車スイレン:爪に切断され落ちた看板の『乃瀧』の文字を踏み、跳ねる。
歯車スイレン:ドオン!
歯車スイレン:呼応するように、地面から水の柱が上がり、"五つ手"の腕を貫く!
歯車スイレン:薄緑色のそれは……ただの水ではなく、お茶!
歯車スイレン:茶の柱に貫かれ動きを止めた腕へ狐が飛びつき、その獣の腕が抱く。
歯車スイレン:「握るのは――」
歯車スイレン:ボギン!
歯車スイレン:鞠ほどの大きさのその獣からは想像できないほどの力で、
歯車スイレン:「得意なんだ」
歯車スイレン:兵器の腕を、へし折る!
Dr.蝋喰:「ファーーーンタスティックッ!!!」
Dr.蝋喰:「んじゃねえ!!!?」
Dr.蝋喰:「なんだ今の!?」
Dr.蝋喰:「おま、ま」
歯車スイレン:「地下に流れる水を操っただけだが」
Dr.蝋喰:「え」
歯車スイレン:とんと獣が下りたつ。
Dr.蝋喰:「冗談だロ……?」
歯車スイレン:「過程でなぜかお茶になってしまったが……まあいいだろう」
Dr.蝋喰:「は、は……」
Dr.蝋喰:もはやどのような感情なのか、くしゃくしゃに歪んだ顔で
Dr.蝋喰:「次のは……もう」
Dr.蝋喰:「全員ころして、お釣りが来るヨ」
Dr.蝋喰:「後悔するがいい、ゴミどもめ」

第伍腕:連山神火
凝縮された"火山核"を内包する腕であり、その暴れ狂う様はまさに噴火。
その溶岩腕の中心は6000℃に達し、全てを焼き払わんと振るわれる。


五つ手:残された二本、そのうちのひとつが"噴火"した。
五つ手:灰が舞い、肺を焼く。
五つ手:周囲の炎すら焦がし尽くす勢いで、ごう、ごう、と。
五つ手:真っ赤な、真っ白に融解した"腕"が!
五つ手:その場の誰もがわかる、アレに触れられることの意味が。
五つ手:それが今、呑気に狐と問答し、隙を見せた経験も未熟な下忍をめがけ、
Dr.蝋喰:「バーベキューの時間ですよォ」
五つ手:あっさりと、捉える
九条 匡真:全てを焼き尽くす灼熱を前にして下忍には為す術もない。
九条 匡真:紅蓮の炎を受けて、灰も残さず消滅する。
九条 匡真:その、はずが。
九条 匡真:「感謝するよ、歯車。正直今でもなーんも分からんけど、ただ」
九条 匡真:「良い夢を見たのを思い出した」
九条 匡真:煙が晴れたその先、九条匡真には傷一つ無い。
九条 匡真:だが異変はある。
九条 匡真:「一騎当千にして、ひとりひとりが掛け値なしのヒーロー」
九条 匡真:「美しい姿を見せてもらった。ああ、そうだ。俺は彼らと戦ったんだ」
九条 匡真:「──こんな風に」
九条 匡真:少年の肌に、異形の鱗が生えている。
九条 匡真:腕には爪、脚は歪に変形し、笑う口には獰猛な牙。
九条 匡真:「まだ訓練中なんだけどなあ、"奥義"」
九条 匡真:「いきなり発展型までやれるとはね。できるとは思ったけど驚いた」
九条 匡真:──呪術による肉体の強化、並びに部分変化。その力による、完全なる護り(ぜったいぼうぎょ)
九条 匡真:男にとって最も鮮烈なのはあの戦いの英雄達の姿、そして"彼らとの戦いそのもの"の記憶。
九条 匡真:幼き下忍の身に忍び殺しの鞍馬の技が、そしてその領域を乗り越えた奥義の記録が蘇る。
九条 匡真:その手から放たれた手裏剣が変幻自在の動きで、機械の巨腕を翻弄する。
九条 匡真:常の九条匡真であれば。この力をもって目の前の敵を打ち払った後、仲間たちに牙をむくであろう。
九条 匡真:だが、今回はダメだ。彼らにはダメだ。自分にだけは邪魔する資格がない。
九条 匡真:全ては戻らずとも、1つだけ確信がある。
五つ手:その手裏剣の一撃は、五つ手に致命的な損壊を与えるほどのものではない
五つ手:無視をすれば良い、ただそれだけのこと
五つ手:しかし組み込まれた自動防御のシステムが的確に反応し、それを払い落とす
五つ手:払い落としてしまう
九条 匡真:隙が、できた。
九条 匡真:「俺はもう負けたんだ。オールアップを迎えた悪役さ」
九条 匡真:「エンドロールの終わった後にまで悪事だなんて、観客が許しはしないだろ」
九条 匡真:「ラスボスの先輩として教授してやるぜ、"悪党(ローグ)"。あんたはちょっと……」
九条 匡真:「無粋が過ぎる」
九条 匡真:再現されたのは技量と経験のみ。本来の身体能力、呪力は未熟な下忍のままだ。
九条 匡真:その力はかつて四人を相手取った"最後の敵"には遠く及ばない、しかし。
九条 匡真:1つだけあの時の彼に勝るものもある。その身に受けた縛りがない、即ち。
九条 匡真:『自在に蹴りが撃てる』。
九条 匡真:「こっちが本来の使い方だよなあ」
九条 匡真:呪力によって、異形化によって限界を超えて強化した肉体。
九条 匡真:「凶魔・顕、げぇぇぇぇぇん──」
九条 匡真:それによって放たれる必殺の一撃(クリティカルヒット)
九条 匡真:「須佐之男喰らぁぁぁぁぁいっっ!」
九条 匡真:稲妻を超えた蹴撃が迫る炎を薙ぎ払い、絡繰の巨腕を一撃で塵と化す。
五つ手:全てを焼き消す絶焼の腕と、肉により放たれる蹴り。
五つ手:そのふたつがぶつかった時、どうなるか……自明のことだ。
五つ手:"ありえぬこと"が起きた。
Dr.蝋喰:「………。」
Dr.蝋喰:「なにかね」
Dr.蝋喰:「ワタクシは……」
Dr.蝋喰:「悪い夢でもみているのかね」
Dr.蝋喰:蹴し飛ばされ、その姿を失った第五の腕。
Dr.蝋喰:「……ま、いっか」
Dr.蝋喰:「コレ使えば、ぜんぶおしまいだものネ……」
九条 匡真:力を失い、倒れ込む。 身に余る力の反動で、もはやまともに動けはしない。
九条 匡真:だが瞳だけは前を向く。夢で見たあの場所には及ばずとも、ここもなかなかの特等席。
九条 匡真:瞬きなしだ。見逃してはならない。俺達のヒーローの背中を。
五つ手:そして今、最後の、その尾の内側へと折りたたまれていた腕が姿を見せる。

五つ手:第壱腕:虚襤褸洲《うろぼろす》
ことの"はじまり"と"おわり"を擬似的に接合し、完結した世界へと追放する術式を有する。
蝋喰はこれを――家の血から見出し、研究を重ね完成に至った。


五つ手:それはある忍びの、血に連なる特殊な"呪"に端を発する。
五つ手:今では忍びであることをやめ、無辜の民として暮らすその一族であるが、斜歯にはその血が残されていた。
五つ手:研究し、至ったのはある呪法。
五つ手:擬似的に、因果を閉じる。
五つ手:ものごとを終わらせる、どこへも行けず、たどり着けず。
五つ手:周囲を犯すその呪術は、ヒトを、忍びを終わらせるほどの力はない。
五つ手:しかしその忍びが放った、技、術、意思、
五つ手:そういったものを尽く終わらせ、追放する。
五つ手:蝋喰はこれを「無敵」であると信じている。
五つ手:信じるに足る、性能と実績がある!
五つ手:すなわち、抗う五人忍び、彼らの終焉の時が来たのだ。
十玻璃 真助:「(嗚呼────)」
十玻璃 真助:言葉が出ない。
十玻璃 真助:この身が。心が。細胞が。その全てが。歓喜に打ち震えている。
十玻璃 真助:全ての記憶を。旅路を。思い出した訳ではない。
十玻璃 真助:それでも。
十玻璃 真助:己には。視える想いが、ある。
十玻璃 真助:己には。信じる者たちが、いる!
十玻璃 真助:「はは─────」
十玻璃 真助:「負けて、られねェな」
十玻璃 真助:負けて、なるものか。
十玻璃 真助:"五つ手"。その最後の腕を破るべく。
十玻璃 真助:前へと歩む。
十玻璃 真助:「来い、出来損ないの絡繰野郎──────」
五つ手:カタカタ、と、あざ笑うかのように歯を鳴らし、それが飛びかかる。
五つ手:防御はない、なぜなら全ては五つ手へとたどり着くことはない。
五つ手:ただ、攻撃の、殺意だけの構え。
十玻璃 真助:─────眼前に迫る、"おわり"の体現を前に。
十玻璃 真助:ふと、思い出した話がある。
十玻璃 真助:それは、古くから伝わる御伽話。
十玻璃 真助:それは、忍の誰もが知っている英雄譚。
十玻璃 真助:この世に産まれた忍者。皆、すべからく。
十玻璃 真助:忍の祖。はじまりの英雄のちからを、其の身に宿しているのだと。
十玻璃 真助:「(なあ、神サマ。忍の神サマよう──────)」
十玻璃 真助:オレぁ、罰当たりもいい所の人生よ。
十玻璃 真助:死後は満場一致で地獄行き。間違い無ェわな。
十玻璃 真助:だけど。
十玻璃 真助:「(今だけでいい)」
十玻璃 真助:「(今だけで)」
十玻璃 真助:全てを投げ打ち、己を救わんと決めた忍のため。
十玻璃 真助:全てを捨て去り、己に託さんと決めた忍のため。
十玻璃 真助:全てを絆ぎ止め、己を信ずると決めた忍のため。
十玻璃 真助:全てを乗り越え、己を倒さんと決めた忍のため。
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:己の全てを、愛した女のため。
十玻璃 真助: 
十玻璃 真助:同じ英雄の誼みだろう。
十玻璃 真助:テメェの力、その全て。
十玻璃 真助:今すぐ、オレに寄越しやがれ───!
十玻璃 真助:「シノビガミィィイイィィイィ!!!!」
GM:世に神話――数あれど。
GM:どこも共通し、絶対と崇めるそれがある。
GM:それは、火、焼き焦がすもの。
GM:それは、灯、照らすもの。
GM:万物をあまねく照らし、あるいは焦がし。
GM:恵みと死をもたらすもの。
GM:すなわち、―――太陽。
十玻璃 真助:揺らぐ天。
十玻璃 真助:割れる地。
十玻璃 真助:夢見る人。
十玻璃 真助:森羅万象。その全てのちからが己の身体へと流れ込む。
十玻璃 真助:己が命を燃やし、練られた全ての縁を結ぶ。
十玻璃 真助:───────己が願う、奇跡すら成し遂げる印を。
GM:今ここに晷針は再臨した。
GM:絶対なるカミの、太陽のちからを以て。
十玻璃 真助:眩いほどの光が場を包む。
十玻璃 真助:「"影分真の術"」
十玻璃 真助:それは。己のかたちを分かつ術。
十玻璃 真助:忍の初歩の術にして。
十玻璃 真助:"はじまり"の術である。
十玻璃 真助:咎眼流、十玻璃の忍。十玻璃真助。
十玻璃 真助:五年後。その全盛期の姿。
十玻璃 真助:その手に持つは曇針。
十玻璃 真助:最古の時を意味するちから。
十玻璃 真助:"因果"の根を断つ、絶対の天を示す影の針。
????:「あなたが全てを照らす灯りなら」
時姫:「その影たる妾も、常にそこにある」
十玻璃 真助:それを握るのは、己の手と─────
十玻璃 真助:ひやりと、柔らかな手。
十玻璃 真助:夜を溶かしたような漆黒が。
十玻璃 真助:まるで少女を象ったかのような────。
十玻璃 真助:「時姫」
十玻璃 真助:朗らかにその名を呼ぶ。
時姫:がしりと、温かな手。
時姫:晴天のような白光が。
時姫:まるで英雄を象ったかのような────。
時姫:「十玻璃……真助」
十玻璃 真助:そして。春の風のように温かく己を包む。この想いを。
十玻璃 真助:貴女に。
十玻璃 真助:「愛してる」
時姫:貴方に。
時姫:「愛しているぞ」
十玻璃 真助:己が信じるもの。
十玻璃 真助:皆が信じるもの。
十玻璃 真助:ふたりが信じるもの。
十玻璃 真助:────たしかに、ここにあるもの。
十玻璃 真助:かちりと。
十玻璃 真助:懐の懐中時計が揺れる。
十玻璃 真助:次第にそれは。陽炎のように揺れ、薄っすらと光を放つ。
十玻璃 真助:その針、全てが。半透明のデジタル数字へと置き換わり。
十玻璃 真助:"かけら"の残滓が。時を駆ける、翼となる。
十玻璃 真助:翔ぶ。
十玻璃 真助:ふたりで。
十玻璃 真助:光のように。
十玻璃 真助:ただ、前へ。
十玻璃 真助:前へ。前へ。前へ──────!
十玻璃 真助:「お」
十玻璃 真助:"幸せの終幕(ハッピーエンド)"を掴むため。
十玻璃 真助:「お、お」
十玻璃 真助:無限と永遠。因果を司るちからに向けて。
十玻璃 真助:「おぉおおぉおぉおおお」
十玻璃 真助:はじまりのちからを。
十玻璃 真助:おわりに向ける、意思を持って。
時姫:「ああ、見ろ」
時姫:「綺麗だ……」
時姫:「綺麗じゃのう……」
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:「ああ」
十玻璃 真助:「綺麗だ────」
十玻璃 真助:オレたちは。
十玻璃 真助:先の視えない、この道を。
十玻璃 真助:歩むと決めた。
五つ手:無敵と断ずるに足る虚襤褸洲、その術は、ふたりを阻めない。
十玻璃 真助:「おおおおぉおおぉぁあああぁぁああぁああ!!!!!」
五つ手:止まらない、止められやしない。
五つ手:なぜなら、晷針は、"既に乗り越えた"ものだから
五つ手:終わりを超えてここへ来た。
五つ手:だから、それを阻むことは、叶わないのだ。
GM:光が――溢れる。
GM:蝋喰がなにかを叫んでる。
GM:跳ねまわる子狐。
GM:閏の、穏やかな笑み。
GM:九条は不敵に。
GM:小見寺の表情は逆光で見えない、きっと笑っていることだろう。
GM:そして、小さく手を振る。"彼女"の姿。
???:「またね」
GM:炎をも塗りつぶして、晷針が―――光を
GM
GM:マスターシーンを終了します。
GM:これより、各PCのエンディングへと入ります。

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エンディング2 九条 匡真

GM:「水波震災」をくぐり抜けた貴方は、めきめきと頭角を現し、中忍頭も近いと目される鞍馬のエリート
GM:に、なれるはずだった……。
巌のような大男:『あれだけの目に遭って、まったく態度が変わらんとは……』
巌のような大男:『大馬鹿者なのか、大物なのか……』
GM:そうしてほどほどに忍務をこなす日々。
GM:―――今日も。
九条 匡真:「ちゃんと仕事はこなしてんのになあ。マジでヤバい場面では大人しくしてるし」
九条 匡真:「ほんっとあのおっさんも頭固いんだから」
九条 匡真:ブツブツと、誰にでもなく小言をこぼす。
九条 匡真:「ま、別に良いんだけどね。性に合ってるし」
九条 匡真:口布の下で笑みを浮かべる。此度の任務は抜け忍狩り。
九条 匡真:任務を無視して逃走したとのことだが、果たしていかなるものか。ただの小悪党か、それとも
九条 匡真:「……そういや」
九条 匡真:「元気にしてんのかなあ、あいつら」
九条 匡真:何故か、彼らのことを思い出した。
九条 匡真:連絡を取っているものもいるし、あれからとんと姿を見ないものもいる。
九条 匡真:心配ではある。本来なら同時に芽生えるはずの殺意は、不思議と湧いてこない。
九条 匡真:どこかで燃やし尽くしてしまったのだろうか。
九条 匡真:「……ま。縁があったらまた会えるだろうさ」
九条 匡真:移りゆく未来、無限の可能性。されど、変わらないこともまた存在する。
九条 匡真:九条匡真は凶なる魔性。英雄殺しの悪党。
九条 匡真:それが己であり、胸に抱えて生きると決めた。きっと、何度生まれ変わっても変わりはしない。
九条 匡真:けれど。
九条 匡真:「まあ、そうだなあ」
九条 匡真:「良い気分だし。あいつらに免じて」
九条 匡真:「ヒーローでも、今回は捕縛で済ませてやるか」
九条 匡真:「……頑張ってくれれば、な」
九条 匡真:変わっていくものも確かに存在する。
九条 匡真:この男はいつまでたっても魔性であるが、同時に。
九条 匡真:凶っていても人として一生を終えるだろう。
九条 匡真:「……おっ、動いたな」
九条 匡真:目標の気配を感じ、動き出す。
九条 匡真:それでは、次の舞台に上がるとしよう。
九条 匡真:九条匡真の次回作に。
九条 匡真:「ご期待ください、ってか」
九条 匡真:悪役はまたそうして、英雄の前に立ちふさがる。



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エンディング3 歯車 スイレン

歯車スイレン:むかしむかし あるところに
ちいさなおんなのこがいました
どこにもいけないおんなのこは
そうぞうのなかで たのしくあそびました

歯車スイレン:きよらかなみずべ どうぶつたちにかこまれ
うかぶ花を 子狐にかざりました
すべてがおもいどおりになる
おもいえがいたものしかおこらないせかい

歯車スイレン:それでも想いはうまれるのです
歯車スイレン:とっくになくしたとおもっていた 幸せをねがうきもちだったか
あたえられないとあきらめた 慰めのきもちだったか
ただ わらいかけたらわらいかえしてほしいという それだけの希望だったか

歯車スイレン:やんちゃな想いは そとにとびだしてしまいました
歯車スイレン:想いはおどろきました そとにはひとがいっぱいです
そのひとりひとりが わらい なき おこり いきているのです
それなのに どうして だれもあのこをたすけてくれないの?
想いはおこりました

歯車スイレン:想いはおどろきました もどろうとしても みちがわからないのです
あのこはいまも ひとりぼっちなのに
想いはなきました

歯車スイレン:想いはおどろきました このせかいでいきるためには 狐のすがたではいけないのです
ひとにばけ 「しごと」をしなければならないのです
どうしておこられているのか わからないままはたらき
想いはいきました

歯車スイレン:想いはおどろきました けものだとしられてはいけないと かたくいわれていたのに
やさしくしてくれるひとがいるのです
この手袋のあたたかさをしったら あのこはよろこぶだろう
想いはわらいました

歯車スイレン:あのこは想いの知らない想いを知って
わらって、ないて、そしていきていく

歯車スイレン:ひとりになった想いは
歯車スイレン:わらいました
歯車スイレン:「楽しかったな」
歯車スイレン:頭から外された睡蓮の花飾りは
柔らかく輝くと風に消えました

歯車スイレン:『時姫』からさずかった想いは
その役目を終え帰っていきます

歯車スイレン:残された白い子狐は目を瞬かせ
尻尾を振り森へ駆けていきます

歯車スイレン:狐はもう
歯車スイレン:手袋があたたかいことも
かき氷がおいしいことも
おにぎりを食べてもらうと嬉しいことも

歯車スイレン:知らずに生きて行くのでしょう
歯車スイレン:恋の熱も哀しみも知ることは無く
歯車スイレン:何か楽しそうな夢を見ながら
歯車スイレン:ころんと寝返りをうちます
歯車スイレン:フサフサの尻尾が揺れ
口をモグモグと動かします

歯車スイレン:きっと夢の中で 
クロワッサンでも食べているのでしょう

歯車スイレン:本当の味を知ることはなかったけれど
夢の中では 一番のごちそうなのです

歯車スイレン:寝ぼけた狐が手を動かします
きっと夢の中で
おにぎりを握っているのでしょう

歯車スイレン:大切な誰かの為に
幸せそうに微笑んで 狐は眠り続けます

歯車スイレン:いつまでも
歯車スイレン:いつまでも
歯車スイレン:めでたしめでたし




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エンディング4 閏

GM:閏は郊外に、小さな家を持っている。
GM:彼女の稼ぎなら、本当はもっと大きな邸宅でも手に入るだろう。
GM:しかし、これがいいのだと、周囲には言う。
GM:踏めばぎしりと鳴る床、
GM:たまに水が流れて止まらなくなる蛇口、
GM:曇って外の見えない窓ガラス、
GM:でも、それがいいのだ。
GM:清潔感はある、曇った窓は――開けばいい。
GM:陽が差し込む。
GM:ああ、良い天気だ――。
:心地よい風に顔をあげ、外を眺めながら、薄く微笑む。
:「うふふ、そうか。もう、夏も終わりだね」
:穏やかな日差しの中、何かの数式か、化学式か……幾何を描いていたペンを置く。
:五年間。大きな事件もなく、衝撃的な出会いもなく。平穏に暮らしている。
:何もない時間。日常の記憶。
:研究成果だけではなく、それらが積み重なり、過去になる。
:「……そろそろかな」
:おもむろに立ち上がり移動する。
:向かった先には、幾重に鍵の取り付けられた鉄扉。呪術的な封印すら施されたそれを、解錠していく。
:ひとつ、ひとつを取り除き。小さな体で、重い扉を押し開く。
:中には、天井までの高さの本棚が並んでいる。架されている灰色の背表紙には、どれも無骨な数字のみが刻印されている。
:そして、部屋の隅。柔らかな椅子と、机。
:机の上には、何も記されていない灰色の本と、機械仕掛けの針。
:閏は、自身の記憶を定期的に、ここで本へと移している。
:彼女の研究内容。"記憶"と"時間"の交換。
:必要な記憶以外を手放すことで、彼女は長い時を若い体で生きてきている。
:「五年間、か。これだけ長いのは、久しぶりかもしれないね」
:「……何、無くなるわけでは、ない……」
:椅子に腰かけ、本と接続された針を首に押し当てる。
:突き刺す。
:「………?」
:……ことが、できなかった。
:「………」
:「うふ、うふふ」
:「あの苦労した毎日を、凄惨な事件を、忘れたくないのかな?」
:「この、私が?」
:「うふふ」
:「ああ、良い"時間"だ──」
GM:チャイムの音が、響く。
GM:めったに無い来客を告げる音。
GM:セールスや勧誘のたぐいは、表に施した人払いの結界が払いのけるはずである。
GM:ならばこれは――、
:「ああ、はい……待ってくれるかな」
:「何せ、老人にこの扉は重いからね──」
:時間は、有限だ。自分がやっていることは、その長い道筋に重荷を科しているだけに過ぎない。
:でも、何かを背負うことが、枯れた日々に彩を。
:いつか来る終わりを、望ましいものにしてくれるのかもしれない。
:子供のような希望論に苦笑を漏らして。
:埃っぽい書庫を、後にした。




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エンディング5 小見寺 旭奈

小見寺 旭奈:晩夏もいよいよ過ぎて秋へ差し掛からんとする森は、しかし未だその緑を保っている。
小見寺 旭奈:その森を、顔を覆った異装の女がゆく。
小見寺 旭奈:「……『はちす葉の』」
小見寺 旭奈:「『にごりにしまぬ 心もて 何かは露を 珠とあざむく』──か」
小見寺 旭奈:女は生い茂る草木に頓着する様子もなく、森の奥へと歩いてゆく。
小見寺 旭奈:その少し後ろには、少女とも少年とも判断のつかない誰かが、悪戯な笑みを浮かべてついてくる。
:「で、まだ教えてもらってないけどさ」
:「いったい何があるのさ、ここに」
小見寺 旭奈:「まあ、そう急くな」
小見寺 旭奈:「わざわざ汝の手まで借りて作り出した結界よ」
小見寺 旭奈:「……この辺りか」
:「ふぅん、"僕"は覚えてないけどね」
小見寺 旭奈:暫く歩いた後、辺りを確認するように見回し、その足を止める。
小見寺 旭奈:「覚えていない?」覆面の下から、小さな笑いが漏れる。
小見寺 旭奈:『思ひ出すとは 忘るるか 思ひ出さずや 忘れねば』
小見寺 旭奈:その詠唱と同時。
小見寺 旭奈:風と共に流れてきた"何か"を、その手で受け止める。
小見寺 旭奈:それは、睡蓮の花飾り。
小見寺 旭奈:「愚か、愚か」
小見寺 旭奈:「愚かよなあ、歯車スイレン」
小見寺 旭奈:「汝は"時姫"の力のかけら。……而してこの世には、"時姫"は生まれなんだ」
小見寺 旭奈:「なれば、その想いは何処へと帰る?」
小見寺 旭奈:覆面の下、少し意地悪く微笑む。
:「帰るとこなんかないさ」
:「僕たちみんなね」
:「だから、好きな場所へ行けば良いんだ」
小見寺 旭奈:この世界に残る、"時姫"の残骸はただひとつ。
小見寺 旭奈:"小見寺旭奈"の胸に残る、呪根のかけらしかない。
小見寺 旭奈:「然り」
小見寺 旭奈:『世の中は いづれかさして 我がならむ 行きとまるをぞ 宿とさだむる』
小見寺 旭奈:その言葉と同時──
小見寺 旭奈:まるで、桜が散るように、紅葉が散るように、雪が散るように。
小見寺 旭奈:周囲の草木が、輝く数字となって消えてゆく。
小見寺 旭奈:ここは──"時"と"空"の力を併せて作った、幻想の森。
小見寺 旭奈:森が掻き消えた後に残っているのは──水波市の一角、お洒落な喫茶店の並ぶ、昼下がりの街並み。
小見寺 旭奈:「さて。……そろそろ、見つけておるはずだが」
GM:ザクザク、と葉を踏む音。
GM:昼下がりの散歩の足取りで、
狼に似た耳の少女:「よっ」
狼に似た耳の少女:片手を上げる。
小見寺 旭奈:「む」
小見寺 旭奈:小さく会釈を返す。
狼に似た耳の少女:「ウハハww、こやつ突いても伸ばしてもてんで起きねえでやんの」
狼に似た耳の少女:そう言って胸元に抱いたソレの尻尾をふん掴み、ブランと逆さ。
小見寺 旭奈:「何たる持ち方よ」苦言のようなことを言いながらも、その声には苦笑が宿っている。
:「んーこれは」
:「術がかかってるね、どうやら」
:ぶらぶらと揺れる毛玉を眺め。
:「自分に自分で夢を見せてるんだ」
:「器用なことをするなぁ」
:感心したように。
狼に似た耳の少女:「この子ったら約束も守らずにさ、次会ったら着せかえ人形だって」
狼に似た耳の少女:「……ん?ウチ言ったっけそんなこと」
狼に似た耳の少女:首をかしげる。
小見寺 旭奈:「"臣"は知らぬが」
小見寺 旭奈:「言ったのだろう。いつかの時、どこかの空で」
狼に似た耳の少女:「ふーん」
狼に似た耳の少女:そういうものか、と呟き。
狼に似た耳の少女:「というわけで、ちゃんと仕事は果たしたよ」
狼に似た耳の少女:毛玉を小見寺へと。
狼に似た耳の少女:「ウチにもたまに貸してちょ、コレ」
小見寺 旭奈:「うむ。忝い」その獣を受け取り、腕に抱く。
狼に似た耳の少女:「じゃ、ウチ行くね」
:「何だい、起きるまで一緒じゃなくてもいいのかい?」
小見寺 旭奈:「ああ。……事が済んだら、挨拶をさせるゆえな」
狼に似た耳の少女:「いやいや、ウチはウチでやることあっからね、あとでいくらでも会えるし」
:「やること?」
狼に似た耳の少女:「おう、今チョーアツいワケ、海底神殿」
狼に似た耳の少女:「ニライカナイのお宝よ!冒険が待ってるぜ!!」
狼に似た耳の少女:そう言って、つむじ風ひとつ。
狼に似た耳の少女:あとには、痕跡も残さずにこつ然と。
:「忙しい子だねえ」
小見寺 旭奈:「……妙な趣味の者というのは」
小見寺 旭奈:「中々に……いるものよな」
小見寺 旭奈:そう一人ごち、腕の中に眠る子狐を見る。
小見寺 旭奈:『……お前が忘れても、私は嬉しかったんだ。おにぎりを食べてくれたこと、手袋のあたたかさを知ってくれたこと……』
小見寺 旭奈:「手袋を贈っておきながら」
小見寺 旭奈:「冬の来る前に消えようとは。なんたる勝手よな」
小見寺 旭奈:そう言って、子狐の耳へ、赤い睡蓮を飾る。
小見寺 旭奈:──"彼"を助けるためなら、命など惜しくはないと思っていた。
小見寺 旭奈:それはこの"自分"も、垣間見た記憶の"自分"も同じこと。
小見寺 旭奈:しかし──
小見寺 旭奈:この世界で、そしてあの"時空"で、彼らと共に戦って。
小見寺 旭奈:想い人だけではなく、"娘"を、"母"を、"友"を、"兄"を、"妹"を。
小見寺 旭奈:垣間見て、思ってしまった。
小見寺 旭奈:『──君がため』
小見寺 旭奈:『惜しからざりし』
小見寺 旭奈:『命さへ』
小見寺 旭奈:『長くもがなと』
小見寺 旭奈:『思ひけるかな』
小見寺 旭奈:「──さあ、目覚めるがいい」
歯車スイレン:「おはよう、旭奈」腕の中の子狐は、ぱちぱちと目を瞬かせ
歯車スイレン:「おにぎりを握ってやろう」にっこりと微笑んだ。




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エンディング6 十玻璃真助

GM:PC1、十玻璃真助。
GM:夏が――終わる。
GM:秋が過ぎ、季節は冬。
GM:とある忍務を引き受けた十玻璃真助は、それをしくじった。
GM:簡単なはずの仕事であった。
GM:しかし忍び込んだ先の忍者屋敷には厳重な警備が敷かれ、這々の体。
GM:おそらく嵌められた、それに気づいたときには大きな刀傷を負ったあとであった。
GM:命からがら逃げ出し、ひと目を避けて、そこへたどり着く。
GM:しんしんと雪が積もる、人気のない公園。
GM:そこで貴方は――、

十玻璃 真助:震える脚を。どうにか前へと動かし。
十玻璃 真助:ざくり、ざくりと雪を踏む。
十玻璃 真助:真下の純白が赤に染まる。
十玻璃 真助:「(この、真助サマと)」
十玻璃 真助:「(あろうものが、よう)」
十玻璃 真助:けけっ。と力なく笑う。
十玻璃 真助:静寂の中。どしゃりと。
十玻璃 真助:男が倒れ伏す音だけが。辺りに響く。
GM:しばし、当たりを静寂が支配、
GM:やがて、どれほどの時間が経ったのか、朦朧とした頭では判別もつかぬが
十玻璃 真助:「(………)」
???:「ぅえ、なにこれ、血?」
???:「って、わっわっ!」
???:ザクザク、と慌ただしく雪を踏む音。
???:「……」
???:「えっと……」
十玻璃 真助:「………っ、ぁ」
???:「おにーさん、大丈夫??」
十玻璃 真助:喧しい音。己にかけられた声に。薄っすらと瞼を開く。


十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「見せモンじゃあ、ねえぞ」
十玻璃 真助:「ガキ……」
???:見たことのない少女だ
???:しかし、何故か、どうしても
???:その顔を見ると、心がかき乱される
十玻璃 真助:「(─────?)」
十玻璃 真助:視た覚えなど無い。忍でもない、ただの少女。
十玻璃 真助:なのに。
十玻璃 真助:この、心の奥底から。仄かに感じる、ものは。
???:「だいじょうぶ……じゃあ、ないよね」
???:「……」
???:何かを決心したかのように。
???:「そこのコンビニで……包帯とか……いや、それよりこんなところにいちゃ駄目か」
十玻璃 真助:「何を────」
???:「とりあえずうち来なよ、立てる?」
???:「何をって、こんなとこいちゃ死んじゃうでしょ!」
???:「救急車も呼ばなきゃ」
???:そう言ってスマートフォンを取り出す。
十玻璃 真助:「それは───」
十玻璃 真助:「やめろ」
???:「……は?」
???:「なに、ワケアリってやつ?」
十玻璃 真助:ぎり、と唇を噛んで。気合いを振り絞って。ふらふらと立ち上がる。
十玻璃 真助:「まァ。そういう───」
十玻璃 真助:足がもつれる。体制が崩れ。
十玻璃 真助:彼女へと。
???:「……おわわっ」
???:そのまま、抱きとめようとするも、
???:体格差に姿勢を崩し、
???:――ボスン。
???:雪の上へと倒れ込む。
十玻璃 真助:「─────わ」
十玻璃 真助:「悪い……」
???:「ーーあ、こら、動くな」
???:そう言って、ぎゅう、と背後に回された腕が。
???:「こんなに冷たくなってる……やっぱ死ぬよ、おにーさん」
十玻璃 真助:「─────」
十玻璃 真助:身体に感じる。目の前の少女の、温もりが。
???:ゆっくりとその身体を起こす、十玻璃の腕を、肩に回し。
???:「ホラ、立って」
十玻璃 真助:「お、う」
???:「心臓は、まだ動いてたよ、感じた。生きてるんだ」
???:「諦めちゃ駄目だよ」
十玻璃 真助:この、ことばの。
十玻璃 真助:ひとつひとつで。
十玻璃 真助:「は─────?」
十玻璃 真助:鼻の奥が痺れる。
十玻璃 真助:頬が濡れる。
十玻璃 真助:一旦、溢れた涙は。止めどなく。
十玻璃 真助:「なんだ、これ────」
???:ザクリ、と雪を踏む。
???:「さあ行くよ……って、何、泣いてるの?」
???:「駄目だよ余計な体力使っちゃあ」
???:「ほらほらシャキっとしなって」
???:ぐ、と力が入る。
十玻璃 真助:「………う、るせェ」
???:まずは一歩。
十玻璃 真助:さらに一歩。
???:歩きながら、話す。
???:話し続ける、意識を繋ぎ止めようと。
???:「アタシさ、小さい頃、命を助けられたんだよね」
???:「火事で……みんな燃えちゃって」
十玻璃 真助:朦朧とした意識で。それを聞く。
???:「知らない男の子がアタシの手を引いて」
???:「炎の中を、必死に歩いた」
???:「死んじゃうかもって、何度も思ったけど」
???:「諦めるな、諦めるなってその子はずっと励ましつけてくれた」
???:「だからこうしてアタシは生きている」
???:「おにーさんも」
???:「諦めるな」
???:ザクリ、ザクリ、ゆっくり、ゆっくりと
???:それでも一歩、また一歩と、歩を進める。
十玻璃 真助:「──────相変わらず」
十玻璃 真助:「頑固だなァ」
十玻璃 真助:自然と出た言葉を。ぽつりと呟く。
???:「あんたもね」
???:「……?」
十玻璃 真助:顔を見合わせる。
???:自分で言った言葉に、首をかしげるように。
???:「初対面だよね、アタシら」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:「そう、だな」
十玻璃 真助:一瞬の間のあと。
十玻璃 真助:「十玻璃」
十玻璃 真助:「十玻璃、真助だ」
???:「ふぅん」
十玻璃 真助:震える瞳を、少女に向けて。
???:「アタシはね」
???:「夜岸(やぎし)
???:「夜岸……沙揺(さよ)
???:「よろしくね、十玻璃さん」
十玻璃 真助:「………」
十玻璃 真助:綺麗な名だと。口にするのは。
十玻璃 真助:まだ。はばかられるような気がして。
十玻璃 真助:「………宜しく」
十玻璃 真助:「沙揺」



夜岸 沙揺:「うん、よろしくされるよ」
夜岸 沙揺:「だから死んじゃ駄目だよ」
GM:ざくりざくりと雪を踏む、
GM:一歩一歩、前へ、
GM:その道が、何処へ続いているのかはわからない。
GM:輪は開かれた。
GM:我々は、ただ信じるしか無い。
GM:未来を、その先の幸福を。
GM:多くの苦難が待ち受けるだろう。
GM:だが、それは歩みを止める理由にはならない。
GM:時計の針は動いている、今も。
GM:過去、現在、未来。
GM:その枠を超えた、大きな大きな潮流の中で、今もなお。

:都心のど真ん中、ひときわ高い摩天楼。あの建物をもう誰も覚えてはいません。
:ある時、とあるフリーの忍者が任務をしくじりました。無尽の罠に不壊悪辣の絡繰り兵器、精鋭の警備忍者は荷が重い、這々の体、雪の降る街でふたりは出会います。
:血に塗れた忍びを目にした女の子は……あろうことか逃げもせず、その手を取って匿おうと申し出たのです。
:ふたりに降りかかる様々な事件、新しい物語が始まります。
:行き先知れぬ道。
:春の訪れ、最初の一日。
:運命と信ずるに足るもの。
:鮮やかに世界を彩る、命のかがやき。
:友情、諍い、はたまた恋模様? 様々な想いが交差し――
:望む望まぬに関わらず、また次なる旅が訪れるでしょう。




鬼號斬左:「きみ、あの子なんていったっけ、ほら」
鬼號斬左:「醜女のだよ、知らない?……おかしいねえ」
鬼號斬左:「老いってやつかな、怖いものだ」



長虫宝守:「7日か……」
長虫宝守:「はぁ~~~~~」
長虫宝守:「修行のし直しだねぇ」
長虫宝守:「看板に偽りありって言われちゃあたまらない」



Dr.蝋喰:「ンフフ」
Dr.蝋喰:「見てみなさい、最高の素体だよ!!」
Dr.蝋喰:「こことここをつなげるとあら不思議!!」
Dr.蝋喰:「ワタクシはなんという天才ッ、なんでしょう!!」



小鼠:「ふ……きちゃま、わかっているのですか」
小鼠:「このあちゃしに賭け事を申し込む、その意味が……」
小鼠:「ケツの毛までむしったら!!!!」



ヒトツキ:「……」
ヒトツキ:「ふたりは、出会ったか」
ヒトツキ:「ならば、俺の役目ももう終わりだな」
ヒトツキ:「お前が守るのだ、十玻璃よ」
ヒトツキ:「できぬとは言うまい」



:「それでは、これにておしまいおしまい」
:「どうたったかな?」
:「お気に召していただけたかな?」
:「それではあるいは、また会う日まで」





忍術バトルRPGシノビガミ
ROADMOVIE Wish the endroll
fin


GM:では、功績点の獲得の処理に移ります。
GM:まず流儀の達成、各流派の流儀をみんなちゃんと守ったかな~~??
GM:GMは別にそんな守らなくてもいいと思うが……
九条 匡真:PC1から順々にやっていく感じでしょうか
GM:そうですね
GM:まずはPC1、ハグレモノ
GM:誰にも縛られず、自分の意志で戦う
GM:文句なしでしょう、1点差し上げます
十玻璃 真助:ありがとうございます!
GM:次、比良坂
GM:日本の国益を守る
九条 匡真:あ、待ってください
小見寺 旭奈:醜女衆は「男性に負けない」ですね
九条 匡真:負けました
GM:あ、そかそか、下流
GM:まけてないわね……
GM:差し上げましょう
小見寺 旭奈:やった! 正直シンスケには負けておったが……
十玻璃 真助:ミドルは文句なし!
GM:もうそういう問題じゃあないからな
GM:続いてPC3、斜歯忍軍 御釘衆
GM:歴史の流れに干渉しない。
GM:してない??
GM:めちゃくちゃしてない???
GM:めっちゃ笑ってるんだけどGM今
:した
:過去改変しました
:まあ……しゃーない
GM:なので差し上げられません、がGM強権ポイントを1差し上げます
:こっこれはGM強権ポイント!経験点1点に匹敵するというウワサの……!?
GM:そう、それです。
:やったー!ありがとうございます!いただきます!
GM:続いてはPC4、隠忍の血統、凶尾
GM:気高く生きる
GM:歯車スイレンお前は……
GM:気高かった
歯車スイレン:ドキドキ……
歯車スイレン:やった!
GM:1点差し上げましょう
歯車スイレン:ありがとうございます!
GM:続いてPC5、鞍馬神流
九条 匡真:本家です
GM:シノビガミの復活を阻止する
九条 匡真:「シノビガミの復活を阻止する」
九条 匡真:そんなポンポン復活するわけねえだろ!
GM:別に復活する気はなかったみたいなので1点差し上げましょう
九条 匡真:ありがとうございます。
九条 匡真:実質シノビガミの真助の復活を阻止しようとしたし
九条 匡真:まあ勝ったようなものです
GM:そうだね
十玻璃 真助:そうかな…?
GM:続いて、セッションに最後まで参加した 各自1点
GM:続いて、ロールプレイ……文句あるわけねえだろ!各自1点
GM:プライズの獲得、セッション中にプライズを獲得した
GM:これは
GM:PC1が3点
十玻璃 真助:めっちゃ貰った
GM:PC4が1点
GM:かな
歯車スイレン:あっなるほどそうですね
GM:晷針入れたら4点か
GM:景気がいいなぁ~~もらとけ!!!
十玻璃 真助:なんか……すいません………へへへ………
GM:続いてお楽しみタイム
GM:琴線です
GM:これは最強PLを決める場、とかではないので
九条 匡真:あれ、その前に
九条 匡真:各PCの
:ロールプレイとか
:生存
九条 匡真:信念に関する点とかありませんでしたっけ
GM:あ、それはロールプレイですね
歯車スイレン:ロールプレイはさっき全員おっけーででましたね
GM:差し上げてます、1点ずつ
歯車スイレン:使命は残ってるけどルルブの順番だと琴線が先ですね
GM:ですね
九条 匡真:あ、なるほど
九条 匡真:じゃあ琴線かあ
:はは~
GM:うむ、話を戻して
GM:なんかこのシーンめっちゃ印象に残ってるんだよね
GM:というひとを選ぶとか
GM:そのくらいの温度感で良いです
GM:では皆さん、悩ましいでしょうが
GM:これをやると合法的に褒めを引き出せるので
GM:やりましょう
九条 匡真:はーい!
GM:名場面投票みたいなものだと思えばいいです
:はーい!!
十玻璃 真助:キュワ~~~ン……
GM:各自、PCナンバーをプロットしてください!
小見寺 旭奈:ちょっと待って……
GM:そうだね……
GM:オープン!!
system:[ 十玻璃 真助 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
system:[ 歯車スイレン ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
system:[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
[雑談] system:[ 小見寺 旭奈 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
system:[ 九条 匡真 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
[雑談] system:[ 閏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。
GM:今2-4ラインを見てこいつら……って言ってる
歯車スイレン:えへへ……
九条 匡真:よく見てくださいよ
九条 匡真:君等の言ってた九十だぜ
GM:そうだね
GM:末永く殺し合え
:祝ってやるよ
十玻璃 真助:ちゃうねんて…
GM:じゃあGMから言っていきましょうか
GM:PC1、ガントスさん
GM:超負荷のなか最後まで戦い抜いたその強さもありますが
GM:やはり針を3種集めた後に
GM:時姫とのやり取りの中で殴り返した瞬間が
GM:事前に準備されてないであろう瞬間的なロール、でいちばん衝撃的だったとこだったので……
十玻璃 真助:反射的に殴り返してしまいましたね…
GM:時姫が早起きしてた、ってとこね
GM:というわけで、選ばせてもらいました
十玻璃 真助:ありがとうございます!
GM:以降はPC順から言ってってもいいけど
GM:難しかったら挙手制で
GM:話せる人から
十玻璃 真助:あっじゃあ自分行きますか
十玻璃 真助:PC5のサムトーさんですね
十玻璃 真助:えーと今回
十玻璃 真助:本当に沢山の方々から熱いロールのやり取りを繰り広げて頂いた(控えめな表現)んですけど
十玻璃 真助:やっぱり、個人的に一番ショックがデカかったのが
十玻璃 真助:マスターシーン3の
十玻璃 真助:九条匡真くんの秘密が公開されて
十玻璃 真助:"悪役"としての本性を露わにされたところだったんですよね
十玻璃 真助:あとは
十玻璃 真助:クライマックスでの文句なしのボスとしての立ち回り
十玻璃 真助:あとマジでこれメタ的になっちゃうんでアレなんですけど
十玻璃 真助:今までご一緒したロールとは180度違うこのロールを、この精度で出来るの!?
十玻璃 真助:っていう純粋なリスペクトもありました
十玻璃 真助:以上です
九条 匡真:ありがとうございます!めっちゃ嬉しい
九条 匡真:いやほんとに嬉しい
小見寺 旭奈:えーと
小見寺 旭奈:PC4のスイレンちゃんなんですが
小見寺 旭奈:有り体に言って
小見寺 旭奈:脆弱性を突かれた形となります
小見寺 旭奈:1サイクル目の動物園の、よく分からんけどいい子っぽいというところから
小見寺 旭奈:2サイクル目の雪原のくだりが完全に刺さったという感じでしたね
小見寺 旭奈:実を言うと、PC2の秘密貰ったとき
小見寺 旭奈:クライマックスでいい感じに死んで最後の一撃とか決めたろうかな~と思ってたんですが
小見寺 旭奈:スイレンちゃんが小見寺にあれだけ懐いてくれたのを受けて、死ぬのはやめとくか……となった部分が少なからずありました
歯車スイレン:そうだぞ 死ぬな
小見寺 旭奈:そう思ったらEDであれやられたのは許しがたいですが……
GM:しろいを反省室へ
小見寺 旭奈:そういう感じでした。3サイクル目やクライマックスでも真っ直ぐでいい子なところが出てましたね
小見寺 旭奈:えー、以上です
歯車スイレン:ありがとうございます!反省してます!
:はい!私は十玻璃君をえらびまして
:やっぱりライブ感で出した設定に付き合ってくれたので
:あんまり感情結ばなかったのもあって、とっても感謝と同時に好きになりましたね、最初はクソガキと思ってたよ
十玻璃 真助:クソババア~!
:女性に汚い言葉は感心しないな♡
十玻璃 真助:ごめんなさい……
:基本的に勢いだけで行ってたので、受け止めてくれるのは本当にありがたかったですね……3サイクル目のアレは一切相談せずにキャラの過去弄っちゃったので……
:すごく男気のあるヒーローだと思います。
十玻璃 真助:あの回想でさらに深みが増したと思います。
十玻璃 真助:本当にお世話になりました。めちゃくちゃうれしいです。
:また、GMも仰っていたように針と時姫のシーンでは、お互いを見ていたという所で決壊してしまって
:そのあとぐちゃぐちゃだったので、心の琴線に触れた、という意味では間違いなく十玻璃君です。
:時姫もすき
十玻璃 真助:ヒエ~~~~~ありがとうございます……
:お付き合いいただきこちらこそありがとうございました!!
時姫:ふふふ
:メイン型らしくね、メインでちょっとお騒がせできていたら幸いです。
:楽しかったです!以上!
歯車スイレン:私はPC2の……小見寺さんに入れたのですが
歯車スイレン:まあ普段から占任さんのロール大好きって言うのもあるんですけど……
歯車スイレン:スイレンがめちゃくちゃ絡みに行ってそれに返してくれて嬉しかったって言うのもあるし
歯車スイレン:雪原のシーンではこっちから仕掛けておいて
歯車スイレン:「やっぱり旨いよ」でめちゃくちゃになっちゃったんですよね
歯車スイレン:それでめちゃくちゃ絡んじゃったし、小見寺さんひとりだけ秘密公開になってないしで動きづらそうで申し訳ないなって思ってたんですけど
歯車スイレン:クライマックス入ってから本当にヤバかったですね
歯車スイレン:こんなん見たことない
歯車スイレン:シナリオの中でシナリオをつくるな
歯車スイレン:それを皮切りに秘密公開になったら
歯車スイレン:ここぞとばかりに十玻璃くんをぶっさしだして
歯車スイレン:コワ~……と思いました
歯車スイレン:あと和歌詠唱スタイルにデジタル時計戦法あわせてるのがかっこいいですよね
歯車スイレン:あと終わってみたら九条くんを敵と見越して感情とってたのが結構ビビりますね
歯車スイレン:あとは……EDで迷惑かけちゃって……小見寺さんが本来やりたかったことをつぶしてしまって申し訳ない名と思っています
小見寺 旭奈:特に考えてなかったからヨシ!
小見寺 旭奈:それはそれとして反省はして
歯車スイレン:そうなの!?
歯車スイレン:反省はしてます……
小見寺 旭奈:元々は空くんとクロワッサン食べようかなくらいのことしか考えてなかった
歯車スイレン:空くんも出たし私がクロワッサン食べたしだいたい叶いましたね
小見寺 旭奈:反省して
歯車スイレン:はい…………
歯車スイレン:なんか結構小見寺さんの境遇を考えるとつらくなってしまった部分があって……でも幸せそうなのでよかったです!
歯車スイレン:みんなでハッピーエンド迎えられて、本当によかった!!!
小見寺 旭奈:どの口が???
GM:よかったよかったー
小見寺 旭奈:でも選んでもらえたのは純粋に嬉しいです、ありがとうございます!
歯車スイレン:そんな感じです!ありがとうございました!
九条 匡真:PC5、九条匡真です。
九条 匡真:十玻璃君についてなんですが
九条 匡真:まず単純に、このすさまじい物語の中で
九条 匡真:最後まで主役として文句なしに引っ張っていってくれたこと
九条 匡真:皆それぞれ掛け値なしに凄かったんですけど、中心として支えてくれたのは十玻璃君だったと思います
十玻璃 真助:匡真……
九条 匡真:なんだそのつぶやき 重いよ感情が
十玻璃 真助:だからお前が言うんじゃ無いよ
九条 匡真:だよね!
九条 匡真:それとやはり、私が自分のロールをする上で一番転機になったのが
九条 匡真:マスターシーン3の秘密の公開だったんですが
九条 匡真:あの時点ではゲーム的にというか、データ的には秘密の公開をするのかなりリスキーでした
九条 匡真:結界を破る手段も見つかってないし、周りからは完全に目をつけられるし
九条 匡真:そもそもこれまで隠してきた本性を突然現すのも、それなりに説得力が必要だと思うので
九条 匡真:PLである私は楽しいけど、PC的には難しい選択でした
九条 匡真:それを覚悟の上で、更にまだ十玻璃君の考えを聞いておらず、秘密が変わってないうちからヒトツキと敵対したのは
九条 匡真:「ガントスさんと十玻璃君なら、こいつが我慢できないような格好良いヒーローやってくれるだろ……」って
九条 匡真:信頼というか、完全に丸投げした形でした。
九条 匡真:その上でこちらの想定を遥かに超えたヒーローっぷり、「敵も味方も」「お前は舞台に上がらないの?」
九条 匡真:九条が本性を現すのに圧倒的な説得力を持たせてくれて、GMと一緒にガッツポーズしてました
九条 匡真:そんな感じで全編通してめちゃめちゃ感謝してますし凄かった。ファンとして惚れ直しました
十玻璃 真助:めちゃくちゃありがたいお言葉です
十玻璃 真助:うれしい…
九条 匡真:それからこれは琴線とはまた別扱いなのですが
九条 匡真:サイクル1のロールで皆のリミッターを外してエンジン全開にさせてくれた閏さん
九条 匡真:使命からすえば的確とは言えない行動方針を、PCがやりたいようにやれ!と後押ししてくださったGM
九条 匡真:改めて感謝いたします!お二人が居なければ九条は立てなかった!
九条 匡真:そしてクライマックスでめちゃめちゃに暴れても一緒に盛り上げてくれた皆さん
GM:いえいえ、こちらこそ!
九条 匡真:本当にありがとう!皆のお陰でラスボスがまっとうできたと思います!
九条 匡真:私からは以上!心に残る体験でした、ありがとうございました!
:こちらこそありがとうございます。
GM:裏の主人公だったと思います、九条くん
九条 匡真:照れちゃうな~
九条 匡真:まあ主人公殺すって意味では裏か……
十玻璃 真助:諦めろ
GM:さてそれでは使命の達成ですね。
GM:PC1、あなたは時姫に恋をしている、あなたの【本当の使命】は彼女を幸せにすることだ。
GM:みんなどう思う?これ達成できてる??
十玻璃 真助:出来たかな……
九条 匡真:幸せになれよ
:この後でしょ
十玻璃 真助:"時姫"の"幸せ"とは…?
九条 匡真:お前の役目だぞ
夜岸 沙揺:そうだぞ
九条 匡真:見つけろこれから
歯車スイレン:十玻璃くんが幸せに出来ないわけがない
小見寺 旭奈:妾よりもっと幸せになれ
:十玻璃君ができるっていうなら達成だと思いますよ
十玻璃 真助:責任取ります
歯車スイレン:旭奈……私が幸せにするからね
九条 匡真:ヨシッ!
GM:フフフ、達成としましょう、3点です
十玻璃 真助:ありがたく
GM:続いてPC2、秘密:あなたの正体は呪術兵器である己のチカラを使い、時空をさかのぼってここへとやってきたもうひとりの時姫である。あなたの【本当の使命】はかつてあなたをかばい命を落としたPC1の命を救うことである。
GM:救ってるねぇ~~~3点!!
十玻璃 真助:文句なしでしょ
九条 匡真:完璧な仕事
:やるな
歯車スイレン:100%救った
小見寺 旭奈:救ってやったぜ
GM:続いて3!秘密:あなたは時姫を開発した研究者のひとりである。あなたは時姫のあまりに危険な
チカラを恐れている、あれは造り出してはいけないものだったのだ!
あなたの【本当の使命】は時姫を殺害、あるいは無力化することである。
あなたは【プライズ
:劫の長針】を所持している。

小見寺 旭奈:なんか最後に斬られてたけど……
GM:無力化しましたね無事、3点!!
十玻璃 真助:やったぜ!
:無力化のほうですね、やったー
歯車スイレン:やったぜ!人として幸せに生きて……
小見寺 旭奈:見事無力化しましたね
GM:PC4、秘密:あなたの正体は時姫の能力である呪術結界「玄の央岸」からこぼれ落ちたチカラの
欠片、言わば時姫の分身である。
あなたの【本当の使命】は時姫の旅の行く末を見届けることである。
あなたは【プライズ 
:刹那の短針】を所持している。

九条 匡真:見届けろよ
十玻璃 真助:これ……
九条 匡真:消えるな
GM:これどう?なんかこの毛玉放棄してイチヌケしようとしてなかった??
歯車スイレン:え!?
九条 匡真:お前消えてたら失敗だったからな!
歯車スイレン:見届けたでしょ!?
:あ、ほんとだ
小見寺 旭奈:そうですね、確かに……
:いつまでも寝ようとしてたよね
小見寺 旭奈:まあ臣が救ったので
GM:あははは、3点差し上げます。
歯車スイレン:ありがとうございます!もうしません
九条 匡真:小見寺さんのお陰
十玻璃 真助:感謝せいよ!
歯車スイレン:マジで感謝
:そうだぞ
GM:さて、問題のPC5
GM:秘密:あなたはPC1を愛している、あなたは愛した相手を殺さずにはいられない。あなたはここが呪術結界「クロノ・オーガン」の渦中であることを知っている。
この全てが繰り返される時間の中で永遠にPC1と殺し合うことが出来るのだ!
あなたの【本当の使命】は結界を守る事である。
あなたはあるいは本当の意味でPC1の命を奪うことを我慢できなくなる時が来るかもしれない、あなたは好きなタイミングでこの秘密を公開することでPC1に【殺意】の感情を取得し、【本当の使命】を「PC1の命を奪う」へと変更できる。

GM:これはね
GM:もう
九条 匡真:殺せませんでした。無念!
GM:達成できなかったことに価値があると思います
十玻璃 真助:いい言葉
歯車スイレン:そうね……
九条 匡真:まあこいつの使命には
:カッコよくて悔しいな
小見寺 旭奈:そうですね……
九条 匡真:「貴方の本当の使命は人生を楽しむことである」っていう裏の使命があるので
九条 匡真:それは達成しました
九条 匡真:まあ俺はラスボスだからね
十玻璃 真助:"我"すぎん?
九条 匡真:皆の障害になって使命を果たさせるのもヴィランの仕事さ
小見寺 旭奈:使命は達成できなかったけど、ヴィランとして最高のヒーローを見れたと思います
九条 匡真:なんて物分りの良いこと言えるかよ!悔しい~!
九条 匡真:次は絶対勝つからな!覚えとけよ!
GM:裏使命達成につき3点差し上げましょう。
十玻璃 真助:いつでも来いや~~~!
:やっぱヒーローじゃないかなあ
九条 匡真:えっほんとに?
GM:もってけもってけ
十玻璃 真助:おめでとう!
九条 匡真:あ、ありがとうございます……
歯車スイレン:裏使命があってよかった~!
GM:よかったな~~
小見寺 旭奈:やっぱ裏使命だよな!
:大盤振る舞いだ
九条 匡真:こいつ人生楽しむだけで使命達成してる……
小見寺 旭奈:R使命
九条 匡真:無敵じゃん
:ハグレモノでもそうそうないぞ
GM:そして最後にGMが無から生み出した功績点を5億いただきます、ありがとうございました。
九条 匡真:どうぞ
歯車スイレン:うおーーーー最強の忍び作れちゃうジャン!!!!!
十玻璃 真助:500億くらいじゃない?
GM:これで、終わったな……
九条 匡真:それだけの価値がある
:やっぱりGM功績点は5億はないとな~~~
九条 匡真:お前がシノビガミだ!
小見寺 旭奈:5億でいいんですか?
GM:謙虚だからね
:おくゆかしい
九条 匡真:謙虚さが光る
歯車スイレン:ジュースをおごってやろう
九条 匡真:9億で良い
十玻璃 真助:謙虚?
GM:ジュースうれしー
GM:今回は
GM:こんな、こう……スケジュールとか
GM:ガバ
GM:ほんと
GM:ありがとうございました
十玻璃 真助:逆に言うんですけど
十玻璃 真助:こんな大作のスケジュール完璧にこなすの
GM:皆のおかげで、最高の物語になったと思います
十玻璃 真助:誰でも無理でしょ
歯車スイレン:本当に最高のGMでした
十玻璃 真助:本当にありがとう……
GM:いや大作じゃあなかったはずなんですよね……
九条 匡真:ありがとうございました
GM:どうしてなんだろ
小見寺 旭奈:最高でした本当に
九条 匡真:GMにも琴線
GM:きみたちが悪いんですよ
小見寺 旭奈:ありがとうございました……
:絵も音楽も、もちろんシナリオも凄かったです!ありがとうございました!
GM:フフフ、ありがとう……
九条 匡真:ちょっと盛り上がりすぎちゃった
歯車スイレン:ありがとうございました……
九条 匡真:めちゃめちゃ楽しんだので許して欲しい
十玻璃 真助:ココフォの演出もとにかく凄かったなあ…
:たのしかったなー……
歯車スイレン:本当に楽しかった……
小見寺 旭奈:いやメチャクチャ楽しかったですね……
GM:本当に楽しかったよ……GMって良いものなんだな
十玻璃 真助:楽しすぎた…
GM:連続しては絶対やりたくないけど
:w
歯車スイレン:普通はこんな大変じゃないはずだから……
小見寺 旭奈:それは本当にそう
九条 匡真:倒れる
:おばけらさんただでさえ集中度が高そうなのでおそろしい
GM:明日からもう無いんだよな……これ
十玻璃 真助:ほんとうにさ
十玻璃 真助:明日からのことかんがえると
十玻璃 真助:何していいかわかんないよ…
小見寺 旭奈:ほんとに……? 嘘じゃない……?
十玻璃 真助:この気持ちで……21年を!?
:物語は続くということですよ!!
:未来を作るのは私たちなのだ
GM:良い旅でした……
歯車スイレン:最高の年末年始だった……
GM:そう、ほんと
九条 匡真:こんな良い年越しそうそうできないよ
:そうですね
小見寺 旭奈:年末年始にこれ体験できるの、本当に中々ないことだと思います
十玻璃 真助:ヤベー体験しちゃった本当に…
十玻璃 真助:初ビガミセッションということで至らぬ点など多々あったとおもいますが
:シノビガミへの感情が変わった
十玻璃 真助:暖かく迎えてくれた皆さんのおかげです
十玻璃 真助:シノビガミ、めちゃくちゃおもしろかった
九条 匡真:あったか?至らぬ点
十玻璃 真助:あったろ一杯!
:望郷忘れたくらいでしょ
十玻璃 真助:影分身2プロとか…?
歯車スイレン:スイレンルートが実装されてないことくらいじゃない?
九条 匡真:忍法とかコスト忘れは経験者もよくやるから……
小見寺 旭奈:でも閏さんも望郷してなかったし……
:ワシは 忘れた
十玻璃 真助:えっちスイレンちゃんのファンアート待ってます
九条 匡真:いやあれは呪い返しのせいなので
歯車スイレン:十玻璃……♡
:女狐め~~
小見寺 旭奈:小見寺も最後の操り人形とかガバでしたね
九条 匡真:モテモテね
:うちの十玻璃を誑かすな~~
九条 匡真:操り人形自体で大分詰将棋はされてた
十玻璃 真助:ロードムービーエロパロ、竿役コイツなのクソほどどうしようもないな
:でも分身はできる
歯車スイレン:ま、私は旭奈と幸せになりま~す
九条 匡真:便利ですね
GM:データ面の不備なしに終えることは
十玻璃 真助:幸せになってくれマジで もう消えるなよ
GM:不可能でしょTRPG
九条 匡真:不可能
十玻璃 真助:うn…
小見寺 旭奈:それは本当にそう
歯車スイレン:本当にそう
九条 匡真:我々はセッション中は足し算と引き算もできなくなる
九条 匡真:それが人間
GM:他は満点以上だったので
:ふしぎね
GM:完全勝利ですね
十玻璃 真助:クライマックス5ラウンドあたり頭ヤバかった
十玻璃 真助:全員
九条 匡真:他全部10億点だから
:確かに
九条 匡真:ゆだってましたね
歯車スイレン:脳みそスポンジになっちゃった
GM:というわけでこれにて……
GM:解散とする!!!
十玻璃 真助:はい……
GM:本ッ当に
GM:ありがとうございました
九条 匡真:ありがとうございました!
:ありがとうございました! お疲れ様でしたーーーー!!
歯車スイレン:こちらこそ、本当にありがとうございました!!最強に楽しかったです!!
九条 匡真:お疲れさまでした!
十玻璃 真助:ありがとうございました! 最高のセッションでした。
歯車スイレン:お疲れ様でした!!
九条 匡真:また一緒に遊んでくれ!
GM:また遊びましょう!それでは!!
小見寺 旭奈:本当にありがとうございました……!
九条 匡真:おやすみなさい!
小見寺 旭奈:お疲れ様でした! また是非……!
:楽しかった~~~~!! おやすみなさい!!
十玻璃 真助:おつかれさまでした! おやすみなさい!
歯車スイレン:また遊んでください もう消えないので お願いします
九条 匡真:ほんと頼むよ!

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