ベイトボール∴ドロップダウン
PC1:“ライトニングロッド”柊木 晃(キャラシート)PL:サムトー
PC2:“ラグドエッジ”欠淵 清志郎(キャラシート)PL:さささ
PC3:“一蹴両断”華理 魅録(キャラシート)PL:トリケラプラス
PC4:“アーロイ”黒野 景(キャラシート)PL:モッズ
GM:もやし炒め
メインログ|雑談ログ
目次
プリプレイ
GM:何だか雪が降っててめちゃくちゃ寒いですが負けずにセッション!
GM:熱いマスタリングを心がけます!よろしくお願いします!
柊木 晃:よろしくお願いします!
欠淵 清志郎:よろしくお願いします!
華理魅録:よろしくお願いします!
GM:さっそくですが自己の紹介をしてもらいましょうッ!
GM:まずはPC1、柊木さん~お願いします!
GM:((キャラシート)
柊木 晃:はーい!
柊木 晃:柊木 晃(ヒイラギ コウ)です。24歳、平凡な事務員をやっています。
GM:顔が良い~
柊木 晃:えっそう?いやあ照れるな~
柊木 晃:生まれつき運が良い方にも悪い方にも極端にぶれやすい、ラッキーだかアンラッキーだかよくわからない男。
柊木 晃:そんな人間が平穏無事な生活など送れるはずもなく、まったくの偶然から事件に巻き込まれオーヴァードに覚醒。
柊木 晃:悪運強くジャームになることはなくUGNに保護され、現在はイリーガルとして登録しています。
GM:波乱万丈ってワケですわね……
柊木 晃:運動会の日は大雨になるかすごい熱戦になるかの二択だったよ
柊木 晃:人物としては積極的に人助けするほど善人ではないものの、眼の前の悲劇や悪行は見過ごせない程度の小市民。
柊木 晃:UGNとしての自覚とか全然ありませんが、寝覚めが悪くならない程度に頑張ります。
GM:最も共感できる善性!主人公格だ
柊木 晃:いやいやそんなことは。あんまり目立つのはちょっと……
柊木 晃:性能は雨粒の矢を駆使したシーン攻撃型。遺産:雷神の槌で火力を確保し
柊木 晃:ダンシングシミターとソードマスターの組み合わせで命中固定値13、足りない分の達成値はLV3の妖精の手で補います。
柊木 晃:攻撃の度に遺産の代償で自分にも雷が落ちてきますが、大した問題ではないですね!(HP-3)
GM:ほんとかな?
柊木 晃:だいじょぶだいじょぶ。コラテラルダメージに過ぎない
柊木 晃:今日も元気に避雷針やっていこうと思います。よろしくお願いします!
GM:無茶はしないでね……(架空幼馴染女子)
GM:そんな柊木さんのハンドアウトはこちら!
■HO1「柊木 晃」
シナリオロイス:路地裏の少女
決して平凡とは言えない君の人生の、おおよそ平凡と言える日常の終わり。大雨の中帰路を急いでいた君は気付かぬうちにワーディングの領域へ踏み込んでしまった。
ワーディングの主は近いが君への敵意は感じない。今引き返せばあるいは面倒事を回避できる可能性はある。だが、君の"運"はそんな普遍的でつまらない"可能性"を引き当てはしない。
これが幸か不幸か、それはまだ分からないがとにかく君は路地裏で屈強な男に締め上げられる少女、という景色を見る事になる。
GM:またしても極端な"運"を引き当ててしまったようですね……
柊木 晃:しょうがねえな……本当によ……
柊木 晃:そういうの引いちゃったからには放っておくわけにもな~
柊木 晃:まあなんとかなるでしょ
GM:最も強い悪運を発揮して何とか乗り越えて欲しい!という感じです
柊木 晃:こんなもん使わないに越したことはないんだけどね!期待に添えるようにがんばりまーす
GM:頑張って欲しい!では続いて!
GM:PC2、欠淵さん!お願いします!
GM:(キャラシート)
欠淵 清志郎:はい、どうも。
欠淵 清志郎:欠淵清志郎(かけふち・きよしろう)と申します。28歳男性、フリーランスの『仲裁屋』をやってますんでね。
欠淵 清志郎:要するにほぼ何でも屋なんですが、揉め事の仲裁のためならなんでもします。
欠淵 清志郎:実力行使とか、戦闘とか、あと暴力とかも辞さない。
GM:穏やかじゃないわ!
欠淵 清志郎:とんでもありません、合法です。
欠淵 清志郎:ゆるいオールバックに銀縁眼鏡、着崩しスーツ、あと顔から身体にかけてでかい刺青が入っており、とても堅気には見えません。
欠淵 清志郎:戦闘時にはこの刺青が勝手に動いて敵を攻撃するという寸法です。レネゲイド入りの特別製です。
GM:ひゅ~ッ!カッコいいデザインだぜ……
欠淵 清志郎:敬語寄りのインテリヤクザみたいな雰囲気の人で、実際元鴻央会の構成員でした。
欠淵 清志郎:色々あって抗争で舎弟と相棒を亡くしており、そのどさくさでどうにか足抜けに成功、もう二度と戻りたくはないそうです。
欠淵 清志郎:現状、名前も事務所も眼鏡も亡き相棒が用意してたものを拝借しており、実際は結構狂犬だったところを誤魔化してるみたいな感じです。
GM:接客業ですものね
欠淵 清志郎:おもてなししないとねえ
欠淵 清志郎:元鴻央会なので当時はFH寄りでしたが、現在はそこそこUGNとも仲良くしてる感じですね。
欠淵 清志郎:ピュアウロボロスでDロイスは申し子。
欠淵 清志郎:エンブレム「昇り龍の刺青」を使ってC値を下げ、セレリティでクライマックス1ラウンドだけ2回C6RC攻撃をしていきます。
GM:ひぇ~~跳ねたらえらいことになりそうだ
欠淵 清志郎:C6、意外と跳ねなかったりするけど、まあがんばります。
欠淵 清志郎:あと暴走型かつエンブレム使ったラウンドは防具が意味をなさなくなるのでかよわい。
欠淵 清志郎:社会は低いけど、技能と財産点がそこそこあるのでカバーできたらいいなーという感じですね。
欠淵 清志郎:よろしくお願いします!
GM:痒い所に手が届く!よろしくお願いします~!
GM:そんな欠淵さんを待ち受けるハンドアウトはこちら!
■HO2「欠淵 清志郎」
シナリオロイス:ずぶ濡れの少年
『仲裁屋』を掲げる君の事務所へ一人の来客がやってくる。顔は奇妙なマスクで隠れ、大雨の中傘を差していなかったのかボタボタと水滴を垂らす少年。
「鴻央会に追われている妹を助けて欲しい」と言い放ちボロボロの現金が入ったカバンを君へ投げてよこしたその少年は、半ば言い逃げの如く姿を消した。
その数日後、置いてきた筈の過去が君を訪れる。
欠淵 清志郎:ひゃーー
GM:関わりたくない過去が向こうからやってくる!
欠淵 清志郎:困りますねえ……。
欠淵 清志郎:逃げるわけにもいかないんでしょうね、これ。
GM:過去からは逃げられない……かは、欠淵さん次第!どうか良い結末を!
欠淵 清志郎:やってやりましょう!
GM:やる気充分!よろしくお願いします!
GM:続いては……PC3、華理さん!
GM:(キャラシート)
華理魅録:いえっさー!
華理魅録:「華理魅録(かり・みろく)。悪意は一蹴の元に断ち切りますわ」
華理魅録:「その脚で蹴れるのか?ですか。……ふふふ、それは後のお楽しみということにしておいてくださいませ」
華理魅録:白髪ロングの赤眼鏡高校二年生名家のお嬢様。左脚が膝上あたりから義足になっており杖をついています。
GM:最高・デザイン……
華理魅録:わーいピクるーがんばりました
華理魅録:ゆらりゆらりと重心が少し安定しない歩き方をするので大丈夫か?という印象を与えますが実際のところそんな歩き方をしなくてもある程度ちゃんと歩けるしなんなら走ったりある程度そのまま戦闘もできます。
華理魅録:というのも弱さやスキを意図的に作って見せてる部分があるからですね。そういった”弱者”に周りがどう対応するかを見ていることがある。
GM:強かな精神だぜ……
華理魅録:それはそれとして視力は素で悪いし抜けてるところもある。人の事を試したがりですね。空気感でごまかされそうですが性格はそんなに良くない部類に入ると思います。
華理魅録:基本的に穏やかで弱きを守り強きをくじく。市井の人々の生活を守ろうというのが基本スタンスです。
華理魅録:FH絡みの事件で覚醒する際に屋敷の家族や使用人たちが大勢亡くなっているので今は一人ぐらしです。一人でおきてひとりで学校やUGNいってる
華理魅録:戦闘中はカニ人間に変身して自分のHPを削りながら戦うアタッカーです。剣(脚)と熱の力、そして賢者の石をフル稼働だ!
華理魅録:仲間のことも軍神の守りでカバーするぞ。
GM:辛い過去にも負けず立派にUGNやっていてえらい
華理魅録:といったところでしょうか
GM:賢者の石怖いぜ……
華理魅録:今回ブラックサンを擦りまくってますからね。キングストーンです
GM:唯一の正規人員ということで色々とGMも頼る事になる!普段は見ない街の姿を見る事になる……かも!
華理魅録:うぉぉぉ~!裏の街をかけぬける!義足だけど!
GM:ハンドアウトはもう一方の紹介が終わってからということで……お次!
GM:黒野さん!お願いします~!
GM:(キャラシート)
黒野 景:UGNイリーガル“アーロイ”、黒野景(くろの・けい)です。
黒野 景:年齢は16歳、背景的には目だって特殊なところもなく、ごく普通の高校生!
GM:可愛い顔してるわね……
黒野 景:もともと医師の家系に生まれたのでちょっと裕福なお家育ちなくらい。
黒野 景:本人も進学校に通ってはいるんですが、オーヴァード覚醒以前からちょいちょいサボったりしてて、
黒野 景:イリーガルになってからはレネゲイド絡みで休んだりもしてるので、出席日数のことでちょっと頭を悩ませてる以外は
黒野 景:悩みらしい悩みもない能天気少年です。
GM:卒業は……出来るよう頑張って欲しい!
黒野 景:卒業はするよ~~~~ 放任主義って言っても流石に留年とか退学は怒られると思うし!
GM:えらい~~今回の事件も学業に響かない程度で済むと良いが……
黒野 景:元来好奇心が強かったりあるいは義侠心で、レネゲイド絡みの事件には積極的に首を突っ込んだりします。
黒野 景:能力的にはキュマイラ/バロール複合型!
黒野 景:と言ってもめちゃめちゃシンプルな近接アタッカー。
黒野 景:獣の力+獣王のお手軽火力確保コンボで敵を殴る!白兵戦特化です。
GM:シンプルだが安定しててミドルでも大活躍の予感!
黒野 景:《赤方偏移世界》を積んでるので行動値と移動力の問題も無事クリア済。
黒野 景:あと今回は切り札として時間停止能力、データとして《時間凍結》を積んでいます!
GM:130点でそこまでやって切り札まできちんと搭載してるの凄いな~……構成が上手い
黒野 景:《時の棺》が守りに特化した時間停止なら
黒野 景:《時間凍結》は攻めの時間停止!
黒野 景:《時の棺》のように敵の強力な攻撃を1手潰して仲間を護る……といった使い方はできませんが
黒野 景:先手を奪取して1R2回攻撃で積極的に攻めに転じたり、
黒野 景:敵が複数いればそれぞれに攻撃振り分けで疑似的に範囲アタッカーの役割を担ったり
黒野 景:エンゲージ分割で範囲攻撃の被弾率を軽減したり、
黒野 景:本来の手番は放棄して行動放棄カバーで仲間を守る……と言った風に
黒野 景:代償になるHP20さえ確保できれば意外ととれる戦略の幅が広い便利エフェクトなので
黒野 景:状況を見極めてクレバーに使っていきたいですね。
黒野 景:以上!よろしくお願いします
GM:臨機応変に動ける出来たイリーガル!そんな華理、黒野ペアのハンドアウトはこちら!
■HO3「華理魅録」「黒野景」
シナリオロイス:"鴻央会"
街の守護者たるUGNに籍を置く、あるいはUGNの協力者である君達の元に"鴻央会"からあるレネゲイド兵器を持ちだして逃走したという兄妹の捜索任務が言い渡される。
"鴻央会"の動きを見る限りその兄妹はまだ捕まってはいない。FHセルと共同で開発されたその兵器がどんなものであれ、そんなものが物事の判断がつかない子供であろうと、街の闇を闊歩する"鴻央会"であろうと渡ればロクな事にはならないだろう。一刻も早くその兄妹を見つける必要がある。
手掛かりはたった一つ。この街で"仲裁屋"を名乗る怪しげな男、「欠淵清志郎」である。
GM:なんか~……怪しい奴いるらしいっすよ(ナビゲーター)
黒野 景:鴻央会に……“仲裁屋”ァ!?
華理魅録:「まあ大変!一刻も早く保護して差し上げなくてはいけませんわね」
華理魅録:「欠淵さん。よい方だといいのですけれど……」
黒野 景:お、おっかねえ~~~~~!すっげえ入れ墨してるよ……!
GM:よく考えたら年も近いしなんだかいいコンビな気がしてきましたね
華理魅録:先輩後輩ですかね?
黒野 景:イリーガルとしてやれることはやります。ヤバくなったらプロのUGNに任せて逃げよ
華理魅録:逃がすまいと首根っこつかまえよう
黒野 景:自分は高校1年の覚醒したて、って感じなので
黒野 景:そうなるかもですね
華理魅録:私は高二ですね
GM:学生二人に任せていい任務ではない気がしますがそんなのしらねえ!だってUGNなんだもの!
華理魅録:過酷な労働じゃ~
GM:そんな感じの強いパワーでマスタリングしていきます。よろしくお願いします
華理魅録:よろしくお願いします
GM:さて、そんではトレーラーを貼って開始としましょう!
■トレーラー
吐き気がするほどの群れの中、たった一人「何にもなれないくらいならいっそここで死のうか」と呟いて泳ぐ魚は、どこにも響かないちっぽけ命なら、何かを壊して終わろうかと小さく決意する。唯一つの心残りを顔も知らぬ誰かに託して──。
激しく雨降る一つの街の、二つの路地裏。行き詰った一人の少女と暗い決意に満ちた一人の少年に相対する男達は過去、あるいは不運に追い立てられて踊るだろう。
街の守護者達は鴻央会から持ち出されたモノを起点に日常に差す影へ足を踏み入れ、街が表と裏の境目を見失い始める。
Doublecross the 3rd edition 『ベイトボール∴ドロップダウン』
ダブルクロス───きっと、これは誰にも読まれない物語。それでも。
OP1『∴ドロップダウン』
GM:柊木さんのOPです。登場をお願いします
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (33 → 38)
GM:落ち着いた出だし
GM:--
GM:これも一つの不運と言えるのかもしれない。早朝に見たニュースキャスターの呑気な口ぶりからは想像もできない程の大雨に晒されながら君は帰路を急ぐ。
GM:手に持った傘は雨量に対してあまりにも心もとなく、差していようがいまいが変わりないのではないかと思うほどだ。
GM:すれ違う人々の中にも、諦めたように折れた傘を脇に抱えて猛ダッシュする姿が見える。
GM:一刻も早く家へ帰りたい君を阻むように、信号が赤く光る。
柊木 晃:「あー!あーもうまた赤!最悪っ!」
柊木 晃:クリーニングしたばかりのスーツがどんどん重くなっていく。
柊木 晃:「こういうことなんだよもー……タクシー呼べばよかった」
柊木 晃:骨が折れてひどい惨状の傘を捨てられずに抱えて愚痴をつく。
GM:思わず悪態を口にした君を、通り過ぎかけたサラリーマンがちらっと見てまた進んでいった。
GM:周囲を見渡してもタクシーは見当たらない。
GM:しかし、周囲へ巡らせた視線がタクシーではなく細い裏路地を見つけ出した。
GM:普段は通らない裏道だが、ここを抜ければやたらと長い信号群を回避できることを君は知っている。
柊木 晃:「安くないんですけどねえクリーニング代とかぁ」空を見上げて。
柊木 晃:「……もうこっち使うか。汚くて嫌なんだけどなー」
柊木 晃:まあ汚れても今更か、と誰にでもなくぼやきながら歩を進める。
柊木 晃:「うっわ匂いきっつ……!生ゴミと雨が混ざって……!」
GM:誰も見向きしない路地裏に転がる空き缶やゴミを避けながら歩いていく。
GM:ぼやいた君の声で、物陰で呑気に欠伸をしていた猫が雨宿りを切り上げて走り去っていく。
GM:あと少し、あと少しで抜けられる。そんな時。
柊木 晃:走っていく黒い影に小さく手を振る。
柊木 晃:(不運の象徴とか、勝手に言われるのも大変だよなあ)
柊木 晃:(いやでもお前言うて可哀想でもないな?可愛いで全部元取ってるだろ……)
GM:黒猫にまつわる迷信、あるいは世迷言。しかし、今回ばかりはそうでもなかったようだった。
GM:湿り切った空気が更に、粘性を持って君を包む。肌を刺す敵意、あるいは──殺意。
柊木 晃:「あ」
柊木 晃:嫌な予感がした。
GM:感情に晒されて変質したこれを、君は知っている。ワーディングだ。
柊木 晃:困ったことに、こちらの感覚だけは外れる方が少ない。
柊木 晃:「えー、なになになに……!」
GM:あと数メートル進めば路地裏を抜けられる。あるいは引き返せば元の道へ戻れるだろうか。
柊木 晃:事件?事故?なんでもいいけど勘弁してほしい。ただでさえこの雨で気分は最悪なのに。
柊木 晃:「とりあえず連絡……」
柊木 晃:端末を取り出して、雨で濡れる画面に四苦八苦しながら認証ロックを解除しようとする。
柊木 晃:(あああこんな時に限って……!めんどくさ!)
GM:押しても無いボタンが光っては出鱈目な数字を入力するソレに手間取っている君の目の前に──
ずぶ濡れの少女:「……ッ!いった……い」
GM:横道から、転がるように少女が飛び出てくる。
柊木 晃:「うおわっ」
柊木 晃:飛び出してきたなにかに驚いて飛びのく。
ずぶ濡れの少女:「……は?」
ずぶ濡れの少女:「……ッ!最悪!」
ずぶ濡れの少女:とてもこんな天候の下を歩けるとは思えない薄着に、何より目立つのは暗闇の中で銀色に光るナイフ。
GM:それを、一瞬ためらった後に君へ向ける。
柊木 晃:「えっ、とぉ……?なに?どなた?」
柊木 晃:「いやいやいや待って待って待って!?」
柊木 晃:鈍く光るナイフの刃を見て慌てて両手を前に出す。
ずぶ濡れの少女:「……何のつもり?」
柊木 晃:「こっちのセリフだ!」
柊木 晃:流れ出る汗も雨で流されて、ましかと思えばやっぱり不快。
ずぶ濡れの少女:「今更そんな演技で騙されると思ってるならムカつくんですけど……!」
柊木 晃:「なんのお話!?知らない知らない!」
柊木 晃:「僕、通りすがりの一般市民!そんなもの向けないで、怖いって!」
ずぶ濡れの少女:「偶然に"コレ"の中で動ける一般人が紛れ込んだって?どんな確率よ、それ」
GM:表情に浮かぶのは困惑。
柊木 晃:「コレ……?あ……」
柊木 晃:そういえばワーディング中だった、と思い出す。
柊木 晃:「……通りすがりの一般オーヴァード!」
柊木 晃:正しく言い直す。
ずぶ濡れの少女:「そんなもん居るかッ!」
ずぶ濡れの少女:思わず叫び、慌てて周囲を見渡す。
柊木 晃:「……あー。なんとなく分かってきた」
柊木 晃:「誰かに追われてる?」
ずぶ濡れの少女:「追われてない。困ってない。あっち行って」
ずぶ濡れの少女:「万ッッッッが一あんたがほんとに一般人ならさっさとどっか行って!」
柊木 晃:「はいはいわかりましたお気をつけて幸運をーっ!」
柊木 晃:一応小声で言ってから、抜き足差足その場を去ろうとする。
柊木 晃:(こええよ、いきなり刃物向けてくるんじゃないよぉ!漏らすかと思った!)
ずぶ濡れの少女:「…………」何だったんだ、という表情
GM:が、当然。それで事が済むわけがない。
くたびれた男:「あーらら……マジかぁ」
GM:君が抜け出そうとした道の先から、一人の男が路地裏へ出てくる。
柊木 晃:(うわっ柄悪っ!)
柊木 晃:因縁をつけられないようにと端を歩きだす。
くたびれた男:くすんだ金髪に隠そうともしない顔の傷跡。目付きと相まって尋常ではない人相の悪さだ。
くたびれた男:「こんにちは、お兄さん。一応聞くけどUGN?」
くたびれた男:抜け出そうとした柊木の肩をがっしりと掴み、にこやかに問いかける。
柊木 晃:(やっべ、動けるってことはオーヴァードじゃん!)
柊木 晃:「ひぃぃ!?待って、知らない知らない!」
柊木 晃:傷跡フェイスに怯えていつもよりだいぶ高い声が出る。
くたびれた男:「あらら、そんなビビんないでちょうだいよ。とって喰いやしねえって」
柊木 晃:「私なんにも知らないんですよ……ほんと、偶然ここに居合わせただけでして……」
柊木 晃:「か、勘弁していただけませんかねえ……?」
くたびれた男:「勘弁って、オイオイお兄さん!傷ついちゃうなァおじさん!」
くたびれた男:「ただの世間話みたいなもんじゃないか、えぇ?」
くたびれた男:そう言って、君の肩から手を離す。
柊木 晃:(逃げる!逃げる!逃げる!)
柊木 晃:OKが出た瞬間走り出す準備をしている。
くたびれた男:「ここで見たことはさっぱり忘れて社会奉仕に勤しんでちょうだいよ。脅かして悪かったね」
GM:そう言って。
GM:先程の緩慢な動作からは想像もできないスピードで様子を伺っていた少女に近づき、腹を蹴り上げる。
柊木 晃:「……!」
ずぶ濡れの少女:「……ッッッおえ……ッ」
くたびれた男:ナイフを取り落とし、両手を口元へ運んだ少女を受け止めるように首を掴む
ずぶ濡れの少女:「はな、せ……ッ!ゴミ野郎……ッ」
GM:強がっているが、少女は締め上げられる強さが増していくと共に、声も出せなくなっていくようだった。
くたびれた男:「…………」少女の言葉には何も返さない。ただ、締め上げていく。
柊木 晃:「……」
柊木 晃:今すぐにも逃げ出そうとしていた脚は、完全に少女達の方へ向いた。向いてしまった。
柊木 晃:最悪だ。まじで最悪だ。
柊木 晃:「ええとさあ、お兄さんさあ」
柊木 晃:まあ、最悪ならこれ以上悪くはならないだろう。
柊木 晃:「一応聞くけどUGN……?」
くたびれた男:「ん?どうした、お兄さん。最後まで見てくかい?」
くたびれた男:「……あ?いや、違うけど」
くたびれた男:怪訝そうに目を細める。
柊木 晃:「んじゃどこの人?っていうか、その子なに?」
柊木 晃:「なんでそれやってんのか教えてもらえます……?」
くたびれた男:「あ~、まあ。ゴミ処理かな」
くたびれた男:「気分良いもんじゃないけどね、ゴミだって生きてるんだし」
ずぶ濡れの少女:男の言葉に、潰れそうな喉から必死に声を絞り出す。
柊木 晃:「いや、そういう遠回しな言い回しじゃなくて、もうちょっと細かい事情が知りたいっていうかさ」
ずぶ濡れの少女:「ち、……がう……ッあたしは……ゴミ……じゃ……」
柊木 晃:「僕部外者だから、どっちが悪いかわからないわけじゃない?」
柊木 晃:「ちゃんと色々聞いて判断したいんだけど」
柊木 晃:「……とりあえず離してあげちゃくれない?苦しそうだよ」
くたびれた男:「善とか悪とか結構難しい話するじゃない」中々死なねえなコイツ、と呟いて少女を見やる。
くたびれた男:「悪いから殺される訳じゃないんだな、こういうの。価値が無いから殺されるの」
くたびれた男:「+にならないなら、0から-になる前に殺す、というか……難しい話だな、オイ」
GM:手を離す様子は無い。少女は暴れる気力も尽きたのか、徐々に大人しくなっていく。
柊木 晃:「離してもらえないかな、いやほんとに」
柊木 晃:「死んじゃうって」
くたびれた男:「だから、そう言ってるだろさっきから」
くたびれた男:「殺すんだって」
ずぶ濡れの少女:虚ろになり、涙を零す瞳が君を見たような気がした。
柊木 晃:「僕に話し合いとか説明の間ぐらい待てない?」
柊木 晃:「いや、そもそも」
柊木 晃:「何言っても聞く気ないね?」
くたびれた男:「無いね」にやっと笑う。
柊木 晃:背中が気持ち悪いのは、雨のせいか止まらない汗のせいか。
柊木 晃:(いやいやいやこわいこわいこわい)
柊木 晃:むき出しの殺意に恐怖しながら、じりとわずかに脚を前に出す。
柊木 晃:「じゃあ……仕方ない、なっ!」
柊木 晃:踏み出して駆け出す。
柊木 晃:超人としてどころか、一般人としてもあまりにも遅い。
柊木 晃:雨のせいで踏み込みが滑って転びかける!
柊木 晃:「おわ、わっ、わっ!」
くたびれた男:「はぁ?」ぽかんと口を開けて転びかけた君を見やる。
柊木 晃:とんとんと無様なステップを踏みながら体勢を立て直すと、
柊木 晃:目の前には怖いお兄さんが立っている。
柊木 晃:「あ……」
柊木 晃:「ど、どうも……?」
柊木 晃:ひきつった営業スマイル。
くたびれた男:「……やり直すか?」にやっと笑い、不意打ちのように君を蹴り飛ばす。
柊木 晃:その蹴りが突き刺さる瞬間。
柊木 晃:轟音が鳴った。いや、それは直後のこと。
柊木 晃:轟音の前に、稲妻があった。
柊木 晃:雷の柱が、狙いすましたように男を狙って発生し
柊木 晃:その電流は雨に流され、奇跡的に柊木にも少女にも流れない。
くたびれた男:「ガッ………!?」うめき声と共に焦げ臭い煙を上げて地面へ倒れる。
ずぶ濡れの少女:「ゲホッ……ゲホッ……」地面へ放り出されてせき込み、えずいた。
柊木 晃:「ひぃぃぃーーっ!?」
柊木 晃:大声で悲鳴を上げながら、今度は脚を取られずに駆け出す。
柊木 晃:放り出された少女を抱えて、
柊木 晃:(重っ)
柊木 晃:バランスを崩しながらも踵を返し、全力で逃げ去る!
ずぶ濡れの少女:「な……何、やってん……の……!?」君へしがみ付いたまま困惑の声を上げる。
柊木 晃:「ごめんねーーっ、UGNでーーす!」
柊木 晃:困惑する少女の声には応えず、後ろに向けて大声で叫ぶ。
柊木 晃:(言ったら殺されそうだったから言わなかったんだけど!頼むこれでびびって帰ってくれ!)
くたびれた男:「騙された、はは……げほ」雷に打たれたとは思えない速度で立ち上がるが、追う様子は無い。
柊木 晃:「何って言われてもなあ!何やってんだろうねえ!」
ずぶ濡れの少女:「ば、ばかじゃ……ばかじゃないの!?」
柊木 晃:「あはははは!バカじゃないかなあマジで!怖えぇっ!」
柊木 晃:やけになって笑いながらとにかく走る。
柊木 晃:「君、名前は!?」
ヤツカ:「…………ヤツカ」振り落とされぬよう、君の身体にしがみついて小さく返す。
柊木 晃:「ヤツカさんね!君、ラッキーだぜ!なにせこの」
柊木 晃:「僕にげふっ、ごほっ!」
柊木 晃:走りながら叫び続けて息が切れ、思いっきり雨を吸い込んで咳き込む。
ヤツカ:「……落ち着いて喋りなさいよ。変な奴」
柊木 晃:「落ち着くと怖いんだよぉ!もーっ!」
ヤツカ:「あんたの名前は」ぶっきらぼうに
柊木 晃:「ひいらぎ、こうっ!」
柊木 晃:「喜びな、僕の今日は割りと最悪だった」
柊木 晃:「この後はラッキーしか待ってないぜ」
柊木 晃:転びかける。二、三歩がくがくと揺れて立て直す。
柊木 晃:「……多分ね!」
ヤツカ:「…………どうだか。顔も見られたし、アンタも追われるよきっと」何故か愉快そうに、呟く。
柊木 晃:「ですよねー!……まあ、」
柊木 晃:「なんとかなるでしょ!」
ヤツカ:「……あんだけ怖がってた癖に、どっから来るのよ。その自信」
柊木 晃:「はっは、そりゃあもう」
柊木 晃:生まれてこの方、こういうのは
柊木 晃:「慣れっこだからさ!」
柊木 晃:柊木晃、24歳。今日も今日とて雨模様。
柊木 晃:しかして最悪を引いた試しはない。
柊木 晃:今日もそんな感じでやっていこう。
柊木 晃:……平穏で済むならその方がいいんだからね、マジで!
GM:これが幸か不幸か、それは分からないが。
GM:君が抱きかかえる少女から、雨音にかき消される事を祈っているような声量で
ヤツカ:「……ありがとう」
GM:と、聞こえた気がした。
GM:--
GM:シーンカット。ロイス取得のみ可能です
柊木 晃:ヤツカ ○P:庇護/N:厭気
柊木 晃:以上!
GM:OK!
OP2『ベイトボール∴』
GM:シーンプレイヤーは欠淵さんです。登場どうぞ
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (38 → 42)
欠淵 清志郎:よしよし
GM:ナイスな出だし!
GM:--
GM:『仲裁屋』の看板を掲げる事務所の窓を激しい雨が叩く。
GM:元々人通りの多い場所ではないが、今日はそれに輪をかけて人が通らない。
GM:これでは客足は望めないだろう。
欠淵 清志郎:顔に大きな刺青を入れた男が、雨垂れの落ちる窓をちらりと見る。
欠淵 清志郎:元々薄汚れていた窓だ。良い掃除になるだろう、と思っておく。
欠淵 清志郎:上品ぶったインテリアを揃えた事務所の中も、どこか色彩がくすんでいるようで。
欠淵 清志郎:特に火急の用事があるでもなし、少し前の書類を整理でもと引っ張り出してきたところだった。
欠淵 清志郎:(……こんな仕事、ない方がいいっちゃいいのかもしれないが)
欠淵 清志郎:(こっちの生活の方は困るな。冷やかしでも誰か来てはくれんものか……)
欠淵 清志郎:とんとん、と雑に紙を揃える。雑にまとめる。
GM:そんな君の思いが通じたのか、乱暴に事務所のドアが開かれる。空調に守られた部屋に、湿気と冷気を抱えた空気が流れ込んだ。
欠淵 清志郎:度の入っていない眼鏡をかけた顔を上げる。
ずぶ濡れの少年:開いた扉の先に居るのは、奇妙なマスクで顔を覆った少年。
欠淵 清志郎:頬の刺青を、微かに冷気がくすぐる。
欠淵 清志郎:「……おや」
ずぶ濡れの少年:傘もささずにやってきたのか、色素が抜け落ちた金髪からぽたぽたと水滴が落ちる。
欠淵 清志郎:「これはどうも、いらっしゃいませ」苦笑にも似た笑顔を作る。
ずぶ濡れの少年:「あんたが仲裁屋か」
欠淵 清志郎:「雨の中大変でしたでしょうに。タオルでも出しますか」
欠淵 清志郎:「……はいはい。仲裁屋の欠淵です」
ずぶ濡れの少年:「いい。事務所を汚されるのが嫌ならここで済ませる」
欠淵 清志郎:立ち上がろうとしたが、その言葉に止まる。
欠淵 清志郎:「いえいえ。なるべくここじゃあ快適に過ごしていただきたいですからねえ」
欠淵 清志郎:まあ、別にそこで済ませるならいいぞという顔。
欠淵 清志郎:あと、タオルは洗濯物が溜まっていることに今気がついた。
ずぶ濡れの少年:そう言って、ドサリと無造作にスポーツバックを君の方へ投げて落とす。
欠淵 清志郎:「……おっと」受け取り、水しぶきが書類を汚さないようによける。
欠淵 清志郎:「こちらは?」
ずぶ濡れの少年:「金だ。足りないならまた集めてくる」
GM:スポーツバッグは落下音からして相当な重みをもっている事が分かる。
欠淵 清志郎:「失礼」ファスナーを開けて中をあらためる。
欠淵 清志郎:「……足りないかどうかは、お話次第ですかねえ」
GM:そこには、整頓されいないくしゃくしゃの一万円札が大量に詰められている。まるで銀行強盗でもしてきたのかといった具合だ。
ずぶ濡れの少年:欠淵の言葉に、1枚の写真を取り出して見せる。
写真の少女:そこには不満そうな顔で映る黒髪の少女が映っている。
欠淵 清志郎:(……ふうん。まだ若いな)
ずぶ濡れの少年:「仕事を頼みたい。この女を、鴻央会から助けてやってくれ」
欠淵 清志郎:「…………」
欠淵 清志郎:「なんと?」
欠淵 清志郎:古巣の名に目を瞬かせる。
ずぶ濡れの少年:「……?いや、だから鴻央会からコイツを……なんだよ、その顔」
欠淵 清志郎:「……いや」また表情を笑顔に無理矢理戻す。
欠淵 清志郎:「ずいぶんなところと構えますね、と」
ずぶ濡れの少年:「別に真正面から対応してくれってわけじゃない。ただ、あいつは勘違いで追われてるだけだから……その、誤解を解いてほしいんだ」
欠淵 清志郎:「誤解ねえ」じっと写真を見る。
欠淵 清志郎:(……しまったな。こういう時にどう踏み切るか、しっかりと決めていなかった)
ずぶ濡れの少年:「……鴻央会は、あるモノを盗んだのをコイツだと勘違いしてる。だから、その誤解を解いてほしい」
ずぶ濡れの少年:具体的な説明を求められていると思ったのか、短く付け加える。
欠淵 清志郎:「なるほど、なるほど」口癖のように呟いて。
欠淵 清志郎:(誤解を解く、なんてことが上手く運ぶものか? 会相手に)
欠淵 清志郎:(とはいえ、上手くいくなら悪い額でもない、が……)一瞬黙考する。
欠淵 清志郎:(あるいはいい逃がし屋だのを紹介して仲介料を取るか……?)
欠淵 清志郎:(それがいいかもしれんな。こっちの責任が軽くなる)
欠淵 清志郎:そこまで考えて、口を開こうとした。
GM:君が現実的な思考を展開した一瞬の隙。部屋に吹き込んでいた風が止む。
欠淵 清志郎:「……では」
欠淵 清志郎:「……?」
GM:そこには、風に巻き上げられた書類が1枚舞っているのみ。
GM:誰の姿もありはしない。
欠淵 清志郎:「……お客さん?」
欠淵 清志郎:ガタン、と立ち上がってドアに駆け寄る。
欠淵 清志郎:外を確かめ、ため息をひとつ。
欠淵 清志郎:「……おいおい」
GM:事務所に残されたのは1枚の写真と、大金が入ったスポーツバッグ。
欠淵 清志郎:「せめてもう少しネタを置いてけって言うんだよ!」
欠淵 清志郎:「クソッ!」
欠淵 清志郎:ダン、と扉の枠を蹴飛ばして、反動でよろけかけて。
欠淵 清志郎:最悪だ。本当に最悪だ。
欠淵 清志郎:(……どうもこういう話には嫌な予感しかしない)
欠淵 清志郎:雨が入らないうちにとドアを閉める。
欠淵 清志郎:スポーツバッグの中身をもう一度確かめて、写真を見返して。
欠淵 清志郎:(……あいつ的には、この一枚の紙切れと、札束とが釣り合うものなんだな)
欠淵 清志郎:「……やれやれ」
欠淵 清志郎:「置いてかれちまったんじゃあ、しょうがない。仲裁屋の沽券に関わるってなもんですよ」
欠淵 清志郎:「探して、守って、誤解を解く? やるしかなさそうだ」
欠淵 清志郎:ただし、この金には手をつけずにいて。
欠淵 清志郎:まずくなったらすぐに突き返せるように、と。
欠淵 清志郎:写真を机の上に置く。吹けば飛びそうで、やはり、どうにも重いようには思えなかった。
GM:--
GM:シーン終了。ロイス取得のみ可能です
欠淵 清志郎:少年(名前聞きそびれた)に 一応依頼人だしな……/○面倒事だろこれ絶対
欠淵 清志郎:これで
OP3『故に暗礁見えず』
GM:華理さん、黒野さん登場どうぞ~!
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (34 → 35)
黒野 景:30+1D10
DoubleCross : (30+1D10) → 30+6[6] → 36
GM:結構差出たな
GM:--
GM:UGN、あるいは街の守護者、あるいは目の上のたんこぶ、あるいは秘密組織。
GM:様々な顔を持つ組織ではあるものの概ね君達は守護者であり、今日もその名に恥じぬ活動の為こうして街へ繰り出しているのだ。
ラビッツ・ビッツ:『あー、あー。テステス。二人共、聞こえる?』
華理魅録:「はい。私は聞こえていますわ。どうかされましたの?」
黒野 景:「こっちも。ばっちりと聞こえてるぜ」
ラビッツ・ビッツ:『んや、そろそろ目的地だからね~。一応通信状況はチェックしておきたいなって!』
ラビッツ・ビッツ:『出来る女、いや……ナビゲータってわけですよ』
華理魅録:「なるほど。丁寧なお仕事。感謝いたしますわ」
黒野 景:「おれってばそういう……知覚?系統はからきしだからなあ。頼りにしてますよ」
ラビッツ・ビッツ:『適材適所ってワケ!お姉さん的には学生さんを現場に出す事の方が気が重いんだけど……ま、それは置いといて』
ラビッツ・ビッツ:『丁寧ついでに今回のお仕事の確認と行きましょうか』
華理魅録:「よろしくお願いしますわ。お姉さん」
ラビッツ・ビッツ:『まず、最優先目標は"鴻央会"から持ち出されたレネゲイド兵器の確保』
ラビッツ・ビッツ:『その下にその兵器の詳しい情報の獲得、兵器を持ち逃げした人物の特定があります』
ラビッツ・ビッツ:『ベストは兵器の確保だけど、"鴻央会"が絡んでる以上ウチだけじゃ手に余る可能性もあるからね、まずは小さい目標からクリアしていこう』
黒野 景:「鴻央会!?」
華理魅録:「目標各個撃破……と、黒野さん?どうされましたの?」
黒野 景:「……って、それ、アレですよね?」
黒野 景:「なんて言うのかなあ。所謂反社会的な人たちって言えばいいんですか?」
黒野 景:「怖いおじさんがいっぱいいるって言う……」
華理魅録:「まあ、ヤクザな方々ですわね」
ラビッツ・ビッツ:『あれれ~?景くんさては講義真面目に聞いてなかったな~?』
黒野 景:「そう!ヤクザ!」
華理魅録:「あら、もしや黒野さん。ヤクザは恐ろしいのですの?」
黒野 景:「べ、別にビビっちゃあないよ!?」
黒野 景:「ただ、面子の為なら陰湿なことするっていうからさあ」
ラビッツ・ビッツ:『まあ舐められたら終わりって世界ではあるよねぇ。組織としてきちんとしてる分FHより話は通じるところもあるけど……』
黒野 景:「面子って言うとカッコいいけど、恨みを買ったら後が大変って言うか」
華理魅録:「ふむふむ。そうですわね。やはり裏社会の方々ですから。何をしてくるかわからないという怖さはありますわね」
黒野 景:「そーゆーの、ちょ……っとニガテかな~って思うわけですよ。カタギで生きて来た優等生の黒野くんは!」
華理魅録:「黒野さんの場合は親御さんもご健在ですから。そういったところも気になっているのでしょうね」
ラビッツ・ビッツ:『そこはそれ、向こうから見たUGNも一緒なワケ』黒野の不安を払しょくするように付け加える。
黒野 景:「てか、“兵器”って言いました?“武器”じゃなく“兵器”?」
ラビッツ・ビッツ:『日本でUGNと面と向かって敵対する事がどういう意味か──うん?兵器、そう。兵器だよ』
ラビッツ・ビッツ:『と言っても詳しい所は分かってなくて……FHの研究セルがそういう売り込みをしてたってだけなんだけど……』
黒野 景:「それって、ニュースで聞くような“拳銃”とか“刃渡りn十センチの刃物”とかじゃなく」
華理魅録:「他所に流れたら被害規模がその程度ではすまなさそうですわね。最悪の事態は回避しませんと」
黒野 景:「もっと物騒なモノ……ってコトすよね」
ラビッツ・ビッツ:『弾道ミサイルの方が近いかな、ニュースで聞くようなモノなら』
黒野 景:「マジかァ~~~~~~ッ」
黒野 景:「いや、まあ……そうだよな!オーヴァードが絡んでるんだから」
黒野 景:「そんなチャチなモンではないだろうけど……どうなってんだ?この国の法律は……」
華理魅録:「法律を破るのがお仕事のようなものですからね彼らは」
ラビッツ・ビッツ:『まあその辺はあたしら的にも耳が痛い話ではあるんだけど……ハハ』
華理魅録:「ふふふっ申し訳ございません。つい」
ラビッツ・ビッツ:『と、そろそろ着くね』
ラビッツ・ビッツ:『まずは威力偵察……って程でも無いけど。持ち出しの疑惑がある人物が最後に接触した人間が此処に居る』
GM:インカムの声を受けて立ち止まれば、そこは薄暗く寂しい裏路地。
黒野 景:「その人もやっぱりその……」
黒野 景:「“ヤ”のつく自由業の人だったり?」
ラビッツ・ビッツ:『元、だね。今は……仲裁屋?ってのやってるみたい』
黒野 景:雰囲気のありそうな暗い路地に目をやり、ごくり、と唾を呑み込む。
黒野 景:「ち」
華理魅録:「だ、そうですわよ。仲裁屋。平和を愛してそうなご職業で安心ではありませんの」
黒野 景:「“仲裁屋”ァ?」
黒野 景:「それは……えーと……弁護士サン、みたいな?聞いたことねえ職業だけど」
華理魅録:耳を抑えて「どうしました?」
華理魅録:「もめごとの調停人……といったところではありませんの?私も詳しくは存じておりませんが」
ラビッツ・ビッツ:『仲裁屋、一応調べた限りだとそんな感じ……トラブルの仲裁がお仕事、かな』
ラビッツ・ビッツ:『それが商売として成り立つほどトラブルだらけなんだな、この街……』
華理魅録:「嘆かわしい……鴻央会の影響も強いのでしょうか」
ラビッツ・ビッツ:『とにかく、話の通じない人ではない筈だよ。こっちで確認できる記録を見る限り……だけど』
黒野 景:「そうなんだ……?なんか、掘れば掘る程闇が深いって感じだなあ」
黒野 景:「ともかく、その人がその……“兵器”?について」
黒野 景:「情報を持ってるかも知れない、と」
ラビッツ・ビッツ:『そうだね。可能性がある』
ラビッツ・ビッツ:『だから、今回はあくまで"聞き込み"。出来る限り揉め事を起こさないのが前提だよ』
華理魅録:「もちろんですわ。黒野さんも相手の方がもし高圧的でも拳を収めていただく方向でお願いします」
GM:歩を進め、やがて安っぽい外観の雑居ビルの入口へ到達する。目的地はすぐそこだ。
黒野 景:「任せてくださいス!」無線越しに“ラビッツ・ビッツ”に。
ラビッツ・ビッツ:『こ、拳はしまってて欲しいなァ~?』
黒野 景:「いやいや、そんな乱暴モンじゃねえですって、おれ。そりゃあ確かに、物騒な能力ではあるけど……」
黒野 景:「平和主義者ですよ、黒野の景クンは!」
華理魅録:「あら、気が合いそうでわね。華理の魅録ちゃんも平和主義を標榜しておりますわ」
ラビッツ・ビッツ:『ふふ、分かってる分かってる。うちのお嬢様、よろしく頼むよ』
ラビッツ・ビッツ:『さ。問題が起きるまで通信はミュートするよ。二人共、怪我しないようにね』
ラビッツ・ビッツ:そう言って、通信が切れる。
華理魅録:「お気遣いありがとうございます」通信が切れたあとにぼつりと
華理魅録:「さて、それでは行きましょうか。よろしくお願いしますわ。黒野さん」
黒野 景:「ああ。よろしく!」
黒野 景:「そういえば、今回が初めてだよな?」
黒野 景:「そっちもイリーガルかい?待った、当てよう」
華理魅録:「当ててみてくださいませ~」
黒野 景:「うちの……って言われてたし、チルドレンとか?トシも近そうだし」
華理魅録:「それはせ~」
華理魅録:「かいではありませんわ」
華理魅録:「私これでもエージェントですの覚醒したのは中学生ごろでしたからね。チルドレンというにはいささか遅咲きでしたの」
黒野 景:「エージェント!ってことは…」
華理魅録:「お待ちください!」
華理魅録:「いま……何か、20超えて制服着てる……的な?そういう想像をされました?」
黒野 景:「いや、違う違う!」
黒野 景:「おれが聞きたかったのはそういうことじゃなくて」
華理魅録:ほ……「なんでしょう」
黒野 景:「“メン・イン・ブラック”に出てくるようなピカーッと光って記憶を消すボールペンのやつ、本当に持ってるのかなぁって」
黒野 景:「エージェントってのは年齢云々じゃなく、それだけの実力がある、ってことだろ?頼りにしてるぜ」
華理魅録:「メン・イン・ブラック……そういえばそういった映画がありましたわね……いえ、記憶処理の担当の方は別にいらっしゃるので私はそういったものは」
華理魅録:「まあ」
華理魅録:「私のこの風体を見ても実力を疑わないとは。素直でよき方ですわね黒野さんは」杖をかかげ、義足をみせつつ
華理魅録:「こちらこそ頼りにさせていただきますわ。今回はよろしくお願いします」恭しいお辞儀をします
黒野 景:「ああ」にこり、と人好きのする笑みで応える。
黒野 景:「さて、聞き込み……って話だが」
GM:一時の交流を終え、君が視線を雑居ビルへ戻した時。
GM:背後から一人の男が君達をすり抜けて階段の方へ歩いていく。
黒野 景:どうする?とやり方を尋ねようとして
黒野 景:「!」
華理魅録:「あら、失礼」男の顔を確認します
着物の男:「いえいえ、こちらこそお話し中の所すみませんね」
GM:古風な出で立ちの男はそれだけ言って階段の方へ歩いていく。
黒野 景:「……入ってったな」
華理魅録:「ただものではない空気でしたが……」
GM:続けて、男から少し離れて歩く少女が君達の前を通り過ぎる。
GM:やけに幻想的な雰囲気を纏う白髪の少女。
華理魅録:「あら……」少女を確認します
浮世離れした少女:僅かに君達を見やり、小さく微笑んで歩いていく。
浮世離れした少女:去り際、小さく。華理へ向けて
浮世離れした少女:「変わった匂いだね。何の動物かな」と、質問と取れる言葉を吐いて、返事も待たず歩いていく。
華理魅録:「!?」
華理魅録:急ぎ振り返り。「黒野さんあの少女たたものではありませんわ」
華理魅録:「恐らく匂いで私がキュマイラに属するオーヴァードであることに勘づいています」
黒野 景:「ああ。着物のおじさんもだが、あれくらいの歳で昼日中から雑居ビルへ。普通じゃあねえ」
黒野 景:「なに?」先ほどの呟きはこちらまでは届いていなかったようで、華理の言葉に目を瞬かせる。
華理魅録:「オーヴァード関係者が接触者のいるビルにやってきている。これは、少々不味いかもしれません」
黒野 景:「あくまで今日は探りを入れるだけ、って話だったが」
黒野 景:「どうする?踏み込んでみるか。あのビル」
華理魅録:「そうですわね。急いだほうがよさそうですわ」
黒野 景:「よし!」
黒野 景:意気揚々と一歩踏み出してから、思い出したように振り返る。
華理魅録:「どうされましたの?」通信を再開させようとしながら尋ねます
黒野 景:「……あ、いちおう“平和的に”ね!危ないことは極力避ける、で」忘れてませんよ?とでも言いたげに、気まずそうな笑顔。
華理魅録:「ふふ、ええ。もちろんですわ。ただ、もしもの時は覚悟しておいてくださいませ」
華理魅録:「エージェントとして貴族として最大限黒野さんに危害が及ばぬようにしておきますが」
華理魅録:「届かぬ時はどうしてもありますから」
黒野 景:「有難い。けど、いざって時の心配なら」
黒野 景:「雑居ビルの損害を考えといた方が良いかもっスねえ。築年数どれくらいか知らねえが」
黒野 景:「“もしも”の時が来たら、床とか壁、2つ3つブチ抜いちまうかもなんで」
華理魅録:「あら豪快。ウチの後処理役の方々が泡を吹いてしまうかも」
華理魅録:「ほどほどでお願いますわ。といっても私もそれぐらい溶かし切ってしまうかもですけれど」
華理魅録:冗談めかしながら歩みを進める
華理魅録:カツンカツリパタパタ。5つの脚が廊下を進む。
GM:階段を少し昇ればすぐに仲裁屋を掲げる事務所のドアへたどり着くことができるだろう。
GM:中からは複数人の話声がするが、今のところ物騒な空気は感じない。
華理魅録:「ここですわね。では、いきますわよ?」拳をドアに当てながら黒野さんに確認します
黒野 景:頷きで返す。視線はドアへ。僅かな緊張が、空気に満ちる。
華理魅録:緊迫した空間に。コンコンと軽快な音が響いた
GM:そこは日常のバウンダリ。叩かれ揺れたそこから、いとも簡単に街の暗闇が零れだす。
GM:足首まで濡らすソレに呑まれぬように、どうか輝いて。
GM:--
GM:シーン終了。ロイス取得のみ可能です
華理魅録:黒野 景 〇信頼/不安(被害はおさえめでお願いします……)
華理魅録:ロイスはそれとシナリオロイスを追加しておきますね
黒野 景:ここはシナリオロイスを取得しておこうかな
黒野 景:“鴻央会” P興味/N隔意〇(“兵器”ってどういうこと?と興味はある)
華理魅録:鴻央会 ヤクザな方も大変そう……/危険視
華理魅録:以上
黒野 景:こっちも以上!
ミドル1『刺青は消えない』
GM:シーンプレイヤーは欠淵さん。その他登場可能です!柊木さんも場所は違うんですが登場をここで振っていただけると助かります
柊木 晃:はーい!
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (42 → 46)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (38 → 40)
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (35 → 37)
黒野 景:36+1D10
DoubleCross : (36+1D10) → 36+2[2] → 38
GM:--
GM:仲裁屋の扉を叩いた人物は──
GM:興奮気味に部屋を見回している。
大山竜希:「すっげ……マジに探偵みたいな事してるんすね、ええと……欠淵さん!ぱねっす!」
大山竜希:「なーんかめっちゃ印象とは違うっすけど……なーんか納得感もあるんだよなぁ……」
GM:そう言って室内を見回してはいちいち感想を述べる青年は、君がまだ"鴻央会"に居た頃。君をやたらと慕っていた構成員の一人
GM:大山竜希だった。
欠淵 清志郎:「おま……」眼鏡の奥の目を見開いて。
大山竜希:「あ、その顔!なんかちょっと懐かしいのに戻ったっすね!」
欠淵 清志郎:「いや、その。久しぶり、だな?」口調をどうしたものかとこねくり回しながら、頭を掻く。
GM:人懐こい笑みを浮かべる彼の首筋には、君の真似をして彫った刺青が覗いている。
欠淵 清志郎:(……なんで、選りに選ってこいつが来る……選りに選ったからか?)
大山竜希:「久しぶりっすよ!ほんとは会いにこない方が良いんだろうな、とは思ったんすけどね」
大山竜希:「ま、面識ない奴が行ってトラブル起こすよりよっぽどいいかと」
欠淵 清志郎:「そりゃまあ、そうかも……しれんが」
欠淵 清志郎:トラブルか、と息を吐く。当然用向きは想像はつく。
大山竜希:「う……やっぱ会いたくなかったっすか?」
大山竜希:気まずそうに視線を逸らし、首筋を撫でる。
欠淵 清志郎:「……別にてめえ個人のこっちゃねえよ」
欠淵 清志郎:「お互い立場ってもんがあるだろよ。一応、こっちは無理矢理線を踏み戻ったんだ」
欠淵 清志郎:「お互い、そりゃ会わねえ方が……棲み分けってやつだろ」
欠淵 清志郎:思い切って、昔馴染みの口調で述べ立てる。
大山竜希:「んや、それは分かってるっすよ……?でも、まあ……その、会いたくなかったって言われるときついんで……」
欠淵 清志郎:「言ってねえよ。そりゃお前……」刺青をちらりと見る。
大山竜希:「それに、今回はそれを押しても会う必要があったんで」
欠淵 清志郎:「……だろうな」
欠淵 清志郎:なんでまたあんな痛いものを真似するのかと、当時は呆れたものだ。
大山竜希:「あ……刺青って一回入れると消せないんで。これは別に良いっすよね?」視線に気づくとへへ、と笑いを零す。
欠淵 清志郎:「身に沁みて知ってるよ」
大山竜希:「顔は隠しようがないっすよね……と」
大山竜希:言葉を切り、緩んだ表情を引き締める。
大山竜希:「兄貴。このガキ、事務所に来たっすよね」
大山竜希:1枚の写真を、懐から取り出して見せる。それは間違いなく、あの雨の日にやってきた少年だ。
欠淵 清志郎:「隠してもしょうがねえよな。来たよ」ここから先は、慎重に言葉を選ぶ。
大山竜希:「じゃあ。何言われたか知りませんが、全部さっぱり忘れてください」
欠淵 清志郎:「ほう?」
大山竜希:「俺は鴻央会の人間としての前に、大山竜希として来ました」
大山竜希:「これはほんっとに!マジに!良心からの忠告っす」
大山竜希:声色にはどこか不安と、祈りのようなものが滲んでいる。
大山竜希:「はっきり言います」
大山竜希:「兄貴がこのガキから手を引かなかった場合、俺は鴻央会としてまたここに来ることになる」
大山竜希:「その時は、世間話して帰るわけにはいかない」
欠淵 清志郎:「…………」
欠淵 清志郎:「そんだけマズい件なのか。こいつは」
欠淵 清志郎:写真は引き出しにしまってある。バッグも隠した。
大山竜希:「……手を引いてもらうために話すんですからね、これ」
大山竜希:「笹木泰山って覚えてますか」
欠淵 清志郎:白を切ることもできるだろうが、『大山竜希』の声に圧された。
GM:笹木泰山。君が鴻央会に居た頃、面識のあった過激派の幹部だ。
GM:君の所属していた派閥とは反りが合わず、何度か敵対した事がある。
欠淵 清志郎:「そりゃあな」眼鏡のつるに触れる。
GM:危険なシノギに積極的に手を出し、利益の為なら部下でも家族でも切り捨てられる──典型的な、野心を持ったヤクザだ。
欠淵 清志郎:(奴が絡んでる? ますます近寄りたくはないが……)
大山竜希:「笹木は、今回の件は何が何でも自分で解決しようとすると思います。"独立前の手土産"として」
欠淵 清志郎:「独立?」
大山竜希:「念願かなって自分の組を持つことになったんですよ、笹木は」
欠淵 清志郎:「そりゃめでてえな。足がかりにここが踏まれるかもしれんってとこか」
大山竜希:「出来るだけ華々しい門出にしたいんでしょうね。かなり必死っすよ」
大山竜希:「何でも……FHと直接コネ繋いでるとかなんとか……」
欠淵 清志郎:(頭が痛え……)眼鏡をいじりながら、イライラと脚を揺らす。
欠淵 清志郎:「で、全部忘れろってか」
大山竜希:「そうっす。無茶な話ではないっすよね」
大山竜希:「依頼を断る事だってある筈だ」
欠淵 清志郎:「そうだな」依頼人はどこかに消えてしまったが。
欠淵 清志郎:(写真を燃やして、金は上手く洗って。笹木の野郎が来たら知らぬ存ぜぬ……)
大山竜希:「俺も、あのガキに思う所はあったりします。けど、それはあくまで身内の話」
大山竜希:「せっかく、そっちに踏み出したんでしょ。戻ってこないでくださいよ」
大山竜希:そう言って、困ったように笑ってみせた。
欠淵 清志郎:「……勘違いで追われてる、とか言ってたが……」
欠淵 清志郎:その笑顔そのものが、どうも直視できないもののようで、困る。
GM:その言葉に大山が口を開く前に。
GM:カチャリ、と神経質なくらい丁寧にノブが回されてドアが開く。
笹木泰山:「や、久しぶり……おやおや」
欠淵 清志郎:「……!」
笹木泰山:欠淵を見て笑みを浮かべたが、大山を見てスッと細い目を更に細める。
欠淵 清志郎:(ここで来るかあ!?)
欠淵 清志郎:(しかもまたこう……喋りづらい相手が続く。なんだ? 厄日か? 最悪だな)
大山竜希:「……ッ!」目を見開き、顔を青ざめる。額には汗すら浮かんでいた。
欠淵 清志郎:「……いらっしゃいませ」口調は抑えて、丁寧に。
笹木泰山:「ふふ、君にここまで穏やかに迎えられた経験は無いな。嬉しいよ」
欠淵 清志郎:「仲裁屋へのご用ですかね。それとも、私個人に?」
笹木泰山:スッとドアを潜り、部屋へ入ってくると背後の少女もついて来る。
浮世離れした少女:「…………」ぼんやりと室内を見回していたが、ドアのすぐ傍に控える。
欠淵 清志郎:(『何言われたか知りませんが、全部さっぱり忘れてください』)
欠淵 清志郎:(とりあえず、この場はなんとか誤魔化すしかないか……)
笹木泰山:「仲裁屋の利用もしてみたいが……今回は君個人にだ」
欠淵 清志郎:「それはどうも。いや、珍しいこともあるもので」笑顔を繕う。
笹木泰山:「本当に変わったな、君は。落ち着いて話せるのはいいが何だか寂しい気分だよ」クツクツと笑う
笹木泰山:「単刀直入に言おう」
笹木泰山:「戻ってきたまえ」
欠淵 清志郎:(この場でキレたら何があるのかわかる程度には頭デキてんだよクソがよ)
欠淵 清志郎:(……)
欠淵 清志郎:「……なるほど」それだけ言う。
笹木泰山:「まあ此処に子供が一人来なかったか、とかつまらない質問を続けて放つことは出来るんだが」
笹木泰山:「それも君が戻ってくるなら今ここで聞く必要もない」
欠淵 清志郎:「……しかしねえ、笹木さん」
笹木泰山:「うん」来客用の椅子に腰かけ、嬉しそうに頷く。
欠淵 清志郎:「一応、こうして事務所構えてやってるんですよ、こちらも」見回す。少しは馴染んだ応接室だ。
欠淵 清志郎:「未練ですか、そういうのもね。突然言われましても」
欠淵 清志郎:(……さて)
笹木泰山:「ああ、まあそれは……そうだね。そこは無遠慮だったな」顎に手を当てて唸る。演技には見えない。
欠淵 清志郎:(どうする……)椅子に寄り掛かる。ギイ、と音が鳴る。
欠淵 清志郎:(どうするかな。これはまったく)
欠淵 清志郎:(……ミサイルでもなんでも突っ込んでこねえかなあ、今すぐ!)
華理魅録:緊張した空気を爆破するように凛とした声と共に扉が開かれる
華理魅録:「失礼いたしますわ。こちら仲裁屋さんで間違いありませんの?」
欠淵 清志郎:「……あ?」爆発音というにはあまりに静かな乱入の音に、目を瞬かせる。
華理魅録:返答は聞かずカツリカツリゆらりゆらりと廊下を進む
欠淵 清志郎:「間違いはありませんが、今話し中で……」
華理魅録:付近にいる少女は横目に最大限の警戒は忘れない
欠淵 清志郎:(……誰だ?)
浮世離れした少女:「……………」壁から背を離すが、特段口を挟む様子もない。
笹木泰山:「お知り合いかな?」
欠淵 清志郎:(いや、待てよ。上手くこいつら巻き込んで話を逸らせないか?)
黒野 景:「あー……どもっス」少女の後ろから少年がニヘラッとした笑顔を浮かべて入室する。
欠淵 清志郎:「いや、初対面ですが……何かご用ですかね?」
華理魅録:仲裁屋本人と思われる欠淵をいざという時に確保できる位置までたどり着くと口を開く
欠淵 清志郎:(増えた)
大山竜希:「………?……!?…???」もはや何が何か分からないという顔
華理魅録:「お初にお目にかかります私、華理魅録と申しますわ」
華理魅録:杖を突いたまま軽く皆にお辞儀した後に再び口を開く
欠淵 清志郎:「仲裁屋の欠淵です」
欠淵 清志郎:(あんまり笹木を待たせるのもまずいな。上手くあっちが引いてくれるような相手であってくれ……)
華理魅録:「ああ、やはりあなたが欠淵さんですの」
欠淵 清志郎:天に祈るような気持ちでじりじりと会話を続ける。
笹木泰山:「君は客が多いね……人気者の秘訣を教えて欲しいよ」名乗りには応えずに笑っている。
黒野 景:(お……おいおい!本名出しちゃったよ!背後に組織力があるが故の余裕ってヤツか!?)
黒野 景:(それともこれがプロのエージェントとしての姿勢なのか!)
黒野 景:(いずれにしても……)ちら、と周囲を見渡す。
大山竜希:「……あえ……大山……っす」
華理魅録:「お嬢様であり、女子高生でもあり」
黒野 景:どう見てもカタギに見えない風貌の男が三人。加えて、この場には自分たち同様に似付かわしくない様子の少女が一人。
欠淵 清志郎:(自分でお嬢様っつったなこいつ)
華理魅録:「UGNでもあります。皆様、所属を明らかにしていただいてもよろしくて」
黒野 景:(おれは“見”だな。いつ状況が転んでもおかしくねえ)
欠淵 清志郎:「UGN」
欠淵 清志郎:ああ、爆発音はここか、と思った。
華理魅録:「特に、扉で待機しているアナタ」少女に振りかえり
笹木泰山:「おやおや……ううん……これは参ったね」コツコツ、と踵を鳴らす。
欠淵 清志郎:(……さて、どうなる。どう出る)
浮世離れした少女:「……ねえ、泰山」指名を受け、目をゆっくりと開いて部屋の人間を一人一人見渡す。
浮世離れした少女:「欠淵以外は要らないんじゃない?殺しておく?」
華理魅録:「黒野くん!欠淵さんを!」
欠淵 清志郎:「……おいおい」背に冷や汗。
GM:じわ、と室内を冷気が包む。底冷えする、体の芯から凍り付くようなワーディングだ。
欠淵 清志郎:「竜希! 逃げとけ!」
大山竜希:「……っぐ」気は失っていないものの、顔を顰めている。足が動かないようだ。
華理魅録:杖を滑らせる
黒野 景:「ッ!」
欠淵 清志郎:(……遅かったか)隣の元舎弟の腕を引こうとし、止める。
華理魅録:それは室内に設置されていた机の脚一本をひっかけ
華理魅録:慮外の力でもって少女に放り投げられる
GM:しかし。
笹木泰山:「ワタ、やめなさい」
GM:たった一声。それで、君達を包むワーディングは解れ君達は体温を思い出す。
浮世離れした少女:「…………変なの」
浮世離れした少女:自分の顔ギリギリの位置に着弾した机をちらりと一瞥して再び壁に背を付ける。
欠淵 清志郎:(……机!)飛んだのは応接用のものだ。自分用のデスクは無事だが。
欠淵 清志郎:(にしてもなんだあの力……)
笹木泰山:「すまないね、この子はちょっと空想が過ぎるきらいがあってね。できもしない事をすぐに口にする」
黒野 景:(“できもしないこと”だと?)
華理魅録:(とてもそうとは思えませんでしたけど……)
GM:その言葉にまた室温が下がったような気がするが、笹木は欠淵を含めた全員に軽く頭を下げた。
笹木泰山:「場を乱してしまってすみません。失礼を働く気はなかった事は信じて頂きたい」
笹木泰山:そして、椅子から立ち上がり。
笹木泰山:「欠淵くん、嫌な思いをさせてすまないね。また日を改めるとするよ」
笹木泰山:と、告げて部屋のドアノブを掴む。
欠淵 清志郎:「……いえ。こちらこそ。即答もできず……」呆然としたまま、見送る。
笹木泰山:「いいや。これは信じて欲しいんだが、僕は君を尊重している。だから、君の作ったものは軽んじない」
笹木泰山:「だから、存分に悩んでくれ。僕の誘いに天秤が傾く事を祈っておこう」
欠淵 清志郎:(ああ、面倒臭い。こういうのが嫌だから俺は抜けたんだってのに)
欠淵 清志郎:(どこまでついてくるんだよ……!)
欠淵 清志郎:「……左様ですか」顔だけはにこやかに微笑む。
欠淵 清志郎:死んだ相棒の物真似だ。上手くもない。
黒野 景:(ここでこの笹木を逃がすのは悪手だ。こいつは俺達と同じく何かを掴んでいて)
黒野 景:(間違いなく、おれ達以上に近いところにいる。だが……)傍らの少女をちら、と見て。
黒野 景:(さっきの動き。この笹木が止めなきゃ、間違いなく非オーヴァードの大山から殺すつもりで動いていた)
欠淵 清志郎:(余計なことすんなよUGN。俺はあんたらも大して好きってわけでもないんだからな……!)ヒヤヒヤしながら。
欠淵 清志郎:(こいつをさっさと帰して、そしたら話くらいは聞いてやるよ……頼むから……)
欠淵 清志郎:(少なくとも竜希は帰してやらんと)
黒野 景:(最悪、おれ一人だけならここでやり合ってもいい。だが今は……無謀なことはやるべきじゃあない、か!)
華理魅録:油断なく、いつでも切りかかれるように重心を落として、笹木をにらんでいる
笹木泰山:「──賢い子だ」ドアノブから手を離さないまま、呟く。
華理魅録:(せめて……あの少女の能力さえつかめていれば……)
黒野 景:ちらりと欠淵たちの方を伺った後、険しい表情で笹木たちを見送る。
笹木泰山:「そこでじっとしているのが、君達が選べる唯一の正解」
笹木泰山:「死なせたくない相手が居るのに、死地に立つものじゃないよ」
笹木泰山:それだけ言って、ドアを開いて去っていく。
ワタ:ワタと呼ばれた少女も、素直にそれに従った。
欠淵 清志郎:「ありがとうございました」馬鹿丁寧に頭を下げ、背中に声をかける。
欠淵 清志郎:「…………」
欠淵 清志郎:「なんなんですか、あんたらは……」飛ばされた机を見る。
黒野 景:拳が軋みを上げる。
欠淵 清志郎:「まあ、ある意味じゃ助かった。礼は言いますが。UGN? 何の用で?」
華理魅録:「あの……申し訳ございませんでした」深々と申し訳なさそうに欠淵に謝罪する
華理魅録:「修繕費はウチの……わたくしのほうで持ちますので……、」
欠淵 清志郎:「まあ、そうしてもらえるとありがたいな」
欠淵 清志郎:別に高いものではないが、どれくらいふっかければいいかと考えつつ。
黒野 景:「……ハァ~~~~~ッ!聞きてえのはこっちスよ!」大きく息を吐くと、間の抜けた声を上げる。
華理魅録:「ふふ」ふっかけられそうだな~というのをなんとなくさっして目を細くしている
黒野 景:「えーっと、さっき華理さんが紹介してくれたんスけど」
黒野 景:「UGNからのお遣いで、話を聞きに来ました。おれは黒野景……“アーロイ”って言います」
華理魅録:「一蹴両断 華理魅録ですわ。二度目ですわね」
欠淵 清志郎:「話をね」やはり例の写真の件だろうか、と思考を巡らせる。
黒野 景:「ちょっとばかし聞きたいことがあるんで、この町の支部に来てもらえると助かるんですけど……」
欠淵 清志郎:「欠淵清志郎。仲裁屋。"ラグドエッジ"ってのがあんたらにも馴染みのコードですよ」知られているのだろうが。
欠淵 清志郎:「支部にねえ……。まあ」
欠淵 清志郎:「ここまでもつれたんじゃ、正直私一人でどうするってもんでもなくなりましたね」
欠淵 清志郎:ちらりと大山を見る。
欠淵 清志郎:「悪いな。さっぱり忘れるのはちょっと難しいか……もっと後になるかもわからん」
大山竜希:「…………欠淵さん。あのガキの親父を殺したのは笹木です」
大山竜希:酷く、悩んだ後。口にした。
欠淵 清志郎:「…………」
大山竜希:「多分、ガキは笹木を狙ってくる筈だ。狙うなら、そこかもしれませんね」
欠淵 清志郎:「笹木もそれを待ってりゃいいものを……」
大山竜希:「はぁ……情けねえ……」頭をくしゃくしゃと乱しながら出口へ歩いていく。
欠淵 清志郎:「まあ、いいことを聞いたさ。ありがとうよ」
欠淵 清志郎:「竜希」
大山竜希:「……はい」
欠淵 清志郎:「お前は、そうだな。俺を釣りにでも誘いに来たってことにしとけ。誤魔化されるとも思わねえが」
欠淵 清志郎:「あんまりくさくさするなよ。久しぶりに俺ぁ思い出せたんだぜ」
欠淵 清志郎:「あっちにいた時も、悪いことばっかじゃなかったよ。今もな」
大山竜希:「…………あ~、もう」
大山竜希:首元を隠すように襟を伸ばしていた手を止めて、くしゃりと笑う。
大山竜希:「その言葉一つですっきり立ち直ってるようじゃ、どのみち情けねえっすよ!」
大山竜希:「ったく、辞めたってのにしっかり兄貴しないでくださいよ」
欠淵 清志郎:「……精進しな」無事でいろよ、という意味だ。
大山竜希:「ええ、精一杯やりますよ」そう言ってドアを開いて、振り返る。
大山竜希:「あ、釣りはほんとに誘ってもいいっすか?」
欠淵 清志郎:「しょうがねえな……刺青は隠しとけよ」
欠淵 清志郎:自分の顔のそれは隠しきれないくせに、そう言う。
大山竜希:その言葉に、嬉しそうにまた笑って手を振って行った。
GM:--
GM:市内、ビジネスホテル
GM:大雨の中、少女を確保した君だったが。事態は思うように進展せず、足止めを喰らっていた。
GM:それは──
ラビッツ・ビッツ:『はいはい従者ラビッツで失礼しますよ~。定時報告のお時間!』
GM:支給されたインカムからやたらとハイな女性の声が流れる。
ラビッツ・ビッツ:『今回も怪しい影は無し!あと2回の定時報告でようやく支部までご案内……ってワケですよ』
GM:少女「ヤツカ」を確保した君は、追手が完全に切れた事を確認するべくビジネスホテルにヤツカと共に缶詰となっていた。
ラビッツ・ビッツ:『ごめんなさいね~。うち、戦力的には極小支部で……追手のおまけつきで支部に入れる訳にはいかんのですよ』
柊木 晃:「それにしたってまだ待たなきゃだめですかぁ?怖いんですけど!」
柊木 晃:不満そうに声を上げる。
ラビッツ・ビッツ:『まま、そりゃそうなんですけど……一応うちのなけなしの戦力ちゃんが付いてますので……』
柊木 晃:「一刻もはやく安心できる場所で落ち着きたい……」
ラビッツ・ビッツ:『あと数時間の我慢です!どうか耐えてくださいね~~お嬢ちゃんは……どう?』
柊木 晃:「どうと言われても」
柊木 晃:ちら、と少女の方に目をやる。
ヤツカ:部屋の隅で体育座り。部屋に入った時から殆ど変わっていない。
ヤツカ:「何よ」
ヤツカ:君の視線に気付くと、ぶっきらぼうに返事を返す。
柊木 晃:「とりあえず落ち着いた様子ですよ。……信頼されてるかとかは置いとけばね」
ヤツカ:しかし、無線の相手とは会話をしようとしなかった。
柊木 晃:後半は声を潜めて。
ラビッツ・ビッツ:『まま、暴れたりしてないなら何より……年頃の女の子には結構ストレスだろうけど……部屋分けると面倒なので……』同じく声を潜める
柊木 晃:「フロントの人の目線が冷たかったよ……知り合いに見られてないことを祈る、本気で」
ラビッツ・ビッツ:『羨ましがられるんじゃない?そこまでおじさんでもないか』ワハハ、と豪快に笑う
柊木 晃:「まず通報されないよう土下座するところからですねえ」乾いた笑い。
ラビッツ・ビッツ:『柊木くんの名誉はUGNが命をかけて守るとして……』
ラビッツ・ビッツ:声色が軽薄なものから真剣な色へと変化する。
ラビッツ・ビッツ:『ただ、あの子……ご飯食べたりお風呂入ったりはした方が……良いと思うな……外から計測してる限り、かなり弱ってる……』
柊木 晃:「あー……」
ラビッツ・ビッツ:『睡眠不足の傾向もあるし、暫く寝てないんじゃないかな……』
ラビッツ・ビッツ:『私が言っても聞いてくれないから……柊木くんから言ってもらえると助かるな~なんて……』
柊木 晃:「……ますます個室取ったほうが良くないかなあ?近くに知らんお兄さんがいてゆっくり眠れます?」
ヤツカ:「……こう、いつまで喋ってんの」不機嫌そうに君へ視線を向ける。
柊木 晃:「あ、ごめんごめん」
ラビッツ・ビッツ:『そこは安全を最優先というか……あれ、声が遠いよ~?』
柊木 晃:「はいはい、とりあえず気をつけてみます!他にはなにか?」
ラビッツ・ビッツ:『ええと……あ!柊木くんも!ゆっくり休んでね、疲れてるだろうし。出来る限りにはなるけど……安全であるよう努めますので!』
柊木 晃:「はいはーい。言われなくてもぐっすり寝れそうです」
柊木 晃:「それじゃ、また次の連絡で」
ラビッツ・ビッツ:『うん、おやすみ~』
柊木 晃:「おやすみなさーい」
GM:そう言って、通信が切れる。
柊木 晃:「今のところ周りは大丈夫そうだって」
柊木 晃:ベッドに座り込んでヤツカに向き直る。
ヤツカ:「ふぅん……案外大したことないんだ、鴻央会」冗談めかした口調でしし、と笑う
柊木 晃:「引き続き大したことないのを祈るよ、またあんな怖いお兄さん相手するのは勘弁……」
ヤツカ:「ビビッて今度こそ転ぶかもね、アハハ」
GM:君が最初に受けた印象とは違い、ヤツカはよく笑った。
柊木 晃:「まじでそうなったら笑えないんだけどなあ!」
柊木 晃:「……ただ、もうしばらくここで待機してろってさ。完全に追手がないと確認したら迎えてくれるって」
ヤツカ:「あと何時間くらいなんだろ」その口ぶりは、僅かに憂鬱そうだった。
柊木 晃:「んー……正確にはわからないけど、とりあえず明日?」
ヤツカ:「明日……」窓の外を見やる。
柊木 晃:「夜中に動くのは危ないだろうから、一晩ここで過ごすことになると思うよ」
ヤツカ:「ふぅん。コウは嫌じゃないの?」
柊木 晃:「それ僕が聞く側じゃないかなあ」
ヤツカ:「………?」
ヤツカ:「ナイフ、向けてきた相手と一晩過ごすの嫌でしょ、普通」
柊木 晃:「ああ、それ?まあ……そりゃ怖かったけどねえ」
柊木 晃:「その後のがもっと怖かったからもうだいぶ忘れたね!」
ヤツカ:「バカ」
柊木 晃:「ひどい」
柊木 晃:嫌というより年頃の少女と同室は気まずくはあるが。まあ口にすることでもないだろう。
ヤツカ:「…………コウ、汗でベトベトする」
柊木 晃:「……ああ、雨もひどかったしねえ」
ヤツカ:「この部屋、お風呂ある?」
ヤツカ:ようやく立ち上がり、部屋を見渡した。
柊木 晃:「ありますよ、お好きにどうぞ。しばらく外出ていようか?」
ヤツカ:「…………なんで?」目が泳ぐ。
ヤツカ:「外、出ないで」
柊木 晃:「あ……はい」
柊木 晃:(単に無防備なのか状況が状況だからなのかわからん……)
柊木 晃:(そもそも気の遣い方これでいいの?サンプルをくれ!こちとら現代社会に適合したマニュアル人間だぞ!)
ヤツカ:ビジネスホテルらしい簡素なシャワールームを開いて君を振り返る。
ヤツカ:「髪、ベトベトだから頭も洗いたい」
柊木 晃:「ん?ああ、うん。シャンプー置いてない?」
ヤツカ:「あるけど。手伝って」
ヤツカ:何を言ってるんだ、という顔で君を見て。何の気なしに要請する。
柊木 晃:「………」
柊木 晃:「えぇぇぇ……?」
柊木 晃:何を言ってるんだ、という顔で見返す。
ヤツカ:「一人で頭洗った事ないし……目、閉じるのやだ」
柊木 晃:「いや、君ねえ……」
ヤツカ:「なに」
柊木 晃:「なにじゃなくて、あのねえ」
柊木 晃:焦りよりも困惑でため息をつく。
柊木 晃:「女の子が軽々しく男にそういうこと言っちゃいけません」
柊木 晃:「ただでさえ二人で同じ部屋泊まってるのもこう……世間体的にはよろしくないんだから」
柊木 晃:「簡単に肌を晒したりとか、無防備な姿を見せると危ないの、わかる?」
ヤツカ:「わ、分かんない……何で危ないの?防御力低いから?」
ヤツカ:布に覆われていない、むき出しの肩を撫でて首を捻る。
柊木 晃:「……まじかぁ」
柊木 晃:頭を抱える。
柊木 晃:(その辺の教育も全くされてないタイプ……FHとかだとたまにいるとは聞いたけどなあ)
ヤツカ:「……コウがやなら一人で入ってみる」
柊木 晃:「ああ、うん。そうしてください。何事も最初は挑戦だ!」
ヤツカ:「でも」
柊木 晃:「うん?」
ヤツカ:「コウ、此処に立ってて。なんか喋ってて」シャワールームの前を指差し。
ヤツカ:「ずっと喋ってて。質問でもいいしコウの事でもいいから」
柊木 晃:「ああ、うん……うん?」
柊木 晃:「えぇぇ……」
柊木 晃:気まずいどころの騒ぎではない。
柊木 晃:「まあ……いいけど……」
ヤツカ:「ありがと」
ヤツカ:ニカっと笑い、シャワールームへ入ると幾度かの衣擦れ音を経て水音が響く。
柊木 晃:(思った以上に大変そうだなこの子……)
ヤツカ:「コウ、居る?」
柊木 晃:「はいはい、居ますよ」
ヤツカ:「……目開けたまま頭洗うの、どうやったらいいの」
柊木 晃:「えっ……どうやって……?」
柊木 晃:どうと言われると困る。自然に覚えたことで、教わった覚えも教えた覚えもない。
ヤツカ:「シャンプー入った。痛い」
柊木 晃:「あ、目に入ったなら水ではやく洗いな」
ヤツカ:「あ、うん」
GM:シャワーの音が止まり、バシャバシャと激しい水音が響く。
ヤツカ:「……お兄ちゃん、こういうの教えてくれなかった」
柊木 晃:「お兄ちゃんいるの?」
ヤツカ:「あ」
GM:少しの沈黙。
柊木 晃:「言いたくないならいいよ、ごめん」
ヤツカ:「……いや、別に。いいよ」
ヤツカ:「一人、お兄ちゃんが居て……ええと……金髪で頭悪くてすぐコケて……」
ヤツカ:「頭、洗ってくれる」
柊木 晃:「面倒見の良いお兄ちゃんだったんだ」
ヤツカ:「……うん。言ったらブツブツ文句言いながら何でもしてくれる」
ヤツカ:「でも、私」
ヤツカ:「何にも、」
ヤツカ:「でき、ないから」
ヤツカ:「捨て、られちゃっ、た」
GM:言葉が切れ始める。水音で聞こえにくい。
柊木 晃:(……困った)
柊木 晃:泣いてる女の子の慰め方など誰にも教わっていない。
ヤツカ:「頭、一人で洗えるようになったら、帰ってくるかな」震える、自虐的な声。
柊木 晃:「あー……んん、それは、わかんない……けど」
柊木 晃:(なにやってんだよお兄ちゃん。妹さん泣いてるぞ)
柊木 晃:面倒見よかったんだろ。
柊木 晃:「……捨てられたって、何があったの」
柊木 晃:「さっき怖いお兄さんから逃げてたのと関係してる?」
ヤツカ:小さな深呼吸と間を開けて、言葉が続く。
ヤツカ:「最初は……一緒に逃げてたんだけど」
ヤツカ:「途中で、お前は一人で逃げろって」
ヤツカ:「どんくさいから、二人で逃げたら見つかるからって」
ヤツカ:「自分だって……すぐ、コケる癖に……」
柊木 晃:「それは……」
柊木 晃:「あの、僕はそのお兄ちゃん?のこと知らないし」
柊木 晃:「その場にもいなかったし、別に見ててもその人の頭の中はその人にしかわからないっていうか……」
柊木 晃:「ともかく、わかんないけどさ」
柊木 晃:「君一人でも助けたかったから、きついこと言った……んじゃないの?」
柊木 晃:「多分……もしかしたら……」
柊木 晃:自信はないが。そういうことであってほしい。あってくれお兄ちゃん。
ヤツカ:「……じゃあ、もっと許せない」
柊木 晃:「え」
柊木 晃:(やべ、なんか失敗した?)
ヤツカ:「パパも殺されて、お兄ちゃんと私でたった二人だったのに」
ヤツカ:「一人で生きてけっていうの?」
ヤツカ:「私もお兄ちゃんも、それが怖かったから一緒に居たのに?」
ヤツカ:「それなら私は、二人で──」
柊木 晃:「死んだほうがましだった、はなしだ」
ヤツカ:「──ッ」
ヤツカ:「なんで」
ヤツカ:「なんで生きてる方が良いみたいに言うの。死ぬより辛い生きてるがあるかもしれないのに」
柊木 晃:「……ん、ごめん。えらそう言ったな」
柊木 晃:「そうだね。僕は君らがどんな人生送ってきたか知らない」
柊木 晃:「これまでの人生、死ぬより辛かったのかもしれないね」
柊木 晃:「でも、明日はわかんないだろ?」
ヤツカ:「明日……」
柊木 晃:「今日が最悪な風向きでも、明日こそは良い日になるかもって」
柊木 晃:「君にとってそういう日がいつか来る、来てほしいって思ったから、お兄ちゃんは君を生かしたんじゃないか?」
柊木 晃:「……いや、わかんないけど。僕ならそうするだろうなって話」
ヤツカ:「なんか……無責任な話じゃない?」不満げな声。だが、震えてはいない。
ヤツカ:「コウも、そうやって生きてるの?来るかもわからないのに良い日を待ってるの?」
柊木 晃:「そりゃまあ、誰にも明日のことなんてわかんないし」
柊木 晃:「ただ、これでも責任は取るつもりですよ?」
ヤツカ:「……え?」
柊木 晃:「少なくとも今、君に迫ってる最悪から逃げ切るまではね」
柊木 晃:「そのぐらいまでは面倒見るよ。首突っ込んだ責任として」
ヤツカ:「……じゃあ、取りあえず明日には行ってみようかな」
ヤツカ:「コウ、怒りそうだったから言わなかったけど。コウが寝たらここから飛び降りようかと思ってた」
柊木 晃:「いやそれはよしてよ。寝覚めが悪いなんてもんじゃないでしょ!」
ヤツカ:「うん。しない」
ヤツカ:「明日、良い事あるかな」
ヤツカ:シャワールームの扉が開き、バスタオルを頭に巻いた少女の瞳が君を見据える。
柊木 晃:「ん」
柊木 晃:「そだねえ。今日は大雨だったし」
柊木 晃:「明日には晴れるんじゃないかな?」
ヤツカ:「何それ。ちっさ」ふ、と笑い。
柊木 晃:「いいんだよ、そういうちっさいとこからで」
ヤツカ:「ふーん……あ、じゃあ。ねえ、コウ」
柊木 晃:「ん?」
ヤツカ:「明日、一緒にタピオカ飲みたい」
ヤツカ:「流行ってるんでしょ」
柊木 晃:「一昔前だなあ、その流行り!」
ヤツカ:ドサリとベッドに倒れ伏し。
ヤツカ:「晴れてるだけじゃ足りないから、予約する事にした」
柊木 晃:「いいよ、それぐらいならお兄さん奢ってあげましょう」
ヤツカ:「ほんと?やった」ひひ、と笑って。髪も乾かぬ間に目を閉じる。
GM:寝息が響くのにそう時間はかからない。本当に疲れ果てていたようだ。
柊木 晃:「おやすみ」
柊木 晃:しかし、それにしても。
柊木 晃:(適当で無責任なこと、言っちゃったなあ)
柊木 晃:明日に希望が持てるのは、今日までに幸せが持てたものの特権だ。
柊木 晃:不運とか不幸とかいうやつは理不尽で、本人の努力できないところからやってくる。
柊木 晃:想像できる。彼女たちは、生まれたときからそういったものにつきまとわれてきたのだろうと。
柊木 晃:結局自分の言ったことは、今日まで幸せだった人間の傲慢のようなもの。
柊木 晃:(でも)
柊木 晃:今日までずっと不幸だったからって、明日は分からない。
柊木 晃:少なくとも彼女の兄は、いつかの幸せを信じて彼女を逃したのだろう……事実はどうあれ、そういうことにしたから。
柊木 晃:(責任は取らないとな)
柊木 晃:幸運の第一歩目ぐらいまではなんとかしないと、寝覚めが悪い。
柊木 晃:そのためにも。
柊木 晃:「……今時タピオカ売ってる店あんのかなあ」
柊木 晃:端末を開いて検索を始めた。
GM:--
GM:シーン終了。ロイス取得と購入が可能です
柊木 晃:ロイスは保留
柊木 晃:購入、ワイヤーウィップ!
柊木 晃:2DX+2+0@10>=12 調達
DoubleCross : (2DX10+2>=12) → 10[1,10]+4[4]+2 → 16 → 成功
柊木 晃:おっしゃ成功!
GM:すご
柊木 晃:あ、まだ合流してないからひとまず持っておこう。あとで黒野君に渡すね
柊木 晃:私は以上!
GM:今データ処理しておいてもらってもいいですよ!忘れてもアレなので
華理魅録:ロイスは保留。購入処理だけします「
柊木 晃:あ、分かりました!ではありがたく黒野君に渡しておきます
欠淵 清志郎:ロイス、すごい迷ったけど大山竜希くんに 懐旧/○隔意で取っときます
柊木 晃:改めて以上!
黒野 景:笹木泰山 興味/敵愾心〇
柊木 晃:あ、華理さん
黒野 景:以上で
柊木 晃:ワイヤーウィップはこっちで買えたよ
華理魅録:もらってた
華理魅録:okok
柊木 晃:あ、2つ目いります?黒野君
欠淵 清志郎:自分は応急手当キットを買っとこ
欠淵 清志郎:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 6[6]+1 → 7 → 失敗
黒野 景:ワイヤーウィップありがとうございます~
華理魅録:応急手当キット買っときますか
欠淵 清志郎:あっ、財産点1支払って購入!
欠淵 清志郎:残り7です
華理魅録:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 7[7]+1 → 8 → 成功
華理魅録:素で成功 いただいてきます
華理魅録:処理こちら以上で
欠淵 清志郎:こちらも以上
柊木 晃:あと手元に空のウェポンケースがあるのでこれも黒野君に渡しておきます
黒野 景:申し訳ない事なんだけど、相談の結果ポンケ+ワイヤーウィップの譲渡が決まったので
黒野 景:ポンケにワイヤーウィップ仕舞って保有します。有難う!
黒野 景:こっちの購入は応急手当を
黒野 景:2DX>=8
DoubleCross : (2DX10>=8) → 6[5,6] → 6 → 失敗
黒野 景:げふん
黒野 景:以上で!
柊木 晃:全員以上かな!
華理魅録:ですね
欠淵 清志郎:はい!
ミドル2『群れて、ぐるぐる回る』
GM:シーンプレイヤーは華理さん。登場される方は侵蝕どうぞ
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 3)増加 (37 → 40)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (40 → 45)
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (46 → 48)
黒野 景:1D10+38
DoubleCross : (1D10+38) → 10[10]+38 → 48
GM:エンジンかかってきたな黒野君……
GM:--
GM:市内の繁華街、それも奥まった場所に位置するダーツバー。
GM:その地下がこの街を守るUGNの居城であり……君達が一堂に会する場でもある。
ラビッツ・ビッツ:「うちの支部、出入りする子たちは未成年も多いから……このカバーむしろ不自然だと思うんだよねぇ」
ラビッツ・ビッツ:黒髪のショートヘアに好き放題カラーが挟まった、すこし派手めな女性が君達一人一人にお茶を運んでいく。
ラビッツ・ビッツ:「はーい、熱いから気を付けて飲んでくださいね~。すみませんね、まとめて対応することになっちゃって」
GM:うちの支部、せまいからな~と付け足した彼女は室内を見回す。
GM:唯一の正規人員であるお嬢様、イリーガルの活発そうな少年、顔に刺青の入った男、10代と思われる少女を背後に従えるサラリーマン。
GM:かなり異様な顔ぶれと言えた。
黒野 景:「そうスかね?」
黒野 景:「雰囲気あっていいと思いますけどねぇ。大人の社交場っつうんですか」
黒野 景:「まさか繁華街のど真ん中に支部があるなんて思わねえだろうしよ」
黒野 景:どうもっス、とお茶を受け取ると、エージェントの言葉に相槌を打つ。
ラビッツ・ビッツ:「そう!分かってるねえ黒野くん!こういうお洒落な感じの、なんかアガるよね」
華理魅録:「入るたびに見とがめられないか気にする必要はありますが」
華理魅録:「実家のバーを思い出せて好きですわよ。この場所は」
華理魅録:「ありがとう存じます」お茶を受け取る
黒野 景:「実家にバー!こりゃまた豪気な話だなあ」
欠淵 清志郎:渋い顔をして茶を受け取り、雑に脚を組んで言葉を聞いている。
欠淵 清志郎:そうして、初顔のサラリーマン……の後ろの少女をじろりと見ている。
ヤツカ:欠淵さんの視線に気付き、柊木さんの背後に滑り込む。
欠淵 清志郎:「別に場所がどうだろうと構やしないんですがね」舌打ちは我慢した。
柊木 晃:「若い子達は大変だよねえ、いや僕もたまに信じてもらえないんだけどさ、年齢」
柊木 晃:「あ、お茶ありがとうございますー」
柊木 晃:ちらっと不機嫌そうな男の方を見る。視線が交錯する。
柊木 晃:(ひえっいま目があった!こわい!)
柊木 晃:何故UGNにヤクザさんが……と内心ビクビクしている。
欠淵 清志郎:(安心しろよ、てめえじゃねえよ用があるのはよ)という視線を返しておく。睨みつける感じで。
柊木 晃:「ひっ」
柊木 晃:視線に気づいて怯えた声をあげる。
黒野 景:「……んで」
黒野 景:「そっちの二人は?」柊木さんと、その背後に隠れる少女へ目を向ける。
黒野 景:「こっちは参考人?の欠淵さんに来てもらったわけですけど」
黒野 景:「一緒に呼ばれてるってことは、今回の関係者って認識でいいんですよね?」
ラビッツ・ビッツ:「ええと……そうだね。柊木くんは一応うちで登録のあるイリーガルで……」
柊木 晃:「関係者?と言われても……なにかあったんですか?」
ラビッツ・ビッツ:「ええと、順を追って説明しようかな」
柊木 晃:「お、お願いします」
欠淵 清志郎:「こっちが聞きたいとこですよ。何かあったってのは……」熱い茶をすすりながら聞く姿勢。
黒野 景:「うす。お願いします」
華理魅録:「よろしくお願いいたしますわ」
ラビッツ・ビッツ:部屋を歩き、黒野さんと華理さんの肩へ手を置く。
ラビッツ・ビッツ:「まずはこの二人はうちが直接依頼して動いてもらってます。目的は鴻央会が持ってたレネゲイド兵器の捜索」
欠淵 清志郎:片眉を上げる。
柊木 晃:「レネゲイド兵器」
ラビッツ・ビッツ:「んま~具体的にどんな効果のものか、とかは分からないんですが」
柊木 晃:「もう聞くからに物騒そうな……」
黒野 景:「なんでも鴻央会から持ち出されて、それを追ってる連中がいるとか」
華理魅録:「持ち出したかたが最後に接触されたのが……」
欠淵 清志郎:「なるほど、なるほど……」呟きながら、自分の中の絵図に書き込みを入れる。
欠淵 清志郎:(嫌だな、その線は引きたくない……)
華理魅録:「欠淵さん。あなたという情報を得て私たちは事務所を訪れましたわ」
欠淵 清志郎:(畜生……!)
欠淵 清志郎:「ああ、そういうことで」軽く引き攣った笑み。
欠淵 清志郎:「ってそりゃ……あのガキがその兵器とやらを持ち出したってことか……?」
柊木 晃:「ガキ……」
華理魅録:「あのガキ……ということは心当たりがあるということで」
欠淵 清志郎:思わず口調を乱してから、軽く呼吸を調える。
ラビッツ・ビッツ:「そりゃ僥倖」ビシ、と指を立てる
華理魅録:「詳しくお話をおきかせ願えますの?」にっこりと笑顔を見せる
欠淵 清志郎:「いえね、うちのお客ですよ」
欠淵 清志郎:「マスクしたガキ……若い方がね。どうも鴻央会と揉めたそうで」
欠淵 清志郎:「……助けてやってほしいと頼まれたのが……」
欠淵 清志郎:ちらりと視線で少女を示す。
欠淵 清志郎:「多分そこのお嬢さんですね。写真を貰いました」
華理魅録:「まさか、柊木さんが連れて来た……何という偶然」
ヤツカ:「……!」柊木さんの袖をつかんで視線を返す。睨み返しているつもりらしい。
柊木 晃:「えっと、欠淵……さん?」
欠淵 清志郎:「はい」
華理魅録:「……欠淵さん。もう少し視線は柔らかくできませんの?足抜け、されたんでしょう?」たしなめるように
柊木 晃:「その若い子って、どういう子でした?風体とか、名前とか……」
欠淵 清志郎:「これでもしてるんですがねえ、こっちは何も手を出す気はないってのに」
柊木 晃:「ああ、いやいや。僕がビビってるのが悪いから!ごめんなさいね」
黒野 景:「まあまあ!」へにゃッとした笑みを浮かべる。
黒野 景:それから、柊木さんの背後に隠れる少女へ
欠淵 清志郎:「ああ、風体は……さっきも言った妙なマスク。金髪で……」
欠淵 清志郎:「名前はね、聞きそびれたまんま出て行かれちゃいましてね」
黒野 景:「大丈夫だって!ここにいる奴はみんな、あんたに危害を加えたりしない」
欠淵 清志郎:「金払いは悪くありませんでしたよ。よほどその子が大事と見えた」
華理魅録:「そうですわよ~。悪いことなど起こさせませんからこちらで一緒にお茶しましょう」ヤツカの方に
柊木 晃:助かる、と二人に目で礼を言う。
ヤツカ:「……………みんなおんなじ事言うよ」近づく様子は無いが、柊木さんの背後からは出てくる。
GM:そして、欠淵さんの言葉に。
ヤツカ:「金髪で、目付き悪くて、人の話聞かなくて、だるそうだった?」
欠淵 清志郎:「……まさに」
ヤツカ:矢継ぎ早に問う。
柊木 晃:「ヤツカちゃん、もしかしてお兄ちゃんって……」
ヤツカ:「……………生きてた」その場にへたり込み、小さく呟く。
ヤツカ:「コウ、お兄ちゃん生きてた……あはは……」
柊木 晃:「そっか……!よかった、よかった!」
柊木 晃:「あ……この子のお兄ちゃんみたいです」
欠淵 清志郎:(『あの時は』生きてた、わけだが。まあ水を注すこともないか……)
柊木 晃:(今も無事かはわからないけど、ひとまず希望が見えて良かった)
欠淵 清志郎:「なるほどね。ご利用ありがとうございます」
華理魅録:「なるほど。これは当初の理由とはまたべつで確保しなければいけない理由ができましたわね」
ヤツカ:「…………兄が、ご迷惑をおかけしました」人生で初めて口にしたような調子で欠淵さんへ頭を下げる。
柊木 晃:「そういうところ汲んでくれるから助かりますよUGNさん~」
柊木 晃:ぺこぺこと頭を下げる。
欠淵 清志郎:「いえいえ。まあ、状況はまだわかりかねますが」
華理魅録:「ふふ、家族は一緒にいれるのであれば、いるべきですから」
欠淵 清志郎:「……こちらとしても、妙な仕事の糸口が掴めて何より」
柊木 晃:「あ、そう状況。状況だ」
ラビッツ・ビッツ:「そうなると、私たちが追うべきはお兄ちゃんの方でほぼ確定だね」
柊木 晃:「レネゲイド兵器を鴻央会から持ち出した……でしたっけ?」
柊木 晃:「ヤツカちゃん、心当たりは?」
ヤツカ:「……逃げる時」
ヤツカ:「お兄ちゃんが荷物を持ってたのは、覚えてる、けど」
ヤツカ:「……あ」
華理魅録:「何か思い当たることが?ゆっくりでいいですわよ」
ヤツカ:「逃げる前の話だけど……お兄ちゃん、いつもの雑用以外になんかペット?の世話を任されたとか、言ってたな」
ヤツカ:「なんか、大事な生き物らしくて。一回ミスした時めちゃくちゃ殴られて帰ってきたのだけ、覚えてる」
ヤツカ:「ごめん、関係ないかも」
柊木 晃:「ペット……わ、ワンちゃんかなー……」
華理魅録:「いえ、生物兵器。という可能性もありますわ」
柊木 晃:「だよねえ!」
柊木 晃:目をそらした現実に一瞬で引き戻されて悲鳴をあげる。
黒野 景:「実際、そこんとこどうなんスか?」
黒野 景:ラビッツ・ビッツに
ラビッツ・ビッツ:「うーん……兵器の開発元っぽいセルは……」端末をスライドしつつ唸る。
ラビッツ・ビッツ:「どっちもあり得るね。生物兵器の取り扱いもあるってだけで、普通にミサイルみたいな代物の可能性もある」
ラビッツ・ビッツ:「"兵器"というジャンル自体を愛してる変態開発者を抱えてるとこなんだよねぇ、そこ……早く滅びねーかな……」
柊木 晃:「えええ……なにそれこわぁ……」
欠淵 清志郎:「……『鴻央会は、あるモノを盗んだのをコイツだと勘違いしてる』って話でしたね」ヤツカさんを見て。
欠淵 清志郎:「なんで、あんまりにも大仰なもんじゃないんだろうなとは思ってました。兵器とは思いませんでしたがね」
黒野 景:「まだどんな代物か決めつけるのは早計かつ」
ラビッツ・ビッツ:「そうだねぇ。兵器の詳細は不明、かつ開発元のセルを抑えるってのはあまり現実的な話じゃない」
黒野 景:「血眼になって探してるヤクザさん達より先に見つけなくちゃあダメってことね」参ったように両手を掲げる。
華理魅録:「欠淵さん、さきほど舎弟?の方と話されていたことからすると」
欠淵 清志郎:「元」短く訂正する。
華理魅録:「失礼。元舎弟の方と話されていたのはおそらくお兄様のことですわよね」
欠淵 清志郎:「……まあ、隠すことでもない。そうですよ」
欠淵 清志郎:「揉める前になかったことにしろとね」
欠淵 清志郎:「残念ながら、ちょいと遅かったみたいですがね。さっきの着物の男」
欠淵 清志郎:「笹木は厄介ですよ」
華理魅録:「ですわね。私たちを見ても動じない胆力」
華理魅録:「そして底知れない力を持った少女を連れている」
黒野 景:「なら」
黒野 景:「なおさら放っておくっつうことはできねえわけだ」
華理魅録:「それにお兄様は笹木さんと因縁があるとか」あえて親父さんのことは触れずに
華理魅録:「あの二人組は目立ちますでしょうし。彼らを見張ることでお兄様に近づけるかもしれませんわね」
欠淵 清志郎:「…………」
欠淵 清志郎:「あなたも」柊木さんに。「ほっとけないってタチですかね。UGNらしく」
柊木 晃:「あ、僕?ええと、僕としてはですね」
柊木 晃:「とりあえずこの子……ヤツカちゃんの保護をお願いするために来たんですけど」
欠淵 清志郎:(お人好しか……)
柊木 晃:「話を聞いた感じ、お兄ちゃんの方も見つけないとまずくないかな……と」
柊木 晃:「その兵器の話も聞かないといけないし、その方がこの子も安心するし」
柊木 晃:「なんで、まあ落ち着くまではお手伝いを……と考えてるんですが……」
欠淵 清志郎:(お人好しだな……)
柊木 晃:「……あの、鴻央会でしたっけ?それって確か、あのー」
柊木 晃:「いわゆるこう……」
華理魅録:「ヤクザな方々ですわね」
柊木 晃:「やっぱりそうかぁ」
柊木 晃:ひぃぃ、と顔をこわばらせる。
華理魅録:「ふふっ、黒野さんと似たような反応されてますわ」
欠淵 清志郎:「そこはなんも否定できないですね」くつくつと笑う。
欠淵 清志郎:「怖いよ、素人さんが踏み込むと」
欠淵 清志郎:「でも来ます?」
柊木 晃:「うぇぇ、後でお礼参りとか怖いなあ……アフターケア頼みますよ?UGNさん……」
柊木 晃:「それは……まあ……」
華理魅録:「ええ、万全にやってのけますわ。プロですから」
柊木 晃:ちらとヤツカへ視線を向けて。
欠淵 清志郎:(プロ、か……)机の中の写真。目の前の少女。
柊木 晃:「責任とか、色々あるので……はい……」
柊木 晃:(こんなところで放り出すのも後味が悪いし……)
柊木 晃:(昨日偉そうなこと言った手前っていうのも……)
欠淵 清志郎:「お人好しですねえ……」つい口に出してしまう。
華理魅録:「柊木さんはとてもよき方ですわね」とても満足そうな笑みを見せ
ヤツカ:「………カッコつけちゃって。昨日こけた癖に」笑みを浮かべながら茶々を入れる。
柊木 晃:「褒められてるかなあそれ」
柊木 晃:(ますます逃げづらくなるからやめてくれよ~……!)
華理魅録:「ふふ、私もアフターケアだけとは言わずに力を存分に振るいますわよ。安心してくださいまし。指一本触れさせやしませんわ」
欠淵 清志郎:「……でもまあ、責任ね。そうですね……」
欠淵 清志郎:「ヤツカさん、ですっけ。あんたさっきこっちをずいぶん怖がってましたが」
欠淵 清志郎:「この中で一番確かに頼れるのは私ですよ」
欠淵 清志郎:「金を貰ったからね」
欠淵 清志郎:「他は気持ちだとか任務だとか、形のないもんのためにあなたを守ろうとしてる」
欠淵 清志郎:「私は、一応先払いしてもらった仕事の続きです」
ヤツカ:「…………」
ヤツカ:柊木から離れ、欠淵さんの前に。
欠淵 清志郎:(まあ、UGNが出てきて少しはこっちに勝ち目が出てきたから言えることじゃあるんだが……)
ヤツカ:「私は、お金がどれくらい大事か分かんない。貰ったもので生きてきたから、買い物もした事ない」
欠淵 清志郎:「そりゃお姫様だな」
ヤツカ:「コウは、私の話を聞いてくれた。何も上げられないのに、助けてくれた」
ヤツカ:「この人達も、そう。私は何もあげられないのに、UGN……?ってだけで」黒野さんと、華理さんへ視線を向け
黒野 景:「おれがあんたを助けるのは別に、UGNだからって訳じゃないよ?」
ヤツカ:「……?」
黒野 景:「その笹木ってヤツは、目的の為なら人を殺したり、傷つけることなんかなんとも思ってないやつで」
黒野 景:「そういう奴が、物騒な兵器を玩具みたく振り回そうとしてる」
黒野 景:「ヤクザだろうがなんだろうが、そういうのは許せねえってだけだ」
華理魅録:「そうですわね。ちなみに私もUGNというだけであなたを助けたいわけではありませんわよ」
華理魅録:「私はUGNである前に貴族としての責任を果たさねばなりませんし……」
ヤツカ:「……結局意味わかんない」
ヤツカ:「意味わかんない事ばっかりなの、今」欠淵さんへ続ける。
華理魅録:「多くの人から受けた、もう返せない恩を。あなたのような方を助けることで返しているだけですわ。ですから自分のためでもあるんですの」
欠淵 清志郎:「……私も、この人らはよくわからんですね。正直」少し笑う。
ヤツカ:「だから、お金とか責任とか許せないとか、違いが分かんないの」
欠淵 清志郎:「なるほどねえ……」
黒野 景:「それに、困ってるヤツがいたら手を貸すのは人として当然!っつうか……別に、義務とまではいかねえけどよ」
黒野 景:「違うかい?」とまで尋ねて、ヤツカの反応に肩を落とす。
欠淵 清志郎:「なら、それをこれから学ぶといいさ」こいつもお人好しだな……という顔をして。
欠淵 清志郎:「ひとつ」
黒野 景:「わかんねえか」困ったように苦笑。「ま、好きでやってるっつーことよ。おれの場合」
欠淵 清志郎:「金の価値がわからないって言ってましたが」
欠淵 清志郎:「あなたを助けたいと少なくもない額を差し出した、兄貴の気持ちですよ。あれは」
欠淵 清志郎:「私はそれを尊重する。あんたが何に価値を見出そうが、貰っちまった分は助ける」
欠淵 清志郎:「金とはそういうものです。それだけね」
ヤツカ:「それは、ちょっとだけ分かるかも、だけど」
ヤツカ:「分かんないんだけど、あたしが言いたいのは……」
ヤツカ:4人へ向けて、はっきりと。
ヤツカ:「誰が一番立派とか、それはあたしには判断できないけど。ありが、とう……って言いたかった、だけ、なんだけど……」
華理魅録:「……」
華理魅録:「あなたは先ほど何もあげられないとおっしゃいましたが」
GM:尻すぼみに何とか言い切って口を閉じる。
柊木 晃:ずっとはらはらした顔で見守っていたが、それを聞いてようやくほっと息をつく。
欠淵 清志郎:少し変な顔をして、それを受け取る。
華理魅録:「あるんですのよ。たった今、受け取りましたわ」
柊木 晃:「どういたしまして」
華理魅録:「礼は最高の贈り物ですわ。この恩には、報いねばなりませんわね」
柊木 晃:感謝される程度のことはできていたらしい。
黒野 景:「いいよ、礼なんて。…ま、悪い気はしねえけど」
華理魅録:また、肩の荷が重くなったことを実感しつつも笑う
欠淵 清志郎:(……こういう形のないものは。勘定できないものは……面倒だ)
欠淵 清志郎:(時々、重く数えすぎて転ぶんだよ、人は)
ヤツカ:「……」限界を迎えたかのように、柊木の横へすっ飛んで帰る。
柊木 晃:「頑張ったね、ありがとう」
柊木 晃:笑顔で迎える。
ヤツカ:「別に。これくらい、すぐ慣れる」得意げに言って座り込んだ。
柊木 晃:「じゃあ、えっと」
柊木 晃:「大目標、鴻央会から流出した兵器の回収。小目標、兵器の情報を持ってそうなお兄ちゃんの捜索」
柊木 晃:「あと、ことが済むまでヤツカちゃんの保護もか。そんな感じで大丈夫ですかね?」
ラビッツ・ビッツ:「美しきかな、友情……仲間意識?かな……」ハンカチで目元を拭う仕草をしつつ、頷く。
ラビッツ・ビッツ:「ほんっとに情けない話だけど、ヤツカちゃんも連れてってもらうことになる。此処のメンバー、ウチの最大戦力より強いし……」
柊木 晃:(人手不足が世知づらい……)
黒野 景:「おれの能力は護衛向きじゃない……というのは、先に言っとくべきだろうな」
黒野 景:「近づいて来た怪しいヤツを片っ端からぶん殴る、という方向での護衛がアリなら」
黒野 景:「話は変わって来るけど」
華理魅録:「大丈夫ですわよ。私、護衛術の方は修得していますもの」
黒野 景:「そいつぁ頼もしい!さっすが、正規エージェント!」
欠淵 清志郎:「私はその辺をどうこう言う立場にはないので。お任せします」こちらも護衛向きとは言い難い。
華理魅録:「銃撃ぐらいなら叩き落とすでも身で防ぐでも。お任せくださいまし」
柊木 晃:「頼もしい……僕はこう、大分特殊技能の方なので、そっちはよろしく……」
柊木 晃:「……あ、そうだ」
柊木 晃:大事な目標を忘れていた。
柊木 晃:「この店、タピオカって置いてます?」
GM:--
GM:シーンカット。ロイス、購入が可能です
欠淵 清志郎:ロイスは保留!
黒野 景:ロイスはちょっと保留
華理魅録:ロイスは保留
黒野 景:購入は狙うだけ狙ってみるか……アームドスーツ!
柊木 晃:欠淵 清志郎 ○P:連帯感/N:恐怖
欠淵 清志郎:こわくないよー
黒野 景:2DX>=15
DoubleCross : (2DX10>=15) → 9[6,9] → 9 → 失敗
黒野 景:無理!以上!
欠淵 清志郎:購入は急ぎがなければ念のためのボデマかな
華理魅録:購入は……応急処置にするか、それとも勝負服にするか……
柊木 晃:アームドスーツ狙いますか
柊木 晃:2DX+2+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+2>=15) → 10[9,10]+10[10]+7[7]+2 → 29 → 成功
華理魅録:勝負服いきます
欠淵 清志郎:すご
柊木 晃:よし
GM:!?
黒野 景:すごすぎ
華理魅録:すごい
欠淵 清志郎:じゃあボデマ!
欠淵 清志郎:1dx+1>=12
DoubleCross : (1DX10+1>=12) → 4[4]+1 → 5 → 失敗
欠淵 清志郎:ぜんぜんだめ 以上
柊木 晃:じゃあ黒野君に渡します
黒野 景:ありがと~~~~
華理魅録:いや、手当かっとくか……
黒野 景:装備して行動値2です
華理魅録:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 2[2]+1 → 3 → 失敗
華理魅録:ダメ。こちら以上で
柊木 晃:全員以上かな
GM:OK!
GM:--
ミドル3『カッコウの雛鳥』
GM:シーンプレイヤーは黒野さん。登場される方は侵蝕をどうぞ
GM:このシーンでは色々と判定があります
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (40 → 45)
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 7)増加 (48 → 55)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (45 → 54)
欠淵 清志郎:上がってきた
黒野 景:1D10+48
DoubleCross : (1D10+48) → 5[5]+48 → 53
柊木 晃:言うてまだ誰も60いってないしまあ
GM:--
GM:さあ!このシーンでは色々と変なのをお出しするので順を追って説明します
GM:まずはこのシーンで挑戦可能な判定から
☆ヤツカの兄を探す 情報:任意 難易度:40
☆鴻央会とFHの連携を阻害する 技能:任意 難易度40
○持ち出された兵器について……情報:UGN、裏社会 難易度9
○鴻央会の動向を把握する……情報:噂話、裏社会 難易度:8
○追手をかく乱する……技能:任意 難易度?
黒野 景:難易度40 難易度40!?
黒野 景:特殊ルールね なるほど
柊木 晃:一発でそっち狙いに行くのは難しそうな気配ですね
欠淵 清志郎:ちょっとずつ崩してくやつ
GM:続いて、このセッション中シーンに【襲撃発生率】というステータスが追加されます。
欠淵 清志郎:こわそう
華理魅録:ほえ~
柊木 晃:ひぃ 襲撃
華理魅録:龍が如くみたいになってきた(町の治安度)
GM:シーンを終了するか、鴻央会側が情報判定に成功すると10上昇します。
欠淵 清志郎:向こうもやるの!
柊木 晃:ははあ
柊木 晃:向こうも調べてるからか
華理魅録:よくできてるな~
GM:初期数値は10。何段階かに分けて基準を設けてあり、それを越えた状態でミドル戦闘に突入すると難易度が少し上がります。
GM:エネミーが強くなったり数が増えたり。
黒野 景:エネミー側も……判定を!ほほ~
GM:そして、この襲撃発生率は○追手をかく乱する に成功すると10下がります
柊木 晃:ほほ~
欠淵 清志郎:おおー
華理魅録:なるほどね~
GM:そして、☆マークの項目は1シーン終えるごとに難易度が下がっていきます。
GM:ただ、その分襲撃発生率も高まっていくよ~という奴です。
GM:上昇を完全に抑えるには手数が足りないので、シーンを重ねて行けばいくほど敵は強くなる。
柊木 晃:ほほ~
GM:みたいに思って頂ければ
GM:ついでにNPCカード。
GM:【NPCカード:ヤツカ】非戦闘時:判定の達成値を+5、あるいは-5する。判定結果が出た直後に使用可能。
戦闘時:ダメージを+10、あるいは-10する。ダメージ算出後に使用可能。いずれもシーン1回。
柊木 晃:助かる!
欠淵 清志郎:これはシーン1回とかですか?
GM:あっ忘れてた、シーン1回です
柊木 晃:はーい!
欠淵 清志郎:了解!
黒野 景:とりあえず
黒野 景:自分は動向or兵器のどっちか探り入れるんで
黒野 景:追加情報出てきたらそれをお任せするか、なければ
柊木 晃:了解!実際ひとまず抜けそうなそこからですね
黒野 景:攪乱してもらうのが良さそうっすかねえ
柊木 晃:そんな感じが良さそう!
欠淵 清志郎:自分も動向or兵器がいいかなあ?
柊木 晃:あ、○追手をかく乱する は技能とか目標値はどうなってるでしょうか
華理魅録:私は追加がなければ攪乱かなあ
柊木 晃:あっと失礼、助かります
黒野 景:噂話固定値持ってるのがオレだけなんで
黒野 景:兵器はUGN固定持ってる人に任して
欠淵 清志郎:裏社会も持ってます
欠淵 清志郎:けど社会は低いんだよな
黒野 景:動向行きたいです?
柊木 晃:私は追加情報に備えて待ちの構えで行きます
欠淵 清志郎:できたら行きたいかも!
黒野 景:じゃあお任せして兵器の方調べますよ
黒野 景:うす、ンじゃあ自分は兵器の方調べます
欠淵 清志郎:ありがとうございます!
黒野 景:■調査─持ち出された兵器について
柊木 晃:お願いします!
華理魅録:お願いします
黒野 景:情報/UGN/コネUGN幹部使います
華理魅録:おお
黒野 景:4DX+1>=9
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 10[4,7,10,10]+4[2,4]+1 → 15 → 成功
欠淵 清志郎:おおーー!
華理魅録:すごい!
黒野 景:うっし、成功!
欠淵 清志郎:では○鴻央会の動向を把握する……情報:噂話、裏社会 難易度:8
柊木 晃:ナイス!
欠淵 清志郎:これを情報:裏社会でコネ情報屋使用
欠淵 清志郎:3dx+1>=8
DoubleCross : (3DX10+1>=8) → 9[3,6,9]+1 → 10 → 成功
欠淵 清志郎:やったーー
華理魅録:いいですね!
柊木 晃:よしよし!
GM:見事な腕前……
華理魅録:追加情報なければ白兵にてかく乱いたします
GM:追加あります!少々お待ちを
華理魅録:承知!
GM:ええと、まずは開いた分を貼っていきます。
○持ち出された兵器について……情報:UGN
識別名:ベイトボール。イタチ科の動物を元にした人造のアニマルオーヴァード。
凶暴な性格で、人間に対して非常に攻撃的だが兵器としての本質はその繁殖力にある。
近縁種に限らず繁殖が可能であり、1日に40匹ほどの子供を産む事が出来る。
本来あり得ない別種同士の(厳密には違うとはいえ)交配を行わせる為、ベイトボールには別種の生物の警戒心を薄れさせる力がある。
なお、この繁殖は一般的な動物の物とは違い、無性生殖、あるいは分裂に近い。
他の生物の遺伝子情報を元に個体を複製しているだけで、"子供"に個別の意思は無く"親"の個体の指示通りに動く。
大量に増殖したベイトボールが街でワーディングを発生させるだけでも、予想される被害は甚大なものとなるだろう。
○鴻央会の動向を把握する……情報:裏社会
鴻央会内部では、UGNに目を付けられた笹木を破門すべきという声が上がっている。
主に穏健派の幹部たちによるものだが、鴻央会において笹木の功績は大きく、判断は保留となっているようだ。
また、笹木が個人的にFHとパイプを繋いでいるという点においても笹木は非難を浴びている。
GM:追加項目:ベイトボールの後継機について 情報:UGN 難易度:9
柊木 晃:華理さんこれ行きます?
華理魅録:いきましょうかね
柊木 晃:あーでも
柊木 晃:コネとかないか
華理魅録:ないですね。ほんとに情報力はないですこの女は
柊木 晃:私がいって華理さんに撹乱の方お願いしてもいいかな?
華理魅録:おkす
柊木 晃:ではベイトボールの後継機について 情報:UGNで行きます
柊木 晃:あ、UGN幹部使います!
柊木 晃:4DX+0+0@10>=9 情報
DoubleCross : (4DX10>=9) → 9[1,3,4,9] → 9 → 成功
柊木 晃:よしぴったり。
欠淵 清志郎:わおわお
華理魅録:いいですねえ!
GM:優秀だ……開示
華理魅録:開示後かく乱いたす
GM:あ、すみません追加項目見てたら付け足しといた方が分かりやすい文章を思いついたので、ベイトボールの方に少し追記します
華理魅録:了解っす
柊木 晃:はーい
○ベイトボールの後継機について 情報:UGN
ベイトボールには後継機が存在する。元々試作品であったイタチを元にしたものではなく、"人間"にベイトボールの特性を与えるというモノだ。
試作品が持っていた"他の生物の攻撃意欲を削ぐ"という機能を強化しより多くのコミュニティへ潜入、増殖する事で国を混乱に陥れ国家としての機能をマヒさせるという用途であった。
しかし、実験で生まれた個体には肝心の自己分裂を行う機能が存在せず、ただ他者の感情を読み取り己を保護させる為最適な言動をとる事の出来る子供が生まれただけだった。
その為、現在では後継機の開発は停止しているようだ。
GM:これで情報は全部!かく乱どうぞ!
華理魅録:いえす
華理魅録:5dx10+1
DoubleCross : (5DX10+1) → 10[3,5,8,9,10]+7[7]+1 → 18
華理魅録:あ、白兵です
柊木 晃:良い感じ!
GM:18は余裕で成功!襲撃発生率が0へ。
欠淵 清志郎:やったーー
柊木 晃:わーい
華理魅録:いえいいえい
黒野 景:御見事!
GM:難易度が?になっているのはシーンごとに変化する為です。状況に応じて変動し、たまに絶対無理だろみたいな難易度になるので、その時の状況を考えながら振ってもらえれば
柊木 晃:了解!
欠淵 清志郎:なるほどーー
GM:ではこちら側の判定を
GM:1d3
DoubleCross : (1D3) → 3
GM:3人が判定。難易度は9
GM:3dx+1@9
DoubleCross : (3DX9+1) → 10[6,8,9]+10[10]+3[3]+1 → 24
欠淵 清志郎:?
柊木 晃:ひえー
GM:?
欠淵 清志郎:情報通がよ
華理魅録:ま、まじで
柊木 晃:あ、まって
華理魅録:あ、そうか
柊木 晃:@9だとクリティカル値9になっちゃいますね
GM:あ、Cが9になってるw
欠淵 清志郎:ほんとだ
GM:振り直し!
GM:3dx+1=>9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 4[1,1,4]+1 → 5 → 失敗
欠淵 清志郎:ほっ
柊木 晃:助かった
GM:3dx+1=>9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 10[2,8,10]+10[10]+7[7]+1 → 28 → 成功
GM:3dx+1=>9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 9[1,2,9]+1 → 10 → 成功
欠淵 清志郎:?????
GM:オイオイ
柊木 晃:三人目の判定に
欠淵 清志郎:情報通がよ!!
黒野 景:前より上がってんじゃん
柊木 晃:ヤツカちゃんのNPCカードお願いできますか?
欠淵 清志郎:いけー
柊木 晃:あ、どうでしょ皆さん それでよさげかしら
欠淵 清志郎:いいと思う!
華理魅録:いいですよ~
黒野 景:問題なし!
柊木 晃:よし、じゃあヤツカちゃんのカード効果で達成値-5頼みます!
ヤツカ:「あっち行って」達成値10を-5して失敗に。
柊木 晃:これで向こうの成功数は1回かな
GM:これで襲撃発生率の上昇は10に抑えられた!
欠淵 清志郎:えらい!
GM:ではロールへ参りましょう
GM:--
GM:君達は各々、頼れるツテや情報筋を利用して情報を集め。仲間を探す追手を蹴散らし。
GM:ひとまず、情報を一度持ち寄ることになり支部へ戻ってきていた。
ラビッツ・ビッツ:「…………よし。準備完了!いつでもイイヨ~」4枚のモニターにそれぞれ記録用のソフトを走らせながら頷く。
黒野 景:「FHとつるんで造ったっていう『兵器』の話」
黒野 景:「調べてみてわかったことが二つあって……ひとつはいいニュース」
華理魅録:「映画などでよくあるいい回しですわね」
黒野 景:「こいつはミサイルや爆弾、毒ガスみたいな大規模な殺傷兵器じゃあない、ってこと」
黒野 景:「ただ、だから安心かっつうと……そうでもない感じ」
柊木 晃:「もうひとつのニュースの方?」
黒野 景:「“ベイトボール”は『生物兵器』だ。繁殖力を活かして都市を混乱させるアニマルオーヴァード」
欠淵 清志郎:「『ペット』ですか」
欠淵 清志郎:ヤツカの兄が任されたという何かのことを思い出す。
黒野 景:「1日で40匹まで分裂っつうか、遺伝子を複製するような形で増殖する。それぞれ個体に知性や自我はないが」欠淵の言葉に頷いた後、言葉を続ける
黒野 景:「コピー元のオリジナル……この場合“親”でいいんスかね?」
華理魅録:「生物的にいうなら……そうですわね」
黒野 景:「そいつの命令ひとつでどんな場所にもリモート攻撃を行う統率された“群体”。分類上はイタチだけど、蟻とか蜂に近い感じっスねえ」
黒野 景:「第二次世界大戦の時、ニワトリを温めて爆発させる核爆弾を作るって計画があったそうスけど」
黒野 景:「こいつはある意味それよりずっとブッ飛んでる」
柊木 晃:「そんなに一体一体が強いの?オーヴァードって言っても皆が皆すごい能力持ちでもないし、イタチぐらいなら……」
華理魅録:「待ってくださいまし。アニマルオーヴァードということは当然ワーディングを使いますわよね」
柊木 晃:「あ、そっか!」
華理魅録:「彼ら?が無秩序に各所でワーディングを使えば都市機能は麻痺しますわ。インフラは機能しなくなり病院でも満足な手当てが受けられなくなります」
欠淵 清志郎:「……作る方も作る方だが、使おうって方もまあ……」呆れた顔で。
黒野 景:「華理の言う通り。しかも」
黒野 景:「こいつが情報通りの代物なら、“子供”の標的は“親”の意志ひとつで幾らでも指定可能」
黒野 景:「少なくとも40体の自律式ワーディング爆弾が街中を徘徊することになる」
柊木 晃:「しかもイタチなんて、人間より隠蔽も運搬も遥かに簡単……」
柊木 晃:「テロやり放題じゃん!」
欠淵 清志郎:「そんなもんをあいつ持ち出して、笹木は探している、と……」
華理魅録:「外来種すら一度根付くと駆除には多大な労力を要するといいますのに……」
柊木 晃:「直接的な破壊力がないってだけで、下手したらミサイルなんかよりも厄介だぞそれ……!」
柊木 晃:ぞっとして顔を青くする。
欠淵 清志郎:「まあ、その笹木は笹木で、だいぶ危ない橋を渡ってるようではありますがね」
欠淵 清志郎:「会での立場、あんたらが目をつけたおかげで悪くなってるようだ」古馴染みへのツテを当たった。
華理魅録:「あら、それはそれは。ご愁傷様ですわね」
欠淵 清志郎:「現状保留となっちゃいますが、上手くそこにつけ込めりゃ……無理かな……」
欠淵 清志郎:「あとは、そう。個人的にFHとくっついたのも良くなかったな」
欠淵 清志郎:「親と子じゃないですが、抜け駆けは嫌われますからね。ああいうとこじゃあ」
華理魅録:「あらお上手。どこもかわりませんのね」
柊木 晃:「あー……上の顔立てないと面子の問題がとか、そういう」
欠淵 清志郎:「……まあ、人は兵器じゃない。てんで勝手に動くものですから。そこが狙い所でもある、かな」
ラビッツ・ビッツ:「んー……うちが上手く圧をかけられれば……下手にやりすると反感買うし、難しい所だね……」
欠淵 清志郎:「そういうこと。世知辛いんですよ。仁義の世界も」
ラビッツ・ビッツ:「ひとまず支部で出来るのはバレバレの監視員を派遣する嫌がらせくらいかな」
柊木 晃:「どこ行っても大変だね上下関係って……いや、むしろそっちの世界のほうが上下はずっと厳しいか……」
欠淵 清志郎:「だから抜けたんで……っと、こっちの話はいいか」
柊木 晃:「あ、っと」端末が震えて着信を知らせる。
柊木 晃:「ちょっと待って、こっちもなんか……」
黒野 景:「わかりそうスか?」
柊木 晃:「あー……うん」
柊木 晃:情報を確認して顔を渋くする。
華理魅録:「……何か不都合な情報が?」
柊木 晃:「不都合というか……黒野君の言ってた“ベイトボール”周りの情報かな」
欠淵 清志郎:(あのお人好しが、すぐ共有せずにあんな顔をする?)眉を顰める。
ヤツカ:「…………?」歪んだ柊木の顔を見て、静かに首を傾ける。
黒野 景:「さっそく見つかった……とかじゃあなさそうスね、その様子だと」
柊木 晃:「どうもね、それ自体は試作品だったみたい」
欠淵 清志郎:「十分ヤバそうでしたがねえ」
華理魅録:「それ以上のものが、あると?」
柊木 晃:「イタチはあくまで兵器にしかならないけど」
柊木 晃:「人ならまた別の方面で色々できる……って」
柊木 晃:「考えてたみたいだよ」
欠淵 清志郎:「人?」
欠淵 清志郎:「人が殖えるんですか? そりゃぞっとしないが」
柊木 晃:「そこなんだよね」
柊木 晃:「“ベイトボール”は繁殖能力が高いって話あったでしょ?」
華理魅録:「ええ」
欠淵 清志郎:脅威として最初に思いついたのはそこだ。それ以外には思いつかなかった。
柊木 晃:「それを活かすために、『他の生き物からの攻撃意欲を削ぐ』って能力が与えられてるらしくて」
欠淵 清志郎:(しかし、それならそれこそイタチの方が運搬も……)
柊木 晃:「それを生かしてコミュニティに潜入、さらに繁殖……することで……」
柊木 晃:「って、目論見があったみたい。未遂だったみたいだけど」
柊木 晃:気分悪そうに口にする。
黒野 景:「マジかよ……」
欠淵 清志郎:「……人は、人の間に潜り込むことができる、か……」
柊木 晃:「結局、イタチみたいに"増える"なんてことはできなかったみたいだけどね」
欠淵 清志郎:(胸くそ悪ぃな……)見えないように顔を歪める。
黒野 景:「……待った」
柊木 晃:「もう、なんてこと考えてるんだか……気分悪い……ん、なに?」
黒野 景:「“できなかったみたい”ってことは」
黒野 景:「その人間版ベイトボールは」
黒野 景:「理論だけの存在ってわけじゃあなく……」言葉を紡ぎながら、汗が流れる。
柊木 晃:「……」
華理魅録:「作ったのでしょうね。実際に」
黒野 景:「…………」あまりのことに言葉を失う。
柊木 晃:難しい顔で頭をかく。
華理魅録:「肝心の増殖能力がないということはこの計画は……」
柊木 晃:「うん。計画は中止されたらしい」
欠淵 清志郎:「ただ攻撃意欲を削ぐだけの人間……ねえ。まあ、人心掌握にはいいんですかね」
華理魅録:『他の生き物からの攻撃意欲を削ぐ』という言葉に思いを馳せるつつも杖に力を込める
ヤツカ:「……コウ?大丈夫?」話が理解できていなかったのか、ただ4人の顔色を見て不安げにしている。
柊木 晃:「ん、大丈夫大丈夫」
ヤツカ:「すぐ疲れるんだから、無理しないでよね」
欠淵 清志郎:(たとえば、そう。ペットだ。警戒心を解いて、懐に入り込む)
柊木 晃:「……ありがと」
欠淵 清志郎:(イタチの奴も、そういう働きなんだろうが)
欠淵 清志郎:(親と子)
欠淵 清志郎:(子供……か)
欠淵 清志郎:思考はそれ以上は巡らない。
柊木 晃:いやでも考えてしまうことはある。
柊木 晃:(まさか……だけど)
柊木 晃:(やだなあ)
柊木 晃:人からの気遣いにそういう疑いを持つのは気分が悪い。
柊木 晃:『──実験で生まれた個体は、他者の感情を読み取り己を保護させる為最適な言動を──』
柊木 晃:軽く頭を振って、余計な思考を追い出す。
柊木 晃:(どっちにしろ)
柊木 晃:(見捨てたら気分悪い)
柊木 晃:それ以上のことはない。
GM:--
GM:シーン終了。ロイスの取得と購入が可能です
GM:また、襲撃発生率が20へ上昇しました。
柊木 晃:ひえー
欠淵 清志郎:ロイス、柊木さんに ○有為/お人好しが で取得!
華理魅録:ロイスは一旦保留で
華理魅録:応急手当のストックを増やします
柊木 晃:黒野 景 ○信頼/隔意
華理魅録:1DX+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 3[3]+1 → 4 → 失敗
柊木 晃:応急手当こっちも買っときますか
華理魅録:ダメ。こちらは以上で
柊木 晃:2DX+2+0@10>=8 調達
DoubleCross : (2DX10+2>=8) → 5[3,5]+2 → 7 → 失敗
柊木 晃:あらら、以上!
欠淵 清志郎:現状2個かー
柊木 晃:お金はこの後使うかもしれないので取っておく!
欠淵 清志郎:じゃあ自分も応急手当にしようかな
欠淵 清志郎:1dx+1>=8
DoubleCross : (1DX10+1>=8) → 2[2]+1 → 3 → 失敗
欠淵 清志郎:?
欠淵 清志郎:以上です
柊木 晃:どんまいどんまい
黒野 景:すんません、ロイスちょっと取得キャンセル もう枠が2~3しかねえ!
柊木 晃:枠足りないのあるある
GM:PC同士のロイスが無くなっちゃう!了解です
黒野 景:笹木へのN感情を敵愾心から憤怒へ変えます。憤怒っつーか侮蔑に近いけど
黒野 景:こいつはかなりキレています
GM:正義の心が燃えているぜ
黒野 景:購入は応急手当キット
黒野 景:2DX>=8
DoubleCross : (2DX10>=8) → 10[1,10]+9[9] → 19 → 成功
GM:回ってる~~
黒野 景:豪華版かな?
欠淵 清志郎:やったね
黒野 景:買えました!
柊木 晃:すごい立派な手当キットだ
柊木 晃:ナイス!
GM:純金手当キット!
黒野 景:ゴールド仕様だ!
ミドル4『幕間』
GM:個別会話シーン。組み合わせが決まり次第、1d5で登場侵蝕をどうぞ。
華理魅録:1d5
DoubleCross : (1D5) → 3
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d5(→ 3)増加 (45 → 48)
柊木 晃:54+1d5
DoubleCross : (54+1D5) → 54+1[1] → 55
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d5(→ 2)増加 (55 → 57)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1(→ 1)増加 (54 → 55)
黒野 景:53+1D5
DoubleCross : (53+1D5) → 53+3[3] → 56
GM:--
GM:カフェとバーの顔を持つ、というワケでもなく。
GM:昼過ぎという事で、客が一人も居ないダーツバーで休息を取る者が二人。
柊木 晃:「……ふぅ」
華理魅録:「大変でしたでしょう。柊木さん」
柊木 晃:コーヒーカップを傾けてため息を付く。
柊木 晃:「ああいやいや、そんなことは……って言える感じじゃないかなあ」
柊木 晃:「大変でした」
華理魅録:「正直で大変よろしいです。無理に我慢してしまう人もいますが」
華理魅録:「手を差し伸べにくいので。素直にいっていただけると助かりますわ」
柊木 晃:「ああ、いるいる……ブラックな職場だとね、まず思考能力が奪われるんだよね」
華理魅録:「まるでソラリス能力にかかったようですわね……」
柊木 晃:「逃げるとか助けを求めるとか、そういう選択肢が浮かばなくなっていくの」
柊木 晃:「まずい脳内麻薬とかは出てるのかもね。笑い事じゃないけど!」
華理魅録:「そういった事例があることから考えれば……」
華理魅録:「今回ヤツカさんやお兄様が逃げ出す選択肢を出せたのは幸運だったのかもしれませんわね」
柊木 晃:「それは……うん、そうだねえ」
柊木 晃:「幸運というか、本人たちの頑張りというかだけど」
柊木 晃:「やばいとこから逃げ出せたのは良かった、でいいよね」
柊木 晃:どこか歯切れ悪く口にする。
華理魅録:「ええ、その通りです……が」
華理魅録:「何か、気になることがありますの?それも彼らヤツカさん絡みのことでしょうか」
柊木 晃:「鋭いなあ。それとも僕がわかりやすいとか?」
華理魅録:「それはありますわね」
柊木 晃:「あるのかあ」
華理魅録:「あなたは人がいいですもの。もちろん、褒めてますわよ」
柊木 晃:「いやあ、たまに言われるけどそんなでもないよ?」
柊木 晃:「情けないこと言うけど、単に気が弱いんだよね僕は」
華理魅録:「見ず知らずの少女のためにここまで出来るかたもそうそういらっしゃられないと思いますが……」
柊木 晃:「いやほら、例えばだけどさ」
華理魅録:「気が……」それは、そうかもしれないと思い。続きを聞く
柊木 晃:「自転車置場で自転車がドミノ倒しになってるのを見かけるじゃない」
華理魅録:「不運。ですわね」
柊木 晃:「かもね。で、それを立て直すか放っておくかだよ」
柊木 晃:「立て直すのはめんどくさいけど」
柊木 晃:「放置して帰ると、後でこう……」
柊木 晃:「悪いことした気分になるというか……」
華理魅録:「ふっふふ」
華理魅録:「つまり、善行はするけどもそれはご自分のため、と?」
華理魅録:「あとで後悔したり後ろ指をさされたくないから」たおやかな笑みを見せる。ただ可笑しいというような笑みだ
柊木 晃:「流石に人のためじゃないとか、そこまでは言わないけどね」
柊木 晃:「ただいい人ですねって言われると、ちょっと……そこまでじゃないんだよなあみたいな?」
華理魅録:「それは少々ご自分に厳しいというか……」
柊木 晃:「あと、いい人って言われると」
華理魅録:「善人というものへのハードルが高いのでしょうね」
柊木 晃:「あ、いい人じゃないといけないのかな~ってなって」
柊木 晃:「ちょっとプレッシャーが……」
柊木 晃:「華理さんはそういうのないの?」
華理魅録:にこにこ「いい人。疲れますからね。わかりますわよ」
華理魅録:「正直、柊木さんには共感することが多く我がことのように聞き入っていましたわ」
華理魅録:「私も、人助けはしますけど……」
華理魅録:「さきもヤツカさんに話した通り。自分のためですもの」
柊木 晃:「自分のためって胸はって言えるのもえらいと思うなあ」
華理魅録:「ありがとう存じますわ。やはり大人の方に褒められると嬉しものですわ」
華理魅録:「でも、柊木さんもいつもいい人である必要はありませんが」
柊木 晃:「ははは、大人って言われるのにまだ慣れないな。職場では若造扱いだし」
柊木 晃:「ん?」
華理魅録:「今回の行いは大変エライ行いでしたわ。そこは、誇ってもいいんですわよ」
柊木 晃:「そこなんだよねえ」
柊木 晃:難しい顔をする。
華理魅録:「あら、もしかして話が戻りますか」
華理魅録:「魅録ちゃんのお悩み相談室開いちゃいますわよ」
柊木 晃:「開店ガラガラ。ありがたい」
柊木 晃:手でシャッターを上げるまね。
柊木 晃:「さっき話したじゃない?ベイトボールの後継機……って言い方がもう気分悪いけど、とにかくそれの話」
華理魅録:「ええ、ありましたわね。そこに引っかかる点が?」
柊木 晃:「ヤツカちゃんを追いかけてた怖いお兄さんがさ」
柊木 晃:「なんで殺そうとするんだって聞いたら、言ってたんだよね」
柊木 晃:「『悪いから殺される訳じゃない。価値が無いから殺される』」
柊木 晃:「『+にならないなら、0から-になる前に殺す』」
華理魅録:「価値が……」先程の情報を思い出す
柊木 晃:「まずいものを持ち出したとか、そういう話はせずにそう言ってたわけよ」
柊木 晃:「……引っかからない?」
華理魅録:「なるほど、つまり」
華理魅録:「ヤツカさんこそがベイトボール後継機ではないか……と」
柊木 晃:「うん。根拠の半分がそれ」
華理魅録:「もう半分をお聞きしても」
柊木 晃:「僕、運が極端なんだよ」
華理魅録:「それは、興味深いですわね」
柊木 晃:「こうなったらまずいなー、とか思ったやつが結構な確率で当たる。困ったことに」
華理魅録:「それは中々に説得力がありますわね」
柊木 晃:「言ってしまえばそれだけだから、杞憂ってことも十分あるとは思うんだけどね」
華理魅録:「極端ということは幸運に転ぶこともあるということですからね」
柊木 晃:「そうそ。むしろそっちの方が良いとは願ってる」
柊木 晃:「ただ、もし悪い予想があたったら……どうしたもんかなあ、って」
華理魅録:「ふうむ。こういう悩みもあるのでしょうかね」
華理魅録:「”自分がこの子を助けたい”」
華理魅録:「と、そう思ったことも。後継機の己を保護させようという言動によって生み出されたものではないか?と」
柊木 晃:「んー……そうだね、それも……ある」
柊木 晃:「ただ、どっちにしろ放ってはおけなかったなーと思うので、そこは割り切ろうとは思ってる」
華理魅録:「いい判断ですわ」
華理魅録:「私はUGNですから。悪い方に転がった時のことも考えなくてはいけませんが……」
華理魅録:「私としては。信じてあげて欲しいと思っています。あの子のことを」
柊木 晃:「それは僕も、うん。同じ気持ちかな」
柊木 晃:「だから気になってるというか、心配なのは将来のこと?」
華理魅録:「ほうほう」
柊木 晃:「自覚があるにせよないにせよ、そういう能力持ったままだと普通に生活するのも大変そうじゃない?」
柊木 晃:「や、さっき話を聞いてた感じだと多分自覚ない方だと思うんだよね」
華理魅録:「そうですわねえ。保護といっても」
華理魅録:「人によってその度合いはことなります。保護が行き過ぎて凶行に走る人間もいますわね」
柊木 晃:「それに気づいちゃった時にさ。じゃああの人が優しくしてくれたのも能力のせいかー、とかなったら」
柊木 晃:「落ち込むというか、思い詰めちゃいそうで……」
柊木 晃:「『そうじゃない』って証明するのも難しいし」
華理魅録:「世界が反転するようなそんな衝撃を受けるでしょうねえ」
柊木 晃:「という感じのお悩みでした。どうしましょう、華理先生」
華理魅録:「ふふ、開店早々難題が来ましたわね」
華理魅録:「そうですわねえ。ひとまず事件が無事に解決して」
華理魅録:「彼女がそうだったとした場合。恐らくうちの預かりになるでしょうね」
柊木 晃:「そっか……」
華理魅録:「あまり想像したくないかもしれませんが。恐らくベイトボールについての研究もなされるでしょう」
華理魅録:「そうした研究の末に彼女の能力に対する対処法が編み出されるか。彼女の能力を封じて普通に暮らせるようにすることができるかもしれませんわね」
華理魅録:「そうなった後、再び温かさを与えることが出来たのであれば、それは紛れもなく真であると言ってもよろしいのではないでしょうか」
柊木 晃:「……そうだね。一番は全部杞憂になることだと思うけど」
柊木 晃:「UGNがそういうとこも頑張ってくれるなら、うん。安心だ」
華理魅録:「私は、人の温かさでもって変わりました」
華理魅録:「それが偽りであったかもしれないなどとなれば私という人は足元から崩れおちます。そんなことをあのような小さな少女に起こすことは絶対に阻止しますとも」
華理魅録:「市民の皆様に安心を与えるのが私たちのお仕事ですから」
柊木 晃:「それも自分のため?」
華理魅録:「ええ。もちろん」
柊木 晃:「……立派だなあ。その時は頼らせてもらいます」
華理魅録:「はい。華理ちゃんのお悩み相談室は24時間年中無休営業ですから。いつでも頼ってくださいまし」
柊木 晃:「程々に休みは作りなよ、ブラックになるぜ?」
華理魅録:「社会人の方に言われますと重たいですわねえ」
柊木 晃:「カウンセラーが働きすぎなんて一番やばい案件だからね」
華理魅録:「ミイラ取りがミイラというやつですわ」
華理魅録:「でしたら、これが終わったあとは少し休暇をとりましょうかね」
華理魅録:「どうですの?休みを合わせてこのメンバーでお疲れ様会というのは」
柊木 晃:「それがいい。働いたあとは休みとらなきゃ」
柊木 晃:「飲み会……はだめか。焼肉でも行く?」
華理魅録:「いいですわね。ですが、食べ放題にしておいてくださいまし」
華理魅録:「その……私、少々食べ過ぎるきらいがありますので」少し恥ずかし気に頬を染め
柊木 晃:「はは、黒野君もよく食べそうだしなあ。覚えとくよ」
華理魅録:「では楽しい予定も決まりましたし」
華理魅録:「無事に休みが取れるように、働きましょうか」
柊木 晃:「お疲れ様、にヤツカちゃんとお兄ちゃんも呼べるように頑張りますか」
華理魅録:「ええ」
華理魅録:「目指すは総取り。不断の努力でもって、最高の運を掴み取りましょう」
GM:--
GM:小さいとはいえ、支部は支部。
GM:福利厚生が自慢のUGN──かは不明だが、とにかく休憩室には外に並ぶ高慢ちきなモノとは違う慎ましい値段が記された自販機が鎮座している。
GM:空っぽのゴミ箱は、この支部の人手不足を高らかに叫んでいるようでもあった。
黒野 景:ペットボトルのコーラを片手に、ソファへ腰かけている。
黒野 景:特にスマホを開けて時間を潰すとかしているわけでもなく。なにか考え事をしているようにも
黒野 景:ただぼーっとしているだけのようにも見える。
欠淵 清志郎:そこに、かつかつと安い靴の足音が聞こえてきて。
欠淵 清志郎:「……ああ、どうも」軽く挨拶をして、自販機の方へ。
黒野 景:「どもッス」軽く頭を下げる。
欠淵 清志郎:ガタン、と音がして、やがて加糖のコーヒー缶を手にソファの方へと戻ってくる。
欠淵 清志郎:相変わらず、疲れたような苦笑をしたような顔で、黒野くんの斜め向かいに腰掛ける。
黒野 景:(……やばいな)斜め向かいに腰掛けた欠淵さんの姿をそれとなく認める。
黒野 景:(正直、なに話せばいいか全ッッッ然わからね~~~~~!)
欠淵 清志郎:「……あー」ぽつりと。
欠淵 清志郎:「何を話せばいいですかね」
黒野 景:(目的は違うかもだけど同じ兵器を追う者同士仲良くやれればな~~~と思うけどよお)
欠淵 清志郎:口の端だけ吊り上げて、困ったように。
欠淵 清志郎:「こっちも別に、始終喧嘩腰でいようと思ってるわけでもないんですが」
黒野 景:(まず年齢が全然違う。ご趣味は?って間柄でもねえ。今からスマホ開けて気づかないフリっつーのは絶対無理だろ!クゥーッ!)と悩んでいたが
黒野 景:向こうから同じような話を持ち掛けられ、呆気に取られる。
欠淵 清志郎:「わからんのですよね。表で『日常』を過ごしてる、普通の高校生ってやつが」
欠淵 清志郎:「……何か?」刺青の目立つ顔を向ける。
黒野 景:「へ?え……あ~~~~、そうっスねえ~~~~ッ」
黒野 景:「おれも今回のことはわかんねーことだらけっつうか」
黒野 景:「欠淵さんは“仲裁屋”サンなんですよね?」
欠淵 清志郎:「一応、そういう看板を立てさせてもらってますが」
欠淵 清志郎:まあ、実際の仕事内容は、最初はともかく後半はそれなりに荒事屋と変わらない。
黒野 景:「裏社会のルールってよく知らねえンですけど」
黒野 景:「そこでの揉め事を……丸く収める?みたいな?感じです?」
欠淵 清志郎:「そうですね。まあ、結果的に傭兵みたいな真似をすることもありますが」
欠淵 清志郎:「基本的にゃあ、喧嘩にならないよう、頼みを聞いて抑えてもらう。そういう仕事です」
黒野 景:「なるほど……」
欠淵 清志郎:「足抜けしても、こんな感じのことしかできなくてね」
黒野 景:「あー……その。ひとつ聞いてみたいんですけど」
欠淵 清志郎:「聞きますよ」答えるとは限らないが。
黒野 景:「今回みたいな場合のときは、どうなるんです?」
欠淵 清志郎:「…………」
黒野 景:「いや、今回はまあ、UGNからの依頼なんで。正規の仲裁とか、そういうんとは違うんじゃあねぇかなあーとは思いますけど」
欠淵 清志郎:「今回はね。元を正せば、依頼人はあのお嬢さんの兄貴だ」
欠淵 清志郎:「UGNにはもちろん協力しますがね。筋としちゃまずそこでしょう」
欠淵 清志郎:「ヤツカさんを会から助ける」
欠淵 清志郎:「兵器だのなんだのは、そうだな。おまけじゃあないが……あくまで後から生えてきたもんなんですよ」
欠淵 清志郎:「もちろん私自身の身の安全も含めて、そこの筋を通したい」
黒野 景:「そのヤツカって子のこと」
欠淵 清志郎:「完全な仲裁は、難しいでしょうがね。まずは依頼人を探したいかな」
黒野 景:「っていうか、欠淵さんへの依頼のこと……になんのかな」
黒野 景:「妙じゃねえスか?」
欠淵 清志郎:「…………」
黒野 景:「子供に手をあげることがまず論外……というのはこの際、話が進まなくなるので置いておくとして」
黒野 景:「兄妹は“ベイトボール”への手掛かりになるはずだ」
黒野 景:「笹木の息が掛かっていてもそうじゃなくても、確保したい、と考えるもんじゃないんスかね」
欠淵 清志郎:「なるほど?」
黒野 景:「柊木さんの話じゃ、問答無用で攻撃して来たって話だし、そっちに来た兄貴も切羽詰まってた感じだし…」
欠淵 清志郎:「そうですね、あっという間に消えちまった」
黒野 景:(……いや、金が組から持ち逃げとかされてたら、優先は“そっち”になるのか?冗談みたいな話だけど)
黒野 景:「そこんとこ、どう思います?」
欠淵 清志郎:「会の方に、あの兄妹を始末したいだけの理由があった、ってことですかね」
欠淵 清志郎:「単に手掛かりとして確保するだけじゃ足りない」
欠淵 清志郎:「『何か』があった」
黒野 景:「…………言っても仕方のねえことだけど」
黒野 景:「厭な業界っスね」
欠淵 清志郎:「そう。踏み込まない方が賢明だ」
欠淵 清志郎:「だが、あんたらはもう、今回浅瀬には来ちまってるんで」
欠淵 清志郎:「無事潮干狩りでもして帰れるよう、祈ってますよ。本当の話」
黒野 景:「どもっス。……祈るってんなら」
欠淵 清志郎:話しているうちに少し冷めていたコーヒーを、軽く口にする。
黒野 景:「ついでにもう一人。あの笹木ってやつの無事もお願いしたいとこスね」
黒野 景:「つぎに野郎の面を見た時、おれはまず確実にキレると思うんで」
欠淵 清志郎:「ふ、はは」
欠淵 清志郎:「ははははは、そりゃいい」
欠淵 清志郎:「私もどうだか、自信はありませんね。仕事はしますが」
欠淵 清志郎:「いいな。あんたのキレっぷり、ちょっと拝みたくなってきた」
欠淵 清志郎:「何にせよ。こっちは金を貰ったって事実を筋と思ってるんで。何かがあるにせよ、依頼人に話を聞いてから」
欠淵 清志郎:「会とのことは……まあ、その後だ。考えるのは」
黒野 景:「早いとこ見つけたいもんスね、ヤツカのお兄さん」
欠淵 清志郎:(そう。ぐだぐだと考えたってしょうがねえ。そういうのは、鳶尾の奴の仕事だった)亡き相棒のことを、少しだけ思い出す。
欠淵 清志郎:「本当に」ベイトボールの後継機。
黒野 景:「兵器や依頼がどうこう以前に、この寒さだ。仮にオーヴァードでも、あんまり外をうろついてられるモンじゃあないでしょ」
欠淵 清志郎:もしそれが彼に何か影響を及ぼしていたとしても。それでも。
黒野 景:「いや、サラマンダーとかならそうでもねえのかな」補足するようにぼそ、と呟いて。
欠淵 清志郎:(金を貰ったんだ。それは本当に、それだけが事実だ)
欠淵 清志郎:(他のことは、本当なら俺が考えることじゃないんだよ。なあ、相棒)
欠淵 清志郎:「全くです」
黒野 景:「人やモノ探しの組織力って点じゃ、一枚岩でないにせよ向こうのが上手だろうしよお……ってのは、釈迦に説法か」
欠淵 清志郎:「ああ、向こうもあれこれ調べてるでしょうしねえ……」
黒野 景:「そういえば」
黒野 景:「おれ達がヤーさんと事を構えるのが厄介っつーなら、そっちも結構危ない橋じゃないんスか。今更だけど…」
欠淵 清志郎:「……それはね。こっちがまずしくじったところなんで」
欠淵 清志郎:「どうにかしますよ。最悪、川に浮かぶかな」人の悪い笑みを浮かべる。
欠淵 清志郎:「最悪を、最悪にしないのがこういう時」
欠淵 清志郎:「人と組む時の利点だ」
黒野 景:「いいッ!?いやいや、冗談にしてもキツいっスよ」川に浮かぶかな、という言葉に対して。
欠淵 清志郎:「よろしくやってきましょう。頼みます」
欠淵 清志郎:コーヒー缶を差し出す。乾杯のように。
黒野 景:「こっちこそ。あー……おれも買った方がいいスかね?缶」ペットボトルを掲げて。
欠淵 清志郎:「……打てば響く、なんてもんじゃない方がいいんですよ。こういう時、『表』の人は」
欠淵 清志郎:ぶつけると、こつんと軽い音がする。
欠淵 清志郎:「これくらいがいい」
GM:--
GM:シーン終了。ロイスの取得のみ可能です
柊木 晃:華理魅録 ○P:信頼/N:劣等感
柊木 晃:以上!
華理魅録:柊木 晃 〇よきかた/もう少し自信を持ってくださいまし
華理魅録:以上
欠淵 清志郎:黒野くんに ○連帯感/こっちには来んな かな……
欠淵 清志郎:以上!
黒野 景:欠淵 清志郎 P連帯感〇/隔意 で取得します。 信頼できるし、距離を取る姿勢に一種の敬意と言うか好感も持てるけど、だからこそお互い友達とか仲間って距離感じゃあないよな~~~ってところで
ミドル5
GM:シーンプレイヤーは柊木さん。登場される方は侵蝕をお願いします
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (57 → 62)
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (48 → 53)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (55 → 65)
黒野 景:1D10+56
DoubleCross : (1D10+56) → 2[2]+56 → 58
GM:--
GM:ミドル判定の続き。項目はこちら!
☆ヤツカの兄を探す 情報:任意 難易度:30
☆鴻央会とFHの連携を阻害する 技能:任意 難易度30
○追手をかく乱する……技能:任意 難易度?
○追手を引き付ける……簡易戦闘が発生。襲撃発生率が0に
○ヤツカについて……情報:裏社会 難易度:8
黒野 景:うお……トリガー目標値まだでっか……
GM:あ、簡易戦闘はエネミーと実行者のタイマンになります
柊木 晃:ほうほう
欠淵 清志郎:おっ裏社会だ
黒野 景:あ、GM
黒野 景:「鴻央会とFHの連携阻害」は任意の技能になってますけど これエフェクトも嚙ませれる感じですか
GM:メジャーエフェクトは……無しで!コンセが挟まるとあっさり回ってしまう可能性もあるので……
黒野 景:おっと、了解です
欠淵 清志郎:では、○ヤツカについて……情報:裏社会 難易度:8 これをコネ:情報屋使用して調べます。
欠淵 清志郎:3dx+1>=8
DoubleCross : (3DX10+1>=8) → 9[3,5,9]+1 → 10 → 成功
柊木 晃:ナイス!
欠淵 清志郎:よしよし
華理魅録:おお~
GM:お見事……!
GM:では開示
○ヤツカについて……情報:裏社会
鴻央会とFHが共同開発したベイトボールの後継機。鴻央会では世話係として2名の構成員が抜擢されており、最近まで共に暮らしていたようだ。
"父親役"の男は既に死亡しており、現在逃走中の兄を残すのみとなっている。
また、ヤツカを追っている人員の中には"笹木泰山"と関りの無いFHエージェントが確認されている。
GM:○追跡者……情報:UGN 難易度:9
GM:これが追加で
華理魅録:○追跡者……情報:UGN 難易度:9で
華理魅録:1dx+1
DoubleCross : (1DX10+1) → 5[5]+1 → 6
華理魅録:ああ~財産点使っても届かない
GM:残念……!
柊木 晃:あ~どうしましょうこれ
柊木 晃:ヤツカちゃん頼ります?
欠淵 清志郎:やっちゃってもいいかも
黒野 景:いや
華理魅録:でかいのに残しときましょう
黒野 景:自分がこのリサーチ振るんで
欠淵 清志郎:おお
黒野 景:トリガー掘るのに使って貰ったほうがいいかも
柊木 晃:いや、ここで黒野君がこのリサーチ振るなら
柊木 晃:どうせこのシーン中にトリガーの2つ両方開けるのは難しいから
柊木 晃:もう次のシーンに回しちゃっても良い気がします
欠淵 清志郎:なるほど
黒野 景:それはそう
黒野 景:次20になるから
華理魅録:じゃあ、お言葉に甘えて
黒野 景:かなり開けやすくなるのはあるし
華理魅録:ヤツカちゃん!カモン!
ヤツカ:「ふふん、しょーがないな」
ヤツカ:達成値に+5
欠淵 清志郎:うおー
華理魅録:ありがて~
GM:これが友情パワー!では開示!
○追跡者……情報:UGN
FHセルが起こす事件や開発した兵器の暴走を自己判断で差し止めるセル、"コンダクター"の人員。「支配」「調停」の欲望を元に動くセルで、ベイトボール両機の殺害を目的としている。
また"鴻央会"の、笹木と対立している派閥の人間とやり取りをしている記録も残っている。
調査の結果、現在コンダクターとやり取りをしているのは「大山竜希」という男だ。
黒野 景:うす、攪乱いきます
黒野 景:○追手をかく乱する 技能は〈白兵〉で振ります
黒野 景:いまの目標値は20であってますか?
柊木 晃:不明じゃないかな?
華理魅録:発生率が20だったはずです
GM:あ、かく乱の方は不明です!
黒野 景:不明か!どうなるだろ とりあえず振ってみましょっか
黒野 景:5DX+4
DoubleCross : (5DX10+4) → 10[5,5,7,9,10]+8[8]+4 → 22
柊木 晃:強い
欠淵 清志郎:高い!
華理魅録:つっよ
GM:すっご
黒野 景:よっし、1回CRかつ2個目も悪くない数字
GM:勿論成功!襲撃発生率が20から10へ。
欠淵 清志郎:やったー
柊木 晃:よしよし!
柊木 晃:じゃあ私も狙おうかな
華理魅録:やりましたね
柊木 晃:同じくかく乱行きます! 技能:RCで!
柊木 晃:5DX+4+0@10 RC
DoubleCross : (5DX10+4) → 7[4,4,5,5,7]+4 → 11
柊木 晃:あんぎゃー!
欠淵 清志郎:10はいった!
華理魅録:さてどうだ
GM:なんと……これは……
GM:成功!
柊木 晃:ほっ
欠淵 清志郎:おおーー
華理魅録:やりましたね
GM:襲撃発生率が10から0へ。
GM:では、エネミー側の判定行きますね
柊木 晃:来い!
GM:1d3
DoubleCross : (1D3) → 2
欠淵 清志郎:うおー
GM:二人登場!探すぜ探すぜ
GM:3dx+1>=9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 4[3,3,4]+1 → 5 → 失敗
柊木 晃:よっしゃ!
GM:3dx+1>=9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 3[2,3,3]+1 → 4 → 失敗
欠淵 清志郎:やったーー
GM:使えねえ……
柊木 晃:だ、大分腐ってる 助かるけど
GM:ま、まあいいでしょう。良ければ描写の方へ行きます
柊木 晃:はーい!
GM:--
GM:雨が、降っている。だから、だから。雨が降っているからだ。
GM:血が、止まらない。こんな、雨が降っている、せいで。
ずぶ濡れの少年:「親父……何で、こんな……」
ずぶ濡れの少年:頭がおかしくなりそうだった。
ずぶ濡れの少年:唯一の血のつながりを壊されて、こんなに憎いのに。
ずぶ濡れの少年:怒りが湧いてこない。
GM:「なぁ──■■■。悪いなぁ、弱いオヤジでなぁ……」
GM:「だけど……俺ァ、"お前達"を守れたって、ちょっと誇らしい気分なんだよ」
ずぶ濡れの少年:聞こえない。
GM:「な、俺たち。ゴミみたいな生き方しかできないかもしれねえけど」
GM:「自販機の下覗きこみゃ100円落ちてるかもしれねえ。明日、出される飯が暖かいかもしれねえ」
GM:「な、ちょっとでもよ。良い事あるからよ」
GM:「ヤツカを、頼んだ。■■■、お前は、俺の──たった一人の」
ずぶ濡れの少年:最後まで、それか。
ずぶ濡れの少年:力が抜けた親父を地面へ寝かせ、壁を叩いて慟哭する。
ずぶ濡れの少年:痛む拳から滲む血が、雨のせいで止まらない。
ずぶ濡れの少年:世界は、俺に興味が無い。
GM:--
GM:『鳥金閣』と、記された黄金の看板を彩る紅色のニワトリが出迎える扉を越えると
GM:有名人、あるいは番組名だろうか、「"個人名"来店!」「~で紹介!」と煩いくらいに主張する張り紙と食欲を刺激する脂と肉の匂いが漂う。
GM:決して広くはない店内だが、時世に配慮してか個室も完備されているようだ。壁も厚く会話を誰かに聞かれる心配もないだろう。
柊木 晃:「いやこわいこわい。物騒なのがずーっとうろついてますよ」
柊木 晃:焼き鳥を櫛から外して皿に移し、箸で口に運ぶ。
欠淵 清志郎:「お疲れさんです」
華理魅録:「矢面に立っていただきありがとう存じますわ、黒野さん柊木さん」
柊木 晃:「どうもどうも。いやまあ、頑張ってくれたのは主に黒野君なんだけど……」
黒野 景:「暴対法ってもんを知らねえのか、FHが背後にいることで強気に出れるのか」
欠淵 清志郎:食べ方はあまり綺麗ではない。串をひとりで勝手に食べているし、手と口元は汚れている。
黒野 景:「どっちにしても、柊木さんの言うように至るところにって感じだ」
黒野 景:「そっちはどうだった?UGNの情報網でわかったことは?」
華理魅録:「ん~。美味、金閣を名乗るだけのことはありますわね」上品に食べるが既に周りには人の3倍の皿が乗っていた
華理魅録:口元をふきふきして「ええ、どうやら状況は私達が想定していた以上に複雑なようですわよ」
柊木 晃:「……複雑って?UGNと鴻央会の争いってだけじゃないの?」
華理魅録:「FHも鴻央会も……一枚岩ではないようです」
欠淵 清志郎:「…………」眉間に皺を寄せる。
華理魅録:「内部争いといいますか。順を追って説明しますわね」
華理魅録:「”コンダクター”と呼ばれるFHセルが存在しますわ」人差し指を立てる
華理魅録:「支配・調停を掲げた彼らは他のFHセル起こした事件や兵器の暴走を自己判断にて止めます」指をくるくると回しながら
華理魅録:「今回の事件でいえばベイトボールその”両機”殺害することを目的としていますわ」
柊木 晃:両機。その単語にわずかに眉根を寄せる。
黒野 景:「白血球みてーなもんか。自己免疫機能っつーか」
華理魅録:「FHも各セルによって越えたくない一線というものが存在しますからね」
華理魅録:「そして彼らは先の笹木さんと対立関係のある鴻央会メンバーとやりとりしている記録が残っています。彼らとやりとりしているのは……」欠淵の方に視線を向ける
欠淵 清志郎:ぐちゃぐちゃと肉を噛みながら、渋面で手を拭いていたが。
黒野 景:「……殺害か。敵側の事情とはいえ、あんまし穏やかなもんじゃねえな」
欠淵 清志郎:ごくりと飲み込んで。
黒野 景:華理の視線を追って、欠淵へ目を向ける。
欠淵 清志郎:「……どうぞ。言っちゃって構いやしませんよ」
華理魅録:目を伏せ「承知いたしましたわ」
欠淵 清志郎:どうせ一番動揺するのは、既に話を聞いた自分なのだから。
華理魅録:「欠淵さんの元舎弟。大山竜希さんですわ。黒野さんと私は事務所でお会いしましたわね」
欠淵 清志郎:「あの刺青の奴ですね」
柊木 晃:「舎弟……」
黒野 景:「ああ!あいつが……!」華理の言葉に、事務所に居た人物の顔が脳裏を過る。
欠淵 清志郎:「あいつ、妙に早くこっちに話を持ってくると思ったら、そういう繋がりで」
欠淵 清志郎:「……正直ね。ベイトボールとやらの始末、どうせなら任せちまうのも手じゃないかとは思ったんですがね」
欠淵 清志郎:「いや、そりゃもちろんUGNさんは嫌がるでしょうがよ。ただ」
欠淵 清志郎:「両機、ですっけね。後継機ってやつの話がある」
欠淵 清志郎:「ヤツカ」
欠淵 清志郎:「そいつの名前です」
欠淵 清志郎:あえて、淡々とそう言った。
柊木 晃:「……」
柊木 晃:納得がいった。ヤツカと出会った時のあの男。
柊木 晃:彼は、明らかに殺しに来ていた。奪われたベイトボールの居場所を聞くような素振りも見せず、だ。
柊木 晃:──つまり、彼はもう見つけていたのだ。始末するべき対象を。
ヤツカ:「…………なに?」名前を呼ばれて、口いっぱいに頬張っていたつくねのおかわりを皿に置く。
欠淵 清志郎:「……世話係二人と暮らしてた」
欠淵 清志郎:「親父はもう死……始末され……ええ、まあ、もういない」
黒野 景:「兄貴の他にもう一人居たのか!」
欠淵 清志郎:「そう、そのいないひとりと、私が会ったのがもうひとり」
欠淵 清志郎:「あんたの話ですよ」少女を見て。
欠淵 清志郎:「兄貴が、今まだ逃げてる」
欠淵 清志郎:「で、さっきのセルがこのお嬢さんを追ってるってわけだ」
ヤツカ:「……私を」
ヤツカ:「ベイト、ボール……」
柊木 晃:「……ヤツカちゃん」
ヤツカ:何かを考えるように黙り込む。
柊木 晃:かけるべき言葉を探しながら、視線を向ける。
華理魅録:「……」事実を受け止められるかただ、見つめる
欠淵 清志郎:(……嫌な役目を引いたな)
華理魅録:耐えられない時は支える準備はできている
欠淵 清志郎:(仕方がないだろうがよ、言わないで済む話でもなし)
欠淵 清志郎:(……それでも、こっちの話を途中で止めなかったのは案外……考えてるのかね。お人好し)
ヤツカ:「……お兄ちゃんに会いたい」
ヤツカ:「私が思うのは、それだけで……」
ヤツカ:「分かんないよ、そんなこと言われても」
ヤツカ:くしゃくしゃと髪をかき混ぜる。
ヤツカ:「私は、居ない方が良いの?」
ヤツカ:「お父さんも、お兄ちゃんも、私には会いたくないかな?」
ヤツカ:血が繋がっていない事は知っていた。けれど、そのことにどんな意味があるのかは知らない。
ヤツカ:「分かんない……二人共、私を大事にしてくれて……だから、私は……」
ヤツカ:つくねが刺さっていた木の串を指で弄り、黙り込んでしまう。
柊木 晃:「ええと。……ええと、さあ」
柊木 晃:「僕は全然、やらされてるなんて感覚はないというか」
柊木 晃:「自分の気持ちはちゃんと持ってる……」
柊木 晃:「つもり……なんだけど……」
柊木 晃:「……言っても仕方ないか、これ」
柊木 晃:しどろもどろになりながら、とにかく口を回し続ける。
柊木 晃:「……でも、さ。その」
柊木 晃:「言うてもさ。だからって、そんな変わらなくない?」
ヤツカ:「……なにが、変わらないの」ゆっくりと事態を呑み込むにつれて、声が不安定になっていく。
柊木 晃:「"他者の感情を読み取り、己を保護するために最適な言動を"……とか書いてあったけどさ。資料に」
柊木 晃:「そんなの、ほら。僕は日常茶飯でやってるぜ!?」
柊木 晃:「こわ~い人と出会ったらまず下手に出て顔色伺うし、機嫌損ねないように色々やるしさ!」
柊木 晃:「そうじゃなくても、人に嫌われたくないとか、自分のことを好きになってもらえるように色々やるとか」
柊木 晃:「大抵の人は必死にやってることだよ」
ヤツカ:「…………………………」
柊木 晃:「もしかしたら君は、それが生まれつき人より得意なのかもしれないけど」
柊木 晃:「でもそんなん誰にだってあるからね。言ってしまえば個性だろ?」
柊木 晃:「ほら、顔が美人だと第一印象が良くなるとか、声が良いと聞いてて心地よくなるとかさ」
柊木 晃:「そういう長所をずるい!なんて言い出したって、キリがないし誰も幸せにならないじゃん?」
柊木 晃:「だから……うん、ほら」
柊木 晃:「ヤツカちゃんは、人よりちょっと美人で好印象取りやすいだけ!」
柊木 晃:「それぐらいの話だって……うん、うん」
黒野 景:「お前にそういう能力があって、おれたちの心に働きかけてるってことは」
黒野 景:「事実としてあるのかもな。まるっきり無関係ってことはねえのかも」
黒野 景:「だが、侮ってもらっちゃあ困るぜ」
黒野 景:「ここにいる連中はみんな、お前にそういう能力があろうとなかろうと、ヤクザに殺されかけてるところを見りゃ止めに入っただろう」
華理魅録:「当然のこと、ですわ」黒野の言葉を強く肯定する
黒野 景:「お前の親父も兄貴も、お前を生かして逃がすことを選んだ。自分だって殺されるかもしれねえって状況でだ」
黒野 景:「それが単なる役割だからだとか、機能だからってことは無いんじゃないかと思うぜ。おれはよ」
ヤツカ:「……ほんとに?」声が、震える。
ヤツカ:「わた、しが。普通の人になっても」
ヤツカ:不安で涙が零れる。怖いのはいつだって独りになる事だった。
ヤツカ:理由は分からない。ただ、一人でいる事が怖い。
ヤツカ:「みんな、どこにもいかない?あたしのこと、嫌いにならない?」
ヤツカ:「お兄ちゃんも、一緒に居てくれる?」
華理魅録:無言でしかし優しく受け止めるようにヤツカを抱き留める
華理魅録:「大丈夫ですのよ。なんともまあ、昔を思い出しますわね……」背中をゆっくりとさすって落ち着かせながら言葉を語る
華理魅録:「私はね。昔強い力を持っていて。それでお友達の心をつなぎ止めていたのですけど」
華理魅録:「いざ、それを失った時は怖かったですわ、でも」
華理魅録:「大丈夫なんですのよ。力がなくても特別な理由がなくても優しい人は。優しくしてくれるのです」
華理魅録:「皆、ヤツカさんと一緒にいたいと。そう思っていますわ。これからも、ね」
黒野 景:「当たり前だろ。普通だろうとそうじゃなかろうと」
黒野 景:「目の前に命が危ないかもってヤツがいて、放っておけるかよ」
柊木 晃:「泣いてる子放ってどっかいけないって」
柊木 晃:「そういうの見過ごすには小市民すぎるのよ、僕。わかるでしょ?」
柊木 晃:(行かないで、でよかったあ)
柊木 晃:誰も信じられなくなって、どこかに行って、だったらどうしようかと。
欠淵 清志郎:(…………)烏龍茶を片手に、彼らの様子をじっと見ている。
欠淵 清志郎:(……なんだかな。何が……)
欠淵 清志郎:(何が、違うんだろうな。俺と、あいつらと)
欠淵 清志郎:目を細めているのは、睨んでいるからではなく、眩しいからだ。
欠淵 清志郎:思うところがなかったわけではない、が、役割分担と飲み込んだ。それがいい。
欠淵 清志郎:「……いいところで失礼しますがね」
欠淵 清志郎:「実際、会だのFHだのが動いてるのは確かなんですよ。こっちも対応しないと」
欠淵 清志郎:「消えた兄貴を探さにゃなりませんし、向こうを分断させられるならそれに越したことはない。でしょう?」
ヤツカ:抱き留められ、華理の肩に顔を押し付けていたが。その言葉に顔を上げて欠淵をじっと見る。
欠淵 清志郎:ぐっと飲み干して、グラスを置いた。
黒野 景:「だな。欠淵さんの言う通り」
黒野 景:「向こうの捜索網が勢いを増してるのも事実だ」
柊木 晃:「お兄ちゃんを早く見つけないとね!」
華理魅録:「ヤツカさんももう大丈夫ですの?」ヤツカから体を離し問いかける
黒野 景:「幸い、まだオーヴァードとは遭遇しちゃいねえが。少なくともセルが二つ動いてる可能性があるとなると」
黒野 景:「刺客に居ないってことは無いはずだしよお」
ヤツカ:「……うん、ごめん」華理の言葉に頷いて離れる。
ヤツカ:そして、欠淵へ向けて。
ヤツカ:「欠淵さん、は。変な人だね」少し、笑う。
欠淵 清志郎:「はい?」
欠淵 清志郎:妙な顔をして笑顔を見返す。
ヤツカ:「お兄ちゃんと似てる。言ってる事は優しいのに、言い方は全然優しくない」
ヤツカ:目付きも悪いし、と自分の両目を指で吊り上げてまた笑った。
欠淵 清志郎:「……そりゃ」
欠淵 清志郎:「気が合いそうで何より……」
欠淵 清志郎:言葉尻からも怒気が抜けてしまったようだ。
柊木 晃:「あはは。じゃあ欠淵さんに似たお兄ちゃん、探しに行きますか」
黒野 景:「だな」頷いて、柊木さんに続く。
華理魅録:「あの、欠淵さん」三人が外に出たのを確認して声をかける
欠淵 清志郎:「……ああ」決まり悪そうな顔のまま、そちらを向く。
華理魅録:「申し訳ございませんでしたの。損な役回りばかり引き受けていただくことになって」深々と頭を下げる
欠淵 清志郎:「あ?」思わず柄の悪い聞き返し方をしてしまってから。
欠淵 清志郎:「……いや。別に損も何もありゃしませんよ」
欠淵 清志郎:「自分が持ってきた話を自分でして、やりたいようにやってますんでね」
華理魅録:「そうですの。そうおっしゃられますの……」
華理魅録:「それは、それは……欠淵さんも善き方、ですわね」屈託のない笑みを見せる
欠淵 清志郎:「はあ!?」
欠淵 清志郎:「なんでそうなりやがる……なりますか」
華理魅録:「ああいった普通の方にとって言いづらいことを必要な時におっしゃった上で成果を語らないのは十分によいことですわ」
華理魅録:「あら、意外とお口は悪い……」
欠淵 清志郎:「…………」
欠淵 清志郎:「言われ慣れてないもんでね。失礼……」
華理魅録:「仲裁屋、をやるなら。もう少し練習したほうがいいかもしれませんわね。口調」
欠淵 清志郎:「やかましいですよ」そんなのは、自分が一番よく知っている。
華理魅録:「うふふふ、大人の人に怒られちゃいましたわ」なぜか楽しそうだ
欠淵 清志郎:「ああ、そうだ。そうだよ。あんたたちは全く……ガキのくせして」はあ、とため息をつく。
欠淵 清志郎:「練習も何も、今回ポシャったら何もかも意味がない。大人は忙しいんで」
欠淵 清志郎:「……さっさと、なんもかもまとめちまいましょう。それからだ」
華理魅録:「ええ。もちろんです。ポシャらせなどするものですか」
欠淵 清志郎:「……あんたは口を悪くする必要はないでしょうよ」
欠淵 清志郎:少しだけ、口の端を上げて。
華理魅録:「え、駄目ですの?」
華理魅録:つられるように笑みを浮かべる
欠淵 清志郎:(……丁寧な言葉。綺麗な響き)
欠淵 清志郎:(もったいねえよ)
欠淵 清志郎:何も答えずに、そのまま背を向ける。
華理魅録:陽を避けるように歩くその背をカツリカツリと杖をつき義足を鳴らしながら、ゆっくりと追う。
華理魅録:いつの日かこの善き方が躊躇いなく陽の元を歩けるように。
華理魅録:兄妹が共に新たな日常を過ごせるように。
華理魅録:日常を過ごすものが再びその中に戻れるように。
華理魅録:そんな未来のために。必ず守り抜くと自らの血に誓った。
GM:--
GM:シーン終了。ロイス取得と購入が可能です
華理魅録:欠淵 清志郎 あなたもまた善き方ですわ/お口がちょっと悪いですわよ
柊木 晃:ロイスはいっぱい
欠淵 清志郎:ロイス満杯!
黒野 景:ロイスは保留の
黒野 景:購入も……もう揃ってるんだよなあ
黒野 景:応急手当とっとこ 回復アイテムは少なすぎるということはない……
華理魅録:応急手当のストックを増やします
黒野 景:2DX>=8
DoubleCross : (2DX10>=8) → 10[5,10]+10[10]+6[6] → 26 → 成功
欠淵 清志郎:たか
柊木 晃:あ、じゃあワンチャン狙いでアルティメイド服行きます
黒野 景:ええ……!?
柊木 晃:たかい
欠淵 清志郎:じゃあ購入ボデマかな……
華理魅録:1dx>=8
DoubleCross : (1DX10>=8) → 1[1] → 0 (ファンブル) → 失敗
欠淵 清志郎:2dx+1>=12
DoubleCross : (2DX10+1>=12) → 4[1,4]+1 → 5 → 失敗
柊木 晃:3DX+2+0@10>=20 調達
DoubleCross : (3DX10+2>=20) → 7[2,7,7]+2 → 9 → 失敗
欠淵 清志郎:ぜんぜんだめ
欠淵 清志郎:以上!
黒野 景:普通にブルゲ買えるじゃん!!!!
柊木 晃:だめ!以上
華理魅録:ファンブル!以上
柊木 晃:安めの狙った時に限って跳ねるのよねえ
欠淵 清志郎:あるある
システムメッセージ:襲撃発生率が0から10へ上昇します。
ミドル6
GM:判定の続きですわ~ッ!現在の項目はおこちら!
☆ヤツカの兄を探す 情報:任意 難易度:20
☆鴻央会とFHの連携を阻害する 技能:任意 難易度20
○追手をかく乱する……技能:任意 難易度?
GM:追加は無し!
黒野 景:まずはシーンインだぜ!
黒野 景:58+1D10
DoubleCross : (58+1D10) → 58+1[1] → 59
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 8)増加 (62 → 70)
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (53 → 62)
欠淵 清志郎:急に跳ねた
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 7)増加 (65 → 72)
GM:あっそうでした!侵蝕お願いします~TT
黒野 景:登場うますぎるかもしれん
柊木 晃:じゃあお兄ちゃん探し私が行こうかな
柊木 晃:あ、これ財産点使えます?
GM:使えます!
柊木 晃:了解!
欠淵 清志郎:連携阻害も財産点使えますか?
GM:使えます!
欠淵 清志郎:やったー
柊木 晃:☆ヤツカの兄を探す 情報:任意 難易度:20 行きます!
柊木 晃:情報:ウェブで要人への貸し使います
柊木 晃:6DX+1+0@10>=20 情報(ウェブ)
DoubleCross : (6DX10+1>=20) → 10[1,3,3,4,6,10]+7[7]+1 → 18 → 失敗
柊木 晃:あ、よし
柊木 晃:財産点2点入れて成功!
GM:おお~ッ!回してる!
GM:お見事!
柊木 晃:財産残り8です。ネットで見つけた!
黒野 景:お見事!
GM:トリガーシーン発生です
華理魅録:最高だ~!
欠淵 清志郎:やったーー
欠淵 清志郎:では、次やっちゃって大丈夫でしょうか
柊木 晃:こっちは大丈夫です!
GM:大丈夫です!
欠淵 清志郎:はーい!
欠淵 清志郎:☆鴻央会とFHの連携を阻害する 技能:任意 難易度20 これをRCで判定します
欠淵 清志郎:5dx+4>=20
DoubleCross : (5DX10+4>=20) → 10[3,6,8,10,10]+10[3,10]+10[10]+8[8]+4 → 42 → 成功
柊木 晃:すご
欠淵 清志郎:?
欠淵 清志郎:何?
柊木 晃:やったね!
GM:ええ?
欠淵 清志郎:びっくりした 刺青使っちゃったかと思った
黒野 景:すごすぎ
華理魅録:うおおお
柊木 晃:C値10ですね 素で回してる……
GM:最初の難易度でも通る……
華理魅録:うさぎさんは最強だ!
欠淵 清志郎:うおー
GM:ミドル戦闘発生条件を満たし!
GM:攪乱の判定をやっていきましょう、これで最後です
華理魅録:白兵でやっていきます
華理魅録:6dx+1
DoubleCross : (6DX10+1) → 8[2,2,3,4,4,8]+1 → 9
華理魅録:うおお
華理魅録:どうしよ、財産点使うか?
華理魅録:どうせ最後じゃ使ったれ2点消費
GM:ヤツカ使わなくていいです?
柊木 晃:あっお願いしちゃいます?
華理魅録:あ、ヤツカちゃ~ん
華理魅録:なぜか使わなくてもいけたんだよな……
華理魅録:お願いします!
ヤツカ:【NPCカード:ヤツカ】達成値+5
GM:はい、これで成功ッ!
柊木 晃:やったー!
華理魅録:ありがとうございます!
黒野 景:やったぜ!
欠淵 清志郎:うおー
黒野 景:うおお攪乱します
黒野 景:白兵で
黒野 景:5DX+4
DoubleCross : (5DX10+4) → 10[2,2,10,10,10]+4[2,3,4]+4 → 18
華理魅録:つええ!
黒野 景:1回まわした!
黒野 景:特に財産点入れたりは……大丈夫かな?
柊木 晃:強い!
華理魅録:16店でいけましたからね
GM:見事に成功!襲撃発生率-10!
柊木 晃:やったー!
欠淵 清志郎:マイナスだー!
華理魅録:ナイスですよ~!
GM:だが……こちらのターンだッ!
GM:1d3
DoubleCross : (1D3) → 3
欠淵 清志郎:ぬう
GM:3dx+1>=9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 6[2,3,6]+1 → 7 → 失敗
GM:3dx+1>=9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 10[3,4,10]+7[7]+1 → 18 → 成功
欠淵 清志郎:回すやつがいる!
GM:3dx+1>=9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 10[3,5,10]+9[9]+1 → 20 → 成功
欠淵 清志郎:???
柊木 晃:できる……
GM:なんだこいつら
黒野 景:すごい回すじゃん
欠淵 清志郎:精鋭が来たな
柊木 晃:まあさっきの二人が大分腐ってましたからね 反動かな
黒野 景:流石に向こうも必死ということか……!
GM:ええと、現在値は10!
欠淵 清志郎:マイナスがありがたい
柊木 晃:しびれを切らして精鋭を送り込んできた
華理魅録:やっばあ
GM:--
GM:薄暗い雲に覆われた空は今にも降り出しそうだ。
GM:街灯すら無い路地では、太陽の光が遮られて日中とは思えない淀んだ空気が漂っている。
ヤツカの兄:「つまり、あんたは……で、俺に……」
GM:ヤツカの兄──その少年は、路地で静かに一人の男と会話している。
くたびれた男:「ま、そういう事。お兄ちゃんがそっちを諦めてくれるなら、俺は別に──」
GM:風にさらわれて、言葉の全ては聞こえない。だが、会話の相手は柊木とヤツカを襲った男だ。
くたびれた男:「あんただって、"アレ"に命を賭けるつもりなんてないだろ?当たり前の話だな」
ヤツカの兄:「俺は──」
柊木 晃:「あ、居た居た!」
柊木 晃:淀んだ空気にそぐわない脳天気な顔の男が現れる。
ヤツカの兄:「──ッ!?」
ヤツカの兄:突然響いた声に、一歩後ずさる。
柊木 晃:「こんにちは!じゃなくて、はじめまして?えっと、君が……」
柊木 晃:写真と青年の顔を見比べようと視線を上げたところで、
柊木 晃:「う、うわっ!」
柊木 晃:隣に立っている男にようやく気づく。
くたびれた男:「よぉ、久しぶり」皮肉気な笑みを浮かべて手を振る。
柊木 晃:「ひぃ……お、お久しぶり……」
くたびれた男:「兄ちゃんのお陰で腰の調子もすこぶる良いよ。電撃マッサージってやつ?」ヘラヘラと笑うが、目は据わっている。
ヤツカの兄:「なんだ、あんた……?」
柊木 晃:「そ、そうですか~?いやぁよかったなあ、効くっていいますよね~電気……」
柊木 晃:顔は完全にひきつっている。
柊木 晃:「あ、ごめん、ええと……君を探していた、ん、だけど……」
ヤツカの兄:「何の為だ。ベイトボールは悪いが渡せないぞ」マスクを目元まで引き上げる。
柊木 晃:「お邪魔……だったかなあ、なんて……は、ははは……」
柊木 晃:乾いた笑い。
くたびれた男:「──今UGNに絡まれるの、だるいんだよなァ」
くたびれた男:「でも、オタクらが連れてるんだろ?アレ」
GM:アレ、という言葉に兄の肩が僅かに動く。
柊木 晃:「その、後から割り込んで言うのも失礼なのは承知なんですけど」
柊木 晃:「引いてもらえませんかね……UGNと事構えるの、大分厄介でしょ……?」
くたびれた男:「んー。厄介なのはそうなんだけどよ」
柊木 晃:「悪いようにはしませんから、ここは穏便に!どうか!」
くたびれた男:「じゃ、後継機の方連れてきてくれよ。ここで殺すから」
くたびれた男:「その言い方じゃ、俺がどういう人間かもある程度予想ついてんだろ?一応こっちにもメンツってのがあるワケ」
GM:空気が、乾く。
くたびれた男:「それが出来ないなら後は、殺し合うしかないよな?」
柊木 晃:「ひぃぃ……!お、お兄ちゃん!」
柊木 晃:少年の方に情けない顔を向ける。
ヤツカの兄:「…………」男の言葉を受けても、ただ面倒くさそうな視線を返す。
柊木 晃:「妹さんに頼まれて来たの!探してくれって!」
GM:その言葉に少年が答えるより早く。
ヤツカ:「あ、あ……お兄、ちゃん」
ヤツカ:路地裏から、転げ出るように。
くたびれた男:「おやおや──」
柊木 晃:「ヤツカちゃん!?まだ危な──」
ヤツカの兄:「……ヤツカ」
くたびれた男:どぽり、と。男の足元の影から、自身の背丈ほどの斧が飛び出す。
くたびれた男:「一つはこれで終いだな。雨は降ってねえぞ、兄ちゃん」
くたびれた男:相当な重量を感じさせるそれを、おもちゃでも振り回すように男から伸びる影がヤツカへ"斧"を振り下ろす。
柊木 晃:「危ないっ!」
ヤツカ:「……ッ」
華理魅録:「させると──」致命の一撃に、影が割り込む
華理魅録:「お思いで!!」巨大な斧の一撃を、華奢な女子高生が杖一本で受けとめ防ぎ切っている
欠淵 清志郎:ダン!
欠淵 清志郎:その後ろ、男と少女との間に境界線でも引くように。
欠淵 清志郎:脚が伸びて傍の壁を蹴りつけている。
欠淵 清志郎:「すいませんねえ、こちとら仕事なもんで」
欠淵 清志郎:「まだ仲裁の途中なんだよ」
欠淵 清志郎:言葉とは裏腹に、歯をむき出して笑っている。
くたびれた男:「思ったより多いな、オイ。面倒くせぇぇぇ」長い溜息を吐き出しながら顔を顰める。
黒野 景:「おい」
くたびれた男:「──あ?」
黒野 景:男が振り返った瞬間
黒野 景:ジャンボ旅客機のエンジン始動音のように、空気が爆ぜ、拳が振りかぶられる
黒野 景:「くだらねえ面子がそんなに大事ならよお」
黒野 景:「人様に迷惑かける真似ばっかしてんじゃあねえぜ」
くたびれた男:「チッ──!」受け止められた斧を影で素早く引き戻し、拳を受け止める。
くたびれた男:勢いを殺しきれずにたたらを踏み、肩を揺らして笑った。
くたびれた男:「一応、その後始末をやってるんだけどなァ。ま、UGNからしちゃそうか」
柊木 晃:「助かった……!ありがとみんな!」
ヤツカの兄:「…………」ただ、静かに状況を見ている。
華理魅録:「さて、この人数相手に、今ここで事を構える覚悟はありますの?」喋りつつもヤツカをいつでも庇えるように動いている
くたびれた男:「あ~~」
欠淵 清志郎:「……まだだ」呟く。ぞわ、と刺青が奇妙に蠢いている。
くたびれた男:首を鳴らしながら、君達を順番に見回す。
くたびれた男:「一応、俺たち"コンダクター"は単騎でセルを相手にすることを想定してるワケ」
くたびれた男:「"人数"は撤退理由にならんぜ、お嬢ちゃん」
ヤツカの兄:「"ボトルキャップ"」くたびれた男へ、短く声をかける。
"ボトルキャップ":「はいはい?」
ヤツカの兄:「さっきの話、受ける事にした。その代わり、笹木は俺が貰う」
GM:その瞬間、路地裏を包むワーディングが変質する。
GM:性質ではない。数だ。
GM:此処に居るのは、7名。
GM:だが、これは──
黒野 景:「この《ワーディング》の数は……!」
GM:排水溝から、物陰から、老朽化の進んだ建物屋根から。複数の視線を感じる。
柊木 晃:「まさか……!」
華理魅録:「試作品を!?」
欠淵 清志郎:「……おいおい」
欠淵 清志郎:まともな人間が排水溝に入れるわけもなし。
GM:そして、ヤツカの兄が背負う鞄から一匹の白いイタチが顔を出して肩まで登る。
GM:可愛らしい仕草の反面、その瞳には確かな殺意が宿っている。
ヤツカ:「お兄ちゃん……?」茫然と、兄を見つめる。
ヤツカの兄:「ヤツカ」
ヤツカの兄:淡々と、告げる。
ヤツカの兄:「俺はお前に」
ヤツカの兄:「二度と会いたくなかったよ」
欠淵 清志郎:「……つまり? あんたが置いていったあの仕事はどうなります」口を挟む。
ヤツカの兄:「俺があんたに期待したのは、コイツが二度と俺の居る世界に踏み入れないようにする事だ」
ヤツカの兄:「再会を望んでたわけじゃないんだよ。──金は好きにしてくれ」
欠淵 清志郎:「なるほど。そういうこと、全部言ってから出てって欲しかったですね」
欠淵 清志郎:頭の中で計算をしながら。
ヤツカの兄:「……そりゃそうだ」
欠淵 清志郎:「よく言葉が足りないって言われませんか」そうだろう、と心の中で呼びかける。
欠淵 清志郎:(俺とあんたはどうも、似てるらしいからなあ?)
ヤツカの兄:「さあな」煩いくらいにはな、と心の中で吐き捨てる。
ヤツカの兄:「死にたくなかったらとっとと失せろよ、UGN」
柊木 晃:「あああもう、なんでこうなっちゃうかな……!ヤツカちゃん、下がってて」
ヤツカ:「ど、どうしよう……お兄ちゃんは──」言葉が聞こえていないのか、柊木の袖を掴んで動かない。
柊木 晃:「だいじょぶ、だいじょぶだから……えーっと」
柊木 晃:「欠淵さぁん!」
欠淵 清志郎:「はいよ」
柊木 晃:「お仕事、仲裁屋でしたっけ!」
欠淵 清志郎:「そうなりますね。今ちょっと手持ちの仕事が曖昧になっちまいましたが」
柊木 晃:「兄妹喧嘩の仲裁って請け負ってもらえます!?」
欠淵 清志郎:「……ふうん?」目を瞬かせて。
欠淵 清志郎:「高くつきますよ」
柊木 晃:「……ま、まあ今回の件でUGNから報酬入るしなんとか!」
欠淵 清志郎:「……そうだな。そこの兄さんに先払いでだいぶ多めに貰ってるんで」
欠淵 清志郎:「それとプラスで、なんとかやってみましょうか」
欠淵 清志郎:ダン、と脚を踏み下ろす。
欠淵 清志郎:(ああ、馬鹿だなあ、お人好しめ)
欠淵 清志郎:(何にも言わねえでも、こっちゃ動くつもりだったってのにさ)
欠淵 清志郎:(おかげで雀の涙でも得しちまったよ。どうもな)
柊木 晃:「よろしくお願いしまぁす!……ほら」
柊木 晃:「皆も頑張ってくれるから。大丈夫、大丈夫!」
黒野 景:「数でビビらせようってんなら」少年と、肩に乗ったイタチを睨み返す。
黒野 景:「相手が悪かったな。来るなら来い」敵対者全員に対して。
黒野 景:「やっつけてやるぜ」
ヤツカ:「……わた、しは。会いたかった!!!!会いたかったんだから!バカ!!!」柊木と欠淵の言葉に頷き、顔を赤く染めながら叫ぶ。
華理魅録:ヤツカの叫びを聞きこくりとうなずき兄を見据える
華理魅録:「今から、私はあなたを思いっきりひっぱたきますわ」
華理魅録:「たっぷり頭を冷やしたら一言。ヤツカさんへの謝罪をいただきます。よろしくて?」
ヤツカの兄:「うるせえよ。そんなもんは──勝った後に言いやがれ」
GM:--
GM:ミドル戦闘を開始シマス。エンゲージは以下
▼エンゲージ
("ボトルキャップ"[4]、"ベイトボール"[8])
10m
(柊木[11]、欠淵[8]、華理[5]、黒野[2])
[]内は行動値
GM:"ボトルキャップ"[4]、"ベイトボール"[8]----10m----PC
GM:ヤツカのNPCカードも「戦闘時:ダメージを+10、あるいは-10する。ダメージ算出後に使用可能。シーン1回」へ効果が変更されます。
GM:また、この戦闘中"ヤツカの兄"はエンゲージには存在しませんが居るには居ます。戦えないだけ
柊木 晃:はーい!
欠淵 清志郎:了解です
華理魅録:承知!
黒野 景:了解です
GM:また、この戦闘では毎ターン開始時にベイトボールが1d3体追加されます。これはベイトボールが全滅するまで止まりません
柊木 晃:ひぇーっ
欠淵 清志郎:こわっ
華理魅録:やばいやはい
黒野 景:すごっ
GM:ではまずセットアップから参りましょう
GM:NPCは……
"ボトルキャップ":『怨念の呪石』暴走、ダメージダイス+2
"ベイトボール":<螺旋の悪魔>暴走、攻撃力+15
GM:以上
柊木 晃:<原初の黄:ソードマスター> コンボ:今日も元気に雨を呼ぶ
柊木 晃:所持しているナックルダスターを選択、ナックルダスターを使用した攻撃の命中達成値+9
欠淵 清志郎:コンボ『滲め』。《螺旋の悪魔》自分対象に攻撃力+12。侵蝕3上昇。暴走します。
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を3(→ 3)増加 (72 → 75)
黒野 景:▽セットアップ/《赤方偏移世界》侵蝕+2/行動値+2/移動力+10m
行動値は2から4へ変化/侵蝕59→61/移動距離+10mで戦闘移動距離は最大19mに変化
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を3(→ 3)増加 (70 → 73)
華理魅録:セットアップ私はなしで
▼エンゲージ
("ボトルキャップ"[4]、"ベイトボール"[8])
10m
(柊木[11]、欠淵[8]、華理[5]、黒野[4])
[]内は行動値
GM:では、演出!
GM:--
欠淵 清志郎:眼鏡を外す。元より度は入っていないが、壊れれば困る。
欠淵 清志郎:ネクタイを緩める。元々着崩しているが、首元が見えないと困る。
欠淵 清志郎:次いで全身のレネゲイドを、一瞬で燃やし、励起させる。
欠淵 清志郎:刺青が、ぞわぞわ、ぞわりと奇妙に震える。
欠淵 清志郎:周囲の物全てを壊し尽くせと、衝動が熱を持って頭の中を舐めていく。
欠淵 清志郎:「始めようじゃねえかよ、"仲裁"をよぉ」
欠淵 清志郎:「夫婦喧嘩は犬も食わねえ。兄妹ならどうかな?」
欠淵 清志郎:ぎしぎしと、軋むように、欠淵清志郎は獰猛な笑いを浮かべる。
欠淵 清志郎:かつての名は捨てた。
欠淵 清志郎:ただ、侮りと畏れとを以て呼ばれた二つ名を"狂犬"と。
欠淵 清志郎:消えない刺青と、その記憶だけが残っている。
"ボトルキャップ":「へへ、おっかねえなお兄さん。あんたみたいな奴の方がやりやすくていいや」
"ボトルキャップ":ポケットから、古臭い装飾が施された鈍く光る石を口へ放り込む。
"ボトルキャップ":「仲裁なんていう段階はとっくに過ぎたんだって教えてやらんとなァ?」髪をかき上げ、額の傷跡をさらけ出して笑いを返した。
GM:--
GM:イニシアチブ参照。
GM:11、柊木さんの手番です
柊木 晃:はーい!
柊木 晃:マイナーで5m後退
GM:あ!その前に!
柊木 晃:あっはい!
GM:ごめんなさい!ベイトボールを増やすの忘れてた
GM:1d3
DoubleCross : (1D3) → 2
柊木 晃:増えちゃった
▼エンゲージ
("ボトルキャップ"[4]、"ベイトボール"[8]×3)
10m
(欠淵[8]、華理[5]、黒野[4])
5m
(柊木[11])
[]内は行動値
柊木 晃:では改めて
柊木 晃:メジャー、<雨粒の矢>+<ダンシングシミター> コンボ:落雷避けの避雷針
柊木 晃:対象:シーン(選択)でRC攻撃を行います。対象はボトルキャップとベイトボール3体!
柊木 晃:対応無ければ命中ふります
GM:ぐ、暴走リア不!振ってください!
柊木 晃:5DX+13+0@10 (侵食上昇6、侵蝕60~)
DoubleCross : (5DX10+13) → 10[1,2,7,9,10]+3[3]+13 → 26
柊木 晃:よし一回回った!26!
GM:コンセも無しに……やるな……ダメージまでどうぞ
柊木 晃:ダメージ判定の前にヤツカちゃんのNPCカードの効果を受けたいかな!
GM:あ、ヤツカはダメージ算出後に+できます!
柊木 晃:あ、これダメージ算出後か!先にダメージ出します
柊木 晃:3d10+29
DoubleCross : (3D10+29) → 27[7,10,10]+29 → 56
GM:……!?
柊木 晃:えらい跳ねたな
欠淵 清志郎:すご
GM:えっぐ……
柊木 晃:56点の装甲ガード有効
柊木 晃:これにヤツカちゃんの効果を受けたいです ダメージ+10
黒野 景:いいダメージ!
GM:お、おっけ~……
ヤツカ:「吹っ飛ばしちゃえ!」ダメージに+10
"ボトルキャップ":<雲散霧消>範囲内のダメージを-25する。
柊木 晃:ありがとう!66点の装甲ガード有効を全体に!
GM:だが66はいくら25点減らしても……
GM:ベイトボールは……死にます
柊木 晃:よしオッケー!
GM:3体とも吹き飛んだ!おじさんはまだ元気です
GM:では演出!
GM:--
柊木 晃:「雨は降ってないってぇ……?あいにくだねえ」
柊木 晃:「ここから降るから僕なんだよ!」
柊木 晃:なかば自棄のような言葉が放たれている間に、路地に影が差す。
"ボトルキャップ":「何を言ってん……あ?」思わず、空を見上げる。
柊木 晃:にわかに真っ黒な雲が空を覆い、ごうごうと雨が降り注ぐ。
柊木 晃:「あっはっは!まーたクリーニングだぁ!」
柊木 晃:雨粒に因子を乗せて、周囲一体の状況を把握する。倒すべきものと、壊してはならないもの。
柊木 晃:「今日の天気はぁ、雨ときどき──」
"ベイトボール":キチキチと、不安がるように声を上げる。
"ボトルキャップ":「……ふざけんなよッ!オイ!」
"ボトルキャップ":一度見た。いや、その身に受けた。だからこそ、下らないと笑い飛ばしはしない。
柊木 晃:「──雷ぃっ!」
柊木 晃:叫ぶと同時に大きく横に飛ぶ。無様に地面を転がりながら。
柊木 晃:刹那の間もなく、雷鳴が鳴り響く。
柊木 晃:"ボトルキャップ"へ。ベイトボールの本体へ──そこら中に存在するその写身たちへと。
柊木 晃:電流がありえない挙動を引き起こし、柊木の敵へと災厄をもたらす。
柊木 晃:「あぶ、あぶねっ……!」つい先刻まで立っていた場所がブスブスと焦げている。
"ボトルキャップ":周辺を、ベイトボール毎覆う影の膜が広がる。
"ボトルキャップ":レネゲイドが起こす現実への干渉を逆算し、打ち消す拒絶の影。
"ボトルキャップ":「──ったく……!」
"ボトルキャップ":だが、それは"理解"出来る事が前提だ。
"ボトルキャップ":解体しきれなかった幻想が、身を焦がす。
"ボトルキャップ":「意味不明なんだよな、オタクの能力!!」痛々しく焦げた皮膚を自分で剥がしながら睨みつける。
"ボトルキャップ":(ベイトボールは……カバーしきれなかったか。ま、多少的を散らしてくれたと思いましょうかね)
柊木 晃:「あれ当たってまだそんな元気なのぉ!?」
柊木 晃:「勘弁してよぉもう……!」半べそかきながら次を待つ。
GM:--
GM:イニシアチブ参照、行動値8の欠淵さんです
欠淵 清志郎:はい!
欠淵 清志郎:コンボ『叫べ』。《餓えし影》《コンセントレイト:ウロボロス》侵蝕3上昇。
欠淵 清志郎:単体視界RC攻撃、対象はボトルキャップのおじさん
GM:カモン!
欠淵 清志郎:あっ、そうかすいませんその前に
GM:はい!
欠淵 清志郎:マイナーで2m後退させてエンゲージ切らせてください
▼エンゲージ
("ボトルキャップ"[4])
10m
(華理[5]、黒野[4])
2m
(欠淵[8]])
3m
(柊木[11])
[]内は行動値
GM:しっかりしている……
欠淵 清志郎:失礼しました。では命中判定!
欠淵 清志郎:8dx7+4
DoubleCross : (8DX7+4) → 10[1,2,2,4,4,4,6,8]+10[9]+5[5]+4 → 29
欠淵 清志郎:まあまあ
GM:暴走……リア不!ダメージどうぞ
欠淵 清志郎:3d10+15 装甲ガード有効
DoubleCross : (3D10+15) → 16[1,10,5]+15 → 31
欠淵 清志郎:まあまあ
GM:結構痛いが……おじさんはまだ落ちない!
欠淵 清志郎:おのれー
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を3(→ 3)増加 (73 → 76)
GM:演出!
GM:--
欠淵 清志郎:ぞわぞわと、刺青が濡れたシャツの首筋から顔にかけて、蠢いて剥がれ落ちる。
欠淵 清志郎:雨に混じり、インクのようにほとほとと地面に落ち、抽象的な犬の形を取る。
欠淵 清志郎:目の前の敵である男を見据えながら、どうしても、熱を持った頭の隅、『依頼人』のことが消えない。
欠淵 清志郎:雨に濡れたスポーツバッグの重さが、消えない。
欠淵 清志郎:鳶尾健児という男がいた。もういない。
欠淵 清志郎:彼の代わりに、彼を庇うようにして死んでいった、相棒だ。
欠淵 清志郎:以来ずっと、その影を追うようにして生きている。偽名も仕事も口調も何もかも。
欠淵 清志郎:足抜けだって、本当に必要なのは相棒の方だった。
欠淵 清志郎:女と、生まれて間もない子供がいた。今も生きている。
欠淵 清志郎:自分が、毎月大して多くもない金を送っている。何度も会ったこともない相手に。
欠淵 清志郎:欠淵清志郎にとって、つまり金とはそういうものだった。
欠淵 清志郎:正義とか思いやりとか情とか、形のない不気味なものを洗い流して数字に変えて、『わかる』形にしてくれる。
欠淵 清志郎:(あんたの気持ちがあの金なら、俺は受け取っちまった)
欠淵 清志郎:(要らねえとは言えねえが、後味悪いんだよ。このままじゃあ)
欠淵 清志郎:(『わかっちまった』からな!)
欠淵 清志郎:「だから、まずはてめえを」矢のような速度で犬が跳ぶ。
欠淵 清志郎:「邪魔な野郎をよお、わからせてやらねえとじゃねえか、なあ」飛びかかかる。
欠淵 清志郎:「仲裁期間はとっくに過ぎた、だあ?」描かれたような顎を大きく開け。
欠淵 清志郎:「決めんのは俺なんだよ、俺の仕事だ。終わるまではな」
欠淵 清志郎:がぶり。
欠淵 清志郎:黒い影の如き牙が、確かに具体を以て肉体を切り裂いた。
"ボトルキャップ":「ああ……なるほど。大山の僕ちゃんが言ってたのはあんたの事か」切り裂かれ、血を流す身体を支えながら1歩下がる。
欠淵 清志郎:「竜希が世話になってるってな。クソッ」ポケットに手を突っ込む。
"ボトルキャップ":「悪いなァ、オイ。こんな"狂犬"相手に殺さず穏便に、何て真似出来っこねえよ!ハハ!」
欠淵 清志郎:「ハッ」
欠淵 清志郎:「じゃあどうするよ。狂犬は一匹だが」
欠淵 清志郎:「守護者様は残り二名もいらっしゃるぜ?」
欠淵 清志郎:道を開けるように、笑いながら一歩引き下がる。
GM:--
GM:イニシアチブ参照、行動値5の華理さん!
華理魅録:いえっさ~!
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を6(→ 6)増加 (75 → 81)
華理魅録:コンボ:変身
華理魅録:完全獣化 知性ある獣 赫き剣 ハンティングスタイル 侵食12
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を12(→ 12)増加 (62 → 74)
華理魅録:ダイスを増やしHPを2消費して赫き剣を装備そしてハンティングスタイルの効果で10m戦闘移動ボトルキャップにエンゲージします
▼エンゲージ
("ボトルキャップ"[4]、華理[5])
10m
(黒野[4])
2m
(欠淵[8]])
3m
(柊木[11])
[]内は行動値
華理魅録:マイナー以上
華理魅録:メジャー ”一蹴両断” コンセントレイト 炎の刃 炎神の怒り 侵食7
華理魅録:当然ボトルキャップに白兵攻撃です!
華理魅録:11dx@8+1
DoubleCross : (11DX8+1) → 10[2,3,3,3,6,7,8,9,9,9,10]+10[5,7,8,9,10]+10[3,8,9]+4[2,4]+1 → 35
GM:ひぃ~~~
華理魅録:いぇあ
GM:暴走リア不!だ、ダメージどうぞ!
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を7(→ 7)増加 (74 → 81)
華理魅録:4d10+12
DoubleCross : (4D10+12) → 29[10,7,4,8]+12 → 41
GM:そのダメージは……
"ボトルキャップ":HP0!
華理魅録:うおあ
柊木 晃:倒した!
"ボトルキャップ":【原初の黒:ラストアクション】
欠淵 清志郎:ギャー!
華理魅録:何をするんだ~!
"ボトルキャップ":<シャドーテンタクルス+コンセ>
"ボトルキャップ":<原初の紫:砂の加護>判定ダイス+4個
"ボトルキャップ":対象は……2回もぶっ放されてるからなァ!柊木さんよォ!
柊木 晃:ひぇ~~
柊木 晃:あ、そうだ 攻撃したのでHP-3されてました 失礼
柊木 晃:柊木 晃のHPを3(→ 3)減少 (19 → 16)
"ボトルキャップ":あ、了解です
華理魅録:あ、私も
華理魅録:華理魅録のHPを5(→ 5)減少 (31 → 26)
柊木 晃:さあこい!
"ボトルキャップ":では判定。
"ボトルキャップ":9dx+3@7
DoubleCross : (9DX7+3) → 10[1,3,3,4,4,4,7,7,9]+6[4,6,6]+3 → 19
"ボトルキャップ":ぐ……ッ
柊木 晃:あれ、ワンチャンある……?
柊木 晃:ドッジ!
柊木 晃:3DX+0+0@10>=19 回避
DoubleCross : (3DX10>=19) → 10[4,7,10]+5[5] → 15 → 失敗
柊木 晃:あ、あ~……
欠淵 清志郎:あーー
柊木 晃:妖精の手使えば避けれるな……
華理魅録:演出的には……避けると美味しくないですか?
"ボトルキャップ":ぐ……
柊木 晃:回数まだ余裕あるし、リザレクトで跳ねるの怖いから使うのもありかなあ?
欠淵 清志郎:てもいいかも!
華理魅録:私はありだと思います
黒野 景:やっちゃお
柊木 晃:厳正なる審査の結果妖精は使いません!このまま喰らいます
柊木 晃:ダメージどうぞ!
"ボトルキャップ":……行くぞッ!
"ボトルキャップ":『フォールンサラマンダー』ダメージダイス+2d
柊木 晃:ワッ……ワァッ……
"ボトルキャップ":6d10+10
DoubleCross : (6D10+10) → 30[3,3,5,5,5,9]+10 → 40
"ボトルキャップ":そして!予想外の一手!
"ボトルキャップ":『フォールンアックス』ダメージダイスを3つ振り直す。
柊木 晃:なんだって!
欠淵 清志郎:ウワーッ
華理魅録:こんな奥の手があったとは!?
"ボトルキャップ":ふふふ、驚いているな……3を2つ振り直すぜ!
"ボトルキャップ":34+2d10
DoubleCross : (34+2D10) → 34+9[2,7] → 43
"ボトルキャップ":ま、まあまあ……
柊木 晃:あいたーっ!
柊木 晃:HPは16しかありません ひよわです 倒れます
"ボトルキャップ":ふふふ……何故だか、ありがとうと言いたい気持ちだ
柊木 晃:復活ないならリザレクトせずこのまま倒れていようかなという気配です
"ボトルキャップ":なーんてなァ!
"ボトルキャップ":【蘇生復活】HP1で起きます。
柊木 晃:げっやば!
欠淵 清志郎:今から入れるリザレクトありますか?
柊木 晃:あ、リザレクトこっち今から使っても大丈夫でしょうか?
GM:あ、大丈夫です。殴られてくれたのに何だかすみません……
柊木 晃:いえいえ~ じゃあリザレクトかな
欠淵 清志郎:間に合った!
柊木 晃:柊木 晃のHPを1d10(→ 4)に変更 (16 → 4)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を4(→ 4)増加 (81 → 85)
柊木 晃:こちらの処理は以上!
GM:OK!演出に参りましょう
GM:--
華理魅録:増援はすぐに到着する気配はない。なら、畳みかけるならば今だろう。数が増えれば増えるほど。少女を、仲間を守るのは難しくなる。
華理魅録:華理魅録は鷹揚に眼鏡を外し懐にしまう。そして左手をスカートに忍ばせると軽い手指の操作で義足との接合を解除する。過程でスカートが少し捲れるが彼女は気にしない。見られて困るようなものなど身に着けていないからだ。
華理魅録:「では」
華理魅録:制服の胸元を引き下げる。白く、瑞々しい肌が露わになる。そこに雨粒がしたたり落ちる。
華理魅録:右の白指が自らの鎖骨から胸元をなぞった。谷間へといきつく前に黒の色に辿り着く。
華理魅録:賢者の石。そう呼ばれる物質だ。自らの体内に埋まったソレに意思を持って触れ、念ずる。
華理魅録:するとどうであろうか。華理魅録の身体が白い、霞のようなものに包まれていく。
華理魅録:正体確からぬ空間の中で、彼女は剣で切り払うように手を振るい石から指を離す。
華理魅録:同時に変化が生ずる
華理魅録:先程まで空白地帯となっていた華理の左脚。そこが、埋まっていた。
華理魅録:薄茶色のくすんだ装甲を纏った脚。それが当然のように生えていた。
華理魅録:脚部が、胴体が、腕部が、頭部が、全身が装甲に変化していく。
華理魅録:ベキリ、メキメキ。
華理魅録:硬い装甲が割れるような音共に最後の変化が生じる。彼女の胴体側部を突き破って六本の蟹脚が姿を現した。
華理魅録:茶の甲殻を纏いし異形。鎧のような、それでいて生物的な装甲。その腕には巨大な蟹挟み、背には左右三対の蟹脚。生身のままである顔面がいっそ不気味であると言えた。
華理魅録:これが華理魅録の完全獣化。不完全な戦闘形態である。
華理魅録:
華理魅録:華理魅録には青色の血が流れている。
華理魅録:比喩ではない。
華理魅録:それは彼女がもはや人間とは異なる生命体であるという象徴であり、人々を守る力の根源でもあった。
華理魅録:カニのキュマイラであり血液に特殊性をもつブラム=ストーカーであり熱を操るサラマンダーでもある彼女の力は青い力を源泉にしている。
華理魅録:熱に対する耐性を持ち、熱を発生させることができるこの血を用いて自身を直火で煽るように内部から加熱する。
華理魅録:サラマンダーのオーヴァードが持つ技能として熱を身体能力に変換するというものがある。魅録も例に漏れない。
華理魅録:発熱量が増えれば増えるほど華理魅録の身体能力は向上する。キュマイラの限界を、超える。
華理魅録:高熱により白い煙が揺蕩う。血液を沸騰させる。更にヒートアップする。するとどうであろうか。薄茶色の装甲は、拳は。返り血を浴びたように緋色へと染まっていくではないか。
華理魅録:踏み込みが、大地を砕く。次の一歩が音を超える。雨が蒸発し、蒸気が汽車のようにたなびき軌跡を明らかにする。
"ボトルキャップ":「は──ハハ!バケモンがよ……ッ!」反応まで。対応はできない。
華理魅録:「セエエエエエエエエ!!」
華理魅録:拳
華理魅録:拳、拳、拳
華理魅録:焼きゴテのような拳が男に幾度も痛みと烙印を刻む
華理魅録:打って打って打って殴り……飛ばす
華理魅録:「ふう……。失礼な方ですわ」汗は雨と共に蒸気となり消える
"ボトルキャップ":「……"数"は撤退理由にならないが、"質"は……いってぇ、な」
"ボトルキャップ":まだ、声が止まらない。
"ボトルキャップ":確かに筋組織を貫いて内蔵すら焼かんとする華理の連撃を受けたのだ。
"ボトルキャップ":だが、ボタボタと血を流し。折れた骨を無理やり動かし外れた関節をはめ込む間も、倒れはしない。
華理魅録:「──!皆様!まだですわ!」最も近くにいたゆえに気付いた。後方に警戒を飛ばす
"ボトルキャップ":「言い訳しとくとね、おじさん一人で来る予定じゃなかったんだよ」誰に向けているのか分からない独り言。
"ボトルキャップ":「なあ、だからもういいだろ?充分頑張ったよ、俺」
"ボトルキャップ":脱力するように膝を付く。
"ボトルキャップ":「一人は殺しとくからさ」
"ボトルキャップ":膝を付いたのではない。己の影に触れたのだ。
黒野 景:「! 影に!」
"ボトルキャップ":途端にその影は周囲の物が地面へ落とす影へ伸びる。
欠淵 清志郎:「あー、こりゃ……」顔を顰める。
"ボトルキャップ":影と影が繋がり、その中を"何か"が泳ぐ。
"ボトルキャップ":路地の影を支配した"指揮者"が指し示すのは──
"ボトルキャップ":「お前が一番ムカつくぜ、兄ちゃん。八つ当たりだ」
"ボトルキャップ":柊木の傍にあった室外機の影から、人間大の斧が飛び出して柊木を壁へ叩きつける。
柊木 晃:「う、わっ……ぎゃっ!」
黒野 景:「柊木さんッ!」
"ボトルキャップ":胸ポケットから、小さなスイッチを取り出すと同時、同じ影から小さなの砲塔が顔を出す。
柊木 晃:まるで反応できずに叩きつけられる。
"ボトルキャップ":「ボカン」
柊木 晃:「げほっ、げほっ……う、わわっ!」
"ボトルキャップ":砲塔が火を噴くのと、斧の刃が爆発するのは同時だった。
"ボトルキャップ":役目を終えた小型の砲塔がとぷりと影へ沈む。
欠淵 清志郎:「……あーあー」喉から息が、笑い声のように響く。別におかしいわけでもない。まだ暴走が続いているだけだ。
柊木 晃:爆発に吹き飛ばされ、銃弾の雨に貫かれる。
ヤツカ:「コウ!!」少女の声が、路地に響く。
柊木 晃:「だ……だいじょぶ、だいじょぶ……」
柊木 晃:(うそ!痛い痛い!)
柊木 晃:少女にはなんとか笑みを見せて向き直る。
欠淵 清志郎:「お、起きたか。良かった良かった」
欠淵 清志郎:「支払いまではそのまま頼みますよ」
柊木 晃:「寝てたいですけどねくそぉ!」
ヤツカ:「……ふふ、心配して損した」
GM:--
GM:イニシアチブ参照。行動値4、黒野君です
黒野 景:▽マイナー/戦闘移動/10m移動して“ボトルキャップ”にエンゲージ!
▼エンゲージ
("ボトルキャップ"[4]、華理[5]、黒野[4])
12m
(欠淵[8]])
3m
(柊木[11])
[]内は行動値
黒野 景:▽メジャー/《C:キュマイラ》《獣の力》《獣王の力》侵蝕+7
黒野 景:現在侵蝕率61→68
黒野 景:武器は素手を使用/対象は“ボトルキャップ”
"ボトルキャップ":何もない!カモン!
黒野 景:エンチャント込みの命中ダイスが8D!
黒野 景:8DX7+4
DoubleCross : (8DX7+4) → 10[1,4,4,5,5,5,7,9]+10[9,9]+10[4,7]+6[6]+4 → 40
黒野 景:わあっ……
"ボトルキャップ":ひ、捻り殺される……
"ボトルキャップ":暴走リア不。ダメージどうぞ
黒野 景:素手が羅刹の効果で固定3 アームドスーツで+3の合計6
黒野 景:獣王で倍率4のレベル5だから
黒野 景:6+20+5D10
DoubleCross : (6+20+5D10) → 6+20+30[1,5,10,5,9] → 56
黒野 景:装甲ガード軽減有効です いちおう
GM:つ、強すぎ!
"ボトルキャップ":当然だがHP0……復活も無し!
GM:君達の勝利だ!
欠淵 清志郎:うおー
黒野 景:やったー!
華理魅録:やりましたね
柊木 晃:やったー!
GM:おめでとう!そして演出!
GM:--
黒野 景:「なんて言うのかな……」
黒野 景:「お前さっき“自分はむしろ後始末をする側だ”っつったけど」
黒野 景:「そう言って何人殺してきた?てめえらの都合だけで」
"ボトルキャップ":「なんだよ、"今まで食べたパンの枚数を~"とでも言えばいいのか?」
"ボトルキャップ":「覚えちゃねえよそんなもん」
"ボトルキャップ":「後始末をするってなぁそういう事だ」
黒野 景:「“後始末”。“面子”。さっきからどいつもこいつも口を揃えて気取った態度取ってるが」
黒野 景:「動物や人間を好き勝手弄り回しといて」
黒野 景:「要らなくなったから殺しておしまいとかよお」
黒野 景:「てめえの都合で好き放題しといて」
黒野 景:「面倒になったからこっそりなかったことにして解決だとか……」
黒野 景:「そういうの、すげームカつくぜ」
黒野 景:ザ ッ !
黒野 景:一歩、確実に“ボトルキャップ”へ歩を進める。
"ボトルキャップ":「耳が痛いね、ありがたいお説教どーも」踏み込みに合わせて影を揺らす。
黒野 景:「殺しはしねえ。だが」
黒野 景:「間合いに入った途端、お前に拳を叩き込む」
"ボトルキャップ":「殺しはしねえからって殺されねえと思うなよ、ガキんちょ」
"ボトルキャップ":「覚悟があろうとなかろうと人は死ぬもんだ」
黒野 景:「できると思ってんのなら……」拳をゆっくりと、ポケットから引き抜く。「やってみろ!」
黒野 景:確実に歩を進める。2歩、3歩。
黒野 景:時間が泥のように粘り気を持ち、空間に糸が張り詰める。
黒野 景:互いに必殺の間合いへ踏み込む。刹那。
黒野 景:踏み出した右脚が、わずかに影へ沈み込む。
黒野 景:狙い違わず放たれた影斧が、“アーロイ”の身体を両断せんと撃ち出され───
黒野 景:「───らあっ!」
黒野 景:足を引き抜こうとはしない。むしろ踏み込むように深く。足元に生じた斥力を踏み込み
"ボトルキャップ":(──釣られた!)
黒野 景:加速した拳が、影斧の刃を真正面から打ち砕き、
黒野 景:
バ
キ
ャ
ッ
!
黒野 景:稲妻の落ちた樹木が引き裂けるような炸裂音を響かせ
黒野 景:“ボトルキャップ”の頭部に叩き込まれた!
"ボトルキャップ":防衛本能に反応したのか、膜のように広がりかけた影が溶ける。
"ボトルキャップ":「……」
黒野 景:打撃の衝撃は“ボトルキャップ”を容易く吹き飛ばし、その意識を刈り取るだろう。
"ボトルキャップ":路地に積み上げられた廃材に叩き込まれた男は、動かない。
"ボトルキャップ":影は動かない。そんな事、現実にはあり得ないのだから。
黒野 景:影に沈み込んだはずの足は、元通り地を踏みしめている。
黒野 景:(あ……危ねぇ~~~~っ!能力の使い方からして影はあくまで単なる“空間扉”と踏んで)
黒野 景:(最低限の防護で踏み込んだが……あ、当たってよかった!切断とかされてたら流石にリザレクトで繋がったかどうか……!)
欠淵 清志郎:(……よくやるよ。こっちにゃ来ねえ方がいいと思ってたが、こいつ)
欠淵 清志郎:(来るわけがねえな、この感じだと)
黒野 景:「華理。後の処遇はUGNに任せるぜ」拘束なり処罰なり……と続ける。
華理魅録:「よき一撃でしたわ。始末はもちろんお任せくださいまし」熱の発生は止めている。雨によって徐々に冷まされていくだろう
欠淵 清志郎:刺青が戻る。眼鏡をかけ直して、暴走の影響はまだ残るが。
黒野 景:「それより今は……」きょろきょろと周囲を見渡す。
柊木 晃:「お、終わった……?」
柊木 晃:ぺたんとへたりこむ。
欠淵 清志郎:「雨だぞ」
柊木 晃:「今更ですよぉ!どうせ全部買い換え!」
黒野 景:「柊木さん!おれも喜びてえとこだけど」
黒野 景:「まだだぜ。“ヤツカ”の兄貴のことが……どこ行った?」
華理魅録:「ええ、まずお兄様の確保を……」
柊木 晃:「あっ、そうだ……!あの子は……」
GM:路地には、雷に打たれたイタチが複数存在するのみ。
欠淵 清志郎:「逃げたか、あいつ」濡れた髪をがしがしと掻きながら。
柊木 晃:「追いかけないと……!」
GM:しとしと降る雨に、頭上を見上げるならば。雑居ビルの上に立って君達を見下ろす彼の姿が見えるだろう。
ヤツカの兄:「…………追って来るなよ、あんたら」
欠淵 清志郎:「……あ?」滴に顔を上げて。
柊木 晃:「な、なんで!」
欠淵 清志郎:「そう思うなら追えるようなタイミングで逃げようとするんじゃねえよ」
欠淵 清志郎:「阿呆がよっ!」カン!と空き缶を蹴り上げる。届くはずもない。
華理魅録:「雨だというのにあなたの頭は冷えておりませんし。謝罪の言葉もいただいておりません」
ヤツカの兄:「笹木を殺したあとならベイトボールは返してやる」空中で回転して、地面に転がる缶を見つめながら呟く。
ヤツカの兄:「お前らの目的は、達成できるから。暫く放っておいてくれ」
柊木 晃:「無茶言うなって!」
華理魅録:「追うに決まっているでしょう」兄の姿を見て
華理魅録:「……わかりました」目を伏せる
華理魅録:「一撃で済ませようとしましたが。貴方様には滅多打ちが必要なようですわ……ね」変身はまだ解いてない
華理魅録:地面をける、壁を蹴る、壁を蹴る、壁を蹴る。繰り返す。
華理魅録:「妹の声を!ちゃんと!聞きなさい!!」獣の力で吠え追いすがる
ヤツカ:駆け出し、ビルの外壁をよじ登ろうとする。窓枠にしがみつき、一段ずつ。
黒野 景:「あ、おい!ヤツカ!」
ヤツカ:「もう、いい!私の事を大事にしてくれる人の理由とか!どうでもいい!」
ヤツカ:「私が、私が一緒に居たいから!追っかける!文句言うなよ、バカ兄貴!」
欠淵 清志郎:「…………」一瞬、止めようとして、それを止める。
ヤツカ:雨に打たれ、足を滑らせる。
柊木 晃:「危ない!」
柊木 晃:駆け寄ってヤツカを支えに行く。
ヤツカ:「……ッ、コウ」
ヤツカの兄:「俺はお前が嫌いだ。二度と会いたくない。お前のせいで──」捲し立てようとして、口を噤む。
GM:追いすがる華理を阻むように、イタチの群体がヤツカの兄を包む。
黒野 景:「“ベイトボール”!まだこれだけの数いたってのか!」夥しい数の“子供たち”に、思わず息を呑む。
GM:それが霧散する頃には、そこには誰も居なかった。
ヤツカの兄:【瞬間退場】
華理魅録:「この……意気地なし!」叱咤するように叫ぶが届きはしない
欠淵 清志郎:「……どいつもこいつもまあ」
欠淵 清志郎:「自分の気持ちでいっぱいいっぱいで……」
柊木 晃:「ヤツカちゃん、大丈夫?」
欠淵 清志郎:「なあ、おい、俺の目的は金で、そいつをくれるってあんたと、そこのお人好しの話を叶える!」人の消えた空間に叫ぶ。
欠淵 清志郎:「そこの嬢ちゃんを助ける、俺はそれしかあんたから聞いてねえ!」
欠淵 清志郎:「で、あとは仲直りだ。だな、お人好し!」
欠淵 清志郎:落ちて転がった缶を踏み潰す。
柊木 晃:「は、はい!そう!そうです」
柊木 晃:荒々しい雰囲気に驚いてつい姿勢を正しながら。
欠淵 清志郎:「ああ、違う。違うな……柊木!」
欠淵 清志郎:「クソッ、あいつも名前がわからなきゃ呼びようがねえ……」
柊木 晃:(欠淵さんも大分人が良さそうに見えるけど……)
柊木 晃:口に出したら怒られそうなので黙っておく。
ヤツカ:「……私も、知りたい」
ヤツカ:「名前」
柊木 晃:「え?」
ヤツカ:「"お兄ちゃん"って呼びなさいって言われて、名前教えてもらった事ないから」
ヤツカ:「お父さんも、知らない」
黒野 景:「な……」思わず絶句する。
柊木 晃:「……そっか」
柊木 晃:「じゃあ、教えてもらって、名前呼びに行こう」
ヤツカ:「うん。もう、決めた。お兄ちゃんも、コウも、景も、魅録ちゃんも、欠淵さん、も」
ヤツカ:「皆がどんな理由であたしに優しくしてくれたとしても」
ヤツカ:「あたしがみんなの事が好きなら、それでいい」
ヤツカ:「良いよね?」少しだけ、不安げに首を傾げる。
黒野 景:「……ああ。そうだな」笑みを浮かべる。
欠淵 清志郎:「……趣味悪ぃとは思うが、別にいいんじゃねえのか」自分に関して言えば、だ。
ヤツカ:「なんで。カッコいいよ、欠淵さん」刺青のある場所を模倣して、自分の首と顔をなぞる。
欠淵 清志郎:「やめとけ、マジで痛いぞ、これ……」やれやれ、という顔。
柊木 晃:「うんうん、それが一番大事!」
柊木 晃:「理由なんて後からいくらでもついてくるもんだからね」
柊木 晃:「ヤツカちゃんがそれがいいって思えるのが一番!」
ヤツカ:「ふふん、だよね」柊木の言葉に得意げに頷く。
欠淵 清志郎:(……ああ、便利だなあ、仕事ってのは。こいつらに感謝をしなきゃな)そして、少しだけ考える。
欠淵 清志郎:(追ってきた昔のこと、なんてのは忘れちまえるんだから。畜生)
華理魅録:成果ない身で口惜し気だが帰還している。異形への転身も既に解除し義足を装着している
華理魅録:「そう。結局物事を決めるのは最終的には自分。なのですわ」
華理魅録:「なのでそう思えるようになったヤツカさんの成長とても嬉しく思いますわ」ヤツカの頭を撫でる
ヤツカ:「へへ、ありがと。魅録ちゃんもカッコよかったよ」拳を繰り出すさまを真似しながら。
華理魅録:「ありがとう存じます。ヤツカさんも練習しますか?」
ヤツカ:「ふふ。教えてもらっちゃおっかな」
ヤツカ:そう言って、歩きだす。
GM:空を覆う雲は晴れて、日差しが僅かに差し込んだ。
ヤツカ:「あ」
ヤツカ:振り返り、柊木へ視線を向ける。
ヤツカ:「コウも」
柊木 晃:「ん?」
ヤツカ:「カッコよかったよ!ちょ~っとだけ!」後ろ手を組み、少しだけ躊躇いながら笑う。
柊木 晃:「……あはは」
柊木 晃:ぽりぽりと頬をかく。
柊木 晃:「ちょっとだけね。ありがとう」
GM:--
GM:シーン終了。ロイス取得、購入が可能です
柊木 晃:ロイスいっぱい!
欠淵 清志郎:ロイスはいっぱい
華理魅録:応急手当を飼います!ロイスいっぱい!
欠淵 清志郎:柊木さんに応急手当キット渡します
欠淵 清志郎:あ、もうある程度あるかも
欠淵 清志郎:回復を見てからでいいかもですね
黒野 景:ロイスが残り1枠なので……エンディングで見極めていく!
黒野 景:応急手当キット2個持ってて
黒野 景:幸い使わずに済んだので
黒野 景:こっちも必要そうならパスできますぜ!
柊木 晃:あ、助かります!じゃあ使わせてもらお
華理魅録:ただ自分一個は使用しようかなと
柊木 晃:4+2d10
DoubleCross : (4+2D10) → 4+15[5,10] → 19
華理魅録:攻撃にHP使うので……
柊木 晃:ばっちりこっちは全快です!
欠淵 清志郎:ああーでもやっぱり使用後で様子見で大丈夫
欠淵 清志郎:かと
華理魅録:2d10
DoubleCross : (2D10) → 10[5,5] → 10
華理魅録:あ,
華理魅録:いけましたね
欠淵 清志郎:いけた!
柊木 晃:オッケーオッケー
華理魅録:じゃあ、勝負服狙うか……!
柊木 晃:アルティメイド服狙います
華理魅録:3dx+1>=20
DoubleCross : (3DX10+1>=20) → 10[2,10,10]+5[2,5]+1 → 16 → 失敗
華理魅録:むり
華理魅録:こちら以上で
柊木 晃:隠し持ってた手配師ストーンを使用!
黒野 景:これまでの異様に出目のいい調達にかけて
柊木 晃:6DX+2+1@10>=20 調達
DoubleCross : (6DX10+3>=20) → 10[6,7,8,9,10,10]+7[1,7]+3 → 20 → 成功
欠淵 清志郎:おおお
柊木 晃:やった成功!
柊木 晃:装備します。以上!
黒野 景:あ、アルティメイド服自前で成功させてる!お見事
GM:すげえ
黒野 景:ではここは これまでの出目に期待して
華理魅録:すごいな
黒野 景:ブルーゲイル……狙っちゃおうかな~~~~!
欠淵 清志郎:おお~
華理魅録:いいですね
GM:加速……!
柊木 晃:わーい
黒野 景:3DX>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 7[3,4,7] → 7 → 失敗
黒野 景:はい
黒野 景:以上です………
欠淵 清志郎:じゃあ自分もブルゲ試します、防具そんなに意味ないし
欠淵 清志郎:2dx+1>=20
DoubleCross : (2DX10+1>=20) → 8[3,8]+1 → 9 → 失敗
欠淵 清志郎:ぜんぜんだめ
欠淵 清志郎:以上!
柊木 晃:どんまいどんまい
GM:回って欲しいときに限って……
ミドル7
GM:☆鴻央会とFHの連携を阻害する、のトリガーシーンです。
GM:シーンプレイヤーは欠淵さん。登場する方は侵蝕をお願いします
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 8)増加 (81 → 89)
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (76 → 81)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (85 → 86)
欠淵 清志郎:ナイス侵蝕
黒野 景:68+1D10
DoubleCross : (68+1D10) → 68+1[1] → 69
黒野 景:うますぎる 達人かもしれん
柊木 晃:ベリーグッド
GM:コツを教えて欲しい
GM:--
ラビッツ・ビッツ:「ヤツカちゃんのお兄さんについては──レネゲイドパターンも戦闘データから拾えたし、時間の問題だと思う」
GM:相変わらず寂し気な店内に、複数のPCを忙しそうに操作するラビッツビッツの声が響く。
華理魅録:「ひとまず完全に見失うということはなくてよかったですわ。早急な解析ありがとうございますわ」
ラビッツ・ビッツ:「ん、まあ流石にそれくらいはこなさないとお姉さんクビになっちゃうからね~」
欠淵 清志郎:少しは落ち着いた顔で、苦笑気味にそのやり取りを見ている。苦笑しているのは自分と状況にだ。
黒野 景:「助かります。あいつ」
黒野 景:「あの様子だと、“ベイトボール”を使って笹木を襲撃するつもりなんでしょう。復讐か、それ以外の理由かはわからねえが」
柊木 晃:「大変なことになる前に間に合えばいいけど……」
黒野 景:「どの道、おれには上手く行くとは思えねえ。笹木が開発者とつるんでる以上」
黒野 景:「兵器としての“ベイトボール”についてはヤツより熟知してると考えた方がいいだろう」
黒野 景:「当然、弱点や対処法も知ってるはずだ。柊木さんの言うように、先走った行動に出る前に見つけねえと……」
欠淵 清志郎:「会も、正直どう出るやら……」
ラビッツ・ビッツ:「そこは──お姉さんに任せなさいな。絶対間に合うように見つけて見せるから、ね」疲弊した表情を隠すように前髪を弄りながらも笑う。
ラビッツ・ビッツ:「だから君達にはその間──お客さんの話を聞いてあげて欲しい」モニターから一瞬、欠淵さんへ視線を。
欠淵 清志郎:「お客?」
欠淵 清志郎:なんで自分に、という顔で復唱する。
GM:ほぼ同時。
GM:店内のドアベルがカランカラン、と来客を告げる。
大山竜希:視線を向ければ、そこには季節外れのネックウォーマーで口元まで隠した青年が立っている。
欠淵 清志郎:「……竜希」
柊木 晃:「……あ、この人が」
大山竜希:「案外小さいトコなんすね……どうも」気まずそうに欠淵の視線を受け止める。
華理魅録:「いらっしゃいませ。歓迎いたしますわ。どうぞ、おかけになってくださいまし」恭しい態度で椅子に座るように促す
大山竜希:「ん……こりゃご丁寧にどうも」カウンターの端に置かれた椅子へ居心地悪そうに腰かけた。
黒野 景:「欠淵さん。どうやら」
黒野 景:「ここはあんたに任せるのが一番良さそうだな」
欠淵 清志郎:「ここはUGNの場ですからねえ。一手にってのもなんですが」
欠淵 清志郎:「話を聞いた方が良さそうなのはそうだ」どかりと、椅子に腰を下ろす。
欠淵 清志郎:正規人員である華理さんにも視線をやりつつ。
黒野 景:そう言うと、カウンターに誂えられたスツールにどっかと腰掛ける。
華理魅録:「適宜、私の方からも意見を挟ませていただきますが。お相手をよくご存じな欠淵さんにある程度おまかせいたしますわ。信頼しておりますから」
大山竜希:「俺ァ今日は、鴻央会の……穏健派っていうんすかね。笹木とは別の派閥の人間として来ました」
欠淵 清志郎:「……ああ、少しは聞いてるが」仲裁屋らしく、まずは穏やかに。
大山竜希:カウンターの木目をなぞるように視線を滑らせながら、台本を読むようにつらつらと語る。
柊木 晃:緊張で少し窮屈そうに縮こまっている。
欠淵 清志郎:ずっと穏やかでいられるようにと、心のどこかで祈るようにしながら。
大山竜希:「笹木ははっきり言ってやり過ぎた。うちは会を伸ばすためにレネゲイド……っつーもんに手を出す事もあるが」
大山竜希:「FHの下っ端になりたいわけじゃない」
大山竜希:「笹木だってそのことは理解してるはず、なんすけど」
欠淵 清志郎:「なるほど、なるほど」手の指を組んで相槌を打つ。
大山竜希:「今回、奴がこう動いたって事は。笹木は鴻央会そのものを自分の踏み台にするつもりだと上は判断しました」
大山竜希:「足抜け前に家を好きなだけ荒らして、自分は小さな組で財産持って再スタート、ってのを目論んでる」
華理魅録:「あらあら、それは随分とそちらの流儀に反するものですわね」
大山竜希:「FHだって小せえ組に引っ付いて行くより鴻央会へ深く食い込む方がよっぽど利益になる」
柊木 晃:「あの、それって鴻央会からすると面白くないんじゃ……?」
柊木 晃:恐る恐る手を上げて質問する。
大山竜希:「そうっすね。だから、今日俺は上の代わりにアンタらと交渉しに来ました」
大山竜希:柊木の問いに視線を向け、頷く。
欠淵 清志郎:(ああ、こいつもずいぶん……でかくなったよなあ)かつての舎弟の様子に、微かに目を細める。
華理魅録:「なるほど。我々UGNと、交渉したいと。よき覚悟ですわ」
大山竜希:「穏健派は笹木を完全に切ります。今回の件に鴻央会の人間と金は一切回さない。中立派閥の人間とも交渉済みです」
大山竜希:「ウチはFHとは違う。確かに悪人揃いですが──社会をどうこうしようなんざ思ってない」
大山竜希:裏側とはいえ俺らだってそこに住んでるんすから、と付け足す。
大山竜希:「だから──」酷く、嫌そうに。
大山竜希:「今回の件、笹木の身柄で収めてくれませんか」
大山竜希:ともすれば嘔吐しているのではないかと思うほどの苦しそうな顔で、続きを吐き出した
欠淵 清志郎:「……大山さん」口調を改めたのは、少し感傷的に敬意を表したからだ。
欠淵 清志郎:「そうなると、ベイトボールの件はどうなります。そちらの態度は」
大山竜希:「……それは」目を細め、皮肉な笑みを一瞬浮かべる。
柊木 晃:「あっ、そうだ!」
柊木 晃:「笹木側は確保を目的に動いてたけど」
柊木 晃:「そちら……穏健派も狙っておられましたよ……ね?」
柊木 晃:「"コンダクター"と組んで……それについてはどうなるんです?」
大山竜希:「それは──笹木が本格的に事を起こす前に、始末をつけようとしたのが理由ですから」
大山竜希:「UGNが収めてくれるなら、俺たちとしてはこれ以上……"アレ"に拘る必要はない、って判断です」
欠淵 清志郎:(来たくもない場所に来て、言いたくもない言葉で交渉。本当に、よくやってるよ。俺が逃げ出した場所で踏ん張って)
欠淵 清志郎:「なるほど。まあ、私個人としてはあれをどうこうという立場じゃあないんで。UGNさんの判断にお任せしますが」
柊木 晃:「僕は……ヤツカちゃんが狙われないで済むなら、まあ……」
華理魅録:「ありがたい判断ですわ。そちらの意向よくわかりました」
欠淵 清志郎:(俺だって、そうそう自由になれたもんでもないみたいだがね。こうして、過去はいつでも追ってくる)
黒野 景:「………………」“アレ”や“始末”という言葉にピクリ、と片眉が吊り上がるが。
黒野 景:(大丈夫だ。ここでキレたりしねえよ。続けてくれ)身振りとアイコンタクトで華理に告げる。
華理魅録:「正直、あなた方の身勝手さに思うところはございますが」
華理魅録:「こちらに対する配慮、何よりこの場に単身で乗り込み役割を果たそうとするあなたの覚悟受け取りました」
華理魅録:「このお話。受けさせていただきますわ」
大山竜希:「………マジかよ」思わず、零れる。
大山竜希:「──いや、いや。ありがたい話っす」が、すぐにかぶりを振って下手くそな営業スマイルを浮かべて見せた。
華理魅録:「言葉遣いもなれていらっしゃれれないでしょうに。よく頑張られましたね。ねえ?」欠淵さんに直接褒めてやりなさいというような視線を向ける
欠淵 清志郎:(……今のがなきゃもっと高得点をやったんだが)
欠淵 清志郎:「いや、大山さんに来ていただいて助かりましたよ。こちらも」あえて取り繕った顔で。
欠淵 清志郎:「……怖かったか? それとも、これからが怖いか?」
欠淵 清志郎:口の端を吊り上げる。まだ緊張は解かない。
大山竜希:「さあ。怖かった事を、今思い出したって感じっすね」笑わない。
大山竜希:「どこにも行けないから此処に居るのに、いつの間に格好良さを求めるようになったのかなって。思っただけっす」
欠淵 清志郎:「どこにも行けないなら」
欠淵 清志郎:「せめて少しでも飾り付けたいってのはそりゃそうだろ」
欠淵 清志郎:「どうせ、雨で汚れるんだがな」
欠淵 清志郎:着崩れたスーツの上着をちらりと見て、笑う。
大山竜希:「……そんなもんすかね。俺は今ちょっと、コレが恥ずかしいっすよ」首元を覆うネックウォーマーを撫でる。
大山竜希:「ガキが身の丈に合わないブランドモノで着飾ってるみたいで」
欠淵 清志郎:「お前が思ってるよりは、似合ってるさ」
欠淵 清志郎:「そんなもんだ」
大山竜希:「……欠淵さん。あんたなら、二人共助けられますか」木目を数えていた視線が、ふっと上がる。
大山竜希:「俺は。いつの間にか他人の命に優劣付けるような人間になっちまった」
欠淵 清志郎:似合う似合わないという問題でもない、顔の呪術紋様のような刺青を指で引っ掻いて。
大山竜希:「ソレが世界で一番似合うのはあんただ」視線は欠淵の刺青へ。
欠淵 清志郎:(……それを気にしてる時点でまだ、大丈夫だよ。お前は)
大山竜希:「俺、まだあんたを見ながら歩いてても良いですか。そしたら、ガキの命に順番付けずに済むような人間になりますか」
欠淵 清志郎:「俺なら、ってのは買いかぶりだよ。依頼はあったが、一介の仲裁屋で……」
大山竜希:表情が、僅かに懐かしいモノに変化する。君が見慣れた青い頃の。
欠淵 清志郎:「……ただ」ぐるりと見回す。
欠淵 清志郎:(俺の方こそ、こいつを受け止めるに足りる人間なのか、なんてのは、わからねえが)
欠淵 清志郎:「そうだな、仲裁屋ってのは、依頼がありゃなんだってする、動く」
欠淵 清志郎:そうだろう、と最初にこの稼業をやろうとしていた相棒に語りかけるように。
欠淵 清志郎:「で、今は兄妹喧嘩だ。両方揃わなきゃ、どうしようもないよな」
欠淵 清志郎:「そこのお膳立てはしてやるさ」
欠淵 清志郎:「他の皆さんは元よりそのつもりでしょうしねえ?」
黒野 景:「おれが今回のことに首突っ込んでんのは」
黒野 景:「あの笹木って野郎とFHをブチのめさなきゃあ気が済まねえからだ」
黒野 景:「あんたら極道の派閥争いだとか、組織の利益は関係ねえ。そこはハッキリさせとくぜ」
黒野 景:「……その上でだ」
黒野 景:「これ以上あいつに好き勝手をさせねえという点に関しては」
黒野 景:「笹木やFHに子供泣かすような真似はさせねえというコトに関しては」
黒野 景:「任せてもらおうか」
大山竜希:「……すまねぇ」真っ直ぐな言葉を受けて苦し気に、それだけを漏らす。
柊木 晃:(……この人)
柊木 晃:(欠淵さんの舎弟って感じするなあ……)
柊木 晃:あまり向いてないんじゃないだろうか、と心のなかで呟く。
華理魅録:(この方も欠淵さんもどうにか日常側に引っ張ってこれないでしょうかね……)
華理魅録:と、心の中で思案しつつ
華理魅録:「笹木さんの始末をそちらでつけられるのなら間接的にお兄様も手を汚さず思いを遂げられることになるでしょう」
華理魅録:「これでも、復讐は経験済みですから代行者として彼の忸怩たる思いを晴らせればと思いますわ」
大山竜希:「あんただって……いや、はい。俺が一々言う資格無いっすね」
大山竜希:「あいつが殺しをやらずに済むなら、助かります。無責任な話っスけど」
柊木 晃:「無責任でも、そう思ってくれるならありがたく受け取っておきますよ」
柊木 晃:「妹とお兄ちゃんの仲直りをとりもたなきゃなので、邪魔しないでくれるなら僕はオッケー。その後のこともね」
柊木 晃:「……交渉成立でいいのかな?」
大山竜希:「……願ってもない話っすよ。こっちからこれ以上の要求は無いっす」椅子からゆっくりと降りる。
欠淵 清志郎:「……竜希」お前の期待に応えられるものかどうか、などと思案もしたが。
欠淵 清志郎:「お疲れさん」それだけ、静かに声をかけた。後の事は、知らない。
大山竜希:「俺はなんも。面倒押し付けてるだけっすからね」と笑って。
大山竜希:その場の全員へ向けて頭を下げる。
大山竜希:「ムシの良い話っすけど。どうか、よろしくお願いします」
GM:また、ドアベルがカランカランと客の退室を告げた。
柊木 晃:「……あの人も大変そうでしたね」
欠淵 清志郎:「大変そうじゃない奴なんているんですかね。この世に」
柊木 晃:「探したらどこかに居てほしいけどなあ」
欠淵 清志郎:「あんただってよほど……」自分と相手の、型の崩れたスーツを見て。
欠淵 清志郎:「あの、雨と雷。柊木さんが呼んだ。ですね?」
柊木 晃:「あれは……呼んだというか、勝手に来たというか」
柊木 晃:「僕が原因なのは間違いないですね」
柊木 晃:「クリーニング代とかも経費に含んだほうが良いですか?」
欠淵 清志郎:「そうしてもらえると助かりますが……最悪だったな、あれは」言いながら、しかしどこか笑っている。
欠淵 清志郎:「俺はね」
欠淵 清志郎:「ここしばらく最悪で、ずっとそれに何か積み上げてプラスにしようと思ってましたよ」
欠淵 清志郎:「あんたのあの一撃は、違うな」
欠淵 清志郎:「最悪に最悪を呼び込んで、ひっくり返した」
欠淵 清志郎:「おかげで、イタチどもに煩わされずに済んだし」
欠淵 清志郎:「俺も仲裁屋の仕事の……体面を保ったままここにいられる」
柊木 晃:「……あれ、依頼したの僕かえって邪魔したんじゃないかなあって思ったんですけど」
柊木 晃:「依頼しなくても欠淵さん、助けてくれたんじゃないかなって気がするし」
欠淵 清志郎:咳払いをする。
柊木 晃:「あ、すいません。……でも、仕事だからって理由作っちゃって」
柊木 晃:「そういうの抜きで助けてくれたほうが気分良かったりとかしませんでした?」
欠淵 清志郎:「柊木」もうすっかり口調を誤魔化す気はない。
欠淵 清志郎:「世の中にゃあな。そうでない人間ってのがいるんだよ」
欠淵 清志郎:「理由がねえと動くのも気が引けちまうようなさ」
欠淵 清志郎:「依頼主が腰引けててどうすんだ。しゃんとしてろよ。お前はな」
欠淵 清志郎:「最悪のマイナスをひっくり返せるならお前だっていう、そういう奴だと俺は踏んでるんだぞ?」
欠淵 清志郎:床をドンと乱暴に踏む。
柊木 晃:「はいっ!!」
柊木 晃:飛び上がって背筋を伸ばす。
柊木 晃:(やっぱり、この人も大変だなあ)
柊木 晃:「難しいですね、体面……」
欠淵 清志郎:「大して難しくはねえよ」
欠淵 清志郎:「雷から跳んで逃げるよりはな」
柊木 晃:「あはは、悪運には自信があるので」
柊木 晃:「まあだから多分、今回も大丈夫ですよ」
柊木 晃:「トータルはきっとプラスです」
柊木 晃:「うまく積み上げてください」
欠淵 清志郎:「……ああ」己の過去から続く、高く積み上がる石と、その先とを思って。
欠淵 清志郎:「案外と、崩れねえでいけるもんだ」
欠淵 清志郎:雷が落ちても、その塔は高く、天まで届くと。
GM:--
GM:シーン終了。最後の購入!
黒野 景:ブルゲ狙うだけ狙っちゃいます!
柊木 晃:やるだけブルーゲイル狙います
黒野 景:3DX>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 7[4,6,7] → 7 → 失敗
華理魅録:私もブルゲかな
黒野 景:さっきと同じ出目で失敗しとる!!!!
黒野 景:以上です
柊木 晃:4DX+2+0@10>=20 調達
DoubleCross : (4DX10+2>=20) → 7[2,2,7,7]+2 → 9 → 失敗
柊木 晃:残念 以上
欠淵 清志郎:じゃあブルゲで
華理魅録:3dx+1>=20
DoubleCross : (3DX10+1>=20) → 8[3,3,8]+1 → 9 → 失敗
欠淵 清志郎:3dx+1>=20
DoubleCross : (3DX10+1>=20) → 5[3,3,5]+1 → 6 → 失敗
欠淵 清志郎:全然だめだな
華理魅録:全員回りませんでしたね……
GM:20の壁は高い……
クライマックス
GM:全員登場を強く推奨。出る方は登場侵蝕をお願いします
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 7)増加 (81 → 88)
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (89 → 99)
欠淵 清志郎:あわー
GM:華理さんもやばいッ
華理魅録:おぎゃー!
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (86 → 92)
黒野 景:69+1D10
DoubleCross : (69+1D10) → 69+3[3] → 72
GM:--
笹木泰山:鴻央会という古巣を去る事への感傷は無い。というよりも、自分以外の何かに感傷を抱いた事が無い。
笹木泰山:「……自分が死ぬ時くらいは、多少思う所が出てくるのかね?」
GM:自らが築いた功績の、最も目に見える形。広い敷地を誇る自宅の茶室でぼんやりと呟く。
ワタ:「くだらない話。ボケてきたの?」
ワタ:自らの前に置かれた茶碗から液体を飲み干し言葉を返す。
笹木泰山:「さあ──。君はどうなんだい?少しは僕に情を持っているから残っているのかな」
ワタ:「本気で言ってるなら、今からでも降りるよ。ぼけ老人のうわ言に付き合う気はない」
ワタ:「私を──"こう"作ったのは貴方でしょう」
ワタ:「整ったものが壊れるのは楽しい。群れを壊して、殺して」
ワタ:「穏健にも、秩序にも。興味ないから」
ワタ:屋敷に迫るレネゲイドの気配に、嗜虐的な笑みを浮かべる。
笹木泰山:「ああ、そう」適当に相槌を打ちながら。さして興味もなかったな、と心の中で呟く。
ラビッツ・ビッツ:『居た──!んだけど!思ったより笹木に近い!』
GM:支給されたインカムから、焦るオペレーターの声。
ラビッツ・ビッツ:『くっそ、ちょっと広めに包囲網敷いたのが失敗だったかな!』
ラビッツ・ビッツ:『向こうの方が先に付きそうだ、悪いけど急いで!』
華理魅録:「なんてこと……間に合ってくださいまし」普段の擬態的な歩行を捨てオーヴァードとしての力をもってただ速度を上げる
柊木 晃:「了解、急ごう!」
黒野 景:「ああ!」今は言葉を交わす時間も惜しい、とばかりに駆ける。急がねば!
欠淵 清志郎:「……しょうがねえな。わかりましたよ」
GM:騒がしい街の中心部から離れ、見通しの良い背丈の建物が目立ち始める。
GM:昔の街並みを残そう、という市の取り組みの成果がそこにはあった。
GM:しかし、閑散としている。人が居ない。
GM:その答えはもはや考えるまでもなく、肌にまとわりつく冷気を伴ったワーディングが原因だ。
GM:出所はすぐ、そこ。古めかしい木造の門は砕かれ、そこかしこに動物の物と思われるひっかき傷や噛み跡が残っている。
ヤツカ:「お兄ちゃん……!」駆けながら門を潜ろうとする。
GM:門を越えれば、冷気は更に濃く、強く。
笹木泰山:「……おや。今日は来客が多いな」
GM:荒れ放題の周辺と切り離されたように、いつも通りの和装に身を包む笹木と。
ワタ:「…………」
GM:地面へ倒れ伏すヤツカの兄を見下ろす少女。
GM:何故か、ベイトボールは少女に従っているように見える。
笹木泰山:「皆さん、お揃いで一体何の御用ですかね?」細い目の中で、視線が君達へ向けられる。
欠淵 清志郎:「……笹木、と……」倒れた少年を見。
黒野 景:「ヤツカ」少女の肩にそっと手を置く。
黒野 景:「兄貴のことは」
黒野 景:「おれ達に任せろ。今は下がるんだ」
ヤツカ:「──ッ、あ……」体が強張る。
柊木 晃:「大丈夫。なんとかするから」
柊木 晃:黒野にありがとう、と心中で告げつつ。
華理魅録:「ご用件、言わずともお分かりでしょう」
華理魅録:「ですがあえていいましょう。お兄様の保護と、ベイトボールの回収。そしてあなたの身柄の確保。全てつつがなく行わせていただきますわ」
ワタ:「あぁ、そっか。それが──私の半分か」震えるヤツカに視線を向ける。
柊木 晃:「半分?何を……」
華理魅録:「──!やはり、両機というのはアナタだったんですのね」
華理魅録:違和感が、あった
華理魅録:最初に遭遇した際に投じた机。あれは確かに危険と判断した少女にぶつける。当たれば隙にそうでなくても視界を防ぐ遮蔽とするために。
華理魅録:できなかった。直前で手元が狂った。普段ならあり得ないことだった。
華理魅録:それが生じたのは底知れぬ力への恐怖ゆえかと思ったがおそらく、違う
華理魅録:「無意識に”保護”を、傷付けまいとしたんですのね。私が」
ワタ:「さあね?貴方が下手くそだったのかもしれないよ?」クスクスと笑い、しかし。
ワタ:「泰山。アレは私が貰うよ」
ワタ:「上手くいけば、完成品に変われるかもしれない」
ヤツカ:「──!」鋭い殺気に怯み、腰を抜かす。
華理魅録:「させるとお思いで?」ヤツカとワタの間に立ち殺気の盾となる
笹木泰山:「ううん……ここまで来たら穏便に、ってのも無理な話ですかねぇ」顎に手を添える。
欠淵 清志郎:「……馬鹿じゃねえのか。ありゃただのガキだよ」自分に言い聞かせるように。
欠淵 清志郎:「少なくとも俺はそう扱ってきた。そうする。ただの兄弟思いのガキだ」
笹木泰山:「ああそう。君は変わった──というよりは、僕が見間違えてただけか」つまらなさそうに、吐き捨てる。
笹木泰山:「なんにでも噛みつく君と過ごすのは、楽しそうだったんだがね」
欠淵 清志郎:「そいつはどうもありがとうございます、が」
欠淵 清志郎:「見間違えってのは誰にでもありますよ。俺にもね」
欠淵 清志郎:「俺は今、思ってたよりも最悪なとこにひとりで出て、案外悪くない気分なんだ」
欠淵 清志郎:「あんたの出る幕はない。最後にもっかい噛みついてやろうか?」
柊木 晃:「……君は」
柊木 晃:白髪の少女に問いかける。
柊木 晃:「"完全"になって、どうしたいの」
ワタ:「さぁ……なんでも出来そうだなぁ」
ワタ:「目につく限り全部殺して、返り血で真っ赤になって、誰も居ない街を歩いてみたい」
ワタ:「──とでも言えばそれっぽいかな?」
ワタ:くるりと、回って笑う。
ワタ:「無いよ、そんなもの。欠けてたら埋めたいし、不完全は気持ち悪い」
ワタ:「常に何かが足りてない感覚があるんだ。私はそれを埋めたいだけ」
柊木 晃:「……別のもので埋めることはできないの?」
柊木 晃:「人にはどうにもならない運はあるよ。生まれなんて特にそうだ」
柊木 晃:「君のこれまでも、その満ち足りなさも」
柊木 晃:「多分、別の人間の僕に理解できるものじゃないんだろうけど」
柊木 晃:「もしその満ち足りなさが」
柊木 晃:わずかにヤツカに振り向いて。
柊木 晃:「"寂しい"って気持ちならさ」
柊木 晃:「きっと、ヤツカちゃんを殺したって、完全になったって埋まるものじゃないよ」
柊木 晃:「他の手段を試してみたいって思うなら、手伝うよ?……駄目かな」
ワタ:「貴方は優しいんだね。成程、貴方みたいな人と一緒に居たなら──そこまで変質するのも分かる」
ワタ:目を伏せ、僅かに殺気が緩んだような。
ワタ:「でもね」
ワタ:「赤は青の代わりにはならない。肉は骨の代わりにはならない」
ワタ:「何かを殺しているときが一番、気が紛れるんだ」
ワタ:「貴方、私に殺されてくれるの?」
ワタ:潜み、鋭く研ぎ澄まされた殺気が柊木一人に向けられる。
ワタ:対話の余地は、感じられなかった。
柊木 晃:「それはできない」
柊木 晃:「僕は死にたくない」
柊木 晃:「それに……気が紛れるって言ったね」
柊木 晃:「代わりにならないとか言って、なにかの代わりにしてるだけじゃないか」
柊木 晃:「そんな理由で殺されるのはごめんだ」
ワタ:「そう。それなら、好きなだけ抵抗してよ」
ワタ:地面が、空気が、温度を失う。
黒野 景:「柊木さん。手を伸ばすのは後にした方が良い。少なくとも」
黒野 景:「今はこれ以上お喋りしたいっつー気分じゃなさそうだし。大丈夫」
黒野 景:「命を奪わずに勝つことくらい、あんたならワケないだろ?」
柊木 晃:「ハードル上げてくれるなあ!」
柊木 晃:「ははは、でもそうだね!いいよ黒野君、やってやるさ!」
柊木 晃:「来なよお嬢さん。気が変わるか、嫌になるまで、相手してやる!」
ワタ:「嫌だな──暑苦しい」
GM:空間を支配する冷気が、君達の脳髄すら凍り付かせんと広がる!
GM:衝動判定です。難易度は9
欠淵 清志郎:6dx+1>=9
DoubleCross : (6DX10+1>=9) → 7[3,4,6,7,7,7]+1 → 8 → 失敗
柊木 晃:6DX+1+0@10>=9 意思
DoubleCross : (6DX10+1>=9) → 9[4,4,6,7,8,9]+1 → 10 → 成功
欠淵 清志郎:まあ仕方ない
華理魅録:3DX+4>=9
DoubleCross : (3DX10+4>=9) → 8[4,5,8]+4 → 12 → 成功
黒野 景:3DX>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 3[1,2,3] → 3 → 失敗
柊木 晃:ひとまず成功!
黒野 景:ぐえーっ暴走!
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を2d10(→ 7)増加 (88 → 95)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を2d10(→ 7)増加 (92 → 99)
欠淵 清志郎:いいとこ!
黒野 景:72+2D10
DoubleCross : (72+2D10) → 72+18[9,9] → 90
柊木 晃:よしよし
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を2D10(→ 9)増加 (99 → 108)
華理魅録:ほげー
GM:NPCカードの効果が更新されます
【NPCカード:ヤツカ】
ダメージダイスの結果が確定後使用可能。
ダメージを+10し、ダイスを2つまで降り直し。 シーン1回
GM:ではエンゲージ。
▼エンゲージ
(ベイトボールA[8])
10m
(笹木[14]、ワタ[4])
10m
(柊木[8]、欠淵[8]、黒野[2]、華理[5])
5m
(ベイトボールB[7])
[]内は行動値
GM:ではセットアップから!
ワタ:<ワイルドグロース+先陣の火+完全獣化>肉体判定のダイス+5個、行動値+8
笹木泰山:<常勝の天才lv8>シーン選択、対象の攻撃力をラウンド間+32
笹木泰山:対象はベイトボール2体とワタ。
GM:エネミーは以上。
柊木 晃:<原初の黄:ソードマスター> コンボ:今日も元気に雨を呼ぶ
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を3(→ 3)増加 (99 → 102)
柊木 晃:所持しているナックルダスターを選択、ナックルダスターを使用した攻撃の命中達成値+12
柊木 晃:以上!
欠淵 清志郎:コンボ『滲め』。《螺旋の悪魔》自分対象に攻撃力+12。侵蝕3上昇。暴走します。
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を3(→ 3)増加 (95 → 98)
黒野 景:▽《赤方偏移世界》/行動値+2/戦闘移動距離+10/侵蝕+2
黒野 景:行動2→4 累計侵蝕値は90→92へ推移
華理魅録:セットアップはなしで
▼エンゲージ
(ベイトボールA[8])
10m
(笹木[14]、ワタ[12])
10m
(柊木[8]、欠淵[8]、黒野[4]、華理[5])
5m
(ベイトボールB[7])
[]内は行動値
GM:では演出!
GM:--
黒野 景:「よお。くそ野郎」笹木へ視線を向ける。瞳の奥にはハッキリと怒りが滲んでいる。
黒野 景:「ゼリー好きか?もし嫌いなら」
黒野 景:「好きになる心構えをしといた方が良いぜ」
笹木泰山:「──?」
黒野 景:「残りの一生、流動食しか食えねえ身体にしてやっからよお」
笹木泰山:「ハハハ!!元気な子だね」
笹木泰山:「随分優しいじゃないか。コレが終わった後の事を考えられるなんて。君は死ぬって言うのに」
笹木泰山:視線を動かすと、それに合わせてベイトボールが移動する。最適なタイミングと、最適な狙い所を。
ワタ:キチキチキチ。
ワタ:柔らかな皮膚と布を突き破り、薄く透き通った羽が生え。
ワタ:震えるごとに小さな羽音を立てる。
ワタ:風に揺れる前髪の下には白く細い触覚。
ワタ:それは、冬の訪れを知らせる音色。
ワタ:元々の容姿も相まって妖精にすら見える姿の少女が踏んだ地面が瞬時に凍り付く。
ワタ:冬を知らせる使者が、冬を運んでくる魔女へと変貌し。
ワタ:「ふふ、寒いね」
ワタ:静かに、笑った。
GM:--
GM:イニシアチブ参照
GM:行動値14、笹木の手番です。
黒野 景:あ、特殊行動ないなら
黒野 景:先手必勝!《時間凍結》します
GM:どうぞ!
黒野 景:まず侵蝕+5 行動権取得/侵蝕92→97
黒野 景:行動権獲得。
黒野 景:マイナーで戦闘移動 エンゲージを離脱します
▼エンゲージ
(ベイトボールA[8])
10m
(笹木[14]、ワタ[12])
8m
(黒野[4])
2m
(柊木[8]、欠淵[8]、華理[5])
5m
(ベイトボールB[7])
[]内は行動値
黒野 景:こういう感じですね
黒野 景:オートでウェポンケースからワイヤーウィップを準備。
黒野 景:メジャーで《C:キュマイラ》《獣の力》《獣王の力》侵蝕+7
黒野 景:対象は笹木泰山!
GM:妨害は無し!命中どうぞ!
黒野 景:7DX7+2
DoubleCross : (7DX7+2) → 10[3,5,7,9,9,10,10]+10[1,3,3,10,10]+10[9,10]+10[1,9]+10[8]+3[3]+2 → 55
柊木 晃:回った!
黒野 景:うお、すごい達成値
欠淵 清志郎:いったー!
GM:やば・スギ
笹木泰山:取りあえずドッジを試みる。
笹木泰山:4dx>=55
DoubleCross : (4DX10>=55) → 6[1,2,5,6] → 6 → 失敗
笹木泰山:当然無理!
"ベイトボールA":<崩れずの群れ+命のカーテン>10m先をカバーリング。
黒野 景:よっしゃ、だめー……なにッ
"ベイトボールA":カバー……する!
黒野 景:よせーっ そいつはお前らのことなんかなんとも思っちゃいないんだぞ!
黒野 景:ともあれダメージ!
黒野 景:20+9+6D10
DoubleCross : (20+9+6D10) → 20+9+31[4,2,8,4,5,8] → 60
黒野 景:装甲ガード軽減は有効。
"ベイトボールA":む、む、
"ベイトボールA":無理!!!!!!!!!
"ベイトボールA":デカすぎ!!!!!
"ベイトボールA":死にます。
黒野 景:死んじゃった!
欠淵 清志郎:うおー
黒野 景:あ、白兵武器として使用したので
黒野 景:ワイヤーウィップは[羅刹]効果で破壊されてこの戦闘で再使用不能
黒野 景:同時に白兵固定値へのマイナス修正も消えます
GM:パワーだ……
黒野 景:演出行っても大丈夫ですか?
GM:あ、はい!大丈夫です!
GM:--
黒野 景:敵が動き出すよりも速く。
黒野 景:すでにその歩みは笹木泰山へ向けられている!
黒野 景:腕にリストバンド状に結えていたパラコードを解くと、投石器が姿を現す。
黒野 景:「初めて会った時」
黒野 景:「正解がどうとか言ってたな?あの時」
黒野 景:「取るべき正しい行動があったとすればよお」
黒野 景:枯山水に広がった、手頃な石を掴むと、投石機にセット。ありったけの力を込めて、スリングが唸る!
黒野 景:
グルン
グルン
グルン
黒野 景:ギ ャ オ ッ !
黒野 景:空気が吠え、投石は戦車の主砲じみた速度で泰山へ迫る!
黒野 景:「こいつだぜ。お前に対しては、もっと早くこうすべきだった」
黒野 景:投石は、歴史上でも用いられた射撃武器だ。記録では
黒野 景:非オーヴァードの攻撃であっても、時にその威力はすさまじく、鎧を着ていない人間であれば
黒野 景:胴体を貫かれ、致命傷に至ることもあったという。では、キュマイラが渾身の力で放つ一撃は?
笹木泰山:(あれは──ダメだな。まともに喰らったらまずい)
笹木泰山:素早く指を立て、ハンドサインを送る。
笹木泰山:すると、笹木を注視していた動物の群れが一斉に膜のように広がった。
"ベイトボールA":「キィ──ッ──!」
"ベイトボールA":血と肉が飛び散る。しかし、それでも動かない。多くのベイトボールを巻き込んだ石は、笹木の手前でボトリと地面へ落ちた。
笹木泰山:「おっかないな。本当に病院送りで済ませるつもりがあるのかい?」
黒野 景:(や……)障壁として立ち塞がった“ベイトボール”を見て、僅かに目をむく。
黒野 景:(野郎………!)
黒野 景:「ああ」
黒野 景:「さっきまではな」
黒野 景:「お前に対してはこの程度の怒りで済ませるようじゃ駄目ってことが」
黒野 景:「よーくわかったよ」
GM:--
GM:改めて、イニシアチブ参照。行動値14、笹木の手番です
笹木泰山:<アドヴァイスlv7+戦場の魔術師lv3+弱点看破>ダイス+7個、C値-1、攻撃力を+15、対象を3体に変更。シナリオ4回
GM:対象はベイトボールB、ワタ、自分です
GM:--
GM:イニシアチブ参照。行動値12、ワタの手番です。
ワタ:<ハンティングスタイル>戦闘移動
▼エンゲージ
(笹木[14])
8m
(黒野[4])
2m
(柊木[8]、欠淵[8]、華理[5]、ワタ[12])
5m
(ベイトボールB[7])
[]内は行動値
ワタ:<魔獣の本能+魔獣の衝撃+災厄の炎+コンセ>ダイス+3個、攻撃力+17のRC範囲攻撃。射程は至近。判定のC値-3。
GM:対象は柊木さん、欠淵さん、華理さんの3名。
ワタ:判定へ。
ワタ:23dx+2@6
DoubleCross : (23DX6+2) → 10[1,1,1,1,2,2,2,3,3,3,3,5,6,6,7,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,2,4,4,5,5,7,7,8,10,10]+10[2,4,5,6,9]+2[1,2]+2 → 34
ワタ:へなちょこ
柊木 晃:やるだけドッジ
欠淵 清志郎:むずかしいよね~C6ね……
欠淵 清志郎:暴走。リアクション不可
柊木 晃:3DX+0+0@10>=34 回避
DoubleCross : (3DX10>=34) → 9[8,9,9] → 9 → 失敗
柊木 晃:無理!
華理魅録:じゃあ、まあここでエフェクト軍神の守り
華理魅録:柊木さんにカバーリングいたします
華理魅録:ちょっとお待ちを
華理魅録:一旦回避試みてからやりますね
GM:どうぞ!
華理魅録:8dx+1
DoubleCross : (8DX10+1) → 8[1,3,5,6,6,7,8,8]+1 → 9
華理魅録:はぁい
柊木 晃:流石に厳しいか
華理魅録:では先述の通りに 侵食+2
柊木 晃:助かります!
GM:OK!ではダメージ
ワタ:32+4d10
DoubleCross : (32+4D10) → 32+29[8,7,5,9] → 61
ワタ:諸々有効
欠淵 清志郎:全然だめ、リザレクトします
華理魅録:ダメ
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (98 → 107)
欠淵 清志郎:おまえー!
GM:あ~ッ
欠淵 清志郎:HP9!
華理魅録:柊木さんのロイスをタイタスにして昇華 復活します
華理魅録:HP15
GM:では演出!
GM:--
ワタ:薄暗い瞳が、君達を見据える。
ワタ:その瞬間、激しい吹雪が一瞬視界を遮り──。
GM:再び開けた視界には、君達の中心に当然のように佇む少女。
華理魅録:「っ、いつの間に不味い」唐突に現れた脅威に対してとる行動は一つだ
ワタ:「この殺し方──地味だからやなんだけどな」
ワタ:つい、と滑らせた指先から。
ワタ:空気が凍り始める。
ワタ:温度が下がり、凍り付いた空気中の水分が肺を傷つける。
柊木 晃:「うわ、わ、わっ!」
柊木 晃:眼の前の脅威に対して全く反応ができていない。
華理魅録:「柊木さん!」強引に掴み伏せさせ
柊木 晃:「ぶえっ」
華理魅録:自らは覆いかぶさり冷気への盾となる。
華理魅録:サラマンダーの発熱能力それでもって彼の身体を卵を守る親鳥のように温め守る
ワタ:「あ──そうだ」
ワタ:開いた手を、ぐっと握る。
華理魅録:(──まだ、何を)
ワタ:瞬間、君達の体内を駆ける"水分"が体の内側から食い破るようにつららとなって皮膚を、肉を貫く。
欠淵 清志郎:「……ぐ」肺はどうにか堪えた、が。内から裂かれては為す術もない。
華理魅録:「──ッ。ガッ、は!?」内臓を傷つけられ寒色の血を吐きだす
欠淵 清志郎:「…………ははっ」
柊木 晃:「か、華理さん、ごめん、だいじょぶ……!?」
華理魅録:(この場はなんとしても耐えますわ)
ワタ:「こうすれば、派手で綺麗だよね」後ろ手を組み、微笑む。
欠淵 清志郎:「ははははははは!」哄笑し、血に塗れた上着を脱ぎ捨てる。
華理魅録:(彼女を気遣ったものを彼女自身の手に寄って殺させてなるものですか)
欠淵 清志郎:「手間ぁ、省けたよ。どうもな」それから、千切れたシャツを破り捨てた。
華理魅録:「ええ。こんなこと。なんてことありませんわ」柊木さんに口元を拭いながらなんてことないように笑いかける
ワタ:「頑丈。もっと、もーっと色々試させてね」嬉しそうに、口端を吊り上げた。
GM:--
GM:イニシアチブ参照。行動値8、柊木さんの手番です
柊木 晃:はい!
柊木 晃:マイナーなし
柊木 晃:メジャー、<雨粒の矢>+<ダンシングシミター> コンボ:落雷避けの避雷針
柊木 晃:対象:シーン(選択)でRC攻撃を行います。対象はワタ、笹木、ベイトボール!
柊木 晃:対応無ければ命中判定します
GM:了解!妨害無しです!判定どうぞ~
柊木 晃:7DX+16+3@10 (侵食上昇6、侵蝕100~)
DoubleCross : (7DX10+19) → 9[2,4,6,7,7,9,9]+19 → 28
柊木 晃:このままでいいかな!28です
GM:OKです
"ベイトボールB":まずベイトボールはイベイジョン11で命中。
笹木泰山:普通に回避を試みます
笹木泰山:4dx>=28
DoubleCross : (4DX10>=28) → 10[3,4,5,10]+9[9] → 19 → 失敗
柊木 晃:あぶねっ
笹木泰山:い、一回回ったけどダメだな……
ワタ:<見えざる僕+魔獣の本能+リフレックス>RCドッジ、C値-2
柊木 晃:なにーっ
柊木 晃:しまった、けちらず妖精の手使うべきだったか……
ワタ:13dx+1@8
DoubleCross : (13DX8+1) → 10[2,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7,8,10]+4[3,4]+1 → 15
柊木 晃:ほっ。
ワタ:カス!
欠淵 清志郎:ほーー
GM:全員命中!ダメージどうぞ
柊木 晃:あっと、ダメージ前に
柊木 晃:Dロイス:遺産継承者で取得した雷神の槌の効果を使用します
柊木 晃:ダメージ+2d10
GM:ひぃ~~
柊木 晃:改めてダメージ!
柊木 晃:3d10+2d10+34 (侵食100~)
DoubleCross : (3D10+2D10+34) → 16[8,7,1]+7[4,3]+34 → 57
GM:やべぇ~ッ
柊木 晃:ヤツカちゃんのNPCカードの効果を受けたいです!
柊木 晃:ダメージ+10に加えてダイス2つ振り直し!
柊木 晃:1と3を振り直します
ヤツカ:【NPCカード:ヤツカ】ダメージダイスの結果が確定後使用可能。ダメージを+10し、ダイスを2つまで降り直し。 シーン1回
ヤツカ:「コウ~!全部吹っ飛ばしちゃえ~~!」
柊木 晃:あいよっ!
柊木 晃:2d10+53
DoubleCross : (2D10+53) → 12[10,2]+53 → 65
柊木 晃:あっと、これに+10で
柊木 晃:75点の装甲有効!
GM:や、やばすぎ……!
"ベイトボールB":<崩れずの群れ+命のカーテン>10m先をカバーリング。
"ベイトボールB":これでワタをカバーします。
柊木 晃:オッケー!
"ベイトボールB":ただでさえ受けきれないので、死!
笹木泰山:こっちも75点は無理だな。
笹木泰山:HP0になった後、【蘇生復活】を使用。
柊木 晃:よし、まずは斬らせた!
柊木 晃:柊木 晃のHPを3(→ 3)減少 (19 → 16)
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を6(→ 6)増加 (102 → 108)
GM:では……演出!
GM:--
柊木 晃:「今日は吹雪かよ、最近寒いもんなあ……!」
柊木 晃:笹木は、あるいはワタは、その動きから気づけるだろうか。
柊木 晃:柊木晃は戦士ではない。
柊木 晃:才能がない。技量に乏しい。経験が足りていない。
柊木 晃:そもそもが能力以前に、持って生まれた性が戦うことに向いていない。
柊木 晃:ならばなぜこの男は、この戦場に立っているのか?
柊木 晃:柊木晃の運は普遍的でつまらない可能性など引き当てない。
柊木 晃:「今日の天気はー、晴れ、時々、雪……」
柊木 晃:その例に漏れず彼は覚醒の折、ある遺産に選ばれている。
柊木 晃:その名を雷針。稲妻を呼び起こし、万軍を打ち砕く雷神の槌。
柊木 晃:天候をも手中に納めるこの遺産の攻撃範囲は、オーヴァードの平均を遥かに凌駕している。
柊木 晃:柊木晃は戦士ではない。彼の持つ脅威を表現するならば、
柊木 晃:──兵器、という言葉がより正しいだろう。
ワタ:「──ッ」根拠は無い。
ワタ:けれど、全身が強張る。今まで戦ってきた相手の中でも最も血の匂いから遠い男。
ワタ:だが。
ワタ:「まも、れ──!」
ワタ:ベイトボールの群体へ叫ぶ。言うならばそれは虫の知らせ。
ワタ:無数のイタチに覆われ、塞がれていく中で。頬に冷や汗が伝う。
柊木 晃:同じように、虫の知らせ。慣れ親しんだ危険の感覚。
柊木 晃:ああ、分かってるさ、今日もどうせ、どうせ!
柊木 晃:「……時々、雷ぃっ!どわぁぁぁっ!」
柊木 晃:雲ひとつない晴天に、無数の霹靂が奔る。
柊木 晃:雷。雷。雷。 数百万を超える電圧の破壊の槌が、立て続けに降り注ぐ!
ヤツカ:「コウ──ッ!」使い方すらロクに分からない異能を無我夢中で雷へぶつけて叫ぶ。
ヤツカ:3回見たんだ。此処に居る誰よりも、私が──!
ヤツカ:流れる雷が、僅かに指向性を持って敵の急所を貫く。
ヤツカ:「はッ、はッ、は……」
柊木 晃:「……ナイス、サポートっ!」
柊木 晃:降り注ぐ雷から逃げ回って、ぜえぜえと息を乱しながら、少女に手を振る。
ヤツカ:「──私だって、"お願い"してるばっかじゃ、ダメだよね」応えるように、拳を上げて呟く。
笹木泰山:「──あ、ああ……なるほど……これはこれは……」
笹木泰山:全身を貫いた雷は、筋線維も内臓も、焼き尽くした。
笹木泰山:レネゲイドの激しい活性と、細胞の入れ替わりを感じる。
笹木泰山:「ヒーロー気取りも、納得の破天荒さだ」
笹木泰山:焼け焦げて、使い物にならなくなった右目を指でなぞって苦笑する。
GM:--
GM:イニシアチブ参照。行動値8、欠淵さんの手番です。
欠淵 清志郎:はい!
欠淵 清志郎:マイナー、コンボ『放て』。エンブレム『昇り龍の刺青』の効果を使用します。ラウンド間C値-1、防具無効。
欠淵 清志郎:メジャー、コンボ『響け』。《セレリティ》メジャーアクションを2回行います。侵蝕5上昇。HPを8失う。
GM:ひっ
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を5(→ 5)増加 (107 → 112)
欠淵 清志郎:HP1になります。ふらふらだ。
欠淵 清志郎:まず一回目のメジャーアクション。
欠淵 清志郎:コンボ『叫べ』。《餓えし影》《コンセントレイト:ウロボロス》侵蝕3上昇。
欠淵 清志郎:単体視界RC攻撃。対象はワタちゃん。
ワタ:妨害は無し。おいで
欠淵 清志郎:いきます
欠淵 清志郎:10dx6+4
DoubleCross : (10DX6+4) → 10[1,1,1,2,4,5,5,6,7,9]+10[3,3,9]+4[4]+4 → 28
欠淵 清志郎:ふ、ふつうー
柊木 晃:ここは
柊木 晃:入れましょうか
欠淵 清志郎:お願いします!
柊木 晃:<妖精の手> コンボ:悪運来やがれコンチクショウ
柊木 晃:出目の一つを10に変更します。振り足し!
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を4(→ 4)増加 (108 → 112)
欠淵 清志郎:ありがたく
欠淵 清志郎:1dx6+34
DoubleCross : (1DX6+34) → 2[2]+34 → 36
欠淵 清志郎:ちっちゃいなおい
柊木 晃:どんまいどんまい
欠淵 清志郎:でも桁上がってよかった
黒野 景:30台に突入したので じゅうぶん避けにくくなった!はず!
ワタ:これなら……ワンチャンスある……かも!
ワタ:<見えざる僕+魔獣の本能+リフレックス>RCドッジ、C値-2
欠淵 清志郎:ないよーー
ワタ:13dx+1@8
DoubleCross : (13DX8+1) → 10[1,3,4,5,5,5,5,5,6,6,8,10,10]+10[4,5,8]+7[7]+1 → 28
柊木 晃:よし
ワタ:ぐぐぐぐぐ
欠淵 清志郎:あ、あぶなーーーー
欠淵 清志郎:こわあ
欠淵 清志郎:ダメージ出します
欠淵 清志郎:あ、螺旋の悪魔の効果が+15になったはず
欠淵 清志郎:4d10+18 装甲ガード有効
DoubleCross : (4D10+18) → 18[7,7,2,2]+18 → 36
欠淵 清志郎:うーん出目
ワタ:い……ったい!けどまだ生きてます。
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を3(→ 3)増加 (112 → 115)
欠淵 清志郎:では二回目のメジャーアクション!
柊木 晃:あ、欠淵さん
GM:ひぇ~~
欠淵 清志郎:はい!
柊木 晃:飢えし影もレベル上がってるから
柊木 晃:攻撃力19じゃないかな?
柊木 晃:たしかLV+2のはず
欠淵 清志郎:あっありがとうございます。37ダメージかな
GM:あっ了解です、ありがとうございます
欠淵 清志郎:では改めまして
欠淵 清志郎:コンボ『叫べ』。《餓えし影》《コンセントレイト:ウロボロス》侵蝕3上昇。
欠淵 清志郎:先ほどと同じやつをやはりワタちゃんに
ワタ:妨害は相変わらず無し!
欠淵 清志郎:振ります
欠淵 清志郎:10dx6+4
DoubleCross : (10DX6+4) → 10[1,2,3,4,5,6,7,8,9,10]+10[1,3,5,9,9]+5[5,5]+4 → 29
欠淵 清志郎:そんな気は……していた
柊木 晃:入れときましょう
欠淵 清志郎:本当にありがとうな
柊木 晃:<妖精の手> コンボ:悪運来やがれコンチクショウ
柊木 晃:来いっつってんだろ悪運よぉ!
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を4(→ 4)増加 (112 → 116)
欠淵 清志郎:1dx6+34
DoubleCross : (1DX6+34) → 10[9]+10[6]+1[1]+34 → 55
欠淵 清志郎:あっ
欠淵 清志郎:来たーーーー
柊木 晃:よし来た!
GM:うげッ!!
ワタ:ぐ、ぐぐぐぐ
ワタ:<見えざる僕+魔獣の本能+リフレックス>RCドッジ、C値-2
ワタ:13dx+1@8
DoubleCross : (13DX8+1) → 10[1,1,2,2,2,2,2,3,3,4,5,7,10]+2[2]+1 → 13
ワタ:くそ~~~~ッ!!
欠淵 清志郎:ふーーーーーー
GM:ダメージどうぞ
欠淵 清志郎:はい!
欠淵 清志郎:6d10+19 装甲ガード有効
DoubleCross : (6D10+19) → 27[3,9,7,1,1,6]+19 → 46
欠淵 清志郎:出目くんさあ、まあいいや!
柊木 晃:十分十分!
ワタ:これは──こちらも落ちる!
ワタ:【蘇生復活】
ワタ:HP1で復活!
ワタ:更に!
柊木 晃:更に!?
欠淵 清志郎:なんだと
欠淵 清志郎:欠淵 清志郎の侵蝕率を3(→ 3)増加 (115 → 118)
ワタ:あっ、いや……
GM:すみません、今テキスト読み直してたらダメでした。
柊木 晃:あっ、はい
欠淵 清志郎:そういうこともある!
GM:何も起きません。ただ起きただけ
GM:演出!
GM:--
欠淵 清志郎:(……『ひっくり返した』な。あいつ)
欠淵 清志郎:眼鏡を外して。ネクタイを外して投げ捨てて。
欠淵 清志郎:(滲め)
欠淵 清志郎:己を飾っていたものをひとつひとつ、消していって。
欠淵 清志郎:そうして残るのは、裂けた白いシャツから覗く、禍々しい呪いのような刺青。
欠淵 清志郎:怖気立つようなレネゲイドの昂揚と共に、ほとほとと身体から黒がこぼれ落ちる。
欠淵 清志郎:昔は、この熱に任せて、そう、何もかもに噛みついていた。
欠淵 清志郎:言われるほどに変わったわけではない。ただ、失っただけだ。
欠淵 清志郎:己の中心、何に牙を立てても構わないと思えるほどの何かを、なくしてしまった。
欠淵 清志郎:刺青の犬が二匹、地面に降り立ち、駆け出す。
欠淵 清志郎:だから、今の欠淵清志郎は、とても自由だ。
欠淵 清志郎:代わりに、世知辛いとも言える鎖を自分に縛り付けた。
欠淵 清志郎:だから、今の欠淵清志郎は、ずっと不自由だ。
欠淵 清志郎:不自由であることを、選ぶことができた。
欠淵 清志郎:その得難い幸運の中でただひとつ、矜持があるとすれば。
欠淵 清志郎:「……ガキ!」目の前の敵に向けて。
欠淵 清志郎:「てめえも同じだ。俺にとっちゃ、お前はただのガキで……俺の中身には何も効かない」
欠淵 清志郎:「放て」
欠淵 清志郎:ダン!
欠淵 清志郎:地面にたたき付けた脚は攻撃のためではない。威嚇でもない。
欠淵 清志郎:合図だ。
欠淵 清志郎:「響け」正式でややこしい呪文もあるらしいが、知ったことはない。
欠淵 清志郎:一心に駆ける刺青の犬が、少女に向けて一匹飛びかかる。
欠淵 清志郎:さらに時間差をつけて、もう一匹。
欠淵 清志郎:「叫べ」この狂犬には、その一言が全てだ。
ワタ:「──ただのガキ、ね」
ワタ:羽が空気を叩く。
ワタ:「ソレもただの犬にしか見えないよ、ただの"おじさん"」
ワタ:土中の水分が凍り付き、狂犬の行き先を防ぐように柵のように飛び出した。
柊木 晃:「……あ、やべ。やな予感」
柊木 晃:──ところで。雷針という遺産には、些末な代償が存在する。
柊木 晃:その力を扱う度に、呼び出した雷にその身を捧げる。
柊木 晃:柊木は先の雷を避けきった。自身が呼び出した分は代償を払った。
柊木 晃:しかし、まだ。ヤツカが強化した雷の代償を払い終えていない。
柊木 晃:柊木の足元の地面と空気の間に発生する、強烈な電荷差。
柊木 晃:「おわーっ!」
柊木 晃:飛び跳ねる。瞬間、立ち上がる稲妻が──
柊木 晃:何の因果か、流れ弾のように。ワタの作り上げた防御柵を破壊する!
ワタ:「な──ッ」
ワタ:瞬間、雪原のように白いワタの肌が赤く染まる。
ワタ:狂犬の牙を受け止めて、空中でバランスを崩す。
ワタ:「はな、せ……ッ!」乱暴に狂犬を殴りつけながら地面へ転がった。
欠淵 清志郎:悲しまない。憐れまない。手を差し伸べもしない。
欠淵 清志郎:矜持があるとすれば、『仕事をする』ただそれだけ。
欠淵 清志郎:いつもいつもそう理想通りにはいかなくとも、利用されようと騙されようと、目の前の依頼には。
欠淵 清志郎:食らいついて、離さない。
欠淵 清志郎:それが置いてきた過去であろうとも。"狂犬"は。いや。
欠淵 清志郎:「"ラグドエッジ"」ぎりりと笑う。狂ったように、ではなく、少しだけ抑えた笑みを。
欠淵 清志郎:「崖っぷちに石を積み上がる、"ただの"欠淵が、俺だ。今の俺だ」
欠淵 清志郎:「ただの、が一番怖えのは知ってる。だから手加減は一切なしだ……恨むなよ」
ワタ:「──は……ッ!聞いてないんです、けど?」ごぼり、と血を吹き出しながらも立ち上がった
GM:--
GM:イニシアチブ参照。行動値5、華理さんです
華理魅録:マイナー 完全獣化 侵食+6
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を6(→ 6)増加 (110 → 116)
華理魅録:メイン コンセントレイト 炎神の怒り +賢者の石起動
GM:げえッ!出たな!
華理魅録:Cをー2これでC値5だ!
GM:た、対象は……!
華理魅録:当然!ワタちゃん!
ワタ:怖くねえ!来やがれ!(妨害は無しです)
華理魅録:15dx5+1
DoubleCross : (15DX5+1) → 10[1,2,2,3,4,5,5,6,6,6,7,7,8,8,9]+10[1,2,3,4,7,8,9,9,9,10]+10[1,1,2,3,8,10]+10[9,10]+3[1,3]+1 → 44
華理魅録:うーん
柊木 晃:入れとこうか?
華理魅録:跳ねた時のために妖精いただけます?
柊木 晃:はいよっ
欠淵 清志郎:42より高いよ! やったよ!
柊木 晃:<妖精の手> コンボ:悪運来やがれコンチクショウ
ワタ:やめて~ッ!
柊木 晃:柊木 晃の侵蝕率を4(→ 4)増加 (116 → 120)
華理魅録:ありがとうございます
柊木 晃:それっ振りたしだ!
華理魅録:1dx5+44
DoubleCross : (1DX5+44) → 10[8]+4[4]+44 → 58
華理魅録:おまえ~まあ、いいや
柊木 晃:+51だから
柊木 晃:65ですね
欠淵 清志郎:やったじゃん!
華理魅録:なるほどお
ワタ:やべ~~
ワタ:取りあえず
ワタ:<見えざる僕+魔獣の本能+リフレックス>RCドッジ、C値-2
ワタ:命を、燃やせ~ッ!
ワタ:13dx+1@8
DoubleCross : (13DX8+1) → 10[1,2,2,3,3,4,4,4,5,6,9,9,10]+5[1,2,5]+1 → 16
ワタ:燃え尽きたよ……
華理魅録:寄り命を燃やしたのは……この華理魅録よぉ~!
GM:ダメージを……どうぞ
華理魅録:7d10-5
DoubleCross : (7D10-5) → 34[7,2,1,9,1,9,5]-5 → 29
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を5(→ 5)増加 (116 → 121)
華理魅録:あ、賢者の石の侵食上昇だけやっときます
華理魅録:華理魅録の侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (121 → 123)
ワタ:……残HPは1!
ワタ:ダメだ!戦闘不能!
華理魅録:やった~!
GM:では演出!
GM:--
華理魅録:攻撃を庇った後しばらく不覚にも一瞬気を失っていた
華理魅録:立ち上がろうとする。その時になって気付く。
華理魅録:義足が動かない。先程の冷気でもって凍結し用をなさなくなっていた。
華理魅録:「くっ」歯噛みしかして一瞬で切り替える。元より脱ぎ捨てるつもりのものだったのだ。ならば──
華理魅録:「邪……まぁ!!」
華理魅録:同じく凍てついた杖を振り下ろし義足を根元から破砕。賢者の石を起動する。
華理魅録:人が異形に転身する。その様は酷くおぞましいが、一人の少女に再び立ち上がるための力をもたらす。
華理魅録:八脚二手。茶の装甲はその顔を守らない。
華理魅録:不完全な異形が雪原に立つ。
華理魅録:左の上脚を前方に動かす。目的は決まっている。掴みやすいようにするためだ。
華理魅録:そうしたから掴んだ。両腕で背負い、投げるように。
ワタ:「随分……不細工じゃないか、ふふ」血を口端から垂らしながら、笑う。
華理魅録:答えはない他にやることがある
華理魅録:「フンッ!!」
華理魅録:ブチリ!
華理魅録:甲殻類の肉が裂ける。人によっては快を持って迎えられる音が響いた。
華理魅録:
華理魅録:
華理魅録:幼少期の頃の魅録は、悪童であった。
華理魅録:普通の暮らしをする者たちを身近に感じさせ一般常識を学ばせる。そういった親の方針で公立の学校に通っていた魅録は大いに自由に振舞った。
華理魅録:腕っぷしと財力、子供にしては狡猾な立ち回りによって瞬く間に子供たちを従えていき。その度に傲慢な振る舞いは悪化していき。
華理魅録:ミロクちゃん天下は当時多くの子供や大人たちを悩ませた。
華理魅録:親の厳しい叱咤も、言うことを聞かない幼馴染の反抗も彼女の振る舞いを変えるには至らなかった。
華理魅録:そして11の頃、事件は起きた。
華理魅録:交通事故である。左脚を失った魅録はリハビリの後に学校に戻ることになる。
華理魅録:彼女はそれを恐れた。
華理魅録:当然である。今まで自らの思うまま強権を振るってきた。それが可能だったのは強かったからだ。
華理魅録:どうしようもなく弱くなった今では幼馴染はともかくそこらへんのやられ役にも負けるだろう。
華理魅録:コワイ、コワイ、コワイ
華理魅録:わらわれるのがコワイ、なぐられるのがコワイ、イジメられるのがコワイ、はんげきできないのがコワイ、にげられないのがコワイ。
華理魅録:部屋に閉じこもった。
華理魅録:引きこもりは直ぐに終わった。終わらされた。幼馴染は部屋まで殴りこんできた。
華理魅録:そしてケンカに……ならなかった。一方的な蹂躙になったわけでもなかった。
華理魅録:ひとしきり魅録の拒絶の言葉を聞いた彼女はケロリといってのけた。「みろくちゃんがコワイのならわたしがまもったげる」
華理魅録:その後も色々と問答があり、半ば喧嘩別れの解散になったが。決め手になったのはこの一言だろう次の日、魅録は学校に行った。
華理魅録:コワがっていたことなど。何もなかった。
華理魅録:みな温かった。
華理魅録:優しかった。
華理魅録:魅録は泣いた。
華理魅録:そして気付いた。厳しい両親でさえも。優しくはあったのだと。自分は優しさに包まれていたのだと。
華理魅録:その日から変わった。傲慢で冷血な暴君から、穏やかで、優しい名君へと最初は繕い、やがて性格へと。
華理魅録:当時を共有できる者は今は近くに誰もいない。
華理魅録:いないが。受け取ったものは忘れてはいない。
華理魅録:全ては脚を失ったあの事故が始まりだ。そこを起点に現在がある。
華理魅録:脚一本の欠損、欠けたバランスの中でこそ。華理魅録は完成する。
華理魅録:
華理魅録:
華理魅録:引き千切った足を掴んだ右手で切り払う。すると曲がっていた脚の関節は垂直に揃い、脚を異なるものとして定義させる。
華理魅録:菩薩剣独歩。一蹴両断の行く手を塞ぐあらゆる障害を断ち切る剣となった。
華理魅録:「別に脚が二本揃っていた時も、オーヴァードになる前も、満たされきっていたことなどありませんわよ私」
華理魅録:「人とは、どうにもならない欠けと共に歩んでいくものです」
華理魅録:「アナタが完成しようとも変わりませんわよそれは」
華理魅録:「自らの欠損を抱えきれぬというなら、支えましょう。そのために私たちはいます」
ワタ:「──うるさいな」
ワタ:「変わらないのか、私はソレを今から確かめるんだよ」
ワタ:「私の半分が、そこにあるんだから。名前も知らない貴方の"体験談"になんて興味ない──ッ」
華理魅録:「なるほど、なおも逃避し。他者を傷つける力を行使しつづけるのであれば……どうです?」
華理魅録:「脚の一本切り落として。生まれ変わってみましょうか」
華理魅録:「その後、私の名前を教えてさしあげますわ」
華理魅録:体が鎧が剣が熱を持つ。冷気を染めるように緋色が熾る。
華理魅録:踏みだし、間合いに入り。剣を振るう。思考する。
華理魅録:(異形になったとは言え。やりづらいですわね)
華理魅録:”保護”させる力は未だ有効だ。柊木のような運。欠淵のような本人が暴走気味かつ自立駆動するタイプの力ではない魅録の剣は全て直前で止まる。
華理魅録:だが、手はある。
華理魅録:サラマンダーは体温を調整することによって判断力を向上させることができる場合がある。
華理魅録:魅録もたまにやる。今、やった。
華理魅録:華理魅録:「そうですわねえ。保護といっても」
華理魅録:通常、温度を下げることによって行われる思考のクールダウン。その逆、加熱により思考を倫理を乱す。
華理魅録:華理魅録:「人によってその度合いはことなります。保護が行き過ぎて凶行に走る人間もいますわね」
華理魅録:狂気増し、お嬢。乱心。
華理魅録:(私たちの目的の一つはベイトボールの回収。保護。貴方も当然対象ですわですが……)
華理魅録:「その手足、攻撃性。”保護”の邪魔ですわね」
華理魅録:嗤う赫鬼。雪精の脚を溶断す。
華理魅録:自身の人格・思考を変化させるのは、何もソラリスやノイマンの専売特許では、ない。
ワタ:「…………あ」
ワタ:切り飛ばされ、宙を回転する己の脚と目が合った。
ワタ:空を飛ぶのに脚は必要ない。にもかかわらず、バランスを崩し。雪が積もる地面へ転がる。
ワタ:出血が激しい。意識が朦朧とする。
華理魅録:直ぐに駆け寄る追撃、の為ではない
華理魅録:(レネゲイドの再生限界が思ったよりも早く来ている──ならば)
華理魅録:自ら斬り飛ばしたその身を抱える。この身は熱を持つ少女には負担であろうが
華理魅録:手の装甲をワタの傷口に当てる。熱を一点に集中させるそれにより
華理魅録:傷口を焼き、これ以上の出血を抑えんと試みる
華理魅録:「もう少し、耐えてくださいませ」
華理魅録:次に、犬による噛み傷だ。全体の損傷と言えばこちらの方が深い
華理魅録:一つ、一つ丁寧に焼いていく。その苦痛が少女の生存に繋がると信じて
華理魅録:「いいですの。貴方はたった今、挫折。しましたわ」
華理魅録:「これまでのやり方も力も否定され、変わることを余儀なくされます」
華理魅録:「ですがそれも人なら普通のこと。あなたも、普通のことを背負って歩いていきなさい!」
華理魅録:「だから、今はただ生きなさい……」
ワタ:「……五月蠅い、な。耳元で叫ばないでよ」
ワタ:別に、痛くない。熱くもない。
ワタ:朦朧とした意識の中で、頬に触れた雪の冷たさだけが自分が生きている事を証明している。
ワタ:何となく、ヤツカへ視線が吸い寄せられる。
ワタ:どれだけ感情を向けられても、自分がアレのように生きていける気はしない。
ワタ:意識を失う寸前、ふと。
ワタ:「アレは、本当に私の半身だったんだろうか」と思った。
GM:--
GM:イニシアチブ参照。行動値2、黒野さんの手番です
黒野 景:了解です
黒野 景:▽マイナー/戦闘移動/10m/笹木泰山のエンゲージへ移動
▼エンゲージ
(黒野[6]、笹木[14])
10m
(柊木[8]、欠淵[8]、華理[5])
[]内は行動値
黒野 景:▽メジャー/《C:キュマイラ》《獣の力》《獣王の力》侵蝕+7 メインプロセス終了時侵蝕104→111に
GM:対象は……聞くまでもない……!
黒野 景:対象は笹木泰山!武器はさっきと違って素手を使います
GM:OK!妨害は無し!
黒野 景:10DX7+4
DoubleCross : (10DX7+4) → 10[1,1,2,2,5,6,6,7,8,9]+10[2,3,10]+10[7]+10[9]+2[2]+4 → 46
GM:??
黒野 景:すご ダイス1個で2回CRだしてる
笹木泰山:………………えー、ドッジ。
笹木泰山:4dx>=46
DoubleCross : (4DX10>=46) → 9[2,9,9,9] → 9 → 失敗
笹木泰山:まあ、そうだよね。
黒野 景:このままDR突入しちゃって大丈夫でしょうか
GM:あっ大丈夫です
黒野 景:6+24+5D10
DoubleCross : (6+24+5D10) → 6+24+23[2,4,4,5,8] → 53
黒野 景:いちおう諸々有効の53点!
GM:ぐえ~~火力高い……
笹木泰山:うーん……ダメだね。耐えれない。
笹木泰山:HP0。戦闘不能だ
GM:エネミーの全滅を確認。
GM:君達の……勝利だ!
欠淵 清志郎:うおーーーーーーー
華理魅録:よっしゃ~!
黒野 景:やったー!
柊木 晃:やったー!
欠淵 清志郎:ナイス!
GM:では、演出へ。
GM:--
笹木泰山:「あらら……あれじゃ、もう戦えないか」倒れ伏したワタへ興味なさげに視線を向ける。
黒野 景:「随分な反応だな。仮にもお前の部下じゃあねえのか」
笹木泰山:「うん。部下だね」
笹木泰山:「だから、この反応なんだけど」
黒野 景:「……つくづく、胸の悪くなる野郎だ」
黒野 景:泰山に向けて歩き出す。
笹木泰山:「嫌だなぁ、ほんと」懐へ手を伸ばす。
黒野 景:「また誰か盾にするか?人質でも取ってみるかよ」
黒野 景:「お前のやることはおれの逆鱗に触れるだけでよお」
黒野 景:「戦術的な価値はないと断言しておくぜ」
笹木泰山:「それなら試してみようか。怒りで我を忘れた兵隊程宛てにならないものはない」懐から僅かに黒光りする物体が見える。あれは──
GM:トカレフ TT-33。その、純正。
GM:オーヴァードの力ですらない、ソレの照準がヤツカへ向けられる。
黒野 景:銃口がヤツカへ差し向けられるのを認めた時。
黒野 景:頭の裡。あるいは、心の奥底で。
黒野 景:プツン、と。
黒野 景:張りつめた弦の切れる音が響く。
黒野 景:時間が鈍化する。背後の空気が張り詰めるのを感じる。銃声が乾いた音を立てる。
黒野 景:時間は“解放”される。
──────
黒野 景:バロールは重力を操る。
黒野 景:科学的に重力というのは地球と物体との間に働く引力と遠心力を指すのだが
黒野 景:超能力であるバロールシンドロームは、より広い範囲に渡り、力を発揮することが多い。
黒野 景:それは、引き寄せ、結び付け、弾き飛ばす力の操作だ。
黒野 景:中には、その能力によって時間や空間に働きかける現象を引き起こすオーヴァードも存在する。
黒野 景:“アーロイ”の場合は、時間という概念が空間や人間の意識、物体と結びつく力を一時的に引き離し、解き放つ。
黒野 景:時空的・概念的な無重力状態。
黒野 景:それが“アーロイ”の造り出す《時間凍結》だ。
黒野 景:漫画に出てくる無敵のヒーローのように地球を逆回転させて事件自体を解決したり
黒野 景:そういう便利な使い方はできないし、なにより
黒野 景:認識できる空間全体に対して静止の力を放ち、維持するというのは並大抵のことではない。
黒野 景:レネゲイドをコントロールする精神力の消耗は大きいし、その状態を維持することができる時間は、極めて短い。
黒野 景:現在の最大停止時間はせいぜいが2秒弱。3秒にも満たない僅かな時間だ。
黒野 景:必勝必殺の能力でもない。自身の間合いに引き込んで、拳を叩き込むのは“アーロイ”自身の技術だ。
黒野 景:だが。今の状況では関係ない。
黒野 景:もらった2.5秒という時間、ありったけの力をぶちかますだけだ。
黒野 景:停止からコンマ1秒。
黒野 景:発射された弾丸の軌道を微かに逸らす。
黒野 景:1秒。
黒野 景:息を吸う。ありったけの力を、怒りを、目の前の卑劣漢にぶつけるために!
黒野 景:咆哮。
黒野 景:静止した空間を震わせかねないほどの雄たけびと共に、
黒野 景:重機関銃もかくやという拳打の嵐が、笹木泰山へ撃ち込まれる!
黒野 景:永遠にも思える3秒が経過する。
黒野 景:時は、再び動き出す────!
笹木泰山:「──────?」
笹木泰山:ベ
笹木泰山: コォ!!!!!
笹木泰山:視点が、おかしい。どこを向いている?
笹木泰山:疑問が、全身を駆け巡る痛みに流される。
黒野 景:全身の骨が同時に砕け、噴き出した血が泰山の身体を不格好なロケット花火のように宙へと打ち上げる。
黒野 景:打ち上げられた泰山は放物線を描き10数メートル先、庭園にある池めがけ、飛沫をあげて落下した!
黒野 景:「ゲス野郎。残りの生涯をかけて」
黒野 景:「永遠に償い続けろ!お前が弄んできた“無数の命”に対してな……!」
GM:--
GM:おめでとう……ございます!
GM:バックトラックの時間だァ!!
黒野 景:やったー!
黒野 景:ところで……その……フフ
黒野 景:今気づいたんですがね
欠淵 清志郎:うおー
黒野 景:ロイス1個取ってなかった!
GM:wwww
華理魅録:あら!
GM:今取りましょう
欠淵 清志郎:あるある
黒野 景:ありがとうございます!優しいGM……!
GM:絆を……繋いで!
柊木 晃:なんてこったい
黒野 景:ワタに P憐憫/N憤懣〇 とかにしておこうかな。
黒野 景:これで7枠!
GM:OK!
GM:では改めて、今回はEロイス無いのでお手持ちのロイスをお振りください!
黒野 景:今回はなんと……6個も振れちゃいます!
華理魅録:5個。最初っから倍振りで行かせてもらいます
柊木 晃:オリス守ってもらったので6つ 倍で振ります
柊木 晃:120-12d10
DoubleCross : (120-12D10) → 120-43[2,4,2,7,1,1,2,4,3,3,7,7] → 77
黒野 景:こっちは素振りで
黒野 景:111-6d10
DoubleCross : (111-6D10) → 111-40[5,4,9,8,7,7] → 71
欠淵 清志郎:ロイス残り6個で118かー念のため倍にします!
柊木 晃:地味に危なかったな……
欠淵 清志郎:118-12d10
DoubleCross : (118-12D10) → 118-75[7,5,7,2,8,10,10,1,6,9,7,3] → 43
欠淵 清志郎:さがるーー
柊木 晃:帰還しました!
華理魅録:123-10D10
DoubleCross : (123-10D10) → 123-40[3,5,4,1,6,3,2,10,4,2] → 83
華理魅録:帰還!
欠淵 清志郎:らくらく帰還
柊木 晃:みんなおかえり!
黒野 景:71点はぎりぎり5点圏内なのか
黒野 景:5点!
GM:では侵蝕分の経験点に
GM:いつもの5点、ヤツカの兄の生存で2点、笹木の撃破で2点、シナリオクリアで2点!
柊木 晃:あっよかった無事だった!
欠淵 清志郎:おおお
黒野 景:生きてた よかった~!
欠淵 清志郎:侵蝕3点だから14点かな
華理魅録:わ~!
華理魅録:お兄ちゃんよかった!
柊木 晃:同じく14点!
華理魅録:14!
GM:OK!
ED1
GM:支部系列の総合病院。ラビッツビッツが気を利かせ、個室となっているそのベッドには一人の少年が寝かされている。
GM:その、ドアの前。
ヤツカ:「……………」
ヤツカ:不安そうに何度も扉の前を往復する少女。
柊木 晃:「やっぱり怖い?」
ヤツカ:「……うん。私は、お兄ちゃんの事、好きだけど」
ヤツカ:自嘲を含んだ笑みを浮かべて俯く。
ヤツカ:「駄目だ。やっぱり嫌いって言われるの、怖いな」
柊木 晃:「……うん」
ヤツカ:「でも、会いたい」
ヤツカ:扉に手を伸ばし、引っ込める。
ヤツカ:「こ、コウ」
ヤツカ:「一緒に……一緒に開けて」
柊木 晃:「ん」
ヤツカ:ドアへ手を伸ばして。力を込める。
柊木 晃:「せー、の」
柊木 晃:声だけ合わせて、扉にかけた手にあまり力は込めない。
GM:ガラガラと。込めた決意に対して酷く軽いドアの音が響く。
GM:ベッドに横たわる少年は、ちらりと音の方へ眼を向けて露骨に顔を顰める。
ヤツカの兄:「……あんたらか」
柊木 晃:「こんにちはあ」
欠淵 清志郎:「……どうも」頬には大きな白い絆創膏が貼ってある。刺青ははみ出ている。
GM:ベッドに取り付けられたネームプレートは部屋へ差し込む西日を反射して、見えない。
華理魅録:「ごきげんよう」柔和な笑みを浮かべているがお兄さんにはどことなく圧力が感じられるだろう
黒野 景:「よっす!」軽いノリで入ってくる。
ヤツカの兄:「元気そうで何より、だな」ふん、と鼻を鳴らすが。気まずそうに視線を巡らせる。
ヤツカの兄:「で、何の用だ。俺はもうベイトボールの飼い主でもない」
ヤツカの兄:「ヤツカの兄でも無い」
ヤツカの兄:「俺の役職は全部剥がれた。名無しのモブに、何の御用ですか」最後は皮肉をたっぷり込めて。
欠淵 清志郎:「そうですね。"ただのガキ"だ」
ヤツカ:兄でも無い、の言葉に唇を噛みしめる。
黒野 景:「そこだよ。気になっててな」
黒野 景:「いつまでも“ヤツカの兄貴”とか“お前”じゃあ締まらねーだろ?」
黒野 景:「お前、名前は?」
ヤツカの兄:「そんなもん、聞いてどうする」
ヤツカの兄:「引き取った"実験体"の為に実の息子を置いてあっさり死んだ親父の、その仇すら取れない俺の」
ヤツカの兄:「名前に、何の価値があるんだよ」
華理魅録:コツコツと杖の音を立てながら
華理魅録:無言で前に出る。そして
華理魅録:「えい」その額にデコピンを一発。しかし彼女はキュマイラ
華理魅録:加減済みとはいえそれなりの衝撃があっただろう
ヤツカの兄:「──グッ!?」
黒野 景:「いいッ!?」
欠淵 清志郎:「あーあー、怪我人相手にまあ」
柊木 晃:「わっ……いたそう」
ヤツカの兄:バタン、と勢いよくベッドへ倒れる。
華理魅録:「一発いれると。そういっておきましたからね。少しは頭が冷えまして?」
ヤツカの兄:「うるせえよ」
ヤツカの兄:「非オーヴァード相手にそんな真似して良いのか?UGN」苛立たし気に
華理魅録:「よくはないですが。必要ならやります。自棄になって年下の子にあたるような人には」
華理魅録:「もう一発いきます?」一瞬だけジェスチャーをして取りやめる
欠淵 清志郎:「まあまあ」
欠淵 清志郎:声だけで、さほど止める気もない様子で。
欠淵 清志郎:「……名前に価値があるとすりゃあ、呼ばれた時でしょうね」
欠淵 清志郎:「人が私を欠淵と呼べば、私はそうなる」『俺』は『私』にもなる。
欠淵 清志郎:「呼ばれてやっちゃくれませんかね。呼びたいって奴がここには結構いるみたいなんで」
欠淵 清志郎:表向きは、戦闘時の熱狂は影を潜めている。ように見える。
欠淵 清志郎:「あとね、こっちも書類書く時に必要なんですよ。多忙なもんで」
華理魅録:「名前は人と関係を構築する時にも必要なんですのよ」
華理魅録:「私も自分の名前を教えてあげないといけない少女がおりますし」
華理魅録:「貴方にも、新たにロイスを結び直さなければならない人がいるでしょう。違いますか」
黒野 景:「今更かよっつーツッコミにはぐうの音も出ねえけど」
黒野 景:「なんつーか、知らねえままにしとくのはそれはそれで据わりが悪いっつうんですか。それだけだよ」
柊木 晃:「いくら自分をエキストラだって言ってもさ」
柊木 晃:「君をエキストラって思ってる子が居るんだよ」
柊木 晃:ぽん、と軽くヤツカの背中を押す。
柊木 晃:「ネームプレートってさ。誰かに勝手に付けられるもんだし」
柊木 晃:「自分でつけちゃってもいいんだ」
柊木 晃:「とりあえず……二人で選びなよ」
名無しの少年:視線が、ヤツカへ向けられる。
ヤツカ:「……私、私ね」背中を押された勢いで口から零れたように。
ヤツカ:「お兄ちゃん……あの、しょうがないでしょ、名前分からないんだから」
ヤツカ:「お兄ちゃんが、大好きだよ?」
ヤツカ:「私、私の、せい、で」
ヤツカ:「お父さんが死んじゃって、怒ってるのは、知ってた、よ」
ヤツカ:ぽろぽろと、涙がこぼれる。
ヤツカ:「でも、私、一人になりたくなかったから」
ヤツカ:「知らないふりして、ごめ、ごめんなさい」
名無しの少年:「…………」唇を噛む。
名無しの少年:血も繋がっていないガキなんて知らないと笑う父親と共に居たかったのか。
名無しの少年:それは、きっと違う。
名無しの少年:けど、何か、誰かのせいにしないと気が狂いそうだった。
名無しの少年:俺たちは誰かの気まぐれで殺されて地面へ転がる、ゴミだ。
名無しの少年:だから、自分より弱い誰かのせいにしないと。耐えられなかった
名無しの少年:涙を流すヤツカを見下ろし、一欠けらも怒りが湧かない事を再確認する。
名無しの少年:あり得ない。そんなの、あり得ない。
名無しの少年:だから、これは。
名無しの少年:コイツの力のせいに違いないと、何度も己に言い聞かせた。
ヤツカ:「一緒に、居たいの。一人になりたくないし、したくないの」
ヤツカ:「だって私達、あんなに寂しかったじゃん!」涙が止まらない。
ヤツカ:「二人きりでも、あんなに寒くて怖くて寂しかったのに」
ヤツカ:「一人になるなんて言わないで……お願い……」ベッドの端へ顔を押し付けて、泣く。
名無しの少年:「……」
名無しの少年:それには答えず、ヤツカを照らす西日を隠すようにカーテンを閉める。
飯島 樹:「樹。飯島樹だ」
飯島 樹:「好きに呼んでくれ。こんな意味の無いもんでよけりゃな」
黒野 景:「おれはさ、樹。別に家族やるのが嫌だっつーなら」
黒野 景:「それでもいいんじゃねえかと思うよ。正直」
黒野 景:「2000年も前から、兄弟同士で殺し合う奴らだって居るくらいだぜ。そう考えりゃ、お前の行動はよっぽど真っ当だろ」
飯島 樹:「──なら、どうすりゃいいんだよ。これ」ベッドの淵で泣きじゃくるヤツカを困惑したように見下ろす。
黒野 景:「それをこれから、考えていけばいいんじゃねえか。お前にもヤツカにも、その時間があるだろ」
黒野 景:「意味がねえとか価値がねえとか言ってるより、よっぽど有意義だと思うぜ」
飯島 樹:「……そうかよ」
飯島 樹:そう言って、また泣きじゃくるヤツカへ視線を落とした。
黒野 景:「つうか、おれとそんな歳も変わんねーだろ。枯れた年寄りみてえなこと言ってる場合かよ」
柊木 晃:「そうそ。まだまだ若いんだから!」
柊木 晃:「ゆっくりやってくといいよ。困った時は周りに頼りながらさ」
華理魅録:「当然”私たちも”頼っていただいて結構ということですわ。飯島 樹さん」
欠淵 清志郎:「……まあ、自分は金も貰ったし、もう満足ですんでね」苦笑するように笑う。
欠淵 清志郎:(……16時24分)病室の時計を見て。
欠淵 清志郎:(ただのガキふたりは、樹とヤツカになって、まあ、これでおおよそ依頼もオーケーだろ)
欠淵 清志郎:(金は……どうするかな。少しくらいは入院費に回してやらんでもないが、と)
欠淵 清志郎:「……柊木ィ」
欠淵 清志郎:「下の名前。漢字は? なんて書く」
柊木 晃:「名前?日に光で晃ですけど」
柊木 晃:「あ、そっか」
柊木 晃:なんとなくわかった。社会人ですので。
欠淵 清志郎:「ああ。請求書書くんでね。送りつける」
欠淵 清志郎:「…………」少し考えて。
欠淵 清志郎:「いい名前だな」
欠淵 清志郎:それは、目の前のお人好しに対してでもあるし。
欠淵 清志郎:今しがた聞いたばかりの少年の名に対してでもあるが。
欠淵 清志郎:それ以上は何も言わなかった。
ED2『日常の中の、ちょっとした非日常』
GM:事件から暫く経ち。僅かに残る傷跡と、確かな記憶だけがあの日の証明となった。
GM:樹、ヤツカ両名はUGNの保護下で社会へ復帰する為の準備を始めている。
GM:ヤツカは──学校へ通う事を希望しているようだ。彼女の特性上、それは簡単な事ではないだろうが。
GM:不可能ではない。ナイフを握りしめて雨の中を走っていたあの日とは違い、不可能ではない。
GM:ともかく、時間は少しずつ進んでいる。
GM:だからこそ、こうして。同じテーブルを囲み、談笑する日がやってきたのだ。
ラビッツ・ビッツ:"皆頑張ってくれたからね~!お姉さんが奢ってあげちゃう!"
GM:ラビッツビッツのその一言で、君達はいつも通りの日常ではちょっと足を踏み入れる事の無いくらい上品な雰囲気の焼肉店へとやってきた。
GM:肝心の本人は──書類仕事に追われてデスクで泣いているようだったが。
GM:ドリンクのオーダーと、最初の注文。すぐにテーブルは肉の焼ける香ばしい匂いで包まれる。
黒野 景:「おお、マジっすか!?あざます!」
欠淵 清志郎:トングで、ものすごく雑に肉を掴んで、勝手に焼いていく。
欠淵 清志郎:正直、あまりいい焼肉屋に来たことがないので。
欠淵 清志郎:「焼けたとこから適当に食っちまってください」
柊木 晃:「はーい。あ、ヤツカちゃん、お肉取る時はトングで掴んでね。樹君も」
ヤツカ:「だってさ!樹!分かんないでしょ!私がやってあげる!」
華理魅録:「ありがとうございます。欠淵さん。私、あまりこういった場にはこないので助かりますわ」
飯島 樹:「……うるせえな。トングくらい使える」
柊木 晃:「じゃ、焼けてる間に。みんなお疲れ様ー、かんぱーい」
柊木 晃:烏龍茶のグラスを掲げる。
華理魅録:「かんぱーいですわ」ぐらすを剛毅にかかげる
ヤツカ:「かんぱーい!」樹の腕を掴んで共にグラスを掲げる
欠淵 清志郎:「乾杯」ジントニックのグラスをゆるく上げる。
黒野 景:「乾杯!」
柊木 晃:「はーっ。あ、なんか烏龍茶もちょっと上品な味の……気が……」多分気の所為。
欠淵 清志郎:ぐいと飲んで、それから適当に肉をひっくり返す。
欠淵 清志郎:適当なので、茶と赤が斑になっている。
華理魅録:「ふむふむ。こんなものまで……おいしそうですわね」ピッピと遠慮なくサブメニューを思いつくだけ頼んでいる
黒野 景:「おいおい、牛肉ったってちょっとマズいんじゃねえスか?その焼き色」
黒野 景:「まだらになっちまってるよ」
柊木 晃:「またひっくり返せばいいんじゃない?」
柊木 晃:「あ、でも何回もひっくり返すのよくないんだっけ?」
華理魅録:「まあ、そんなマナーが?」
欠淵 清志郎:「ああ、そういうのあるんですか。知らねえ……」
朗らかな店員:「はーいご注文のドラゴン壺カルビで~す!こちらのハサミお使いください!」
GM:店員が追加メニューを机に盛っては去っていく。
黒野 景:「うお……これまたすっげえのが来たな。誰注文?」
華理魅録:「あ、私ですわ。だってドラゴンですわよドラゴン」
柊木 晃:「ああごめんごめん、気にしないでいいですよ。僕も聞きかじりだし」
華理魅録:「伝説上の生物を称する壺カルビ、気になるじゃありませんの」
柊木 晃:「いいとこのお肉だからどんな焼き方でも美味しいでしょ」
欠淵 清志郎:「そりゃ良かった」適当にまたひっくり返している。
柊木 晃:ひっそりと端でタン塩を育てている。
柊木 晃:「ああ、なんか聞いたことはあるねドラゴンカルビ。食べたことないや……」
欠淵 清志郎:「こっちのカルビ、焼けたんじゃねえですかね。食べますよ」やっぱり適当にざっくり攫っていく。
華理魅録:「どうぞ!」
華理魅録:「ふむふむ……ドラゴンの鱗が切れ目で再現されているのかしら。職人芸ですわね」ドラゴン壺カルビをみながら
柊木 晃:「へー、それでドラゴン……どっかに逆鱗あったりするのかなあ」
欠淵 清志郎:野菜系には目もくれずに、もしゃもしゃと肉を勝手に食べる。めっちゃ食べる。
欠淵 清志郎:「食っちまえば同じですよ」
柊木 晃:「豪快ですね欠淵さん」
華理魅録:「あ、欠淵さん。お野菜もちゃんと食べませんと。そろそろ健康を気にしなければいけないのではありませんの?」
華理魅録:そういう自分はそんなに野菜を食べてない
柊木 晃:先にサラダで胃を落ち着けてからタン塩を放り込む。
欠淵 清志郎:「そりゃこっちはいいものを食えるときに食っとかねえと、フリーなんでね」
欠淵 清志郎:「野菜はいいんですよ、腹にたまらないし」
黒野 景:「うーむ。なんとも世知辛い話」
柊木 晃:「いいなあ、力強くて……脂っこいの気をつけないとなんですよね僕、昔から胃腸弱くて」
欠淵 清志郎:「ああ、その分俺が食べていいってことだな?」もぐもぐ。
柊木 晃:「タン塩とハラミは譲りませんよ……!」
欠淵 清志郎:白米もあまり食べず、酒で流し込んでいる。ごくごく。
柊木 晃:「いやでも……いいとこのカルビなら行けるんじゃないか?もしかして……試してみよ」
華理魅録:「人生は挑戦ですわ!どんどんいきましょう!」
柊木 晃:欠淵が何度もひっくり返していた肉をひょいと取る。
欠淵 清志郎:「あっ」
欠淵 清志郎:自分も適当に肉を取っていたため何も言えずに見送る。
欠淵 清志郎:「……タン塩」勝手に取る。
柊木 晃:「うっ……トレード成立……」
欠淵 清志郎:ククク、と上機嫌に笑いながら、レモン汁をつけて口に放り込む。
柊木 晃:塩だけ付けてパクリ。
華理魅録:「さあさあどんどん食べましょうお話しましょう。次は何を頼みましょう?」皆にメニューの追加をききつつ自分は勝手に追加している
柊木 晃:「うわすごっ……溶けるってこういう……華理さん凄い勢いで頼んでるけど大丈夫!?」
華理魅録:いつの間にさっき届いたものは空になっていた
柊木 晃:「だいじょうぶそう」
華理魅録:「問題ございませんわ」
欠淵 清志郎:「俺より食ってないですかね、このお嬢さんは」三杯目くらいのカクテルを流し込んでいる。
華理魅録:「若さゆえ……」
欠淵 清志郎:「そう、溶けるんだよな……美味いがもうちょっと噛み応えが欲しい……」ハラミを勝手に食べる。
飯島 樹:「……自分で言うかよ」ぼそり、とサラダを口に運びながら呟く。
華理魅録:「事実ですもの」
柊木 晃:「まあまあ、いっぱい食べられるうちは食べちゃいなよ。せっかくの外食だしね」
華理魅録:「それにこんなに賑やかで楽しいお食事は久しぶりですもの」
華理魅録:「大切な方々と囲むと食事は何より美味しいですわ」
欠淵 清志郎:(後半はともかく、前半はまあ、そうかもしれんな……)口には出さないでハイボールを啜っている。
ヤツカ:「ね~。焼肉でご飯を食べるのって損ってラビッツさんが言ってたけど……」
ヤツカ:「ビビンバ……頼んでもいい?見たことある、コレ」
黒野 景:「いいんじゃねえの?せっかく来てるんだ、気になったもの食った方が」
黒野 景:「精神衛生上はるかに良いと思うぜ」
ヤツカ:「せいしんえいせいね。だよね!」嬉しそうに笑い、注文。
欠淵 清志郎:次いで適当に日本酒にシフトしている。わりと当たりだったようだ。
柊木 晃:はしゃぐヤツカを微笑ましく見ている。
欠淵 清志郎:「つうか飲んでるの俺だけですか。柊木さんはお飲みにはならないー?」
柊木 晃:「や、僕まで飲んだら車置いてくことになるじゃないですか」
欠淵 清志郎:「しょうがねえなあ……」いい加減に水を煽りつつ。
柊木 晃:「それにほら、こう年下の子が多いと」
柊木 晃:「酔っぱらった姿見せるの恥ずかしくなっちゃうというか……行儀の良い酔い方しないもので」
ヤツカ:「へぇ~?」興味深そうに隣りへやってくる。
華理魅録:「行儀の悪い柊木さん……ねえ」
柊木 晃:「わっ、聞いてたの」
欠淵 清志郎:「俺の前でよくそれが言えますね」強いが、酔いは回っている。
柊木 晃:「ああいやいや、別に欠淵さんにどうこう言ってるわけじゃなくてね!?僕があんまり強くないって話をね!?」
柊木 晃:「それに欠淵さんはお酒強そうだからほら!」
欠淵 清志郎:「いいや? 別に? 全員年下で酔っ払った姿をね?」
欠淵 清志郎:愉快そうに笑って。
欠淵 清志郎:「……ああ、久しぶりですよ。こっちも。大勢でこんな酔ったのはね」
欠淵 清志郎:(……結果の話だが)
欠淵 清志郎:(悪い仕事じゃあ、なかったのかもしれないな)
柊木 晃:「……そっかあ」
柊木 晃:烏龍茶を入れ直したグラスを傾けて。
柊木 晃:「次どっか行くときはタクシーにしましょう」
柊木 晃:「ご相伴にあずかるのはその時ということで」
欠淵 清志郎:「次がありゃあいいけどな。まあ」
欠淵 清志郎:「どの程度の行儀の悪さか確認してやろっか」
欠淵 清志郎:人の悪い笑みを浮かべて、また肉に戻る。
柊木 晃:「確認されたこと覚えてられるかなあ」
華理魅録:「大人の方ばかりお食事のお約束をされてズルイですわ」少し頬を膨らませる
華理魅録:「時が来れば私もお邪魔させていただきますからね」
欠淵 清志郎:「しょうがねえですね……」
欠淵 清志郎:(二年だか三年だか、そん時まで俺が生きてりゃあな)と裏社会ならではの世知辛いことを考えながら。
華理魅録:「ふふっ、約束。ですわよ」その未来は疑っていない。というよりもそうさせるという笑みで
黒野 景:「同窓会……とはちょっと違うか。でも、いいかもな。そーゆーの」
柊木 晃:「次は会計持つことになるかなあ」
柊木 晃:苦笑する。ここよりはリーズナブルなお店になることでしょう。
柊木 晃:でも、きっと楽しいだろうな。
柊木 晃:良いことが待ってる明日より先の未来を思って、笑った。
ED3:華理魅録
GM:打ち上げから暫くして。
GM:あの戦いでUGNに捕縛されたFHエージェント、"ワタ"の容態が安定し面会が可能となったとの知らせが君へと届く。
GM:弱っているとはいえ危険な人物であることには変わりなく。病院のベッドでゆっくりと、とは当然ならない。
GM:君はガラス板越しに白髪の少女と対面していた。
華理魅録:「ごきげんよう」柔和な笑みを浮かべ挨拶をする
ワタ:「…………生憎機嫌は良くないね」
GM:拘束具と、恐らくレネゲイドを計測する装置であろうものにガチガチに固められた彼女は、以前見た時と変わらぬ笑みを浮かべている。
華理魅録:「まあ、窮屈そうですものね。見るからに」
華理魅録:「傷の具合はどうですの?」
ワタ:「ああ、お陰様で。私は蟹じゃないから、生えてはこないが命に関わる事にはならないそうだよ」
ワタ:ありがたい話だね、と皮肉を込めて笑う
華理魅録:「そうですの。それは結構」皮肉は流して
華理魅録:「せっかく命を拾ったのなら、また歩くために足の用意と訓練をしないとなりませんわね。今度は違った道を歩くために」
華理魅録:「完成への道は断たれ、より不完全に」
華理魅録:「大きな挫折を味わったあなたは次に、どうしたいですの?」
ワタ:「君は」
華理魅録:「はい」
ワタ:ざわ、と髪の毛が僅かに靡く。
ワタ:「勘違いをしているのかな」
華理魅録:「ほお」
ワタ:「私は、初めからこうだった。何かが起きて、曲がった訳じゃないんだよ」
ワタ:「新たな道なんて無い。どこも曲がっていないから、直りもしない」
華理魅録:「その最初から舗装されていた道に、あなたが本当に欲しいものは、ありますの?」
華理魅録:「貴方が戦いの最後、ヤツカさんへ向けた視線は」
華理魅録:「完成のための素材というよりも……ええ、私はその視線をしっていますわ」
華理魅録:「憧憬」
華理魅録:「羨んでいたでしょう。あのヤツカさんの姿を」
ワタ:「さぁ──どうだろう。分からないな」
ワタ:ただ、と視線を何かを遮る壁へ向ける。
ワタ:「アレは、私とは違う生き物なのかもしれない、とは思ったね」
華理魅録:「それはそうでしょう」
華理魅録:「私も、アナタも、ヤツカさんも、あの場にいた他の方々も」
華理魅録:「市井の方々もそう。人の形はすれども全て、別の生き物ですわ」
ワタ:「そう。じゃあ、私も"こういう生き物"だと諦めてくれないかな」僅かに苛立ちが滲む。
華理魅録:「断ります。だってあなた」
華理魅録:「人に怒られたことないでしょう?」
ワタ:「文脈が理解できないな」
華理魅録:「人は、生まれからよいかたもいますが」
華理魅録:「私のようにそうでないものも、いますわ」
華理魅録:「危険なこと人を傷つけること。他者と仲良くなるためにはやってはいけないこと」
華理魅録:「そういったことを怒られて初めて、人は新しい道に気付きますわ」
華理魅録:「まあ……私は何度しかられてもなかなか道を変えなかったものですが……ともかく」
華理魅録:「一種の攻撃性にも分類されるお叱りはあなたは受けたことがないはずですわそれはつまり」
華理魅録:「道がないのではない。別の道を提示されてこなかったただそれだけのことですわよ」
ワタ:「ふぅん」
ワタ:その言葉を受け、窮屈そうにしながら足を組み替える。
ワタ:「気が変わったな」
ワタ:「私は変わらないと思う。此処から出たら、きっとまた何か殺したり──君が望まない事をするだろうね」
ワタ:「我慢比べしよう」
ワタ:「"叱られて"私が変わるのが先か、君が私という生き物に絶望するのが先か」
ワタ:「ねえ?」初めて、口元を釣りあげて笑う。厭らしく、妖艶な微笑み。
ワタ:「これだけ言って、嫌だとは言わないだろう?」
華理魅録:「ふ」
華理魅録:「構いませんわ。全て止めてみせますし」
華理魅録:「何度でも叱ってさしあげますわ」
華理魅録:「それはそれとして、貴方はここから出た後に悪事を働くおつもりのようですけど」
華理魅録:「その前にたっぷり叱って、愛を与えてさしあげますから」
華理魅録:「その頃にはもう気が変わっていらっしゃるかもしれませんわね?」
ワタ:「……その顔が崩れるのを見るのも悪くないな」
ワタ:「久しぶりに愉快な気分だよ、ええと……」そう言って、君の顔を見たまま口ごもる。
華理魅録:「自己紹介がまだでしたわね」
華理魅録:「私はお嬢様にして女子高生にしてUGNエージェント」
華理魅録:挑戦的な笑みを浮かべ名乗った
華理魅録:「華理魅録ですわ。これから末永く。よろしくお願いしますわね」
ED4:欠淵清志郎
GM:釣り堀、と聞くと。何だか昔のモノに聞こえるような気がする。
GM:営業主からすればたまったものではないだろうが
GM:平日なのも合わさり、この閑散具合では──と。
大山竜希:ぼんやり糸を垂らしながら、そう思った。
大山竜希:「……これ、ほんとに釣れるんすか?」
大山竜希:餌と釣り針が何であるかを理解しているかのような魚の動きを目で追いながら呟く。
欠淵 清志郎:「知らねえよ、商売してるんだからそりゃ釣れるんだろ」
欠淵 清志郎:頬に大きな絆創膏を貼って、少し猫背になりながら糸を垂らしている。
大山竜希:「釣った魚は持ち帰り自由──って書いてあるっすけど。バカスカ釣れたら商売にならないんじゃ……って」
大山竜希:「顔、どうしたんすか?」
欠淵 清志郎:「一応遠慮してんだよ、墨!」
欠淵 清志郎:傷はとっくに治っているが、刺青を隠している。はみ出しているが。
大山竜希:「……ふっ、はは!なるほど」首元を覆うネックウォーマーを僅かに撫でる。
大山竜希:「カタギになるってのも楽じゃないっすね」
欠淵 清志郎:「ほんとだよ。こないだはガキのお守りしていい肉食う羽目になったし……」
欠淵 清志郎:「……まあ、いい肉だったが」
欠淵 清志郎:釣り糸は少し諦めて、姿勢を崩す。普段事務所ではこうはいかない。
大山竜希:「肉か……暫く食ってないなぁ……」ぼんやりとした目で空を見上げる。
欠淵 清志郎:「そもそもちゃんと食ってんのか? あの後どうしたよ」
欠淵 清志郎:空を見上げて、眼鏡が少し汚れていることに気付き、軽く拭く。
欠淵 清志郎:昔のような顔で。
大山竜希:「……ちょっとぐらい困窮してくれりゃ、むしろ楽なんすけどね」
大山竜希:「なんも。ただ、ちっとばかし忙しくはなりましたが」
大山竜希:「なんもなかったみてぇだ」
大山竜希:吐き捨てるように言って、釣り糸を置く。
欠淵 清志郎:「そんなもんだろうよ」
欠淵 清志郎:(あいつが死んだ後も、そうだった)
欠淵 清志郎:(俺が抜けた後も、きっとそうだったんだろう)
欠淵 清志郎:「……なあ、竜希」
欠淵 清志郎:「俺はな、こうしてお前と話してると……なんつうか」
大山竜希:「…………」釣り糸を引き上げる。
欠淵 清志郎:「楽、だな。焼肉屋でガキどもと騒いでる時よりは」眼鏡を手元で弄ぶ。
欠淵 清志郎:「当たり前だ。俺の地はこっちだし、気を遣う必要もねえし。慣れてる」
欠淵 清志郎:「けどよお……」度の入っていないレンズで、空を透かす。
欠淵 清志郎:「なんだろうな。俺は、いつも眩しいと思っちまって」
欠淵 清志郎:「あっちに行けるはずもねえのに」
大山竜希:「何言ってんすか」初めて、少し語気が強まる。
大山竜希:「あんたは、こっちから」己の座る椅子と、欠淵の座る椅子の間を脚で線を引くように区切る。
大山竜希:「そっちに行ったんでしょ」
大山竜希:「そのアンタが、"行けるはずもねえ"なんて寂しいこと言わないでくださいよ」
大山竜希:「俺には"そっち"しか見えてないんだ。まだその向こうがあるなんて、気が遠くなる話は聞きたくねえ」
欠淵 清志郎:竜希の椅子を、引かれた架空の線を見る。
欠淵 清志郎:それから、反対側、誰も座っていない椅子を見る。
欠淵 清志郎:椅子は、幾つも空いたまま、ずっと続いている。
欠淵 清志郎:「……」
欠淵 清志郎:(『お互い立場ってもんがあるだろよ。一応、こっちは無理矢理線を踏み戻ったんだ』)
欠淵 清志郎:「線、な。あるんだろうが……でも」
欠淵 清志郎:「なあ、俺は抜ける時、この線さえ越えれば何もかも、なんでもなると思ってたよ」
欠淵 清志郎:「そうしたら、今回だ。何もかもが追いかけて来やがった」
欠淵 清志郎:「お前にもまた会えて、釣りなんぞしてる」
欠淵 清志郎:「もしかしたら本当は、裏と表の境界なんてのは、思ってたよりあやふやなものなのかもしれねえな」
欠淵 清志郎:それは、ただの願いかもしれない。それとも、もっと恐ろしいことであるのかもしれない。
欠淵 清志郎:あやふやな境界なら、また引きずり込まれるのも簡単なことだから。
欠淵 清志郎:「……なあ」
欠淵 清志郎:「『ひっくり返る』んだよ」
大山竜希:「──そりゃ」
大山竜希:引き上げた釣り糸を無造作に掘りに落とす。
大山竜希:「おっかねえ話ですね」
欠淵 清志郎:「ああ、おっかねえ。本当に。俺の流儀じゃねえんだ」
欠淵 清志郎:「けど、そういう運はある。別に希望でもなんでもねえが、ある」
欠淵 清志郎:「今回の学びだな」
欠淵 清志郎:元舎弟をこっちに誘おう、などとは思っていない。自分も、もう戻る気はない。
欠淵 清志郎:それでも、あの時鮮烈に走った稲光の話だけは、誰かにしたかった。
欠淵 清志郎:釣り糸にまた目を戻す。釣れる気配はない。
大山竜希:「……そうっすね。気を付けた方が良い」
大山竜希:それだけ言って、同じく目を戻す。
大山竜希:(ひっくり返ったってしょうがないんだよな)
大山竜希:(俺とあんたは、反対側に居るんだから)
大山竜希:(どうせ、反対に居るなら)
大山竜希:(俺は今、この形が一番良い)
大山竜希:「あ、掛かった」
欠淵 清志郎:「お」
欠淵 清志郎:「あ、動かすなよ。しばらく待てよ」身を乗り出してうるさくする。
大山竜希:「なんすか!俺が引っ掛けたんすよ!」思わず叫ぶが、口角が僅かに上がっている。
欠淵 清志郎:「いいからいいから」笑いながら手元を見ている。
欠淵 清志郎:(……線が、ほんとにあやふやで、何かあればひっくり返っちまうようなものだったとしても)
欠淵 清志郎:(それでも、そこに線を引いて、区別をつけて、裏と表。日常と非日常。そういうのが人間だ)
欠淵 清志郎:(なら。俺は……一度踏み越えた俺は。『真ん中』になれはしないだろうか)
欠淵 清志郎:(光と影の境、引かれた線のほんの細い上を綱渡りで)
欠淵 清志郎:(馬鹿みてえな話だが。そう。崖っぷちでダンスを踊るような)
欠淵 清志郎:(……鳶尾。お前が何をどう考えて仲裁屋なんて商売をやろうと思ってたのか、何もわからんまま継いじまったが)
欠淵 清志郎:(そういうことができるなら、悪くはない)
欠淵 清志郎:眼鏡をそっとかけ直し、子供のような顔で釣り糸を見守る。
大山竜希:「こ、ココだろ!多分!」あやふやな掛け声と共に、釣り糸を引き上げる。
大山竜希:水しぶきを立てながら、一匹のマダイが飛び上がり──
大山竜希:ぼちゃり、と釣り堀へ落ちる。
大山竜希:「えッ」
欠淵 清志郎:「……あーあー」
欠淵 清志郎:「今のはあれだよ、勢いがつきすぎてんだよ」
欠淵 清志郎:「こう、もっと慎重にな」適当に竿を操る手真似。
欠淵 清志郎:そう、水の中の魚が外に出るのは、並大抵のことではない。
欠淵 清志郎:外の世界は息が苦しくて、眩しくて、時に渇き死にそうにもなるが。
欠淵 清志郎:「積み上げていきゃあ、いつか、きっとだ」
欠淵 清志郎:そこにお前も来い、とは言わないが。
欠淵 清志郎:俺は、そこで待っているよ。右と左、どちらかの側にいる、誰かを。
欠淵 清志郎:ちょうど真ん中の、崖っぷちの、すれすれの。
欠淵 清志郎:今にも崩れそうな線の上で、眩しく目を細めながら。
ED5:柊木晃&黒野景
GM:UGN、君達の住む町の小さな支部。本来、この街はこれくらいの大きさで事足りるのだ。
GM:平和で、平穏で。ほんのちょっとだけ、小さなトラブルが起きる。
GM:本来の形へ戻った支部で、難しい顔をする少女が一人。
ヤツカ:「………………………」
ヤツカ:「うぅぅぅぅん……」ぺら、ぺらと。雑誌のようなものを捲っては唸っている。
GM:その出で立ちは、出会った頃のモノとは違う年頃の女の子然とした姿へ。
GM:非日常を象徴するような異物感は鳴りを潜め。今は"ただの"少女。
柊木 晃:「こんにちはあ」
柊木 晃:扉を開けると同時に声をかける。
黒野 景:「よっ」気軽に手を振って声をかける。
ヤツカ:「──コウ!景!」顔を上げ、嬉しそうに笑って君達に駆け寄る。
ヤツカ:「お仕事終わったの?景は学校は?」
ヤツカ:「あっ、待ってね!今お茶入れるから!」
ヤツカ:投げかけた質問が返ってくるよりも先に踵を返してすぐそばの給湯室へ駆け込む。
柊木 晃:「ああ、そんなにバタバタしなくても……気をつけてね転ばないように!」
柊木 晃:はらはらしながら見守りつつ、席に座る。
GM:ソファには、入学案内のパンフレットと思しきものがいくつか無造作に並べてある。
黒野 景:「こっちはちょうど帰りでな。柊木さんとはそこでばったりと」
黒野 景:「あんましお気遣いなく……と、こいつは」入学案内のパンフレットに目を向ける。
柊木 晃:「僕はこっちへの定期報告とかで早引けー」
柊木 晃:「学校かあ。どこに行くか決まった?」
ヤツカ:「んーっとね。まだ!」慣れた様子でお盆に湯飲みを並べて君達の元へ戻る。
ヤツカ:「ここから通える所が3つあるみたいなんだけど……」
ヤツカ:君達の前に湯飲みを並べ、悩まし気に顎に手を当てる。
柊木 晃:「ありがと。あ、今気づいた、おしゃれさんだね」
柊木 晃:ずず、と湯呑に口をつける。
ヤツカ:「あ……………」
ヤツカ:「へへ、えへへ」
ヤツカ:「そう?そうでしょ?」
ヤツカ:「美容院、にも行ってきたんだから!退屈だったけど……」
柊木 晃:「頑張ってるねえ、えらいえらい」
ヤツカ:「あ。そうだ」
ヤツカ:ソファに置かれた入学案内をペラペラと捲り、二つ並べて見せる。
GM:そこには、各学校の──
GM:制服デザインが記載されている。
ヤツカ:「どっちが可愛い?」
柊木 晃:「あ、あー、そっかそっか」
柊木 晃:「大事だよねそれも……うんうん」
ヤツカ:「毎日着るわけだし、好きなデザインの方がいいと思うんだけど……」
黒野 景:「そこか!……いや、けど案外違ってくるよな」制服のデザインを見比べて。
柊木 晃:「僕、徒歩や自転車で通えるかーとか評判はーとかそっちばっか気にしてたよ」
柊木 晃:「黒野君とこは制服どんな感じ?僕昔通ってたとこはブレザーだったなあ」
黒野 景:「うちもブレザーっスねえ。最近は男女どっちもそうってとこのが多いんじゃねえすか?」
GM:紺を基調としたジャンパースカートに赤いリボンが映える左のパンフレットと、白と青がバランスよく採用された清涼感のあるブレザータイプの右。
ヤツカ:「ふぅん……ブレザーっていうと……右?」
柊木 晃:「僕んとこはね。左もかわいいと思うけど……どっちがいいかなあ」
黒野 景:「そうそう。左も雰囲気いいと思うけどなあ。名門て評判のとこだろ?ここ」
黒野 景:「歴史を感じるデザインっつーんですか?てか、UGNってこういうトコともしっかり繋がりあるのね。恐るべし」
柊木 晃:「あ、現役地元学生の補足助かる。そうだね、UGNが繋がりあるとこならどこに行っても大きな心配はないのかな……」
ヤツカ:「うん。ラビッツさんが"ぜぇったい学校には行かせるべきです!"って偉い人に駄々こねてくれたんだって」
ヤツカ:「UGNの人が先生やってるところだから、安心だろうって言ってた」
柊木 晃:「あ、そうだったんだ……今度会ったらお礼言っとかないとね」
黒野 景:「だな。学校には行っとくべきっつうのも、その通りだと思うし」
黒野 景:「能力のことはあるかも知れねえけど、オーヴァードとしての道だけが生き方じゃねえっつうか」
黒野 景:「柊木さんも、普段は会社務めなわけだし」
柊木 晃:「黒野君も本業は学生だもんね」
黒野 景:「そうそう。……最近ちょっと疎かにしすぎってとこで周囲の目が怖かったりだけど」
柊木 晃:「あはは……まあ、でも」
柊木 晃:「こんなこと大人が言うと怒られそうだけど、行きたくないときは行かない、でもいいんじゃないかな」
柊木 晃:「ただ、学校に通うって選択肢を確保しておくとあとあとすごーく有利になったりするからね」
柊木 晃:「余裕があるならとてもおすすめ」
柊木 晃:「なんだかんだうまくいけば楽しいし、場合によっては一生物の友達ができたりもするから」
柊木 晃:「ただ、無理はしないように。なんかうまくいかないことがあったら周りに相談しながら」
柊木 晃:「色々やりようはあるから、その中から好きなように選んでいけばいいよ」
柊木 晃:「……と、年上らしく偉そうに言ってみた」
ヤツカ:「友達……出来るかなぁ」不安げに呟く。
GM:"ベイトボール"の名を冠したオーヴァードとしてではなく。
GM:ただ、初めて通う学校への不安を抱く少女として、不安を零す。
黒野 景:「まあまあ、そう気難しく構えんでも」
黒野 景:「だいたいみんな同じような心持のはずだし」
黒野 景:「話しかけてみりゃ案外なんとかなったりするもんよ。多分」
ヤツカ:「……景、先輩っぽい」
黒野 景:「そりゃあ、この黒野の景くんはこれでも10年以上ガクセーやってっからな」
黒野 景:「受験戦争も一足先に経験済みよ。私学だし」
ヤツカ:「10年……!?すご、大先輩だ」
ヤツカ:「じゃ、景先輩が言うなら大丈夫かな?ふふ、アテにするからね」
黒野 景:「任しとけ……と言いたいとこだが、いざというときは」
黒野 景:「柊木さんに相談するのもアリかもな。大先輩だし」
黒野 景:「ま、だいたいのことはおれもわかると自負してるが。だいたいだからな」
柊木 晃:「華理さんもきっと協力してくれるよ。それに」
柊木 晃:「いざとなったら欠淵さんに仲裁を依頼だ」
柊木 晃:「実績あるからね、仲直りの」
柊木 晃:「サポート体制はばっちりだから、安心して行っておいで」
ヤツカ:「……うん!」
GM:そして、右に置いてあったパンフレットをソファから拾い上げ。
ヤツカ:「決めた!ラビッツさんに言ってくる!」
柊木 晃:「行ってらっしゃい。……ヤツカちゃん」
ヤツカ:その言葉に、一瞬。足を止めかけて。
柊木 晃:「明日、楽しみ?」
ヤツカ:勢いよく振り返り、パンフレットを抱きしめたまま笑う。
ヤツカ:「楽しみ!」
柊木 晃:「そっか」
柊木 晃:いっておいで、と手を振る。
黒野 景:一緒にヤツカを見送る。
黒野 景:その背が消えたのを見送ってから。
黒野 景:「“ボトルキャップ”のやつが言ってたこと、覚えてます?」
柊木 晃:「言ってたこと?ええっと」
黒野 景:「やつは“二人で来るはず”と言ってた。単なる負け惜しみでないとしたら」
黒野 景:「あの時、“コンダクター”セルは二人刺客を送り込んでたってことだ。鴻央会は知らぬ存ぜぬで“なかったこと”にしたし」
黒野 景:「残った奴も単なる職業意識で動く、ある種のプロかもしれねえ。けど同時に」
黒野 景:「“コンダクター”とやらが火消しにまだ動かねえとも限らない」
黒野 景:「……ラビさん達もその辺は織り込んでの進学先を手配してると思いますけどね」
柊木 晃:「鴻央会とは利害の一致で組んでただけだろうからね」
柊木 晃:「うん。……まだ、終わったとは限らない」
柊木 晃:姿を見せなかったもう一人。あるいは更なる刺客が現れない保証はない。
黒野 景:「まあ。何が来ようと返り討ちにしてやりますけどね」
柊木 晃:「頼もしいや」
柊木 晃:手伝ってくれるのか、などと。彼に聞くのは今更だろう。
黒野 景:「見てみぬふりはできねえんで。イリーガルやってる理由なんて、そんなもんスよ」
黒野 景:「柊木さんも、何かあったらそん時ゃ頼りにしてますぜ」
柊木 晃:「えーっ、頼りになるかなあ?言われると不安になってきた……」
黒野 景:「なに言ってんだよ。あんなおっかねえ能力しといて」苦笑しつつ
柊木 晃:「あはは。……うん、そだね」
柊木 晃:「なんとかなるか」
黒野 景:「そうそう、その意気スよ!」
柊木 晃:自分は大して信じちゃいないが、自分の悪運は信じている。
柊木 晃:明日に不安が残ってたって、悪いことにはならないさ。
柊木 晃:「うんうん」
柊木 晃:「明日も良い日だ!」
Double Cross The 3rd edition
『ベイトボール∴ドロップダウン』
End
本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.